JP4609526B2 - 植物系繊維材料の糖化分離方法 - Google Patents
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Description
従来、セルロースやヘミセルロースを分解してグルコース等の糖を生成する種々の方法が提案されており(例えば、特許文献1〜4等)、一般的な方法としては、希硫酸や濃硫酸等の硫酸、塩酸を用いてセルロースを加水分解する方法(特許文献1等)が挙げられる。また、セルラーゼ酵素を用いる方法(特許文献2等)、活性炭やゼオライト等の固体触媒を用いる方法(特許文献3等)、加圧熱水を用いる方法(特許文献4等)もある。
さらに、硫酸や塩酸等の酸は、分離、回収して再利用することが非常に困難である。そのため、これら酸をグルコース生成の触媒として用いることは、バイオエタノールのコストを引き上げる原因の一つとなっている。
本発明者らは、さらにクラスター酸触媒を用いたセルロースの糖化について研究を進めたところ、クラスター酸触媒を溶解した有機溶媒中において、セルロースの加水分解が可能であることを見出し、クラスター酸触媒の使用量の低減に成功した。すなわち、本発明は、セルロースの加水分解触媒であるクラスター酸の使用量を低減可能とする、植物系繊維材料の糖化分離方法の提供を目的とするものである。
クラスター酸触媒を溶解した第一の有機溶媒中において、植物系繊維材料に含まれるセルロースを加水分解し、グルコースを生成させる加水分解工程と、
前記加水分解工程後の反応混合物を、前記クラスター酸触媒及び前記第一の有機溶媒を含む液体分と、前記糖を含む固体分と、に固液分離する糖分離工程と、
を備え、
前記第一の有機溶媒が、前記加水分解工程における反応温度よりも高い沸点を有し、且つ、前記糖が難溶である、炭素数6〜10のアルコールであることを特徴とするものである。
本発明の糖化分離方法は、クラスター酸触媒を可溶な有機溶媒を、セルロースの加水分解の反応溶媒として用いることにより、クラスター酸触媒の使用量低減を実現させるものである。上述したような擬融解状態のクラスター酸触媒を用いる場合、擬融解状態のクラスター酸触媒を反応溶媒としても機能させるため、クラスター酸触媒の使用量が多く、クラスター酸触媒の回収率を充分に高めないと、糖の製造コストの増加を招く。これに対して、本発明では、反応溶媒として有機溶媒を用いることにより、少量のクラスター酸触媒でも、植物系繊維材料とクラスター酸触媒を充分に攪拌混合し、これらの接触性を確保することが可能であるため、セルロースの糖化反応性を維持しつつ、クラスター酸触媒の使用量を低減することができる。
前記第一の有機溶媒として、前記加水分解工程における反応温度よりも高い沸点を有し、且つ、前記糖が難溶である高沸点極性有機溶媒を用いることによって、加水分解工程における第一の有機溶媒の蒸発を抑制すると共に、加水分解反応混合物から、生成した糖とクラスター酸とを効率良く分離、回収することができる。
また、前記加水分解工程における前記第一の有機溶媒の蒸発を充分に抑制するためには、該第一の有機溶媒の沸点が、90℃以上であることが好ましい。
また、前記加水分解工程により得られる加水分解反応混合物から、効率良く糖とクラスター酸触媒を分離、回収するためには、前記第一の有機溶媒に対する前記糖の溶解度が1.0g/100ml以下であることが好ましい。
前記クラスター酸触媒の代表的なものとしては、ヘテロポリ酸が挙げられる。
これに対して、本発明においては、クラスター酸触媒を可溶な有機溶媒を、加水分解の反応溶媒とすることで、加水分解工程において、クラスター酸触媒と植物系繊維材料との接触性や、攪拌性が確保されているため、反応系の温度管理が容易であり、また、反応装置への各材料の投入順序に特に制限がなく、反応装置の設計の自由度が高い。
まず、植物系繊維材料に含まれるセルロースを加水分解し、グルコースを主とする糖を生成させる加水分解工程について説明する(図2参照)。
尚、ここでは、主としてセルロースからグルコースを生成させる工程を中心に説明しているが、植物系繊維材料にはセルロース以外にヘミセルロースも含まれ、また、生成物もグルコース以外にキシロース等のその他の単糖もあり、これらの場合も本発明の範囲に含まれる。
植物系繊維材料としては、セルロースやヘミセルロースを含むものであれば特に限定されず、例えば、広葉樹、竹、針葉樹、ケナフ、家具の廃材、稲わら、麦わら、籾殻、バガス、サトウキビの絞りかす等のセルロース系バイオマスが挙げられる。また、上記バイオマスから分離されたセルロースやヘミセルロース或いは人工的に合成されたセルロースやヘミセルロースそのものでもよい。
蒸解処理としては、例えば、NaOH、KOH、Ca(OH)2、Na2SO3、NaHCO3、NaHSO3、Mg(HSO3)2、Ca(HSO3)2などのアルカリや塩及びその水溶液、これらにさらにSO2溶液を混合したもの、NH3等のガスと、植物系繊維材料(例えば、数cm〜数mm)を、水蒸気下で接触させる方法が挙げられる。具体的な条件として、反応温度は120〜160℃、反応時間は数十分から1時間程度でよい。
尚、ここではクラスター酸触媒に一定量比で配位する水を一般的に使用される「結晶水」という用語で代用する。すなわち、一般的に結晶水とはクラスター酸触媒が結晶状態になったときに結晶中に含まれる水を指すが、ここでは、クラスター酸触媒の結晶中に含まれる水の他、クラスター酸触媒が溶解し、1分子で遊離している状態において、クラスター酸触媒に配位する水分子も結晶水に含まれる。
また、クラスター酸は、温度によっては固体状態となるため、硫酸等の酸を用いる従来のセルロースの加水分解法と異なり、クラスター酸を触媒として用いる本発明の方法は、生成物である糖と触媒の分離が容易である。従って、生成した糖と分離したクラスター酸を回収し、再利用することが可能である。さらには、純度の高い糖を得ることが可能であるため、糖の発酵工程における酵母の活性低下を抑制することができる。
クラスター酸触媒は、水及び第一の有機溶媒の両方に対して親和性が高いため、水相と第一の有機溶媒を含む有機相との界面に存在することができる。ゆえに、クラスター酸触媒は、第一の有機溶媒に対する溶解性がない植物系繊維材料と反応し、糖を生成させると共に、第一の有機溶媒に対して不溶乃至は難溶である糖と分離することができる。
クラスター酸触媒を溶解する第一の有機溶媒は、少なくとも加水分解の反応温度において、クラスター酸触媒を可溶であればよいが、通常は、加水分解の反応温度以下の温度、典型的には、室温においても、第一のクラスター酸触媒を可溶であるものを用いる。具体的には、クラスター酸触媒の溶解度が、50g/100ml以上、特に100g/100ml以上、さらに500g/100ml以上のものが好ましい。
ここで、糖が難溶な有機溶媒とは、有機溶媒に対する糖の溶解度が、1g/100ml以下である有機溶媒を指し、好ましくは、0.2g/100ml以下、さらに好ましくは0.1g/100ml以下である。最も好ましいのは、糖が第一の有機溶媒に不溶(溶解度が0g/100ml)であることである。
上記観点から、第一の有機溶媒としては、加水分解工程における反応温度よりも高い沸点を有し、且つ、糖が難溶である高沸点極性有機溶媒が好適である。具体的には、沸点が90℃以上、且つ、比誘電率が8〜18の高沸点極性有機溶媒が好適である。
加水分解工程において、クラスター酸触媒、第一の有機溶媒、植物系繊維材料等の各材料の投入時期は特に限定されないが、予め、クラスター酸触媒を第一の有機溶媒に溶解し、クラスター酸触媒有機溶媒溶液を調製しておくことが好ましい。さらには、クラスター酸触媒有機溶媒溶液を予め、加水分解反応温度まで加熱し、この加熱されたクラスター酸触媒有機溶媒溶液中に、植物系繊維材料を投入し、加水分解工程を実施することが好ましい。
水分の添加時期は特に限定されず、例えば、加熱前又は加熱後のクラスター酸触媒有機溶媒溶液に添加してもよいし、植物系繊維材料と共にクラスター酸触媒有機溶媒溶液に添加してもよい。
尚、加水分解工程において、加熱により反応系の相対湿度が低下しても、グルコースの加水分解に要する水分が確保できるようにしておくことが好ましい。具体的には、予定の反応温度で反応系の雰囲気が飽和蒸気圧となるように、例えば、予め密閉された反応容器内で、加水分解反応温度で飽和蒸気圧状態を作り、密閉状態を保持したまま温度を下げて蒸気を凝縮させておく方法が挙げられる。
加水分解工程における攪拌方法としては、特に限定されないが、例えば、加熱ボールミル等が有利である。その他一般的な攪拌機を使用することもできる。
加水分解工程の時間は特に限定されず、用いる植物系繊維材料の形状、植物系繊維材料とクラスター酸触媒の比率、クラスター酸触媒の触媒能、反応温度、反応圧力等によって、適宜設定すればよい。
まず、第一の有機溶媒として、糖を難溶な有機溶媒を用いることによって、生成した糖は加水分解反応混合物中において析出する。一方、クラスター酸触媒は、第一の有機溶媒に溶解しているため、加水分解反応混合物を固液分離することによって、生成した糖を含む固体分と、クラスター酸触媒と第一の有機溶媒を含有する液体分とに分離することができる。生成した糖を含む固体分には、使用する植物系繊維材料によっては残渣等も含まれる。加水分解反応混合物を固体分と液体分とに分離する方法は、特に限定されず、デカンテーション、濾過等の一般的な固液分離方法を採用することができる。
一方、固液分離により得られる液体分は、クラスター酸触媒が第一の有機溶媒に溶解したクラスター酸有機溶媒溶液として、再び、植物系繊維材料の加水分解の触媒及び反応溶媒として利用することができる。
まず、第一の有機溶媒と相溶性があると共に、該第一の有機溶媒よりもクラスター酸触媒の溶解性が高い第二の有機溶媒を添加することで、より多くのクラスター酸触媒を第一の有機溶媒と第二の有機溶媒を含む有機相(液相)に溶解させることができる。その結果、クラスター酸触媒の回収率及び糖の純度を向上させることができる。
また、第二の有機溶媒の沸点が、第一の有機溶媒よりも低いことによって、加水分解反応混合物から分離回収した、クラスター酸触媒及び有機溶媒(第一及び第二の有機溶媒)を含有する液体分を蒸留することで、第二の有機溶媒と、第一の有機溶媒にクラスター酸触媒が溶解したクラスター酸有機溶媒溶液とを分離することができる。このとき、蒸留方法としては、減圧蒸留、凍結減圧乾燥等、一般的な方法を採用することができ、中でも50℃以下での減圧蒸留が好ましい。
第二の有機溶媒の添加量は、加水分解工程において使用したクラスター酸触媒を溶解し、回収可能な量であれば特に限定されない。
特に好ましくは、加水分解反応混合物中に含まれる全てのクラスター酸触媒の結晶水率が100%未満となるように、加水分解反応混合物の水分量を調節することが好ましい。クラスター酸触媒が多くの結晶水、典型的には、標準結晶水量以上の結晶水を有する場合、過剰な水分に、生成物である糖が溶解するのを防止し、糖の回収率を高めるためである。
予め、ヘテロポリ酸(リンタングステン酸)をオクタノールに溶解したヘテロポリ酸オクタノール溶液(ヘテロポリ酸濃度25vol%)を調製した。
一方、密閉容器内に、予め蒸留水を入れ、予定の反応温度(70℃)まで昇温し、容器内を飽和蒸気圧状態とし、容器内面に水蒸気を付着させた。
その後、図2に示すように、容器内にヘテロポリ酸250g相当のヘテロポリ酸オクタノール溶液と、セルロースが加水分解してグルコースになるのに必要な水分(55.6g)とを投入し、加熱しながら攪拌を行った。容器内温度が70℃になってから、さらに5分間攪拌を続けた。
続いて、容器内に0.5kgのセルロースを投入し[ヘテロポリ酸:セルロース=1:2(重量比)]、攪拌しながら70℃まで昇温させた後、70℃で2時間攪拌を続けた。その後、加熱を停止し、容器の密閉を開放し余分な水蒸気を排出させながら、室温まで冷却した。
一方、上記にて回収した濾液1〜3は、45〜50℃で減圧蒸留を行い、エタノールを蒸発させ、ヘテロポリ酸オクタノール溶液とエタノールに分離し、ヘテロポリ酸オクタノール溶液を回収した。ヘテロポリ酸の回収率は、99.2%だった。
尚、ここで、単糖の収率及びヘテロポリ酸の回収率は、以下のようにして算出した。
・ヘテロポリ酸の回収率(%) : 仕込んだヘテロポリ酸に対して、回収されたヘテロポリ酸の割合
予め、ヘテロポリ酸(リンタングステン酸)をオクタノールに溶解したヘテロポリ酸オクタノール溶液(ヘテロポリ酸濃度25vol%)を調製した。
一方、密閉容器内に、予め蒸留水を入れ、予定の反応温度(70℃)まで昇温し、容器内を飽和蒸気圧状態とし、容器内面に水蒸気を付着させた。その後、容器内に0.5kgのセルロースを投入した。
続いて、容器内にヘテロポリ酸250g相当のヘテロポリ酸オクタノール溶液[ヘテロポリ酸:セルロース=1:2(重量比)]と、セルロースが加水分解してグルコースになるのに必要な水分(55.6g)とを投入し、攪拌しながら70℃まで昇温させた後、70℃で2時間攪拌を続けた。加熱を停止し、容器の密閉を開放し余分な水蒸気を排出させながら、室温まで冷却した。
その後、実施例1と同様にして、糖水溶液とヘテロポリ酸オクタノール溶液を回収した。単糖の収率は74.4%、ヘテロポリ酸の回収率は、99.1%だった。
密閉容器内に、予め蒸留水を入れ、予定の反応温度(70℃)まで昇温し、容器内を飽和蒸気圧状態とし、容器内面に水蒸気を付着させた。次に、予め結晶水量を測定したヘテロポリ酸(リンタングステン酸)1kg、ヘテロポリ酸の結晶水量を100%にするために必要な水分とセルロースが加水分解してグルコースになるのに必要な水分(55.6g)との合計量からの不足分(上記70℃での飽和蒸気圧分の水分は除く)の蒸留水(55.6g)を容器に投入し、加熱攪拌し、容器内温度が70℃になってから、さらに5分間攪拌を続けた。
続いて、容器内に0.5kgのセルロースを投入し[ヘテロポリ酸:セルロース=2:1(重量比)]、70℃で2時間攪拌を続けた。その後、加熱を停止し、容器の密閉を開放し余分な水蒸気を排出させながら、室温まで冷却した。
その後、実施例1と同様にして、加水分解反応混合物に対してエタノールを3回に分けて添加、攪拌し、濾過物3(糖を含む固体分)とヘテロポリ酸エタノール溶液を分離回収した。糖を含む固体分には、蒸留水を添加し、10分攪拌した。得られた水溶液中に残渣は確認できなかったが、濾過し、糖水溶液を得た。単糖の収率は73.1%、ヘテロポリ酸の回収率は、99.7%だった。
密閉容器内に、予め蒸留水を入れ、予定の反応温度(70℃)まで昇温し、容器内を飽和蒸気圧状態とし、容器内面に水蒸気を付着させた。次に、容器内に0.5kgのセルロースを投入した。その後、予め結晶水量を測定したヘテロポリ酸(リンタングステン酸)1kg、ヘテロポリ酸の結晶水量を100%にするために必要な水分とセルロースが加水分解してグルコースになるのに必要な水分(55.6g)との合計量からの不足分(上記70℃での飽和蒸気圧分の水分は除く)の蒸留水(55.6g)を、70℃に加熱し擬融解状態としたヘテロポリ酸を容器に投入し[ヘテロポリ酸:セルロース=2:1(重量比)]、70℃で2時間、加熱攪拌した。しかしながら、容器内の攪拌がうまくいかず、ヘテロポリ酸の温度が低下し、擬融解状態が保持されずに、容器底部のみが加熱され、黒化した。その後、加熱を停止し、容器の密閉を開放し余分な水蒸気を排出させながら、室温まで冷却した。
その後、実施例1と同様にして、加水分解反応混合物に対してエタノールを3回に分けて添加、攪拌し、濾過物3(糖を含む固体分)とヘテロポリ酸エタノール溶液を分離回収した。糖を含む固体分には、蒸留水を添加し、10分攪拌した。得られた水溶液中に残渣(濾過物の20wt%)が確認されたため、濾過し、糖水溶液を得た。単糖の収率は34.3%、ヘテロポリ酸の回収率は、96.2%だった。
表1に、実施例及び比較例におけるセルロースの仕込み量、ヘテロポリ酸の使用量、単糖収率及びヘテロポリ酸回収率を示す。
以上のように、ヘテロポリ酸を擬融解状態で使用する比較例1及び比較例2では、ヘテロポリ酸の擬融解状態を保持することが重要であり、そのため、反応器への原料の投入順序の他、反応器内の保温等に制限がある。
Claims (8)
- 植物系繊維材料を加水分解してグルコースを主とする糖を生成し、分離する植物系繊維材料の糖化分離方法であって、
クラスター酸触媒を溶解した第一の有機溶媒中において、植物系繊維材料に含まれるセルロースを加水分解し、グルコースを生成させる加水分解工程と、
前記加水分解工程後の反応混合物を、前記クラスター酸触媒及び前記第一の有機溶媒を含む液体分と、前記糖を含む固体分と、に固液分離する糖分離工程と、
を備え、
前記第一の有機溶媒が、前記加水分解工程における反応温度よりも高い沸点を有し、且つ、前記糖が難溶である、炭素数6〜10のアルコールであることを特徴とする、植物系繊維材料の糖化分離方法。 - 前記第一の有機溶媒に対する前記クラスター酸触媒の溶解度が50g/100ml以上である、請求項1に記載の糖化分離方法。
- 前記第一の有機溶媒の沸点が、90℃以上である、請求項1又は2に記載の糖化分離方法。
- 前記第一の有機溶媒に対する前記糖の溶解度が1.0g/100ml以下である、請求項1乃至3のいずれかに記載の糖化分離方法。
- 前記加水分解工程を、常圧〜1MPaの条件下、140℃以下で行う、請求項1乃至4のいずれかに記載の糖化分離方法。
- 前記クラスター酸触媒がヘテロポリ酸である、請求項1乃至5のいずれかに記載の糖化分離方法。
- 前記糖分離工程において、
前記加水分解工程後の反応混合物に、前記第一の有機溶媒と相溶性があると共に、該第一の有機溶媒と比較して、前記クラスター酸触媒の溶解性が高く且つ沸点が低い、第二の有機溶媒を添加し、前記クラスター酸触媒、前記第一の有機溶媒及び前記第二の有機溶媒を含む液体分と、前記糖を含む固体分と、に固液分離する、請求項1乃至6のいずれかに記載の糖化分離方法。 - 前記糖分離工程において、
前記液体分を蒸留することにより、前記第二の有機溶媒と、前記第一の有機溶媒に前記クラスター酸触媒が溶解したクラスター酸有機溶媒溶液と、を分離する、請求項7に記載の糖化分離方法。
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