JP7387139B2 - チタン合金、その製造方法およびそれを用いたエンジン部品 - Google Patents

チタン合金、その製造方法およびそれを用いたエンジン部品 Download PDF

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本発明は、耐熱チタン合金の弱化組織である粒界を強化し、優れたクリープ特性を有するチタン合金、その製造方法およびそれを用いたエンジン部品に関する。
チタン合金は、合金の中でも特に耐腐食性が優れ、比強度も高いため、この60年間、構造材料として急速に開発が進められてきた。近年、軽量化により高効率化された輸送手段が期待されており、構造材料の重量軽減や性能改善への要求が増している。そのため、航空機分野において、航空機エンジンの重量を軽減し、燃料消費量を抑えるために、より高性能、より軽い材料をエンジンに搭載する必要があり、チタン合金は航空機エンジン圧縮機のディスクやブレードとして使われている。
これまで、耐熱チタン合金は主に英国、アメリカ、ロシア、中国で開発されており、高温600℃以下に曝される航空機エンジン内部やエアフレームなど重要部材の必要不可欠な構造材料となっている。従来、航空機エンジンなどに用いられた耐熱チタン合金として、Ti-6242(Ti-6Al-2Sn-4Zr-2Mo-0.1Si,mass%)、Ti-1100(Ti-6Al-2.8Sn-4Zr-0.4Mo-0.45Si)、TIMETAL 834(Ti-5.8Al-4Sn-3.5Zr-0,3Mo-1Nb-0.3Si-0.06C)が知られている。しかし、これらの合金も600℃以上では、酸化やクリープ変形が進み、長時間の使用に耐えられないため、600℃以上で安定に長時間使用に耐えられるチタン合金の開発が求められている。
特許文献1には熱間加工性が良好で、高温強度および高温クリープ特性に優れ、しかも高温における耐スケール剥離性に優れた耐熱チタン合金として、mass%で、Al:6.0~8.0%、Mo:1.0~3.0%、Si:0.05~3.0%、C:0.08~0.25%を含み、残部Tiおよび不可避不純物からなる合金が開示されている。760℃28MPa下で100時間後のひずみが2%以下であり、750℃酸化試験で100時間後に酸化皮膜が剥離しない合金組成を見出した。しかし、この場合、実際にどの程度酸化が進んでいるかが示されておらず、酸化が進んで厚い酸化膜が生成した場合でも剥離しなければ、耐酸化特性が優れていると評価される可能性がある。
特許文献2には冷間圧延により薄板を製造可能であり、かつ十分な耐高温酸化性および加工性を有する耐熱チタン合金として、mass%で、Zr:0.1以上5.0%以下、Nb:0.1以上5.0%以下、Fe:0.1%以下および酸素:0.1%以下残部Tiおよび不純物からなる合金が開示されている。これらの合金は冷間加工性が良く、600℃における酸化増量が0.5mg/cmであることが示されているが、クリープ特性については触れられておらず、高温力学特性に優れているかどうかは判断できない。
特許文献3には高温での使用に対応できる高強度で室温延性に優れた耐鉄チタン合金として、mass%で、Alを5から10%,Sn、Zrのうちの1種以上を0.1から10%、Mo、Vのうちの1種以上を0.1から5%、Scを0.01から5%、及び、OをScとのモル比でSc:O=2:3の割合以下に含有し、残部がTiと不可避不純物からなる合金が開示されている。特許文献3は、固溶強化により優れた高温強度を有するα相をメインとし、Scとα-TiAl化合物により更に強化し、加工性に優れたβ相を5%以下導入することにより、室温延性と高温強度のバランスに優れることを報告する。しかしながら、クリープ特性については触れられていないため、クリープ特性が優れているかどうかは不明である。
特許文献4には耐酸化特性に優れたチタン合金として、Al:0.1-12質量%、Sn:0-7質量%、Ga:0.1-10質量%、Zr:0.1-7質量%、Mo:0-5質量%、W:0-4質量%、Nb:0-3質量%、Ta:0-4質量%、Si:0-2質量%を含有し、残部がTiと不可避的不純物からなる組成を有する合金が開示されている。特に、特許文献4の表1を参照すると、上記組成を満たし、Snを含有しないが、Gaを含有する実施例1~3の合金は、Snを含有するが、Gaを含有しない比較合金1および2の合金に比べて、試験温度750℃での耐酸化特性が優れていることを報告する。
さらに、特許文献4は、上記組成を満たすチタン合金が、V:4質量%以下、Hf:2質量%以下、Cu:1質量%以下、B+C:0.2質量%以下、Y:0.2質量%以下、La:0.2質量%以下、Ce:0.2質量%以下の元素のいずれかを単独あるいは複合的に含有してもよいことを開示する。ここでは750℃における酸化試験で240時間後に重量増加が2mg/cm以下であることが示されているが、クリープ強度については開示されておらず、クリープ特性が優れているかどうかは判断できない。また、提案されている合金は溶解が難しいGaやWを含んでおり、特に、Wは溶解中に介在物を生成するため、製造現場では持ち込みが禁止されている元素である。
非特許文献1は、関連する組成の合金(near α型チタン合金)におけるGaとSnとの添加の効果を報告する。詳細には、等軸α相とα相とβ相の2相層状組織で形成されるバイモダル組織を有する試料の600℃310MPa下におけるクリープ特性が示されており、クリープ寿命はGaのみ添加合金は22時間、GaとSnとの同時添加合金は27時間、Snのみ添加合金は45時間と、Sn添加がクリープ特性改善には必須であることが示されている。
非特許文献2には、Ti-5.7Al-3.9Nb-3.8Zr(質量%)合金の等軸組織およびバイモダル組織のクリープ特性が示されている。600℃137MPa下において、250時間以下で50%以上の大きな変形後破断し、これらの組織はクリープ寿命が短いことを報告する。これらの組織はクリープ試験中に粒界にひずみが集積することにより動的再結晶を起こすことにより変形が加速することも示された。
非特許文献3は、質量%で、Al:6%、Nb:4%、Zr:4%を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなり、α-Ti相の等軸組織、バイモダル組織、α-Ti相とβ-Ti相とが交互に積層した針状組織を有する、チタン合金を開示する。非特許文献3によれば、600℃137MPa下におけるクリープ特性が示されており、クリープ寿命はそれぞれ4000時間以上であることが報告されている。
特開2006-283062号公報 特開2013-087306号公報 特開2012-251219号公報 特開2014-208873号公報
T. Kitashima, Y. Yamabe-Mitarai, S. Iwasaki, S. Kuroda, Metall. Mater. Trans. A, 47A, (2016) 6394-6403 島上渓、伊藤勉、戸田佳明、湯本敦史、御手洗容子、「Ti-Al-Nb-Zr合金の熱処理条件による組織変化とクリープ特性」日本金属学会 2018年春期第162回講演大会 島上渓、伊藤勉、戸田佳明、湯本敦史、御手洗容子、「Ti-Al-Nb-Zr合金のクリープ機構」日本金属学会 2018年秋期第163回講演大会
本発明の課題は、粒界を強化したチタン合金、その製造方法およびそれを用いたエンジン部品を提供することである。
本発明のチタン合金は、質量%で、
Al:5%以上8%以下、
Nb:1%以上3.5%以下、
Zr:1%以上8%以下、
Sn:0%以上3%以下、および、
Si:0.1%以上1%以下
を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなり、等軸α-Ti相と、前記等軸α-Ti相の粒界に位置し、シリサイドを含有するβ-Ti相とを有する組織を有し、前記β-Ti相は、前記等軸α-Ti相に対して、体積%で、0.5%以上20%以下の範囲であり、前記β-Ti相に含有されるシリサイドの含有量は、前記β-Ti相に対して、体積%で、0.05%以上20%以下の範囲であり、これにより上記課題を解決する。
本発明のチタン合金は、質量%で、
Al:5%以上8%以下、
Nb:1%以上3%以下、
Zr:1%以上8%以下、
Sn:0.3%以上3%以下、および、
Si:0.1%以上0.9%以下
を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなってもよい。
本発明のチタン合金は、質量%で、
Al:6%以上7.5%以下、
Nb:1%以上2.5%以下、
Zr:1.5%以上6%以下、
Sn:0%以上2.5%以下、および、
Si:0.1%以上0.6%以下
を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなってもよい。
前記β-Ti相は、前記等軸α-Ti相に対して、体積%で、1%以上10%以下の範囲であってもよい。
前記β-Ti相に含有されるシリサイドの含有量は、前記β-Ti相に対して、体積%で、1%以上10%以下の範囲であってもよい。
前記等軸α-Ti相の粒径は、5μm以上200μm以下の範囲であり、前記β-Ti相の厚さは、50nm以上10μm以下の範囲であってもよい。
前記等軸α-Ti相の粒径は、10μm以上50μm以下の範囲であり、前記β-Ti相の厚さは、50nm以上2μm以下の範囲であってもよい。
前記等軸α-Ti相の粒径は、10μm以上40μm以下の範囲であり、前記β-Ti相の厚さは、100nm以上1μm以下の範囲であってもよい。
前記シリサイドの粒径は、1nm以上5μm以下の範囲であってもよい。
前記シリサイドの粒径は、1nm以上1μm以下の範囲であってもよい。
前記シリサイドは、TiSi相であってもよい。
α-TiAl相をさらに含有してもよい。
本発明のチタン合金を製造する方法は、質量%で、Al:5%以上8%以下、Nb:1%以上3.5%以下、Zr:1%以上8%以下、Sn:0%以上3%以下、および、Si:0.1%以上1%以下を含有し、残部がTiおよび不可避不純物である材料から溶解法によりインゴットを溶製することと、前記インゴットを800℃以上1100℃以下の温度範囲において溶体化処理することと、前記溶体化処理されたインゴットを800℃以上1100℃以下の温度範囲において鍛造および/または圧延することと、前記鍛造および/または圧延された加工材料を800℃より大きく1100℃以下の温度範囲において熱処理することと、前記熱処理後の加工材料を0.001℃/秒以上10℃/秒以下の範囲の冷却速度で室温まで冷却することを包含し、これにより上記課題を解決する。
前記熱処理することは、前記加工材料を30分以上10時間以下の時間範囲で熱処理してもよい。
前記冷却することは、前記加工材料を0.1℃/秒以上1℃/秒以下の範囲の冷却速度で冷却してもよい。
前記冷却することに続いて、時効処理をすることをさらに包含してもよい。
前記時効処理をすることは、前記加工材料を300℃以上800℃以下の温度範囲で30分以上10時間以下の時間時効処理してもよい。
前記時効処理をすることに続いて、水冷することをさらに包含してもよい。
本発明のエンジン部品は、上記チタン合金からなり、これにより上記課題を解決する。
本発明のチタン合金は、質量%で、Al:5%以上8%以下、Nb:1%以上3.5%以下、Zr:1%以上8%以下、Sn:0%以上3%以下、および、Si:0.1%以上1%以下を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなる。これらの元素はSnを除いていずれも耐酸化特性を向上させる元素であるため、耐酸化特性に優れる。さらに本発明のチタン合金は、等軸α-Ti相と、等軸α-Ti相の粒界に位置するβ-Ti相とを有し、さらにβ-Ti相がシリサイドを含有するので、クリープ変形を加速させる粒界が強化される。その結果、本発明のチタン合金は、このような特異な組織によってクリープ特性に優れる。耐酸化特性およびクリープ特性に優れる本発明のチタン合金は、エンジン部品に好適である。
本発明のチタン合金の製造方法は、上述の組成を満たす材料を溶解法によりインゴットを溶製することと、それをα+β2相域の温度において溶体化処理することと、それをα+β2相域の温度において鍛造および/または圧延することと、鍛造および/または圧延された加工材料をα+β相域の温度において熱処理することと、それを室温まで0.001℃/秒以上10℃/秒以下の範囲の冷却速度で冷却することとを包含する。熱処理温度をα+β相域の温度とし、冷却速度を10℃/秒以下と制御することにより、上述の特異な組織が形成され、本発明のチタン合金を製造できる。
本発明のチタン合金の製造工程を示すフローチャート (a)例1および(b)例2の試料の組織を示すSEM像 (a)例3、(b)例4および(c)例5の試料の組織を示すSEM像 (a)例6、(b)例7および(c)例8の試料の組織を示すSEM像 例6の試料のEDS元素マッピングの結果を示す図 クリープ試験後の例1の試料のEDS元素マッピングの結果を示す図
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
本願発明者らは、耐酸化特性を向上させる元素を添加したチタン合金に着目し、チタン合金の組成ならびに組織制御により粒界を強化し、クリープ特性を改善させることに成功した。
本発明のチタン合金は、質量%(mass%)で
アルミニウム(Al):5%以上8%以下、
ニオブ(Nb):1%以上3.5%以下、
ジルコニウム(Zr):1%以上8%以下、
スズ(Sn):0%以上3%以下、および、
シリコン(Si):0.1%以上1%以下
を含有し、残部がチタン(Ti)および不可避不純物からなる。なお、不可避不純物の例としては、窒素(N)、イットリウム(Y)、ホウ素(B)、マグネシウム(Mg)、塩素(Cl)、銅(Cu)、水素(H)、炭素(C)等を挙げられ、原料中に含有する不可避不純物である。本発明のチタン合金の組織は、等軸α-Ti相と、その粒界にシリサイドを含有するβ-Ti相とを有する。このような組織により粒界が強化され、クリープ特性が向上し得る。
Al:Alは、耐酸化特性を向上させるとともに、等軸α-Ti相を安定化させる。5質量%以上であれば、等軸α-Ti相の固溶強化できる。さらに、等軸α-Ti相にα-TiAl相が析出し、クリープ特性の向上が期待される。また、8質量%以下であれば、脆性のTiAlなどの化合物の析出を抑制し、加工性に優れる。好ましくは、Alは、6質量%以上7.5質量%以下の範囲である。
Nb:Nbは、耐酸化特性を向上させる。1質量%以上であれば、耐酸化特性の向上に有利である。3.5質量%を超えると、シリサイドがβ-Ti相に析出しにくくなり得る。好ましくは、Nbは、1質量%以上3質量%以下の範囲である。より好ましくは、Nbは、1質量%以上2.5質量%以下の範囲である。
Zr:Zrは、耐酸化特性を向上させるとともに、等軸α-Ti相を安定化させ、強化させる。1質量%以上であれば、耐酸化特性を向上し、等軸α-Ti相の安定化および強化に有利である。また、8質量%以下であれば、優れた耐酸化特性とともに加工性に優れる。8質量%を超えると加工性が悪くなる虞がある。好ましくは、Zrは、1.5質量%以上6質量%以下の範囲である。
Sn:Snは、必須ではないが、等軸α-Ti相を安定させ、強化させるため好ましい。このことから、3質量%以下であれば、等軸α-Ti相の安定化および強化に有利である。3質量%を超えると耐酸化特性を低下させる虞がある。好ましくは、2.5質量%以下である。なお、Snを添加する場合は、0.3質量%以上であると特に等軸α-Ti相の安定化および強化の効果が大きい。
Si:シリサイドが析出するため必要である。このことから、1質量%以下であれば、耐酸化特性の向上、等軸α-Ti相の強化およびシリサイド析出による強化に有利である。1質量%を超えると、粗大なシリサイドが生成し、強化に有効でない。好ましくは、Siは、0.1質量%以上0.9質量%以下の範囲である。より好ましくは、Siは、0.1質量%以上0.6質量%以下の範囲である。なお、シリサイドは好ましくはTiSi相であり、これによりチタン合金を強化する。
なお、それぞれの元素の組成の組み合わせは上述した範囲から任意に選択できるが、例示的には以下のような組成がある。
本発明のチタン合金は、好ましくは、質量%で、
Al:5%以上8%以下、
Nb:1%以上3.5%以下、
Zr:1%以上8%以下、
Sn:0%以上3%以下、および、
Si:0.1%以上1%以下
を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなってもよい。この場合も、上述した等軸α-Ti相と、等軸α-Ti相の粒界に位置し、シリサイドを含有するβ-Ti相とを有する組織を有する。
あるいは、本発明のチタン合金は、好ましくは、質量%で、
Al:5%以上8%以下、
Nb:1%以上3%以下、
Zr:1%以上8%以下、
Sn:0.3%以上3%以下、および、
Si:0.1%以上0.9%以下
を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなってもよい。この場合も、上述した等軸α-Ti相と、等軸α-Ti相の粒界に位置し、シリサイドを含有するβ-Ti相とを有する組織を有する。
あるいは、本発明のチタン合金は、好ましくは、質量%で、
Al:6%以上7.5%以下、
Nb:1%以上2.5%以下、
Zr:1.5%以上6%以下、
Sn:0%以上2.5%以下、および、
Si:0.1%以上0.6%以下
を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなってもよい。この場合も、上述した等軸α-Ti相と、等軸α-Ti相の粒界に位置し、シリサイドを含有するβ-Ti相とを有する組織を有する。
本発明のチタン合金は、等軸α-Ti相とその粒界に位置するβ-Ti相とを有するが、等軸α-Ti相がβ-Ti相よりも多い。これにより、本発明のチタン合金は、優れた耐酸化特性およびクリープ特性を示す。好ましくは、β-Ti相は、等軸α-Ti相に対して、体積%で0.5%以上20%以下の範囲を満たす。これにより、本発明のチタン合金は、優れたクリープ特性を示す。より好ましくは、β-Ti相は、等軸α-Ti相に対して、体積%で0.5%以上15%以下の範囲、なお好ましくは、1%以上15%以下の範囲、なお好ましくは、1%以上10%以下の範囲を満たす。なお、等軸α-Ti相およびβ-Ti相の割合は、例えば、X線回折測定によるXRDパターンのピーク強度比や、走査型電子顕微鏡等の顕微鏡観察による画像診断によって算出できる。
本発明のチタン合金において、等軸α-Ti相の粒径は、5μm以上200μm以下の範囲であり、等軸α-Ti相の粒界に位置するβ-Ti相の厚さ(β-Ti相の層の厚さに同じ)は、50nm以上10μm以下の範囲である。これにより、本発明のチタン合金は、優れたクリープ特性を示す。さらに好ましくは、等軸α-Ti相の粒径は、10μm以上200μm以下の範囲であり、β-Ti相の厚さは、50nm以上10μm以下の範囲である。
なおさらに好ましくは、等軸α-Ti相の粒径は、10μm以上50μm以下の範囲であり、β-Ti相の厚さは、50nm以上2μm以下の範囲である。さらに好ましくは、等軸α-Ti相の粒径は、10μm以上40μm以下の範囲であり、β-Ti相の厚さは、100nm以上1μm以下の範囲である。なお、等軸α-Ti相の粒径やβ-Ti相の厚さは、走査型電子顕微鏡等の顕微鏡観察による画像中の複数の組織に対して測定し、平均(例えば、300個の等軸α-Ti相とその周囲に位置するβ-Ti相)を求めればよい。
シリサイドは、TiSi相であってもよい。シリサイドの粒径は、好ましくは、1nm以上5μm以下の範囲であり、さらに好ましくは、1nm以上1μm以下の範囲であり、なおさらに好ましくは、1nm以上500nm以下の範囲である。
β-Ti相に含有されるシリサイドの含有量は、特に制限はないが、例示的には、β-Ti相に対して、体積%で、0.05%以上20%以下、好ましくは、1%以上10%以下の範囲である。ここでも、含有量は、走査型電子顕微鏡等の顕微鏡観察による画像診断によって算出できる。
本発明のチタン合金は、上述したように、耐酸化特性およびクリープ特性(特に600℃以上における)のバランスに優れるため、コンプレッサブレードやコンプレッサディスクなどの航空機エンジン部品や火力発電所のタービン部材、内燃機関の耐熱性部材に用いられる。
図1は、本発明のチタン合金の製造工程を示すフローチャートである。
ステップS110:質量%で、Al:5%以上8%以下、Nb:1%以上3.5%以下、Zr:1%以上8%以下、Sn:0%以上3%以下、および、Si:0.1%以上1%以下を含有し、残部がTiおよび不可避不純物である材料を溶解法によりインゴットを溶製する。材料は、上述の組成を満たす限り、スポンジチタンのような単体金属であってもよいし、合金であってもよいし、化合物であってもよい。なお、上述の材料の組成は、本発明のチタン合金の組成と同様に選択できる。溶解法は任意の溶解法を採用できるが、例示的には、アーク溶解、電子ビーム溶解、高周波溶解などがある。
ステップS120:ステップS110で得られたインゴットを、α+β2相域の温度において溶体化処理する。これにより添加元素が固溶する。好ましくは、インゴットを800℃以上1100℃以下の温度範囲で溶体化処理する。また、溶体化処理の時間は、特に制限はないが、例示的には、30分以上24時間以下の時間である。
ステップS130:ステップS120で得られた溶体化処理されたインゴットをα+β2相域の温度において鍛造および/または圧延する。なお、以降では、鍛造および/または圧延加工されたものを意図して加工材料と称する。
鍛造および/または圧延は、好ましくは、インゴットを800℃以上1100℃以下の温度範囲で、変形量が50%以上となるように鍛造および/または圧延する。上限は特にないが、例示的には、変形量は、100%以下であればよい。鍛造や圧延には特に制限はないが、例示的には、鍛造には、熱間鍛造、冷間鍛造、油圧鍛造等を、圧延には、溝ロール圧延、ひずみ速度制御圧延、冷間圧延等を採用できる。
ステップS140:ステップS130で鍛造および/または圧延された加工材料をα+β相域の温度において熱処理する。これにより、加工により導入されたひずみや転位を駆動力としてα相とβ相が成長する。また、熱処理の時間は、特に制限はないが、例示的には、30分以上10時間以下の時間である。熱処理には、雰囲気炉、電気炉、管状炉等の任意の炉を用いてよい。
ステップS150:ステップS140で得られた熱処理後の加工材料を0.001℃/秒以上10℃/秒以下の範囲の冷却速度で室温まで冷却する。この範囲の冷却速度で冷却することにより、β相が消失してα相となり、室温では等軸α-Ti相の粒界にのみβ-Ti相が残留する。さらにβ-Ti相内にシリサイドが形成された組織となり本発明のチタン合金が得られる。好ましくは、加工材料を0.001℃/秒以上5℃/秒以下、さらに好ましくは、0.1℃/秒以上1℃/秒以下の範囲の冷却速度で冷却する。この範囲であれば、上述の組織の形成が促進される。なお、熱処理の雰囲気は、大気、不活性ガス、真空等である。
図示しないが、ステップS150に続いて、時効処理を行ってもよい。具体的には、ステップS150で得られた加工材料(または本発明のチタン合金)を300℃以上800℃以下の温度範囲で30分以上10時間以下の時間時効処理する。これにより、等軸α-Ti相内にα-TiAl相およびβ-Ti相内にシリサイド(例えば、TiSi相)の析出が促進され、等軸α-Ti相とβ-Ti相とが粒界をさらに強化し得る。時効処理後に水冷(>100℃/秒の冷却速度)してもよい。
次に具体的な実施例を用いて本発明を詳述するが、本発明がこれら実施例に限定されないことに留意されたい。
[例1~例8]
例1~例8の合金試料は、次のようにして調製された。表1の組成を満たすよう、スポンジTi、Alペレット、Nb粒状原料、Zr粒状原料、Sn粒状原料、Si粒状原料を秤量し、高周波溶解によって溶解し、インゴットを溶製した(図1のステップS110)。次いで、得られたインゴットを900℃で30分間、溶体化処理した(図1のステップS120)。その後、溶体化処理したインゴットを、900℃で鍛造および溝ロール圧延した(図1のステップS130)。このようにして、15mm角の棒状の加工材料を得た。加工材料を表1に示す熱処理温度で3時間、大気雰囲気中、熱処理した(図1のステップS140)。次いで、熱処理後の加工材料を表1に示す冷却速度で室温まで冷却した(図1のステップS150)。例6~例8の試料については、冷却後、650℃で5時間時効処理を施し、水冷した。なお、水冷を冷却速度に換算すると、100℃/秒をはるかに超えた。
例1~例8の試料の組成を、走査型電子顕微鏡(SEM)に付属のエネルギー分散型X線分光器(EDS)による元素分析によって確認したところ、表1の組成となっていることを確認した。例1~例8の試料の粉末X線回折測定を行ったところ、XRDパターンから等軸α-Ti相のピークが確認された。さらに、例1~例8の試料をSEMにより観察した。観察結果を図2~図5に示す。
図2は、(a)例1および(b)例2の試料の組織を示すSEM像である。
図3は、(a)例3、(b)例4および(c)例5の試料の組織を示すSEM像である。
図4は、(a)例6、(b)例7および(c)例8の試料の組織を示すSEM像である。
図5は、例6の試料のEDS元素マッピングの結果を示す図である。
図2(a)によれば、例1の試料は、黒いコントラストで示される等軸α-Ti相の周りに白いコントラストで示されるβ-Ti相の組織を有した。さらに、等軸α-Ti相の中に白い粒状の相が存在し、この白い粒状の相はシリサイドであった。一方、図1(b)によれば、例2の試料は、等軸α-Ti相のみの組織を有した。
図3によれば、例3~例4の試料は、いずれも、板状の白いコントラストのβ-Ti相と黒いコントラストの等軸α-Ti相とが交互に生成する針状組織を有し、Siの含有量が増大するにつれて、白い粒状のシリサイドがより明確に析出した。特にSiを0.9質量%以上にすると、3μm以上の大きさを有するシリサイドの析出が確認され、これらは等軸α-Ti相、β-Ti相の両方に析出した。
図4によれば、例6~例8の試料は、いずれも、黒いコントラストで示される等軸α-Ti相と、その周りの粒界に白いコントラストで示されるβ-Ti相とを有する組織を示した。等軸α-Ti相に着目すると、図2および図3で見られた白い粒状のシリサイドは確認されなかった。
図5のSiの結果に着目すれば、例6の試料中、Siは、等軸α-Ti相の粒界に位置するβ-Ti相内で検出され、β-Ti相はシリサイドを含有していることが分かった。このシリサイドはTiSi相であった。EDSからシリサイドのβ-Ti相に対する含有量(体積%)は、3%と算出された。図示しないが、例7および例8の試料も同様の結果であった。また、図4では白い粒状のシリサイドが明確に確認されなかったことから、例6~例8の試料中のシリサイドの粒径は、1nm以上1μm以下の範囲であると推定される。
また、図4から、例6~例8の試料における、等軸α-Ti相の粒径、β-Ti相の厚さ、および、β-Ti相の等軸α-Ti相に対する割合を求めた。粒径は、300個の等軸α-Ti相の粒子の平均を求め、β-Ti相の厚さ(β-Ti相の層の厚さ)は、300個の等軸α-Ti相の周りの厚さの平均を求め、β-Ti相の割合は、等軸α-Ti相とβ-Ti相との面積比から算出した。
その結果、例6~例8の試料は、いずれも、30μmの粒径を有する等軸α-Ti相と500nmの厚さを有するβ-Ti相との組織を有しており、β-Ti相の割合は、5体積%であった。
以上の結果から、図1に示す製造工程によって、質量%で、Al:5%以上8%以下、Nb:1%以上3.5%以下、Zr:1%以上8%以下、Sn:0%以上3%以下、および、Si:0.1%以上1%以下を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなり、等軸α-Ti相と、その粒界に位置し、シリサイドを含有するβ-Ti相とを有する組織を有するチタン合金が得られたことが示された。特に、上記組成を満たし、かつ、α+β相域の温度での熱処理(ここでは、800℃より大きく1100℃以下の温度範囲)と、0.001℃/秒以上10℃/秒以下の範囲の冷却速度との組み合わせが、上述の組織を有するチタン合金の製造に有効であることが示された。
次に、例1および例6~例8の試料についてクリープ試験を行った。詳細には、各試料を、600℃に加熱しながら137MPaで応力を加え、800時間後のひずみ量、ならびに、0.2%ひずみに到達する時間を測定した。なお、例1の試料は、410時間で破断した。結果を表2に示す。また、例1の試料については、クリープ試験後の組成分析をEDSにより行った。結果を図6に示す。
図6は、クリープ試験後の例1の試料のEDS元素マッピングの結果を示す図である。
図6は、600℃、137MPaでクリープ試験後破断した後(410時間)の例1の試料の組織および組成を示す。図6によれば、SEM像に示される白い粒状の相中にはSiおよびZrが濃縮しており、(Ti,Zr)Siシリサイドであることが明らかとなった。また、図2(a)のSEM像(クリープ試験前であり、熱処理のみの例1の試料)と比較すると、白い粒状の相の析出は、クリープ試験中に促進され、主に等軸α-Ti相内に生成した。一方、粒界のβ-Ti相にはNbが濃縮し、Alの濃度が低かった。このことからも、例1の試料では、シリサイドは、等軸α-Ti相に含有され、β-Ti相には含有されないことが分かる。
表2のひずみ量に着目すれば、例6~例8の試料は、410時間では破断することなく、クリープ試験後800時間でのひずみ量は数%と小さく、クリープ寿命が大幅に伸びた。
さらに、表2の0.2%ひずみに達する時間に着目すれば、例6~例8の試料は、20時間以上を要し、例1の試料のそれ(1.4時間)の15倍以上であった。このことからも、所定の組成を有し、等軸α-Ti相と、その粒界に位置し、シリサイドを含有するβ-Ti相とを有する組織を有するチタン合金である例6~例8の試料は、優れたクリープ特性を有することが示された。
以上の結果から、質量%で、Al:5%以上8%以下、Nb:1%以上3.5%以下、Zr:1%以上8%以下、Sn:0%以上3%以下、および、Si:0.1%以上1%以下を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなり、等軸α-Ti相と、等軸α-Ti相の粒界に位置するβ-Ti相とを有し、さらにβ-Ti相内にシリサイドが生成した組織を有するチタン合金は、粒界が強化され、600℃以上の温度におけるクリープ特性に優れた材料であり、エンジン部品、タービン部材、耐熱性部材等に好適であることが示された。
本発明のチタン合金は、上述の組成および組織を有することにより、耐酸化特性およびクリープ特性に優れるため、コンプレッサブレードやコンプレッサディスクなどの航空機エンジン部品や火力発電所のタービン部材、内燃機関の耐熱性部材に適用される。

Claims (19)

  1. 質量%で、
    Al:5%以上8%以下、
    Nb:1%以上3.5%以下、
    Zr:1%以上8%以下、
    Sn:0%以上3%以下、および、
    Si:0.1%以上1%以下
    を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなり、
    等軸α-Ti相と、前記等軸α-Ti相の粒界に位置し、シリサイドを含有するβ-Ti相とを有する組織を有し、
    前記β-Ti相は、前記等軸α-Ti相に対して、体積%で、0.5%以上20%以下の範囲であり、
    前記β-Ti相に含有されるシリサイドの含有量は、前記β-Ti相に対して、体積%で、0.05%以上20%以下の範囲である、チタン合金。
  2. 質量%で、
    Al:5%以上8%以下、
    Nb:1%以上3%以下、
    Zr:1%以上8%以下、
    Sn:0.3%以上3%以下、および、
    Si:0.1%以上0.9%以下
    を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなる、請求項1に記載のチタン合金。
  3. 質量%で、
    Al:6%以上7.5%以下、
    Nb:1%以上2.5%以下、
    Zr:1.5%以上6%以下、
    Sn:0%以上2.5%以下、および、
    Si:0.1%以上0.6%以下
    を含有し、残部がTiおよび不可避不純物からなる、請求項1に記載のチタン合金。
  4. 前記β-Ti相は、前記等軸α-Ti相に対して、体積%で、1%以上10%以下の範囲である、請求項1~3のいずれかに記載のチタン合金。
  5. 前記β-Ti相に含有されるシリサイドの含有量は、前記β-Ti相に対して、体積%で、1%以上10%以下の範囲である、請求項1~4のいずれかに記載のチタン合金。
  6. 前記等軸α-Ti相の粒径は、5μm以上200μm以下の範囲であり、
    前記β-Ti相の厚さは、50nm以上10μm以下の範囲である、請求項1~5のいずれかに記載のチタン合金。
  7. 前記等軸α-Ti相の粒径は、10μm以上50μm以下の範囲であり、
    前記β-Ti相の厚さは、50nm以上2μm以下の範囲である、請求項6に記載のチタン合金。
  8. 前記等軸α-Ti相の粒径は、10μm以上40μm以下の範囲であり、
    前記β-Ti相の厚さは、100nm以上1μm以下の範囲である、請求項7に記載のチタン合金。
  9. 前記シリサイドの粒径は、1nm以上5μm以下の範囲である、請求項1~8のいずれかに記載のチタン合金。
  10. 前記シリサイドの粒径は、1nm以上1μm以下の範囲である、請求項9に記載のチタン合金。
  11. 前記シリサイドは、TiSi相である、請求項1~10のいずれかに記載のチタン合金。
  12. α-TiAl相をさらに含有する、請求項1~11のいずれかに記載のチタン合金。
  13. 質量%で、Al:5%以上8%以下、Nb:1%以上3.5%以下、Zr:1%以上8%以下、Sn:0%以上3%以下、および、Si:0.1%以上1%以下を含有し、残部がTiおよび不可避不純物である材料から溶解法によりインゴットを溶製することと、
    前記インゴットを800℃以上1100℃以下の温度範囲において溶体化処理することと、
    前記溶体化処理されたインゴットを800℃以上1100℃以下の温度範囲において鍛造および/または圧延することと、
    前記鍛造および/または圧延された加工材料を800℃より大きく1100℃以下の温度範囲において熱処理することと、
    前記熱処理後の加工材料を0.001℃/秒以上10℃/秒以下の範囲の冷却速度で室温まで冷却することと
    を包含する、請求項1に記載のチタン合金の製造方法。
  14. 前記熱処理することは、前記加工材料を30分以上10時間以下の時間範囲で熱処理する、請求項13に記載の製造方法。
  15. 前記冷却することは、前記加工材料を0.1℃/秒以上1℃/秒以下の範囲の冷却速度で冷却する、請求項13または14に記載の製造方法。
  16. 前記冷却することに続いて、時効処理をすることをさらに包含する、請求項13~15のいずれかに記載の製造方法。
  17. 前記時効処理をすることは、前記加工材料を300℃以上800℃以下の温度範囲で30分以上10時間以下の時間時効処理する、請求項16に記載の製造方法。
  18. 前記時効処理をすることに続いて、水冷することをさらに包含する、請求項17に記載の製造方法。
  19. 請求項1~12のいずれかに記載のチタン合金からなるエンジン部品。
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