JPH118992A - 多相電気モータのコイル異常検出装置 - Google Patents

多相電気モータのコイル異常検出装置

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JPH118992A
JPH118992A JP9156620A JP15662097A JPH118992A JP H118992 A JPH118992 A JP H118992A JP 9156620 A JP9156620 A JP 9156620A JP 15662097 A JP15662097 A JP 15662097A JP H118992 A JPH118992 A JP H118992A
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coil
current
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voltage
abnormality
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JP9156620A
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Hiroshi Nakajima
島 洋 中
Katsuhiko Sato
藤 克 彦 佐
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Aisin Corp
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Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 3相電気モ−タの各相コイルの断線,短絡等
のコイル異常をモ−タ運転中に監視する。3相ブラシレ
スモ−タのPWMパルス駆動においても、モ−タ運転中
に各相コイルの断線,短絡等のコイル異常を監視する。 【解決手段】 モ−タドライバ5,1にて、一時点には
2相のコイルがPWM通電され通電コイルが順次切換え
られる(図6)3相電気モ−タ12の、各相コイル通電
端子U,V,WにPWMパルス対応の電圧出力があるか
否かを電圧変換回路6u〜wおよびフィルタ7u〜7w
で検出し、通電モ−ドA〜Fと、各相通電端子U,V,
Wの電圧Vu,Vv,Vwが表わすレベルとの組合せに
従がい、各相コイルの断線,短絡を検出する(表6,図
14)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多相電気モ−タの
コイル断線およびコイル短絡の検出に関し、特に、これ
に限定する意図ではないが、多相ブラシレスモ−タの各
相巻線の、モ−タ運転中の断線および短絡の監視に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電気モータの断線異常は一般に、モ−タ
ドライバに通電を指示し、モ−タに電流が流れるか否か
をチェックして行なっている。例えば、特開平6−26
1588号公報は、3相ブラシレスモータの励磁コイル
に所定順に電流を通電すると同時に通電電流を検出し、
検出電流値が所定値以上であれば正常と判定し、所定値
未満であると断線ありと判定する断線検出方法を提案し
ている。しかし、断線検出のための通電は、ロ−タに回
転を行なわせるための相切換通電ではないので、ロ−タ
に実質上の回転をもたらさないが、ロ−タが数ステップ
分(小角度)は動く。例えばこの3相ブラシレスモ−タ
を車両の後輪ステアリング機構に組込んでいる場合、こ
の動きが車体にひびく耳ざわりな音を発生する。これを
防止するため本発明者等は、モ−タにPWMパルス通電
しそのオン(通電)デュ−ティ比を次第に高くし、この
過程で電流センサがコイル電流を検出するとそこで通電
を止め、必要に応じて回生通電に切換える断線,短絡検
出装置を開発した(特開平8−163889号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来例(特開平
6−261588号公報,特開平8−163889号公
報)のいずれも、モ−タコイルの電流を検知する電流セ
ンサを備え、モ−タの停止中(運転休止中)に、ロ−タ
が実質上回転しない相順で順次にモ−タコイルに通電す
る。これらの断線,短絡検出は、モ−タ停止中に限ら
れ、また、モ−タ印加電圧は可及的に低く抑えられる。
モ−タ運転中には実施できない。ところが、モ−タ停止
中には断線,短絡は非検出であっても、コイル印加電圧
が高くコイル電流値が大きいモ−タ運転中にはモ−タコ
イルに通電不良,リ−クあるいは間欠的な断線又は短絡
が現われることもある。したがって、モ−タ運転中、特
にモ−タ運転が長時間に及ぶ使用態様では、モ−タ運転
中にも断線,短絡を監視するのが好ましい。
【0004】本発明は、多相電気モ−タの各相コイルの
断線,短絡等のコイル異常をモ−タ運転中に監視するこ
とを第1の目的とし、多相ブラシレスモ−タのPWMパ
ルス駆動においても、モ−タ運転中に各相コイルの断
線,短絡等のコイル異常を監視することを第2の目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明の多相電気モータのコイル異常検出装置
は、m>n≧2なるn相の電気コイルに直列にPWMパ
ルス通電し時系列で通電コイルを切換えるモ−タドライ
バ(5,1)が回転駆動する、相互に接続されたm≧3なる
m相電気モ−タ(12)の、m相の電気コイルのそれぞれの
通電端子(U,V,W)のパルス出力(Vu,Vv,Vw)を検出する通
流検出手段(6u〜w,7u〜w);および、前記電気モ−タ(1
2)を回転駆動する通電中に、どこかの相にパルス出力が
あるか否かの前記通電検出手段(6u〜w,7u〜w)の検出に
基づいて、通電中コイルの断線又は短絡を判定するコイ
ル異常監視手段(1);を備える。なお、理解を容易にす
るためにカッコ内には、図面に示し後述する実施例の対
応要素又は対応事項の符号を、参考までに付記した。
【0006】上記電気モ−タ(12)は、モ−タドライバ
(5,1)が通電モ−ド(A〜F)を、所定順で順次に切換える
ことにより、回転駆動される。各時刻において、そのと
きの通電モ−ド(A〜F)により、通電されている相コイル
と通電方向が分かる。通電がパルス通電の場合には、通
電中の相コイル(例えばU,V)に断線,短絡などのコイル
異常がないときには、通電中の相コイル(U,V)がパルス
的に電源ラインに接続されるので、通電端子(V,W)にパ
ルス電圧が現われる。
【0007】しかし通電中の相コイル(U)が断線したと
きにはこのパルス電圧が途断え、通電中および非通電中
の相コイル(U,V)の通電端子(U,V)が電源の負側電位(L)
になる。したがって、通電端子(U,V)が負側電位(L:パル
ス電圧Vipwm&Vpwm/2なし)か否(パルス電圧Vipwm&Vpwm
/2あり)かを、通電端子(U,V)の電圧(Vv,Vw)に基づいて
判定して相コイル(U)が断線(L)か否かを判定することが
でき、また、非通電中の相コイル(W)の通電端子(W)が正
側電位(Vpn:パルス電圧Vpwm/2なし)か否(パルス電圧Vpw
m/2あり)かを、通電端子(W)の電圧(Vw)に基づいて判定
して相コイル(U)が短絡か否かを判定することができ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】
(2)前記コイル異常監視手段(1)は、通電中のn相の
電気コイルと通電方向の組合せすなわち通電モ−ド(A〜
F:例えばA)に対応して、該通電モ−ド(A)に予め定めら
れた通電端子(V,W)の、前記通流検出手段(6v,7v)が検出
したパルス出力有無に基づいて、通電中コイル(U)の断
線又は短絡を判定する。
【0009】すなわち、コイル異常監視手段(1)が、通
電モ−ド(A〜F:例えばA)より通電されている相コイル
(U,V)と通電方向(UからV)を特定して、該通電モ−ド
(A)に予め定められた通電端子(V,W)の、前記通流検出手
段(6v,7v,6w,7w)が検出したパルス出力有無に基づい
て、上述のように、通電中コイル(U)の断線および短絡
を判定する。したがって電気モ−タ(12)の運転中に、そ
の回転駆動を乱すことなく、コイル断線又は短絡の有無
を監視することができる。
【0010】通流検出手段(6v,7v,6w,7w)によるパルス
電圧の有無検出は、通電端子(V,W)の電位を2値化し
て、2値信号の周期をクロックパルスのカウント又はF
/V変換により検出し該周期がコイル通電のPWMパル
スの周期と合致する(パルス出力あり)か否(パルス出
力なし)かを判定する態様,2値信号のオン(コイル通
電)区間幅をクロックパルスのカウント又はパルス幅/
電圧変換により検出し、これがコイル通電のPWMパル
スのオンデュ−ティ比相当値(パルス出力あり)か否
(パルス出力なし)かを判定する態様、2値信号のパル
ス周期およびオン区間幅を検出しこれらからオンデュ−
ティ比を算出してコイル通電のPWMパルスのオンデュ
−ティ比に相当する値(パルス出力あり)か否(パルス
出力なし)かを判定する態様、通電端子(V,W)の電圧
を、コイル通電のPWMパルスの周波数を通過域とする
フィルタを通して直流電圧に変換してそれがパルス出力
対応レベル(パルス出力あり)か否(パルス出力なし)
かを判定する態様、また前述のように、通電端子(V,W)
の電圧を検出して、それが電源の負側電位(L)あるいは
正側電位(Vpn)であるかを判定する態様のいずれであっ
てもよい。
【0011】後述の実施例では、パルス電圧の有無検出
処理を簡単にするために、電圧変換回路(6u〜w)にて、
通電端子(U,V,W)の電圧を、降圧検出して2値化し、フ
ィルタ(7u〜w)を用いてPWMパルスの周波数帯より高
い高周波ノイズを除去しかつ2値信号を平滑化(パルス
幅/電圧変換)して端子電圧信号Vu,Vv,Vwに変
換するようにした。
【0012】(3)コイル異常監視手段(1)は、現通電
モ−ド(例えばA)でパルス出力を発生する通電中の相コ
イル(V)の通電端子(V)のパルス出力を前記通流検出手段
(6v,7v)が検出しないとき、(U相)コイル断線を表わす
情報を発生する。後述の実施例では、断線コイル(U相)
を一意的に特定するために、通電中の相コイル(V)の通
電端子(V)のパルス出力を通流検出手段(6v,7v)が検出せ
ず、しかも、非通電中の相コイル(W)の通電端子(W)のパ
ルス出力を通流検出手段(6w,7w)が検出しないときに、
特定(U相)のコイルの断線を表わす情報(Fcabu=1)を
発生する。
【0013】すなわち、通電端子(V)が負側電位(L:パル
ス電圧Vipwmなし)か否(パルス電圧Vipwmあり)かを、通
電端子(V)の電圧(Vv)に基づいて判定して相コイル(V)が
断線(Vv=L)か否(Vv=Vipwm)かを判定し、かつ、通電端
子(W)が正側電位(Vpn:パルス電圧Vpwm/2なし)か否(パル
ス電圧Vpwm/2あり)かを、通電端子(W)の電圧(Vw)に基づ
いて判定して、相コイル(U)が断線か否かを判定する。
したがって電気モ−タ(12)の運転中に、その回転駆動を
乱すことなく、コイル断線の有無を監視することができ
る。
【0014】(4)コイル異常監視手段(1)は、現通電
モ−ド(例えばA)でパルス出力を発生する非通電中の相
コイル(W)の通電端子(W)のパルス出力を前記通流検出手
段(6w,7w)が検出しないとき、(U相)コイル短絡を表わす
情報(Fsabu=1)を発生する。後述の実施例では、前述
のように、非通電中の相コイル(W)の通電端子(W)が正側
電位(Vpn:パルス電圧Vpwm/2なし)か否(パルス電圧Vpwm/
2あり)を通電端子(W)の電圧(Vw)に基づいて判定して相
コイル(U)が短絡(Vw=Vpn)か否(Vw=Vpwm/2)かを判定す
る。したがって電気モ−タ(12)の運転中に、その回転駆
動を乱すことなく、コイル短絡の有無を監視することが
できる。
【0015】(5)m>n≧2なるn相の電気コイルに
直列に通電し時系列で通電コイルを切換えるモ−タドラ
イバ(5,1)が回転駆動する、相互に接続されたm≧3な
るm相の電気コイルを有する電気モ−タ(12)の、各相コ
イルの通電端子(U,V,W)の電圧(Vu,Vv,Vw)を検出する電
圧検出手段(6u〜w,7u〜w);および、通電中のn相の電
気コイル(例えばU,V)と通電方向(UからV)の組合せすな
わち通電モ−ド(例えばA)に対応して、該通電モ−ド(A)
に予め定められた通電端子(V,W)の、前記電圧検出手段
(6u,6v,7u,7v)が検出した電圧(Vv,Vw)に基づいて、通電
中コイル(U,V)の断線又は短絡を判定するコイル異常監
視手段(1);を備える多相電気モータのコイル異常検出
装置。
【0016】通電中の相コイル(U)が断線したときには
通電端子(V,W)のパルス電圧が途断え、通電中の相コイ
ル(V)の通電端子(V)と非通電中の相コイル(W)の通電端
子(W)が共に電源の負側電位(L)になる。したがって、通
電端子(V,W)が負側電位(L:パルス電圧Vipwm&Vpwm/2な
し)か否(パルス電圧Vipwm&Vpwm/2あり)かを、通電端子
(V,W)の電圧(Vv,Vw)に基づいて判定して相コイル(U)が
断線か否かを判定することができる。
【0017】通電中の相コイル(U)が短絡したときには
非通電中の相コイル(W)の通電端子(W)のパルス電圧が途
断え、電源の正側電位(Vpn)になる。したがって、通電
端子(W)が正側電位(Vpn:パルス電圧Vpwm/2なし)か否(パ
ルス電圧Vpwm/2あり)を通電端子(W)の電圧に基づいて判
定して相コイル(U)が短絡(Vpn)か否(Vpwm/2)かを判定す
ることができる。
【0018】本実施態様では、これに従って、コイル異
常監視手段(1)が、通電中のn相の電気コイル(U,V)と通
電方向(UからV)の組合せすなわち通電モ−ド(A)に対応
して、該通電モ−ド(A)に予め定められた通電端子(V,W)
の、前記電圧検出手段(6v,6w,7v,7w)が検出した電圧(V
v,Vw)に基づいて、通電中コイル(U)の断線又は短絡を判
定する。したがって電気モ−タ(12)の運転中に、その回
転駆動を乱すことなく、コイル断線又は短絡の有無を監
視することができる。
【0019】本実施態様は、通電端子(V,W)の電圧(Vv,V
w)に基づいてコイル異常を判定するので、コイル通電が
PWMパルス通電でなくても適用できる。例えば、パワ
−トランジスタによってコイル通電レベルを制御する、
アナログ電流値制御を行なうモ−タドライバが用いられ
ている場合にも適用できる。
【0020】(6)コイル異常監視手段(1)は、現通電
モ−ド(A)で第1所定電圧(Vipwm)を発生する通電中の相
コイル(V)の通電端子(V)で第1所定電圧(Vipwm)を前記
電圧検出手段(6v,7v)が検出しない(Vv=L)とき、コイル
断線を表わす情報(Fcabu=1)を発生する。後述の実施
例では、断線コイル(U相)を一意的に特定するために、
通電中の相コイル(V)の通電端子(V)の第1所定電圧(Vip
wm)を通流検出手段(6v,7v)が検出せず、しかも、非通電
中の相コイル(W)の通電端子(W)の第2所定電圧(Vpwm/2)
を通流検出手段(6w,7w)が検出しないときに、特定(U相)
のコイルの断線を表わす情報(Fcabu=1)を発生す
る。
【0021】すなわち、通電端子(V)が負側電位(L:パル
ス電圧Vipwmなし)か否(パルス電圧Vipwmあり)かを、通
電端子(V)の電圧(Vv)に基づいて判定して相コイル(V)が
断線(Vv=L)か否(Vv=Vipwm)かを判定し、かつ、通電端
子(W)が正側電位(Vpn:パルス電圧Vpwm/2なし)か否(パル
ス電圧Vpwm/2あり)かを、通電端子(W)の電圧(Vw)に基づ
いて判定して、相コイル(U)が断線か否かを判定する。
したがって電気モ−タ(12)の運転中に、その回転駆動を
乱すことなく、コイル断線の有無を監視することができ
る。
【0022】(7)コイル異常監視手段(1)は、現通電
モ−ド(A)で第2所定電圧(Vpwm/2)を発生する非通電中
の相コイル(W)の通電端子(W)で第2所定電圧(Vpwm/2)を
前記電圧検出手段(6w,7w)が検出しない(Vw=Vpn)とき、
コイル短絡を表わす情報(Fsabu=1)を発生する。後述
の実施例では、前述のように、非通電中の相コイル(W)
の通電端子(W)が正側電位(Vpn:パルス電圧Vpwm/2なし)
か否(パルス電圧Vpwm/2あり)を通電端子(W)の電圧(Vw)
に基づいて判定して相コイル(U)が短絡(Vw=Vpn)か否(V
w=Vpwm/2)かを判定する。したがって電気モ−タ(12)の
運転中に、その回転駆動を乱すことなく、コイル短絡の
有無を監視することができる。
【0023】本発明の他の目的および特徴は、図面を参
照した以下の、実施例の説明より明らかになろう。
【0024】
【実施例】図1に、本発明の一実施例を搭載した車両の
前後輪操舵系の構成を示す。前輪13,14は前輪操舵
装置10によりステアリングホイール19の回動操作に
応じて操舵される。前輪の操舵量は、前輪操舵装置10
のラック(前輪の操舵駆動のための操作軸)の移動量を
検出する第1前輪舵角センサ17とステアリングホイー
ル19が取り付けられた操舵軸に設けられた第2前輪舵
角センサ20により検出される。第1前輪舵角センサ1
7には、例えばポテンショメータ等のようなリニアセン
サを用い、第2前輪舵角センサ20には、回転時にパル
スを発するロータリエンコーダ等のようなステアリング
センサを用いている。
【0025】後輪15,16は、後輪操舵機構11によ
り操舵される。後輪操舵機構11は、ブラシレスモータ
12の動力で動作する。モータ12の内部には、モータ
12の回転角度を検出する磁極センサ18(図2)が設
けられている。また、後輪15,16の実際の舵角を検
出するための後輪操舵センサ21が後輪を操舵駆動する
操作軸25に結合されている。
【0026】車両には、他に、車両の速度を検出する2
系統の第1車速センサ22,第2車速センサ23および
車両のヨーレートを測定するヨーレートセンサ24が備
わっている。
【0027】モータ12は、電子制御装置9からの信号
により制御される。電子制御装置9は、第1前輪舵角セ
ンサ17,第2前輪舵角センサ20,磁極センサ18,
後輪操舵センサ21,第1車速センサ22,第2車速セ
ンサ23,ヨーレートセンサ24の各センサ出力を受
け、前輪の舵角および車両の走行状態に対応した後輪の
所要舵角を算出し、該所要舵角を実現するようにモータ
12を駆動する。
【0028】後輪操舵機構11の主要部を図2に示す。
車両の進行方向に対して直角に設けられている操作軸2
5の両端部には、ボールジョイント53を介して後輪の
ナックルアーム(図示せず)が接続されている。操作軸
25の両端部はブーツ28により保護されている。
【0029】操作軸25は、ブラシレスモ−タ12の中
空回転軸27を貫通している。操作軸25には略円筒状
の雄ねじ部材26が固着されている。中空回転軸27の
大径に膨出した箇所の内周面には台形雌ねじが刻まれて
おり、雄ねじ部材26の大径に膨出した箇所の外周面に
は、台形雌ねじに螺合する台形雄ねじが刻まれており、
これらの台形雌ねじおよび台形雄ねじが図2に示すE2
の箇所で螺合している。
【0030】操作軸25に一体に固着された雌ねじ部材
26には、ロ−タリポテンショメ−タでなる後輪舵角セ
ンサ21の回転軸に一端が固着された、半径方向に延び
るア−ムの先端が係合している。操作軸25の軸心に対
して後輪舵角センサ21の回転軸は、図2紙面に垂直な
方向に、略該ア−ムの長さ分ずれている。これにより、
操作軸25がその軸心が延びる方向(操舵駆動方向)に
往,復動すると、後輪舵角センサ21の回転軸が正,逆
回転し、後輪舵角センサ21の出力信号レベルが、操作
軸25の位置(後輪舵角)に対応する。
【0031】モータ12の中空回転軸27は、4極の円
筒状の磁石42を貫通しかつそれに固着されている。磁
石42の側周面を略円筒状の磁性体ヨ−ク43が取り囲
んでおり、磁性体ヨ−ク43より磁石42に向けて磁極
43a(図3)が突出しており、磁極43aにモータ巻
線44が巻かれている。
【0032】図3に、図2の3A−3A線断面を示す。
ヨ−ク43からは磁石42に向けて12本の磁極43a
が突出しており、モータ巻線44の各コイルは、3本の
突起を一単位にした磁極グル−プのそれぞれに巻かれて
いる。モータ巻線44の巻き方を図4に示す。図4は磁
極センサ18(図2)側からモータ巻線44を見た図で
ある。モータ巻線44は6相に巻かれており、巻線44
aと44dの一端は端子Uに接続され、巻線44bと4
4eの一端は端子Vに接続されており、また巻線44c
と44fの一端は端子Uに接続されている。巻線44a
と44d、巻線44bと44eおよび巻線44cと44
fの他端は結線されている。モータ巻線44はそれぞれ
の系統ごとに、ターミナルおよびワイヤーハーネスを介
して、モ−タドライバ5(図8)に接続されている。
【0033】図2に示す磁極センサ18を図5に示す。
基板49のホルダ47は、モータハウジングに固定され
ている。基板49上には3個のホールIC50が設けら
れている。基板49には、図5に示すように、3個のホ
ールIC50が、それぞれ60度ずつずれて配置されて
いる。3個のホールIC50の出力は、後述の電子制御
装置9において、磁極信号HA,HB,HCとして使用
される。
【0034】モ−タ12の中空回転軸27(以下モ−タ
軸27と称す)が回転すると、図6の磁石42の回転状
態に示すようにホールIC(図示A,B,C)に対して
磁石42が回転し、磁極センサ18の3本の出力である
磁極信号HA,HB,HCが図示のようにハイレベル
(H)とローレベル(L)間で変化する。図6はモータ
が時計回り(CW)に回転している状態を示す。モータ
が反時計回り(CCW)に回転するときには図示右から
左へ向かう方向に磁極センサ18の磁極信号HA,H
B,HCが切り換わる。この磁極信号HA,HB,HC
の切り換わりに同期してモータ巻線44の各巻線の電流
を切り換えれば、磁石42すなわちロ−タが回転する。
ロ−タを回転駆動する時の電流方向については後述す
る。
【0035】図7に、図1に示す電子制御装置9の構成
を示す。電子制御装置9は車載のバッテリー59に接続
されている。バッテリー59は、ヒューズおよびリレー
77を介して電源端子PIGAに接続され、リレー77
はリレー駆動回路79により開閉される。また、バッテ
リー59は、ヒューズおよびイグニッションスイッチI
GSWを介して電源端子IGAに接続されている。電源
端子IGAは定電圧レギュレータ55に接続されてお
り、定電圧レギュレータ55は定電圧Vcc1を出力す
る。
【0036】電子制御装置9は、主制御手段であるマイ
クロプロセッサ1を備える。マイクロプロセッサ1は、
定電圧Vcc1により作動する。前述した第1前輪舵角
センサ17,第2前輪舵角センサ20,後輪舵角センサ
21,第1車速センサ22,第2車速センサ23,ヨー
レートセンサ24および磁極センサ18の出力はインタ
ーフェース57を介してそれぞれマイクロプロセッサ1
に入力されている。ここでは、第1前輪舵角センサ17
の出力をθf1,第2前輪舵角センサ20の出力をθf
2,第1車速センサ22の出力をV1,第2車速センサ
23の出力をV2,ヨーレートセンサ24の出力をγ,
磁極センサ18の3本の出力を磁極信号HA,HB,H
C,後輪舵角センサ21の出力をθrとしている。
【0037】モータ12の各相の端子U,V,Wは電子
制御装置9のモータドライバ5に接続されている。
【0038】電気モ−タの各相コイルの通電端子U,V
およびWには、それぞれ、電圧変換回路6u,6vおよ
び6wが接続されている。各電圧変換回路6u〜6w
は、抵抗分圧回路および2値化回路を含み、各通電端子
U〜Wに表われる電圧を降圧して2値化(パルス整形)
する。2値信号(パルス)は各ロ−パスフィルタ7u〜
7wに与えられる。各ロ−パスフィルタ7u〜7wは、
PWMパルスPWM1のパルス周波数(固定値)の帯域
より高い高周波ノイズを遮断し、低周波信号を平滑化し
て2値信号の高レベルH(PWM1のモ−タコイルオン
レベル対応)の区間幅に比例するレベルの直流電圧Vu
〜Vwを、インタ−フェ−ス57を介してマイクロプロ
セッサ1のA/D変換ポ−トに与える。
【0039】ここで、モータドライバ5の詳細を図8を
参照して説明する。モータドライバ5は、相切換信号L
A11,LB11,LC11,LA21,LB21,L
C21からなる相切換信号群L1とパルス幅変調(Puls
e Width Modulation)信号PWM1により制御される。
ハイサイド側を制御するための相切換信号LA11,L
B11,LC11は、異常電流制限回路88を介してゲ
ート駆動回路G11に入力される。異常電流制限回路8
8は、通常は入力信号をそのまま出力側から出力する。
ゲート駆動回路G11はパワーMOSFETであるトラ
ンジスタTA11,TB11,TC11をオン/オフ駆
動する。また、ゲート駆動回路G11は昇圧も行い、ト
ランジスタTA11,TB11,TC11のゲートに昇
圧した電圧を与える。同時に、ゲート駆動回路G11は
昇圧電圧を昇圧電圧値RV1として出力する。トランジ
スタTA11,TB11,TC11は、電源端子PIG
AからパターンヒューズPH,チョークコイルTCおよ
び抵抗Rsを介して得られる高電圧を、それぞれモータ
12の3相の各端子U,V,Wに供給可能に配置されて
いる。尚、トランジスタTA11,TB11,TC1
1,TA21,TB21,TC21のゲートとソース間
には、ツェナーダイオードが挿入されており、パワーM
OSFETの保護を行っている。これは、電源電圧が何
らかの原因で20Vを越えると、パワーMOSFETの
ゲート/ソース間電圧が20Vを越え、パワーMOSF
ETが破壊されるので、これを防ぐためである。尚、こ
の場合には、リレー77のオフとトランジスタの駆動信
号をオフする処理も行い、回路の保護を行っている。
【0040】一方、ローサイド側を制御するための相切
換信号LA21,LB21,LC21は、パルス幅変調
信号合成回路89および異常電流制限回路88を介して
ゲート駆動回路G21に接続されている。パルス幅変調
信号合成回路89は相切換信号LA21,LB21,L
C21をそれぞれパルス幅変調信号PWM1と合成す
る。ゲート駆動回路G21は、MOSFETであるトラ
ンジスタTA21,TB21,TC21をオン/オフ駆
動する。これらのトランジスタTA21,TB21,T
C21は、モータ12の3相の各端子U,V,Wとバッ
テリー59のグランド間を接続可能に配置されている。
各トランジスタTA11,TB11,TC11,TA2
1,TB21,TC21には保護用のダイオードD3〜
8がそれぞれ接続されている。トランジスタTA11,
TB11,TC11に与えられる電圧は電圧PIGM1
として出力される。この電圧PIGM1と、ゲート駆動
回路G11の昇圧電圧値RV1との差が2V程度に下が
ると、MOSFETであるトランジスタTA11,TB
11,TC11,TA21,TB21,TC21のオン
抵抗が増え、異常発熱をおこす場合がある。したがっ
て、電圧PIGM1と、ゲート駆動回路G11の昇圧電
圧値RV1との差が所定値以下となったら全トランジス
タTA11,TB11,TC11,TA21,TB2
1,TC21をオフさせるようにするとよい。尚、グラ
ンドに接続されるトランジスタTA21,TB21,T
C21のソースには大電流が流れるので、マイクロプロ
セッサ等の弱電回路部のグランドとは別系統でグランド
を配線するのがよい。
【0041】抵抗Rsの両端には、電流検出回路86が
設けられており、抵抗Rsに流れる電流値を検出する。
更に、電流検出回路86は抵抗Rsに流れる電流値が1
8A以上のとき過電流と判定し、出力信号MOC1から
過電流信号を出力する。また、電流検出回路86は抵抗
Rsに流れる電流値が25A以上のとき異常電流と判定
し、出力信号MS1から異常電流信号を出力する。過電
流が発生したときにはパルス幅変調信号合成回路89に
過電流信号を与え、ローサイド側で制限をかける。ま
た、異常電流が発生した場合には異常電流制限回路88
に異常電流信号を与え、ハイサイドおよびローサイド側
で制限をかける。この場合、全てのトランジスタTA1
1,TB11,TC11,TA21,TB21,TC2
1を異常電流検出時から一定時間オフさせてやればよ
い。この一定時間は、予想される最大電流に対してFE
Tの安全動作領域内となるように設定するとよい。
【0042】電流検出回路86により検出された電流値
はピークホールド回路101に与えられる。ピークホー
ルド回路101は電流値のピーク値をピーク信号MI1
として出力する。ピークホールド回路101はリセット
信号DR1が切り替わるタイミングでリセットされる。
【0043】次に、再び図6を参照してモータ12の回
転動作について説明する。磁極信号HA,HB,HCの
状態に応じて相切換信号のパターンを表1のように設定
するとモータ12は回転する。時計方向の回転(CW)
は右切り、反時計方向の回転(CCW)は左切りに設定
してある。表1における右回転の順1のように、磁極信
号が(HA,HB,HC)=(H,L,H)の場合を想
定する。このとき、相切換信号に(LA11,LB1
1,LC11,LA21,LB21,LC21)=
(H,L,L,L,H,L)が出力される。この状態は
図6の図示Aの範囲の状態を示す。磁石42の回転状態
に示すように、3つのホールICの内、磁極信号HAと
HCがハイレベルとなっている。巻線電流の方向はUか
らVとなり、このときモータが回転し磁石42は図示時
計方向に回転する。磁石42が30度回転すると、磁極
信号HAがハイレベルからローレベルに切り換わる。こ
れに合わせて相切換信号を(LA11,LB11,LC
11,LA21,LB21,LC21)=(H,L,
L,L,H,L)に切り換えるとモータは連続して回転
するようになる。このように、時計方向の回転(CW)
または反時計方向の回転(CCW)をモータに与えるに
は、表1の順にしたがって相切換信号のパターンを切り
換えればよい。
【0044】
【表1】
【0045】このモータ12の故障は上記の異常電流値
の他に、ピークホールド回路101のピークホールド値
によっても検出することができる。モータ12では、U
相−V相間,V相−W相間,または、W相−U相間のい
ずれかに電流が流れるので、相切換毎にモータに流れる
電流をピークホールドすれば、ピーク値は常に同じレベ
ルになるはずである。ここで、例えば、U相が断線する
と、U相−V相間またはW相−U相間では電流が流れ
ず、V相−W相間に流れるときだけ、電流のピーク値が
高くなる。また、U相が短絡すると、U相−V相間また
はW相−U相間では電流が倍増し、V相−W相間に流れ
るときだけ、電流のピーク値が低くなる。したがって、
相切換毎のピーク値が3回連続して同じレベルでなけれ
ば、いずれかの相が異常であると判断できる。また、モ
ータ回転速度とPWM1からモータ電流を推測すること
ができる。電流のピークホールド値がこの推測値に対し
てずれた場合にもモータの異常と判断することができ
る。
【0046】定電圧Vcc1、マイクロプロセッサ1等
のシステムが正常のときには、モータドライバ5はマイ
クロプロセッサ1からの相切換信号群L1およびパルス
幅変調信号PWM1に応じてモータ12を回転させる。
【0047】図9に、マイクロプロセッサ1の機能構成
を示す。マイクロプロセッサ1の制御はブロック図で表
すと、目標舵角演算60、モータサーボ制御61、相切
換制御62、磁極センサ異常判定63、オープン制御6
4、短絡,断線異常判定65,スイッチSW1からな
る。
【0048】次に、マイクロプロセッサ1の制御機能に
ついて説明する。目標舵角演算60は、ヨーレート値
γ,車速Vおよびステアリング角θsから目標舵角値を
求める。図示していないが、車速Vは2つの車速センサ
22、23の出力値V1,V2から求める。このとき、
2つの車速値の平均を車速Vとしてもよいし、2つの車
速値の内最大値を車速Vとしてもよい。車速を2系統で
検出することにより、車速センサの異常を検出すること
ができる。また、図示していないが、前輪舵角θsは2
つの前輪舵角センサ17,20の出力値θf1,θf2
から求める。通常は第1前輪舵角センサ17にポテンシ
ョメータを用いるが、ポテンショメータは精度が粗い。
また、第2前輪舵角センサ20にロータリエンコーダを
用いると、舵角量を精度よく検出できるが、初期舵角量
を検出することができない。そこで、第1前輪舵角セン
サ17で第2舵角センサ20の出力の絶対値を求め、絶
対値を求めた後は第2前輪舵角センサ20の出力をステ
アリング角θsとする。
【0049】モータサーボ制御61では、目標舵角値を
微分し、微分値得て、該微分値の絶対値から微分ゲイン
を求める。微分値の絶対値が4deg/sec以下の場
合には微分ゲインは0に、微分値の絶対値が12deg
/sec以上の場合には微分ゲインは4に設定し、微分
値の絶対値が4〜12deg/secの場合には微分ゲ
インは0〜4の値に設定する。モータ12の回転角度θ
mは磁極センサ18の出力から得る。図示していない
が、モータ回転角度θmは磁極センサ18の出力値H
A,HB,HCと後輪舵角センサ21の出力値θrから
求める。通常は後輪舵角センサ21にポテンショメータ
を用いるが、ポテンショメータは精度が粗い。また、磁
極センサ18は舵角量を精度よく検出できるが、初期舵
角量を検出することができない。そこで、後輪舵角セン
サ21で磁極センサ18の絶対値を求め、絶対値を求め
た後は磁極センサ18の出力変化からモータ回転角度θ
mを求めている。回転角度θmはバッファ100を介し
て実舵角値として、目標舵角値から実舵角値を減算し、
舵角偏差を求める。舵角偏差の絶対値が所定値E2PM
AX以下の場合には舵角偏差微分値は0に変更して、制
御を停止させる。
【0050】舵角偏差を所定の比例ゲインだけ積算し、
比例項を得る。また、舵角偏差を微分し、舵角偏差微分
値を得る。舵角偏差微分値と前述の微分ゲインとの積す
なわち微分項を得る。比例項と微分項を加算して舵角値
を得て、舵角値に偏差舵角リミッタにより舵角制限か
け、制御量(舵角値)を1.5deg以下、−1.5d
eg以上の範囲内とする。制御量はパルス幅変調変換に
てパルス幅変調信号PWM1に変換して、モータドライ
バ5に送る。モータドライバ5はパルス幅変調信号PW
M1に応じてモータ12を回転させる。このように、モ
ータ12はサーボ制御される。
【0051】マイクロプロセッサ1の磁極信号HA,H
B,HCの入力端子には、マイクロプロセッサ1の割込
み端子と通常入力端子を使用している。磁極信号HA,
HBのイクスクルーシブOR結果と磁極信号HCとのイ
クスクルーシブORの結果がクイクロプロセッサ1の割
込端子に印加される。磁極信号HA,HB,HCのうち
いずれか1つに変化があると割込端子の信号レベルが変
化し、マイクロプロセッサ1は、図10に示すような、
磁極信号エッジ割り込みルーチンを実行する。この磁極
信号エッジ割り込みルーチンは磁極信号を認識するとと
もに、図9の磁極センサ異常判定63の機能を果たして
いる。ここでは、割り込みがある度に、磁極信号の状態
を読み、今回値として記憶すると共に、今まで記憶して
いた今回値を前回値として更新する処理を行う。
【0052】図10において、ステップ200では、今
まで記憶していた磁極信号を前回値として更新する。次
に、ステップ201にて、磁極信号HA,HB,HCの
入力端子の状態を読み、今回値として記憶する。次に、
ステップ202にて、表2に示すマップから前回予測値
を読みだす。磁極センサ18は、磁極信号HA,HB,
HCのうちいずれか1つが順に変化するよう構成されて
いる。したがって、前回値と今回値に対して、HA,H
B,HCのうちのいずれか1つの極性が変化したものに
なるはずである。表2のマップの前回予測値には今回値
に対してありうる状態の全て記憶されている。具体的に
は、今回値が(HA,HB,HC)=(L,L,H)で
あったとき、前回予測値は(H,L,H)または(L,
H,H)となる。図10のステップ203ではこの前回
予測値と実際の前回値とを比較する。磁極センサ18が
正常に機能しておれば、前回予測値と前回値は一致する
はずである。前回予測値と前回値が一致しておれば、ス
テップ204で異常フラグFabnを0とする。また、
前回予測値と前回値は一致していなければ、ステップ2
05で異常フラグFabnを1とする。
【0053】この後、磁極信号エッジ割り込みルーチン
を終了する。これにより、以後の処理においては、異常
フラグFabnが1となっていれば、磁極センサ18に
異常があったことがわかる。
【0054】
【表2】
【0055】図11に、図9に示す相切換制御62の動
作を示す。ステップ210では、後述の短絡異常フラグ
Fsab(Fsabu〜w:表6,図13)または断線異常フ
ラグFcab(Fcabu〜w)の何れかが1となっている場
合、つまり、短絡,異常判定65において短絡あるいは
断線が検出された時には、相切換制御ルーチン(ステッ
プ211〜215)を実施せずに、ステップ216にお
いて相切換制御信号LA11〜LC21を全てローレベ
ルにセットする。ステッフ210において、異常が検出
されない(Fsab=0なおかつFcab=0である)場合に
は、ステップ211で、前述の磁極信号のエッジ割り込
みがあったか否かを判定する。割り込みがあった場合、
ステップ212〜214にて、時計方向の回転をすべき
であれば方向フラグDIに値CWをセットし、反時計方
向の回転をすべきであれば方向フラグDIに値CCWを
セットする。回転方向は前述の舵角値HPIDが正か負
かで判断する。HPID>0であれば方向フラグDI=
CCW,HPID<0であれば方向フラグDI=CWと
する。次に、ステップ215にて、下記の表3のマップ
に基づき相切換信号パターンをセットする。
【0056】相切換信号は6ビット信号であり、各ビッ
トは下記の表4のように定められている。各ビットはハ
イレベル「H」とローレベル「L」を取りうる。ステッ
プ215では、今まで出力していた相切換パターンと方
向フラグDIの状態から次回の相切換パターンを設定す
る。例えば、現状値が(LA11,LB11,LC1
1,LA21,LB21,LC21)=(H,L,L,
L,H,L)であって、DI=CW(時計方向の回転)
であれば、次回値として(H,L,L,L,L,H)を
セットする。設定された相切換パターンはマイクロプロ
セッサ1においては相切換信号群L1として演算され
る。ここで、制御サイクルが早い場合には、この相切換
制御のルーチンを前述の磁極信号エッジ割り込みルーチ
ン内で行うとよい。尚、方向フラグの設定の際、舵角値
HPIDがゼロの場合には相切換はストップモードと
し、(LA11,LB11,LC11,LA21,LB
21,LC21)=(L,L,L,L,L,L)を出力
すればよい。
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】図12に、図9におけるオープン制御64
の動作を示す。ステップ220では、前述の異常フラグ
Fabnが0となっていれば以下の処理をスキップす
る。つまり、磁極センサ18の正常時にはオープン制御
ルーチンを実施しない。したがって、磁極センサ18の
正常時には上述の相切換制御ルーチンが実施され、磁極
センサ18の異常時には本オープン制御ルーチンが実施
される。このオープン制御ルーチンではオープン制御実
施中フラグFoplおよびタイマーTを使用する。タイ
マーTに所定時間をセットすると、その後タイマーTは
次第にデクリメントされ、所定時間後に0となる。オー
プン制御実施中フラグFoplは初期状態で0にセット
されている。ステップ221では、オープン制御実施中
フラグFoplの状態を判断し、オープン制御実施中フ
ラグFoplが0であると、次にステップ222にて、
タイマーTを所定時間(例えば1秒)にセットする。そ
して、タイマーTが0以下になるまでの間、ステップ2
24にて、相切換パターンにモータブレーキパターンが
セットされる。モータブレーキパターンは、 (LA11,LB11,LC11,LA21,LB21,LC21)=(L,L,L,H,H,H) に設定される。所定時間を経過すると、ステップ225
にて、オープン制御実施中フラグFoplが1にセット
される。次に、この状態でタイマーTは0以下であるの
で、ステップ227にて表5に示すマップから次回の相
切換パターンをセットする。次に、ステップ228にて
タイマーTを再びセットする。ステップ226ではタイ
マーTが0以下のときのみステップ227を実行させる
ので、ステップ227はタイマーTに設定された所定時
間毎に実行される。ステップ227において、次回値は
現状の相切換パターン及び後輪舵角センサ21の出力す
る後輪舵角値θrと所定値A1との比較結果に応じて設
定される。A1は零に近い値(例えば0.5度)に設定
してある。例えば、現状の相切換パターンが、 (LA11,LB11,LC11,LA21,LB21,LC21)=(H,L,L,L,H,L) であり、後輪舵角値θrが−1度であった場合には、次
回の相切換パターンは(H,L,L,L,L,H)とな
る。
【0060】表5のマップは、後輪舵角値が負の場合は
右回転するように、後輪舵角値が正の場合は左回転する
ように、設定してある。いずれの場合にも後輪舵角の絶
対値が零に近づくように作用する。後輪舵角の絶対値が
所定値A1以下となると、相切換パターンは(L,L,
L,L,L,L)となる。このパターンの場合、モータ
12は停止する。よって、オープン制御ルーチンでは、
後輪舵角が零になり中立復帰するように相切換パターン
を制御する。
【0061】
【表5】
【0062】図13に、図9の断線,短絡判定65の動
作を示す。断線,短絡判定65においては、表6のロジ
ックに従った断線判定および短絡判定を行なう。この断
線,短絡判定65(図13)は、モ−タ12運転中に、
所定のチェック周期で繰返し実行される。すなわち、所
定時限のチェックタイマがタイムオ−バする毎に、図1
3に示すチェックタイマ割り込みを実行しその中で再度
チェックタイマをスタ−トする。そしてこの割り込み処
理を終了した後、チェックタイマがタイムオ−バする
と、また図13に示すチェックタイマ割り込みを実行す
る。
【0063】
【表6】
【0064】チェックタイマ割り込みの先頭では、チェ
ックタイマを再スタ−トする(230)。そしてPWM
1のオンデュ−ティ比pwmが設定下限値PWMα以
上、設定上限値PWMβ以下の範囲内であるかをチェッ
クして(231)、該範囲内であると、ロ−パスフィル
タ7u〜7wの出力電圧すなわちコイル通電端子U〜W
の電圧Vu〜Vwをデジタル変換して読込む(23
2)。そして通電モ−ドがA〜F(図6&表6)のいず
れであるかを相切換信号LA11〜LC21から判定し
て、通電モ−ドA〜Fに対応した断線,短絡判定A〜F
(235〜240)を行ない、これを終了するとメイン
ル−チン(割り込みに進む直前の処理)に復帰する。
【0065】ここで、コイル通電端子U〜Wの電圧Vu
〜Vwの値を説明する。例えば通電モ−ドAのときに
は、PWM1(そのH幅が図8のTB2のオン区間:U
相コイルとV相コイルの直列通電期間内のPWM1の一
周期内のコイル通電区間)のオンデュ−ティ比pwmに
比例する電圧(時系列平均値)Vpwm=Vpn×pwm
が、U相コイルとV相コイルとの直列回路に加わり、こ
れらのコイルのそれぞれにはその半分の電圧Vpwm/2
が加わる。
【0066】Vpnは、電源電圧より電流検出用抵抗Rs
(図8)の電圧降下分(微小値)を減算した値であり、
以下においてはVpnは単に、電源の正側電圧と称す。こ
れは、抵抗Rsの抵抗値が小さくその電圧降下量が小さ
いので、略電源電圧値である。モ−タ12においては、
3相コイルの一端がスタ−結線により共通接続されてい
るので、通電モ−ドAにおいては、通電がないW相コイ
ルの電圧Vwは、Vpwm/2である。ところが、PWM
1に同期して電源の負側電圧(機器ア−スL)に接続さ
れるV相コイルの通電端子Vは、PWM1のオン(H)
区間でL、オフ(L)区間でVpnとなり、通電端子Vの
電圧(時系列平均値)Vv=Vpn×(1−pwm)とな
る。ここでPWM1のオフデュ−ティをipwmと表わ
すと、 ipwm=1−pwm であり、%表記では、 ipwm=100−pwm (%) である。
【0067】 Vpn×(1−pwm)=Vpn×ipwm=Vipwm と表現すると、 Vv=Vipwm である。
【0068】図14に、上述の、U相コイルとV相コイ
ルとの直列回路に加わる電圧Vpwm(PWM1のオンデュ
−ティ比pwmが表わす電圧),W相コイルの通電端子
に現われる電圧(各相コイルの共通接続点の電圧)Vw
=Vpwm/2、および、V相コイルの通電端子に現われ
る電圧Vv=Vipwm、を示す。
【0069】以上は、各相コイルのいずれにもコイル断
線,短絡等のコイル異常が無い場合である。コイル異常
があるときと無いときには、各相コイルの通電端子の電
圧Vu,Vv,Vwは、次のようになる(通電モ−ドA
の場合)。
【0070】 (0)全コイルが正常のとき: Vu=Vpn, Vv=Vipwm, Vw=Vpwm/2 U相コイル断線のとき: Vu=Vpn, Vv=L, Vw=L U相コイル短絡のとき: Vu=Vpn, Vv=Vipwm, Vw=Vpn V相コイル断線のとき: Vu=Vpn, Vv=L, Vw=Vpn V相コイル短絡のとき: Vu=Vpn, Vv=Vipwm, Vw=Vipwm W相コイル断線のとき: Vu=Vpn, Vv=Vipwm, Vw=? W相コイル短絡のとき: Vu=Vpn, Vv=Vipwm, Vw=Vpwm/2 上記のU相コイル断線は、Vvの値がLかつVwの値
がLであるかをチェックすることにより検出しうる。た
だし、PWM1のオンデュ−ティ比pwmが100%近
くでは、V相コイルが正常でもその通電端子の電圧Vv
=Vipwmが略Lであり、これとの識別が難かしいので、
Vvの値がLか否の判定は、PWM1が、VipwmがLで
はないと明確かつ確実に検出しうるオンデュ−ティ比P
WMβ以下のときに限定する必要がある。図14上のV
odmは、VipwmがLではないと明確かつ確実に検出しう
る余裕代である。
【0071】また、正常時はVw=Vpwm/2でありこれ
がPWM1のオンデュ−ティ比pwmが0のときLで、
該比が小さい領域でL近くであるので、Vwの値がLか
否の判定は、PWM1が、Vpwm/2がLではないと明確
かつ確実に検出しうるオンデュ−ティ比PWMα以上の
ときに限定する必要がある。図14上のVfdmは、Vpwm
/2がLではないと明確かつ確実に検出しうる余裕代であ
る。
【0072】上記のU相コイル短絡は、Vw=Vpnと
コイル正常時のVw=Vpwm/2との差がVsdm以上と大き
いので、Vw=Vpnであるかをチェックすることにより
検出しうる。この場合には、PWM1のオンデュ−ティ
比pwmに制限は不要である。
【0073】上記のV相コイル断線は、Vvの値がL
であるかをチェックすることにより検出しうる。ただ
し、PWM1のオンデュ−ティ比pwmが100%近く
では、V相コイルが正常でもVipwmが略Lであり、それ
との識別が難かしいので、PWM1のオンデュ−ティ比
pwmが、VipwmがLではないと明確かつ確実に検出し
うるオンデュ−ティ比PWMβ以下のときに限定する必
要がある。図14上のVodmは、VipwmがLではないと
明確かつ確実に検出しうる余裕代である。
【0074】上記のV相コイル短絡は、Vw=Vipwm
をチェックすることにより検出しうる可能性はあるが、
V相コイル短絡時のVipwmが正常時のVpwm/2と交わ
るので、PWM1のオンデュ−ティ比pwmを、該交点
から離れた非常に狭い範囲に限定しなければならない。
【0075】上記およびのW相コイルの断線および
短絡のときは、コイル正常時との電圧差が少いあるいは
全く無いので、検出しえない。
【0076】以上のように、通電モ−ドAにおいては、
U相コイルの断線&短絡を検出することができる。V相
コイルの断線&短絡を検出することもできるが、V相コ
イルの短絡検出は、前述のように、PWM1のオンデュ
−ティ比pwmがある特定の狭い範囲内にあるときに限
らなければならない。
【0077】そこでこの実施例では、通電モ−ドAのと
きには、上記のU相コイル断線であるか否かを、Vv
=L&Vw=L、か否かをチェックすることにより検出
し、かつ、上記のU相コイル短絡であるか否かを、V
w=Vpnであるかをチェックすることにより検出する
(図13の235)。すなわち、通電モ−ドAのときに
は、上記のVv=L&Vw=Lが成立するか否かをチ
ェックして(Aa)、それが成立すると、U相コイルが
断線しているとして、レジスタFcabuに1を書込む
(Ab)。Vv=L&Vw=Lが不成立であると、上記
のVw=Vpnが成立するか否かをチェックして(A
c)、成立するとU相コイルが短絡しているとして、レ
ジスタFsabuに1を書込む(Ad)。Vv=L&Vw
=Lが成立せず、しかもVw=Vpnも成立しないと、コ
イル異常情報を格納するレジスタFcabu(コイル断線
情報格納用)およびFsabu(コイル短絡情報格納用)
をクリアする(Ae)。
【0078】上記のU相コイル断線の判定において
は、判定の確実性を保障するためには上述のように、P
WM1のオンデュ−ティ比pwmはPWMα以上PWM
β以下である必要がある。そこでステップ231にて、
PWM1のオンデュ−ティ比pwmがPWMα以上PW
Mβ以下であるかをチェックし、これが成立しないとき
にはコイル断線,短絡判定A〜F(235〜240)は
実行せず、そこで割り込み処理を終了する。
【0079】他の通電モ−ドB〜Fであるときには、断
線,短絡判定B〜F(236〜240)を実行する。こ
れらの断線,短絡判定B〜F(236〜240)の内容
も、上述の断線,短絡判定A(235)の内容(Aa〜
Ad)と同様である。ただし、通電コイルと通電方向
(すなわち通電モ−ド)が異なるので、参照電圧(V
v,Vw)およびコイル異常情報格納用のレジスタ(F
cadu,Fsabu)は、断線,短絡判定A(235)のも
のとは別のものに読み替える必要がある。例えば、断
線,短絡判定B(236)は、断線,短絡判定A(23
5)のブロック内の、「u」を「w」に、「w」を
「u」に読み替えたものとなる。表6に示すように、U
相コイルの断線,短絡判定は通電モ−ドAとFで、V相
コイルの断線,短絡判定は通電モ−ドDとEで、また、
W相コイルの断線,短絡判定は通電モ−ドBとCで行な
われる(ただし、PWM1のオンデュ−ティ比pwmが
PWMα以上PWMβ以下である場合)。また、簡易的
に見るには、通電中か否かの判定をし、通電中であれば
どこかの相にパルス出力があるか否かを見る手段もあ
る。
【0080】モ−タ12の運転中は、通電モ−ドA,
B,C,・・・F,A,・・・の順又はその逆の順に相
切換えが連続して行なわれ、この切換え速度(周期)は
モ−タ12の回転速度に比例(反比例)する。通電モ−
ドの切換わり速度がモ−タ速度に比例するので、モ−タ
速度に反比例する周期で図13に示すコイル断線,短絡
判定を行なうようにしてもよい。例えば、図11の「相
切換制御」のステップ211と213の間に図13に示
すコイル断線,短絡判定の処理を移すことにより、通電
モ−ドが切換わる直前に、コイル断線,短絡判定が行な
われる。この場合、図11のステップ230は削除す
る。この実施態様では、PWM1のオンデュ−ティ比p
wmがPWMα以上PWMβ以下である限り、各通電モ
−ドにつき1回の断線,短絡判定が行なわれる。
【0081】いずれにしても上述のように、コイル断
線,短絡判定の処理をモ−タ運転中に連続的に繰返すこ
とにより、モ−タ12運転中のコイル異常の連続監視が
実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を組込んだ後輪操舵システ
ムの構成を示すブロック図である。
【図2】 図1に示す後輪操舵機構主要部の縦断面図で
ある。
【図3】 図2の3A−3A線拡大断面図である。
【図4】 図3に示すモータ12の電気コイル44の分
布を示す、図2の6A−6A線の、矢印方向とは逆方向
に見た横断面図である。
【図5】 図2の5A−5A線拡大断面図である。
【図6】 図1に示すブラシレスモータ12の磁石42
の回転角と電気コイル通電信号の関係を示すタイムチャ
−トである。
【図7】 図1に示す電子制御装置9の構成を示すブロ
ック図である。
【図8】 図7に示すドライバ5の構成を示すブロック
図である。
【図9】 図7に示すマイクロプロセッサ1機能構成を
示すブロック図である。
【図10】 図9に示す磁極センサ異常判定63の内容
を示すフロートチャートである。
【図11】 図9に示す相切換制御62の内容を示すフ
ロートチャートである。
【図12】 図9に示すオープン制御64の内容を示す
フロートチャートである。
【図13】 図9に示す断線,短絡異常判定65の処理
内容を示すフロートチャートである。
【図14】 図7に示す電気モ−タ12の通電端子U,
V,Wに現われる電圧Vpn,Vipwm,Vpwm/2を示すグ
ラフである。
【符号の説明】 1:マイクロプロセッサ 5:モータドラ
イバ 9:電子制御装置 10:前輪操舵装
置 11:後輪操舵機構 12:モータ 13,14:前輪 15,16:後輪 17,20:第1,第2前輪舵角センサ 18:磁極センサ 19:ステアリン
グホイール 21:後輪舵角センサ 22,23:第
1,第2車速センサ 24:ヨーレートセンサ 25:操作軸 26:雄ねじ部材 27:回転軸 28:ブーツ 42:磁石 43:コア 43a:突起 44:モータ巻線 44a,44b,44c,44d,44e,44f:巻線 47:ホルダ 49:基板 50:ホールIC 53:ボールジョ
イント 55:定電圧レギュレータ 57:インターフ
ェース 59:バッテリー 86:電流検出回
路 88:異常電流制限回路 89:パルス幅変
調信号合成回路 101:ピークホールド回路 G11,G21:ゲート
駆動回路 HA,HB,HC:磁極信号 IGA:電源端子 IGSW:イグニッションスイッチ L1:相切換信号
群 LA11,LB11,LC11,LA21,LB21,LC21:相切換信号 MI1:ピーク信号 MOC1,MS1:出力信
号 PWM1:パルス幅変調信号 Rs:抵抗 SW1:スイッチ TC:チョークコイ
ル TA11,TB11,TC11,TA21,TB21,TC21:トランジスタ U,V,W:通電端子

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】m>n≧2なるn相の電気コイルに直列に
    PWMパルス通電し時系列で通電コイルを切換えるモ−
    タドライバが回転駆動する、相互に接続されたm≧3な
    るm相の電気コイルを有する電気モ−タの、各相コイル
    の通電端子のパルス出力を検出する通流検出手段;およ
    び、 前記電気モ−タを回転駆動する通電中に、どこかの相に
    パルス出力があるか否かの前記通電検出手段の検出に基
    づいて、通電中コイルの断線又は短絡を判定するコイル
    異常監視手段;を備える多相電気モータのコイル異常検
    出装置。
  2. 【請求項2】前記コイル異常監視手段は、通電中のn相
    の電気コイルと通電方向の組合せすなわち通電モ−ドに
    対応して、該通電モ−ドに予め定められた通電端子の、
    前記通流検出手段が検出したパルス出力有無に基づい
    て、通電中コイルの断線又は短絡を判定する、請求項1
    記載のコイル異常検出装置。
  3. 【請求項3】コイル異常監視手段は、現通電モ−ドでパ
    ルス出力を発生する通電中の相コイルの通電端子のパル
    ス出力を前記通流検出手段が検出しないとき、コイル断
    線を表わす情報を発生する、請求項2記載の多相電気モ
    ータのコイル異常検出装置。
  4. 【請求項4】コイル異常監視手段は、現通電モ−ドでパ
    ルス出力を発生する非通電中の相コイルの通電端子のパ
    ルス出力を前記通流検出手段が検出しないとき、コイル
    短絡を表わす情報を発生する、請求項2又は請求項3記
    載の、多相電気モータのコイル異常検出装置。
  5. 【請求項5】m>n≧2なるn相の電気コイルに直列に
    通電し時系列で通電コイルを切換えるモ−タドライバが
    回転駆動する、相互に接続されたm≧3なるm相の電気
    コイルを有する電気モ−タの、各相コイルの通電端子の
    電圧を検出する電圧検出手段;および、 通電中のn相の電気コイルと通電方向の組合せすなわち
    通電モ−ドに対応して、該通電モ−ドに予め定められた
    通電端子の、前記電圧検出手段が検出した電圧に基づい
    て、通電中コイルの断線又は短絡を判定するコイル異常
    監視手段;を備える多相電気モータのコイル異常検出装
    置。
  6. 【請求項6】コイル異常監視手段は、現通電モ−ドで第
    1所定電圧を発生する通電中の相コイルの通電端子で第
    1所定電圧を前記電圧検出手段が検出しないとき、コイ
    ル断線を表わす情報を発生する、請求項5記載の多相電
    気モータのコイル異常検出装置。
  7. 【請求項7】コイル異常監視手段は、現通電モ−ドで第
    2所定電圧を発生する非通電中の相コイルの通電端子で
    第2所定電圧を前記電圧検出手段が検出しないとき、コ
    イル短絡を表わす情報を発生する、請求項5又は請求項
    6記載の、多相電気モータのコイル異常検出装置。
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