JP4329374B2 - 発光素子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光素子およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、化合物半導体材料からなる発光部を基板の一表面側に形成した発光素子本体を備えた発光素子が提供されており、化合物半導体材料として窒化ガリウム系材料を採用するとともに基板としてサファイア基板を採用した発光素子本体を備えた発光素子が知られていた。しかしながら、このような発光素子では、発光部にて発光した光が発光部、サファイア基板、発光素子本体周囲の空気の屈折率の違いによって界面で反射されてしまうので、発光部にて発光した光を外部に効率良く取り出すことができないという不具合があった。
【0003】
そこで、光の取り出し効率を向上させるために、図27に示すような構成の発光素子本体A’を備えた発光素子が提案されている(例えば、特許文献1参照)。図27に示す構成の発光素子本体A’は、サファイア基板からなる基板1の一表面(図27における下面)側にn形GaN層2aとp形GaN層2bとからなる発光部2が形成されており、発光部2の表面(図27における下面)を非鏡面として発光部2の表面での多重反射を抑制することによって外部への光取り出し効率を向上させている。なお、発光部2のn形GaN層2aおよびp形GaN層2bそれぞれには電極3a,3bが形成されている。
【0004】
ところで、上記公報には、発光部2の表面を非鏡面とする方法として以下の2つの方法が提案されている。まず、第1の方法としては、基板1であるサファイア基板の上記一表面の面方位をC軸から0.2〜1.5°だけずらし、発光部2をエピタキシャル成長により形成する方法が提案されている。すなわち、第1の方法では、基板1として所謂オフ基板を用いることで、エピタキシャル成長により形成する発光部2の表面を非鏡面とする方法が提案されている。次に、第2の方法としては、エピタキシャル成長により表面が鏡面となるように形成された発光部2の表面を、エッチングまたは研磨することで発光部2の表面を非鏡面とする方法が提案されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−291368号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記第1の方法により発光部2の表面を非鏡面とした発光素子では、発光部2の表面の粗面化の度合いが低く、外部へ取り出される光の強度は発光部2の表面が鏡面の場合と比べて10%程度の向上にとどまってしまい、外部への光取り出し効率の更なる向上が望まれている。
【0007】
一方、上記第2の方法により発光部2の表面を非鏡面とした発光素子では、発光部2の表面近傍に残留応力やクラックなどが発生し、発光素子本体A’の機械的強度の信頼性が低下してしまうという不具合があった。また、発光素子本体A’がチップの状態では上記第2の方法を採用することは難しかった。
【0008】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、発光部にて発光した光を外部に効率よく取り出すことが可能な発光素子およびその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、半導体材料からなる発光部が該発光部にて発光する光に対して透明な基板の厚み方向の一表面側に形成された発光素子本体を備え、基板の厚み方向から光が取り出される発光素子であって、発光部に平行な面内で屈折率の異なる2種類の媒質からなり屈折率を変化させた構造を有する屈折率調整部が発光素子本体の厚み寸法内において前記基板の他表面側に設けられ、前記屈折率調整部は前記2種類の媒質の一方が前記発光素子本体の構成材料であり他方が前記発光素子本体の構成材料が改質された材料からなることを特徴とするものであり、発光素子本体内での多重反射が起こりにくくなり、外部への光取り出し効率が向上する。また、前記屈折率調整部は、前記基板の前記他表面側に形成されているので、前記発光部にて発光した光が前記基板の他表面側で全反射されにくくなる。さらに、前記屈折率調整部は、前記2種類の媒質の一方が前記発光素子本体の構成材料であり他方が前記発光素子本体の構成材料が改質された材料からなるので、前記発光素子本体にレーザによる改質加工を施すことで前記屈折率調整部を形成することが可能となる。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記屈折率調整部は、前記発光部に平行な面内で屈折率の異なる2種類の媒質の周期構造もしくは準周期構造を有し、周期構造もしくは準周期構造の周期が発光部にて発光する光の波長の1/4〜4倍の値に設定されているので、光の進行方向における屈折率の変化を小さくすることができ、発光素子本体内での多重反射が起こりにくくなり、外部への光取り出し効率が向上する。
【0020】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記基板とは屈折率の異なる多数の微細な柱状領域が前記発光部にて発光した光を前記基板の他表面側へ反射するように前記厚み方向を長手方向として前記光の波長の間隔で規則的に配列された反射部を前記基板内に有するので、前記発光部にて発光した光を前記基板の他表面側へ反射させることができ、前記基板の側面から光が放射されるのを防止することができるとともに前記基板の他表面側へ効率良く光を導くことができ、前記発光部に平行な面から外部へ効率良く光を取り出すことができる。
【0021】
請求項4の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記発光素子本体の光取り出し面の面積を調整し且つ前記発光部からの光を光取り出し面側へ反射するフォトニック結晶が前記基板内に形成されているので、前記基板の側面から光が放射されるのを防止することができるとともに前記基板の光取り出し面側へ効率良く光を導くことができ、前記発光部に平行な面から外部へ効率良く光を取り出すことができる。
【0022】
請求項5の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記発光部にて発光した光を前記基板側へ反射するように前記光の波長の1/2の間隔で規則的に配列された反射部を前記発光部内に有するので、前記発光部にて発光した光を前記基板側へ反射させることができて前記基板の他表面側へ効率良く光を導くことができ、前記発光部に平行な面から外部へ効率良く光を取り出すことができる。
【0032】
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の発光素子の製造方法であって、前記屈折率調整部を形成する工程では、前記発光素子本体におけるレーザ照射部分周辺への熱損傷を生じないパルス幅のパルスレーザを集光照射してレーザ照射部分を加工することを特徴とし、前記屈折率調整部を非接触で組成の変化なしに形成することができ、しかも、前記屈折率調整部の形成時に前記発光素子本体に熱損傷が生じるのを防止することができ、前記屈折率調整部の形成に伴う機械的強度の低下を防止できるから、信頼性を損なうことなく外部への光の取り出し効率の向上を図った発光素子を提供することができる。
【0033】
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の発光素子の製造方法であって、前記屈折率調整部を形成する工程では、前記発光素子本体におけるレーザ照射部分周辺への熱損傷を生じないパルス幅のパルスレーザを前記発光素子本体における前記屈折率調整部の形成予定領域に複数方向から同時に照射して照射光同士を互いに干渉させて加工することを特徴とし、前記屈折率調整部を非接触で組成の変化なしに形成することができ、しかも、前記屈折率調整部の形成時に前記発光素子本体に熱損傷が生じるのを防止することができ、前記屈折率調整部の形成に伴う機械的強度の低下を防止できるから、信頼性を損なうことなく外部への光の取り出し効率の向上を図った発光素子を提供することができる。また、前記屈折率調整部を一括して形成することが可能であり、請求項6の発明に比べて生産性を向上させることができる。
【0035】
請求項8の発明は、請求項3記載の発光素子の製造方法であって、前記反射部を形成する工程では、前記基板内にレーザ照射部分周辺への熱損傷の発生を生じないパルス幅のパルスレーザを集光照射して前記レーザ照射部分を改質することにより前記各柱状領域を形成することを特徴とし、前記基板内に非接触で前記反射部を容易に形成することができ、しかも、前記反射部の形成に伴って熱損傷が生じるのを防止することができる。
【0036】
請求項9の発明は、請求項4記載の発光素子の製造方法であって、前記フォトニック結晶を形成する工程では、前記基板内にレーザ照射部分周辺への熱損傷の発生を生じないパルス幅のパルスレーザを集光照射して前記レーザ照射部分を改質することを特徴とし、前記基板内に非接触で前記フォトニック結晶を容易に形成することができ、しかも、前記フォトニック結晶の形成に伴って熱損傷が生じるのを防止することができる。
【0037】
請求項10の発明は、請求項5記載の発光素子の製造方法であって、前記反射部を形成する工程では、前記発光部内にレーザ照射部分周辺への熱損傷の発生を生じないパルス幅のパルスレーザを集光照射して前記レーザ照射部分を改質することを特徴とし、前記発光部内に非接触で前記反射部を容易に形成することができ、しかも、前記反射部の形成に伴って熱損傷が生じるのを防止することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
本実施形態の発光素子は、図1(a)に示す構成の発光素子本体Aを備えている。発光素子本体Aは、サファイア基板(α−Al2O3基板)からなる基板1の一表面(図1(a)における下面)側にn形GaN層2aとp形GaN層2bとからなる発光部2が形成され、n形GaN層2aおよびp形GaN層2bそれぞれに電極3a,3bが形成されている。ここに、基板1の上記一表面はC面であり、発光部2は、基板1の上記一表面側にエピタキシャル成長された上記n形GaN層2aと上記p形GaN層2bとで構成されているが、発光部2の構造は特に限定するものではなく、例えば、周知のシングルへテロ構造やダブルへテロ構造などの構造を採用してもよい。
【0043】
なお、発光部2の材料についてもGaNに特に限定するものではなく、GaN以外の半導体材料を採用してもよいことは勿論である。また、基板1の材料についてもAl2O3に限定するものではなく、例えば、GaN、GaAs、GaP、SiCなどを採用してもよい。ここに、基板1の屈折率は、サファイア基板を採用した場合には1.768、GaN基板を採用した場合には2.00、GaAs基板を採用した場合には3.3〜3.8、GaP基板を採用した場合には3.31、SiC基板を採用した場合には3.1〜4.1となる。いずれにしても、発光部2および基板1の屈折率は光が取り出される側の媒質である空気の屈折率よりも大きな値となっている。
【0044】
本実施形態では、発光素子本体Aに用いている基板1が発光部2にて発光する光に対して透明なので、発光部2にて発光した光はp形GaN層2bおよび基板1を通して外部へ取り出すことができる。すなわち、本実施形態の発光素子では、発光部2にて発光した光を基板1の厚み方向(図1(a)における上方方向)の両側から外部へ取り出すことができる。なお、本実施形態では、p形GaN層2bの表面および基板1の他表面(図1(a)における上面)が光取出し面を構成している。
【0045】
ところで、発光素子本体Aは、基板1の他表面(図1(a)における上面)側に図1(b)および図2に示すように、発光部2に平行な面内で屈折率の異なる2種類の媒質4a,4bからなり屈折率を規則的に変化させた構造を有する屈折率調整部4が形成されている。ここにおいて、屈折率調整部4は、発光部2に平行な面内で屈折率の異なる2種類の媒質4a,4bの周期構造を有している。なお、媒質4aは円柱状の形状であって、発光部2に平行な面内で2次元周期構造を有するように規則的に配列されている。すなわち、媒質4aは、図2における上下方向および左右方向それぞれに周期性を有している。
【0046】
また、屈折率調整部4は、基板1の上記他表面側にパルスレーザを集光照射して基板1の一部を改質加工することにより媒質4aが形成されており、発光素子本体Aの厚み寸法内に設けられている。屈折率調整部4を形成する工程では、サファイア基板からなる基板1におけるレーザ照射部分周辺への熱損傷を生じないパルス幅のパルスレーザを集光照射してレーザ照射部分を組成変化なしに改質加工している。ここに、パルス幅が1ps以下のパルスレーザを採用すれば、レーザ照射部分周辺への熱損傷の発生を防止できる。したがって、屈折率調整部4は2種類の媒質4a,4bのうちの一方の媒質4bが基板1の構成材料(つまり、発光素子本体Aの構成材料)であり他方の媒質4aが基板1の構成材料が改質された材料となっている。
【0047】
屈折率調整部4の具体的なプロセス条件としては、レーザ光の波長が800nm、パルス幅が150fsのパルスレーザ(所謂フェムト秒レーザ)を用い、1パルス当たりの加工エネルギを1μJ程度以下(加工エネルギを1μJ/pulse程度以下)とすることにより、サファイア基板からなる基板1の上記他表面側において平面視形状が円形で直径が略100nmの領域に媒質4aを形成することができる。なお、パルス幅が1ps以下と非常に短い場合には、レーザ照射部分周辺への熱影響を抑制した加工が可能であり、しかも、光の回折限界以下のサイズで加工することも可能である。さらに説明すれば、通常、レーザにより除去加工を行う場合、レーザ照射部分周囲に熱が伝搬するにはnsオーダの時間が必要なのに対して、本実施形態では、1ps以下でレーザの照射が終了するので、レーザ照射部分の周辺に熱が伝搬する以前に加工が終了することとなり、結果的にレーザ照射部分の周辺への熱損傷の発生を防止することができる。ただし、パルスレーザを用いた場合にレーザ照射部分周辺への熱損傷を生じないパルス幅はパルスレーザが照射される対象の材料により異なることは勿論である。
【0048】
しかして、本実施形態では、基板1におけるレーザ照射部分周辺への熱損傷を生じないパルス幅のパルスレーザを基板1の上記他表面側へ集光照射してレーザ照射部分を改質(改質加工)することで屈折率調整部4を形成しているので、屈折率調整部4の形成に伴ってレーザ照射部分の周辺へ熱損傷が生じたり機械的な損傷が生じたりすることがなく、屈折率調整部4を形成したことによる発光素子本体Aの機械的強度の低下を防止でき、信頼性を高めることができる。
【0049】
また、レーザは非接触で被処理物(ここでは、基板1)を加工することが可能であり、しかも微細なビーム径に集光することも可能なので、発光素子本体Aに非接触で屈折率調整部4を形成することができ、発光素子本体Aを図示しない実装基板などに実装した後でも屈折率調整部4を形成することが可能となる。
【0050】
上述のようにして製造した発光素子本体Aを備えた発光素子では、屈折率調整部4を設けたことにより、発光素子本体A内での多重反射が起こりにくくなり、外部への光取り出し効率が向上する。
【0051】
なお、本実施形態では、上述の媒質4aの平面形状が円形状となっているが、図3に示すような矩形状の平面形状としてもよいし、図4に示すような直線状の平面形状としてもよい。ここに、媒質4aの平面形状を図3に示すような矩形状の形状とすることは、レーザのビームプロファイルを矩形状とすることで容易に実現でき、媒質4aの平面形状を図4に示すような直線状の形状とすることは、レーザのビームプロファイルを矩形状とし、基板1における集光点の位置を走査することにより容易に実現できる。
【0052】
(参考例1)
本参考例の発光素子の基本構成は実施形態1と略同じであって、図5(a)に示す構成の発光素子本体Aを備えており、図5(b)に示すように基板1の他表面(図5(a)における上面)側に形成した屈折率調整部4の構造が相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0053】
実施形態1における屈折率調整部4は2種類の媒質4a,4bのうちの一方の媒質4bが基板1の構成材料(つまり、発光素子本体Aの構成材料)であり他方の媒質4aが基板1の構成材料が改質された材料となっているが、本参考例における屈折率調整部4は2種類の媒質4a,4bのうちの一方の媒質4bが基板1の構成材料であり他方の媒質4aが基板1の上記他表面側に周期的に形成された凹部1a内の空気となっている点が相違する。なお、凹部1aの形成領域は実施形態1における媒質4aの形成領域と同じである。
【0054】
ところで、屈折率調整部4は、基板1の上記他表面側にパルスレーザを集光照射して基板1の一部を除去加工することにより形成されており、発光素子本体Aの厚み寸法内に設けられている。屈折率調整部4を形成する工程では、サファイア基板からなる基板1におけるレーザ照射部分周辺への熱損傷を生じないパルス幅のパルスレーザを集光照射してレーザ照射部分を除去加工している。ここに、実施形態1と同様に、1ps以下のパルス幅のパルスレーザを採用すれば、レーザ照射部分周辺への熱損傷の発生を防止できる。また、パルス幅が1ps以下のパルスレーザを採用することで、多光子吸収が生じて処理対象物が局所的に加熱され処理対象物の加工が可能となり、1光子のエネルギでは除去することが困難な物質でも、多光子吸収により除去することができる。また、レーザビームを集光した場合、レーザの波長以下のビーム径に集光することは困難であり、一般的にはレーザの波長以下のサイズの加工はできないが、多光子吸収を利用することによりビームの集光径以下の加工が可能となる。つまり、多光子吸収による加工閾値以上のビームサイズの部分のみ加工することが可能である。
【0055】
例えば、上述のパルスレーザとしてレーザ光の波長が800nm、パルス幅が150fsのTi:サファイアレーザを用いた場合、1パルス当たりの加工エネルギを1μJ程度(加工エネルギを1μJ/pulse程度)とし、1パルス加工で、サファイア基板からなる基板1の上記他表面側において平面視形状が円形で直径が略100nmの領域に凹部1aを形成することができる(穴加工を行うことができる)。また、紫外レーザであるエキシマレーザを用いれば、Ti:サファイアレーザに比べて波長が短いので、光子エネルギが高く、かつ、レーザ光のビーム径よりも小径に集光することが可能となり、より微細な加工が可能となる。
【0056】
ところで、凹部1aは基板1の厚み方向に沿った深さ方向において開口幅が一様であり、上述の除去加工によって加工可能な凹部1aのアスペクト比は10程度なので、凹部1aの深さ寸法は、凹部1aの深さ寸法と凹部1aの開口幅(開口寸法)との比からなるアスペクト比が1〜10程度となるように設定すればよい。例えば、凹部1aの開口幅を0.05〜2.0μmの範囲で設定する場合には、凹部1aの深さ寸法は0.05μm〜20μmの範囲で設定すればよい。
【0057】
しかして、本参考例では、基板1におけるレーザ照射部分周辺への熱損傷を生じないパルス幅のパルスレーザを集光照射してレーザ照射部分を除去加工することで屈折率調整部4を形成しているので、屈折率調整部4の形成に伴ってレーザ照射部分の周辺へ熱損傷が生じたり機械的な損傷が生じたりすることがなく、発光素子本体Aの信頼性を高めることができる。
【0058】
また、本参考例の発光素子においても、実施形態1と同様、屈折率調整部4を設けたことにより、発光素子本体A内での多重反射が起こりにくくなり、外部への光取り出し効率が向上する。
【0059】
(参考例2)
本参考例の発光素子の基本構成は参考例1と略同じであって、図6(a)に示す構成の発光素子本体Aを備えており、図6(b)および図6(c)に示すように、屈折率調整部4の構造が相違する。本参考例における屈折率調整部4は、凹部1aが縞状に形成された1次元周期構造となっている点が相違する。すなわち、図6(c)における上下方向に走る凹部1aが図6(c)における左右方向に周期的に配列されている点が相違する。なお、参考例1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0060】
ところで、本参考例の発光素子を製造する場合、屈折率調整部4を形成する工程において、発光素子本体Aにおけるレーザ照射部分周辺への熱損傷を生じないパルス幅のパルスレーザを用いる点は参考例1と同じであるが、参考例1では発光素子本体Aの基板1へパルスレーザを集光照射する過程を凹部1a毎に繰り返す必要があるのに対して、本参考例では、ビームスプリッタ(図示せず)や多穴マスクなどを用いて図7に示すように2分岐されたレーザビーム9,9をそれぞれレンズ10,10を介して発光素子本体Aにおける屈折率調整部4の形成予定領域に2つの方向から同時に照射して照射光同士を互いに干渉させて全ての凹部1aを1度に加工している点が相違する。ここに、2分岐されたレーザビーム9,9のビームサイズは発光素子本体Aの処理対象面のサイズと同等にしてある。また、発光素子本体Aの被処理面における加工エネルギ密度は、2つのレーザビーム9,9の合計の加工エネルギ密度で100MJ/m2程度以下となるように設定している。
【0061】
しかして、本参考例の発光素子では、参考例1と同様、屈折率調整部4を設けたことにより、発光素子本体A内での多重反射が起こりにくくなり、外部への光取り出し効率が向上する。
【0062】
また、本参考例の発光素子の製造方法では、レーザビームを走査したり発光素子本体Aを移動させたりすることなくレーザによる面加工を行うことができ、屈折率調整部4の形成工程のスループットが高くなって、生産性を向上させることが可能となる。
【0063】
なお、屈折率調整部4を形成する方法は、上述のように照射光同士を互いに干渉させて加工する方法に限らず、例えば、位相シフトマスクを利用した結像加工を採用してもよい。位相シフトマスクを利用すれば、隣り合った開口部を透過したレーザ光の位相が180°ずれるので、微細結像時に発生する回折像を隣り合ったレーザ光により打ち消すことができ、その結果、微細な開口幅の凹部を形成することが可能となる。
【0064】
また、本参考例の製造方法では、発光素子本体Aにおける被処理面に2つの方向からレーザビーム9,9を照射しているが、被処理面に例えば4つの方向から照射するようにすれば屈折率調整部4に格子状の凹部を形成することも可能である。
【0065】
(参考例3)
本参考例の発光素子の基本構成は参考例1と略同じであって、図8(a)に示す構成の発光素子本体Aを備えており、図8(b)に示すように屈折率調整部4の構造が相違する。すなわち、本参考例における屈折率調整部4では、凹部1aの形状が、基板1の厚み方向に沿った深さ方向において開口幅が徐々に狭くなったV溝状の形状に形成されている。ここに、凹部1aの最大開口幅は参考例1における凹部1aの開口幅と同じ設定であり、深さ寸法も参考例1における凹部1aの深さ寸法と同じ設定である。ここに、V溝状の凹部1aは、レーザのビームプロファイルを三角形状の分布あるいはガウス分布とすることで容易に加工することができる。なお、参考例1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0066】
しかして、本参考例の発光素子では、参考例1と同様、屈折率調整部4を設けたことにより、発光素子本体A内での多重反射が起こりにくくなり、外部への光取り出し効率が向上する。
【0067】
ところで、屈折率調整部4の周期構造の周期は発光部2にて発光する光の波長の1/4〜1倍程度の値に設定すれば、屈折率調整部4の有効屈折率が基板1の厚み方向における屈折率調整部4の両側の媒質の中間の値となるので、基板1の上記他表面側での全反射が起こりにくくなって、結果的に、発光素子本体A内での多重反射が起こりにくくなり、外部への光取り出し効率が向上する。ここに、本参考例では、基板1の厚み方向において有効屈折率が徐々に変化することになるので、全反射がより一層起こりにくくなり、結果的に外部への光取り出し効率が向上する。
【0068】
例えば発光部2の発光波長を200〜500nmとした場合、屈折率調整部4の周期構造の周期は、発光波長の1/4〜4倍程度の値に設定することが好ましい。ここに、周期構造の周期を発光波長の4倍の値とした場合には、幾何学的な効果、つまり、基板1の表面の広面積化と散乱による採用により光の取り出し効率が向上するとともに、波動光学的な効果、つまり、回折光を用いることにより全反射角以上の反射される光を取り出すことができ光の取り出し効率が向上する。また、周期構造の周期を発光波長の1/4〜1倍の値にした場合には、媒質4bの屈折率(本実施形態では、基板1の屈折率)をn2、媒質4aの屈折率をn1とし、図8(b)の左右方向における媒質4bの幅をa、媒質4aの幅をb、TE波に対する屈折率調整部4の有効屈折率を<nE>とすれば、有効屈折率<nE>は下記の式で表すことができる。
【0069】
【数1】
【0070】
同様に、TM波に対する屈折率調整部4の有効屈折率を<nM>とすれば、有効屈折率<nM>は下記の式で表すことができる。
【0071】
【数2】
【0072】
ところで、上述の屈折率調整部4は、基板1の上記他表面側にレーザを集光照射してレーザ照射部分を除去加工することにより凹部1aを形成してあり、媒質4bの屈折率n2は基板1であるサファイア基板の屈折率と等しく、媒質4aの屈折率は媒質4bの屈折率n1よりも小さな値となっている。
【0073】
したがって、上述の2つの式から分かるように、屈折率調整部4の有効屈折率は基板1の厚み方向における屈折率調整部4の両側の媒質の中間の値となる。ここに、屈折離調整部4の両側の媒質の一方は基板1のサファイアであり、他方は空気である。
【0074】
なお、上述の実施形態、各参考例、後述の各実施形態および各参考例においても、屈折率調整部4の周期構造の周期を発光部2にて発光する光の波長の1/4〜4倍程度の値に設定すれば、光の進行方向における屈折率の変化を小さくすることができ、発光素子本体A内での多重反射が起こりにくくなり、外部への光取り出し効率が向上する。ここに、屈折率調整部4の周期構造の周期を発光部2にて発光する光の波長の1/4〜1倍程度の値に設定すれば、屈折率調整部4の有効屈折率を基板1の厚み方向における屈折率調整部4の両側の媒質の中間の値とすることができる。例えば、実施形態1における屈折率調整部4は、媒質4bがサファイア基板からなる基板1の一部であり、媒質4aが基板1において改質した部分であるが、基板1の厚み方向における屈折率調整部4の両側の媒質は一方がサファイア、他方が空気であり、上記数式は適用できないものの、有効屈折率としてはサファイアの屈折率と空気の屈折率との間の値になる。
【0075】
(参考例4)
本参考例の発光素子の基本構成は参考例1と略同じであって、図9(a)に示す構成の発光素子本体Aを備えており、図9(b)に示すように、屈折率調整部4における媒質4bが基板1の一部を改質加工することにより形成されている点が相違する。なお、参考例1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0076】
本参考例における屈折率調整部4を形成するには、参考例1と同様に、例えば波長が800nm、パルス幅が150fsのフェムト秒レーザの加工エネルギを1μJ/pulse程度としてサファイア基板からなる基板1の他表面(図9(a)における上面)側に集光照射して除去加工を行うことで内径が100nm程度の凹部1aを形成し、その後、上記フェムト秒レーザの加工エネルギを1μJ/pulse程度以下として媒質4bに対応する部分に集光照射して改質加工を行うことで基板1とは屈折率の異なる媒質4bを形成している。ただし、媒質4bの組成は基板1から変化していない。
【0077】
しかして、本参考例の発光素子では、参考例1と同様、屈折率調整部4を設けたことにより、発光素子本体A内での多重反射が起こりにくくなり、外部への光取り出し効率が向上する。
【0078】
ところで、参考例1〜4では、屈折率調整部4を形成する工程において、基板1の上記他表面側にフェムト秒レーザを集光照射して除去加工を行うことで基板1の上記他表面側に凹部1aを形成しているが、発光素子本体Aにおけるレーザ照射部分周辺への熱損傷を生じないパルス幅のパルスレーザを基板1の他表面側に集光照射してレーザ照射部分(上記凹部1aの形成予定領域)を改質してから、改質された部分を他の部分に対して選択的にエッチング可能な溶液を用いて改質された部分をエッチングするようなプロセスを採用してもよく、このようなプロセスを採用した場合にも、屈折率調整部4の形成時に発光素子本体Aに熱損傷が生じるのを防止することができ、屈折率調整部4の形成に伴う機械的強度の低下を防止できるから、信頼性を損なうことなく外部への光の取り出し効率の向上を図った発光素子を提供することができる。なお、上記改質された部分を他の部分に対して選択的にエッチングする際のエッチング液としては、例えば、5%のフッ酸を用いればよく、凹部1aの深さ寸法を例えば500nmに設定してあって上記エッチング液として5%のフッ酸を用いる場合のエッチング時間は5分程度に設定すればよい。
【0079】
(実施形態2)
本実施形態の発光素子の基本構成は実施形態1と略同じであって、図10(a)に示す構成の発光素子本体Aを備えており、発光部2にて発光した光を図10(a)中に矢印で示すように基板1の他表面(図10(a)における上面)側へ反射する反射部20を基板1内に有している点が相違する。ここにおいて、反射部20は、図10(a),(b)に示すように、基板1とは屈折率の異なる多数の微細な柱状領域21が基板1の厚み方向を長手方向として光の波長程度の間隔(例えば、波長の1/2程度の間隔)で規則的に配列されており、多数の柱状領域21と柱状領域21の周辺部分とで所謂フォトニック結晶を構成している。また、基板1の上記他表面側には実施形態1と同様に屈折率調整部4が形成されている。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0080】
上述の柱状領域21は、長手方向に直交する断面が円形であって、屈折率調整部4の形成工程と同様、発光素子本体Aにおけるレーザ照射部分周辺への熱損傷を生じないパルス幅のパルスレーザを集光照射して改質加工することによって形成することが可能である。つまり、フォトニック結晶からなる反射部20における柱状領域21の屈折率は基板1の屈折率とは異なり、柱状領域21の周辺部分22の屈折率は基板1の屈折率と等しくなっており、しかも、柱状領域21の周辺部分22には熱損傷が発生していない。
【0081】
しかして、本実施形態の発光素子では、基板1内に反射部20を設けたことによって、発光部2にて発光した光が基板1の側面(端面)を通して外部へ放射されることによる光損失を低減でき、発光部2にて発光した光がより効率良く屈折率調整部4へ導かれるので、結果的に光の取り出し効率が向上する。
【0082】
なお、本実施形態において説明した反射部20を上記各参考例に設けてもよいことは勿論である。
【0083】
(実施形態3)
本実施形態の発光素子の基本構成は実施形態1と略同じであって、図11および図12に示すように、発光素子本体Aの上記他表面側の光取り出し面の面積を調整し且つ発光部2からの光を図11中の矢印で示したように光取り出し面側へ反射するフォトニック結晶30がサファイア基板よりなる基板1内に形成されている点が相違する。
【0084】
フォトニック結晶30は、基板1とは屈折率の異なる多数の微細な球状領域31が光の波長程度の間隔(例えば、波長の1/2程度の間隔)で3次元的に配列されて3次元周期構造を有しており、多数の球状領域31と球状領域31の周辺部分32とでフォトニック結晶30を構成している。また、発光素子本体Aは、基板1の上記他表面側においてフォトニック結晶30で囲まれた領域に、実施形態1と同様の屈折率調整部4が形成されている。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0085】
上述の球状領域31は、屈折率調整部4の形成工程と同様、発光素子本体Aにおけるレーザ照射部分周辺への熱損傷を生じないパルス幅のパルスレーザを各球状領域31の形成予定部分それぞれに集光照射して改質加工することによって形成することが可能である。つまり、フォトニック結晶30における球状領域31の屈折率は基板1の屈折率とは異なり、球状領域31の周辺部分の屈折率は基板1の屈折率と等しくなっており、しかも、球状領域31の周辺部分32には熱損傷が発生していない。
【0086】
しかして、本実施形態の発光素子では、発光部2にて発光した光が基板1の側面(端面)を通して外部へ放射されることによる損失を低減でき、より効率良く屈折率調整部4へ導かれるので、結果的に光の取り出し効率が向上する。
【0087】
なお、本実施形態において説明した反射部20を上記各実施形態および上記各参考例に設けてもよいことは勿論である。
【0088】
(実施形態4)
本実施形態の発光素子の基本構成は実施形態3と略同じであって、図13に示すように、発光部2にて発光した光を図13中の矢印で示したように光取り出し面側へ反射するフォトニック結晶30が発光部2内に形成されている点が相違する。なお、本実施形態では、フォトニック結晶30が発光部2にて発光した光を基板1の上記他表面側へ反射させる反射部を構成している。
【0089】
フォトニック結晶30は、基板1とは屈折率の異なる多数の微細な球状領域31が光の波長程度の間隔(例えば、波長の1/2程度の間隔)で3次元的に配列されて3次元周期構造を有しており、多数の球状領域31と球状領域31の周辺部分32とでフォトニック結晶30を構成している。ここに、上記3次元周期構造における周期数は4周期以上であることが望ましい。なお、実施形態3と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0090】
上述の球状領域31は、屈折率調整部4の形成工程と同様、発光素子本体Aにおけるレーザ照射部分周辺への熱損傷を生じないパルス幅のパルスレーザを各球状領域31の形成予定部分それぞれに集光照射して改質加工することによって形成することが可能である。つまり、フォトニック結晶30における球状領域31の屈折率はGaNの屈折率とは異なり、球状領域31の周辺部分の屈折率はGaNの屈折率と等しくなっており、しかも、球状領域31の周辺部分32には熱損傷が発生していない。なお、本実施形態のように発光部2の構成材料がGaNである場合、上述のパルスレーザとしてレーザ光の波長が800nm、パルス幅が150fsのTi:サファイアレーザを用いるときには、球状領域31の形成予定領域での加工エネルギ密度(つまり、レーザ光の焦点における加工エネルギ密度)を10〜500μJ/mm2とすれば、周辺部分32に熱損傷を発生させることなく、球状領域31を形成することができる。
【0091】
しかして、本実施形態の発光素子では、発光部2にて発光してp形GaN層2bの表面側へ向かって放射された分を効率良く屈折率調整部4へ導くことができるので、結果的に基板1を通して取り出される光の取り出し効率が向上する。
【0092】
なお、本実施形態において説明した反射部20を上記各実施形態および各参考例に設けてもよいことは勿論である。
【0093】
(参考例5)
本参考例の発光素子の基本構成は参考例1と略同じであって、図14に示すように、所望の配光が得られるように凹部1aの配列方向における各凹部1aそれぞれの開口幅および隣り合う凹部1a間の媒質4bの幅を調整している点が相違する。すなわち、本参考例の発光素子では、屈折率調整部4が出射する光の配光制御を可能なバイナリ光学素子などの回折光学素子として機能することになる。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0094】
本参考例の発光素子では、基板1の上記他表面の中心を通り且つ基板1の厚み方向に沿った直線が光軸Mとなり光軸M上に光の集光点が形成される配光が得られるように、図14(b)の左右方向における各凹部1aそれぞれの幅および各媒質4bそれぞれの幅を調整してある。具体的には、隣り合う凹部1aと媒質4bとを1組として各組の幅(凹部1aの開口幅と媒質4bの幅とを加算した値)を一定とし、光軸Mに近づくほど媒質4bの幅を大きくした構造を、発光部2の発光波長以上の周期で繰り返してある。その結果、屈折率調整部4での回折光を光軸Mに向かわせることができる。
【0095】
しかして、本参考例の発光素子では、所望の配光が得られるように屈折率調整部4の凹部1aの配列方向における各凹部1aそれぞれの開口幅および各媒質4bそれぞれの幅が調整されているので、所望の配光を得ることができる。
【0096】
(参考例6)
本参考例の発光素子の基本構成は参考例3と略同じであって、図15に示すように、屈折率調整部4を発光部2の表面側に形成している点が相違する。すなわち、屈折率調整部4は、発光部2を構成するp形GaN層2bの表面において電極3bが形成されていない領域に形成されている。ここに、屈折率調整部4は、参考例3と同様のパルスレーザを利用して発光素子本体Aの厚み寸法内に設けられており、2種類の媒質の周期構造の一方の媒質がGaNで他方の媒質が空気となっている。なお、参考例3と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0097】
しかして、本参考例の発光素子においても、参考例3と同様、屈折率調整部4を設けたことにより、発光素子本体A内での多重反射が起こりにくくなり、外部への光取り出し効率が向上する。
【0098】
(参考例7)
本参考例の発光素子の基本構成は参考例3と略同じであって、図16に示すように、発光部2を構成するp形GaN層2bの表面に形成する電極3bが、p形GaN層2bの表面を略全面にわたって覆うように形成され、発光部2にて発光した光を基板1側へ反射する反射膜に兼用されている点が相違する。なお、参考例3と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0099】
しかして、本参考例の発光素子においても、参考例3と同様、屈折率調整部4を設けたことにより、発光素子本体A内での多重反射が起こりにくくなり、外部への光取り出し効率が向上する。また、本参考例の発光素子では、発光素子本体Aの厚み方向において発光部2側から光が放射されるのを防止して放射光の大部分が基板1側から放射されるようにすることができる。
【0100】
(参考例8)
本参考例の発光素子の基本構成は参考例1と略同じであって、図17に示すように、半導体材料からなる発光部2が発光部2にて発光する光に対して透明な基板1の厚み方向の一表面側に形成された面発光型の発光素子本体Aを備え、発光素子本体Aの光取出し面に沿った面内で屈折率の異なる2種類の媒質からなり屈折率を変化させた構造を有する屈折率調整部4が発光素子本体1の厚み寸法内に設けられており、基板1の形状が実施形態1とは相違する。すなわち、本参考例における基板1は、一表面が平面で且つ他表面が発光部2の中心から放射された光線束に対して臨界角以下となる複数の平面の集合により構成されており、当該他表面の全体に亘って実施形態1と同様の屈折率調整部4が形成されている(つまり、基板1の他表面を構成する複数の平面それぞれに屈折率調整部4が形成されている)。ここに、本参考例のように基板1の断面形状を台形状に形成する場合には、上記複数の平面のうち上記一表面とのなす角度が90°よりも小さな平面と、上記一表面とのなす角度が90°となる仮想平面とのなす角度θを20〜50°の範囲で設定すればよい。
【0101】
しかして、本参考例の発光素子では、発光素子本体Aの光取出し面に沿った面内で屈折率の異なる2種類の媒質からなり屈折率を変化させた構造を有する屈折率調整部4が発光素子本体Aの厚み寸法内に設けられていることにより、発光素子本体A内での多重反射が起こりにくくなり、外部への光取り出し効率が向上し、しかも、基板1の一表面が平面で且つ他表面が発光部2の中心から放射された光線束に対して臨界角以下となる複数の平面の集合からなることにより、発光部2の中心から放射された光線束が基板1の他表面で全反射されるの防止することができ、外部へ効率良く光を取り出すことができる。
【0102】
ところで、本参考例の発光素子における基板1は、矩形板状のサファイア基板に対して図18に示すようにレーザビーム9を複数方向から照射して除去加工を行うことにより上記複数の平面を有する形状に形成されており、上述のパルスレーザとしてレーザ光の波長が800nm、パルス幅が150fsのTi:サファイアレーザを用いるときには、基板1の形状加工に対する加工エネルギ密度を2J/mm2以上とすればよい。また、基板1の上記他表面を構成する複数の平面それぞれに屈折率調整部4を形成する場合には、図19に示すようにレーザビーム9を所望の平面に集光照射して除去加工を行いレーザビーム9を図19中に矢印Bで示すように基板1の他表面に沿って走査すればよい。なお、屈折率調整部4を形成するために基板1の他表面側に参考例1にて説明した凹部1aを形成する加工を行う際の加工エネルギ密度は、上述のパルスレーザとしてレーザ光の波長が800nm、パルス幅が150fsのTi:サファイアレーザを用いるときには、例えば2〜15J/mm2の範囲で設定すればよい。なお、本参考例では、基板1の他表面側に除去加工を施すことにより凹部1aを形成し凹部1a内の空気を媒質4aとしているが、実施形態1と同様に基板1の一部を改質加工することにより媒質4aを形成するようにしてもよい。
【0103】
(参考例9)
本参考例の発光素子の基本構成は参考例8と略同じであって、図20に示すように、基板1の形状が相違するだけである。なお、本参考例における基板1は、一表面が平面で且つ他表面が球面の一部からなる平凸レンズ状の形状に形成され、発光部2の中心と球面の中心とを一致させてある。要するに、本参考例における基板1は、半球状の形状に形成されている。なお、参考例8と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0104】
しかして、本参考例では、基板1の形状を一表面が平面で且つ他表面が球面の一部からなる平凸レンズ状に形成して発光部2の中心と球面の中心とを一致させてあることにより、発光部2の中心から放射された光線束が基板1の他表面で全反射されるの防止することができ、外部へ効率良く光を取り出すことができる。
【0105】
ところで、本参考例の発光素子における基板1は、サファイア基板に対して図21中に矢印Cで示すようにレーザビーム9を走査しながら除去加工を行うことにより半球状の形状に形成されており、上述のパルスレーザとしてレーザ光の波長が800nm、パルス幅が150fsのTi:サファイアレーザを用いるときには、基板1の形状加工に対する加工エネルギ密度を2J/mm2以上とすればよい。また、基板1の上記他表面に屈折率調整部4を形成する場合には、図22に示すようにレーザビーム9を所望の領域に集光照射して除去加工を行いレーザビーム9を図22中に矢印Bで示すように基板1の他表面に沿って走査すればよい。なお、屈折率調整部4を形成するために基板1の他表面側に参考例1にて説明した凹部1aを形成する加工を行う際の加工エネルギ密度は、上述のパルスレーザとしてレーザ光の波長が800nm、パルス幅が150fsのTi:サファイアレーザを用いるときには、例えば2〜15J/mm2の範囲で設定すればよい。なお、本参考例では、基板1の他表面側に除去加工を施すことにより凹部1aを形成し凹部1a内の空気を媒質4aとしているが、実施形態1と同様に基板1の一部を改質加工することにより媒質4aを形成するようにしてもよい。
【0106】
(参考例10)
本参考例の発光素子の基本構成は実施形態1と略同じであって、図23に示すように、発光部2の表面側に発光部2からの光に対して透明な材料からなる透明層5が形成され、透明層5の表面に当該表面を含む界面(透明層5表面と空気との界面)での発光部2からの光の全反射の発生を抑制する多数の微細な凹凸が形成されている点に特徴がある。ここに、透明層5は、発光部2の表面において電極3bが形成されていない部分の表面に設けてある。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0107】
ところで、透明層5の材料としては屈折率が発光部2において接する部分(p形GaN層2b)の屈折率と同等か或いは小さい材料を採用すればよく、例えば石英ガラスやポリカーボネイトなどを採用すれば、透明層5の表面への微細な凹凸の形成が容易になる。ここに、微細な凹凸は参考例3と同様に、パルスレーザを利用して透明層5の一部を除去加工することにより形成することができ、レーザ照射部分の周辺へ熱損傷が発生するのを防止することができる。なお、GaNの屈折率は2.0程度、石英ガラスの屈折率は1.46程度、ポリカーボネイトの屈折率は1.59程度である。また、透明層5は、発光素子本体Aの実装後に封止する樹脂により形成してもよい。
【0108】
しかして、本参考例の発光素子では、発光部2の表面側での全反射が起こりにくくなって、結果的に、発光素子本体A内での多重反射が起こりにくくなり、外部への光取り出し効率が向上するのである。しかも、発光部2の表面側からより多くの光を取り出すことができ、外部への光取り出し効率をより一層向上させることができる。また、発光素子本体Aを加工することなく外部への光取り出し効率を向上できるという利点がある。
【0109】
なお、本参考例の発光素子において、発光素子本体Aに実施形態1と同様の屈折率調整部4を設け、屈折率調整部4に透明層5を積層するようにすれば、外部への光の取り出し効率をさらに向上させることができる。
【0110】
(参考例11)
本参考例の発光素子の基本構成は実施形態1と略同じであって、図24に示すように、サファイア基板からなる基板1の他表面(図24における上面)側に発光部2からの光に対して透明な材料からなる透明層5が形成され、透明層5の表面に当該表面を含む界面(透明層5表面と空気との界面)での発光部2からの光の全反射の発生を抑制する多数の微細な凹凸が形成されている点に特徴がある。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0111】
ところで、透明層5の材料としては屈折率が基板1の屈折率と同等か或いは小さい材料を採用すればよく、例えば石英ガラスやポリカーボネイトなどを採用すれば、透明層5の表面への微細な凹凸の形成が容易になる。ここに、微細な凹凸は参考例3と同様に、パルスレーザを利用して透明層5の一部を除去加工することにより形成することができ、レーザ照射部分の周辺へ熱損傷が発生するのを防止することができる。なお、Al2O3の屈折率は1.768、石英ガラスの屈折率は1.46程度、ポリカーボネイトの屈折率は1.59程度である。また、透明層5は、発光素子本体Aの実装後に封止する樹脂により形成してもよい。
【0112】
また、参考例6と同様に、発光部2を構成するp形GaN層2bの表面に形成する電極3bが、p形GaN層2bの表面を略全面にわたって覆うように形成され、発光部2にて発光した光を基板1側へ反射する反射膜に兼用されている点が相違する。
【0113】
しかして、本参考例の発光素子では、発光素子本体A内での多重反射が起こりにくくなり、外部への光取り出し効率が向上するのである。しかも、発光素子本体Aの厚み方向において発光部2側から光が放射されるのを防止して放射光の大部分が基板1側から放射されるようにすることができる。また、発光素子本体Aを加工することなく外部への光取り出し効率を向上できるという利点がある。
【0114】
なお、本参考例の発光素子において、発光素子本体Aに実施形態1と同様の屈折率調整部4を設け、屈折率調整部4に透明層5を積層するようにすれば、外部への光の取り出し効率をさらに向上させることができる。
【0115】
ところで、本参考例では、パルスレーザを透明層5の表面へ照射して除去加工を行うことにより透明層5の表面へ微細な凹凸を形成しているが、透明層5の表面へパルスレーザを照射せずに、レーザを用いた型転写法により透明層5の表面へ凹凸を形成するようにしてもよく、レーザを用いた型転写法により透明層5の表面へ微細な凹凸を形成するプロセスを採用することによっても、上記凹凸の形成時に発光素子本体Aに熱損傷が生じるのを防止することができ、信頼性を損なうことなく外部への光の取り出し効率の向上を図った発光素子を提供することができる。
【0116】
ここに、レーザを用いた型転写法により透明層5の表面へ凹凸を形成する場合には、例えば、図25に示すように、透明層5とは別に透明材料で透明層5との対向面に微細な凹凸を有する型40を形成しておき、透明層5の表面へレーザを照射することで透明層5の表面を加熱してから、型40を押し当てることにより透明層5の表面へ微細な凹凸を転写することができる。また、型40を通して透明層5の表面へレーザを照射して透明層5の表面を加熱する過程と透明層5表面への型40の押し当ての過程とを同時に行うことも可能であり、これら2つの過程を同時に行うことにより生産性が向上する。なお、型40の材料としては、透明層5の材料よりも融点および軟化点が高い特性を有する材料を採用すればよく、例えば透明層5の材料として石英ガラスを採用した場合には、例えばサファイアを採用すればよい。また、型転写法において使用するレーザとしては、パルス幅が1ps以下の極短パルスレーザが望ましく、赤外光から紫外光まどの波長範囲で型40を透過する波長のものを用いれば、型40を通して透明層5の表面へレーザを照射して透明層5の表面を加熱する過程と透明層5表面への型40の押し当ての過程とを同時に行うプロセスの採用が可能である。また、型40を透明層5表面へ押し当てる前に透明層5の表面を加熱するプロセスを採用する場合には、レーザの種類は透明層5の表面を加熱できるものであれば特に限定されず、例えば、Ti:サファイアレーザやエキシマフェムト秒レーザなどを用いればよい。一例を挙げれば、透明層5の材料が石英ガラスで、加熱用のレーザとしてTi:サファイアレーザを用いる場合、0.1〜0.6J/mm2程度のレーザエネルギ密度で透明層5を軟化させることができる。
【0117】
(参考例12)
本参考例の発光素子の基本構成は参考例11と略同じであって、参考例11における透明層5の材料として、発光素子本体Aにおいて透明層5と接する部分の材料よりも屈折率の高い材料を採用する点に特徴がある。参考例11では透明層5はサファイア基板からなる基板1に接しているので、透明層5の材料としては、例えば、GaN、SiC、GaAs、GaPなどを採用すればよい。ここに、透明層5表面の微細な凹凸は参考例3と同様に、パルスレーザを利用して透明層5の一部を除去加工することにより形成することができ、レーザ照射部分の周辺へ熱損傷が発生するのを防止することができる。なお、Al2O3の屈折率は1.768、GaNの屈折率は2.00、SiCの屈折率は3.1〜4.1、GaAsの屈折率は3.3〜3.8、GaPの屈折率は3.31である。また、透明層5の表面に当該表面を含む界面(透明層5表面と空気との界面)での発光部2からの光の全反射の発生を抑制する多数の微細な凹凸が形成されている点は参考例8と同じである。
【0118】
しかして、本参考例の発光素子では、発光素子本体Aと透明層5との界面における反射が低減され、発光部2にて発光した光を効率良く透明層5へ導くことができ、外部への光の取り出し効率を向上させることができる。また、発光素子本体Aを加工することなく外部への光取り出し効率を向上できるという利点がある。
【0119】
なお、本参考例の発光素子において、発光素子本体Aに実施形態1と同様の屈折率調整部4を設け、屈折率調整部4に透明層5を積層するようにすれば、外部への光の取り出し効率をさらに向上させることができる。
【0120】
(参考例13)
本参考例の発光素子の基本構成は参考例11と略同じであり、図26に示すように、基板1の厚み方向の両面に屈折率調整部4,4が形成されている点が相違する。ここにおいて、屈折率調整部4,4は上記各実施形態および各参考例と同様にパルスレーザを用いた加工を行うことで形成することができる。すなわち、基板1と透明層5との界面付近、基板1と発光部2との界面付近それぞれにパルスレーザを集光照射して屈折率調整部4,4を形成することができる。なお、参考例11と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0121】
しかして、本参考例の発光素子では、基板1と透明層5との界面、基板1と発光部2との界面それぞれでの反射を抑制することができ、外部への光の取り出し効率をさらに向上させることができる。
【0122】
ところで、上記各実施形態および上記各参考例では屈折率調整部4が屈折率の異なる2種類の媒質からなる周期構造を有しているが、一部周期をずらしたり一部周期性をなくした準周期構造であってもよい。
【0123】
【発明の効果】
請求項1の発明は、半導体材料からなる発光部が該発光部にて発光する光に対して透明な基板の厚み方向の一表面側に形成された発光素子本体を備え、基板の厚み方向から光が取り出される発光素子であって、発光部に平行な面内で屈折率の異なる2種類の媒質からなり屈折率を変化させた構造を有する屈折率調整部が発光素子本体の厚み寸法内において前記基板の他表面側に設けられ、前記屈折率調整部は前記2種類の媒質の一方が前記発光素子本体の構成材料であり他方が前記発光素子本体の構成材料が改質された材料からなるものであり、発光素子本体内での多重反射が起こりにくくなり、外部への光取り出し効率が向上するという効果がある。また、前記屈折率調整部は、前記基板の前記他表面側に形成されているので、前記発光部にて発光した光が前記基板の他表面側で全反射されにくくなり、前記屈折率調整部は、前記2種類の媒質の一方が前記発光素子本体の構成材料であり他方が前記発光素子本体の構成材料が改質された材料からなるので、前記発光素子本体にレーザによる改質加工を施すことで前記屈折率調整部を形成することが可能となるという効果がある。
【0124】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記屈折率調整部は、前記発光部に平行な面内で屈折率の異なる2種類の媒質の周期構造もしくは準周期構造を有し、周期構造もしくは準周期構造の周期が発光部にて発光する光の波長の1/4〜4倍の値に設定されているので、光の進行方向における屈折率の変化を小さくすることができ、発光素子本体内での多重反射が起こりにくくなり、外部への光取り出し効率が向上するという効果がある。
【0134】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記基板とは屈折率の異なる多数の微細な柱状領域が前記発光部にて発光した光を前記基板の他表面側へ反射するように前記厚み方向を長手方向として前記光の波長の間隔で規則的に配列された反射部を前記基板内に有するので、前記発光部にて発光した光を前記基板の他表面側へ反射させることができ、前記基板の側面から光が放射されるのを防止することができるとともに前記基板の他表面側へ効率良く光を導くことができ、前記発光部に平行な面から外部へ効率良く光を取り出すことができるという効果がある。
【0135】
請求項4の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記発光素子本体の光取り出し面の面積を調整し且つ前記発光部からの光を光取り出し面側へ反射するフォトニック結晶が前記基板内に形成されているので、前記基板の側面から光が放射されるのを防止することができるとともに前記基板の光取り出し面側へ効率良く光を導くことができ、前記発光部に平行な面から外部へ効率良く光を取り出すことができるという効果がある。
【0136】
請求項5の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記発光部にて発光した光を前記基板側へ反射するように前記光の波長の1/2の間隔で規則的に配列された反射部を前記発光部内に有するので、前記発光部にて発光した光を前記基板側へ反射させることができて前記基板の他表面側へ効率良く光を導くことができ、前記発光部に平行な面から外部へ効率良く光を取り出すことができるという効果がある。
【0146】
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の発光素子の製造方法であって、前記屈折率調整部を形成する工程では、前記発光素子本体におけるレーザ照射部分周辺への熱損傷を生じないパルス幅のパルスレーザを集光照射してレーザ照射部分を加工するので、前記屈折率調整部を非接触で組成の変化なしに形成することができ、しかも、前記屈折率調整部の形成時に前記発光素子本体に熱損傷が生じるのを防止することができ、前記屈折率調整部の形成に伴う機械的強度の低下を防止できるから、信頼性を損なうことなく外部への光の取り出し効率の向上を図った発光素子を提供することができるという効果がある。
【0147】
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の発光素子の製造方法であって、前記屈折率調整部を形成する工程では、前記発光素子本体におけるレーザ照射部分周辺への熱損傷を生じないパルス幅のパルスレーザを前記発光素子本体における前記屈折率調整部の形成予定領域に複数方向から同時に照射して照射光同士を互いに干渉させて加工するので、前記屈折率調整部を非接触で組成の変化なしに形成することができ、しかも、前記屈折率調整部の形成時に前記発光素子本体に熱損傷が生じるのを防止することができ、前記屈折率調整部の形成に伴う機械的強度の低下を防止できるから、信頼性を損なうことなく外部への光の取り出し効率の向上を図った発光素子を提供することができるという効果がある。また、前記屈折率調整部を一括して形成することが可能であり、請求項6の発明に比べて生産性を向上させることができることができる。
【0149】
請求項8の発明は、請求項3記載の発光素子の製造方法であって、前記反射部を形成する工程では、前記基板内にレーザ照射部分周辺への熱損傷の発生を生じないパルス幅のパルスレーザを集光照射して前記レーザ照射部分を改質することにより前記各柱状領域を形成するので、前記基板内に非接触で前記反射部を容易に形成することができ、しかも、前記反射部の形成に伴って熱損傷が生じるのを防止することができるという効果がある。
【0150】
請求項9の発明は、請求項4記載の発光素子の製造方法であって、前記フォトニック結晶を形成する工程では、前記基板内にレーザ照射部分周辺への熱損傷の発生を生じないパルス幅のパルスレーザを集光照射して前記レーザ照射部分を改質するので、前記基板内に非接触で前記フォトニック結晶を容易に形成することができ、しかも、前記フォトニック結晶の形成に伴って熱損傷が生じるのを防止することができるという効果がある。
【0151】
請求項10の発明は、請求項5記載の発光素子の製造方法であって、前記反射部を形成する工程では、前記発光部内にレーザ照射部分周辺への熱損傷の発生を生じないパルス幅のパルスレーザを集光照射して前記レーザ照射部分を改質するので、前記発光部内に非接触で前記反射部を容易に形成することができ、しかも、前記反射部の形成に伴って熱損傷が生じるのを防止することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態1を示し、(a)は概略断面図、(b)は(a)の要部拡大図である。
【図2】 同上の要部平面図である。
【図3】 同上の他の構成例の要部平面図である。
【図4】 同上の別の構成例の要部説明図である。
【図5】 参考例1を示し、(a)は概略断面図、(b)は(a)の要部拡大図である。
【図6】 参考例2を示し、(a)は概略断面図、(b)は(a)の要部拡大図、(c)は要部平面図である。
【図7】 同上の製造方法の説明図である。
【図8】 参考例3を示し、(a)は概略断面図、(b)は(a)の要部拡大図である。
【図9】 参考例4を示し、(a)は概略断面図、(b)は(a)の要部拡大図である。
【図10】 実施形態2を示し、(a)は概略断面図、(b)は概略平面図である。
【図11】 実施形態3を示す概略断面図である。
【図12】 (a)は図11のC−C’断面図、(b)は図11のD−D’断面図、(c)は図11のE−E’断面図である。
【図13】 実施形態4を示す概略断面図である。
【図14】 参考例5を示し、(a)は要部平面図、(b)は要部断面図である。
【図15】 参考例6を示す概略断面図である。
【図16】 参考例7を示す概略断面図である。
【図17】 参考例8を示す概略断面図である。
【図18】 同上の製造方法の説明図である。
【図19】 同上の製造方法の説明図である。
【図20】 参考例9を示す概略断面図である。
【図21】 同上の製造方法の説明図である。
【図22】 同上の製造方法の説明図である。
【図23】 参考例10を示す概略断面図である。
【図24】 参考例11を示す概略断面図である。
【図25】 同上の製造方法の一例の説明図である。
【図26】 参考例13を示す概略断面図である。
【図27】 従来例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 発光部
2a n形GaN層
2b p形GaN層
3a,3b 電極
4 屈折率調整部
4a 媒質
4b 媒質
A 発光素子本体
Claims (10)
- 半導体材料からなる発光部が該発光部にて発光する光に対して透明な基板の厚み方向の一表面側に形成された発光素子本体を備え、基板の厚み方向から光が取り出される発光素子であって、発光部に平行な面内で屈折率の異なる2種類の媒質からなり屈折率を変化させた構造を有する屈折率調整部が発光素子本体の厚み寸法内において前記基板の他表面側に設けられ、前記屈折率調整部は前記2種類の媒質の一方が前記発光素子本体の構成材料であり他方が前記発光素子本体の構成材料が改質された材料からなることを特徴とする発光素子。
- 前記屈折率調整部は、前記発光部に平行な面内で屈折率の異なる2種類の媒質の周期構造もしくは準周期構造を有し、周期構造もしくは準周期構造の周期が発光部にて発光する光の波長の1/4〜4倍の値に設定されてなることを特徴とする請求項1記載の発光素子。
- 前記基板とは屈折率の異なる多数の微細な柱状領域が前記発光部にて発光した光を前記基板の他表面側へ反射するように前記厚み方向を長手方向として前記光の波長の間隔で規則的に配列された反射部を前記基板内に有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の発光素子。
- 前記発光素子本体の光取り出し面の面積を調整し且つ前記発光部からの光を光取り出し面側へ反射するフォトニック結晶が前記基板内に形成されてなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の発光素子。
- 前記発光部にて発光した光を前記基板側へ反射するように前記光の波長の1/2の間隔で規則的に配列された反射部を前記発光部内に有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の発光素子。
- 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の発光素子の製造方法であって、前記屈折率調整部を形成する工程では、前記発光素子本体におけるレーザ照射部分周辺への熱損傷を生じないパルス幅のパルスレーザを集光照射してレーザ照射部分を加工することを特徴とする発光素子の製造方法。
- 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の発光素子の製造方法であって、前記屈折率調整部を形成する工程では、前記発光素子本体におけるレーザ照射部分周辺への熱損傷を生じないパルス幅のパルスレーザを前記発光素子本体における前記屈折率調整部の形成予定領域に複数方向から同時に照射して照射光同士を互いに干渉させて加工することを特徴とする発光素子の製造方法。
- 請求項3記載の発光素子の製造方法であって、前記反射部を形成する工程では、前記基板内にレーザ照射部分周辺への熱損傷の発生を生じないパルス幅のパルスレーザを集光照射して前記レーザ照射部分を改質することにより前記各柱状領域を形成することを特徴とする発光素子の製造方法。
- 請求項4記載の発光素子の製造方法であって、前記フォトニック結晶を形成する工程では、前記基板内にレーザ照射部分周辺への熱損傷の発生を生じないパルス幅のパルスレーザを集光照射して前記レーザ照射部分を改質することを特徴とする発光素子の製造方法。
- 請求項5記載の発光素子の製造方法であって、前記反射部を形成する工程では、前記発光部内にレーザ照射部分周辺への熱損傷の発生を生じないパルス幅のパルスレーザを集光照射して前記レーザ照射部分を改質することを特徴とする発光素子の製造方法。
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