JP4536407B2 - レーザ加工方法及び加工対象物 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の機能素子を含む積層部が形成された基板を切断するために使用されるレーザ加工方法、及び加工対象物に関する。
従来におけるこの種の技術として、下記の特許文献1には次のようなレーザ加工方法が記載されている。すなわち、平板状の加工対象物にその表面を保護する部材を装着し、加工対象物の裏面をレーザ光入射面としてレーザ光を照射することで、切断予定ラインに沿って加工対象物の内部に改質領域による切断起点領域を形成する。続いて、加工対象物の裏面に伸張性のフィルムを装着し、その伸張性のフィルムを伸張させることで、切断起点領域を起点として加工対象物が切断されて生じた複数の部分を互いに分離する。
特開2004−1076号公報
ところで、上述したようなレーザ加工方法により切断すべき加工対象物として、基板(例えば、シリコン基板)と、複数の機能素子を含んで基板の表面に形成された積層部(例えば、low−K膜等の絶縁膜、TEG、或いは金属材料等からなる導電膜)とを具備するものがある。このような加工対象物を、機能素子を有する複数のチップに切断しようとする場合には、基板の内部に改質領域を形成し、その改質領域を切断起点領域として、基板と共に積層部を切断することが好ましい。それは、積層部の内部に改質領域を形成すると、積層部に含まれる機能素子に汚染や熱影響等の悪影響を及ぼすおそれがあるからである。
近時、複数の機能素子を含む積層部が形成された基板を、機能素子を有する複数のチップに切断する技術が重要視されており、基板の内部に形成した改質領域を切断起点領域として、基板と共に積層部をより高精度に切断する技術が望まれている。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、複数の機能素子を含む積層部が形成された基板を、機能素子を有する複数のチップに切断するに際し、基板と共に積層部の高精度な切断を可能にするレーザ加工方法、及び加工対象物を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るレーザ加工方法は、複数の機能素子を含む積層部が表面に形成された基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射することで、基板の切断予定ラインに沿って、切断の起点となる改質領域を基板の内部に形成するレーザ加工方法であって、基板及び積層部を複数のブロックに切断するための第1の切断予定ラインに沿って第1の改質領域を形成する工程と、ブロックを、機能素子を有する複数のチップに切断するための第2の切断予定ラインに沿って第2の改質領域を形成する工程とを含み、第1の改質領域は、第2の改質領域に比べて基板に割れを発生させ易いものであることを特徴とする。
このレーザ加工方法においては、第1の改質領域の方が第2の改質領域よりも基板に割れを発生させ易いものであるため、例えば、エキスパンドテープ(拡張可能フィルム)を基板の裏面に貼り付けて拡張させると、第1の改質領域を起点として基板及び積層部からブロックへの切断が開始された後に、第2の改質領域を起点としてブロックからチップへの切断が開始される。このように、大きなブロックから小さなチップへと段階的に切断が開始されると、第1及び第2の切断予定ラインに沿った部分(すなわち、チップの切断面となる部分)に均等な引張応力が作用することとなり、その結果、基板と共に積層部を第1及び第2の切断予定ラインに沿って精度良く切断することができる。従って、このレーザ加工方法は、複数の機能素子を含む積層部が形成された基板を、機能素子を有する複数のチップに切断するに際し、基板と共に積層部の高精度な切断を可能にする。なお、第1の改質領域を形成する工程と第2の改質領域を形成する工程とは順不同である。また、第1の改質領域及び第2の改質領域は、基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射することで、多光子吸収或いはそれと同等の光吸収を基板の内部で生じさせることにより形成される。
ここで、機能素子とは、例えば、結晶成長により形成された半導体動作層、フォトダイオード等の受光素子、レーザダイオード等の発光素子、回路として形成された回路素子等を意味する。
また、上記レーザ加工方法は、第1の改質領域及び第2の改質領域が形成された基板の裏面に拡張可能フィルムを取り付ける工程と、拡張可能フィルムを拡張させることで、第1の改質領域を起点として基板及び積層部からブロックへの切断を開始させた後、第2の改質領域を起点としてブロックからチップへの切断を開始させる工程とを更に含むことが好ましい。上述したように、大きなブロックから小さなチップへと段階的に切断が開始されると、第1及び第2の切断予定ラインに沿った部分に均等な引張応力が作用することとなるため、基板と共に積層部を第1及び第2の切断予定ラインに沿って精度良く切断することができる。
また、上記レーザ加工方法においては、第2の切断予定ラインは隣り合う第1の切断予定ラインの間を通っていることが好ましい。これにより、隣り合う第1の切断予定ラインに挟まれたブロックへの切断を開始させた後に、第2の切断予定ラインに沿って当該ブロックからチップへの切断を開始させることができる。
なお、上記レーザ加工方法においては、第1の切断予定ラインと第2の切断予定ラインとは略平行であってもよいし、第1の切断予定ラインと第2の切断予定ラインとは交差していてもよい。
また、上記レーザ加工方法においては、基板は半導体基板であり、第1の改質領域及び第2の改質領域は溶融処理領域を含む場合がある。基板が半導体基板であると、第1の改質領域及び第2の改質領域として、溶融処理領域を含む改質領域が形成される場合がある。
また、上記レーザ加工方法においては、基板の第1の切断予定ラインに沿った部分における第1の改質領域の形成密度と、基板の第2の切断予定ラインに沿った部分における第2の改質領域の形成密度とを異ならせることで、第1の改質領域を、第2の改質領域に比べて基板に割れを発生させ易いものにすることができる。具体的には、例えば、切断予定ラインに沿って改質領域を形成する際のレーザ光がパルス波の場合、1パルスのレーザ光の照射により形成される改質領域の形成間隔を、第1の切断予定ラインに沿った部分と第2の切断予定ラインに沿った部分とで異ならせればよい。或いは、1パルスのレーザ光の照射により形成される改質領域の形成間隔を同等にした場合でも、第1の切断予定ラインに沿った部分では第1の改質領域を連続的に形成するのに対し、第2の切断予定ラインに沿った部分では第2の改質領域を断続的に形成すればよい。或いは、第1の切断予定ラインに沿った部分における第1の改質領域の列数を、第2の切断予定ラインに沿った部分における第2の改質領域の列数よりも多くすればよい。
ここで、基板の切断予定ラインに沿った部分における改質領域の形成密度とは、基板の切断予定ラインに沿った部分に対して改質領域が占める割合を意味する。
また、上記レーザ加工方法においては、基板の第1の切断予定ラインに沿った部分における第1の改質領域の大きさと、基板の第2の切断予定ラインに沿った部分における第2の改質領域の大きさとを異ならせることで、第1の改質領域を、第2の改質領域に比べて基板に割れを発生させ易いものにすることができる。具体的には、例えば、第1の切断予定ラインに沿って第1の改質領域を形成する際にはレーザ光のエネルギーを大きくして、主に基板の厚さ方向における第1の改質領域の大きさ大きくするのに対し、第2の切断予定ラインに沿って第2の改質領域を形成する際にはレーザ光のエネルギーを小さくして、主に基板の厚さ方向における第2の改質領域の大きさを小さくすればよい。
また、上記レーザ加工方法においては、基板の第1の切断予定ラインに沿った部分における第1の改質領域の形成位置と、基板の第2の切断予定ラインに沿った部分における第2の改質領域の形成位置とを異ならせることで、第1の改質領域を、第2の改質領域に比べて基板に割れを発生させ易いものにすることができる。具体的には、例えば、基板のレーザ光入射面から、切断予定ラインに沿った改質領域までの距離を、第1の切断予定ラインに沿った部分と第2の切断予定ラインに沿った部分とで異ならせればよい。
更に、本発明に係る加工対象物は、基板と、複数の機能素子を含んで基板の表面に形成された積層部とを具備する加工対象物であって、基板及び積層部を複数のブロックに切断するための第1の切断予定ラインに沿って基板の内部に形成された第1の改質領域と、ブロックを、機能素子を有する複数のチップに切断するための第2の切断予定ラインに沿って基板の内部に形成された第2の改質領域とを備え、第1の改質領域は、第2の改質領域に比べて基板に割れを発生させ易いものであることを特徴とする。
この加工対象物においては、第1の改質領域の方が第2の改質領域よりも基板に割れを発生させ易いものであるため、例えば、エキスパンドテープを基板の裏面に貼り付けて拡張させると、第1の改質領域を起点として基板及び積層部からブロックへの切断が開始された後に、第2の改質領域を起点としてブロックからチップへの切断が開始される。このように、大きなブロックから小さなチップへと段階的に切断が開始されると、第1及び第2の切断予定ラインに沿った部分に均等な引張応力が作用することとなるため、基板と共に積層部を第1及び第2の切断予定ラインに沿って精度良く切断することができる。
本発明は、複数の機能素子を含む積層部が形成された基板を、機能素子を有する複数のチップに切断するに際し、基板と共に積層部の高精度な切断を可能にする。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本実施形態のレーザ加工方法では、加工対象物の内部に改質領域を形成するために多光子吸収という現象を利用する。そこで、最初に、多光子吸収により改質領域を形成するためのレーザ加工方法について説明する。
材料の吸収のバンドギャップEよりも光子のエネルギーhνが小さいと光学的に透明となる。よって、材料に吸収が生じる条件はhν>Eである。しかし、光学的に透明でも、レーザ光の強度を非常に大きくするとnhν>Eの条件(n=2,3,4,・・・)で材料に吸収が生じる。この現象を多光子吸収という。パルス波の場合、レーザ光の強度はレーザ光の集光点のピークパワー密度(W/cm)で決まり、例えばピークパワー密度が1×10(W/cm)以上の条件で多光子吸収が生じる。ピークパワー密度は、(集光点におけるレーザ光の1パルス当たりのエネルギー)÷(レーザ光のビームスポット断面積×パルス幅)により求められる。また、連続波の場合、レーザ光の強度はレーザ光の集光点の電界強度(W/cm)で決まる。
このような多光子吸収を利用する本実施形態に係るレーザ加工方法の原理について、図1〜図6を参照して説明する。図1に示すように、ウェハ状(平板状)の加工対象物1の表面3には、加工対象物1を切断するための切断予定ライン5がある。切断予定ライン5は直線状に延びた仮想線である。本実施形態に係るレーザ加工方法では、図2に示すように、多光子吸収が生じる条件で加工対象物1の内部に集光点Pを合わせてレーザ光Lを照射して改質領域7を形成する。なお、集光点Pとは、レーザ光Lが集光する箇所のことである。また、切断予定ライン5は、直線状に限らず曲線状であってもよいし、仮想線に限らず加工対象物1に実際に引かれた線であってもよい。
そして、レーザ光Lを切断予定ライン5に沿って(すなわち、図1の矢印A方向に)相対的に移動させることにより、集光点Pを切断予定ライン5に沿って移動させる。これにより、図3〜図5に示すように、改質領域7が切断予定ライン5に沿って加工対象物1の内部に形成され、この改質領域7が切断起点領域8となる。ここで、切断起点領域8とは、加工対象物1が切断される際に切断の起点となる領域を意味する。この切断起点領域8は、改質領域7が連続的に形成されることで形成される場合もあるし、改質領域7が断続的に形成されることで形成される場合もある。
本実施形態に係るレーザ加工方法は、加工対象物1がレーザ光Lを吸収することにより加工対象物1を発熱させて改質領域7を形成するものではない。加工対象物1にレーザ光Lを透過させ加工対象物1の内部に多光子吸収を発生させて改質領域7を形成している。よって、加工対象物1の表面3ではレーザ光Lがほとんど吸収されないので、加工対象物1の表面3が溶融することはない。
加工対象物1の内部に切断起点領域8を形成すると、この切断起点領域8を起点として割れが発生し易くなるため、図6に示すように、比較的小さな力で加工対象物1を切断することができる。よって、加工対象物1の表面3に不必要な割れを発生させることなく、加工対象物1を高精度に切断することが可能になる。
この切断起点領域8を起点とした加工対象物1の切断には、次の2通りが考えられる。1つは、切断起点領域8形成後、加工対象物1に人為的な力が印加されることにより、切断起点領域8を起点として加工対象物1が割れ、加工対象物1が切断される場合である。これは、例えば加工対象物1の厚さが大きい場合の切断である。人為的な力が印加されるとは、例えば、加工対象物1の切断起点領域8に沿って加工対象物1に曲げ応力やせん断応力を加えたり、加工対象物1に温度差を与えることにより熱応力を発生させたりすることである。他の1つは、切断起点領域8を形成することにより、切断起点領域8を起点として加工対象物1の断面方向(厚さ方向)に向かって自然に割れ、結果的に加工対象物1が切断される場合である。これは、例えば加工対象物1の厚さが小さい場合には、1列の改質領域7により切断起点領域8が形成されることで可能となり、加工対象物1の厚さが大きい場合には、厚さ方向に複数列形成された改質領域7により切断起点領域8が形成されることで可能となる。なお、この自然に割れる場合も、切断する箇所において、切断起点領域8が形成されていない部位に対応する部分の表面3上にまで割れが先走ることがなく、切断起点領域8を形成した部位に対応する部分のみを割断することができるので、割断を制御よくすることができる。近年、シリコンウェハ等の加工対象物1の厚さは薄くなる傾向にあるので、このような制御性のよい割断方法は大変有効である。
さて、本実施形態に係るレーザ加工方法において、多光子吸収により形成される改質領域としては、次の(1)〜(3)の場合がある。
(1)改質領域が1つ又は複数のクラックを含むクラック領域の場合
加工対象物(例えばガラスやLiTaOからなる圧電材料)の内部に集光点を合わせて、集光点における電界強度が1×10(W/cm)以上で且つパルス幅が1μs以下の条件でレーザ光を照射する。このパルス幅の大きさは、多光子吸収を生じさせつつ加工対象物の表面に余計なダメージを与えずに、加工対象物の内部にのみクラック領域を形成できる条件である。これにより、加工対象物の内部には多光子吸収による光学的損傷という現象が発生する。この光学的損傷により加工対象物の内部に熱ひずみが誘起され、これにより加工対象物の内部にクラック領域が形成される。電界強度の上限値としては、例えば1×1012(W/cm)である。パルス幅は例えば1ns〜200nsが好ましい。なお、多光子吸収によるクラック領域の形成は、例えば、第45回レーザ熱加工研究会論文集(1998年.12月)の第23頁〜第28頁の「固体レーザー高調波によるガラス基板の内部マーキング」に記載されている。
本発明者は、電界強度とクラックの大きさとの関係を実験により求めた。実験条件は次ぎの通りである。
(A)加工対象物:パイレックス(登録商標)ガラス(厚さ700μm)
(B)レーザ
光源:半導体レーザ励起Nd:YAGレーザ
波長:1064nm
レーザ光スポット断面積:3.14×10−8cm
発振形態:Qスイッチパルス
繰り返し周波数:100kHz
パルス幅:30ns
出力:出力<1mJ/パルス
レーザ光品質:TEM00
偏光特性:直線偏光
(C)集光用レンズ
レーザ光波長に対する透過率:60パーセント
(D)加工対象物が載置される載置台の移動速度:100mm/秒
なお、レーザ光品質がTEM00とは、集光性が高くレーザ光の波長程度まで集光可能を意味する。
図7は上記実験の結果を示すグラフである。横軸はピークパワー密度であり、レーザ光がパルスレーザ光なので電界強度はピークパワー密度で表される。縦軸は1パルスのレーザ光により加工対象物の内部に形成されたクラック部分(クラックスポット)の大きさを示している。クラックスポットが集まりクラック領域となる。クラックスポットの大きさは、クラックスポットの形状のうち最大の長さとなる部分の大きさである。グラフ中の黒丸で示すデータは集光用レンズ(C)の倍率が100倍、開口数(NA)が0.80の場合である。一方、グラフ中の白丸で示すデータは集光用レンズ(C)の倍率が50倍、開口数(NA)が0.55の場合である。ピークパワー密度が1011(W/cm)程度から加工対象物の内部にクラックスポットが発生し、ピークパワー密度が大きくなるに従いクラックスポットも大きくなることが分かる。
次に、クラック領域形成による加工対象物の切断のメカニズムについて、図8〜図11を参照して説明する。図8に示すように、多光子吸収が生じる条件で加工対象物1の内部に集光点Pを合わせてレーザ光Lを照射して切断予定ラインに沿って内部にクラック領域9を形成する。クラック領域9は1つ又は複数のクラックを含む領域である。このように形成されたクラック領域9が切断起点領域となる。図9に示すように、クラック領域9を起点として(すなわち、切断起点領域を起点として)クラックがさらに成長し、図10に示すように、クラックが加工対象物1の表面3と裏面21とに到達し、図11に示すように、加工対象物1が割れることにより加工対象物1が切断される。加工対象物1の表面3と裏面21とに到達するクラックは自然に成長する場合もあるし、加工対象物1に力が印加されることにより成長する場合もある。
(2)改質領域が溶融処理領域の場合
加工対象物(例えばシリコンのような半導体材料)の内部に集光点を合わせて、集光点における電界強度が1×10(W/cm)以上で且つパルス幅が1μs以下の条件でレーザ光を照射する。これにより加工対象物の内部は多光子吸収によって局所的に加熱される。この加熱により加工対象物の内部に溶融処理領域が形成される。溶融処理領域とは一旦溶融後再固化した領域や、まさに溶融状態の領域や、溶融状態から再固化する状態の領域であり、相変化した領域や結晶構造が変化した領域ということもできる。また、溶融処理領域とは単結晶構造、非晶質構造、多結晶構造において、ある構造が別の構造に変化した領域ということもできる。つまり、例えば、単結晶構造から非晶質構造に変化した領域、単結晶構造から多結晶構造に変化した領域、単結晶構造から非晶質構造及び多結晶構造を含む構造に変化した領域を意味する。加工対象物がシリコン単結晶構造の場合、溶融処理領域は例えば非晶質シリコン構造である。電界強度の上限値としては、例えば1×1012(W/cm)である。パルス幅は例えば1ns〜200nsが好ましい。
本発明者は、シリコンウェハの内部で溶融処理領域が形成されることを実験により確認した。実験条件は次の通りである。
(A)加工対象物:シリコンウェハ(厚さ350μm、外径4インチ)
(B)レーザ
光源:半導体レーザ励起Nd:YAGレーザ
波長:1064nm
レーザ光スポット断面積:3.14×10−8cm
発振形態:Qスイッチパルス
繰り返し周波数:100kHz
パルス幅:30ns
出力:20μJ/パルス
レーザ光品質:TEM00
偏光特性:直線偏光
(C)集光用レンズ
倍率:50倍
N.A.:0.55
レーザ光波長に対する透過率:60パーセント
(D)加工対象物が載置される載置台の移動速度:100mm/秒
図12は、上記条件でのレーザ加工により切断されたシリコンウェハの一部における断面の写真を表した図である。シリコンウェハ11の内部に溶融処理領域13が形成されている。なお、上記条件により形成された溶融処理領域13の厚さ方向の大きさは100μm程度である。
溶融処理領域13が多光子吸収により形成されたことを説明する。図13は、レーザ光の波長とシリコン基板の内部の透過率との関係を示すグラフである。ただし、シリコン基板の表面側と裏面側それぞれの反射成分を除去し、内部のみの透過率を示している。シリコン基板の厚さtが50μm、100μm、200μm、500μm、1000μmの各々について上記関係を示した。
例えば、Nd:YAGレーザの波長である1064nmにおいて、シリコン基板の厚さが500μm以下の場合、シリコン基板の内部ではレーザ光が80%以上透過することが分かる。図12に示すシリコンウェハ11の厚さは350μmであるので、多光子吸収による溶融処理領域13はシリコンウェハ11の中心付近、つまり表面から175μmの部分に形成される。この場合の透過率は、厚さ200μmのシリコンウェハを参考にすると、90%以上なので、レーザ光がシリコンウェハ11の内部で吸収されるのは僅かであり、ほとんどが透過する。このことは、シリコンウェハ11の内部でレーザ光が吸収されて、溶融処理領域13がシリコンウェハ11の内部に形成(つまりレーザ光による通常の加熱で溶融処理領域が形成)されたものではなく、溶融処理領域13が多光子吸収により形成されたことを意味する。多光子吸収による溶融処理領域の形成は、例えば、溶接学会全国大会講演概要第66集(2000年4月)の第72頁〜第73頁の「ピコ秒パルスレーザによるシリコンの加工特性評価」に記載されている。
なお、シリコンウェハは、溶融処理領域によって形成される切断起点領域を起点として断面方向に向かって割れを発生させ、その割れがシリコンウェハの表面と裏面とに到達することにより、結果的に切断される。シリコンウェハの表面と裏面に到達するこの割れは自然に成長する場合もあるし、シリコンウェハに力が印加されることにより成長する場合もある。そして、切断起点領域からシリコンウェハの表面と裏面とに割れが自然に成長する場合には、切断起点領域を形成する溶融処理領域が溶融している状態から割れが成長する場合と、切断起点領域を形成する溶融処理領域が溶融している状態から再固化する際に割れが成長する場合とのいずれもある。ただし、どちらの場合も溶融処理領域はシリコンウェハの内部のみに形成され、切断後の切断面には、図12のように内部にのみ溶融処理領域が形成されている。このように、加工対象物の内部に溶融処理領域によって切断起点領域を形成すると、割断時、切断起点領域ラインから外れた不必要な割れが生じにくいので、割断制御が容易となる。
(3)改質領域が屈折率変化領域の場合
加工対象物(例えばガラス)の内部に集光点を合わせて、集光点における電界強度が1×10(W/cm)以上で且つパルス幅が1ns以下の条件でレーザ光を照射する。パルス幅を極めて短くして、多光子吸収を加工対象物の内部に起こさせると、多光子吸収によるエネルギーが熱エネルギーに転化せずに、加工対象物の内部にはイオン価数変化、結晶化又は分極配向等の永続的な構造変化が誘起されて屈折率変化領域が形成される。電界強度の上限値としては、例えば1×1012(W/cm)である。パルス幅は例えば1ns以下が好ましく、1ps以下がさらに好ましい。多光子吸収による屈折率変化領域の形成は、例えば、第42回レーザ熱加工研究会論文集(1997年.11月)の第105頁〜第111頁の「フェムト秒レーザー照射によるガラス内部への光誘起構造形成」に記載されている。
以上、多光子吸収により形成される改質領域として(1)〜(3)の場合を説明したが、ウェハ状の加工対象物の結晶構造やその劈開性などを考慮して切断起点領域を次のように形成すれば、その切断起点領域を起点として、より一層小さな力で、しかも精度良く加工対象物を切断することが可能になる。
すなわち、シリコンなどのダイヤモンド構造の単結晶半導体からなる基板の場合は、(111)面(第1劈開面)や(110)面(第2劈開面)に沿った方向に切断起点領域を形成するのが好ましい。また、GaAsなどの閃亜鉛鉱型構造のIII−V族化合物半導体からなる基板の場合は、(110)面に沿った方向に切断起点領域を形成するのが好ましい。さらに、サファイア(Al)などの六方晶系の結晶構造を有する基板の場合は、(0001)面(C面)を主面として(1120)面(A面)或いは(1100)面(M面)に沿った方向に切断起点領域を形成するのが好ましい。
なお、上述した切断起点領域を形成すべき方向(例えば、単結晶シリコン基板における(111)面に沿った方向)、或いは切断起点領域を形成すべき方向に直交する方向に沿って基板にオリエンテーションフラットを形成すれば、そのオリエンテーションフラットを基準とすることで、切断起点領域を形成すべき方向に沿った切断起点領域を容易且つ正確に基板に形成することが可能になる。
[第1実施形態]
次に、本発明の第1実施形態について説明する。図14は、第1実施形態のレーザ加工方法における加工対象物の平面図であり、図15は、図14に示す加工対象物のXV−XV線に沿っての部分断面図である。
図14及び図15に示すように、加工対象物1は、シリコンからなる基板4と、複数の機能素子15を含んで基板4の表面3に形成された積層部16とを備えている。機能素子15は、基板4の表面3に積層された層間絶縁膜17aと、層間絶縁膜17a上に配置された配線層19aと、配線層19aを覆うように層間絶縁膜17a上に積層された層間絶縁膜17bと、層間絶縁膜17b上に配置された配線層19bとを有している。配線層19aと基板4とは、層間絶縁膜17aを貫通する導電性プラグ20aによって電気的に接続され、配線層19bと配線層19aとは、層間絶縁膜17bを貫通する導電性プラグ20bによって電気的に接続されている。
なお、機能素子15は、基板4のオリエンテーションフラット(オリフラ)6に平行な方向及び垂直な方向にマトリックス状に多数形成されているが、層間絶縁膜17a,17bは、基板4の表面3全体を覆うように隣り合う機能素子15,15間に渡って形成されている。
以上のように構成された加工対象物1を以下のようにして機能素子15毎に切断する。まず、図16(a)に示すように、積層部16を覆うように加工対象物1に保護テープ22を貼り付ける。続いて、図16(b)に示すように、基板4の裏面21を上方に向けて加工対象物1をレーザ加工装置60の載置台61上に固定する。このとき、積層部16が載置台61に直接接触することが保護テープ22によって避けられるため、各機能素子15を保護することができる。
そして、隣り合う機能素子15,15間を通るように切断予定ライン5a,5b,5c,5dを格子状に設定する。より詳細には、図14に示すように、機能素子複数列分の間隔をとって機能素子15,15間を通るようにオリフラ6と垂直な方向に延在する切断予定ライン5aを複数本設定し、機能素子複数列分の間隔をとって機能素子15,15間を通るようにオリフラ6と平行な方向に延在する切断予定ライン5bを複数本設定する。更に、切断予定ライン5aが設定されていない機能素子15,15間を通るようにオリフラ6と垂直な方向に延在する切断予定ライン5cを複数本設定し、切断予定ライン5bが設定されていない機能素子15,15間を通るようにオリフラ6と平行な方向に延在する切断予定ライン5dを複数本設定する。
このように切断予定ライン5a〜5dを設定した後、図16(b)に示すように、基板4の裏面21をレーザ光入射面として基板4の内部に集光点Pを合わせて、パルス波であるレーザ光Lを多光子吸収が生じる条件で照射しながら、載置台61の移動により各切断予定ライン5a〜5dに沿って集光点Pをスキャンする。なお、切断予定ライン5aに沿っての集光点Pのスキャンは、集光点Pを合わせる位置の裏面21からの距離を変えて3回行い、切断予定ライン5bに沿っての集光点Pのスキャンは、集光点Pを合わせる位置の裏面21からの距離を変えて2回行う(切断予定ライン5c,5dに沿っての集光点Pのスキャンは1回のみ行う)。
これにより、切断予定ライン5aに沿っては、図19(a)に示すように改質領域7aが基板4の内部に3列形成され、切断予定ライン5bに沿っては、図19(b)に示すように改質領域7bが基板4の内部に2列形成される。更に、切断予定ライン5cに沿っては、図19(c)に示すように改質領域7cが基板4の内部に1列形成され、切断予定ライン5dに沿っては、図19(d)に示すように改質領域7dが基板4の内部に1列形成される。なお、基板4はシリコンからなる半導体基板であるため、各改質領域7a〜7dは溶融処理領域である。
ところで、改質領域7a〜7cは、1パルスのレーザ光の照射により形成される改質領域の形成間隔が4μm〜7μmであり、基板4に割れを発生させ易いものとなっているのに対し、改質領域7dは、当該形成間隔が1μm以下であり、基板4に割れを発生させ難いものとなっている。また、改質領域7a〜7cにおいては、1パルスのレーザ光の照射により形成される改質領域の形成間隔、及び改質領域の大きさは同じものの、改質領域7c、改質領域7b、改質領域7aの順に改質領域の列数が増加するため、改質領域7c、改質領域7b、改質領域7aの順に基板4に割れを発生させ易いものとなっていく。以上により、改質領域7dよりも改質領域7cが、改質領域7cよりも改質領域7bが、改質領域7bよりも改質領域7aが基板4に割れを発生させ易い改質領域となっている。
各改質領域7a〜7dを形成した後、図17(a)に示すように、加工対象物1の基板4の裏面21に、テープ貼付機(図示せず)を用いて、円形状のエキスパンドテープ(拡張可能フィルム)23を貼り付ける。このエキスパンドテープ23は、その外周部分がリング状のテープ固定枠24に貼り付けられて、このテープ固定枠24に固定されている。
続いて、図17(b)に示すように、基板4の裏面21にエキスパンドテープ23が貼り付けられた加工対象物1をフィルム拡張装置70に搬送し、テープ固定枠24をリング状の受け部材71とリング状の押え部材72とで挟持することで、加工対象物1をフィルム拡張装置70に装着する。この状態で保護テープ22に紫外線を照射して、その粘着力を低下させ、図18(a)に示すように、加工対象物1の積層部16から保護テープ22を剥がす。
そして、図18(b)に示すように、受け部材71の内側に配置された円柱状の押圧部材73をエキスパンドテープ23の下側から上昇させ、エキスパンドテープ23を拡張させていく。これにより、改質領域7a〜7dを起点として割れを生じさせ、基板4及び積層部16を切断予定ライン5a〜5dに沿って切断し、機能素子15を有する複数の半導体チップ25を得ると共に、切断により得られた各半導体チップ25を互いに離間させる。
ここで、エキスパンドテープ23の拡張工程についてより詳細に説明する。図20に示すように、エキスパンドテープ23が貼り付けられた加工対象物1をフィルム拡張装置70(図示せず)に装着し、押圧部材73(図示せず)を上昇させて、エキスパンドテープ23をその径方向に均等に拡張させていく。
すると、図21(a)に示すように、切断予定ライン5aに沿って(つまり、改質領域7aを起点として割れが発生することで)加工対象物1が複数のブロック1aに切断され、続いて、図21(b)に示すように、切断予定ライン5bに沿って(つまり、改質領域7bを起点として割れが発生することで)各ブロック1aが複数のブロック1bに切断される。更に、図22(a)に示すように、切断予定ライン5cに沿って(つまり、改質領域7cを起点として割れが発生することで)各ブロック1bが複数のブロック1cに切断され、続いて、図22(b)に示すように、切断予定ライン5dに沿って(つまり、改質領域7dを起点として割れが発生することで)各ブロック1cが複数の半導体チップ25に切断される。
このように加工対象物1が複数の半導体チップ25に段階的に切断されるのは、改質領域7dよりも改質領域7cが、改質領域7cよりも改質領域7bが、改質領域7bよりも改質領域7aが基板4に割れを発生させ易い改質領域となっているからである。なお、切断予定ライン5bに沿ってのブロック1aからブロック1bへの切断は、切断予定ライン5aに沿っての加工対象物1からブロック1aへの切断が完全に終了する前に開始される場合もある。このことは、他の切断予定ライン5c,5dに沿っての切断についても同様である。
以上説明したように、第1実施形態のレーザ加工方法においては、基板4に対する割れの発生させ易さが互いに異なる改質領域7a〜7dを各切断予定ライン5a〜5dに沿って形成している。そのため、エキスパンドテープ23を基板4の裏面21に貼り付けて拡張させると、加工対象物1は複数の半導体チップ25に段階的に切断されることになる。このような段階的な切断は、各切断予定ライン5a〜5dに沿った部分(すなわち、半導体チップ25の切断面となる部分)に均等な引張応力を作用させ、その結果、基板4と共に切断予定ライン5a〜5d上の層間絶縁膜17a,17bが切断予定ライン5a〜5dに沿って精度良く切断されることになる。従って、第1実施形態のレーザ加工方法は、複数の機能素子15を含む積層部16が形成された基板4を、機能素子15を有する複数の半導体チップ25に切断するに際し、基板4と共に積層部16の高精度な切断を可能にする。
また、切断予定ライン5a〜5d上の積層部16の種類や積層数によっては、切断予定ライン5a〜5dに沿った部分に大きな引張応力を作用させないと、当該積層部16を精度良く切断することができない場合がある。これは、エキスパンドテープ23の拡張時に、切断予定ライン5a〜5dに沿った部分に大きな引張応力を作用させ得る改質領域7a〜7d(すなわち、基板4に割れを発生させ難い改質領域7a〜7d)を形成すべきことを意味する。
ところが、同等の形成条件で改質領域7a〜7dを形成した場合、いくら基板4に割れを発生させ難い改質領域7a〜7dを形成したとしても、基板4と共に積層部16を切断予定ライン5a〜5dに沿って精度良く切断することは困難である。これは、切断予定ライン5a〜5dに沿った部分の全てに対して均等な引張応力を作用させるのは殆ど不可能だからである。従って、基板4と共に積層部16を切断予定ライン5a〜5dに沿って精度良く切断することは困難であり、しかも、基板4に対する半導体チップ25の相対的な大きさが小さくなればなるほど、エキスパンドテープ23の拡張による基板4及び積層部16の切断及び分離が困難となり、切断されない部分が生じる場合もある。
しかしながら、第1実施形態のレーザ加工方法の使用によって加工対象物1を複数の半導体チップ25に段階的に切断すると、上述した問題を解決することができる。
すなわち、加工対象物1やブロック1aといった比較的大きなものを切断する場合には、基板4に割れを発生させ易い改質領域7a,7bを形成したとしても切断予定ライン5a,5b上の積層部16を精度良く切断することができる。これは、切断予定ライン5a,5bに沿った部分の断面積が比較的大きい分、切断に要する引張応力が増加するためと考えられる。また、切断すべき加工対象物1やブロック1aが比較的大きい分、エキスパンドテープ23に貼り付く面積も大きくなり、その結果、引張応力が強く作用した状態で加工対象物1から複数のブロック1aへの切断、及び各ブロック1aから複数のブロック1bへの切断が行われるためとも考えられる。
そして、切断し難い積層部16が基板4上に形成されている場合に、当該積層部16を精度良く切断すべく、基板4に割れを発生させ難い改質領域7c,7dを形成したとしても、各ブロック1bから複数のブロック1cへの切断、及び各ブロック1cから複数の半導体チップ25への切断は精度良く行われることになる。これは、ブロック1bに対してはブロック1cの相対的な大きさが大きくなり、ブロック1cに対しては半導体チップ25の相対的な大きさが大きくなるため、切断予定ライン5c,5dに沿った部分に均等な引張応力が作用し易いからである。
ここで、加工対象物1を複数の半導体チップ25に段階的に切断しなかった場合と、段階的に切断した場合(第1実施形態のレーザ加工方法)とにおける加工対象物1及び半導体チップ25の切断状態について見てみる。なお、段階的に切断しなかった場合とは、切断予定ライン5a〜5dに沿って同等の形成条件で改質領域7を形成した場合である。
まず、加工対象物1の切断状態について見てみると、段階的に切断しなかった場合には、図23(a)に示すように、加工対象物1が半導体チップ25に切断されない部分が生じる場合があった。一方、段階的に切断した場合には、図23(b)に示すように、加工対象物1の全体が半導体チップ25に確実に切断された。
次に、半導体チップ25の切断状態について見てみると、段階的に切断しなかった場合には、図24(a)に示すように、半導体チップ25において、膜剥がれが生じる等、層間絶縁膜17a,17bが精度良く切断されない場合があった。一方、段階的に切断した場合には、図24(b)に示すように、半導体チップ25において、層間絶縁膜17a,17bが精度良く切断された。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態のレーザ加工方法は、加工対象物1の基板4に対する改質領域の形成の仕方において、第1実施形態のレーザ加工方法と異なっている。
すなわち、図25に示すように、機能素子複数列分の間隔をとって機能素子15,15間を通るようにオリフラ6と垂直な方向及び平行な方向に延在する切断予定ライン5aを複数本設定する。更に、切断予定ライン5aが設定されていない機能素子15,15間を通るようにオリフラ6と垂直な方向に延在する切断予定ライン5bを複数本設定し、切断予定ライン5aが設定されていない機能素子15,15間を通るようにオリフラ6と平行な方向に延在する切断予定ライン5cを複数本設定する。
そして、切断予定ライン5aに沿っては、図19(a)に示す改質領域7aを基板4の内部に形成する。更に、切断予定ライン5bに沿っては、図19(b)に示す改質領域7bを基板4の内部に形成し、切断予定ライン5cに沿っては、図19(c)に示す改質領域7cを基板4の内部に形成する。
各改質領域7a〜7cを形成した後、図26(a)に示すように、エキスパンドテープ23が貼り付けられた加工対象物1をフィルム拡張装置70(図示せず)に装着し、押圧部材73(図示せず)を上昇させて、エキスパンドテープ23をその径方向に均等に拡張させていく。
すると、図26(b)に示すように、切断予定ライン5aに沿って(つまり、改質領域7aを起点として割れが発生することで)加工対象物1が複数のブロック1aに切断される。更に、図27(a)に示すように、切断予定ライン5bに沿って(つまり、改質領域7bを起点として割れが発生することで)各ブロック1aが複数のブロック1bに切断され、続いて、図27(b)に示すように、切断予定ライン5cに沿って(つまり、改質領域7cを起点として割れが発生することで)各ブロック1bが複数の半導体チップ25に切断される。
このように加工対象物1が複数の半導体チップ25に段階的に切断されるのは、改質領域7cよりも改質領域7bが、改質領域7bよりも改質領域7aが基板4に割れを発生させ易い改質領域となっているからである。なお、切断予定ライン5bに沿ってのブロック1aからブロック1bへの切断は、切断予定ライン5aに沿っての加工対象物1からブロック1aへの切断が完全に終了する前に開始される場合もある。このことは、切断予定ライン5cに沿っての切断についても同様である。
以上説明したように、第2実施形態のレーザ加工方法においても、第1実施形態のレーザ加工方法と同様に、加工対象物1は複数の半導体チップ25に段階的に切断されることになる。これにより、各切断予定ライン5a〜5cに沿った部分(すなわち、半導体チップ25の切断面となる部分)には均等な引張応力が作用することとなるため、基板4と共に切断予定ライン5a〜5c上の層間絶縁膜17a,17bを切断予定ライン5a〜5cに沿って精度良く切断することができる。従って、第2実施形態のレーザ加工方法も、複数の機能素子15を含む積層部16が形成された基板4を、機能素子15を有する複数の半導体チップ25に切断するに際し、基板4と共に積層部16の高精度な切断を可能にする。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態のレーザ加工方法は、エキスパンドテープ23の拡張の仕方において、第1実施形態のレーザ加工方法と異なっている。
すなわち、図28に示すように、機能素子複数列分の間隔をとって機能素子15,15間を通るようにオリフラ6と垂直な方向に延在する切断予定ライン5aを複数本設定し、機能素子複数列分の間隔をとって機能素子15,15間を通るようにオリフラ6と平行な方向に延在する切断予定ライン5bを複数本設定する。更に、切断予定ライン5aが設定されていない機能素子15,15間を通るようにオリフラ6と垂直な方向に延在する切断予定ライン5cを複数本設定し、切断予定ライン5bが設定されていない機能素子15,15間を通るようにオリフラ6と平行な方向に延在する切断予定ライン5dを複数本設定する。
そして、切断予定ライン5aに沿っては、図19(a)に示す改質領域7aを基板4の内部に形成し、切断予定ライン5bに沿っては、図19(b)に示す改質領域7bを基板4の内部に形成する。更に、切断予定ライン5cに沿っては、図19(c)に示す改質領域7cを基板4の内部に形成し、切断予定ライン5dに沿っては、図19(d)に示す改質領域7dを基板4の内部に形成する。
各改質領域7a〜7dを形成した後、図29に示すように、加工対象物1の基板4の裏面21に矩形状のエキスパンドテープ23を貼り付ける。そして、まず、図30(a)に示すように、エキスパンドテープ23をオリフラ6と平行な方向に拡張させて、切断予定ライン5aに沿って(つまり、改質領域7aを起点として割れを発生させることで)加工対象物1を複数のブロック1aに切断し、続いて、図30(b)に示すように、エキスパンドテープ23をオリフラ6と垂直な方向に拡張させて、切断予定ライン5bに沿って(つまり、改質領域7bを起点として割れを発生させることで)各ブロック1aを複数のブロック1bに切断する。
更に、図31(a)に示すように、エキスパンドテープ23をオリフラ6と平行な方向に拡張させて、切断予定ライン5cに沿って(つまり、改質領域7cを起点として割れを発生させることで)各ブロック1bを複数のブロック1cに切断し、続いて、図31(b)に示すように、エキスパンドテープ23をオリフラ6と垂直な方向に拡張させて、切断予定ライン5dに沿って(つまり、改質領域7dを起点として割れを発生させることで)各ブロック1cを複数の半導体チップ25に切断する。
なお、エキスパンドテープ23のオリフラ6と平行な方向への2回目の拡張においては、オリフラ6と垂直な方向を中心として湾曲した上面を有する押圧部材を上昇させて、各ブロック1bに曲げ応力を作用させてもよい。また、エキスパンドテープ23のオリフラ6と垂直な方向への2回目の拡張においては、オリフラ6と平行な方向を中心として湾曲した上面を有する押圧部材を上昇させて、各ブロック1cに曲げ応力を作用させてもよい。このような押圧部材については、例えば、特開2002−184723号公報の図1を参照されたい。
以上説明したように、第3実施形態のレーザ加工方法においても、第1実施形態のレーザ加工方法と同様に、加工対象物1は複数の半導体チップ25に段階的に切断されることになる。これにより、各切断予定ライン5a〜5dに沿った部分(すなわち、半導体チップ25の切断面となる部分)には均等な引張応力が作用することとなるため、基板4と共に切断予定ライン5a〜5d上の層間絶縁膜17a,17bを切断予定ライン5a〜5dに沿って精度良く切断することができる。従って、第3実施形態のレーザ加工方法も、複数の機能素子15を含む積層部16が形成された基板4を、機能素子15を有する複数の半導体チップ25に切断するに際し、基板4と共に積層部16の高精度な切断を可能にする。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。第4実施形態のレーザ加工方法は、加工対象物1の基板4に対する改質領域の形成の仕方、及びエキスパンドテープ23の拡張の仕方において、第1実施形態のレーザ加工方法と異なっている。
すなわち、図32に示すように、機能素子複数列分の間隔をとって機能素子15,15間を通るようにオリフラ6と垂直な方向に延在する切断予定ライン5aを複数本設定し、機能素子複数列分の間隔をとって機能素子15,15間を通るようにオリフラ6と平行な方向に延在する切断予定ライン5cを複数本設定する。更に、切断予定ライン5aが設定されていない機能素子15,15間を通るようにオリフラ6と垂直な方向に延在する切断予定ライン5bを複数本設定し、切断予定ライン5cが設定されていない機能素子15,15間を通るようにオリフラ6と平行な方向に延在する切断予定ライン5dを複数本設定する。
そして、切断予定ライン5aに沿っては、図19(a)に示す改質領域7aを基板4の内部に形成し、切断予定ライン5bに沿っては、図19(b)に示す改質領域7bを基板4の内部に形成する。更に、切断予定ライン5cに沿っては、図19(c)に示す改質領域7cを基板4の内部に形成し、切断予定ライン5dに沿っては、図19(d)に示す改質領域7dを基板4の内部に形成する。
各改質領域7a〜7dを形成した後、図33に示すように、加工対象物1の基板4の裏面21に矩形状のエキスパンドテープ23を貼り付け、このエキスパンドテープ23をオリフラ6と平行な方向に拡張させる。すると、図34(a)に示すように、切断予定ライン5aに沿って(つまり、改質領域7aを起点として割れが発生することで)加工対象物1が複数のブロック1aに切断され、続いて、図34(b)に示すように、切断予定ライン5bに沿って(つまり、改質領域7bを起点として割れが発生することで)各ブロック1aが複数のブロック1bに切断される。
このように加工対象物1が複数のブロック1bに段階的に切断されるのは、改質領域7bよりも改質領域7aが基板4に割れを発生させ易い改質領域となっているからである。なお、切断予定ライン5bに沿ってのブロック1aからブロック1bへの切断は、切断予定ライン5aに沿っての加工対象物1からブロック1aへの切断が完全に終了する前に開始される場合もある。
次に、エキスパンドテープ23をオリフラ6と垂直な方向に拡張させる。すると、図35(a)に示すように、切断予定ライン5cに沿って(つまり、改質領域7cを起点として割れが発生することで)各ブロック1bが複数のブロック1cに切断され、続いて、図35(b)に示すように、切断予定ライン5dに沿って(つまり、改質領域7dを起点として割れが発生することで)各ブロック1cが複数の半導体チップ25に切断される。
このように各ブロック1bが複数の半導体チップ25に段階的に切断されるのは、改質領域7dよりも改質領域7cが基板4に割れを発生させ易い改質領域となっているからである。なお、切断予定ライン5dに沿ってのブロック1cから半導体チップ25への切断は、切断予定ライン5cに沿ってのブロック1bからブロック1cへの切断が完全に終了する前に開始される場合もある。
以上説明したように、第4実施形態のレーザ加工方法においても、第1実施形態のレーザ加工方法と同様に、加工対象物1は複数の半導体チップ25に段階的に切断されることになる。これにより、各切断予定ライン5a〜5dに沿った部分(すなわち、半導体チップ25の切断面となる部分)には均等な引張応力が作用することとなるため、基板4と共に切断予定ライン5a〜5d上の層間絶縁膜17a,17bを切断予定ライン5a〜5dに沿って精度良く切断することができる。従って、第4実施形態のレーザ加工方法も、複数の機能素子15を含む積層部16が形成された基板4を、機能素子15を有する複数の半導体チップ25に切断するに際し、基板4と共に積層部16の高精度な切断を可能にする。
本発明は、上述した第1実施形態〜第4実施形態に限定されるものではない。例えば、上記各実施形態は、基板4の内部で多光子吸収を生じさせて各改質領域7a〜7dを形成する場合であったが、基板4の内部で多光子吸収と同等の光吸収を生じさせて各改質領域7a〜7dを形成することができる場合もある。
また、上記各実施形態は、基板4の裏面21をレーザ光入射面として各改質領域7a〜7dを基板4の内部に形成する場合であったが、基板4の表面3をレーザ光入射面として各改質領域7a〜7dを基板4の内部に形成してもよい。基板4の裏面21をレーザ光入射面とするのは、積層部16の切断予定ライン5上にレーザ光Lを反射する部材(例えば、TEG)が存在する場合に特に有効である。しかしながら、積層部16の切断予定ライン5上にレーザ光Lを反射する部材が存在せず、レーザ光Lが積層部16を透過する場合には、基板4の表面3をレーザ光入射面として各改質領域7a〜7dを基板4の内部に形成してもよい。
また、例えば第1実施形態において、基板4に対する割れの発生させ易さが互いに異なる改質領域7a〜7dを各切断予定ライン5a〜5dに沿って形成するために、次のように各改質領域7a〜7dを形成してもよい。
すなわち、切断予定ライン5aに沿っては、図36(a)に示すように改質領域7aを基板4の内部に2列形成し、切断予定ライン5bに沿っては、図36(b)に示すように改質領域7bを基板4の内部に2列形成する。ただし、改質領域7aは、その形成時のレーザ光Lのエネルギーが大きいため、主に基板4の厚さ方向における大きさが大きく、基板4に割れを発生させ易いものとなっているのに対し、改質領域7bは、その形成時のレーザ光Lのエネルギーが小さいため、主に基板4の厚さ方向における大きさが小さく、基板4に割れを発生させ難いものとなっている
そして、切断予定ライン5cに沿っては、図36(c)に示すように改質領域7cを基板4の内部に1列形成し、切断予定ライン5dに沿っては、図36(d)に示すように改質領域7dを基板4の内部に1列形成する。ただし、改質領域7a〜7cは、1パルスのレーザ光の照射により形成される改質領域の形成間隔が4μm〜7μmであり、基板4に割れを発生させ易いものとなっているのに対し、改質領域7dは、当該形成間隔が1μm以下であり、基板4に割れを発生させ難いものとなっている。なお、改質領域7bと改質領域7cとについては、それらの形成時のレーザ光Lのエネルギーが同等であるため、主に基板4の厚さ方向における大きさは同等となっている。
以上により、改質領域7dよりも改質領域7cが、改質領域7cよりも改質領域7bが、改質領域7bよりも改質領域7aが基板4に割れを発生させ易い改質領域となる。
また、切断予定ライン5aに沿っては、図37(a)に示すように基板4の内部において裏面21に近い位置に(裏面21に割れが達するような位置に)改質領域7aを1列形成し、切断予定ライン5bに沿っては、図37(b)に示すように基板4の内部において改質領域7aに比べて裏面21から離れた位置に改質領域7bを1列形成する。そして、切断予定ライン5cに沿っては、図37(c)に示すように基板4の内部において改質領域7bに比べて裏面21から離れた位置に改質領域7cを1列形成し、切断予定ライン5dに沿っては、図37(d)に示すように基板4の内部において改質領域7cに比べて裏面21から離れた位置に(基板4の厚さ方向における中央部分に)改質領域7dを1列形成する。
これにより、改質領域7dよりも改質領域7cが、改質領域7cよりも改質領域7bが、改質領域7bよりも改質領域7aが基板4に割れを発生させ易い改質領域となる。このように、基板4の厚さ方向における1列の改質領域7a〜7dの形成位置を変えて、基板4に対する割れの発生させ易さを互いに異ならせるのは、基板4の厚さが薄い場合(例えば、100μm以下の場合)に特に有効である。
また、図38及び図39に示す形成条件(1)〜(7)のいずれかを適宜選択し、切断予定ライン5に応じて異なる形成条件で改質領域7を形成すれば、基板4に対する割れの発生させ易さを切断予定ライン5に応じて異ならせることができる。なお、形成条件(1)〜(7)は、基板4がシリコンからなり、その厚さが300μmであるときの条件である。
図38及び図39における各改質領域の作用は以下の通りである。
HC(ハーフカット)改質領域:基板4の裏面21側に形成され、その形成により裏面21に切断予定ライン5に沿った割れを発生させる。
分断改質領域:エキスパンドテープ23の拡張により基板4に切断予定ライン5に沿った割れをメインとなって発生させる。
品質改質領域:基板4の表面3側に形成され、エキスパンドテープ23の拡張により積層部16に切断予定ライン5に沿った割れを発生させる。
時間差改質領域:分断改質領域と品質改質領域との間に形成され、エキスパンドテープ23の拡張が開始されてから切断予定ライン5に沿って加工対象物1が切断されるまでに要する時間を調整する。
なお、図38及び図39において、集光点位置とは、レーザ光Lの集光点Pを合わせる位置の裏面21からの距離を意味し、エネルギーとは、各改質領域を形成する際のレーザ光Lのエネルギーを意味する。
更に、残り幅とは、対向する品質改質領域の裏面側端部と時間差改質領域の表面側端部との距離(基板4の厚さ方向に沿っての距離)を意味する。ここで、品質改質領域の裏面側端部とは、切断予定ライン5に沿って形成された品質改質領域の裏面21側の端部の「基板4の厚さ方向における平均的位置」を意味し、時間差改質領域の表面側端部とは、切断予定ライン5に沿って形成された時間差改質領域の表面3側の端部の「基板4の厚さ方向における平均的位置」を意味する。なお、形成条件(1),(7)では、時間差改質領域が形成されないため、残り幅は、対向する品質改質領域の裏面側端部と分断改質領域の表面側端部との距離である。
また、切断時間とは、エキスパンドテープ23の拡張が開始されてから切断予定ライン5に沿って加工対象物1が切断されるまでに要する時間を意味する。ここでは、5mm/sの速度でエキスパンドテープ23を径方向に拡張させた。
本実施形態に係るレーザ加工方法によるレーザ加工中の加工対象物の平面図である。 図1に示す加工対象物のII−II線に沿っての断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法によるレーザ加工後の加工対象物の平面図である。 図3に示す加工対象物のIV−IV線に沿っての断面図である。 図3に示す加工対象物のV−V線に沿っての断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法により切断された加工対象物の平面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法における電界強度とクラックスポットの大きさとの関係を示すグラフである。 本実施形態に係るレーザ加工方法の第1工程における加工対象物の断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法の第2工程における加工対象物の断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法の第3工程における加工対象物の断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法の第4工程における加工対象物の断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法により切断されたシリコンウェハの一部における断面の写真を表した図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法におけるレーザ光の波長とシリコン基板の内部の透過率との関係を示すグラフである。 第1実施形態のレーザ加工方法における加工対象物の平面図である。 図14に示す加工対象物のXV−XV線に沿っての部分断面図である。 第1実施形態のレーザ加工方法を説明するための図であり、(a)は、加工対象物に保護テープを貼り付けた状態、(b)は、加工対象物にレーザ光を照射している状態である。 第1実施形態のレーザ加工方法を説明するための図であり、(a)は、加工対象物にエキスパンドテープを貼り付けた状態、(b)は、保護テープに紫外線を照射している状態である。 第1実施形態のレーザ加工方法を説明するための図であり、(a)は、加工対象物から保護テープを剥がした状態、(b)は、エキスパンドテープを拡張させた状態である。 第1実施形態のレーザ加工方法において切断予定ラインに応じて改質領域を形成した状態を示す断面図である。 第1実施形態のレーザ加工方法におけるエキスパンドテープの拡張工程を説明するための第1の平面図である。 第1実施形態のレーザ加工方法におけるエキスパンドテープの拡張工程を説明するための第2の平面図である。 第1実施形態のレーザ加工方法におけるエキスパンドテープの拡張工程を説明するための第3の平面図である。 加工対象物の切断状態の写真を表した図であり、(a)は、加工対象物を複数の半導体チップに段階的に切断しなかった場合、(b)は、加工対象物を複数の半導体チップに段階的に切断した場合である。 半導体チップの切断状態の写真を表した図であり、(a)は、加工対象物を複数の半導体チップに段階的に切断しなかった場合、(b)は、加工対象物を複数の半導体チップに段階的に切断した場合である。 第2実施形態のレーザ加工方法における加工対象物の平面図である。 第2実施形態のレーザ加工方法におけるエキスパンドテープの拡張工程を説明するための第1の平面図である。 第2実施形態のレーザ加工方法におけるエキスパンドテープの拡張工程を説明するための第2の平面図である。 第3実施形態のレーザ加工方法における加工対象物の平面図である。 第3実施形態のレーザ加工方法におけるエキスパンドテープの拡張工程を説明するための第1の平面図である。 第3実施形態のレーザ加工方法におけるエキスパンドテープの拡張工程を説明するための第2の平面図である。 第3実施形態のレーザ加工方法におけるエキスパンドテープの拡張工程を説明するための第3の平面図である。 第4実施形態のレーザ加工方法における加工対象物の平面図である。 第4実施形態のレーザ加工方法におけるエキスパンドテープの拡張工程を説明するための第1の平面図である。 第4実施形態のレーザ加工方法におけるエキスパンドテープの拡張工程を説明するための第2の平面図である。 第4実施形態のレーザ加工方法におけるエキスパンドテープの拡張工程を説明するための第3の平面図である。 第1実施形態のレーザ加工方法の第1変形例において切断予定ラインに応じて改質領域を形成した状態を示す断面図である。 第1実施形態のレーザ加工方法の第2変形例において切断予定ラインに応じて改質領域を形成した状態を示す断面図である。 基板に対する割れの発生させ易さを切断予定ラインに応じて異ならせるための改質領域の形成条件を示す第1の表である。 基板に対する割れの発生させ易さを切断予定ラインに応じて異ならせるための改質領域の形成条件を示す第2の表である。
符号の説明
1…加工対象物、1a,1b,1c…ブロック、3…表面、4…基板、5,5a,5b,5c,5d…切断予定ライン、7,7a,7b,7c,7d…改質領域、8…切断起点領域、13…溶融処理領域、15…機能素子、16…積層部、21…裏面、23…エキスパンドテープ(拡張可能フィルム)、25…半導体チップ、L…レーザ光、P…集光点。

Claims (10)

  1. 複数の機能素子を含む積層部が表面に形成された基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射することで、前記基板の切断予定ラインに沿って、切断の起点となる改質領域を前記基板の内部に形成するレーザ加工方法であって、
    前記基板及び前記積層部を複数のブロックに切断するための第1の切断予定ラインに沿って第1の改質領域を形成する工程と、
    前記ブロックを、前記機能素子を有する複数のチップに切断するための第2の切断予定ラインに沿って第2の改質領域を形成する工程とを含み、
    前記第1の改質領域は、前記第2の改質領域に比べて前記基板に割れを発生させ易いものであることを特徴とするレーザ加工方法。
  2. 前記第1の改質領域及び前記第2の改質領域が形成された前記基板の裏面に拡張可能フィルムを取り付ける工程と、
    前記拡張可能フィルムを拡張させることで、前記第1の改質領域を起点として前記基板及び前記積層部から前記ブロックへの切断を開始させた後、前記第2の改質領域を起点として前記ブロックから前記チップへの切断を開始させる工程とを更に含むことを特徴とする請求項1記載のレーザ加工方法。
  3. 前記第2の切断予定ラインは隣り合う前記第1の切断予定ラインの間を通っていることを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ加工方法。
  4. 前記第1の切断予定ラインと前記第2の切断予定ラインとは略平行であることを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ加工方法。
  5. 前記第1の切断予定ラインと前記第2の切断予定ラインとは交差していることを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ加工方法。
  6. 前記基板は半導体基板であり、前記第1の改質領域及び前記第2の改質領域は溶融処理領域を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載のレーザ加工方法。
  7. 前記基板の前記第1の切断予定ラインに沿った部分における前記第1の改質領域の形成密度と、前記基板の前記第2の切断予定ラインに沿った部分における前記第2の改質領域の形成密度とを異ならせることで、前記第1の改質領域を、前記第2の改質領域に比べて前記基板に割れを発生させ易いものにすることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項記載のレーザ加工方法。
  8. 前記基板の前記第1の切断予定ラインに沿った部分における前記第1の改質領域の大きさと、前記基板の前記第2の切断予定ラインに沿った部分における前記第2の改質領域の大きさとを異ならせることで、前記第1の改質領域を、前記第2の改質領域に比べて前記基板に割れを発生させ易いものにすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項記載のレーザ加工方法。
  9. 前記基板の前記第1の切断予定ラインに沿った部分における前記第1の改質領域の形成位置と、前記基板の前記第2の切断予定ラインに沿った部分における前記第2の改質領域の形成位置とを異ならせることで、前記第1の改質領域を、前記第2の改質領域に比べて前記基板に割れを発生させ易いものにすることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項記載のレーザ加工方法。
  10. 基板と、複数の機能素子を含んで前記基板の表面に形成された積層部とを具備する加工対象物であって、
    前記基板及び前記積層部を複数のブロックに切断するための第1の切断予定ラインに沿って前記基板の内部に形成された第1の改質領域と、
    前記ブロックを、前記機能素子を有する複数のチップに切断するための第2の切断予定ラインに沿って前記基板の内部に形成された第2の改質領域とを備え、
    前記第1の改質領域は、前記第2の改質領域に比べて前記基板に割れを発生させ易いものであることを特徴とする加工対象物。
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