JP4919096B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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    • H02P29/02Providing protection against overload without automatic interruption of supply
    • H02P29/032Preventing damage to the motor, e.g. setting individual current limits for different drive conditions

Description

本発明は、モータを制御するモータ制御装置に関する。特に、全相のうち1相が通電不能となったときに、通電不能となった相以外の各相に相電圧を供給するモータ制御装置に関する。
従来、モータを制御するモータ制御装置として、例えば特許文献1に開示されている電動機制御装置がある。この電動機制御装置は、インバータと、電流制御手段とを備えている。電流制御手段は、異常判定手段と、正常時電流制御手段と、異常時電流制御手段と、切替え手段とから構成されている。インバータの1相が断線すると、異常判定手段が断線を判定する。切替え手段は、異常判定手段の判定結果に基づいて正常時電流制御手段を異常時電流制御手段と切替える。インバータは、異常時電流制御手段から出力される電圧指令に基づいて駆動される。具体的には、断線した相以外の相に所定の相電圧を供給するように制御される。これにより、1相が断線してもリプルの小さいモータトルクを継続して出力させることができる。
WO2005/091488
ところで、1相が断線し、その後、断線した相が他の相と短絡した場合、断線した相以外の相に供給する相電圧を調整し、相電流の位相をずらすことで、同様にリプルの小さいモータトルクを継続して出力させることができる。しかし、前述した電動機制御装置は、1相が断線し、その後、断線した相が他の相と短絡するような故障状態の変化を判定できる構成を備えていない。そのため、1相が通電不能となったあと、さらに故障状態が変化しても、変化した故障状態に対応した制御をすることができないという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、全相のうち1相が通電不能となったあと、さらに故障状態が変化しても、変化した故障状態に対応した制御をすることができるモータ制御装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び発明の効果
そこで、本発明者は、この課題を解決すべく鋭意研究し試行錯誤を重ねた結果、多相モータの中性点電圧に着目することで故障状態の変化を判定することができ、この判定結果に基づいて制御状態を切替えることで、全相のうち1相が通電不能となったあと、さらに故障状態が変化しても、変化した故障状態に対応して多相モータを制御できることを思いつき、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1に記載のモータ制御装置は、複数の相コイルを有する多相モータに接続され、前記多相モータに相電圧を供給する多相インバータと、故障が発生していないときには、全相に相電圧を供給する第1制御状態で前記多相インバータを制御し、全相のうち1相が通電不能となったときには、通電不能となった相以外の各相に相電圧を供給する第2制御状態で前記多相インバータを制御する制御手段と、を備えたモータ制御装置において、前記制御手段は、全相のうち1相が通電不能となったあと、前記多相モータの中性点電圧に基づいて、故障状態が、1相が断線し、その後、断線した相が他の相と短絡する故障状態へと変化することを判定するとともに、故障状態が変化したときは、変化した故障状態に対応した制御状態で前記多相インバータを制御することを特徴とする。
この構成によれば、全相のうち1相が通電不能になると、多相モータの中性点電圧が変化する。その後、故障状態が変化すると多相モータの中性点電圧がさらに変化する。従って、多相モータの中性点電圧に基づいて故障状態の変化を判定することができる。これにより、全相のうち1相が通電不能となったあと、さらに故障状態が多相モータの中性点電圧に基づいて、1相が断線し、その後、断線した相が他の相と短絡する故障状態へと変化しても、変化した故障状態に対応した制御をすることができる。
請求項2に記載のモータ制御装置は、請求項1に記載のモータ制御装置において、制御手段は、全相のうち1相が通電不能となったあと、多相モータの中性点電圧が第1判定電圧範囲の範囲内のとき、第2制御状態で多相インバータを制御し、多相モータの中性点電圧が第2判定電圧範囲の範囲内のとき、第2制御状態に対して相電流の位相をずらすように、通電不能となった相以外の各相に相電圧を供給する第3制御状態で多相インバータを制御することを特徴とする。
この構成によれば、全相のうち1相が通電不能になると、多相モータの中性点電圧が変化し、所定電圧範囲、第1判定電圧範囲の範囲内となる。このとき、通電不能となった相以外の各相に相電圧を供給することで、安定したトルクを継続して発生させることができる。その後、通電不能となった相が他の相と短絡すると、多相モータの中性点電圧がさらに変化し、第1判定電圧範囲とは異なる所定電圧範囲、第2判定電圧範囲の範囲内となる。このとき、相電流の位相をずらすように、通電不能となった相以外の各相に相電圧を供給することで、同様に安定したトルクを継続して発生させることができる。そのため、全相のうち1相が通電不能となったあと、さらに故障状態が変化しても、変化した故障状態に対応して確実に制御することができる。
請求項3に記載のモータ制御装置は、請求項2に記載のモータ制御装置において、制御手段は、全相のうち1相が通電不能となったあと、多相モータの中性点電圧が、第1判定電圧範囲及び第2判定電圧範囲の範囲外になったとき、多相インバータの制御を停止する第4制御状態になることを特徴とする。この構成によれば、全相のうち1相が通電不能となった場合、及び、通電不能となった相が他の相と短絡した場合以外の場合に、多相インバータの制御を停止させることができる。これらの場合、トルクを発生させることが困難であるか、又は、発生させたとしてもリプルが大きく不安定である。そのため、これらの場合に、多相インバータの制御を停止させることで、多相モータの無駄な動作を抑えることができる。
請求項4に記載のモータ制御装置は、請求項3に記載のモータ制御装置において、多相インバータと多相モータの間に設けられ、制御手段によって制御され多相インバータと多相モータを電気的に断続する断続手段を有し、制御手段は、第4制御状態になったとき、多相インバータと多相モータを電気的に遮断するように断続手段を制御することを特徴とする。この構成によれば、多相モータの無駄な動作を確実に抑えることができる。
請求項5に記載のモータ制御装置は、請求項2〜4のいずれか1項に記載のモータ制御装置において、第1判定電圧範囲は、相電圧及び多相モータの相誘起電圧に基づいて求められ、第2判定電圧範囲は、相電圧に基づいて求められることを特徴とする。この構成によれば、全相のうち1相が通電不能となった場合、多相モータの中性点電圧は、等価回路の回路方程式に基づいて相電圧と多相モータの相誘起電圧によって求めることができる。そのため、各構成要素の特性のばらつき等を考慮することにより、相電圧及び多相モータの相誘起電圧に基づいて第1判定電圧範囲を求めることができる。また、通電不能となった相が他の相と短絡した場合、多相モータの中性点電圧は、等価回路の回路方程式に基づいて相電圧によって求めることができる。そのため、各構成要素の特性のばらつき等を考慮することにより、相電圧に基づいて第2判定電圧範囲を求めることができる。
請求項6に記載のモータ制御装置は、請求項5に記載のモータ制御装置において、第1判定電圧範囲及び第2判定電圧範囲を求めるための相電圧は、検出結果又は指令値であり、第1判定電圧範囲を求めるための多相モータの相誘起電圧は、多相モータの誘起電圧定数及び多相モータの回転数の検出結果に基づいて求められることを特徴とする。この構成によれば、第1判定電圧範囲及び第2判定電圧範囲を確実に求めることができる。
請求項7に記載のモータ制御装置は、請求項1〜6のいずれか1項に記載のモータ制御装置において、多相モータの相数に対応した複数のインピーダンス素子を星型結線して構成され、各インピーダンス素子の開放端が各相にそれぞれ接続される中性点電圧検出手段を有し、多相モータの中性点電圧は、中性点電圧検出手段の中性点電圧であること特徴とする。この構成によれば、多相インバータと多相モータとの間の任意の位置において、多相モータの中性点電圧を確実に検出することができる。
請求項8に記載のモータ制御装置は、請求項7に記載のモータ制御装置において、中性点電圧検出手段は、各インピーダンス素子のインピーダンスが、多相モータの各相のインピーダンスより大きいことを特徴とする。この構成によれば、中性点電圧検出手段に流れる電流を抑えることができる。そのため、中性点電圧検出手段による損失を抑えることができる。
請求項9に記載のモータ制御装置は、請求項5〜8のいずれか1項に記載のモータ制御装置において、多相モータの中性点電圧、第1判定電圧範囲及び第2判定電圧範囲は、一定範囲内の時定数でフィルタリング処理がなされていることを特徴とする。この構成によれば、一定範囲内の時定数でフィルタリング処理することにより、概ね同一時点の多相モータの中性点電圧、第1判定電圧範囲及び第2判定電圧範囲に基づいて判定することができる。そのため、より正確に故障状態の変化を判定することができる。なお、同一時定数でフィルタリング処理がなされているとより好ましい。
請求項10に記載のモータ制御装置は、請求項1〜9のいずれか1項に記載のモータ制御装置において、多相モータは、車両に搭載され、ステアリングホイールの操舵を補助するためのトルクを発生することを特徴とする。この構成によれば、全相のうち1相が通電不能となったあと、さらに故障状態が変化しても、変化した故障状態に対応した制御をすることで、ステアリングホイールの操舵を補助するためのトルクを継続して発生させることができる。
なお、第1〜第4制御状態は制御状態を、第1及び第2判定電圧範囲は判定電圧範囲をそれぞれ区別するために便宜的に導入したものである。
次に実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。
(第1実施形態)
まず、図1を参照してモータ制御装置の構成について説明する。ここで、図1は、第1実施形態におけるモータ制御装置の回路図である。
図1に示すモータ制御装置1は、3相交流モータM1(多相モータ)を制御するための装置である。3相交流モータM1は、例えば、車両に搭載され、ステアリングホイールの操舵を補助するためのトルクを発生するモータである。3相交流モータM1は、Y結線されたU相コイルL10、V相コイルL11及びW相コイルL12を備えている。各相コイルL10〜L12のインピーダンスは概ね同一値に設定されている。また、3相交流モータM1には、回転角センサS1が設けられている。モータ制御装置1は、3相インバータ回路10(多相インバータ)と、リレー11、12(断続手段)と、駆動回路13と、相電圧検出回路14と、中性点電圧検出回路(中性点電圧検出手段)15と、中性点電圧フィルタ回路16と、マイクロコンピュータ17(制御手段)とから構成されている。
3相インバータ回路10は、駆動回路13を介してマイクロコンピュータ17によって制御され、モータ駆動電源(図略)の電圧を所定の相電圧に変換して3相交流モータM1に供給する回路である。3相インバータ回路10は、MOSFET100〜105と、抵抗106〜108とから構成されている。MOSFET100、103、MOSFET101、104及びMOSFET102、105はそれぞれ直列接続されている。MOSFET103〜105のソースには、抵抗106〜108の一端がそれぞれ接続されている。抵抗106〜108の接続されたMOSFET100、103、MOSFET101、104及びMOSFET102、105は並列接続されている。MOSFET100〜102のドレインはモータ駆動電源の正極端に、抵抗106〜108の他端はモータ駆動電源の負極端にそれぞれ接続されている。MOSFET100〜105のゲートは駆動回路13にそれぞれ接続されている。抵抗106〜108の一端はマイクロコンピュータ17にそれぞれ接続されている。MOSFET100、103、MOSFET101、104及びMOSFET102、105の直列接続点には、U相出力端、V相出力端及びW相出力端が形成されている。U相出力端は、リレー11を介して3相交流モータM1のU相端に接続されている。V相出力端は、3相交流モータM1のV相端に接続されている。W相出力端は、リレー12を介して3相交流モータM1のW相端に接続されている。
リレー11、12は、マイクロコンピュータ17によって制御され、3相インバータ回路10と3相交流モータM1を電気的に接続又は遮断する素子である。具体的には、半導体リレー又は機械リレーである。リレー11は、3相インバータ回路10のU相出力端と3相交流モータM1のU相端の間に配設されている。リレー12は、3相インバータ回路10のW相出力端と3相交流モータM1のW相端の間に配設されている。
駆動回路13は、マイクロコンピュータ17の出力するPWM信号に基づいてMOSFET100〜105をオン、オフする回路である。駆動回路13の入力端はマイクロコンピュータ17に接続されている。また、出力端はMOSFET100〜105のゲートにそれぞれ接続されている。
相電圧検出回路14は、各相電圧を検出し、フィルタリング処理をして出力する回路である。相電圧検出回路14は、U相電圧フィルタ回路140と、V相電圧フィルタ回路141と、W相電圧フィルタ回路142とから構成されている。U相電圧フィルタ回路140は、U相電圧を検出し、フィルタリング処理をして出力する回路である。U相電圧フィルタ回路140は、抵抗140a、140bと、コンデンサ140cとから構成されている。抵抗140a、140bは直列接続されている。抵抗140bには、コンデンサ140cが並列接続されている。直列接続された抵抗140a、140bの一端はリレー11と3相交流モータM1のU相端の間に、他端は回路駆動電源(図略)の負極端にそれぞれ接続されている。また、抵抗140a、140bの直列接続点はマイクロコンピュータ17に接続されている。V相電圧フィルタ回路141及びW相電圧フィルタ回路142も同様の構成である。V相電圧フィルタ回路141は、3相インバータ10のV相出力端と3相交流モータM1のV相端の間に接続されている。W相電圧フィルタ回路142は、リレー12と3相交流モータM1のW相端の間に接続されている。U相電圧フィルタ回路140、V相電圧フィルタ回路141及びW相電圧フィルタ回路142の時定数は概ね同一値に設定されている。
中性点電圧検出回路15は、3相インバータ回路10と3相交流モータM1との間の所定箇所において、3相交流モータM1の中性点電圧を検出する回路である。中性点電圧検出回路15は、3相交流モータM1の相数に対応した3つの抵抗150〜152によって構成されている。抵抗150〜152の抵抗値は、互いに等しく、3相交流モータM1の各相コイルL10〜L12のインピーダンスより大きい値に設定されている。抵抗150〜152はY結線されている。Y結線された抵抗150〜152の開放端は、3相インバータ回路10と3相交流モータM1の間の各相にそれぞれ接続されている。具体的には、3相インバータ回路10と3相交流モータM1の間であって、U相電圧フィルタ回路140、V相電圧フィルタ回路141及びW相電圧フィルタ回路142の接続点にそれぞれ接続されている。
中性点電圧フィルタ回路16は、中性点電圧検出回路15の出力電圧、具体的には、Y結線された抵抗150〜152の中性点電圧をフィルタリング処理して出力する回路である。中性点電圧フィルタ回路16は、抵抗160、161と、コンデンサ162とから構成されている。抵抗160、161は、直列接続されている。抵抗161には、コンデンサ162が並列接続されている。直列接続された抵抗160、161の一端は回路駆動電源の正極端に、他端は回路駆動電源の負極端にそれぞれ接続されている。また、抵抗160、161の直列接続点はマイクロコンピュータ17に接続されている。中性点電圧フィルタ回路16の時定数は、U相電圧フィルタ回路140、V相電圧フィルタ回路141及びW相電圧フィルタ回路142の時定数と概ね同一値に設定されている。中性点電圧フィルタ回路16、U相電圧フィルタ回路140、V相電圧フィルタ回路141及びW相電圧フィルタ回路142の時定数は、一定範囲内の概ね同一値に設定されている。
マイクロコンピュータ17は、外部から入力される指令に基づいてMOSFET100〜105をオン、オフするためのPWM信号を出力する素子である。マイクロコンピュータ17は、故障が発生していないときには、U相、V相及びW相に3相交流電圧を供給する第1制御状態で3相インバータ回路10を制御する。一方、3相インバータ回路10と3相交流モータM1の間で、U相、V相及びW相のうち1相が通電不能になると、通電不能となった相以外の各相に所定の相電圧を供給する第2制御状態で3相インバータ回路10を制御する。その後、中性点電圧検出回路15の出力に基づいて故障状態の変化を判定し、変化した故障状態に対応した制御状態で3相インバータ回路10を制御する。マイクロコンピュータ17のPWM信号出力端は駆動回路13の入力端に接続されている。マイクロコンピュータ17のアナログ入力端は3相インバータ回路10を構成する抵抗106〜108の一端にそれぞれ接続されている。また、U相フィルタ回路140、V相フィルタ回路141及びW相フィルタ回路142を構成する抵抗140a、140b、抵抗141a、141b及び抵抗142a、142bの直列接続点にそれぞれ接続されている。さらに、中性点電圧フィルタ回路16を構成する抵抗160、161の直列接続点に接続されている。
次に、図2及び図3を参照して故障状態の変化の検出原理について説明する。ここで、図2は、U相が通電不能となった状態における中性点電圧検出回路と3相交流モータの等価回路図である。図3は、通電不能となったU相がV相と短絡した状態における中性点電圧検出回路と3相交流モータの等価回路図である。なお、3相インバータ回路10と3相交流モータM1の間のU相、V相、W相の各相電圧をVu、Vv、Vwとする。また、中性点電圧検出回路15を構成する抵抗150〜152の抵抗値をR、抵抗150〜152に流れ込む相電流をIu、Iv、Iw、中性点電圧検出回路15の出力電圧である抵抗150〜152の中性点電圧をVn’とする。さらに、3相交流モータM1のU相コイルL10、V相コイルL11及びW相コイルL12のインピーダンスをZ、各相の誘起電圧をEu、Ev、Ew、各相に流れ込む相電流をiu、iv、iw、中性点電圧をVnとする。
図2に示すように、全相のうちU相が通電不能となった場合、より具体的には、中性点電圧検出回路15のU相接続点より3相インバータ回路10側でU相が通電不能となった場合、中性点電圧検出回路15において数1〜数3に示す回路方程式が成立する。
Figure 0004919096
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また、3相交流モータM1において数4〜数6に示す回路方程式が成立する。
Figure 0004919096
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これら数1〜数6に基づいて数7を導出することができる。
Figure 0004919096
数7は、全相のうちU相が通電不能となった場合、中性点電圧検出回路15の出力電圧が、通電不能となった相以外のV相及びW相の電圧と、3相交流モータM1のU相の誘起電圧とによって定まる所定電圧になることを示すものである。
一方、図3に示すように、通電不能となったU相が、通電不能となった相以外のV相と短絡した場合、より具体的には、通電不能箇所より3相交流モータM1側でV相と短絡した場合、中性点電圧検出回路15において数8〜数11が成立する。
Figure 0004919096
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また、3相交流モータM1において数12〜数15が成立する。
Figure 0004919096
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Figure 0004919096
Figure 0004919096
これら数8〜数15に基づいて数16を導出することができる。
Figure 0004919096
数16は、通電不能となったU相が、通電不能となった相以外のV相と短絡した場合、中性点電圧検出回路15の出力電圧が、通電不能となった相以外のV相及びW相の電圧によって定まる所定電圧になることを示すものである。
そのため、中性点電圧検出回路15の出力電圧に基づいて、全相のうち1相が通電不能となったあと、通電不能となった相が、通電不能となった相以外の相と短絡したことを判定することができる。なお、回路特性のばらつきがあるため、対応する故障状態になったとしても、中性点電圧検出回路15の出力電圧が、数7及び数16によって定まる電圧値に一致しない場合も起りうる。そのため、実際には、中性点電圧検出回路15の出力電圧が、数7及び数16によって定まる電圧値に基づいて設定された所定の電圧範囲内にあるか否かによって判定することとなる。
次に、図2〜図5を参照して故障状態の変化に対応した制御方法について説明する。ここで、図4は、U相が通電不能となった状態における3相交流モータの相電流と出力トルクを示すグラフである。図5は、通電不能となったU相がV相と短絡した状態における3相交流モータの相電流と出力トルクを示すグラフである。
図2に示すように、全相のうちU相が通電不能となった場合、図4に示すように、通電不能となった相以外のV相及びW相に所定の相電圧を供給することで、リプルの少ない安定したトルクを継続して出力することができる。
一方、図3に示すように、通電不能となったU相が、通電不能となった相以外のV相と短絡した場合、図5に示すように、相電流の位相をずらすように、通電不能となった相以外のV相及びW相に所定の相電圧を供給することで、同様に安定したトルクを継続して出力することができる。
次に、図1〜図5を参照してモータ制御装置の動作について説明する。図1において、断線や短絡等の故障が発生していないときには、マイクロコンピュータ17は、U相、V相及びW相に3相交流電圧を供給する第1制御状態で3相インバータ回路10を制御する。具体的には、外部から入力される電流指令、抵抗106〜108によって検出された各相電流、及び、回転角センサS1によって検出された回転角に基づいて各相電圧指令を算出する。そして、算出した各相電圧指令を対応するPWM信号に変換して出力する。これにより、3相交流モータがトルクを発生し、ステアリングホイールの操舵が補助される。
一方、U相、V相及びW相のうち1相が通電不能となると、マイクロコンピュータは、公知の検出方法(例えば、特開平8−163889号公報)で通電不能となった相を検出する。そして、前述したように、通電不能となった相以外の各相に所定の相電圧を供給する第2制御状態で3相インバータ回路10を制御する。これにより、1相が通電不能であるにも係わらず、3相交流モータがリプルの少ない安定したトルクを継続して発生し、ステアリングホイールの操舵が引き続き補助される。
その後、マイクロコンピュータは、相電圧検出回路14を介して各相電圧を検出する。また、回転角センサS1の検出結果から3相交流モータM1の回転数を算出する。さらに、予め設定されている3相交流モータM1の誘起電圧定数と算出した回転数から相誘起電圧を算出する。そして、前述した数7に基づいて、検出した各相電圧及び算出した相誘起電圧から第1判定電圧範囲を算出する。また、前述した数16に基づいて、検出した相電圧から第2判定電圧範囲を算出する。
その後、マイクロコンピュータ17は、検出した中性点電圧検出回路15の出力電圧を第1判定電圧範囲及び第2判定電圧範囲と比較する。中性点電圧検出回路15の出力電圧が第1判定電圧範囲の範囲内にある場合には、マイクロコンピュータ17は、1相が通電不能となった状態が継続していると判断し、第2制御状態を維持する。中性点電圧検出回路15の出力電圧が第2判定電圧範囲の範囲内にある場合には、マイクロコンピュータ17は、通電不能となった相が他の相と短絡したと判断し、前述したように、第2制御状態に対して相電流の位相をずらすように、通電不能となった相以外の各相に相電圧を供給する第3制御状態に移行する。これにより、通電不能となった相が他の相と短絡しているにも係わらず、3相交流モータがリプルの少ない安定したトルクを継続して発生し、ステアリングホイールの操舵が引き続き補助される。
これに対し、中性点電圧検出回路15の出力電圧が第1判定電圧範囲及び第2判定電圧範囲の範囲外にある場合には、マイクロコンピュータ17は、継続してトルクを出力することが困難であると判断し、3相インバータ回路10の制御を停止するとともに、リレー11、12をオフして3相インバータ回路10と3相交流モータM1を電気的に遮断する第4制御状態に移行する。
最後に、具体的効果について説明する。第1実施形態によれば、全相のうち1相が通電不能になると、中性点電圧検出回路15の出力電圧が変化する。その後、故障状態が変化すると中性点電圧検出回路15の出力電圧がさらに変化する。従って、中性点電圧検出回路15の出力電圧、つまり、3相交流モータM1の中性点電圧に基づいて故障状態の変化を判定することができる。これにより、全相のうち1相が通電不能となったあと、さらに故障状態が変化しても、変化した故障状態に対応した制御をすることで、ステアリングホイールの操舵を補助するためのトルクを継続して発生させることができる。
また、第1実施形態によれば、全相のうち1相が通電不能になると、中性点電圧検出回路15の出力電圧が変化し、所定電圧範囲、第1判定電圧範囲の範囲内となる。このとき、通電不能となった相以外の各相に相電圧を供給することで、安定したトルクを継続して発生させることができる。その後、通電不能となった相が他の相と短絡すると、中性点電圧検出回路15の出力電圧がさらに変化し、第1判定電圧範囲とは異なる所定電圧範囲、第2判定電圧範囲の範囲内となる。このとき、相電流の位相をずらすように、通電不能となった相以外の各相に相電圧を供給することで、同様に安定したトルクを継続して発生させることができる。そのため、全相のうち1相が通電不能となったあと、さらに故障状態が変化しても、変化した故障状態に対応して確実に制御することができる。
また、第1実施形態によれば、全相のうち1相が通電不能となった場合、及び、通電不能となった相が他の相と短絡した場合以外の場合に、3相インバータ10の制御を停止させることができる。これらの場合、トルクを発生させることが困難であるか、又は、発生させたとしてもリプルが大きく不安定である。そのため、これらの場合に、3相インバータ10の制御を停止させることで、3相交流モータM1の無駄な動作を抑えることができる。
また、第1実施形態によれば、3相インバータ回路10と3相交流モータM1を電気的に接続又は遮断するリレー11、12を備えている。マイクロコンピュータ17は、第4制御状態のとき、リレー11、12をオフして3相インバータ回路10と3相交流モータM1を電気的に遮断する。そのため、3相交流モータM1の無駄な動作を確実に抑えることができる。
また、第1実施形態によれば、全相のうち1相が通電不能となった場合、中性点電圧検出回路15の出力電圧は、等価回路の回路方程式に基づいて、数7に示すように相電圧と3相交流モータM1の相誘起電圧によって求めることができる。そのため、各構成要素の特性のばらつき等を考慮することにより、相電圧及び3相交流モータM1の相誘起電圧に基づいて第1判定電圧範囲を求めることができる。また、通電不能となった相が他の相と短絡した場合、中性点電圧検出回路15の出力電圧は、等価回路の回路方程式に基づいて、数16に示すように相電圧によって求めることができる。そのため、各構成要素の特性のばらつき等を考慮することにより、相電圧に基づいて第2判定電圧範囲を求めることができる。
また、第1実施形態によれば、検出した各相電圧及び算出した相誘起電圧から第1判定電圧範囲を算出している。また、検出した相電圧から第2判定電圧範囲を算出している。そのため、第1判定電圧範囲及び第2判定電圧範囲を確実に求めることができる。
また、第1実施形態によれば、3相交流モータM1の相数に対応した3つの抵抗150〜152によって構成される中性点電圧検出回路15を備えている。抵抗150〜152はY結線されている。Y結線された抵抗150〜152の開放端は、3相インバータ回路10と3相交流モータM1の間の各相にそれぞれ接続されている。3相インバータ10と3相交流モータM1との間の任意の位置において、3相交流モータM1の中性点電圧を確実に検出することができる。
さらに、第1実施形態によれば、中性点電圧検出回路15の抵抗150〜152の抵抗値は、3相交流モータM1の各相コイルL10〜L12のインピーダンスより大きい値に設定されている。そのため、中性点電圧検出回路15に流れる電流を抑えることができる。従って、中性点電圧検出回路15による損失を抑えることができる。
加えて、第1実施形態によれば、U相電圧フィルタ回路140、V相電圧フィルタ回路141、W相電圧フィルタ回路142及び 中性点電圧フィルタ回路16を備えている。これらのフィルタ回路の時定数は概ね同一値に設定されている。そのため、制御に影響がない範囲で概ね同一時点の第1判定電圧範囲、第2判定電圧範囲及び中性点電圧検出回路15の出力電圧に基づいて判定することができる。従って、正確に故障状態の変化を判定することができる。
なお、第1実施形態では、各相電圧の検出結果に基づいて第1判定電圧範囲及び第2電圧判定範囲を算出している例を挙げているが、これに限られるものではない。各相電圧指令値を用いてもよい。
また、第1実施形態では、U相電圧フィルタ回路140、V相電圧フィルタ回路141、W相電圧フィルタ回路142及び 中性点電圧フィルタ回路16を備え、ハードウェア的にフィルタリング処理がなされている例を挙げているが、これに限られるものではない。マイクロコンピュータ17によって、ソフト的にフィルタリング処理がなされていてもよい。
さらに、第1実施形態では、3相交流モータM1のU相コイルL10、V相コイルL11及びW相コイルL12がY結線されている例を挙げているが、これに限られるものではない。U相コイルL10、V相コイルL11及びW相コイルL12がΔ結線されていてもよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態のモータ制御装置について説明する。第2実施形態のモータ制御装置は、第1実施形態のモータ制御装置が中性点電圧検出回路の出力電圧に基づいて故障状態の変化を判定していたのに対して、3相交流モータの中性点電圧に基づいて故障状態の変化を判定するようにしたものである。
まず、図6を参照してモータ制御装置の構成について説明する。ここで、図6は、第2実施形態におけるモータ制御装置の回路図である。
図6に示すモータ制御装置2は、3相交流モータM2(多相モータ)を制御するための装置である。3相交流モータM2は、Y結線されたU相コイルL20、V相コイルL21及びW相コイルL22を備えている。また、3相交流モータM2には、回転角センサS2が設けられている。3相交流モータM2、各相コイルL20〜L22及び回転角センサS2は、第1実施形態における3相交流モータM1、各相コイルL10〜L12及び回転角センサS1と同一構成である。モータ制御装置2は、3相インバータ回路20(多相インバータ)と、リレー21、22(断続手段)と、駆動回路23と、相電圧検出回路24と、中性点電圧フィルタ回路25と、マイクロコンピュータ16(制御手段)とから構成されている。3相インバータ回路20、リレー21、22、駆動回路23及び相電圧検出回路24は、第1実施形態における3相インバータ回路10、リレー11、12、駆動回路13及び相電圧検出回路14と同一構成である。
中性点電圧フィルタ回路25は、3相交流モータM2の中性点電圧、具体的には、Y結線された各相コイルL20〜L22の中性点電圧をフィルタリング処理して出力する回路である。中性点電圧フィルタ回路25は、抵抗250、251と、コンデンサ252とから構成されている。抵抗250、251は、直列接続されている。抵抗251には、コンデンサ252が並列接続されている。直列接続された抵抗250、251の一端は回路駆動電源の正極端に、他端は回路駆動電源の負極端にそれぞれ接続されている。また、抵抗250、251の直列接続点は3相交流モータM2の中性点及びマイクロコンピュータ26に接続されている。中性点電圧フィルタ回路25の時定数は、U相電圧フィルタ回路240、V相電圧フィルタ回路241及びW相電圧フィルタ回路242の時定数と概ね同一値に設定されている。
マイクロコンピュータ26は、外部から入力される指令に基づいて3相インバータ回路20を制御するためのPWM信号を出力する素子である。マイクロコンピュータ26は、故障が発生していないときには、U相、V相及びW相に3相交流電圧を供給する第1制御状態で3相インバータ回路20を制御する。一方、3相インバータ回路20と3相交流モータM2の間で、U相、V相及びW相のうち1相が通電不能になると、通電不能となった相以外の各相に所定の相電圧を供給する第2制御状態で3相インバータ回路20を制御する。その後、3相交流モータM2の中性点電圧に基づいて故障状態の変化を判定し、変化した故障状態に対応した制御状態で3相インバータ回路20を制御する。マイクロコンピュータ26のPWM信号出力端は駆動回路23に接続されている。マイクロコンピュータ26のアナログ入力端は3相インバータ回路10、相電圧検出回路24及び中性点電圧フィルタ回路25に接続されている。
次に、図7及び図8を参照して1相が通電不能となったあとの故障状態の変化の検出原理について説明する。ここで、図7は、U相が通電不能となった状態における3相交流モータの等価回路図である。図8は、通電不能となったU相がV相と短絡した状態における3相交流モータの等価回路図である。なお、3相インバータ回路20と3相交流モータM2の間のU相、V相、W相の各相電圧をVu、Vv、Vwとする。また、3相交流モータM2のU相、V相、W相の各相のインピーダンスをZ、各相の誘起電圧をEu、Ev、Ew、各相に流れ込む相電流をiu、iv、iw、中性点電圧をVnとする。
図7に示すように、全相のうちU相が通電不能となった場合、3相交流モータM2において数17〜数20に示す回路方程式が成立する。
Figure 0004919096
Figure 0004919096
Figure 0004919096
Figure 0004919096
これら数17〜数20に基づいて数21を導出することができる。
Figure 0004919096
数21は、前述した数7と同一式であり、全相のうちU相が通電不能となった場合、3相交流モータM2の中性点電圧が、通電不能となった相以外のV相及びW相の電圧と、3相交流モータM2のU相の誘起電圧とによって定まる所定電圧になることを示すものである。
一方、図8に示すように、通電不能となったU相が、通電不能となった相以外のV相と短絡した場合、3相交流モータM2において数22〜数25が成立する。
Figure 0004919096
Figure 0004919096
Figure 0004919096
Figure 0004919096
これら数22〜数25に基づいて数26を導出することができる。
Figure 0004919096
数26は、前述した数16と同一式であり、通電不能となったU相が、通電不能となった相以外のV相と短絡した場合、3相交流モータM2の中性点電圧が、通電不能となった相以外のV相及びW相の電圧によって定まる所定電圧になることを示すものである。
そのため、3相交流モータM2の中性点電圧に基づいて、全相のうち1相が通電不能となったあと、通電不能となった相が、通電不能となった相以外の相と短絡したことを判定することができる。なお、各相特性のばらつきがあるため、対応する故障状態になったとしても、3相交流モータM2の中性点電圧が、数21及び数26によって定まる電圧値に一致しない場合も起りうる。そのため、実際には、3相交流モータM2の中性点電圧が、数21及び数26によって定まる電圧値に基づいて設定された所定の電圧範囲内にあるか否かによって判定することとなる。
動作については、3相交流モータM2の中性点電圧に基づいて故障状態の変化を判定することを除いて、第1実施形態のモータ制御装置1の動作と同一であるため説明を省略する。
最後に、具体的効果について説明する。第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、全相のうち1相が通電不能となったあと、さらに故障状態が変化しても、変化した故障状態に対応した制御をすることで、ステアリングホイールの操舵を補助するためのトルクを継続して発生させることができる。
第1実施形態におけるモータ制御装置の回路図である。 U相が通電不能となった状態における中性点電圧検出回路と3相交流モータの等価回路図である。 通電不能となったU相がV相と短絡した状態における中性点電圧検出回路と3相交流モータの等価回路図である。 U相が通電不能となった状態における3相交流モータ相電流との出力トルクを示すグラフである。 通電不能となったU相がV相と短絡した状態における3相交流モータの相電流と出力トルクを示すグラフである。 第2実施形態におけるモータ制御装置の回路図である。 U相が通電不能となった状態における3相交流モータの等価回路図である。 通電不能となったU相がV相と短絡した状態における3相交流モータの等価回路図である。
符号の説明
1、2・・・モータ制御装置、10、20・・・3相インバータ回路(多相インバータ)、100〜105、・・・MOSFET、106〜108・・・抵抗、11、12、21、22・・・リレー(断続手段)、13、23・・・駆動回路、14、24・・・相電圧検出回路、140、240・・・U相電圧フィルタ回路、140a、140b・・・抵抗、140c・・・コンデンサ、141、241・・・V相電圧フィルタ回路、141a、141b・・・抵抗、141c・・・コンデンサ、142、242・・・W相電圧フィルタ回路、142a、142b・・・抵抗、142c・・・コンデンサ、15・・・中性点電圧検出回路(中性点電圧検出手段)、150〜152・・・抵抗、16、25・・・中性点電圧フィルタ回路、160、161・・・抵抗、162・・・コンデンサ、17、26・・・マイクロコンピュータ(制御手段)、M1。M2・・・3相交流モータ(多相モータ)、L10〜L12、L20〜L22・・・相コイル、S1、S2・・・回転角センサ

Claims (10)

  1. 複数の相コイルを有する多相モータに接続され、前記多相モータに相電圧を供給する多相インバータと、
    故障が発生していないときには、全相に相電圧を供給する第1制御状態で前記多相インバータを制御し、全相のうち1相が通電不能となったときには、通電不能となった相以外の各相に相電圧を供給する第2制御状態で前記多相インバータを制御する制御手段と、
    を備えたモータ制御装置において、
    前記制御手段は、全相のうち1相が通電不能となったあと、前記多相モータの中性点電圧に基づいて、故障状態が、1相が断線し、その後、断線した相が他の相と短絡する故障状態へと変化することを判定するとともに、故障状態が変化したときは、変化した故障状態に対応した制御状態で前記多相インバータを制御することを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記制御手段は、全相のうち1相が通電不能となったあと、前記多相モータの中性点電圧が第1判定電圧範囲の範囲内のとき、前記第2制御状態で前記多相インバータを制御し、前記多相モータの中性点電圧が第2判定電圧範囲の範囲内のとき、前記第2制御状態に対して相電流の位相をずらすように、通電不能となった相以外の各相に相電圧を供給する第3制御状態で前記多相インバータを制御することを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記制御手段は、全相のうち1相が通電不能となったあと、前記多相モータの中性点電圧が前記第1判定電圧範囲及び前記第2判定電圧範囲の範囲外になったとき、前記多相インバータの制御を停止する第4制御状態になることを特徴とする請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記多相インバータと前記多相モータの間に設けられ、前記制御手段によって制御され前記多相インバータと前記多相モータを電気的に断続する断続手段を有し、
    前記制御手段は、前記第4制御状態になったとき、前記多相インバータと前記多相モータを電気的に遮断するように前記断続手段を制御することを特徴とする請求項3に記載のモータ制御装置。
  5. 前記第1判定電圧範囲は、相電圧及び前記多相モータの相誘起電圧に基づいて求められ、
    前記第2判定電圧範囲は、相電圧に基づいて求められることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  6. 前記第1判定電圧範囲及び前記第2判定電圧範囲を求めるための相電圧は、検出結果又は指令値であり、
    前記第1判定電圧範囲を求めるための前記多相モータの相誘起電圧は、前記多相モータの誘起電圧定数及び前記多相モータの回転数の検出結果に基づいて求められることを特徴とする請求項5に記載のモータ制御装置。
  7. 前記多相モータの相数に対応した複数のインピーダンス素子を星型結線して構成され、各前記インピーダンス素子の開放端が各相にそれぞれ接続される中性点電圧検出手段を有し、
    前記多相モータの中性点電圧は、前記中性点電圧検出手段の中性点電圧であること特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  8. 前記中性点電圧検出手段は、各前記インピーダンス素子のインピーダンスが、前記多相モータの各相のインピーダンスより大きいことを特徴とする請求項7に記載のモータ制御装置。
  9. 多相モータの中性点電圧、第1判定電圧範囲及び第2判定電圧範囲は、一定範囲内の時定数でフィルタリング処理がなされていることを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  10. 前記多相モータは、車両に搭載され、ステアリングホイールの操舵を補助するためのトルクを発生することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
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