JP4185490B2 - 光電変換素子 - Google Patents

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Description

本発明は、光電変換素子に関する。更に詳細には、優れた変換効率を長期に渡り維持することが可能な光電変換素子に関する。
太陽電池はクリーンなエネルギー源として大きく期待されており、すでにpn接合型太陽電池などが実用化されている。一方、光励起状態の化学反応を利用して電気エネルギーを取り出す光化学電池は多くの研究者によって開発されているが、実用化に関して言えば、すでに実績の高いpn接合型太陽電池には遙かに及ばないのが現状である。
従来の光化学電池の中で、増感剤と電子受容体からなる酸化還元反応を利用した増感型湿式太陽電池が知られている。例えば、チオニン色素と鉄(II)イオンを組み合わせた系などがある。また、本多−藤嶋効果の発見以来、金属やその酸化物の光電荷分離を利用した光化学電池も知られている。
ここで、光化学電池の動作原理を説明する。半導体が金属と接触した場合、金属と半導体の仕事関数の関係によりショットキー接合ができるが、半導体と溶液が接している時も同様な接合ができる。例えば、溶液中にFe2+/Fe3+、Fe(CN) 4−/Fe(CN) 3−、I/I、Br/Br、ハイドロキノン/キノンなどの酸化還元系が含まれている時、n型半導体をこの溶液に浸けると半導体の表面付近の電子が溶液中の酸化剤へ移動して平衡状態に達する。その結果、半導体の表面付近は正に帯電して電位勾配が生じる。これにともない半導体の伝導帯及び価電子帯にも電位勾配が生じる。
この状態で、酸化還元溶液に浸けた半導体電極の表面に光を照射すると、半導体のバンドギャップ以上のエネルギーを持つ光が吸収され、表面付近で伝導帯に電子を、価電子帯に正孔を生成する。伝導帯に励起された電子は上述した半導体の表面付近に存在する電位勾配により半導体内部へ伝達され、一方、価電子帯に生成された正孔は酸化還元溶液中の還元体から電子を奪う。
酸化還元溶液に金属電極を浸して金属電極と半導体電極間で回路を作ると、正孔に電子を奪われた還元体は溶液中を拡散して金属電極から電子を受け取り、再び還元される。このサイクルを繰り返し、半導体電極は負極として、金属電極は正極としてそれぞれ働き、外部へ電力を供給することができる。従って、光起電力は酸化還元溶液の酸化還元準位と半導体中のフェルミ準位との差になる。以上が光化学電池の原理である。
このような光化学電池において、光起電力を大きくするためには、(i)酸化還元準位の低い、即ち酸化力の強い酸化還元溶液を用いること、(ii)酸化還元準位と半導体中のフェルミ準位との間に大きな差を作り出せる、即ちバンドギャップの大きい半導体を用いることである。
しかし、酸化還元溶液の酸化力があまり大きすぎると半導体自身の表面に酸化膜を形成し、光電流は短時間のうちにストップする。また、バンドギャップについては、一般にバンドギャップが3.0eV以下、更には2.0eV以下の半導体は光電変換の際に流れる電流により溶液中に溶解しやすい問題がある。例えば、n-Siは水中での光照射で表面に不活性な酸化物被膜を形成し、n-GaAsやn-CdSは酸化的に溶解する。
これらの問題を解決するために、半導体に保護膜を被覆する工夫が試みられており、正孔輸送特性を有するポリピロールやポリアニリン、ポリチオフェンなどのp型導電性高分子を半導体の保護膜に使用する工夫が提案されている。しかしながら耐久性に問題があり、せいぜい数日程度しか安定して使用できなかった。
また、光溶解の問題を解決するために、バンドギャップが3eV以上ある半導体の利用が考えられるが、強度のピークが2.5eV付近にある太陽光を効率よく吸収するにはバンドギャップが大きすぎる。そのため、太陽光のうち紫外部しか吸収できず、大部分を占める可視光域を全く吸収せず、光電変換効率は極めて低くなる。
そこで、可視光域の有効利用とバンドギャップの大きな半導体の光安定性を両立させるために、半導体のバンドギャップより小さい長波長側の可視光を吸収する増感色素を半導体に担持させた色素増感太陽電池が知られている。従来の半導体を用いた湿式太陽電池と異なるところは、色素に光を照射して電子が励起され、励起電子が色素から半導体へ移動する光電荷分離過程を光電変換プロセスとして使用している点である。
この色素増感太陽電池は光合成と関連づけてとらえられることが多い。当初、色素としては光合成と同様にクロロフィルが考えられていたが、絶えず新しい葉緑素と交換される自然のクロロフィルと違い、太陽電池に用いる色素では安定性の面で問題があり、また、太陽電池としての光電変換効率も0.5%に満たないものであった。従って、自然界の光合成の過程をそのまま模擬し、太陽電池を構成することは非常に困難である。
このように色素増感太陽電池は、光合成からヒントを得て長波長の可視光を吸収しようというものであるが、実際には電子の伝導機構が複雑になったため、却って光エネルギーの損失の増大が問題となった。固体の太陽電池では、光を吸収する層を厚くすれば吸収効率を上げることができる。しかし、色素増感太陽電池に関しては、半導体電極に電子を注入できるのは表面上の色素の単分子層のみであり、光吸収層を厚くすることによる吸収効率の向上を図ることができない。そのため無駄な光の吸収をなくすために、半導体表面上の色素を単分子層とするとともに、単分子層の面積を大きくすることが望ましい。
しかも励起された色素内の電子が効率的に半導体内に注入されるためには、色素が半導体表面と化学的に結合していることが好ましい。例えば、酸化チタンを用いた半導体に関しては、半導体表面と化学的に結合するために、色素にカルボキシル基があることなどが重要である。
この点に関して重要な改善をしたのは、フジヒラらのグループである。彼らはローダミンBのカルボキシル基がSnO表面の水酸基とエステル結合することにより、光電流が従来の吸着法の10倍以上になったことを1977年に雑誌ネイチャーに報告している。これは従来のアミド結合よりエステル結合の方が、色素内で光のエネルギーを吸収した電子の存在するπ軌道が半導体の表面に近いためとしている。
しかし、半導体に電子を有効に注入できたとしても、伝導帯内にある電子は色素の基底準位と再結合する可能性や、酸化還元物質と再結合する可能性などがある。このような問題点があったため、電子注入について上記の改善にも関わらず光電変換効率は低いままであった。
以上のように、従来の色素増感太陽電池の大きな問題点は、半導体表面に単層で担持された増感色素しか半導体へ電子を注入することができないことである。即ち、これまで半導体電極によく用いられていた単結晶や多結晶の半導体は、表面が平滑で内部に細孔を持たず、増感色素が担持される有効面積は電極面積に等しく、増感色素の担持量が少ないという問題がある。
従って、このような電極を用いた場合、その電極に担持された単分子層の増感色素は最大吸収波長でも入射光の1%以下しか吸収できず、光の利用効率が極めて悪くなる。光捕集力を高めるために増感色素を多層にする試みも提案されているが、概して充分な効果が得られていない。
このような状況の中で、グレッツェルらは、このような問題を解決する手段として、特開平01−220380号公報に記載されているように、酸化チタン電極を多孔質化して増感色素を担持させ、内部面積を著しく増大させる方法を提案した。ここでは、ゾル・ゲル法によりこの酸化チタン多孔質膜を作製した。この膜のポロシティーは約50%ほどであり、非常に高い内部表面積を有するナノ多孔性構造が形成されている。例えば、8μmの膜厚ではラフネスファクター(基板面積に対する多孔質内部の実面積の割合)は約720にも達する。この表面を幾何学的に計算すると、増感色素の担持量は1.2×10−7mol/cmに達し、実に、最大吸収波長で入射光の約98%が吸収されることになる。
このグレッツェル・セルとも呼ばれる新しい色素増感太陽電池は、上述の酸化チタンの多孔質化による増感色素の飛躍的な担持量の増大と、太陽光を効率よく吸収し、且つ半導体への電子注入速度が著しく速い増感色素を開発した点が大きな特徴である。
グレッツェルらは、色素増感太陽電池のための増感色素としてビス(ビピリジル)Ru(II)錯体を開発した。そのRu錯体は、一般式シス−Xビス(2,2’−ビピリジル−4,4’−ジカルボキシレート)Ru(II)の構造を持つ。XはCl−,CN−,SCN−である。これらについて蛍光、可視光吸収、電気化学的及び光酸化還元的挙動について系統的な研究が行なわれた。これらのうち、シス−(ジイソシアネート)−ビス(2,2’−ビピリジル−4,4’−ジカルボキシレート)Ru(II)は、太陽光吸収剤及び色素増感剤として格段に優れた性能を持つことが示された。
この色素増感剤の可視光吸収は、金属から配位子への電荷移動遷移によるものである。また、配位子のカルボキシル基は表面のTiイオンに直接配位して、色素増感剤と酸化チタンの間に密接な電子的接触を形成している。この電子的な接触により、色素増感剤から酸化チタンの伝導帯への電子注入が1ピコ秒以下の極めて速い速度で起こり、その逆方向の酸化された色素増感剤による酸化チタンの伝導帯へ注入された電子の再捕獲はマイクロ秒のオーダーで起こるとされている。この速度差が光励起電子の方向性を生み出し、電荷分離が極めて高い効率で行われる理由である。そして、これがpn接合面の電位勾配により電荷分離を行うpn接合型太陽電池との違いであり、グレッツェル・セルの本質的な特徴である。
次に、グレッツェル・セルの構成を説明する。グレッツェル・セルは、フッ素をドープした酸化スズの透明導電膜をコーティングした導電性ガラス基板2枚の間に、酸化還元対を含む電解質溶液を封入したサンドイッチ型のセルである。ガラス基板の一方は、透明導電膜上に酸化チタン超微粒子から構成される多孔質膜を積層し、更に増感色素を吸着させて作用電極としたものである。他方は、透明導電膜上に少量の白金をコーティングして対電極としたものである。2枚のガラス基板の間にスペーサを挟み、その間のごくわずかの隙間に毛細管現象を利用して電解質溶液を注入する。電解質溶液は、エチレンカーボネートとアセトニトリルの混合溶媒を使用し、ヨウ化テトラ−n−プロピルアンモニウムとヨウ素とを溶質としたもので、I/I の酸化還元対を含む。対電極にコーティングされた白金は、この酸化還元対のI をIに陰極還元する触媒作用がある。
グレッツェル・セルの動作原理は、基本的に従来の半導体を用いた湿式太陽電池と変わらない。ただし、グレッツェル・セルのような多孔質電極のどの部分においても光電荷分離応答が均一且つ効率的に行われるのは、主に電解質層が液体であるためである。即ち、色素担持多孔質電極を溶液に浸すだけで溶液が均一に多孔質内に拡散し、理想的な電気化学的界面を形成できるからである。
しかし、この電解質層が液層ということは、太陽電池の安定性という観点からは好ましくなく、実際多くの場合、電池を作製しても電解質溶液の液漏れが他の電池構成要素の劣化に先行して起こり、太陽電池の性能を低下させてしまうことが知られている。従って、グレッツェル・セルの実用化のためには、電解質を一例に挙げたように、グレッツェル・セルを構成する各構成要素について詳細な検討を加えていかなければならない。
本発明は、増感色素を担持した半導体層を有する半導体電極と、前記半導体電極と対峙する対電極と、前記半導体電極と前記対電極との間に配置された電解質層とを含む光電変換素子であって、前記電解質層が、N−メチルベンゾイミダゾールと、0.06mol/dm以上6mol/dm以下の濃度のヨウ素(I )と、室温溶融塩および沸点が100℃以上のニトリル系溶媒から選ばれるいずれか一つとを含むことを特徴とする光電変換素子を提供する。
また、本発明は、増感色素を担持した半導体層を有する半導体電極と、前記半導体電極と対峙する対電極と、前記半導体電極と前記対電極との間に配置された電解質層とを含む光電変換素子であって、前記電解質層が、高分子化合物をマトリックスとして含み、かつN−メチルベンゾイミダゾールを含むことを特徴とする光電変換素子を提供する。
本発明者らは、優れた変換効率を長期に渡り維持することが可能な光電変換素子を提供するべく鋭意検討を行った結果、電解質層中に非共有電子対を持つ窒素原子を分子内に含む化合物を存在させることが有効であることを見いだした。電解質層に上記化合物が存在することで、色素が吸着していない半導体表面に上記化合物が吸着し、これにより半導体層表面で生じる逆電子反応が抑制され、変換効率の安定化効果をもたらすことができると推察される。あるいは、上記化合物が電解質層中に存在することにより、半導体層のフェルミレベルを向上させる効果や、電解質層のpH変動を抑制する効果などが生じ、変換効率の安定化に寄与していると推察される。
上記非共有電子対を持つ窒素原子を分子内に含む化合物の濃度としては、電解質層中で5×10−4mol/dm〜2mol/dmであることが好ましい。上記化合物の濃度を5×10−4mol/dm以上とすることにより得られる効果が大きくなり、また、2mol/dm以下に濃度を抑えることにより、上記化合物のセル内部での析出を抑制して、変換効率が低下するのを防ぐことができる。
本発明において、非共有電子対を持つ窒素原子を分子内に含む化合物としては、例えば下記化学式1(式中、R1およびR2はそれぞれ、アルキル基、アルコキシル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシアルキル基、ポリエーテル基およびフェニル基よりなる群から選択されるいずれかの置換基(ただし、いずれの置換基も炭素数は1〜20の範囲であり、直鎖状でも分枝状であってもよく、水素の一部または全部が他の元素で置換されていてもよい。)または水素であり、互いに異なっていてもよい。)で表される化合物が好ましく用いられる。
(化学式1)
Figure 0004185490
化学式1で表される化合物としては、例えば、N−メチルベンゾイミダゾール、1−メチル−2−フェニル−ベンゾイミダゾール、1,2−ジメチル−ベンゾイミダゾールなどが挙げられる。
また、ヨウ素の濃度に関しては、電解質層中のI の濃度は時間とともに低下する傾向があることを見いだした。これは、半導体層内で生じたホールによるI の生成反応に比べ、電子によるI の消費反応が活性であるためと推察される。I 濃度が低くなりすぎると、電解質層中でのレドックスの拡散が律速となり変換効率を低下させるため、より高い変換効率を要求される用途に対しては、I 濃度をあらかじめ一定以上に高めておく必要がある。電解質中のI 濃度は仕込み時のヨウ素(I)濃度により決定されるので、仕込み時のI濃度を高く設定しておくことにより、I 濃度を高めることができ、I 濃度の低下に伴う変換効率の低下を防ぐことができる。変換効率の安定性の観点からは、電解質層中のヨウ素の濃度としては、0.06mol/dm〜6mol/dmとすることが必要である。仕込み時のI濃度が0.06mol/dm未満の場合は、I 濃度の低下に伴う影響が生じるので、これより高い濃度とした場合に比べ、変換効率が低くなる。一方、仕込み時のI濃度を高くしすぎると、電解質層での光吸収が変換効率を低下させる要因になるだけでなく、変換効率の安定化効果が得られ難くなるため、仕込み時のI濃度としては6mol/dm以下とするのが望ましい。
ただし、それほど高い変換効率が要求されない用途に対しては、上記ヨウ素濃度の範囲外の電解質を用いてもよい。例えば、電解質層が、レドックスを保持するための高分子化合物のマトリックスを有する場合には、電解質がゲル状または固体状となるため、電解質溶液の液漏れの問題が低減され、素子の用途が拡大するので、ヨウ素濃度を限定しなくてもよい。
なお、電解質中のI の定量は、I が360nmに極大吸収を持つため、これを利用して分光光度法により行うことができる。
また、電解質層を構成する溶媒としては、水性溶媒及び有機溶媒の何れも使用できるが、半導体層表面の色素および酸化還元系構成物質をより安定な状態に保つために有機溶媒が好ましい。例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネ−ト化合物、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、γ−ブチロラクトン等のエステル化合物、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジオキソシラン、テトラヒドロフラン、2−メチル−テトラヒドロフラン等のエーテル化合物、3−メチル−2−オキサゾリジノン、2−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンの複素環化合物、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル化合物、スルフォラン、N,N,N',N'−テトラメチル尿素、ジジメチルスルフォキシド、ジメチルホルムアミド、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミドなどが挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いることもできるし、また、2種類以上を混合して併用することもできる。
中でも、電解質層に使用する溶媒としては、沸点が100℃以上のニトリル系溶媒で電解質層を構成することが好ましい。沸点が100℃未満の溶媒を使用した場合、光電変換素子を高温環境下で保存したときに内圧上昇に伴う封止破壊が生じやすく、これによる著しい変換効率の低下が生じる。それに対し、沸点が100℃以上の溶媒で電解質層を構成した場合、封止破壊が起こりにくく、長期安定性に優れた光電変換素子を提供できる。さらに、ニトリル系溶媒は、粘度が低くイオン伝導性に優れた電解質層を構築できる特徴を持つ。
沸点が100℃以上のニトリル系溶媒としては、3−メトキシプロピオニトリル、スクシノニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリル、バレロニトリル、ベンゾニトリル、α−トルニトリルなどが挙げられる。特に、3−メトキシプロピオニトリルは高い変換効率が得られ、かつ長期安定性に優れた光電変換素子を提供できる。
また、電解質層を構成する溶媒としては、室温溶融塩なども好ましく用いることができる。室温溶融塩としては、特表平9−507334号公報に記載のイミダゾリウム塩などが挙げられる。中でも、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムアイオダイドは粘度が低いため、高い変換効率を得るためには好ましい溶媒である。なお、室温とは15℃〜25℃前後をいう。
また、電解質層を構成する溶媒としては、室温溶融塩と有機溶媒とを混合したものを用いても良い。
次に、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は本発明の光電変換素子の一例を示す概要断面図である。図示されているように、本発明の光電変換素子1は、以下の構成の半導体電極15を有している。すなわち、半導体電極15は、基板3の表面に形成された透明電極5と、さらに透明電極5の基板3とは反対側表面に形成された半導体層7とから構成される。ここで、半導体層7は、表面に増感色素19を担持した半導体薄膜17よりなる。
上記半導体電極15の半導体層7に対峙して対電極9が存在する。対電極9は別の基板11の表面に形成されている。半導体層7と対電極9との間には電解質層13が存在する。
本発明の光電変換素子は、光電変換素子1を構成する半導体層7が多孔質な半導体薄膜17であるため半導体層7のラフネスファクターは大きく、増感色素19を多く担持することができる。
基板3及び11としては、ガラス又はプラスチックなどを使用できる。プラスチックは可撓性なので、柔軟性を必要とする用途に適する。基板3は光入射側基板として機能するので透明であることが好ましい。一方、基板11は透明でも、不透明でもよいが、両側の基板から光を入射させることができるので、透明であることが好ましい。
増感色素を担持した半導体層7の膜厚は0.1μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。半導体層7の膜厚が0.1μm未満の場合には、十分な光電変換効果が得られない可能性がある。一方、膜厚が100μmを超える場合には、可視光および近赤外光に対する透過性が著しく悪化するなどの不都合が生じるので好ましくない。半導体層7の膜厚の一層好ましい範囲は、1μm〜50μmであり、特に好ましい範囲は5μm〜30μmであり、最も好ましい範囲は10μm〜20μmである。
半導体薄膜17が半導体粒子より構成される場合、半導体粒子の粒径は一般的には、5nm〜1μmの範囲内であることが好ましい。半導体粒子の粒径が5nm未満の場合には、半導体層7の空孔径が5nmより小さくなり、電解質溶液中の酸化還元物質の移動が困難になって、得られる光電流が低下しやすくなるからである。また、半導体粒子の粒径が1μmを超えると、半導体層7の表面積が十分に大きくならないため、増感色素の担持量が減少して、十分な光電流が得られなくなる場合が生じる。半導体粒子の粒径の特に好ましい範囲は10nm〜100nmである。
半導体材料としては、Cd、Zn、In、Pb、Mo、W、Sb、Bi、Cu、Hg、Ti、Ag、Mn、Fe、V、Sn、Zr、Sr、Ga、Si、Crの酸化物、SrTiO、CaTiOのようなペロブスカイト、または、CdS、ZnS、In、PbS、MoS、WS、Sb、Bi、ZnCdS、CuSの硫化物、CdSe、InSe、WSe、HgSe、PbSe、CdTeの金属カルコゲナイド、その他GaAs、Si、Se、Cd、Zn、InP、AgBr、PbI、HgI、BiIが好ましい。または、上記半導体から選ばれる少なくとも一種以上を含む複合体、例えば、CdS/TiO、CdS/AgI、AgS/AgI、CdS/ZnO、CdS/HgS、CdS/PbS、ZnO/ZnS、ZnO/ZnSe、CdS/HgS、CdS/CdSe1−x、CdS/Te1−x、CdSe/Te1−x、ZnS/CdSe、ZnSe/CdSe、CdS/ZnS、TiO/Cd、CdS/CdSeCdZn1−yS、CdS/HgS/CdSが好ましい。
図1に示されるような、平面状半導体層は、例えば、透明電極5を有する基板3の表面に、導電性微粒子からなるスラリー液を公知慣用の方法(例えば、ドクターブレードやバーコータなどを使う塗布方法や、スプレー法、ディップコーティング法、スクリーン印刷法、スピンコート法など)により塗布し、その後、400℃〜600℃の範囲内の温度で加熱焼結することにより調製することができる。また、膜厚に関しては、上記塗布と加熱・焼結を繰り返すことで所望の膜厚とすることができる。
また、多孔質半導体層の膜厚を制御することにより、ラフネスファクター(基板面積に対する多孔質内部の実面積の割合)を決定することができる。ラフネスファクターは20以上であることが好ましく、150以上であることが一層好ましい。ラフネスファクターが20未満の場合、増感色素の担持量が不十分となり、光電変換特性の改善が困難となる。ラフネスファクターの上限値は一般的に、5000程度である。ラフネスファクターは半導体層の膜厚を厚くすると大きくなって、半導体層の表面積が広がり、増感色素の担持量の増加が期待できる。しかし、膜厚が厚くなりすぎると、半導体層の光透過率ならびに抵抗損失の影響が現れ始める。また、膜のポロシティーを高くすれば、膜厚を厚くしなくてもラフネスファクターを大きくすることが可能である。しかし、ポロシティーが高すぎると、導電性粒子間の接触面積が減少して、抵抗損失の影響を考慮しなくてはならない。このようなことから、膜のポロシティーは50%以上が好ましく、その上限値は一般的に約80%程度である。膜のポロシティーは液体窒素温度下で窒素ガスあるいはクリプトンガスの吸着−脱離等温曲線の測定結果から算出することができる。
本発明の半導体層7は増感色素分子を担持させることにより、光電変換効率の高い光電変換素子を得ることができる。本発明の半導体層7に担持させるために使用される増感色素としては、従来の色素増感性光電変換素子で常用の色素であれば全て使用できる。このような色素としては、例えば、RuL(HO)タイプのルテニウム−シス−ジアクア−ビピリジル錯体、または、ルテニウム−トリス(RuL)、ルテニウム−ビス(RuL)、オスニウム−トリス(OsL)、オスニウム−ビス(OsL)などのタイプの遷移金属錯体(以上において、Lは、4,4’−ジカルボキシル−2,2’−ビピリジンを示す。)、または亜鉛−テトラ(4−カルボキシフェニル)ポルフィリン、鉄−ヘキサシアニド錯体、フタロシアニンなどが挙げられる。有機色素としては、9−フェニルキサンテン系色素、クマリン系色素、アクリジン系色素、トリフェニルメタン系色素、テトラフェニルメタン系色素、キノン系色素、アゾ系色素、インジゴ系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、キサンテン系色素などが挙げられる。この中でもルテニウム−ビス(RuL)誘導体が好ましい。
半導体層7への増感色素19の担持量としては、1×10−8mol/cm〜1×10−6mol/cmの範囲にあればよく、特に0.1×10−7mol/cm〜9.0×10−7mol/cmが好ましい。増感色素19の担持量が1×10−8mol/cm未満の場合、光電変換効率向上効果が不十分となる。一方、増感色素の担持量が1×10−6mol/cmを超える場合、光電変換効率向上効果が飽和し、不経済となるだけである。
半導体層7への増感色素の担持方法は、例えば、増感色素を溶かした溶液に、半導体層7を被着させた基板3を浸漬させる方法が挙げられる。この溶液の溶媒としては、水、アルコール、トルエン、ジメチルホルムアミドなど増感色素を溶解可能なものであれば全て使用できる。また、浸漬方法として増感色素溶液に、半導体層7を被着させた電極付基板を一定時間浸漬させている時に、加熱還流をしたり、超音波を印加したりすることが有効である。
対電極9は光電変換素子1の正極として機能し、前述の半導体層7が被着される側の電極5と同義である。本発明における光電変換素子1の対電極9の材料としては、光電変換素子1の正極として効率よく作用するために、電解質の還元体に電子を与える触媒作用を有する白金やグラファイトなどが好ましい。また、対電極9と基板11との間には対電極9とは異なる材料からなる導電性のある膜を設けてもよい。
増感色素19を担持した半導体層7と対電極9との間には電解質層13が存在する。電解質としては、酸化体と還元体からなる一対の酸化還元系構成物質が溶媒中に含まれていれば、特にその種類は限定されないが、酸化体と還元体が同一電荷を持つ酸化還元系構成物質が好ましい。本発明における酸化還元系構成物質とは、酸化還元反応において可逆的に酸化体及び還元体の形で存在する一対の物質を意味する。
本発明で使用できる酸化還元系構成物質としては、例えば、塩素化合物−塩素、ヨウ素化合物−ヨウ素、臭素化合物−臭素、タリウムイオン(III)−タリウムイオン(I)、水銀イオン(II)−水銀イオン(I)、ルテニウムイオン(III)−ルテニウムイオン(II)、銅イオン(II)−銅イオン(I)、鉄イオン(III)−鉄イオン(II)、バナジウムイオン(III)−バナジウムイオン(II)、マンガン酸イオン−過マンガン酸イオン、フェリシアン化物−フェロシアン化物、キノン−ヒドロキノン、フマル酸−コハク酸などが挙げられる。言うまでもなく、その他の酸化還元系構成物質も使用できる。中でも、ヨウ素化合物−ヨウ素が好ましく、ヨウ素化合物としては、ヨウ化リチウム、ヨウ化カリウム等の金属ヨウ化物、テトラアルキルアンモニウムヨージド、ピリジニウムヨージド等のヨウ化4級アンモニウム塩化合物、ヨウ化ジメチルプロピルイミダゾリウム等のヨウ化ジイミダゾリウム化合物が特に好ましい。
なお、電解液中に含ませる色素濃度は、半導体、色素、電解液溶媒の種類および組み合わせにより異なるが、好ましくは1×10−9mol/dm〜1×10−2mol/dmとすることがよい。電解液中の色素濃度が、1×10−9mol/dm未満では、半導体表面に吸着した色素の脱離現象が生じ特性の劣化が生じやすくなる。また、1×10−2mol/dmを越えた場合は、電解液中において光を吸収するが光電変換に寄与できない色素の量が多くなり、特性劣化を引き起こす。
また、本発明において、電解質層中のマトリックスとして使用する高分子化合物としては、ポリフッ化ビニリデンなどのフッ化ビニリデン系重合体、ポリアクリル酸などのアクリル酸系重合体、ポリアクリロニトリルなどのアクリロニトリル系重合体およびポリエチレンオキシドなどのポリエーテル系重合体など種々の化合物が用いられるが、フッ化ビニリデン系重合体が好ましく用いられる。フッ化ビニリデン系重合体としては、フッ化ビニリデンの単独重合体、あるいはフッ化ビニリデンと他の重合性モノマー、特にラジカル重合性モノマーとの共重合体を例示することができる。フッ化ビニリデンと共重合させる他の重合性モノマー(以下、共重合性モノマーという。)としては、具体的には、ヘキサフロロプロピレン、テトラフロロエチレン、トリフロロエチレン、エチレン、プロピレン、アクリロニトリル、塩化ビニリデン、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、スチレンなどを例示することができる。
これらの共重合性モノマーは、モノマー全量に対して1mol%〜50mol%、好ましくは1mol%〜25mol%の範囲で使用することができる。共重合性モノマーとしては、好適にはヘキサフロロプロピレンが用いられる。本発明においては、特にフッ化ビニリデンにヘキサフロロプロピレンを1mol%〜25mol%共重合させたフッ化ビニリデン−ヘキサフロロプロピレン共重合体が好ましく用いられる。また、共重合比の異なる2種類以上のフッ化ビニリデン−ヘキサフロロプロピレン共重合体を混合して使用しても良い。
さらに、共重合性モノマーを2種類以上用いてフッ化ビニリデンと共重合させることもできる。例えば、フッ化ビニリデン+ヘキサフロロプロピレン+テトラフロロエチレン、フッ化ビニリデン+テトラフロロエチレン+エチレン、フッ化ビニリデン+テトラフロロエチレン+プロピレンなどの組み合わせで共重合させて得られる共重合体を使用することもできる。
また、複数の高分子化合物を混合して使用してマトリックスを構成してもよい。フッ化ビニリデン系重合体と他の高分子化合物とを混合する場合は、フッ化ビニリデン系重合体100重量部に対して、それ以外の化合物を、通常、200重量部以下混合することができる。
本発明において用いられるフッ化ビニリデン系重合体の数平均分子量は、通常10,000〜2,000,000であり、100,000〜1,000,000の範囲のものを好適に使用することができる。
以下、実施例により、非共有電子対を持つ窒素原子を分子内に含む化合物を電解質層に含有させることで初期劣化防止を図った本発明の光電変換素子の構成及び効果を具体的に例証する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
平均1次粒子径が20nmの高純度酸化チタン粉末をエチルセルロース中に分散させ、スクリーン印刷用のペーストを作製した。これを第一のペーストとした。次に、平均1次粒子径が20nmと平均1次粒子径が400nmの高純度酸化チタン粉末をエチルセルロース中に分散させ、スクリーン印刷用のペーストを作製した。これを第二のペーストとした。
まず、第一のスクリーン印刷用のペーストを厚さ1mmの旭硝子社製の導電性ガラス基板“F−SnO”(商品名、10Ω/スクエア)上に塗布し、乾燥し、得られた乾燥物を500℃で30分間、空気中で焼成し、基板上に厚さ10μmの多孔質酸化チタン膜を形成した。次に、形成した多孔質酸化チタン膜上に第二のペーストを塗布し、乾燥し、得られた乾燥物を500℃で30分間、空気中で焼成し、厚さ10μmの多孔質酸化チタン膜上にさらに4μmの酸化チタン膜を形成した。次に、多孔質酸化チタン膜を設けた基板とともに、[Ru(4,4’−ジカルボキシル−2,2’−ビピリジン)−(NCS)]で表される増感色素溶液中に浸漬し、室温(20℃)下で一晩放置した。
上記色素溶液としては、アセトニトリルとt−ブタノールの容積比50:50の混合溶液に、上記増感色素を3×10−4mol/dmの濃度で含有させた溶液を使用した。色素の担持は、TiO膜を設けた電極を色素溶液中に室温(20℃)で24時間浸漬する方法を採用した。対極には、厚さ20nmのPtをスパッタリングした前記導電性ガラス基板“F−SnO”に5mmol/dmのHPtCl溶液(溶媒:イソプロピルアルコール)を5〜10mm/cmの割合で塗布し、450℃で15分間熱処理したものを用いた。色素を担持したTiO膜を設けた電極と対極との張り合わせには、デュポン社製の厚さ35μmのホットメルトシート“bynel”(商品名)を使用した。加熱条件は、150℃で30秒とした。電解液の注入は、対極に設けた直径1mmの注入口より減圧注入方式により行い、注入口部の封止は、500μmの厚さのカバーガラスを上記“bynel”により固定させることで行った。また、セルの周囲部には、アネルバ社製のエポキシ系接着剤“トールシール”(商品名)を塗布し、封止強度の向上を図った。
電解液としては、99重量%の1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムアイオダイドと1重量%の水からなる混合溶媒に、ヨウ素を0.5mol/dm、N−メチルベンゾイミダゾールを0.45mol/dm溶解したものを用いた。
(実施例2)
電解液としては、3−メトキシプロピオニトリルに、ジメチルプロピルイミダゾリウムアイオダイドを0.6mol/dm、ヨウ素を0.1mol/dm、N−メチルベンゾイミダゾールを0.5mol/dm溶解したものを用いた。このような組成からなる電解質層を用いたこと以外には、前述した実施例1と同様にして光電変換素子を作製した。
(参考例1)
電解液としては、99重量%の1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムアイオダイドと1重量%の水からなる混合溶媒に、N−メチルベンゾイミダゾールを5×10−5mol/dm、ヨウ素を0.5mol/dm溶解したものを用いた。このような組成からなる電解質層を用いたこと以外には、前述した実施例1と同様にして光電変換素子を作製した。
(参考例2)
電解液としては、ポリエチレングリコール(数平均分子量MW:200)に、ジメチルプロピルイミダゾリウムアイオダイドを0.6mol/dm、N−メチルベンゾイミダゾールを5×10−5mol/dm、ヨウ素を0.1mol/dm溶解したものを用いた。このような組成からなる電解質層を用いたこと以外には、前述した実施例1と同様にして光電変換素子を作製した。
(実施例3)
電解質層としては、3−メトキシプロピオニトリルに、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムアイオダイドを0.6mol/dm、ヨウ素を0.1mol/dm、N−メチルベンゾイミダゾールを0.5mol/dm溶解したものにアトフィナ・ジャパン社製のポリ(フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン)“KYNAR2801”(商品名)を5重量%添加したものを用いた。このような組成からなる電解質層を用いたこと以外には、前述した実施例1と同様にして光電変換素子を作製した。
(比較例1)
電解液としては、99重量%の1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムアイオダイドと1重量%の水からなる混合溶媒に、ヨウ素を0.5mol/dm3溶解したものを用いた。このような組成からなる電解質層を用いること以外には、前述した実施例1と同様にして光電変換素子を作製した。
(比較例2)
電解液としては、99重量%の1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムアイオダイドと1重量%の水からなる混合溶媒に、N−メチルベンゾイミダゾールを0.45mol/dm、ヨウ素を0.05mol/dm溶解したものを用いた。このような組成からなる電解質層を用いたこと以外には、前述した実施例1と同様にして光電変換素子を作製した。
(比較例3)
電解液としては、99重量%の1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムアイオダイドと1重量%の水からなる混合溶媒に、N−メチルベンゾイミダゾールを0.45mol/dm、ヨウ素を6.5mol/dm溶解したものを用いた。このような組成からなる電解質層を用いたこと以外には、前述した実施例1と同様にして光電変換素子を作製した。
(比較例4)
電解液としては、3−メトキシプロピオニトリルに、ジメチルプロピルイミダゾリウムアイオダイドを0.6mol/dm、ヨウ素を0.1mol/dm溶解したものを用いた。このような組成からなる電解質層を用いたこと以外には、前述した実施例1と同様にして光電変換素子を作製した。
次に、実施例1〜3、参考例1、2および比較例1〜4の光電変換素子について、100mW/cmの強度擬似太陽光の下で初期の変換効率を求めた。変換効率が5%以上のものを○とし、5%より低いものを×として、その結果を表1に示す。また、80℃で1000時間保存した後の変換効率を求め、これを保存前の変換効率と比較し、低下率が10%未満のものをAとし、低下率が10〜50%のものをBとし、低下率が50%を越えるものをCとし、その結果を表1に示す。保存後の変換効率の測定も、100mW/cmの強度擬似太陽光の下で行った。
なお、表1では、添加した非共有電子対を持つ窒素原子を分子内に含む化合物を、化合物Aとして表示している。
Figure 0004185490
表1に示すように、非共有電子対を持つ窒素原子を分子内に含む化合物および0.06mol/dm〜6mol/dmの濃度のヨウ素を電解質層に含有する実施例1〜3、参考例1、2と、ヨウ素濃度が6mol/dmえた比較例3との比較では、実施例1〜3及び参考例1、2の方が比較例3に比べ初期の変換効率が高くなることが確認できた。
また、非共有電子対を持つ窒素原子を分子内に含む化合物を電解質層に含有する実施例1〜3及び参考例1、2と、非共有電子対を持つ窒素原子を分子内に含む化合物を含有していない比較例1および4との比較では、実施例1〜3及び参考例1、2は比較例1、4に比べ、変換効率の低下率が小さく、変換効率を長期にわたり維持することができた。
また、非共有電子対を持つ窒素原子を分子内に含む化合物を5×10−4mol/dm〜2mol/dm含む実施例1は、含有量がこれよりも少ない参考例1よりも変換効率を長期にわたり維持することができた。
また、溶媒として1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムアイオダイドを用いた実施例1および溶媒として3−メトキシプロピオニトリルを用いた実施例2は、溶媒としてポリエチレングリコールを用いた実施例4よりも変換効率を長期にわたり維持することができた。
さらに、実施例1および実施例に電解液漏液テストを行った。電解液漏液テストは、光電変換素子を作製後、電解質層と外部とを結ぶ直径1mmの穴をドリルを使い設け、この穴より電解液の漏液があるかを目視にて確認した。電解質層に高分子化合物のマトリックスを含まない実施例1では漏液が確認できたが、電解質層中にフッ化ビニリデン系重合体のマトリックスを形成した実施例では漏液が確認できなかった。
以上説明したように、本発明によれば、高い変換効率を長期にわたり維持する光電変換素子を提供することができる。
本発明の光電変換素子の一例を示す概要断面図である。
符号の説明
1 光電変換素子
3 基板
5 透明電極
7 半導体層
9 対電極
11 基板
13 電解質層
15 半導体電極
17 半導体薄膜
19 増感色素

Claims (10)

  1. 増感色素を担持した半導体層を有する半導体電極と、前記半導体電極と対峙する対電極と、前記半導体電極と前記対電極との間に配置された電解質層とを含む光電変換素子であって、
    前記電解質層が、N−メチルベンゾイミダゾールと、0.06mol/dm以上6mol/dm以下の濃度の三ヨウ化物イオン(I )と、室温溶融塩および沸点が100℃以上のニトリル系溶媒から選ばれるいずれか一つとを含み、
    前記N−メチルベンゾイミダゾールの電解質層中での濃度が、5×10 −4 mol/dm 以上2mol/dm 以下であることを特徴とする光電変換素子。
  2. 前記室温溶融塩が、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムアイオダイドである請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記ニトリル系溶媒が、3−メトキシプロピオニトリルである請求項1に記載の光電変換素子。
  4. 増感色素を担持した半導体層を有する半導体電極と、前記半導体電極と対峙する対電極と、前記半導体電極と前記対電極との間に配置された電解質層とを含む光電変換素子であって、
    前記電解質層が、高分子化合物をマトリックスとして含み、かつN−メチルベンゾイミダゾールと三ヨウ化物イオン(I )とを含み、
    前記N−メチルベンゾイミダゾールの電解質層中での濃度が、5×10 −4 mol/dm 以上2mol/dm 以下であることを特徴とする光電変換素子。
  5. 前記高分子化合物が、フッ化ビニリデン系重合体である請求項4に記載の光電変換素子
  6. 前記三ヨウ化物イオン(I )の電解質層中での濃度が、0.06mol/dm 以上6mol/dm 以下である請求項4に記載の光電変換素子。
  7. 前記電解質層が、室温溶融塩をさらに含む請求項4に記載の光電変換素子。
  8. 前記室温溶融塩が、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムアイオダイドである請求項7に記載の光電変換素子。
  9. 前記電解質層が、沸点が100℃以上のニトリル系溶媒をさらに含む請求項4に記載の光電変換素子。
  10. 前記ニトリル系溶媒が、3−メトキシプロピオニトリルである請求項9に記載の光電変換素子。
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