JP5305067B2 - アルミニウム合金からなる応力緩衝材料 - Google Patents

アルミニウム合金からなる応力緩衝材料 Download PDF

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Description

本発明は、応力を効果的に低減できるアルミニウム合金からなる応力緩衝材料に関する。より詳しくは、ロボットの手や指、人工骨補助材などの製品や構成部材、更には半導体モジュールの配線や各種メタルシールなどの製品や構成部材に好適な低ヤング率で、応力を効果的に低減できるアルミニウム合金からなる応力緩衝材料に関する。
ヤング率を低減した金属材料は、負荷応力に対して大きな弾性変位を得る事ができ、そのしなやかな特性から、種々の用途に用いられている。例えば、バネ材料に用いた場合スプリングの巻き数を低減できるため、ばねを小型化することができる。また、しなやかな特性からメガネに用いると使用感を高める事ができる。さらにゴルフクラブに用いると飛距離を向上させる事ができ、その他ロボット、人工骨補助材などの製品に好適に使用することができる。
例えば、ロボットの手や指には鉄鋼等の金属が用いられている。しかし、ロボットが、ステンレス製の手で対象物を掴もうとすると、力の加減が難しく、対象物を破壊してしまい易いという問題がある。従って、低ヤング率で応力を効果的に低減できる素材(応力緩衝材料)を用いてロボットの手や指を作製することが求められる。
また、低ヤング率の金属が線膨張係数も同時に低く出来た場合、例えば半導体モジュールの配線等の構成部材や各種メタルシールとして用いると、チップとの線膨張係数差により発生する熱歪み(熱応力)を効果的に吸収する応力緩衝材料として使用する事が出来る。
このように、低ヤング率を有する金属は、応力緩衝材料として種々の用途に広く用いる事ができる。
上記低ヤング率を有する金属材料として、例えば、チタン系合金やNi−Ti形状記憶合金が挙げられる。これらはいずれもチタンをベースとした金属であるため、高価であった。
また、Mgは純金属で静的ヤング率が40GPa台と低いが、用途によっては強度が低い、耐熱性、耐食性、耐久性等の理由から使用範囲が限られていた。
そこで、金属の中では比較的低コストであるアルミニウムをベースとした低弾性合金を応力緩衝材料として使用する事ができる素材に改良することが求められている。アルミニウムベースの低弾性材料としては、例えば、特許文献1において低弾性率アモルファス炭素繊維強化アルミニウム複合材料が開示されている。
特開2005−272945号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の発明は、複合材料であるため、製造コストが高く大量生産には不向きであった。また、半導体モジュールの構成部材(配線等)や各種メタルシール等の応力緩衝材料として使用し得るものでもなかった。
したがって、本発明は、上記の問題点に鑑み、低コストで、各種分野で利用拡大を一層図れる、従来レベルを越えた低ヤング率のアルミニウム合金からなる応力緩衝材料を提供することを目的とする。
本発明者らは前述した課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、上記目的を達成し得る新規なアルミニウム合金からなる応力緩衝材料を見出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は、Caを0.1〜12at.%含む事を特徴とするCa含有アルミニウム合金からなる応力緩衝材料により達成することができる。
本発明によれば、低コストで、各種分野で利用拡大を一層図れる、従来レベルを越えた低ヤング率のアルミニウム合金からなる応力緩衝材料を得ることができる。そのため、本発明の応力緩衝材料は、半導体モジュールの構成部材(配線等)や各種メタルシールやロボットの手や指など、広範な技術分野でその利用拡大を図ることができる。
本発明のCa含有アルミニウム合金からなる応力緩衝材料は、Caを0.1〜12at.%含む事を特徴とするものである。本発明者らは、前述した課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す新規な技術的知見を見出すことにより、ヤング率を低減し、応力を効果的に低減してなるCa含有アルミニウム合金からなる応力緩衝材料を開発するに至ったものである。
即ち、Caを約0.05〜20at.%含むアルミニウム合金は616℃以下でAlとAlCaとの2相組織となる。本発明に係る合金においては、ヤング率が下がる原因は明らかではないが、AlCa相がヤング率を低下させると推定している。Ca量を0.1at.%〜12at.%とし、2相組織とすれば純Alに対してヤング率が下がる事を見出した。尚、純Alの静的ヤング率は約70GPa程度、本発明に係る合金により得られる静的ヤング率は、60GPa以下、好ましくは50GPa以下であり、最小で30GPa台であり半分程度まで下げる事が可能である。同様に動的ヤング率でも、55GPa以下、好ましくは50GPa以下であり、より好ましくは45GPa以下であり、最小で30GPa台であり半分程度まで下げる事が可能である。
また、ヤング率以外の特性についても鋭意研究を重ねた結果、線膨張係数は純Alに対し小さくなり、熱伝導率については純Alよりは小さくなるものの、100W/m・K程度の十分に高い熱伝導率も確保する事ができる事が分かった。従って、配線やヒートシンク、半導体モジュール、各種メタルシール等といった応力緩衝材料に好適に用いる事ができる。
また、(1)少なくともAlとAlCaからなる第2相から構成され、第2相の体積分率が20〜70%であること。(2)少なくともAlとAlCaからなる第2相から構成され、前記第2相は、Alマトリックス中に均一分散していること。(3)少なくともAlとAlCaからなる第2相から構成され、第2相の平均サイズが0.01〜20μmであること。(4)AlとAlCaのX線回折法による回折ピークが、以下式(1)
式中、IAl(111):Alの(111)面反射強度
Al4Ca(112):AlCaの(112)面反射強度
を満たす。
上記(1)〜(4)を満たすように組織制御を行うと、ヤング率、強度、延性、その他特性が各種用途に好適に用いる事ができるレベルでバランスされる事を見出した。
以上のように、Al−Ca系合金において第2相の組織条件や相安定性を詳細に調査した結果、低ヤング率のアルミニウム合金からなる応力緩衝材料を開発するに至ったものである。
すなわち本発明は、Caを0.1〜12at.%含む事を特徴とするCa含有アルミニウム合金からなる応力緩衝材料を提供するものである。なお、本発明でいう「Ca含有アルミニウム合金からなる応力緩衝材料」は、種々の形態を含むものである。詳しくは、素材(例えば、鋳塊、スラブ、ビレット、焼結体、圧延品、鍛造品、線材、板材、棒材等)に限らず、それを加工したアルミニウム合金部材(例えば、中間加工品、最終製品、それらの一部等)なども意味するものである。また、「少なくともAlとAlCaからなる第2相から構成される」とは、合金組織が、Alからなる第1相と、AlCaからなる第2相を少なくとも含んでおり、更にAl相及びAlCa相以外の他の相(第3相以上の相)を含み得るという意味内容である。即ち、Al相とAlCa相のみから構成される2相組織であってもよいし、Al相とAlCa相と他の相(1または2以上の相)とから構成される3相組織ないしはそれ以上の多相組織であってもよい。
上記の如く、本発明のアルミニウム合金からなる応力緩衝材料は、軽量、高成形性、高強度、低ヤング率であり、高熱伝導率、低線膨張係数で生産性にも優れ、低コスト化を図れるため、種々の製品に幅広く利用できる。
例えば、半導体モジュールの構成部材(配線等)として、本発明のアルミニウム合金からなる応力緩衝材料を用いると、半導体やセラミックス製の絶縁基板との熱膨張率差で発生する熱応力を効果的に低減できるため、モジュールの寿命向上や、小型化、効率化に寄与する事が出来る。
一方、ロボットのアーム等に本発明のCa含有アルミニウム合金からなる応力緩衝材料を用いると、対象物を掴もうとする際に低応力とできるため、対象物を破壊することなく掴むことが出来る。また、軽量であるためアームを動かす際に制御しやすくなる。
さらに、本発明のCa含有アルミニウム合金からなる応力緩衝材料は、製品内で発生する応力を効果的に低減できることから、各種分野の各種製品に利用できる。例えば、ハイドロホームの注入口に設けられるメタルシールなどの各種メタルシール等に利用できる。ただし、本発明の応力緩衝材料は、上記した利用用途に何ら制限されるものではなく、低ヤング率であって、機械的な応力や熱応力の低減が求められる技術分野に幅広く利用できるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態につき、詳しく説明する。
本発明の応力緩衝材料は、Alを主成分としたCa含有アルミニウム合金からなるものであるが、Alは残部であって、その含有が限定されるものではない。例えば、原子量比率で考えたときに、含有元素中でもっとも多い元素がAlであれば良い。特に、Al合金全体を100at.%としたときに、Al含有量が70at.%以上、好ましくは85at.%以上、より好ましくは90at.%以上のAl基合金であると、低密度化、低弾性化を図る上で好ましい。ここで、Al基合金とは、Al成分を少なくとも50質量%含有している合金をいう。また、当然に、不可避不純物は存在し得る。
Caは、AlCaを第2相として分散させ、ヤング率を低下させる元素であり、Al合金全体を100at.%としたときに、0.1at.%〜12at.%の範囲が望ましい。Ca含有量が0.1at.%未満であると、AlCa量が非常に少なく、ヤング率を低減する効果が不十分であり、12at.%を超えると構成相の殆んどが延性に乏しいAlCaとなるため脆化が激しく目的の形状の応力緩衝材料とすることが出来ない(後述するCa含有量が14.7at.%の比較例1参照のこと)。
また、さらに望ましくはCaを3〜10at.%とすれば、十分に低いヤング率に加え、十分な強度、延性も兼ね備える事が出来る。特に好ましくは6.0〜10.0at.%である。尚、Ca含有量が10at.%を超えると、溶製の際にAl2Ca相が現れやすくなる。Al2Ca相は不均質に存在すると性能悪化を招くため、製造の際にAl2Ca相を除去するための工程が追加で必要になり、コスト高となることがある。一方、Ca含有量が3at.%を下回ると、静的ヤングが60GPaを下回る十分に低いヤング率が得られにくくなる。
また、本発明に係る応力緩衝材料を構成するCa含有アルミニウム合金においては、上記に規定するCa含有量の範囲内であって、元素組成でCaとAlと不可避不純物のみからなるものであってもよい。この場合には、本発明の作用効果を発現させる上で、Ca、Al以外にZn等の第3元素を含む場合に比して、Ca含有量の範囲が上記に規定するように広く取れるため、Caの配合量を厳密にコントロールしなくても調製できる範囲が広く取れる点で優れている。また、Ca、Al以外にZn、Zr、Ti等の第3元素を含む場合に比して、これらの第3元素を含まない合金の方が比較的安価に合金化(製品化)できるため、低コストの応力緩衝材料を提供できる点で優れている。
一方、本発明に係る応力緩衝材料を構成するCa含有アルミニウム合金においては、上記Ca以外にも、以下のような元素(以下、第3元素ともいう)を含有していてもよい。例えば、Mg、Sr、Ba等の第2族元素;Mn、Cu、Fe、Ti、Cr、Zr等の第4〜11族元素(遷移金属元素);Znなどの12族元素(亜鉛族元素);Si等の第14族元素;P等の第15族元素等の元素(第3元素)を含有していてもよい。即ち、本発明の応力緩衝材料を構成するCa含有アルミニウム合金では、本発明のCa含有アルミニウム合金からなる応力緩衝材料の趣旨を逸脱しない範囲内でこれらの第3元素を配合することを何ら排除するものではないともいえる。
例えば、12族元素(亜鉛族元素)のZnを含む場合には、Caを7.6at.%超12at.%以下(7.6<Ca≦12at.%)、Znを0at.%超3.5at.%未満(0<Zn<3.5at.%)含む事が望ましい(実施例の表3参照のこと)。
ここで、Caを7.6at.%超、好ましくは8.0at.%以上、より好ましくは8.5at.%以上とすることで、十分に低いヤング率(動的ヤング率45GPa以下)に加え、十分な強度も兼ね備える事が出来る。またCaが12at.%以下、好ましくは10at.%以下、好ましくは9.5at.%以下とすることで、延性に乏しいAlCaの体積分率を抑制し、目的の形状の応力緩衝材料を作製することができる。後述するCa含有量が11.6at.%の実施例3と14.7at.%の比較例1と対比参照のこと。また、Znが3.5at.%未満、好ましくは3at.%以下、より好ましくは2.5at.%以下であれば、十分に低いヤング率に加え、十分な強度、延性も兼ね備える事が出来る。なお、Zn含有量の下限値は特に制限されるものではない。
但し、Ca、Znの含有量が、上記範囲を外れた場合であっても、本発明のアルミニウム合金からなる応力緩衝材料の作用効果を損なわない範囲内であれば、本発明の応力緩衝材料に含まれ得るものであり、排除されるべきものではない。例えば、後述する表3のサンプルNo.4(実施例6)のように、Zn含有量が1.0at.%未満と小さければ、Ca含有量が7.6at.%以下であっても、本発明の作用効果を損うことなく、本発明の応力緩衝材料として利用可能である。具体的には、低いヤング率(動的ヤング率50GPa程度)で十分な強度、延性も兼ね備える事が出来る。
また、第3元素として遷移金属元素のZrを含む場合には、Caを0.1〜12at.%、Zrを0at.%超0.15at.%以下含む事が望ましく、より好ましくはCaを3〜10at.%、Zrを0.01at.%〜0.10at.%含む事が望ましい(表3参照のこと)。Ca、Zrの含有量が上記範囲内であれば、低いヤング率(動的ヤング率45GPa以下)で十分な強度、延性も兼ね備える事が出来る。但し、かかる範囲を外れた場合であっても、本発明の作用効果を損なわない範囲内であれば、本発明の応力緩衝材料に含まれ得るものであり、排除されるべきものではない。
第3元素として遷移金属元素のTiを含む場合にも、Caを0.1〜12at.%、Tiを0at.%超0.15at.%未満含む事が望ましく、より好ましくはCaを3〜10at.%、Tiを0.01at.%〜0.10at.%以下含む事が望ましい(表3参照のこと)。Ca、Tiの含有量が上記範囲内であれば、低いヤング率(動的ヤング率45GPa以下)で十分な強度、延性も兼ね備える事が出来る。但し、かかる範囲を外れた場合であっても、本発明の作用効果を損なわない範囲内であれば、本発明の応力緩衝材料に含まれ得るものであり、排除されるべきものではない。
また、上記に例示したZn、Zr、Ti以外の第3元素(例えば、Mg、Si、Mn、Cu、Fe、P、Ba、Sr、Crなど)の場合でも、本発明の応力緩衝材料の趣旨を逸脱しない範囲内で適量(好ましくは、微量)含有していてもよい。
さらに本発明に係る応力緩衝材料を構成するCa含有アルミニウム合金は、少なくともAlとAlCaからなる第2相とから構成され、前記AlCaからなる第2相の体積分率が20〜70%である事が好ましく、なかでも30〜50%であることがより好ましい。第2相の体積分率が20%未満であると、延性は確保されるもののAlCaのヤング率低減効果がさほど発揮されない。一方、第2相の体積分率が70%を超えるとヤング率は大きく低減可能となるが、延性の高いAl相(以下、第1相ないしAlマトリックスとも称する。)が分断されるため延性に乏しくなる。本発明に係る応力緩衝材料を構成するCa含有アルミニウム合金の組織観察と第2相の体積分率は、後述する実施例に記載の測定方法により求めることができる。
さらに本発明に係る応力緩衝材料を構成するCa含有アルミニウム合金は、少なくともAlとAlCaからなる第2相とから構成され、前記第2相は、Alマトリックス中に分散している事が好ましい(図2〜4参照)。より好ましくはAlマトリックス中に均一分散している事である(図2、3参照)。マトリックスが純Alでネットワーク状につながっていると、十分な延性を確保する事ができる。また、高い熱伝導率、低電気抵抗特性をネットワーク状のAlが担う事ができるため、本発明に係る応力緩衝材料を構成するCa含有アルミニウム合金の熱伝導率、電気抵抗への跳ね返りを抑制する事が出来る。そのため、例えば半導体モジュールの配線等の構成部材や各種メタルシール等の応力緩衝材料として好適に利用可能である。第2相の分散の様子は、上記組織観察により行うことができる。マトリックスが純Alでネットワーク状につながっている状態であれば、第2相がAlマトリックス中に均一分散しているものといえる。ここで、Alマトリックス中に分散されてなるAlCaからなる第2相の形状(ここでは、適当に切断した際の切断面における形状とする)は、特に限定されるものではない。
さらに本発明に係る応力緩衝材料を構成するCa含有アルミニウム合金は、少なくともAlとAlCaからなる第2相とから構成され、前記AlCaからなる第2相の平均サイズは、0.01〜20μmである事が望ましい。0.01μmを下回るとマトリックスとなるAl格子との界面に歪みが多く蓄積され、熱伝導率を大きく低下させる恐れがある。一方、20μmを超えて粗大化すると、疲労特性の悪化を招く恐れがある。AlCaからなる第2相の平均サイズは、実施例に記載の第2相の体積分率と同様に、アルミニウム合金の棒材の長手方向に対して垂直断面の光学顕微鏡による組織写真の観察結果を元に画像解析により2値化処理を行い、第2相粒の平均面積を求めた。さらに長手方向平行断面も光学顕微鏡写真より同様に第2相粒の平均面積を求め、垂直断面との平均値を求めた。続いて第2相は球状と仮定して球の直径を得られた平均面積から計算し、第2相の平均サイズとした。
さらに本発明に係る応力緩衝材料を構成するCa含有アルミニウム合金は、少なくともAlとAlCaからなる第2相とから構成され、AlとAlCaのX線回折法による回折ピークが、以下式(1)を満たす事が望ましい。
式中、IAl(111):Alの(111)面反射強度であり、
Al4Ca(112):AlCaの(112)面反射強度である。
(1)式の不等式左辺(IAl(111)/IAl4Ca(112))が2.5未満だとAlCa量が多すぎてしまい、脆化度合いが大きくなる。一方、100を超えるとAlCa量が少なすぎるため、十分に低いヤング率を得ることが難しい。好ましくはAlとAlCaのX線回折法による回折ピークが、5≦IAl(111)/IAl4Ca(112)≦50を満たす事がより望ましい。ここで、X線回折は室温で測定するものとし、集合組織の集積度が比較的高い場合や、結晶粒が大きい場合は、粉末にして異方性を取り除いて測定した結果を用いることとする。
本発明に係る応力緩衝材料を構成するCa含有アルミニウム合金の静的ヤング率は、60GPa以下であると好適であり、50GPaを下回るとさらに好ましく、特に30〜50GPaの範囲である。同様に動的ヤング率は、55GPa以下、好ましくは50GPa以下であり、より好ましくは45GPa以下であり、特に30〜45GPaの範囲である。本発明ではCaの添加により、製造コストが高く高価で、製造工程が複雑で大量生産には不向きな炭素繊維強化Al複合材料を用いなくとも、低コストかつ大量生産に適した合金形態にて応力緩衝材料を構成するCa含有アルミニウム合金を得ることができる。すなわち、従来レベルを越えた静的ヤング率60GPa以下(動的ヤング率55GPa以下)の低ヤング率を有するCa含有アルミニウム合金を得ることができる。そのため、該合金形態では、これを用いたロボットの手や指や人工骨補助材等への成形加工や2次加工(穴あけや切削加工や曲げ加工等)、更には半導体モジュールの配線やメタルシール等の微細加工が非常に容易に行える。そのため、Ca含有アルミニウム合金から種々の形状・形態を有する応力緩衝材料を容易に製造することができることから、各種技術分野での利用拡大を一層図れる点で優れている。一方、Ca含有アルミニウム合金の静的ヤング率が60GPaを上回る場合ないし動的ヤング率が55GPaを上回る場合には、従来レベルを超えた十分に低いヤング率とはいえず、所望の用途である応力緩衝材料への利用拡大を図るのが困難となる。ここで、静的ヤング率とは、JIS Z 2280:1993(金属材料の高温ヤング率試験方法)に準じて測定したものである。また、動的ヤング率も、JIS Z 2280:1993(金属材料の高温ヤング率試験方法)に準じて測定したものである。これらについては、後述する実施例にて、詳しく説明する。また、静的および動的ヤング率は一般に温度依存性があるが本発明で言う静的および動的ヤング率は室温で測定した値とする。
本発明に係る応力緩衝材料を構成するCa含有アルミニウム合金および該合金を用いてなる応力緩衝材料の製造方法は特に限定されるものではない。Ca含有アルミニウム合金の製造方法としては、例えば、アルミニウム合金にて通常用いられる各種溶解法を用いて溶製すれば良い。得られた鋳塊は熱間圧延、熱間鍛造、押出し、冷間圧延、引抜き等の一般的に用いられる方法で成形加工することもできる。上記の他、超塑性成形、焼結等、種々の製造方法により製造され得る。該合金を用いてなる応力緩衝材料の製造方法としては、例えば、上記鋳塊や該鋳塊から熱間圧延、熱間鍛造、押出し、冷間圧延、引抜き、超塑性成形、焼結等の方法で成形加工された合金からなる線材、板材などをそのまま応力緩衝材料とすることもできる。また上記鋳塊や成形加工された合金を所望の形状の鋳型や金型などを用いて、ロボットの手や指や人工骨補助材等への成形加工や2次加工(穴あけや切削加工や曲げ加工等)や半導体モジュールの配線やメタルシール等の微細加工することにより得ることもできる。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜3および比較例1)
表1に示す組成のアルミニウム合金を以下のようにして作製した。
純度99.9%以上のAl、Caの純金属を用い、アトマイズ法によって、表1に示す組成の合金粉(平均粒径:約50μm)を作製した。
この合金粉を容器(直径50mm)に充填後、300〜400℃で脱気処理を行い、400℃で直径10mmの棒状に押出した。
(比較例2)
一般的な方法で製造された、直径10mmの市販の純Al(A1070)に400℃、1時間の焼きなましを施した。
(比較例3)
一般的な方法で製造された、直径10mmのA4032合金にT6処理を施した。
<評価方法>
上記各例のアルミニウム合金について、以下の評価を行った。
1.ヤング率
(1)静的ヤング率
実施例1〜3及び比較例2〜3の各例についてJIS Z 2280:1993(金属材料の高温ヤング率試験方法)に準じて、引張試験により棒の長手方向の静的ヤング率を室温で測定した。この結果を表1に示す。尚、比較例1については脆かったため試験片作製が出来なかった。
(2)動的ヤング率
実施例1〜3及び比較例2〜3の各例についてJIS Z 2280:1993(金属材料の高温ヤング率試験方法)に準じて、横共振法または超音波パルス法により、圧延方向または、粉末押出し方向の動的ヤング率を室温で測定した。この結果を表1に示す。尚、比較例1については脆かったため試験片作製が出来なかった。
2.X線回折
実施例1〜3および比較例1について、X線回折を用いて室温の構成相を調査した。X線測定は棒材を粉末状に破砕した後、300℃で10分の歪取りのための熱処理を行ったサンプルを用いた。Cu管球を用いた。測定結果の一例として実施例3のX線回折パターンを図1に示した。ピークを解析し構成相を決定した。この結果を表1に示したが、いずれもAl(第1相ないしAlマトリックス)とAlCa(第2相)の2相組織である事が分かった。
また、得られた回折ピークのうち、Alの(111)面の反射強度とAlCaの(112)面の反射強度との比を求め、表2に示した。
3.組織観察と第2相の体積分率
また、実施例1〜3および比較例1のアルミニウム合金について、棒材の長手方向に対して垂直断面の光学顕微鏡による組織写真を図2〜4に示す。図示したように2相組織であったが、EPMA分析により、図中の濃い部分がAlCaからなる第2相で、薄い部分がAlであることを確認した。
観察結果を元に画像解析により2値化処理を行い、AlCaからなる第2相の面積分率を求めた。さらに長手方向平行断面も光学顕微鏡写真より同様に面積分率を求め、垂直断面の面積分率との平均値を求めたものを体積分率とした。各実施例のAlCaからなる第2相の体積分率の結果を表1に示す。尚、実施例1〜3および比較例1のいずれにおいても、観察方向による組織の大きな違いは観察されなかった。
4.引張試験
実施例1〜3、比較例2、3の各例について、JIS Z 2241:1998(金属材料引張試験方法)に準じて、室温における引張試験により0.2%耐力、引張強度、伸びを測定した。この結果を表1に示す。尚、比較例1については脆かったため試験片作製が出来なかった。
5.熱膨張係数(平均線膨張係数)
実施例1〜3及び比較例2〜3についてTMA(Thermal Mechanical Analysis;熱機械分析装置)測定により平均線膨脹係数を求めた。試験片形状は直径5mmφ×20mmとし、昇温、降温速度は5℃/分で−50℃〜300℃の範囲における平均線膨脹係数を求めた。結果を表1に示す。尚、比較例1については脆かったため試験片作製が出来なかった。
6.熱伝導率
実施例1〜3及び比較例2〜3の各例について、レーザーフラッシュ法により室温の熱伝導率を測定した。結果を表1に示す。尚、比較例1については脆かったため試験片作製が出来なかった。
7.密度
実施例1〜3及び比較例2〜3の各例について、室温において寸法と重さを計測することにより密度を算出した。結果を表1に示す。尚、比較例1については脆かったため試験片作製が出来なかった。
表1の比較例3の成分の「その他」の欄に示す「A4032」のAl以外の合金組成は、Si:11.8%、Fe:0.49%、Cu:0.43%、Mg:1.13%、Cr:0.05%、Zn0.1%、Ni:0.47%である。これらの合金組成の各成分「%」は、いずれも「wt%」である。
表1の結果より、本発明の一実施例である実施例1〜3のアルミニウム合金は、静的ヤング率が60GPa以下、動的ヤング率も55GPa以下であり、十分に低いヤング率が得られた。特に実施例2と実施例3は、静的ヤング率を50GPa以下、動的ヤング率を45GPa以下にまで低減する事が出来た。
Ca量が5at.%である実施例1とCa量が多い(12at.%)実施例3とを比べると、実施例3のヤング率がより低減されており、実施例3では静的および動的ヤング率30GPa台の非常に低いヤング率を得ることができた。しかし、Ca量が多い実施例3は引張試験の伸びが少ないことから延性に乏しい事が分かった。さらに12at.%を超える量のCaが含まれる比較例1については試料が脆いため試験片を切り出すことが出来ない程である事が分かった。
次に実施例1〜3および比較例1の構成相はいずれもAlとAlCaの2相組織であることが分かった。特にAlCaからなる第2相の体積分率が20〜70%の範囲にコントロールされている実施例1〜3はヤング率が低く、脆化も起こさない事が分かった。
次に図2〜4に示した顕微鏡写真を見ると、図2の実施例2ではAlマトリックス中にAlCa相が均一分散しているものの、図3の実施例3よりもCa量が増えるとAlCa相が多くなり、Alのネットワーク構造が分断されている事が分かる。実施例2と実施例3の特性を比較すると、それにより熱伝導率や延性を低下させている事が分かる(表1参照)。なお、実施例1は、実施例2よりもAlマトリックス中にAlCa相がより均一に分散している事が顕微鏡写真から確認できた(顕微鏡写真は実施例2と略同様であるため、実施例1の顕微鏡写真による図面は省略した)。即ち、AlCa相が多くなると、Al中にAlCaが分散した状態ともいえるし、AlCa中にAlが分散した状態ともいえ、Ca量が増加に伴いAlCaのネットワーク構造が徐々に形成され、Alのネットワーク構造が分断される(減少する)。
また、図2に示したAlCaからなる第2相のサイズは概ね1μm前後の小さいものと、5〜10μm程度のものが共存しており、平均サイズでは3μm程である事が分かった。この程度のサイズであれば、十分な機械特性と熱伝導率を確保できる事を確かめられた(表1参照)。
次に表2に示したX線回折強度比より、IAl(111)/IAl4Ca(112)が2.5を下回る比較例1では、AlCa量が多すぎてしまい、脆化度合いが大きくなる事が確かめられた。一方、実施例1〜3はIAl(111)/IAl4Ca(112)が2.5〜100の範囲に入っているため、十分に低いヤング率と強度を同時に確保できる事が確認できた。
表1に示した引張試験結果では、実施例1では30%近くの伸びがあり非常に延性が高いことが分かった。一方、実施例2、3では延性には乏しくなるものの、200MPaレベルまで応力をかけても破壊しないだけの強度を備えている事が分かった。尚、実施例3では0.2%耐力を算出するための塑性歪が得られなかったため、記載していない。
その他、表1に示す実施例1〜3の熱伝導率、密度の結果から、成形性や高い熱伝導を要求する用途に用いる場合は、本発明の実施例1のように比較的AlCaが少ない例を使えば好適である。一方、低密度、Mg合金を下回る低いヤング率、低い線膨張係数を求める用途に用いる場合は本発明の実施例3のような例を好適に用いる事が出来る。
一方、比較例2は、ヤング率を低減する元素であるCaが全く含まれていないため、結果としてヤング率も高くなっていた。
比較例3に示すアルミニウム合金では、ヤング率を低減する元素であるCaが全く含まれず、逆にSi等の元素が含まれるため純Alよりも高いヤング率となっていた。
(サンプルNo.1〜14;実施例4〜13および比較例4〜7)
表3に示す組成のアルミニウム合金の板材サンプル(サンプルNo.1〜14)を以下のようにして作製した。
純度99.9%以上のAl、Ca、更にはZn、Zr、Tiの純金属を用い、高周波溶解によって溶解し、鋳鉄製の鋳型に鋳込んで100〜500g程度のインゴットを得た。得られたインゴットから15mm×15mm×約100mmに切り出し、均質化のため真空中で500℃で24時間の熱処理を行った。その後500℃で熱間圧延により板厚2.0〜2.5mmまで圧延し、板材を得た。以上のようにして製造した板材について、以下の評価を実施した。
<評価方法>
上記サンプルNo.1〜14(実施例4〜13および比較例4〜7)の各例のアルミニウム合金について、以下の評価を行った。
1.動的ヤング率
サンプルNo.1〜14(実施例4〜13および比較例4〜7)の各例についてJIS Z 2280:1993(金属材料の高温ヤング率試験方法)に準じて、横共振法または超音波パルス法により、圧延方向の動的ヤング率を室温で測定した。この結果を表3に示す。尚、サンプルNo.9(比較例7)については脆かったため試験片作製が出来なかった。
表3の結果より、第3元素としてZnを含む場合には、実施例7〜8のようにCaを7.6at.%超12at.%以下、Znを0at.%超3.5at.%未満含む範囲で、動的ヤング率が45GPa以下まで低減する事ができ、非常に低いヤング率が得られた。また、実施例6のように、Caを7.6at.%未満の範囲でも、Znが2.0at.%未満と少ない範囲では、動的ヤング率が55GPa以下であり、十分に低いヤング率が得られた。一方、比較例4〜6にあるように、Caを7.6at.%未満の範囲で、Znが2.0at.以上の範囲では、動的ヤング率が55GPaを超えて大きくなり、十分に低いヤング率を得るのが困難であることがわかった。また、比較例7にあるように、Caが7.6at.%超12at.%以下の範囲であっても、Znが3.5at.以上の範囲では、脆化が激しく目的の形状の応力緩衝材料とすることが出来ないことがわかった。また実施例7〜8は、表1の実施例2のように第3元素としてZnを含まない場合(Ca含有量は略同じ)と比較すると、動的ヤング率は若干ではあるが増加することがわかった。
第3元素としてZr、Tiを含む場合にも、実施例10〜11、13のようにCaを0.1〜12at.%、ZrまたはTiを0at.%超0.15at.%以下含む範囲では、動的ヤング率が45GPa以下であり、非常に低いヤング率が得られることがわかった。これらの実施例10〜11、13は、実施例9、12のように第3元素としてZr、Tiを含まない場合(Ca含有量は略同じ)と比較して、動的ヤング率を同等ないしは若干ではあるが低減できることがわかった。
実施例3のCa含有アルミニウム合金のX線回折パターンを表した解説図である。 実施例2のCa含有アルミニウム合金の光学顕微鏡写真である。 実施例3のCa含有アルミニウム合金の光学顕微鏡写真である。 比較例1のCa含有アルミニウム合金の光学顕微鏡写真である。

Claims (8)

  1. Caを〜12at.%含むCa含有アルミニウム合金であって、
    元素組成でCaとAlと不可避不純物からなることを特徴とするCa含有アルミニウム合金からなる応力緩衝材料。
  2. Caを〜12at.%、Zrを0at.%超0.15at.%以下含むCa含有アルミニウム合金であって、
    元素組成でCaとZrとAlと不可避不純物からなることを特徴とするCa含有アルミニウム合金からなる応力緩衝材料。
  3. Caを〜12at.%、Tiを0at.%超0.15at.%以下含むCa含有アルミニウム合金であって、
    元素組成でCaとTiとAlと不可避不純物からなることを特徴とするCa含有アルミニウム合金からなる応力緩衝材料。
  4. Caを7.6at.%超〜12at.%以下、Znを0at.%超3.5at.%未満含むCa含有アルミニウム合金であって、
    元素組成でCaとZnとAlと不可避不純物からなることを特徴とするCa含有アルミニウム合金からなる応力緩衝材料。
  5. 少なくともAlとAl4Caからなる第2相とから構成され、
    前記Al4Caからなる第2相の体積分率が、20〜70%である事を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のCa含有アルミニウム合金からなる応力緩衝材料。
  6. 少なくともAlとAl4Caからなる第2相とから構成され、
    前記Al4Caからなる第2相が、Alマトリックス中に分散している事を特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のCa含有アルミニウム合金からなる応力緩衝材料。
  7. 少なくともAlとAl4Caからなる第2相とから構成され、
    前記Al4Caからなる第2相の平均サイズが、0.01〜20μmである事を特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のCa含有アルミニウム合金からなる応力緩衝材料。
  8. 少なくともAlとAl4Caからなる第2相とから構成され、AlとAl4CaのX線回折法による回折ピークが、以下式(1)
    式中、IAl(111):Alの(111)面反射強度
    Al4Ca(112):Al4Caの(112)面反射強度
    を満たす事を特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のCa含有アルミニウム合金
    からなる応力緩衝材料。
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