JP4227014B2 - 切削性に優れたアルミニウム合金材およびその製造方法 - Google Patents

切削性に優れたアルミニウム合金材およびその製造方法 Download PDF

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Description

この出願は、2001年7月25日付で出願された日本国特許出願特願2001−224661号、2001年8月13日付で出願された米国特許出願60/311、363号、2002年5月22日付で出願された日本国特許出願特願2002−148340号の優先権主張を伴うものであり、その開示内容は、そのまま本願の一部を構成するものである。
技術分野
この発明は、Al−Mg−Si系の切削性に優れたアルミニウム合金、ならびにアルミニウム合金材およびその製造方法に関する。
背景技術
アルミニウム合金材の切削加工においては、切屑が連続し、切屑処理の工程が必要となることや、旋削時の製品コーナー部や穴空け加工時のドリル穴周囲に生成するバリを除去する工程が必要となることが問題視されている。
これらの問題を解決するために、Pb、Bi、Snに代表される低融点元素を添加し、切屑の分断性を高めることで、切削性、バリ生成を抑制しうる快削性アルミニウム合金が提案されている。
しかし、これらの低融点元素は結晶粒界に偏析することが多く、例えば重切削を施すと加工中の発熱によって局部溶融し、割れ発生の原因となっていた。さらに、有害元素であるPbを含有する快削性アルミニウム合金材を製造し使用することは、地球環境保護という観点から極めて重大な問題であり、かつアルミニウム製品のリサイクル性を低下させるという難点もあった。
このため、前記低融点元素の代替元素として、SiやCuを添加した快削性アルミニウム合金が開発されている。
例えば、特開平11−12705号公報においては3〜11質量%のSiを添加した鍛造用アルミニウム合金が開示され、特開平9−249931号公報においては1.5〜12.0質量%のSiを添加した高耐食アルミニウム合金が開示されて、特開平2−97638号公報には2.0〜12.5質量%のSiおよび1.0〜6.5質量%のCuを添加した磁気テープ接触部品用アルミニウム合金が開示されている。これらのアルミニウム合金材は、硬質のSi粒子をアルミニウムマトリックス中に分散させ、切削時にSi粒子の粉砕、あるいはSi粒子とマトリックス界面の剥離によって切屑を細分化するというものである。これらのアルミニウム合金材は、低融点元素を含まないためにリサイクル性が優れ、さらに耐食性および耐熱性にも優れている。
また、これらのアルミニウム合金材は、所定組成の押出ビレットに鋳造後、400〜600℃の範囲で均質化処理を施し、350〜550℃で押出加工し、ダイス出口端で焼入れするか、あるいは1〜5mの長尺材に切断後溶体化処理を施すことにより製造されている。
しかし、上述した従来の快削性アルミニウム合金においては、Si添加量が5%を越える合金組成では、Si粒子が多量に分散しているために、鋭角部を有するSi粒子が切削工具の刃先をアタックし、工具の摩耗が激しく、また損傷によって工具を低寿命化させると言う問題点があった。さらに、Cu添加量の多いアルミニウム合金では、耐食性が悪いという問題点もあった。
また、上述の製造工程において、Si粒子は、ビレットの鋳造時に1μm以下となる場合もあるが、その後の300℃以上の熱処理によって1μmを越えるサイズに成長するという特性がある。このため、均質化処理、押出加工、ダイス出口端での焼入れ、溶体化処理の各工程を経る間にSi粒子が成長し、最終的には5〜10μmの範囲となり、上述した一連の工程を経た合金材では鋳造材よりも切削性が低下し、切削工具の摩耗や損傷が著しいという問題点があった。具体的には、アルミニウムマトリックス中に平均粒径が5μmを越える大きなSi粒子が存在すると、切削工具の摩耗やチッピングといった工具損傷が激しくなる。しかも、これらの工具損傷によって、長時間の連続切削加工における切削仕上げ面の品質が悪化する。また、このような粗大Si粒子が存在するアルミニウム合金材にアルマイト処理を施すと、表面に露出したSi粒子とアルミニウムマトリックスとでアルマイト皮膜の生成速度異なるために、膜厚が不均一となるという問題点もある。
発明の開示
この発明は、上述の技術背景に鑑み、優れた切削性を有するとともに、切削工具の摩耗やチッピング等の損傷を抑制し、さらに良好なアルマイト処理性を有するアルミニウム合金、ならびにアルミニウム合金材およびその製造方法の提供を目的とする。
この発明は、化学組成によって4種類に大別されるアルミニウム合金、各化学組成に対応する金属組織を有するアルミニウム合金材、およびこれらのアルミニウム合金材の製造方法によって構成される。
第1のアルミニウム合金は、Mg:0.3〜6質量%、Si:0.3〜10質量%、Zn:0.05〜1質量%およびSr:0.001〜0.3質量%を含み、残部がAlおよび不純物からなることを基本要旨とする。
前記第1のアルミニウム合金において、Mg含有量は0.5〜1.1質量%であることが好ましい。Si含有量は1.5〜5質量%であることが好ましい。Zn含有量は0.1〜0.3質量%であることが好ましい。Sr含有量は0.005〜0.05質量%であることが好ましい。
第2のアルミニウム合金は、Mg:0.3〜6質量%、Si:0.3〜10質量%、Zn:0.05〜1質量%およびSr:0.001〜0.3質量%を含み、さらに、選択的添加元素としてCu:0.01質量%以上1質量%未満、Fe:0.01〜1質量%、Mn:0.01〜1質量%、Cr:0.01〜1質量%、Zr:0.01〜1質量%、Ti:0.01〜1質量%、Na:0.001〜0.5質量%、Ca:0.001〜0.5質量%のうちから1種以上を含有し、残部がAlおよび不純物からなることを基本要旨とする。
前記第2のアルミニウム合金において、Mg含有量は0.5〜1.1質量%であることが好ましい。Si含有量は1.5〜5質量%であることが好ましい。Zn含有量は0.1〜0.3質量%であることが好ましい。Sr含有量は0.005〜0.05質量%であることが好ましい。
また、前記第2のアルミニウム合金において、選択的添加元素はCuであることが好ましい。選択的添加元素はFeであることが好ましい。選択的添加元素はCr、Mnのうちの1種以上であることが好ましい。選択的添加元素はZrであることが好ましい。選択的添加元素はTiであることが好ましい。選択的添加元素は、Na、Caのうちの1種以上であることが好ましい。
また前記第2のアルミニウム合金において、Cu含有量は0.1〜0.3質量%であることが好ましい。Fe含有量は0.1〜0.3質量%であることが好ましい。Mn含有量は0.1〜0.3質量%であることが好ましい。Cr含有量は0.1〜0.3質量%であることが好ましい。Zr含有量は0.1〜0.3質量%であることが好ましい。Ti含有量は0.1〜0.3質量%であることが好ましい。Na含有量は0.005〜0.3質量%であることが好ましい。Ca含有量は0.005〜0.3wtであることが好ましい。
この発明の一つのアルミニウム合金材は、化学組成において、第1および第2のアルミニウム合金、即ち請求項1〜24のいずれかのアルミニウム合金からなり、合金組織において、Si粒子の平均粒径1〜5μmであるとともに、Si粒子の平均アスペクト比が1〜3であることを基本要旨とする。
前記アルミニウム合金材において、前記Si粒子の平均粒径は3μm以下であることが好ましい。前記Si粒子の平均アスペクト比は2以下であることが好ましい。
この発明の一つのアルミニウム合金材の製造方法は、第1および第2のアルミニウム合金、即ち請求項1〜24のいずれかのアルミニウム合金からなるビレットを10〜180mm/minの鋳造速度で製作し、前記ビレットを400〜570℃で6時間以上保持して均質化処理した後、ビレット温度300〜550℃、押出製品速度0.5〜100m/min、押出比10〜200で所要形状に押出し、該押出材を400〜570℃で1時間以上保持して溶体化処理し、さらに90〜300℃で1〜30時間保持して時効処理することを基本要旨とする。
前記アルミニウム合金材の製造方法において、前記鋳造速度は、30〜130mm/minであることが好ましい。前記均質化処理は、500〜545℃で10時間以上保持して行うことが好ましい。前記押出は、ビレット温度350〜500℃、押出製品速度2〜30m/min、押出比20〜85で行うことが好ましい。前記溶体化処理は、500〜545℃で3時間以上保持して行うことが好ましい。前記時効処理は、140〜200℃で3〜20時間保持して行うことが好ましい。前記溶体化処理後の押出材に対し、リダクション5〜30%で所要形状への引抜きを行い、その後前記時効処理を行うことが好ましく、特に引抜きのリダクションは10〜20%であることが好ましい。
第3のアルミニウム合金は、Mg:0.1〜6質量%、Si:0.3〜12.5質量%、Cu:0.01質量%以上1質量%未満、Zn:0.01〜3質量%およびSr:0.001〜0.5質量%を含み、残部がAlおよび不純物からなることを基本要旨とする。
前記第3のアルミニウム合金において、Mg含有量は0.3〜5質量%であることが好ましい。Si含有量は0.8〜12質量%であることが好ましい。Cu含有量は0.1〜0.8質量%であることが好ましい。Zn含有量は0.05〜1.5質量%であることが好ましい。Sr含有量は0.005〜0.3質量%であることが好ましい。
第4のアルミニウム合金は、Mg:0.1〜6質量%、Si:0.3〜12.5質量%、Cu:0.01質量%以上1質量%未満、Zn:0.01〜3質量%およびSr:0.001〜0.5質量%を含み、さらに、選択的添加元素としてTi:0.001〜1質量%、B:0.0001〜0.03質量%、C:0.0001〜0.5質量%、Fe:0.01〜1質量%、Cr:0.01〜1質量%、Mn:0.01〜1質量%、Zr:0.01〜1質量%、V:0.01〜1質量%、Sc:0.0001〜0.5質量%、Ni:0.005〜1質量%、Na:0.001〜0.5質量%、Sb:0.001〜0.5質量%、Ca:0.001〜0.5質量%、Sn:0.01〜1質量%、Bi:0.01〜1質量%、In:0.001〜0.5質量%のうちの1種以上を含有し、残部がAlおよび不純物からなることを基本要旨とする。
前記第4のアルミニウム合金において、Mg含有量は0.3〜5質量%であることが好ましい。Si含有量は0.8〜12質量%であることが好ましい。Cu含有量は0.1〜0.8質量%であることが好ましい。Zn含有量は0.05〜1.5質量%であることが好ましい。Sr含有量は0.005〜0.3質量%であることが好ましい。
また、前記第4のアルミニウム合金において、選択的添加元素はTi、B、C、Scのうちの1種以上であることが好ましい。選択的添加元素はFeであることが好ましい。選択的添加元素はCr、Mnのうちの1種以上であることが好ましい。選択的添加元素はZr、Vのうちの1種以上であることが好ましい。選択的添加元素はNiであることが好ましい。選択的添加元素はNa、Sb、Caのうちの1種以上であることが好ましい。選択的添加元素はSn、Bi、Inのうちの1種以上であることが好ましい。
また、前記第4のアルミニウム合金において、Ti含有量は0.003〜0.5質量%であることが好ましい。B含有量は0.0005〜0.01質量%であることが好ましい。C含有量は0.001〜0.3質量%であることが好ましい。Fe含有量は0.05〜0.7質量%であることが好ましい。Cr含有量は0.03〜0.7質量%であることが好ましい。Mn含有量は0.03〜0.7質量%であることが好ましい。Zr含有量は0.03〜0.7質量%であることが好ましい。V含有量は0.03〜0.7質量%であることが好ましい。
Sc含有量は0.01〜0.3質量%であることが好ましい。Ni含有量は0.03〜0.7質量%であることが好ましい。Na含有量は0.005〜0.3質量%であることが好ましい。Sb含有量は0.005〜0.3質量%であることが好ましい。Ca含有量は0.005〜0.3質量%であることが好ましい。Sn含有量は0.05〜0.5質量%であることが好ましい。
Bi含有量は0.05〜0.5質量%であることが好ましい。In含有量は0.01〜0.3質量%であることが好ましい。
この発明の他のアルミニウム合金材は、化学組成において、第3または第4のアルミニウム合金、即ち請求項36〜70のいずれかに記載のアルミニウム合金からなり、金属組織において、平均デンドライトアーム間隔が1〜200μmであり、デンドライト境界に、平均粒径0.01〜5μmの共晶Si粒子および他の第二相粒子を含み、長手方向の平均骨格線長さ(Lm)が0.5μm以上、平均幅(Wm)が0.5μm以上の共晶ラメラ組織がネットワーク状に形成されていることを基本要旨とする。
前記アルミニウム合金材において、前記共晶ラメラ組織において、前記共晶Si粒子および他の第二相粒子が合計で500個/mm以上存在し、かつこれらの粒子の面積占有率が0.1〜50%であることが好ましい。前記平均デンドライトアーム間隔は3〜100μmであることが好ましい。前記共晶Si粒子の平均粒径は0.1〜3μmであることが好ましい。前記共晶ラメラ組織は、平均骨格線長さ(Lm)が3μm以上、平均幅(Wm)が1μm以上であることが好ましい。前記共晶ラメラ組織は、骨格線長さと幅との平均比(L/Wm)が3以上であることが好ましい。
さらに、前記共晶Si粒子およびその他の第二相粒子は合計で1000個/mm以上存在することが好ましい。前記共晶Si粒子およびその他の第二相粒子の面積占有率は0.3〜40%であることが好ましい。
この発明の他のアルミニウム合金材の製造方法は、第3または第4のアルミニウム合金、即ち請求項36〜70のいずれかに記載されたアルミニウム合金が固相線温度以上に保持された溶湯を、鋳造速度30〜5000mm/分、冷却速度10〜600℃/秒で所要断面形状の形材に連続鋳造し、その後100〜300℃で0.5〜100時間保持して時効処理を施すことを基本要旨とする。
前記アルミニウム合金材の製造方法において、前記鋳造速度は、100〜2000mm/分であることが好ましい。前記冷却速度は、30〜300℃/秒であることが好ましい。前記時効処理は120〜220℃で1〜30時間保持することにより行うことが好ましい。前記形材は、中実形状材であることが好ましい。前記形材は、断面において直径10〜150mmの円に外接することが好ましい。連続鋳造後の形材に対し、表層の深さ0.1〜10mmの部分を除去することが好ましく、特に前記表層の除去量は深さ0.2〜5.0であることが好ましい。
また、連続鋳造後の形材に対し、400℃以下の温度で、断面積減縮比30%以下となる二次成形加工を行うことが好ましい。さらに前記加工温度は250℃以下であることが好ましい。前記断面積減縮比は20%以下であることが好ましい。
以下の説明において、第1〜第4の4種類のアルミニウム合金を、必須元素であるMg、Si、Zn、Srが共通する第1および第2のアルミニウム合金と、必須元素であるMg、Si、Cu、Zn、Srが共通する第3および第4のアルミニウム合金とに分けて詳述する。さらに、これらの組成に対応するアルミニウム合金材おびその製造方法について、各アルミニウム合金組成に続いて説明する。
I.第1および第2のアルミニウム合金、ならびに合金材およびその製造方法(請求項1〜35)
第1および第2のアルミニウム合金、およびこれらの化学組成を有する合金材は、Si粒子に基づく切屑分断性により良好な切削性を確保しつつ、Si粒子を球状化かつ微細化させることで工具の摩耗や損傷を抑制している。また、主たる析出物MgSiによる強化に加えて、過剰なSi粒子によって従来合金よりも強度が顕著に向上したものとなされている。
以下に、アルミニウム合金および合金材における各元素の添加意義および含有量の限定理由について詳述する。
前記アルミニウム合金の組成において、Mg、Si、ZnおよびSrの4元素は必須元素である。この発明の第1のアルミニウム合金(請求項1〜5)は、これらの4元素と、残部がAlおよび不純物によって構成される。
Mgは、合金マトリックスに固溶されるとともに過剰Si等と結合してMgSi等の析出物としてマトリックス中に分散し、機械的特性、特に耐力を向上させ、他の固溶型元素との相乗効果により合金の切削性を一層向上させる。Mg含有量は、0.3質量%未満では前記効果が乏しく、一方6.0質量%を越えると合金溶湯の参加が促進され、また塑性加工性も劣化するため、0.3〜6質量%とする。好ましいMg含有量は0.5〜1.1質量%である。
Siは、Al中への固溶量が少ないために化合物形成に要する量を除いて、Siの単体粒子としてマトリックス中に分散される。Si粒子の分散した合金組織においては、切削工具によるSi粒子の粉砕、あるいはSi粒子とAl母相との界面剥離により切屑が速やかに分断し、切削性が向上する。また、必須元素として添加されるSr、あるいは任意に添加されるNa、Caによって、Si粒子は球状化されるとともに微細化され、このことによっても切削性が向上する。Si含有量は、0.3質量%未満では切屑分断性向上効果に乏しく、一方10質量%を越えると切屑分断性は向上するものの、切削工具の摩耗が著しくなって生産性が低下するため、0.3〜10質量%とする必要がある。このような観点で、好ましいSi含有量は1.5〜5質量%である。
Znは、合金マトリックス中に固溶されるとともに、Mgと結合してMgZn等の析出物としてマトリックス中に分散される。このため、アルミニウム合金の機械的特性を向上させ、他の固溶型元素との相乗効果により、合金の切削性を向上させる。Zn含有量は、0.05質量%未満では前記効果が乏しく、一方1質量%を越えると、耐食性が低下するおそれがあるため、0.05〜1質量%とする必要がある。また、前記範囲であれば、アルマイト皮膜生成速度を向上させる効果があり、耐摩耗性等向上を目的としてアルマイト処理される製品に好適に使用できる。好ましいZn含有量は0.1〜0.3質量%である。
Srは、Siと共存することで、凝固時の共晶Si、初晶Siを球状化させるとともに微細化させる。このため、間接的に切削分断性を良好にして切削性を向上させるとともに、切削工具の摩耗や損傷を抑制する効果がある。また、連続鋳造、押出、引抜き等の工程でSi粒子を均一かつ微細の分散させ、一層切削性を向上させる効果がある。Sr含有量は、0.001質量%未満では前記効果に乏しく、またSi粒子が球状化されず鋭角部が生じることで切削工具の摩耗が顕著になり、一方0.3質量%を越えると前記効果が飽和して、多量添加する意味が乏しいため、0.001〜0.3質量%とする。好ましいSr含有量は、0.005〜0.05質量%である。
この発明の第2のアルミニウム合金(請求項6〜24)は、合金の諸特性のさらなる向上を目的として、上述の必須4元素を含むアルミニウム合金を基本組成として、さらにCu、Fe、Mn、Cr、Zr、Ti、Na、Caの8元素のうちから、任意の1種または任意に組み合わせた2種以上の元素が添加されたものである。
Cuは、合金マトリックス中に固溶されるとともに、Alと結合してCuAl等の析出物としてマトリックス中に分散される。このため、アルミニウム合金の機械的特性を向上させ、他の固溶型元素との相乗効果により、合金の切削性を向上させる。Cu含有量は、0.01質量%未満では前記効果が乏しく、一方1質量%以上になると、耐食性が低下するおそれがあるため、0.01質量%以上1質量%未満が好ましい。特に好ましいCu含有量は0.1〜0.3質量%である。
Feは、アルミニウム合金に不可避的に含有される元素である。しかし、その含有量が0.01〜1質量%の範囲であれば、通常のアルミニウム合金の製造品質で含有される量であるから、Feの低減を図るための格別の工程を必要としない。また、前記範囲であればSiとの結合量が少ないために、Siを切屑分断性に効果のあるSiを単独粒子として分散させることができ、優れた切屑分断性を維持することができる。Fe含有量は、0.01質量%未満に低減しようとすればコストが増大し、1質量%を越えるとSiとの化合物が増えてSi単独粒子が減少して切屑分断性が低下する。特に好ましいFe含有量は、0.1〜0.3質量%である。
MnおよびCrは、いずれもアルミニウム合金において再結晶化を抑制することにより機械的強度を向上させるとともに、耐食性を向上させるために添加される。Mn含有量およびCr含有量は、0.01質量%未満では再結晶化抑制効果に乏しく、機械的特性および耐食性の向上を望めず、また再結晶化による粗大粒の形成によって断面方向における切屑分断性が不安定となり、一方、1質量%を越えると、押出時の熱間変形抵抗が上昇して生産性が低下するため、0.01〜1質量%が好ましい。また、Mn含有量およびCr含有量がそれぞれこの範囲内であれば、Siとの結合量が少ないために、Siを切屑分断性に効果のあるSiを単独粒子として分散させることができ、優れた切屑分断性を維持することができる。Mn含有量およびCr含有量が1質量%を越えると、Siとの化合物が増えてSi単独粒子が減少して切屑分断性が低下する。特に好ましいMn含有量およびCr含有量は、それぞれ0.1〜0.3質量%である。
Zrは、アルミニウム合金において再結晶による粗大粒の生成を抑制することにより機械的強度を向上させるとともに、耐食性を向上させるために添加される。また、また、Alとの間で金属間化合物を形成し、それらがマトリックスに分散することで切削性が向上する。Zr含有量は、0.01質量%未満では再結晶化抑制効果に乏しく、機械的特性および耐食性の向上を望めず、また再結晶化による粗大粒の形成によって断面方向における切屑分断性が不安定となり、かつ切削性向上効果にも乏しい。一方、1質量%を越えると、押出性あるいは鋳造性が著しく低下するため、0.01〜1質量%が好ましい。このような観点で、特に好ましいZr含有量は、0.1〜0.3質量%である。
Tiは、Zrと同様にアルミニウム合金において再結晶による粗大粒の生成を抑制することにより機械的強度を向上させるとともに、耐食性を向上させるために添加される。Ti含有量は、0.01質量%未満では再結晶化抑制効果に乏しく、機械的特性および耐食性の向上を望めず、また再結晶化による粗大粒の形成によって断面方向における切屑分断性が不安定となり、一方、1質量%を越えると、押出性あるいは鋳造性が著しく低下するため、0.01〜1質量%が好ましい。このような観点で、特に好ましいTi含有量は、それぞれ0.1〜0.3質量%である。
NaおよびCaは、上述のSrと同様にSi粒子の球状化を図るとともに、均一に分散させるために添加される元素である。Na含有量は、0.001質量%未満では前記効果に乏しく、0.5質量%を越えても効果が飽和するため、0.001〜0.5質量%が好ましい。また、Ca含有量は、0.001質量%未満では前記効果に乏しく、0.5質量%を越えても効果が飽和するため、0.001〜0.5質量%が好ましい。特に好ましいNa含有量は0.005〜0.3質量%、特に好ましいCa含有量は0.005〜0.3質量%である。
なお、この発明のアルミニウム合金および合金材において、Si単独粒子の球状化と均一分散性に有効なSrが必須成分として含有されるためNaおよびCaの添加は任意であり、これらが添加されなくてもSi粒子の球状化および均一分散性は確保されている。
上述した任意に選択する8元素は、必須4元素に少なくとも1種また任意に組み合わせた2種以上を添加すれば対応する効果が得られる。請求項11〜16のアルミニウム合金は、所要の効果を得るために添加元素を選択したものである。また、2種以上を添加する場合は、効果の異なる元素を選択的に組み合わせることも好ましい。例えば、CuAl等の析出物によって機械的特性を向上させるA群元素(Cu)、Siを単独粒子として分散させるB群元素(Fe)、再結晶化の抑制によって機械的強度を向上させるC群元素(Cr、Mn)、再結晶による粗大粒の生成抑制によって機械的強度を向上させるとともに、耐食性向上に効果のあるD群元素(Ti)、再結晶による粗大粒の生成抑制によって機械的強度をさせるとともに、耐食性向上に効果があり、さらに金属間化合物の形成により切削性を向上させるE群元素(Zr)、Si粒子の球状化および微細化に効果のあるF群元素(Na、Ca)に区分する。そして、必須元素に対して1群以上を任意に組み合わせて添加する。さらに複数の元素により構成される群については、群内で1種以上を任意に選択する。なお、群単位で任意添加元素を選択する場合も、各元素の含有量は上述の範囲とする。
請求項25〜27のアルミニウム合金材は、合金の化学組成を上述の範囲(請求項1〜24)に規定した上で、合金組織においてSi粒子の平均粒径および平均アスペクト比を規定したものである。
Si粒子は、切削時の切屑分断起点となって切削性を向上させるが、工具の摩耗を抑制するために、微細かつ球状であることを要し、平均粒径を1〜5μm、平均アスペクト比を1〜3とする。Si粒子は、Si含有量が多くなるほど平均粒径、平均アスペクト比も大きくなる傾向があり、平均粒径が5μmを超えても良好な切削性を得ることができるが、平均アスペクト比が大きくなると工具の摩耗が激しくなる。このため、本発明では、良好な切削性と工具の摩耗の抑制の両者を実現するために、Si粒子の平均粒径および平均アスペクト比を前記範囲に規定する。優れた切削性を得るとともに工具の摩耗を抑制するという観点で、好ましいSi粒子の平均粒径は3μm以下であり、好ましい平均アスペクト比は2以下である。
上述したアルミニウム合金材は、請求項28〜35の方法によって製造される。即ち、微細で球状化されたSi粒子が均一に分布する合金材は、所定の化学組成の合金を用い、ビレットの鋳造から押出、あるいはさらに引抜きに至る加工条件および熱処理条件を規定することによって製造することができる。
ビレットは、10〜180mm/minの鋳造速度で製作する。この間に、溶湯中のSi−Sr化合物が核となり、球状化した初晶Siおよび共晶SiがAl中に分散し、後の熱処理および押出加工、あるいは引抜き加工によって微細に球状化したSi粒子を得ることができる。また、結晶粒界での局所偏析も少なく、断面内で一様に分布するため、安定した切屑分断性が得られる。鋳造速度が10mm/min未満になると、Si粒子が粗大化して粒子分布が疎となるために安定した切屑分断性が得られない。一方、180mm/minより速くなると、鋳肌が悪くなったり凝固割れするおそれがある。好ましい鋳造速度は30〜130mm/minである。
ビレットの均質化処理は、400〜570℃で6時間以上保持することにより行う。この均質化処理により、Si粒子を安定成長させ、かつ他の固溶型元素を固溶させるため、デンドライト境界あるいは結晶粒界での局所偏析がなく、最終的に形成される合金材の切削性、機械的特性、耐食性が良好となる。均質化処理条件が400℃未満、または6時間未満であると、Si粒子が安定成長せず、また固溶型元素がAl中に拡散、固溶されない。このため、偏析部で耐食性が低下し、また安定した切屑分断性も得られない。一方、570℃を越えると、Alと他の各元素との共晶融解により、合金組織中にボイドが形成されて機械的特性の低下を招く。好ましい均質化処理条件は、500〜545℃で10時間以上の保持である。
押出は、ビレット温度を300〜550℃、押出製品速度0.5〜100m/min、押出比10〜200で行う。この範囲内で押出すことにより、Si粒子が局所偏析せずに結晶粒界に一様に分散し、最終的に得られる合金材の切削性、機械的特性、耐食性を損なわない。また、生産性も良好である。ビレット温度が300℃未満になると押出速度が低下して生産性が悪くなる。押出製品速度が0.5m/min未満の場合も生産性が悪くなる。また、押出比が10未満では、Si粒子の分散状態が一様化せず、旧デンドライト境界に局所偏析するため、切削性の安定性に欠け、かつ機械的特性、耐食性が低下する。一方、ビレット温度が550℃を越え、あるいは押出製品速度が100m/minを越え、あるいは押出比が200を越えると、押出材の表面にムシレやピックアップなどが生じて、表面品質が低下する。好ましいビレット温度は350〜500℃、好ましい押出製品速度は2〜30m/min、好ましい押出比は20〜85である。
押出後の溶体化処理は、400〜570℃で1時間以上保持することにより行う。この溶体化処理により、Si粒子が球状化して安定な切屑分断性が得られるとともに、添加元素の結晶粒界での局所偏析が少なくなって高い機械的特性および耐食性が得られる。溶体化処理条件が、400℃未満または1時間未満であれば、強度不足となり切屑分断性が劣るものとなる。一方、570℃を越える高温では結晶粒界における局所融解が生じ、機械的特性が著しく低下する。好ましい溶体化処理条件は、500〜545℃で3時間以上の保持である。
時効処理は、90〜300℃で1〜30時間保持するものとする。この間に合金材は最大強度となり良好な切屑分断性が得られる。時効温度が90℃°未満または保持時間が1時間未満では亜時効状態となり、切削時の仕上がり面が粗面化するとともに、機械的特性も低下する。また、300℃または30時間を超えると過時効状態となって、切屑分断性および機械的特性が低下する。好ましい時効条件は140〜200℃で3〜20時間の保持である。
また、前記溶体化処理後の押出材に対し、リダクション5〜30%で所要形状への引抜きを行うことも好ましい。この引抜きによって所要形状を得るとともに、押出時の形成された表面の再結晶組織を微細化して機械的特性を向上させることができる。また長手方向で高い寸法精度が得られる。引抜きのリダクションが5%未満では、前記効果が乏しく、一方30%を越えると引抜き時に引張破断するおそれがある。好ましいリダクションは、10〜20%である。
その他の製造条件は常法に従う。
II.第3および第4のアルミニウム合金、ならびに合金材およびその製造方法(請求項36〜89)
第3および第4のアルミニウム合金、およびこれらの化学組成を有するアルミニウム合金材は、所定化学組成によって得られるSi粒子に基づく切削性を、さらに金属組織を規定することによってなお一層確実なものとし、かつSi粒子の粒径制御により切削工具の摩耗や損傷を抑制しうるものである。
以下に、アルミニウム合金およびアルミニウム合金材における各元素の添加意義および含有量の限定理由について詳述する。
前記アルミニウム合金の組成において、Mg、Si、Cu、ZnおよびSrの5元素は必須元素である。この発明の第3のアルミニウム合金(請求項36〜41は、これらの5元素と、残部がAlおよび不純物によって構成される。
Mgは、合金マトリックスに固溶するとともにSi等と結合してMgSi等の析出物としてマトリックス中に分散し、機械的特性、特に耐力を向上させ、他の固溶型元素との相乗効果により合金の切削性を一層向上させる。Mg含有量は、0.1質量%未満では前記効果が乏しく、一方6質量%を越えると合金溶湯の酸化が促進され、また塑性加工性も劣化するため、0.1〜6質量%とする。好ましいMg含有量は0.3〜5質量%である。
Siは、アルミニウム中への固溶量が少ないために化合物形成に要する量を除いて、Siの単体粒子としてアルミニウムマトリックス中に分散される。特に、本発明の連続鋳造時の急速冷却によって凝固、形成される共晶Si粒子は5μm以下の微細粒子となり、デンドライド境界において他の第二相粒子とともに共晶ラメラ組織を形成する。切削時には、切削工具による共晶ラメラ組織の分離、共晶Si粒子の粉砕、あるいは共晶Si粒子とアルミニウム母相との界面剥離が生じ、切屑が速やかに分断されるようになることから、切削性が著しく向上する。また、必須元素として添加されるSr、あるいは任意に添加されるNa、Sb、Caによって、Si粒子は球状化されるとともに微細化され、このことによっても切削性が向上する。Si含有量は、0.3質量%未満では切屑分断性、即ち切削性向上効果に乏しく、一方12.5質量%を越えると切削性は向上するものの、粗大共晶Si粒子が多く形成されるようになることから、摩耗やチッピング等の切削工具損傷が著しくなって生産性が低下するため、0.3〜12.5質量%とする必要がある。このような観点で、好ましいSi含有量は0.8〜12質量%である。さらに、1.2〜8.5質量%が好ましい。
Cuは、合金マトリックス中に固溶されるとともに、Alと結合してCuAl等の析出物としてマトリックス中に分散される。このため、アルミニウム合金の機械的特性を向上させ、他の固溶型元素との相乗効果により、合金の切削性を向上させる。また、そのCuAlは共晶ラメラ組織中にも存在し、切削時の共晶ラメラ組織の分離にも密接に関与して、切削性を向上させる。Cu含有量は、0.01質量%未満では前記効果が乏しく、一方1質量%以上になると耐食性が低下するおそれがあるため、0.01質量%以上1質量%未満とする。好ましいCu含有量は0.1〜0.8質量%である。
Znは、合金マトリックス中に固溶されるとともに、Mgと結合してMgZn等の析出物としてマトリックス中に分散される。このため、アルミニウム合金の機械的特性を向上させ、他の固溶型元素との相乗効果により、合金の切削性を向上させる。Zn含有量は、0.01質量%未満では前記効果が乏しく、一方3質量%を越えると、耐食性が低下するおそれがあるため、0.01〜3質量%とする必要がある。また、前記範囲であれば、アルマイト皮膜生成速度を向上させる効果があり、耐摩耗性や装飾性等の向上を目的としてアルマイト処理される製品に好適に使用できる。好ましいZn含有量は0.05〜1.5質量%である。
Srは、Siと共存することで、凝固時の共晶Si、初晶Siを球状化させるとともに微細化させる。このため、間接的に分断性を良好にして切削性を向上させるとともに、切削工具の摩耗やチッピング等の損傷を抑制する効果がある。また、連続鋳造やその後の二次成形加工等の工程でSi粒子を均一かつ微細の分散させ、一層切削性を向上させる効果がある。Sr含有量は、0.001質量%未満では前記効果に乏しく、またSi粒子が球状化されず鋭角部が生じることで切削工具の摩耗やチッピング等の損傷が顕著になる。一方0.5質量%を越えると前記効果が飽和して、多量添加する意味が乏しい。好ましいSr含有量は、0.005〜0.3質量%である。
この発明の第4のアルミニウム合金(請求項42〜70)は、合金の諸特性のさらなる向上を目的として、上述の必須5元素を含むアルミニウム合金を基本組成として、さらにTi、B、C、Fe、Cr、Mn、Zr、V、Sc、Ni、Na、Sb、Ca、Sn、Bi、Inの16元素のうちから、任意の1種または任意に組み合わせた2種以上の元素が添加されたものである。
Tiは、鋳塊組織を微細化させ、鋳塊組織が粗大な場合において切削面に生じるマクロ模様の出現や凝固割れを抑制する。Ti含有量は、0.001質量%未満では鋳塊の微細化効果に乏しく、また1質量%を越えると粗大なTi−Al系化合物を形成してアルミニウム合金の鋳造性や延性を低下させるおそれがあるため、0.001〜1質量%が好ましい。特に好ましいTi含有量は0.003〜0.5質量%である。
Bは、Tiと同様に鋳塊組織を微細化させ、鋳塊組織が粗大な場合において切削面に生じるマクロ模様の出現や凝固割れを抑制する。B含有量は、0.0001質量%未満では鋳塊の微細化効果に乏しく、また0.03質量%を越えると硬質な粒子を形成し、切削工具の摩耗やチッピング等の損傷を増大させるため、0.0001〜0.03質量%が好ましい。特に好ましいB含有量は、0.0005〜0.01質量%である。
Feは、アルミニウム合金に不可避的に含有される元素である。しかし、その含有量が0.01〜1質量%の範囲であれば、通常のアルミニウム合金の製造品質で含有される量であるから、Feの低減を図るための格別の工程を必要としない。また、前記範囲であればSiとの結合量が少ないために、Siを切屑分断性に効果のあるSiを単独粒子として分散させることができ、優れた切屑分断性を維持することができる。Fe含有量は、0.01質量%未満に低減しようとすればコストが増大し、1質量%を越えるとSiとの化合物が増えてSi単独粒子が減少して切屑分断性が低下する。特に好ましいFe含有量は、0.05〜0.7質量%である。
ZrおよびVは、Ti、Bと同様に、鋳塊組織を微細化させ、鋳塊組織が粗大な場合において切削面に生じるマクロ模様の出現や凝固割れを抑制する。また、Alとの間で金属間化合物を形成し、それらがマトリックスに分散することで切削性が向上する。これらの元素の含有量は、それぞれ0.01質量%未満では上記効果に乏しく、また1質量%を越えると鋳造性が低下するため、0.01〜1質量%が好ましい。特に好ましい含有量は、それぞれ0.03〜0.7質量%である。さらに、Zrは、後述のCrおよびMnと同様に、再結晶化を抑制することにより機械的強度を向上させるとともに、耐食性を向上させる効果がある。これらの効果においても、Zr含有量が0.01質量%未満では機械的特性および耐食性の向上を望めず、また再結晶化による粗大粒の形成によって断面方向における切屑分断性が不安定となり、一方、1質量%を越えると、二次成形加工時の熱間変形抵抗が上昇して生産性が低下するため、Zr含有量は上述の0.01〜1質量%とすることがが好ましく、特に0.03〜0.7質量%が好ましい。
CrおよびMnはアルミニウム合金において再結晶化を抑制することにより機械的強度を向上させるとともに、耐食性を向上させるために添加される。Cr含有量およびMn含有量は、それぞれ0.01質量%未満では再結晶化抑制効果に乏しく、機械的特性および耐食性の向上を望めず、また再結晶化による粗大粒の形成によって断面方向における切屑分断性が不安定となり、一方、1質量%を越えると、二次成形加工時の熱間変形抵抗が上昇して生産性が低下するため、0.01〜1質量%が好ましい。また、Cr含有量およびMn含有量がこの範囲内であれば、Siとの結合量が少ないためにSiを切屑分断性向上に効果のあるSiを単独粒子として分散させることができ、優れた切削性を維持することができる。Cr含有量またはMn含有量が1質量%を越えると、Siとの化合物が増えてSi単独粒子が減少して切削性が低下する。特に好ましいCr含有量およびMn含有量はそれぞれ0.03〜0.7質量%である。
ScおよびCは、Zr、V、B、Tiと同様に、鋳塊組織を微細化させ、鋳塊組織が粗大な場合において切削面に生じるマクロ模様の出現や凝固割れを抑制する。これらの元素の含有量は、それぞれ0.0001質量%未満では上記効果に乏しく、0.5質量%を越えるとAlまたは他の元素と結合して硬質な粒子を形成するため切削工具の摩耗やチッピング等の損傷を増大させるため、0.0001〜0.5質量%が好ましい。特に好ましい含有量は、それぞれ0.01〜0.3質量%である。
Niは、Ni−Al系金属間化合物を形成して切削性を向上させる。Ni含有量は、0.005質量%未満では上記効果に乏しく、1質量%を越えると鋳造性および耐食性が低下するため、0.005〜1質量%が好ましい。特に好ましいNi含有量は、0.03〜0.7質量%である。
Na、Sb、Caは、上述のSrと同様に、Siと共存することで凝固時の共晶Si、初晶Si粒子を球状化するとともに微細化する。このため、間接的に切削性を良好にして切削性を向上させるとともに、切削工具の摩耗やチッピング等の損傷を抑制する効果がある。これらの元素の含有量は、それぞれ0.001質量%未満では上記効果が乏しく、0.5質量%を越えると上記効果が飽和して多量添加する意味が乏しいため、0.001〜0.5質量%が好ましい。特に好ましい含有量はそれぞれ0.005〜0.3質量%である。
Sn、Bi、Inは、それぞれSiと共存することで、更に切削性を向上させる。これらの元素の含有量は、Sn:0.01〜1質量%、Bi:0.01〜1質量%、In:0.001〜0.5質量%とする。それぞれ下限値未満では上記効果に乏しく、上限値を越えると耐食性が低下する上に、切削時、特に重切削時にムシレが発生するために仕上がり面の品質が低下する。また、熱間変形時に割れを誘発する。これらの元素の特に好ましい含有量は、Sn:0.05〜0.5質量%、Bi:0.05〜0.5質量%、In:0.01〜0.3質量%である。
上述した任意に選択する16元素は、必須5元素に少なくとも1種また任意に組み合わせた2種以上を添加すれば対応する効果が得られる。請求項48〜54のアルミニウム合金は、所要の効果を得るために添加元素を選択したものである。また、2種以上を添加する場合は、効果の異なる元素を選択的に組み合わせることも好ましい。例えば、鋳塊組織を微細化させるとともに、マクロ模様の出現や凝固割れの抑制に効果のあるA群元素(Ti、B、C、Sc)、Siを単独粒子として分散させるB群元素(Fe)、再結晶化の抑制によって機械的強度を向上させるC群元素(Cr、Mn)、鋳塊組織を微細化させるとともに、マクロ模様の出現や凝固割れの抑制効果があり、さらに金属間化合物の形成により切削性を向上させるD群元素(Zr、V)、金属間化合物の形成により切削性を向上させるE群元素(Ni)、Si粒子の球状化および微細化に効果のあるF群元素(Na、Sb、Ca)、Siとの共存により切削性を向上させるG群元素(Sn、Bi、In)に区分する。そして、必須元素に対して1群以上を任意に組み合わせて添加する。さらに複数の元素により構成される群については、群内で1種以上を任意に選択する。なお、群単位で任意添加元素を選択する場合も、各元素の含有量は上述の範囲とする。
請求項71〜78のアルミニウム合金材は、合金の化学組成を上述の範囲(請求項36〜70)に規定した上で、金属組織を規定したものである。
ここで、図1および図2に、鋳造によって得られた本発明のアルミニウム合金材の金属組織の一例を示し、図3に、鋳造後に熱処理、押出等の工程を経て製造されたアルミニウム合金材の金属組織の一例を示す。図3のアルミニウム合金材は、背景技術の項で述べた合金材に対応するものであり、切削性および工具の摩耗という点で更なる改善が求められることを指摘した合金材である。
図1および図2において、淡色で表される部分(図1では初晶α−Alと示されている部分)がデンドライトであり、その境界に、共晶Si粒子(図1では共晶Siと示されている部分)および他の第二相粒子を含む共晶ラメラ組織(濃色で表されている部分)が三次元状に連続してネットワーク状に分布している。一方、図3の従来のアルミニウム合金材は、デンドライト境界の第二相が分断されてSi粒子が独立して分布する組織形態に変化していることがわかる。
この発明のアルミニウム合金材は、上述した金属組織形態の相違が切削性および切削工具の摩耗や損傷に関与することに着目したものであって、具体的にはデンドライトアーム間隔(以下、「DAS」と称する)およびデンドライト境界に形成される共晶ラメラ組織を規定したものである。
金属組織において、平均DAS(図1参照)は1〜200μmであることを要する。平均DASを上記範囲とする理由は、平均DASを1μm未満とするためには鋳造時の冷却速度を1000℃/秒以上にする必要があり、溶製材としての製造限界を越え、200μmを越えると切削性、機械的特性の著しい低下を招くからである。また、好ましい平均DASは3〜100μmである。
デンドライト境界には、アルミニウム母相中に平均粒径0.01〜5μmの共晶Si粒子および他の第二相粒子を含む共晶ラメラ組織が形成されている。切削時に、共晶Si粒子は単独でも切屑分断起点となって切削性を向上させる効果があり、さらに層状の共晶ラメラ組織を形成することにより、共晶ラメラ組織が剥離するように分離することで切削性が向上する。このような共晶ラメラ組織は、三次元状に連続してネットワーク状に分布しているため、上述した分離が連続して生じることで良好な切削性を得ることができ、かつ切削工具の摩耗も少ない。一方、図3に示した金属組織形態では、切屑分断起点となるSi粒子が独立分布しているために、切削性、切削工具の摩耗に関して、図1および図2のネットワーク状に分布しているものよりも劣る。
前記共晶Si粒子の平均粒径が0.01μm未満では、切削性向上効果が乏しい。また、共晶Si粒子はSi含有量が多くなるほど粒径が大きくなる傾向があり、平均粒径が5μmを越えても良好な切削性を得ることができるが、粒径が大きくなると工具の摩耗やチッピング等の損傷が激しくなる。このため、良好な切削性と工具損傷の抑制の両者を実現するために、共晶Si粒子の平均粒径を0.01〜5μmに規定する。特に工具損傷を抑制するという観点で、好ましい平均粒径は0.1〜3μmである。
また、他の第二相粒子とは、CuAl、Al−Fe−Si系、Al−Mn−Si系、Al−Cr−Si系、Al−Fe系等のAlと添加元素との間で生成されるものであり、平均粒径は0.1〜0.3μmが好ましい。
図1に示すように、前記共晶ラメラ組織の大きさは、長手方向の骨格線長さ(L)および幅(W)で表す。前記骨格線長さ(L)とは共晶ラメラ組織の骨格を表す骨格線の長さ、幅(W)とは前記骨格線に直交する方向における最大幅である。そして、この発明においては共晶ラメラ組織をこれらの平均値と比率によって規定し、平均骨格線長さ(Lm)を0.5μm以上、平均幅(Wm)を0.5μm以上とする。平均骨格線長さ(Lm)および平均幅(Wm)がそれぞれ0.5μm未満では良好な切削性が得られない。好ましい平均骨格線長さ(Lm)は3μm以上、好ましい平均幅(Wm)は1μm以上である。また、分離の連続性が良好である点で、骨格線長さ(L)と平均幅(W)の比率(L/W)の平均値(L/Wm)が3以上の細長い形状のものが好ましい。
上述の共晶ラメラ組織において、共晶ラメラ組織を構成する共晶Si粒子およびその他の第二相粒子の粒子数および面積占有率を規定することによって、さらに優れた切削性を得ることができる。即ち、共晶ラメラ組織において、前記共晶Si粒子および他の第二相粒子が合計で500個/mm以上存在し、かつこれらの粒子の面積占有率は0.1〜50%であることが好ましい。粒子数が合計で500個/mm未満、あるいは面積占有率が0.1%未満では切削性向上効果に乏しい。また、Si含有量が多くなるほど共晶Si粒子数および面積占有率が大きくなる傾向があり、面積占有率が50%を越えても良好な切削性を得ることができる。しかし、面積占有率が50%を越えると合金材の機械的強度、特に延性能(引張強度)および耐食性が低下するため、面積占有率の上限値を50%とする。切削性を保ちつつ、機械的強度および耐食性の低下を抑制するという観点で、共晶Si粒子および他の第二相粒子の特に好ましい粒子数は合計で1000個/mm以上、特に好ましい面積占有率は0.3〜40%である。
上述した金属組織を有するアルミニウム合金材は、請求項79〜89の方法によって製造される。すなわち、ネットワーク状の共晶ラメラ組織を有する合金材は、所定化学組成の合金を用い、鋳造の諸条件を規定することによって製造することができる。
所定化学組成のアルミニウム合金を固相線温度以上に保持された溶湯を、鋳造速度30〜5000mm/分、冷却速度10〜600℃/秒で所要断面形状の形材に連続鋳造する。この間の凝固過程において、溶湯中のSi−Sr化合物が核となって微細で球状化された共晶Si粒子がアルミニウム中に分散されるとともに、デンドライトが上記範囲の平均DASに成長し、デンドライト境界には、共晶Si粒子および他の第二相粒子を含む共晶ラメラ組織が所定の大きさでネットワーク状に形成される。
鋳造速度が30mm/分未満では、共晶Si粒子が粗大化して粒子の分布が疎となるために、良好な切削性が得られず切削工具の損傷が激しくなる。一方、5000mm/分を越えると形材において所望する断面形状が得られず、また凝固割れ、ポアの発生といった鋳造欠陥が発生して鋳肌が悪くなるおそれがある。好ましい鋳造速度は50〜3000mm/分であり、さらに好ましくは、100〜2000mm/分である。
冷却速度が10℃/秒未満になると、共晶Si粒子が粗大化して粒子の分布が疎となるために、切削工具の損傷が激しくなる。一方、600℃/秒を越える冷却速度を達成しようとすると、特殊な設備と工程管理が必要となって生産性を低下させることになる。また、コスト面でも問題が生じる。好ましい冷却速度は30〜500℃/秒であり、特に好ましくは30〜300℃である。
連続鋳造方式は、上述の鋳造条件を達成できる限り限定されず、竪型連続鋳造法、水平連続鋳造法を例示できる。また、上記冷却速度を達成するために直接冷却を推奨できる。
鋳造する形材の断面形状は何ら限定されず、円形、多角形、その他の異形のものを例示でき、中実形状材を推奨できる。また、断面において中空部を有する中空形状材も本発明に含まれる。
中実形状材の場合、断面において直径10〜150mmの円に外接するものが好ましい。外接円直径が10mm未満では、溶湯の流れ性が著しく低下し、所定形状への成形が困難となる。一方、150mmを越えると、断面積の増加による冷却不足によって上述の冷却速度の達成が困難となり、ネットワーク状の共晶ラメラ組織が形成されにくくなる。ひいては、切削性の低下を招くおそれがある。
連続鋳造した形材に対する時効処理は、100〜300℃で0.5〜100時間の保持とする。この間に、鋳造時に固溶した元素が母相中に析出し、機械的強度が最大となるとともに良好な切削性を得る。時効温度が100℃未満または保持時間が0.5時間未満では亜時効状態となり、切削時の仕上面の品質が低下するとともに切削性、機械的強度も上昇しない。また、時効温度が300℃、または保持時間が100時間を越えると過時効状態となって切削性、機械的強度が低下する。好ましい時効条件は、120〜220℃で1〜30時間の保持である。
鋳造した形材の表層には凝固時に逆偏析層、チル層、粗大セル層等の不均質層が形成されている。このような不均質層は形材の品質を低下させるため、表層の深さ0.1〜10mmの部分を除去して不均質層を排除することが好ましい。表層の除去量は、深さが0.1mm未満では不均質層を十分に除去することができず、10mmまで除去すれば確実に不均質層を排除でき、それ以上は除去する意味が乏しく材料が無駄になる。好ましい除去量は深さ0.2〜5mmである。表層の除去は、鋳造後で時効処理前、あるいは時効処理後で二次成形加工前のいずれに行ってもよい。また、除去方法も限定されず、ピーリング加工、スカルパー加工を例示できる。
鋳造した形材は、要すれば時効処理前または時効処理後に二次成形加工を施して所要形状に成形する。二次成形加工方法は、断面積が減少する塑性加工であれば限定されず、引抜き、押出、圧延等を例示できる。加工条件は、加工温度が400℃以下で、加工による断面積減縮比(加工後の断面積/加工前の断面積)を30%以下とすることが好ましい。加工温度が400℃を越えると、共晶ラメラ組織中に分散された共晶Si粒子が凝集して粗大な球状となって切削性を低下させる。また断面積減縮比が30%を越える加工を施すと、共晶ラメラ組織が破壊され、切削性を低下させるとともに合金材品質を低下させる。二次成形加工における好ましい条件は、加工温度が250℃以下、断面積減縮比が20%以下である。
また、時効処理前または二次成形加工前の均質化処理や溶体化処理等の熱処理は適宜行う。
この発明によって鋳造されたアルミニウム合金材、あるいは鋳造後に二次成形加工された形材は、鋸やシャー等によって適宜切断される。例えば1m未満の短尺材または長さ1〜10mの長尺材、あるはブランク材に切断されるが、これらの切断材は長さに拘わらず本発明に含まれる。
その他の製造条件は常法に従う。
以上の次第で、各発明は下記の効果を奏する。
請求項1にかかる発明によれば、Si粒子がSrによって微細化かつ球状化されるため、この合金からなる合金材を切屑分断性が良好でかつ切削工具の摩耗や損傷の少ないアルミニウム合金となし得る。また、Mg、Znの含有によって機械的特性、アルマイト処理性、塑性加工性にも優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項2にかかる発明によれば、さらに機械的特性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項3にかかる発明によれば、さらに切削性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項4にかかる発明によれば、さらに機械的特性およびアルマイト処理性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項5にかかる発明によれば、さらにSi粒子を球状化および微細化させて、切屑分断性が良好でかつ切削工具の摩耗や損傷の少ないアルミニウム合金となし得る。
請求項6にかかる発明によれば、Si粒子がSr、あるいはさらにNa,Caによって微細化かつ球状化されるため、この合金からなる合金材を切屑分断性が良好でかつ切削工具の摩耗や損傷の少ないものアルミニウム合金となし得る。また、Mg、Znの含有によって機械的特性、耐食性、アルマイト処理性、塑性加工性にも優れたものとなし得る。また、Cuの含有によって機械的特性が向上する。Feの含有によって、Siの単独粒子として分散が助長され、切削性が向上する。Cr、Mnの含有によって機械的強度が向上する。Zrの含有によって機械的強度、耐食性および切削性が向上する。また、Tiの含有によって機械的強度および耐食性が向上する。
請求項7にかかる発明によれば、さらに機械的特性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項8にかかる発明によれば、さらに切削性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項9にかかる発明によれば、さらに機械的特性およびアルマイト処理性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項10にかかる発明によれば、さらにSi粒子を球状化および微細化させて、切屑分断性が良好でかつ切削工具の摩耗や損傷の少ないアルミニウム合金となし得る。
請求項11にかかる発明によれば、さらに機械的特性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項12にかかる発明によれば、Siを単独粒子として分散させてさらにさらに優れた切屑分断性を維持することができる。
請求項13にかかる発明によれば、さらに機械的強度および耐食性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項14にかかる発明によれば、さらに機械的強度、耐食性および切削性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項15にかかる発明によれば、さらに機械的強度および耐食性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項16にかかる発明によれば、さらにSi粒子を球状化および微細化させて、切屑分断性が良好でかつ切削工具の摩耗や損傷の少ないアルミニウム合金となし得る。
請求項17にかかる発明によれば、さらに機械的特性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項18にかかる発明によれば、Siを単独粒子として分散させてさらにさらに優れた切屑分断性を維持することができる。
請求項19または請求項20にかかる発明によれば、さらに機械的強度および耐食性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項21にかかる発明によれば、さらに機械的強度、耐食性および切削性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項22にかかる発明によれば、さらに機械的強度および耐食性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項23または請求項24にかかる発明によれば、さらにSi粒子を球状化および微細化させて、切屑分断性が良好でかつ切削工具の摩耗や損傷の少ないアルミニウム合金となし得る。
請求項25にかかる発明によれば、Si粒子が微細かつ球状化されているから、アルミニウム合金材は切屑分断性が良好でかつ切削工具の摩耗や損傷が少ない。また、他の添加元素によって機械的特性、アルマイト処理性、塑性加工性にも優れている。
請求項26にかかる発明によれば、上述のSi粒子が微細化されているためにに、さらに切削工具の摩耗や損傷が少ない。
請求項27にかかる発明によれば、上述のSi粒子が球状化されているためにに、さらに切削工具の摩耗や損傷が少ない。
請求項28にかかる発明によれば、Si粒子が微細化かつ球状化されて、切屑分断性が良好でかつ切削工具の摩耗や損傷が少なく、また機械的特性、アルマイト処理性、塑性加工性にも優れたアルミニウム合金材を製造することができる。
請求項29にかかる発明によれば、最も良好な切削性を有するアルミニウム合金材を製造できる。
請求項30にかかる発明によれば、最も良好な切削性、機械的特性、耐食性を有するアルミニウム合金材を製造できる。
請求項31にかかる発明によれば、最も良好な切削性、機械的特性、耐食性を有するアルミニウム合金材を製造できる。さらに生産性も良好である。
請求項32にかかる発明によれば、最も良好な機械的特性、耐食性を有するアルミニウム合金材を製造できる。
請求項33にかかる発明によれば、最も良好な機械的特性を有するアルミニウム合金材を製造できる。
請求項34にかかる発明によれば、表面の再結晶組織が微細化されて特に機械的特性の優れたアルミニウム合金材を製造することができる。
請求項35にかかる発明によれば、一層機械的特性の優れたアルミニウム合金材を製造することができる。
請求項36にかかる発明によれば、Si粒子がSrによって微細化かつ球状化され、かつデンドライト境界に共晶ラメラ組織を形成しうるため、この合金からなる合金材を切削性が良好でかつ切削工具の摩耗や損傷の少ないものとなし得る。また、Mg、Cu、Znの含有によって機械的特性、特に引張特性、耐食性、アルマイト処理性、塑性加工性にも優れたものとなし得る。
請求項37にかかる発明によれば、さらに機械的特性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項38にかかる発明によれば、さらに切削性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項39にかかる発明によれば、さらに機械的特性および切削性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項40にかかる発明によれば、さらに機械的特性およびアルマイト処理性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項41にかかる発明によれば、さらにSi粒子を球状化および微細化させて、切屑分断性が良好でかつ切削工具の摩耗や損傷の少ないアルミニウム合金となし得る。
請求項42にかかる発明によれば、Si粒子がSr、あるいはさらにNa,Sb、Caのいずれかによって微細化かつ球状化され、かつデンドライト境界に共晶ラメラ組織を形成しうるため、この合金からなる合金材を切削性が良好でかつ切削工具の摩耗や損傷の少ないものとなし得る。また、Mg、Zn、Cuによって機械的特性、特に引張特性、耐食性、アルマイト処理性、塑性加工性にも優れたものとなし得る。また、Ti、B、C、Scのいずれかの含有によって鋳塊組織が微細化されるとともに、マクロ模様の出現や凝固割れが抑制される。Feの含有によって、Siの単独粒子として分散が助長され、切削性が向上する。Cr、Mnの含有によって機械的強度が向上する。Zr、Vのいずれかの含有により、鋳塊組織が微細化されるとともに、マクロ模様の出現や凝固割れが抑制され、さらに金属間化合物の形成により切削性が向上する。Niの含有により、金属間化合物が形成されて切削性が向上する。Sn、Bi、Inのいずれかの含有により、切削性が向上する。
請求項43にかかる発明によれば、さらに機械的特性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項44にかかる発明によれば、さらに切削性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項45にかかる発明によれば、さらに機械的特性および切削性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項46にかかる発明によれば、さらに機械的特性およびアルマイト処理性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項47にかかる発明によれば、さらにSi粒子を球状化および微細化させて、切屑分断性が良好でかつ切削工具の摩耗や損傷の少ないアルミニウム合金となし得る。
請求項48にかかる発明によれば、さらに鋳塊組織が微細化されるとともに、マクロ模様の出現や凝固割れが抑制されたアルミニウム合金となし得る。
請求項49にかかる発明によれば、Siを単独粒子として分散させてさらにさらに優れた切屑分断性を維持することができる。
請求項50にかかる発明によれば、さらに機械的強度および耐食性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項51にかかる発明によれば、さらに鋳塊組織が微細化されるとともに、マクロ模様の出現や凝固割れが抑制され、かつ優れた切削性を有するアルミニウム合金となし得る。
請求項52にかかる発明によれば、さらに切削性の優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項53にかかる発明によれば、さらにSi粒子を球状化および微細化させて、切屑分断性が良好でかつ切削工具の摩耗や損傷の少ないアルミニウム合金となし得る。
請求項54にかかる発明によれば、さらに切削性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項55〜57にかかる各発明によれば、さらに鋳塊組織が微細化されるとともに、マクロ模様の出現や凝固割れが抑制されたアルミニウム合金となし得る。
請求項58にかかる発明によれば、Siを単独粒子として分散させてさらにさらに優れた切屑分断性を維持することができる。
請求項59または請求項60にかかる発明によれば、さらに機械的強度および耐食性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項61または請求項62にかかる発明によれば、さらに鋳塊組織が微細化されるとともに、マクロ模様の出現や凝固割れが抑制され、かつ優れた切削性を有するアルミニウム合金となし得る。
請求項63にかかる発明によれば、さらに鋳塊組織が微細化されるとともに、マクロ模様の出現や凝固割れが抑制されたアルミニウム合金となし得る。
請求項64にかかる発明によれば、さらに切削性の優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項65〜67にかかる各発明によれば、さらにSi粒子を球状化および微細化させて、切屑分断性が良好でかつ切削工具の摩耗や損傷の少ないアルミニウム合金となし得る。
請求項69〜70にかかる各発明によれば、さらに切削性に優れたアルミニウム合金となし得る。
請求項71にかかる発明によれば、共晶Si粒子が単独で切屑分断起点となって切削性を向上させる上に、共晶ラメラ組織の連続的な分離によって切削性が向上する。しかも、共晶Si粒子の微細化および球状化によって、切削工具の摩耗や損傷が少ない。また、機械的特性、特に引張特性、耐食性、アルマイト処理性、塑性加工性にも優れている。
請求項72にかかる発明によれば、さらに優れた切削性が得られるとともに、切削工具の摩耗や損傷が抑制されたアルミニウム合金材となし得る。
請求項73にかかる発明によれば、さらに切削性および機械的特性に優れたアルミニウム合金材となし得る。
請求項74にかかる発明によれば、さらに優れた切削性を得ながらも切削工具の摩耗や損傷が抑制される。
請求項75にかかる発明によれば、さらに切削性に優れたアルミニウム合金材となし得る。
請求項76にかかる発明によれば、さらに切削性に優れたアルミニウム合金材となし得る。
請求項77にかかる発明によれば、特に優れた切削性が得られるとともに、切削工具の摩耗や損傷が抑制される。
請求項78にかかる発明によれば、特に優れた切削性が得られるとともに、切削工具の摩耗や損傷が抑制される。
請求項79にかかる発明によれば、共晶Si粒子および共晶ラメラ組織を有し、優れた切削性を有しながらも切削工具の摩耗や損傷が少なく、かつ機械的特性、特に引張特性、耐食性、アルマイト処理性、塑性加工性に優れたアルミニウム合金材を製造することができる。
請求項80または請求項81にかかる発明によれば、特に上述の共晶Si粒子および共晶ラメラ組織を確実に形成することができる。
請求項82にかかる発明によれば、鋳造時に固溶された元素が十分に析出して、特に優れた切削性および機械的特性を有するアルミニウム合金材を製造することができる。
請求項83にかかる発明によれば、上述の共晶Si粒子および共晶ラメラ組織を有する中実形状材を製造できる。
請求項84にかかる発明によれば、特に溶湯の流れ性が良好であるとともに、上述の冷却速度の達成が容易である。
請求項85にかかる発明によれば、表層の不均質層を排除して高品質のアルミニウム合金材を得ることができる。
請求項86にかかる発明によれば、不均質層が確実に排除される。
請求項87にかかる発明によれば、共晶Si粒子の凝集や共晶ラメラ組織の破壊のおそれがなく、アルミニウム合金材を優れた切削性を維持しながら所望形状に加工できる。
請求項88および請求項89にかかる発明によれば、二次成形加工によっても、確実に切削性を維持できる。
実施例
I.第1および第2のアルミニウム合金、合金材およびその製造方法
(請求項1〜35に対応する実施例)
表1に示す合金No.I−1〜I−17の各組成のアルミニウム合金を用意した。合金No.I−1、2はMg、Si、Zn、Srを含み、残部がアルミニウムおよび不純物からなり、この発明の請求項1〜5に対応する組成である。合金No.I−3〜I−12は、上記元素に8種の任意選択元素を添加したものであって、請求項6〜24に対応する組成である。合金No.I−13〜I−17はこれらの比較組成である。
これらのアルミニウム合金を材料として、ビレット鋳造、押出、引抜きにより丸棒を製作した。
まず、DC鋳造により鋳造速度80mm/minでビレットを製作した。このビレットを520℃で10時間保持して均質化処理した後、ビレット温度450℃、押出製品速度12m/min、押出比35で直径15mmの丸棒を押出した。この押出材を540℃で3時間保持して溶体化処理し、さらにリダクション25%で引抜き、160℃で5時間保持して時効処理を施し、試験材とした。
製作した各試験材(引抜き材)について、0.2%耐力、引張強さ、破断伸びを測定するとともに、切屑分断性、耐食性、工具の摩耗、アルマイト処理性、塑性加工性を下記の方法で評価した。
〔切屑分断性、工具の摩耗〕
超硬チップを用い、切削速度150m/min、送り速度0.2mm/rev、切り込み1.0mmで湿式切削を行い、切屑個数/100gにより切屑分断性を評価した。
〔耐食性〕
JIS Z2371に基づく塩水噴霧試験を行い、1000時間噴霧による腐食減量により評価した。
〔工具の摩耗〕
高速度鋼片刃バイトを用いた乾式切削により、切削速度200m/min、送り速度0.2mm/rev、切り込み10mmの条件にて5分間の連続切削を行い、バイトの逃げ面の摩耗幅を測定した。
〔アルマイト処理性〕
常法により硫酸アルマイト処理を施し、生成したアルマイト皮膜の厚さにより評価した。
〔塑性加工性〕
冷間据え込み性試験による限界据え込み率の大小により評価した。試験内容は、冷間加工(鍛造)による割れ発生限界を調べ、これにより評価した。
これらの結果を表1に併せて示す。なお、切屑分断性、耐食性、工具の摩耗、アルマイト処理性、塑性加工性については、比較合金No.I−13を基準として相対的に評価した。比較合金No.I−13と同等性能を○、優れているものを◎、劣るものを△、さらに劣るものを×で示した。
【表1】
Figure 0004227014
さらに、発明合金No.I−1,I−3〜I−5、I−11、I−12、比較合金No.I−14〜I−17について、Si粒子の平均粒径、粒子径範囲、平均アスペクト比を調べた。表2に結果を示すとともに、これらに影響を及ぼすSi含有量、Sr含有量、Na含有量、Ca含有量、切屑分断性、工具の摩耗について再掲する。
【表2】
Figure 0004227014
表1、2の結果より、本発明合金No.I−1〜I−12のアルミニウム合金材は、Siを添加しても粒子が微細化されているとともに球状化されているため、切屑分断性が良好でかつ工具の摩耗も少ないことを確認できた。また、強度、耐食性、アルマイト処理性、塑性加工性にも優れるものであった。
II.第3、第4のアルミニウム合金、合金材およびその製造方法
(請求項36〜89に対応する実施例)
A.アルミニウム合金の化学組成
表3〜8に示す合金No.IIA−1〜IIA−129の各組成のアルミニウム合金を用意した。合金No.IIA−1〜IIA−30は、Mg、Si、Cu、Zn、Srを含み、残部がアルミニウムおよび不純物からなり、この発明の請求項36〜41対応する組成である。合金No.IIA−1〜IIA−10はその比較組成である。合金No.IIA−41〜IIA−108(IIA−93、94、97を除く)は合金No.IIA−30を基本組成とし、合金No.IIA−109〜IIA−129は合金No.IIA−10を基本組成とし、これらに16種の任意選択加元素を添加したものである。合金No.IIA−94は合金No.IIA−7(Mg:1質量%、Si:0.8質量%、Cu:0.2質量%、Zn:0.2質量%、Sr:0.03質量%、)を基本組成とし、合金No.IIA−93、97は合金(Mg:1質量%、Si:1.5質量%、Cu:0.2質量%、Zn:0.2質量%、Sr:0.03質量%)を基本組成とし、これらに任意選択加元素を添加したものである。合金No.IIA−41〜IIA−129は請求項42〜70に対応する組成である。
これらのアルミニウム合金を鋳造材料として、後述の気体加圧式ホットトップ鋳造法により直径53mmの断面円形の中実形状材を竪型連続鋳造した。
〔気体加圧式ホットトップ鋳造法〕
図6に示す気体加圧式ホットトップ鋳造装置において、(1)は鋳塊の外周を成形する鋳型、(2)は鋳型(1)の上部に設置された筒状の溶湯受槽である。
前記鋳型(1)は、その内部に水等の冷却媒体を流通させる環状の空洞部(3)を有し、この空洞部(3)には外部に開口する複数の噴出口(4)が形成されている。そして、図示されない導入管を介して空洞部(3)に導入された冷却媒体(C)は、鋳型(1)を冷却して成形される鋳造材(S)を一次冷却するとともに、噴出口(4)から噴出して鋳造材(S)を二次冷却するものとなされている。また、前記鋳型(1)の内側上面(1a)は外側上面(1b)よりも低くなっていて、前記溶湯受槽(2)との下面との間に気体流通路(5)に開口する間隙(6)が形成されている。
前記溶湯受槽(2)の下方部内側は、鋳型(1)の内側に水平に張り出してオーバーハング部(7)を形成している。このため、外部から気体導入路(8)を介して気体流通路(5)に導入された加圧気体(F)は、前記間隙(6)からオーバーハング部(7)の直下に導入され、溶湯をオーバーハング部(7)の直下領域から排除して鋳型(1)の上端よりもかなり降下した位置で鋳型(1)の内周面と接触させる。そして、加圧気体(F)の流量によって溶湯と鋳型(1)との接触距離を制御し、ひいては一次冷却時間および凝固過程を制御して良好な金属組織の鋳造材(S)を鋳造することができる。図中、(M)はオーバーハング部(7)の張出量を示している。
また、潤滑油は、図示されない通路を介して外部から供給通路(9)に導入され、供給通路(9)から分岐した多数の微細供給口(10)を介して鋳型(1)の内周面に供給される。(11)は、鋳型(1)の上面に凹設された溝に嵌め入れられた耐熱性パッキング材であり、間隙(6)を流通する気体のもれを防いでいる。
前記竪型連続鋳造装置によれば、この発明の鋳造速度および冷却速度が達成されて、切削性等の優れた特性を有する鋳造材を製造できる。
鋳造条件は後掲の表9の鋳造条件bとし、いずれの合金も良好に連続鋳造することができた。
次いで、鋳造した中実形状材に対し、ピーリング加工により表層部を深さ1.5mmまでの部分を除去した後、170℃で11時間保持して時効処理を施して試験材とした。
製作した各試験材について、0.2%耐力、引張強さ、破断伸びの機械的特性(引張特性)を測定するとともに、金属組織の均質性、塑性加工性、切削性、工具の摩耗、仕上げ面の品質、切削割れ性、耐食性、アルマイト処理性を下記の方法で調べた。そして、機械的特性を除き、JIS A6262合金からなる押出材の諸特性と比較して相対的に下記の5段階で評価した。
◎◎:極めて優れている
◎ :優れている
○ :同等である
△ :やや劣っている
× :劣っている
〔金属組織の均質性〕
デンドライト組織のサイズ、間隔に関する測定結果、ならびに共晶ラメラ組織のサイズ、形態、連続性と試験材断面内の均質性をもって評価した。
〔塑性加工性〕
断面積減縮比20%で引抜き、切削性試験、引張試験に供した際の結果より、特性の変化率を用いて評価した。
〔切削性〕
超硬チップを用い、切削速度150m/min、送り速度0.2mm/rev、切り込み1.0mmで湿式切削を行い、切屑個数/100gにより切屑分断性を調べ、切屑分断性をもって切削性を評価した。
〔工具の摩耗〕
高速度鋼片刃バイトを用いた乾式切削により、切削速度200m/min、送り速度0.2mm/rev、切り込み10mmの条件にて5分間の連続切削を行い、バイトの逃げ面の摩耗幅を測定した。
〔仕上げ面の品質〕
上述の切削性試験で切削した試験材の切削面において、単位面積(1mm)内に存在するムシレ部の割合(%)で評価した。切削面の例として、図3にムシレ率98.2%のもの、図4にムシレ率3.4%のものを例示する。
〔切削割れ性〕
超硬チップを用い、切削速度150m/min、送り速度0.2mm/rev、切り込み3.0mmで湿式切削を行い、単位面積(1mm)に存在する切削割れ発生率(%)で評価した。
〔耐食性〕
JIS Z2371に基づく塩水噴霧試験を行い、1000時間噴霧による腐食減量により評価した。
〔アルマイト処理性〕
常法により硫酸アルマイト処理を施し、生成したアルマイト皮膜の厚さにより評価した。
これらの結果を表3〜8に併せて示す。
【表3】
Figure 0004227014
【表4】
Figure 0004227014
【表5】
Figure 0004227014
【表6】
Figure 0004227014
【表7】
Figure 0004227014
【表8】
Figure 0004227014
【表9】
Figure 0004227014
表3〜表8の結果から、本発明の組成のアルミニウム合金は優れた金属組織の均質性、塑性加工性、切削性(仕上げ面の品質、切削割れ性を含む)、耐食性、アルマイト処理性を有し、切削時の工具の摩耗も抑制されることを確認できた。
B.金属組織と製造条件
上述組成の合金の中から、IIA−30(表4)、IIA−127(表8)を用いてアルミニウム合金材の製造試験を行った。
鋳造No.IIB−1、2、5、6については竪型連続鋳造法により鋳造し、鋳造No.IIB−3、4、、7、8については水平連続鋳造法により鋳造した。鋳造材はいずれも断面円形の中実形状材(丸棒)とし、鋳造法の詳細と鋳造条件は下記のとおりである。また、比較例として、鋳造No.IIB−9、10を金型鋳造により鋳造した。
〔竪型連続鋳造〕
上述のA.アルミニウム合金の化学組成の実施例と同じ気体加圧式ホットトップ鋳造法で、表9に示す鋳造条件aおよび鋳造条件bで2種類の断面円形の中実形状材を製作した。
〔水平連続鋳造〕
図7に示す水平連続鋳造装置において、(20)は鋳型、(21)はタンディッシュ、(22)はタンディッシュ(21)から溶湯を鋳型(20)に導入する耐火性導管である。また、(23)(24)は、耐火性導管(22)から鋳型(20)への溶湯流入口(32)の開口径を規定する耐火性板体である。
前記鋳型(20)は、その内部に水等の冷却媒体(C)を流通させる環状の空洞部(25)を有し、この空洞部(25)から外部に開口する複数の噴出口(26)が形成されている。そして、図示されない導入管を介して空洞部(25)に導入された冷却媒体(C)は鋳型(20)を冷却して成形される鋳造材(S)を一次冷却するとともに、噴出口(26)から噴出されて鋳造材(S)を二次冷却するものとなされている。
また、潤滑油は、通路(27)を介して外部から供給通路(28)に導入され、供給通路(28)から分岐した多数の供給細管(29)を介して鋳型(20)の内周面(20a)に供給される。
図7において、(31)はタンディッシュ(21)の出口、(32)は溶湯流入口を示している。
前記水平連続鋳造装置によれば、この発明の鋳造速度および冷却速度が達成されて、切削性等の優れた特性を有する鋳造材を製造できる。
鋳造条件は後掲の表10の鋳造条件cおよび鋳造条件dとし、で2種類の断面円形の中実形状材を製作した。
【表10】
Figure 0004227014
〔金型鋳造〕
比較例の鋳造No.IIB−9、10は、後掲の表11に示す鋳造条件で砂型型試験片鋳型(ISO鋳型)によって得られた鋳塊である。
鋳造した鋳造No.IIB−1〜IIB−4、IIB−9の形材は、170℃×11時間の時効処理後にスカルパー加工により深さ1.5mmの表層除去を行い、これを試験材とした。また、鋳造No.IIB−5〜IIB−8、IIB−10の形材は、スカルパー加工により深さ1.5mmの表層除去を行った後に170℃×11時間の時効処理を行い、これを試験材とした。
これらの各試験材の金属組織を観察し、平均DAS、共晶ラメラ組織における粒子の分布状態(共晶Si粒子の平均粒径、共晶Si粒子および第二相粒子の粒子数と面積占有率)、共晶ラメラ組織サイズ(平均骨格線長さLm、平均幅Wm、これらの比率L/Wm)を調べた。各鋳造例の製造条件の要点を表11に再掲するとともに、金属組織の観察結果を表11に示す。
【表11】
Figure 0004227014
製作した各試験材について、0.2%耐力、引張強さ、破断伸びの機械的特性を測定するとともに、上述の合金組成試験と同様の方法で、鋳造性、切削性、工具の摩耗、仕上げ面の品質、切削割れ性、耐食性各項目を試験した。また、内部欠陥の有無と数についても相対的に評価した。さらに、合金材としての総合品質を評価した。評価は、下記の4段階の相対的評価とした。なお、本試験においては、機械的特性も相対評価とした。
◎:優れている
○:やや優れている
△:やや劣っている
×:悪い
【表12】
Figure 0004227014
表12の結果から、本発明の方法で製造したアルミニウム合金材は、金属組織においてSi粒子が微細に分散された共晶ラメラ組織を有し、これにより、優れた切削性(仕上げ面の品質、切削割れ性を含む)、耐食性を有するものであることを確認できた。特に所定の共晶ラメラ組織によって優れた切削性を得られるとともに工具の摩耗も抑制されることを確認できた。
C.時効処理と二次成形加工
合金No.IIA−30およびIIA−127を鋳造材料として、上述のA.アルミニウム合金の化学組成の実施例と同じ気体加圧式ホットトップ鋳造法により、表7に示す鋳造条件bで直径53mmの断面円形の中実形状材を製作した。鋳造した中実形状材に対し、ピーリング加工により表層部を深さ1.5mmまでの部分を除去し、表13に示す条件で時効処理を施した。さらに、処理No.IIC−5〜IIC−8、IIC13〜IIC−16については、表13に示す温度および断面積縮減比で引抜加工を施した。引抜きは全ての処理No.において良好に行うことができた。
製作した各試験材について、0.2%耐力、引張強さ、破断伸びの機械的特性を測定するとともに、切削性、工具の摩耗、仕上げ面の品質、切削割れ性、耐食性、衝撃特性を評価した。衝撃特性は下記方法で試験を行い、その他の項目の試験方法は上述の合金組成試験と同様の方法とし、下記の4段階で相対的に評価した。なお、本試験においては、機械的特性も相対評価とした。
◎:優れている
○:やや優れている
△:やや劣っている
×:悪い
〔衝撃特性〕
JIS Z2202およびJIS Z2242に基づく金属材料衝撃試験を行い、シャルピー衝撃値により衝撃特性を評価した。
【表13】
Figure 0004227014
表13の結果より、鋳造材に対して本発明の条件で時効処理を施すことにより優れた機械的特性、切削性(仕上げ面の品質、切削割れ性を含む)耐食性、衝撃特性を得られるとともに、工具の摩耗も抑制されることを確認できた。また、本発明の条件で二次成形加工することにより、諸特性、特に切削性を低下させることなく成形可能であることを確認した。
ここに用いられた用語および表現は、説明のために用いられたものであって限定的に解釈するために用いられたものではなく、ここに示されかつ述べられた特徴事項の如何なる均等物をも排除するものではなく、この発明のクレームされた範囲内における各種変形をも許容するものであると認識されなければならない。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明のアルミニウム合金材は切削性が優れているから、切削加工を伴う各種部材の製造材料に適している。また、有害なPbを含有しないから、環境に悪影響を及ぼすこともなく、リサイクル性も良いことから、地球環境保護の観点からも優れた材料である。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の請求項71〜75に対応するアルミニウム合金材の金属組織を示す写真である。
図2は、本発明の請求項71〜75に対応する他のアルミニウム合金材の他の金属組織を示す写真である。
図3は、従来のアルミニウム合金材の金属組織を示す写真である。
図4は、実施例IIAの仕上げ面の品質の評価において、ムシレ率98.2%の切削面を示す写真である。
図5は、実施例IIAの仕上げ面の品質の評価において、ムシレ率3.4%の切削面を示す写真である。
図6は、実施例IIA、IIB、IICで用いた気体加圧式ホットトップ鋳造装置の要部断面図である。
図7は、実施例IIBで用いた水平連続鋳造装置の要部断面図である。

Claims (15)

  1. ビレットがMg:0.3〜6質量%、Si:0.3〜10質量%、Zn:0.05〜1質量%およびSr:0.001〜0.3質量%を含み、残部がAlおよび不純物からなるアルミニウム合金で構成され、
    このビレットを10〜180mm/minの鋳造速度で製作し、前記ビレットを400〜570℃で6時間以上保持して均質化処理した後、ビレット温度300〜550℃、押出製品速度0.5〜100m/min、押出比10〜200で所要形状に押出し、該押出材を400〜570℃で1時間以上保持して溶体化処理し、さらに90〜300℃で1〜30時間保持して時効処理することを特徴とするアルミニウム合金材の製造方法。
  2. ビレットがMg:0.3〜6質量%、Si:1.5〜5質量%、Zn:0.05〜1質量%およびSr:0.001〜0.3質量%を含み、さらに、選択的添加元素としてCu:0.01質量%以上1質量%未満、Fe:0.01〜1質量%、Mn:0.01〜1質量%、Cr:0.01〜1質量%、Zr:0.01〜1質量%、Ti:0.01〜1質量%、Na:0.001〜0.5質量%、Ca:0.001〜0.5質量%のうちから1種以上を含有し、残部がAlおよび不純物からなるアルミニウム合金で構成され、
    このビレットを10〜180mm/minの鋳造速度で製作し、前記ビレットを400〜570℃で6時間以上保持して均質化処理した後、ビレット温度300〜550℃、押出製品速度0.5〜100m/min、押出比10〜200で所要形状に押出し、該押出材を400〜570℃で1時間以上保持して溶体化処理し、さらに90〜300℃で1〜30時間保持して時効処理することを特徴とするアルミニウム合金材の製造方法。
  3. 前記溶体化処理後の押出材に対し、リダクション5〜30%で所要形状への引抜きを行い、その後前記時効処理を行う請求項1または2に記載のアルミニウム合金材の製造方法。
  4. 化学組成において、Mg:0.1〜6質量%、Si:0.3〜12.5質量%、Cu:0.01質量%以上1質量%未満、Zn:0.01〜3質量%およびSr:0.001〜0.5質量%を含み、残部がAlおよび不純物からなるアルミニウム合金で構成され、
    金属組織において、平均デンドライトアーム間隔が1〜200μmであり、デンドライト境界に、平均粒径0.01〜5μmの共晶Si粒子および他の第二相粒子を含み、長手方向の平均骨格線長さ(Lm)が0.5μm以上、平均幅(Wm)が0.5μm以上の共晶ラメラ組織がネットワーク状に形成されていることを特徴とするアルミニウム合金材。
  5. 化学組成において、Mg:0.1〜6質量%、Si:0.3〜12.5質量%、Cu:0.01質量%以上1質量%未満、Zn:0.01〜3質量%およびSr:0.001〜0.5質量%を含み、さらに、選択的添加元素としてTi:0.001〜1質量%、B:0.0001〜0.03質量%、C:0.0001〜0.5質量%、Fe:0.01〜1質量%、Cr:0.01〜1質量%、Mn:0.01〜1質量%、Zr:0.01〜1質量%、V:0.01〜1質量%、Sc:0.0001〜0.5質量%、Ni:0.005〜1質量%、Na:0.001〜0.5質量%、Sb:0.001〜0.5質量%、Ca:0.001〜0.5質量%、Sn:0.01〜1質量%、Bi:0.01〜1質量%、In:0.001〜0.5質量%のうちの1種以上を含有し、残部がAlおよび不純物からなるアルミニウム合金で構成され、
    金属組織において、平均デンドライトアーム間隔が1〜200μmであり、デンドライト境界に、平均粒径0.01〜5μmの共晶Si粒子および他の第二相粒子を含み、長手方向の平均骨格線長さ(Lm)が0.5μm以上、平均幅(Wm)が0.5μm以上の共晶ラメラ組織がネットワーク状に形成されていることを特徴とするアルミニウム合金材。
  6. 前記共晶ラメラ組織において、前記共晶Si粒子および他の第二相粒子が合計で500個/mm以上存在し、かつこれらの粒子の面積占有率が0.1〜50%である請求項4または5に記載のアルミニウム合金材。
  7. 前記共晶ラメラ組織は、骨格線長さと幅との平均比(L/Wm)が3以上である請求項4〜6のいずれかに記載のアルミニウム合金材。
  8. アルミニウム合金は、Mg:0.1〜6質量%、Si:0.3〜12.5質量%、Cu:0.01質量%以上1質量%未満、Zn:0.01〜3質量%およびSr:0.001〜0.5質量%を含み、残部がAlおよび不純物からなり、
    このアルミニウム合金が固相線温度以上に保持された溶湯を、鋳造速度30〜5000mm/分、冷却速度10〜600℃/秒で所要断面形状の形材に連続鋳造し、その後100〜300℃で0.5〜100時間保持して時効処理を施すことを特徴とするアルミニウム合金材の製造方法。
  9. アルミニウム合金は、Mg:0.1〜6質量%、Si:0.3〜12.5質量%、Cu:0.01質量%以上1質量%未満、Zn:0.01〜3質量%およびSr:0.001〜0.5質量%を含み、さらに、選択的添加元素としてTi:0.001〜1質量%、B:0.0001〜0.03質量%、C:0.0001〜0.5質量%、Fe:0.01〜1質量%、Cr:0.01〜1質量%、Mn:0.01〜1質量%、Zr:0.01〜1質量%、V:0.01〜1質量%、Sc:0.0001〜0.5質量%、Ni:0.005〜1質量%、Na:0.001〜0.5質量%、Sb:0.001〜0.5質量%、Ca:0.001〜0.5質量%、Sn:0.01〜1質量%、Bi:0.01〜1質量%、In:0.001〜0.5質量%のうちの1種以上を含有し、残部がAlおよび不純物からなり、
    このアルミニウム合金が固相線温度以上に保持された溶湯を、鋳造速度30〜5000mm/分、冷却速度10〜600℃/秒で所要断面形状の形材に連続鋳造し、その後100〜300℃で0.5〜100時間保持して時効処理を施すことを特徴とするアルミニウム合金材の製造方法。
  10. 前記形材は、中実形状材である請求項8または9に記載のアルミニウム合金材の製造方法。
  11. 前記形材は、断面において直径10〜150mmの円に外接する請求項8〜10のいずれかに記載のアルミニウム合金材の製造方法。
  12. 連続鋳造後の形材に対し、表層の深さ0.1〜10mmの部分を除去する請求項8〜11のいずれかに記載のアルミニウム合金材の製造方法。
  13. 前記表層の除去量は、深さ0.2〜5mmである請求項12に記載のアルミニウム合金材の製造方法。
  14. 連続鋳造後の形材に対し、400℃以下の温度で、断面積減縮比30%以下となる二次成形加工を行う請求項8〜13のいずれかに記載のアルミニウム合金材の製造方法。
  15. 前記加工温度は250℃以下である請求項14に記載のアルミニウム合金材の製造方法。
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