JP4776994B2 - 加工対象物切断方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板と、複数の機能素子を有して基板の表面に設けられた積層部とを備える加工対象物を切断予定ラインに沿って機能素子毎に切断する加工対象物切断方法に関する。
従来におけるこの種の技術として、ウェハ状の加工対象物の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射することで、切断予定ラインに沿った改質領域を加工対象物の内部に複数列形成し、その改質領域を切断の起点とするというレーザ加工方法がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−205180号公報
上述したようなレーザ加工方法は、加工対象物が厚い場合に特に有効となる技術である。それは、加工対象物が厚い場合でも、切断予定ラインに沿った改質領域の列数を増やすことによって、加工対象物を切断予定ラインに沿って精度良く切断することができるからである。そして、このような技術に関しては、切断品質を維持した上での加工時間の短時間化が望まれている。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、基板と、複数の機能素子を有して基板の表面に設けられた積層部とを備える加工対象物を、その基板が厚い場合であっても、切断予定ラインに沿って機能素子毎に短時間で精度良く切断することができる加工対象物切断方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る加工対象物切断方法は、基板と、複数の機能素子を有して基板の表面に設けられた積層部とを備える加工対象物を、x軸方向及びy軸方向に延在するように格子状に設定された切断予定ラインに沿って機能素子毎に切断する加工対象物切断方法であって、基板の内部に集光点を合わせて積層部側からレーザ光を照射することにより、切断予定ラインに沿って、基板の厚さ方向の中心位置から基板の裏面側に偏倚した第1の改質領域を基板の内部に形成する工程と、基板の内部に集光点を合わせて積層部側からレーザ光を照射することにより、切断予定ラインに沿って、基板の厚さ方向の中心位置から基板の表面側に偏倚した第2の改質領域を基板の内部に形成し、第2の改質領域から基板の表面に割れを生じさせる工程と、第1及び第2の改質領域を形成した後に、基板の裏面に取り付けられた拡張可能部材を拡張させる工程と、拡張可能部材を拡張させた状態で、拡張可能部材を介して基板の裏面に対し、x軸方向に延在する切断予定ラインに沿って順次に押圧部材を押し当てることにより、割れが開くように加工対象物に応力を生じさせ、x軸方向に延在する切断予定ラインに沿って加工対象物を短冊状に切断する工程と、加工対象物を短冊状に切断した後に、拡張可能部材を拡張させた状態で、拡張可能部材を介して基板の裏面に対し、y軸方向に延在する切断予定ラインに沿って順次に押圧部材を押し当てることにより、割れが開くように加工対象物に応力を生じさせ、y軸方向に延在する切断予定ラインに沿って加工対象物をチップ状に切断する工程と、を含むことを特徴とする。ここで、拡張可能部材は、リング状の支持フレームの開口部を覆い且つ加工対象物が開口部に位置するように支持フレームに張られており、拡張可能部材を拡張させる工程では、支持フレームをベースに固定した状態で、ベースの内側に配置された拡張部材をz軸方向に移動させることにより、拡張可能部材を拡張させ、加工対象物を短冊状に切断する工程では、拡張部材をz軸方向に移動させた状態で、拡張部材の内側に配置された押圧部材をz軸方向に移動させた後、y軸方向に移動させることにより、x軸方向に延在する切断予定ラインに沿って順次に押圧部材を押し当て、加工対象物をチップ状に切断する工程では、拡張部材をz軸方向に移動させた状態で、拡張部材の内側に配置された押圧部材をz軸方向に移動させた後、x軸方向に移動させることにより、y軸方向に延在する切断予定ラインに沿って順次に押圧部材を押し当てるようにしてもよい。
この加工対象物切断方法においては、基板の厚さ方向の中心位置から基板の裏面側に偏倚した第1の改質領域と、基板の厚さ方向の中心位置から基板の表面側に偏倚した第2の改質領域とが切断予定ラインに沿って基板の内部に形成されると共に、第2の改質領域から基板の表面に割れが生じさせられる。そして、この状態でその割れが開くように加工対象物に応力が生じさせられるため、その割れが積層部及び第1の改質領域に向かって伸展することになり、加工対象物が切断予定ラインに沿って精度良く切断される。しかも、このとき、基板の裏面に取り付けられた拡張可能部材が拡張させられているため、加工対象物が切断された直後に対向する切断面が離間することになり、対向する切断面同士の接触によるチッピングやクラッキングの発生が防止される。これにより、例えば、基板が厚い場合に、切断予定ラインに沿った改質領域の列数を増やすことによって、加工対象物を切断予定ラインに沿って切断する技術に比べ、切断品質を維持した上での加工時間の短時間化を図ることができる。従って、この加工対象物切断方法によれば、基板と、複数の機能素子を有して基板の表面に設けられた積層部とを備える加工対象物を、その基板が厚い場合であっても、切断予定ラインに沿って機能素子毎に短時間で精度良く切断することが可能になる。そして、基板の裏面に対し、拡張可能部材を介して押圧部材を押し当てることにより、割れが開くように加工対象物に応力を生じさせるので、容易且つ確実に、割れが開くような応力を加工対象物に生じさせることができる。
ここで、機能素子とは、例えば、結晶成長により形成された半導体動作層、フォトダイオード等の受光素子、レーザダイオード等の発光素子、回路として形成された回路素子等を意味する。また、「基板の厚さ方向の中心位置から基板の裏面側に偏倚した第1の改質領域」とは、第1の改質領域の全ての部分が基板の厚さ方向の中心位置に対して基板の裏面側に位置していることを意味する。一方、「基板の厚さ方向の中心位置から基板の表面側に偏倚した第2の改質領域」とは、第2の改質領域の全ての部分が基板の厚さ方向の中心位置に対して基板の表面側に位置していることを意味する。なお、第1及び第2の改質領域は、基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射して、多光子吸収或いは他の光吸収を基板の内部で生じさせることにより形成される。
また、基板において切断予定ラインに沿った部分では、基板の厚さ方向の中心位置に対して基板の表面側の部分における第2の改質領域の形成密度は、基板の厚さ方向の中心位置に対して基板の裏面側の部分における第1の改質領域の形成密度より高いことが好ましい。更に、基板において切断予定ラインに沿った部分では、第2の改質領域の列数は、第1の改質領域の列数より多いことが好ましい。これらによれば、基板と、複数の機能素子を有して基板の表面に設けられた積層部とを備える加工対象物を、その基板が厚い場合であっても、切断予定ラインに沿って機能素子毎に、より一層精度良く切断することが可能になる。
ここで、基板の厚さ方向の中心位置に対して基板の裏面側の部分における第1の改質領域の形成密度とは、その部分に対して第1の改質領域が占める割合を意味する。同様に、基板の厚さ方向の中心位置に対して基板の表面側の部分における第2の改質領域の形成密度とは、その部分に対して第2の改質領域が占める割合を意味する。
また、第1の改質領域を基板の内部に形成した後に、第2の改質領域を基板の内部に形成し、第2の改質領域から基板の表面に割れを生じさせることが好ましい。この場合、各改質領域を形成するに際し、レーザ光が入射する基板の表面とレーザ光の集光点との間には改質領域や割れが存在しないため、既に形成された改質領域等によるレーザ光の散乱、吸収等が起こることはない。従って、各改質領域を確実に形成することが可能になる。
また、基板は半導体基板であり、第1及び第2の改質領域は溶融処理領域を含む場合がある。基板が半導体基板であると、第1及び第2の改質領域として、溶融処理領域を含む改質領域が形成される場合がある。
本発明によれば、基板と、複数の機能素子を有して基板の表面に設けられた積層部とを備える加工対象物を、その基板が厚い場合であっても、切断予定ラインに沿って機能素子毎に短時間で精度良く切断することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本実施形態のレーザ加工方法では、加工対象物の内部に改質領域を形成するために多光子吸収という現象を利用する。そこで、最初に、多光子吸収により改質領域を形成するためのレーザ加工方法について説明する。
材料の吸収のバンドギャップEよりも光子のエネルギーhνが小さいと光学的に透明となる。よって、材料に吸収が生じる条件はhν>Eである。しかし、光学的に透明でも、レーザ光の強度を非常に大きくするとnhν>Eの条件(n=2,3,4,・・・)で材料に吸収が生じる。この現象を多光子吸収という。パルス波の場合、レーザ光の強度はレーザ光の集光点のピークパワー密度(W/cm)で決まり、例えばピークパワー密度が1×10(W/cm)以上の条件で多光子吸収が生じる。ピークパワー密度は、(集光点におけるレーザ光の1パルス当たりのエネルギー)÷(レーザ光のビームスポット断面積×パルス幅)により求められる。また、連続波の場合、レーザ光の強度はレーザ光の集光点の電界強度(W/cm)で決まる。
このような多光子吸収を利用する本実施形態に係るレーザ加工方法の原理について、図1〜図6を参照して説明する。図1に示すように、板状の加工対象物1の表面3には、加工対象物1を切断するための切断予定ライン5がある。切断予定ライン5は直線状に延びた仮想線である。本実施形態に係るレーザ加工方法では、図2に示すように、多光子吸収が生じる条件で加工対象物1の内部に集光点Pを合わせてレーザ光Lを照射して改質領域7を形成する。なお、集光点Pとは、レーザ光Lが集光する箇所のことである。また、切断予定ライン5は、直線状に限らず曲線状であってもよいし、仮想線に限らず加工対象物1に実際に引かれた線であってもよい。
そして、レーザ光Lを切断予定ライン5に沿って(すなわち、図1の矢印A方向に)相対的に移動させることにより、集光点Pを切断予定ライン5に沿って移動させる。これにより、図3〜図5に示すように、改質領域7が切断予定ライン5に沿って加工対象物1の内部に形成され、この改質領域7が切断起点領域8となる。ここで、切断起点領域8とは、加工対象物1が切断される際に切断(割れ)の起点となる領域を意味する。この切断起点領域8は、改質領域7が連続的に形成されることで形成される場合もあるし、改質領域7が断続的に形成されることで形成される場合もある。
本実施形態に係るレーザ加工方法は、加工対象物1がレーザ光Lを吸収することにより加工対象物1を発熱させて改質領域7を形成するものではない。加工対象物1にレーザ光Lを透過させ加工対象物1の内部に多光子吸収を発生させて改質領域7を形成している。よって、加工対象物1の表面3ではレーザ光Lがほとんど吸収されないので、加工対象物1の表面3が溶融することはない。
加工対象物1の内部に切断起点領域8を形成すると、この切断起点領域8を起点として割れが発生し易くなるため、図6に示すように、比較的小さな力で加工対象物1を切断することができる。よって、加工対象物1の表面3に不必要な割れを発生させることなく、加工対象物1を高精度に切断することが可能になる。
この切断起点領域8を起点とした加工対象物1の切断には、次の2通りが考えられる。1つは、切断起点領域8形成後、加工対象物1に人為的な力が印加されることにより、切断起点領域8を起点として加工対象物1が割れ、加工対象物1が切断される場合である。これは、例えば加工対象物1の厚さが大きい場合の切断である。人為的な力が印加されるとは、例えば、加工対象物1の切断起点領域8に沿って加工対象物1に曲げ応力やせん断応力を加えたり、加工対象物1に温度差を与えることにより熱応力を発生させたりすることである。他の1つは、切断起点領域8を形成することにより、切断起点領域8を起点として加工対象物1の断面方向(厚さ方向)に向かって自然に割れ、結果的に加工対象物1が切断される場合である。これは、例えば加工対象物1の厚さが小さい場合には、1列の改質領域7により切断起点領域8が形成されることで可能となり、加工対象物1の厚さが大きい場合には、厚さ方向に複数列形成された改質領域7により切断起点領域8が形成されることで可能となる。なお、この自然に割れる場合も、切断する箇所において、切断起点領域8が形成されていない部位に対応する部分の表面3上にまで割れが先走ることがなく、切断起点領域8を形成した部位に対応する部分のみを割断することができるので、割断を制御よくすることができる。近年、シリコンウェハ等の加工対象物1の厚さは薄くなる傾向にあるので、このような制御性のよい割断方法は大変有効である。
さて、本実施形態に係るレーザ加工方法において、多光子吸収により形成される改質領域としては、次の(1)〜(4)の場合がある。
(1)改質領域が1つ又は複数のクラックを含むクラック領域の場合
加工対象物(例えばガラスやLiTaOからなる圧電材料)の内部に集光点を合わせて、集光点における電界強度が1×10(W/cm)以上で且つパルス幅が1μs以下の条件でレーザ光を照射する。このパルス幅の大きさは、多光子吸収を生じさせつつ加工対象物の表面に余計なダメージを与えずに、加工対象物の内部にのみクラック領域を形成できる条件である。これにより、加工対象物の内部には多光子吸収による光学的損傷という現象が発生する。この光学的損傷により加工対象物の内部に熱ひずみが誘起され、これにより加工対象物の内部にクラック領域が形成される。電界強度の上限値としては、例えば1×1012(W/cm)である。パルス幅は例えば1ns〜200nsが好ましい。なお、多光子吸収によるクラック領域の形成は、例えば、第45回レーザ熱加工研究会論文集(1998年.12月)の第23頁〜第28頁の「固体レーザー高調波によるガラス基板の内部マーキング」に記載されている。
本発明者は、電界強度とクラックの大きさとの関係を実験により求めた。実験条件は次ぎの通りである。
(A)加工対象物:パイレックス(登録商標)ガラス(厚さ700μm)
(B)レーザ
光源:半導体レーザ励起Nd:YAGレーザ
波長:1064nm
レーザ光スポット断面積:3.14×10−8cm
発振形態:Qスイッチパルス
繰り返し周波数:100kHz
パルス幅:30ns
出力:出力<1mJ/パルス
レーザ光品質:TEM00
偏光特性:直線偏光
(C)集光用レンズ
レーザ光波長に対する透過率:60パーセント
(D)加工対象物が載置される載置台の移動速度:100mm/秒
なお、レーザ光品質がTEM00とは、集光性が高くレーザ光の波長程度まで集光可能を意味する。
図7は上記実験の結果を示すグラフである。横軸はピークパワー密度であり、レーザ光がパルスレーザ光なので電界強度はピークパワー密度で表される。縦軸は1パルスのレーザ光により加工対象物の内部に形成されたクラック部分(クラックスポット)の大きさを示している。クラックスポットが集まりクラック領域となる。クラックスポットの大きさは、クラックスポットの形状のうち最大の長さとなる部分の大きさである。グラフ中の黒丸で示すデータは集光用レンズ(C)の倍率が100倍、開口数(NA)が0.80の場合である。一方、グラフ中の白丸で示すデータは集光用レンズ(C)の倍率が50倍、開口数(NA)が0.55の場合である。ピークパワー密度が1011(W/cm)程度から加工対象物の内部にクラックスポットが発生し、ピークパワー密度が大きくなるに従いクラックスポットも大きくなることが分かる。
次に、クラック領域形成による加工対象物の切断のメカニズムについて、図8〜図11を参照して説明する。図8に示すように、多光子吸収が生じる条件で加工対象物1の内部に集光点Pを合わせてレーザ光Lを照射して切断予定ラインに沿って内部にクラック領域9を形成する。クラック領域9は1つ又は複数のクラックを含む領域である。このように形成されたクラック領域9が切断起点領域となる。図9に示すように、クラック領域9を起点として(すなわち、切断起点領域を起点として)クラックがさらに成長し、図10に示すように、クラックが加工対象物1の表面3と裏面21とに到達し、図11に示すように、加工対象物1が割れることにより加工対象物1が切断される。加工対象物1の表面3と裏面21とに到達するクラックは自然に成長する場合もあるし、加工対象物1に力が印加されることにより成長する場合もある。
(2)改質領域が溶融処理領域の場合
加工対象物(例えばシリコンのような半導体材料)の内部に集光点を合わせて、集光点における電界強度が1×10(W/cm)以上で且つパルス幅が1μs以下の条件でレーザ光を照射する。これにより加工対象物の内部は多光子吸収によって局所的に加熱される。この加熱により加工対象物の内部に溶融処理領域が形成される。溶融処理領域とは一旦溶融後再固化した領域や、まさに溶融状態の領域や、溶融状態から再固化する状態の領域であり、相変化した領域や結晶構造が変化した領域ということもできる。また、溶融処理領域とは単結晶構造、非晶質構造、多結晶構造において、ある構造が別の構造に変化した領域ということもできる。つまり、例えば、単結晶構造から非晶質構造に変化した領域、単結晶構造から多結晶構造に変化した領域、単結晶構造から非晶質構造及び多結晶構造を含む構造に変化した領域を意味する。加工対象物がシリコン単結晶構造の場合、溶融処理領域は例えば非晶質シリコン構造である。電界強度の上限値としては、例えば1×1012(W/cm)である。パルス幅は例えば1ns〜200nsが好ましい。
本発明者は、シリコンウェハの内部で溶融処理領域が形成されることを実験により確認した。実験条件は次の通りである。
(A)加工対象物:シリコンウェハ(厚さ350μm、外径4インチ)
(B)レーザ
光源:半導体レーザ励起Nd:YAGレーザ
波長:1064nm
レーザ光スポット断面積:3.14×10−8cm
発振形態:Qスイッチパルス
繰り返し周波数:100kHz
パルス幅:30ns
出力:20μJ/パルス
レーザ光品質:TEM00
偏光特性:直線偏光
(C)集光用レンズ
倍率:50倍
N.A.:0.55
レーザ光波長に対する透過率:60パーセント
(D)加工対象物が載置される載置台の移動速度:100mm/秒
図12は、上記条件でのレーザ加工により切断されたシリコンウェハの一部における断面の写真を表した図である。シリコンウェハ11の内部に溶融処理領域13が形成されている。なお、上記条件により形成された溶融処理領域13の厚さ方向の大きさは100μm程度である。
溶融処理領域13が多光子吸収により形成されたことを説明する。図13は、レーザ光の波長とシリコン基板の内部の透過率との関係を示すグラフである。ただし、シリコン基板の表面側と裏面側それぞれの反射成分を除去し、内部のみの透過率を示している。シリコン基板の厚さtが50μm、100μm、200μm、500μm、1000μmの各々について上記関係を示した。
例えば、Nd:YAGレーザの波長である1064nmにおいて、シリコン基板の厚さが500μm以下の場合、シリコン基板の内部ではレーザ光が80%以上透過することが分かる。図12に示すシリコンウェハ11の厚さは350μmであるので、多光子吸収による溶融処理領域13はシリコンウェハ11の中心付近、つまり表面から175μmの部分に形成される。この場合の透過率は、厚さ200μmのシリコンウェハを参考にすると、90%以上なので、レーザ光がシリコンウェハ11の内部で吸収されるのは僅かであり、ほとんどが透過する。このことは、シリコンウェハ11の内部でレーザ光が吸収されて、溶融処理領域13がシリコンウェハ11の内部に形成(つまりレーザ光による通常の加熱で溶融処理領域が形成)されたものではなく、溶融処理領域13が多光子吸収により形成されたことを意味する。多光子吸収による溶融処理領域の形成は、例えば、溶接学会全国大会講演概要第66集(2000年4月)の第72頁〜第73頁の「ピコ秒パルスレーザによるシリコンの加工特性評価」に記載されている。
なお、シリコンウェハは、溶融処理領域によって形成される切断起点領域を起点として断面方向に向かって割れを発生させ、その割れがシリコンウェハの表面と裏面とに到達することにより、結果的に切断される。シリコンウェハの表面と裏面に到達するこの割れは自然に成長する場合もあるし、シリコンウェハに力が印加されることにより成長する場合もある。そして、切断起点領域からシリコンウェハの表面と裏面とに割れが自然に成長する場合には、切断起点領域を形成する溶融処理領域が溶融している状態から割れが成長する場合と、切断起点領域を形成する溶融処理領域が溶融している状態から再固化する際に割れが成長する場合とのいずれもある。ただし、どちらの場合も溶融処理領域はシリコンウェハの内部のみに形成され、切断後の切断面には、図12のように内部にのみ溶融処理領域が形成されている。このように、加工対象物の内部に溶融処理領域によって切断起点領域を形成すると、割断時、切断起点領域ラインから外れた不必要な割れが生じにくいので、割断制御が容易となる。
(3)改質領域が溶融処理領域及び微小空洞の場合
加工対象物(例えばシリコンのような半導体材料)の内部に集光点を合わせて、集光点における電界強度が1×10(W/cm)以上で且つパルス幅が1μs以下の条件でレーザ光を照射する。これにより、加工対象物の内部には溶融処理領域と微小空洞とが形成される場合がある。なお、電界強度の上限値としては、例えば1×1012(W/cm)である。パルス幅は例えば1ns〜200nsが好ましい。
図14に示すように、シリコンウェハ11の表面3側からレーザ光Lを入射させた場合、微小空洞14は、溶融処理領域13に対して裏面21側に形成される。図14では、溶融処理領域13と微小空洞14とが離れて形成されているが、溶融処理領域13と微小空洞14とが連続して形成される場合もある。つまり、多光子吸収によって溶融処理領域13及び微小空洞14が対になって形成される場合、微小空洞14は、溶融処理領域13に対してシリコンウェハ11におけるレーザ光入射面の反対側に形成されることになる。
このように、シリコンウェハ11にレーザ光Lを透過させシリコンウェハ11の内部に多光子吸収を発生させて溶融処理領域13を形成した場合に、それぞれの溶融処理領域13に対応した微小空洞14が形成される原理については必ずしも明らかではない。ここでは、溶融処理領域13及び微小空洞14が対になった状態で形成される原理に関して本発明者らが想定する2つの仮説を説明する。
本発明者らが想定する第1の仮説は次の通りである。すなわち、図15に示すように、シリコンウェハ11の内部の集光点Pに焦点を合わせてレーザ光Lを照射すると、集光点Pの近傍に溶融処理領域13が形成される。従来は、このレーザ光Lとして、レーザ光源から照射されるレーザ光Lの中心部分の光(図15中、L4及びL5に相当する部分の光)を使用することとしていた。これは、レーザ光Lのガウシアン分布の中心部分を使用するためである。
本発明者らはレーザ光Lがシリコンウェハ11の表面3に与える影響をおさえるためにレーザ光Lを広げることとした。その一手法として、レーザ光源から照射されるレーザ光Lを所定の光学系でエキスパンドしてガウシアン分布の裾野を広げて、レーザ光Lの周辺部分の光(図15中、L1〜L3及びL6〜L8に相当する部分の光)のレーザ強度を相対的に上昇させることとした。このようにエキスパンドしたレーザ光Lをシリコンウェハ11に透過させると、既に説明したように集光点Pの近傍では溶融処理領域13が形成され、その溶融処理領域13に対応した部分に微小空洞14が形成される。つまり、溶融処理領域13と微小空洞14とはレーザ光Lの光軸(図15中の一点鎖線)に沿った位置に形成される。微小空洞14が形成される位置は、レーザ光Lの周辺部分の光(図15中、L1〜L3及びL6〜L8に相当する部分の光)が理論上集光される部分に相当する。
このようにレーザ光Lの中心部分の光(図15中、L4及びL5に相当する部分の光)と、レーザ光Lの周辺部分の光(図15中、L1〜L3及びL6〜L8に相当する部分の光)とがそれぞれ集光される部分がシリコンウェハ11の厚さ方向において異なるのは、レーザ光Lを集光するレンズの球面収差によるものと考えられる。本発明者らが想定する第1の仮説は、この集光位置の差が何らかの影響を及ぼしているのではないかというものである。
本発明者らが想定する第2の仮説は、レーザ光Lの周辺部分の光(図15中、L1〜L3及びL6〜L8に相当する部分の光)が集光される部分は理論上のレーザ集光点であるから、この部分の光強度が高く微細構造変化が起こっているためにその周囲が実質的に結晶構造が変化していない微小空洞14が形成され、溶融処理領域13が形成されている部分は熱的な影響が大きく単純に溶解して再固化したというものである。
ここで、溶融処理領域13は上記(2)で述べた通りのものであるが、微小空洞14は、その周囲が実質的に結晶構造が変化していないものである。シリコンウェハ11がシリコン単結晶構造の場合には、微小空洞14の周囲はシリコン単結晶構造のままの部分が多い。
本発明者らは、シリコンウェハ11の内部で溶融処理領域13及び微小空洞14が形成されることを実験により確認した。実験条件は次の通りである。
(A)加工対象物:シリコンウェハ(厚さ100μm)
(B)レーザ
光源:半導体レーザ励起Nd:YAGレーザ
波長:1064nm
繰り返し周波数:40kHz
パルス幅:30ns
パルスピッチ:7μm
加工深さ:8μm
パルスエネルギー:50μJ/パルス
(C)集光用レンズ
NA:0.55
(D)加工対象物が載置される載置台の移動速度:280mm/秒
図16は、上記条件でのレーザ加工により切断されたシリコンウェハ11の切断面の写真を表した図である。図16において(a)と(b)とは同一の切断面の写真を異なる縮尺で示したものである。同図に示すように、シリコンウェハ11の内部には、1パルスのレーザ光Lの照射により形成された溶融処理領域13及び微小空洞14の対が、切断面に沿って(すなわち、切断予定ラインに沿って)所定のピッチで形成されている。
なお、図16に示す切断面の溶融処理領域13は、シリコンウェハ11の厚さ方向(図中の上下方向)の幅が13μm程度で、レーザ光Lを移動する方向(図中の左右方向)の幅が3μm程度である。また、微小空洞14は、シリコンウェハ11の厚さ方向の幅が7μm程度で、レーザ光Lを移動する方向の幅が1.3μm程度である。溶融処理領域13と微小空洞14との間隔は1.2μm程度である。
(4)改質領域が屈折率変化領域の場合
加工対象物(例えばガラス)の内部に集光点を合わせて、集光点における電界強度が1×10(W/cm)以上で且つパルス幅が1ns以下の条件でレーザ光を照射する。パルス幅を極めて短くして、多光子吸収を加工対象物の内部に起こさせると、多光子吸収によるエネルギーが熱エネルギーに転化せずに、加工対象物の内部にはイオン価数変化、結晶化又は分極配向等の永続的な構造変化が誘起されて屈折率変化領域が形成される。電界強度の上限値としては、例えば1×1012(W/cm)である。パルス幅は例えば1ns以下が好ましく、1ps以下がさらに好ましい。多光子吸収による屈折率変化領域の形成は、例えば、第42回レーザ熱加工研究会論文集(1997年.11月)の第105頁〜第111頁の「フェムト秒レーザー照射によるガラス内部への光誘起構造形成」に記載されている。
以上、多光子吸収により形成される改質領域として(1)〜(4)の場合を説明したが、ウェハ状の加工対象物の結晶構造やその劈開性などを考慮して切断起点領域を次のように形成すれば、その切断起点領域を起点として、より一層小さな力で、しかも精度良く加工対象物を切断することが可能になる。
すなわち、シリコンなどのダイヤモンド構造の単結晶半導体からなる基板の場合は、(111)面(第1劈開面)や(110)面(第2劈開面)に沿った方向に切断起点領域を形成するのが好ましい。また、GaAsなどの閃亜鉛鉱型構造のIII−V族化合物半導体からなる基板の場合は、(110)面に沿った方向に切断起点領域を形成するのが好ましい。さらに、サファイア(Al)などの六方晶系の結晶構造を有する基板の場合は、(0001)面(C面)を主面として(1120)面(A面)或いは(1100)面(M面)に沿った方向に切断起点領域を形成するのが好ましい。
なお、上述した切断起点領域を形成すべき方向(例えば、単結晶シリコン基板における(111)面に沿った方向)、或いは切断起点領域を形成すべき方向に直交する方向に沿って基板にオリエンテーションフラットを形成すれば、そのオリエンテーションフラットを基準とすることで、切断起点領域を形成すべき方向に沿った切断起点領域を容易且つ正確に基板に形成することが可能になる。
次に、本発明の好適な実施形態について説明する。図17は、本実施形態の加工対象物切断方法の対象となる加工対象物の平面図であり、図18は、図17に示す加工対象物のXVIII−XVIII線に沿っての部分断面図である。
図17及び図18に示すように、加工対象物1は、シリコンからなる基板4と、複数の機能素子15を有して基板4の表面3に形成された積層部16とを備えている。機能素子15は、基板4の表面3に積層された層間絶縁膜17aと、層間絶縁膜17a上に配置された配線層19aと、配線層19aを覆うように層間絶縁膜17a上に積層された層間絶縁膜17bと、層間絶縁膜17b上に配置された配線層19bとを有している。配線層19aと基板4とは、層間絶縁膜17aを貫通する導電性プラグ20aによって電気的に接続され、配線層19bと配線層19aとは、層間絶縁膜17bを貫通する導電性プラグ20bによって電気的に接続されている。
なお、機能素子15は、基板4の表面3に、基板4のオリエンテーションフラット6に平行な方向及び垂直な方向にマトリックス状に多数形成されているが、層間絶縁膜17a,17bは、基板4の表面3全体を覆うように隣り合う機能素子15,15間に渡って形成されている。
以上のように構成された加工対象物1を以下のようにして機能素子15毎に切断する。まず、図19(a)に示すように、基板4の裏面21にエキスパンドテープ(拡張可能部材)23を貼り付ける。続いて、図19(b)に示すように、積層部16を上方に向けて加工対象物1をレーザ加工装置の載置台(図示せず)上に固定する。
そして、隣り合う機能素子15,15間を通るように、加工対象物1に対して切断予定ライン5を格子状に設定する(図17の破線参照)。続いて、基板4の内部に集光点Pを合わせて積層部16側からレーザ光Lを多光子吸収が生じる条件で照射しながら、載置台の移動により切断予定ライン5に沿って集光点Pをスキャンする。
この切断予定ライン5に沿った集光点Pのスキャンを1本の切断予定ライン5に対して3回行うが、基板4の表面3から集光点Pまでの距離を各回毎に変えることで、基板4の裏面21側から順に、基板4の厚さ方向の中心位置CLから基板4の裏面21側に偏倚した1列の第1の改質領域71、及び中心位置CLから基板4の表面3側に偏倚した2列の第2の改質領域72を切断予定ライン5に沿って基板4の内部に1列ずつ形成する。そして、2列の第2の改質領域72の形成によって、切断予定ライン5に沿った割れ24を第2の改質領域72から基板4の表面3に生じさせる。なお、基板4はシリコンからなる半導体基板であるため、各改質領域71,72は溶融処理領域である。
このように、各改質領域71,72を基板4の表面3から遠い順に一列ずつ形成することで、各改質領域71,72を形成するに際し、レーザ光Lが入射する表面3とレーザ光Lの集光点Pとの間には改質領域71,72や割れ24が存在しないため、既に形成された改質領域71,72等によるレーザ光Lの散乱、吸収等が起こることはない。従って、各改質領域71,72を切断予定ライン5に沿って基板4の内部に確実に形成することができる。また、基板4の内部に集光点Pを合わせて積層部16側からレーザ光Lを照射することで、第2の改質領域72から基板4の表面3に割れ24を確実に生じさせることができる。
各改質領域71,72を形成した後、図20(a)に示すように、エキスパンドテープ23を拡張させる。そして、この状態で、図20(b)に示すように、基板4の裏面21に対し、エキスパンドテープ23を介してナイフエッジ(押圧部材)41を押し当てて、矢印B方向に移動させる。これにより、加工対象物1には、割れ24が開くような応力が生じさせられるため、割れ24が積層部16及び第1の改質領域71に向かって伸展することになり、加工対象物1が切断予定ライン5に沿って切断される。
そして、このとき、基板4の裏面21に貼り付けられたエキスパンドテープ23が拡張させられた状態にあるため、図21に示すように、加工対象物1が切断された直後に、切断されて得られた各半導体チップ25が互いに離間することになる。
ここで、本実施形態の加工対象物切断方法に用いられる加工対象物切断装置について説明する。
図22は、加工対象物切断装置に装着される加工対象物支持ユニットの斜視図である。同図に示すように、加工対象物支持ユニット30は、板材からなるリング状の支持フレーム31を有している。支持フレーム31には、その開口部31aを覆うように裏面側からエキスパンドテープ23が張られており、このエキスパンドテープ23上には、開口部31aの中央に位置するように、積層部16を上方に向けて加工対象物1が貼り付けられている。
なお、加工対象物1においては、隣り合う機能素子15,15間を通るように加工対象物1に対して格子状に設定された切断予定ライン5に沿って、第1及び第2の改質領域71,72が基板4の内部に形成されていると共に、第2の改質領域72から基板4の表面3に割れ24が生じさせられている。
図23は、加工対象物切断装置の斜視図である。同図に示すように、加工対象物切断装置40は、円筒状のベース42を有しており、このベース42の端面42a上に、加工対象物支持ユニット30の支持フレーム31が配置される。ベース42には、端面42a上に配置された支持フレーム31を固定するためのクランプ43が複数設けられている。
ベース42の内側には、加工対象物1の外径より大きい内径を有する円筒状の拡張部材44が配置されている。この拡張部材44は、z軸方向(上下方向)に移動可能となっている。更に、拡張部材44の内側には、加工対象物1の外径より大きい幅を有するナイフエッジ41が配置されている。このナイフエッジ41は、x軸方向、y軸方向及びz軸方向に移動可能となっていると共に、z軸回りに回転可能となっている。
以上のように構成された加工対象物切断装置40の動作について説明する。まず、図24に示すように、加工対象物1に対して格子状に設定された切断予定ライン5がx軸方向及びy軸方向に一致するように、ベース42の端面42a上に加工対象物支持ユニット30の支持フレーム31を配置し、クランプ43によって固定する。この状態で、図25に示すように、拡張部材44が上昇し、加工対象物1がエキスパンドテープ23と共に押し上げられる。これにより、エキスパンドテープ23が拡張させられた状態となる。
続いて、図26に示すように、ナイフエッジ41が上昇して、エキスパンドテープ23を介して加工対象物1に押し当てられる。そして、ナイフエッジ41がその幅方向をx軸方向に一致させた状態でy軸方向に移動する。これにより、加工対象物1には、割れ24が開くような応力が生じさせられ、x軸方向に延在する切断予定ライン5に沿って加工対象物1が短冊状に切断される。
続いて、ナイフエッジ41が下降し、z軸回りに90°回転する。その後、再びナイフエッジ41が上昇して、エキスパンドテープ23を介して加工対象物1に押し当てられる。そして、ナイフエッジ41がその幅方向をy軸方向に一致させた状態でx軸方向に移動する。これにより、加工対象物1には、割れ24が開くような応力が生じさせられ、y軸方向に延在する切断予定ライン5に沿って加工対象物1がチップ状に切断される。
以上説明したように、本実施形態の加工対象物切断方法においては、中心位置CLから基板4の裏面21側に偏倚した第1の改質領域71と、中心位置CLから基板4の表面3側に偏倚した第2の改質領域72とが切断予定ライン5に沿って基板4の内部に形成されると共に、第2の改質領域72から基板4の表面3に割れ24が生じさせられる。そして、この状態で割れ24が開くように加工対象物1に応力が生じさせられるため、割れ24が積層部16及び第1の改質領域71に向かって伸展することになり、加工対象物1が切断予定ライン5に沿って精度良く切断される。しかも、このとき、基板4の裏面21に貼り付けられたエキスパンドテープ23が拡張させられているため、加工対象物1が切断された直後に、隣り合う半導体チップ25,25の対向する切断面25a,25aが離間することになり(図21参照)、対向する切断面25a,25a同士の接触によるチッピングやクラッキングの発生が防止される。
これにより、例えば、基板4が厚い場合に、切断予定ライン5に沿った改質領域71,72の列数を増やすことによって、加工対象物1を切断予定ライン5に沿って切断する技術に比べ、切断品質を維持した上での加工時間の短時間化を図ることができる。従って、本実施形態の加工対象物切断方法によれば、基板4と、複数の機能素子15を有して基板4の表面3に形成された積層部16とを備える加工対象物1を、基板4が厚い場合であっても、切断予定ライン5に沿って機能素子15毎に短時間で精度良く切断することが可能になる。
実施例として、厚さ300μm、外径8インチのシリコン製の基板4を備える加工対象物1を5mm×5mmのチップに切断する場合について説明する。
図27に示すように、基板4の表面3と第1の改質領域71の表面側端部71aとの距離が約245μmとなる位置に、基板4の厚さ方向における幅が約45μmの第1の改質領域71を形成した。更に、基板4の表面3と第2の改質領域72の表面側端部72aとの距離が約82μmとなる位置に、基板4の厚さ方向における幅が約27μmの第2の改質領域72を形成すると共に、基板4の表面3と第2の改質領域72の表面側端部72aとの距離が約39μmとなる位置に、基板4の厚さ方向における幅が約24μmの第2の改質領域72を形成し、第2の改質領域72から基板4の表面3に割れ24を生じさせた。
この状態で割れ24が開くように加工対象物1に応力を生じさせると、加工対象物1は、格子状に設定された切断予定ライン5に沿って完全に切断された。また、切断予定ライン5に沿っての蛇行は4μm以下に抑えられ、切断面25aの凹凸は5μm以下に抑えられた。更に、第1及び第2の改質領域71,72を形成するのに要した時間は4分以下に抑えられた(参考として、1本の切断予定ラインに対して改質領域を5列形成するためには6分以上の時間を要する)。
以上の実施例のように、基板4において切断予定ライン5に沿った部分では、中心位置CLに対して基板4の表面3側の部分4aにおける第2の改質領域72の形成密度を、中心位置CLに対して基板4の裏面21側の部分4bにおける第1の改質領域71の形成密度より高くしたり、第2の改質領域72の列数を、第1の改質領域71の列数より多くしたりすることが好ましい。これらによれば、厚さ300μmというように基板4が厚い場合であっても、加工対象物1を切断予定ライン5に沿ってより一層精度良く切断することが可能になる。
本発明は、上述した実施形態に限定されない。
例えば、上記実施形態では、基板4の裏面21にエキスパンドテープ23を貼り付けた後に、基板4の内部に第1及び第2の改質領域71,72を形成したが、基板4の内部に第1及び第2の改質領域71,72を形成した後に、基板4の裏面21にエキスパンドテープ23を貼り付けてもよい。
また、割れ24が開くように加工対象物1に応力を生じさせるための押圧部材としてローラを用いてもよい。ローラによっても、ナイフエッジ41と同様に、容易且つ確実に、割れ24が開くような応力を加工対象物1に生じさせることができる。なお、押圧部材としてナイフエッジ41を用いる場合、加工対象物1に対し、切断予定ライン5に沿っての突き上げを繰り返してもよい。
また、第1の改質領域71の列数は、基板4の厚さ方向の中心位置CLから基板4の裏面21側に偏倚しているという条件を満たせば、1列に限定されない。同様に、第2の改質領域72の列数は、基板4の厚さ方向の中心位置CLから基板4の表面3側に偏倚しているという条件を満たせば、2列に限定されない。
また、上記実施形態では、切断予定ライン5上の絶縁膜(層間絶縁膜17a,17b)を介して、レーザ光Lを集光しているが、基板4のレーザ光入射面上の絶縁膜を除去すれば、レーザ光強度を減衰させずに基板4の内部にレーザ光Lを集光することが可能になる。
本実施形態に係るレーザ加工方法によるレーザ加工中の加工対象物の平面図である。 図1に示す加工対象物のII−II線に沿っての断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法によるレーザ加工後の加工対象物の平面図である。 図3に示す加工対象物のIV−IV線に沿っての断面図である。 図3に示す加工対象物のV−V線に沿っての断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法により切断された加工対象物の平面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法における電界強度とクラックスポットの大きさとの関係を示すグラフである。 本実施形態に係るレーザ加工方法の第1工程における加工対象物の断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法の第2工程における加工対象物の断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法の第3工程における加工対象物の断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法の第4工程における加工対象物の断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法により切断されたシリコンウェハの一部における断面の写真を表した図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法におけるレーザ光の波長とシリコン基板の内部の透過率との関係を示すグラフである。 本実施形態に係るレーザ加工方法により溶融処理領域及び微小空洞が形成されたシリコンウェハの断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法により溶融処理領域及び微小空洞が形成される原理を説明するためのシリコンウェハの断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法により溶融処理領域及び微小空洞が形成されたシリコンウェハの切断面の写真を表した図である。 本実施形態の加工対象物切断方法の対象となる加工対象物の平面図である。 図17に示す加工対象物のXVIII−XVIII線に沿っての部分断面図である。 本実施形態の加工対象物切断方法を説明するための加工対象物の部分断面図であり、(a)は加工対象物にエキスパンドテープを貼り付けた状態、(b)は加工対象物にレーザ光を照射している状態である。 本実施形態の加工対象物切断方法を説明するための加工対象物の部分断面図であり、(a)はエキスパンドテープを拡張させた状態、(b)は加工対象物にナイフエッジを押し当てている状態である。 本実施形態の加工対象物切断方法を説明するための加工対象物の部分断面図であり、加工対象物が半導体チップに切断された状態である。 本実施形態の加工対象物切断方法に用いられる加工対象物切断装置に装着される加工対象物支持ユニットの斜視図である。 本実施形態の加工対象物切断方法に用いられる加工対象物切断装置の斜視図である。 加工対象物支持ユニットが装着された加工対象物切断装置の斜視図である。 加工対象物切断装置の動作を説明するための加工対象物支持ユニット及び加工対象物切断装置の断面図である。 加工対象物切断装置の動作を説明するための加工対象物支持ユニット及び加工対象物切断装置の断面図である。 実施例における加工対象物の部分断面図である。
符号の説明
1…加工対象物、5…切断予定ライン、3…表面、4…基板、15…機能素子、16…積層部、21…裏面、23…エキスパンドテープ(拡張可能部材)、24…割れ、41…ナイフエッジ(押圧部材)、71…第1の改質領域、72…第2の改質領域、L…レーザ光、P…集光点、CL…中心位置。

Claims (6)

  1. 基板と、複数の機能素子を有して前記基板の表面に設けられた積層部とを備える加工対象物を、x軸方向及びy軸方向に延在するように格子状に設定された切断予定ラインに沿って前記機能素子毎に切断する加工対象物切断方法であって、
    前記基板の内部に集光点を合わせて前記積層部側からレーザ光を照射することにより、前記切断予定ラインに沿って、前記基板の厚さ方向の中心位置から前記基板の裏面側に偏倚した第1の改質領域を前記基板の内部に形成する工程と、
    前記基板の内部に集光点を合わせて前記積層部側からレーザ光を照射することにより、前記切断予定ラインに沿って、前記基板の厚さ方向の中心位置から前記基板の表面側に偏倚した第2の改質領域を前記基板の内部に形成し、前記第2の改質領域から前記基板の表面に割れを生じさせる工程と、
    前記第1及び前記第2の改質領域を形成した後に、前記基板の裏面に取り付けられた拡張可能部材を拡張させる工程と、
    前記拡張可能部材を拡張させた状態で、前記拡張可能部材を介して前記基板の裏面に対し、前記x軸方向に延在する前記切断予定ラインに沿って順次に押圧部材を押し当てることにより、前記割れが開くように前記加工対象物に応力を生じさせ、前記x軸方向に延在する前記切断予定ラインに沿って前記加工対象物を短冊状に切断する工程と、
    前記加工対象物を短冊状に切断した後に、前記拡張可能部材を拡張させた状態で、前記拡張可能部材を介して前記基板の裏面に対し、前記y軸方向に延在する前記切断予定ラインに沿って順次に前記押圧部材を押し当てることにより、前記割れが開くように前記加工対象物に応力を生じさせ、前記y軸方向に延在する前記切断予定ラインに沿って前記加工対象物をチップ状に切断する工程と、を含むことを特徴とする加工対象物切断方法。
  2. 前記拡張可能部材は、リング状の支持フレームの開口部を覆い且つ前記加工対象物が前記開口部に位置するように前記支持フレームに張られており、
    前記拡張可能部材を拡張させる工程では、前記支持フレームをベースに固定した状態で、前記ベースの内側に配置された拡張部材をz軸方向に移動させることにより、前記拡張可能部材を拡張させ、
    前記加工対象物を短冊状に切断する工程では、前記拡張部材を前記z軸方向に移動させた状態で、前記拡張部材の内側に配置された前記押圧部材を前記z軸方向に移動させた後、前記y軸方向に移動させることにより、前記x軸方向に延在する前記切断予定ラインに沿って順次に前記押圧部材を押し当て、
    前記加工対象物をチップ状に切断する工程では、前記拡張部材を前記z軸方向に移動させた状態で、前記拡張部材の内側に配置された前記押圧部材を前記z軸方向に移動させた後、前記x軸方向に移動させることにより、前記y軸方向に延在する前記切断予定ラインに沿って順次に前記押圧部材を押し当てることを特徴とする請求項1記載の加工対象物切断方法。
  3. 前記基板において前記切断予定ラインに沿った部分では、前記基板の厚さ方向の中心位置に対して前記基板の表面側の部分における前記第2の改質領域の形成密度は、前記基板の厚さ方向の中心位置に対して前記基板の裏面側の部分における前記第1の改質領域の形成密度より高いことを特徴とする請求項1又は2記載の加工対象物切断方法。
  4. 前記基板において前記切断予定ラインに沿った部分では、前記第2の改質領域の列数は、前記第1の改質領域の列数より多いことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の加工対象物切断方法。
  5. 前記第1の改質領域を前記基板の内部に形成した後に、前記第2の改質領域を前記基板の内部に形成し、前記第2の改質領域から前記基板の表面に割れを生じさせることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載の加工対象物切断方法。
  6. 前記基板は半導体基板であり、前記第1及び前記第2の改質領域は溶融処理領域を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の加工対象物切断方法。
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