JP5038085B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5038085B2
JP5038085B2 JP2007263403A JP2007263403A JP5038085B2 JP 5038085 B2 JP5038085 B2 JP 5038085B2 JP 2007263403 A JP2007263403 A JP 2007263403A JP 2007263403 A JP2007263403 A JP 2007263403A JP 5038085 B2 JP5038085 B2 JP 5038085B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
unit
motor
rotation angle
failure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007263403A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009090817A (ja
Inventor
壽夫 浅海
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2007263403A priority Critical patent/JP5038085B2/ja
Publication of JP2009090817A publication Critical patent/JP2009090817A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5038085B2 publication Critical patent/JP5038085B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

この発明は、電動パワーステアリング装置に関するものである。
従来、モータの駆動力を利用した電動パワーステアリング装置にあっては、ブラシレスモータの回転角度をレゾルバで検出し、この検出結果に基づいてモータ制御を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−274484号公報
しかしながら、上述の電動パワーステアリング装置では、レゾルバが故障した場合に引き続きモータの回転角度を検出可能にするために複数のバックアップ用レゾルバを備えているため、装置が大型化して設置自由度が低下するという課題がある。
また、バックアップ用のレゾルバは、メインのレゾルバが故障しない限り検出信号が検出されないため、実際にメインのレゾルバが故障した場合に、バックアップ用のレゾルバに対しても同様な故障が発生して動作しない虞がある。
そこで、この発明は、バックアップ用にレゾルバを用いることなくモータの回転角度検出の信頼性向上を図ることができる電動パワーステアリング装置を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、ブラシレスモータ(例えば、実施の形態におけるモータ8)の相電流を検出する電流センサ(例えば、実施の形態における相電流検出部39)と、前記ブラシレスモータの回転角度を検出する回転角度検出手段(例えば、実施の形態におけるレゾルバ15)との各検出結果を少なくとも用いて求めたq軸電流およびd軸電流を2軸3相変換して前記ブラシレスモータの各相電流を制御する電動パワーステアリング装置において、前記回転角度検出手段の故障を検出する故障検出手段(例えば、実施の形態におけるレゾルバ故障検出部44)と、前記d軸電流を制御する制御信号に対して交流波電圧又は矩形波電圧を重畳可能な重畳手段(例えば、実施の形態における交流波形成手段47または矩形波形成手段60と重畳部34とからなる)と、を備え、該重畳手段によりd軸電流の制御信号に交流波電圧又は矩形波電圧が重畳されているときの前記ブラシレスモータの各相電流に基づいて前記ブラシレスモータの回転角度を検出するバックアップ手段(例えば、実施の形態におけるバックアップ回路50)を設け、該バックアップ手段は、前記故障検出手段によって前記回転角度検出手段の故障が検出された場合には、前記d軸電流の制御信号に対する交流波電圧又は矩形波電圧の重畳を維持し、前記故障検出手段によって前記レゾルバの故障が検出されていない場合には、前記d軸電流の制御信号に対する交流波電圧又は矩形波電圧の重畳を所定のタイミングで所定時間だけ行うことを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載の発明において、前記故障検出手段によって前記回転角度検出手段の故障が検出されていない場合、前記ブラシレスモータが高回転状態のときに前記d軸電流の制御信号に対して交流波電圧又は矩形波電圧を所定時間だけ重畳させることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、重畳手段によって交流波電圧又は矩形波電圧をd軸電流の制御信号に対して重畳することで、バックアップ手段により電流センサで検出した相電流に基づいてブラシレスモータの回転角度を検出することができるため、従来と比較してバックアップ用にレゾルバ等の回転角度検出手段を設けていない分、装置の大型化を抑制して設置自由度を向上することができる効果がある。
また、故障検出手段により回転角度検出手段の故障を検出した際に重畳手段によりd軸電流の制御信号に交流波電圧又は矩形波電圧を重畳することで、バックアップ手段によってブラシレスモータの回転角度を検出することができ、さらに、回転角度検出手段の故障が検出されていない場合であっても、所定のタイミングで所定時間だけ交流波電圧又は矩形波電圧の重畳を行い、バックアップ手段が故障しているか否かを常に監視しているため、回転角度検出手段の故障時に確実にバックアップ手段によってブラシレスモータの回転角度を検出することができ、したがって、ブラシレスモータの回転角度検出の信頼性を向上させることができる効果がある。
請求項2に記載の発明によれば、例えば、ブラシレスモータが低回転状態のときにd軸電流の制御信号に対して交流波電圧又は矩形波電圧を重畳すると、当該交流波電圧又は矩形波電圧の重畳分のd軸電流がブラシレスモータに流れ、ステアリングホイールで運転者が感じられる振動が生じる虞があるが、ブラシレスモータが高回転状態の時には、相電流が大きくなり重畳分が相対的に小さくなるため、振動等による運転者の違和感を抑制することができる。
次に、この発明の電動パワーステアリング装置の一実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、この実施の形態に係る車両の操舵制御装置において、ステアリングホイール1に一体に設けられたステアリング軸2は、ユニバーサルジョイント3a,3bを有する連結軸3を介して、ステアリングギアボックス(図示略)内に設けられたラック・ピニオン機構4のピニオン4aに連結されて手動操舵力発生機構5を構成している。
ピニオン4aはラック軸6のラック歯6aに噛合っており、ステアリングホイール1から入力された回転運動は、ピニオン4aを介してラック軸6の往復運動に変換され、ラック軸6の両端にタイロッド7,7を介して連結された2つの操舵輪W,Wを転舵させる。
ラック軸6と同軸にいわゆるブラシレスタイプのモータ8が配設されており、モータ8の回転力はラック軸6にほぼ平行に設けられたボールねじ機構9を介して推力に変換される。すなわち、モータ8の回転子(図示略)には駆動側ヘリカルギア8aが一体に設けられ、この駆動側ヘリカルギア8aはボールねじ機構9のねじ軸9aの軸端に一体に設けられたヘリカルギア9bに噛合わされている。また、モータ8には、モータ8と隣接し、回転子の回転角度を検出するレゾルバ15が設けられている。
ステアリングギアボックス内には、ピニオン4aに作用する操舵トルクTRQ、すなわち運転者の手動操作により入力された操舵トルクTRQを検出するためのトルクセンサ10aが設けられており、このトルクセンサ10aにて検出した操舵トルクTRQの検出信号は、EPS制御装置10に入力されている。
図2に示すように、EPS制御装置10は、トルクセンサ10a、車速センサ10b等の検出結果に基づいて目標電流を算出するとともに、回転直交座標をなすdq座標上で電流のフィードバック制御を行うものである。
EPS制御装置10は、トルクセンサ10aによって検出されたトルクVTIを、車速センサ10bによって検出された車速VELに基づいてフィルタリングするローパスフィルタ(LPS)20を備えている。また、EPS制御装置10は、トルクVTEと、車速VELとに基づいてトルクVTEの位相補償を行う位相補償部21を備えており、この位相補償部から位相補償後トルクABSTRQが出力される。
EPS制御装置10は、上述の位相補償後トルクABSTRQ、車速VELおよびモータ8によってステアリングトルクのアシストを行うための目標電流の基礎電流値ITN_Dのテーブルであるアシストベーステーブル22を備えている。このアシストベーステーブル22で位相補償後トルクABSTRQと車速VELとに基づいて基礎電流値ITN_Dが求められる。
さらにEPS制御装置10は、アシストベーステーブル22で求められた基礎電流値ITN_Dを車速VELとモータ出力制限部23(後述する)で算出されたモータトルク上限値RTOCURとに基づいて応答性向上のための補正値を求める第1補正テーブル24を備えている。この第1補正テーブル24を参照することで、応答性向上のための補正値を基礎電流値ITN_Dに対して加算し、第1補正値ITNL_Jを求めている。さらに、EPS制御装置10は、ダンパ制御を行うべく、第1補正値ITNL_Jと車速VELとモータ速度算出部26(後述する)で算出されるモータ回転数MVELとに基づいて第2補正値ITNL_Hを出力する第2補正テーブルを備えている。
さらに、EPS制御装置10は、第2補正値ITNL_Hとモータ出力制限部23から出力されるモータ出力の平均制限値AVELIMとに基づいて目標電流ITNを算出する目標電流算出部27を備えている。この目標電流算出部27から出力された目標電流ITNは、ITN補正部28に入力される。ITN補正部28は、モータ8の回転角度に基づいて目標電流ITNの補正値を求め、この補正値を目標電流ITNに加算して、目標電流補正値ITN_Rを算出するものであり、q軸PI制御を行うq軸PI制御部29に向けてこの目標電流補正値ITN_Rを出力するようになっている。
q軸PI制御部29とd軸PI制御部30とは、それぞれモータ8に供給されるU相電流IU、V相電流IV、W相電流IWを指定するための制御電圧を演算している。q軸PI制御部29は、目標電流補正値ITN_Rと3相2軸変換部32から出力されるフィードバック電流値であるq軸電流Iqとに基づいてq軸の制御信号であるq軸制御電圧Vqを算出し、このq軸制御電圧Vqが2軸3相変換部33に入力される。
d軸PI制御部30は、界磁電流をモータ回転数MVELに基づいて制御する界磁電流制御部31から出力された補正電流ID_Tと、3相2軸変換部32から出力されるフィードバック電流値であるd軸電流Idと、モータ速度算出部26から出力されるモータ回転数MVELとに基づいてd軸の制御信号であるd軸制御電圧Vdを算出する。このd軸制御電圧Vdは、重畳部34を介して2軸3相変換部33に入力される。
この回転直交座標をなすdq座標は、例えば回転子の永久磁石による界磁極の磁束方向をd軸(界磁極)とし、このd軸と直交する方向をq軸(トルク軸)としており、モータ8の回転子の回転位相に同期して回転している。
2軸3相変換部33は、モータ8の回転角度を算出する角度算出部36から出力される回転角度ANGLE又は位置検出部41から出力される回転角度を用いてdq座標上でのd軸制御電圧Vd及びq軸制御電圧Vqを、静止座標である3相交流座標上での電圧指令であるU相出力電圧VU及びV相出力電圧VV及びW相出力電圧VWに変換するものである。これら2軸3相変換部33で変換されたU相出力電圧VU及びV相出力電圧VV及びW相出力電圧VWは中点変調DUTY制御部37に入力される。
中点変調DUTY制御部37は、いわゆる3相インバータで構成された駆動回路38のデューティを、前述したU相出力電圧VU及びV相出力電圧VV及びW相出力電圧VWに基づいて、U相デューティ電圧DUTY_U及びV相デューティ電圧DUTY_V及びW相デューティ電圧DUTY_Wに変換して出力する。
駆動回路38は、中点変調DUTY制御部37から出力されたU相デューティ電圧DUTY_U及びV相デューティ電圧DUTY_V及びW相デューティ電圧DUTY_Wに基づいてスイッチング素子のON/OFFを制御してモータ8に対してU相電流IU及びV相電流IV及びW相電流IWを通電する。
レゾルバ15には、I/F回路35を介して角度算出部36が接続されている。この角度算出部36は、レゾルバ15の出力信号に基づいてモータ8の回転角度ANGLEを算出して出力するようになっている。
駆動回路38と、モータ8との間には、実際に通電されているU相電流IUとW相電流IWとを検出し、これらU相電流IUおよびW相電流IWに基づいて3相全ての電流値を算出して出力する相電流検出部39が設けられている。この相電流検出部39で算出された3相全ての電流値は後述するUVW/α−β変換部40に入力される。
さらに、相電流検出部39から出力されるU相の電流値とW相の電流値とは、3相2軸変換部32に入力される。3相2軸変換部32は、これらU相の電流値およびW相の電流値と、角度算出部36の回転角度ANGLEとにより、モータ8の回転位相による回転座標すなわちdq座標上でのd軸電流Id及びq軸電流Iqを算出する。この3相2軸変換部32で算出されたd軸電流Idはd軸PI制御部30に入力され、一方、q軸電流Iqは、q軸PI制御部29およびモータ出力制限部23に入力される。
モータ速度算出部26は、前述した角度算出部36による回転角度ANGLE等のモータ回転角度に基づいてモータ回転数MVELを算出するものである。このモータ速度算出部26から出力されたモータ回転数MVELは、d軸PI制御部30及び界磁電流制御部31及び第2補正テーブル25および、バックアップ回路50のベクトルパルススイッチ(Vector Pulse Switch)部42及びポジションセンサ選択部(Position sensor selected)43に入力される。
バックアップ回路50は、レゾルバ15が故障した際にレゾルバ15を用いることなくモータ8の回転角度を検出するための回路であって、このバックアップ回路50は、UVW/α−β変換部40、位置検知部(Position Detection)39、ベクトルパルススイッチ部42、ポジションセンサ選択部43、レゾルバ故障検出部44、選択スイッチ45、スイッチ46及び交流波形成手段47を備えている。
交流波形成手段47は、交流波電圧として波高値が微小で比較的高周波な所定の周波数の交流微小電圧VSを発生するいわゆる発振器であり、この交流波形成手段47で発生した交流微小電圧VSは、スイッチ46を介して重畳部34に供給可能に構成されている。スイッチ46は、交流波形成手段47と重畳部34との間に介装され、ベクトルパルススイッチ部42の制御指令に基づいて、交流波形成手段47と重畳部34との間の短絡・開放を行うものである。つまり、交流微小電圧VSは、スイッチ46が短絡制御されているときにだけd軸制御電圧Vdに重畳されることとなる。
UVW/α−β変換部40は、相電流検出部39から出力されるUVW相全ての電流値をα−β座標に変換するものである。UVW/α−β変換部40で変換されたα軸電流Iαとβ軸電流Iβとは、位置検出部41に入力される。
位置検出部41は、交流波形成手段47によって交流微小電圧VSが重畳されたd軸制御電圧Vdに基づいて通電制御が行われている相電流をUVW/α−β変換部40で変換したα軸電流Iαとβ軸電流Iβとに基づいて回転子の位置すなわちモータ8の回転角度を検出するものである。この位置検出部41で検出される回転角度は上述した角度算出部36で算出される回転角度ANGLEに代わる角度情報として選択スイッチ45を介してモータ速度算出部26、2軸3相変換部33および中点変調デューティ制御部37に入力可能になっている。
選択スイッチ45は、モータ速度算出部26、2軸3相変換部33および中点変調デューティ制御部37への入力信号を、角度算出部36の出力と、位置検出部41の出力との何れの出力信号とするか選択するためのものであり、ポジションセンサ選択部43によって切替制御されている。
ベクトルパルススイッチ部42は、モータ速度算出部26から出力されるモータ回転数MVELとレゾルバ故障検出部44の出力とに基づいてスイッチ46のON/OFF制御を行うものであり、モータ回転数MVELが所定回転数以上且つ所定時間経過した場合およびレゾルバ15が故障していると判定された場合にスイッチ46をON制御し、一方、レゾルバ15が故障していないと判定され、且つ、モータ回転数MVELが所定回転数未満又はON制御後に所定時間経過した場合にOFF制御するようになっている。
ポジションセンサ選択部43は、上述のベクトルパルススイッチ部42と同様に、モータ速度算出部26から出力されるモータ回転数MVELとレゾルバ故障検出部44の出力とに基づいてモータ速度算出部26、2軸3相変換部33及び中点変調デューティ制御部37に対して角度算出部36と位置検出部41との何れを接続するかを選択するためのものである。このポジションセンサ選択部43は、モータ回転数MVELが所定回転数以上且つ所定時間経過した場合およびレゾルバ15が故障していると判定された場合に位置検出部41を選択制御し、一方、レゾルバ15が故障していないと判定され、且つ、モータ回転数MVELが所定回転数未満又は位置検出部41の選択制御後に所定時間経過した場合に角度算出部36を選択制御するようになっている。
レゾルバ故障検出部44は、レゾルバ15の故障状態を検出するものであって、例えば、I/F回路35や角度算出部36に接続され、レゾルバ15の検出信号が予め設定された所定レベル以下に低下したり異常状態と判定された場合に、故障検出信号をポジションセンサ選択部43およびベクトルパルススイッチ部42に向けて出力する。
ここで、スイッチ46がONのときは、位置検出部41で回転角度ANGLEの算出が可能であるため、レゾルバ15が故障していなければ、レゾルバ15の検出角度と位置検出部41の検出角度とを比較することで、位置検出部41の故障を検出することができる。図2では、差動増幅部61と比較部62と故障検知部63とを備えた位置検出部故障検知回路60を用いて位置検出部41の故障検出をする一例を示している。この位置検出部故障検知回路60の差動増幅部61は、レゾルバ15の検出角度と位置検出部41の検出角度との差分を求めるものである。比較部62は、差動増幅部61の出力と予め設定された故障検出のしきい値とを比較して差動増幅部61の出力がしきい値よりも大きい場合に所定の出力を行う。故障検知部63は、レゾルバ故障検出部44からの故障検出信号と上記比較部62の所定の出力を受信可能に構成され、故障検出信号を受信していないときに比較部62の所定の出力がなされた場合にのみ、位置検出部41が故障している旨の故障信号、すなわちバックアップ回路(B/U)50の故障信号を出力する。
また、スイッチ46がONのときには、同時に選択スイッチ45によって位置検出部41が選択されることとなり、その結果、レゾルバ15による回転角度の検出系統がEPS制御装置の主回路から切り離されるとともに、バックアップ回路50がEPS制御装置10の主回路に接続されて、EPS制御装置10では、バックアップ回路50で検出されるモータ8の回転角度に基づいたモータ制御が開始されることとなる。なお、上記主回路とは、モータ8の回転角度を検出する回路系統以外のEPS制御装置10の回路構成を意味している。
次に、上述したベクトルパルススイッチ部42およびポジションセンサ選択部43による切替制御処理を図3のフローチャートに従って説明する。
まず、ステップS1では、レゾルバ故障検出部44の出力に基づいてレゾルバ15、レゾルバ15の角度検出系統であるI/F回路35、角度算出部36のうち何れかが故障状態か否かを判定する。ステップS1の判定結果が「Yes」(故障)である場合は、ステップS6に進み、「No」(故障ではない)である場合は、ステップS2に進む。
ステップS2では、モータ8が高回転か否かを判定する。ステップS2の判定結果が「Yes」(高回転)である場合は、ステップS3に進み、「No」(高回転ではない)である場合は、この処理を終了(エンド)する。このステップS2における高回転か否かの判定には予め所定のモータ回転数の閾値を設定しておき、このモータ回転数の閾値をモータ速度算出部26で算出したモータ回転数MVELが超えた場合に高回転であると判定する。ここで、所定のモータ回転数とは、交流波形成手段47によって重畳される交流微小電圧VSによりステアリングホイールに出現する振動等がかき消されて目立たなくなる程度の任意のモータ回転数である。
ステップS3では、スイッチ46をON制御するとともに選択スイッチ45で位置検出部41を選択することで交流波形成手段47をEPS制御装置10の主回路に所定時間接続してステップS4に進む。
ステップS4では、バックアップ(B/U)回路50が正常か否かを判定する。ステップS4の判定結果が「Yes」(正常)である場合は、この処理を終了し、「No」(正常ではない)である場合は、ステップS5に進む。ここで、バックアップ回路50が正常か否かの判定の一例としては、例えばステップS3で所定時間EPS制御装置10の主回路にバックアップ回路50が接続されているときに、モータ速度算出部26からモータ回転数MVELが出力されている場合に正常、出力されていない場合に異常と判定できる。
ステップS5では、バックアップ(B/U)回路50が故障している旨の警報を例えば、車両の運転席前方のメータパネル等に表示を行ったりスピーカからの音声出力により行う。
一方、ステップS6では、レゾルバ15が故障していると判定されているので、スイッチ46をON制御するとともに選択スイッチ45で位置検出部41を選択してバックアップ(B/U)回路50をEPS制御装置10の主回路に常時接続してこの処理を終了する。なお、レゾルバ15の故障状態が解消されたと判定された場合にバックアップ回路50をEPS制御装置10の主回路から切り離すようにしてもよい。
したがって、上述の実施の形態によれば、交流波形成手段47および重畳部34によって交流微小電圧をd軸制御電圧Vdに対して重畳することで、バックアップ回路50により相電流検出部39で検出した相電流に基づいてモータ8の回転角度を検出することができるため、従来と比較してバックアップ用のレゾルバ15を設けていない分だけ、EPS制御装置10の大型化を抑制して設置自由度を向上することができる。
また、レゾルバ故障検出部44によりレゾルバ15の故障を検出した際に、交流波形成手段47および重畳部34によりd軸制御電圧Vdに交流微小電圧を重畳することで、バックアップ回路50によってモータ8の回転角度を検出することができ、さらに、レゾルバ15の故障が検出されていない場合であっても、所定のタイミングで所定時間だけ交流微小電圧の重畳を行い、バックアップ回路50が故障しているか否かを常に監視しているため、レゾルバ15の故障時に確実にバックアップ回路50によってモータ8の回転角度を検出することができ、この結果、モータ8の回転角度検出の信頼性を向上させることができる。
また、例えば、モータ8が低回転状態のときにd軸制御電圧Vdに対して交流微小電圧を重畳すると、当該交流微小電圧の重畳分のd軸電流による相電流がモータ8に流れ、ステアリングホイールに運転者が感じることができる振動が生じる虞があるが、モータ8が高回転の時に交流微小電圧を重畳することで、モータ8の相電流に対して重畳分が相対的に小さくなり、この結果、ステアリングホイールの振動による運転者の違和感を抑制することができる。
上述した実施の形態の他の態様として、交流波形成手段47で発生させていた交流微小電圧を、図4に示すように、矩形波電圧を発生する矩形波形成手段60に置き換える構成としても良い。
具体的には、矩形波形成手段60は、上述した実施の形態の交流波形成手段47と同様に、波高値が微小で比較的高周波な所定の周波数の電圧を発生するオシレータであり、交流波形成手段47との相違点としては、波形が交流波ではなく矩形波を採用している。この場合、矩形波が重畳されたV軸制御電圧Vdに基づいて出力された相電流の検出値であるU・V・W相電流IU,IV,IWに基づいてモータ8の回転角度を検出するために、上述したUVW/α−β変換部40に替えて、電流差分ベクトル検出(Current Difference Vector detect)部55を設けている。
この電流差分ベクトル検出部55は、電流差分ベクトル検出してこの結果をα−β座標に変換してα軸差分Δisαとβ軸差分Δisβとを出力する。そして、位置検出部は56は、電流差分ベクトル検出部55で検出されたα軸差分Δisαとβ軸差分Δisβとに基づいてモータ8の回転角度を検出して出力するように構成されている。したがって、この矩形波形成手段60によってd軸制御電圧Vdに矩形波を重畳させることで、上述した交流波形成手段47を用いた場合と同様にモータ8の回転角度を検出することができる。
尚、上記実施の形態ではモータ8の回転角度を検出するセンサとしてレゾルバ15を用いる場合について説明したが、回転角度を検出できるものであればレゾルバ15に限られるものではない。
本発明の実施の形態における電動パワーステアリング装置の概略構成図である。 本発明の実施の形態におけるEPS制御装置のブロック図である。 本発明の実施の形態におけるバックアップ回路選択の判定処理のフローチャートである。 本発明の実施の形態の他の態様におけるEPS制御装置のブロック図である。
符号の説明
8 モータ(ブラシレスモータ)
39 相電流検出部(電流センサ)
15 レゾルバ(回転角度検出手段)
44 レゾルバ故障検出部(故障検出手段)
47 交流波形成手段(重畳手段)
34 重畳部(重畳手段)
50 バックアップ回路(バックアップ手段)
60 矩形波形成手段(重畳手段)

Claims (2)

  1. ブラシレスモータの相電流を検出する電流センサと、前記ブラシレスモータの回転角度を検出する回転角度検出手段との各検出結果を少なくとも用いて求めたq軸電流およびd軸電流を2軸3相変換して前記ブラシレスモータの各相電流を制御する電動パワーステアリング装置において、
    前記回転角度検出手段の故障を検出する故障検出手段と、前記d軸電流を制御する制御信号に対して交流波電圧又は矩形波電圧を重畳可能な重畳手段と、を備え、該重畳手段によりd軸電流の制御信号に交流波電圧又は矩形波電圧が重畳されているときの前記ブラシレスモータの各相電流に基づいて前記ブラシレスモータの回転角度を検出するバックアップ手段を設け、
    該バックアップ手段は、前記故障検出手段によって前記回転角度検出手段の故障が検出された場合には、前記d軸電流の制御信号に対する交流波電圧又は矩形波電圧の重畳を維持し、前記故障検出手段によって前記回転角度検出手段の故障が検出されていない場合には、前記d軸電流の制御信号に対する交流波電圧又は矩形波電圧の重畳を所定のタイミングで所定時間だけ行うことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記故障検出手段によって前記回転角度検出手段の故障が検出されていない場合、前記ブラシレスモータが高回転状態のときに前記d軸電流の制御信号に対して交流波電圧又は矩形波電圧を所定時間だけ重畳させることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
JP2007263403A 2007-10-09 2007-10-09 電動パワーステアリング装置 Expired - Fee Related JP5038085B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007263403A JP5038085B2 (ja) 2007-10-09 2007-10-09 電動パワーステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007263403A JP5038085B2 (ja) 2007-10-09 2007-10-09 電動パワーステアリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009090817A JP2009090817A (ja) 2009-04-30
JP5038085B2 true JP5038085B2 (ja) 2012-10-03

Family

ID=40663235

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007263403A Expired - Fee Related JP5038085B2 (ja) 2007-10-09 2007-10-09 電動パワーステアリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5038085B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102012200089A1 (de) 2011-01-07 2012-07-12 Honda Motor Co., Ltd. Elektrische Servolenkungsvorrichtung
JP5224419B2 (ja) 2011-02-09 2013-07-03 本田技研工業株式会社 電動パワーステアリング装置
JP5591837B2 (ja) 2012-01-25 2014-09-17 本田技研工業株式会社 車両及び操舵装置
JP2017103927A (ja) * 2015-12-02 2017-06-08 トヨタ自動車株式会社 モータ制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009090817A (ja) 2009-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4498353B2 (ja) 電動機制御装置
US7298109B2 (en) Electric power steering apparatus, and method for detecting abnormality of angle detector thereof
JP5396948B2 (ja) モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置
JP4710528B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2009006963A (ja) 電動パワーステアリング装置
WO2019008676A1 (ja) インバータ装置、及び、電動パワーステアリング装置
JP4628833B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
CN110304132B (zh) 电动机驱动的动力转向装置及其控制方法
JP5252190B2 (ja) モータ制御装置
JP5376213B2 (ja) モータ制御装置
JP5273450B2 (ja) モータ制御装置
JP2013059258A (ja) モータ制御装置
JP2017226305A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP4603340B2 (ja) モータ制御装置、および操舵装置
JP5038085B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
US10946890B2 (en) Steering control unit
JP5406226B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2005210814A (ja) モータ制御装置
JP5719177B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
EP2066018A2 (en) Motor control device
JP2008154308A (ja) 電動パワーステアリング制御装置
JP4348897B2 (ja) 電動パワーステアリング装置のモータ制御装置
JP2012249424A (ja) モータ制御装置
JP2019047568A (ja) モータ制御装置
JP2005088709A (ja) ステアリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110616

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120619

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120705

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150713

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5038085

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees