JP2007076619A - 運転席用エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転席に着座する乗員の頸部に対する保護性能を向上させる。
【解決手段】エアバッグ12の上部12Aにたくし込み部26を設け、所定のバッグ膨張圧で仮縫製部28が破断するようにした。これにより乗員拘束初期のエアバッグ12の上部12Aの厚さが下部12Bの厚さよりも薄くなり(t1<t2)、この状態のときに乗員顎部Qを乗員拘束面22Aに接触させ、その後の膨張展開により上部12Aの厚さがt1からt2に変化して厚くなり、乗員顎部Qが下方へ変位するようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ステアリングホイールに配設される運転席用エアバッグ装置に関する。
下記特許文献1には、運転席用エアバッグ装置において、ステアリングホイールに対してバッグ上部内に配置されるテザーの長さをバッグ下部内に配置されるテザーの長さよりも長くすることで、前面衝突時に側面視で略三角形状にエアバッグを膨張させる技術が開示されている。これにより、ステアリングホイールのリムの下部側、つまり乗員に近い位置で展開されるバッグ下部を早期に展開させて、乗員の保護性能を高めようとするものである。
また、下記特許文献2に開示された技術も特許文献1に開示された技術と類似する技術であり、バッグ上部を厚くしかつバッグ下部を薄くするというものである。そして、この特許文献2に開示された技術では、バッグの乗員拘束面(乗員を受け止める面)をなるべく垂直にして、乗員の上体の姿勢をなるべく変えることなく、受け止めようとするものである。
特開2001−328500号公報(図10) 特開2003−276546号公報
上記いずれの先行技術も運転席に着座する乗員の保護性能を高めようとする点において評価することができるが、人体の首の耐性(即ち、一般に、人体の首は、後屈よりも前屈の方が耐性が強い。)という観点からのアプローチは何らなされていない。
本発明は上記事実を考慮し、運転席に着座する乗員の頸部に対する保護性能を向上させることができる運転席用エアバッグ装置を得ることが目的である。
請求項1の本発明は、前面衝突時に作動してガスを発生するガス発生装置と、ステアリングホイールに折り畳み状態で格納され、前面衝突時にインフレータから発生したガスによって膨張し運転席に着座する乗員側へ展開するエアバッグと、を含んで構成された運転席用エアバッグ装置であって、前記エアバッグによる乗員拘束初期に当該エアバッグの乗員拘束面における乗員顎部との最初の接触部位である顎接触部を、その後のエアバッグの膨張展開によって車両下方側へ変位させる下方変位手段を備えている、ことを特徴としている。
請求項2の本発明は、請求項1記載の運転席用エアバッグ装置において、前記下方変位手段は、乗員拘束初期にはエアバッグの上部の厚さを下部の厚さよりも薄く維持し、かつその後のエアバッグの膨張展開によって上部の厚さを増加させる厚さ変更手段である、ことを特徴としている。
請求項3の本発明は、請求項1記載の運転席用エアバッグ装置において、前記下方変位手段は、乗員拘束初期にはエアバッグを最終展開位置よりも車両上方側へ振った位置で展開させ、かつその後のエアバッグの膨張展開によって当該エアバッグを車両下方側へ振り戻す振り上げ手段である、ことを特徴としている。
請求項4記載の本発明は、請求項2記載の運転席用エアバッグ装置において、前記厚さ変更手段は、エアバッグの上部側に設けられると共にバッグ内側へたくし込まれ、かつ上部側のバッグ基布に破断又は剥離可能な縫製又は接着により固定されたたくし込み部である、ことを特徴としている。
請求項5記載の本発明は、請求項2記載の運転席用エアバッグ装置において、前記厚さ変更手段は、前記エアバッグの上部側の大部分を占める第1気室部と、この第1気室部と区画されて第1気室部よりも小容量とされた第2気室部と、第2気室部の方が第1気室部よりも遅れて膨張するように第1気室部と第2気室部とを連通する連通部と、を含んで構成されている、ことを特徴としている。
請求項6記載の本発明は、請求項2記載の運転席用エアバッグ装置において、前記厚さ変更手段は、前記エアバッグ内においてバッグ膨出方向に張設されるように設けられ、乗員拘束初期のエアバッグの上部側の厚さが下部側の厚さよりも薄くなりかつその後のエアバッグの膨張展開によって上部側の厚さが増加するように長さが調節された弛み部が設けられたストラップ、又は乗員拘束初期のエアバッグの上部側の厚さが下部側の厚さよりも薄くなりかつその後のエアバッグの膨張展開によって上部側の厚さが増加するように長さが短く設定されると共にバッグ膨張圧の増加によっていずれかの部位が破断又は離脱するストラップである、ことを特徴としている。
請求項7記載の本発明は、請求項3記載の運転席用エアバッグ装置において、前記振り上げ手段は、エアバッグの上部側へガスを供給する上部側開口部とエアバッグの下部側へガスを供給する下部側開口部とを有し、かつ上部側開口部の開口面積が下部側開口部の開口面積よりも大きく設定された整流手段である、ことを特徴としている。
請求項8記載の本発明は、請求項3記載の運転席用エアバッグ装置において、前記振り上げ手段は、ステアリングホイールに装着された状態で折り畳み状態のエアバッグを覆うと共に所定のバッグ膨張圧が作用することにより略H字状又は略T字状に形成された破断部に沿って破断して上下に展開し、かつ上側の展開部が先に展開して下側の展開部が遅れて展開するように破断部の破断強度が設定されたパッキング材及びパッドカバーの少なくとも一方である、ことを特徴としている。
請求項9記載の本発明は、請求項3記載の運転席用エアバッグ装置において、前記振り上げ手段は、ステアリングホイールに装着された状態で折り畳み状態のエアバッグを覆うと共に所定のバッグ膨張圧が作用することにより略H字状又は略T字状に形成された破断部に沿って破断して上下に展開し、かつ上側の展開部を下側の展開部よりも小さくなるように破断部が配置されたパッキング材及びパッドカバーの少なくとも一方である、ことを特徴としている。
請求項1記載の本発明によれば、前面衝突時になるとガス発生装置が作動してガスが発生する。これにより、ステアリングホイールに折り畳み状態で格納されたエアバッグが膨張され、運転席に着座する乗員側へ展開される。
ところで、前面衝突すると、乗員は車両前方側へ慣性移動しようとする。このため、エアバッグによる乗員拘束初期には、乗員顎部がまず最初にエアバッグの乗員拘束面に接触する。
ここで、本発明では下方変位手段を備えているので、その後のエアバッグの膨張展開によって、乗員拘束面における顎接触部が車両下方側へ(強制的に)変位される。これにより、乗員の頸部は前屈モードとなる。
請求項2記載の本発明によれば、厚さ変更手段によって、乗員拘束初期においてはエアバッグの上部の厚さが下部の厚さよりも薄く維持されるため、この状態で乗員顎部がエアバッグの乗員拘束面に接触する。そして、その後のエアバッグの膨張展開によってエアバッグの上部の厚さが増加されるため、エアバッグの乗員拘束面が車両側面視で起き上がり、それに伴って乗員顎部が車両下方側へ(強制的に)変位される。これにより、乗員の頸部は前屈モードとなる。
このように本発明では、車両側面視でのエアバッグの上部の厚さを変更することで下方変位手段を構成したので、比較的容易な構成で下方変位手段を成立させることができる。従って、高い精度でエアバッグの厚さをコントロールすることができる。
請求項3記載の本発明によれば、振り上げ手段によって、乗員拘束初期においてはエアバッグがその最終展開位置よりも車両上方側へ振った位置で展開される。この状態で乗員顎部がエアバッグの乗員拘束面に接触する。そして、その後のエアバッグの膨張展開によってエアバッグが車両下方側へ振り戻されるので、乗員顎部が車両下方側へ(強制的に)変位される。これにより、乗員の頸部は前屈モードとなる。
このように本発明では、エアバッグを一度振り上げその後に振り戻すことで下方変位手段を構成したので、エアバッグ自体は比較的構成を変えなくても下方変位手段を成立させることができる。
請求項4記載の本発明によれば、エアバッグの膨張初期には、縫製糸の破断荷重又は接着剤の剥離荷重に達するまではたくし込み部のたくし込み状態が維持される。このため、バッグ内側へたくし込まれた分だけエアバッグの上部側の厚さは下部側の厚さよりも薄くなる。その後、ガスの供給が続きバッグ内圧が縫製糸の破断荷重又は接着剤の剥離荷重に達すると、たくし込み部の縫製糸が破断し又は接着剤が剥離する。これにより、エアバッグの上部側が薄い状態から本来の厚さの状態になる。従って、乗員顎部が接触するまでは縫合糸が破断しないよう又は接着剤が剥離しないように設定し、その後に縫合糸が破断し又は接着剤が剥離するように設定すれば、エアバッグの車両側面視での展開形状が乗員の頸部を前屈させるモードに符合する。
また、本発明によれば、縫合糸の太さや、本数、強度又は接着剤の接着強度や接着面積を変更することにより、縫合糸の破断荷重又は接着剤の剥離荷重を容易に調整することができる。
請求項5記載の本発明によれば、エアバッグの膨張初期には、まず第1気室部が膨張しその後に第1気室部内のガスが連通部を通って第2気室部内へ流入し、第2気室部が膨張されて最終展開形状に至る。従って、乗員顎部が接触するまでは第2気室部内へガスがあまり流入しないように設定し(この時点において第2気室部が完全に膨張しなければよい)、その後に第1気室部から第2気室部へガスが連通部を通って流入するように設定すれば、エアバッグの車両側面視での展開形状が乗員の頸部を前屈させるモードに符合する。
また、本発明によれば、第2気室部の容積、連通部の流路面積を変更することにより、第2気室部の車両側面視での厚さや膨張のタイミングを容易に調整することができる。
請求項6記載の本発明によれば、エアバッグの膨張初期には、ストラップに弛み部が設けられた状態が維持される。このため、エアバッグの上部側の厚さは下部側の厚さよりも薄くなる。その後、ガスの供給が続きバッグ内圧が弛み部を維持しきれない荷重に達すると、弛み部が無くなってエアバッグの上部側が薄い状態から本来の厚さの状態になる。従って、乗員顎部が接触するまでは弛み部が維持されるように設定し、その後に弛み部が解消されるように設定すれば、エアバッグの車両側面視での展開形状が乗員の頸部を前屈させるモードに符合する。
また、本発明によれば、弛み部の弛みの長さや弛み部の根元部分の強度を変更することにより、エアバッグの上部側の車両側面視での厚さや膨張のタイミングを容易に調整することができる。
別の構成として、エアバッグの膨張初期には、予め長さが短く設定されたストラップが張設された状態が維持され、長さが短い分、エアバッグの上部側の厚さが下部側の厚さよりも薄くなるようにしてもよい。その後、ガスの供給が続きバッグ内圧が増加すると、ストラップのいずれかの部位が破断又は離脱される。これにより、短いストラップによるエアバッグの上部に対する拘束が解除され、エアバッグの上部側が薄い状態から本来の厚さの状態になる。従って、乗員顎部が接触するまでは短いストラップが張設された状態が維持されるように設定し、その後にストラップが破断又は離脱されるように設定すれば、エアバッグの車両側面視での展開形状が乗員の頸部を前屈させるモードに符合する。
また、本発明によれば、ストラップの長さやストラップ自体の強度又は端部のエアバッグへの取付強度を変更することにより、エアバッグの上部側の車両側面視での厚さや膨張のタイミングを容易に調整することができる。
請求項7記載の本発明によれば、インフレータが作動してエアバッグが膨張する際、整流手段の上部側開口部からはエアバッグの上部側へより多くのガスが供給され、下部側開口部からはより少ないガスがエアバッグの下部側へガスが供給される。このため、エアバッグは全体として一度上方へ振られてから再び下方へ振り戻されるような展開挙動をする。従って、エアバッグの展開挙動が乗員の頸部を前屈させるモードと符合する。
また、本発明によれば、整流手段の上部側開口部及び下部側開口部の開口面積を変更することにより、エアバッグの上部側の厚さ及び下部側の厚さや膨張のタイミングを容易に調整することができる。
請求項8記載の本発明によれば、エアバッグが膨張すると、バッグ膨張圧がパッキング材及びパッドカバーに作用する。パッキング材及びパッドカバーに略H字状又は略T字状に形成された破断部に作用するバッグ膨張圧が破断部の破断荷重に達すると、破断部に沿って破断し、パッキング材及びパッドカバーが上下に展開される。
ここで、本発明では、上側の展開部が先に展開し、これに遅れて下側の展開部が展開するように破断部の破断強度を設定したので、エアバッグは最初に上側の展開部の展開によって開放された開口部から上方側へ膨出され、これに遅れて下側の展開部の展開によって開放された開口部から下方側へ膨出される。従って、エアバッグは全体として一度上方へ振られてから再び下方へ振り戻されるような展開挙動をする。よって、エアバッグの展開挙動が乗員の頸部を前屈させるモードと符合する。
また、本発明によれば、略H字状又は略T字状の破断部の破断強度の設定を変更することにより、パッキング材及びパッドカバーの少なくとも一方の上側の展開部及び下側の展開部の開くタイミングを容易に調整することができる。
請求項9記載の本発明によれば、エアバッグが膨張すると、バッグ膨張圧がパッキング材及びパッドカバーに作用する。パッキング材及びパッドカバーに略H字状又は略T字状に形成された破断部に作用するバッグ膨張圧が破断部の破断荷重に達すると、破断部に沿って破断し、パッキング材及びパッドカバーが上下に展開される。
ここで、本発明では、上側の展開部が下側の展開部よりも小さくなるように破断部を配置したので、バッグ膨張圧が破断部の破断荷重に達すると、小さい方の上側の展開部が先に展開が完了し、これよりも大きい方の下側の展開部は遅れて展開が完了する。このため、エアバッグは最初に上側の展開部の展開によって開放された開口部から上方側へ膨出され、これに遅れて下側の展開部の展開によって開放された開口部から下方側へ膨出される。従って、エアバッグは全体として一度上方へ振られてから再び下方へ振り戻されるような展開挙動をする。よって、エアバッグの展開挙動が乗員の頸部を前屈させるモードと符合する。
また、本発明によれば、略H字状又は略T字状の破断部の配置を変更することにより、パッキング材及びパッドカバーの少なくとも一方の上側の展開部及び下側の展開部の展開が完了するタイミングを容易に調整することができる。
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係る運転席用エアバッグ装置は、エアバッグによる乗員拘束初期に当該エアバッグの乗員拘束面における乗員顎部との最初の接触部位である顎接触部を、その後のエアバッグの膨張展開によって車両下方側へ変位させる下方変位手段を備えているので、運転席に着座する乗員の頸部に対する保護性能を向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係る運転席用エアバッグ装置は、上記下方変位手段を、乗員拘束初期のエアバッグの上部の厚さを下部の厚さよりも薄く維持し、かつその後のエアバッグの膨張展開によって上部の厚さを増加させる厚さ変更手段によって構成したので、乗員の頸部に対する保護性能をより一層向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係る運転席用エアバッグ装置は、上記下方変位手段を、乗員拘束初期にはエアバッグを最終展開位置よりも車両上方側へ振った位置で展開させ、かつその後のエアバッグの膨張展開によって当該エアバッグを車両下方側へ振り戻す振り上げ手段によって構成したので、エアバッグ自体に大幅な変更を要する技術に比べて、低コストで乗員の頸部に対する保護性能を向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項4記載の本発明に係る運転席用エアバッグ装置は、厚さ変更手段を、エアバッグの上部側に設けられると共にバッグ内側へたくし込まれ、かつ上部側のバッグ基布に破断又は剥離可能な縫製又は接着により固定されたたくし込み部によって構成したので、縫合糸の太さや、本数、強度又は接着剤の接着強度や接着面積を変更することにより、車種ごとの適合を容易に図ることができるという優れた効果を有する。
請求項5記載の本発明に係る運転席用エアバッグ装置は、厚さ変更手段を、エアバッグの上部側の大部分を占める第1気室部と、この第1気室部と区画されて第1気室部よりも小容量とされた第2気室部と、第2気室部の方が第1気室部よりも遅れて膨張するように第1気室部と第2気室部とを連通する連通部と、を含んで構成したので、第2気室部の容積、連通部の流路面積を変更することにより、車種ごとの適合を容易に図ることができるという優れた効果を有する。
請求項6記載の本発明に係る運転席用エアバッグ装置は、厚さ変更手段を、エアバッグ内においてバッグ膨出方向に張設されるように設けられ、乗員拘束初期のエアバッグの上部側の厚さが下部側の厚さよりも薄くなりかつその後のエアバッグの膨張展開によって上部側の厚さが増加するように長さが調節された弛み部が設けられたストラップ、又は乗員拘束初期のエアバッグの上部側の厚さが下部側の厚さよりも薄くなりかつその後のエアバッグの膨張展開によって上部側の厚さが増加するように長さが短く設定されると共にバッグ膨張圧の増加によっていずれかの部位が破断又は離脱するストラップで構成したので、弛み部の弛みの長さや弛み部の根元部分の強度又は長さが短いストラップ自体の強度やエアバッグへの取付強度を変更することにより、車種ごとの適合を容易に図ることができるという優れた効果を有する。
請求項7記載の本発明に係る運転席用エアバッグ装置は、振り上げ手段を、エアバッグの上部側へガスを供給する上部側開口部とエアバッグの下部側へガスを供給する下部側開口部とを有し、かつ上部側開口部の開口面積が下部側開口部の開口面積よりも大きく設定された整流手段によって構成したので、上部側開口部と下部側開口部の開口面積比を変更することにより、車種ごとの適合を容易に図ることができるという優れた効果を有する。
請求項8記載の本発明に係る運転席用エアバッグ装置は、振り上げ手段を、ステアリングホイールに装着された状態で折り畳み状態のエアバッグを覆うと共に所定のバッグ膨張圧が作用することにより略H字状又は略T字状に形成された破断部に沿って破断して上下に展開し、かつ上側の展開部が先に展開して下側の展開部が遅れて展開するように破断部の破断強度が設定されたパッキング材及びパッドカバーの少なくとも一方によって構成したので、略H字状又は略T字状の破断部の破断強度の設定を変更することにより、車種ごとの適合を容易に図ることができるという優れた効果を有する。
請求項9記載の本発明に係る運転席用エアバッグ装置は、振り上げ手段を、ステアリングホイールに装着された状態で折り畳み状態のエアバッグを覆うと共に所定のバッグ膨張圧が作用することにより略H字状又は略T字状に形成された破断部に沿って破断して上下に展開し、かつ上側の展開部を下側の展開部よりも小さくなるように破断部が配置されたパッキング材及びパッドカバーの少なくとも一方によって構成したので、略H字状又は略T字状の破断部の配置を変更することにより、車種ごとの適合を容易に図ることができるという優れた効果を有する。
〔第1実施形態〕
以下、図1〜図6を用いて、本発明に係る運転席用エアバッグ装置の第1実施形態について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。
図1には本実施形態に係る運転席用エアバッグ装置10が備えるエアバッグ12の展開初期の状態の側面図(エアバッグ12については縦断面図。以下の実施形態の図面についても同様。)で示されており、又図2にはこの状態のときのエアバッグ12の正面図が示されている。さらに、図3にはエアバッグ12の展開が完了した状態の側面図が示されており、又図4にはこの状態のときのエアバッグ12の正面図が示されている。
これらの図に示されるように、運転席用エアバッグ装置10は、ステアリングホイール14の中央部に配置されるパッドカバー(なお、本実施形態では図示を省略しているが、後述する第5実施形態の図13に符号80として図示されているので、そちらを参照されたい。)内に配設されている。
図1を用いて、運転席用エアバッグ装置10の全体構成について概説すると、ステアリングホイール14のハブには乗員側から見て略矩形状とされたベースプレート16が配設されている。ベースプレート16の中央部には円形の貫通孔が形成されており、反乗員側から扁平な略円柱形状とされたインフレータ18の乗員側半分が挿入されている。ベースプレート16の乗員側の面には折り畳み状態のエアバッグ12が配置されている。エアバッグ12の反乗員側の基布20の中央部にはインフレータ18の乗員側部分が挿入可能な開口部が形成されており、その内側にはバッグ固定用の環状のリングプレート(なお、本実施形態では図示を省略しているが、後述する第2実施形態の図7(B)に符号49として図示されているので、そちらを参照されたい。)が装着されている。そして、リングプレートから反乗員側へ立設されたボルトをベースプレート16及びインフレータ18の外周フランジ部に挿通させて、反乗員側からナットを締めることにより、ベースプレート16にインフレータ18とエアバッグ12とが共締めされている。
また、折り畳み状態のエアバッグ12には乗員側から略箱体形状のパッドカバーが被嵌されており、パッドカバーが備えるインサートプレートの突出部分がベースプレート16の側部16Aにボルト及びナットで固定されている。さらに、パッドカバーの乗員と対向する部分の裏面側には略H字状(又は略T字状)の薄肉部(ティアライン)(なお、本実施形態では図示を省略しているが、後述する第5実施形態の図13に符号82として図示されているので、そちらを参照されたい。)が設定されている。従って、パッドカバーの内側に所定値以上のバッグ膨張圧が作用すると、パッドカバーの中央部分が上下に展開してエアバッグ12が乗員側へ向けて膨出展開される構成である。
ここで、上述したエアバッグ12は、二枚の基布20、22によって構成されている。基布20、22は平面展開形状が略円形とされており、反乗員側に配置される基布20の中央部にはインフレータ挿通用の円形の開口部が形成されている。
乗員側の基布22と反乗員側の基布20とは二枚重ね合わされた状態で外周部が縫製されており(以下、「縫製部24」と称す。)、縫製後に反乗員側の基布20に形成された円形の開口部を使って反転させることにより、エアバッグ12が構成されている。なお、乗員側の基布22の乗員と対向する面が、前面衝突時に乗員の上体を受け止める乗員拘束面22Aである。
さらに、本実施形態では、以下の手法により、エアバッグ12の上部12A(ステアリングホイール14の中心Pよりも車両上方側に位置する外周部分)の厚さt1が下部12B(ステアリングホイール14の中心Pよりも車両下方側に位置する外周部分)の厚さt2よりも薄く設定されている。なお、下部12Bの厚さt2は、エアバッグ12の展開完了状態(最終展開形状)の厚さである。
手法としてはこの実施形態では、エアバッグ12の上部12Aを、環状の縫製部24を含む平面内でエアバッグ12の中心側へ向けてたくし込み(図2の斜線部がたくし込み部26である。)、たくし込みに伴って形成された「弦」に相当する部分を縫製することにより(以下、この部分を「仮縫製部28」と称す。)、上部12Aの厚さを下部の厚さよりも薄くしている。
仮縫製部28の縫製糸の破断強度は、エアバッグ12の展開初期に作用するバッグ内圧では破断せず、バッグ内圧が所定値に達すると破断するように設定されている。ここでいう「所定値」とは、車種に応じて決定され、標準的なシートポジションで標準的な体格の乗員(ダミー)が運転席に着座してシートベルトを装着し、特定の速度で正面衝突した場合に、理想的には、乗員顎部Qが慣性移動によってエアバッグ12の乗員拘束面22Aに接触するタイミングのバッグ内圧である。従って、前記説明の所定値は理想的なものであるので、実際には多少のバラツキを含む値として捉えればよい。
(本実施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
通常時においては、エアバッグ装置10は非作動状態にあるため、エアバッグ12は折り畳み状態でパッドカバー内に格納されている。
この状態から前面衝突時になると、図示しないエアバッグセンサによって前面衝突状態が検知され、その信号がエアバッグECUに入力される。エアバッグECUでは、運転席用エアバッグ装置10を作動させるべきか否かを入力信号に基づいて判断し、「エアバッグ作動」と判断すると、インフレータ18に所定の電流が通電される。これにより、インフレータ18が作動してガスが発生される。このガスの供給を受けて、折り畳み状態で格納されていたエアバッグ12が膨張し、パッドカバーの乗員と対向する部分を内側から押圧する。これにより、破断部に作用する荷重が破断荷重を超えると、パッドカバーの中央部が破断部に沿って破断して上下に展開される。その結果、エアバッグ12は、運転席に着座した乗員側へ向けて膨出展開される。
ここで、本実施形態に係る運転席用エアバッグ装置10では、エアバッグ12の上部12Aにたくし込み部26を設け、乗員拘束初期においては図1に示される如く仮縫製部28の縫製状態が維持されるため、エアバッグ12の上部12Aの厚さt1は下部12Bの厚さt2よりも薄い状態となる。このため、エアバッグ12の乗員拘束面22Aは前傾した状態となる。そして、この状態のときに、車両前方側へ慣性移動しようとする乗員の乗員顎部Qが、最初にエアバッグ12の乗員拘束面22Aに接触する。その後、エアバッグ12の内圧が仮縫製部28の破断強度に達すると、図3に示されるように、仮縫製部28が破断してたくし込み部26が半径方向外側へ膨張展開し、エアバッグ12の展開が完了する。この際にエアバッグ12の上部12Aの厚さはt1からt2へ増加し、上部12Aと下部12Bとの厚さが同等となり、乗員拘束面22Aの車両側面視での傾斜角度も大きくなり、ステアリングホイール14と略平行になる程度まで乗員側へ起こされる。その結果、乗員顎部Qに車両下方側(矢印R方向)への押し下げ力が作用し、乗員顎部Qは車両下方側へ変位する。これにより、乗員頭部は車両側面視で反時計方向(矢印S方向)へ回転され、乗員の頸部が後屈モードにはならず、前屈モードになる。
以上より、本実施形態によれば、運転席に着座する乗員の頸部に対する保護性能を向上させることができる。
また、上記の如く、本実施形態では、エアバッグ12の上部12Aに仮縫製部28を設定し、たくし込み部26を設けるという比較的容易な構成で乗員顎部Qを下方へ変位させることができるので、複雑な構成で下方変位手段を構成する場合に比し、高い精度でエアバッグ12の上部12Aの厚さの変化(t1からt2)をコントロールすることができる。その結果、乗員の頸部に対する保護性能をより一層向上させることができる。
また、本発明によれば、仮縫製部28の縫合糸の太さや、本数、強度を変更することにより、仮縫製部28の縫合糸の破断荷重を容易に調整することができる。従って、車種ごとの適合を容易に図ることができる。
なお、上記構成では、縫製を利用してたくし込み部26を設けたが、これに限らず、図5及び図6に示される実施形態のように、接着剤30を使ってたくし込み部26の基布20、22同士を接着するようにしてもよい。この場合においても、接着剤30の接着強度や接着面積を変えることにより、接着剤30の剥離荷重を調整することができる。
〔第2実施形態〕
次に、図7及び図8を用いて、本発明に係る運転席用エアバッグ装置の第2実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図7(A)には平面展開状態のエアバッグ40の正面図が示されており、又図7(B)には当該エアバッグ40のB−B線断面図が示されている。これらの図に示されるように、この実施形態では、エアバッグ40の上部40A側に隔壁42が縫製により取り付けられている。隔壁42は、正面視で、上下に二つの円を一部が重合するように並べたときに形成される重複部分と同様の形状を成しており、上縁側は反乗員側の基布20と乗員側の基布22との外周の縫製部24に一緒に縫製されている。また、下縁側は反乗員側の基布20に縫製されている(縫製部を図7(A)に破線で示す。)。
上記隔壁42が取り付けられたことにより、エアバッグ40の内部は反乗員側の基布20(但し、隔壁42が設けられた部分は隔壁42が反乗員側の基布20に替わる。)と乗員側の基布22とで形成される第1気室部44と、反乗員側の基布20と隔壁42とで形成される第2気室部46とが形成されている。当然ながら第1気室部44の方が第2気室部46よりも容積が大きい。
なお、補足すると、エアバッグ40の主部である第1気室部44は、請求項5記載「エアバッグの上部側の大部分を占める第1気室部」でもある。
また、上記隔壁42の中央部には、第1気室部44と第2気室部46とを連通する連通部としての連通孔48が形成されている。
(本実施形態の作用・効果)
上記構成によれば、図8(A)に示されるように、エアバッグ40の展開初期には、まず第1気室部44にインフレータからのガスが流入して膨張する。この段階では、第2気室部46にはまだガスが充分に流入していないので、上部40A側の厚さt1が下部40B側の厚さt2よりも薄い状態にある。この状態で、乗員顎部が乗員側の基布22に接触する。
その後、図8(B)に示されるように、第1気室部44から連通孔48を介して第2気室部46内へガスが流入し、第2気室部46が膨張する。つまり、第1気室部44の膨張に遅れて第2気室部46が膨張される。これにより、エアバッグ40の上部40A側と下部40B側の厚さが略同じになり、乗員顎部が下方へ変位される。従って、エアバッグ40の車両側面視での展開形状が乗員の頸部を前屈させるモードに符合し、前述した第1実施形態と同様に運転席に着座する乗員の頸部に対する保護性能を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、第2気室部46の容積、連通孔48の開口面積及び設定個数(トータルして流路面積)を変更することにより、第2気室部46の車両側面視での厚さや膨張のタイミングを容易に調整することができる。その結果、車種ごとの適合を容易に図ることができる。
なお、図7(B)に示されるように、隔壁42の下縁部42A(図8(A)参照)をリングプレート49でエアバッグ40の反乗員側の基布20(並びにインフレータ18)と一緒にベースプレート16(第1実施形態の図1参照)に共締めすると、第2気室部46の膨張時の反力をリングプレート49を介してベースプレート16に伝達できるというメリットがある。
〔第3実施形態〕
次に、図9及び図10を用いて、本発明に係る運転席用エアバッグ装置の第3実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図9(A)にはエアバッグ50の展開初期の状態の側面図が示されており、又図9(B)には当該エアバッグ50の展開が完了した状態の側面図が示されている。これらの図に示されるように、この実施形態では、エアバッグ50の反乗員側の基布20と乗員側の基布22との間に、長さが等しい上下一対のストラップ52、54が張設されている。また、上側に位置するストラップ52の長手方向の中間部には弛み部56が形成されている。弛み部56の根元部は所定強度の糸で縫製されている(以下、「縫製部58」と称す。)。これにより、上側のストラップ52の長さは下側のストラップ54の長さよりも短くなっている。
(本実施形態の作用・効果)
上記構成によれば、図9(A)に示されるように、エアバッグ50の膨張初期には、弛み部56の縫製状態が維持されるため、上側のストラップ52の方が下側のストラップ54よりも長さが短くなる。このため、エアバッグ50の上部50Aの厚さt1は、エアバッグ50の下部50Bの厚さt2よりも薄くなっている。この状態で、乗員顎部が乗員側の基布22に接触する。
その後、図9(B)に示されるように、エアバッグ50のバッグ内圧が高まり、エアバッグ50に作用する荷重が縫製部58の破断強度を超えると、縫製部58が破断して弛み部56が解消される。これにより、上側のストラップ52の長さは下側のストラップ54の長さに等しくなり、エアバッグ50の上部50Aと下部50Bの厚さが略等しくなる。その結果、乗員顎部が下方へ変位される。従って、エアバッグ50の車両側面視での展開形状が乗員の頸部を前屈させるモードに符合し、前述した第1実施形態と同様に運転席に着座する乗員の頸部に対する保護性能を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、弛み部56の弛みの長さや弛み部56の根元部分の縫製部58の強度を変更することにより、エアバッグ50の上部50A側の車両側面視での厚さt1や膨張のタイミングを容易に調整することができる。その結果、車種ごとの適合を容易に図ることができる。
なお、上記以外にも、例えば、図10(A)、(B)に示されるように、エアバッグ50の中央寄りに上下二本の同じ長さのストラップ60、61を設定し、かつこれとは別にエアバッグ50の上部50A側に短いストラップ62を設定すると共に、当該短いストラップ62はバッグ内圧が所定値を超えると、途中で切れるようにしてもよい。このようにしても、図9に示される実施形態と同様の作用・効果が得られる。また、この場合、ストラップ62を途中で切れるようにしてもよいし、或いはストラップ62の一端部を反乗員側の基布20又は乗員側の基布22に破断可能な縫製又は接着剤で取り付けて、バッグ内圧が所定値に達すると、縫製部が破断又は接着剤が剥離するようにしてもよい。
〔第4実施形態〕
次に、図11及び図12を用いて、本発明に係る運転席用エアバッグ装置の第4実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図11には本実施形態の要部の拡大斜視図が示されている。この図に示されるように、インフレータ18の周囲には、振り上げ手段及び整流手段としての整流布70が配設されている。整流布70は概ね正面視で矩形状に形成されており、その幅方向両端部70Aは反乗員側の基布20に縫製されている(縫製部72)。整流布70の中間部70Bは反乗員側の基布20には縫製されておらず、インフレータ18の乗員側部分を覆うように配置されている。
さらに、整流布70の中間部70Bにおける上部側はエアバッグ74の上部74A側へ向けて開口されており(以下、「上部側開口部76」と称す。)、中間部70Bにおける下部側はエアバッグ74の下部74B側へ向けて開口されている(以下、「下部側開口部78」と称す。)。上部側開口部76の開口面積は、下部側開口部78の開口面積よりも大きく設定されている。
(本実施形態の作用・効果)
上記構成によれば、エアバッグ74が以下の展開挙動を示す。すなわち、図12(A)に示される状態がエアバッグ74の展開直後の状態である。このときには、インフレータ18のガス噴出孔19(図11参照)から噴出されたガスは、整流布70の中間部に当たる。整流布70の上部側開口部76の開口面積は下部側開口部78の開口面積よりも大きく設定されているため、エアバッグ74の上部74A側へはより多くのガスが供給され、エアバッグ74の下部74B側へはより少ないガスが供給される。このため、図12(B)に示される如くエアバッグ74は全体として一度上方(図12(B)の矢印L方向)へ振られてから、図12(C)に示される如く再び下方(図12(C)の矢印M方向)へ振り戻されるような展開挙動をする。従って、エアバッグ74の展開挙動が乗員の頸部を前屈させるモードと符合し、前述した第1実施形態と同様に運転席に着座する乗員の頸部に対する保護性能を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、上部側開口部76及び下部側開口部78の開口面積を変更することにより、エアバッグ74の上部74A側の厚さ及び下部74B側の厚さや膨張のタイミングを容易に調整することができる。その結果、車種ごとの適合を容易に図ることができる。
なお、エアバッグ74の上部74A側へより多くのガスを供給することができる構造であれば、整流手段の構造や材質、開口部の形状・個数等は任意に変更可能である。
〔第5実施形態〕
次に、図13を用いて、本発明に係る運転席用エアバッグ装置の第5実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図13(A)には本実施形態の要部に係るパッドカバー80の正面図が概略的に示されている。この図に示されるように、パッドカバー80の中央部には、正面視で略H字状(又は略T字状)の薄肉部(ティアライン)82が設定されている。薄肉部82は、略車両上下方向に沿って平行に配置された左右一対の縦溝部82Aと、車両幅方向に沿って延在され左右の縦溝部82Aを繋ぐ横溝部82Bとによって構成されている。なお、正確には、薄肉部82はパッドカバー80の裏面側に設けられており、意図的に見えないようになっている。
また、通常用いられる運転席用エアバッグ装置の場合、パッドカバーに形成される横溝部82B’は図13(A)に二点鎖線で示される如く左右の縦溝部82Aの中間部同士を繋ぐ位置に設定されるが、本実施形態では、これよりも上側に横溝部82Bが設定されている。従って、運転席用エアバッグ装置が作動する場合、上側の展開部80Aは下側の展開部80Bよりも小さくなっている。
さらに、図13(B)に示されるように、本実施形態では、薄肉部82の破断強度を部位によって異なる強度に設定している。すなわち、横溝部82B(a部)が最も破断強度が低く、次に左右一対の縦溝部82Aの内、上側の展開部80Aを形成する部分(b部)の破断強度が低く、左右一対の縦溝部82Aの内、下側の展開部80Bを形成する部分(c部)の破断強度が低くなっている。
(本実施形態の作用・効果)
上記構成によれば、インフレータ18が作動してエアバッグ74が膨張すると、バッグ膨張圧がパッドカバー80の裏面側に作用する。このため、パッドカバー80に略H字状(又は略T字状)に形成された薄肉部82に作用するバッグ膨張圧が薄肉部82の破断荷重に達すると、薄肉部82に沿ってパッドカバー80が破断し、上側の展開部80A及び下側の展開部80Bが上下に展開される。
ここで、本実施形態では、薄肉部82の破断強度を「横溝部82B<縦溝部82Aの上側<縦溝部82Aの下側」に設定したので、まず最初に横溝部82Bが破断して次に縦溝部82Aの上側が破断して最後に縦溝部82Aの下側が破断する。従って、上側の展開部80Aが先に展開し、これに遅れて下側の展開部80Bが展開する。
加えて、本実施形態では、上側の展開部80Aが下側の展開部80Bよりも小さくなるように薄肉部82を配置(横溝部82Bを上方側へオフセットして配置)したので、バッグ膨張圧が薄肉部82の破断荷重を超えると、小さい方の上側の展開部80Aが先に展開が完了し、これよりも大きい方の下側の展開部80Bは遅れて展開が完了する。
その結果、エアバッグ74は最初に上側の展開部80Aの展開によって開放された開口部から上方側へ膨出され、これに遅れて下側の展開部80Bの展開によって開放された開口部から下方側へ膨出される。これにより、前述した第4実施形態と同様に、エアバッグ74は全体として一度上方へ振られてから再び下方へ振り戻されるような展開挙動をする。よって、エアバッグ74の展開挙動が乗員の頸部を前屈させるモードと符合し、前述した第1実施形態と同様に運転席に着座する乗員の頸部に対する保護性能を向上させることができる。
また、本発明によれば、略H字状(又は略T字状)の薄肉部82の破断強度の設定を変更することにより、又は上側の展開部80Aと下側の展開部80Bとの面積比を変更することにより、或いはこれらの両方により、パッドカバー80の上側の展開部80A及び下側の展開部80Bの開くタイミングを容易に調整することができる。従って、車種ごとの適合を容易に図ることができる。
〔第6実施形態〕
次に、図14及び図15を用いて、本発明に係る運転席用エアバッグ装置の第6実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図14には本実施形態の要部に係るパッキングクロス90の装着前の斜視図が示されている。また、図15にはパッキングクロス90の平面展開状態の正面図が示されている。これらの図に示されるように、パッキングクロス90は折り畳み状態のエアバッグ74をその状態に保持するための布状等の部材であり、柔軟性を有する材料で構成されている。組付状態では、折り畳み状態のエアバッグ74と前述したパッドカバー80との間に介在されるようになっている。
上記パッキングクロス90の上下両端には固定用の取付片92が形成されており、又中央部には略H字状(又は略T字状)の易断部(ティアライン)94が設定されている。易断部94は例えばミシン目を入れるといった構成が用いられるが、パッキングクロスがプラスチック等で構成されている場合には前述した第5実施形態と同様に薄肉部を設けるといった構成が適用される。
(本実施形態の作用・効果)
上記構成によれば、インフレータ18が作動してエアバッグ74が膨張すると、バッグ膨張圧がパッキングクロス90の裏面側に作用する。このため、パッキングクロス90に略H字状(又は略T字状)に形成された易断部94に作用するバッグ膨張圧が易断部94の破断荷重に達すると、易断部94に沿ってパッキングクロス90が破断し、パッキングクロス90の上側の展開部90A及び下側の展開部90Bが上下に展開される。
ここで、本実施形態では、パッキングクロス90にも前述したパッドカバー80と同様の機能を果たす易断部94を設定したので、まず最初に横線部94Bが破断して次に縦線部94Aの上側が破断して最後に縦線部94Aの下側が破断する。従って、上側の展開部90Aが先に展開し、これに遅れて下側の展開部90Bが展開する。
加えて、本実施形態では、上側の展開部90Aが下側の展開部90Bよりも小さくなるように易断部94を配置(横線部94Bを上方側へオフセットして配置)したので、バッグ膨張圧が薄肉部82の破断荷重を超えると、小さい方の上側の展開部90Aが先に展開が完了し、これよりも遅れて大きい方の下側の展開部90Bの展開が完了する。
その結果、エアバッグ74は最初に上側の展開部90Aの展開によって開放された開口部から上方側へ膨出され、これに遅れて下側の展開部90Bの展開によって開放された開口部から下方側へ膨出される。これにより、前述した第4実施形態と同様に、エアバッグ74は全体として一度上方へ振られてから再び下方へ振り戻されるような展開挙動をする。よって、エアバッグ74の展開挙動が乗員の頸部を前屈させるモードと符合し、前述した第1実施形態と同様に運転席に着座する乗員の頸部に対する保護性能を向上させることができる。
また、本発明によれば、略H字状(又は略T字状)の易断部94の破断強度の設定を変更することにより、又は上側の展開部90Aと下側の展開部90Bとの面積比を変更することにより、或いはこれらの両方により、パッキングクロス90の上側の展開部90A及び下側の展開部90Bの開くタイミングを容易に調整することができる。従って、車種ごとの適合を容易に図ることができる。
第1実施形態に係る運転席用エアバッグ装置が備えるエアバッグの展開初期の状態の側面図である。 図1に示されるエアバッグの正面図である。 エアバッグの展開が完了した状態の側面図である。 図3に示されるエアバッグの正面図である。 縫製に替えて接着剤を使った実施形態を示すエアバッグの正面図である。 図5の6−6線断面図である。 (A)第2実施形態に係る運転席用エアバッグ装置が備えるエアバッグの平面展開状態の正面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。 (A)は図7に示されるエアバッグの展開初期の状態を示す側面図であり、(B)はエアバッグの展開が完了した状態の側面図である。 (A)第3実施形態に係る運転席用エアバッグ装置が備えるエアバッグの展開初期の状態を示す側面図であり、(B)はエアバッグの展開が完了した状態の側面図である。 図9の弛み部を設ける構成に替わる変形例を示す図8に対応する側面図である。 第4実施形態に係る運転席用エアバッグ装置の要部である整流布を中心に示す要部拡大斜視図である。 第4実施形態の作動を説明するための作動説明図であり、(A)は膨張直後の状態を示す側面図、(B)は上方へエアバッグが振り上げられた状態を示す側面図、(C)は下方へエアバッグが振り戻された状態を示す側面図である。 (A)は第5実施形態に係る運転席用エアバッグ装置の要部に係るパッドカバーの正面図であり、(B)は破断部のみを取り出した正面図である。 第6実施形態に係る運転席用エアバッグ装置の要部に係るパッキングクロスを折り畳み状態のエアバッグから離して示す分解斜視図である。 (A)は第6実施形態に係る運転席用エアバッグ装置の要部に係るパッキングクロスの正面図であり、(B)は易断部のみを取り出した正面図である。
符号の説明
10 運転席用エアバッグ装置
12 エアバッグ
12A 上部
12B 下部
14 ステアリングホイール
18 インフレータ
20 反乗員側の基布
22 乗員側の基布
22A 乗員拘束面
26 たくし込み部
28 仮縫製部
30 接着剤
40 エアバッグ
40A 上部
40B 下部
42 隔壁
44 第1気室部
46 第2気室部
48 連通孔(連通部)
50 エアバッグ
50A 上部
50B 下部
52 ストラップ
54 ストラップ
56 弛み部
58 縫製部
60 ストラップ
62 ストラップ
70 整流布
74 エアバッグ
74A 上部
74B 下部
76 上部側開口部
78 下部側開口部
80 パッドカバー
80A 展開部
80B 展開部
82 薄肉部
82A 縦溝部
82B 横溝部
90 パッキングクロス
90A 展開部
90B 展開部
94 易断部
94A 縦線部
94B 横線部

Claims (9)

  1. 前面衝突時に作動してガスを発生するガス発生装置と、
    ステアリングホイールに折り畳み状態で格納され、前面衝突時にインフレータから発生したガスによって膨張し運転席に着座する乗員側へ展開するエアバッグと、
    を含んで構成された運転席用エアバッグ装置であって、
    前記エアバッグによる乗員拘束初期に当該エアバッグの乗員拘束面における乗員顎部との最初の接触部位である顎接触部を、その後のエアバッグの膨張展開によって車両下方側へ変位させる下方変位手段を備えている、
    ことを特徴とする運転席用エアバッグ装置。
  2. 前記下方変位手段は、乗員拘束初期にはエアバッグの上部の厚さを下部の厚さよりも薄く維持し、かつその後のエアバッグの膨張展開によって上部の厚さを増加させる厚さ変更手段である、
    ことを特徴とする請求項1記載の運転席用エアバッグ装置。
  3. 前記下方変位手段は、乗員拘束初期にはエアバッグを最終展開位置よりも車両上方側へ振った位置で展開させ、かつその後のエアバッグの膨張展開によって当該エアバッグを車両下方側へ振り戻す振り上げ手段である、
    ことを特徴とする請求項1記載の運転席用エアバッグ装置。
  4. 前記厚さ変更手段は、エアバッグの上部側に設けられると共にバッグ内側へたくし込まれ、かつ上部側のバッグ基布に破断又は剥離可能な縫製又は接着により固定されたたくし込み部である、
    ことを特徴とする請求項2記載の運転席用エアバッグ装置。
  5. 前記厚さ変更手段は、前記エアバッグの上部側の大部分を占める第1気室部と、この第1気室部と区画されて第1気室部よりも小容量とされた第2気室部と、第2気室部の方が第1気室部よりも遅れて膨張するように第1気室部と第2気室部とを連通する連通部と、を含んで構成されている、
    ことを特徴とする請求項2記載の運転席用エアバッグ装置。
  6. 前記厚さ変更手段は、
    前記エアバッグ内の上部においてバッグ膨出方向に張設されるように設けられ、
    乗員拘束初期のエアバッグの上部側の厚さが下部側の厚さよりも薄くなりかつその後のエアバッグの膨張展開によって上部側の厚さが増加するように長さが調節された弛み部が設けられたストラップ、又は乗員拘束初期のエアバッグの上部側の厚さが下部側の厚さよりも薄くなりかつその後のエアバッグの膨張展開によって上部側の厚さが増加するように長さが短く設定されると共にバッグ膨張圧の増加によっていずれかの部位が破断又は離脱するストラップである、
    ことを特徴とする請求項2記載の運転席用エアバッグ装置。
  7. 前記振り上げ手段は、エアバッグの上部側へガスを供給する上部側開口部とエアバッグの下部側へガスを供給する下部側開口部とを有し、かつ上部側開口部の開口面積が下部側開口部の開口面積よりも大きく設定された整流手段である、
    ことを特徴とする請求項3記載の運転席用エアバッグ装置。
  8. 前記振り上げ手段は、ステアリングホイールに装着された状態で折り畳み状態のエアバッグを覆うと共に所定のバッグ膨張圧が作用することにより略H字状又は略T字状に形成された破断部に沿って破断して上下に展開し、かつ上側の展開部が先に展開して下側の展開部が遅れて展開するように破断部の破断強度が設定されたパッキング材及びパッドカバーの少なくとも一方である、
    ことを特徴とする請求項3記載の運転席用エアバッグ装置。
  9. 前記振り上げ手段は、ステアリングホイールに装着された状態で折り畳み状態のエアバッグを覆うと共に所定のバッグ膨張圧が作用することにより略H字状又は略T字状に形成された破断部に沿って破断して上下に展開し、かつ上側の展開部を下側の展開部よりも小さくなるように破断部が配置されたパッキング材及びパッドカバーの少なくとも一方である、
    ことを特徴とする請求項3記載の運転席用エアバッグ装置。
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