JP4356191B2 - エアバッグ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両衝突時等の緊急時にエアバッグを展開させて乗員を保護するエアバッグ装置に係り、特に、エアバッグの膨張途中の形状を拘束する手段を有するエアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用エアバッグ装置は、周知の通り、エアバッグと、このエアバッグを膨張させるインフレータとを備え、自動車の衝突時等の緊急時にインフレータをガス噴出作動させ、エアバッグにガスを供給してこのエアバッグを車両室内に展開させるよう構成されている。
【0003】
このようなエアバッグ装置として、所定張力によって破断又は剥離するように構成されたテアシーム、ストラップ、接着剤等をエアバッグ膨張時のエアバッグの形状を規制する規制手段として用い、エアバッグ膨張初期には、この規制手段によって、例えば、エアバッグのパネル同士を結合してエアバッグの容量を小さく抑え、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときにはこの規制手段を破断させてエアバッグの容量を増大させるように構成されたエアバッグ装置が知られている。
【0004】
このテアシームやストラップの破断、或いは接着剤の剥離により、乗員に加えられる衝撃が吸収される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、エアバッグ展開時の衝撃吸収作用を安定化させることが容易であるエアバッグ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のエアバッグ装置は、折り畳まれたエアバッグと、該エアバッグを膨張させるためのインフレータとを有し、該エアバッグの展開形状を拘束する拘束手段が設けられており、該エアバッグは、該インフレータが作動したときに該拘束手段で拘束された形状まで膨張し、その後の内圧上昇により該拘束手段の拘束が解除又は緩和され、エアバッグが大きく膨張するものであるエアバッグ装置において、該拘束手段はストラップであり、該ストラップが長さが大きくなるように引き裂かれることにより前記解除又は緩和が行われることを特徴とするものである。
【0007】
かかる本発明のエアバッグ装置において、ストラップは、例えば、長手方向にのみ引き裂き可能な帯状の布或いは合成樹脂等よりなる基布により構成され、その一半側において、先端部の中央付近からストラップの途中部分まで長手方向に沿って切り込まれた二又形状のものである。
【0008】
このストラップの該一半側には、細幅の所定長さを有した2本の小ストラップが形成されている。また、このストラップの他半側は十分な長さを有し、且つ、これらの2本の小ストラップの先端を互いに離反する方向へ所定張力にて引張ったときに、これらの小ストラップの又部から長手方向に沿って引裂くことができる引裂き可能部となっている。
【0009】
このストラップは、これらの小ストラップの先端側がそれぞれエアバッグの相対向する部分に連結されることによりエアバッグの展開形状を拘束するものとなっている。また、このエアバッグは、エアバッグ膨張時においてエアバッグ内圧が所定圧力以上となったときに各小ストラップの先端側を所定値以上の張力にて互いに離反する方向へ引張り、ストラップの長さが大きくなるように引裂き可能部を引裂くものとなっている。
【0010】
このようなストラップによって展開形状を拘束されたエアバッグを備えた本発明のエアバッグ装置において、車両衝突時等の緊急時にインフレータを作動させ、エアバッグを膨張させた際には、エアバッグ内圧が所定圧力以下のときには、このエアバッグはストラップによって展開形状が拘束されて見かけ上小容量のものとなっており、エアバッグが急速に膨張する。そして、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときには、エアバッグは、ストラップの各小ストラップの先端側を所定値以上の張力にて引張るようになり、ストラップの長さが大きくなるように引裂き可能部を引裂くことから、ストラップによる拘束が解除又は緩和されてさらに大きく膨張することが可能となる。
【0011】
このとき、引裂き可能部は十分に長く、且つ、この引裂き可能部を引裂くためには所定値以上の荷重を要し、転じてエアバッグの膨出に対する抵抗力(以下、このような抵抗力を「引裂抗力」と称する場合がある。)として作用することから、エアバッグ内圧が所定圧力以上となった場合であっても、瞬間的にエアバッグの拘束が解除されて突発的にエアバッグが膨出したり、これに伴って急激にエアバッグ内圧が変化したりすることはなく、また、エアバッグ内圧が所定圧力以上となった後にも引裂き可能部の引裂きが継続し、ストラップの長さが大きくなることにより、エアバッグの容積が増大し、エアバッグ内圧が過度に上昇することが防止されるため、本発明のエアバッグ装置は、スムーズに且つ十分に衝撃を吸収することができるものとなっている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0013】
第1図は、本発明の実施の形態に係るエアバッグ装置に用いられるエアバッグの断面斜視図、第2図はこのエアバッグ装置のストラップの構成を示す説明図である。
【0014】
このエアバッグ装置1は助手席用エアバッグ2を備えている。エアバッグ2は、乗員と対面する前面部2aと、その反対側の後面部2bを有している。このエアバッグ2の後端部、即ち後面部2bの中央付近には、インフレータ(図示略)からのガスを受け入れる開口3が設けられている。この開口3の周縁部には、エアバッグ2をエアバッグ収納用のコンテナ(図示略)に連結するためのフラップ4,5,6,7(フラップ7は図示略)が設けられている。
【0015】
エアバッグ2の前面部2aと後面部2bとはストラップ8によって連結されている。第2図に示すように、このストラップ8は、十分な長さを有した帯状の基布8aよりなり、この基布8aは、所定値以上の張力が加わった際にその長手方向にのみ引裂き可能な布或いは合成樹脂等により構成されている。この基布8aには、その一端側の辺縁部の中央付近から長手方向に沿って所定長さだけ切り込まれた形状のスリット8bが設けられている。このスリット8bによって、基布8aの一半側は、所定長さを有する細幅の第1の小ストラップ8cと第2の小ストラップ8dとに分割されている。また、基布8aの他半側は、これらの第1の小ストラップ8c及び第2の小ストラップ8dを所定値以上の張力で互いに相離反する方向へ引張ることによりストラップ8bの端部から基布8aの長手方向に沿って引裂くことができる引裂き可能部8eとなっている。
【0016】
このストラップ8は、第1の小ストラップ8cの先端部がエアバッグ2の後面部2aの内周面において開口3の周辺部に結合されており、第2の小ストラップ8dの先端部がエアバッグ2の前面部2aの内周面において前面部2aの中央付近に結合されている。
【0017】
このようなストラップ8によって前面部2aと後面部2bとが連結されたエアバッグ2においては、エアバッグ膨張時においてエアバッグ内圧が所定圧力以下のときにはストラップ8に作用する張力(即ちエアバッグ2の膨張に伴って離反する前面部2aと後面部2bとによって第1の小ストラップ8c及び第2の小ストラップ8dを互いに相離反する方向へ引張る力。以下、この張力を「引裂き張力」と称する場合がある。)が所定値以下であるため、引裂き可能部8eが引裂かれてストラップ8の長さが大きくなることはなく、このストラップ8は、エアバッグ2の内部において初期の長さにてピンと張った状態でエアバッグ2の前面部2aの前進を拘束する(なお、ここでいうストラップ8の長さとは、ストラップ8の第1の小ストラップ8cと第2の小ストラップ8dとがエアバッグ2の膨張によって引張られ、エアバッグ2内部でピンと張った状態にあるときの、各小ストラップ8c,8dの先端部(エアバッグ2との結合部)同士の間の距離を指す。以下、同様。)。そして、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときには、ストラップ8の張力が所定値以上となって引裂き可能部8eがストラップ8b端部からその長手方向に引裂かれるため、第1の小ストラップ8cと第2の小ストラップ8dの先端部同士が離反可能となることから、ストラップ8の長さが大きくなり、エアバッグ2の拘束が解除又は緩和され、エアバッグ2の前面部2aがさらに前方(乗員側)に向かって膨出可能となる。
【0018】
なお、このストラップ8は、引裂き可能部8eが十分な長さを有し、且つ、長手方向に沿ってのみ引裂き可能となっているため、エアバッグ膨張時において不正に破断してしまうことはない。
【0019】
第3図のグラフは、ストラップ8を引裂くために要する引裂き荷重とストラップ8の長さの増大量との関係を表したグラフであり、第3図中、lはピンと張った状態におけるストラップ8の長さを示し、Pはこの状態からのストラップ8の引裂き可能部8eの引裂きに要した荷重(以下このような荷重を「引裂き荷重」と称する場合がある。)を示している。このグラフから、ストラップ8は、引裂き荷重が所定値Pに達して引裂き可能部8eの引裂きが開始した後、ほぼ一定の引裂き荷重のもとに引裂き可能部8eの引裂きが継続することがわかる。即ち、第3図のグラフは、このようなストラップ8によって拘束されたエアバッグ2においては、エアバッグ膨張中にエアバッグ内圧が所定圧力以上となってストラップ8に作用する張力がPとなったときに引裂き可能部8eが引裂かれ、これによりストラップ8の長さが大きくなってエアバッグ2の前面部2aがさらに前方へ膨出することが可能となるとともに、その後もこの前面部2aの前進に伴って引裂き可能部8eの引裂きが継続され、且つこの前面部2aに引裂き荷重Pに相当する引裂き抗力が作用することから、エアバッグ2の前面部2aは、引裂き可能部8eの引裂き開始後においても、瞬発的に且つ完全にはストラップ8の拘束から解放されることはないということを示している。
【0020】
このように構成されたストラップ8によって拘束されたエアバッグ2は、その後端部の開口3の周縁部に設けられたフラップ4〜7がそれぞれエアバッグ収納用コンテナの開口(図示略)の周縁部と連結される。このコンテナ内にはインフレータが設置されており、インフレータから発生したガスは、これらの開口を通じてエアバッグ2内に導入される。このエアバッグ2は、折り畳まれてコンテナ内に収容される。そして、このコンテナの開口部を覆うようにモジュールカバー(図示略)が装着されることによってエアバッグ装置1が構成される。このエアバッグ装置1は、助手席用エアバッグ装置として適用され、図示しない自動車のインストルメントパネルに設置される。
【0021】
車両衝突時等の緊急時において、このエアバッグ装置1は、インフレータを作動させてエアバッグ2を膨張させる。そして、エアバッグ2は、インフレータからのガスにより膨張し、モジュールカバーを押し開いて車両室内に展開する。このとき、一般に、助手席乗員は上半身(腰部から頭部にかけての部位)が全体として車両前方に移動し、それからやや遅れて上半身の上部が車両前方に倒れ込む。
【0022】
エアバッグ2は、膨張初期においてエアバッグ内圧が所定圧力以下のときには、ストラップ8によってその前面部2aの前方への膨出が拘束されていることから見かけ上容量が小さく、急速に膨張する。また、インフレータからのガス圧はもっぱらエアバッグ2の側周側の部分の膨張に費やされるため、エアバッグ2の側周部が大きく外方へ膨出する。この結果、このエアバッグ2の大きく膨出した側周部のうち、特に下側の部分が、早期に乗員の上半身の下部(腰部や腹部)を受け止め、乗員の上半身が全体として車両前方に移動することを防止することができるようになる。そして、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときには、ストラップ8は引裂き可能部8eが引裂かれることによって長さが大きくなり、エアバッグ2の前面部2aの拘束を緩和する。これにより、エアバッグ2の前面部2aが前方へ膨出し、乗員の上半身の上部(腰部や頭部)を受け止めるとともに、この前面部2aの膨出に伴ってエアバッグ2の見かけ上の容積が増大することにより、エアバッグ2は、その内圧が過度に上昇することがなく、衝撃を吸収するようになる。
【0023】
以下に、第4図を参照し、このエアバッグ装置1と、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときに破断するように構成された従来型のストラップによって展開形状が拘束されたエアバッグを備えたエアバッグ装置とを比較して本発明のエアバッグ装置の作用を説明する。
【0024】
第4図(a)はエアバッグ膨張時のエアバッグ内圧の上昇の経時変化を示すグラフであり、第4図(b)は、エアバッグから乗員が受ける反力の経時変化を示すグラフである。第4図(a),(b)の各図において、太実線は本発明のエアバッグ装置1の態様の変化を示し、細実線は従来型のストラップを備えたエアバッグ装置(以下、このようなエアバッグ装置を単に「従来型のエアバッグ装置」と称する場合がある。)の態様の変化を示している。また、(a)図において破線は、本発明のエアバッグ装置1のストラップ8に作用する張力(以下、この張力を単に「ストラップ張力」と称する場合がある。)の経時変化を示したものである。
【0025】
第4図のグラフに示す通り、従来型のエアバッグ装置においては、まず、インフレータ作動直後にエアバッグ内圧が急激に上昇し、エアバッグが急速に膨張する。次いで、時点tにおいて乗員がエアバッグに突っ込み、この後、さらにエアバッグ内圧が急激に上昇し、時点tにおいてストラップが破断する。
【0026】
なお、従来型のエアバッグ装置において、ストラップは、通常、エアバッグに乗員が突っ込んできたことによるエアバッグ内圧の上昇により破断し、エアバッグの容積を増大させるように構成されており、インフレータのガス噴出作動によるエアバッグの内圧上昇時においては破断しないように、比較的その長さが大きいものとなっている。このため、従来型のエアバッグ装置においては、乗員がエアバッグに突っ込んでくるまでにエアバッグが膨張し切らず、エアバッグ内圧が不十分となる場合がある。
【0027】
この結果、このエアバッグ装置においては、乗員がエアバッグに突っ込んでからストラップが破断するまでにさらにエアバッグ内圧を上昇させる必要があり、エアバッグに乗員が突っ込んできた直後から衝撃を吸収することができない。
【0028】
一方、本発明のエアバッグ装置1においては、ストラップ8を比較的短いものとし、インフレータによってエアバッグ内圧が上昇し続けている段階において、エアバッグに乗員が突っ込んでくる以前の時点tで引裂き可能部8eの引裂きが開始されるように構成している。即ち、本発明のエアバッグ装置1においてエアバッグ2は、ストラップ8に拘束された状態において、従来型のエアバッグ装置よりも早期のうちに、エアバッグ内圧が引裂き可能部8eの引裂きが開始される所定圧力に達して拘束が緩和され、その後、インフレータからのガス圧によって引裂き可能部8eの引裂きが継続するとともにエアバッグ容積が増大し、エアバッグ内圧が過度には上昇せず且つ十分に維持された状態となる。この結果、本発明のエアバッグ装置1はエアバッグ2に乗員が突っ込んできた時点で十分に乗員に反力を与えて乗員を受けとめることが可能となる。
【0029】
また、従来型のエアバッグ装置においては、エアバッグに乗員が突っ込んでストラップが破断しエアバッグの拘束が解除されると同時に瞬間的にエアバッグの容積が増大し、これに伴って急激にエアバッグ内圧が低下する。このとき、エアバッグが乗員に与える反力も急激に低下するため、乗員は、再度エアバッグから十分な反力を得られるようになるまで前方へ突っ込むことになり、衝撃の吸収が非常に不安定なものとなる。
【0030】
これに対し、本発明のエアバッグ装置1においては、ストラップ8の引裂き可能部8eが十分な長さを有していることから、乗員がエアバッグ2に突っ込んできた後も継続的にこの引裂き可能部8eの引裂きが行われ、急激にエアバッグ内圧が変化することはなく、乗員がエアバッグに突っ込んできた時点から衝撃吸収が完了するまで極めてスムーズに、且つ安定的に衝撃を吸収することが可能となっている。
【0031】
この実施の形態において、ストラップはエアバッグ内部においてエアバッグの前面部と後面部とを連結するように配置されているが、本発明のエアバッグ装置において、ストラップの配置はこれに限られるものではない。以下に、第5〜10図を参照して本発明のエアバッグ装置の他の実施の形態について説明する。
【0032】
第5図は本発明の別の実施の形態に係るエアバッグ装置のエアバッグ部分の拘束時の斜視図、第6図は第5図のエアバッグの拘束緩和時の斜視図であり、第7図は本発明のさらに別の実施の形態に係るエアバッグ装置のエアバッグ部分の斜視図、第8図は第7図のエアバッグの拘束緩和時の斜視図、第9,10図はそれぞれ第7,8図のエアバッグ部分の後面図である。
【0033】
第5図のエアバッグ装置10は、助手席用エアバッグ11を備えている。このエアバッグ11は、1対のサイドパネル12,12と、第1フロントパネル13と、第2フロントパネル14とを縫合したものであり、サイドパネル12にはベントホール15が設けられている。エアバッグ11の後部には、インフレータ(図示略)からのガスを受け入れる開口16が設けられている。この開口16の周囲には、エアバッグ11をコンテナ(図示略)に連結するためのフラップ17,18,19,20が設けられている。
【0034】
第1フロントパネル13の上部後縁及び第2フロントパネル14の前縁からはフラップ13a,14aが延出され、このフラップ13a,14aに後述のストラップ24の第1の小ストラップ25の先端が縫着されている。21は、ストラップ24をフラップ13a,14aに縫着している糸を示す。
【0035】
このストラップ24は、前述の実施の形態のストラップ8と同様の構成を有した、十分に長い帯状のものとなっており、このストラップ24の一半側が、所定長さを有する細幅の第1の小ストラップ25と第2の小ストラップ26とからなる二又状に形成されており、他半側が、これらの第1の小ストラップ25及び第2の小ストラップ26を所定値以上の張力で互いに相離反する方向へ引張ることによりストラップ24の長さが大きくなるように長手方向に沿って引裂くことができる引裂き可能部27となっている。
【0036】
ストラップ24の第2の小ストラップ26の先端は、エアバッグ11の後部のフラップ17に縫着されている。
【0037】
このエアバッグ11は、前述のエアバッグ装置1のエアバッグ2と同様に、その後端部の開口16の周縁部に設けられたフラップ17〜20がそれぞれエアバッグ収納用コンテナの開口(図示略)の周縁部と連結される。このコンテナ内にはインフレータが設置されており、インフレータから発生したガスは、これらの開口を通じてエアバッグ11内に導入される。このエアバッグ11は、折り畳まれてコンテナ内に収容される。そして、このコンテナの開口部を覆うようにモジュールカバー(図示略)が装着されることによってエアバッグ装置10が構成される。このエアバッグ装置10は、助手席用エアバッグ装置として適用され、図示しない自動車のインストルメントパネルに設置される。そして、車両衝突時等の緊急時には、このエアバッグ装置10は、インフレータをガス噴出作動させてエアバッグを膨張させ、このエアバッグを車両室内に展開させる。
【0038】
エアバッグ膨張初期においてエアバッグ内圧が所定圧力以下のときには、ストラップ24は、引裂き可能部27が引裂かれることなく所定間隔にて第2フロントパネル14の前縁部とその後端部のフラップ17とを連結しているため、ストラップ11は、第2フロントパネルの展開が拘束された、第5図に示す形状に展開する。このとき、エアバッグ11は見かけ上小容量のものとなっており、急速に膨張する。そして、インフレータからのガス圧は、もっぱら何ら拘束を受けていないエアバッグ11の下側の部分の膨張に費やされるため、このエアバッグ11の下側の部分は、早期のうちに大きく膨出して乗員の上半身の下部乗員の上半身の下部(腰部や腹部)を受け止めて前方への移動を停止させる。また、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときには、ストラップ24に作用する張力が所定値以上となるため、引裂き可能部27が引裂かれてストラップ24の長さが大きくなり、第2フロントパネル14の拘束が緩和されることから、第2フロントパネル14が展開可能となり、エアバッグ11が、第6図に示すように大きく前方に向かって膨出するとともにエアバッグ内圧が低下し、乗員の上半身の上部(頭部や胸部)を受け止めて衝撃を吸収するようになる。
【0039】
このとき、ストラップ24の引裂き抗力により、ストラップ11の第1フロントパネル13の前進は突発的なものとはならず、比較的ゆるやかなものとなる。
【0040】
なお、このエアバッグ装置10においても、ストラップ24は、その初期の長さが比較的短く、且つ乗員がエアバッグ11に突っ込んでくる以前に引裂き可能部27の引裂きが開始されるように構成されており、乗員がエアバッグ11に突っ込んでくるまでにエアバッグ内圧が十分に上昇するとともに、乗員がエアバッグ11に突っ込んできた時点で確実に且つスムーズに衝撃の吸収を開始することができる。また、引裂き可能部27は十分な長さを有していることから、乗員がエアバッグ11に突っ込んできた後も引裂き可能部27の引裂きが継続してエアバッグ内圧が過度に上昇することが防止されるため、このように構成されたエアバッグ装置10にあっても十分に衝撃を吸収して乗員を保護することが可能となる。
【0041】
第7図のエアバッグ装置30は、前述のエアバッグ装置10と同様に、助手席用のエアバッグ31を備えている。
【0042】
このエアバッグ31は、1対のサイドパネル32,32と、フロントパネル33とを縫合したものであり、サイドパネルにはベントホール34が設けられている。エアバッグ31の後部には、インフレータ(図示略)からのガスを受け入れる開口35が設けられている。この開口35の周囲には、エアバッグ31をコンテナ(図示略)に連結するためのフラップ36,37,38,39が設けられている。
【0043】
また、エアバッグ31には、一端が一方のサイドパネル32の上部に連結され、途中部分がこのエアバッグ31の下側を引き回されて他端がもう一方のサイドパネル32の上部に連結されたストラップ40が設けられている。このストラップ40は、前述の実施の形態のストラップ8,24と同様の構成を有した二又形状のものである。即ち、このストラップ40は、その一半側に、ストラップ40の一端側から切り込まれたスリットによってこのストラップ40が二又状に分割された形状の、所定長さを有した第1の小ストラップ41と第2の小ストラップ42とを備え、他半側には、これらの小ストラップ41,42を互いに離反する方向へ所定張力にて引張ることにより、小ストラップ41を小ストラップ42との又部からこのストラップ40の長さが大きくなるように引裂くことができる十分な長さを有した引裂き可能部43を備えている。
【0044】
このストラップ40の第1の小ストラップ41の先端側が一方のサイドパネル32の上縁部付近に結合されている。そして、この小ストラップ41がサイドパネル32に沿ってエアバッグ31の下側へ引き回され、小ストラップ41と小ストラップ42との又部が開口35の下側においてフラップ39の付近に配置され、次いで、第2の小ストラップ42がエアバッグ31の下側からもう一方のサイドパネル32に沿って上方へ引き回され、この第2の小ストラップ42の先端側が該もう一方のサイドパネル32の上縁部付近に結合されている。このように配置されたストラップ40は、エアバッグ膨張時においてエアバッグ内圧が所定圧力以下のときにはエアバッグ31の両側のサイドパネル32の上縁付近を下側に引き寄せてエアバッグ31の上部の膨張を拘束し、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときには、各小ストラップ41,42の先端側が上方へ引き上げられるとともに小ストラップ41と小ストラップ42との又部が後述のコンテナの開口の下側とフラップ39との結合部によって押し広げられ、引裂き可能部43の引裂き張力が所定値以上となり、ストラップ40の長さが大きくなるように引裂き可能部43が引裂かれてエアバッグ31の拘束を緩和するものとなっている。
【0045】
このエアバッグ31は、前述の実施の形態と同様に、その後端部の開口35の周縁部に設けられたフラップ36〜39がそれぞれエアバッグ収納用コンテナの開口(図示略)の周縁部と連結される。このコンテナ内にはインフレータが設置されており、インフレータから発生したガスは、これらの開口を通じてエアバッグ31内に導入される。このエアバッグ31は、折り畳まれてコンテナ内に収容される。そして、このコンテナの開口部を覆うようにモジュールカバー(図示略)が装着されることによってエアバッグ装置30が構成される。このエアバッグ装置30は、助手席用エアバッグ装置として適用され、図示しない自動車のインストルメントパネルに設置される。そして、車両衝突時等の緊急時には、このエアバッグ装置30は、インフレータをガス噴出作動させてエアバッグ31を膨張させ、このエアバッグを車両室内に展開させる。
【0046】
エアバッグ膨張初期においてエアバッグ内圧が所定圧力以下のときには、ストラップ40は、引裂き可能部43が引裂かれることなくエアバッグ31の両側のサイドパネル32の上縁部を下側へ引き寄せてエアバッグ31の上部の膨張を拘束する。このとき、エアバッグ31は見かけ上小容量のものとなっており、急速に展開するとともに、ストラップ40によって拘束されていないエアバッグ31の下側の部分が早期のうちに大きく膨出して乗員の上半身の下部(腰部や腹部)を受け止めて前方への移動を停止させる。また、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときには、引裂き可能部43の引裂張力が所定値以上となり、ストラップ40の長さが大きくなるように引裂き可能部43が引裂かれてエアバッグ31の拘束が緩和されるため、エアバッグ31の上部が膨出してエアバッグ内圧が低下し、前方へ倒れ込んでくる乗員の上半身の上部(頭部や胸部)を受け止めて衝撃を吸収するようになる。
【0047】
なお、このエアバッグ装置30においても、ストラップ40は、その初期の長さが比較的短く、且つ乗員がエアバッグ31に突っ込んでくる以前に引裂き可能部43の引裂きが開始されるように構成されており、乗員がエアバッグ31に突っ込んでくるまでにエアバッグ内圧が十分に上昇するとともに、乗員がエアバッグ31に突っ込んできた時点で確実に且つスムーズに衝撃の吸収を開始することができる。また、引裂き可能部43は十分な長さを有していることから、乗員がエアバッグ31に突っ込んできた後も引裂き可能部43の引裂きが継続してエアバッグ内圧が過度に上昇することが防止されるため、このように構成されたエアバッグ装置30にあっても十分に衝撃を吸収して乗員を保護することが可能となる。
【0048】
上述の実施の形態においてエアバッグ装置は、助手席用エアバッグ装置として適用されているが、本発明のエアバッグ装置は、この他にも、例えば運転席用、後席用、側面保護用等、各種の用途に適用することができる。以下に、第11,12図を参照して本発明のエアバッグ装置の他の用途への適用について説明する。第11図は、運転席用エアバッグ装置として適用された本発明のエアバッグ装置の実施の形態を示すエアバッグ部分の断面斜視図であり、第12図はこのエアバッグの拘束緩和後の態様を示す断面斜視図である。
【0049】
本実施の形態において、エアバッグ装置50は、自動車の運転席用エアバッグ51を備えている。このエアバッグ51は、それぞれ円形の布等よりなるフロントパネル51a及びリアパネル51bの周縁部同士を縫い合わせることにより袋体状に構成されている。このエアバッグ51は、車両に設置された際に、フロントパネル51aが乗員に対面し、リアパネル51bがその反対側においてエアバッグ装置のリテーナ(図示略)に連結されるものとなっている。このエアバッグ51はリテーナに設けられたインフレータ(図示略)からのガスによって膨張する。
【0050】
リアパネル51bの中央付近にはインフレータ用の開口52が設けられている。このリアパネル51bの開口52の周縁部には、エアバッグ膨張時の張力やインフレータからの発生ガスの熱等によって該開口52の周縁部が破損することを防ぐための補強布53が設けられている。この補強布53は、開口52を取り囲むように配置され、縫合や接着、密着等の結合手段によってリアパネル51bと結合している。また、開口52の周囲には、この補強布53及びリアパネル51bを貫通する小孔よりなり、エアバッグ51をリテーナに取り付けるためのボルト等が挿通される挿通孔54が設けられている。
【0051】
このエアバッグ51は、その側部の対面する部分同士がストラップ55によって連結されている。このストラップ55は、前述のストラップ8等と同様の構成を有した、十分な長さの帯状のものとなっている。即ち、このストラップ55の一半側は、ストラップ55の一端側から長手方向に沿って二又状に分割された形状の、細幅の所定長さを有する第1のストラップ56及び第2のストラップ57となっており、他半側は、これらの第1のストラップ56と第2のストラップ57とを相離反する方向へ引張ることにより、第1のストラップ56と第2のストラップ57との又部から長手方向に沿って引裂くことができる引裂き可能部58となっている。このストラップ55によってエアバッグ51は、前述のストラップと同様に、膨張初期のエアバッグ内圧が所定圧力以下のときにはその展開形状が拘束されるとともに、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときにはストラップ55に作用する張力が所定値以上となり、ストラップ55の長さが大きくなるように引裂き可能部58を引裂くことによってこの拘束が解除又は緩和されるものとなっている。
【0052】
なお、このストラップ55は、エアバッグ拘束時の長さが比較的短く設定されるとともにこのエアバッグ51の膨張時の乗員がこのエアバッグ51に突っ込んでくる前の時点においてエアバッグ内圧の上昇によって引裂き可能部58の引裂きが開始され、エアバッグ51の拘束を緩和するように構成されている。このように構成することにより、エアバッグ51は、乗員がこのエアバッグ51に突っ込んでくるまでにエアバッグ内圧が上昇し切らなかったり、乗員がエアバッグ51に突っ込んだ直後に急激にエアバッグ内圧が変化したりすることがない。
【0053】
このエアバッグ51は、開口52の周縁部がボルト等によりエアバッグ装置50のリテーナに連結される。リテーナにはインフレータが設けられている。エアバッグ51をリテーナに連結するにあたっては、このインフレータの先端部が開口52からエアバッグ51の内部に導入される。そして、このエアバッグ51が折り畳まれ、モジュールカバー(図示略)によって覆われることによりエアバッグ装置50が構成される。また、図示はしないがこのエアバッグ装置50は自動車のステアリングホイール等に設置される。このエアバッグ装置50は、車両衝突時等の緊急時にインフレータをガス噴出作動させ、エアバッグ51を膨張させると共に、このエアバッグ51が前記モジュールカバーを押し開いて車両室内に展開するように構成されている。
【0054】
このように構成されたエアバッグ装置50において、緊急時にエアバッグ51が膨張した場合には、このエアバッグ51は、膨張初期においてエアバッグ内圧が所定圧力以下のときにはストラップ55によって側部の膨出が拘束されているため、第11図に示すような、側周部が窄まった見かけ上小容量のエアバッグとして急速に膨張する。そして、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときには、ストラップ55に作用する張力が所定値以上となり、ストラップ55の長さが大きくなるように、引裂き可能部58が引裂かれてエアバッグ51の拘束が緩和されるため、第12図に示すようにエアバッグ51の側部が膨出可能となり、エアバッグ51の容積が増大してエアバッグ内圧が低下し、このエアバッグ51に突っ込んでくる乗員の衝撃を吸収可能な態勢となる。
【0055】
このように、この運転席用のエアバッグ装置50にあっても、エアバッグ51は、膨張初期において側部が窄まった比較的小容量のエアバッグとして展開するため、インフレータの出力が小さい場合でも急速に膨張することができる。また、ストラップ55は、エアバッグ拘束時の長さが短く、且つ乗員がエアバッグ51に突っ込んでくる前に引裂き可能部58の引裂きが開始されてエアバッグ51の拘束を緩和するため、乗員がエアバッグ51に突っ込むと同時に確実に、且つスムーズに衝撃を吸収し始めることができる。そして、乗員がエアバッグ51に突っ込んだ後も、このストラップ55の引裂きが継続してエアバッグ内圧が過度に上昇することが防止されるため、このように構成されたエアバッグ装置50にあっても十分に衝撃を吸収して乗員を保護することが可能となる。
【0056】
上記実施の形態において、ストラップは、その一半側に、ストラップの一端から長手方向に沿って二又状に分割された形状の、細幅の所定長さを有する第1及び第2のストラップを有しており、他半側がこれらの第1のストラップと第2のストラップとを相離反する方向へ引張ることにより、第1のストラップと第2のストラップとの又部から長手方向に沿って引裂くことができる十分な長さを有した引裂き可能部となっているが、ストラップの構成はこれに限られるものではなく、また、エアバッグに設けられるストラップの本数もこれに限られるものではない。例えば、このストラップは、第13〜15図に示すような構成としてもよい。第13〜15図は、ストラップの変形例を示す要部斜視図である。
【0057】
第13図において、ストラップ60は、その一半側が、このストラップ60の先端から長手方向に沿って3本の細幅の小ストラップ61〜63に分割された三又状に形成されており、他半側が、これらの小ストラップ61〜63を互いに離反する方向へ所定張力にて引張ることにより各小ストラップの又部から長手方向に沿って引裂くことができる十分な長さを有した引裂き可能部64となっている。このストラップ60は、これらの小ストラップ61〜63の先端側がストラップの各部位に連結される。
【0058】
このようなストラップ60を用いることにより、エアバッグの複数の部位を連結してこのエアバッグの展開形状を拘束することが可能となる。もちろん、ストラップの一半側に形成される細幅の小ストラップの本数は、前述の2本及び3本に限られるものではなく、4本或いはそれ以上とされてもよい。
【0059】
舌片状に第14図において、ストラップ65は、このストラップ65の一半側の途中部分から切り起こされた形状の2本の細幅の小ストラップ66,67を備えている。これらの小ストラップ66,67は、それぞれ、ストラップ65の一半側の途中部分にこのストラップ65の長手方向に沿って延在する一対のスリットを設け、さらに、これら隣り合うスリットの、該一半側の先端部側の端部同士を連結するスリットを設け、ストラップ65のこれらのスリットによって囲まれた領域を舌片状に起こすことによって形成されている。このストラップ65は、これら舌片状の小ストラップ66,67の先端部と、該一半側の先端部とが互いに離反する方向に引き回され、該各先端部がエアバッグの各部と連結される。なお、ストラップ65の他半側は、小ストラップ66,67と、該一半側の先端部とを互いに離反する方向に所定張力によって引張ることにより各小ストラップ66,67の基端部の両隅から長手方向に沿って引裂くことができる引裂き可能部68となっている。
【0060】
このストラップ65においては、各小ストラップの基端部の両隅に2つの引裂き始端があり、このストラップ65は、このような小ストラップを2本備えているため、このストラップ65の引裂強度は前述の各ストラップの引裂強度の4倍となっている。即ち、このように構成することにより、容易にストラップの引裂強度を増大させることができる。
【0061】
また、本発明のストラップは、第15図に示すストラップ69,70のように2枚以上重ね合わされてもよい。このように構成することによっても、ストラップの引裂強度を容易に増大させることができる。
【0062】
次に、第16,17図を参照して本発明の他の実施の形態について説明する。
【0063】
第16図は、本発明の他の実施の形態に係る助手席用エアバッグ装置のエアバッグ部分の分解斜視図であり、第17図はこのエアバッグの拘束時の態様を示す斜視図である。
【0064】
この実施の形態においてこのエアバッグ装置80は、助手席用エアバッグ81を備えている。このエアバッグ81は、1対のサイドパネル82,82と、フロントパネル83とを縫合したものであり、サイドパネル82にはベントホール82aが設けられている。エアバッグ81の後部には、インフレータ(図示略)からのガスを受け入れる開口84が設けられている。この開口84の周囲には、エアバッグ81をコンテナ(図示略)に連結するためのフラップ85,86,87,88が設けられている。
【0065】
このエアバッグ81には、その後端側の側周面を取り巻くようにストラップ89が配置されている。このストラップ89は、前述の実施の形態と同様に、十分な長さを有し、且つその長手方向にのみ引裂き可能な布或いは合成樹脂等よりなる基布から構成されている。ストラップ89の中央部には、エアバッグ81の後端部が挿通されるループ状部90が設けられている。このループ状部90は、該基布の中央付近にこの基布の長手方向に沿って設けられた所定長さを有するスリットより構成されており、このスリットを押し広げるようにエアバッグ81の後端部がループ状部90に挿通される。ストラップ89のループ状部90の両端側は、このループ状部90を所定値以上の力で押し広げた際に前記スリットの両端部からストラップ89の長手方向に沿ってループ状部90がさらに大きくなるように引裂くことができる引裂き可能部91となっている。
【0066】
このストラップ89は、ループ状部90にエアバッグ81の後端側が挿通された後、このループ状部90の途中部分がエアバッグ81のフロントパネル83の所定位置に縫糸71や接着等の結合手段によって結合している。また、このストラップ89は、エアバッグ膨張時においてエアバッグ内圧が所定圧力以下のときには、引裂き可能部91が引裂かれることはなく、且つループ状部90によってエアバッグ81の後端側の膨張を拘束し、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときには引裂き可能部91の引裂張力が所定値以上となり、ループ状部90が大きくなるように引裂き可能部91が引裂かれてエアバッグ81の拘束を緩和させるものとなっている。これにより、エアバッグ81は、エアバッグ膨張時においてエアバッグ内圧が所定圧力以下のときにはその後端側のループ状部90によって取り囲まれた部分が膨張を拘束され、第17図に示すような、後端側が窄まった形状に展開する。そして、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときには、エアバッグ81がループ状部90を所定値以上の力で押し広げて引裂き可能部91を引裂くことにより、ストラップ89による拘束が緩和されてエアバッグ81の後端部がさらに膨張する。
【0067】
このエアバッグ81は、前述の実施の形態の助手席用エアバッグと同様に、その後端部の開口84の周縁部に設けられたフラップ85〜88がそれぞれエアバッグ収納用コンテナの開口(図示略)の周縁部と連結される。このコンテナ内にはインフレータが設置されており、インフレータから発生したガスは、これらの開口を通じてエアバッグ81内に導入される。このエアバッグ81は、折り畳まれてコンテナ内に収容される。そして、このコンテナの開口部を覆うようにモジュールカバー(図示略)が装着されることによってエアバッグ装置80が構成される。このエアバッグ装置80は、助手席用エアバッグ装置として適用され、図示しない自動車のインストルメントパネルに設置される。そして、車両衝突時等の緊急時には、このエアバッグ装置80は、インフレータをガス噴出作動させてエアバッグを膨張させ、このエアバッグ81を車両室内に展開させる。
【0068】
エアバッグ膨張初期においてエアバッグ内圧が所定圧力以下のときには、ストラップ69は、引裂き可能部91が引裂かれることなくループ状部90がエアバッグ81の後端側の膨張を拘束する。このとき、エアバッグ81は、後端側が窄まった見かけ上小容量のものとなっており、急速に展開するとともに、ストラップ89によって拘束されていないエアバッグ81の前面側の部分が早期のうちに大きく膨出して乗員の上半身を受け止めて前方への移動を停止させる。また、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときには、引裂き可能部91の引裂張力が所定値以上となり、ループ状部90が大きくなるように引裂き可能部91が引裂かれてエアバッグ81の拘束が緩和されるため、エアバッグ81の後端側がさらに膨張し、エアバッグ内圧が過度に上昇することがなく、前方へ倒れ込んでくる乗員を受け止めて衝撃を吸収するようになる。
【0069】
なお、このエアバッグ装置80においても、ストラップ89のループ状部90は、その初期の大きさが比較的小さく、且つ乗員がエアバッグ81に突っ込んでくる以前にエアバッグ内圧の上昇によって引裂き可能部91の引裂きが開始され、その後引裂きが継続するように構成されており、乗員がエアバッグ81に突っ込んでくるまでにエアバッグ内圧が十分に上昇するとともに、乗員がエアバッグ81に突っ込んできた時点で確実に且つスムーズに衝撃を吸収することができる。また、引裂き可能部91は十分な長さを有していることから、乗員がエアバッグ81に突っ込んできた後も引裂き可能部91の引裂きが継続してエアバッグ内圧が過度に上昇することが防止されるため、このように構成されたエアバッグ装置80にあっても十分に衝撃を吸収して乗員を保護することが可能となる。そして、このエアバッグ装置80にあっては、エアバッグ81の展開がストラップ89に拘束されている場合であっても、エアバッグ81の前面側は急速にほぼ完全に展開することが可能であり、エアバッグ81は、早期のうちに乗員の上半身全体を受け止めて乗員を保護することができるものとなっている。
【0070】
この実施の形態において、このエアバッグ装置80は、助手席用エアバッグ装置として適用されているが、このようなループ状部を有するストラップを備えたエアバッグ装置は、その他のエアバッグ装置、例えば運転席用エアバッグ装置としても適用することができる。以下に、このようなループ状部を有するストラップを備えた運転席用エアバッグ装置について、第18,19図を参照して説明する。
【0071】
第18図は、本発明の他の実施の形態に係る運転席用エアバッグ装置のエアバッグ部分の分解斜視図であり、第19図はこのエアバッグの拘束時の態様を示す斜視図である。
【0072】
本実施の形態において、エアバッグ装置100は、自動車の運転席用エアバッグ101を備えている。このエアバッグ101は、それぞれ円形の布等よりなるフロントパネル101a及びリアパネル101bの周縁部同士を縫い合わせることにより袋体状に構成されている。このエアバッグ101は、車両に設置された際に、フロントパネル101aが乗員に対面し、リアパネル101bがその反対側においてエアバッグ装置のリテーナ(図示略)に連結されるものとなっている。このエアバッグ101はリテーナに設けられたインフレータ(図示略)からのガスによって膨張する。
【0073】
リアパネル101bの中央付近にはインフレータ用の開口62が設けられている。このリアパネル101bの開口102の周縁部には、エアバッグ膨張時の張力やインフレータからの発生ガスの熱等によって該開口102の周縁部が破損することを防ぐための補強布103が設けられている。この補強布103は、開口102を取り囲むように配置され、縫合や接着、密着等の結合手段によってリアパネル101bと結合している。また、開口102の周囲には、この補強布103及びリアパネル101bを貫通する小孔よりなり、エアバッグ101をリテーナに取り付けるためのボルト等が挿通される挿通孔104が設けられている。
【0074】
このエアバッグ101には、その側部を取り巻くようにストラップ105が配置されている。このストラップ105は、前述の実施の形態と同様に、十分な長さを有し、且つその長手方向にのみ引裂き可能な布或いは合成樹脂等よりなる基布から構成されている。ストラップ105の中央部には、エアバッグ101の一半側が挿通されるループ状部106が設けられている。このループ状部106は、該基布の中央付近にこの基布の長手方向に沿って設けられた所定長さを有するスリットより構成されており、このスリットを押し広げるようにエアバッグ101の一半側がループ状部106に挿通される。ストラップ105のループ状部106の両端側は、このループ状部106を所定値以上の力で押し広げた際に前記スリットの両端部からストラップ105の長手方向に沿ってループ状部106がさらに大きくなるように引裂くことができる引裂き可能部107となっている。
【0075】
このストラップ105は、ループ状部106にエアバッグ101の一半側が挿通された後、エアバッグ101の側部を取り巻くように配置され、このループ状部106の途中部分がエアバッグ101の所定位置に縫糸や接着等の結合手段によって結合している。また、このストラップ105は、エアバッグ膨張時においてエアバッグ内圧が所定圧力以下のときには、引裂き可能部107が引裂かれることはなく、且つループ状部106によってエアバッグ101の側部の膨張を拘束し、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときには引裂き可能部107の引裂張力が所定値以上となり、ループ状部106が大きくなるように引裂き可能部107が引裂かれてエアバッグ101の拘束を緩和させるものとなっている。これにより、エアバッグ101は、エアバッグ膨張時においてエアバッグ内圧が所定圧力以下のときにはその側部のループ状部106によって取り巻かれた部分が膨張を拘束され、第19図に示すような、その側部が窄まった形状に展開する。そして、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときには、エアバッグ101がループ状部106を所定値以上の力で押し広げて引裂き可能部107を引裂くことにより、ストラップ105による拘束が緩和されてエアバッグ101の側部が外方に膨張する。
【0076】
このエアバッグ101は、開口102の周縁部がボルト等によりエアバッグ装置100のリテーナに連結される。リテーナにはインフレータが設けられている。エアバッグ101をリテーナに連結するにあたっては、このインフレータの先端部が開口102からエアバッグ101の内部に導入される。そして、このエアバッグ101が折り畳まれ、モジュールカバー(図示略)によって覆われることによりエアバッグ装置100が構成される。また、図示はしないがこのエアバッグ装置100は自動車のステアリングホイール等に設置される。このエアバッグ装置100は、車両衝突時等の緊急時にインフレータをガス噴出作動させ、エアバッグ101を膨張させると共に、このエアバッグ101が前記モジュールカバーを押し開いて車両室内に展開するように構成されている。
【0077】
このように構成されたエアバッグ装置100において、緊急時にエアバッグ101が膨張した場合には、このエアバッグ101は、膨張初期においてエアバッグ内圧が所定圧力以下のときには、ストラップ105によって側部の膨出が拘束されているため、第19図に示すような、側周部が窄まった見かけ上小容量のエアバッグとして急速に膨張する。そして、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときには、ストラップ105に作用する張力が所定値以上となり、ループ状部106が大きくなるように、引裂き可能部107が引裂かれてエアバッグ101の拘束が緩和されるため、エアバッグ101の側部が膨出可能となり、エアバッグ101の容積が増大してエアバッグ内圧が低下し、このエアバッグ101に突っ込んでくる乗員の衝撃を吸収可能な態勢となる。
【0078】
ここで、このエアバッグ装置100においても、ストラップ105のループ状部106は、その初期の大きさが比較的小さく、且つ乗員がエアバッグ101に突っ込んでくる以前にエアバッグ内圧の上昇によって引裂き可能部107の引裂きが開始され、その後引裂きが継続するように構成されており、乗員がエアバッグ101に突っ込んでくるまでにエアバッグ内圧が十分に上昇するとともに、乗員がエアバッグ101に突っ込んできた時点で確実に且つスムーズに衝撃の吸収を開始することができる。また、引裂き可能部107は十分な長さを有していることから、乗員がエアバッグ101に突っ込んできた後も引裂き可能部107の引裂きが継続してエアバッグ内圧が過度に上昇することが防止されるため、このように構成されたエアバッグ装置100にあっても十分に衝撃を吸収して乗員を保護することが可能となる。
【0079】
なお、この実施の形態において、ストラップ105は、エアバッグ外周面においてエアバッグ101の側部を取り巻くように配置されているがストラップ105の配置はこれに限られるものではない。例えば、ストラップ105は、エアバッグ内部に配置され、ループ状部106がエアバッグ内周面に沿ってエアバッグ101の側部に取り付けられていてもよい。
【0080】
以下に、第20〜22図を参照して本発明のさらに他の実施の形態について説明するが、第20図は本発明のさらに他の実施の形態に係るエアバッグ装置のエアバッグ部分の構成を示す分解斜視図、第21図はこのエアバッグ装置のエアバッグ部分の斜視図、第22図は第21図のXXII部分の拡大図、第22図は、このエアバッグ部分の拘束緩和時の斜視図である。
【0081】
本実施の形態において、エアバッグ装置120は、自動車の運転席用エアバッグ121を備えている。このエアバッグ121は、それぞれ略長方形の布等よりなるフロントパネル121a及びリアパネル121bの周縁部同士を縫い合わせることにより袋体状に構成されている。このエアバッグ121は、車両に設置された際に、フロントパネル121aが乗員に対面し、リアパネル121bがその反対側においてエアバッグ装置のリテーナ(図示略)に連結されるものとなっている。このエアバッグ121はリテーナに設けられたインフレータ(図示略)からのガスによって膨張する。
【0082】
リアパネル121bの中央付近にはインフレータ用の開口122が設けられている。このリアパネル121bの開口122の開口122の周縁部には、エアバッグ膨張時の張力やインフレータからの発生ガスの熱等によって該開口122の周縁部が破損することを防ぐための補強布123が設けられている。この補強布123は、開口122を取り囲むように配置され、縫合や接着、密着等の結合手段によってリアパネル121bと結合している。また、開口122の周囲には、この補強布123及びリアパネル121bを貫通する小孔よりなり、エアバッグ121をリテーナに取り付けるためのボルト等が挿通される挿通孔124が設けられている。
【0083】
このエアバッグ121は、そのリアパネル121bの四角付近にそれぞれストラップ125が設けられている。このストラップ125は、前述の実施の形態のストラップと同様の帯状の基布よりなり、一半側の途中部分から舌片状に切り起こされた形状の小ストラップ126を備えている。この小ストラップ126は、ストラップ125の一半側の先端部の近傍において、このストラップ125の長手方向に沿って延在する所定長さを有する1対の切込み状のスリットと、これらのスリットの該一半側の先端部側の端部同士をつなげるようにストラップ125の幅方向に沿って延在する切込み状のスリットとからなる略コ字形の一連のスリットによって取り囲まれた領域を舌片状に起こしたものである。また、ストラップ125の他半側は、この小ストラップ126の先端部を該他半側の先端部側へ向かって所定張力にて引張った際に、小ストラップ126の基端部分の両隅部からストラップ125の長手方向に沿って引裂くことができる十分な長さを有した引裂き可能部127となっている。
【0084】
このストラップ125は、略長方形状のリアパネル121bの外面において、このリアパネル121bの対角線に沿って延在するようにリアパネル121bの各角部付近に取り付けられている。この際、ストラップ125は、小ストラップ126が設けられた側の先端部が開口122を向くように配置され、引裂き可能部127側の先端部がリアパネル121bの各角部側を向くように配置されている。このストラップ125は、小ストラップ106を所定値以上の力で引張った際に引裂き可能部127の引裂きが阻害されない領域において、例えばストラップ125の外縁部において縫糸128や接着、溶着等の結合手段によってリアパネル121bに結合している。
【0085】
エアバッグ121の各角部はリアパネル121b側に折り返されている。折り返されたエアバッグ121の各角部は、それぞれ対面するストラップ125に重ねられており、これらの各角部の先端部と、対面するストラップ125の小ストラップ126の先端部とが縫糸129や接着、溶着等の結合手段によって互いに結合している。
【0086】
このように、各角部がリアパネル121b側に折り返され、これらの角部がストラップ125を介してリアパネル121b側に結合されたことにより、エアバッグ121は、エアバッグ膨張時においてエアバッグ内圧が所定圧力以下のときには、各角部がストラップ125によってリアパネル121b側に折り返された状態に保持されるため、その展開が拘束され、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときには、エアバッグ121の各角部が所定値以上の張力で小ストラップ126の先端部を引張って引裂き可能部127を引裂き、小ストラップ126の長さが大きくなってストラップ125による拘束が緩和され、折り返されていた各角部が展開可能となり、さらに大きく膨張するものとなっている。
【0087】
このエアバッグ121は、開口122の周縁部がボルト等によりリテーナに連結される。リテーナにはインフレータが設けられている。エアバッグ121をリテーナに連結するにあたっては、このインフレータの先端部が開口122からエアバッグ121の内部に導入される。そして、このエアバッグ121が折り畳まれ、モジュールカバー(図示略)によって覆われることによりエアバッグ装置120が構成される。また、図示はしないがこのエアバッグ装置120は自動車のステアリングホイール等に設置される。このエアバッグ装置120は、車両衝突時等の緊急時にインフレータをガス噴出作動させ、エアバッグ121を膨張させると共に、このエアバッグ121が前記モジュールカバーを押し開いて車両室内に展開するように構成されている。
【0088】
このように構成されたエアバッグ装置120において、緊急時にエアバッグ121が膨張した場合には、このエアバッグ121は、膨張初期においてエアバッグ内圧が所定圧力以下のときにはストラップ125によって各角部が折り返された状態で拘束されているため、見かけ上小容量のエアバッグとして急速に膨張する。そして、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときには、ストラップ125の小ストラップ126に作用する張力が所定値以上となり、小ストラップ126の長さが大きくなるように、引裂き可能部127が引裂かれてエアバッグ121の拘束が緩和されるため、各角部が展開可能となり、エアバッグ121の容積が増大してエアバッグ内圧が低下し、このエアバッグ121に突っ込んでくる乗員の衝撃を吸収可能な態勢となる。
【0089】
なお、このエアバッグ装置120においても、ストラップ105は、その初期の長さが比較的短く、且つ乗員がエアバッグ装置120に突っ込んでくる以前に引裂き可能部127の引裂きが開始されるように構成されており、乗員がエアバッグ装置120に突っ込んでくるまでにエアバッグ内圧が十分に上昇するとともに、乗員がエアバッグ装置120に突っ込んできた時点で確実に且つスムーズに衝撃の吸収を開始することができる。また、引裂き可能部127は十分な長さを有していることから、乗員がエアバッグ装置120に突っ込んできた後も引裂き可能部127の引裂きが継続してエアバッグ内圧が過度に上昇することが防止されるため、このように構成されたエアバッグ装置120にあっても十分に衝撃を吸収して乗員を保護することが可能となる。
【0090】
また、この実施の形態においては、上述のような構成に加えて、さらにエアバッグにベントホールを設置し、このベントホールからエアバッグ内のガスを流出させることによってもエアバッグの衝撃吸収効果が奏されるように構成してもよい。そして、このようなベントホールの設置方法としては、例えば第23図に示すような構成が挙げられる。第23図は、ベントホールの構成例を示す第22図のエアバッグのストラップ部分の拡大図である。
【0091】
第23図に示すように、エアバッグ121において、ストラップ125の引裂き可能部127が重なる部分には、円形の開口よりなりエアバッグ内外を連通するベントホール130が設けられている。このベントホール130は、エアバッグ膨張時においてエアバッグ内圧が所定圧力以下のときには、ストラップ125の引裂き可能部127によって覆われており、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときには、ストラップ125の引裂き可能部127が引裂かれて小ストラップ126がベントホール130から離反することによって外部に露出するものとなっている。
【0092】
このように構成されたベントホール130を備えたエアバッグ121にあっては、エアバッグ膨張時においてエアバッグ内圧が所定圧力以下のときには、ベントホール130はストラップ125の引裂き可能部127によって覆われているため、このベントホール130から大量にはガスが流出せず、エアバッグ121は急速に膨張する。そして、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときには、ストラップ125の小ストラップ126がエアバッグ121の角部によって所定値以上の張力で引張られて引裂き可能部127が引裂かれ、これに伴ってベントホール130が露出し、エアバッグ121はこのベントホール128からガスが流出する。これにより、エアバッグ121は、エアバッグ膨張時において乗員がエアバッグ121に突っ込んできた場合であっても過度にエアバッグ内圧が上昇することが確実に防止され、衝撃吸収効果がさらに高められる。
【0093】
なお、この実施の形態において、エアバッグ装置120は運転席用エアバッグ装置として適用されているが、本実施の形態のエアバッグ装置の用途はこれに限られるものではなく、他の用途に適用されてもよい。また、ストラップの構成もこれに限られるものではなく、さらに、他の構成のストラップを組み合わせてもよい。
【0094】
例えば、第24〜26図に示すエアバッグ装置140は、助手席用エアバッグ141を備えている。このエアバッグ141の前面部の四角部分には、前述の実施の形態のストラップ125と同様の構成を有するストラップ142の小ストラップ143の先端部が連結されており、その後端側は、ループ状のストラップ144に挿通されている。
【0095】
このストラップ144は、所定長さを有する帯状のストラップの両端を連結してループ状としたものであり、エアバッグ膨張時においてエアバッグ内圧が所定圧力以下のときには、前述のエアバッグ装置80のストラップ89に設けられたループ状部90と同様に、エアバッグ141の後端側の周囲を取り巻いてその膨張を拘束するものとなっている。また、このストラップ144は、エアバッグ141の略前後方向に移動可能に配置されている。なお、この助手席用エアバッグ141の展開形状は後端部がテーパ状に細くなった略錐体形状となっており、ストラップ144は、エアバッグ膨張時においては、エアバッグ141の後端側の途中部分から前方へは移動不能となり、エアバッグ141の前端側から抜け出すことのないものとなっている。
【0096】
エアバッグ141は、膨張前及び膨張時においてエアバッグ内圧が所定圧力以下のときには、該前面側の四角部分がエアバッグ後端側に折り返されるとともに、これらの各角部分に結合したストラップ142の、小ストラップ143が設けられた側の先端部がストラップ124に結合されており、これにより、ストラップ142を介してエアバッグ141の前面側の四角部分とストラップ144とが連結されている。
【0097】
このように、前面部の各角部分がエアバッグ後端側へ折り返され、これらの角部がエアバッグ後端側の途中部分に配置されたストラップ144とストラップ142を介して結合したエアバッグ141にあっては、エアバッグ膨張時においてエアバッグ内圧が所定圧力以下のときには、エアバッグ141の前面部が前方(乗員側)に膨出することに伴って、この前面部の各角部が前方に移動するが、これらの各部が連結されたストラップ144はエアバッグ141の後端側の途中部分より前方へは移動しないため、各角部の展開は、ストラップ142を介してストラップ144によって拘束され、各角部はエアバッグ後端側へ折り返されたままの状態となる。
【0098】
また、このとき、エアバッグ141は、ストラップ144によっても後端側が窄まった状態で展開を拘束されており、エアバッグ141は見かけ上小容量となって急速に膨張する。
【0099】
そして、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときには、エアバッグ141の該各角部が所定値以上の力で小ストラップ143を引張るようになり、ストラップ142の引裂き可能部145が引裂かれて小ストラップ143の先端部とストラップ142のこの小ストラップ143が設けられた側の先端部とが互いに離間可能となるため、エアバッグ141の該各角部の拘束が緩和されてエアバッグ141の前端側が大きく膨張するようになる。また、このエアバッグ141の前端側の膨張に伴って、エアバッグ144が先細となっているエアバッグ141の後端側へ押しやられるため、この後端側の拘束も緩和され、エアバッグ141に大きく膨張して十分に乗員を保護するようになる。
【0100】
なお、この実施の形態においては、ストラップ164の両側に引裂き可能部を設け、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときにはこの引裂き可能部が引裂かれてストラップ164のループが大きくなるように構成してもよく、この場合、ストラップ164の途中部分がエアバッグ161に結合されていてもよい。また、ストラップ162に代わって、前述した他の構成のストラップを用いてもよく、それ以外であってもよい。
【0101】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明のエアバッグ装置によると、エアバッグに、膨張時の展開形状を拘束するストラップを設け、このストラップが、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときにはその長さが大きくなるように引裂かれてエアバッグの拘束を解除又は緩和するように構成したことにより、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときにはエアバッグの容積が増大し、エアバッグ内圧が過度に上昇することがなく、このエアバッグに突っ込んできた乗員の衝撃を確実に吸収するとともに、このエアバッグに乗員が突っ込んできた直後にエアバッグ内圧が急激に変化することはなく、且つその後もストラップの引裂きが継続してエアバッグ内圧が過度に上昇することを防止するため、安定的に且つ十分に衝撃を吸収することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るエアバッグ装置の断面斜視図である。
【図2】第1図のエアバッグ装置のストラップの構成を示す説明図である。
【図3】第2図のストラップの引裂き荷重とストラップ長との関係を示すグラフである。
【図4】本発明のエアバッグ装置と従来型のエアバッグ装置の作用を示した説明図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るエアバッグ装置のエアバッグ部分の拘束時の斜視図である。
【図6】第5図のエアバッグ部分の拘束緩和時の斜視図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係るエアバッグ装置のエアバッグ部分の拘束時の斜視図である。
【図8】第7図のエアバッグ部分の拘束緩和時の斜視図である。
【図9】第7図のエアバッグ部分の背面図である。
【図10】第8図のエアバッグ部分の背面図である。
【図11】本発明の第4の実施の形態に係るエアバッグ装置のエアバッグ部分の拘束時の断面斜視図である。
【図12】第11図のエアバッグ部分の拘束緩和時の断面斜視図である。
【図13】本発明のエアバッグ装置のストラップの変形例を示す説明図である。
【図14】本発明のエアバッグ装置のストラップの変形例を示す説明図である。
【図15】本発明のエアバッグ装置のストラップの変形例を示す説明図である。
【図16】本発明の第5の実施の形態に係るエアバッグ装置のエアバッグ部分の構成を示す分解斜視図である。
【図17】第16図の実施の形態に係るエアバッグ装置のエアバッグ部分の拘束時の斜視図である。
【図18】本発明の第6の実施の形態に係るエアバッグ装置のエアバッグ部分の構成を示す分解斜視図である。
【図19】第18図の実施の形態に係るエアバッグ装置のエアバッグ部分の拘束時の斜視図である。
【図20】本発明の第7の実施の形態に係るエアバッグ装置のエアバッグ部分の構成を示す分解斜視図である。
【図21】第20図の実施の形態に係るエアバッグ装置のエアバッグ部分の拘束時の斜視図である。
【図22】第21図のXXII部分の拡大図である。
【図23】第20図のエアバッグ部分の拘束緩和時の斜視図である。
【図24】第20図のエアバッグ装置の変形例を示す説明図である。
【図25】本発明の第8の実施の形態に係るエアバッグ装置のエアバッグ部分の拘束時の斜視図である。
【図26】第25図のエアバッグ部分の拘束緩和時の斜視図である。
【符号の説明】
1,10,30,50,80,100,120,140 エアバッグ装置
2,11,31,51,81,101,121,141 エアバッグ
8,24,40,55,89,105,125,142,144 ストラップ
8c,25,41,56 第1の小ストラップ
8d,26,42,57 第2の小ストラップ
126,143 小ストラップ
8e,27,43,58,91,107,127 引裂き可能部
90,105 ループ状部

Claims (7)

  1. 折り畳まれたエアバッグと、該エアバッグを膨張させるためのインフレータとを有し、
    該エアバッグの展開形状を拘束する拘束手段が設けられており、
    該エアバッグは、該インフレータが作動したときに該拘束手段で拘束された形状まで膨張し、その後の内圧上昇により該拘束手段の拘束が解除又は緩和され、エアバッグが大きく膨張するものであるエアバッグ装置において、
    該拘束手段はストラップであり、該ストラップが長さが大きくなるように引き裂かれることにより前記解除又は緩和が行われることを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 請求項1において、該ストラップは、該ストラップの長手方向に延在する小ストラップを備えており、該小ストラップの先端側がエアバッグに接続されており、
    該ストラップは、該小ストラップの長さが長くなるように引き裂き可能とされていることを特徴とするエアバッグ装置。
  3. 請求項2において、小ストラップは、ストラップの一端側からスリットを延設することにより形成されたものであることを特徴とするエアバッグ装置。
  4. 請求項2において、小ストラップはストラップに舌片状に形成されたものであることを特徴とするエアバッグ装置。
  5. 請求項2又は3において、ストラップの一部がエアバッグの前部に接続され、ストラップの他部がエアバッグの後部に接続されており、該一部及び他部の少なくとも一方が小ストラップの先端部であることを特徴とするエアバッグ装置。
  6. 請求項1において、該ストラップは長手方向の途中部分にスリットが設けられ、これによって該途中部分にループ状部が形成されており、このループ状部にエアバッグが挿通されていることを特徴とするエアバッグ装置。
  7. 請求項1ないし5のいずれか1項において、エアバッグに設けられたベントホールがストラップによって覆われており、該ストラップが引き裂かれることによりストラップがベントホールから離反しベントホールが開放することを特徴とするエアバッグ装置。
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