JP4498353B2 - 電動機制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、電動機の制御装置に関し、特に、多相電動機の一相に電流が流れないような状態が発生しても、継続して運転を行うことができ、例えば、電動パワーステアリング装置に用いて好適な電動機の制御装置に関するものである。
従来装置の一例として、例えば特開2002−27779号公報(特許文献1と称す。)に示されるものがある。この特許文献1に記載のものは、その図1に示されるように、多相モータの中性点とインバータの負極母線の間に第2の電源を備え、モータまたはインバータの1相が断線する異常時においても、モータトルクを出力することができ、トルクリップルを小さくできる構成になっている。
また他の従来例として、特開平10−181617号公報(特許文献2と称す。)のように、多相モータの中性点とインバータの負極母線の間に第2の電源を備えることなく、モータまたはインバータの1相が断線する異常時においても、正常時よりも駆動電流の大きさを小さくして対応し、正常時よりも小さなモータトルクを出力するものがある。
更に他の従来例として、特開2003−26020号公報(特許文献3と称す。)のように、多相モータの中性点とインバータの負極母線の間に第2の電源を備えることなく、モータまたはインバータの1相が断線する異常時においても、通常の制御方法を継続することで、モータトルクを出力するものがある。通常の制御方法としてはdq制御が最も一般的である。
特開2002−27779号公報 特開平10−181617号公報 特開2003−26020号公報
しかしながら、前記特許文献1のような装置では、電動機に電力を供給するのに通常用いる電源の他に、電動機の中性点とインバータの負極母線の間に第二の電源を設ける必要があり、費用が高いという問題がある。
また、多相モータの中性点とインバータの負極母線の間に第2の電源を備えない装置においては、3相交流モータまたはインバータの1相が断線する異常時において次のような問題点がある。
すなわち、このような異常の場合には、どのような制御を行ってもモータトルクが必ず零になるモータ回転角度があり、トルクリップルが大きく、そして、モータトルクが零になる回転角度の近傍で、モータ回転角速度が零になり電動機の回転が停止してしまうと、外部から力を加えて回転させない限りモータトルクが発生しないという問題がある。このため、正常時のモータの動作に近づけることが難しい。
前記特許文献2の装置においては、3相以上のブラシレスモータを対象にしているが、モータまたはインバータの1相が断線する異常が発生すると、4相以上の場合はモータトルクの振動が大きくなるだけであるが、3相の場合は、上記のようにモータトルクが発生不可能なモータ回転角度があるため、3相のブラシレスモータには適さない。また、異常に対して、駆動電流を小さくして対応しているが、制御方式は変更していない。
また、特許文献3のように、3相交流モータまたはインバータの1相が断線する異常時に、通常の制御方式を用いると、正常な2相の電圧は、後述の本願図6(a)のように、通常時と同じく位相が120度ずれた波形となり、本来必要な正常な2相の端子間電圧を得るために、余分な電圧を掛けなくてはならなくなり、電源の電圧を有効に使えない。
また、電源電圧の大きさによる上限値に達し易く、必要な端子間電圧が得られない現象が発生し易い。
さらに、この異常発生時に、通常のdq制御を行うと、後述の本願図7(b)で示すようなモータトルク形状となるため、上記段落番号〔0005〕で述べた問題が改善されず、トルクリップルが大きく、モータトルクが発生しない期間が続く現象が発生し、正常時のモータの動作に近づけることが難しい。そのため、このような制御方式を備えた電動パワーステアリング装置では、運転者の感じる違和感が大きいという課題がある。
この発明は、上記のような従来装置の問題点に鑑みなされたもので、電動機またはインバータの1相に、断線などにより電流が流れないような異常が発生した場合であっても、この異常に適した電流を電動機に流し、モータトルクの出力を継続することができるようにした電動機の制御装置を提供することを目的とする。
また、この発明は、電動機またはインバータの1相に、断線などにより電流が流れないような異常が発生した場合であっても、必要となる正常な2相の端子間電圧を効率よく発生することのできる電動機の制御装置を提供することを目的とする。
また、この発明は、電動機またはインバータの1相に、断線などにより電流が流れないような異常が発生した場合であっても、各相の目標電流の形状を指定し、電動機が出力するモータトルクの形状を指定することのできる電動機の制御装置を提供することを目的とする。
さらに、この発明は、電動機またはインバータの1相に、断線などにより電流が流れないような異常が発生した場合であっても、電動機が発生するトルクのトルクリップルを小さくし、電動機にモータトルクが発生しない期間が続く現象を抑制することのできる電動機の制御装置を提供することを目的とする。
さらにまた、この発明は、電動パワーステアリング装置の駆動用に用いられる3相ブラシレスモータの制御装置として好適な電動機の制御装置を提供することを目的とする。
(1) この発明の電動機制御装置は、電動機の回転角度を算出するモータ回転角度検出手段、前記電動機の各相に流れる電流を算出する電流検出回路、電動機が発生するトルクの目標値に相当する目標q軸電流と、前記電流検出回路とモータ回転角度検出手段からの、各相の検出電流とモータ回転角度に応じて多相電圧指令を決定する電流制御手段、この電流制御手段からの多相電圧指令をPWM変調してインバータへスイッチング操作を指示するスイッチング素子駆動回路、このスイッチング素子駆動回路からのスイッチング操作信号を受けて、前記電動機の各相に電圧を印加し、電流を流すインバータを備えた多相交流電動機の電動機制御装置において、
前記電流制御手段は、正常時に使用する正常時電流制御手段、異常時に使用する異常時電流制御手段、電動機またはインバータの異常状態を検出する異常判定手段、および前記異常判定手段からの指令にもとづき前記正常時電流制御手段または異常時電流制御手段のいずれかを選択する切り換え手段を備え、前記電動機またはインバータの1相に異常が発生した場合に、前記切り換え手段によって異常時電流制御手段を選択し、該異常時電流制御手段が発生する異常時多相電圧指令を前記スイッチング素子駆動回路への多相電圧指令と
し、モータトルクの出力を継続するよう構成したものである。
(2) また、この発明の電動機制御装置は、前記(1)の電動機制御装置において、異常時電流制御手段は、
異常の発生した相以外の正常な各相の電圧指令の和が零となる平衡条件を満たすように、各相の電圧指令を発生し、これらを異常時多相電圧指令として出力するようにしたものである。
(3) また、この発明の電動機制御装置は、前記(1)の電動機制御装置において、
異常時電流制御手段は、
異常の発生した相以外の正常な各相の目標電流の和が零となる平衡条件を満たすように、モータトルクの目標値に相当する目標q軸電流と、モータ回転角度に応じて各相の目標電流を算出し多相目標電流として出力する目標相電流整形手段と、
正常な各相の目標電流と、前記電流検出回路からの各相の検出電流に基いて、前記異常時多相電圧指令を発生する制御器を備え、
前記目標相電流整形手段によって、各相の目標電流を個別に指定し、電動機各相の電流を個別に制御するようにしたものである。
(4) また、この発明の電動機制御装置は、前記(1)の電動機制御装置において、
異常時電流制御手段は
異常の発生した相以外の正常な各相の目標電流の和が零となる平衡条件を満たすように、モータトルクの目標値に相当する目標q軸電流と、モータ回転角度に応じて各相の目標電流を算出し多相目標電流として出力する目標相電流整形手段と、
多相目標電流をモータ回転角度に基づいて二相変換し、整形d軸目標電流と整形q軸目標電流を発生する二相変換手段、および、
前記二相変換手段からの整形d軸目標電流と整形q軸目標電流と、電流検出回路からの各相の検出電流、およびモータ回転角度に基いてdq制御を実行し多相電圧指令を発生するdq制御手段を備え、
前記目標相電流整形手段によって、各相の目標電流を個別に指定し、前記dq制御手段によって、前記整形d軸目標電流、整形q軸目標電流を、d軸電流、q軸電流の目標信号とするdq制御を実行するようにしたものである。
(5) また、この発明の電動機制御装置は、前記(1)の電動機制御装置において、
異常時電流制御手段は
モータトルクの目標値に相当する目標q軸電流と、電流検出回路からの各相検出電流、およびモータ回転角度に基いてdq制御を実行し、各相電圧指令を発生するdq制御手段と、
異常の発生した相以外の正常な各相の目標電流の和が零となる平衡条件を満たすように、モータトルクの目標値に相当する目標q軸電流と、モータ回転角度に応じて各相の目標電流を算出し多相目標電流として出力する目標相電流整形手段と、
多相目標電流をモータ回転角度に基づいて二相変換し、整形d軸目標電流と整形q軸目標電流を発生する二相変換手段、および、前記整形d軸目標電流と整形q軸目標電流から、目標d軸電流と目標q軸電流を減算し、この減算値からd軸電圧指令とq軸電圧指令を発生し、このd軸電圧指令、q軸電圧指令と、モータ回転角度に基いて各相電圧整形信号を発生する手段を具備する電圧整形手段を備え、
前記dq制御手段の各相電圧指令と前記電圧整形手段の各相電圧整形信号を加算して、多相電圧指令を出力するようにしたものである。
この発明の電動機制御装置によれば、電動機またはインバータの1相に、断線などにより電流が流れないような異常が発生した場合であっても、この異常に適した電流を電動機に流し、モータトルクの出力を継続することができる。
また、この発明の電動機制御装置によれば、電動機またはインバータの1相に、断線などにより電流が流れないような異常が発生した場合であっても、必要となる正常な2相の端子間電圧を効率よく発生することができる。
また、この発明の電動機制御装置によれば、電動機またはインバータの1相に、断線などにより電流が流れないような異常が発生した場合であっても、各相の目標電流の形状を指定し、電動機が出力するモータトルクの形状を指定することができる。
さらに、この発明の電動機制御装置によれば、電動機またはインバータの1相に、断線などにより電流が流れないような異常が発生した場合であっても、電動機が発生するトルクのトルクリップルを小さくし、電動機にモータトルクが発生しない期間が続く現象を抑制することができる。
さらにまた、この発明の電動機制御装置によれば、電動パワーステアリング装置の駆動用に用いられる3相ブラシレスモータの制御装置として好適な電動機の制御装置を得ることができる。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1を図に基いて説明する。
以下の説明ではこの発明を、3相ブラシレスモータに適用した場合を例に説明するが、この発明は、多相交流により回転駆動する電動機に対して使用することができるものである。
図1は、この発明の実施の形態1による電動機制御装置の全体構成を示す概略ブロック図である。
図1において、10は電動機制御装置であり、この電動機制御装置10を用いて、U、V、W相の3相の巻線を備えたブラシレスモータ(以下モータとも言う)5を制御する。
電動機制御装置10は、モータ5の回転角度を検出するモータ角度センサ6からの信号を受け、モータ回転角度検出回路21によりモータの回転角度を算出する。また、電流検出回路22によりモータの各相に流れる電流を算出する。
電流制御手段23は、後述するように、モータトルクの目標値に相当するモータ駆動電流指令(以下目標q軸電流とも言う)、モータ各相の検出電流、モータ回転角度に応じて3相電圧指令を決定する。FET駆動回路24は、この3相電圧指令をPWM変調してインバータ25へFET駆動を指示する。インバータ25はFET駆動信号を受けてチョッパ制御を実現し、電源から供給される電力により、モータの各相に電流を流す。各相に流れるこの電流によって、モータトルクが発生する。
次に、前記電流制御手段23について、図2を用いて説明する。
電流制御手段23は、図2で示すように、正常時に使用する通常の制御方式を実行する正常時電流制御手段31、異常時に使用する異常時電流制御手段30、異常判定手段32、切替え手段33、を備えており、この2つの制御手段を切替えることが可能である。
異常判定手段32は、前記電流検出回路22から供給される3相検出電流に基づいて、いずれかの検出電流が、零に留まる時間の長さが事前に定めた値に達した時に、その相は電流の流れない異常状態であると判定し、異常の有無と異常な相を知らせるべく異常判定信号を、異常時電流制御手段30と切替え手段33に供給する。
異常時電流制御手段30は、異常判定手段32からの異常判定信号を受け、正常時には機能を停止し、異常な相がU、V、Wのどれか1つである場合、その異常な相に対応した制御を実行する。異常な相が2相以上ある場合は、機能を停止し出力を出さない。
切替え手段33は、異常判定手段32からの異常判定信号を受け、正常時の信号を検出した場合は、正常時電流制御手段31から受けた3相正常時電圧指令を3相電圧指令として出力し、異常時の信号を検出した場合は、異常時電流制御手段30から受けた3相異常時電圧指令を3相電圧指令として出力する。
正常時電流制御手段31は、例えば図17のブロック線図31aのように構成され、正常時において通常のdq制御を実行し、滑らかなモータトルクの発生を実現する。
以下、図17に示す正常時電流制御手段31aのdq制御について説明をしておく。
二相変換手段136は、電流検出回路で得られたU、V、W相の検出電流を、モータ回転角度に応じて二相変換し、q軸電流Iqとd軸電流Idを出力する。減算器133と減算器134はそれぞれ、目標q軸電流Iqrと目標d軸電流Idrから、q軸電流Iqとd軸電流Idを減算し、q軸制御器132とd軸制御器131に供給する。
そして、PI制御などで構成されるq軸制御器132とd軸制御器131は、それぞれ、q軸電圧指令とd軸電圧指令を、三相変換手段135に供給する。
三相変換手段135は、q軸電圧指令とd軸電圧指令を、モータ回転角度に応じて三相変換し、U、V、W相電圧指令を発生する。このようにして、dq制御は、モータトルクの目標値に相当する目標q軸電流と目標d軸電流を実際の電流として実現するよう制御する。
次に、モータやインバータの1相に異常が生じた場合、例えば、モータのU相かインバータのU相に断線などの異常が生じて、U相に電流が流れない状態が発生した場合について説明する。
このような異常が発生した場合、図2において、異常判定手段32は、「U相が異常である」という異常判定信号を、異常時電流制御手段30と切替え手段33に供給する。
これによって、異常時電流制御手段30が作動し、3相異常時電圧指令が切替え手段33を介して3相電圧指令としてFET駆動回路24に供給される。異常時電流制御手段30は、異常が生じた相を考慮した電流制御を行うべく、図3で示す制御方式を実行する。
以下異常時電流制御手段30の制御動作について、図3、図4を用いて説明する。
図3は、U相が異常の場合の異常時電流制御手段30aの制御ブロック線図であり、この制御方式を以下「開放相想定三相個別制御」と呼ぶこととする。
図3に示す異常時電流制御手段30aによる制御方式は、モータトルクの目標値に相当する目標q軸電流を、モータ回転角度とモータ回転角速度に応じて、正常な各相に流す目標相電流に変換する。このとき、U相に電流が流れないことを考慮してU相目標電流は0とし、また、V相とW相が互いに逆符号でその絶対値が等しい(Iw*=−Iv*)という関係を満たすように(すなわち、異常の発生した相以外の正常な各相の目標電流の和がゼロとなる平衡条件を満たすように)、V相目標電流Iv*とW相目標電流Iw*を算出するものである。
図3において、目標相電流整形手段50(詳細は後述する。)は、目標q軸電流と、モータ回転角度と、微分手段51でモータ回転角度を近似的に微分して得たモータ回転角速度に応じて、V相目標電流を発生し、符号逆転器52に供給する。符号逆転器52はV相目標電流に−1を乗算してW相目標電流を算出する。減算器44、45、46はそれぞれ、U、V、W相目標電流から、電流検出回路22で得られたU、V、W相の検出電流を減算し、PI制御などで構成されたU、V、W相制御器41、42、43に供給する。そして、各相にそれぞれ備えられたU、V、W相制御器41、42、43は、それぞれU、V、W相電圧指令をFET駆動回路24に供給し、目標相電流整形手段50で得られた目標電流を実現すべく各相をそれぞれ個別に制御する。
目標相電流整形手段50は、例えば図4で示すような構成である。
単位目標相電流発生手段71は、目標q軸電流と、モータ回転角度と、微分手段51でモータ回転角度を近似的に微分して得たモータ回転角速度に応じて単位目標相電流(以下可変ゲインとも言う)を決定する。乗算手段72は、目標q軸電流と単位目標相電流を乗算しV相目標電流を算出する。この単位目標相電流は、目標q軸電流の大きさが1のときの、V相目標電流を意味している。
単位目標相電流発生手段71において、目標q軸電流と、モータ回転角度と、モータ回転角速度に対する単位目標相電流の関係は、例えば、図5で示す関係である。
図5で示す単位目標相電流の生成方式をトルク方向対応駆動方式と呼ぶことにする。
この方式は、モータトルクの目標値に相当する目標q軸電流の方向によって、モータ回転角度と単位目標相電流の関係を切り替えており、目標q軸電流が正のときは図5(a)の関係、目標q軸電流が負のときは図5(b)の関係を用いて、単位目標相電流を算出する。横軸のモータ回転角度はモータの電気角のスケールである。
このような目標相電流を実現するように電流制御すると、目標q軸電流の方向に応じて、モータトルクは図5(c)、(d)のような形状になる。3相電流の通常の形状としては正弦波や矩形波があるが、図5(a)(b)に示した形状は、これらとは全く異なるものである。
なお、この単位目標相電流の算出において、モータ回転角速度を使用してないが、モータ回転角速度を使用した例については後述の実施の形態4で説明する。
また、図5で示した単位目標相電流は、目標q軸電流の方向によって、単位目標相電流を切り替えたが、目標q軸電流の代わりに、モータトルク検出信号を用いても良い。
ここで、モータトルク検出信号を算出する手段を説明する。電流検出回路22で得られたU、V、W相の検出電流を、図示しない2相変換手段で2相変換することで、d軸電流、q軸電流を算出し、q軸電流にトルク定数を乗算することで得られる。
モータトルク検出信号で目標q軸電流を代用できる理由は、目標q軸電流がモータトルクの目標値に相当するので、モータトルクを検出して得られるモータトルク検出信号は目標q軸電流と相関関係があるからである。
図3はU相に異常が生じた場合の開放相想定三相個別制御の制御ブロック線図を示しているが、V、W相に異常が発生した場合も、同様な開放相想定三相個別制御が、異常時電流制御手段30aに備わっており、異常が生じた相によって切り替えることができる。
このようにモータやインバータの1相に異常が生じた場合、正常時電流制御手段の代わりに異常時電流制御手段によって電流制御を継続することで、モータからモータトルクの出力を継続させることができる。
また、この発明の実施の形態1の制御装置によれば、以下のような効果がある。
U相断線異常時には、V相とW相の各電流が互いに逆符号でその絶対値が等しいという関係(Iv=−Iw)で電流が流れることを考慮し、V相とW相が互いに逆符号でその絶対値が等しいという関係を満たすようにV相、W相目標電流を生成するので、V相、W相の目標電流と検出電流の差にも同様な関係がある。V相制御器とW相制御器は普通は同じ制御器を用いるので、その出力であるV相電圧指令とW相電圧指令においても同様な関係で出力することができる。このため、必要最低限の電圧でV相、W相間の電位差を供給でき、効率的である。
これに対して、従来のdq制御を用いると、V相電圧指令とW相電圧指令において互いに逆符号でその絶対値が等しいという関係を満たさないため、V相、W相間の電位差を供給する際に余分な電圧をV相端子、W相端子に印加する必要がある。
例えば、従来のdq制御において、VW端子間電圧を1V得るために、V相電圧を2V、W相電圧を1Vにする状況がありえるが、この発明の開放相想定三相個別制御においては、V相電圧を0.5V、W相電圧を−0.5Vにする。
図6は、同じ大きさのVW端子間電圧を正弦波駆動で発生するのに必要なV、W相の電圧を、従来のdq制御と、この発明の実施の形態1の開放相想定三相個別制御について比較している。
図6(a)に示す従来のdq制御の最大電圧は、図6(b)に示す開放相想定三相個別制御の最大電圧に比べて15%大きい。このように、dq制御の電圧は、開放相想定三相個別制御より、余分に電圧が大きいため、電源電圧の大きさによる上限値に達し易く、必要な端子間電圧が得られない現象が発生し易い。
一方、この発明の開放相想定三相個別制御は、余分に電圧を発生しないため、dq制御より、電圧が電源電圧の大きさによる上限値に達し難く、必要な端子間電圧を効率よく発生できる。
また、発明が解決しようとする課題の欄でも述べたが、1線断線異常時には、図7で示すように、どのような制御を行ってもモータトルクが必ず零になるモータ回転角度があるので、トルクリップルが大きく、そして、モータトルクが零になるこの回転角度の近傍で、モータ回転角速度が零になり電動機の回転が停止してしまうと、外部から力を加えて回転させない限りモータトルクが発生しないという問題がある。このため、正常時のモータの動作に近づけることが難しい。
すなわち、従来のdq制御を用いると、各相の目標電流の形状を明示的に指定する手段が無い。
これに対し、この発明の実施の形態1の開放相想定三相個別制御を使用すれば、目標相電流整形手段50によって、単位目標相電流の形状を工夫し調整することによって、各相の目標電流の形状、モータトルクの形状を指定できるので、前述のモータトルクが零に陥る問題を解決できるなど、正常時のモータの動作に近づけることができる。
すなわち、単位目標相電流発生手段71において、図5で示すトルク方向対応駆動方式を用いて単位目標相電流を生成することにより、モータトルクが零になるモータ回転角度に到達する直前に、モータの回転の加速度を大きくし、モータトルクが零になるモータ回転角度に停止せずに回転させることができるので、上記のモータトルクが発生しない期間が続く現象を防止できる。図8に、電流形状が分かり易いように、V相目標電流のみを示した。
以下で、更に詳述する。
モータトルクはモータの回転に加速度を与えることができることを念頭において考えると、モータトルクが正方向でモータ回転角速度も正方向の場合、図5(c)において右に向かってモータ回転角度が進み、モータトルクが零になるモータ回転角度に到達する直前に、モータトルクの大きさが大きくなり、回転が正方向に加速される。
一方、モータトルクが正方向でモータ回転角速度が負方向の場合、すなわち、モータトルクがモータ回転を減速させる方向の場合、図5(c)において左に向かってモータ回転角度が進み、モータトルクが零になるモータ回転角度に到達する直前に、モータトルクの大きさが小さくなり、回転が負方向に加速される。モータトルクが負方向でモータ回転角速度も負方向の場合、図5(d)において左に向かってモータ回転角度が進み、モータトルクが零になるモータ回転角度に到達する直前に、モータトルクの大きさが大きくなり、回転が負方向に加速される。一方、モータトルクが負方向でモータ回転角速度が正方向の場合、すなわち、モータトルクがモータ回転を減速させる方向の場合、図5(d)において右に向かってモータ回転角度が進み、モータトルクが零になるモータ回転角度に到達する直前に、モータトルクの大きさが小さくなり、回転が正方向に加速される。
このようにして、モータトルクが零になるモータ回転角度に停止せずに回転できるので、上記のモータトルクが発生しない期間が続く現象を防止できる。
なお、図3の開放相想定三相個別制御において、異常が生じているU相にも制御器を設けているが、U相には電流が流れないため制御する必要がないので、U相制御器やU相目標電流は無くても、開放相想定三相個別制御は同様な効果が得られる。
また、図3の開放相想定三相個別制御の異常時電流制御手段30aにおいて、目標相電流整形手段50がV相目標電流を算出するとしたが、目標相電流整形手段50aがV相目標電流の代わりにW相目標電流を算出し、W相目標電流に−1を乗算することによりV相目標電流を発生してもよい。U相断線時には、V相とW相は、互いに逆符号でその絶対値が等しい(Iw=−Iv)という関係であり、どちらを基準にしても問題はなく、図3の開放相想定三相個別制御の異常時電流制御手段30aと等しいV相、W相電圧指令を算出でき、等価な制御が可能であり、U相の異常時において、図3の開放相想定三相個別制御と同じ効果が得られる。
また、目標相電流整形手段50は、V相目標電流を算出する際に、この実施の形態1で示したようにモータ回転角速度を用いなくても良い。
さらに、この実施の形態1においては、主に、3相モータの場合で述べているが、4相以上のモータに対しても各相個別に目標相電流を指定し、個別に制御器を設けることにより、同様に本発明が適用可能である。4相モータの場合は、1相に異常が生じた時に、モータトルクが零になるモータ回転角度は存在しないものの、トルクリップルが大きくなるので、目標相電流整形手段により、相電流の形状を指定することで、3相モータの場合と同様にトルクリップルを小さくできる。
実施の形態2.
図9は、この発明の実施の形態2による異常時電流制御手段30dの制御ブロック線図である。
実施の形態1の図3の開放相想定三相個別制御の異常時電流制御手段30aにおいては、U相、V相、W相制御器41、42、43を用いたが、図9に示すようにU相、W相制御器が無くてもよい。
一般にブラシレスモータは三相巻線が偏り無く構成されているため、U相断線時には、V相とW相は、互いに逆符号でその絶対値が等しい(Iw=−Iv)という関係があり、V相、W相制御器を同じものであるとしても問題はない。従って、制御器は1つでもよいということになる。
図9の構成においては、V相制御器42から出力されるV相電圧指令に、乗算器52aにより−1を乗算したものをW相電圧指令として算出する。U相電圧指令は零として出力する。このように、図3の開放相想定三相個別制御の異常時電流制御手段30aと等しいU相、V相、W相電圧指令を算出できる。
図9の構成なら、実施の形態1の開放相想定三相個別制御と等価な制御が可能であり、U相の異常時において、図3の開放相想定三相個別制御と同じ効果を得ることができる。
実施の形態3.
図10は、この発明の実施の形態3による、単位目標相電流とモータトルク波形の一例を示す図である。
実施の形態1における単位目標相電流発生手段71においては、モータ回転角度に対する単位目標相電流の関係に図5で示す関係を適用し、トルク方向対応駆動方式を用いたが、例えば、図10で示す関係を用いても良い。図10で示す単位目標相電流の生成方式を逆正弦波駆動方式と呼ぶことにする。
この方式は、図10(a)で示すように、モータ回転角度に関する余弦の逆数を単位目標相電流として算出する。ただし、単位目標相電流が無限大にならないよう上限値を設けて飽和させている。横軸のモータ回転角度はモータの電気角のスケールである。
このような目標相電流を実現するように電流制御すると、モータトルクは図10(b)のような台形状になる。
この方式において生成される単位目標相電流は、モータ回転角度のみに依存しているが、通常利用される正弦波や矩形波とは異なり、1周期の波形が、上下変動を3回するなどの特徴がある。正弦波や矩形波は、1周期に上下変動を1回する。
図10(b)のモータトルク波形と、図7(b)で示す正弦波駆動を用いた通常のdq制御時のモータトルク波形は、平均の大きさを等しくしてあり、この図でトルクの変動幅を比較すると、図10(b)の方が、50%近く小さいことがわかる。
このように、単位目標相電流発生手段71において、図10で示す逆正弦波駆動方式を用いて単位目標相電流を生成することにより、モータトルク形状を図10(b)のように台形状にすることができ、図7(b)で示す正弦波駆動を用いた通常のdq制御時のモータトルクに比較して、トルクリップルの振幅を小さくできる。
実施の形態4.
図11は、この発明の実施の形態4による、単位目標相電流とモータトルク波形の一例を示す図である。
実施の形態1における単位目標相電流発生手段71においては、モータ回転角度と単位目標相電流の関係は図5で示す関係を適用し、トルク方向対応駆動方式を用いたが、例えば、図11で示す関係を用いても良い。図11で示す単位目標相電流の生成方式を回転方向対応駆動方式と呼ぶことにする。
この実施の形態4による方式は、モータ回転方向によって、モータ回転角度と単位目標相電流の関係を切り替えており、モータ回転角速度が正のときは図11(a)の関係、モータ回転角速度が負のときは図11(b)の関係を用いて、単位目標相電流を算出する。横軸のモータ回転角度はモータの電気角のスケールである。
このような目標相電流を実現するように電流制御すると、モータ回転方向に応じて、モータトルクは図11(c)、(d)のような形状になる。
実施の形態1でも述べたように、モータやインバータの1相に異常が生じた場合、図7に示すように、どのような制御手段を用いてもある特定のモータ回転角度において必ずモータトルクが零になるので、モータトルクが零になるこの回転角度の近傍で、モータ回転角速度が零になりモータの回転が停止してしまうと、外部から力を加えて回転させない限りモータトルクが発生しないという問題が発生することがある。
このような場合に、単位目標相電流発生手段71において、図11で示す回転方向対応駆動方式を用いて単位目標相電流を生成することにより、モータトルクとモータ回転角速度の方向が一致している場合、モータトルクが零になるモータ回転角度に到達する直前に、モータトルクの大きさを大きくし、モータの回転を加速できるので、上記のモータトルクが発生しない期間が続く現象を防止することができる。
実施の形態5.
図12は、この発明の実施の形態5による、単位目標相電流とモータトルク波形の一例を示す図である。この図12で示す単位目標相電流の生成方式を加速度回転方向対応駆動方式と呼ぶことにする。
この実施の形態5においては、単位目標相電流を生成する際に、モータ回転角度とモータ回転角速度の他に、モータ回転角加速度を使用する。モータ回転角加速度は、微分手段51により得られるモータ回転角速度を、さらに、同様な微分手段によって近似的に微分することで得ることができる。
この方式は、図11で示した回転方向対応駆動方式と同様に、モータ回転方向によって、モータ回転角度と単位目標相電流の関係を切り替える。さらに、モータ回転角加速度に応じて単位目標相電流の大きさを変更する。モータ回転角速度が正のときは図12(a)の関係で、モータ回転角速度が負のときは図12(b)の関係を用いて、単位目標相電流を算出する。図12(a)のように、モータ回転角速度が正のときに、モータ回転角加速度が小さい時は、単位目標相電流の大きさを大きくし、図12(b)のように、モータ回転角速度が負のときに、モータ回転角加速度が大きい時は、単位目標相電流の大きさを大きくする。横軸のモータ回転角度はモータの電気角のスケールである。このような目標相電流を実現するように電流制御すると、モータ回転方向とモータ回転角加速度に応じて、モータトルクは図12(c)、(d)のような形状になる。
この実施の形態5によっても、実施の形態4と同様に、単位目標相電流発生手段71において、図12で示す加速度回転方向対応駆動方式を用いて単位目標相電流を生成することにより、モータトルクとモータ回転角速度の方向が一致している場合、モータトルクが零になるモータ回転角度に到達する直前に、モータトルクの大きさを大きくし、モータの回転を加速でき、さらに、加速度の大きさが小さい時には、モータトルクの大きさを大きくし、モータの回転をさらに加速できる。従って、モータトルクが発生しない期間が続く現象を防止できる。
実施の形態6.
図13は、この発明の実施の形態6による異常時電流制御手段30bの制御ブロック線図である。
実施の形態1においては、異常時電流制御手段として図3の開放相想定三相個別制御を用いたが、dq座標上での制御系を用いても同様な制御が可能であるので、その一つの形態を以下で述べる。異常時電流制御手段は、実施の形態1において用いた図3の開放相想定三相個別制御の代わりに、図13に示す制御方式を実行する。この図13に示す制御方式を「開放相想定dq制御」と呼ぶこととする。
この実施の形態6では図13のような例を示すが、dq座標上での制御系を用いた異常時電流制御手段は、制御ブロックの線形性などに基づく変形により他の形態も存在する。
図13に示す制御方式は、dq軸目標電流整形手段80において、目標q軸電流、モータ回転角度、モータ回転角速度に応じて、整形目標q軸電流Iqrと、整形目標d軸電流Idrを発生する。このとき、IqrとIdrは異常な相を考慮した目標信号となっており、通常のdq制御系を用いて追従することが可能である。
以下、図13に示す開放相想定dq制御の異常時電流制御手段30bについて更に詳述する。
dq軸目標電流整形手段80は、目標相電流整形手段50において、目標q軸電流Iq*と、モータ回転角度と、微分手段51でモータ回転角度を近似的に微分して得たモータ回転角速度に応じてV相目標電流を発生し、符号逆転器52に供給する。
符号逆転器52は、V相目標電流に−1を乗算してW相目標電流を算出する。
二相変換手段A55は、U、V、W相目標電流を、モータ回転角度に応じて二相変換し、整形目標q軸電流Iqrと整形目標d軸電流Idrを出力する。
二相変換手段B86は、電流検出回路22で得られたU、V、W相の検出電流を、モータ回転角度に応じて二相変換し、q軸電流Iqとd軸電流Idを出力する。減算器83と減算器84はそれぞれ、整形目標q軸電流Iqrと整形目標d軸電流Idrから、q軸電流Iqとd軸電流Idを減算し、q軸制御器82とd軸制御器81に供給する。
そして、PI制御などで構成されるq軸制御器82とd軸制御器81は、それぞれ、q軸電圧指令とd軸電圧指令を発生し、三相変換手段85に供給する。
三相変換手段85は、q軸電圧指令とd軸電圧指令を、モータ回転角度に応じて三相変換し、U、V、W相電圧指令を発生しFET駆動回路24に供給する。
この開放相想定dq制御において、異常な相を考慮したU、V、W相目標電流を生成するところまでは実施の形態1と同じである。開放相想定dq制御は、このU、V、W相目標電流を、異常な相を考慮した整形q軸目標電流Iqr、整形d軸目標電流Idrに変換する。この目標電流なら、1相異常状態でもdq座標系での制御が実現できる。
目標相電流整形手段50は、実施の形態1で説明したものと同じであるので、詳細な説明は省略するが、例えば図4で示すような構成である。単位目標相電流発生手段71は、目標q軸電流と、モータ回転角度と、微分手段51でモータ回転角度を近似的に微分して得たモータ回転角速度に応じて単位目標相電流(以下可変ゲインとも言う)を決定する。乗算手段72は、目標q軸電流と単位目標相電流を乗算しV相目標電流を算出する。この単位目標相電流は、目標q軸電流の大きさが1のときの、V相目標電流を意味している。
単位目標相電流発生手段71における単位目標相電流の生成方式は、前述の実施の形態で示した、図5のトルク方向対応駆動方式、図10の逆正弦波駆動方式、図11の回転方向対応駆動方式、図12の加速度回転方向対応駆動方式などが同様に使用できる。
また、整形目標q軸電流Iqrは、1相の異常を考慮したモータトルクの目標値に相当するので、その形状は、トルク方向対応駆動方式の場合は図5(c)、(d)、逆正弦波駆動方式の場合は図10(b)、回転方向対応駆動方式の場合は図11(c)、(d)、加速度回転方向対応駆動方式の場合は図12(c)、(d)と同じようになる。
また、図13においては、はU相に異常が生じた場合の開放相想定dq制御の制御ブロック線図を示しているが、V、W相に異常が発生した場合も、同様な開放相想定dq制御が、異常時電流制御手段に備わっており、異常が生じた相によって切り替えることができる。
このように、開放相想定dq制御は、断線した1相を除いた正常な2相で実現できるモータトルクを考慮し、目標値を生成し、dq制御系に指令することによって、1相断線状態に適した制御が実現でき、前述の実施の形態1と同様の効果を奏するものである。
すなわち、モータやインバータの1相に異常が生じた場合、正常時電流制御手段の代わりに異常時電流制御手段によって電流制御を継続することで、モータからモータトルクの出力を継続させることができる。
また、開放相想定dq制御も、開放相想定三相個別制御と同様に、余分に電圧を発生しないため、通常のdq制御より、電圧が電源電圧の大きさによる上限値に達し難く、必要な端子間電圧を効率よく発生できる。
また、開放相想定dq制御も、開放相想定三相個別制御と同様に、図5、図10、図11、図12のように、単位目標相電流を調整することでモータトルク形状の調整が可能なので、モータトルクが発生しない期間が続く現象を抑えることができるとか、トルクリップルの振幅を小さくできるなど、正常時のモータの動作に近づけることができる。
実施の形態7.
図14は、この発明の実施の形態7による異常時電流制御手段30cの制御ブロック線図である。
実施の形態1においては、異常時電流制御手段として図3の開放相想定三相個別制御を用いたが、dq座標上での制御系を用いても同様な制御が可能であり、その一つの形態を実施の形態6で述べた。これらの実施の形態では、1相が異常であることを考慮してUVW相またはdq軸の目標電流を生成することに特徴があったが、この実施の形態7では、dq制御などの通常の制御手段の出力する電圧指令を、変形することにより、1相が異常であることを考慮した電圧指令を発生させることができる形態を述べる。
異常時電流制御手段は、実施の形態1において用いた図3の開放相想定三相個別制御の代わりに、図14に示す制御方式を実行する。この図14に示す制御方式を「開放相想定電圧整形dq制御」と呼ぶこととする。また、図14はU相が異常の場合の制御ブロック線図である。この実施の形態7では図14のような例を示すが、電圧指令の生成部分における変形手段を用いた異常時電流制御手段は、制御ブロックの線形性などに基づく変形により他の形態も存在する。
図14において、異常時電流制御手段30c(開放相想定電圧整形dq制御)は、電圧整形手段101において、目標q軸電流、モータ回転角度、モータ回転角速度に応じて、U相、V相、W相電圧整形信号Vus、Vvs、Vwsを発生する。
また、dq制御手段100は、目標q軸電流Iq*、モータ回転角度、電流検出回路22で得られたU、V、W相の検出電流を受け、通常のdq制御を実行し、U相、V相、W相通常電圧指令Vur、Vvr、Vwrを出力する。
そして、加算器102、103、104において、U相、V相、W相電圧整形信号Vus、Vvs、Vwsを、通常のdq制御100より出力されるU相、V相、W相通常電圧指令Vur、Vvr、Vwrに、それぞれ加算し、U相、V相、W相電圧指令Vu*、Vv*、Vw*を発生し、FET駆動回路24に供給する。
dq制御100について更に詳述する。
二相変換手段B86は、電流検出回路22で得られたU、V、W相の検出電流を、モータ回転角度に応じて二相変換し、q軸電流Iqとd軸電流Idを出力する。
減算器83と減算器84はそれぞれ、目標q軸電流Iq*と目標d軸電流Id*(通常は零である)から、q軸電流Iqとd軸電流Idを減算し、q軸制御器82とd軸制御器81に供給する。そして、PI制御など線形要素で構成されるq軸制御器82とd軸制御器81は、それぞれ、q軸電圧指令とd軸電圧指令を、三相変換手段B85に供給する。
三相変換手段B85は、q軸電圧指令とd軸電圧指令を、モータ回転角度に応じて三相変換し、U、V、W相電圧指令Vur、Vvr、Vwrを発生する。
次に、電圧整形手段101について詳述する。
電圧整形手段101は、目標相電流整形手段50において、目標q軸電流Iq*と、モータ回転角度と、微分手段51でモータ回転角度を近似的に微分して得たモータ回転角速度に応じてV相目標電流を発生し、符号逆転器52に供給する。符号逆転器52はV相目標電流に−1を乗算してW相目標電流を算出する。二相変換手段A55は、U、V、W相目標電流を、モータ回転角度に応じて二相変換し、整形目標q軸電流Iqrと整形目標d軸電流Idrを出力する。
減算器112と減算器113はそれぞれ、整形目標q軸電流Iqrと、整形目標d軸電流Idrから、目標q軸電流Iq*と、目標d軸電流Id*(通常は零である)を減算し、q軸制御器111とd軸制御器110に供給する。そして、PI制御など線形要素で構成されるq軸制御器111とd軸制御器110は、それぞれ、q軸電圧指令とd軸電圧指令を、三相変換手段114に供給する。
三相変換手段114は、q軸電圧指令とd軸電圧指令を、モータ回転角度に応じて三相変換し、U相、V相、W相電圧整形信号Vus、Vvs、Vwsを発生する。
図14はU相に異常が生じた場合の開放相想定電圧整形dq制御の制御ブロック線図を示しているが、V、W相に異常が発生した場合も、同様な開放相想定電圧整形dq制御が、異常時電流制御手段に備わっており、異常が生じた相によって切り替えることができる。
次に、この実施の形態7の効果を述べるために、図14に示す開放相想定電圧整形dq制御が、実施の形態6で述べた開放相想定dq制御と等価であることを説明する。
図14のd軸制御器81、110、q軸制御器82、111は、その入出力関係において重ね合わせの原理が成り立つ線形要素である。
また、三相変換手段A114、三相変換手段B85も、モータ回転角度を要素内の時変パラメータとみなすと、dq軸信号から3相信号までの入出力関係は、重ね合わせの原理が成り立ち、線形要素と言える。従って、これらの要素の出力において加算・減算をしても、入力において加算・減算をしても等価であることを考慮すると、加算器102、103、104における三相変換手段A114、三相変換手段B85の出力の加算を、d軸制御器81、110、q軸制御器82、111の入力における加算に置き換えて、d軸制御器、q軸制御器、三相変換手段を共通にすることができる。この操作によって、図14に示す開放相想定電圧整形dq制御が、図13に示す開放相想定dq制御と等価であることが理解できる。
以上のように、図14のように構成された開放相想定電圧整形dq制御の異常時電流制御手段30cは、図13のように構成された開放相想定dq制御の異常時電流制御手段30bと等価なものであり、従って、実施の形態6と同じ効果が得られるものである。
実施の形態8.
図15、図16はこの発明の実施の形態8を示すもので、上記実施の形態で示したこの発明の電動機制御装置を電動パワーステアリング装置に適用した一例を示すものである。なお、電動パワーステアリング装置が3相ブラシレスモータを備えている場合を例に説明するが、この発明は、多相交流により回転駆動する電動機を動力とする他の装置に対しても使用することができるものである。
図15はこの発明の実施の形態8による電動パワーステアリング装置の概略構成図である。図15において、図示しない運転者からステアリングホイール1に加えられた操舵力は、ステアリングシャフト2を通り、ラック・ピニオンギヤ12を介して、ラックに伝達され、車輪3、4を転舵させる。U、V、W相の3相の巻線を備えたブラシレスモータ5(以下モータとも言う)は、モータ減速ギア7を介してステアリングシャフト2と連結している。モータから発生するモータトルク(以下補助力とも言う)は、モータ減速ギア7を介してステアリングシャフト2に伝達され、操舵時に運転者が加える操舵力を軽減する。
トルクセンサ8は、運転者がステアリングホイール1を操舵することによりステアリングシャフト2に加わった操舵力を検出する。コントローラユニット9は、トルクセンサ8で検出した操舵力に応じて、モータ5が付与する補助力の方向と大きさを決定し、この補助力を発生させるべく電源11からモータに流れる電流を制御する。なお、6は、モータの回転角度を検出するモータ角度センサである。
図16は、コントローラユニット9の構成を示すブロック図である。
図16において、コントローラユニット9は、モータトルクの目標値に相当するモータ駆動電流指令(以下目標q軸電流とも言う)を算出するマップ20と、電動機制御装置10で構成される。電動機制御装置10は、モータの回転角度を検出するモータ角度センサ6からの信号を受け、モータ回転角度検出回路21によりモータの回転角度を算出する。
また、電流検出回路22により、モータの各相に流れる電流を算出する。
出力すべきモータトルクをあらかじめ記憶しているマップ20は、トルクセンサ8で検出した操舵力に応じたモータトルクの方向と大きさを決定し、モータ駆動電流指令を算出する。電流制御手段23は、モータ駆動電流指令、各相の検出電流、モータ回転角度に応じて3相電圧指令を決定する。FET駆動回路24は、この3相電圧指令をPWM変調してインバータ25へFET駆動を指示する。インバータ25はFET駆動信号を受けてチョッパ制御を実現し、電源から供給される電力により、モータ5の各相に電流を流す。
各相に流れるこの電流によって、モータによる補助力が発生する。
この電動機制御装置10は、例えば、実施の形態1で示したものであり、異常時電流制御手段30aにおいて、開放相想定三相個別制御を実行し、単位目標相電流発生手段71において、図5のトルク方向対応駆動方式を実行する。
ここで、電動パワーステアリング装置における1相断線異常時の問題点について説明する。
実施の形態1においても述べたが、図7で示すように、1相断線異常時は、どのような制御を行ってもモータトルクが必ず零になるモータ回転角度があるので、トルクリップルが大きく、正常時のモータの動作に近づけることが難しいという問題がある。このため、補助力が振動的であるので、運転者が感じる違和感が大きい。そして、このモータトルクが零になる回転角度の近傍で、モータ回転角速度が零になり電動機の回転が停止してしまうと、外部から力を加えて回転させない限りモータトルクが発生しないという問題がある。このとき、運転者が操舵力を大きくして、モータを回転させるまで、モータによる補助力が発生しないので、運転者が感じる違和感が大きい。
一方、上記のように構成された電動パワーステアリング装置によれば、モータやインバータの1相に異常が生じた場合、電流制御手段23において、正常時電流制御手段の代わりに異常時電流制御手段によって電流制御を継続することで、モータからモータトルクの出力を継続させることができ、運転者の感じる違和感を小さくすることができる。
また、異常時電流制御手段において、図3の開放相想定三相個別制御を使用することによって、モータやインバータの1相に電流が流れない異常状態に適した電流制御ができる。
すなわち、実施の形態1において述べたように、例えばU相断線異常時には、必要最低限の電圧でV相W相間の電位差を供給でき、効率的である。
また、開放相想定三相個別制御を使用すれば、単位目標相電流の形状を工夫し調整することによって、各相の目標電流の形状、モータトルクの形状を指定できるので、前述したモータトルクが零に陥る問題を解決できるなど、正常時のモータの動作に近づけることができ、運転者の感じる違和感を小さくできる。すなわち、
単位目標相電流発生手段71において、図5で示すトルク方向対応駆動方式を用いて単位目標相電流を生成することにより、モータトルクが零になるモータ回転角度に到達する直前に、モータの回転の加速度を大きくし、モータトルクが零になるモータ回転角度に停止せずに回転させることができるので、モータによる補助力が停止する現象を防止でき、運転者の感じる違和感を小さくできる。
なお、以上述べたこの実施の形態8における電動機制御装置10は、実施の形態1で示したものであったが、代わりに、実施の形態3の電動機制御装置を用いて、単位目標相電流発生手段71において、図10で示す逆正弦波駆動方式を用いても良い。
これによって、モータトルク形状を、図10(b)のように台形状にすることができ、図7(b)で示す正弦波駆動を用いた通常のdq制御時のモータトルクに比較して、トルクリップルの振幅を小さくできる。
また、実施の形態1の電動機制御装置を用いる代わりに、実施の形態4の電動機制御装置を用いて、単位目標相電流発生手段71において、図11で示す回転方向対応駆動方式を用いても良い。
これによって、モータトルクとモータ回転角速度の方向が一致している場合、モータトルクが零になるモータ回転角度に到達する直前に、モータトルクの大きさを大きくし、モータの回転を加速できるので、モータによる補助力が停止する現象を防止でき、運転者の感じる違和感を小さくできる。
さらに、実施の形態1の電動機制御装置を用いる代わりに、実施の形態5の電動機制御装置を用いて、単位目標相電流発生手段71において、図12で示す加速度回転方向対応駆動方式を用いても良い。
この場合も、モータトルクとモータ回転角速度の方向が一致している場合、モータトルクが零になるモータ回転角度に到達する直前に、モータトルクの大きさを大きくし、モータの回転を加速でき、さらに、加速度の大きさが小さい時には、モータトルクの大きさを大きくし、モータの回転をさらに加速できる。従って、モータによる補助力が停止する現象を防止でき、運転者の感じる違和感を小さくできる。
なおまた、実施の形態1の電動機制御装置を用いる代わりに、実施の形態2の電動機制御装置を用いて、異常時電流制御手段において、開放相想定三相個別制御の異常時電流制御手段30dを実行してもよいし、実施の形態6の電動機制御装置を用いて、異常時電流制御手段において、開放相想定dq制御の異常時電流制御手段30bを実行してもよい。
さらには、実施の形態1の電動機制御装置を用いる代わりに、実施の形態7の電動機制御装置を用いて、異常時電流制御手段において、開放相想定電圧整形dq制御の異常時電流制御手段30cを実行してもよい。
いずれの場合においても、図3に示す開放相想定三相個別制御の異常時電流制御手段30aと、同様の効果が得られるものである。
実施の形態9.
前述した、実施の形態1〜5においては、実際のモータ回転角度と、検出したモータ回転角度の間に誤差がないものについて説明したが、実際のモータ回転角度と検出したモータ回転角度に誤差が存在する場合は、図18に示すように、モータトルクが零になるモータ回転角度の近傍で、要求するモータトルクの方向と逆向きのモータトルクが発生する可能性がある。
図18は、検出角度が実際の角度よりも小さい値であるという誤差が存在する場合であり、この誤差を含んだ検出角度に応じて電流を流すと、真のモータ回転角度に対して、意図しない電流になる。逆向きのモータトルクが発生する理由は、モータトルクが零になるモータ回転角度の近傍で、モータ回転角度誤差のために誤って、そのモータ回転角度(真値)で本来流すべき電流方向と逆向きの電流を流すことになるためである。
この逆向きのモータトルクの影響で、要求する方向のモータトルクが発生できない期間が続く現象が発生し易くなる。
この発明の実施の形態9は、このような問題を解決するものである。
図19は、この発明の実施の形態9による、単位目標相電流と、モータ回転角度(検出値)との関係を示す波形の一例である。図19(a)は、目標q軸電流が正の場合、図19(b)は、目標q軸電流が負の場合をそれぞれ示している。
すなわち、この実施の形態9においては、単位目標相電流を、モータトルクが零になるモータ回転検出角度の近傍、たとえば、実施の形態1で説明した図5で示す方式において単位目標相電流の値を零とするモータ回転検出角度の近傍で、目標q軸電流の方向に応じて、単位目標相電流の値を零とする領域をある幅を持って設定するものである。
この実施の形態9によると、実際のモータ回転角度と検出したモータ回転角度に誤差が存在する場合においても、モータトルクが零になるモータ回転角度の近傍で、要求するモータトルクの方向と逆向きのモータトルクが発生することなく、要求する方向のモータトルクが発生できない期間が続く現象を防止することができる。
なお、この実施の形態9では、実施の形態1で説明した図5で示す単位目標相電流に零の領域を付加しているが、上記実施の形態3〜5の何れの形態に対しても、同様な手段を適用でき、同様な効果を得ることができるものである。
実施の形態10.
図20は、この発明の実施の形態10による異常時電流制御手段30eの制御ブロック線図である。
この実施の形態10の異常時電流制御手段30eは、例えば、実施の形態1で説明した図3で示す異常時電流制御手段30aに、目標ディザー電流整形手段200を加えたものであって、目標電流整形手段50の出力するV相目標電流に、目標ディザー電流整形手段200の出力するV相目標ディザー電流を、加算器201で加算し、この加算された出力信号を新たにV相目標電流とするようにしたものである。
目標ディザー電流整形手段200は、目標q軸電流とモータ回転角度に応じて、振動的な信号を生成し、V相目標ディザー電流として出力する。V相目標ディザー電流は、例えば、正弦波、三角波、矩形波などを使用し、その振幅を目標q軸電流に比例させ、位相をモータ回転角度に依存させたものである。
この実施の形態10の異常時電流制御手段によると、V相目標ディザー電流により、モータトルクに微小振動を重畳することができる。そのため、モータ回転角速度に微小振動が生じ、モータ回転を停止し難くできるので、モータトルクが零になる期間が続く現象を防ぐことができる。
なお、他のV相目標ディザー電流の形状として次のような例も挙げられる。
振幅が目標q軸電流に比例し、位相が時間依存の正弦波状の信号と、図10(a)で示した逆正弦波状の信号を掛け合わした信号を、V相目標ディザー電流として使用する。
このV相目標ディザー電流によると、振幅がq軸目標電流に比例し位相が時間依存の正弦波に近い形状のモータトルク振動をモータトルクに重畳することができる。
つまり、重畳して発生させたいモータトルク振動(目標ディザートルク)に比例する信号と、図10(a)で示した逆正弦波状の信号を掛け合わした信号を、V相目標ディザー電流として使用すると、希望したモータトルク振動(目標ディザートルク)に近い形状のモータトルク振動をモータトルクに重畳することができる。
なお、この実施の形態10の上記説明では、目標ディザー電流整形手段200を、実施の形態1で説明した図3で示す異常時電流制御手段30aに付加したものについて説明したが、実施の形態2から実施の形態7で示した異常時電流制御手段においても、同様に、目標相電流整形手段50の出力信号に目標ディザー電流整形手段200の出力信号を加算することにより、同様な効果を得ることができる。
実施の形態11.
図21は、この発明の実施の形態11による異常時電流制御手段30fの制御ブロック線図である。
この実施の形態11の異常時電流制御手段30fは、dq制御手段100と、目標ディザー電流整形手段200、目標電圧変換手段210、加算器220、221、222からなり、目標ディザー電流整形手段200が出力するV相目標ディザー電流を、目標電圧変換手段210で三相ディザー電圧指令に変換し、dq制御手段100が出力する三相電圧指令と、目標電圧変換手段210が出力する三相ディザー電圧指令を加算器220、221、222で加算した出力信号を、新たに異常時三相電圧指令とすることを特徴とする。
目標ディザー電流整形手段200は、目標q軸電流とモータ回転角度に応じて、振動的な信号を生成し、V相目標ディザー電流として出力する。
目標電圧変換手段210は、V相目標ディザー電流を、例えば、1相異常時のモータ回路方程式の逆モデルにより、三相の電圧値に変換する。
この実施の形態11の異常時電流制御手段によると、モータトルクに微小振動を重畳することができる。そのため、モータ回転角速度に微小振動が生じ、モータ回転が停止し難くできるので、モータトルクが零になる期間が続く現象を防ぐことができる。
なお、目標ディザー電流整形手段200は、上記実施の形態10で説明した目標ディザー電流整形手段と同様なものが使用でき、同様なモータトルク振動を重畳することができる。
なお、上述した各実施の形態1〜11において、モータの結線方法は、スター結線、デルタ結線のどちらでも同様な効果が得られるものである。
この発明の実施の形態1による電動機制御装置の全体構成を示す概略ブロック図である。 この発明の実施の形態1における電流制御手段の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1における異常時電流制御手段の制御ブロック線図である。 この発明の実施の形態1における目標相電流整形手段の構成の一例を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1における単位目標相電流とモータトルク波形の一例を示す図である。 従来のdq制御とこの発明の実施の形態1における制御方式の相電圧比較図である。 正弦波駆動を用いた通常のdq制御における、1線断線異常時の相電流とモータトルクの波形図である。 この発明の実施の形態1における単位目標相電流の形状の一例を示す図である。 この発明の実施の形態2による異常時電流手段の制御ブロック線図である。 この発明の実施の形態3による、単位目標相電流とモータトルク波形の一例を示す図である。 この発明の実施の形態4による、単位目標相電流とモータトルク波形の一例を示す図である。 この発明の実施の形態5による、単位目標相電流とモータトルク波形の一例を示す図である。 この発明の実施の形態6による異常時電流制御手段の制御ブロック線図である。 この発明の実施の形態7による異常時電流制御手段の制御ブロック線図である。 この発明の実施の形態8による電動パワーステアリング装置の概略構成図である。 この発明の実施の形態8におけるコントローラユニットの構成を示すブロック図である。 この発明に用いられる正常時電流制御手段の一例を示す制御ブロック線図である。 モータ回転角度の検出誤差による逆方向トルクの発生を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態9による、単位目標相電流と、モータ回転角度(検出値)との関係を示す波形の一例を示す図である。 この発明の実施の形態10による異常時電流制御手段の制御ブロック線図である。 この発明の実施の形態11による異常時電流制御手段の制御ブロック線図である。
符号の説明
5:モータ 10:電動機制御装置 21:モータ回転角度検出回路
22:電流検出回路 23:電流制御手段 24:FET駆動回路
25:インバータ 30:異常電流制御手段 31:正常時制御手段
32:異常判定手段 33:切替え手段。

Claims (14)

  1. 電動機の回転角度を算出するモータ回転角度検出手段、前記電動機の各相に流れる電流を算出する電流検出回路、電動機が発生するトルクの目標値に相当する目標q軸電流と、前記電流検出回路とモータ回転角度検出手段からの、各相の検出電流と、モータ回転角度に応じて多相電圧指令を決定する電流制御手段、この電流制御手段からの多相電圧指令をPWM変調してインバータへスイッチング操作を指示するスイッチング素子駆動回路、このスイッチング素子駆動回路からのスイッチング操作信号を受けて、前記電動機の各相に電圧を印加し、電流を流すインバータを備えた多相交流電動機の電動機制御装置において
    、前記電流制御手段は、正常時に使用する正常時電流制御手段、異常時に使用する異常時電流制御手段、電動機またはインバータの異常状態を検出する異常判定手段、および前記異常判定手段からの指令にもとづき前記正常時電流制御手段または異常時電流制御手段のいずれかを選択する切替え手段を備え、前記電動機またはインバータの1相に異常が発生した場合に、前記切替え手段によって異常時電流制御手段を選択し、該異常時電流制御手段が発生する異常時多相電圧指令を前記スイッチング素子駆動回路への多相電圧指令と
    、モータトルクの出力を継続することを特徴とする電動機制御装置。
  2. 前記異常時電流制御手段は、
    異常の発生した相以外の正常な各相の電圧指令の和が零となる平衡条件を満たすように、各相の電圧指令を発生し、これらを異常時多相電圧指令として出力することを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置。
  3. 前記異常時電流制御手段は、
    異常の発生した相以外の正常な各相の目標電流の和が零となる平衡条件を満たすように、モータトルクの目標値に相当する目標q軸電流と、モータ回転角度とに応じて各相の目標電流を算出し多相目標電流として出力する目標相電流整形手段と、
    正常な各相の目標電流と、前記電流検出回路からの各相の検出電流に基づいて、前記異常時多相電圧指令を発生する制御器を備え、
    前記目標相電流整形手段によって、各相の目標電流を個別に指定し、電動機各相の電流を個別に制御することを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置。
  4. 前記異常時電流制御手段は、
    モータトルクの目標値に相当する目標q軸電流と、モータ回転角度に応じて第1の相の目標電流を発生する目標相電流整形手段と、この第1の相の目標電流と前記電流検出回路からの検出電流に基いて第1の相の電圧指令を出力する1つの制御器、および前記制御器からの第1の相の電圧指令を、正負が逆で絶対値が等しいものに変換して第2の相の電圧指令として出力する変換手段を備え、前記第1の相の電圧指令と、前記第2の相の電圧指令を多相電圧指令として出力し、3相交流電動機を制御することを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置。
  5. 前記異常時電流制御手段は、
    異常の発生した相以外の正常な各相の目標電流の和が零となる平衡条件を満たすように、モータトルクの目標値に相当する目標q軸電流と、モータ回転角度に応じて各相の目標電流を算出し多相目標電流として出力する目標相電流整形手段と、
    前記多相目標電流をモータ回転角度に基づいて二相変換し、整形d軸目標電流と整形q軸目標電流を発生する二相変換手段、および、
    前記二相変換手段からの整形d軸目標電流と整形q軸目標電流と、電流検出回路からの各相の検出電流、およびモータ回転角度に基づいてdq制御を実行し、多相電圧指令を発生するdq制御手段を備え、
    前記目標相電流整形手段によって、各相の目標電流を個別に指定し、前記dq制御手段によって、前記整形d軸目標電流、整形q軸目標電流を、d軸電流、q軸電流の目標信号とするdq制御を実行するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置。
  6. 前記異常時電流制御手段は、
    モータトルクの目標値に相当する目標q軸電流と、電流検出回路からの各相検出電流、およびモータ回転角度に基いてdq制御を実行し、各相電圧指令を発生するdq制御手段と、
    異常の発生した相以外の正常な各相の目標電流の和が零となる平衡条件を満たすように、モータトルクの目標値に相当する目標q軸電流と、モータ回転角度に応じて各相の目標電流を算出し多相目標電流として出力する目標相電流整形手段と、
    多相目標電流をモータ回転角度に基づいて二相変換し、整形d軸目標電流と整形q軸目標電流を発生する二相変換手段、および、前記整形d軸目標電流と整形q軸目標電流から、目標d軸電流と目標q軸電流を減算し、この減算値からd軸電圧指令とq軸電圧指令を発生し、このd軸電圧指令、q軸電圧指令と、モータ回転角度に基いて各相電圧整形信号を発生する手段を具備する電圧整形手段を備え、
    前記dq制御手段の各相電圧指令と前記電圧整形手段の各相電圧整形信号を加算して、多相電圧指令を出力するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置。
  7. 前記異常時電流制御手段の目標相電流整形手段によって生成される多相目標電流は、モータトルクの目標値に相当する目標q軸電流と、モータ回転角度に応じて算出し、さらに目標q軸電流の方向によって補正することを特徴とする請求項3〜請求項6のいずれかに記載の電動機制御装置。
  8. 前記異常時電流制御手段の目標相電流整形手段によって生成される多相目標電流は、モータトルクの目標値に相当する目標q軸電流と、モータ回転角度に関する余弦の逆数に応じて算出することを特徴とする請求項3〜請求項6のいずれかに記載の電動機制御装置。
  9. 前記異常時電流制御手段の目標相電流整形手段によって生成される多相目標電流は、モータトルクの目標値に相当する目標q軸電流と、モータ回転角度とモータ回転角速度に応じて算出することを特徴とする請求項3〜請求項6のいずれかに記載の電動機制御装置。
  10. 前記異常時電流制御手段の目標相電流整形手段によって生成される多相目標電流は、モータトルクの目標値に相当する目標q軸電流と、モータ回転角度と、モータ回転角速度およびモータ回転角加速度に応じて算出することを特徴とする請求項3〜請求項6のいずれかに記載の電動機制御装置。
  11. 電動機各相の検出電流と、モータ回転角度に基づいて電動機の発生するトルクを算出し、モータトルク信号を発生するモータトルク検出手段を備え、前記異常時電流制御手段の目標相電流整形手段によって生成される多相目標電流は、モータトルクの目標値に相当する目標q軸電流と、モータ回転角度に応じて算出し、さらにモータトルク信号によって補正することを特徴とする請求項3〜請求項6のいずれかに記載の電動機制御装置。
  12. 前記異常時電流制御手段の目標相電流整形手段によって生成される多相目標電流は、多相目標電流の正負の符号が変わるモータ回転角度付近で、多相目標電流が零に設定される領域があることを特徴とする請求項3〜請求項6のいずれかに記載の電動機制御装置。
  13. 前記異常時電流制御手段は、
    モータトルクの目標値に相当する目標q軸電流とモータ回転角度に応じて、振動的な信号を生成し目標ディザー電流として出力する目標ディザー電流整形手段を備え、前記目標ディザー電流を、目標相電流整形手段が出力する多相目標電流に重畳させて新たな多相目標電流とすることを特徴とする請求項3〜請求項6のいずれかに記載の電動機制御装置。
  14. 前記異常時電流制御手段は、
    モータトルクの目標値に相当する目標q軸電流と、電流検出回路からの各相検出電流、およびモータ回転角度に基づいてdq制御を実行し、各相電圧指令を発生するdq制御手段と、目標q軸電流とモータ回転角度に応じて、振動的な信号を生成し各相の目標ディザー電流として出力する目標ディザー電流整形手段、および、前記目標ディザー電流を三相ディザー電圧指令に変換する目標電圧変換手段を備え、前記dq制御手段が出力する各相電圧指令と、前記目標電圧変換手段が出力する三相ディザー電圧指令を加算して、多相電圧指令として出力するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置。
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