JP5252190B2 - モータ制御装置 - Google Patents
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回転角センサの故障(信号線の断線故障や短絡故障を含む)が生じると、ロータ回転角を特定することができなくなるから、ブラシレスモータの駆動制御を継続できなくなる。
また、回転角センサは耐環境性が問題となるうえ、高価な位置センサおよびこれに関連する配線がコストの削減を阻害し、かつ、小型化を阻害している。この問題に対処するために、回転角センサを用いずに、センサレス駆動方式だけでブラシレスモータを駆動することも提案されている(特許文献1)。
そこで、この発明の目的は、推定回転角によるモータの制御を適切に行うことができるモータ制御装置を提供することである。
また、この発明では、回転角速度の大きさが前記所定値を超える場合に、回転角速度の大きさが大きいほど大きくなるように設定された係数が基本指令値に乗じられる。これにより、推定回転角に基づくモータの駆動制御が行われていない状態から、推定回転角に基づくモータの駆動制御を行う状態へと移行するときに、モータが急に大きなトルクを発生することを抑制または防止できる。
たとえば、このモータ制御装置を電動パワーステアリング装置の駆動源としてのモータの制御に適用する場合に、モータの駆動制御の開始に伴って操作トルクが急変することを抑制または防止できる。これにより、運転者に与える違和感を緩和または解消できる。
図1は、この発明の一実施形態に係るモータ制御装置を適用した電動パワーステアリング装置の電気的構成を説明するためのブロック図である。この電動パワーステアリング装置は、車両のステアリングホイールに加えられる操作トルクを検出するトルクセンサ7と、車両の速度を検出する車速センサ8と、車両の舵取り機構3に操舵補助力を与えるモータ1と、このモータ1を駆動制御するモータ制御装置10とを備えている。モータ制御装置10は、トルクセンサ7が検出する操作トルクおよび車速センサ8が検出する車速に応じてモータ1を駆動することによって、操舵状況に応じた適切な操舵補助を実現する。モータ1は、たとえば、三相ブラシレスモータであり、図2に図解的に示すように、界磁としてのロータ50と、U相、V相およびW相のステータ巻線51,52,53を含むステータ55とを備えている。モータ1は、ロータの外部にステータを配置したインナーロータ型のものであってもよいし、筒状のロータの内部にステータを配置したアウターロータ型のものであってもよい。
電流検出部11はモータ1のステータ巻線51,52,53を流れる電流を検出する。より具体的には、電流検出部11は、3相(U相、V相およびW相)のステータ巻線51,52,53における相電流をそれぞれ検出する電流検出器を有する。
dq軸目標電流値演算部16は、基本目標電流値I*に基づいて、モータ1のロータ磁極方向に沿うd軸電流成分の目標値(d軸目標電流値Id *)と、d軸に直交するq軸電流成分の目標値(q軸目標電流値Iq *)とを生成する。以下、これらをまとめていうときには、「目標電流値Idq」という。
UVW/αβ座標変換部17Aは、三相検出電流Iuvwを、二相固定座標系(α−β)上での電流IαおよびIβ(以下、これらをまとめていうときには「二相検出電流Iαβ」という。)に座標変換する。二相固定座標系(α−β)とは、ロータ50の回転中心を原点として、ロータ50の回転平面内にα軸およびこれに直交するβ軸を定めた固定座標系である(図2参照)。座標変換された二相検出電流Iαβは、αβ/γδ座標変換部17Bに与えられる。
PWM制御部21は、三相の電圧指令値Vu *,Vv *,Vw *に応じて制御されたデューティ比の駆動信号を生成して駆動回路13に与える。これにより、モータ1の各相には、該当する相の電圧指令値Vu *,Vv *,Vw *に応じたデューティ比で電圧が印加されることになる。
平滑化部24は、回転角速度演算部23によって生成される回転角速度ωに対して平滑化処理を行う。この平滑化処理は、たとえば、ローパスフィルタによって行うことができる。
推定回転角使用判定部26は、また、第1および第2スイッチ29,30をオフ状態としてモータ1の駆動を停止したときに、回転角推定部31の内部状態をリセットして初期化する。より具体的には、回転角推定部31の内部変数をリセットする。これにより、回転角速度の大きさ|ω|が増加して所定値ωthに達して第1および第2スイッチ29,30がオン状態となったときに、モータ1から急に大きなトルクが発生することを回避できる。ただし、後述のゲイン設定部27などの働きによって、モータ1から急に大きなトルクが発生することは回避できるので、回転角推定部31の内部状態は必ずしもリセットする必要はなく、たとえば、第1および第2スイッチ29,30がオフ状態とされる直前の状態を維持するようにしてもよい。
図4は、回転角推定部31の構成例を示すブロック図である。回転角推定部31は、信号処理部35と、ロータ角推定部36とを備えている。
ロータ角推定部36には、信号処理部35によって信号処理(フィルタリング)された後の二相電圧指令値Vαβおよび二相検出電流Iαβが与えられるようになっている。ロータ角推定部36は、モータ1の数学モデルであるモータモデルに基づき、モータ1の誘起電圧を外乱として推定する外乱オブザーバ39と、この外乱オブザーバ39が出力する推定誘起電圧から高周波成分を除去する低域通過フィルタで構成された推定値フィルタ40と、この推定値フィルタ40が出力する推定誘起電圧(フィルタリング後の値)に基づいて、ロータ50の推定回転角θEを生成する推定回転角生成部41とを有している。そして、信号処理部35の電圧フィルタ37によってフィルタリングされた二相電圧指令値Vαβと、電流フィルタ38によってフィルタリングされた二相検出電流Iαβとが、ロータ角推定部36の外乱オブザーバ39に入力されるようになっている。この外乱オブザーバ39と推定値フィルタ40とによって、モータ1の誘起電圧を推定する誘起電圧推定手段が構成されている。
誘起電圧Eαβは、次の(3)式で表すことができる。ただし、KEは誘起電圧定数、θはロータ回転位置、ωはロータ回転速度である。
推定回転角使用判定部26は、回転角速度ωが推定回転角θEの精度を確保するのに充分な条件を満たしているかどうかを判断するために、回転角速度演算部23が生成する回転角速度ωを蓄積する(ステップS7)。たとえば、時系列に従って連続する所定回(たとえば8回)の制御周期において求められた所定個(たとえば8個)の回転角速度ωが蓄積される。
さらに、推定回転角使用判定部26は、前記蓄積した所定個の回転角速度ωの平均値ωavを求め、この平均値ωavの絶対値|ωav|(回転角速度ωの大きさを表す値)が前記所定値ωth以上で、かつ、上限値ωNL以下かどうかを判断する(ステップS9)。上限値ωNLは、たとえば、モータ1の無負荷回転速度に対応する値である。前記平均値の絶対値|ωav|が上限値ωNL以下であれば、回転角速度ωの値が妥当な範囲内にあることが分かる。平均値の絶対値|ωav|が上限値ωNLを超えていれば、回転角推定部31における推定精度が悪く、回転角速度ωの演算に問題が生じていることが分かる。また、平均値の絶対値|ωav|が所定値ωth以上であれば、回転角推定部31によって充分な精度の推定回転角θEを演算できる状態であることが分かる。平均値の絶対値|ωav|が所定値ωth未満ならば、充分な精度の推定回転角θEが得られないおそれがある。
また、前述の実施形態では、回転角センサとしてのレゾルバ2の故障時に推定回転角θEを用いたセンサレス制御を行う構成について説明したが、回転角センサを備えずに、専ら、推定回転角θEを用いたセンサレス制御によってモータ1を駆動する構成としてもよい。
Claims (2)
- ロータと、このロータに対向するステータとを備えたモータを制御するためのモータ制御装置であって、
前記ロータの回転角を推定するための回転角推定手段と、
前記ロータの回転角速度を求める手段と、
前記ロータの回転角速度の大きさが所定値以上であることを条件に、前記回転角推定手段によって求められた推定回転角に基づいて前記モータを駆動制御する制御手段とを含み、
前記制御手段は、
前記モータを駆動するための基本指令値を設定する基本指令値設定手段と、
この基本指令値に係数を乗算する手段と、
前記回転角速度の大きさが前記所定値以下のときに零であり、当該所定値を超えて大きくなるに従って大きくなるように前記係数を設定する係数設定手段とを含む、モータ制御装置。 - 前記回転角速度を平滑化する平滑化手段をさらに含み、
前記係数設定手段は、前記平滑化手段によって平滑化された回転角速度に基づいて前記係数を設定するものである、請求項1記載のモータ制御装置。
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