JP4372787B2 - セロオリゴ糖の製造方法 - Google Patents
セロオリゴ糖の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4372787B2 JP4372787B2 JP2006529339A JP2006529339A JP4372787B2 JP 4372787 B2 JP4372787 B2 JP 4372787B2 JP 2006529339 A JP2006529339 A JP 2006529339A JP 2006529339 A JP2006529339 A JP 2006529339A JP 4372787 B2 JP4372787 B2 JP 4372787B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cellulose
- cellulase
- cellooligosaccharide
- activity
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N9/00—Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
- C12N9/14—Hydrolases (3)
- C12N9/24—Hydrolases (3) acting on glycosyl compounds (3.2)
- C12N9/2402—Hydrolases (3) acting on glycosyl compounds (3.2) hydrolysing O- and S- glycosyl compounds (3.2.1)
- C12N9/2405—Glucanases
- C12N9/2434—Glucanases acting on beta-1,4-glucosidic bonds
- C12N9/2445—Beta-glucosidase (3.2.1.21)
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A23—FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
- A23L—FOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
- A23L33/00—Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof
- A23L33/20—Reducing nutritive value; Dietetic products with reduced nutritive value
- A23L33/21—Addition of substantially indigestible substances, e.g. dietary fibres
- A23L33/25—Synthetic polymers, e.g. vinylic or acrylic polymers
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N9/00—Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
- C12N9/14—Hydrolases (3)
- C12N9/24—Hydrolases (3) acting on glycosyl compounds (3.2)
- C12N9/2402—Hydrolases (3) acting on glycosyl compounds (3.2) hydrolysing O- and S- glycosyl compounds (3.2.1)
- C12N9/2405—Glucanases
- C12N9/2434—Glucanases acting on beta-1,4-glucosidic bonds
- C12N9/2437—Cellulases (3.2.1.4; 3.2.1.74; 3.2.1.91; 3.2.1.150)
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12P—FERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
- C12P19/00—Preparation of compounds containing saccharide radicals
- C12P19/04—Polysaccharides, i.e. compounds containing more than five saccharide radicals attached to each other by glycosidic bonds
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12P—FERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
- C12P19/00—Preparation of compounds containing saccharide radicals
- C12P19/14—Preparation of compounds containing saccharide radicals produced by the action of a carbohydrase (EC 3.2.x), e.g. by alpha-amylase, e.g. by cellulase, hemicellulase
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Y—ENZYMES
- C12Y302/00—Hydrolases acting on glycosyl compounds, i.e. glycosylases (3.2)
- C12Y302/01—Glycosidases, i.e. enzymes hydrolysing O- and S-glycosyl compounds (3.2.1)
- C12Y302/01021—Beta-glucosidase (3.2.1.21)
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Zoology (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Nutrition Science (AREA)
- Mycology (AREA)
- Food Science & Technology (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
- Saccharide Compounds (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
- Cosmetics (AREA)
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
Description
近年、セロオリゴ糖は、他のオリゴ糖と同様に、その生理機能が明らかになりつつあり、機能性食品の新素材として期待されている(非特許文献1)。
セロオリゴ糖は、その重合体であるセルロースを酵素で加水分解することで得られるが、天然に存在するセルロースは、水に難溶性であり、結晶性が高いために、セルラーゼによる酵素分解を受け難いことが課題であった。
さらに、セルロースの酵素分解反応では、分解生成物として得られたセロオリゴ糖が、セルラーゼ中の一成分であるβグルコシダーゼにより、さらにグルコース単位へ分解され、セロオリゴ糖の収率が低下することも課題であった(非特許文献2)。
上記の課題に絡み、従来、セルロース酵素分解時のセロオリゴ糖の収率向上を目的として多くの試みがなされてきた。
特許文献1には、非結晶性セルロースを多く含むセルロース原料を用い、セルラーゼによる加水分解反応をリグニンの存在下で行わせるとともに、加水分解反応により生成されるセロオリゴ糖のうち少なくともセロビオースを随時反応液から採取するセロオリゴ糖の製造方法が記載されている。
特許文献2には天然リグノセルロースを含む原料を蒸解して蒸解後に乾燥を経ず得られるウェットパルプを、セルラーゼにより部分加水分解してセロオリゴ糖のうち少なくともセロビオースを採取するセロオリゴ糖の製造方法が記載されている。これらの製造方法は、セルラーゼに含まれるセロオリゴ糖分解酵素であるβ−グルコシダーゼをリグニンに吸着させ、β−グルコシダーゼの作用を抑止させることで、セロオリゴ糖のグルコースへの分解を抑制し、セロオリゴ糖の反応選択率を高められるものである。しかしながら、これらの製造方法では、得られる糖化液に多量のリグニンが含まれるため、結果としてセロオリゴ糖の収量が低くなる。また、高純度のセロオリゴ糖を得るには、糖化液からの脱リグニン処理が必要となるため精製工程が複雑となる問題があった。
特許文献4には、セルロースをアミンオキシド、塩化リチウム/N,N−ジメチルアセトアミド、銅アンモニア、ビスコース等の溶剤に溶解したセルロース溶液中にセルラーゼを添加した後、得られた溶液からセルラーゼ含有再生セルロースを得、次いで該再生セルロースを緩衝液存在下で、セルロース中に包含されたセルラーゼに酵素反応を行わせてセロオリゴ糖を産生させるセロオリゴ糖の製造方法が記載されている。かかる方法では、セルラーゼに精製等の特別な前処理を施す必要はなく、セロオリゴ糖の収率が向上するが、セルロースを溶解再生させる工程が必要であり、工程が煩雑になる問題があった。また、セルロース溶解に用いるアミンオキシド、塩化リチウム/N,N−ジメチルアセトアミド、銅アンモニア、ビスコース等の化学物質が少なからずセルラーゼに作用し、セルロース分解反応に影響を及ぼす問題があった。
特許文献6には、セルロースを含有する材料からセルロース成分を超臨界又は亜臨界水で可溶化した後、処理液にセルラーゼ製剤を添加し、セルロース及びセルロースの部分分解物である高重合度セロオリゴ糖をセルラーゼ製剤により加水分解することによって、グルコース及び/又はセロオリゴ糖を得る方法が記載されている。この方法によると、セロビオース、セロトリオース等のセロオリゴ糖の生成量、収率ともに向上するが、超臨界、亜臨界水処理に要する、耐圧・耐酸設備等の設備上の安全性、加圧・加熱をする上での安全性等のセルロース前処理の安全性が問題となる課題があった。
特許文献8には、セロビブリオ属に属する微生物が生産するセルラーゼの作用により、水性反応液中にてセルロース系物質からセロオリゴ糖を製造する方法において、限外ろ過反応器を組み合わせることにより生成物阻害を解除して、セロオリゴ糖を生成蓄積せしめるセロオリゴ糖の製造方法が記載されている。この方法によると、セルロース系物質の酵素分解による分解生成物として、セロビオース、セロトリオースのみからなるセロオリゴ糖が得られる。しかしながら、セロビブリオ属微生物が生産する酵素は結晶性のセルロースには作用しにくく、反応時間を短縮し、収率を向上するためには基質として非晶質セルロースが必要であり、工程が複雑になる問題があった。
特許文献9には、セルロースをセルラーゼで分解し、セロオリゴ糖を生成させる方法において、予めセルラーゼをpH3.5〜5.0に平衡化した弱酸性陽イオン交換樹脂に接触させることにより、セルラーゼ中のβ−グルコシダーゼを選択的に除去し、かかるβ−グルコシダーゼを除去したセルラーゼをセルロースに接触させるセロオリゴ糖の製造方法が記載されている。かかる方法によると、セルロースの酵素分解により、グルコースを低減し、セロオリゴ糖が60%以上の分解生成物を得ることができる。しかしながら、該方法では、セルラーゼ中のβ−グルコシダーゼを除去する工程が必要となり、セロオリゴ糖製造工程が複雑になる問題があった。また、このセルラーゼ精製工程では、未処理セルラーゼに対し、75〜1000倍の陽イオン交換樹脂が必要となるため、セルラーゼ処理量が制限され、セロオリゴ糖の生産性が充分ではなく、セルラーゼ精製コスト、陽イオン交換樹脂の分離精製剤コストが高くなる問題があった。
特許文献11には、キトサンが可溶となるようにpHを調整してなる水性媒体中に、上記キトサンとセルラーゼを溶解し、一定時間保温した後、pHを変化させ、不溶化した固形画分と溶液とを分離することによりセルラーゼ中に含有されるβ−グルコシダーゼを選択的に除去するセルラーゼの精製方法、またこのβ−グルコシダーゼを除去されたセルラーゼとセルロースとを水性媒体中に添加して懸濁液とし、該懸濁液を一定時間保温して、該懸濁液中にセロビオースを生成せしめ、該セロビオースを採取するセロビオースの製造方法が記載されている。これらの方法によると、セルラーゼをセルロース誘導体又はキトサンで吸着分離処理し、セルロース誘導体又はキトサンに吸着させた状態でセルロースと接触させることで、セロビオース収率が向上する。しかしながら、この方法ではセルラーゼの精製処理が必要となるため、製造工程が複雑になり、セルラーゼ精製に使用するセルロース誘導体、キトサンが高価なためコスト高になる課題があった。また、セルラーゼをセルロース誘導体又はキトサンとともにセルロース酵素分解に用いるため、分解反応液から、それらを取り除く工程が必要になる問題があった。
従来、水不溶性天然セルロース系物質に前処理を施し、その平均重合度、平均粒子径、コロイド状セルロース成分含有率、及びジエチルエーテル可溶物含有率を特定の範囲に制御したセルロース系物質を基質とし、β−グルコシダーゼ活性と結晶セルロース分解活性の活性比(β−グルコシダーゼ活性/結晶セルロース分解活性)を特定の範囲に制御したセルラーゼで酵素分解することで、短時間にセルロース分解率を高め、セロオリゴ糖を選択的に高収率で生産する方法は知られていなかった。
すなわち、本発明は、下記の通りである。
(1)平均重合度が700以下、平均粒子径が10.3μm以下であり、コロイド状セルロース成分を40質量%以上含有し、ジエチルエーテル可溶物含有率が1質量%未満の水不溶性天然セルロース系物質を、セルラーゼの存在下で酵素分解することを含むセロオリゴ糖の製造方法。
(2)前記セルラーゼの活性比(温度55℃におけるβ−グルコシダーゼ活性/結晶セルロース分解活性)が0.35以下である(1)に記載のセロオリゴ糖の製造方法。
(3)前記ジエチルエーテル可溶物が、リグニンである(1)または(2)に記載のセロオリゴ糖の製造方法。
(4)前記水不溶性天然セルロース系物質が、セルロースI型結晶を含有する(1)〜(3)のいずれか一項に記載のセロオリゴ糖の製造方法。
本発明で使用する天然セルロース系物質は、セルロースを含有する天然由来の水不溶性繊維質物質である。その由来は、植物性でも動物性でもよく、それを産生する動植物としては、例えば、木材、竹、麦藁、稲藁、コットン、ラミー、バガス、ケナフ、ビート、ホヤ、バクテリアセルロース等が挙げられ、原料としてこれらのうち1種の天然セルロース系物質を使用しても、2種以上を混合したものを使用することも可能である。
本発明に使用するセルロース系物質は、天然セルロース系物質である必要がある。天然セルロースと再生セルロースは、その結晶形で区別できる。本発明の天然セルロース系物質は、セルロースI型結晶を含有し、その含有率は1%以上である必要がある。より好ましいセルロースI型結晶の含有率は50%以上である。ここでいうセルロースI型の結晶型とは、粉末広角X線回折法(理学電機(株)製、商品名 ロータフレックスRU−300)により得られるX線回折パターンで判別できるものであり、その含有率は、X線回折により得られた回折像の総ピーク面積に占める、セルロースI型結晶のピーク面積の百分率で表されるものである。粉末広角X線回折測定に供するセルロース系物質が乾燥状態であれば公知の方法で粉末化し測定に用いればよく、湿潤状態であれば、公知の方法で乾燥後、粉末化し測定に用いることができる。セルロースI型結晶の含有率が高い程、天然に近いセルロース系物質を酵素分解に使用することになり、セルロースの再生処理等の人工的な化学処理工程が簡略化されることになるため好ましい。その上限は特に制限されないが、現在知られている天然セルロースの組成から99%未満である。
本発明で使用する天然セルロース系物質は水不溶性であり、ここでいう水不溶性とは、天然セルロース系物質中に90質量%以上の水不溶性成分を含有することである。この水不溶性成分とは、25℃の純水にセルロース系物質を分散させ、限外ろ過(分画分子量10000)により、水可溶性成分を除去した後、水不溶性残さを定量することにより得られる。
平均重合度、及びジエチルエーテル可溶物含有率を制御する方法は、公知の方法であれば特に制限されないが、一例としては、加水分解処理が挙げられる。また、この加水分解処理により、セルロース繊維質内部の非晶質セルロース及びヘミセルロース、リグニン等の不純物が取り除かれ、繊維質内部が多孔質化し、酵素分解時に繊維内部までセルラーゼが浸透しやすくなり、セルロースの分解速度、セロオリゴ糖収率がともに向上するため好ましい。
また、加水分解されたセルロース系物質は、繊維質内部が多孔質化しているため、それをさらに公知の方法で処理する場合に、機械処理を受けやすくなり、セルロース系物質の平均粒子径、コロイド状成分含有率の制御が容易になるため好ましい。
例えば、湿式でセルロースを処理する場合は、1〜99%のセルロース系物質と媒体を含むセルロース分散体に、公知の摩砕、粉砕等を施すことにより、セルロース系物質の平均粒子径又はコロイド状セルロース成分含有量を容易に調整することができる。ここで使用される媒体も、特に制限はないが、例えば、水、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、2−メチルブチルアルコール、ベンジルアルコールなどのアルコール類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の炭化水素類、アセトン、エチルメチルケトン等のケトン類が挙げられる。特に、有機溶剤は、医薬品、食品及びそれらの添加剤を製造する工程で使用されるものが好ましく、「医薬品添加物事典」(薬事日報社(株)発行)、「日本薬局方」、「食品添加物公定書」(いずれも廣川書店発行)に溶剤として分類されるものが挙げられる。水、有機溶剤は、それらを単独で使用しても、2種以上を併用することも自由であり、1種の媒体で一旦分散させた後、その媒体を除去し、異なる媒体に分散させてもよい。
粉砕方法としては、スクリーンミル、ハンマーミル等のスクリーン式粉砕方法、フラッシュミル等の翼回転剪断スクリーン式粉砕方法、ジェットミル等の気流式粉砕方法、ロールミル、ボールミル、振動ボールミル、ビーズミル等の圧密と剪断を組み合わせた粉砕方法、翼攪拌式粉砕方法等のいずれの方法を使用してもよく、それらを組み合わせた方法でもよい。
セルラーゼの起源についても、特に制限はなく、例えば、公知のセルラーゼを生産する微生物としては、トリコデルマ(Trichoderma)属、アクレモニウム(Acremonium)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、バチルス(Bacillus)属、シュードモナス(Pse−udomonas)属、ペニシリウム(Penicillium)属、アエロモナス(Aeromonus)属、イルペックス(Irpex)属、スポロトリクム(Sporotrichum)属、フミコーラ(Humicola)属等の「セルラーゼ」(講談社サイエンティフィック発行(1987))、「セルロースの事典」(朝倉書店発行(2000))に記載される微生物が生産するセルラーゼを挙げることができるが、セルロースを分解する酵素であれば、上記公知の微生物由来の酵素に限らず、新規に発見された微生物由来の酵素も、本発明のセルラーゼに含まれる。
上述の各種活性測定法において、反応液中のセロオリゴ糖、及びグルコースは、高速液体クロマトグラフィー(カラム:島津製作所製 商品名Asahipak NH2P−50、高速液体クロマトグラフィー:島津製作所製 商品名SCL−10A型、移動層:アセトニトリル/水=75/25(容積比)循環量:1mL/min.試料液:10μL)により定量できる。
セルラーゼを生産する菌としては、(温度40℃におけるβ−グルコシダーゼ活性/結晶セルロース分解活性)比が0.5以下であるセルラーゼを生産する菌株を用いることが好ましく、活性比が上述の範囲を満たせばいずれの菌株でも用いることができる。また、菌株の人工変異方法、例えば紫外線照射、X線照射、変異誘起剤処理など、若しくは自然発生による変異株、又は遺伝子操作、若しくは細胞融合による変異株でも、(温度40℃におけるβ−グルコシダーゼ活性/結晶セルロース分解活性)比が0.5以下であるセルラーゼを生産する菌株であればいずれも本発明に用いることができる。この(温度40℃におけるβ−グルコシダーゼ活性/結晶セルロース分解活性)比は、0.35以下が好ましく、より好ましくは、0.2以下である。活性比は、小さければ小さいほど、セロオリゴ糖の収率が向上するため、その下限は特に制限されないが、容易に達成させる活性比の範囲としては0.01以上である。
(1)結晶セルロース分解活性
50mM酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液(pH5)に懸濁した5質量%結晶性セルロース(旭化成ケミカルズ製 商品名 セオラスPH−101を水分60%として、三英製作所製 商品名 万能攪拌混合機でフック羽根により、90分間、126rpmで混練攪拌したもの)の基質液0.4mlに適当に希釈した酵素液を0.1ml添加し、40℃水浴中で4時間反応後、95℃、10分間加熱して反応を停止させ、反応液中のグルコース濃度をHPLC法で定量する。1分間に遊離するグルコース及びセロオリゴ糖の総量が1μmoleである酵素量を1酵素単位(1U)と定義する。
50mM酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液(pH5)に溶解した2.5質量%セロビオース(Aldrich製 特級グレード)の基質液0.4mlに酵素液を0.1ml添加し、40℃水浴中で4時間反応後、100℃ 10分間加熱し反応を停止し、反応液中のグルコース濃度をHPLC法で定量する。1分間に1μmoleのグルコースを遊離する酵素量を1酵素単位(1U)と定義する。
上述の各種活性測定法において、反応液中のセロオリゴ糖、及びグルコースは、上述の高速液体クロマトグラフィーにより定量できる。
また、(温度40℃におけるβ−グルコシダーゼ活性/結晶性セルロース分解活性)比が低い菌株は、例えば次の方法で得られる。セルラーゼ生産能を有する微生物を、必要であれば紫外線照射やニトロソグアニジンのような変異誘発剤の使用など、公知の変異誘導処理し、それらの菌株から(β−グルコシダーゼ活性/結晶性セルロース分解活性)比が低い菌株を選ぶ。変異誘導処理に用いる微生物としては、例えば、親株としてTrichodrma reesei NBRC31329を用い、ポテトデキストロース寒天斜面培地上で28℃、3〜10日間培養する。生成した胞子を生理的食塩水に105〜108個/mLになるよう懸濁し、EMS(ethyl methanesulfonate)で変異処理を施す(100〜500μg/ml、pH7.0、28℃、5〜24時間)。(温度40℃におけるβ−グルコシダーゼ活性/結晶性セルロース分解活性)比が低い菌株の選択は、この変異誘発処理胞子の懸濁液から遠心分離により胞子を集め、よく洗浄し、グルコースを炭素源として培養し、培養物の酵素活性を公知の方法で測定することで達成される。例えば、各変異処理菌株の培養物を用いて、セロビオース又は結晶セルロースを基質として酵素分解し、生成した還元糖を定量してもよく、公知の発色基質を使用し培養物と酵素反応させることで定性的に目的の菌株を選択してもよい。
また、さらに(温度40℃におけるβ−グルコシダーゼ活性/結晶セルロース分解活性)比を低く抑える培養方法として、例えば培養中、培養液のpHをpH3.5未満かつセルラーゼ生産菌の生育可能なpH以上に制御する方法が挙げられる。具体的には、上記Trichoderma reesei NBRC31329株又はその変異株をポテトデキストロース寒天斜面で25〜35℃、3〜10日間培養し、培養懸濁及び溶解させ、セルロースを炭素源とする培地を500mL容三角フラスコに100mL分注し、オートクレーブ滅菌した培地に植菌し、28℃で2〜4日間前培養を行う。さらに同じ組成の培地3Lを5Lジャーファーメンターに仕込み、オートクレーブ殺菌した培地に、前培養液を移植し、温度28℃、攪拌200〜400rpm、通気0.3〜1vvmで培養を行い、培養中NaOH又はアンモニア水で、pH2〜3.5、好ましくは2.5〜3.0に制御する。4〜7日間培養を行った後、培養液を遠心分離、濾過などの公知の方法によって菌体を除去し上清液を得る。この上清液は、このまま粗酵素液として使用することができる。
以上のようにして得られた酵素粗精製液は、さらに通常の蛋白精製法、硫安分画、溶媒による沈殿分画、カラムクロマト等による精製を行ってもよい。
また、セルラーゼを市販酵素から得る場合は、通常の蛋白精製方法である硫安分画、溶媒による沈殿分画、カラムクロマト等による精製を行い(温度55℃におけるβ−グルコシダーゼ活性/結晶セルロース分解活性)比が0.7以下である画分を得る。
本発明のセロオリゴ糖の製造方法は、本発明の天然セルロース系物質を、セルラーゼの存在下で酵素分解する方法であり、ここで使用するセルラーゼは、β−グルコシダーゼ活性と結晶セルロース分解活性の活性比(温度55℃におけるβ−グルコシダーゼ活性/結晶セルロース分解活性)が0.7以下であることが好ましい。さらに、本発明で得られたセロオリゴ糖を主成分とする水溶液は、公知の方法で精製及び/又は乾燥される。
酵素分解方法は、公知の方法を使用すればよく、特に制限されるものではないが、一例としては、基質として本発明のセルロース系物質を水性媒体中に懸濁させ、本発明のセルラーゼを添加し、攪拌又は振とうしながら、加温して糖化反応を行う方法が挙げられる。
上記方法において、懸濁方法、攪拌方法、セルラーゼ・基質の添加方法・添加順序、それらの濃度等の反応条件は、セロオリゴ糖がより高収率で得られるよう適宜調整されるものである。その際の、反応液のpH及び温度は、酵素が失活しない範囲内であればよく、一般的には、常圧で反応を行う場合、温度は5〜95℃、pHは1〜11の範囲でよい。また、この圧力、温度、及びpHについても、上記同様、セロオリゴ糖がより高収率で得られるよう適宜調整されるものであるが、上述のTrichoderma reesei NBRC31329株又はその変異株をセルラーゼ生産菌とし、得られたセルラーゼを用いる場合には、セルロースの酵素分解は、常圧で、酢酸又はリン酸緩衝液中で、温度50−60℃、pH3.0−5.5の範囲で行うことが好ましい。
上述の酵素分解により得られたセロオリゴ糖を主成分とする水溶液は、必要に応じて、脱色、脱塩、酵素除去等の精製処理を施すことができる。精製方法は、公知の方法であれば特に制限されないが、例えば、活性炭処理、イオン交換樹脂処理、クロマトグラフィー処理、精密ろ過、限外ろ過、逆浸透ろ過等の濾過処理、晶析処理等を使用してもよく、これらを単独で使用しても、2種以上を組み合わせてもよい。
上記の方法で精製されたセロオリゴ糖を主成分とする水溶液は、そのまま使用することができるが、必要に応じて、乾燥により固化させてもよい。乾燥方法は、公知の方法であれば特に制限されないが、例えば、噴霧乾燥、凍結乾燥、ドラム乾燥、薄膜乾燥、棚段乾燥、気流乾燥、真空乾燥等を使用してもよく、これらを単独で使用しても、2種以上を組み合わせてもよい。
上記の工程を経たセロオリゴ糖の形態には、特に制限はないが、例えば、常温で固体、懸濁液、エマルジョン、シロップ、溶液状で使用できる。固体状セロオリゴ糖の一例としては、粉末、顆粒、ペレット、成形体、積層体、固体分散体等が挙げられる。
次に、本発明の方法で得られるセロオリゴ糖について説明する。
本発明のセロオリゴ糖は、ジエチルエーテル可溶物含有率が2000ppm以下であることが好ましく、1000ppm以下であることがより好ましい。ここでいうジエチルエーテル可溶物含有率は、セルロース系物質中のリグニン、リグニン分解物等のジエチルエーテルに可溶の不純物含有率のことであり、「第14改正日本薬局方」(廣川書店発行)の結晶セルロース純度試験(2)に規定されるジエチルエーテル可溶物の定量法により測定できる。ジエチルエーテル可溶物含有率が2000ppm以下のセロオリゴ糖は、不純物が少ないため、白色度が高く、該セロオリゴ糖を食品、化粧品、医薬品に用いる際の精製が容易になるため好ましい。特にセロオリゴ糖を医薬品等の活性成分との組成物とする際には、活性成分の分解を低減できるため好ましい。また、該セロオリゴ糖を化学変換原料として使用する際には、不純物が少ないことで、副反応が生じにくく、化学変換収率が向上するため好ましい。より好ましくは、ジエチルエーテル可溶物含有率は1000ppm以下であり、さらに好ましくは500ppm以下、特に好ましくは300ppm以下、最も好ましくは100ppm以下である。このジエチルエーテル可溶物含有率は少ないほど、上述の効果が得られるため、その下限は特に制限されないが、簡便な処理で達成されるリグニン含有率の範囲は0.1ppm以上である。
本発明により得られるセロオリゴ糖は、食品では、例えば、ゼリー、プリン、ヨーグルト等のゲル、マヨネーズ、ドレッシング、ソース類、たれ類、スープ、野菜加工品等の調味料、カレー、ハヤシ、ミートソース、シチュー、スープ等のレトルト食品、チルド食品、ハンバーグ、ベーコン、ソーセージ、サラミソーセージ、ハム類等の畜産加工品、蒲鉾、ちくわ、魚肉ハム・ソーセージ、揚げ蒲鉾等の水練製品、パン、生麺、乾麺、マカロニ、スパゲッティ、中華饅頭の皮、ケーキミックス、プレミックス、ホワイトソース、餃子・春巻等の皮類などの小麦加工食品、カレー、ソース、スープ、佃煮、ジャムなどの缶詰、瓶詰類、キャンデー、トローチ、錠菓、チョコレート、ビスケット、クッキー、米菓、和洋菓子、洋生菓子、スナック菓子、砂糖菓子、プリンなどの菓子類、フライ類、コロッケ、餃子、中華饅頭等の調理加工品、野菜ペースト、肉のミンチ、果実ペースト、魚介類のペースト等のペースト類である。また、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、ホイップクリーム、練乳、バター、ヨーグルト、チーズ、ホワイトソース等の乳製品、マーガリン、ファットスプレッド、ショートニング等の油脂加工品等がある。さらに、コーラ等の炭酸飲料、炭酸入り、アルコール入り、乳製品と混合した果実飲料、果汁又は、果実入り飲料、乳性飲料等の飲料、コーヒー、牛乳、豆乳、ココア牛乳、フルーツ牛乳、ヨーグルト等の乳酸/乳性飲料等、煎茶、ウーロン茶、抹茶、紅茶等の茶飲料等に使用してもよい。
本発明で得られるセロオリゴ糖は、乳酸菌、乳酸かん菌等の活性化等の腸内有用細菌叢賦活、血中糖濃度、血中インシュリン濃度の低減、血中コレステロールの低減、体脂肪率の低減、脂質・糖質代謝促進機能、便通・便臭改善、抗う触性等の各種生理活性が期待できるため、上記の通常食品用途に加え、生理活性物質として、機能性食品、健康食品、ダイエット食品等の用途で使用してもよい。
また、本発明により得られるセロオリゴ糖は、高純度であるため、各種セロオリゴ糖誘導体への化学変換原料として使用してもよい。
(参考例1)
市販の針葉樹由来の溶解パルプ(平均重合度781、ジエチルエーテル可溶物含有率1.1%、平均粒子径174μm)2kg、3N塩酸水溶液30Lを低速型攪拌機(30L反応器)に仕込み、105℃、30分間攪拌しながら加水分解した。得られた酸不溶性残渣は、ヌッチェを使用してろ過し、70Lの純水で4回洗浄した後、固形分40.1%のウェットケークを得た(平均重合度220、ジエチルエーテル可溶物含有率0.03質量%、平均粒子径69.1μm、コロイド状セルロース成分含有率13.4質量%、セルロースI型結晶含有率85%)。
このウェットケークが固形分5%、タンパク濃度で0.25%になるようTrichoderma由来の市販のセルラーゼ製剤 商品名 T「アマノ」4を0.2N酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.5)で溶解させたものを加え、全量25mLとし、50mLのガラス製バイヤル瓶に仕込んだ。このガラス製バイヤル瓶を、48℃の恒温振とう水槽に仕込み、振とう速度90rpmで、表1に示す所定時間反応させた。反応開始後、表1に示す所定時間で、反応液を懸濁状態で300μL分注し、限外ろ過モジュール(分画分子量5000)を使用し、酵素を取り除いた後、高速液体クロマトグラフィー(島津製作所(株)製、カラム:東ソー(株)製、商品名 TSK−GEL AMIDO−80、移動相:アセトニトリル/水=6/4)で分析した。得られた結果を表1に示す。表中のオリゴ糖選択率は、(セロビオース濃度+セロトリオース濃度)/全糖濃度x100(%)で算出した値である。
参考例1と同様に市販針葉樹由来の溶解パルプ(平均重合度781、ジエチルエーテル可溶物含有率1.1%、平均粒子径174μm)を酸加水分解し、得られたウェットケークをフロック状で、60℃の気流式乾燥機に仕込み、12時間乾燥した。
得られた乾燥物を家庭用ミキサーで解砕し、得られたセルロース粗砕物を、気流式粉砕機((株)セイシン企業製、商品名 ジェットミルSTJ−200型)で粉砕し、セルロース微粉砕物を得た(平均重合度220、ジエチルエーテル可溶物含有率0.03質量%、平均粒子径16.4μm、コロイド状セルロース成分含有率17.5質量%、セルロースI型結晶含有率86%)。このセルロース微粉砕物を基質として、参考例1と同様の方法で酵素分解を行った。得られた結果を表1に示す。
参考例2は、参考例1に対し、平均重合度、ジエチルエーテル可溶物含有率が同じで、平均粒子径を小さく、コロイド状セルロース成分含有率を多くしたものである。表1から、参考例2は、参考例1に対し、基質の平均粒子径を小さくすることにより、糖濃度10%、20%に達するまでの反応時間が短くなり、さらにいずれの糖濃度においても、オリゴ糖選択率は向上した。
市販広葉樹由来の溶解パルプ(平均重合度1682、ジエチルエーテル可溶物含有率0.9%、平均粒子径91μm)を参考例1と同様に酸加水分解し、得られたウェットケークに純水を添加し、セルロース濃度10%の分散液とし、高剪断ホモジナイザー(特殊機化(株)製、商品名 TKホモジナイザー)で30分間攪拌し、セルロース分散体を得た(平均重合度151、ジエチルエーテル可溶物含有率0.1質量%、平均粒子径8.7μm、コロイド状セルロース成分含有率55.5質量%、セルロースI型結晶含有率85%)。このセルロース分散体を基質とし、参考例1と同様の方法で酵素分解を行った。得られた結果を表1に示す。
実施例1は、参考例1、2と比べて、平均重合度が小さく、ジエチルエーテル可溶物含有率が高く、平均粒子径を小さく、コロイド状セルロース成分含有率を多くしたものである。表1から、実施例1は、参考例1、2に対し、さらに反応時間が短縮され、それぞれの糖濃度におけるオリゴ糖選択率も向上した。また、参考例1及び2は、糖濃度の上昇に伴いオリゴ糖選択率が低下したが、実施例1は、糖濃度が上昇してもオリゴ糖選択率は低下しなかった。
参考例1と同様に、市販針葉樹由来の溶解パルプ(平均重合度781、ジエチルエーテル可溶物含有率1.1質量%、平均粒子径174μm)を使用し、加水分解条件を塩酸濃度5N塩酸水溶液、18℃、12時間とする以外は参考例1と同様に加水分解、酸不溶性残渣を洗浄、ろ過し、ウェットケークを得た(平均重合度690、ジエチルエーテル可溶物含有率0.7%、平均粒子径49.8μm)。このウェットケークをセルロース10%濃度の水分散体とし、超高性能分散機・湿式微粉砕機(アシザワ(株)製、商品名 パールミルRL、φ2mmアルミナビーズ使用、充填率80%)を使用し、圧密・摩砕処理を施し、セルロース微粒子分散体を得た(平均重合度690、ジエチルエーテル可溶物含有率0.7質量%、平均粒子径7.1μm、コロイド状セルロース成分含有率87.5質量%、セルロースI型結晶含有率77%)。このセルロース微粒子分散体を基質とし、参考例1と同様に酵素分解を行った。得られた結果を表1に示す。
実施例2は、参考例1、2、及び実施例1と比べて、平均重合度、及びジエチルエーテル可溶物含有率が高いが、平均粒子径が小さく、コロイド状セルロース成分含有率が大きいものである。表1から、実施例2も、実施例1と、オリゴ糖選択率は同等であったが、反応速度は向上した。また、実施例2は糖濃度が上昇してもセロオリゴ糖の収率はほとんど低下しなかった。
(実施例3)
市販コットンリンター由来パルプ(平均重合度1853)を使用し、加水分解条件を塩酸濃度5N塩酸水溶液、130℃、12時間とする以下は参考例1と同様に加水分解し、ウェットケークを得た(平均重合度49)。このウェットケークをセルロース10%濃度の水分解体とし、超高性能分散機・湿式微粉砕機(アシザワ(株)製、商品名 パールミルRL φ2mmアルミナ製ビーズ使用 充填率80%)を使用し、圧密・摩砕処理を施し、セルロース微粒子分散体を得た(平均重合度49、ジエチルエーテル可溶物含有率0.9質量%、平均粒子径10.3μm、コロイド状セルロース含有量94.1質量%、セルロースI型結晶含有率75%)。このセルロース微粒子分散体を、参考例1と同様の方法で、酵素をAspergillus niger由来の長瀬産業(株)製 商品名「セルレースナガセ」に替えて、酵素分解を行った。得られた結果を表1に示す。
実施例3は、実施例2と比べて、平均重合度が小さく、ジエチルエーテル可溶物含有率が多く、平均粒子径が大きいが、コロイド状セルロース成分量は多いものである。表1から、実施例3は、実施例2に対し、反応時間は半減し、オリゴ糖選択率は向上した。
参考例1で使用した市販針葉樹由来の溶解パルプを用い、3N塩酸水溶液中で、セルロース濃度10%の分散液とし、常温で高剪断ホモジナイザー(特殊機化(株)製、商品名 TKホモジナイザー)で60分間攪拌し、セルロース分散体を得た(平均重合度723、ジエチルエーテル可溶物含有率0.9質量%、平均粒子径49.3μm、コロイド状セルロース成分含有率10.2質量%、セルロースI型結晶含有率85%)。この酸加水分解を経ないセルロース分散体を基質とし、参考例1と同様の方法で酵素分解を行った。得られた結果を表1に示す。
比較例1は、平均粒子径、ジエチルエーテル可溶物含有率が本発明の範囲にあり、平均重合度が大きいものである。表1から、比較例1は、各実施例に対し、糖濃度10、20%に達するまでの反応時間が長く、酵素分解が遅かった。また、オリゴ糖選択率は、いずれの糖濃度においても、各実施例のレベルに達しなかった。
実施例2の操作により得られたウェットケークをセルロース10%濃度の水分散体とし、目開き45μmの篩を使用し、湿式分画した後、篩上に残った固形分(平均重合度690、ジエチルエーテル可溶物含有率0.7質量%、平均粒子径107.3μm、コロイド状セルロース成分含有率5.2質量%、セルロースI型結晶含有率85%)を基質として使用し、参考例1と同様に酵素分解を行った。得られた結果を表1に示す。
比較例2は、平均重合度、ジエチルエーテル可溶物含有率は本発明の範囲にあり、平均粒子径が大きいものである。表1から、比較例2は、各実施例に対し反応速度が遅く、オリゴ糖選択率も実施例のレベルに至らなかった。
市販の未晒し針葉樹由来のクラフトパルプ(平均重合度1670、ジエチルエーテル可溶物含有率12質量%、平均粒子径154μm)を、加水分解条件を塩酸濃度4N塩酸水溶液、35℃、18時間とする以外は参考例1と同様に加水分解、酸不溶性残渣を洗浄、ろ過し、ウェットケークを得た(平均重合度490、ジエチルエーテル可溶物含有率4.4質量%、平均粒子径48.7μm、コロイド状セルロース成分含有率12.8質量%、セルロースI型結晶含有率86%)。
このウェットケークを使用し、参考例1と同様に酵素分解を行った。得られた結果を表1に示す。
比較例3は、平均重合度、平均粒子径が本発明の範囲にあり、ジエチルエーテル可溶物含有率が大きいものである。表1から、比較例3は、比較例1及び2に対し、セロオリゴ糖収率は若干向上したものの、各実施例に対しては、反応速度、オリゴ糖選択率ともに実施例のレベルには至らなかった。
ポテトデキストロース培地(Difco社製)にTrichoderma reesei NBRC31329を接種し、37℃で7日間培養後、その培地表面から胞子を1白金耳取り、ポリペプトン1g、酵母エキス0.5g、リン酸1カリウム2g、硫酸アンモニウム1.5g、硫酸マグネシウム0.3g、塩化カルシウム0.3g、トレースエレメント1mL(硼酸6mg、モリブデン酸アンモニウム4水和物26mg、塩化鉄(III)6水和物100mg、硫酸銅5水和物40mg、硫酸マンガン4水和物8mg、硫酸亜鉛7水和物200mgを全量100mLの精製水に溶解させたもの)、アデカノールLG−109 1mL、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ製 商品名PH−101)10gを全量1Lの精製水に懸濁及び溶解させ、500mL容三角フラスコに100mL分注し、オートクレーブ滅菌した培地に植菌し、28℃で3日間前培養を行った。さらに同じ培地1Lを仕込んだ5Lジャーファーメンターに前培養液を10mL移植し、28℃、攪拌 400rpm、通気 0.5vvmで培養を行い、培養中NaOHでpH3に制御した。7日間培養を行った培養後の液を遠心分離し、上清を目開き0.46μmの精密ろ過膜で除菌し、ろ液を分画分子量13000の限外ろ過膜(旭化成ケミカルズ製 商品名マイクローザペンシル型モジュール ACP−0013)で体積比10倍濃縮し粗酵素を得た。
この粗酵素について、活性比(温度55℃におけるβ−グルコシダーゼ活性/結晶セルロース分解活性)を測定した結果を表2に示す。
ポテトデキストロース培地(Difco社製)にTrichoderma reesei NBRC31329を接種し、37℃で7日間培養後、その培地表面から胞子を1白金耳取り、ポリペプトン1g、酵母エキス0.5g、リン酸1カリウム2g、硫酸アンモニウム1.5g、硫酸マグネシウム0.3g、塩化カルシウム0.3g、トレースエレメント1mL(硼酸6mg、モリブデン酸アンモニウム4水和物26mg、塩化鉄(III)6水和物100mg、硫酸銅5水和物40mg、硫酸マンガン4水和物8mg、硫酸亜鉛7水和物200mgを全量100mLの精製水に溶解させたもの)、アデカノールLG−109 1mL、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ製 商品名PH−101)10gを全量1Lの精製水に懸濁及び溶解させ、500mL容三角フラスコに100mL分注し、オートクレーブ滅菌した培地に植菌し、28℃で3日間前培養を行った。さらに同じ培地1Lを仕込んだ5Lジャーファーメンターに前培養液を10mL移植し、28℃、攪拌 400rpm、通気0.5vvmで培養を行い、培養中NaOHでpH4に制御した。7日間培養を行った培養後の液を遠心分離し、上清を目開き0.46μmの精密ろ過膜で除菌し、ろ液を分画分子量13000の限外ろ過膜(旭化成ケミカルズ製 商品名マイクローザペンシル型モジュール ACP−0013)で体積比10倍濃縮し粗酵素を得た。
この粗酵素について、活性比(温度55℃におけるβ−グルコシダーゼ活性/結晶セルロース分解活性)を測定した結果を表2に示す。
市販のセルラーゼ(合同酒精製 商品名GODO−TCD)を500mg/mLとなるよう、50mM酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.8)に溶解し、陰イオン交換カラム(アマシャム製 商品名DEAE−Sepharose FF)に導入し、カラム内を50mM酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.8)と、1モル%の塩化ナトリウムを溶解させた50mM酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.8)をリニアグラジエント法により流通させることで、市販酵素から、分画サンプルを得た。得られたすべての画分に対しβ−グルコシダーゼ活性、及び結晶セルロース分解活性を測定し、活性比(温度55℃におけるβ−グルコシダーゼ活性/結晶セルロース分解活性)が0.5以下の画分を合わせた。得られたセロビオース画分を分画分子量10000の限外ろ過モジュール(ミリポア製 商品名アミコンウルトラ−15セントリフューガルフィルター)で体積比5倍まで濃縮し、精製酵素を得た(精製酵素中のタンパク質濃度は15.4mg/mL)。
この精製酵素について、活性比(温度55℃におけるβ−グルコシダーゼ活性/結晶セルロース分解活性)を測定した結果を表2に示す。
市販針葉樹由来の溶解パルプ(平均重合度781、ジエチルエーテル可溶物含有率1.1%、平均粒子径174μm)2kgを使用し、低速型攪拌機(30L反応器)に仕込み、加水分解条件を、3N塩酸水溶液、110℃、30分間として加水分解し、酸不溶性残渣を洗浄、ろ過し、ウェットケークを得た。得られたウェットケークをフロック状にし、60℃のオーブン中で12時間通気乾燥させた。乾燥物に精製水を加え、水分60%としてミキサー(三英製作所製 商品名 万能攪拌混合機、フック羽根、90分間、126rpm)で摩砕し、摩砕セルロースを得た(平均重合度220、平均粒子径9.1μm、コロイド状セルロース成分量66.1質量%、ジエチルエーテル可溶物含有率0.03質量%、セルロースI型結晶含有率78%)。
この摩砕セルロース5質量%を、製造例1で得られた粗酵素の50mM酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.8)に懸濁溶解させ、全量25mLとし、ガラス製バイヤル瓶に仕込んだ。このガラス製バイヤル瓶を、55℃の恒温振とう水槽に仕込み、振とう速度90rpmで反応させた。反応開始後所定時間で、反応液を懸濁状態で300μL分注し、限外ろ過モジュール(分画分子量10000)を使用し、酵素、未分解セルロースを取り除いた後、高速液体クロマトグラフィーで糖濃度を分析した。得られた結果を表2に示す。
反応液中のセロオリゴ糖、グルコースの定量は、高速液体クロマトグラフィー(カラム:島津製作所製 商品名Asahipak NH2P−50、高速液体クロマトグラフィー:島津製作所製 商品名SCL−10A型、移動層:アセトニトリル/水=75/25(容積比)循環量:1mL/min.試料液:10μL)で行った。
表中の反応時間は、仕込みセルロース量に対し、セロオリゴ糖、グルコースの総生成糖量の比が20質量%に到達するのに要した反応時間のことである。また、オリゴ糖選択率は(セロビオース濃度+セロトリオース濃度)/全糖濃度x100(%)で算出した値で示されている。
市販針葉樹由来の溶解パルプ(平均重合度781、ジエチルエーテル可溶物含有率1.1%、平均粒子径174μm)を使用し、加水分解条件を塩酸濃度5N塩酸水溶液、18℃、12時間として、参考例1と同様に加水分解し、酸不溶性残渣を洗浄、ろ過し、ウェットケークを得た(平均重合度690、ジエチルエーテル可溶物含有率0.7質量%、平均粒子径49.8μm)。このウェットケークをセルロース10%濃度の水分散体とし、超高性能分散機・湿式微粉砕機(アシザワ(株)製、商品名 パールミルRL φ2mmアルミナビーズ使用 充填率80%)を使用し、圧密・摩砕処理を施し、セルロース微粒子分散体を得た(平均重合度690、ジエチルエーテル可溶物含有率0.7質量%、平均粒子径7.1μm、コロイド状成分含有率87.5質量%、セルロースI型結晶含有率77%)。また、得られたウェットケークを実施例4と同様に酵素分解し、得られた結果を表2に示す。
実施例5は実施例4に対して、平均粒子径が小さく、コロイド成分量が多いセルロースを酵素分解したものであり、反応時間が短縮され、オリゴ糖選択率も向上した。
実施例4で得られたウェットケーク状セルロースを用いて、製造例3で得られた精製酵素を用いて、参考例1と同様に酵素分解した。得られた結果を表2に示す。
実施例6は、実施例4に対し、活性比(β−グルコシダーゼ活性/結晶セルロース分解活性)が小さいものに酵素を代えたものである。酵素を変えることで、反応時間は延びたが、選択率は向上した。
(参考例3)
市販の針葉樹由来の溶解パルプ(平均重合度781、ジエチルエーテル可溶物含有率1.1質量%、平均粒子径174μm)を、105℃、30分間攪拌しながら加水分解し、得られた酸不溶性残渣は、ヌッチェを使用してろ過し、70Lの純水で4回洗浄した後、固形分40.1%のウェットケークを得た(平均重合度220、平均粒子径69.1μm、コロイド状成分含有率13.4質量%、ジエチルエーテル可溶物含有率0.03質量%、セルロースI型結晶含有率85%)。このウェットケーク状セルロースを用いて、製造例3で得られた精製酵素を用いて、実施例4と同様に酵素分解した。得られた結果を表2に示す。
参考例3は、実施例4に対し、活性比(β−グルコシダーゼ活性/結晶セルロース分解活性)が小さいものに酵素を代え、さらに平均粒子径が大きく、コロイド成分量が少ないセルロースを使用したものである。酵素、基質を変えることで、反応時間は延びたが、選択率は向上した。
(実施例7)
実施例4で得られたウェットケーク状セルロースを用い、製造例2で得られた酵素を用いて、実施例4と同様に酵素分解した。得られた結果を表2に示す。
実施例7は、実施例4に対し、活性比(β−グルコシダーゼ活性/結晶セルロース分解活性)が大きいものに酵素を代えたものである。酵素を変えることで、反応時間は同等であるが、選択率は低下した。
実施例4〜6で使用した市販パルプ(平均重合度781)を用い、加水分解を経ずに、純水を添加し(固形分40質量%)、実施例4と同様に摩砕処理を施し、ウェットケークを得た(平均重合度781、平均粒子径49.3μm、コロイド状セルロース成分量10.2質量%、ジエチルエーテル可溶物含有率0.9質量%、セルロースI型結晶含有率85%)。これを用い、実施例4と同様に酵素分解した。得られた結果を表2に示す。
比較例4は、セルロースの平均重合度が本発明の範囲になく、平均粒子径、コロイド状セルロース成分含有量が本発明の範囲を満たすものであり、各実施例に対し、反応時間が長く、セロオリゴ糖選択率も低い。
実施例4の操作により得られたウェットケークをセルロース10%濃度の水分散体とし、目開き45μmの篩を使用し、湿式分画した後、篩上に残った固形分(平均重合度220、平均粒子径103.4μm、コロイド状成分含有率9.7質量%、ジエチルエーテル可溶物含有率0.03質量%、セルロースI型結晶含有率85%)を基質として使用し、実施例4と同様に酵素分解を行った。得られた結果を表2に示す。
比較例5は、平均重合度、ジエチルエーテル可溶物含有率は本発明の範囲にあり、平均粒子径が大きく、コロイド状成分含有率が小さいものである。比較例5は、各実施例に対し反応速度が遅く、セロオリゴ糖選択率も実施例のレベルに至らなかった。
Tricoderma reesei NBRC31329を、ポテトデキストロース寒天斜面培地上で28℃、7日間培養した。生成した胞子を100mM リン酸カルシウム緩衝液(pH7)2mlに106個/mLになるよう懸濁し、EMS(ethyl methanesulfonate)を24μl添加し、28℃、16時間振とうし、変異処理を施した。この胞子懸濁液から遠心分離により胞子を集め、100mMリン酸カルシウム緩衝液(pH7)でよく洗浄し、平板あたり100〜300胞子になるように希釈し、グルコース1g、酵母エキス1g、(NH4)2SO4 2g、KH2PO44g、Na2HPO42g、MgSO4・7H2O 200mg CaCl2・2H2O 1mg、トリトンX−100、トレースエレメント1mL(硼酸6mg、モリブデン酸アンモニウム4水和物26mg、塩化鉄(III)6水和物100mg、硫酸銅5水和物40mg、硫酸マンガン4水和物8mg、硫酸亜鉛7水和物200mgを全量100mLの精製水に溶解させたもの)、寒天20gを1Lの水に溶解又は懸濁させた後、オートクレーブ滅菌し、さらにメンブレンフィルターでろ過滅菌し、28℃で5日間培養した培養液の、β−グルコシダーゼ活性及び結晶セルロース分解活性を測定し、変異株Trichoderma reesei GL−1を選択した。この変異株は独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6(郵便番号305−8566))に、ブダペスト条約の下、2005年4月15日に寄託されており、受託番号FERM BP−10323を受けている。
Trichoderma reesei NBRC31329及び参考例4で取得した変異株GL−1株の各菌株をポテトデキストロース寒天斜面培地上で、25℃、7日間培養して胞子を十分形成させた。その1白金耳をポリペプトン1.0g、酵母エキス0.5g、KH2PO4 2.0g、(NH4)2SO4 1.5g、MgSO4・7H2O 0.3g、CaCl2・2H2O 0.3g、ツイーン80(半井化学薬品(株)製)1.0ml、微量元素液(H3BO4 6mg(NH4)6Mo7O24・4H2O 26mgFeCl3・6H2O100mgCuSO4.5H2O 40mgMnSO4.4H2O 8mgZnSO4.7H2O 200mgを水100mlに溶解及び懸濁した液)1.0ml、酒石酸7.5gを水1Lに溶解及び懸濁させ、pH4.0に調整し、500mL容三角フラスコに100mL分注し、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ製 商品名PH−101)1gを添加後、オートクレーブ滅菌した培地に接種して、28℃、5日間振盪培養した。5日目に培養液を遠心分離し、その上清について温度40℃でセルラーゼ活性及びβ−グルコシダーゼ活性を測定した。その結果を表3に示す。
ポテトデキストロース培地(Difco社製)にTrichoderma reesei NBRC31329を接種し、37℃で7日間培養を行った。その培地表面から胞子を1白金耳取り、ポリペプトン1g、酵母エキス0.5g、リン酸1カリウム2g、硫酸アンモニウム1.5g、硫酸マグネシウム0.3g、塩化カルシウム0.3g、トレースエレメント1mL(硼酸6mg、モリブデン酸アンモニウム4水和物26mg、塩化鉄(III)6水和物100mg、硫酸銅5水和物40mg、硫酸マンガン4水和物8mg、硫酸亜鉛7水和物200mgを全量100mLの精製水に溶解させたもの)、アデカノールLG−109 1mLを全量1Lの精製水に懸濁及び溶解させ、500mL容三角フラスコに100mL分注し、各フラスコに結晶セルロース(旭化成ケミカルズ製 商品名PH−101)1g添加後、オートクレーブ滅菌した培地に植菌し、28℃で3日間前培養を行った。さらに同じ培地3Lを仕込んだ5Lジャーファーメンターに前培養液を30mL移植し、28℃、攪拌 400rpm、通気0.5vvmで培養を行い、培養中NaOH水溶液でpHの下限をpH3.0に制御した。5日間培養を行った培養後の液を遠心分離し、上清を粗酵素として得た。得られた酵素液の結晶性セルラーゼ分解活性及びβ−グルコシダーゼ活性を前述の方法で測定した。培養中のpH経時変化を図1に、活性測定結果を表4に示す。
参考例6と同様の方法でTrichoderma reesei NBRC31329を培養する際、培養中NaOHでpHの下限をpH2.5に制御し、粗酵素液を得た。得られた酵素液の結晶性セルラーゼ分解活性及びβ−グルコシダーゼ活性を前述の方法で測定した。培養中のpH経時変化を図1に、活性測定結果を表4に示す。
(比較例6)
参考例6と同様の方法でTrichoderma reesei NBRC31329を培養する際、培養中NaOHでpHの下限をpH3.5又は4又は5に制御し、粗酵素液を得た。得られた酵素液の結晶性セルラーゼ分解活性及びβ−グルコシダーゼ活性を前述の方法で測定した。培養中のpH経時変化を図1に、活性測定結果を表4に示す。
参考例6と同様の方法で参考例4で得たGL−1株を培養した。培養を行う際、培養中NaOHでpHの下限をpH3又はpH4に制御し、粗酵素液を得た。培養中のpH経時変化を図2に示す。
(参考例9)
結晶セルロース5質量%(旭化成ケミカルズ製 商品名 セオラスPH−101を水分60%として、三英製作所製、商品名 万能攪拌混合機でフック羽根により、90分間、126rpmで混練攪拌したもの)8mlに、参考例6及び参考例8で得たセルラーゼ粗酵素液を2ml添加し、55℃攪拌条件下で加水分解を行った。2hr、4hr、6hr、及び8hr反応後、95℃で15分間加熱し、酵素反応を停止し、遠心分離により上清液を得、前述のHPLC法によりセロオリゴ糖及びグルコースの濃度を測定した。結果を図3に示す。
(比較例7)
参考例9と同様の方法で結晶性セルロースを酵素分解する際、比較例6で得たセルラーゼを粗酵素液として使用した。結果を図3に示す。
市販の結晶セルロース(旭化成ケミカルズ製 商品名PH−101)を、固形分10質量%の水分散体として、ビーズミルで湿式摩砕(アシザワファインテック製 商品名パールミルRL5 ベッセルサイズ5L 粉砕メディア:φ1mmのジルコニアビーズ 回転数:1800rpm ベッセル内滞留時間70分)して得た摩砕セルロース水分散体(平均重合度220、平均粒子径0.7μm、コロイド状セルロース含有率54質量%、ジエチルエーテル可溶物含有率0.03質量%、セルロースI型結晶含有率75%)の100mLに、参考例8においてpH3で培養した上清を限外ろ過(分画分子量13000)により体積比で5倍濃縮して得られた粗酵素液の200mLを加え、pH4.5の50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液で全量500mLとして、1L容のガラス製セパラブルフラスコで、商品名3−1モーターで内部攪拌しながら、55℃温浴中で反応を行った。反応開始後を2時間で、反応液を懸濁状態で300μL分注し、限外ろ過モジュール(分画分子量10000)を使用し、酵素、及び未分解セルロースを取り除いた後、高速液体クロマトグラフィーで糖濃度を分析、反応液中に残存するセルロース残さを定量した。結果から、反応時間2時間において、セルロース分解率は82%、オリゴ糖選択率は81%であった。
実施例8で得られた摩砕セルロース水分散体を使用し、実施例8と同じフラスコに、分画分子量13000のポリアクリロニトリル製の中空限外ろ過モジュール(旭化成ケミカルズ製 商品名マイクローザACP−0013)をセットした反応槽を用いて、実施例8と同様の条件で反応しながら、0.1MPa、毎時4Lの循環流量で限外ろ過モジュールに反応液を流通させながら、2時間反応を行った。限外ろ過により得られた透過液中の糖濃度を測定し、反応液中に残存するセルロース残さを定量した。
結果より、セルロース分解率は95質量%、オリゴ糖選択率は85%であった。
(実施例10)
反応液中のセルロース濃度を2.5質量%とした以外は、実施例9と同じ装置を用いて酵素分解を行った。酵素分解中、透過液中の分析により、セルロース分解率を測定し、常に反応液中のセルロース濃度を2.5質量%に保つよう、摩砕セルロース水分散体を追加しながら、24時間反応を行った。実施例9と同様に透過液中の糖濃度を測定し、反応液中に残存するセルロース残さを定量した。
結果より、セルロース分解率は98質量%、オリゴ糖選択率は92%であった。
(実施例11)
実施例10で得られたセロオリゴ糖水溶液イオン交換樹脂(三菱化学製 商品名ダイヤイオンWA30及びSK1B)で脱酢酸した後、60℃で8時間乾燥し、乳鉢で粉砕し、セロオリゴ糖粉末を得た。このセロオリゴ糖粉末を用いて、「第14改正日本薬局方」(廣川書店発行)の結晶セルロース純度試験(2)に規定されるジエチルエーテル可溶物の定量法で測定したジエチルエーテル可溶物含有率は、200ppmであった。
Claims (4)
- 平均重合度が700以下、平均粒子径が10.3μm以下であり、コロイド状セルロース成分を40質量%以上含有し、ジエチルエーテル可溶物含有率が1質量%未満の水不溶性天然セルロース系物質を、セルラーゼの存在下で酵素分解することを含むセロオリゴ糖の製造方法。
- 前記セルラーゼの活性比(温度55℃におけるβ−グルコシダーゼ活性/結晶セルロース分解活性)が0.35以下である請求項1に記載のセロオリゴ糖の製造方法。
- 前記ジエチルエーテル可溶物が、リグニンである請求項1または2のいずれか一項に記載のセロオリゴ糖の製造方法。
- 前記水不溶性天然セルロース系物質が、セルロースI型結晶を含有する請求項1〜3のいずれか一項に記載のセロオリゴ糖の製造方法。
Applications Claiming Priority (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004218902 | 2004-07-27 | ||
JP2004218902 | 2004-07-27 | ||
JP2004323579 | 2004-11-08 | ||
JP2004323579 | 2004-11-08 | ||
JP2005125966 | 2005-04-25 | ||
JP2005125966 | 2005-04-25 | ||
PCT/JP2005/013647 WO2006011479A1 (ja) | 2004-07-27 | 2005-07-26 | セロオリゴ糖の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2006011479A1 JPWO2006011479A1 (ja) | 2008-05-01 |
JP4372787B2 true JP4372787B2 (ja) | 2009-11-25 |
Family
ID=35786229
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006529339A Expired - Fee Related JP4372787B2 (ja) | 2004-07-27 | 2005-07-26 | セロオリゴ糖の製造方法 |
Country Status (9)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US7947656B2 (ja) |
EP (1) | EP1811038B1 (ja) |
JP (1) | JP4372787B2 (ja) |
KR (1) | KR100894374B1 (ja) |
CN (1) | CN1989254B (ja) |
AT (1) | ATE545707T1 (ja) |
CA (1) | CA2575237C (ja) |
TW (1) | TWI301155B (ja) |
WO (1) | WO2006011479A1 (ja) |
Families Citing this family (45)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007089677A2 (en) * | 2006-01-27 | 2007-08-09 | University Of Massachusetts | Systems and methods for producing biofuels and related materials |
JP2007215505A (ja) * | 2006-02-17 | 2007-08-30 | Asahi Kasei Chemicals Corp | セルラーゼ、及びセロオリゴ糖の製造方法 |
JP5121187B2 (ja) * | 2006-08-28 | 2013-01-16 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 皮膚常在菌叢改善剤 |
JP4877045B2 (ja) * | 2007-04-25 | 2012-02-15 | トヨタ自動車株式会社 | 植物系繊維材料の分解方法 |
JP5243435B2 (ja) * | 2007-08-15 | 2013-07-24 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | セルラーゼ及びセロオリゴ糖の製造法 |
JP4838211B2 (ja) * | 2007-08-21 | 2011-12-14 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | リパーゼ阻害剤 |
JP4240138B1 (ja) | 2007-09-05 | 2009-03-18 | トヨタ自動車株式会社 | 植物系繊維材料の糖化分離方法 |
JP4778496B2 (ja) * | 2007-11-14 | 2011-09-21 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 増粘剤 |
JP2009124999A (ja) * | 2007-11-22 | 2009-06-11 | Asahi Kasei Chemicals Corp | ホイップドクリーム |
JP5069576B2 (ja) * | 2008-01-29 | 2012-11-07 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 高濃度のセロビオースを蓄積できる酵素組成物、及びそれを用いたセロオリゴ糖の製造方法 |
US20090286294A1 (en) * | 2008-04-04 | 2009-11-19 | University Of Massachusetts | Methods and Compositions for Improving the Production of Fuels in Microorganisms |
JP5463627B2 (ja) * | 2008-06-03 | 2014-04-09 | トヨタ自動車株式会社 | 植物系繊維材料の糖化分離方法 |
JP5060397B2 (ja) * | 2008-06-03 | 2012-10-31 | トヨタ自動車株式会社 | 植物系繊維材料の糖化分離方法 |
JP4609526B2 (ja) * | 2008-06-03 | 2011-01-12 | トヨタ自動車株式会社 | 植物系繊維材料の糖化分離方法 |
JP5114298B2 (ja) * | 2008-06-03 | 2013-01-09 | トヨタ自動車株式会社 | 植物系繊維材料の糖化分離方法 |
WO2009152362A2 (en) * | 2008-06-11 | 2009-12-17 | University Of Massachusetts | Methods and compositions for regulating sporulation |
US8670731B2 (en) * | 2008-06-30 | 2014-03-11 | Nec Corporation | Power amplification apparatus and power amplification method |
US20100028966A1 (en) * | 2008-07-28 | 2010-02-04 | Jeffrey Blanchard | Methods and Compositions for Improving The production Of Products In Microorganisms |
JP5433870B2 (ja) * | 2008-07-28 | 2014-03-05 | 国立大学法人京都大学 | マイクロ波照射装置、及び連結型マイクロ波照射装置 |
AU2009276720A1 (en) * | 2008-07-28 | 2010-02-04 | Qteros, Inc. | Methods and compositions for improving the production of products in microorganisms |
EP2163605A1 (en) * | 2008-08-27 | 2010-03-17 | The Procter and Gamble Company | A detergent composition comprising cello-oligosaccharide oxidase |
US20100086981A1 (en) * | 2009-06-29 | 2010-04-08 | Qteros, Inc. | Compositions and methods for improved saccharification of biomass |
AP2011006029A0 (en) * | 2009-05-20 | 2011-12-31 | Xyleco Inc | Processing biomass. |
US20110183382A1 (en) * | 2009-12-15 | 2011-07-28 | Qteros, Inc. | Methods and compositions for producing chemical products from c. phytofermentans |
US8460897B1 (en) | 2009-12-17 | 2013-06-11 | Eclipse Bioproducts, LLC | Methods of culturing fungi and producing cellulases and chitin |
GB2478791A (en) * | 2010-03-19 | 2011-09-21 | Qteros Inc | Ethanol production by genetically-modified bacteria |
JP5769165B2 (ja) * | 2010-04-01 | 2015-08-26 | 国立大学法人 宮崎大学 | セルロース系物質の分解方法 |
EP2402454A1 (en) * | 2010-06-30 | 2012-01-04 | Süd-Chemie AG | Cellobiose production from biomass |
KR101951290B1 (ko) * | 2012-04-18 | 2019-02-22 | 롯데정밀화학 주식회사 | 필름 및 그의 제조방법 |
FR2991582B1 (fr) * | 2012-06-11 | 2014-06-13 | Isp Investments Inc | Extrait de fibres de coton et composition cosmetique et leur utilisation pour proteger, nourrir et hydrater la peau |
WO2015107413A1 (en) | 2014-01-16 | 2015-07-23 | Arvind Mallinath Lali | Process for fractionation of oligosaccharides from agri-waste |
FI127740B (en) * | 2015-05-29 | 2019-01-15 | Upm Kymmene Corp | Method and apparatus for forming a lignin fraction and lignin composition and use thereof |
EP3357346A4 (en) * | 2015-09-30 | 2018-08-08 | Unicharm Corporation | Pet food |
CN106244735A (zh) * | 2016-07-29 | 2016-12-21 | 中国科学院过程工程研究所 | 一种纤维寡糖的生产工艺 |
CN108118075A (zh) * | 2016-11-29 | 2018-06-05 | 徐云升 | 一种用香蕉茎干粉制备纤维低聚糖的方法 |
EP3530743A1 (en) | 2018-02-21 | 2019-08-28 | Cambridge Glycoscience Ltd | Method of production |
JP7289480B2 (ja) * | 2018-06-28 | 2023-06-12 | 関西化学機械製作株式会社 | セルラーゼ剤の製造方法ならびに当該セルラーゼ剤を用いた糖化発酵産物の製造方法 |
CN113163828B (zh) | 2018-08-15 | 2024-04-26 | 剑桥糖质科学有限公司 | 新型组合物、其用途及其形成方法 |
TWI695015B (zh) * | 2018-12-27 | 2020-06-01 | 財團法人工業技術研究院 | α-纖維素之製備方法、紡絲組合物、及纖維材料 |
IL268457B (en) | 2019-08-04 | 2022-05-01 | Omega 3 Galilee Ltd | Oil suspension of edible solids and methods of preparation |
WO2021032647A1 (en) | 2019-08-16 | 2021-02-25 | Cambridge Glycoscience Ltd | Methods of treating biomass to produce oligosaccharides and related compositions |
CN112515099A (zh) * | 2019-09-18 | 2021-03-19 | 钟春燕 | 一种低温加工方便面的方法 |
JP2023506464A (ja) | 2019-12-12 | 2023-02-16 | ケンブリッジ グリコサイエンス エルティーディー | 低糖の多相食料品 |
CN114752592A (zh) * | 2022-05-12 | 2022-07-15 | 浙江师范大学 | 一种用于菌糠饲料化的菌剂及制备方法 |
CN117263382B (zh) * | 2023-11-09 | 2024-04-26 | 苏州盛虹环保科技有限公司 | 用于印染废水的反硝化系统营养液及其制备方法 |
Family Cites Families (20)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62273921A (ja) | 1986-05-22 | 1987-11-28 | Ajinomoto Co Inc | 固形製剤 |
JPH01256394A (ja) | 1988-04-06 | 1989-10-12 | Natl Food Res Inst | セロオリゴ糖の酵素的製造方法 |
FI895708A0 (fi) * | 1989-02-10 | 1989-11-29 | Alko Ab Oy | Vattenloeslig soenderdelningsprodukt. |
GB9017452D0 (en) | 1990-08-09 | 1990-09-26 | Alko Ltd | Novel foodstuff formulations |
DE69133100T3 (de) | 1990-12-10 | 2015-09-03 | Danisco Us Inc. | Verbesserte saccharifizierung von zellulose durch klonierung und vervielfältigung des beta-glukosidase genes aus trichoderma reesei |
JP3075609B2 (ja) | 1991-10-29 | 2000-08-14 | 株式会社ニチレイ | セロオリゴ糖の製造方法 |
JPH05227957A (ja) | 1992-02-07 | 1993-09-07 | Shin Etsu Chem Co Ltd | セルラーゼの精製方法およびセロビオースの製造方法 |
JPH05227958A (ja) | 1992-02-07 | 1993-09-07 | Shin Etsu Chem Co Ltd | セルラーゼの精製方法およびセロビオースの製造方法 |
JPH0695943B2 (ja) | 1992-05-21 | 1994-11-30 | 隆司 渡辺 | セロオリゴ糖の製造方法 |
JPH082312B2 (ja) | 1993-12-28 | 1996-01-17 | 日本化学機械製造株式会社 | セロオリゴ糖の製造法 |
JPH0889274A (ja) | 1994-09-28 | 1996-04-09 | Nippon Paper Ind Co Ltd | セロビオースの製造方法 |
JPH08308589A (ja) | 1995-05-12 | 1996-11-26 | Nippon Paper Ind Co Ltd | セルラーゼ含有再生セルロースを用いたセロオリゴ糖の製造方法 |
JP3456073B2 (ja) | 1995-10-09 | 2003-10-14 | ソニー株式会社 | 不揮発性半導体記憶装置の製造方法 |
EP1036799B1 (en) | 1997-12-04 | 2008-02-06 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Cellulose dispersion |
JP2001095594A (ja) | 1999-09-30 | 2001-04-10 | Meiji Seika Kaisha Ltd | グルコース及びセロオリゴ糖の製造方法 |
JP2001112496A (ja) | 1999-10-20 | 2001-04-24 | Nippon Paper Industries Co Ltd | セロオリゴ糖の製造法 |
JP4330839B2 (ja) * | 2002-01-18 | 2009-09-16 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | グルコース及び/又は水溶性セロオリゴ糖の製造方法 |
DK2322607T3 (en) * | 2002-08-16 | 2015-12-14 | Danisco Us Inc | NOVEL HYPROCREA JECORINA CBH1 cellulase WITH INCREASED THERMAL STABILITY COMPREHENSIVE SUBSTITUTION OR DELETION FOR POSITION S113 |
JP2005068140A (ja) * | 2003-08-07 | 2005-03-17 | Nippon Paper Chemicals Co Ltd | セロオリゴ糖の製造方法 |
JP4281759B2 (ja) | 2006-04-19 | 2009-06-17 | ダイキン工業株式会社 | 貯湯式給湯機 |
-
2005
- 2005-07-26 CA CA2575237A patent/CA2575237C/en not_active Expired - Fee Related
- 2005-07-26 KR KR1020077002134A patent/KR100894374B1/ko not_active IP Right Cessation
- 2005-07-26 JP JP2006529339A patent/JP4372787B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2005-07-26 CN CN2005800253540A patent/CN1989254B/zh not_active Expired - Fee Related
- 2005-07-26 EP EP05767248A patent/EP1811038B1/en not_active Not-in-force
- 2005-07-26 WO PCT/JP2005/013647 patent/WO2006011479A1/ja active Application Filing
- 2005-07-26 US US11/632,696 patent/US7947656B2/en not_active Expired - Fee Related
- 2005-07-26 AT AT05767248T patent/ATE545707T1/de active
- 2005-07-27 TW TW094125505A patent/TWI301155B/zh not_active IP Right Cessation
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20070207108A1 (en) | 2007-09-06 |
KR100894374B1 (ko) | 2009-04-22 |
TW200613559A (en) | 2006-05-01 |
EP1811038A1 (en) | 2007-07-25 |
CA2575237C (en) | 2012-01-31 |
EP1811038A4 (en) | 2010-08-04 |
JPWO2006011479A1 (ja) | 2008-05-01 |
CN1989254A (zh) | 2007-06-27 |
WO2006011479A1 (ja) | 2006-02-02 |
ATE545707T1 (de) | 2012-03-15 |
KR20070041539A (ko) | 2007-04-18 |
EP1811038B1 (en) | 2012-02-15 |
CA2575237A1 (en) | 2006-02-02 |
CN1989254B (zh) | 2013-07-10 |
US7947656B2 (en) | 2011-05-24 |
TWI301155B (en) | 2008-09-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4372787B2 (ja) | セロオリゴ糖の製造方法 | |
Oğuzhan et al. | Pullulan: Production and usage in food ındustry | |
JP5019563B2 (ja) | 腸内細菌賦活剤 | |
Nakagawa et al. | Development of innovative technologies to decrease the environmental burdens associated with using chitin as a biomass resource: Mechanochemical grinding and enzymatic degradation | |
JP5014018B2 (ja) | ピロリ菌の抑制剤または静菌剤 | |
WO2011024667A1 (ja) | 廃菌体を用いたβ-グルカナーゼ及びキシラナーゼの製造方法及び液体培地 | |
JP5243435B2 (ja) | セルラーゼ及びセロオリゴ糖の製造法 | |
JP4789501B2 (ja) | セルラーゼの製造方法 | |
JP2010200720A (ja) | 味質改善剤 | |
US11279773B2 (en) | Products from Stevia rabaudiana | |
JP2007330177A (ja) | 腸内細菌賦活剤 | |
JP4689807B2 (ja) | 新規なβ−グルコシダーゼ | |
TWI429748B (zh) | Cellulase and fiber oligosaccharide production method | |
JP5069576B2 (ja) | 高濃度のセロビオースを蓄積できる酵素組成物、及びそれを用いたセロオリゴ糖の製造方法 | |
JP5340528B2 (ja) | 内臓における脂質の低減剤 | |
JP5038181B2 (ja) | セルラーゼ及びセロオリゴ糖の製造方法 | |
JP7088483B2 (ja) | 水溶性食物繊維組成物の製造方法、飲食品の製造方法、及び新規微生物 | |
Pérez-Rodríguez et al. | Use of Aspergillus niger Extracts Obtained by Solid-State Fermentation | |
JP6535280B2 (ja) | セルラーゼ生産菌の変異株、セルラーゼの製造方法およびセロオリゴ糖の製造方法 | |
JP4933575B2 (ja) | 高蛋白・高栄養焼き菓子 | |
Álvarez et al. | Microbial Enzymes for the Production of Xylooligosaccharides | |
CN116323956A (zh) | 用于生产谷物制品的酶组合及谷物制品的生产方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20081120 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20081212 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090107 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090306 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090427 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090721 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20090813 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090901 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090902 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120911 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4372787 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130911 Year of fee payment: 4 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |