JP6008137B2 - 表面有機樹脂被覆疎水性球状シリカ微粒子、その製造方法及びそれを用いた静電荷像現像用トナー外添剤 - Google Patents
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Description
疎水化表面処理方法としては、シリカ微粒子粉体に、疎水化剤、例えば界面活性剤、シリコーンオイル、又はアルキルハロゲノシラン、アルキルアルコキシシラン、アルキルジシラザンなどのシリル化剤の気体を接触させ疎水化処理する方法、水と親水性有機混合溶媒中でシリル化剤に接触させ疎水化処理する方法等が挙げられる。
即ち本発明は、次に示すものである。
1次粒子の平均粒子径が体積基準メジアン径で0.01〜5μmであり、表面の少なくとも一部がガラス転移温度が65〜120℃である有機樹脂被膜で被覆された、表面有機樹脂被覆疎水性球状シリカ微粒子。
(A1)下記一般式(I):
Si(OR3)4 (I)
(但し、R3は同一又は異種の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基である。)
で示される4官能性シラン化合物、その部分加水分解生成物又はこれらの混合物を、塩基性物質の存在下で親水性有機溶媒と水の混合液中で加水分解、縮合することによって、SiO2単位を含む親水性球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液を得る工程と、
(A2)該親水性球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液に、下記一般式(II):
R1Si(OR4)3 (II)
(但し、R1は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の一価炭化水素基であり、R4は同一又は異種の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基である。)
で示される3官能性シラン化合物、その部分加水分解生成物又はこれらの混合物を添加して、前記親水性球状シリカ微粒子の表面を処理することにより、該親水性球状シリカ微粒子の表面にR1SiO3/2単位(但し、R1は前記と同じである。)を導入し、第一の表面疎水化球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液を得る工程と、
(A3)該第一の表面疎水化球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液又はその濃縮液に下記一般式(III):
R2 3SiNHSiR2 3 (III)
(但し、R2は同一又は異種の置換又は非置換の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基である)
で示されるシラザン化合物、
下記一般式(IV):
R2 3SiX (IV)
(但し、R2は同一又は異種の置換又は非置換の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基であり、XはOH基又は加水分解性基である。)
で示される1官能性シラン化合物又はこれらの混合物を添加し、該第一の表面疎水化球状シリカ微粒子の表面を処理して、該第一の表面疎水化球状シリカ微粒子の表面にR2 3SiO1/2単位(但し、R2は前記と同じである。)を導入することにより第二の疎水性球状シリカ微粒子を得る工程と、
(A4)該第二の疎水性球状シリカ微粒子の分散液に、ガラス転移温度が65〜120℃の有機樹脂を溶解せしめ、該第二の疎水性球状シリカ微粒子の表面の少なくとも一部に有機樹脂被覆を形成して有機樹脂被覆疎水性球状シリカ微粒子を得る工程と、
を有することを特徴とする<1>に記載の表面有機樹脂被覆疎水性球状シリカ微粒子の製造方法。
<2>に記載の製造方法により製造された表面有機樹脂被覆疎水性球状シリカ微粒子。
<4>
<1>又は<3>に記載の表面有機樹脂被覆疎水性球状シリカ微粒子からなる静電荷像現像用トナー外添剤。
<5>
<1>又は<3>に記載の表面有機樹脂被覆疎水性球状シリカ微粒子を含有する静電荷像現像用トナー。
まず、本発明の表面有機樹脂被覆疎水性球状シリカ微粒子の特徴について説明する。本発明の微粒子は、1次粒子の平均粒子径が体積基準メジアン径で0.01〜5μmの、表面の少なくとも一部が有機樹脂被覆処理された球状シリカ微粒子である。球状でありながら、有機樹脂が表面に被覆されているため、トナー母体と比重差があるにも関らずトナー母体に固着して脱落性が大きく改善できる。これは、トナー母体とシリカ表面の有機樹脂との摩擦帯電極性が同じになり、それぞれの有機樹脂が類似構造のため着きやすい、すなわち似たもの同士が着きやすいという特性からではないかと推測される。
次に、本発明の表面有機樹脂被覆疎水性球状シリカ微粒子は、例えば、以下の製造方法により、製造することができる。
合成シリカ微粒子は、その製法によって、燃焼法シリカ(即ち、ヒュームドシリカ)、爆燃法シリカ、湿式シリカ、ゾルゲル法シリカ(いわゆるStoeber法)に大別される。本発明で用いるシリカ微粒子は、ゾルゲル法シリカに属する。
工程(A1):親水性球状シリカ微粒子の合成工程と、
工程(A2):3官能性シラン化合物による表面処理工程と、
工程(A3):1官能性シラン化合物による表面処理工程と、
工程(A4):有機樹脂による表面被覆処理工程と、
によって得られる。以下各工程を順を追って説明する。
本工程では、一般式(I):
Si(OR3)4 (I)
(但し、各R3は同一又は異種の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基である。)
で示される4官能性シラン化合物、その部分加水分解生成物又はこれらの混合物を、塩基性物質の存在下で親水性有機溶媒と水の混合液中で加水分解、縮合することによって親水性球状シリカ微粒子混合溶媒分散液を得る。
R5OH (V)
(式中、R5は炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である)
で示されるアルコールが挙げられる。
本工程は、工程(A1)において得られた親水性球状シリカ微粒子混合溶媒分散液に、一般式(II):
R1Si(OR4)3 (II)
(但し、R1は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の一価炭化水素基、R4は同一又は異種の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基である)で示される3官能性シラン化合物、その部分加水分解生成物又はこれらの混合物を添加して親水性球状シリカ微粒子表面をこれにより処理することにより、前記親水性球状シリカ微粒子の表面にR1SiO3/2単位(但し、R1は前記式(II)の定義と同じである。)を導入し、第一の表面疎水化球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液を得る工程である。
工程(A2)で得られた第一の表面疎水化球状シリカ微粒子の混合溶媒(濃縮)分散液に、下記一般式(III):
R2 3SiNHSiR2 3 (III)
(但し、R2は同一又は異種の置換又は非置換の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基である)で示されるシラザン化合物、又は下記一般式(IV):
R2 3SiX (IV)
(但し、R2は同一又は異種の置換又は非置換の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基であり、XはOH基又は加水分解性基である。)
で示される1官能性シラン化合物又はこれらの混合物を添加し、これにより前記第一の表面疎水化球状シリカ微粒子表面を処理して前記第一の表面疎水化球状シリカ微粒子の表面にR2 3SiO1/2単位(但し、R2は前記と同じである。)を導入して第二の表面疎水性球状シリカ微粒子を得る。この工程では、上記の処理により第一の表面疎水化球状シリカ微粒子の表面に残存するシラノール基をトリオルガノシリル化する形でR2 3SiO1/2単位が該表面に導入される。この工程で表面の疎水性を高めておくことで、工程A4での表面有機樹脂被覆をしやすくなるため、この工程は必須である。この工程がないと表面が親水性のシラノールにより、有機樹脂被覆は疎水性表面に比べて悪くなるため好ましくない。
工程(A3)で得られた第二の疎水性球状シリカ微粒子の分散溶液はそのまま本工程に用いることができる。一方、第二の疎水性球状シリカ微粒子を一旦乾燥させて乾燥粉体にしたものは、再度溶媒に分散させた分散溶液とする。この時に第二の疎水性球状シリカ微粒子を分散させる溶剤としては、使用する樹脂が可溶なものであればよく、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤、各種脂肪族炭化水素やトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素およびそれらの誘導体、各種アルコール、エステル系溶媒、THF(テトラヒドロフラン)などの環状エーテルなど、各種の有機溶媒が挙げられる。
本発明の有機樹脂被覆疎水性球状シリカ微粒子又は本発明方法により製造される有機樹脂被覆疎水性球状シリカ微粒子は、トナー外添剤等、特に静電荷像現像用トナー外添剤として好適に用いることができる。該有機樹脂被覆疎水性球状シリカ微粒子を用いたトナー外添剤のトナーに対する配合量は、トナー100質量部に対して、0.01〜20質量部が好ましく、さらに好ましくは0.1〜5重量部である。この配合量が、0.01質量部以上であれば、トナーへの付着量が十分で、トナーの流動性が十分得られるため好ましく、20質量部以下であれば、トナーの帯電性に好影響を及ぼし、経済的にも好ましい。
撹拌機及び温度計を備えた反応容器に、脱イオン水160質量部、ポリアクリル酸ソーダ水溶液(固形分3.3質量%)0.04質量部、硫酸ナトリウム0.4質量部を仕込み、次いで単量体成分としてスチレン85質量部、ブチルアクリレート15質量部、トリメチロールプロパントリアクリレート0.3質量部、及び重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド2質量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート0.5質量部を添加した。内容物を攪拌しながら40℃から130℃まで65分間で昇温し、130℃に到達した後、さらに2時間30分攪拌した後、冷却し、重合体粒子の懸濁液を得た。重合体を分離、洗浄、乾燥し、スチレン−アクリル樹脂Aを得た。このもののガラス転移点は100℃まで昇温した後、DSC(Rigaku製、Thermo plusDSC8230システム)を用い、昇温速度10/minの条件下で測定したショルダー値で計測した。このスチレン−アクリル樹脂Aのガラス転移温度は70℃であった。
上記合成例1のスチレンを98質量部、ブチルアクリレートを2質量部とした以外は同様に合成し、スチレン−アクリル樹脂Bを得た。このもののガラス転移温度は120℃まで昇温した後、DSC(Rigaku製、Thermo plusDSC8230システム)を用い、昇温速度10/minの条件下で測定したショルダー値で計測した。このスチレン−アクリル樹脂Bのガラス転移温度は100℃であった。
[有機樹脂被覆疎水性球状シリカ微粒子の合成]
−工程(A1):親水性球状シリカ微粒子の合成工程−
攪拌機と、滴下ロートと、温度計とを備えた3リットルのガラス製反応器にメタノール989.5gと、水135.5gと、28%アンモニア水66.5gとを入れて混合した。この溶液を35℃となるように調整し、攪拌しながらテトラメトキシシラン436.5g(2.87モル)を6時間かけて滴下した。この滴下が終了した後も、さらに0.5時間攪拌を継続して加水分解を行うことにより、親水性球状シリカ微粒子の懸濁液を得た。
上記で得られた懸濁液に室温でメチルトリメトキシシラン4.4g(0.03モル)を0.5時間かけて滴下し、滴下後も12時間攪拌を継続し、シリカ微粒子表面を疎水化処理することにより、疎水化球状シリカ微粒子分散液を得た。
前工程で得られた濃縮分散液に、室温において、ヘキサメチルジシラザン138.4g(0.86モル)を添加した後、この分散液を50〜60℃に加熱し、9時間反応させることにより、分散液中のシリカ微粒子をトリメチルシリル化した。次いで、この分散液中の溶媒を130℃、減圧下(6650Pa)で留去することにより、疎水性球状シリカ微粒子(1)186gを得た。
次に、ニーダー中にTHF(テトラヒドロフラン)25g投入して攪拌しながら、上記(A3)で得られた疎水性球状シリカ微粒子(1)100gを加えて混合した。この混合物を混練しながら、スチレン−アクリル樹脂Aの10質量%THFを50g滴下し、さらに混合した。その後乾燥させて、シリカ微粒子−(1)を103gを得た。
−シリカ微粒子の粒子径測定−
メタノールにシリカ微粒子懸濁液又はシリカ微粒子粉体を、シリカ微粒子が0.5質量%となるように添加し、10分間超音波にかけることにより、該微粒子を分散させた。このように処理した微粒子の粒度分布を、動的光散乱法/レーザードップラー法ナノトラック粒度分布測定装置(日機装株式会社製、商品名:UPA−EX150)により測定し、その体積基準メジアン径を粒子径とした。なお、メジアン径とは粒度分布を累積分布として表した時の累積50%に相当する粒子径である。
−有機樹脂被覆疎水性球状シリカ微粒子の形状測定−
電子顕微鏡(日立製作所製、商品名:S−4700型、倍率:10万倍)によって観察を行い、形状を確認した。「球状」とは、真球だけでなく、若干歪んだ球も含む。
工程(A1)でメタノール、水、及び28%アンモニア水の量をメタノール1045.7g、水112.6g、28%アンモニア水33.2gに変えたこと以外は実施例1と同様にして、シリカ微粒子−(2)104gを得た。得られた有機樹脂被覆疎水性球状シリカ微粒子を用いて実施例1と同様に測定した。この結果を表1に示す。
撹拌機、滴下ロート、温度計を備えた3リットルのガラス製反応器にメタノール623.7g、水41.4g、28%アンモニア水49.8gを添加して混合した。この溶液を35℃に調整し、撹拌しながらテトラメトキシシラン1163.7gおよび5.4%アンモニア水418.1gを同時に添加開始し、前者は6時間、そして後者は4時間かけて滴
下した。テトラメトキシシラン滴下後も0.5時間撹拌を続け加水分解を行いシリカ微粒子の懸濁液を得た。
スチレン−アクリル樹脂Aの10質量%THFを150gとした以外は、実施例3と同様に処理し、シリカ微粒子−(4)104gを得た。得られた有機樹脂被覆疎水性球状シリカ微粒子を用いて実施例1と同様に測定した。この結果を表1に示す。
ガラス転移温度が100℃のスチレン−アクリル樹脂Bの10質量%THFを50g用いた以外は、実施例3と同様に処理し、シリカ微粒子−(5)103gを得た。得られた有機樹脂被覆疎水性球状シリカ微粒子を用いて実施例1と同様に測定した。この結果を表1に示す。
実施例1〜3の有機樹脂被覆工程(A4)を行わず、(A3)工程で仕上げた疎水性球状シリカ粒子−(6)〜(8)を得た。更に実施例1〜3の(A3)工程を行わずに仕上げた有機樹脂被覆シリカ粒子(9)〜(11)を得た。
1)工程(A1)で得られた分散液の親水性球状シリカ微粒子
2)最終的に得られた有機樹脂被覆疎水性球状シリカ微粒子
上記得られた実施例1〜5、比較例1〜6[シリカ微粒子(1)〜(11)]の有機樹脂被覆シリカ粒子のトナー帯電量、外添剤遊離率の測定を以下のように行った。
シリカ微粒子0.4gと負帯電性トナー(8μm)40gとをミキサーにて攪拌混合してトナー組成物2gとし、これとフェライトキャリア48gとをポリプロピレン容器(100ml容量)に入れ、25℃/50%RH環境下(NN環境下)に24時間放置する。24時間放置したトナー組成物とフェライトキャリアの混合物をそれぞれターブラミキサーで10分振とうする。このトナー組成物とフェライトキャリアの混合物から0.2g採取し、ブローオフ帯電量測定装置(東芝ケミカル社製品:TB−200型)で1分間窒素ブローした後の値をトナー組成物の帯電量とする。その結果を表2に示す。
また、その後それぞれターブラミキサーで更に20分振とうする。トータル30分振とう後の帯電量も表2に示す。
上記で得られた各トナー組成物におけるトナー粒子からのシリカ微粒子の離脱率D
を以下にしたがって測定した。トナー組成物2gに対し、界面活性剤(重合度10のポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル)0.2wt%水溶液を充分に浸漬させ、超音波式ホモジナイザー(US1200T;日本精機製作所社製)を用いて、その分散液中に超音波振動子を浸し、周波数15KHz、出力40Wで1分間超音波振動させることにより、トナー粒子表面から表面に付着させた微粒子外添剤を離脱させた。その後、分散液をデカンテーション(静置)により上澄み液と沈殿物(トナー)に分離し、離脱した添加剤粒子が含まれる上澄み液を除去した。沈殿物(トナー)を純水で穏やかに洗浄し、乾燥させた。乾燥したトナーを蛍光X線分析にかけ、トナー粒子表面に残存するシリカ微粒子の定量を行い、トナー粒子に添加されたシリカ微粒の重量に対し、離脱したシリカ微粒子の重量の比率(重量比)を離脱率Dとして算出し、下記のように判断した。その結果も表2に示す。
〔評価基準〕
○:離脱率Dの値が、20%以下
△:離脱率Dの値が、21%〜45%
×:離脱率Dの値が、46%以上
Claims (3)
- (A1)下記一般式(I):
Si(OR3)4 (I)
(但し、R3は同一又は異種の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基である。)
で示される4官能性シラン化合物、その部分加水分解生成物又はこれらの混合物を、塩基性物質の存在下で親水性有機溶媒と水の混合液中で加水分解、縮合することによって、SiO2単位を含む親水性球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液を得る工程と、
(A2)該親水性球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液に、下記一般式(II):
R1Si(OR4)3 (II)
(但し、R1は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の一価炭化水素基であり、R4は同一又は異種の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基である。)
で示される3官能性シラン化合物、その部分加水分解生成物又はこれらの混合物を添加して、前記親水性球状シリカ微粒子の表面を処理することにより、該親水性球状シリカ微粒子の表面にR1SiO3/2単位(但し、R1は前記と同じである。)を導入し、第一の表面疎水化球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液を得る工程と、
(A3)該第一の表面疎水化球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液又はその濃縮液に下記一般式(III):
R2 3SiNHSiR2 3 (III)
(但し、R2は同一又は異種の置換又は非置換の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基である)
で示されるシラザン化合物、
下記一般式(IV):
R2 3SiX (IV)
(但し、R2は同一又は異種の置換又は非置換の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基であり、XはOH基又は加水分解性基である。)
で示される1官能性シラン化合物又はこれらの混合物を添加し、該第一の表面疎水化球状シリカ微粒子の表面を処理して、該第一の表面疎水化球状シリカ微粒子の表面にR2 3SiO1/2単位(但し、R2は前記と同じである。)を導入することにより第二の疎水性球状シリカ微粒子を得る工程と、
(A4)該第二の疎水性球状シリカ微粒子の分散液に、ガラス転移温度が65〜120℃の有機樹脂を溶解せしめ、該第二の疎水性球状シリカ微粒子の表面の少なくとも一部に有機樹脂被覆を形成して有機樹脂被覆疎水性球状シリカ微粒子を得る工程と、
を有することを特徴とする、1次粒子の平均粒子径が体積基準メジアン径で0.01〜5μmである表面有機樹脂被覆疎水性球状シリカ微粒子の製造方法。 - (A1)下記一般式(I):
Si(OR 3 ) 4 (I)
(但し、R 3 は同一又は異種の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基である。)
で示される4官能性シラン化合物、その部分加水分解生成物又はこれらの混合物を、塩基性物質の存在下で親水性有機溶媒と水の混合液中で加水分解、縮合することによって、SiO 2 単位を含む親水性球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液を得る工程と、
(A2)該親水性球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液に、下記一般式(II):
R 1 Si(OR 4 ) 3 (II)
(但し、R 1 は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の一価炭化水素基であり、R 4 は同一又は異種の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基である。)
で示される3官能性シラン化合物、その部分加水分解生成物又はこれらの混合物を添加して、前記親水性球状シリカ微粒子の表面を処理することにより、該親水性球状シリカ微粒子の表面にR 1 SiO 3/2 単位(但し、R 1 は前記と同じである。)を導入し、第一の表面疎水化球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液を得る工程と、
(A3)該第一の表面疎水化球状シリカ微粒子の混合溶媒分散液又はその濃縮液に下記一般式(III):
R 2 3 SiNHSiR 2 3 (III)
(但し、R 2 は同一又は異種の置換又は非置換の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基である)
で示されるシラザン化合物、
下記一般式(IV):
R 2 3 SiX (IV)
(但し、R 2 は同一又は異種の置換又は非置換の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基であり、XはOH基又は加水分解性基である。)
で示される1官能性シラン化合物又はこれらの混合物を添加し、該第一の表面疎水化球状シリカ微粒子の表面を処理して、該第一の表面疎水化球状シリカ微粒子の表面にR 2 3 SiO 1/2 単位(但し、R 2 は前記と同じである。)を導入することにより第二の疎水性球状シリカ微粒子を得る工程と、
(A4)該第二の疎水性球状シリカ微粒子の分散液に、ガラス転移温度が65〜120℃の有機樹脂を溶解せしめ、該第二の疎水性球状シリカ微粒子の表面の少なくとも一部に有機樹脂被覆を形成して有機樹脂被覆疎水性球状シリカ微粒子を得る工程と、
を有することを特徴とする、表面有機樹脂被覆疎水性球状シリカ微粒子静電荷像現像用トナー外添剤の製造方法。 - 請求項1に記載の方法により表面有機樹脂被覆疎水性球状シリカ微粒子を得、得られた表面有機樹脂被覆疎水性球状シリカ微粒子を、トナーに添加する静電荷像現像用トナーの製造方法。
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