しかしながら、従来から知られている対戦ゲームでは、キャラクターが描かれたカード単位での対戦が行なわれるのみであったため、表示される画像が単調となり、ゲームにおける戦略性が低いものとなっていた。また、複数の表示領域において複数種類のシンボルを変動表示し、または停止表示するゲーム機で、キャラクター同士を対戦させる対戦型のゲームを行なうゲーム機は知られていなかった。このようなゲームを実現することによって、ゲーム性の向上が図られ、プレイヤーの興味を掻き立てることができると考えられる。
また、上記のようなスロットゲーム機では、例えば、停止表示するシンボルを決定するための抽選テーブルが変更になることがあるが、その場合、仮想リール上のシンボルが固定されているために上記すべりが大きくなることがあり、停止制御する際に直感的に必ずしもリールが自然に停止しているように見えなくなり、実際のリールが回転/停止するような表示のリアルさを欠くことがあった。
また、抽選テーブルが、例えば、ある役が揃い易いテーブルに変更になった場合に、遊技者にそのことを報知することが好ましいことがあるが、従来は、その変更された抽選テーブルの内容を適切に表示するには別途表示領域を設ける必要があり、限られた表示画面の中ではあまり現実的とはいえなかった。
また、従来のゲーム機では、複数の入賞役とそれらの入賞役が成立したときの配当を表わす配当表は、予め決められており、任意にその構成を変更することはできなかった。このため、入賞役が成立したときの配当は、画一的なものとなっていた。このように画一化されているものを、より柔軟に捉え直すことによって、プレイヤーの興味を掻き立てるゲームを実現することができると考えられる。
また、従来のゲーム機では、対戦型ゲームを行なっている最中に、あるプレイヤーのクレジットが無くなった場合は、ゲームを一時中断し、追加のベットを行なわなければならない。しかも、そのプレイヤーが追加し得るメダルを所持していなかった場合は、ゲームを終了しなければならない。これでは、ゲームを継続したいと思っているプレイヤーにとっては、対戦相手のクレジットに関する事情でゲームを中断または中止しなければならないこととなり、ゲームに対する興味が削がれることとなってしまう。
また、従来から知られている対戦ゲームでは、キャラクターが描かれたカード単位での対戦が行なわれるのみであったため、ゲームにおける戦略性は低いものとなっていた。また、複数のキャラクターがパーティーを組んで対戦するゲームは知られていなかった。さらに、複数の表示領域において複数種類のシンボルを変動表示し、または停止表示するゲーム機で、対戦型のゲームを行なうゲーム機は知られていなかった。このようなゲームを実現することによって、ゲーム性の向上が図られ、プレイヤーの興味を掻き立てることができると考えられる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、キャラクターの攻撃種および攻撃値に応じてその攻撃を受けたキャラクターの体力値を変化させて、この体力値に応じて勝敗を決めると共に、キャラクターの画像が大きく変化して演出効果が高い対戦ゲーム装置を提供することを目的とする。また、本発明は、ビデオスロットゲーム機の仮想リールの動作をリアルに表示し得ると共に使用している抽選テーブルの内容を限られた表示画面の中で適切に表示することが可能なゲーム機またはゲームプログラムを提供することを目的とする。また、本発明は、ゲーム毎に配当表の構成を変更することができるゲーム機およびゲームプログラムを提供することを目的とする。また、本発明は、残されたクレジットの数量に関わらず、対戦型ゲームを継続することができるゲーム機およびゲームプログラムを提供することを目的とする。また、本発明は、相手の出方に応じて作戦を立てるといった戦略性の高い対戦型ゲームを行なうことができるゲーム機およびゲームプログラムを提供することを目的とする。
(1−1)本発明の対戦ゲーム装置は、表示装置(70)とプレイヤー操作手段(71)を有し、所定開始値の体力値を与えられたキャラクター同士を表示装置(70)に表示させ、プレイヤーの操作に基づいて、順に他のキャラクターへ攻撃を与えることにより、攻撃を与えられたキャラクターの体力値(72)を前記攻撃の攻撃種および攻撃値に基づいて変化させ、他のキャラクターの体力値を所定終了値以下にすることを競う、コンピュータを用いた対戦ゲーム装置において、前記攻撃の攻撃種および攻撃値を選択する攻撃選択手段(73)と、前記攻撃選択手段(73)の選択した攻撃に基づいて攻撃を与えられたキャラクターの体力値の変化を演算する体力値演算手段(74)と、前記演算された体力値を前記表示装置(70)の体力値表示エリア(70a)に表示する体力値表示制御手段(75)と、ゲームの勝敗を判定する勝敗判定手段(76)と、前記キャラクターの画像を前記表示装置(70)のキャラクター画像表示エリア(70b)に表示するキャラクター画像表示制御手段(77)と、前記表示装置(70)の攻撃選択画像表示エリア(70c)に前記攻撃選択手段(73)の選択した攻撃に対応する攻撃選択要素画像を表示する攻撃選択画像表示制御手段(78)と、を有し、前記攻撃選択画像表示制御手段(78)は、少なくとも攻撃種が識別可能な攻撃選択要素画像をその配列とともに複数組記憶する手段(78a)と、該記憶手段に記憶された複数組の攻撃選択要素画像のうちの所定組を用いて攻撃選択画像表示エリアに所定数の仮想リールを変動表示させ、かつ前記攻撃選択手段の選択に基づいて仮想リールを停止表示させる攻撃選択表示制御手段(78b)と、を有し、前記体力値演算手段(74)は、キャラクター特性(79)および体力値(72)をキャラクターに対応付けて記憶するキャラクターデータ記憶手段(80)を有し、前記攻撃を与えられたキャラクターの体力値を、前記特性および攻撃種に対応する演算式および前記攻撃値を用いて演算加工して記憶し、前記勝敗判定手段(76)は、前記体力値(72)が所定終了値以下かどうかを判断し、所定終了値以下の場合に対応するキャラクターを負けと判定し、前記キャラクター画像表示制御手段(77)は、キャラクター特性ごとにキャラクターの画像を記憶するキャラクター画像記憶手段(77a)を有し、前記勝敗判定手段(76)が負けと判定したキャラクターについて、キャラクター画像表示エリア(70b)に表示しているキャラクターの画像を変化させることを特徴としている。
このように、攻撃選択手段(73)の制御に基づいて攻撃選択画像表示エリア(70c)に攻撃選択要素画像を連接方向に移動させて次々に入れ替え表示した後、移動を停止させてマトリックス状に並置表示するので、この表示の結果に応じてどのような攻撃がどのような攻撃値で行なわれるのかを報知することができる。また、キャラクター特性(79)および体力値(72)をキャラクターに対応付けて記憶し、攻撃を与えられたキャラクターの体力値を、キャラクター特性および攻撃種に対応する演算式および前記攻撃値を用いて演算加工した上で、体力値(72)が所定終了値以下の場合に対応するキャラクターを負けと判定するので、残りの体力値がどのくらいであるかを報知することができると共に、勝敗の決め手を分かりやすく報知することができる。さらに、勝敗判定手段(76)により負けと判定されたキャラクターの画像を変化させるので、対戦の結果を効果的に報知することが可能となる。その結果、勝利したプレイヤーに対して優越感を感じさせることができる。
(1−2)また、本発明の対戦ゲーム装置は、前記キャラクター画像表示制御手段(77)は、攻撃を与える側のキャラクターについて、攻撃を与える際に、攻撃種に応じてキャラクターの画像を変化させることを特徴としている。
このように、攻撃を与える側のキャラクターについて、攻撃を与える際に、攻撃種に応じてキャラクターの画像を変化させるので、攻撃種を明確化させることが可能となる。また、画像表示が単調となることなく、効果的な演出を行なうことが可能となる。その結果、プレイヤーに対して攻撃の様子を印象付けることができる。
(1−3)また、本発明の対戦ゲーム装置は、前記キャラクター画像表示制御手段(77)は、攻撃を与える側のキャラクターについて、攻撃を与える際に、キャラクターの特性に応じてキャラクターの画像を変化させることを特徴としている。
このように、攻撃を与える側のキャラクターについて、攻撃を与える際に、キャラクターの特性に応じてキャラクターの画像を変化させるので、キャラクターの特性を明確化させることができる。また、画像表示が単調となることなく、効果的な演出を行なうことが可能となる。その結果、プレイヤーに対してそのキャラクターを印象付けることができる。
(1−4)また、本発明の対戦ゲーム装置は、前記キャラクター画像表示制御手段(77)は、攻撃を受ける側のキャラクターについて、体力値が減少する際にキャラクターの画像を変化させることを特徴としている。
このように、攻撃を受ける側のキャラクターについて、体力値が減少する際にキャラクターの画像を変化させるので、受けた攻撃と体力値が減少することを明確化させることができる。また、画像表示が単調となることなく、効果的な演出を行なうことが可能となる。その結果、プレイヤーに対して受けた攻撃を印象付けることができる。
(1−5)また、本発明の対戦ゲーム装置は、前記攻撃選択要素画像は、攻撃種ごとにプレイヤーに認識可能な共通画像要素を含み、また攻撃値ごとにプレイヤーに認識可能な数値画像要素を含み、前記攻撃選択画像表示制御手段(78)は、前記攻撃選択手段(73)が選択した攻撃種、攻撃値に応じて対応する共通画像要素、数値画像要素を含む攻撃選択要素画像を前記攻撃選択画像表示エリア(70c)に所定の配列で停止表示することを特徴としている。
このように、攻撃選択手段(73)が選択した攻撃種、攻撃値に応じて対応する共通画像要素、数値画像要素を含む攻撃選択要素画像を攻撃選択画像表示エリア(70c)に所定の配列で停止表示するので、どのような攻撃が、どのようなレベル(攻撃値)で行なわれるのかについて、視覚的に報知することができる。これにより、プレイヤーはスロットマシンにおいて特定の役の入賞が成立したときに払い出しを受ける場合のように、これから行なわれる攻撃についての画像の表示を期待するようになる。
(2−1)また、本発明のゲーム機は、複数の表示領域を有し、遊技開始に伴い、複数のシンボルが配列された複数の仮想リールからなるリール群の各仮想リールが回転するように複数の表示領域の表示を変化させる変動表示、前記複数の表示領域にいずれかの前記シンボルが停止した状態を表示する停止表示、の各表示を行ない得る表示部と、前記表示領域に停止表示されるシンボルの種類を遊技の度に抽選するための複数の抽選テーブルと、各抽選テーブルの各シンボルの種類の当選確率に応じた仮想リールのデータとを記憶する記憶部と、前記複数の抽選テーブルのいずれか、またはこれに対応する仮想リールのいずれかを選択する選択部と、を備え、前記表示部は、前記選択部により選択された抽選テーブルに対応する仮想リール群を前記各表示領域に表示し、遊技の進行に伴い前記抽選テーブルを用いた前記抽選結果に応じて前記変動表示、または停止表示を行なうことを特徴としている。
このように、プレイヤーの選択操作を契機として、または任意タイミング及び選択方法で、あるいはゲーム進行上所定のタイミングで故意に選択された抽選テーブルに対応する仮想リールを各表示領域に表示し、遊技の進行に伴い抽選テーブルを用いた抽選結果に応じて変動表示、または停止表示を行なうので、選択された抽選テーブルに基づいたシンボルの表示を行なうことができる。このため、シンボルが固定され、抽選テーブルのみ変更した場合のような抽選結果に無関係なシンボルをすべらせる制御はなくなり、抽選結果を直接反映させる表示を行なうことができるので、動作をリアルに表現することが可能となる。また、使用する抽選テーブルと表示される仮想リールとが対応しているため、使用されている抽選テーブルの内容を別の表示画面を設けることなく仮想リール上で適切に表示することが可能となる。
(2−2)また、本発明のゲーム機は複数の表示領域を有し、遊技開始に伴い、複数のシンボルが配列された複数の仮想リールからなる仮想リール群の各仮想リールが回転するように複数の表示領域の表示を変化させる変動表示、前記複数の表示領域にいずれかの前記シンボルが停止した状態を表示する停止表示、の各表示を行ない得る表示部と、同時に遊技に用いる仮想リールの数よりも多い仮想リールのデータを記憶する記憶部と、前記記憶された仮想リールから、遊技に用いる仮想リール群を構成する複数の仮想リールを選択する選択部と、前記選択された複数の仮想リールに応じて対応する抽選テーブルを作成するテーブル作成部と、を備え、前記表示部は、前記生成された抽選テーブルを用いた前記抽選結果に応じて、前記表示領域にシンボルの変動表示、または停止表示を行なうことを特徴としている。
このように、プレイヤーの選択操作を契機として、または任意タイミング及び選択方法で、あるいはゲーム進行上所定のタイミングで故意に選択された仮想リールを各表示領域に表示し、遊技の進行に伴い、この選択された仮想リールに対応する抽選テーブルを用いた抽選結果に応じて変動表示、または停止表示を行なうので、使用する抽選テーブルに基づいたシンボルの表示を行なうことができる。このため、シンボルが固定され、抽選テーブルのみ変更した場合のような抽選結果に無関係なシンボルをすべらせる制御はなくなり、抽選結果を直接反映させる表示を行なうことができるので、動作をリアルに表現することが可能となる。また、選択された抽選テーブルと表示される仮想リールと対応しているため、使用されている抽選テーブルの内容を別の表示画面を設けることなく仮想リール上で適切に表示することが可能となる。また、選択された複数の仮想リールに応じて対応する抽選テーブルを作成するので、予め多くの抽選テーブルを記憶しておく場合よりも必要となるメモリ容量が少なくて済むと共に、使用する抽選テーブルのバリエーションを豊富にすることができる。
(2−3)また、本発明のゲーム機は、前記記憶部は、前記複数種類の抽選テーブルまたは前記構成された仮想リールに対応するキャラクターを更に記憶し、前記選択手段は、プレイヤーが前記キャラクターのいずれかを選択する操作に基づき前記複数の抽選テーブルのいずれか、またはこれに対応する仮想リールのいずれかを選択するようになっており、前記仮想リールに配置されたシンボルは対応するキャラクターに関連するシンボルとなっていることを特徴としている。
このように、仮想リールに配置されたシンボルは対応するキャラクターに関連するシンボルとなっているので、プレイヤーがキャラクターを選択する度に仮想リールもそのキャラクターに対応して変更されることとなる。従って、選択されたキャラクターがどのようなものであるかを仮想リール上でプレイヤーに対して報知することができる。また、そのキャラクターに対応した抽選テーブルが用いられるので、そのキャラクター特有の入賞役が成立し得ることとなり、ゲーム性の向上を図ることができる。例えば、選択されたキャラクターに特有の入賞役と、そのキャラクターのアニメーションを関連付けることにより、その入賞役が成立したときにアニメーションによる演出を行なって、そのキャラクター特有の入賞役が成立したことをプレイヤーに印象付けることができる。
(2−4)また、本発明のゲームプログラムは、複数の表示領域を有し、遊技開始に伴い、複数のシンボルが配列された複数の仮想リールからなるリール群の各仮想リールが回転するように複数の表示領域の表示を変化させる変動表示、前記複数の表示領域にいずれかの前記シンボルが停止した状態を表示する停止表示、の各表示を行ない得る処理と、前記表示領域に停止表示されるシンボルの種類を遊技の度に抽選するための複数の抽選テーブルと、各抽選テーブルの各シンボルの種類の当選確率に応じた仮想リールのデータとを記憶する処理と、前記複数の抽選テーブルまたは仮想リールのいずれかを選択する処理と、更に前記表示処理において、前記選択部により選択された抽選テーブルに対応する仮想リールを前記各表示領域に表示し、遊技の進行に伴い前記変動表示、または停止表示を行なう処理と、をコンピュータに読み取らせ、実行可能にコマンド化させたことを特徴としている。
このように、プレイヤーの選択操作を契機として、または任意タイミング及び選択方法で、あるいはゲーム進行上所定のタイミングで故意に選択された抽選テーブルに対応する仮想リールを各表示領域に表示し、遊技の進行に伴い抽選テーブルを用いた抽選結果に応じて変動表示、または停止表示を行なうので、選択された抽選テーブルに基づいたシンボルの表示を行なうことができる。このため、シンボルが固定され、抽選テーブルのみ変更した場合のような抽選結果に無関係なシンボルをすべらせる制御はなくなり、抽選結果を直接反映させる表示を行なうことができるので、動作をリアルに表現することが可能となる。また、使用する抽選テーブルと表示される仮想リールとが対応しているため、使用されている抽選テーブルの内容を別の表示画面を設けることなく仮想リール上で適切に表示することが可能となる。
(3−1)また、本発明のゲーム機は、複数の表示領域を有し、遊技開始に伴い、複数のシンボルが配列された複数の仮想リールからなるリール群の各仮想リールが回転するように複数の表示領域の表示を変化させる変動表示、前記複数の表示領域にいずれかの前記シンボルが停止した状態を表示する停止表示、の各表示を行ない得る表示部と、前記表示領域に停止表示されるシンボルの組み合わせによりあらわされる複数の役のいずれかを遊技の度に抽選するための抽選テーブル、および前記抽選テーブルの各役の当選確率に応じた仮想リール群のデータを記憶する記憶部と、前記抽選テーブルに基づいて、少なくとも一つの前記役の入賞が成立したときの配当を表わす配当表データを作成する配当表データ作成部と、を備え、前記表示部は、前記抽選テーブルに対応する仮想リール群を前記各表示領域に表示し、遊技の進行に伴い前記抽選テーブルを用いた抽選結果に応じて前記変動表示、または停止表示を行なうと共に、前記作成された配当表データを用いて、配当表を画面表示することを特徴としている。
このように、抽選テーブルに基づいて、少なくとも一つの役の入賞が成立したときの配当を表わす配当表データを作成し、作成された配当表データを用いて、配当表を画面表示するので、抽選テーブルのデータに応じて配当表を変更することができる。従って、抽選テーブルが変更されると、それに応じて配当表も変更されるので、抽選テーブルの変更に伴ってリアルタイムで配当表を変更させることが可能となる。これにより、従来画一的であった配当表を任意に変更することができるため、成立し得る役も変化し、ゲーム性の向上を図ることが可能となる。また、作成された配当表データにより配当表が画面に表示されるので、新たな配当表をプレイヤーに報知することができる。
(3−2)また、本発明のゲーム機は、複数の表示領域を有し、遊技開始に伴い、複数のシンボルが配列された複数の仮想リールからなるリール群の各仮想リールが回転するように複数の表示領域の表示を変化させる変動表示、前記複数の表示領域にいずれかの前記シンボルが停止した状態を表示する停止表示、の各表示を行ない得る表示部と、前記表示領域に停止表示されるシンボルの組み合わせによりあらわされる複数の役のいずれかを遊技の度に抽選するための複数種類の抽選テーブル、および前記各抽選テーブルの各役の当選確率に応じた仮想リール群のデータを記憶する記憶部と、プレイヤーの選択操作を契機として、前記複数種類の抽選テーブルのいずれかを選択する選択部と、前記選択された抽選テーブルに基づいて、少なくとも一つの前記役の入賞が成立したときの配当を表わす配当表データを作成する配当表データ作成部と、を備え、前記表示部は、前記選択された抽選テーブルに対応する仮想リール群を前記各表示領域に表示し、遊技の進行に伴い前記抽選テーブルを用いた抽選結果に応じて前記変動表示、または停止表示を行なうと共に、前記作成された配当表データを用いて、配当表を画面表示することを特徴としている。
このように、プレイヤーの選択操作を契機として、選択されたいずれかの抽選テーブルに基づいて、少なくとも一つの役の入賞が成立したときの配当を表わす配当表データを作成し、作成された配当表データを用いて、配当表を画面表示するので、プレイヤーの選択操作に応じて、表示し得るシンボルと共に配当表を変更することができる。従って、抽選テーブルデータが変更されると、それに応じて配当表も変更されるので、抽選テーブルの変更に伴ってリアルタイムで配当表を変更させることが可能となる。これにより、従来画一的であった配当表を、プレイヤーの判断で任意に変更することができる。その結果、成立し得る入賞役も変化し、ゲーム性の向上を図ることが可能となる。また、作成された配当表データにより配当表が画面に表示されるので、新たな配当表をプレイヤーに報知することができる。
(3−3)また、本発明のゲーム機は、前記記憶部は、ペイアウト率を表わすデータを記憶し、前記配当表データ作成部は、前記ペイアウト率を表わすデータに基づいて前記配当表データを作成することを特徴としている。
このように、ペイアウト率を表わすデータに基づいて配当表データを作成するので、プレイヤーが得る払い出しの期待値、または店舗側が得る利益の期待値に合うように配当表を作成することができる。
(3−4)また、本発明のゲーム機は、前記表示部は、前記作成された配当表データに基づいて、少なくとも一つの役の入賞が成立したときに、その役に特有の演出としての画像表示を行なうことを特徴としている。
このように、いずれかの役の入賞が成立したときに、その役に特有の演出としての画像表示を行なうので、どのような役の入賞が成立したのかをプレイヤーに報知することができる。さらに、役の入賞が成立したことに対するプレイヤーの満足度を高めることができる。
(3−5)また、本発明のゲーム機は、所定開始値の体力値を与えられたキャラクター同士を前記表示部に表示させ、いずれかの役の入賞が成立するたびに、他のキャラクターへ攻撃を与えることにより、攻撃を与えられたキャラクターの体力値を、前記入賞が成立した役に基づいて減少させ、他のキャラクターの体力値を所定終了値以下にすることを競う対戦ゲームを行なうことを特徴としている。
このように、いずれかの役の入賞が成立するたびに、他のキャラクターへ攻撃を与え、その役に基づいて他のキャラクターの体力値が減少するので、入賞が成立した役と、攻撃の種類とが関連付けられることとなる。同時に、入賞が成立した役と他のキャラクターの体力値が減少する度合いが関連付けられることとなる。これにより、表示領域でシンボルを変動表示、または停止表示しながら、成立した役に応じて相手のキャラクターの体力値を減少させる戦いを行なうゲームを実現することが可能となる。
(3−6)また、本発明のゲームプログラムは、複数の表示領域を有し、遊技開始に伴い、複数のシンボルが配列された複数の仮想リールからなるリール群の各仮想リールが回転するように複数の表示領域の表示を変化させる変動表示、前記複数の表示領域にいずれかの前記シンボルが停止した状態を表示する停止表示、の各表示を行なう処理と、前記表示領域に停止表示されるシンボルの組み合わせによりあらわされる複数の役のいずれかを遊技の度に抽選するための抽選テーブル、および前記抽選テーブルの各役の当選確率に応じた仮想リール群のデータを記憶する処理と、前記抽選テーブルに基づいて、少なくとも一つの前記役の入賞が成立したときの配当を表わす配当表データを作成する処理と、前記抽選テーブルに対応する仮想リール群を前記各表示領域に表示し、遊技の進行に伴い前記抽選テーブルを用いた抽選結果に応じて前記変動表示、または停止表示を行なう処理と、前記作成された配当表データを用いて、配当表を画面表示する処理と、を含む一連の処理をコンピュータ読取り、実行可能にコマンド化させたことを特徴としている。
このように、抽選テーブルに基づいて、少なくとも一つの役の入賞が成立したときの配当を表わす配当表データを作成し、作成された配当表データを用いて、配当表を画面表示するので、抽選テーブルのデータに応じて配当表を変更することができる。従って、抽選テーブルが変更されると、それに応じて配当表も変更されるので、抽選テーブルの変更に伴ってリアルタイムで配当表を変更させることが可能となる。これにより、従来画一的であった配当表を任意に変更することができるため、成立し得る役も変化し、ゲーム性の向上を図ることが可能となる。また、作成された配当表データにより配当表が画面に表示されるので、新たな配当表をプレイヤーに報知することができる。
(4−1)また、本発明のゲーム機は、有価価値を反映した第1の数値データの入力によりゲーム開始の契機が与えられるゲーム機であって、前記第1の数値データ、または前記ゲームにおいて定められた価値を反映した第2の数値データの入力を受け付けるデータ入力部と、前記第1の数値データを記憶し、前記データ入力部に対して前記記憶した第1の数値データを出力可能なメインメモリと、前記第2の数値データを記憶し、前記データ入力部に対して前記記憶した第2の数値データを出力可能なサブメモリと、前記データ入力部から前記第1の数値データが入力されることを条件として通常ゲームを実行する一方、前記データ入力部から前記第2の数値データが入力されることを条件として特別ゲームを実行するゲーム実行部と、を備えることを特徴としている。
このように、データ入力部から第2の数値データが入力されることを条件として特別ゲームを実行するので、メインメモリに記憶されている第1の数値データの数量に関わらず、第2の数値データのみによって特別ゲームを実行することができる。従って、第1の数値データがメインメモリに存在していれば、仮に、特別ゲーム中に第2の数値データがゼロとなったりマイナスとなったりしても、特別ゲームを継続させることが可能となる。これにより、プレイヤーはゲームを十分に楽しむことができる。特に、対戦型ゲームに本発明は好適である。なお、第2の数値データの数量が指定されることによって、サブメモリに記憶されている第2の数値データが指定された分だけ減少されるようにしても良い。
(4−2)また、本発明のゲーム機は、前記特別ゲーム実行中は、前記入力された第2の数値データが増加または減少することを特徴としている。
このように、特別ゲーム実行中は、入力された第2の数値データが増加または減少するので、第1の数値データがメインメモリに存在していれば、仮に、特別ゲーム中に第2の数値データがゼロとなったりマイナスとなったりしても、特別ゲームを継続させることが可能となる。これにより、プレイヤーはゲームを十分に楽しむことができる。
(4−3)また、本発明のゲーム機は、前記ゲーム実行部は、前記特別ゲーム終了時に所定の条件が満たされている場合、前記第2の数値データを前記サブメモリに対して出力することを特徴としている。
このように、特別ゲーム終了時に所定の条件が満たされている場合、第2の数値データが出力されるので、プレイヤーはこれを配当として受け取ることができる。第2の数値データが出力されることによって、サブメモリにおける第2の数値データの数量が増加するので、そのプレイヤーは特別ゲームに参加するチャンスが増加することとなる。
(4−4)また、本発明のゲーム機は、複数の表示領域を有し、遊技開始に伴い、複数のシンボルが配列された複数の仮想リールからなるリール群の各仮想リールが回転するように複数の表示領域の表示を変化させる変動表示、前記複数の表示領域にいずれかの前記シンボルが停止した状態を表示する停止表示、の各表示を行ない得る表示部と、前記表示領域に停止表示されるシンボルの組み合わせによりあらわされる複数の役のいずれかを遊技の度に抽選するための複数種類の抽選テーブルを用いて抽選を行なう抽選装置と、を備え、前記表示部は、前記抽選テーブルに対応する仮想リールを前記各表示領域に表示し、遊技の進行に伴い前記抽選テーブルを用いた抽選結果に応じて前記変動表示、または停止表示を行ない、前記ゲーム実行部は、少なくとも一つの前記役の入賞が成立した場合、賞として前記第1の数値データを前記メインメモリに対して出力することを特徴としている。
この構成により、シンボルを変動表示または停止表示可能な表示部を備えたゲーム機に本発明を適用することができる。すなわち、少なくとも一つの前記役の入賞が成立した場合、賞として第1の数値データが出力され、これを有価価値として払い出すことができる。一方、特別ゲームにおいては第2の数値データのみが増減するので、上記の役の成立と、特別ゲーム終了時に満たされている条件とに応じて、プレイヤーに与える配当を区別することができる。例えば、ゲーム中にある役が成立した場合には第1の数値データを出力し、ゲーム中に設定されている課題を解決した場合には第2の数値データを出力するといった使い分けを行なうことができる。これにより、ゲーム性を向上させることが可能となる。
(4−5)また、本発明のゲーム機は、前記特別ゲームは、所定開始値の体力値を与えられたキャラクター同士を前記表示部に表示させ、いずれかの役の入賞が成立するたびに、他のキャラクターへ攻撃を与えることにより、攻撃を与えられたキャラクターの体力値を、前記入賞が成立した役に基づいて減少させ、他のキャラクターの体力値を所定終了値以下にすることを競う対戦ゲームであって、他のゲーム機またはサーバ装置とデータの送受信を行なう通信インタフェースを備え、前記サブメモリは、前記キャラクターを表わすデータを記憶し、前記ゲーム実行部は、前記対戦ゲーム終了時に所定の条件が満たされている場合、対戦相手のキャラクターを表わすデータに相当するデータを生成して前記サブメモリに対して出力することを特徴としている。
このように、対戦ゲーム終了時に所定の条件が満たされている場合、対戦相手のキャラクターを表わすデータに相当するデータが生成されてサブメモリに対して出力される。従って、その条件を満たしたプレイヤーに対して、相手のキャラクターを獲得したように見せることができる。これにより、複数のプレイヤー同士がキャラクターを争奪し合う対戦型のゲームを実現することが可能となる。
(4−6)また、本発明のゲーム機は、前記特別ゲームを実行するために所定値以上の前記第2の数値データを前記サブメモリに記憶していることが条件とされていることを特徴としている。
このような条件があるため、プレイヤーは、特別ゲームに参加するために、参加料として所定の第2の数値データを指定しなければならない。従って、特別ゲームをプレイするためには第2の数値データを所定値以上保有しておかなければならない。このため、プレイヤーは、特別ゲームをプレイするために通常ゲームにおいて第2の数値データを獲得しようとする。その結果、プレイヤーに対して第1の数値データを消費させるようにすることができる。
(4−7)また、本発明のゲームプログラムは、有価価値を反映した第1の数値データの入力によりゲーム開始の契機が与えられるゲームプログラムであって、データ入力部において、前記第1の数値データ、または前記ゲームにおいて定められた価値を反映した第2の数値データの入力を受け付ける処理と、入力された前記第1の数値データをメインメモリに記憶する処理と、前記メインメモリから前記第1の数値データを出力すると共に前記メインメモリから出力された分の第1の数値データを減少させる処理と、入力された前記第2の数値データをサブメモリに記憶する処理と、前記サブメモリから前記第2の数値データを出力すると共に前記サブメモリから出力された分の第2の数値データを減少させる処理と、前記データ入力部から前記第1の数値データが入力されることを条件として通常ゲームを実行する一方、前記データ入力部から前記第2の数値データが入力されることを条件として特別ゲームを実行する処理と、を含む一連の処理をコンピュータ読取り、実行可能にコマンド化させたことを特徴としている。
このように、データ入力部から第2の数値データが入力されることを条件として特別ゲームを実行するので、メインメモリに記憶されている第1の数値データの数量に関わらず、第2の数値データのみによって特別ゲームを実行することができる。従って、第1の数値データがメインメモリに存在していれば、仮に、特別ゲーム中に第2の数値データがゼロとなったりマイナスとなったりしても、特別ゲームを継続させることが可能となる。これにより、プレイヤーはゲームを十分に楽しむことができる。特に、対戦型ゲームに本発明は好適である。
(5−1)また、本発明のゲーム機は、複数のクライアント装置および前記各クライアント装置とデータの送受信を行なうサーバ装置から構成され、複数のプレイヤーがキャラクターを争奪し合う対戦型のゲームを行なうゲーム機であって、前記各クライアント装置は、プレイヤーが信号の入力操作を行なう操作部と、ゲームに関する表示を行なう表示部と、を備え、前記サーバ装置は、前記各クライアント装置で入力され、それぞれ異なる性格が与えられた複数種類のキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータを前記クライアント装置毎に記憶する記憶部と、前記各クライアント装置におけるプレイヤーの選択操作を契機として、前記複数種類のキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータから予め定められた数のキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータを抽出する抽出部と、前記抽出されたキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータを組み合わせて、前記各キャラクターから構成されるパーティーを表わすデータを前記クライアント装置毎に形成するパーティー形成部と、前記形成されたパーティーを表わすデータを用いて、複数のクライアント装置において対戦型ゲームを実行するゲーム実行部と、を備え、前記対戦に敗北した側の前記パーティーを構成するいずれか一つのキャラクターを表わすデータが、所定の残存使用回数とともに前記対戦に勝利した側の前記クライアント装置に追加されることを特徴としている。
この構成により、マルチステーションタイプのゲーム機を実現することができる。上記のように、複数のキャラクターによってパーティーを形成し、そのパーティーで対戦型ゲームを行なうので、パーティーの構成に応じてゲームにおける勝ち負けが左右されることとなる。その結果、戦略性の高い対戦型ゲームを実現することができる。また、対戦に勝利すると、その対戦に敗北した側のパーティーを構成するいずれか一つのキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータが追加されるので、勝利した側は新たにキャラクターを獲得できることとなる。これにより、プレイヤー同士でキャラクターを争奪し合う対戦型ゲームを行なうことができる。なお、対戦に敗北した側では、各キャラクターの残存使用回数を減少させても良いし、何も変化させなくても良い。また、いずれか一つのキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータを消滅させても良い。これにより、キャラクターを争奪し合う意味合いがより強くなる。
(5−2)また、本発明のゲーム機は、複数のプレイヤーがキャラクターを争奪し合う対戦型のゲームを行なうゲーム機であって、他のゲーム機またはサーバ装置とデータの送受信を行なう通信インタフェースと、プレイヤーが信号の入力操作を行なう操作部と、ゲームに関する表示を行なう表示部と、それぞれ異なる性格が与えられた複数種類のキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータを記憶する記憶部と、プレイヤーの選択操作を契機として、前記複数種類のキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータから予め定められた数のキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータを抽出する抽出部と、前記抽出されたキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータを組み合わせて、前記各キャラクターから構成されるパーティーを表わすデータを形成するパーティー形成部と、前記形成されたパーティーを表わすデータ、および前記他のゲーム機から入力されたパーティーを表わすデータを用いて、ゲームを実行するゲーム実行部と、を備え、前記対戦の結果、前記他のゲーム機またはサーバ装置に勝利した場合は、前記対戦に敗北した他のゲーム機またはサーバ装置の前記パーティーを構成するいずれか一つのキャラクターを表わすデータが所定の残存使用回数とともに追加されることを特徴としている。
この構成により、スタンドアロン型のゲーム機を実現することができる。そして、これらのゲーム機を、ネットワークを介して複数接続することにより複数のゲーム機の間で対戦型ゲームを実現することができる。上記のように、複数のキャラクターによってパーティーを形成し、そのパーティーで対戦型ゲームを行なうので、パーティーの構成に応じてゲームにおける勝ち負けが左右されることとなる。その結果、戦略性の高い対戦型ゲームを実現することができる。また、対戦に勝利すると、その対戦に敗北した側のパーティーを構成するいずれか一つのキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータが追加されるので、勝利した側はキャラクターが増えることとなる。これにより、プレイヤー同士でキャラクターを争奪し合う対戦型ゲームを行なうことができる。なお、対戦に敗北した側では、各キャラクターの残存使用回数を減少させても良いし、何も変化させなくても良い。また、いずれか一つのキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータを消滅させても良い。これにより、キャラクターを争奪し合う意味合いがより強くなる。
(5−3)また、本発明のゲーム機は、前記パーティーを構成するキャラクターの残存使用回数は、前記対戦に敗北したときに一定数減少すると共に、前記対戦に勝利した側に追加されるキャラクターおよびその残存使用回数は、前記減少したキャラクターの残存使用回数と概略等価であることを特徴としている。
このように、対戦に敗北した側で減少する残存使用回数と、対戦に勝利した側に入力されるキャラクターおよびその残存使用回数とがほぼ等価であるので、全体の遊技価値の総和をほぼ一定に保持することが可能となる。これにより、多くのプレイヤーがゲームに参加し、対戦を行ったとしても、キャラクターの価値や1ゲームの価値が上がったり下がったりすることなく、継続してプレイヤーの興味を引きつけることができる。例えば、対戦に勝利した側に入力されるキャラクターが、非常に高い戦闘能力を有している場合は、そのキャラクターが負ける可能性が低いので、残存使用回数を少なくする。一方、対戦に勝利した側に入力されるキャラクターが、非常に弱い場合は、そのキャラクターが負ける可能性が高いので、残存使用回数を多くして戦闘を継続させるチャンスを多くするのである。
(5−4)また、本発明のゲーム機は、前記パーティーを構成するいずれか一つのキャラクターを表わすデータは、前記対戦に敗北したときに消滅すると共に、前記対戦に勝利した側に追加されるキャラクターおよびその残存使用回数は、前記消滅したキャラクターと概略等価であることを特徴としている。
このように、対戦に敗北した側で消滅するキャラクターと、対戦に勝利した側に入力されるキャラクターおよびその残存使用回数とがほぼ等価であるので、全体の遊戯価値の総和をほぼ一定に保持することが可能となる。例えば、対戦に敗北した側で消滅したキャラクターが有していた残存使用回数が3とすると、対戦に勝利した側に入力されるそのキャラクターの残存使用回数は3とする。また、対戦に敗北した側で消滅したキャラクターと異なるキャラクターを勝利した側に入力しても良い。この場合は、消滅したキャラクターおよびその残存使用回数と等価のキャラクターおよびその残存使用回数が勝利した側に入力される。例えば、敗北した側で非常に高い戦闘能力を有しているキャラクターが消滅し、その残存使用回数が1であったとすると、勝利した側に入力されるキャラクターを非常に戦闘能力が低いが残存使用回数が5であるとしても良い。
(5−5)また、本発明のゲーム機は、前記パーティー形成部は、前記追加されたキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータを用いて、次回のゲームが実行される際に前記パーティーを表わすデータを新たに生成することを特徴としている。
このように、入力されたキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータを用いて、次回のゲームが実行される際にパーティーを表わすデータを新たに生成するので、戦闘に勝利して相手から獲得したキャラクターを用いて新たにパーティーを形成することができる。これにより、戦闘に勝利すればするほど保有するキャラクターが増加し、パーティーの構成のバリエーションが豊富になり、戦略性がより高まることとなる。
(5−6)また、本発明のゲーム機は、前記抽出部は、前記ゲームの実行の際に用いられたパーティーを表わすデータを構成するキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータの少なくとも一つを、次回以降のゲームで抽出を不能とすることを特徴としている。
このように、ゲームの実行の際に用いられたパーティーを表わすデータを構成するキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータの少なくとも一つを、次回以降のゲームで抽出を不能とするので、一度戦闘に用いたキャラクターは使えなくなる。これにより、パーティー形成の難易度を高めると共に、戦闘に勝利して相手からキャラクターを獲得しようとするプレイヤーの気持ちを高めることが可能となる。
(5−7)また、本発明のゲーム機は、前記記憶部は、それぞれ異なる特徴が与えられた複数種類のキャラクターを表わすデータ、および前記各キャラクターを表わすデータに対応して定められ、前記表示領域で表示し得る複数種類のシンボルのデータを有する複数種類のテーブルを記憶し、前記パーティー形成部は、前記表示領域毎に前記キャラクターを表わすデータを対応付け、前記表示部は、前記キャラクターを表わすデータが対応付けられた前記表示領域に、そのキャラクターを表わすデータに対応する前記テーブルを前記記憶部から読み出して、複数の表示領域で停止状態にあった複数のシンボルを、種々のシンボルに絶えず変化させて表示する変動表示、前記変動表示しているシンボルを前記各表示領域で再び停止して表示する停止表示、の各表示を行なうことを特徴としている。
このように、キャラクターを表わすデータが対応付けられた表示領域に、そのキャラクターを表わすデータに対応するテーブルを読み出して、変動表示および停止表示を行なうので、各表示領域にキャラクターが対応し、すべての表示領域で各キャラクターから構成されるパーティーが形成される。これにより、シンボルを変動表示または停止表示する複数の表示領域でパーティーによる対戦型ゲームを行なうことが可能となる。
(5−8)また、本発明のゲームプログラムは、複数のプレイヤーがキャラクターを争奪し合う対戦型のゲームを行なうゲームプログラムであって、他のゲーム機またはサーバ装置とデータの送受信を行なう処理と、プレイヤーの入力操作に基づいて信号の入力を行なう処理と、ゲームに関する表示を行なう処理と、それぞれ異なる性格が与えられた複数種類のキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータを記憶する処理と、プレイヤーの選択操作を契機として、前記複数種類のキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータから予め定められた数のキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータを抽出する処理と、前記抽出されたキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータを組み合わせて、前記各キャラクターから構成されるパーティーを表わすデータを形成する処理と、前記形成されたパーティーを表わすデータ、および前記他のゲーム機から入力されたパーティーを表わすデータを用いて、ゲームを実行する処理と、前記対戦の結果、前記他のゲーム機またはサーバ装置に勝利した場合は、前記対戦に敗北した他のゲーム機またはサーバ装置の前記パーティーを構成するいずれか一つのキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータを追加する処理と、を含む一連の処理をコンピュータ読取り、実行可能にコマンド化させたことを特徴としている。
このように、複数のキャラクターによってパーティーを形成し、そのパーティーで対戦型ゲームを行なうので、パーティーの構成に応じてゲームにおける勝ち負けが左右されることとなる。その結果、戦略性の高い対戦型ゲームを実現することができる。また、対戦に勝利すると、その対戦に敗北した側のパーティーを構成するいずれか一つのキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータが追加されるので、勝利した側は新たにキャラクターを獲得できることとなる。これにより、プレイヤー同士でキャラクターを争奪し合う対戦型ゲームを行なうことができる。なお、対戦に敗北した側では、各キャラクターの残存使用回数を減少させても良いし、何も変化させなくても良い。また、いずれか一つのキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータを消滅させても良い。これにより、キャラクターを争奪し合う意味合いがより強くなる。
(1)本発明の対戦ゲーム装置によれば、攻撃選択手段(73)の制御に基づいて攻撃選択画像表示エリア(70c)に攻撃選択要素画像を連接方向に移動させて次々に入れ替え表示した後、移動を停止させてマトリックス状に並置表示するので、この表示の結果に応じてどのような攻撃がどのような攻撃値で行なわれるのかを報知することができる。また、キャラクター特性(79)および体力値(72)をキャラクターに対応付けて記憶し、攻撃を与えられたキャラクターの体力値を、キャラクター特性および攻撃種に対応する演算式および前記攻撃値を用いて演算加工した上で、体力値(72)が所定終了値以下の場合に対応するキャラクターを負けと判定するので、残りの体力値がどのくらいであるかを報知することができると共に、勝敗の決め手を分かりやすく報知することができる。さらに、勝敗判定手段(76)により負けと判定されたキャラクターの画像を変化させるので、対戦の結果を効果的に報知することが可能となる。その結果、勝利したプレイヤーに対して優越感を感じさせることができる。
また、本発明の対戦ゲーム装置によれば、攻撃を与える側のキャラクターについて、攻撃を与える際に、攻撃種に応じてキャラクターの画像を変化させるので、攻撃種を明確化させることが可能となる。また、画像表示が単調となることなく、効果的な演出を行なうことが可能となる。その結果、プレイヤーに対して攻撃の様子を印象付けることができる。
また、本発明の対戦ゲーム装置によれば、攻撃を与える側のキャラクターについて、攻撃を与える際に、キャラクターの特性に応じてキャラクターの画像を変化させるので、キャラクターの特性を明確化させることができる。また、画像表示が単調となることなく、効果的な演出を行なうことが可能となる。その結果、プレイヤーに対してそのキャラクターを印象付けることができる。
また、本発明の対戦ゲーム装置によれば、攻撃を受ける側のキャラクターについて、体力値が減少する際にキャラクターの画像を変化させるので、受けた攻撃と体力値が減少することを明確化させることができる。また、画像表示が単調となることなく、効果的な演出を行なうことが可能となる。その結果、プレイヤーに対して受けた攻撃を印象付けることができる。
また、本発明の対戦ゲーム装置によれば、攻撃選択手段(73)が選択した攻撃種、攻撃値に応じて対応する共通画像要素、数値画像要素を含む攻撃選択要素画像を攻撃選択画像表示エリア(70c)に所定の配列で停止表示するので、どのような攻撃が、どのようなレベル(攻撃値)で行なわれるのかについて、視覚的に報知することができる。これにより、プレイヤーはスロットマシンにおいて特定の役の入賞が成立したときに払い出しを受ける場合のように、これから行なわれる攻撃についての画像の表示を期待するようになる。
(2)また、本発明のゲーム機によれば、選択された抽選テーブルに対応する仮想リールを各表示領域に表示し、遊技の進行に伴い抽選テーブルを用いた抽選結果に応じて変動表示、または停止表示を行なうので、選択された抽選テーブルに基づいたシンボルの表示を行なうことができ、抽選結果を直接反映させる表示を行なうことができるので、動作をよりリアルに表現することが可能となる。また、使用する抽選テーブルに対応する仮想リールが表示されるため、使用されている抽選テーブルの内容を別の表示画面を設けることなく仮想リール上で適切に表示することが可能となる。したがって、プレイヤーは表示された仮想リール群により各シンボルの種類の当選確率が変更になったこと及びその変更内容を容易に認識することができる。
また、本発明のゲーム機によれば、選択された抽選テーブルに対応する仮想リール群を各表示領域に表示し、遊技の進行に伴い抽選テーブルを用いた抽選結果に応じて変動表示、または停止表示を行なうので、選択された抽選テーブルに基づいたシンボルの表示を行なうことができる。このため、抽選結果を直接反映させる表示を行なうことができるので、動作をよりリアルに表現することが可能となる。また、使用される抽選テーブルと表示される仮想リールとが対応しているため、使用されている抽選テーブルの内容を別の表示画面を設けることなく仮想リール上で適切に表示することが可能となる。また、選択された複数の仮想リールに応じて対応する抽選テーブルを作成するので、予め多くの抽選テーブルを記憶しておく場合よりも必要となるメモリ容量が少なくて済むと共に、使用する抽選テーブルのバリエーションを豊富にすることができる。
また、本発明のゲーム機によれば、仮想リール群に配置されたシンボルは対応するキャラクターに関連するシンボルとなっているので、プレイヤーがキャラクターを選択する度に仮想リールもそのキャラクターに対応して変更されることとなる。従って、選択されたキャラクターがどのようなものであるかを仮想リール上でプレイヤーに対して報知することができる。また、そのキャラクターに対応した抽選テーブルが用いられるので、そのキャラクター特有の入賞役が成立し得ることとなり、ゲーム性の向上を図ることができる。例えば、選択されたキャラクターに特有の入賞役と、そのキャラクターのアニメーションを関連付けることにより、その入賞役が成立したときにアニメーションによる演出を行なって、そのキャラクター特有の入賞役が成立したことをプレイヤーに印象付けることができる。
また、本発明のゲームプログラムによれば、選択された抽選テーブルに対応する仮想リールを各表示領域に表示し、遊技の進行に伴い抽選テーブルを用いた抽選結果に応じて変動表示、または停止表示を行なうので、選択された抽選テーブルに基づいたシンボルの表示を行なうことができ、抽選結果を直接反映させる表示を行なうことができるので、動作をよりリアルに表現することが可能となる。また、使用する抽選テーブルに対応する仮想リールが表示されるため、使用されている抽選テーブルの内容を別の表示画面を設けることなく仮想リール上で適切に表示することが可能となる。したがって、プレイヤーは表示された仮想リール群により各シンボルの種類の当選確率が変更になったこと及びその変更内容を容易に認識することができる。
(3)また、本発明のゲーム機によれば、抽選テーブルに基づいて、少なくとも一つの役の入賞が成立したときの配当を表わす配当表データを作成し、作成された配当表データを用いて、配当表を画面表示するので、抽選テーブルのデータに応じて配当表を変更することができる。従って、抽選テーブルが変更されると、それに応じて配当表も変更されるので、抽選テーブルの変更に伴ってリアルタイムで配当表を変更させることが可能となる。これにより、従来画一的であった配当表を任意に変更することができるため、成立し得る役も変化し、ゲーム性の向上を図ることが可能となる。また、作成された配当表データにより配当表が画面に表示されるので、新たな配当表をプレイヤーに報知することができる。
また、本発明のゲーム機によれば、プレイヤーの選択操作を契機として、選択されたいずれかの抽選テーブルに基づいて、少なくとも一つの役の入賞が成立したときの配当を表わす配当表データを作成し、作成された配当表データを用いて、配当表を画面表示するので、プレイヤーの選択操作に応じて、表示し得るシンボルと共に配当表を変更することができる。従って、抽選テーブルデータが変更されると、それに応じて配当表も変更されるので、抽選テーブルの変更に伴ってリアルタイムで配当表を変更させることが可能となる。これにより、従来画一的であった配当表を、プレイヤーの判断で任意に変更することができる。その結果、成立し得る入賞役も変化し、ゲーム性の向上を図ることが可能となる。また、作成された配当表データにより配当表が画面に表示されるので、新たな配当表をプレイヤーに報知することができる。
また、本発明のゲーム機によれば、ペイアウト率を表わすデータに基づいて配当表データを作成するので、プレイヤーが得る払い出しの期待値、または店舗側が得る利益の期待値に合うように配当表を作成することができる。
また、本発明のゲーム機によれば、いずれかの役の入賞が成立したときに、その役に特有の演出としての画像表示を行なうので、どのような役の入賞が成立したのかをプレイヤーに報知することができる。さらに、役の入賞が成立したことに対するプレイヤーの満足度を高めることができる。
また、本発明のゲーム機によれば、いずれかの役の入賞が成立するたびに、他のキャラクターへ攻撃を与え、その役に基づいて他のキャラクターの体力値が減少するので、入賞が成立した役と、攻撃の種類とが関連付けられることとなる。同時に、入賞が成立した役と他のキャラクターの体力値が減少する度合いが関連付けられることとなる。これにより、表示領域でシンボルを変動表示、または停止表示しながら、成立した役に応じて相手のキャラクターの体力値を減少させる戦いを行なうゲームを実現することが可能となる。
また、本発明のゲームプログラムによれば、抽選テーブルに基づいて、少なくとも一つの役の入賞が成立したときの配当を表わす配当表データを作成し、作成された配当表データを用いて、配当表を画面表示するので、抽選テーブルのデータに応じて配当表を変更することができる。従って、抽選テーブルが変更されると、それに応じて配当表も変更されるので、抽選テーブルの変更に伴ってリアルタイムで配当表を変更させることが可能となる。これにより、従来画一的であった配当表を任意に変更することができるため、成立し得る役も変化し、ゲーム性の向上を図ることが可能となる。また、作成された配当表データにより配当表が画面に表示されるので、新たな配当表をプレイヤーに報知することができる。
(4)また、本発明のゲーム機によれば、データ入力部から第2の数値データが入力されることを条件として特別ゲームを実行するので、メインメモリに記憶されている第1の数値データの数量に関わらず、第2の数値データのみによって特別ゲームを実行することができる。従って、第1の数値データがメインメモリに存在していれば、仮に、特別ゲーム中に第2の数値データがゼロとなったりマイナスとなったりしても、特別ゲームを継続させることが可能となる。これにより、プレイヤーはゲームを十分に楽しむことができる。特に、対戦型ゲームに本発明は好適である。なお、第2の数値データの数量が指定されることによって、サブメモリに記憶されている第2の数値データが指定された分だけ減少されるようにしても良い。
また、本発明のゲーム機によれば、特別ゲーム実行中は、入力された第2の数値データが増加または減少するので、第1の数値データがメインメモリに存在していれば、仮に、特別ゲーム中に第2の数値データがゼロとなったりマイナスとなったりしても、特別ゲームを継続させることが可能となる。これにより、プレイヤーはゲームを十分に楽しむことができる。
また、本発明のゲーム機によれば、特別ゲーム終了時に所定の条件が満たされている場合、第2の数値データが出力されるので、プレイヤーはこれを配当として受け取ることができる。第2の数値データが出力されることによって、サブメモリにおける第2の数値データの数量が増加するので、そのプレイヤーは特別ゲームに参加するチャンスが増加することとなる。
また、本発明のゲーム機によれば、シンボルを変動表示または停止表示可能な表示部を備えたゲーム機に本発明を適用することができる。すなわち、少なくとも一つの前記役の入賞が成立した場合、賞として第1の数値データが出力され、これを有価価値として払い出すことができる。一方、特別ゲームにおいては第2の数値データのみが増減するので、上記の役の成立と、特別ゲーム終了時に満たされている条件とに応じて、プレイヤーに与える配当を区別することができる。例えば、ゲーム中にある役の入賞が成立した場合には第1の数値データを出力し、ゲーム中に設定されている課題を解決した場合には第2の数値データを出力するといった使い分けを行なうことができる。これにより、ゲーム性を向上させることが可能となる。
また、本発明のゲーム機によれば、対戦ゲーム終了時に所定の条件が満たされている場合、対戦相手のキャラクターを表わすデータに相当するデータが生成されてサブメモリに対して出力される。従って、その条件を満たしたプレイヤーに対して、相手のキャラクターを獲得したように見せることができる。(実際にキャラクターのデータをやり取りすることによって相手のキャラクターを獲得するように説明されているように見えます。実際には単にキャラクターを表すデータを伝え、伝えられた方ではそのデータに相当するキャラクターを手持ちの中に加えるようにデータを生成して表示することにより、相手のキャラクターを獲得したように見せております。)これにより、複数のプレイヤー同士がキャラクターを争奪し合う対戦型のゲームを実現することが可能となる。
また、本発明のゲーム機によれば、プレイヤーは、特別ゲームに参加するために、参加料として所定の第2の数値データを指定しなければならない。従って、特別ゲームをプレイするためには第2の数値データを所定値以上保有しておかなければならない。このため、プレイヤーは、特別ゲームをプレイするために通常ゲームにおいて第2の数値データを獲得しようとする。その結果、プレイヤーに対して第1の数値データを消費させるようにすることができる。
また、本発明のゲームプログラムによれば、データ入力部から第2の数値データが入力されることを条件として特別ゲームを実行するので、メインメモリに記憶されている第1の数値データの数量に関わらず、第2の数値データのみによって特別ゲームを実行することができる。従って、第1の数値データがメインメモリに存在していれば、仮に、特別ゲーム中に第2の数値データがゼロとなったりマイナスとなったりしても、特別ゲームを継続させることが可能となる。これにより、プレイヤーはゲームを十分に楽しむことができる。特に、対戦型ゲームに本発明は好適である。
(5)また、本発明のゲーム機によれば、複数のキャラクターによってパーティーを形成し、そのパーティーで対戦型ゲームを行なうので、パーティーの構成に応じてゲームにおける勝ち負けが左右されることとなる。その結果、戦略性の高い対戦型ゲームを実現することができる。また、対戦に勝利すると、その対戦に敗北した側のパーティーを構成するいずれか一つのキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータが追加されるので、勝利した側は新たにキャラクターを獲得できることとなる。これにより、プレイヤー同士でキャラクターを争奪し合う対戦型ゲームを行なうことができる。なお、対戦に敗北した側では、各キャラクターの残存使用回数を減少させても良いし、何も変化させなくても良い。また、いずれか一つのキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータを消滅させても良い。これにより、キャラクターを争奪し合う意味合いがより強くなる。
また、本発明のゲーム機によれば、複数のキャラクターによってパーティーを形成し、そのパーティーで対戦型ゲームを行なうので、パーティーの構成に応じてゲームにおける勝ち負けが左右されることとなる。その結果、戦略性の高い対戦型ゲームを実現することができる。また、対戦に勝利すると、その対戦に敗北した側のパーティーを構成するいずれか一つのキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータが追加されるので、勝利した側はキャラクターが増えることとなる。これにより、プレイヤー同士でキャラクターを争奪し合う対戦型ゲームを行なうことができる。なお、対戦に敗北した側では、各キャラクターの残存使用回数を減少させても良いし、何も変化させなくても良い。また、いずれか一つのキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータを消滅させても良い。これにより、キャラクターを争奪し合う意味合いがより強くなる。
また、本発明のゲーム機によれば、対戦に敗北した側で減少する残存使用回数と、対戦に勝利した側に入力されるキャラクターおよびその残存使用回数とがほぼ等価であるので、全体の遊技価値の総和をほぼ一定に保持することが可能となる。これにより、多くのプレイヤーがゲームに参加し、対戦を行ったとしても、キャラクターの価値や1ゲームの価値が上がったり下がったりすることなく、継続してプレイヤーの興味を引きつけることができる。例えば、対戦に勝利した側に入力されるキャラクターが、非常に高い戦闘能力を有している場合は、そのキャラクターが負ける可能性が低いので、残存使用回数を少なくする。一方、対戦に勝利した側に入力されるキャラクターが、非常に弱い場合は、そのキャラクターが負ける可能性が高いので、残存使用回数を多くして戦闘を継続させるチャンスを多くするのである。
また、本発明のゲーム機によれば、対戦に敗北した側で消滅するキャラクターと、対戦に勝利した側に入力されるキャラクターおよびその残存使用回数とがほぼ等価であるので、全体の遊戯価値の総和をほぼ一定に保持することが可能となる。例えば、対戦に敗北した側で消滅したキャラクターが有していた残存使用回数が3とすると、対戦に勝利した側に入力されるそのキャラクターの残存使用回数は3とする。また、対戦に敗北した側で消滅したキャラクターと異なるキャラクターを勝利した側に入力しても良い。この場合は、消滅したキャラクターおよびその残存使用回数と等価のキャラクターおよびその残存使用回数が勝利した側に入力される。例えば、敗北した側で非常に高い戦闘能力を有しているキャラクターが消滅し、その残存使用回数が1であったとすると、勝利した側に入力されるキャラクターを非常に戦闘能力が低いが残存使用回数が5であるとしても良い。
また、本発明のゲーム機によれば、追加されたキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータを用いて、次回のゲームが実行される際にパーティーを表わすデータを新たに生成するので、戦闘に勝利して相手から獲得したキャラクターを用いて新たにパーティーを形成することができる。これにより、戦闘に勝利すればするほど保有するキャラクターが増加し、パーティーの構成のバリエーションが豊富になり、戦略性がより高まることとなる。
また、本発明のゲーム機によれば、ゲームの実行の際に用いられたパーティーを表わすデータを構成するキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータの少なくとも一つを、次回以降のゲームで抽出を不能とするので、一度戦闘に用いたキャラクターは使えなくなる。これにより、パーティー形成の難易度を高めると共に、戦闘に勝利して相手からキャラクターを獲得しようとするプレイヤーの気持ちを高めることが可能となる。
また、本発明のゲーム機によれば、キャラクターを表わすデータが対応付けられた表示領域に、そのキャラクターを表わすデータに対応するテーブルを読み出して、変動表示および停止表示を行なうので、各表示領域にキャラクターが対応し、すべての表示領域で各キャラクターから構成されるパーティーが形成される。これにより、シンボルを変動表示または停止表示する複数の表示領域でパーティーによる対戦型ゲームを行なうことが可能となる。
また、本発明のゲームプログラムによれば、複数のキャラクターによってパーティーを形成し、そのパーティーで対戦型ゲームを行なうので、パーティーの構成に応じてゲームにおける勝ち負けが左右されることとなる。その結果、戦略性の高い対戦型ゲームを実現することができる。また、対戦に勝利すると、その対戦に敗北した側のパーティーを構成するいずれか一つのキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータが追加されるので、勝利した側は新たにキャラクターを獲得できることとなる。これにより、プレイヤー同士でキャラクターを争奪し合う対戦型ゲームを行なうことができる。なお、対戦に敗北した側では、各キャラクターの残存使用回数を減少させても良いし、何も変化させなくても良い。また、いずれか一つのキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータを消滅させても良い。これにより、キャラクターを争奪し合う意味合いがより強くなる。
(第1の実施形態)
本実施の形態に係る対戦ゲーム装置としてのゲーム機は、メダルゲーム機として構成され、3つのリールをビデオ上で表示するビデオリール方式を採ったスロットマシンとなっている。このビデオリールを用いて、キャラクター同士を対戦させる対戦型のゲームを行なう。各キャラクターは、それぞれ特徴を有する「モンスター」として表現される。
プレイヤーは、複数のモンスターから、いずれか3つのモンスターを選択することができる。その選択されたモンスターによってパーティーが形成され、各モンスターは上記各リールに対応付けられる。各リールでは、対応付けられたモンスターに応じたテーブルが使用される。これにより、そのモンスターに応じたシンボルの配列を有するリール帯が定まり、そのモンスター特有のシンボルが変動または停止表示される。すべてのリールに対してモンスターが対応付けられると、そのテーブルに含まれるシンボルのデータに基づいて、配当表データが作成される。配当表データは、配当表として画面に表示される。
各モンスターは、体力値、特技(戦闘能力や防衛能力)、そしてリール帯におけるシンボルの配列が異なるため、複数のモンスターを組み合わせることによって、多様な役を実現することができる。例えば、「ファイアー攻撃には弱いが、マジック攻撃には強い」、「攻撃力は低いが体力が高く持久戦向き」といった特徴が生まれる。そして、ひとつのリールに配置されるシンボルは決まっているので、各モンスターの特徴として、全ての攻撃に強いものは設定できず、各モンスター同士はジャンケンのグー、チョキ、パーのような強さの関係が成立するようになる。
本ゲーム機では、ビデオリールにおいてシンボルが変動表示し、所定時間経過後に停止表示され、特定の役の入賞が成立すると、配当が与えられると共に、相手のモンスターに対して攻撃をする演出が行なわれる。攻撃を受けた相手のモンスターは体力値を減少させる。二人のプレイヤーが交互にリールを回転させながら攻防を行ない、先に相手のモンスターの体力値を0にすると勝ちとなる。
また、本ゲーム機には、「クレジット」と「マジックポイント」という2つの価値概念がある。「クレジット」とは、通常のメダルゲームと同様に、メダルの投入や払い出しに関与するものである。「マジックポイント」とは、本ゲーム機特有の価値概念である。すなわち、クレジットとは直接関係が無く、特定のゲームの最中で増加または減少するもので、固有のベットおよびウィン(配当)の概念を有するものである。
本ゲーム機で行なわれるゲームは、ショートプレー、オリジナルゲーム、そしてジャックポットゲームに区別される。ショートプレーは、メダルを投入した後、ベットボタンを操作してライン(1〜5)を設定すれば準備が完了となる。すなわち、磁気を介してデータの読み書きを行なうエントリーカードを不要としたゲームである。プレイヤーは、予め定められたモンスターを用いてコンピュータ(クライアント装置)と対戦する。エントリーカードを必要としないので、プレイヤーは気軽にゲームに参加することができる。また、ショートプレーは、プレイヤーにゲームの内容を理解させて、後述するような「対戦ゲーム」に移行させることを目的としている。準備が完了した段階で、スタートボタンを操作するとリールが回転し、所定のシンボルの組み合わせが揃うと相手(ここでは、コンピュータ)のモンスターにダメージを与えると共に配当が与えられる。相手のモンスターを倒す毎に勝利ボーナス(例えば、メダル10枚)を獲得し、三連勝できると後述するジャックポットゲームを行なうことが可能となる。
なお、このショートプレーは、次のような補足ルールに基づいて行なわれる。(1)すべての戦闘、すなわち、リールの回転および停止による役の成立とその配当の獲得は、そのプレイヤーが先手となる。(2)相手のモンスターのレベルは「1→2→3」の順に高くなっていくため、1勝する毎に敵が手強くなっていく。ここで、「モンスターのレベル」とは、相手のモンスターの体力値を減少させる攻撃力、および相手から攻撃を受けた際に自分の体力値を減少させない耐力を数値化して表わしたものである。例えば、モンスターのレベルが高くなると、耐力が上がって同じ攻撃を受けても体力値の減少が小さくなったり、攻撃力が上がって同じ攻撃(同じ役)による相手に与えるダメージ(相手の体力値の減少)が大きくなったりして、最終的に勝利する確率が高くなっていく。(3)プレイヤーが選択したモンスターの体力値は、ゲーム毎に完全に回復する。(4)プレイヤーが選択したモンスターが負けた場合は、相手のモンスターのレベルは1に戻り、体力値が半分だけ回復する。(5)戦闘開始直後は、プレイヤーの攻撃がヒットするまで相手のモンスターは攻撃してこない。すなわち、プレイヤー側で特定の役の入賞が成立するまでは、相手(コンピュータ)側の入賞は成立しない。(6)戦闘中に「モンスターシンボル(上記のように予め定められたモンスターを示すシンボル)」がラインに揃うと、プレイヤーのモンスターがレベルの高いモンスターに変身する。その結果、最終的にプレイヤーが勝利する確率が高くなる。一方、戦闘に負けると元に戻る。すなわち、プレイヤーが勝利する確率も、高くなる前の状態に戻る。(7)後述するジャックポットゲームが終了すると、プレイヤーのモンスターがレベルの高いモンスターに変身する。その結果、最終的にプレイヤーが勝利する確率が高くなる。一方、戦闘に負けると元に戻る。すなわち、プレイヤーが勝利する確率も、高くなる前の状態に戻る。
ジャックポットゲームは、コンピュータ(中央に配置されたサーバ装置)と対戦するゲームである。サーバ装置は、「ゴッドドラゴン」というモンスターに形作られた筐体を有しており、その「ゴッドドラゴンと、プレイヤーが選択したモンスターとが対戦する。プレイヤーは、ゴッドドラゴンに対する攻撃が有効である場合、すなわち、特定の役が成立した場合には、ヒット配当、すなわち、成立した役に対応する配当が与えられ、その配当はすべてボーナスとして獲得することができる。また、ゴッドドラゴンに勝つと、さらにクリアボーナスを獲得することができる。ジャックポットゲームはフリーゲームであり、獲得した配当はすべてクレジットとなる。なお、ジャックポットゲームはプレイ上の時間制限が設定されており、一定時間が経過すると自動的に攻撃が実行される。
オリジナルゲームは、磁気を介してデータの読み書きを行なうエントリーカードを用いて、長時間にわたって行なうゲームである。プレイヤーは、このエントリーカードをカード挿入口に挿入してゲームに参加する。このオリジナルゲームには、次の5種類のゲーム態様が設けられている。すなわち、(1)ミッション、(2)トーナメント、(3)ブレンド、(4)ショップ、そして(5)データ、である。
ミッションは、例えば、12のステージおよび隠しステージをクリアして行くゲームであり、マジックポイントという本ゲーム特有のポイントやモンスターを収集することを目的としたゲーム態様である。コンピュータ(クライアント装置)と対戦するゲームであり、プレイヤーは、戦闘中はメダルの配当、すなわち、クレジットのみを獲得する。戦闘に勝利するとプレイヤーはモンスターを1体(3ライフ)獲得できる。すなわち、そのモンスターおよびそのライフを表わすデータがプレイヤー側に入力され、メモリに書き込まれる。そして、そのモンスターおよびそのライフを表わすデータを用いて再びゲームを行なうことが可能となる。モンスターのライフとは、いわゆる寿命(生命数)の意味を持たせた数値であり、ゲームでそのモンスターを使用できる回数(体力値がなくなるまでを1回と数える)の限度を示すものである。このライフは、そのモンスターの残存使用回数を表わす。一方、敗戦した場合は使用したモンスターのライフが1ずつ減少する。勝ってゲームを終了するとボーナスとしてマジックポイントを獲得する。ゲームの結果はエントリーカードに記録される。
トーナメントは、他のプレイヤーと勝負する大会形式のゲームである。すなわち、ミッションにおいて獲得したマジックポイントをベットして、プレイヤーの間でモンスター同士を対戦させる。大会毎に指定されたマジックポイント(10〜30)、および参加条件に見合うモンスターを保有しているプレイヤーのみが参加することができる。参加条件とは、残存しているライフの数が基準値以上存在することや、レベルが基準値以上であることなど、ゲームに応じて設定可能なものである。プレイヤーは、大会費用(9〜75ベット)を支払うが、それ以外の戦闘費用はすべてマジックポイントが用いられる。すなわち、マジックポイントをベットして、マジックポイントを配当として獲得するのである。1回勝利する度に対戦相手のモンスターを1体獲得、すなわち、対戦相手のモンスターに相当するモンスターおよびそのライフを表わすデータが追加される。一方、敗戦した場合は戦闘に使用したすべてのモンスターのライフがそれぞれ1ずつ減少する。従って、戦闘に敗北するとモンスターを使用できる回数が減ることとなる。ここで、モンスターはカードに表わされて画面上に表示されるため、モンスターを1体獲得するとは、画面上でそのモンスターのカードを1枚獲得するということである。手持ちのカードは手持ちのモンスターとして対戦で使用することができる。こうして最後まで勝ち抜いた場合は優勝となり、ゴッドドラゴンと対戦するジャックポットゲームを行なうことができる。
ブレンドとは、複数のモンスターを組み合わせて、新たなモンスターを誕生させるゲーム態様である。すなわち、複数のモンスターおよびそのライフを表わすデータを用いて、新たなモンスターおよびそのライフを表わすデータを生成するのである。同一のモンスターをブレンドすると、モンスターの種類は変化せずライフや成績のみが加算される。異なる種類のモンスターをブレンドすると、新たなモンスターが出現し、そのモンスターのライフは合計値の半分もしくは半分+0.5となり、成績は初期化される。ブレンドの実行に当たっては、モンスターによってそれぞれ異なるクレジットが必要となる。なお、ブレンドした結果、わずかな確率で、1回の戦闘に限り配当が大きくなる「ゴールドモンスター」というモンスターを表わすデータが生成されるように設定されている。
ショップは、モンスターを10クレジットで購入するゲーム態様である。プレイヤーの操作により購入が指示されるとプレイヤーの保有クレジットが10減じられ、いずれか1体のモンスターのデータが生成され、画面上でそのモンスターのカードを1枚獲得する。また、わずかな確率であるが、購入の結果、「ゴールドモンスター」というモンスターを表わすデータが生成されるように設定されている。
データは、プレイヤーが保有しているモンスターや、プレイヤーの成績を表示するゲーム態様である。特定のモンスターを指定すると、そのモンスター単体の成績(戦闘数、勝利数、勝率、生涯獲得賞金)を表示させることができる。
図1は、本実施の形態に係るゲーム機の外観図である。ゲーム機1は、外観がモンスターの形状に形作られた筐体を有するサーバ装置2を中央に配置し、サーバ装置2の周囲に複数のクライアント装置3が設けられている。各クライアント装置3は、複数の操作ボタンや画像を表示する表示部など、一人一人のプレイヤーがゲームを行なうために必要な構成を備えている。各プレイヤーはクライアント装置3において対戦型のゲームを行ない、トーナメントで優勝すると、中央のサーバ装置2と対戦するフリーゲームに参加することができる。モンスターの形状を有するサーバ装置2の筐体は、演出効果を高め、プレイヤーの挑戦意欲を高める効果を奏する。
図2は、本ゲーム機の機能を概念的に示すブロック図である。表示装置70は、文字、図形、記号などの各種の画像を表示する。表示装置70は、キャラクターの体力値を棒グラフ等で表示する体力値表示エリア70a、モンスター等の対戦するキャラクターの画像を表示するキャラクター画像表示エリア70b、そして攻撃種の選択や攻撃値の選択の状況を仮想リールの回転、停止によって表示する攻撃選択画像表示エリア70cを有している。プレイヤー操作手段71は、プレイヤーがゲームに関する操作を行なうもので、各種の操作ボタンやベットボタン、メダル投入口、メダル払い出し口などを有している。攻撃選択手段73は、キャラクターの攻撃の攻撃種および攻撃値を選択して仮想リールの停止位置を決定する。体力値演算手段74は、攻撃選択手段73の選択した攻撃に基づいて攻撃を与えられたキャラクターの体力値の変化を演算する。体力値表示制御手段75は、上記演算された体力値を表示装置70の体力値表示エリア70aに表示する。勝敗判定手段76は、ゲームの勝敗を判定する。キャラクター画像表示制御手段77は、上記キャラクターの画像を表示装置70のキャラクター画像表示エリア70bに表示する。攻撃選択画像表示制御手段78は、表示装置70の攻撃選択画像表示エリア70cに攻撃選択手段73の選択した攻撃に対応する攻撃選択要素画像を表示する。
攻撃選択画像表示制御手段78は、少なくとも攻撃種が識別可能な攻撃選択要素画像をその配列とともに複数組記憶する記憶手段78a、および、該記憶手段に記憶された複数組の攻撃選択要素画像のうちの所定組を用いて攻撃選択画像表示エリアに所定数の仮想リールを変動表示、停止表示させる攻撃選択表示制御手段78bを有している。そして、攻撃選択表示制御手段78bは、攻撃選択手段73の決定した停止位置に基づいて該仮想リールを停止表示する。
攻撃選択手段73は、攻撃種および攻撃値を選択して、少なくとも攻撃種に対応する攻撃選択要素画像を所定の配列で攻撃選択画像表示エリア70cに停止表示するよう、攻撃選択画像表示制御手段78を制御する。体力値演算手段74は、キャラクター特性79および体力値72をキャラクターに対応付けて記憶するキャラクターデータ記憶手段80を有し、攻撃を与えられたキャラクターの体力値を、キャラクター特性79および攻撃種に対応する演算式および攻撃値を用いて演算加工して記憶する。例えば、キャラクター特性と攻撃種の適合度にA,B,Cのランクを設定し、Aの場合には体力値から攻撃値を減算して再記憶し、Bの場合には体力値から攻撃値の3分の2を減算して再記憶し、Cの場合には体力値から攻撃値の3分の1を減算して再記憶するのである。これはすなわち、Aの場合にはそのキャラクターはその攻撃に弱いことを意味し、Cの場合にはそのキャラクターはその攻撃に強いことを意味する。勝敗判定手段76は、体力値72が所定終了値、例えば0以下かどうかを判断し、所定終了値以下の場合に対応するキャラクターを負けと判定する。キャラクター画像表示制御手段77は、キャラクター特性ごとにキャラクターの画像を記憶するキャラクター画像記憶手段77aを有し、勝敗判定手段76が負けと判定したキャラクターについて、キャラクター画像表示エリア70bに表示しているキャラクターの画像を小さくしたり、消滅させたりして変化させる。
図3は、サーバ装置2の電気的構成を示すブロック図である。サーバ装置2において、CPU2aは、RAM2bおよびROM2cからデータの読み出しを行ない、またはRAM2bにデータの書き込みを行なう。そして、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行なう。ROM2cには、ゲーム機1の動作を制御する制御プログラムの他、例えば、図6および図7に示されるように、リールで表示し得るシンボルのデータ、各モンスターを表わすデータ、および各モンスターを表わすデータに対応した複数種類のテーブル(図7に示されるように、リール帯を形成するシンボルの配列)が格納されており、これらは必要に応じて読み出されて使用される。各モンスターを表わすデータは、プレイヤーに選択されるまでは、カードとして表示される。
乱数発生回路2eは一定の乱数を発生させる。画像に関するデータは、画像処理等を行なう表示部制御回路2fを介して、例えば液晶表示器からなる表示部2gに出力される。表示部2gでは、文字、静止画、動画等が表示される。なお、サーバ装置2は、必ずしも表示部2gを有していなくても構わない。音声に関するデータは、CPU2aから音声処理および増幅等を行なう音声制御部2hを介してスピーカ2iに出力される。これらの各構成要素は、制御バス2nを介して相互にデータの送受信を行なう。そして、サーバ装置2は、入出力インタフェース2jおよびバスNを介して各クライアント装置3−1〜3−nとデータの送受信を行なう。
図4は、クライアント装置3の電気的構成を示すブロック図である。メダル判別装置3aはメダルの適否を判別し、払出メダルカウンタ3bは払い出すメダル数をカウントする。操作部3cは複数の操作ボタンやスタートボタンを備えており、プレイヤーがこれらの操作ボタンやスタートボタンを操作することによって信号を入力する。メダル払い出し装置3dはメダルの払い出しを行なう。画像に関するデータは、画像処理等を行なう表示部制御回路3eを介して、例えば、液晶表示器からなる表示部3fに出力される。表示部3fでは、文字、静止画、動画等が表示される。例えば、図5に示すような画像が表示される。音声に関するデータは、音声処理および増幅等を行なう音声制御部3gを介してスピーカ3hに出力される。これらの各構成要素は、CPU3iに制御されながら制御バス3nを介して相互にデータの送受信を行なう。CPU3iは、RAM3jおよびROM3kからデータの読み出しを行ない、またはRAM3jにデータの書き込みを行なう。そして、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行なう。ROM3kには、画像表示を制御するプログラムや音声を制御するプログラムなどが格納されており、必要に応じて読み出されて使用される。乱数発生回路3mは一定の乱数を発生させる。そして、クライアント装置3は、入出力インタフェース3pを介してサーバ装置2とデータの送受信を行なう。
表示部2gおよび表示部3fは表示装置を構成し、RAM2bまたはROM2cはキャラクターデータ記憶手段、キャラクター画像記憶手段および記憶手段を構成する。また、操作部3cはプレイヤー操作装置を構成し、CPU2a、RAM2b、およびROM2cは攻撃選択手段、体力値演算手段、体力値表示制御手段、勝敗判定手段、キャラクター画像表示制御手段、攻撃選択画像表示制御手段を構成する。
図5は、クライアント装置3における表示部3fで表示される画面の一例を示す図である。画面40の中央は攻撃選択画像表示エリアになり、複数種類のシンボルを変動表示、または停止表示する3つのリール41a〜41cが表示される。また、画面40の右端には対戦相手のリールの状態を表わすサブ画面42が表示される。本ゲーム機では、プレイヤーは、操作部3cにおける操作ボタンを操作することにより、モンスターのカードを選択することができる。そして、プレイヤーは、各リール41a〜41cのそれぞれに任意に選択したモンスターのカードを対応付ける。この操作は、ガイダンスを行なってプレイヤーに行なわせるようにしても良い。例えば、「どのモンスターをボスにしますか?」、「「第1リールにはどのモンスターを使いますか?」というメッセージを表示すると共に、画面上に複数のモンスターのカードを表示する。そして、操作ボタンの操作に応じてモンスターのカードを決定可能とし、「決定ボタン(エンターキー)」が操作されるとそのリールに選択されたモンスターが対応付けられるとしても良い。
画面40の左側のエリア43aはプレイヤーのキャラクター画像表示エリアになり、プレイヤーが選択した3つモンスターのうち、中央リール41bに対応付けられたモンスター43bが表示される。そのモンスター43bの名称はリール41a〜41cの下に設けられた名称表示エリア43cに表示される。モンスター43bの体力値は、画面上方左側のプレイヤーのキャラクターの体力値表示エリアに棒グラフ43dで表示される。一方、画面40の右側のエリア44aは対戦相手のキャラクター画像表示エリアになり、対戦相手となる他のプレイヤーまたはコンピュータが選択した3つのモンスターのうち、相手側の中央リールに対応付けられたモンスター44bが表示される。そのモンスター44bの名称がサブ画面42の下に設けられた名称表示エリア44cに表示される。モンスター44bの体力値は、画面上方右側の対戦相手のキャラクターの体力値表示エリアに棒グラフ44dで表示される。
配当表45は、各リール41a〜41cにおいて表示されるシンボルの組み合わせで成立し得る役に応じて、プレイヤーに付与する配当が表示される。また、通常は、各リール41a〜41cでシンボルが変動表示した後停止表示されたときに、モンスター43bとモンスター44bとが画面40の上部において対戦するアニメーションによる演出が行なわれる。例えば、攻撃する場合、は、相手のモンスターを殴る、蹴る、噛み付くなどのアニメーションを表示する。炎を相手のモンスターに吹き付けるなどのアニメーションを表示しても良い。また、攻撃を与える側のモンスターの特性に応じてモンスターの画像を変化させても良い。例えば、二本立ちのモンスターであれば、足踏みをする、相手を蹴るなどのアニメーションを表示する。また、猛獣をモチーフとしたモンスターであれば、吠える、牙をむくなどのアニメーションを表示する。このように、モンスターの攻撃の様子やモンスターそのものの画像を変化させることにより、攻撃の種類を明確化させたり、モンスターの特性を明確化させたりすることが可能となる。また、画像表示が単調となることなく、効果的な演出を行なうことが可能となる。その結果、プレイヤーに対して攻撃の様子を印象付けることができる。さらに、相手から攻撃を受けた場合、モンスターの体力値が減少するが、その際にモンスターの画像を変化させても良い。すなわち、攻撃を受けたモンスターの体力値が減少する際に、傷ついて苦しむ様子をアニメーションで表示する。これにより、受けた攻撃と体力値が減少することを明確化させることができる。ただし、特別な攻撃を行なう場合は、画面40全体を用いたエフェクトアニメーションによる演出が行なわれる。例えば、画面40全体をモンスターが動き回ったり、モンスターの大きさが大きくなったりするアニメーションなどを表示する。その際、画面40全体について、色彩を変更したり、点滅表示をしたり、稲妻の画像を表示したりしても良い。
各リール41a〜41cに表示されるシンボルの種類は、図6に示すように、多くの種類が存在する。図6において、シンボル51a〜51cは、フィジカル攻撃を行なうシンボルである。いずれかのシンボルがライン(入賞ライン)に並ぶとそのプレイヤーが選択したモンスター43bが相手のモンスター44bに対して、フィジカル攻撃を行なう。なお、攻撃力は、最もレベルの低いシンボルに従う。また、シンボル52a〜52cは、ファイアー攻撃を行なうシンボルである。いずれかのシンボルがラインに並ぶとモンスター43bが相手のモンスター44bに対してファイアー攻撃を行なう。なお、攻撃力は、最もレベルの低いシンボルに従う。シンボル53a〜53cは、マジック攻撃を行なうシンボルである。いずれかのシンボルがラインに並ぶとモンスター43bが相手のモンスター44bに対してマジック攻撃を行なう。なお、攻撃力は、最もレベルの低いシンボルに従う。
シンボル54は、マルチ攻撃を行なうシンボルである。このシンボル54がラインに並ぶと、モンスター43bが相手のモンスター44bに対して、フィジカル攻撃と、ファイアー攻撃と、マジック攻撃とを同時に行なう。このとき、攻撃力はレベル1として各攻撃が行なわれる。この攻撃力のレベルとは、相手のモンスターの体力値を減少できる度合いを示すもので、数値が大きいほど相手のモンスターの体力値を減らすことができるものである。また、このシンボル54は、フィジカル攻撃、ファイアー攻撃、またはマジック攻撃のレベル1のシンボル、すなわち、シンボル51a、シンボル52a、シンボル53aのいずれかと同じ機能を果たすことができる。シンボル55は、体力回復のシンボルである。このシンボル55がラインに並ぶと、モンスター43bの体力値が、一定の数値だけ回復する。シンボル56は、ワイルドのシンボルである。このシンボル56は、モンスター以外のすべてのシンボルに置き換わる機能を有する。また、このシンボル56が1ラインに並ぶと、ベットをすることなくゲームを開始することができるフリーゲームがスタートする。シンボル57〜59は、各モンスターを表わすシンボルである。3つのリール41a〜41cのそれぞれに1個以上(合計3個)出現すると、そのモンスターの得意技が画面に表示され、画面の案内に従ってプレイヤーがいずれか1つを選択することにより発動させることができる。モンスターの種類によって、発動できる得意技が異なっている。
本実施形態に係るゲーム機では、モンスター毎に、レベル、体力値、特技、リール特性、ベット費用が定められている。これらは、図7(A)〜(C)に示すように、モンスターを表わすカード60〜62に表示される。レベルとは、そのモンスターの能力の高さを表わす。体力値とは、そのモンスターの初期体力を決める値である。特技とは、そのモンスターが備える攻撃の属性であり、増減できるものである。リール特性とは、リール帯においてフィジカル攻撃を表わすシンボル、ファイアー攻撃を表わすシンボル、そしてマジック攻撃を表わすシンボルの比率によって決まるものである。ベット費用とは、ゲームにおいてそのモンスターを使用するときに必要となるベット数である。モンスターに応じてこのベット費用が異なっており、モンスターのレベルが高いほどそのプレイヤーが勝利する確率が高くなるので、ベット費用も高くなっている。
また、本実施形態に係るゲーム機では、モンスターの種類に応じてリール帯を構成するシンボルが異なっている。すなわち、リール帯として用いられるテーブルが、複数種類のシンボルのデータを含み、モンスター毎に異なっているのである。例えば、図7(A)に示すように、「ゲロピー」というモンスターに対応するテーブルには、フィジカル攻撃を表わすシンボル51aとファイアー攻撃を表わすシンボル52aが多く、攻撃力は高くない。すなわち、ライン上にシンボルが揃っても相手のモンスターの体力値を減らすことができる度合いが低い。一方、このテーブルには体力値を30回復させるシンボル55が多いので、このモンスターは攻撃を受けても回復する機会が多くなっている。また、図7(B)に示すように、「デーモン」というモンスターに対応するテーブルには、フィジカル攻撃を表わすシンボル51a、51bと、マジック攻撃を表わすシンボル53a〜53cが多く含まれているため、これらの攻撃力が高くなっている。すなわち、ライン上にシンボルが揃うと相手のモンスターの体力値を減らすことができる度合いが高い。また、図7(C)に示すように、「ブルードラゴン」というモンスターに対応するテーブルには、ファイアー攻撃を示すシンボル52a〜52cが多く含まれ、ワイルドシンボル56が2つ含まれているため、攻撃力が高くなっている。すなわち、ライン上にシンボルが揃うと相手のモンスターの体力値を減らすことができる度合いが高い。このように、各モンスター特有のテーブルがROM2cに格納されており、プレイヤーによって各リールに対応付けられるとリール帯として機能することとなる。
このように、テーブルには、モンスター、またはモンスターの動作に関連するシンボルのデータが含まれるので、プレイヤーが選択したモンスター、またはそのモンスターに関連するシンボルが変動または停止表示されることとなる。プレイヤーが選択したモンスター、またはそのモンスターに関連するシンボルが停止表示されると、そのモンスターにより、シンボルに関連する攻撃の動作がなされるので、上記のシンボルが停止表示されることによって、プレイヤーに対してモンスターの動作を事前に知らしめることができる。例えば、上記のように、選択されたモンスターが「ブルードラゴン」である場合、そのブルードラゴンを表わすシンボル、ブルードラゴンが得意とする攻撃を示すシンボルをテーブルに含むことによって、それらのシンボルからなる役の入賞が成立したときに、そのブルードラゴン特有の攻撃動作を行なう、といったアニメーションを表示し、ブルードラゴン特有の役の入賞が成立したことをプレイヤーに印象付けることができる。
次に、本実施形態に係るゲーム機の動作について説明する。まず、ショートプレーでは、同一のモンスター3体で一つのパーティーが構成されるものとする。すなわち、3つのリールは、すべて同じテーブルに基づいてシンボルを表示するようになっている。また、テーブルにはモンスターの特技を発揮するためのシンボルは一種類だけが含まれるため、そのモンスターは一つの特技のみを発揮することができる。プレイヤーのモンスターは、最小レベル(例えば、レベル1)のモンスターのいずれかが選択される。このプレイヤーがゲームに負けると、モンスターが再抽選により選択される。プレイヤーの対戦相手となるモンスターは、1回戦では最小レベルよりも少し高いレベル(例えば、レベル2)のモンスターのいずれかが選択される。そして、2回戦では、例えば、レベル3のモンスターのいずれかが選択され、3回戦ではさらにレベルが高い、例えば、レベル4のモンスターのいずれかが選択される。準備が完了した段階で、スタートボタンを操作するとリールが回転し、所定のシンボルの組み合わせが揃うと相手(ここでは、コンピュータ)のモンスターにダメージを与えると共に配当が与えられる。相手のモンスターを倒す毎に勝利ボーナス(例えば、メダル10枚のクレジット)を獲得し、三連勝できるとジャックポットゲームを行なうことが可能となる。ジャックポットゲームでは、常に同一のモンスターが登場する。
次に、ミッションについて説明する。ミッション1では、対戦相手と1回の戦闘勝負を行なう。プレイヤーは挑戦費用(例えば、3BET)を支払った後、対戦相手のボス(モンスター)を見ながらパーティーを構成するメンバーを決定する。このボスは、中央リールに対応付けられるモンスターであり、パーティーの主役となって、その特徴によって作戦の方向性が決められるものである。また、「メンバー」とは、右リールおよび左リールに対応付けられるモンスターであり、ボス(他の場所も同様)と共にそのパーティーを構成するものである。戦闘中は、クレジットをベットして、クレジットを獲得(ウィン)するゲームが行なわれる。プレイヤーが先攻で戦闘が開始され、勝利するとモンスターを1体獲得できる。すなわち、モンスターを表わすデータがRAM2bに出力される。獲得するモンスターは、対戦相手のモンスター3体のうちいずれか一つである。さらに、プレイヤーは、ライフ1とマジックポイント(5MP)を獲得する。一方、敗北すると、パーティー内のいずれか1つのモンスターのライフが1低下する。このモンスターはランダムに選択される。
ミッション2では、対戦相手と2回の戦闘勝負を行なう。戦闘手順はミッション1と同じで、同一パーティーで2連戦を戦うこととなる。プレイヤーは挑戦費用(例えば、4BET)を支払った後、対戦相手のボス(モンスター)を見ながらパーティーを構成するメンバーを決定する。第1戦目に勝利すると、対戦相手のモンスター3体のうちいずれか一つのモンスター(ライフ2)を獲得し第2戦に挑戦する。第1戦に敗北するとゲーム終了となる。第2戦に勝利できると「クリア」となり、モンスターをさらに1体獲得すると共に、ボーナスマジックポイントを、例えば、10MP獲得する。一方、敗北すると、パーティー内のいずれか一つのモンスターのライフが1低下する。このモンスターはランダムに選択される。
ミッション3では、対戦相手と3回の戦闘勝負を行なう。ボス1体とメンバー4体でパーティーを組む。なお、一度使用したメンバー(モンスター)はモンスターホルダーに退却する方法を採ることとする。すなわち、メンバーとなるモンスターは一度のみ使用可能で、ボスとなるモンスターは固定され、対戦相手から獲得したモンスターは使用可能とする。このように、一度使用したメンバー(モンスター)は、モンスターホルダーに退却するので、一度戦闘に用いたモンスターは使えなくなる。これにより、パーティー形成の難易度を高めると共に、戦闘に勝利して相手からモンスターを獲得しようとするプレイヤーの気持ちを高めることが可能となる。三連勝できれば「クリア」となり、ボーナスマジックポイントを獲得する。
第1戦では、パーティーの中からモンスターを3体選択して戦闘チームを結成し、戦闘を行なう。勝利すると対戦相手の3体のモンスターのうちいずれか一つのモンスター(ライフ3)を獲得する。一方、敗北するとその時点でゲーム終了となり、パーティー内のいずれか一つのモンスターのライフが1低下する。このモンスターはランダムに選択される。第2戦では、第1戦で使用したメンバー(モンスター)を除く2体と、対戦相手から獲得したモンスター1体を加えたパーティーの中からメンバー2体を選択して戦闘チームを結成し、戦闘を行なう。勝利すると対戦相手の3体のモンスターのうちいずれか一つのモンスター(ライフ3)を獲得する。一方、敗北するとその時点でゲーム終了となり、パーティー内のいずれか一つのモンスターのライフが1低下する。このモンスターはランダムに選択される。第3戦では、最後に残ったメンバーと対戦相手から獲得したモンスター1体を加えたモンスター3体によって戦闘チームを結成し、戦闘を行なう。勝利すると対戦相手の3体のモンスターのうちいずれか一つのモンスター(ライフ3)を獲得すると共に、ボーナスマジックポイント(20MP)を獲得する。一方、敗北するとその時点でゲーム終了となり、パーティー内のいずれか一つのモンスターのライフが1低下する。
このように、獲得したモンスターを用いて、次回のゲームが実行される際にパーティーを新たに形成するので、戦闘に勝利すればするほど保有するモンスターが増加し、パーティーの構成のバリエーションが豊富になり、戦略性がより高まることとなる。
次に、トーナメントでは、プレイヤー同士が独自のパーティーを結成して、トーナメント対戦を行なう。予め定められた、規定マジックポイントを保有しているプレイヤーのみが参加できるゲームである。トーナメント参加費用をクレジットで支払った後は、マジックポイントをベットし、マジックポイントをウィンする形式でゲームが進行する。従って、マジックポイントがゼロになったりマイナスになったりすることも許される。このトーナメントでは、3回勝ち抜くと優勝となる。プレイヤーは最初はモンスターを7体有しており、一度使用したモンスターはモンスターホルダーに移されて封印される。従って、そのモンスターは次のゲームからは使用することができない。しかし、対戦に勝利するとモンスターを1体獲得することができ、獲得したモンスターは次回以降のゲームで使用することができる。従って、3回勝ち続けると獲得したモンスターを含めてすべてのモンスターを使い切ることとなる。また、対戦に敗北するとパーティー内のモンスターのライフが低下する。プレイヤーは、1組のパーティーのみを参加させることができる。なお、参加するプレイヤーがトーナメントに参加可能な人数に満たない場合は、コンピュータが参加者として機能する。トーナメントに優勝したプレイヤーは、フリーゲームのジャックポットゲームに挑戦することができる。
図8は、トーナメントゲームの具体的な流れを表わすフローチャートである。まず、必要なベット数をベットした後、戦闘チーム(パーティー)を決定する(ステップS1)。ここでは、図9(A)に示すように、まず、中央リールに対応付けるモンスターを決定する。そのモンスターは「ボス」として、パーティーの主役となり、その特徴によって作戦の方向性が決まる。例えば、同図に示すように、左側のプレイヤーは回復力が高く持久戦に強いモンスターをボスとして設定しようとしている。また、右側のプレイヤーは魔法(マジック攻撃)の攻撃力が高い、すなわち、マジック攻撃を行なうシンボル53a〜53cがライン上に揃うと相手のモンスターの体力値を減少させる度合いが大きい、または、テーブル上にシンボル53a〜53cを多く含むリール、さらには特にシンボル53cを多く含むリールに対応するモンスターをボスとして設定しようとしている。次に、右リールおよび左リールに対応付けるモンスターを決定する。それらのモンスターは「メンバー」として、そのパーティーを構成する。この段階で、相手のボスがお互いにわかるため、相手の作戦を推測しながらメンバーとしてのモンスターを決定する。例えば、図9(B)に示すように、左側のプレイヤーは、相手のボスを見て炎(ファイアー攻撃)に弱い、すなわち、自分の側でファイアー攻撃を行なうシンボル52a〜52cがライン上に揃った場合、体力値を減少させる度合いが大きいモンスターであると判断している。また、右側のプレイヤーは、自分のボスのモンスターがファイアー攻撃に弱いので、ファイアー攻撃に強い、すなわち、相手の側でファイアー攻撃を行なうシンボル52a〜52cがライン上に揃った場合、体力値を減少させる度合いが小さいモンスターをパーティーに加えようとしている。このゲームには、対戦相手に勝つことと、メダルを増やすことの2つの目的があるため、リールに対応付けるモンスター(カード)の選択は、いずれの目的達成にも影響する。本ゲーム機では、モンスターがリールに対応付けられると、リアルタイムで配当表が表示される。従って、プレイヤーはリール特性と配当表とを見比べながら戦略的にリールに対応付けるモンスターを選択することができる。パーティーを構成する3つのモンスターの体力値の合計値がそのパーティーの初期体力として設定される。すべてのモンスターがリールに対応付けられると、配当表データが作成され、画面40に配当表として表示される。
次に、各プレイヤーは交互にリールを回転させて、相手のパーティーに攻撃を与えていく。そして、各リール41a〜41cでは、CPU2aにより選択された攻撃種、攻撃値に応じて対応するシンボルが停止表示される。これにより、どのような攻撃が、どのようなレベル(攻撃値)で行なわれるのかについて、プレイヤーに対して視覚的に報知することができる。例えば、フィジカル攻撃を行なうことが選択された場合は、フィジカル攻撃を示すシンボル(51a〜51cのいずれか)がライン上に停止表示される。これにより、プレイヤーはスロットマシンにおいて特定の役の入賞が成立したときに払い出しを受ける場合のように、これから行なわれる攻撃についての画像の表示を期待するようになる。
攻撃を与える側のモンスターは、攻撃を与える際に、攻撃種に応じて画像が変化する。すなわち、フィジカル攻撃であれば、相手のモンスターを殴る、蹴る、噛み付くなどのアニメーションを表示する。また、ファイアー攻撃であれば、炎を相手のモンスターに吹き付けるなどのアニメーションを表示する。また、攻撃を与える側のモンスターの特性に応じてモンスターの画像を変化させても良い。例えば、二本立ちのモンスターであれば、足踏みをする、相手を蹴るなどのアニメーションを表示する。また、猛獣をモチーフとしたモンスターであれば、吠える、牙をむくなどのアニメーションを表示する。このように、モンスターの攻撃の様子やモンスターそのものの画像を変化させるので、攻撃種を明確化させたり、モンスターの特性を明確化させることが可能となる。また、画像表示が単調となることなく、効果的な演出を行なうことが可能となる。その結果、プレイヤーに対して攻撃の様子を印象付けることができる。
自分の攻撃を行なうと(ステップS2)、敵を倒したかどうかを判断する(ステップS3)。すなわち、相手のモンスターの体力値を0にすることができたかどうかを判断する。例えば、図9(C)に示すように、左側のプレイヤーのパーティーでファイアー攻撃のシンボルがライン上に揃ったため、右側のプレイヤーのパーティーにファイアー攻撃を行なっている。敵を倒した場合は、その戦闘に勝利となる(ステップS4)。一方、敵を倒さなかった場合は、次に、相手の攻撃を受ける(ステップS5)。このとき、相手から攻撃を受けると、モンスターの体力値が減少するが、その際にモンスターの画像を変化させても良い。すなわち、攻撃を受けたモンスターの体力値が減少する際に、傷ついて苦しむ様子をアニメーションで表示する。これにより、受けた攻撃と体力値が減少することを明確化させることができる。また、画像表示が単調となることなく、効果的な演出を行なうことが可能となる。その結果、プレイヤーに対して受けた攻撃を印象付けることができる。このように、相手の攻撃を受けると自分のパーティーの体力値が減少するため、自分のパーティーの体力値が残っているかどうかを判断する(ステップS6)。そして、自分のパーティーの体力値が残っている場合は、ステップS2へ移行し、自分の攻撃を行なう。一方、ステップS6において、自分のパーティーの体力値が残っていない場合は、敗北となる(ステップS7)。
上記のような戦闘の結果、図9(D)に示すように、左側のプレイヤーが勝利した場合は、ボーナス配当、すなわち、戦闘に勝利した場合に与えられる所定数のクレジットが与えられ、相手のモンスターのいずれか1体を獲得する。すなわち、そのモンスターおよびそのライフを表わすデータがプレイヤー側に追加され、メモリに書き込まれる。そして、そのモンスターおよびそのライフを表わすデータを用いて再びゲームを行なうことが可能となる。また、上述したようなマジックポイント(例えば、10MP)を獲得する。一方、敗北した右側のプレイヤーは、パーティー内のモンスターのすべてのライフが1ずつ減少する。
ここで、左側のプレイヤーが獲得したモンスターのライフ値と、右側のプレイヤーのパーティーを構成する各モンスターが失ったライフ値とは一定の対応関係にある。例えば、左側のプレイヤーが獲得したモンスターが強いモンスターである場合は、そのライフ値は少なくなる一方、左側のプレイヤーが獲得したモンスターが弱いモンスターである場合は、そのライフ値は多くなる。すなわち、対戦に敗北した側で減少するライフ数と、対戦に勝利した側に入力されるモンスターおよびそのライフ数とが等価であるので、設定すべきペイアウト率を一定に保持することが可能となる。
なお、パーティーを構成するいずれか一つのモンスターは、対戦に敗北したときに消滅させても良い。この場合においても、対戦に勝利した側が獲得するモンスターおよびそのライフは、消滅したモンスターとほぼ等価であるとする。これにより、遊技価値の総和をほぼ一定に保持することが可能となる。これにより、多くのプレイヤーがゲームに参加し、対戦を行ったとしても、キャラクターの価値や1ゲームの価値が上がったり下がったりすることなく、継続してプレイヤーの興味を引きつけることができる。例えば、対戦に敗北した側で消滅したモンスターが有していたライフが3とすると、対戦に勝利した側が獲得するそのモンスターのライフを3とする。また、対戦に敗北した側で消滅したモンスターと異なるモンスターを勝利した側が獲得するとしても良い。この場合は、消滅したモンスターおよびそのライフと等価のモンスターおよびそのライフを勝利した側が獲得する。例えば、敗北した側で非常に高い戦闘能力を有しているモンスターが消滅し、そのライフが1であったとすると、勝利した側が獲得するモンスターを戦闘能力が低いがライフが5であるとしても良い。
なお、上記実施形態では1対1で対戦する場合について述べてきたが、本発明は3人以上で対戦する場合にも適用可能である。その場合には1人ずつ順番に仮想リールを回転、停止させて攻撃種、攻撃値を選択し、他の全てのプレイヤーのキャラクターの体力値を所定の演算式に基づいて変化させ、体力値が所定値以下になったキャラクターから負けとして対戦からはずしていくようにすれば良い。この場合、全プレイヤーが人間である必要はなく、クライアント装置やサーバ装置が人間に代わってプレイヤーを務めることができるのは当然である。
(第2の実施形態)
本実施の形態に係るゲーム機は、メダルゲーム機として構成され、3つのリールをビデオ上で表示するビデオリール方式を採ったスロットマシンとなっている。すなわち、実際のリールを用いる場合と同様に、表示対象となるシンボルを仮想的なリール上に予め配置した仮想リールをビデオ上で表示することで、スロットマシンを構成している。そして、このビデオリールを用いて、キャラクター同士を対戦させる対戦型のゲームを行なうようになっている。各キャラクターは、それぞれ特徴を有する「モンスター」として表現される。
プレイヤーは、4つ以上の多数のモンスターから、いずれか3つのモンスターを選択することができる。その選択されたモンスターは、上記各仮想リールに対応付けられる。また各仮想リールは、各々抽選テーブルが対応付けられ、使用される。これにより、そのモンスターに応じたシンボルの配列を有する仮想リールのリール帯が定まり、そのモンスター特有のシンボルが変動または停止表示される。各モンスターは、体力値、特技(戦闘能力や防衛能力)の特徴が異なるばかりでなく、リール帯におけるシンボルの配列が異なるため、複数のモンスターを組み合わせることによって、各シンボルの揃い易さ、即ち入賞役の発生のし易さも選択したモンスターにより特徴付けられたものとなる。例えば、シンボルの種類=攻撃の種類として、シンボルに「ファイアー」、「フィジカル」、「マジック」の3種類があり、各シンボルのレベルも3段階あるとすると、事実上9種類の入賞役及び攻撃の種類がある。そしてあるモンスターは「ファイアー攻撃には弱いが、マジック攻撃には強い」といった特徴にする。このモンスターに対応するリール帯は「ファイアー」シンボルが多く配置され、そのリールにおける「ファイアー」シンボルの当選確率が高いものとなっている。同様なモンスターをあと2つ選択すれば、「ファイアー」シンボルが3つ並んで入賞し易い仮想リール群が構成されることとなる。
そして、ひとつのリールに配置されるシンボルは決まっているので、各モンスターの特徴として、全ての攻撃に強いものは設定できず、各モンスター同士はジャンケンのグー、チョキ、パーのような強さの関係が成立するようになる。
なお、実際には上記以外のシンボルを設定してある条件で特殊な入賞役が成立する構成にしても良い。
本ゲーム機では、ビデオリールにおいてシンボルが変動表示し、所定時間経過後に停止表示され、特定の入賞役が成立すると、配当が与えられると共に、相手のモンスターに対して攻撃をする演出が行なわれる。攻撃を受けた相手のモンスターは体力値を減少させる。二人のプレイヤーが交互にリールを回転させながら攻防を行ない、先に相手のモンスターの体力値を0にすると勝ちとなる。
また、本ゲーム機には、「クレジット」と「マジックポイント」という2つの価値概念がある。「クレジット」とは、通常のメダルゲームと同様に、メダルの投入や払い出しに関与するものである。「マジックポイント」とは、本ゲーム機特有の価値概念である。すなわち、クレジットとは直接関係が無く、特定のゲームの最中で増加または減少するもので、固有のベットおよびウィン(配当)の概念を有するものである。
本ゲーム機で行なわれるゲームは、ショートプレー、オリジナルゲーム、そしてジャックポットゲームに区別される。ショートプレーは、メダルを投入した後、ベットボタンを操作してライン(1〜5)を設定すれば準備が完了となる。すなわち、磁気を介してデータの読み書きを行なうエントリーカードを不要としたゲームである。プレイヤーは、予め定められたモンスターを用いてコンピュータ(クライアント装置)と対戦する。エントリーカードを必要としないので、プレイヤーは気軽にゲームに参加することができる。また、ショートプレーは、プレイヤーにゲームの内容を理解させて、後述するような「対戦ゲーム」に移行させることを目的としている。準備が完了した段階で、スタートボタンを操作するとリールが回転し、所定のシンボルの組み合わせが揃うと相手(ここでは、コンピュータ)のモンスターにダメージを与えると共に配当が与えられる。相手のモンスターを倒す毎に勝利ボーナス(例えば、メダル10枚)を獲得し、三連勝できると後述するジャックポットゲームを行なうことが可能となる。
なお、このショートプレーは、次のような補足ルールに基づいて行なわれる。(1)すべての戦闘、すなわち、リールの回転および停止による入賞役の成立とその配当の獲得は、そのプレイヤーが先手となる。(2)相手のモンスターのレベル、すなわち、最終的に相手が勝利する確率は「1→2→3」の順に高くなっていくため、1勝する毎に敵が手強くなっていく。(3)プレイヤーが選択したモンスターの体力値は、ゲーム毎に完全に回復する。(4)プレイヤーが選択したモンスターが負けた場合は、相手のモンスターのレベルは1に戻り、体力値が半分だけ回復する。(5)戦闘開始直後は、プレイヤーの攻撃がヒットするまで相手のモンスターは攻撃してこない。すなわち、プレイヤー側で特定の入賞役の入賞が成立するまでは、相手(コンピュータ)側の入賞は成立しない。(6)戦闘中に「モンスターシンボル(上記のように予め定められたモンスターを示すシンボル)」がラインに揃うと、プレイヤーのモンスターがレベルの高いモンスターに変身する。その結果、最終的にプレイヤーが勝利する確率が高くなる。一方、戦闘に負けると元に戻る。すなわち、プレイヤーが勝利する確率も、高くなる前の状態に戻る。(7)後述するジャックポットゲームが終了すると、プレイヤーのモンスターがレベルの高いモンスターに変身する。その結果、最終的にプレイヤーが勝利する確率が高くなる。一方、戦闘に負けると元に戻る。すなわち、プレイヤーが勝利する確率も、高くなる前の状態に戻る。
ジャックポットゲームは、コンピュータ(中央に配置されたサーバ装置)と対戦するゲームである。サーバ装置は、「ゴッドドラゴン」というモンスターに形作られた筐体を有しており、その「ゴッドドラゴンと、プレイヤーが選択したモンスターとが対戦する。プレイヤーは、ゴッドドラゴンに対する攻撃が有効である場合、すなわち、特定の入賞役が成立した場合には、ヒット配当、すなわち、成立した入賞役に対応する配当が与えられ、その配当はすべてボーナスとして獲得することができる。また、ゴッドドラゴンに勝つと、さらにクリアボーナスを獲得することができる。ジャックポットゲームはフリーゲームであり、獲得した配当はすべてクレジットとなる。なお、ジャックポットゲームはプレイ上の時間制限が設定されており、一定時間が経過すると自動的に攻撃が実行される。
オリジナルゲームは、磁気を介してデータの読み書きを行なうエントリーカードを用いて、長時間にわたって行なうゲームである。プレイヤーは、このエントリーカードをカード挿入口に挿入してゲームに参加する。このオリジナルゲームには、次の5種類のゲーム態様が設けられている。すなわち、(1)ミッション、(2)トーナメント、(3)ブレンド、(4)ショップ、そして(5)データ、である。ミッションは、例えば、12のステージおよび隠しステージをクリアして行くゲームであり、マジックポイントという本ゲーム特有のポイントやモンスターを収集することを目的としたゲーム態様である。コンピュータ(クライアント装置)と対戦するゲームであり、プレイヤーは、戦闘中はメダルの配当のみを獲得する。戦闘に勝利するとプレイヤーはモンスターを1体(例えば3ライフ)獲得できる。すなわち、そのモンスターおよびそのライフを表わすデータがプレイヤー側に入力され、メモリに書き込まれる。そして、そのモンスターおよびそのライフを表わすデータを用いて再びゲームを行なうことが可能となる。モンスターのライフとは、いわゆる寿命(生命数)の意味を持たせた数値であり、ゲームでそのモンスターを使用できる限度を示すものである。一方、敗戦した場合は使用したモンスターのライフが1ずつ減少する。勝ってゲームを終了するとボーナスとしてマジックポイントを獲得する。ゲームの結果はエントリーカードに記録される。
トーナメントは、他のプレイヤーと勝負する大会形式のゲームである。すなわち、ミッションにおいて獲得したマジックポイントをベットして、プレイヤーの間でモンスター同士を対戦させる。大会毎に指定されたマジックポイント(10〜30)、および参加条件に見合うモンスターを保有しているプレイヤーのみが参加することができる。参加条件とは、残存しているライフの数が基準値以上存在することや、レベルが基準値以上であることなど、ゲームに応じて設定可能なものである。プレイヤーは、大会費用(9〜75ベット)を支払うが、それ以外の戦闘費用はすべてマジックポイントが用いられる。すなわち、マジックポイントをベットして、マジックポイントを配当として獲得するのである。1回勝利する度に対戦相手のモンスターを1体獲得、すなわち、対戦相手のモンスターに相当するモンスターおよびそのライフを表わすデータが入力される。一方、敗戦した場合は戦闘に使用したすべてのモンスターのライフがそれぞれ1ずつ減少する。従って、戦闘に敗北するとモンスターを使用できるチャンスが減ることとなる。ここで、モンスターはカードに表わされるため、モンスターを1体獲得するとは、そのモンスターのカードを1枚獲得するすなわち、モンスターのカードを表わすデータが入力されるということである。最後まで勝ち抜いた場合は優勝となり、ゴッドドラゴンと対戦するジャックポットゲームを行なうことができる。
ブレンドとは、複数のモンスターを組み合わせて、新たなモンスターを誕生させるゲーム態様である。すなわち、複数のモンスターおよびそのライフを表わすデータを用いて、新たなモンスターおよびそのライフを表わすデータを生成するのである。同一のモンスターをブレンドすると、モンスターの種類は変化せずライフや成績のみが加算される。異なった種類のモンスターをブレンドすると、新たなモンスターが出現し、ライフは合計値の半分となり、成績は初期化される。ブレンドの実行に当たっては、モンスターによってそれぞれ異なるクレジットが必要となる。なお、ブレンドした結果、わずかな確率で、1回の戦闘に限り配当が大きくなる「ゴールドモンスター」というモンスターを表わすデータが生成されるように設定されている。
ショップは、モンスターを10クレジットで購入するゲーム態様である。また、わずかな確率であるが、購入の結果、「ゴールドモンスター」というモンスターを表わすデータが生成されるように設定されている。
データは、プレイヤーが保有しているモンスターや、プレイヤーの成績を表示するゲーム態様である。特定のモンスターを指定すると、そのモンスター単体の成績(戦闘数、勝利数、勝率、生涯獲得賞金)を表示させることができる。
図1は、本実施の形態に係るゲーム機の外観図である。ゲーム機1は、外観がモンスターの形状に形作られた筐体を有するサーバ装置2を中央に配置し、サーバ装置2の周囲に複数のクライアント装置3が設けられている。各クライアント装置3は、複数の操作ボタンや画像を表示する表示部など、一人一人のプレイヤーがゲームを行なうために必要な構成を備えている。各プレイヤーはクライアント装置3において対戦型のゲームを行ない、トーナメントで優勝すると、中央のサーバ装置2と対戦するフリーゲームに参加することができる。モンスターの形状を有するサーバ装置2の筐体は、演出効果を高め、プレイヤーの挑戦意欲を高める効果を奏する。
図3は、サーバ装置2の電気的構成を示すブロック図である。サーバ装置2において、CPU2aは、RAM2bおよびROM2cからデータの読み出しを行ない、またはRAM2bにデータの書き込みを行なう。そして、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行なう。ROM2cには、ゲーム機1の動作を制御する制御プログラムの他、例えば、図6および図7に示されるように、リールで表示し得るシンボルのデータ、各モンスターを表わすデータ、各モンスターを表わすデータに対応した複数種類の抽選テーブル、および抽選テーブルに対応した仮想リールを構成するテーブル(図7に示されるように、リール帯を形成するシンボルの配列)が格納されており、これらは必要に応じて読み出されて使用される。なお、抽選テーブルとは複数の入賞役毎に定められている数値の幅(抽選区分)の集まりをいう。各モンスターを表わすデータは、プレイヤーに選択されるまでは、カードとして表示される。
乱数発生回路2eは一定の乱数を発生させる。画像に関するデータは、画像処理等を行なう表示部制御回路2fを介して、例えば液晶表示器からなる表示部2gに出力される。表示部2gでは、文字、静止画、動画等が表示される。なお、サーバ装置2は、必ずしも表示部2gを有していなくても構わない。音声に関するデータは、CPU2aから音声処理および増幅等を行なう音声制御部2hを介してスピーカ2iに出力される。これらの各構成要素は、制御バス2nを介して相互にデータの送受信を行なう。そして、サーバ装置2は、入出力インタフェース2jおよびバスNを介して各クライアント装置3−1〜3−nとデータの送受信を行なう。
図4は、クライアント装置3の電気的構成を示すブロック図である。メダル判別装置3aはメダルの適否を判別し、払出メダルカウンタ3bは払い出すメダル数をカウントする。操作部3cは複数の操作ボタンやスタートボタンを備えており、プレイヤーがこれらの操作ボタンやスタートボタンを操作することによって信号を入力する。メダル払い出し装置3dはメダルの払い出しを行なう。画像に関するデータは、画像処理等を行なう表示部制御回路3eを介して、例えば、液晶表示器からなる表示部3fに出力される。表示部3fでは、文字、静止画、動画等が表示される。例えば、図5に示すような画像が表示される。音声に関するデータは、音声処理および増幅等を行なう音声制御部3gを介してスピーカ3hに出力される。これらの各構成要素は、CPU3iに制御されながら制御バス3nを介して相互にデータの送受信を行なう。CPU3iは、RAM3jおよびROM3kからデータの読み出しを行ない、またはRAM3jにデータの書き込みを行なう。そして、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行なう。ROM3kには、画像表示を制御するプログラムや音声を制御するプログラムなどが格納されており、必要に応じて読み出されて使用される。乱数発生回路3mは一定の乱数を発生させる。そして、クライアント装置3は、入出力インタフェース3pを介してサーバ装置2とデータの送受信を行なう。
表示部2gおよび表示部3fは表示部を構成し、RAM2bまたはROM2cは記憶部を構成する。また、操作部3cは選択部を構成し、CPU2a、RAM2b、およびROM2cはテーブル作成部を構成する。
図5は、クライアント装置3における表示部3fで表示される画面の一例を示す図である。画面40の中央には、複数種類のシンボルを変動表示、または停止表示する3つのリール41a〜41c(仮想リール)が表示される。また、画面40の右端には対戦相手のリールの状態を表わすサブ画面42が表示される。本ゲーム機では、プレイヤーは、操作部3cにおける操作ボタンを操作することにより、モンスターのカードを選択することができる。そして、プレイヤーは、各リール41a〜41cのそれぞれに任意に選択したモンスターのカードを対応付ける。この操作は、ガイダンスを行なってプレイヤーに行なわせるようにしても良い。例えば、「どのモンスターをボスにしますか?」、「「第1リールにはどのモンスターを使いますか?」というメッセージを表示すると共に、画面上に複数のモンスターのカードを表示する。そして、操作ボタンの操作に応じてモンスターのカードを決定可能とし、「決定ボタン(エンターキー)」が操作されるとそのリールに選択されたモンスターが対応付けられるとしても良い。このモンスター(キャラクター)の選択を契機にして対応する抽選テーブル及び対応する仮想リールが選択される。
画面40の左側のエリア43aには、プレイヤーが選択した3つモンスターのうち、中央リール41bに対応付けられたモンスター43bが表示される。そのモンスター43bの名称はリール41a〜41cの下に設けられた名称表示エリア43cに表示される。モンスター43bの体力値は、棒グラフ43dで表示される。一方、画面40の右側のエリア44aには、対戦相手となる他のプレイヤーまたはコンピュータが選択した3つのモンスターのうち、相手側の中央リールに対応付けられたモンスター44bが表示される。そのモンスター44bの名称がサブ画面42の下に設けられた名称表示エリア44cに表示される。モンスター44bの体力値は、棒グラフ44dで表示される。配当表45は、各リール41a〜41cにおいて表示されるシンボルの組み合わせで成立し得る入賞役に応じて、プレイヤーに付与する配当が表示される。すなわち、すべてのリールに対してモンスターが対応付けられた後、その抽選テーブルに含まれるシンボルのデータに基づいて、配当表データが作成される。この配当表データに基づいて、配当表が画面に表示される。
また、通常は、各リール41a〜41cでシンボルが変動表示した後停止表示されたときに、モンスター43bとモンスター44bとが画面40の上部において対戦するアニメーションによる演出が行なわれる。例えば、攻撃する場合、は、相手のモンスターを殴る、蹴る、噛み付くなどのアニメーションを表示する。炎を相手のモンスターに吹き付けるなどのアニメーションを表示しても良い。また、攻撃を与える側のモンスターの特性に応じてモンスターの画像を変化させても良い。例えば、二本立ちのモンスターであれば、足踏みをする、相手を蹴るなどのアニメーションを表示する。また、猛獣をモチーフとしたモンスターであれば、吠える、牙をむくなどのアニメーションを表示する。このように、モンスターの攻撃の様子やモンスターそのものの画像を変化させることにより、攻撃の種類を明確化させたり、モンスターの特性を明確化させたりすることが可能となる。また、画像表示が単調となることなく、効果的な演出を行なうことが可能となる。その結果、プレイヤーに対して攻撃の様子を印象付けることができる。さらに、相手から攻撃を受けた場合、モンスターの体力値が減少するが、その際にモンスターの画像を変化させても良い。すなわち、攻撃を受けたモンスターの体力値が減少する際に、傷ついて苦しむ様子をアニメーションで表示する。これにより、受けた攻撃と体力値が減少することを明確化させることができる。ただし、特別な攻撃を行なう場合は、画面40全体を用いたエフェクトアニメーションによる演出が行なわれる。例えば、画面40全体をモンスターが動き回ったり、モンスターの大きさが大きくなったりするアニメーションなどを表示する。その際、画面40全体について、色彩を変更したり、点滅表示をしたり、稲妻の画像を表示したりしても良い。
各リール41a〜41cに表示されるシンボルの種類は、図6に示すように、多くの種類が存在する。図6において、シンボル51a〜51cは、フィジカル攻撃を行なうシンボルである。いずれかのシンボルがライン(入賞ライン)に並ぶとそのプレイヤーが選択したモンスター43bが相手のモンスター44bに対して、その表示レベルに従ったフィジカル攻撃を行ない、かつメダルをベットしていればベット数に応じて払い出しを行なう。なお、攻撃力及びメダル払い出し枚数は、最もレベルの低いシンボルの配当表に従う。また、シンボル52a〜52cは、ファイアー攻撃を行なうシンボルである。いずれかのシンボルがラインに並ぶとモンスター43bが相手のモンスター44bに対してその表示レベルに従ったファイアー攻撃を行ない、かつメダルをベットしていればベット数に応じて払い出しを行なう。なお、攻撃力及びメダル払い出し枚数は、最もレベルの低いシンボルの配当表に従う。シンボル53a〜53cも同様である。
シンボル54は、マルチ攻撃を行なうシンボルである。このシンボル54がラインに並ぶと、モンスター43bが相手のモンスター44bに対して、フィジカル攻撃と、ファイアー攻撃と、マジック攻撃とを同時に行なう。このとき、攻撃力はレベル1として各攻撃が行なわれる。このレベルとは、相手のモンスターの体力値を減少できる度合いを示すもので、数値が大きいほど相手のモンスターの体力値を減らすことができるものである。また、このシンボル54は、フィジカル攻撃、ファイアー攻撃、またはマジック攻撃のレベル1のシンボル、すなわち、シンボル51a、シンボル52a、シンボル53aのいずれかと同じ機能を果たすことができる。シンボル55は、体力回復のシンボルである。このシンボル55がラインに並ぶと、モンスター43bの体力値が、一定の数値だけ回復する。シンボル56は、ワイルドのシンボルである。このシンボル56は、モンスター以外のすべてのシンボルに置き換わる機能を有する。また、このシンボル56が1ラインに並ぶと、ベットをすることなくゲームを開始することができるフリーゲームがスタートする。シンボル57〜59は、各モンスターを表わすシンボルである。3つのリール41a〜41cのそれぞれに1個以上(合計3個)出現すると、そのモンスターの得意技が画面に表示され、画面の案内に従ってプレイヤーがいずれか1つを選択することにより発動させることができる。モンスターの種類によって、発動できる得意技が異なっている。
本実施形態に係るゲーム機では、モンスター毎に、レベル、体力値、特技、リール特性、ベット費用が定められている。これらは、図7(A)〜(C)に示すように、モンスターを表わすカード60〜62に表示される。レベルとは、そのモンスターの能力の高さを表わす。体力値とは、そのモンスターの初期体力を決める値である。特技とは、そのモンスターが備える攻撃の属性であり、増減できるものである。リール特性とは、リール帯においてフィジカル攻撃を表わすシンボル、ファイアー攻撃を表わすシンボル、そしてマジック攻撃を表わすシンボルの数の比率によって決まるものである。ベット費用とは、ゲームにおいてそのモンスターを使用するときに必要となるベット数である。モンスターに応じてこのベット費用が異なっており、モンスターのレベルが高いほどそのプレイヤーが勝利する確率が高くなるので、ベット費用も高くなっている。
また、本実施形態に係るゲーム機では、モンスターの種類に応じてリール帯を構成するシンボルが異なっている。すなわち、リール帯を構成するシンボルのデータを有するテーブルが、モンスター毎に異なっているのである。例えば、図7(A)に示すように、「ゲロピー」というモンスターに対応するテーブルには、フィジカル攻撃を表わすシンボル51aとファイアー攻撃を表わすシンボル52aが多く、攻撃力は高くない。すなわち、ライン上にシンボルが揃っても相手のモンスターの体力値を減らすことができる度合いが低い。一方、このテーブルには体力値を30回復させるシンボル55が多いので、このモンスターは攻撃を受けても回復する機会が多くなっている。また、図7(B)に示すように、「デーモン」というモンスターに対応するテーブルには、フィジカル攻撃を表わすシンボル51a、51bと、マジック攻撃を表わすシンボル53a〜53cが多く含まれているため、これらの攻撃力が高くなっている。すなわち、ライン上にシンボルが揃うと相手のモンスターの体力値を減らすことができる度合いが高い。また、図7(C)に示すように、「ブルードラゴン」というモンスターに対応するテーブルには、ファイアー攻撃を示すシンボル52a〜52cが多く含まれ、いずれのシンボルにも機能するワイルドシンボル56が2つ含まれているため、攻撃力が高くなっている。すなわち、ライン上にシンボルが揃うと相手のモンスターの体力値を減らすことができる度合いが高い。このように、各モンスター特有のテーブルがROM2cに格納されており、プレイヤーによって各リールに対応付けられるとリール帯として機能することとなる。ここで、抽選テーブルとリール帯との関係は単純にいえば次のとおりである。例えば、リール帯にシンボルを20個設けることができるようにし、各シンボルが表示領域に停止する確率を1/20(平等)に設定した場合において、ファイアー攻撃を示すシンボル52a〜52cが合計5個設けられているリール帯であれば、ファイアー攻撃を示す種類のシンボルが停止する確率は5/20、すなわち1/4となる。また、ファイアー攻撃を示すシンボル52a〜52cが合計10個設けられているリール帯であれば、ファイアー攻撃を示す種類のシンボルが停止する確率は10/20、すなわち1/2となり、5個設けられた場合よりもファイアー攻撃を示す種類のシンボルが停止する確率が高い。この例は、当選確率と所定の種類のシンボルの数とが単純に比例しているものであるが、このような関係に限られない。全シンボル数に対して占める割合が大きいシンボルが、割合が小さいシンボルよりも高い確率で当選する所定の関係になっていれば良く、例えば当選確率が、シンボルが1つの場合に比較して2つの場合に2倍、3つの場合に4倍、4つの場合に8倍になっていても良い。そして、このようにシンボル間での重みにペイアウト率に応じた差を設けることによって、実際のペイアウト率を調節することができる。すなわち、例えば単にシンボルの個数のみで当選確率を決定するのではなく、これに重み係数を付与することで、きめ細かにペイアウト率を調節することができる。例えば高配当の役を構成するシンボルについて、ペイアウト率を考慮した重みを付与し、シンボルの個数により上記のように単純に計算した確率よりも低く設定しても良い。
このように、抽選テーブルおよび仮想リールには、モンスター、またはモンスターの動作に関連するシンボルのデータが含まれるので、プレイヤーが選択したモンスター、またはそのモンスターに関連するシンボルが変動または停止表示されることとなる。プレイヤーが選択したモンスター、またはそのモンスターに関連するシンボルが停止表示されると、そのモンスターにより、シンボルに関連する攻撃の動作がなされるので、上記のシンボルが停止表示されることによって、プレイヤーに対してモンスターの動作を事前に知らしめることができる。例えば、上記のように、選択されたモンスターが「ブルードラゴン」である場合、そのブルードラゴンを表わすシンボル、ブルードラゴンが得意とする攻撃を示すシンボルをテーブルに含むことによって、それらのシンボルからなる入賞役が成立したときに、そのブルードラゴン特有の攻撃動作を行なう、といったアニメーションを表示し、ブルードラゴン特有の入賞役が成立したことをプレイヤーに印象付けることができる。
次に、本実施形態に係るゲーム機の動作について説明する。図8は、ゲームの流れを表わすフローチャートである。まず、必要なベット数をメダルベットした後、戦闘チーム(パーティー)を決定する(ステップS1)。ここでは、図9(A)に示すように、まず、中央リールに対応付けるモンスターを決定する。そのモンスターは「ボス」として、パーティーの主役となり、その特徴によって作戦の方向性が決まる。例えば、同図に示すように、左側のプレイヤーは回復力が高く持久戦に強いモンスターをボスとして設定しようとしている。また、右側のプレイヤーは魔法(マジック攻撃)の攻撃力が高い、すなわち、マジック攻撃を行なうシンボル53a〜53cがライン上に揃うと相手のモンスターの体力値を減少させる度合いが大きいモンスターをボスとして設定しようとしている。
次に、右リールおよび左リールに対応付けるモンスターを決定する。それらのモンスターは「メンバー」として、そのパーティーを構成する。この段階で、相手のボスがお互いにわかるため、相手の作戦を推測しながらメンバーとしてのモンスターを決定する。例えば、図9(B)に示すように、左側のプレイヤーは、相手のボスを見て炎(ファイアー攻撃)に弱い、すなわち、自分の側でファイアー攻撃を行なうシンボル52a〜52cがライン上に揃った場合、体力値を減少させる度合いが大きいモンスターであると判断している。また、右側のプレイヤーは、自分のボスのモンスターがファイアー攻撃に弱いので、ファイアー攻撃に強い、すなわち、相手の側でファイアー攻撃を行なうシンボル52a〜52cがライン上に揃った場合、体力値を減少させる度合いが小さいモンスターをパーティーに加えようとしている。このゲームには、対戦相手に勝つことと、メダルを増やすことの2つの目的があるため、リールに対応付けるモンスター(カード)の選択は、いずれの目的達成にも影響する。本ゲーム機では、モンスターがリールに対応付けられると、リアルタイムで配当表が表示される。従って、プレイヤーはリール特性と配当表とを見比べながら、ゲーム進行上、及び/またはメダルの増量を目的として戦略的にリールに対応付けるモンスターを選択することができる。ここで、対戦時に一度の攻撃力の高いシンボルは、メダルの増量については、配当は高いが当選確率の低いシンボルとし、このようなシンボルが主に配置されたリール、モンスターを選択して、対戦時の一度の攻撃力を高め、かつメダルのハイリスク/ハイリターンを狙ったり、逆に対戦時に一度の攻撃力は低く、配当も低いが当選確率の高いシンボルが多く配置されたリール、モンスターを選択して、対戦時に攻撃回数を増やすと共にメダルが一気に減るリスクを減少しても良い。
そして、パーティーを構成する3つのモンスターの体力値の合計値がそのパーティーの初期体力として設定される。
すべてのモンスターがリールに対応付けられると、配当表データが作成される。CPU2aは、各リール41a〜41cに対応付けられた3つのモンスターのテーブルをそれぞれ読み出して、それらのテーブルに含まれるシンボルのデータを用いて複数の入賞役およびそれらの入賞役の入賞が成立したときの配当を表わす配当表データを作成する。配当表データを作成する際には、ペイアウト率が加味される。すなわち、予め定められている(メダル獲得数)/(メダルベット数)の値となるように配当表データが作成される。なお、シンボルごとの当選確率を調節してペイアウト率を調節する場合は、配当表データは予め定めた固定的なデータを使用することができる。また、当選確率によるペイアウト率の調節と配当表によるペイアウト率の調節の両方によりペイアウト率を調節してもよい。
次に、各プレイヤーは交互にリールを回転させて、シンボルが揃った場合に対応する枚数のメダルの払い出し、またはメダルクレジットが増加すると共に相手のパーティーに攻撃を与えていく。自分の攻撃を行なうと(ステップS2)、敵を倒したかどうかを判断する(ステップS3)。すなわち、相手のモンスターの体力値を0にすることができたかどうかを判断する。例えば、図9(C)に示すように、左側のプレイヤーのパーティーでファイアー攻撃のシンボルがライン上に揃ったため、右側のプレイヤーのパーティーにファイアー攻撃を行なっている。敵を倒した場合は、その戦闘に勝利となる(ステップS4)。一方、敵を倒さなかった場合は、次に、相手の攻撃を受ける(ステップS5)。相手の攻撃を受けると自分のパーティーの体力値が減少するため、自分のパーティーの体力値が残っているかどうかを判断する(ステップS6)。そして、自分のパーティーの体力値が残っている場合は、ステップS2へ移行し、自分の攻撃を行なう。一方、ステップS6において、自分のパーティーの体力値が残っていない場合は、敗北となる(ステップS7)。
上記のような戦闘の結果、図9(D)に示すように、左側のプレイヤーが勝利した場合は、ボーナス配当、すなわち、戦闘に勝利した場合に与えられる所定数のクレジットが与えられ、相手のモンスターのいずれか1体を獲得する。すなわち、そのモンスターおよびそのライフを表わすデータがプレイヤー側に入力され、メモリに書き込まれる。そして、そのモンスターおよびそのライフを表わすデータを用いて再びゲームを行なうことが可能となる。また、上述したようなマジックポイントを獲得する。一方、敗北した右側のプレイヤーは、パーティー内のモンスターのすべてのライフが1ずつ減少する。
ここで、左側のプレイヤーが獲得したモンスターのライフ値と、右側のプレイヤーのパーティーを構成する各モンスターが失ったライフ値とは一定の対応関係にある。例えば、左側のプレイヤーが獲得したモンスターが強いモンスターである場合は、そのライフ値は少なくなる一方、左側のプレイヤーが獲得したモンスターが弱いモンスターである場合は、そのライフ値は多くなる。
以上のように、本実施形態に係るゲーム機によれば、プレイヤーの選択操作を契機として選択された抽選テーブルに対応する仮想リールを各表示領域に表示し、遊技の進行に伴い抽選テーブルを用いた抽選結果に応じて変動表示、または停止表示を行なうので、選択された抽選テーブルに基づいたシンボルの表示を行なうことができる。このため、シンボルが固定されている場合には、抽選結果に無関係なシンボルをすべらせる制御が必要であったが、本発明ではこれが必要ではなくなり、抽選結果を直接反映させる表示を行なうことができるので、動作をリアルに表現することが可能となる。また、使用する抽選テーブルと表示する仮想リールとが対応しているため、使用されている抽選テーブルの内容を別の表示画面を設けることなく仮想リール上で適切に表示することが可能となる。ここで、本実施形態では抽選テーブル、仮想リールまたはキャラクター(モンスター)はプレイヤーの選択操作を契機として選択したが、任意のタイミングでランダムに選択したり、ゲーム進行に従って、例えば所定の場面切替時などの所定のタイミングで故意に、所定、または任意のキャラクター等を選択するようになっていても良い。
本実施形態に係るゲーム機では、プレイヤーの選択により各リール(仮想リール)にモンスターが対応付けられると、そのリールで表示し得る複数種類のシンボルが決められる。そして、そのリールに応じて対応する抽選テーブルを作成する。すなわち、本実施形態のように、予め複数のテーブルをROM2cに格納しておくのではなく、モンスターが選択された際に、プログラムを実行することにより、抽選テーブルを作成するのである。具体的には、プレイヤーによりリールに特定のモンスターが対応付けられると、ROM2cからそのモンスター特有のシンボルのデータを読み出す処理を行ない、読み出したシンボルのデータに基づいて抽選テーブルを作成する処理を行なう。一方、読み出したシンボルのデータを用いて仮想リール帯を形成し、そのリール帯を用いてシンボルを変動表示する。作成した抽選テーブルに基づいて抽選を行ない、その抽選結果に応じて、変動表示していたシンボルを停止表示する。
このように、選択された抽選テーブルに対応する仮想リールを各表示領域に表示し、遊技の進行に伴い抽選テーブルを用いた抽選結果に応じて変動表示、または停止表示を行なうので、選択された抽選テーブルに基づいたシンボルの表示を行なうことができる。このため、抽選結果を直接反映させる表示を行なうことができるので、動作をリアルに表現することが可能となる。また、使用する抽選テーブルと表示される仮想リールとが対応しているため、使用されている抽選テーブルの内容を別の表示画面を設けることなく仮想リール上で適切に表示することが可能となる。また、選択された複数の仮想リールに応じて対応する抽選テーブルを作成するので、予め多くの抽選テーブルを記憶しておく場合よりも必要となるメモリ容量が少なくて済むと共に、使用する抽選テーブルのバリエーションを豊富にすることができる。
上記のような本発明の特徴的な動作は、コンピュータにゲームプログラムを実行させることにより行なわれる。すなわち、このゲームプログラムは、複数の表示領域を有し、遊技開始に伴い、複数のシンボルが配列された複数の仮想リールからなるリール群の各仮想リールが回転するように複数の表示領域の表示を変化させる変動表示、前記複数の表示領域にいずれかの前記シンボルが停止した状態を表示する停止表示、の各表示を行ない得る処理と、前記表示領域に停止表示されるシンボルの組み合わせによりあらわされる複数の役のいずれかを遊技の度に抽選するための複数種類の抽選テーブルと、各抽選テーブルの各役の当選確率に応じた仮想リールのデータとを記憶する処理と、前記複数種類の抽選テーブルまたは仮想リール群のいずれかを選択する処理と、更に前記表示処理において、前記選択部により選択された抽選テーブルに対応する仮想リール群を前記各表示領域に表示し、遊技の進行に伴い前記変動表示、または停止表示を行なう処理と、をコンピュータに読み取らせ、実行可能にコマンド化させたことを特徴としている。
このように、選択された抽選テーブルに対応する仮想リール群を各表示領域に表示し、遊技の進行に伴い抽選テーブルを用いた抽選結果に応じて変動表示、または停止表示を行なうので、選択された抽選テーブルに基づいたシンボルの表示を行なうことができる。このため、抽選結果を直接反映させる表示を行なうことができるので、動作をリアルに表現することが可能となる。また、選択された抽選テーブルに対応する仮想リールが表示されるため、使用されている抽選テーブルの内容を別の表示画面を設けることなく仮想リール上で適切に表示することが可能となる。
上記のプログラムは、CD−ROMやDVD等の記録媒体に記録された状態で入手することができる。また、このようなプログラムは、ネットワークを構成する公衆電話回線、専用電話回線、ケーブルテレビ回線、無線通信回線等により構成される通信網等の伝送媒体を介して、送信装置であるコンピュータにより送信された信号を受信することで入手することもできる。この信号は、プログラムを含む所定の搬送波に具現化されたコンピュータデータ信号である。この送信の際、伝送媒体中には上記プログラムの少なくとも一部を伝送していればよい。すなわち、上記プログラムを構成するすべてのデータが、一時に伝送媒体上に存在している必要はない。また、上記コンピュータからプログラムを送信する送信方法には、プログラムを構成するデータを連続的に送信する場合も、断続的に送信する場合も含まれる。
(第3の実施形態)
本実施の形態に係るゲーム機は、メダルゲーム機として構成され、3つのリールをビデオ上で表示するビデオリール方式を採ったスロットマシンとなっている。このビデオリールを用いて、キャラクター同士を対戦させる対戦型のゲームを行なう。各キャラクターは、それぞれ特徴を有する「モンスター」として表現される。
プレイヤーは、複数のモンスターから、いずれか3つのモンスターを選択することができる。その選択されたモンスターは、上記各リールに対応付けられる。各リールでは、対応付けられたモンスターに応じたテーブルが使用される。これにより、そのモンスターに応じたシンボルの配列を有するリール帯が定まり、そのモンスター特有のシンボルが変動または停止表示される。
すべてのリールに対してモンスターが対応付けられると、そのテーブルに含まれるシンボルのデータに基づいて、配当表データが作成される。配当表データは、配当表として画面に表示される。これにより、モンスターの種類に応じて配当表の内容を変更することができる。従って、従来画一的であった配当表を任意に変更することができるため、成立し得る入賞役も変化し、ゲーム性の向上を図ることが可能となる。また、作成された配当表データにより配当表が画面に表示されるので、新たな配当表をプレイヤーに報知することができる。
各モンスターは、体力値、特技(戦闘能力や防衛能力)、そしてリール帯におけるシンボルの配列が異なるため、複数のモンスターを組み合わせることによって、多様な入賞役を実現することができる。例えば、「ファイアー攻撃には弱いが、マジック攻撃には強い」、「攻撃力は低いが体力が高く持久戦向き」といった特徴が生まれる。ここには、ジャンケンのグー、チョキ、パーのような関係が成立する。
本ゲーム機では、ビデオリールにおいてシンボルが変動表示し、所定時間経過後に停止表示され、特定の入賞役が成立すると、配当が与えられると共に、相手のモンスターに対して攻撃をする演出が行なわれる。攻撃を受けた相手のモンスターは体力値を減少させる。二人のプレイヤーが交互にリールを回転させながら攻防を行ない、先に相手のモンスターの体力値を0にすると勝ちとなる。
また、本ゲーム機には、「クレジット」と「マジックポイント」という2つの価値概念がある。「クレジット」とは、通常のメダルゲームと同様に、メダルの投入や払い出しに関与するものである。「マジックポイント」とは、本ゲーム機特有の価値概念である。すなわち、クレジットとは直接関係が無く、特定のゲームの最中で増加または減少するもので、固有のベットおよびウィン(配当)の概念を有するものである。
本ゲーム機で行なわれるゲームは、ショートプレー、オリジナルゲーム、そしてジャックポットゲームに区別される。ショートプレーは、メダルを投入した後、ベットボタンを操作してライン(1〜5)を設定すれば準備が完了となる。すなわち、磁気を介してデータの読み書きを行なうエントリーカードを不要としたゲームである。プレイヤーは、予め定められたモンスターを用いてコンピュータ(クライアント装置)と対戦する。エントリーカードを必要としないので、プレイヤーは気軽にゲームに参加することができる。また、ショートプレーは、プレイヤーにゲームの内容を理解させて、後述するような「対戦ゲーム」に移行させることを目的としている。準備が完了した段階で、スタートボタンを操作するとリールが回転し、所定のシンボルの組み合わせが揃うと相手(ここでは、コンピュータ)のモンスターにダメージを与えると共に配当が与えられる。相手のモンスターを倒す毎に勝利ボーナス(例えば、メダル10枚)を獲得し、三連勝できると後述するジャックポットゲームを行なうことが可能となる。
なお、このショートプレーは、次のような補足ルールに基づいて行なわれる。(1)すべての戦闘、すなわち、リールの回転および停止による入賞役の成立とその配当の獲得は、そのプレイヤーが先手となる。(2)相手のモンスターのレベルは「1→2→3」の順に高くなっていくため、1勝する毎に敵が手強くなっていく。ここで、「モンスターのレベル」とは、相手のモンスターの体力値を減少させる攻撃力、および相手から攻撃を受けた際に自分の体力値を減少させない耐力を数値化して表わしたものである。例えば、モンスターのレベルが高くなると、耐力が上がって同じ攻撃を受けても体力値の減少が小さくなったり、攻撃力が上がって同じ攻撃(同じ入賞役)による相手に与えるダメージ(相手の体力値の減少)が大きくなったりして、最終的に勝利する確率が高くなっていく。(3)プレイヤーが選択したモンスターの体力値は、ゲーム毎に完全に回復する。(4)プレイヤーが選択したモンスターが負けた場合は、相手のモンスターのレベルは1に戻り、体力値が半分だけ回復する。(5)戦闘開始直後は、プレイヤーの攻撃がヒットするまで相手のモンスターは攻撃してこない。すなわち、プレイヤー側で特定の入賞役の入賞が成立するまでは、相手(コンピュータ)側の入賞は成立しない。(6)戦闘中に「モンスターシンボル(上記のように予め定められたモンスターを示すシンボル)」がラインに揃うと、プレイヤーのモンスターがレベルの高いモンスターに変身する。その結果、最終的にプレイヤーが勝利する確率が高くなる。一方、戦闘に負けると元に戻る。すなわち、プレイヤーが勝利する確率も、高くなる前の状態に戻る。(7)後述するジャックポットゲームが終了すると、プレイヤーのモンスターがレベルの高いモンスターに変身する。その結果、最終的にプレイヤーが勝利する確率が高くなる。一方、戦闘に負けると元に戻る。すなわち、プレイヤーが勝利する確率も、高くなる前の状態に戻る。
ジャックポットゲームは、コンピュータ(中央に配置されたサーバ装置)と対戦するゲームである。サーバ装置は、「ゴッドドラゴン」というモンスターに形作られた筐体を有しており、その「ゴッドドラゴンと、プレイヤーが選択したモンスターとが対戦する。プレイヤーは、ゴッドドラゴンに対する攻撃が有効である場合、すなわち、特定の入賞役が成立した場合には、ヒット配当、すなわち、成立した入賞役に対応する配当が与えられ、その配当はすべてボーナスとして獲得することができる。また、ゴッドドラゴンに勝つと、さらにクリアボーナスを獲得することができる。ジャックポットゲームはフリーゲームであり、獲得した配当はすべてクレジットとなる。なお、ジャックポットゲームはプレイ上の時間制限が設定されており、一定時間が経過すると自動的に攻撃が実行される。
オリジナルゲームは、磁気を介してデータの読み書きを行なうエントリーカードを用いて、長時間にわたって行なうゲームである。プレイヤーは、このエントリーカードをカード挿入口に挿入してゲームに参加する。このオリジナルゲームには、次の5種類のゲーム態様が設けられている。すなわち、(1)ミッション、(2)トーナメント、(3)ブレンド、(4)ショップ、そして(5)データ、である。
ミッションは、例えば、12のステージおよび隠しステージをクリアして行くゲームであり、マジックポイントという本ゲーム特有のポイントやモンスターを収集することを目的としたゲーム態様である。コンピュータ(クライアント装置)と対戦するゲームであり、プレイヤーは、戦闘中はメダルの配当のみを獲得する。戦闘に勝利するとプレイヤーはモンスターを1体(3ライフ)獲得できる。すなわち、そのモンスターおよびそのライフを表わすデータがプレイヤー側に入力され、メモリに書き込まれる。そして、そのモンスターおよびそのライフを表わすデータを用いて再びゲームを行なうことが可能となる。モンスターのライフとは、いわゆる寿命(生命数)の意味を持たせた数値であり、ゲームでそのモンスターを使用できる回数(体力値がなくなるまでを1回と数える)の限度を示すものである。一方、敗戦した場合は使用したモンスターのライフが1ずつ減少する。勝ってゲームを終了するとボーナスとしてマジックポイントを獲得する。ゲームの結果はエントリーカードに記録される。
トーナメントは、他のプレイヤーと勝負する大会形式のゲームである。すなわち、ミッションにおいて獲得したマジックポイントをベットして、プレイヤーの間でモンスター同士を対戦させる。大会毎に指定されたマジックポイント(10〜30)、および参加条件に見合うモンスターを保有しているプレイヤーのみが参加することができる。参加条件とは、残存しているライフの数が基準値以上存在することや、レベルが基準値以上であることなど、ゲームに応じて設定可能なものである。プレイヤーは、大会費用(9〜75ベット)を支払うが、それ以外の戦闘費用はすべてマジックポイントが用いられる。すなわち、マジックポイントをベットして、マジックポイントを配当として獲得するのである。1回勝利する度に対戦相手のモンスターを1体獲得、すなわち、対戦相手のモンスターに相当するモンスターおよびそのライフを表わすデータが入力される。一方、敗戦した場合は戦闘に使用したすべてのモンスターのライフがそれぞれ1ずつ減少する。従って、戦闘に敗北するとモンスターを使用できる回数が減ることとなる。ここで、モンスターはカードに表わされて画面上に表示されるため、モンスターを1体獲得するとは、画面上でそのモンスターのカードを1枚獲得するということである。手持ちのカードは手持ちのモンスターとして対戦で使用することができる。こうして最後まで勝ち抜いた場合は優勝となり、ゴッドドラゴンと対戦するジャックポットゲームを行なうことができる。
ブレンドとは、複数のモンスターを組み合わせて、新たなモンスターを誕生させるゲーム態様である。すなわち、複数のモンスターおよびそのライフを表わすデータを用いて、新たなモンスターおよびそのライフを表わすデータを生成するのである。同一のモンスターをブレンドすると、モンスターの種類は変化せずライフや成績のみが加算される。異なった種類のモンスターをブレンドすると、新たなモンスターが出現し、そのモンスターのライフは合計値の半分もしくは半分+0.5となり、成績は初期化される。ブレンドの実行に当たっては、モンスターによってそれぞれ異なるクレジットが必要となる。なお、ブレンドした結果、わずかな確率で、1回の戦闘に限り配当が大きくなる「ゴールドモンスター」というモンスターを表わすデータが生成されるように設定されている。
ショップは、モンスターを10クレジットで購入するゲーム態様である。プレイヤーの操作により購入が指示されるとプレイヤーの保有クレジットが10減じられ、いずれか1体のモンスターのデータが生成され、画面上でそのモンスターのカードを1枚獲得する。また、わずかな確率であるが、購入の結果、「ゴールドモンスター」というモンスターを表わすデータが生成されるように設定されている。
データは、プレイヤーが保有しているモンスターや、プレイヤーの成績を表示するゲーム態様である。特定のモンスターを指定すると、そのモンスター単体の成績(戦闘数、勝利数、勝率、生涯獲得賞金)を表示させることができる。
図1は、本実施の形態に係るゲーム機の外観図である。ゲーム機1は、外観がモンスターの形状に形作られた筐体を有するサーバ装置2を中央に配置し、サーバ装置2の周囲に複数のクライアント装置3が設けられている。各クライアント装置3は、複数の操作ボタンや画像を表示する表示部など、一人一人のプレイヤーがゲームを行なうために必要な構成を備えている。各プレイヤーはクライアント装置3において対戦型のゲームを行ない、トーナメントで優勝すると、中央のサーバ装置2と対戦するフリーゲームに参加することができる。モンスターの形状を有するサーバ装置2の筐体は、演出効果を高め、プレイヤーの挑戦意欲を高める効果を奏する。
図3は、サーバ装置2の電気的構成を示すブロック図である。サーバ装置2において、CPU2aは、RAM2bおよびROM2cからデータの読み出しを行ない、またはRAM2bにデータの書き込みを行なう。そして、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行なう。ROM2cには、ゲーム機1の動作を制御する制御プログラムの他、例えば、図6および図7に示されるように、リールで表示し得るシンボルのデータ、各モンスターを表わすデータ、および各モンスターを表わすデータに対応した複数種類のテーブル(図7に示されるように、リール帯を形成するシンボルの配列)が格納されており、これらは必要に応じて読み出されて使用される。各モンスターを表わすデータは、プレイヤーに選択されるまでは、カードとして表示される。
乱数発生回路2eは一定の乱数を発生させる。画像に関するデータは、画像処理等を行なう表示部制御回路2fを介して、例えば液晶表示器からなる表示部2gに出力される。表示部2gでは、文字、静止画、動画等が表示される。なお、サーバ装置2は、必ずしも表示部2gを有していなくても構わない。音声に関するデータは、CPU2aから音声処理および増幅等を行なう音声制御部2hを介してスピーカ2iに出力される。これらの各構成要素は、制御バス2nを介して相互にデータの送受信を行なう。そして、サーバ装置2は、入出力インタフェース2jおよびバスNを介して各クライアント装置3−1〜3−nとデータの送受信を行なう。
図4は、クライアント装置3の電気的構成を示すブロック図である。メダル判別装置3aはメダルの適否を判別し、払出メダルカウンタ3bは払い出すメダル数をカウントする。操作部3cは複数の操作ボタンやスタートボタンを備えており、プレイヤーがこれらの操作ボタンやスタートボタンを操作することによって信号を入力する。メダル払い出し装置3dはメダルの払い出しを行なう。画像に関するデータは、画像処理等を行なう表示部制御回路3eを介して、例えば、液晶表示器からなる表示部3fに出力される。表示部3fでは、文字、静止画、動画等が表示される。例えば、図5に示すような画像が表示される。音声に関するデータは、音声処理および増幅等を行なう音声制御部3gを介してスピーカ3hに出力される。これらの各構成要素は、CPU3iに制御されながら制御バス3nを介して相互にデータの送受信を行なう。CPU3iは、RAM3jおよびROM3kからデータの読み出しを行ない、またはRAM3jにデータの書き込みを行なう。そして、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行なう。ROM3kには、画像表示を制御するプログラムや音声を制御するプログラムなどが格納されており、必要に応じて読み出されて使用される。乱数発生回路3mは一定の乱数を発生させる。そして、クライアント装置3は、入出力インタフェース3pを介してサーバ装置2とデータの送受信を行なう。
表示部2gおよび表示部3fは表示部を構成し、RAM2bまたはROM2cは記憶部を構成する。また、操作部3cは選択部を構成し、CPU2a、RAM2b、およびROM2cは配当表データ作成部を構成する。また、CPU2a、および乱数発生回路2eは抽選装置を構成する。
図5は、クライアント装置3における表示部3fで表示される画面の一例を示す図である。画面40の中央には、複数種類のシンボルを変動表示、または停止表示する3つのリール41a〜41cが表示される。また、画面40の右端には対戦相手のリールの状態を表わすサブ画面42が表示される。本ゲーム機では、プレイヤーは、操作部3cにおける操作ボタンを操作することにより、モンスターのカードを選択することができる。そして、プレイヤーは、各リール41a〜41cのそれぞれに任意に選択したモンスターのカードを対応付ける。この操作は、ガイダンスを行なってプレイヤーに行なわせるようにしても良い。例えば、「どのモンスターをボスにしますか?」、「「第1リールにはどのモンスターを使いますか?」というメッセージを表示すると共に、画面上に複数のモンスターのカードを表示する。そして、操作ボタンの操作に応じてモンスターのカードを決定可能とし、「決定ボタン(エンターキー)」が操作されるとそのリールに選択されたモンスターが対応付けられるとしても良い。
画面40の左側のエリア43aには、プレイヤーが選択した3つモンスターのうち、中央リール41bに対応付けられたモンスター43bが表示される。そのモンスター43bの名称はリール41a〜41cの下に設けられた名称表示エリア43cに表示される。モンスター43bの体力値は、棒グラフ43dで表示される。一方、画面40の右側のエリア44aには、対戦相手となる他のプレイヤーまたはコンピュータが選択した3つのモンスターのうち、相手側の中央リールに対応付けられたモンスター44bが表示される。そのモンスター44bの名称がサブ画面42の下に設けられた名称表示エリア44cに表示される。モンスター44bの体力値は、棒グラフ44dで表示される。
配当表45は、各リール41a〜41cにおいて表示されるシンボルの組み合わせで成立し得る入賞役に応じて、プレイヤーに付与する配当が表示される。すなわち、すべてのリールに対してモンスターが対応付けられた後、そのテーブルに含まれるシンボルのデータに基づいて、配当表データが作成される。この配当表データに基づいて、配当表が画面に表示される。
また、通常は、各リール41a〜41cでシンボルが変動表示した後停止表示されたときに、モンスター43bとモンスター44bとが画面40の上部において対戦するアニメーションによる演出が行なわれる。例えば、攻撃する場合、は、相手のモンスターを殴る、蹴る、噛み付くなどのアニメーションを表示する。炎を相手のモンスターに吹き付けるなどのアニメーションを表示しても良い。また、攻撃を与える側のモンスターの特性に応じてモンスターの画像を変化させても良い。例えば、二本立ちのモンスターであれば、足踏みをする、相手を蹴るなどのアニメーションを表示する。また、猛獣をモチーフとしたモンスターであれば、吠える、牙をむくなどのアニメーションを表示する。このように、モンスターの攻撃の様子やモンスターそのものの画像を変化させることにより、攻撃の種類を明確化させたり、モンスターの特性を明確化させたりすることが可能となる。また、画像表示が単調となることなく、効果的な演出を行なうことが可能となる。その結果、プレイヤーに対して攻撃の様子を印象付けることができる。さらに、相手から攻撃を受けた場合、モンスターの体力値が減少するが、その際にモンスターの画像を変化させても良い。すなわち、攻撃を受けたモンスターの体力値が減少する際に、傷ついて苦しむ様子をアニメーションで表示する。これにより、受けた攻撃と体力値が減少することを明確化させることができる。ただし、特別な攻撃を行なう場合は、画面40全体を用いたエフェクトアニメーションによる演出が行なわれる。例えば、画面40全体をモンスターが動き回ったり、モンスターの大きさが大きくなったりするアニメーションなどを表示する。その際、画面40全体について、色彩を変更したり、点滅表示をしたり、稲妻の画像を表示したりしても良い。
各リール41a〜41cに表示されるシンボルの種類は、図6に示すように、多くの種類が存在する。図6において、シンボル51a〜51cは、フィジカル攻撃を行なうシンボルである。いずれかのシンボルがライン(入賞ライン)に並ぶとそのプレイヤーが選択したモンスター43bが相手のモンスター44bに対して、フィジカル攻撃を行なう。なお、攻撃力は、最もレベルの低いシンボルに従う。また、シンボル52a〜52cは、ファイアー攻撃を行なうシンボルである。いずれかのシンボルがラインに並ぶとモンスター43bが相手のモンスター44bに対してファイアー攻撃を行なう。なお、攻撃力は、最もレベルの低いシンボルに従う。シンボル53a〜53cは、マジック攻撃を行なうシンボルである。いずれかのシンボルがラインに並ぶとモンスター43bが相手のモンスター44bに対してマジック攻撃を行なう。なお、攻撃力は、最もレベルの低いシンボルに従う。
シンボル54は、マルチ攻撃を行なうシンボルである。このシンボル54がラインに並ぶと、モンスター43bが相手のモンスター44bに対して、フィジカル攻撃と、ファイアー攻撃と、マジック攻撃とを同時に行なう。このとき、攻撃力はレベル1として各攻撃が行なわれる。この攻撃力のレベルとは、相手のモンスターの体力値を減少できる度合いを示すもので、数値が大きいほど相手のモンスターの体力値を減らすことができるものである。また、このシンボル54は、フィジカル攻撃、ファイアー攻撃、またはマジック攻撃のレベル1のシンボル、すなわち、シンボル51a、シンボル52a、シンボル53aのいずれかと同じ機能を果たすことができる。シンボル55は、体力回復のシンボルである。このシンボル55がラインに並ぶと、モンスター43bの体力値が、一定の数値だけ回復する。シンボル56は、ワイルドのシンボルである。このシンボル56は、モンスター以外のすべてのシンボルに置き換わる機能を有する。また、このシンボル56が1ラインに並ぶと、ベットをすることなくゲームを開始することができるフリーゲームがスタートする。シンボル57〜59は、各モンスターを表わすシンボルである。3つのリール41a〜41cのそれぞれに1個以上(合計3個)出現すると、そのモンスターの得意技が画面に表示され、画面の案内に従ってプレイヤーがいずれか1つを選択することにより発動させることができる。モンスターの種類によって、発動できる得意技が異なっている。
本実施形態に係るゲーム機では、モンスター毎に、レベル、体力値、特技、リール特性、ベット費用が定められている。これらは、図7(A)〜(C)に示すように、モンスターを表わすカード60〜62に表示される。レベルとは、そのモンスターの能力の高さを表わす。体力値とは、そのモンスターの初期体力を決める値である。特技とは、そのモンスターが備える攻撃の属性であり、増減できるものである。リール特性とは、リール帯においてフィジカル攻撃を表わすシンボル、ファイアー攻撃を表わすシンボル、そしてマジック攻撃を表わすシンボルの比率によって決まるものである。ベット費用とは、ゲームにおいてそのモンスターを使用するときに必要となるベット数である。モンスターに応じてこのベット費用が異なっており、モンスターのレベルが高いほどそのプレイヤーが勝利する確率が高くなるので、ベット費用も高くなっている。
また、本実施形態に係るゲーム機では、モンスターの種類に応じてリール帯を構成するシンボルが異なっている。すなわち、リール帯として用いられるテーブルが、複数種類のシンボルのデータを含み、モンスター毎に異なっているのである。例えば、図7(A)に示すように、「ゲロピー」というモンスターに対応するテーブルには、フィジカル攻撃を表わすシンボル51aとファイアー攻撃を表わすシンボル52aが多く、攻撃力は高くない。すなわち、ライン上にシンボルが揃っても相手のモンスターの体力値を減らすことができる度合いが低い。一方、このテーブルには体力値を30回復させるシンボル55が多いので、このモンスターは攻撃を受けても回復する機会が多くなっている。また、図7(B)に示すように、「デーモン」というモンスターに対応するテーブルには、フィジカル攻撃を表わすシンボル51a、51bと、マジック攻撃を表わすシンボル53a〜53cが多く含まれているため、これらの攻撃力が高くなっている。すなわち、ライン上にシンボルが揃うと相手のモンスターの体力値を減らすことができる度合いが高い。また、図7(C)に示すように、「ブルードラゴン」というモンスターに対応するテーブルには、ファイアー攻撃を示すシンボル52a〜52cが多く含まれ、ワイルドシンボル56が2つ含まれているため、攻撃力が高くなっている。すなわち、ライン上にシンボルが揃うと相手のモンスターの体力値を減らすことができる度合いが高い。このように、各モンスター特有のテーブルがROM2cに格納されており、プレイヤーによって各リールに対応付けられるとリール帯として機能することとなる。
このように、テーブルには、モンスター、またはモンスターの動作に関連するシンボルのデータが含まれるので、プレイヤーが選択したモンスター、またはそのモンスターに関連するシンボルが変動または停止表示されることとなる。プレイヤーが選択したモンスター、またはそのモンスターに関連するシンボルが停止表示されると、そのモンスターにより、シンボルに関連する攻撃の動作がなされるので、上記のシンボルが停止表示されることによって、プレイヤーに対してモンスターの動作を事前に知らしめることができる。。例えば、上記のように、選択されたモンスターが「ブルードラゴン」である場合、そのブルードラゴンを表わすシンボル、ブルードラゴンが得意とする攻撃を示すシンボルをテーブルに含むことによって、それらのシンボルからなる入賞役が成立したときに、そのブルードラゴン特有の攻撃動作を行なう、といったアニメーションを表示し、ブルードラゴン特有の入賞役が成立したことをプレイヤーに印象付けることができる。
次に、本実施形態に係るゲーム機の動作について説明する。図8は、ゲームの流れを表わすフローチャートである。まず、必要なベット数をベットした後、戦闘チーム(パーティー)を決定する(ステップS1)。ここでは、図9(A)に示すように、まず、中央リールに対応付けるモンスターを決定する。そのモンスターは「ボス」として、パーティーの主役となり、その特徴によって作戦の方向性が決まる。例えば、同図に示すように、左側のプレイヤーは回復力が高く持久戦に強いモンスターをボスとして設定しようとしている。また、右側のプレイヤーは魔法(マジック攻撃)の攻撃力が高い、すなわち、マジック攻撃を行なうシンボル53a〜53cがライン上に揃うと相手のモンスターの体力値を減少させる度合いが大きい、または、テーブル上にシンボル53a〜53cを多く含むリール、さらには特にシンボル53cを多く含むリールに対応するモンスターをボスとして設定しようとしている。
次に、右リールおよび左リールに対応付けるモンスターを決定する。それらのモンスターは「メンバー」として、そのパーティーを構成する。この段階で、相手のボスがお互いにわかるため、相手の作戦を推測しながらメンバーとしてのモンスターを決定する。例えば、図9(B)に示すように、左側のプレイヤーは、相手のボスを見て炎(ファイアー攻撃)に弱い、すなわち、自分の側でファイアー攻撃を行なうシンボル52a〜52cがライン上に揃った場合、相手の体力値を減少させる度合いが大きいモンスターであると判断している。また、右側のプレイヤーは、自分のボスのモンスターがファイアー攻撃に弱いので、ファイアー攻撃に強い、すなわち、相手の側でファイアー攻撃を行なうシンボル52a〜52cがライン上に揃った場合、自分の体力値を減少させる度合いが小さいモンスターをパーティーに加えようとしている。このゲームには、対戦相手に勝つことと、メダルを増やすことの2つの目的があるため、リールに対応付けるモンスター(カード)の選択は、いずれの目的達成にも影響する。本ゲーム機では、モンスターがリールに対応付けられると、リアルタイムで配当表が表示される。従って、プレイヤーはリール特性と配当表とを見比べながら戦略的にリールに対応付けるモンスターを選択することができる。パーティーを構成する3つのモンスターの体力値の合計値がそのパーティーの初期体力として設定される。
すべてのモンスターがリールに対応付けられると、配当表データが作成される。CPU2aは、各リール41a〜41cに対応付けられた3つのモンスターのテーブルをそれぞれ読み出して、それらのテーブルに含まれるシンボルのデータを用いて複数の入賞役およびそれらの入賞役の入賞が成立したときの配当を表わす配当表データを作成する。配当表データを作成する際には、ペイアウト率が加味される。すなわち、予め定められている(メダル獲得数)/(メダルベット数)の値となるように配当表データが作成される。例えば、配当が大きい入賞役は成立する確率を小さくし、配当が小さい入賞役は成立する確率を大きくする。配当表データが作成されると、画面40に配当表として表示される。
図10は、配当表の一例を示す図である。配当表90は、攻撃力を示す「AT.POWER」(91)と払い出し量を示す「WIN」(92)について定められる。各リール41a〜41cに対応付けられた3つのモンスターのテーブルに含まれるシンボルが、フィジカル攻撃を行なうシンボル51a〜51c、ファイアー攻撃を行なうシンボル52a〜52c、マジック攻撃を行なうシンボル53a〜53c、マルチ攻撃を行なうシンボル54、体力回復のシンボル55、ワイルドのシンボル56、そしてブルードラゴンを表わすシンボル59である場合、これらのシンボルを用いて成立し得る入賞役を決定し、各入賞役について配当を決定する。例えば、フィジカル攻撃を行なうシンボル51aがライン上に揃った場合は、攻撃力(AT.POWER)は51bや51cと比較して小さいレベルであり、払い出し(WIN)は1となる。また、マジック攻撃を行なうシンボル53cが入賞ラインに揃った場合は、攻撃力(AT.POWER)は53aや53bよりも大きくなるが、払い出し(WIN)は与えられない。また、ここでは、ブルードラゴンを表わすシンボル59がいずれかの場所に表示された場合は、そのブルードラゴンの弱点を狙う特別な攻撃を行なうことができるとしている。以上説明した配当表は例示であって、これらに限定されるものではない。表示されるシンボルが異なれば、配当表の構成も異なることとなる。例えば、ブルードラゴンを表わすシンボル59の代わりに、「デーモン」というモンスターを表わすシンボル58であっても良い。
図11は、配当表データを作成して配当表を表示するまでの流れの概要を示すフローチャートである。プレイヤーが、上記のように作戦を考えながら各リール41a〜41cにモンスターを対応付けていき、すべてのリールにモンスターを対応付けると(ステップT1)、各リールに対応付けられたモンスターのテーブルからシンボルデータを読み込む(ステップT2)。次に、それらのシンボルのデータから成立し得る入賞役を決定する(ステップT3)。次に、予め定められているペイアウト率に基づいて、配当表データを作成する(ステップT4)。最後に、配当表45として、画面に表示する(ステップT5)。
次に、図8において、各プレイヤーは交互にリールを回転させて、相手のパーティーに攻撃を与えていく。自分の攻撃を行なうと(ステップS2)、敵を倒したかどうかを判断する(ステップS3)。すなわち、相手のモンスターの体力値を0にすることができたかどうかを判断する。例えば、図9(C)に示すように、左側のプレイヤーのパーティーでファイアー攻撃のシンボルがライン上に揃ったため、右側のプレイヤーのパーティーにファイアー攻撃を行なっている。敵を倒した場合は、その戦闘に勝利となる(ステップS4)。一方、敵を倒さなかった場合は、次に、相手の攻撃を受ける(ステップS5)。相手の攻撃を受けると自分のパーティーの体力値が減少するため、自分のパーティーの体力値が残っているかどうかを判断する(ステップS6)。そして、自分のパーティーの体力値が残っている場合は、ステップS2へ移行し、自分の攻撃を行なう。一方、ステップS6において、自分のパーティーの体力値が残っていない場合は、敗北となる(ステップS7)。
上記のような戦闘の結果、図9(D)に示すように、左側のプレイヤーが勝利した場合は、ボーナス配当、すなわち、戦闘に勝利した場合に与えられる所定数のクレジットが与えられ、相手のモンスターのいずれか1体を獲得する。すなわち、そのモンスターおよびそのライフを表わすデータがプレイヤー側に追加され、メモリに書き込まれる。そして、そのモンスターおよびそのライフを表わすデータを用いて再びゲームを行なうことが可能となる。また、上述したようなマジックポイントを獲得する。一方、敗北した右側のプレイヤーは、パーティー内のモンスターのすべてのライフが1ずつ減少する。
ここで、左側のプレイヤーが獲得したモンスターのライフ値と、右側のプレイヤーのパーティーを構成する各モンスターが失ったライフ値とは一定の対応関係にある。例えば、左側のプレイヤーが獲得したモンスターが強いモンスターである場合は、そのライフ値は少なくなる一方、左側のプレイヤーが獲得したモンスターが弱いモンスターである場合は、そのライフ値は多くなる。
以上のように、本実施形態に係るゲーム機によれば、各テーブルにおける複数種類のシンボルのデータに基づいて、複数の入賞役、および各入賞役の入賞が成立したときの配当を表わす配当表データを作成するので、シンボルのデータに応じて配当表を変更することができる。従って、シンボルのデータが変更されると、それに応じて配当表も変更されるので、シンボルのデータの変更に伴ってリアルタイムで配当表を変更させることが可能となる。これにより、従来画一的であった配当表を任意に変更することができるため、成立し得る入賞役も変化し、ゲーム性の向上を図ることが可能となる。また、作成された配当表データにより配当表が画面に表示されるので、新たな配当表をプレイヤーに報知することができる。
なお、変形例として、プレイヤーの選択により各リールにモンスターが対応付けられると、そのリールで表示し得る複数種類のシンボルのデータを有するテーブルを作成してもよい。すなわち、本実施形態のように、予め複数のテーブルをROM2cに格納しておくのではなく、モンスターが選択された際に、プログラムを実行することにより、テーブルを作成するのである。具体的には、プレイヤーによりリールに特定のモンスターが対応付けられると、ROM2cからそのモンスター特有のシンボルのデータを読み出す処理を行ない、読み出したシンボルのデータに基づいてテーブルを作成する処理を行なう。次に、作成したテーブルによりリール帯を形成する処理を行ない、そのリール帯を用いてシンボルを変動表示し、または停止表示する。
これにより、プレイヤーが選択したモンスターに応じて、リールで表示されるシンボルが変わることとなる。すなわち、モンスターを選択することによって各リールで表示し得るシンボルが変更可能となるので、ゲーム性を向上させることが可能となる。また、シンボルの表示に用いるテーブルを作成するため、予め決められたテーブルを用いる場合よりもランダム性が向上し、シンボルの表示に多様性を持たせることが可能となる。
上記のような本発明の特徴的な動作は、コンピュータにゲームプログラムを実行させることにより行なわれる。すなわち、このゲームプログラムは、複数の表示領域を有し、遊技開始に伴い、複数のシンボルが配列された複数の仮想リールからなるリール群の各仮想リールが回転するように複数の表示領域の表示を変化させる変動表示、前記複数の表示領域にいずれかの前記シンボルが停止した状態を表示する停止表示、の各表示を行なう処理と、前記表示領域に停止表示されるシンボルの組み合わせによりあらわされる複数の役のいずれかを遊技の度に抽選するための抽選テーブル、および前記抽選テーブルの各役の当選確率に応じた仮想リール群のデータを記憶する処理と、前記抽選テーブルに基づいて、少なくとも一つの前記役の入賞が成立したときの配当を表わす配当表データを作成する処理と、前記抽選テーブルに対応する仮想リール群を前記各表示領域に表示し、遊技の進行に伴い前記抽選テーブルを用いた抽選結果に応じて前記変動表示、または停止表示を行なう処理と、前記作成された配当表データを用いて、配当表を画面表示する処理と、を含む一連の処理をコンピュータ読取り、実行可能にコマンド化させたことを特徴としている。
このように、抽選テーブルに基づいて、少なくとも一つの役の入賞が成立したときの配当を表わす配当表データを作成し、作成された配当表データを用いて、配当表を画面表示するので、抽選テーブルのデータに応じて配当表を変更することができる。従って、抽選テーブルが変更されると、それに応じて配当表も変更されるので、抽選テーブルの変更に伴ってリアルタイムで配当表を変更させることが可能となる。これにより、従来画一的であった配当表を任意に変更することができるため、成立し得る役も変化し、ゲーム性の向上を図ることが可能となる。また、作成された配当表データにより配当表が画面に表示されるので、新たな配当表をプレイヤーに報知することができる。
上記のプログラムは、CD−ROMやDVD等の記録媒体に記録された状態で入手することができる。また、このようなプログラムは、ネットワークを構成する公衆電話回線、専用電話回線、ケーブルテレビ回線、無線通信回線等により構成される通信網等の伝送媒体を介して、送信装置であるコンピュータにより送信された信号を受信することで入手することもできる。この信号は、プログラムを含む所定の搬送波に具現化されたコンピュータデータ信号である。この送信の際、伝送媒体中には上記プログラムの少なくとも一部を伝送していればよい。すなわち、上記プログラムを構成するすべてのデータが、一時に伝送媒体上に存在している必要はない。また、上記コンピュータからプログラムを送信する送信方法には、プログラムを構成するデータを連続的に送信する場合も、断続的に送信する場合も含まれる。
(第4の実施形態)
本実施の形態に係るゲーム機には、有価価値としてのメダルをベットする「メダルBET」、配当をメダルの払い出し(またはクレジット加算)として獲得する「メダルWIN」の他に、「仮想BET」および「仮想WIN」という概念が導入されている。(仮想WIN)−(仮想BET)の値は、ゲームの最中に通常払い出されるべき期待値に相当し、ゲーム機上のペイアウト率(P/O)の設定値に対して、次の関係式が成り立っている。
(P/O設定値)
=[(メダルWIN)+{(仮想WIN)−(仮想BET)}]/(メダルBET)
また、本実施の形態に係るゲーム機には、「クレジット」と「マジックポイント」という2つの価値概念がある。「クレジット」とは、通常のメダルゲームと同様に、メダルの投入や払い出しに関与するものである。「マジックポイント」とは、本ゲーム機特有の価値概念である。すなわち、クレジットとは直接関係が無く、特定のゲームの最中で増加または減少するもので、固有のベットおよびウィンの概念を有するものである。そして、プレイヤーが保有するマジックポイントは、仮想BETや仮想WINの対象となる。
本実施の形態に係るゲーム機は、メダルゲーム機として構成され、3つのリールをビデオ上で表示するビデオリール方式を採ったスロットマシンとなっている。このビデオリールを用いて、キャラクター同士を対戦させる対戦型のゲームを行なう。各キャラクターは、それぞれ特徴を有する「モンスター」として表現される。
プレイヤーは、複数のモンスターから、いずれか3つのモンスターを選択することができる。その選択されたモンスターは、上記各リールに対応付けられる。各リールでは、対応付けられたモンスターに応じたテーブルが使用される。これにより、そのモンスターに応じたシンボルの配列を有するリール帯が定まり、そのモンスター特有のシンボルが変動または停止表示される。すべてのリールに対してモンスターが対応付けられると、そのテーブルに含まれるシンボルのデータに基づいて、配当表データが作成される。配当表データは、配当表として画面に表示される。
各モンスターは、体力値、特技(戦闘能力や防衛能力)、そしてリール帯におけるシンボルの配列が異なるため、複数のモンスターを組み合わせることによって、多様な役を実現することができる。例えば、「ファイアー攻撃には弱いが、マジック攻撃には強い」、「攻撃力は低いが体力が高く持久戦向き」といった特徴が生まれる。そして、ひとつのリールに配置されるシンボルは決まっているので、各モンスターの特徴として、全ての攻撃に強いものは設定できず、各モンスター同士はジャンケンのグー、チョキ、パーのような強さの関係が成立するようになる。
本ゲーム機では、ビデオリールにおいてシンボルが変動表示し、所定時間経過後に停止表示され、特定の役の入賞が成立すると、配当が与えられると共に、相手のモンスターに対して攻撃をする演出が行なわれる。攻撃を受けた相手のモンスターは体力値を減少させる。二人のプレイヤーが交互にリールを回転させながら攻防を行ない、先に相手のモンスターの体力値を0にすると勝ちとなる。
本ゲーム機で行なわれるゲームは、ショートプレー、オリジナルゲーム、そしてジャックポットゲームに区別される。ショートプレーは、メダルを投入した後、ベットボタンを操作してライン(1〜5)を設定すれば準備が完了となる。すなわち、磁気を介してデータの読み書きを行なうエントリーカードを不要としたゲームである。プレイヤーは、予め定められたモンスターを用いてコンピュータ(クライアント装置)と対戦する。エントリーカードを必要としないので、プレイヤーは気軽にゲームに参加することができる。また、ショートプレーは、プレイヤーにゲームの内容を理解させて、後述するような「対戦ゲーム」に移行させることを目的としている。準備が完了した段階で、スタートボタンを操作するとリールが回転し、所定のシンボルの組み合わせが揃うと相手(ここでは、コンピュータ)のモンスターにダメージを与えると共に配当が与えられる。相手のモンスターを倒す毎に勝利ボーナス(例えば、メダル10枚)を獲得し、三連勝できると後述するジャックポットゲームを行なうことが可能となる。
なお、このショートプレーは、次のような補足ルールに基づいて行なわれる。(1)すべての戦闘、すなわち、リールの回転および停止による役の成立とその配当の獲得は、そのプレイヤーが先手となる。(2)相手のモンスターのレベルは「1→2→3」の順に高くなっていくため、1勝する毎に敵が手強くなっていく。ここで、「モンスターのレベル」とは、相手のモンスターの体力値を減少させる攻撃力、および相手から攻撃を受けた際に自分の体力値を減少させない耐力を数値化して表わしたものである。例えば、モンスターのレベルが高くなると、耐力が上がって同じ攻撃を受けても体力値の減少が小さくなったり、攻撃力が上がって同じ攻撃(同じ役)による相手に与えるダメージ(相手の体力値の減少)が大きくなったりして、最終的に勝利する確率が高くなっていく。(3)プレイヤーが選択したモンスターの体力値は、ゲーム毎に完全に回復する。(4)プレイヤーが選択したモンスターが負けた場合は、相手のモンスターのレベルは1に戻り、体力値が半分だけ回復する。(5)戦闘開始直後は、プレイヤーの攻撃がヒットするまで相手のモンスターは攻撃してこない。すなわち、プレイヤー側で特定の役の入賞が成立するまでは、相手(コンピュータ)側の入賞は成立しない。(6)戦闘中に「モンスターシンボル(上記のように予め定められたモンスターを示すシンボル)」がラインに揃うと、プレイヤーのモンスターがレベルの高いモンスターに変身する。その結果、最終的にプレイヤーが勝利する確率が高くなる。一方、戦闘に負けると元に戻る。すなわち、プレイヤーが勝利する確率も、高くなる前の状態に戻る。(7)後述するジャックポットゲームが終了すると、プレイヤーのモンスターがレベルの高いモンスターに変身する。その結果、最終的にプレイヤーが勝利する確率が高くなる。一方、戦闘に負けると元に戻る。すなわち、プレイヤーが勝利する確率も、高くなる前の状態に戻る。
ジャックポットゲームは、コンピュータ(中央に配置されたサーバ装置)と対戦するゲームである。サーバ装置は、「ゴッドドラゴン」というモンスターに形作られた筐体を有しており、その「ゴッドドラゴンと、プレイヤーが選択したモンスターとが対戦する。プレイヤーは、ゴッドドラゴンに対する攻撃が有効である場合、すなわち、特定の入賞役の入賞が成立した場合には、ヒット配当、すなわち、成立した入賞役に対応する配当が与えられ、その配当はすべてボーナスとして獲得することができる。また、ゴッドドラゴンに勝つと、さらにクリアボーナスを獲得することができる。ジャックポットゲームはフリーゲームであり、獲得した配当はすべてクレジットとなる。なお、ジャックポットゲームはプレイ上の時間制限が設定されており、一定時間が経過すると自動的に攻撃が実行される。
オリジナルゲームは、磁気を介してデータの読み書きを行なうエントリーカードを用いて、長時間にわたって行なうゲームである。プレイヤーは、このエントリーカードをカード挿入口に挿入してゲームに参加する。このオリジナルゲームには、次の5種類のゲーム態様が設けられている。すなわち、(1)ミッション、(2)トーナメント、(3)ブレンド、(4)ショップ、そして(5)データ、である。
ミッションは、例えば、12のステージおよび隠しステージをクリアして行くゲームであり、マジックポイントという本ゲーム特有のポイントやモンスターを収集することを目的としたゲーム態様である。コンピュータ(クライアント装置)と対戦するゲームであり、プレイヤーは、戦闘中はメダルの配当、すなわち、クレジットのみを獲得する。戦闘に勝利するとプレイヤーはモンスターを1体(例えば、3ライフ)獲得できる。すなわち、そのモンスターおよびそのライフを表わすデータがプレイヤー側に入力され、メモリに書き込まれる。そして、そのモンスターおよびそのライフを表わすデータを用いて再びゲームを行なうことが可能となる。モンスターのライフとは、いわゆる寿命(生命数)の意味を持たせた数値であり、ゲームでそのモンスターを使用できる回数(体力値がなくなるまでを1回と数える)の限度を示すものである。一方、敗戦した場合は使用したモンスターのライフが1ずつ減少する。勝ってゲームを終了するとボーナスとしてマジックポイントを獲得する。ゲームの結果はエントリーカードに記録される。
ミッションでは、ミッション挑戦費用、および戦闘費用(リールを回転させるたびに必要となるクレジット)がベットに該当し、戦闘結果の配当(ヒットしたときに獲得するクレジット)がウィンに該当する。また、敗戦時に減少するモンスターの寿命(ライフ)が仮想BETに該当し、勝利時に獲得するモンスター、およびゲームをクリアしたときに獲得するマジックポイントが仮想WINに該当する。
トーナメントは、他のプレイヤーと勝負する大会形式のゲームである。すなわち、ミッションにおいて獲得したマジックポイントをベットして、プレイヤーの間でモンスター同士を対戦させる。大会毎に指定されたマジックポイント(10〜30)、および参加条件に見合うモンスターを保有しているプレイヤーのみが参加することができる。参加条件とは、残存しているライフの数が基準値以上存在することや、レベルが基準値以上であることなど、ゲームに応じて設定可能なものである。プレイヤーは、大会費用(9〜75ベット)を支払うが、それ以外の戦闘費用はすべてマジックポイントが用いられる。すなわち、マジックポイントをベットして、マジックポイントを配当として獲得するのである。1回勝利する度に対戦相手のモンスターを1体獲得、すなわち、対戦相手のモンスターに相当するモンスターおよびそのライフを表わすデータが追加される。一方、敗戦した場合は戦闘に使用したすべてのモンスターのライフがそれぞれ1ずつ減少する。従って、戦闘に敗北するとモンスターを使用できる回数が減ることとなる。ここで、モンスターはカードに表わされて画面上に表示されるため、モンスターを1体獲得するとは、画面上でそのモンスターのカードを1枚獲得するということである。手持ちのカードは手持ちのモンスターとして対戦で使用することができる。こうして最後まで勝ち抜いた場合は優勝となり、ゴッドドラゴンと対戦するジャックポットゲームを行なうことができる。
トーナメントでは、トーナメント参加費用がベットに該当し、優勝ボーナス(ジャックポットゲームで獲得するクレジット)がウィンに該当する。また、戦闘費用(リールを回転させるたびに必要となるマジックポイント)、敗戦時に減少するモンスターの寿命(ライフ)が仮想BETに該当し、戦闘結果の配当(ヒットしたときに獲得するマジックポイント)、および勝利時に獲得するモンスターが仮想WINに該当する。
ブレンドとは、複数のモンスターを組み合わせて、新たなモンスターを誕生させるゲーム態様である。すなわち、複数のモンスターおよびそのライフを表わすデータを用いて、新たなモンスターおよびそのライフを表わすデータを生成するのである。同一のモンスターをブレンドすると、モンスターの種類は変化せずライフや成績のみが加算される。異なった種類のモンスターをブレンドすると、新たなモンスターが出現し、そのモンスターのライフは合計値の半分もしくは半分+0.5となり、成績は初期化される。ブレンドの実行に当たっては、モンスターによってそれぞれ異なるクレジットが必要となる。なお、ブレンドした結果、わずかな確率で、1回の戦闘に限り配当が大きくなる「ゴールドモンスター」というモンスターを表わすデータが生成されるように設定されている。
ショップは、モンスターを10クレジットで購入するゲーム態様である。プレイヤーの操作により購入が指示されるとプレイヤーの保有クレジットが10減じられ、いずれか1体のモンスターのデータが生成され、画面上でそのモンスターのカードを1枚獲得する。また、わずかな確率であるが、購入の結果、「ゴールドモンスター」というモンスターを表わすデータが生成されるように設定されている。
データは、プレイヤーが保有しているモンスターや、プレイヤーの成績を表示するゲーム態様である。特定のモンスターを指定すると、そのモンスター単体の成績(戦闘数、勝利数、勝率、生涯獲得賞金)を表示させることができる。
図1は、本実施の形態に係るゲーム機の外観図である。ゲーム機1は、外観がモンスターの形状に形作られた筐体を有するサーバ装置2を中央に配置し、サーバ装置2の周囲に複数のクライアント装置3が設けられている。各クライアント装置3は、複数の操作ボタンや画像を表示する表示部など、一人一人のプレイヤーがゲームを行なうために必要な構成を備えている。各プレイヤーはクライアント装置3において対戦型のゲームを行ない、トーナメントで優勝すると、中央のサーバ装置2と対戦するフリーゲームに参加することができる。モンスターの形状を有するサーバ装置2の筐体は、演出効果を高め、プレイヤーの挑戦意欲を高める効果を奏する。
図3は、サーバ装置2の電気的構成を示すブロック図である。サーバ装置2において、CPU2aは、RAM2bおよびROM2cからデータの読み出しを行ない、またはRAM2bにデータの書き込みを行なう。そして、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行なう。ROM2cには、ゲーム機1の動作を制御する制御プログラムの他、例えば、図6および図7に示されるように、リールで表示し得るシンボルのデータ、各モンスターを表わすデータ、および各モンスターを表わすデータに対応した複数種類のテーブル(図7に示されるように、リール帯を形成するシンボルの配列)が格納されており、これらは必要に応じて読み出されて使用される。各モンスターを表わすデータは、プレイヤーに選択されるまでは、カードとして表示される。
乱数発生回路2eは一定の乱数を発生させる。画像に関するデータは、画像処理等を行なう表示部制御回路2fを介して、例えば液晶表示器からなる表示部2gに出力される。表示部2gでは、文字、静止画、動画等が表示される。なお、サーバ装置2は、必ずしも表示部2gを有していなくても構わない。音声に関するデータは、CPU2aから音声処理および増幅等を行なう音声制御部2hを介してスピーカ2iに出力される。これらの各構成要素は、制御バス2nを介して相互にデータの送受信を行なう。そして、サーバ装置2は、入出力インタフェース2jおよびバスNを介して各クライアント装置3−1〜3−nとデータの送受信を行なう。
図4は、クライアント装置3の電気的構成を示すブロック図である。メダル判別装置3aはメダルの適否を判別し、払出メダルカウンタ3bは払い出すメダル数をカウントする。操作部3cは複数の操作ボタンやスタートボタンを備えており、プレイヤーがこれらの操作ボタンやスタートボタンを操作することによって信号を入力する。メダル払い出し装置3dはメダルの払い出しを行なう。画像に関するデータは、画像処理等を行なう表示部制御回路3eを介して、例えば、液晶表示器からなる表示部3fに出力される。表示部3fでは、文字、静止画、動画等が表示される。例えば、図5に示すような画像が表示される。音声に関するデータは、音声処理および増幅等を行なう音声制御部3gを介してスピーカ3hに出力される。これらの各構成要素は、CPU3iに制御されながら制御バス3nを介して相互にデータの送受信を行なう。CPU3iは、RAM3jおよびROM3kからデータの読み出しを行ない、またはRAM3jにデータの書き込みを行なう。そして、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行なう。ROM3kには、画像表示を制御するプログラムや音声を制御するプログラムなどが格納されており、必要に応じて読み出されて使用される。乱数発生回路3mは一定の乱数を発生させる。そして、クライアント装置3は、入出力インタフェース3pを介してサーバ装置2とデータの送受信を行なう。
RAM2bはメインメモリおよびサブメモリを構成する。すなわち、RAM2bは、メモリ空間においてメインメモリとサブメモリとに区別され、それぞれの機能を果たす。表示部2gおよび表示部3fは表示部を構成し、操作部3cはデータ入力部を構成する。また、CPU2a、RAM2b、およびROM2cはゲーム実行部、停止シンボル決定部、および抽選装置を構成する。また、操作部3cはデータ入力部を構成し、入出力インタフェース3jは通信インタフェースを構成する。
図5は、クライアント装置3における表示部3fで表示される画面の一例を示す図である。画面40の中央には、複数種類のシンボルを変動表示、または停止表示する3つのリール41a〜41cが表示される。また、画面40の右端には対戦相手のリールの状態を表わすサブ画面42が表示される。本ゲーム機では、プレイヤーは、操作部3cにおける操作ボタンを操作することにより、モンスターのカードを選択することができる。そして、プレイヤーは、各リール41a〜41cのそれぞれに任意に選択したモンスターのカードを対応付ける。この操作は、ガイダンスを行なってプレイヤーに行なわせるようにしても良い。例えば、「どのモンスターをボスにしますか?」、「「第1リールにはどのモンスターを使いますか?」というメッセージを表示すると共に、画面上に複数のモンスターのカードを表示する。そして、操作ボタンの操作に応じてモンスターのカードを決定可能とし、「決定ボタン(エンターキー)」が操作されるとそのリールに選択されたモンスターが対応付けられるとしても良い。
画面40の左側のエリア43aには、プレイヤーが選択した3つモンスターのうち、中央リール41bに対応付けられたモンスター43bが表示される。そのモンスター43bの名称はリール41a〜41cの下に設けられた名称表示エリア43cに表示される。モンスター43bの体力値は、棒グラフ43dで表示される。一方、画面40の右側のエリア44aには、対戦相手となる他のプレイヤーまたはコンピュータが選択した3つのモンスターのうち、相手側の中央リールに対応付けられたモンスター44bが表示される。そのモンスター44bの名称がサブ画面42の下に設けられた名称表示エリア44cに表示される。モンスター44bの体力値は、棒グラフ44dで表示される。
配当表45は、各リール41a〜41cにおいて表示されるシンボルの組み合わせで成立し得る役に応じて、プレイヤーに付与する配当が表示される。すなわち、すべてのリールに対してモンスターが対応付けられた後、そのテーブルに含まれるシンボルのデータに基づいて、配当表データが作成される。この配当表データに基づいて、配当表が画面に表示される。
また、通常は、各リール41a〜41cでシンボルが変動表示した後停止表示されたときに、モンスター43bとモンスター44bとが画面40の上部において対戦するアニメーションによる演出が行なわれる。例えば、攻撃する場合、は、相手のモンスターを殴る、蹴る、噛み付くなどのアニメーションを表示する。炎を相手のモンスターに吹き付けるなどのアニメーションを表示しても良い。また、攻撃を与える側のモンスターの特性に応じてモンスターの画像を変化させても良い。例えば、二本立ちのモンスターであれば、足踏みをする、相手を蹴るなどのアニメーションを表示する。また、猛獣をモチーフとしたモンスターであれば、吠える、牙をむくなどのアニメーションを表示する。このように、モンスターの攻撃の様子やモンスターそのものの画像を変化させることにより、攻撃の種類を明確化させたり、モンスターの特性を明確化させたりすることが可能となる。また、画像表示が単調となることなく、効果的な演出を行なうことが可能となる。その結果、プレイヤーに対して攻撃の様子を印象付けることができる。さらに、相手から攻撃を受けた場合、モンスターの体力値が減少するが、その際にモンスターの画像を変化させても良い。すなわち、攻撃を受けたモンスターの体力値が減少する際に、傷ついて苦しむ様子をアニメーションで表示する。これにより、受けた攻撃と体力値が減少することを明確化させることができる。ただし、特別な攻撃を行なう場合は、画面40全体を用いたエフェクトアニメーションによる演出が行なわれる。例えば、画面40全体をモンスターが動き回ったり、モンスターの大きさが大きくなったりするアニメーションなどを表示する。その際、画面40全体について、色彩を変更したり、点滅表示をしたり、稲妻の画像を表示したりしても良い。
各リール41a〜41cに表示されるシンボルの種類は、図6に示すように、多くの種類が存在する。図6において、シンボル51a〜51cは、フィジカル攻撃を行なうシンボルである。いずれかのシンボルがライン(入賞ライン)に並ぶとそのプレイヤーが選択したモンスター43bが相手のモンスター44bに対して、フィジカル攻撃を行なう。なお、攻撃力は、最もレベルの低いシンボルに従う。また、シンボル52a〜52cは、ファイアー攻撃を行なうシンボルである。いずれかのシンボルがラインに並ぶとモンスター43bが相手のモンスター44bに対してファイアー攻撃を行なう。なお、攻撃力は、最もレベルの低いシンボルに従う。シンボル53a〜53cは、マジック攻撃を行なうシンボルである。いずれかのシンボルがラインに並ぶとモンスター43bが相手のモンスター44bに対してマジック攻撃を行なう。なお、攻撃力は、最もレベルの低いシンボルに従う。
シンボル54は、マルチ攻撃を行なうシンボルである。このシンボル54がラインに並ぶと、モンスター43bが相手のモンスター44bに対して、フィジカル攻撃と、ファイアー攻撃と、マジック攻撃とを同時に行なう。このとき、攻撃力はレベル1として各攻撃が行なわれる。この攻撃力のレベルとは、相手のモンスターの体力値を減少できる度合いを示すもので、数値が大きいほど相手のモンスターの体力値を減らすことができるものである。また、このシンボル54は、フィジカル攻撃、ファイアー攻撃、またはマジック攻撃のレベル1のシンボル、すなわち、シンボル51a、シンボル52a、シンボル53aのいずれかと同じ機能を果たすことができる。シンボル55は、体力回復のシンボルである。このシンボル55がラインに並ぶと、モンスター43bの体力値が、一定の数値だけ回復する。シンボル56は、ワイルドのシンボルである。このシンボル56は、モンスター以外のすべてのシンボルに置き換わる機能を有する。また、このシンボル56が1ラインに並ぶと、ベットをすることなくゲームを開始することができるフリーゲームがスタートする。シンボル57〜59は、各モンスターを表わすシンボルである。3つのリール41a〜41cのそれぞれに1個以上(合計3個)出現すると、そのモンスターの得意技が画面に表示され、画面の案内に従ってプレイヤーがいずれか1つを選択することにより発動させることができる。モンスターの種類によって、発動できる得意技が異なっている。
本実施形態に係るゲーム機では、モンスター毎に、レベル、体力値、特技、リール特性、ベット費用が定められている。これらは、図7(A)〜(C)に示すように、モンスターを表わすカード60〜62に表示される。レベルとは、そのモンスターの能力の高さを表わす。体力値とは、そのモンスターの初期体力を決める値である。特技とは、そのモンスターが備える攻撃の属性であり、増減できるものである。リール特性とは、リール帯においてフィジカル攻撃を表わすシンボル、ファイアー攻撃を表わすシンボル、そしてマジック攻撃を表わすシンボルの比率によって決まるものである。ベット費用とは、ゲームにおいてそのモンスターを使用するときに必要となるベット数である。モンスターに応じてこのベット費用が異なっており、モンスターのレベルが高いほどそのプレイヤーが勝利する確率が高くなるので、ベット費用も高くなっている。
また、本実施形態に係るゲーム機では、モンスターの種類に応じてリール帯を構成するシンボルが異なっている。すなわち、リール帯として用いられるテーブルが、複数種類のシンボルのデータを含み、モンスター毎に異なっているのである。例えば、図7(A)に示すように、「ゲロピー」というモンスターに対応するテーブルには、フィジカル攻撃を表わすシンボル51aとファイアー攻撃を表わすシンボル52aが多く、攻撃力は高くない。すなわち、ライン上にシンボルが揃っても相手のモンスターの体力値を減らすことができる度合いが低い。一方、このテーブルには体力値を30回復させるシンボル55が多いので、このモンスターは攻撃を受けても回復する機会が多くなっている。また、図7(B)に示すように、「デーモン」というモンスターに対応するテーブルには、フィジカル攻撃を表わすシンボル51a、51bと、マジック攻撃を表わすシンボル53a〜53cが多く含まれているため、これらの攻撃力が高くなっている。すなわち、ライン上にシンボルが揃うと相手のモンスターの体力値を減らすことができる度合いが高い。また、図7(C)に示すように、「ブルードラゴン」というモンスターに対応するテーブルには、ファイアー攻撃を示すシンボル52a〜52cが多く含まれ、ワイルドシンボル56が2つ含まれているため、攻撃力が高くなっている。すなわち、ライン上にシンボルが揃うと相手のモンスターの体力値を減らすことができる度合いが高い。このように、各モンスター特有のテーブルがROM2cに格納されており、プレイヤーによって各リールに対応付けられるとリール帯として機能することとなる。
このように、テーブルには、モンスター、またはモンスターの動作に関連するシンボルのデータが含まれるので、プレイヤーが選択したモンスター、またはそのモンスターに関連するシンボルが変動または停止表示されることとなる。プレイヤーが選択したモンスター、またはそのモンスターに関連するシンボルが停止表示されると、そのモンスターにより、シンボルに関連する攻撃の動作がなされるので、上記のシンボルが停止表示されることによって、プレイヤーに対してモンスターの動作を事前に知らしめることができる。例えば、上記のように、選択されたモンスターが「ブルードラゴン」である場合、そのブルードラゴンを表わすシンボル、ブルードラゴンが得意とする攻撃を示すシンボルをテーブルに含むことによって、それらのシンボルからなる役の入賞が成立したときに、そのブルードラゴン特有の攻撃動作を行なう、といったアニメーションを表示し、ブルードラゴン特有の役の入賞が成立したことをプレイヤーに印象付けることができる。
次に、本実施形態に係るゲーム機の動作について説明する。まず、ショートプレーでは、同一のモンスター3体で一つのパーティーが構成されるものとする。すなわち、3つのリールは、すべて同じテーブルに基づいてシンボルを表示するようになっている。また、テーブルにはモンスターの特技を発揮するためのシンボルは一種類だけが含まれるため、そのモンスターは一つの特技のみを発揮することができる。プレイヤーのモンスターは、最小レベル(例えば、レベル1)のモンスターのいずれかが選択される。このプレイヤーがゲームに負けると、モンスターが再抽選により選択される。プレイヤーの対戦相手となるモンスターは、1回戦では最小レベルよりも少し高いレベル(例えば、レベル2)のモンスターのいずれかが選択される。そして、2回戦では、例えば、レベル3のモンスターのいずれかが選択され、3回戦ではさらにレベルが高い、例えば、レベル4のモンスターのいずれかが選択される。準備が完了した段階で、スタートボタンを操作するとリールが回転し、所定のシンボルの組み合わせが揃うと相手(ここでは、コンピュータ)のモンスターにダメージを与えると共に配当が与えられる。相手のモンスターを倒す毎に勝利ボーナス(例えば、メダル10枚のクレジット)を獲得し、三連勝できるとジャックポットゲームを行なうことが可能となる。ジャックポットゲームでは、常に同一のモンスターが登場する。
次に、ミッションについて説明する。ミッション1では、対戦相手と1回の戦闘勝負を行なう。プレイヤーは挑戦費用(例えば、3BET)を支払った後、対戦相手のボス(モンスター)を見ながらパーティーを構成するメンバーを決定する。この「ボス」は、中央リールに対応付けられるモンスターであり、パーティーの主役となって、その特徴によって作戦の方向性が決められるものである。また、「メンバー」とは、右リールおよび左リールに対応付けられるモンスターであり、ボスと共にそのパーティーを構成するものである。戦闘中は、クレジットをベットして、クレジットを獲得(ウィン)するゲームが行なわれる。プレイヤーが先攻で戦闘が開始され、勝利するとモンスターを1体獲得できる。すなわち、モンスターを表わすデータがRAM2bに出力される。獲得するモンスターは、対戦相手のモンスター3体のうちいずれか一つである。さらに、プレイヤーは、ライフ1とマジックポイント(5MP)を獲得する。一方、敗北すると、パーティー内のいずれか1つのモンスターのライフが1低下する。このモンスターはランダムに選択される。
ミッション2では、対戦相手と2回の戦闘勝負を行なう。戦闘手順はミッション1と同じで、同一パーティーで2連戦を戦うこととなる。プレイヤーは挑戦費用(例えば、4BET)を支払った後、対戦相手のボス(モンスター)を見ながらパーティーを構成するメンバーを決定する。第1戦目に勝利すると、対戦相手のモンスター3体のうちいずれか一つのモンスター(ライフ2)を獲得し第2戦に挑戦する。第1戦に敗北するとゲーム終了となる。第2戦に勝利できると「クリア」となり、モンスターをさらに1体獲得すると共に、ボーナスマジックポイントを、例えば、10MP獲得する。一方、敗北すると、パーティー内のいずれか一つのモンスターのライフが1低下する。このモンスターはランダムに選択される。
ミッション3では、対戦相手と3回の戦闘勝負を行なう。ボス1体とメンバー4体でパーティーを組む。なお、一度使用したメンバー(モンスター)はモンスターホルダーに退却する方法を採ることとする。すなわち、メンバーとなるモンスターは一度のみ使用可能で、ボスとなるモンスターは固定され、対戦相手から獲得したモンスターは使用可能とする。三連勝できれば「クリア」となり、ボーナスマジックポイントを獲得する。
第1戦では、パーティーの中からモンスターを3体選択して戦闘チームを結成し、戦闘を行なう。勝利すると対戦相手の3体のモンスターのうちいずれか一つのモンスター(ライフ3)を獲得する。一方、敗北するとその時点でゲーム終了となり、パーティー内のいずれか一つのモンスターのライフが1低下する。このモンスターはランダムに選択される。第2戦では、第1戦で使用したメンバー(モンスター)を除く2体と、対戦相手から獲得したモンスター1体を加えたパーティーの中からメンバー2体を選択して戦闘チームを結成し、戦闘を行なう。勝利すると対戦相手の3体のモンスターのうちいずれか一つのモンスター(ライフ3)を獲得する。一方、敗北するとその時点でゲーム終了となり、パーティー内のいずれか一つのモンスターのライフが1低下する。このモンスターはランダムに選択される。第3戦では、最後に残ったメンバーと対戦相手から獲得したモンスター1体を加えたモンスター3体によって戦闘チームを結成し、戦闘を行なう。勝利すると対戦相手の3体のモンスターのうちいずれか一つのモンスター(ライフ3)を獲得すると共に、ボーナスマジックポイント(20MP)を獲得する。一方、敗北するとその時点でゲーム終了となり、パーティー内のいずれか一つのモンスターのライフが1低下する。
次に、トーナメントでは、プレイヤー同士が独自のパーティーを結成して、トーナメント対戦を行なう。予め定められた、規定マジックポイントを保有しているプレイヤーのみが参加できるゲームである。トーナメント参加費用をクレジットで支払った後は、マジックポイントをベットし、マジックポイントをウィンする形式でゲームが進行する。従って、マジックポイントがゼロになったりマイナスになったりすることも許される。勝負に勝つとモンスターを獲得することができるが、敗北するとパーティー内のモンスターのライフが低下する。プレイヤーは、1組のパーティーのみを参加させることができる。なお、参加するプレイヤーがトーナメントに参加可能な人数に満たない場合は、コンピュータが参加者として機能する。トーナメントに優勝したプレイヤーは、フリーゲームのジャックポットゲームに挑戦することができる。
図8は、トーナメントゲームの具体的な流れを表わすフローチャートである。まず、必要なベット数をベットした後、戦闘チーム(パーティー)を決定する(ステップS1)。ここでは、図9(A)に示すように、まず、中央リールに対応付けるモンスターを決定する。そのモンスターは「ボス」として、パーティーの主役となり、その特徴によって作戦の方向性が決まる。例えば、同図に示すように、左側のプレイヤーは回復力が高く持久戦に強いモンスターをボスとして設定しようとしている。また、右側のプレイヤーは魔法(マジック攻撃)の攻撃力が高い、すなわち、マジック攻撃を行なうシンボル53a〜53cがライン上に揃うと相手のモンスターの体力値を減少させる度合いが大きい、または、テーブル上にシンボル53a〜53cを多く含むリール、さらには特にシンボル53cを多く含むリールに対応するモンスターをボスとして設定しようとしている。次に、右リールおよび左リールに対応付けるモンスターを決定する。それらのモンスターは「メンバー」として、そのパーティーを構成する。この段階で、相手のボスがお互いにわかるため、相手の作戦を推測しながらメンバーとしてのモンスターを決定する。例えば、図9(B)に示すように、左側のプレイヤーは、相手のボスを見て炎(ファイアー攻撃)に弱い、すなわち、自分の側でファイアー攻撃を行なうシンボル52a〜52cがライン上に揃った場合、体力値を減少させる度合いが大きいモンスターであると判断している。また、右側のプレイヤーは、自分のボスのモンスターがファイアー攻撃に弱いので、ファイアー攻撃に強い、すなわち、相手の側でファイアー攻撃を行なうシンボル52a〜52cがライン上に揃った場合、体力値を減少させる度合いが小さいモンスターをパーティーに加えようとしている。このゲームには、対戦相手に勝つことと、メダルを増やすことの2つの目的があるため、リールに対応付けるモンスター(カード)の選択は、いずれの目的達成にも影響する。本ゲーム機では、モンスターがリールに対応付けられると、リアルタイムで配当表が表示される。従って、プレイヤーはリール特性と配当表とを見比べながら戦略的にリールに対応付けるモンスターを選択することができる。パーティーを構成する3つのモンスターの体力値の合計値がそのパーティーの初期体力として設定される。すべてのモンスターがリールに対応付けられると、配当表データが作成され、画面40に配当表として表示される。
次に、図8において、各プレイヤーは交互にリールを回転させて、相手のパーティーに攻撃を与えていく。自分の攻撃を行なうと(ステップS2)、敵を倒したかどうかを判断する(ステップS3)。すなわち、相手のモンスターの体力値を0にすることができたかどうかを判断する。例えば、図9(C)に示すように、左側のプレイヤーのパーティーでファイアー攻撃のシンボルがライン上に揃ったため、右側のプレイヤーのパーティーにファイアー攻撃を行なっている。敵を倒した場合は、その戦闘に勝利となる(ステップS4)。一方、敵を倒さなかった場合は、次に、相手の攻撃を受ける(ステップS5)。相手の攻撃を受けると自分のパーティーの体力値が減少するため、自分のパーティーの体力値が残っているかどうかを判断する(ステップS6)。そして、自分のパーティーの体力値が残っている場合は、ステップS2へ移行し、自分の攻撃を行なう。一方、ステップS6において、自分のパーティーの体力値が残っていない場合は、敗北となる(ステップS7)。
上記のような戦闘の結果、図9(D)に示すように、左側のプレイヤーが勝利した場合は、ボーナス配当、すなわち、戦闘に勝利した場合に与えられる所定数のクレジットが与えられ、相手のモンスターのいずれか1体を獲得する。すなわち、そのモンスターおよびそのライフを表わすデータがプレイヤー側に追加され、メモリに書き込まれる。そして、そのモンスターおよびそのライフを表わすデータを用いて再びゲームを行なうことが可能となる。また、上述したようなマジックポイント(例えば、10MP)を獲得する。一方、敗北した右側のプレイヤーは、パーティー内のモンスターのすべてのライフが1ずつ減少する。
ここで、左側のプレイヤーが獲得したモンスターのライフ値と、右側のプレイヤーのパーティーを構成する各モンスターが失ったライフ値とは一定の対応関係にある。例えば、左側のプレイヤーが獲得したモンスターが強いモンスターである場合は、そのライフ値は少なくなる一方、左側のプレイヤーが獲得したモンスターが弱いモンスターである場合は、そのライフ値は多くなる。
以上のように、トーナメントにおいて、マジックポイントによりベットおよびウィン(配当)を行なう手法を採り入れたので、クレジットに関わらずトーナメントを継続することができる。すなわち、参加費用として必要なクレジットを支払えば、ゲーム中はマジックポイントがゼロやマイナスとなってもゲーム終了とはならず、プレイヤーはトーナメントゲームを十分に楽しむことができる。
上記のような本発明の特徴的な動作は、コンピュータにゲームプログラムを実行させることにより行なわれる。すなわち、このゲームプログラムは、有価価値を反映した第1の数値データの入力によりゲーム開始の契機が与えられるゲームプログラムであって、データ入力部において、前記第1の数値データ、または前記ゲームにおいて定められた価値を反映した第2の数値データの入力を受け付ける処理と、入力された前記第1の数値データをメインメモリに記憶する処理と、前記メインメモリから前記第1の数値データを出力すると共に前記メインメモリから出力された分の第1の数値データを減少させる処理と、入力された前記第2の数値データをサブメモリに記憶する処理と、前記サブメモリから前記第2の数値データを出力すると共に前記サブメモリから出力された分の第2の数値データを減少させる処理と、前記データ入力部から前記第1の数値データが入力されることを条件として通常ゲームを実行する一方、前記データ入力部から前記第2の数値データが入力されることを条件として特別ゲームを実行する処理と、を含む一連の処理をコンピュータ読取り、実行可能にコマンド化させたことを特徴としている。
このように、データ入力部から第2の数値データの数量が指定されることを条件として特別ゲームを実行するので、メインメモリに記憶されている第1の数値データの数量に関わらず、第2の数値データのみによって特別ゲームを実行することができる。従って、第1の数値データがメインメモリに存在していれば、仮に、特別ゲーム中に第2の数値データがゼロとなったりマイナスとなったりしても、特別ゲームを継続させることが可能となる。これにより、プレイヤーはゲームを十分に楽しむことができる。特に、対戦型ゲームに本発明は好適である。
上記のプログラムは、CD−ROMやDVD等の記録媒体に記録された状態で入手することができる。また、このようなプログラムは、ネットワークを構成する公衆電話回線、専用電話回線、ケーブルテレビ回線、無線通信回線等により構成される通信網等の伝送媒体を介して、送信装置であるコンピュータにより送信された信号を受信することで入手することもできる。この信号は、プログラムを含む所定の搬送波に具現化されたコンピュータデータ信号である。この送信の際、伝送媒体中には上記プログラムの少なくとも一部を伝送していればよい。すなわち、上記プログラムを構成するすべてのデータが、一時に伝送媒体上に存在している必要はない。また、上記コンピュータからプログラムを送信する送信方法には、プログラムを構成するデータを連続的に送信する場合も、断続的に送信する場合も含まれる。
(第5の実施形態)
本実施の形態に係るゲーム機は、メダルゲーム機として構成され、3つのリールをビデオ上で表示するビデオリール方式を採ったスロットマシンとなっている。このビデオリールを用いて、キャラクター同士を対戦させる対戦型のゲームを行なう。各キャラクターは、それぞれ特徴を有する「モンスター」として表現される。
プレイヤーは、複数のモンスターから、いずれか3つのモンスターを選択することができる。その選択されたモンスターによってパーティーが形成され、各モンスターは上記各リールに対応付けられる。各リールでは、対応付けられたモンスターに応じたテーブルが使用される。これにより、そのモンスターに応じたシンボルの配列を有するリール帯が定まり、そのモンスター特有のシンボルが変動または停止表示される。すべてのリールに対してモンスターが対応付けられると、そのテーブルに含まれるシンボルのデータに基づいて、配当表データが作成される。配当表データは、配当表として画面に表示される。
各モンスターは、体力値、特技(戦闘能力や防衛能力)、そしてリール帯におけるシンボルの配列が異なるため、複数のモンスターを組み合わせることによって、多様な役を実現することができる。例えば、「ファイアー攻撃には弱いが、マジック攻撃には強い」、「攻撃力は低いが体力が高く持久戦向き」といった特徴が生まれる。ここには、ジャンケンのグー、チョキ、パーのような関係が成立する。
本ゲーム機では、ビデオリールにおいてシンボルが変動表示し、所定時間経過後に停止表示され、特定の役の入賞が成立すると、配当が与えられると共に、相手のモンスターに対して攻撃をする演出が行なわれる。攻撃を受けた相手のモンスターは体力値を減少させる。二人のプレイヤーが交互にリールを回転させながら攻防を行ない、先に相手のモンスターの体力値を0にすると勝ちとなる。
また、本ゲーム機には、「クレジット」と「マジックポイント」という2つの価値概念がある。「クレジット」とは、通常のメダルゲームと同様に、メダルの投入や払い出しに関与するものである。「マジックポイント」とは、本ゲーム機特有の価値概念である。すなわち、クレジットとは直接関係が無く、特定のゲームの最中で増加または減少するもので、固有のベットおよびウィン(配当)の概念を有するものである。
本ゲーム機で行なわれるゲームは、ショートプレー、オリジナルゲーム、そしてジャックポットゲームに区別される。ショートプレーは、メダルを投入した後、ベットボタンを操作してライン(1〜5)を設定すれば準備が完了となる。すなわち、磁気を介してデータの読み書きを行なうエントリーカードを不要としたゲームである。プレイヤーは、予め定められたモンスターを用いてコンピュータ(クライアント装置)と対戦する。エントリーカードを必要としないので、プレイヤーは気軽にゲームに参加することができる。また、ショートプレーは、プレイヤーにゲームの内容を理解させて、後述するような「対戦ゲーム」に移行させることを目的としている。準備が完了した段階で、スタートボタンを操作するとリールが回転し、所定のシンボルの組み合わせが揃うと相手(ここでは、コンピュータ)のモンスターにダメージを与えると共に配当が与えられる。相手のモンスターを倒す毎に勝利ボーナス(例えば、メダル10枚)を獲得し、三連勝できると後述するジャックポットゲームを行なうことが可能となる。
なお、このショートプレーは、次のような補足ルールに基づいて行なわれる。(1)すべての戦闘、すなわち、リールの回転および停止による役の成立とその配当の獲得は、そのプレイヤーが先手となる。(2)相手のモンスターのレベルは「1→2→3」の順に高くなっていくため、1勝する毎に敵が手強くなっていく。ここで、「モンスターのレベル」とは、相手のモンスターの体力値を減少させる攻撃力、および相手から攻撃を受けた際に自分の体力値を減少させない耐力を数値化して表わしたものである。例えば、モンスターのレベルが高くなると、耐力が上がって同じ攻撃を受けても体力値の減少が小さくなったり、攻撃力が上がって同じ攻撃(同じ役)による相手に与えるダメージ(相手の体力値の減少)が大きくなったりして、最終的に勝利する確率が高くなっていく。(3)プレイヤーが選択したモンスターの体力値は、ゲーム毎に完全に回復する。(4)プレイヤーが選択したモンスターが負けた場合は、相手のモンスターのレベルは1に戻り、体力値が半分だけ回復する。(5)戦闘開始直後は、プレイヤーの攻撃がヒットするまで相手のモンスターは攻撃してこない。すなわち、プレイヤー側で特定の役の入賞が成立するまでは、相手(コンピュータ)側の入賞は成立しない。(6)戦闘中に「モンスターシンボル(上記のように予め定められたモンスターを示すシンボル)」がラインに揃うと、プレイヤーのモンスターがレベルの高いモンスターに変身する。その結果、最終的にプレイヤーが勝利する確率が高くなる。一方、戦闘に負けると元に戻る。すなわち、プレイヤーが勝利する確率も、高くなる前の状態に戻る。(7)後述するジャックポットゲームが終了すると、プレイヤーのモンスターがレベルの高いモンスターに変身する。その結果、最終的にプレイヤーが勝利する確率が高くなる。一方、戦闘に負けると元に戻る。すなわち、プレイヤーが勝利する確率も、高くなる前の状態に戻る。
ジャックポットゲームは、コンピュータ(中央に配置されたサーバ装置)と対戦するゲームである。サーバ装置は、「ゴッドドラゴン」というモンスターに形作られた筐体を有しており、その「ゴッドドラゴンと、プレイヤーが選択したモンスターとが対戦する。プレイヤーは、ゴッドドラゴンに対する攻撃が有効である場合、すなわち、特定の役が成立した場合には、ヒット配当、すなわち、成立した役に対応する配当が与えられ、その配当はすべてボーナスとして獲得することができる。また、ゴッドドラゴンに勝つと、さらにクリアボーナスを獲得することができる。ジャックポットゲームはフリーゲームであり、獲得した配当はすべてクレジットとなる。なお、ジャックポットゲームはプレイ上の時間制限が設定されており、一定時間が経過すると自動的に攻撃が実行される。
オリジナルゲームは、磁気を介してデータの読み書きを行なうエントリーカードを用いて、長時間にわたって行なうゲームである。プレイヤーは、このエントリーカードをカード挿入口に挿入してゲームに参加する。このオリジナルゲームには、次の5種類のゲーム態様が設けられている。すなわち、(1)ミッション、(2)トーナメント、(3)ブレンド、(4)ショップ、そして(5)データ、である。
ミッションは、例えば、12のステージおよび隠しステージをクリアして行くゲームであり、マジックポイントという本ゲーム特有のポイントやモンスターを収集することを目的としたゲーム態様である。コンピュータ(クライアント装置)と対戦するゲームであり、プレイヤーは、戦闘中はメダルの配当、すなわち、クレジットのみを獲得する。戦闘に勝利するとプレイヤーはモンスターを1体(3ライフ)獲得できる。すなわち、そのモンスターおよびそのライフを表わすデータがプレイヤー側に入力され、メモリに書き込まれる。そして、そのモンスターおよびそのライフを表わすデータを用いて再びゲームを行なうことが可能となる。モンスターのライフとは、いわゆる寿命(生命数)の意味を持たせた数値であり、ゲームでそのモンスターを使用できる回数(体力値がなくなるまでを1回と数える)の限度を示すものである。このライフは、そのモンスターの残存使用回数を表わす。一方、敗戦した場合は使用したモンスターのライフが1ずつ減少する。勝ってゲームを終了するとボーナスとしてマジックポイントを獲得する。ゲームの結果はエントリーカードに記録される。
トーナメントは、他のプレイヤーと勝負する大会形式のゲームである。すなわち、ミッションにおいて獲得したマジックポイントをベットして、プレイヤーの間でモンスター同士を対戦させる。大会毎に指定されたマジックポイント(10〜30)、および参加条件に見合うモンスターを保有しているプレイヤーのみが参加することができる。参加条件とは、残存しているライフの数が基準値以上存在することや、レベルが基準値以上であることなど、ゲームに応じて設定可能なものである。プレイヤーは、大会費用(9〜75ベット)を支払うが、それ以外の戦闘費用はすべてマジックポイントが用いられる。すなわち、マジックポイントをベットして、マジックポイントを配当として獲得するのである。1回勝利する度に対戦相手のモンスターを1体獲得、すなわち、対戦相手のモンスターに相当するモンスターおよびそのライフを表わすデータが追加される。一方、敗戦した場合は戦闘に使用したすべてのモンスターのライフがそれぞれ1ずつ減少する。従って、戦闘に敗北するとモンスターを使用できる回数が減ることとなる。ここで、モンスターはカードに表わされて画面上に表示されるため、モンスターを1体獲得するとは、画面上でそのモンスターのカードを1枚獲得するということである。手持ちのカードは手持ちのモンスターとして対戦で使用することができる。こうして最後まで勝ち抜いた場合は優勝となり、ゴッドドラゴンと対戦するジャックポットゲームを行なうことができる。
ブレンドとは、複数のモンスターを組み合わせて、新たなモンスターを誕生させるゲーム態様である。すなわち、複数のモンスターおよびそのライフを表わすデータを用いて、新たなモンスターおよびそのライフを表わすデータを生成するのである。同一のモンスターをブレンドすると、モンスターの種類は変化せずライフや成績のみが加算される。異なった種類のモンスターをブレンドすると、新たなモンスターが出現し、そのモンスターのライフは合計値の半分もしくは半分+0.5となり、成績は初期化される。ブレンドの実行に当たっては、モンスターによってそれぞれ異なるクレジットが必要となる。なお、ブレンドした結果、わずかな確率で、1回の戦闘に限り配当が大きくなる「ゴールドモンスター」というモンスターを表わすデータが生成されるように設定されている。
ショップは、モンスターを10クレジットで購入するゲーム態様である。プレイヤーの操作により購入が指示されるとプレイヤーの保有クレジットが10減じられ、いずれか1体のモンスターのデータが生成され、画面上でそのモンスターのカードを1枚獲得する。また、わずかな確率であるが、購入の結果、「ゴールドモンスター」というモンスターを表わすデータが生成されるように設定されている。
データは、プレイヤーが保有しているモンスターや、プレイヤーの成績を表示するゲーム態様である。特定のモンスターを指定すると、そのモンスター単体の成績(戦闘数、勝利数、勝率、生涯獲得賞金)を表示させることができる。
図1は、本実施の形態に係るゲーム機の外観図である。ゲーム機1は、外観がモンスターの形状に形作られた筐体を有するサーバ装置2を中央に配置し、サーバ装置2の周囲に複数のクライアント装置3が設けられている。各クライアント装置3は、複数の操作ボタンや画像を表示する表示部など、一人一人のプレイヤーがゲームを行なうために必要な構成を備えている。各プレイヤーはクライアント装置3において対戦型のゲームを行ない、トーナメントで優勝すると、中央のサーバ装置2と対戦するフリーゲームに参加することができる。モンスターの形状を有するサーバ装置2の筐体は、演出効果を高め、プレイヤーの挑戦意欲を高める効果を奏する。
図3は、サーバ装置2の電気的構成を示すブロック図である。サーバ装置2において、CPU2aは、RAM2bおよびROM2cからデータの読み出しを行ない、またはRAM2bにデータの書き込みを行なう。そして、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行なう。ROM2cには、ゲーム機1の動作を制御する制御プログラムの他、例えば、図6および図7に示されるように、リールで表示し得るシンボルのデータ、各モンスターを表わすデータ、および各モンスターを表わすデータに対応した複数種類のテーブル図7に示されるように、リール帯を形成するシンボルの配列)が格納されており、これらは必要に応じて読み出されて使用される。各モンスターを表わすデータは、プレイヤーに選択されるまでは、カードとして表示される。
乱数発生回路2eは一定の乱数を発生させる。画像に関するデータは、画像処理等を行なう表示部制御回路2fを介して、例えば液晶表示器からなる表示部2gに出力される。表示部2gでは、文字、静止画、動画等が表示される。なお、サーバ装置2は、必ずしも表示部2gを有していなくても構わない。音声に関するデータは、CPU2aから音声処理および増幅等を行なう音声制御部2hを介してスピーカ2iに出力される。これらの各構成要素は、制御バス2nを介して相互にデータの送受信を行なう。そして、サーバ装置2は、入出力インタフェース2jおよびバスNを介して各クライアント装置3−1〜3−nとデータの送受信を行なう。
図4は、クライアント装置3の電気的構成を示すブロック図である。メダル判別装置3aはメダルの適否を判別し、払出メダルカウンタ3bは払い出すメダル数をカウントする。操作部3cは複数の操作ボタンやスタートボタンを備えており、プレイヤーがこれらの操作ボタンやスタートボタンを操作することによって信号を入力する。メダル払い出し装置3dはメダルの払い出しを行なう。画像に関するデータは、画像処理等を行なう表示部制御回路3eを介して、例えば、液晶表示器からなる表示部3fに出力される。表示部3fでは、文字、静止画、動画等が表示される。例えば、図5に示すような画像が表示される。音声に関するデータは、音声処理および増幅等を行なう音声制御部3gを介してスピーカ3hに出力される。これらの各構成要素は、CPU3iに制御されながら制御バス3nを介して相互にデータの送受信を行なう。CPU3iは、RAM3jおよびROM3kからデータの読み出しを行ない、またはRAM3jにデータの書き込みを行なう。そして、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行なう。ROM3kには、画像表示を制御するプログラムや音声を制御するプログラムなどが格納されており、必要に応じて読み出されて使用される。乱数発生回路3mは一定の乱数を発生させる。そして、クライアント装置3は、入出力インタフェース3pを介してサーバ装置2とデータの送受信を行なう。
表示部2gおよび表示部3fは表示部を構成し、RAM2bまたはROM2cは記憶部を構成する。また、操作部3cは操作部および抽出部を構成し、CPU2a、RAM2b、およびROM2cはパーティー形成部およびゲーム実行部を構成する。
図5は、クライアント装置3における表示部3fで表示される画面の一例を示す図である。画面40の中央には、複数種類のシンボルを変動表示、または停止表示する3つのリール41a〜41cが表示される。また、画面40の右端には対戦相手のリールの状態を表わすサブ画面42が表示される。本ゲーム機では、プレイヤーは、操作部3cにおける操作ボタンを操作することにより、モンスターのカードを選択することができる。そして、プレイヤーは、各リール41a〜41cのそれぞれに任意に選択したモンスターのカードを対応付ける。この操作は、ガイダンスを行なってプレイヤーに行なわせるようにしても良い。例えば、「どのモンスターをボスにしますか?」、「「第1リールにはどのモンスターを使いますか?」というメッセージを表示すると共に、画面上に複数のモンスターのカードを表示する。そして、操作ボタンの操作に応じてモンスターのカードを決定可能とし、「決定ボタン(エンターキー)」が操作されるとそのリールに選択されたモンスターが対応付けられるとしても良い。
画面40の左側のエリア43aには、プレイヤーが選択した3つモンスターのうち、中央リール41bに対応付けられたモンスター43bが表示される。そのモンスター43bの名称はリール41a〜41cの下に設けられた名称表示エリア43cに表示される。モンスター43bの体力値は、棒グラフ43dで表示される。一方、画面40の右側のエリア44aには、対戦相手となる他のプレイヤーまたはコンピュータが選択した3つのモンスターのうち、相手側の中央リールに対応付けられたモンスター44bが表示される。そのモンスター44bの名称がサブ画面42の下に設けられた名称表示エリア44cに表示される。モンスター44bの体力値は、棒グラフ44dで表示される。
配当表45は、各リール41a〜41cにおいて表示されるシンボルの組み合わせで成立し得る役に応じて、プレイヤーに付与する配当が表示される。また、通常は、各リール41a〜41cでシンボルが変動表示した後停止表示されたときに、モンスター43bとモンスター44bとが画面40の上部において対戦するアニメーションによる演出が行なわれる。例えば、攻撃する場合、は、相手のモンスターを殴る、蹴る、噛み付くなどのアニメーションを表示する。炎を相手のモンスターに吹き付けるなどのアニメーションを表示しても良い。また、攻撃を与える側のモンスターの特性に応じてモンスターの画像を変化させても良い。例えば、二本立ちのモンスターであれば、足踏みをする、相手を蹴るなどのアニメーションを表示する。また、猛獣をモチーフとしたモンスターであれば、吠える、牙をむくなどのアニメーションを表示する。このように、モンスターの攻撃の様子やモンスターそのものの画像を変化させることにより、攻撃の種類を明確化させたり、モンスターの特性を明確化させたりすることが可能となる。また、画像表示が単調となることなく、効果的な演出を行なうことが可能となる。その結果、プレイヤーに対して攻撃の様子を印象付けることができる。さらに、相手から攻撃を受けた場合、モンスターの体力値が減少するが、その際にモンスターの画像を変化させても良い。すなわち、攻撃を受けたモンスターの体力値が減少する際に、傷ついて苦しむ様子をアニメーションで表示する。これにより、受けた攻撃と体力値が減少することを明確化させることができる。ただし、特別な攻撃を行なう場合は、画面40全体を用いたエフェクトアニメーションによる演出が行なわれる。例えば、画面40全体をモンスターが動き回ったり、モンスターの大きさが大きくなったりするアニメーションなどを表示する。その際、画面40全体について、色彩を変更したり、点滅表示をしたり、稲妻の画像を表示したりしても良い。
各リール41a〜41cに表示されるシンボルの種類は、図6に示すように、多くの種類が存在する。図6において、シンボル51a〜51cは、フィジカル攻撃を行なうシンボルである。いずれかのシンボルがライン(入賞ライン)に並ぶとそのプレイヤーが選択したモンスター43bが相手のモンスター44bに対して、フィジカル攻撃を行なう。なお、攻撃力は、最もレベルの低いシンボルに従う。また、シンボル52a〜52cは、ファイアー攻撃を行なうシンボルである。いずれかのシンボルがラインに並ぶとモンスター43bが相手のモンスター44bに対してファイアー攻撃を行なう。なお、攻撃力は、最もレベルの低いシンボルに従う。シンボル53a〜53cは、マジック攻撃を行なうシンボルである。いずれかのシンボルがラインに並ぶとモンスター43bが相手のモンスター44bに対してマジック攻撃を行なう。なお、攻撃力は、最もレベルの低いシンボルに従う。
シンボル54は、マルチ攻撃を行なうシンボルである。このシンボル54がラインに並ぶと、モンスター43bが相手のモンスター44bに対して、フィジカル攻撃と、ファイアー攻撃と、マジック攻撃とを同時に行なう。このとき、攻撃力はレベル1として各攻撃が行なわれる。この攻撃力のレベルとは、相手のモンスターの体力値を減少できる度合いを示すもので、数値が大きいほど相手のモンスターの体力値を減らすことができるものである。また、このシンボル54は、フィジカル攻撃、ファイアー攻撃、またはマジック攻撃のレベル1のシンボル、すなわち、シンボル51a、シンボル52a、シンボル53aのいずれかと同じ機能を果たすことができる。シンボル55は、体力回復のシンボルである。このシンボル55がラインに並ぶと、モンスター43bの体力値が、一定の数値だけ回復する。シンボル56は、ワイルドのシンボルである。このシンボル56は、モンスター以外のすべてのシンボルに置き換わる機能を有する。また、このシンボル56が1ラインに並ぶと、ベットをすることなくゲームを開始することができるフリーゲームがスタートする。シンボル57〜59は、各モンスターを表わすシンボルである。3つのリール41a〜41cのそれぞれに1個以上(合計3個)出現すると、そのモンスターの得意技が画面に表示され、画面の案内に従ってプレイヤーがいずれか1つを選択することにより発動させることができる。モンスターの種類によって、発動できる得意技が異なっている。
本実施形態に係るゲーム機では、モンスター毎に、レベル、体力値、特技、リール特性、ベット費用が定められている。これらは、図7(A)〜(C)に示すように、モンスターを表わすカード60〜62に表示される。レベルとは、そのモンスターの能力の高さを表わす。体力値とは、そのモンスターの初期体力を決める値である。特技とは、そのモンスターが備える攻撃の属性であり、増減できるものである。リール特性とは、リール帯においてフィジカル攻撃を表わすシンボル、ファイアー攻撃を表わすシンボル、そしてマジック攻撃を表わすシンボルの比率によって決まるものである。ベット費用とは、ゲームにおいてそのモンスターを使用するときに必要となるベット数である。モンスターに応じてこのベット費用が異なっており、モンスターのレベルが高いほどそのプレイヤーが勝利する確率が高くなるので、ベット費用も高くなっている。
また、本実施形態に係るゲーム機では、モンスターの種類に応じてリール帯を構成するシンボルが異なっている。すなわち、リール帯として用いられるテーブルが、複数種類のシンボルのデータを含み、モンスター毎に異なっているのである。例えば、図7(A)に示すように、「ゲロピー」というモンスターに対応するテーブルには、フィジカル攻撃を表わすシンボル51aとファイアー攻撃を表わすシンボル52aが多く、攻撃力は高くない。すなわち、ライン上にシンボルが揃っても相手のモンスターの体力値を減らすことができる度合いが低い。一方、このテーブルには体力値を30回復させるシンボル55が多いので、このモンスターは攻撃を受けても回復する機会が多くなっている。また、図7(B)に示すように、「デーモン」というモンスターに対応するテーブルには、フィジカル攻撃を表わすシンボル51a、51bと、マジック攻撃を表わすシンボル53a〜53cが多く含まれているため、これらの攻撃力が高くなっている。すなわち、ライン上にシンボルが揃うと相手のモンスターの体力値を減らすことができる度合いが高い。また、図7(C)に示すように、「ブルードラゴン」というモンスターに対応するテーブルには、ファイアー攻撃を示すシンボル52a〜52cが多く含まれ、ワイルドシンボル56が2つ含まれているため、攻撃力が高くなっている。すなわち、ライン上にシンボルが揃うと相手のモンスターの体力値を減らすことができる度合いが高い。このように、各モンスター特有のテーブルがROM2cに格納されており、プレイヤーによって各リールに対応付けられるとリール帯として機能することとなる。
このように、テーブルには、モンスター、またはモンスターの動作に関連するシンボルのデータが含まれるので、プレイヤーが選択したモンスター、またはそのモンスターに関連するシンボルが変動または停止表示されることとなる。プレイヤーが選択したモンスター、またはそのモンスターに関連するシンボルが停止表示されると、そのモンスターにより、シンボルに関連する攻撃の動作がなされるので、上記のシンボルが停止表示されることによって、プレイヤーに対してモンスターの動作を事前に知らしめることができる。例えば、上記のように、選択されたモンスターが「ブルードラゴン」である場合、そのブルードラゴンを表わすシンボル、ブルードラゴンが得意とする攻撃を示すシンボルをテーブルに含むことによって、それらのシンボルからなる役の入賞が成立したときに、そのブルードラゴン特有の攻撃動作を行なう、といったアニメーションを表示し、ブルードラゴン特有の役の入賞が成立したことをプレイヤーに印象付けることができる。
次に、本実施形態に係るゲーム機の動作について説明する。まず、ショートプレーでは、同一のモンスター3体で一つのパーティーが構成されるものとする。すなわち、3つのリールは、すべて同じテーブルに基づいてシンボルを表示するようになっている。また、テーブルにはモンスターの特技を発揮するためのシンボルは一種類だけが含まれるため、そのモンスターは一つの特技のみを発揮することができる。プレイヤーのモンスターは、最小レベル(例えば、レベル1)のモンスターのいずれかが選択される。このプレイヤーがゲームに負けると、モンスターが再抽選により選択される。プレイヤーの対戦相手となるモンスターは、1回戦では最小レベルよりも少し高いレベル(例えば、レベル2)のモンスターのいずれかが選択される。そして、2回戦では、例えば、レベル3のモンスターのいずれかが選択され、3回戦ではさらにレベルが高い、例えば、レベル4のモンスターのいずれかが選択される。準備が完了した段階で、スタートボタンを操作するとリールが回転し、所定のシンボルの組み合わせが揃うと相手(ここでは、コンピュータ)のモンスターにダメージを与えると共に配当が与えられる。相手のモンスターを倒す毎に勝利ボーナス(例えば、メダル10枚のクレジット)を獲得し、三連勝できるとジャックポットゲームを行なうことが可能となる。ジャックポットゲームでは、常に同一のモンスターが登場する。
次に、ミッションについて説明する。ミッション1では、対戦相手と1回の戦闘勝負を行なう。プレイヤーは挑戦費用(例えば、3BET)を支払った後、対戦相手のボス(モンスター)を見ながらパーティーを構成するメンバーを決定する。このボスは、中央リールに対応付けられるモンスターであり、パーティーの主役となって、その特徴によって作戦の方向性が決められるものである。また、「メンバー」とは、右リールおよび左リールに対応付けられるモンスターであり、ボスと共にそのパーティーを構成するものである。戦闘中は、クレジットをベットして、クレジットを獲得(ウィン)するゲームが行なわれる。プレイヤーが先攻で戦闘が開始され、勝利するとモンスターを1体獲得できる。すなわち、モンスターを表わすデータがRAM2bに出力される。獲得するモンスターは、対戦相手のモンスター3体のうちいずれか一つである。さらに、プレイヤーは、ライフ1とマジックポイント(5MP)を獲得する。一方、敗北すると、パーティー内のいずれか1つのモンスターのライフが1低下する。このモンスターはランダムに選択される。
ミッション2では、対戦相手と2回の戦闘勝負を行なう。戦闘手順はミッション1と同じで、同一パーティーで2連戦を戦うこととなる。プレイヤーは挑戦費用(例えば、4BET)を支払った後、対戦相手のボス(モンスター)を見ながらパーティーを構成するメンバーを決定する。第1戦目に勝利すると、対戦相手のモンスター3体のうちいずれか一つのモンスター(ライフ2)を獲得し第2戦に挑戦する。第1戦に敗北するとゲーム終了となる。第2戦に勝利できると「クリア」となり、モンスターをさらに1体獲得すると共に、ボーナスマジックポイントを、例えば、10MP獲得する。一方、敗北すると、パーティー内のいずれか一つのモンスターのライフが1低下する。このモンスターはランダムに選択される。
ミッション3では、対戦相手と3回の戦闘勝負を行なう。ボス1体とメンバー4体でパーティーを組む。なお、一度使用したメンバー(モンスター)はモンスターホルダーに退却する方法を採ることとする。すなわち、メンバーとなるモンスターは一度のみ使用可能で、ボスとなるモンスターは固定され、対戦相手から獲得したモンスターは使用可能とする。このように、一度使用したメンバー(モンスター)は、モンスターホルダーに退却するので、一度戦闘に用いたモンスターは使えなくなる。これにより、パーティー形成の難易度を高めると共に、戦闘に勝利して相手からモンスターを獲得しようとするプレイヤーの気持ちを高めることが可能となる。三連勝できれば「クリア」となり、ボーナスマジックポイントを獲得する。
第1戦では、パーティーの中からモンスターを3体選択して戦闘チームを結成し、戦闘を行なう。勝利すると対戦相手の3体のモンスターのうちいずれか一つのモンスター(ライフ3)を獲得する。一方、敗北するとその時点でゲーム終了となり、パーティー内のいずれか一つのモンスターのライフが1低下する。このモンスターはランダムに選択される。第2戦では、第1戦で使用したメンバー(モンスター)を除く2体と、対戦相手から獲得したモンスター1体を加えたパーティーの中からメンバー2体を選択して戦闘チームを結成し、戦闘を行なう。勝利すると対戦相手の3体のモンスターのうちいずれか一つのモンスター(ライフ3)を獲得する。一方、敗北するとその時点でゲーム終了となり、パーティー内のいずれか一つのモンスターのライフが1低下する。このモンスターはランダムに選択される。第3戦では、最後に残ったメンバーと対戦相手から獲得したモンスター1体を加えたモンスター3体によって戦闘チームを結成し、戦闘を行なう。勝利すると対戦相手の3体のモンスターのうちいずれか一つのモンスター(ライフ3)を獲得すると共に、ボーナスマジックポイント(20MP)を獲得する。一方、敗北するとその時点でゲーム終了となり、パーティー内のいずれか一つのモンスターのライフが1低下する。
このように、獲得したモンスターを用いて、次回のゲームが実行される際にパーティーを新たに形成するので、戦闘に勝利すればするほど保有するモンスターが増加し、パーティーの構成のバリエーションが豊富になり、戦略性がより高まることとなる。
次に、トーナメントでは、プレイヤー同士が独自のパーティーを結成して、トーナメント対戦を行なう。予め定められた、規定マジックポイントを保有しているプレイヤーのみが参加できるゲームである。トーナメント参加費用をクレジットで支払った後は、マジックポイントをベットし、マジックポイントをウィンする形式でゲームが進行する。従って、マジックポイントがゼロになったりマイナスになったりすることも許される。このトーナメントでは、3回勝ち抜くと優勝となる。プレイヤーは最初はモンスターを7体有しており、一度使用したモンスターはモンスターホルダーに移されて封印される。従って、そのモンスターは次のゲームからは使用することができない。しかし、対戦に勝利するとモンスターを1体獲得することができ、獲得したモンスターは次回以降のゲームで使用することができる。従って、3回勝ち続けると獲得したモンスターを含めてすべてのモンスターを使い切ることとなる。また、対戦に敗北するとパーティー内のモンスターのライフが低下する。プレイヤーは、1組のパーティーのみを参加させることができる。なお、参加するプレイヤーがトーナメントに参加可能な人数に満たない場合は、コンピュータが参加者として機能する。トーナメントに優勝したプレイヤーは、フリーゲームのジャックポットゲームに挑戦することができる。
図8は、トーナメントゲームの具体的な流れを表わすフローチャートである。まず、必要なベット数をベットした後、戦闘チーム(パーティー)を決定する(ステップS1)。ここでは、図9(A)に示すように、まず、中央リールに対応付けるモンスターを決定する。そのモンスターは「ボス」として、パーティーの主役となり、その特徴によって作戦の方向性が決まる。例えば、同図に示すように、左側のプレイヤーは回復力が高く持久戦に強いモンスターをボスとして設定しようとしている。また、右側のプレイヤーは魔法(マジック攻撃)の攻撃力が高い、すなわち、マジック攻撃を行なうシンボル53a〜53cがライン上に揃うと相手のモンスターの体力値を減少させる度合いが大きい、または、テーブル上にシンボル53a〜53cを多く含むリール、さらには特にシンボル53cを多く含むリールに対応するモンスターをボスとして設定しようとしている。次に、右リールおよび左リールに対応付けるモンスターを決定する。それらのモンスターは「メンバー」として、そのパーティーを構成する。この段階で、相手のボスがお互いにわかるため、相手の作戦を推測しながらメンバーとしてのモンスターを決定する。例えば、図9(B)に示すように、左側のプレイヤーは、相手のボスを見て炎(ファイアー攻撃)に弱い、すなわち、自分の側でファイアー攻撃を行なうシンボル52a〜52cがライン上に揃った場合、体力値を減少させる度合いが大きいモンスターであると判断している。また、右側のプレイヤーは、自分のボスのモンスターがファイアー攻撃に弱いので、ファイアー攻撃に強い、すなわち、相手の側でファイアー攻撃を行なうシンボル52a〜52cがライン上に揃った場合、体力値を減少させる度合いが小さいモンスターをパーティーに加えようとしている。このゲームには、対戦相手に勝つことと、メダルを増やすことの2つの目的があるため、リールに対応付けるモンスター(カード)の選択は、いずれの目的達成にも影響する。本ゲーム機では、モンスターがリールに対応付けられると、リアルタイムで配当表が表示される。従って、プレイヤーはリール特性と配当表とを見比べながら戦略的にリールに対応付けるモンスターを選択することができる。パーティーを構成する3つのモンスターの体力値の合計値がそのパーティーの初期体力として設定される。すべてのモンスターがリールに対応付けられると、配当表データが作成され、画面40に配当表として表示される。
次に、各プレイヤーは交互にリールを回転させて、相手のパーティーに攻撃を与えていく。自分の攻撃を行なうと(ステップS2)、敵を倒したかどうかを判断する(ステップS3)。すなわち、相手のモンスターの体力値を0にすることができたかどうかを判断する。例えば、図9(C)に示すように、左側のプレイヤーのパーティーでファイアー攻撃のシンボルがライン上に揃ったため、右側のプレイヤーのパーティーにファイアー攻撃を行なっている。敵を倒した場合は、その戦闘に勝利となる(ステップS4)。一方、敵を倒さなかった場合は、次に、相手の攻撃を受ける(ステップS5)。相手の攻撃を受けると自分のパーティーの体力値が減少するため、自分のパーティーの体力値が残っているかどうかを判断する(ステップS6)。そして、自分のパーティーの体力値が残っている場合は、ステップS2へ移行し、自分の攻撃を行なう。一方、ステップS6において、自分のパーティーの体力値が残っていない場合は、敗北となる(ステップS7)。
上記のような戦闘の結果、図9(D)に示すように、左側のプレイヤーが勝利した場合は、ボーナス配当、すなわち、戦闘に勝利した場合に与えられる所定数のクレジットが与えられ、相手のモンスターのいずれか1体を獲得する。すなわち、そのモンスターおよびそのライフを表わすデータがプレイヤー側に追加され、メモリに書き込まれる。そして、そのモンスターおよびそのライフを表わすデータを用いて再びゲームを行なうことが可能となる。また、上述したようなマジックポイント(例えば、10MP)を獲得する。一方、敗北した右側のプレイヤーは、パーティー内のモンスターのすべてのライフが1ずつ減少する。
ここで、左側のプレイヤーが獲得したモンスターのライフ値と、右側のプレイヤーのパーティーを構成する各モンスターが失ったライフ値とは一定の対応関係にある。例えば、左側のプレイヤーが獲得したモンスターが強いモンスターである場合は、そのライフ値は少なくなる一方、左側のプレイヤーが獲得したモンスターが弱いモンスターである場合は、そのライフ値は多くなる。すなわち、対戦に敗北した側で減少するライフ数と、対戦に勝利した側に入力されるモンスターおよびそのライフ数とが等価であるので、設定すべきペイアウト率を一定に保持することが可能となる。
なお、パーティーを構成するいずれか一つのモンスターは、対戦に敗北したときに消滅させても良い。この場合においても、対戦に勝利した側が獲得するモンスターおよびそのライフは、消滅したモンスターとほぼ等価であるとする。これにより、遊技価値の総和をほぼ一定に保持することが可能となる。これにより、多くのプレイヤーがゲームに参加し、対戦を行ったとしても、キャラクターの価値や1ゲームの価値が上がったり下がったりすることなく、継続してプレイヤーの興味を引きつけることができる。例えば、対戦に敗北した側で消滅したモンスターが有していたライフが3とすると、対戦に勝利した側が獲得するそのモンスターのライフを3とする。また、対戦に敗北した側で消滅したモンスターと異なるモンスターを勝利した側が獲得するとしても良い。この場合は、消滅したモンスターおよびそのライフと等価のモンスターおよびそのライフを勝利した側が獲得する。例えば、敗北した側で非常に高い戦闘能力を有しているモンスターが消滅し、そのライフが1であったとすると、勝利した側が獲得するモンスターを戦闘能力が低いがライフが5であるとしても良い。
上記のような本発明の特徴的な動作は、コンピュータにゲームプログラムを実行させることにより行なわれる。すなわち、このゲームプログラムは、複数のプレイヤーがキャラクターを争奪し合う対戦型のゲームを行なうゲームプログラムであって、他のゲーム機またはサーバ装置とデータの送受信を行なう処理と、プレイヤーの入力操作に基づいて信号の入力を行なう処理と、ゲームに関する表示を行なう処理と、それぞれ異なる性格が与えられた複数種類のキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータを記憶する処理と、プレイヤーの選択操作を契機として、前記複数種類のキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータから予め定められた数のキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータを抽出する処理と、前記抽出されたキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータを組み合わせて、前記各キャラクターから構成されるパーティーを表わすデータを形成する処理と、前記形成されたパーティーを表わすデータ、および前記他のゲーム機から入力されたパーティーを表わすデータを用いて、ゲームを実行する処理と、前記対戦の結果、前記他のゲーム機またはサーバ装置に勝利した場合は、前記対戦に敗北した他のゲーム機またはサーバ装置の前記パーティーを構成するいずれか一つのキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータを追加する処理と、を含む一連の処理をコンピュータ読取り、実行可能にコマンド化させたことを特徴としている。
このように、複数のキャラクターによってパーティーを形成し、そのパーティーで対戦型ゲームを行なうので、パーティーの構成に応じてゲームにおける勝ち負けが左右されることとなる。その結果、戦略性の高い対戦型ゲームを実現することができる。また、対戦に勝利すると、その対戦に敗北した側のパーティーを構成するいずれか一つのキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータが追加されるので、勝利した側は新たにキャラクターを獲得できることとなる。これにより、プレイヤー同士でキャラクターを争奪し合う対戦型ゲームを行なうことができる。なお、対戦に敗北した側では、各キャラクターの残存使用回数を減少させても良いし、何も変化させなくても良い。また、いずれか一つのキャラクターおよびその残存使用回数を表わすデータを消滅させても良い。これにより、キャラクターを争奪し合う意味合いがより強くなる。
上記のプログラムは、CD−ROMやDVD等の記録媒体に記録された状態で入手することができる。また、このようなプログラムは、ネットワークを構成する公衆電話回線、専用電話回線、ケーブルテレビ回線、無線通信回線等により構成される通信網等の伝送媒体を介して、送信装置であるコンピュータにより送信された信号を受信することで入手することもできる。この信号は、プログラムを含む所定の搬送波に具現化されたコンピュータデータ信号である。この送信の際、伝送媒体中には上記プログラムの少なくとも一部を伝送していればよい。すなわち、上記プログラムを構成するすべてのデータが、一時に伝送媒体上に存在している必要はない。また、上記コンピュータからプログラムを送信する送信方法には、プログラムを構成するデータを連続的に送信する場合も、断続的に送信する場合も含まれる。