JP3693671B2 - ポリペプチドのpeg化 - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明は、メトキシポリエチレングリコールのような長鎖のポリマーに共有結合したポリペプチドに関する。本発明は、種々の生物学的に重要なポリペプチドと、活性化されたポリマー分子との反応に関する方法と試薬も記述する。
本発明の背景
ヒト及び動物の資源から同定され、単離された多くの蛋白質は、有望な医薬的、または治療的潜在性を示すことが見出されている。このような蛋白質を、比較的純粋な形で、そして比較的多量に生産する方法に加えて、このような蛋白質を同定し、特徴づけるための方法に大幅な進歩がみられた。開発の過程は、このような潜在的に価値ある物質の利用と関連して進歩するにつれて、臨床的モデルにおいて使用するために、これらの化合物を製剤化する上で多くの障害が生じている。
例えば、多くのこのような蛋白質は、血清中において半減期が極めて短いことが見出されている。その大部分について、蛋白質は、腎臓を通って血清からクリアーされる。比較的多量の蛋白質、特にヒトのシステムに対して、外来の蛋白質の体系的導入により、他の問題の外に、免疫複合体による蛋白質の体内からの急速な除去につながると思われる免疫反応を生じ得る。他の蛋白質については、溶解性と凝集の問題も該蛋白質の最適製剤化を妨げている。
これらの問題に取組む最も有望な技術の1つは、1つ以上の不活性ポリマー鎖を問題となっているポリペプチド類に共有結合させることであった。最も普通に使用されるポリマーは、ポリエチレングリコール(PEG)、または、モノメトキシルポリエチレングリコール(mPGE)である。例えば、Davisら,Biomedical polymers:Polymeric Materials and Pharmaceuticals for Biomedical Use,441−451頁(1980)を参照。PEGは、その無毒性が証明されているために、これらの目的には理想的である。他の研究者は、同様な目的のために、ポリオキシエチル化グリセロール(POG)を利用している。Knaufら、J.of Biolog.Chem. vol. 263,15064頁(1988)を参照。
ポリエチレングリコールで蛋白質を共役結合によって修飾(“PEG化”)したため、該蛋白質に対して望ましい特性が付加された数多くの結果が記載されている。例えば、IL−2のPEG化は、そのサイトカインの活性に有意に影響することなく、IL−2のクリアランスを減少させることが示されている。クリアランスの減少は、PEGと結合していない物質よりも効率が増加することにつながる。Katreら、Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. vol. 84,1487頁(1987)。
スーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)の血清中の半減期を増加させることは、種々の症状を治療するためのSODの使用にとって決定的な障壁となっている。SODのPEG化がクリアランス速度の減少を生ずることが、多くの研究によって示されている。例えば、Confortiら、Pharm. Research Commun. vol. 19,287頁(1987)参照。
イムノグロブリンG(IgG)の凝集は、静脈内にIgGが投与される患者に対する深刻な副作用につながる要因として仮定されている。IgGのPEG化によって蛋白質の凝集が減少し、この問題を妨げることが示された。Suzukiら、Biochem. Biophys. Acta vol. 788,248頁(1984)。
PEG化の技術によって、蛋白質の免疫原性に影響することができることも示された。Abuchouskiと共同研究者が、PEG化ウシ肝臓カタラーゼの免疫性と循環ライフを研究している。Abuchowskiら、J. Biol. Chem. vol. 252,3582頁(1977)。
これら、種々の蛋白質にPEG基を付加すると、PEG化蛋白質の分子量の大きさが増加するため、クリアランスが減少する。ある大きさまでは、蛋白質の糸球体濾過速度は、蛋白質の大きさに逆比例している。したがって、PEG化のクリアランスを減少する能力は、蛋白質にいくつのPEG基がついているかの関数ではなく、変化した蛋白質の全体の分子量の関数である。このことは、PEG側鎖の大きさによってもIL−2に結合したPEGの数によっても、変動したクリアランスの検討によって支持されている。Katre,上記。
クリアランス、免疫原性、凝集及び物理的性質に関連したPEG化蛋白質の種々の研究によって、すべて、PEGが該蛋白質の周りにフレキシブルで親水性の殻を形成していることが示唆されている。PEG鎖は、高度に加水されており、PEG化蛋白質に予測されるであろうよりも高い見かけ上の分子量を与え、蛋白質上の荷電を遮蔽するように作用する。
この分野においてみられた多くの有望な結果のために、PEGユニットのポリペプチドへの結合のための手順の便覧が開発されている。これらの手順における鍵となる要素は、ポリエチレングリコールの末端−OH基の“活性化”である。このような活性化が、PEG基とポリペプチドとの間に結合を創製する上で必要である。結合手順の大多数は、ポリペプチドの遊離の一級アミノ基と反応させるため、PEG部分を活性化する。これらの遊離アミンの大部分は、リジンアミノ酸残基中に見出される。
一般的実行においては、複数のPEG部分が蛋白質につなげられる。例えば、Davisらの米国特許第No.4,179,337において、免疫原性を抑制するためには、ポリペプチドのモルあたり15と50モルの間のポリマーを使用することが望ましいことが見出された。
複数PEG鎖が、一般的に各ポリペプチドに結合され、各蛋白質には、典型的には多数のリジン残基が存在するために、均質性の反応成績物を生じさせるために、蛋白質をPEG化する努力は殆ど払われていない。Goodsonら、Biotechnology, vol. 8,343頁(1990);Shawの米国特許No.4,904,584参照。この反応の特異性の欠除によって、無数の複雑性が生ずる。これらの中には、PEG化の結果、しばしば蛋白質の重大な活性の喪失を生ずることが挙げられる。決定的に重要なリジン酸基への結合が、おそらく蛋白質の活性部位を変化させ、それを不活性化するのであろう。
PEG化が立体的に障害された活性部位に導くことができることが、少なくとも1つの系において示されている。言い換えれば、比較的小さい基質は蛋白質に近づくことができると思われるが、より大きな基質と反応する蛋白質の活性は、ランダムPEG化によって劇的に影響されることができる。Davisら、上記。このような蛋白質の部位選択的にPEG化により、活性の喪失なしにPEG化の望ましい特性を獲得する修飾された物質につながることが可能であろう。その上、もしPEG化蛋白質の治療的使用が意図されるならば、非特異的PEG化から生ずる複数の分子種の混合物は再現性があり、特徴付けができる特性を有する生成物を調整する上での困難につながる。このことによって、治療剤を評価し、有効性と投与情報を確立することは極度に困難になる。
ある場合においては、2つ以上の生物学的ペプチド、または薬物を含む複合多量体の投与が、相乗効果の利点につながることがあり得る。例えば、2つの同一の結合ポリペプチドを含む複合体は、それが単量体ポリペプチドに比較して、それが結合するリガンド、または活性部位への親和性が少なからず増強されることがある。この理由から、蛋白質の複合多量体は、複合体の分子量を増加する外に該蛋白質の親和性を増加するために望ましいことがあり得る。
蛋白質は、それらの生物学的効果を、他の蛋白質との相互作用を通して達成することが多い。2つの蛋白質の単純な複合体が、生物学的効果を達成するのに十分である場合には、外因性蛋白質を投与することによって、内因性蛋白質の生物学的効果を模倣することが可能であることが証明された。しかし、生物学的効果が、3つ以上の蛋白質を含む複合体の集合を必要とする場合では、より高次の複合体は不安定なことが多いので、遺伝子組換えの技術によって生産された外因性等価物で、内因性蛋白質の機能を模倣することはもっと困難である。このような場合には、生物学的に活性な複合体を模倣するために、複合体の2つの成分を含む架橋分子種を使用することが有益なことがある。
本明細において記述された発明に続いて、少くとも3つの研究グループが、架橋結合を有する蛋白質の産生を記述した。その蛋白質では、TNF受容体の1つの細胞外部分が、ヒトまたはマウスのIgGの重鎖に結合されている。それは、次に、ジスルフィド結合を通じて架橋される。Peppelら、J. Exp. Med. vol. 174,1483頁(1991);Ashkenaziら,Proc. Natl. Acad. Sci. USA vol. 88,10535頁(1991);及びLoetscherら、J. Biol. Chem. vol. 266,18324頁(1991)。各々の場合において、蛋白質は、動物細胞の発現システムにおいて発現された。そして、TNFを阻害することにおいて、単量体の可溶性受容体単独よりも少なからずより効果があった。同様な手順が、CD4蛋白質,(Byrnら、Nature(London)vol. 344,667頁(1990))CR1蛋白質、(Kalliら、J.Exp. Med. vol. 174,1451頁(1991);Hebellら、WO 91/16437(1991))及びCR2蛋白質。(Hebellら、Science, vol. 254,102頁(1991))の同様な架橋蛋白質を産生するためにも使用された。
−−2のポリペプチド単位とIgG抗体の一部から構築された−−これらの架橋蛋白質は、治療剤として有望であることが示された。架橋結合した蛋白質は、分子量が増加しており、それは、それらの蛋白質のリガンドへの親和性を明らかに増強することの外に、身体からの複合体のクリアランス速度を減少するように働く。しかし、このやり方で架橋結合した蛋白質は、これまで融合遺伝子の発現によって、動物細胞の発現系による発現によってのみ調製された。これは、発現後、該蛋白質のIgG部分が適切に折りたためられるためには必要であった。その上、ポリペプチド単位の間のスペーサー、またはリンカーとして作用するIgG抗体の同定された重鎖の部分は、該スペーサーの長さ、大きさ、または幾何学を変化する能力を許容しない。二重体蛋白質によって達成される明らかな相乗作用を考慮すると、ポリペプチドの空間的方向性を変化させることによって相乗効果的利益が最適化されることはありそうである。そして最後に、該架橋結合蛋白質は、抗原性があることがあり、そして/または、溶解性が減少している。抗体の重鎖は、生物学的に不活性ではない。
他の二重性、または“二価性”の複合体が記載されている。二重体化合物のこのようなグループ標識されたヒルログであった。これらの化合物は、短かいポリグリシンスペーサー、またはリンカーによって結合されている極めて短かいポリペプチドから成っている。ポリペプチド単位の1つは、トロンビン阻害剤であり−−65アミノ酸からなる蛋白質であるヒルジンから取った5つのアミノ酸配列−−そして、他のポリペプチドは、陰イオン結合エキソサイト(ABE)認識の阻害剤である。Margnoreら、Biochemistry, vol. 29,7085頁、(1990);Bourdonら、FEBS vol. 294,163頁(1991)。
C−反応性蛋白質(CRP)は、五つの同一の23KDaのサブユニットからなった急性期の血清蛋白質である。CRPは、沈澱および凝集の反応を誘発し、古典的な補体の経路を活性化合物するためのClgと反応することもできる。架橋結合したCRPのオリゴマーが、ビス(スルホサクシニミジル)ズベレート、または3,3′−ジチオ(スルホサクシニミジルプロピオネート)を架橋結合剤として使用し、生成された。Jiangら、Immunology vol. 74,725頁(1991)。
オポイド受容体を標的とする二量体、または二価のリガンドの生成も検討された。非ペプチド性のβ−ナルトレキサミン、またはオキシモルファミンファルマコフォアは、短かいエチレンオキサイド、またはグリシンスペーサーによって結合された。Erezら、J. Med. Chem. vol. 25,847頁(1982);Portogheseら、J. Med. Chen. vol. 29,1855頁(1986)。短かいメチレン架橋結合されたテトラペプチドエンケファリンもオポイドを標的としてデザインされ、元のデルターリガンドよりもデルター受容体に対してより大きな選択性と親和性を有することが示された。Shimohigashiら、Nature vol. 197,333頁(1982)。
細胞表面の糖蛋白であるCD4も、糖をベースとした架橋政策によって、多量体の形で産生された。利用された架橋剤は、ビスマレイミドヘキサン(BHM)であった。Chenら、J. Biol. Chm. vol. 266,18237頁(1991)。
リンパ球機能関連アンチゲン−3(LFA−3)は、Tリンパ球CD2に対するリガンドである広く分布している細胞表面の糖蛋白である。LFA−3は、その随伴リピッドとともに、8つの単量体の蛋白質ミセルを形成し、それは、細胞表面上のCD2をもつ細胞と結合する能力が増加した。Dustinら、J. Exp. Med., vol. 169,503頁(1989)。
幾分関係のある技術において、1つのグループが、ペンタペプチジル単位の反復からなる合成ポリペプチドの阻害効果を検討した。本ポリマーは、ジフェニルホスフォリルアシドでの重合手順によって、約10,000ドルトンの大きさへと合成された。重合したペンタペプチドは、いくつかの生物学的応答の必須の構造の1つである。Morataら、Inst. J.Biol. Macromol. vol. 11,97頁(1989)。
内因物質を増強するか拮抗するために効果的な蛋白質を開発する上でのさらなる障害物は、外因性蛋白質は適切な場所に局在させるのではなく、体系的に投与しなければならないということである。これは、低い有効性と副作用の増加へとつながり得る。いくつかのグループは、生物活性蛋白質を、これらの部位に自然に帰ってくる他の蛋白質に結合させることによって、適切な標的部位に配送することを報告している。このような結合は、活性及び標的蛋白質間の遺伝子融合を通じて作られることが多い。
ポリエチレングリコールスペーサー、またはリンカー単位が、本発明の日付けの後に、抗体を標的とした超抗原を創製するのに用いられた。結腸の癌腫細胞に対して反応性の抗体が、細菌の超抗原ブドウ球菌のエンテロトキシンにつなげられた。他の二価性の複合体と関連した利益を活用する(例えば、より高い分子量;二価性の相乗効果)ようにデザインされたのではなく、これらの複合体は超抗原を特定の部位に配達するようにデザインされる。これらの標的に運ばれる超抗原を形成するために記述されたPEG化の手順は、物質の大きな混合物を含む複合体を創製する。抗体と超抗原との結合は、N−サクシニミジル3−(2−ピリジルチオ)プロピオネートと、24−原子の長さのPEGに基づいた親水性スペースによって成就された。この手順によれば、7から18のスペーサーが、各抗体の単位につなげられ、超抗原の各々の上の一つか二つのリジンが反応させられた。Dohlstenら、Proc. Natl. Acad. Sci USA vol. 88,9287頁(1991年10月)。この手順を使用すると、成績物、または手順を最適にするために、単一の分子種を単離することは不可能であろう。
広い範囲の医学的適応性に対して有意な適用を有する2つのグループの蛋白様物質には、腫瘍壊死因子(TNF)阻害剤とインターロイキン−1受容体のアンタゴニスト(Il−1ra)がある。これらの物質は、それぞれ、TNF及びIL−1媒介疾患の治療において有益な効果があることが示された。それぞれ、TNFによって媒介されているか、IL−1によって媒介されているかのいずれかとして確認された適応症のなかには、成人呼吸窮迫症候群、肺線維症、慢性リュウマチ、炎症性腸疾患、及び細菌性ショックがある。
特に参照によってここに組込まれた1990年7月19日に出願された同時係属米国特許出願No.555,274には、天然に存在する一群の蛋白様TNF阻害剤、及び高い純度をもった同じものを、少なからぬ量だけ製造する方法が記述されている。特に、上に述べた出願には、30KDa TNF阻害剤と、40KDa TNF阻害剤と呼ばれるTNF阻害剤の2つのサブセットが詳述されている。全長の40KDa TNF阻害剤の外に、40KDa TNF阻害剤の2つの、先端が切られた、けれどもなお活性を有する形も産生された。全長の蛋白質から51番目と53番目のカルボキシ末端アミノ酸が除去されているこれらの蛋白質は:それぞれ40KDa TNF阻害剤△51と40KDa TNF阻害剤△53と呼ばれる。
特に参照によって組み込まれている1990年4月6日に出願された同時系属米国特許出願No.07/506,522には、好ましいクラスの天然に存在する蛋白様Il−1阻害剤と、高純度の同じものの少なからぬ量を製造する方法が記載されている。特に該出願は、インターロイキン−1受容体アンタゴニスト
(IL−1ra’s)すなわち、IL−1raα、IL−1raβ、及びIL−1raxである3つのこのようなインターロイキン−1の阻害剤が、詳細に記述されている。
様々な医学的適応症の治療に潜在的に有用であるさらなる2つのクラスの物質は、インターロイキン−2阻害剤と補体の阻害剤である。インターロイキン−2の潜在的に有力な阻害剤には、インターロイキン−2受容体、インターロイキン−2受容体の細胞外部分、インターロイキン−2受容体アンタゴニスト、インターロイキン−2を認識する抗体、およびIL−2結合機能を含むこのような種のいずれかの断片が含まれる。補体系の潜在能力のある阻害剤には、受容体CR1、CR1の細胞外部分、及び補体結合機能を含むCR1の断片がある。
インターロイキン−2受容体は記載され、その単離法は、Urdalの米国特許No.4,578,335、及びHonjoの米国特許No.4,816,565において開示されている。インターロイキン−2受容体をコードしている遺伝子とその組み換え技術による産生の方法も開示されている。Taniguchiの欧州特許No.89104023.0;Taniguchiの欧州特許No.90104246.6。HonjoNature vol. 311,631頁(1984);TaniguchiScience vol. 244,551頁(1989)も参照。
いずれかのインターロイキン−2受容体の細胞外の可溶領域は、サイトカインであるインターロイキン−2の作用に対する阻害剤として、ある程度作用すると推定できるであろう。インターロイキン−2は、Tリンパ球の抗原特異的なクローナル増殖において、極めて重要な役割を演ずることが知られている最もよく特徴付けられたサイトカインの一つである。インターロイキン−2は、免疫系における様々な他の細胞に対して作用することも知られている。
IL−2rα、及びIL−2rβと命名された二つの区別できる受容体分子からなるインターロイキン受容体の3つの別個の形がある。
最高親和性IL−2受容体は、2つの区別できるIL−2受容体からなる。これら受容体の両方ともクローニングされ、特徴付けられている。低親和性IL−2受容体(IL−2rα)は、1984年にクローニングが行われ、十分特徴付けられている。Nikaidoら、
Nature vol. 311,631頁(1984)。分子の細胞外領域は、24,825の分子量を有し、2つのN−結合グリコシル化の部位を有している。該分子は11このシステイン残基を有し、その中10こは分子内ジスルフィド結合に関与している。分子上の推定上のIL−2結合領域は、突然変異誘発とエピトープマッピングによってマッピングが行われた。中程度の親和性のIL−2受容体(IL−2rβ)は、1989年にクローニングされたが、IL−2rαほど完全には特徴付けられていない。Hatakayamaら、Science vol. 244,551頁(1989)。IL−2rβの細胞外領域は、分子量が24,693である。該分子は、8このシステイン残基を有し、4このN−結合グリコシル化部位を含んでいる。分子中のジスルフィド結合は分っていない。IL−2rβは、286アミノ酸からなる原形質領域を有している。
IL−2受容体類に対する解離定数(Ka′s)が定量された。それらは、IL−2rαに対しては10-8M,IL−2rβに対しては10-9M、そして、IL−2rα、IL−2rβ、及びIL−2の複合体からなる高親和性の受容体に対しては、10-11Mである。現在のモデルからは、高親和性複合体の形成は、第1にIL−2rαに対してIL−2が結合し、そして次にIL−2rβに結合することによって形成されることが示唆されている。Oguraら、Mol. Biol. Med. vol. 5,123頁(1988)。
IL−2の阻害剤は、移植拒絶、ならびに自己免疫疾患の防止に役立つものと考えられる。現在では、
IL−2結合を防ぐIL−2rαに対するモノクローナル抗体が、ヒト腎臓移植において試験されつつある。
Hiesseら、La Presse Mediocle vol. 20,2036頁(1991)。15人の患者の試験において、免疫抑制剤と併用した抗体は、同種異系移植の拒絶を防ぐ上で、より高濃度の免疫抑制剤を受けた対照群と同程度に効果的であることが示された。高水準の可溶IL−2rαの循環が、多数の疾患、ある感染、ならびに移植と拒絶において検出された。これは、これらの疾患にIL−2が関与していることを示唆している。
CR1は、C3b/C4b受容体とも呼ばれる蛋白質である。CR1は、赤血球と種々の他の細胞系上に存在し、C3b、C4b、及びiC3bに特異的に結合する。CR1はまた、古典的な代替系路であるC3/C5変換酵素を阻害し、ファクター1によるC3bとC4bの開裂のためのコファクターとして作用することができる。Fearonら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA vol. 75,5867頁(1979)。CR1は、単一ポリペプチド鎖からなる糖蛋白質であり、4つのアロタイプ型がある。CR1は、反復されたコーディング配列を含むことが知られており、この事実を使用して、多数のアロタイプの存在が説明されている。Kricksteinら、Complement vol. 2,44頁(要旨)(1985)。
赤血球上のCR1の発現の減少は、全身性エリマトーデスと結びつけられている。そして、CR1数は、免疫複合体の血清水準と逆の相関を示すことが見出された。CR1蛋白質、CR1の遺伝子とCR1遺伝子の産生のための方法は、FearonのWO91/05047とWO89/09220に記述されている。上述の如く、CR1と抗体の1部を含む二量体の分子も開示されている。HebellのWO91/16437。
本発明の要約
本発明は、ポリペプチドを修飾する方法とその結果得られた修飾ポリペプチドに関する。
本発明は、R1とR2が生物学的に活性な基であり、そして、Xは非ペプチドポリマーのスペーサーである一般式R1−X−R2からなる実質的に精製された化合物を包含する。R1とR2は、同じか、あるいは異なる基であってよく、R1とR2の少なくとも1つはポリペプチドである。より好ましい態様においては、R1とR2は、インターロイキン−1受容体アンタゴニスト;30KDa腫瘍壊死因子ファクターの阻害剤;インターロイキン−2受容体とCR1からなる基から選ばれ、そしてXは、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチル化グリセロール、デキストラン、コロニック酸、ポリβ−アミノ酸、及び炭水化物ポリマーからなる基から選ばれる。また、医薬として受容できる担体中の、このように実質的に精製された化合物からなる医薬的組成物も含まれる。本発明には、さらにその必要がある患者を、このような医薬組成物で治療する方法も含まれる。図19に描かれている一般式R1−X−R2の化合物は、“亜鈴”と呼ばれる。
本発明にはまた、共有結合を形成することができる少くとも2つの反応性基を有する非ペプチド性ポリマー基を、生活活性基Rと反応させ:そして、該化合物を単離することからなる一般式R1−X−R2からなる実質的に精製された治療的に価値ある化合物の調製のための方法も含まれる。
代替的態様においては、本発明は、R1とR2が異なっている一般式R1−X−R2からなる実質的に精製された価値ある化合物の調製のための方法が含まれる;この方法は、生物学的活性の基R1と反応させたとき、共有結合を形成することができる非−ペプチド性ポリマー基を反応させ、複合体R1−Xを形成し;複合体R1−Xを生物活性基R2と反応させ、該化合物を形成し;そして、該化合物を分離し、精製することからなる。
1つの態様においては、この発明は、TNF阻害剤とIL−1阻害剤蛋白質の部位特異性PEG化に関する。
PEG化の部位特異性を維持するために、ポリペプチドのシステイン残基中の遊離−SH基とのみ、ほとんど例外なく反応するPEG試薬が選ばれる。ほとんど例外なくシステインの−SH基に共有結合するPEG化の試薬の例は、O−(2−マレイミドエチル)−O´メチルポリエチレングリコールである。
部位特異的PEG化は、与えられたポリペプチドの天然に存在する“遊離”システイン残基においてか、または天然に存在するポリペプチドのムテイン上に含まれる遊離システインのいずれかにおいて行うことができる。システインは、天然に存在するポリペプチドのアミノ酸配列中に付加されるか、挿入されるか、または選ばれた部位において、他のアミノ酸残基の代わりに置換されてよい。
この発明の1つの態様においては、PEG化されるべきポリペプチドは、細菌宿主細胞からの組換えDNA技術を経て産生される。多くの場合においては、細菌によって発現されたポリペプチドは、PEG化の段階の前に、生物学的活性を得るためには、たたみ直されなければなならない。本発明のある適用においては、自然のポリペプチドは、遊離のシステイン残基を含まないが、変更されたポリペプチドは、生物学的に活性なポリペプチドにおいて、少くとも1この遊離システインを含むように産生される。この方法によれば、細菌によって発現されたポリペプチドのたたみ直しは、順番に、システインのようなスルフヒドリル基を含む化合物、そして、シスチンのようなジスルフィドを含む化合物を添加することによって容易になる。たたみ直しと精製後、ポリペプチドは限られた量のジチオトレイトール“DTT”のような穏やかな還元剤で処理され、変更されたポリペプチドの新規なシステイン残基のスルフヒドリル基を再生する。酸化を防ぐためにデザインされた条件下での透析の後、ポリペプチドは、部位特異的に共有結合によって修飾されたポリペプチドを形成するために、システイン特異性PEG化試薬と反応させることができる。
本発明のより好ましいPEG化ポリペプチドは、位置特異的にPEG化されたTNF−阻害剤とIL−1阻害剤である。さらに具体的には、本発明は、PEG化30KDaのTNF阻害剤と、PEG化IL−1受容体アンタゴニストを記述している。最も好ましいPEG化TNF阻害剤は、自然のヒト蛋白質の105番目の位置におけるアスパラギンのアミノ酸残基が、in vitro突然変異誘発を使用して、システインに変化し、PEG化が105の位置における遊離システインにおいて起こっている30KDa TNF阻害剤を含んでいる。変異した30KDaのTNF阻害剤の他のPEG化誘導体には、システインが1位、14位、111位と161位において添加されている突然変異を含む。1つだけPEG化されたムテインに加えて、種々の変位のいずれか、及びすべての組合せが、単一のムテイン内に包含され、PEG化されることができる2こ以上のシステイン残基をもつ変更された30KDaのTNFを創生することができる。
最も好ましいPEG化IL−1rαには、4この遊離システインを含む、天然の、すなわち天然に存在するIL−1raが含まれる。IL−1raのモノPEG化は、116位のシステインの位置に、位置特異的PEG化を生ずる。変位したIL−1raの他のPEG化誘導体には、システインがポリペプチドのアミノ末端に加えられ、システインが、6,8,9,84または141の位置に加わり、及び116位におけるシステインが、セリンで置換されているムテインが含まれる。1こだけPEG化されたムテインに加えて、種々の変異のいずれか、またはすべての組合せが含まれ、PEG化され得る2こ以上の遊離システインをもつ修飾IL−1raが創製される。
本発明の他の面と有利な点は、発明の実施の図解例をはじめとする以下の詳細な記述を考察する際明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
図1は、天然のIL−1raのアミノ酸配列を描いている。
図2は、天然の30KDa TNF阻害剤のアミノ酸配列を描いている。
図3は、PEG化していないIL−1raとムテインc84s116IL−1raのPEG化していない、およびPEG化した形のクーマシー−SDS−ポリアクリルアミド電気泳動を示す。レーン2,3,5,および6は、PEG化反応混合物を含む。レーン1と4は無修飾の蛋白である。
レーン1 IL−1ra
レーン2
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レーン3
Figure 0003693671
レーン4
Figure 0003693671
レーン5
Figure 0003693671
IL−1ra
レーン6
Figure 0003693671
IL−1ra
図4は、モノSイオン交換クロマトグラフィーを描いている:クロマトグラムA,
Figure 0003693671
の反応混合物、ピーク1は修飾された、そして、ピーク2は、修飾されなかったIL−1raであり;そして、クロマトグラムBは、精製された
Figure 0003693671
を示す。
図5は、サイズ排除、クロマトグラムを描き、いくつかのサイズ標準と
Figure 0003693671
(画分7)、及びIL−1ra(画分13)の溶出プロファイルを示す。
図6は、遊離のシステインを標識するため、トリチル化したヨード酢酸と反応させたアルキル化m
Figure 0003693671
のトリプシン消化物の逆相HPLC分画を描いている。分離はBrownlee C8(2.1×220mm)カラムで環境温度で、1,000μl/minの流速で線形グレーディエントをかけて行った。溶剤Aは0.1%TFA水溶液で、溶剤Bはアセトニトリル80%と水20%の混液中0.085%のアセトニトリルであった。
図7は、図6中のペプチド18のキモトリプシン消化物の逆相HPLC分画を描いている。条件は、図6におけるそれと同一であった。ペプチド5と8は、トリチウムカウントを含み、ペプチド5はアミノ酸配列LCTAMEADQPVSLを有していた。システインは、カルボキシメチルシステイン誘導体として同定された。このサイクルは、バックグラウンドを越えたカウントを含む唯一のものであった。ペプチド8のアミノ酸配列は、IL−1raの103位のセリンで始まった。このペプチドをキモトリプシンで再消化することによって本ペプチドのすべてのトリチウムカウントの分画が可能となった。
図8は、血漿中IL−1ra濃度対成熟IL−1ra,PEG化IL−1ra、及びIL−1raのいくつかのPEG化のムティンの経時プロファイルを描いている。
図9は、c105 30KDa TNF阻害剤とmPEGを示すSDS−PAGEゲルを示し、mPEG c105 30KDa TNF阻害剤から、サイズ排除クロマトグラフィーによる未反応30KDa TNF阻害剤の分離を示している。
図10は、多数の1こだけPEG化したIL−1ra分子種、二重にPEG化したIL−1raの分子種、及びIL−1raPEG亜鈴分子種についての静脈内血漿中IL−1ra濃度の経時曲線を含むプロットを示す。
図11は、図10におけるように、多数のIL−1ra分子種についての皮下血漿IL−1ra濃度の経時曲線を含むプロットを示す。
図12は、マウスにhrTNFを注射した後の血漿中IL−6水準のプロットを示す。
図13は、c105 30KDa TNF阻害剤対TNF(A)の5種の比率、及びc105 30KDaのTNF阻害剤PEG2000db対TNF(B)の5種の比率の混合率物によってマウスに誘発されたIL−6水準を比較している。
図14は、TNF単独、及びTNF対c105 30KDa TNF阻害剤PEG3500とPEG10,000亜鈴との1:1の比率の混合物によってマウスに誘発された血漿中IL−6水準を描いている。
図15は、TNF対c105 30KDa TNF阻害剤(A),TNF対c105 30KDa TNF阻害剤PEG3500db(B);TNF対c105 30KDa TNF阻害剤PEG10,000db(C):そして、TNF対c105 30KDa TNF阻害剤PEG20,000db(D)の様々な比率の混合物によって誘発された好中球の百分率を描いている。
図16は、天然30KDa TNF阻害剤、c105 30KDa TNF阻害剤8500及びPEG10,000そして30KDa TNF阻害剤PEG3500、PEG10,000及びPEG20,000亜鈴についての静脈血漿中30KDa TNF阻害剤濃度の経時曲線を含むプロットを示す。
図17は、図16におけるように、多数の30KDa TNF阻害剤分子種についての皮下血漿中30KDaTNF阻害剤濃度経時曲線を含むプロットを示す。
図18は、OD405対時間をプロットすることによって、天然のIL−1raとc84IL−1ra PEG8500の3溶液の溶解度を表している。
図19は、亜鈴化合物と呼ばれる一般式R1−X−R2を有する本発明の化合物の基本的構造を描いている。
本発明の詳細な説明
本発明は、医薬的に有用なポリペプチド、特に腫瘍壊子因子(“TNF”)阻害剤、及びインターロイキン(“IL−1”)の阻害剤の選択的修飾を内容としている。より具体的には、本発明は、30KDa TNF阻害剤とIL−1受容体アンタゴニスト(“IL−1ra”)の選択的修飾を記述している。該選択的修飾はポリペプチド類の薬物動態学的性質を強化し、ならびに、ヒトの治療のための使用に対して均質な組成物を提供するのに役立つ。
本発明の手順によって、選択的に修飾されるさらなるポリペプチドには、インターロイキン−2受容体(“IL−2r”)及びCR1が含まれる。インターロイキン−2受容体への引用のすべては、特にことわりがなければ、IL−2rのαとβ鎖の両方を含むものと解釈しよう。
本発明のより好ましい態様においては、修飾したポリペプチドとDNA配列は、ヒトのものである。しかし、動物DNAとペプチド配列とヒトの形との間に十分な相同性がある程度まで、それらは、本発明の範囲内に含められるであろう。
1つの態様においては、本発明の修飾の方法には、問題のポリペプチド類に対して、長鎖ポリマーを位置異的に共有結合させることが含まれる。選ばれたポリペプチドは、問題とされる天然の、すなわち天然に存在するポリペプチドであるが、または本発明中に記述された修飾過程を強化するために産生された生物学的に活性なムテインであってよい。本発明の方法には、本発明の目的に適った望ましいムティンの選択、産生、及びスクリーニングが含まれる。本発明の他の態様においては、ポリペプチドを修飾する方法は、結果として生ずる成績物を、実質的に精製された、本発明において定義されている様な形で手に入るように行われることが要求される。
或る態様においては、本発明の修飾ポリペプチドは、アミノ酸配列の特定の位置で長鎖のポリマーに結合される。本発明の修飾されたポリペプチドは、それらの生物活性の実質的な部分を保持する。より好ましい態様においては、修飾されたポリペプチドは天然のポリペプチドの生物活性の少なくとも1/5を保持し、最も好ましい態様においては、活性の少なくとも1/4が保持される。その上、修飾ポリペプチドは、以下の領域の少くとも1つにおいて、薬物動態学的性能の改善に役立つ:
1) 天然のポリペプチドのみかけの分子量を増加し、皮下、または全身性投与の後のクリアランス速度を現象させること。
2) 天然のポリペプチドの水溶液の溶解度を増加させること;または、
3) 天然のポリペプチドの抗原性を減少させること。
本発明の多くの態様においては、これらの目的のそれぞれが達成される。本発明のより好ましい態様においては、長鎖のポリマーはポリエチレングリコール、またはモノメトキシポリエチレングリコールである。ポリエチレングリコール単位は、ここではPEGと呼ばれ、モノメトキシポリエチレン単位はmPEGと呼ばれる。ポリマー単位のおおよその分子量は、下つき記号で与えれている。例えば、分子量が約5、000のモノメトキシポリエチレングリコール単位は、mPEG5000と書かれる。本発明の範囲内に含まれる他の長鎖のポリマーは、ポリプロピレングリコール(“PEG”)、ポリオキシエチル化グリセロール(“POG”)、デキストラン、コロニック酸、または他の炭水化物に基づくポリマーとβ−アミノ酸、及びビオチン誘導体のポリマーである。
本発明の代替的態様においては、長鎖ポリマー単位は、ジヒドロキシポリエチレングリコール、すなわち、HO−(CH2CH2O)n−Hである。下に記すようなポリペプチド、または他の生物学的に活性な化合物と共有結合するために活性化されるとき、ジヒドロキシ物質は、2つの反応性部位をもつ。
本発明のより好ましい態様においては、長鎖ポリマー単位は、システイン残基のスルフヒドリル基(−SH)への共有結合を経てポリペプチドへ結合される。反応の選択性と均質な反応混合物を得るためには、スルフヒドリル基と特異的に反応する官能化ポリマーを利用することが有用である。長鎖ポリマーに結合した官能性、または反応性基は、ここでは活性化基と呼ばれる。活性化基には、マレイミド基、スルフヒドリル基、チオール基、トリフレート、トレシレート、アジリジン、オキシラン、及び5−ピリジル基が含まれる。より好ましい活性化基は、マレイミドである。
活性化ジヒドロキシポリエチレングリコールは、ポリマー鎖の両端の間が物理的に離れているため、分子の各端において殆ど同等に反応性である。反応条件とポリペプチドの適切な選択によって、活性化ジヒドロキシポリエチレングリコール--または他の多重活性化長鎖ポリマー単位は、ポリペプチドと反応して2このポリペプチドが長鎖のポリマー単位によって結合した“亜鈴”の形をした複合体を形成する。
活性化ポリマーに結合した基と異なるシステイン含有ポリペプチドの間に見出されるであろう異なる反応速度を利用することによって、及び反応の速度論によって、また、2つの異なるペプチド基を含むか、または1このポリペプチドと異なる生物活性基を含む実質的に精製された化合物が形成され得る亜鈴型複合体を産生することは、容易にこの技術分野の人々の熟練の範囲内である。このようなヘテロ亜鈴型化合物の例は、下に与えられている。
システインの反応の程度と利用性は、ポリペプチドからポリペプチドへと劇的に変動する。そのため、その生物学的活性型においては、多くのペプチドが、“遊離”のシステイン、すなわち別のシステインに結合していないシステインをもっていない。その上、遊離のシステインの存在は、システインが反応性試薬と結合するために接近できることを意味しない。修飾は、通常、活性な、つまり三次元的に折りたたまれたポリペプチド上で起こるので、遊離のシステインが折りたたまれた構造の“内部”で見出されるときには、反応は殆ど、あるいは全く起こらない。
ポリペプチド修飾する場合のさらなる制約は、修飾が、ポリペプチドの活性部位上に及ぼすかもしれない潜在効果である。活性部位に対する近位関係を有するシステインの修飾は、ポリペプチドを効果的に不活性化することがある。選ばれたポリペプチドについて多くが知られている場合でさえ、いずれのシステイン残基が効果的に修飾できるかを正確に予知することは、不可能ではないにしても、困難である。
同じ要因は、さらにシステイン残基を含む変異したポリペプチドが産生されるときにも存在する。ポリペプチドが細菌での発現を経て、組み換え技術によって産生されるときに、非天然システインは、ポリペプチドの適切な再折りたたみを妨害する可能性がある。その上、システインは、PEG化試薬に近づくことができなければならない。そして、PEG化システインは、ポリペプチドの活性部位を有意に妨害してはならない。
非天然システイン導入のための一定のポリペプチド内の選択は種々の源の情報に基づいて影響され得る。例えば、グリコシルの部位は、遊離のシステインを導入するよい部位であると考えられる。ポリペプチドの結合、または活性部位について知られている程に、その情報も、潜在ムテインを選ぶのに使用することができる。ポリペプチドのアミノ末端に、またはカルボキシル末端における付加、または置換も、その位置のために有望に思われる。そして最後に、システインへのリジン残基の変異は、リジンが一般的に生物活性ポリペプチド上で見出されるという仮説に基づいて考慮することができる。
種々の潜在性ムテインが、望ましい特徴に適う、一定のペプチドとして選択されることができるが、いずれが本発明の目的に適うかが知られるのは、このようなムテインの合成、PEG化、及び試験を通じてのみである。本発明、及びこの技術分野に熟達している人々の熟練度と知識に照らすと、このような合成、PEG化、及び試験は、過度な実験を行うことなく遂行することができる。たとえあるポリペプチドのPEG化、ポリペプチドの生物活性をある程度減少させるように作用しても、該ポリペプチドの薬物動態学的性能の改善は、種々の治療適用において、天然ポリペプチドの価値を著しく増加させることがあることに注意すべきである。
標的ムテインの選択にあたっては、該ムテインの産生のためのより好ましい方法は、ムテインをコードしている遺伝子を遺伝子組み換え技術によって発現することによる。天然ポリペプチドをコードしている遺伝子が知られていると想定するならば、変更された遺伝子は、自然の遺伝子上での標準的部位特異的突然変異誘発手順によるか、標準遺伝子合成手順による変更遺伝子の構築のいずれかによって創製することができる。これらの技術は、本技術分野において、普通の熟練度をもった人々によって十分よく知られている。
標的ムテインをコードしている遺伝子は、動物、昆虫、及び細菌のシステムをはじめとする種々の発現系において発現することができる。発現系が天然ポリペプチドの発現のために遂行された程度によって、同じ系が標的ムテインのために使用され得る。本発明のより好ましい態様においては、標的ムテインをコードする遺伝子は、天然遺伝子の部位特異的突然変異誘発によって産生され、ムテインをコードする遺伝子は、細菌の発現システムから発現される。天然のIL−1raをコードしている遺伝子と該遺伝子をE.coliにおいて発現する方法は、1991年12月24日に公示されたHannumらの米国特許No.5,075,222に詳細に記述されている。天然30KDa TNF阻害剤コードしている遺伝子とE.coli中における該遺伝子の発現の方法は、1990年7月19日に出願された米国特許出願07/555,274に詳細に記述されている。これらの出願の各々は、この参照によって本発明に組み込まれる。
本発明のムテインとPEG化物質は、蛋白質の配列中に対立遺伝子を含み(個人から個人の天然の変異性による配列の変異)、そして、実質的に等価の蛋白質を含んでいる。明細書と請求を通じて使用される“実質的に等価”はアミノ酸残基の極めて高度の相同(一般的には、本発明中に参照により特別に組み込まれているM. Dayhoff, Atlas of Protein Sequence and Stracture, vol. 5, p. 124(1972), National Biochemical Research Foundation, Washington, D. C. を参照)、ならびに、同等な生物活性を有することを意味するように定義されている。やはり、本発明の範囲内に含まれているのは、自然のポリペプチドの先端が部分的に短くなった型であるムテインとPEG化ポリペプチドである。
本発明の方法のより好ましい1つの態様においては、標的ムテインが、細菌の発現系において組み換えDNA技術を経て産生されるときには、以下の段階が遂行される:
1) 標的ムテインをコードする遺伝子は、自然のポリペプチドをコードする遺伝子の位置志向性突然変異誘発によって創製される;
2) 標的ムテインをコードする遺伝子は、バクテリアの発現系において発現される;
3) 標的ムテインはバクテリアから分離され、精製される;
4) 標的ムテインはシステイン、または別のスルフヒドリル含有化合物の存在下においてたたみ直される;
5) たたみ直された標的ムテインを分離し精製する;
6) 精製され、たたみ直されたムテインは緩和な還元剤で処理される;
7) 反応混合物は、無酸素下で透析される;そして、
8) 透析された反応混合物は、活性化基を含む長鎖のポリマーで処理される。
30KDa TNF阻害剤のPEG化ムテイン産生のためのより好ましい態様においては、穏やかな還元剤は、ジチオトレイトール(“DTT”)である。1つの代替的態様においては、修飾は、発現蛋白質またはムテインのたたみ直しの前に起こることがある。
本発明のより好ましい態様においては、PEG化ムテインとPEG化天然ポリペプチドは、精製され、従来法によって医薬組成物へ製剤化することができる。代替の態様においては、精製ムテインも医薬組成物に製剤化することができる。
不活性化された長鎖のポリマー単位の反応によって形成される本発明のPEG化ポリペプチドは、さらなる有益な性質をもっている。これらの亜鈴型の分子は、ただ1本のポリマー単位によってつながれた関心のある2つのポリペプチドを含むことができる。本構造は、ポリマー分子にある程度の直線性を与え、ポリエチレングリコールのような大きな水和性のポリマーの使用に内在する立体障害を若干減少させる。高生物活性を保持しつつ、増加したみかけの分子量をもった分子を得るという目標が達成される。本発明の範囲内に、特に含められるのは、2つのIL−1ra分子、または2つのTNF阻害剤が、共有結合でただ一本のポリマー鎖につながれているか、2つの異なるポリペプチドがただ一本のポリマーにつながれている歯状突起が2つある分子、すなわちTNF阻害剤とIL−1ra分子の両方を含む歯状突起が2つあるただ一本の分子である。
天然のIL−1ra(図1)とIL−1raの種々のムテインが、本発明にしたがってPEG化された。下の例において記述された方法によって、遊離のスルフヒドリル基における野生型のIL−1raのPEG化の結果、IL−1ra(C116)の116単位のシステイン残基において、mPEGの付加を生ずる。完全に天然の分子においては、他の3つのシステインは、PEG化のために接近することができない。IL−1raの異なる部位に、mPEG分子を付加させるために、そして、2こ以上のmPEGを有するmPEG結合体を作るためには、IL−1ra中の天然のアミノ酸が、システインで置換されたか、さらなるシステインが該蛋白質のアミノ末端に付加されているIL−1ra。116位の残基が、PEG化されていない結合体を調整するためには、C116は、多数のムテインにおいてセリンに変化された。下記は、mPEGとの反応のために生成されたムテイン類のリストである(残基のナンバーリングは、図1に与えられた配列に基づいており;Cはシステイン、そして、Sはセリンを指している):
c0s116 c0c116
c84s116 c84c116
c6s116 c6c116
c8s116 c8c116
c9s116 c9c116
c141s116 c141c116
天然の30KDa TNF阻害剤(図2)は、遊離のシステイン残基を含んでいない。以下の30KDa TNF阻害剤のムテインが調整された(残基のナンバーリングは図2において与えられた配列に基づいており;Cはシステインをさす);
c105 30KDa TNF阻害剤
c1 30KDa TNF阻害剤
c14 30KDa TNF阻害剤
c111 30KDa TNF阻害剤
c161 30KDa TNF阻害剤
本発明の範囲内に含まれているのは、一般式R1−X−R2によって表することができる図19に描かれているような全クラスの化合物である。式中;R1とR2は生物学的に活性な基であり、R1とR2のうち少なくとも1つはポリペプチドであり、Xは非ペプチド性ポリマースペーサーかリンカー基である。R1とR2は、同じ基か異なる基であってよい。R1とR2が異なる基である場合、R1とR2は、両者ともポリペプチド性であってよく、またはR1はポリペプチド性であってよく、そして、R2はいかなる生物学的に活性な基であってよい。“亜鈴”型化合物と呼ばれている本構造をもった化合物は、実質的に精製されることによって特徴付けられている。この意味合いにおける“実質的に精製されている”は、均質な組成物であるとして定義されている。
均質な組成物は、1分子のリンカーXと1分子のR1及び1分子のR2からなっている。均質な組成物には、生物学的活性基は、R1とR2が化合物のそれぞれの分子の基上の正確に同じ位置におけるリンカーに付加されていることが含まれるが、要求されはしない。本発明のある態様においては、生物学的に活性な基は、位置特異的にリンカーに付加されている。例えば、c105 30KDa TNF阻害剤 PEG3000db化合物において、2つのc105 30KDa TNF阻害剤基が、105位のシステイン残基において、PEG3000リンカーに結合されている。
“均質性組成物”について言う場合には、分子による分子に基づいて、亜鈴化合物も、スペーサー基の正確な長さに関して均質ではないことが理解されるべきである。与えられた分子量の範囲のPEGまたは他の高分子量のポリマーを利用するいずれの生産過程も、“平均”分子量を含む溶液で始まるということが、この技術分野において熟達した人々によって理解されている。したがって、二反応性PEG単位をポリペプチド基と反応させる場合には、PEG単位は、定義によって多分数であり、そして結果として生ずる亜鈴化合物は、リンカーの長さが本技術分野の熟達した人々によって存在することが知られている変動を受ける程度に不均質である。
要約すると、この意味合いにおける“実質的に精製された”は、1)R1とR2の組成において逸脱している;2)または、2つ以上のリンカーによって統合されている化合物が、実質上含まれていないことである。
1とR2は、生物学的に活性な基として定義されている。生物学的活性基は、天然の生物学的に分子と反応して、生物学的作用を誘発することができるいずれの化合物をも含む。生物学的活性基には、蛋白質、ポリペプチド、ステロイド、炭水化物、ヘパリン、金属含有剤、ビタミン類、または、他のどのような生物学的に活性な分子種のような有機分子種を含む。R1とR2基の少なくとも1つは、ポリペプチド性である。より好ましい態様においては、R1とR2の両者がポリペプチドである。
ポリペプチド性は、本質において、実質的に蛋白質様である化合物のすべてと定義される。しかし、ポリペプチド性基は、若干の非ペプチド性要素を含むことがある。例えば、グリコシル化ポリペプチド、または合成的に修飾された蛋白質は、定義の中に含まれる。
生物学的に活性な基、R1とR2は、結合基と標的へ配送する基を含む。結合基は、与えられた生物学的リガンドに対する親和性によって定義される。標的へ配送する基は、複合体を生物学的システム内に配送する能力によって定義される。R1とR2は、同じリガンドに対して親和性を有することがあり、その場合には、その亜鈴は、そのリガンドに対して親和性が増強されることがある。R1とR2は、異なるリガンドに対して親和性を有することがあり、そのときは、R1はR2に対するリガンドが優先する位置に複合体を配送するのに役立つ。
より好ましいポリペプチド性基は、受容体、受容体の細胞外部分、細胞表面の分子、及び細胞外基質分子、結合蛋白質、及び受容体拮抗剤である。R1またはR2として使用することができるポリペプチド性基の中には、以下のポリペプチドとそれらのいかなる断片も含まれる:IL−1受容体アンタゴニスト、30KDa TNF阻害剤、IL−2受容体、CR1(CR1)に対するすべての参照は、CRIのただ1本の、またはコンセンサス反復配列のいかなる組合せをも含む。),PDGF受容体,IL−2,MCSF受容体,EGF受容体、IL−5受容体、IL−3受容体、GMCSF受容体、T−細胞受容体、HLA−I,ILA−II,NGF受容体、IgG(VH、V1),CD40,CD27,IL−6受容体,インテグリンズCR3,VLA4,ICAM,及びVCAM,CR2,GMP140Lecドメイン,ラミニン結合蛋白質,ラミニン断片,マンノース結合蛋白質、PDGFのエキソン6ペプチド、及びプロテアーゼ(2つの触媒的ドメイン、または標的配送ドメインと触媒ドメインをもった)。受容体に対する参照すべては、2つ以上の形が存在するときは、いつでも受容体のすべての形を含む。より好ましい態様においては、R1とR2の基は、IL−1受容体アンタゴニスト、30KDaTNF阻害剤、CR1及びIL−2受容体(αとβ鎖の両方)からなる基から選ばれる。
より好ましい態様においては、非−ペプチド性ポリマースペーサーを、さらに以下の如く定義することができる:
X=−Y1−(Z)n−Y2−中、Y1とY2は、R1とR2と反応し、R1基とR2基に対して、スペーサーを結合させる活性基の残基を表し、(Z)nは、ベースのポリマー基を表している。本発明によれば、nは6より大きく、より望ましくは10よりも大きい。
非ペプチド性は、本質的には、実質的にペプチド性でないポリマー基として定義される。Y1、Y2、及びZのアミノ酸残基の重量による50%未満の包含は、事実上実質的に非ペプチド性と考えられ、そして、非ペプチド性と考えられるであろう。より好ましい態様においては、非ペプチド性スペーサーは抗原性がなく、生物学的に不活性で親水性である。その上、より好ましいリンカーは、与えられたR1またはR2基のそのリガンドに対する親和性を有意に減少することなく、免疫原性の減少、溶解性の増加、または身体からのクリアランス速度の減少のような望ましい性質を、生物学的に活性なポリペプチド性の基に与えることができる。最も好ましい態様においては、化合物R1−X−R2(式中、R1=R2で、R1とR2は結合基である)は、誘導化されていない結合基が、リガンドに対してもつ親和性を陵駕するそのリガンドに対する親和性を有している。例えば、実質的に、精製されたc105 30KDa TNF阻害剤PEG3400dbは、c105 30KDa TNF阻害剤がTNFに対してもっている阻害活性の20倍を越える阻害活性をTNFに対してもっている。
ポリマースペーサーXの一部である活性化基Y1とY2は、マレイミド基、スルフヒドリル基、チオール,トリフレート,トレシレート,アジリジン、オキシラン、及び5−ピリジルを始めとする上に記述したような活性基のいずれかからなっていてよい。より好ましい活性基は、マレイミドである。
ポリマー基(Z)nは、好ましくは、ポリエチレングリコール、ポリプロングリコール、ポリオキシエチル化グリセロール、デキストラン、ポリβ−アミノ酸、コロニック酸、または他の炭水化物ポリマー及びピオチン誘導体からなる基から選ばれる。より好ましい態様においては、ポリマー基は、ポリエチレン基である。本発明において記述された機能に役立つであろういずれの非ペプチド性ポリマー基も、本発明の範囲内に包含されるであろう。
本発明の利点の1つは、2つの結合基を結ぶポリマー基の長さを変化させることによって、R1基とR2基の距離を変化させることができることである。理論によって特定されてはいないが、本発明の多量性化合物についてみられた生物活性の増加は、in vivoにおける細胞の受容体とリガンドの多量性的性質が原因と考えられることが提案されている。この理由から、R1とR2の一単位間の至適距離(一般的にはポリマー単位(Z)nの長さに直接比例するであろう)は、スペーサーXの大きさを変えることによって、本技術分野に熟練した者によって容易に決定できると考えられる。
本発明の1つの態様においては、R1基とR2基は同一である。しかし、代替的態様においては、R1とR2は異なる分子種である。このような化合物は、R1とR2が、同じ一般的生物学的系の中で作用するヘテロダイマーを創製するようデザインすることができる。例えば、IL−1受容体アンタゴニストとTNF阻害剤はともに炎症のカスケードを破壊すると考えられる。R1またはR2が複合体を特定の基質に対するその結合親和性によって、特定の位置に“さしむける”“標的への配送”のための分子種、そして、向い側の結合基は、局在化された部位において望ましい活性を有する二機能的複合体もデザインすることができる。
首尾よいIL−2阻害剤として大きな潜在性を有するヘテロダイマーの例は、R1がIL−2rαであり、R2が、IL−2rβであるダイマーである。このようなヘテロダイマーは、IL−2に対して最高の親和性を有する受容体複合体を模倣する。例XVIIを参照。補体の阻害剤として作用することができるさらなるヘテロダイマーは、R1が、CR1からのC3b結合ドメインであり、R2が、CR1からのC4b結合ドメインであるヘテロダイマーである。例XVIIIを参照。さらなるヘテロダイマーにおいては、R1がPDGFのエキソン6ペプチドであり、R2がIL−1raである。例XIXを参照のこと。
本発明のより好ましい態様においては、二機能性R1−X−R2を産生する手順は、上述したように、ポリペプチドの部位選択的反応のために使用されたものと本質的には同じである。c105 30KDa TNF阻害剤PEG3400の合成は下記の例13において記述される。二反応性ポリマー基は、システイン含有ポリペプチドと反応し、その場合、二反応性ポリマー基上の活性化基は、選ばれた遊離システイン残基とチオエーテル結合を形成する。上述されたように、このシステインは、ポリペプチド基上に天然に存在している遊離のシステイン、または自然の配列中に付加されたか、あるいは置換された非天然のシステインであってよい。
本発明のより好ましいビス反応性ポリマー化合物は、α−(2−マレイミド)ω−マレイミドポリ(オキシエチレン)、または、ビスマレイミドPEGである。ビス−マレイミドPEGの合成は、例12において記述されている。より好ましい方法によれば、ビス−マレイミド化合物は、ビス−アミノ中間体を経てビス−ハイドロキシルPEGから調整される。
PEGの末端水酸基の相当するアミノ基への変換のためのいくつかの方法は、Harrisらによって総説されている。Harrisら、J. Pofymer Sci. vol.22,341頁(1984);Hariss, Rev. Macromol. Chem. vol. C25(3),325頁(1985)。これは、スルフオン化、ハロゲン化、または水酸基の参加のいずれかを経て、反応性の中間体を生成させ、続いて活性化末端を求核試薬によって置換することによって達成される。
例12において与えられているビス−マレイミドPEGの合成に対する実際的な代替法も存在する。水酸基のアミンへの置換の反応性中間体は、続いてアンモニアで直接置換されるハロゲン化誘導体(例えば、α−ブロモエチル)−ω−ブロモポリ(オキシエチレン)中間体(Johannson,Biochim. et Biophy. vol. 222,381頁(1970))であり、(Buckmannら,Makromol. Chem. vol.182,1379頁(1981))またはアルデヒド中間体である(Harris, 上記)。ビスマレイミドPEGは、使用されうる唯一のスルフヒドリル特異性試薬ではない。Glassと協同研究者は、PEGのスルフヒドリル基への付加の別の方法を開発した。Glassら、J. Biopolymers. vol.18,383頁(1979)。しかし、本反応は、チオールに関して可逆的である。PEGのシステイニルスルフビドリルへの付加の別の方法は、ビス−4−ビニルピリジンPEG誘導体である。
Harris(上記)はまた、蛋白質を修飾するために試薬として使用することができるPEGの種々求電子性誘導体の合成も総説している。これらの試薬には、クロロカーボナート、イソシアナート、エポキシド、スクシニミジルスクシナート、シアヌリッククロリド、混合無水物、カルボジイミド、及びスルホナートが含まれる。後者のグループには、トレシレート、トシレート、及びメシレートが含まれる。これら試薬のあるものは、アミンと選択的に反応する(例えば、シアヌリッククロリドとカルボジイミド)が、他の試薬は、スルフヒドリルとアミンの両方と反応する(例えば、エポキシドとトシレート)。これらの試薬の若干は蛋白質を修飾するために使用され、その結果種々の程度に活性の喪失を招くことがある。
1とR2が重なるR1−X−R2複合体のより好ましい調整においては、ビス−反応性のポリマー基を連続的にR1と反応させ、次にR2と反応させる2つの段階が必要となる。このようなヘテロダイマーの調整は、この技術に普通に熟練した人々によって、過度な実験をすることなく達成されると考えられる。ある場合には、中間体のR1−Xは、R2との反応の前に、まず分離精製されなければならない。そして、他の状況においては、中間体の精製は必要でないことがある。
IL−2rαとIL−2rβの細胞外ドメインは、PCRを利用してクローニングされ、E.coliにおいて発現を行うことができるベクター中にクローニングすることができる。蛋白質は、E.coliからたたみ直され、精製され、それらのIL−2活性を阻害する活性をバイオアッセイで測定することができる。PEGの位置志向性付加ができるように、分子中の天然の残査をシステインで置換するために、In vitro突然変異誘発を使用することができる。PEG化されたとき、活性を失わない効果的な付加ができるようにするIL−2rαとIL−2rβの両者のムテインを、次に同定することができる。PEGに結合したヘテロダイマーは、ビス−マレイミドPEGの過剰の存在において、最初にIL−2rαをPEG化することによって形成することができる。1つだけPEG化されたIL−2rαは、精製され、IL−2rβを加えて、活性マレイミド基と反応させ、ヘテロダイマーを形成する。この分子を精製し、そして、その活性を測定することができる。この分子は、細胞表面上に見出される高度親和性IL−2の受容体を模倣する筈である。
1がIL−2であり、R2がIL−2rβである亜鈴複合体も、IL−2の受容体アンタゴニストとして有用である。
例I.ポリエチレングリコール化試薬の合成
ポリペプチドの誘導体をつくるために使用できる様々な手段を示すために、3つの試薬を記述する。以下に記述される中間体と試薬の構造については、例1に対する付録を参照のこと。以下に提供される参照は、すべて本発明にこの参照によって特別に組み込まれている。
A.試薬1の合成:mPEGX−エステル−マレイミド
mPEGXのスクシナートエステル誘導体は、WieInt. Archs. Allergy App. Immun. vol.64,84−99頁(1981)によって記述されたように調整された。その結果得られた成績物を秤量し、最小限の乾燥ジオキサンに60℃で溶解した。溶液を環境温度まで冷却した後、トリ−n−ブチルアミンとイソブチルクロロホルマートの両方の等モル量を加えた。反応は、攪拌下30分間進行した。この間に、0.5Mホウ酸溶液を、1.6−ヘキサンジアミンで滴定することによって、pH8.8のホウ酸緩衝液を作った。混合無水物を含む溶液を、混合無水物の10倍モル過剰の1.6ヘキサアミジンを含むホウ酸緩衝液の部分量に滴下した。反応混合物を4℃で脱イオン水に対して徹底的に透析し、凍結乾燥した。このポリマー中間体(中間体2)を50mMリン酸またはHEPES緩衝液,pH7.61中の25:1モル過剰のスルホスクシニミジル4−(N−マレイミドエチル)シクロヘキサン−1−カルボキシラート(スルホ−SMCC Pierce Chemical Co., Rockford Ill.)と室温で2時間反応させた。その結果得られたポリマーを、50mMリン酸ナトリウム(またはHEPES)緩衝液pH7.0を40℃で溶出に用い、反応混合物を、セファデックスG−25上のサイズ排除クロマトグラフィーによって精製した。マレイミド−ポリマー(試薬1)は、カラムのボイド容積において溶出し、260nmにおけるその吸光度によって検出された。試薬は、その精製後1時間以内に、ポリペプチドをアルキル化するのに使用した。この反応からのmPEGは、塩基による加水分解によって除去できるので、この試薬は、蛋白質に対するmPEGの付加の部位を同定するのに有用である。
B.試薬2の合成:mPEGX−アミドマレイミド
mPEG−トシラート(中間体3)は、Pillaiら、J. Org. Chem. vol.45,5364−5370頁(1980)によって記述されたように調整された。スルホン化された中間体の量は、Method of Enzymology, vol.104,56−69頁,Academic Pres.Inc., N.Y.,N.Y.(1984)におけるNilsonとMosbachによって記述されたように、分光光度法によって測定した。この中間体はフタルイミド誘導体(中間体4)に変換され、引き続いてPillaiら、上記の手順によってmPEGX−NH2中間体(中間体5)ヘヒドラジンヒドラートで還元した。成績物のグラムのあたりの等量におけるアミノ基の容量は、塩酸でのミクロ滴定によって定量された。mPEGX−NH2をHEPES,またはリン酸緩衝液pH7.2中のスルホ−SMCCと室温で2時間反応させた。mPEGX−アミンのスルホ−SMCCに対する量は、5:1から1:5のモル比において試験した。
最適条件を決定するために、最終試薬(試薬2)をPEG化反応に使用し、これらの反応から得られたmPEGX *IL−1ra(我々は試薬2と反応したIL−1raのPEG化成績物に対してこの名称を、以下に記述される試薬3との反応からのPEG化IL−1raに対しては、mPEGXIL−1raを使用するであろう。)の量と質を、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAEG)によって評価した。最適の結果は、mPEGX−NH2に対するSMCCの比が1:1のときにみられた。スルホ−SMCCの比率がもっと大きくなると、SDS−PAGE上で複数のより分子量が高い誘導体、及び分析用イオン交換クロマトグラフィー上に、複数のピークを生成した。そしてより低い比率は、PEG蛋白質の収率が減少する結果となった。試薬2をG25セファデックスレジンを使用して、サイズ排除クロマトグラフィーによって精製した。
C.試薬3の合成:mPEGX−マレイミド
mPEGX−NH2(中間体5)は、さらに修飾して異なるマレイミド−誘導体(試薬3)を産生することができる。後者は、Method of Enzymology vol. XXV 191−199頁,Academic Press, Inc., N.Y.,N.Y.におけるBulterとHartleyの手順の適応を経て、mPEGX−NH2をマレイン酸無水物と反応させ、そして、この中間体(中間体6)をWunschら、Biol. Chem. Hoppe-Seyler, vol.366,53−61頁(1985)によって記述された方法を使用して、相当するO−(2−マレイミドエチル)−O′−メチルプロピルエチレングリコールへ閉環することによって達成された。
例1に対する付録
試薬1の合成
合成1からの出発物質、中間体、及び試薬の構造
出発物質:
モノメトキシポリエチレングリコール(mPEGX)に対する一般式:
CH3O−(CH2CH2O)n−H
式中、Xは該ポリマーのキロドルトンにおける平均分子量を表し、nは反復するオキシエチレン基の平均数である。
中間体1:
Figure 0003693671
中間体2:
Figure 0003693671
試薬1:
Figure 0003693671
試薬2の合成
合成2からの出発物質、中間体、及び試薬の構造
出発物質:
モノメトキシポリエチレングリコール(mPEGX)に対する一般式:
CH3O−(CH2CH2O)n−H
式中、Xは該ポリマーのキロドルトンにおける平均分子量を表し、nは反復するオキシエチレン基の平均数である。
中間体3:
Figure 0003693671
中間体4:
Figure 0003693671
中間体5:
Figure 0003693671
試薬2:
Figure 0003693671
試薬3の合成
合成3からの出発物質、中間体、及び試薬の構造
出発物質:
中間体5:
Figure 0003693671
中間体6:
Figure 0003693671
試薬3:
Figure 0003693671
例II.PEG化天然IL−1raのIL−1raの調整
天然のIL−1raのPEG化反応を最適化するために、種々のパラメーターを試験した。PEG化の成功は、クーマシー染色SDS−PAEG上29キロドルトンにおける目視検査で単一のしっかりしたピークを与えること、及び分析イオン交換クロマトグラフによる単一な鋭いピークによってアッセイされた。特に断りがない限り、PEG化反応は、IL−1raに対するmPEG試薬の比が2:1でpH7.2のHEPES緩衝液中1mg/mlの天然IL−1raで室温において行われた。これらの検討において使用された試薬は、mPEG−アミド−マレイミド(試薬2)であり、成績物は、mPEGX *IL−1raと呼ばれるが、結果は、3つの試薬すべてに対して適用できた。
A.時間
質温におけるPEG化反応は、0.5時間から24時間まで分析された。IL−1raのPEG化型への変換は、2乃至4時間で完了(80%−90%)し、mPEG*IL−1raの質は、さらに長時間インキュベーションを行った後、増加も減少もしない。SDS−PAGEによってアッセイされたmPEG*IL−1raの質は、さらにバンドが現れることと、染色ゲル上のより高い分子量のスミアが生ずるために長時間において低下する。
B.温度
PEG化反応を4°,25°,37°,及び50°でインキュベートし、次に、0.5,1,2,4及び17時間後に分析した。25°と37℃における反応は、1乃至2時間以内に多量(約50%−80%)のPEG化蛋白質を生成したが、4℃と50℃における反応は、長時間においてさえ、はるかに低収率(10%−20%)の結果となった。mPEG*IL−1raの質は、温度とともに有意に変化しないようである。
C.蛋白質濃度
PEG化反応は、50μg/mlと10mg/mlの間の蛋白質濃度(天然のままのIL−1ra)で行った。試験した濃度のすべてはよい結果を与え、mPEG*IL−1raの質には差がなかった。
D.pH
天然のままのIL−1raを、上述のpH5.5と7.5の間の反応条件下でPEG化した。mPEG*IL−1raの品質は、SDS−PAGEとイオン交換によると、低いpH(5.5)において僅かによいが、交換の百分率は同じである。
E.天然のままのIL−1raに対するmPEG−アミド−マレイミドの比率
我々は、天然のままのIL−1raに対するmPEG−アミド−マレイミドの0.5:1から20:1の間の比を試験した。約2:1より高い比率、IL−1raのmPEG化の形への効率的な変換(50%−90%)を生じた。しかし、5:1より大きな比は、還元SDS−PAGE上での余分な高分子量バンドの増加、及びイオン交換クロマトグラフィーより、複数のピークを示す低質のmPEG*IL−1raを生成する。
使用されたパラメーター内で得られたmPEG*IL−1raの量と物質の質の両者についての最適反応条件は、mPEG−アミンに対するスルホ−SMαの1:1比で生成したmPEG−アミド−マレイミドを使用して、2:1mPEG−アミド−マレイミド/IL−1raを25℃で2−4時間であった。これらの条件でIL−1raの80%−90%は、mPEG5000、またはmPEG8500のいずれかを出発物として合成された試薬を用いて、PEG化した形に変換される(図3)。
F.IL−1raPEG亜鈴の調整
IL−1raを含む亜鈴複合体は、他のPEG化IL−1raの分子種と同じ手順で作られる。HEPES緩衝液pH7.0中のIL−1raに対する2−4モル過剰のビスマレイミドPEGが使用される。IL−1raについては、使用された分子量は、遊離で利用できるシステイン残基をもつ野生型であってよく、または本発明中に記述されたように調整されたムテインであってよい。IL−1raは、2−5mg/mlの濃度においてである。反応は、4から6時間環境温度においてインキューベートされる。IL−1raPEG亜鈴化合物は、0から1000mM食塩へのグレーデイエントを使用し、20−50mMMES緩衝液中pH5.5におけるMonoS陽イオン交換によってPEG化されていない、及び1つだけPEG化された分子種から精製される。それ以上の精製は、下記のように、BioRad TSK250、またはSuperdex75カラムを使用してサイズ排除クロマトグラフィーによって達成することができる。
例III.PEG化天然IL−1raの精製
mPEGX *IL−1raの精製は、陽イオン交換、またはサイズ排除クロマトグラフィーによって達成することができる。これらの手順は、上述の3つの試薬すべてから誘導されたPEG化IL−Iraに適用できる。
A.陽イオン交換クロマトグラフィー
mPEGX *IL−1raはMonoS(ファルマシア)カラムを使用して、20mMMES緩衝液pH5.5で精製することができる。蛋白質は、同じ緩衝液中0から500mM食塩の塩のグレーデイエントを使用して、カラムから溶出された。例えば、修飾されていないIL−1raは、220mMNaClにおいて溶出し、一方純度は、分析用イオン交換クロマトグラフィー、及びSDS−PAGEをはじめとする種々の技術によって評価される。mPEG5000IL−1raは、160mMで溶出する(図4)。
B.サイズ排除クロマトグラフィー
約52kdとして挙動するmPEG5000 *IL−1ra、及び約68kd(サイズ既知の標準品でのカラムの較正に基づく)として挙動するmPEG8500 *IL−1raは、未修飾のIL−1ra(17kd)からSuperdex75(ファルマシア)カラム上のサイズ排除クロマトグラフィーによって、標準的なクロマトグラフィーの技術を用いて容易に分離することができる(図5)。
例IV:mPEG X * IL−1raの特徴付け
精製したmPEGX *IL−1raはMonoS上での再クロマトグラフィーを行うとき、単一の対称的ピークを与え、SDS−PAGEとサイズ排除クロマトグラフィー(図3と4)によって純粋のようであった。Il−1raと
Figure 0003693671
のトリプシンマップを比較すると、c116とc122を含むペプチドに相当する1つのピークを示し、これは結合体のマップには存在せず、新しい幅広いピークが現れた。この新しいピークをキモトリプシンでさらに消化し、そして、それに続くアミノ酸を分析することによって、c116は、使用された条件下でPEG化されていたことが示された(図6)。
例V.IL−1raムテインの調整
突然変異誘発は、バクテリオファージM13にクローニングされたIL−1raの遺伝子からの一本鎖DNA上で遂行された。Kunkelら、Method in Enzymology vol. 154,367−382頁(1987)によって記述された手順を使用しているBioRadのMutagenキットが使用れさた。手短かに述べると、一本鎖DNAのテンプレートがdut ung 突然変位を含むE.coli.株を使用して生成され、その結果、チミジンの代りに、ウラシルを含むテンプレートを生じた。長さが20と30の塩基対の間の突然変異誘発オリゴヌクレオチドを、テンプレートに対してアニールし、DNAポリメラーゼとDNAリガーゼを使用して、2番目のストランドが再合成された。反応混合物を使用して、その中では、ウラシルを含むストランドが、DNA修復によって分解され、変異ストランドが複製できるようになっている、野生株E.coli.菌株を形質転換した。変異ファージをスクリーニングし、標準技術によって配列を決定した。変異遺伝子を含む断片を、次に、発現ベクターpT5T(Eisenbergら、Naturevol.343,341−346頁(1989))中にサブクローンし、そしてT7発現システム菌株(E.coli.B121DE3)へと形質転換した。他のE.coli.発現システムも使用することができる。
発現クローンを、15μg/mlテトラサイクリンを補添したLuria Broth中で、37℃で生育させた。培養物が600nmで吸光度0.8に達したとき、30℃に移行させ、IPTGを最終濃度が1mMの濃度になるように加え、IL−1ra遺伝子の発現を誘発した。IL−1raの蛋白質の全蓄積量は、4−6時間後に最大となり、誘発後12時間までは、有意に変化しなかった。
例VI:IL−1raムテインの精製
上に記述したように、誘発された細胞培養物を、10000gで10分間遠心分離することによって収穫した。細胞を20−50mlsのpH5.2の30mMのナトリウムアセテート緩衝液中に再懸濁させた。溶菌は、18000psiにおけるFrench Pressure cellを2回通過させることによって達成した。細胞溶解物を10000gで10分間遠心分離した。可溶部分をS−セフアロースカラム上にのせ、75mMのNaClを含む同じ緩衝液で洗浄した。IL−1raムテインは、200mMNaClを含む同じ緩衝液で溶出した。イオン交換樹脂上を、ただ1回通過させると、PEG化の検討には十分な純度(>95%)の成績物を生じた。それ以上の精製はQ−セフアロースやMonoQのような他のイオン交換樹脂を使用して達成することができる。この手順は、いくつかのIL−1raムテインについて同様に首尾よく用いられた。ある場合には、アミノ酸配列の変化により、蛋白質の荷電に小さい変化が生じているムテイン類を精製するためにpHそして/または、食塩の濃度を僅かに変更することが必要であった。この技術分野に普通に熟達した人々において、容易に操作されるであろうこれらの僅かな変更とともに、この手順は、検討されたすべてのムテインに一般的に適用できる。
例VII:IL−1raムテインのPEG化
天然のままのIL−1raの外に、c84s116,c84c116,c0s116,及びc9s116のムテインがPEG化された。天然のままのIL−1raのために使用されたのと同じ条件を使用して、c84s116とc84c116のPEG化形が産生され、精製された。c84c116は、2つの反応生システインを含むので、PEG化の結果、SDS PAGE上で、約40kdにおけるより高い分子量の蛋白質を生ずる。この蛋白質は、陽イオン交換、またはサイズ排除クロマトグラフィーによって精製されることができ、PEG5000を使用したときには、後者で約68kdの期待された分子量で溶出する。
例VIII:mPEG * IL−1raの有効性
PEG化さた自然のままのIL−1ra分子の有効性は、S35−IL−1raをリガンドとして使用する標準拮抗的受容体結合アッセイによって試験された。マウス1型IL−1ra受容体を含むマウス細胞(EL4)、またはクローンド遺伝子からヒトタイプ1受容体を発現するハムスター細胞(CHO)が、96−ウエルミクロリッターディッシュ中で、それぞれ、ウエルあたり1×106細胞と、ウエルあたり1×105細胞で使用された。比放射能が、4000Ci/mmolのS35−IL−1raを、150pMの最終濃度になるように加えた。非放射性リガンドを28mMから13pMの連続希釈において加え、4℃で4時間インキュベートさせた。細胞は次に、ミリリッターフィルタープレート(Millipore,.5ミクロンポーアサイズDurapore filter)を通して濾過し、洗浄して非特異的に結合したカウントを取出し、フィルターを除去し、Ambis Radioanalytical Imaging System上でカウントした。平衡解離定数(KDs)を計算し、そして、PEG化された、及び修飾されていないIL−1raの型を比較するのに使用した。修飾されていない野生型のIL−1raとc84s116は、我々のアッセイにおいて、150−300Mのタイプ1マウス受容体について等しいKD′sを有していた。IL−1raのPEG化形についてのKDは約400−8000pMであり、PEG化c84s116に対しては、500−1000pMであり、それぞれ、非修飾蛋白質のそれより2.5倍、及び3.5倍高い。1つ(c6s116)を除き、すべてのPEG化されていないムテインのKDsは、天然のままの蛋白質の65−150%以内であり、これは、アッセイの標準的誤差の範囲内である。表1記載。
Figure 0003693671
データは無修飾Il−1raによって示された活性の百分率として示されている。標準偏差は10%以内である。
例IX:PEG化天然のままのムテインIL−1ra
いくつかのPEG化天然のまま、及びムテインのIL−1ra分子の薬物動態学的特性が分子をラットに静脈注射した後試験された。天然のままの、またはPEG化したIL−1raは静脈内ボーラス投与(3mg/kg)で注射された。連続の血液検体を尾静脈から採取し、天然のままの、またはPEG化したIL−1raについて酵素−結合イムノソルベントアッセイ(ELISA)によってアッセイした。その結果得られた経時的血漿中濃度プロファイル(図8)は、PEG化は、静脈注射後の血漿からのIL−1raの消失に著しい影響を有していることを物語っている。血漿中のIL−1raとIL−1raのPEG誘導体の消失は、3つの指数成分によって最もよく記述される。ラットにおいて、データによると、PEG化はこれらの指数成分の半減期を6倍まで延長することが示されている(表2)。これらの指数成分の半減期は、PEG分子のサイズが増加するにつれて増加する(表2)。その上、半減期の延長は、PEG化の部位特異的であると考えられる証拠がある。図8のデータを解釈するために標準コンパートメント解析が使用された。半減期の延長は、受入れられた薬物動態学的理論に基づいて説明することができる。その理論によれば、薬物に対する血漿半減期は、薬物に対する血漿クリアランスと逆の関係にあり、そして、薬物のための見かけの分布容量に直接関係している。血漿からのPEG化IL−1raの消失の薬物動態学的解析により、半減期の減少は、天然のままのIL−1raに比べて、PEG化分子についての血漿クリアランスが減少したことと逆の関係にあることが示唆される(表2)。血漿クリアランスの減少は、腎臓によるPEG化分子の糸球体濾過の予想された減少と一致している。また、PEG化による半減期の延長は、PEG化分子の分布(Vd定常状態、表2)の増加に直接関係している。分布容積の増加は、PEG化分子の細胞外プールへのPEG分子のより大きな透過を示している。この機作によって、PEG化は、活性分子が全身的循環から、IL−1受容体が位置していると期待されるコンパートメントである血管外コンパートメントへ移動する程度が増加することによってIL−1raでの治療が改善される。ラットとヒトの間のIL−1raについてのクリアランスと分布の機作が類似しているため、PEG化が、ヒトにおけるIL−1raの薬物動態学的特性を同様に改善することは明らかである。
1.PEG化IL−1raについてさらなる静脈内薬物動態学
8つのさらなるPEGIL−1raのムテインについての静脈内薬物動態学が、前に記述された方法を使用して特徴付けられた。各分子についての静脈血漿中濃度の経時曲線を含むプロットが添付されている(図10)。静脈内薬物動態学的データ(表3)のすべてを検討するとPEGのサイズ(1こ結合か2こ結合)が増加するにつれて、血漿中クリアランスが減少し、そのため静脈内平均残存時間と血漿中IL−1ra消失半減期が増加することが示された。PEG化の部位は、PEG化が平均血漿クリアランスを減少し、平均残存時間を延長する程度を決定する上で重要である。IL−1raに2このPEGsを付加すると、野生型IL−1raと比較して静脈内平均残存時間は14倍延長される。
2.PEG化Il−1raについての皮下薬物動態学
分子をラットに皮下注射した後、PEG化IL−1raムテインの吸収の薬物動態が特徴付けられた。連続血液検体を尾静脈から採取し、天然のままの、またはPEG化されたIL−1raについて酵素拮抗イムノソルベントアッセイ(ELISA)よってアッセイした。その結果生じた皮下血漿IL−1raの濃度の経時曲線が図11にプロットされている。皮下薬物動態学的データ(表3)によってPEGの部位とサイズに関連した、そして非最適化製剤における皮下注射に関連したPEG化ムテインについての変動性全身性アベイラビリティーが明らかになった。表3によって、またPEG化の皮下注射されたIL−1raについての平均残存時間に対する著しい正の影響が明らかとなっている。PEGのサイズが増加するにつれ、一般に平均残存時間は増加する。この増加は、おそらくリンパ性循環(より長い平均吸収時間)通じての分子量−サイズに関連したより遅い吸収、ならびにPEG分子が全身性循環(血漿)に到達した後のクリアランスの遅延のためであろう。この延長は深くヒトにおける皮下IL−1raの薬物動態学的特性を改善する。
Figure 0003693671
例X:30KDaのTNF阻害剤ムテインの調整
天然のままの残基について、蛋白質のアミノ末端とカルボキシル末端において、ならびに3つのグリコシル化部位すべてにおいて(図2においてみられるように、残基1,14,105,111,及び161)、システインで置換が行われた。突然変異の誘発は、バクテリオファージM13にクローニングされた30KDa TNF阻害剤遺伝子からの一本鎖DNA上で遂行された。この遺伝子は、1990年7月19日に出願された米国特許出願No.07/555,274に詳細に記述されている。突然変異は、Kunkel(1987)によって記述されたように(例V参照)行われた。突然変異を誘発した遺伝子を単離し、発現ベクターpT5T(EisenbergNature vol. 343,341頁(1989))にサブクローニングした。そして、T7発現システム株E.coli.BL21DE3中へと形質転換された。30KDa阻害剤ムテインを、天然の30KDa TNF−阻害剤について記述されたように精製し、たたみ直した。1990年7月19日に出願した米国特許出願No.07/555,274参照。たたみ直しは、精製した蛋白質を含む溶液にシステインを加えて行う。システインは、たたみ直しに役立ち、ムテイン中の遊離システインに“結合”する。
例XI:30KDa TNF阻害剤ムテインのPEG化
c105 30KDa TNF阻害剤ムテインをたたみ直しの過程を通じて付着した余分のシステムを除去するために、環境温度で30分間、pH7.0の50mMHEPES中のモル濃度で6−倍過剰のDTTに曝した。次に、DTTを除くために、蛋白質を抜気した50mM HEPES pH7.0に対して2時間透析した。次にc105 30KDa TNF阻害剤を、モル濃度で5倍過剰のPEG化試薬1(例1A参照)とpH7.0の50mM HEPES中環境温度で2時間反応させた。ムテインの約60%がPEG化形に変換された。
c105PEG化反応混合物をスーパーテックス−75FPLCカラム(ファルマシア)上にのせ、50mMトリスpH7.0,100mMNaCl中0.25ml/分で流した。c105−PEG30KDaTNF−阻害剤を含む画分をプールし、TSK−2000SWHPLCカラム(Bio-Rad)上にのせ、同じ緩衝液中で、0.2ml/分で流した。銀で染色したSDS−PAGEによって決定した実質的に純粋なc105−PEG30KDa TNF−阻害剤をプールし、蛋白質濃度Bio-Rad蛋白質アッセイによって測定した。図9を参照。
活性は、1990年7月19日に出願した米国特許出願No.07/555,274に記述されたようにネズミL929細胞TNF細胞毒性アッセイを使用して測定した。
例XII:ビス−マレイミドPEGの調整
PEGのα−(2−アミノエチル)ω−アミノポリ(オキシエチレン)誘導体(以後、ビスアミノPEG)の合成は、3つの段階から成り立っていた:1)NilsonとMosbackによって(NibsonMethods in Enzymology, vol.104,56頁,Academic Press, Inc., N.Y.,N.Y.(1984)記述されたように、トレシルクロライドを使用する水酸基のスルホン化,2)トレシル化した中間体のフタルイミドによる置換(PillaiJ. Org. Chem. vol. 45,5364頁(1980)),そして、3)ヒトラジンヒドラートのフタイルイミド中間体のアミンへの還元(Pillai, 上記)。出発物質、中間体、及び成績物の構造は、この例に対する付録1に示されている。2,4,6−トリニトロンベンゼンスルホン酸(TNBSA)アッセイによって測定されたように、最適条件によって水酸基の約80%の変換が可能であった。ビスアミノPEGは、反応混合物から、イオン交換クロマトグラフィーによって精製することができる。これは、ダイマー形成を妨害しうる反応副産物を除去するための鍵となる段階である。
ビスアミノPEGをマレイン酸無水物を使用してアシル化し(ButlerMethod in Enzymology vol. 25,191頁、Academic Press, Inc., N.Y.,N.Y.(1972))、結果として得られた中間体を閉環して、α−(2−マレイミドエチル−ω−マレイミドポリ(オキシエチレン)(Winschら、Biol. Chem. Hoppe-Seylervol.336,53頁(1985))を産生した。この誘導体は、マイケル付加を通じて、スルフヒドリル基と反応し、安定なチオエーテルを形成する。
例XIIに対する付録
出発物質
ポリエチレングリコールPEGXに対する一般式は
HO−(CH2CH2O)n−H
である。
式中、Xはキロドルトンにおけるポリマーの平均分子量を示し、nは反復するオキシエチン基の平均数である。
中間体1
Figure 0003693671
中間体2
Figure 0003693671
中間体3
Figure 0003693671
中間体4
Figure 0003693671
O−(2−マレイミドエチル)−O 1 −メチル−ポレチレングリコール
Figure 0003693671
例XIII:c105 30KDaTNF阻害剤PEG複合体についてのin vivoの結果
PEG化c105 30KDaTNF阻害剤分子種のうち4つの分子種の阻害効果を、in vivoで、TNFによって刺戟される2つの異なる生理作用について試験された。1つのエンドポイントは、静脈内にヒト組換え体TNFを注射したマウスの血漿中に、IL−6が出現することであった。2番目のエンドポイントはヒト組み換え体TNFの腹腔内投与後に腹腔への好中球の移動の増加であった。
実験1. ヒト組み換えTNFと同時にc105 30KDaTNF阻害剤(PEG2,000,PEG3,500,PEG10,000)を静脈用投与すると、マウスの血漿中のIL−6の誘導を阻害する。
体重が20から23gのBALB/c雌性マウスを使用して、ヒト組み換え体TNFによる血漿IL−6水準の誘導を測定した。予備的実験では、2つの用量のヒト組換え体TNF(図12)の尾静脈からの静脈内投与後、血漿中に出現したIL−6について経時的にプロットした。ピークIL−6水準は、マウスあたり10または20μgの組み換え体TNFでの刺戟後2時間で起った。その後の実験には、低い用量が使用された。
c105 30KDa TNF阻害剤PEG2000亜鈴の力価をPEG化されていないc105 30KDaTNF阻害剤のそれと比較した。ヒト組み換え体TNFをマウスあたり10μg用量において、単独またはTNF阻害剤と同時に静脈内に注射した。TNFに対する4つの異なる反応を試験した。(図13)。その比を蛋白質含量に基いて計算した。各用量において3匹のマウスを試験した。IL−6濃度水準をELISAによって測定した。
c105 30KDa TNF阻害剤もc105 30KDa阻害剤PEG2000亜鈴もTNFに対して10:1及び5:1の比で投与したとき、IL−6水準のほぼ完全な阻害を生じた。1:1の比率においては、c105 30KDa TNF阻害剤PEG2000亜鈴は、TNF単独によって刺戟されたIL−6水準の95%の減少を起したのに対し、PEG化していないc105 30KDa TNF阻害剤は、IL−6を約70%だけ減少させたに過ぎなかった。本実験の結果は、試験された比率において、c105 30KDa TNF阻害剤もc105 30KDa TNF阻害剤PEG2000亜鈴とともに、このTNFによって刺戟された生理学的パラメーターのすぐれた阻害剤であることを示している。1:1の比率においてc105 30KDa TNF阻害剤PEG2000亜鈴は、PEG化されていない阻害剤よりも大きな百分率阻害を示した。
PEG化、c105 30KDa TNF阻害剤の2つの他の分子種を試験した。C105 30KDa TNF阻害剤PEG3,500亜鈴とc105 30KDa TNF阻害剤PEG10,000亜鈴の阻害効果を血漿中IL−6誘導について試験した。該阻害剤をヒト組み換え体TNFと同時に1:1比率(c105 30KDa TNF阻害剤亜鈴:TNF)で静脈内注射によって投与した。2つの阻害剤処置グループのそれぞれにおいて、3匹のマウスを試験した。10匹のマウスにTNF単独で注射した。1:1の比率で投与したとき、c105 30KDa TNF阻害剤PEG3,500亜鈴か、c105 30KDa TNF阻害剤PEG10,000亜鈴のいずれかを注射したマウスの血漿中に検出され得るIL−6は測定されなかったのに対し、ヒト組み換えTNF単独を注射したマウスにおいては、有意なIL−6応答がひき出された。
2つの実験の結果は、刺戟に対して低比率(1:1)で投与されたとき、c105 30KDa TNF阻害剤PEG2000,PEG3,500,及びPEG10,000亜鈴は、ヒト組み換え体TNFによる血漿中IL−6の誘導のすぐれた阻害剤であることを示す。
実験2.ヒト組み換え体TNFの腹腔内投与と同時に行ったc105 30KDa阻害剤(PEG3,500,PEG10,000,及びPEG20,000)の皮下投与は、腹腔内における好中球の移動を阻害する。
体重20gから23gのBALB/c雌性マウスを使用して、ヒト組換え体TNFで刺戟した後、好中球の腹腔内への移動を測定した。使用される技術は、Kim Mc Intyreら、(J. Exp. Med. vol. 173,931頁(1991))のそれであり、ここでは手短かに述べる。マウスに0.1mlの容量のTNFを腹腔内へ直接注射する。4時間後にマウスを屠殺し、死後直ちに腹腔内洗浄を行う。4mlのHankの平衡塩類溶液(HBS)(カルシウムとマグネシウムを含まない)を腹腔内に注射する。腹部を静かにマッサージする。腹腔液を針と注射筒で吸引回収する。腹腔細胞の全数を、Coulterカウンター上で計数する。細胞懸濁液の一部量を、スライド上で乾燥し、Diffkwik染色を行う。細胞の分類計数は、直接顕微鏡検査によって行われる。100この細胞を試験し、好中球、リンパ球、またはマクロファージとして分類する。
予備的実験において、パイロジエンを含まない食塩水か、7.5ngヒト組み換え体TNFのいずれかの腹腔内投与の後に、洗浄液の組成を比較した。TNFは、好中球の百分率と腹腔洗浄液に存在する好中球の絶対数の増加をひき起した。食塩水で処理されたマウスでは、9.4×104の好中球が、洗浄液中に回収され、全腹腔細胞の2.3%を占めているに過ぎなかった。TNF(7.5ng)処理マウスでは、好中球の総数は、12.9×105まで増加し、好中球の百分率は19.7%へと増加した。
PEG化されていないc105 30KDa TNF阻害剤の力価も、c105 30KDa TNF阻害剤(PEG3,500,PEG10,000,及びPEG20,000亜鈴)と共に比較した。TNFの刺戟を、マウスあたり7.5ngの一定に保ちつつ、阻害剤を100:1,10:1,及び1:1(c105 30KDa TNF阻害剤分子種:TNF)の比率で試験した。比率は、蛋白質含量に基づいて計算した。マウスにはTNFの腹腔内投与と同時に、c105 30KDa TNF阻害剤を皮下注射した。6匹のマウスを、各投与群において試験した。4時間後に腹腔洗浄液を採取し、分析した。図15に示された値は、腹腔洗浄液中の好中球の百分率である。PEG化されていないc105 30KDa TNF阻害剤と、c105 30KDa TNF阻害剤 PEG3,500亜鈴が、好中球移動を有意に阻害した最小濃度は、100:1である。c105 30KDa TNF阻害剤PEG10,000とPEG20,000亜鈴は、好中球移動を10:1の比率で有意に阻害した。
本実験の結果は、c105 30KDa TNF阻害剤PEG3,500,PEG10,000、及びPEG20,000亜鈴は、腹腔へのTNF−促進好中球移動のすぐれた阻害剤であることを示している。c105 30KDa TNF阻害剤PEG10,000とPEG20,000亜鈴は、PEG化していないc105 30KDa TNF阻害剤、及びc105 30KDa TNF阻害剤PEG3,500よりも強力であった。
例XIV:c105 30KDa TNF阻害剤PEGDBの調整と生物活性
合成
組み換え体c105 30KDa TNF阻害剤2−3mg/mlをモル濃度で4倍過剰のDTTで環境温度で2時間処理する。次に、TNF阻害剤を抜気した50mMHEPES、pH7.0に対して40℃で3時間透析する。PEGに結合した亜鈴を創製するために、TNF阻害剤を、pH7.0の50mMHEPES中の異なるモル比のビス−マレイミドPEGと反応させる。阻害剤は、等モル比ビス−マレイミドPEGと反応する。反応は、環境温度で3−12時間インキュベートされる。インキュベーション後、PEGと結合したTNF阻害剤亜鈴を、260mM、310mM、及び350mM食塩の段階的グレーディエントをかけて、pH4.0の50mMHOAC中MONO−SFPLCを使用して、PEG化されていない、及びただ1つだけPEG化されたTNF阻害剤から精製する。PEG−結合TNF阻害剤亜鈴は、310mM食塩段階において溶出する。残存するPEG化されていないTNF阻害剤は、すべてスーパーデックス75上のクロマトグラフィーによって除去される。
段階的試薬の添加
DTT処理とpH7.0の50mMHEPESへの透析の後、等モル量のビス−マレイミドPEGを添加し、1.5時間のインキュベーションの後、もう1回等モル量のビス−マレイミドPEGを添加する。これを1.5時間インキュベートする。これは、PEG−結合亜鈴形成の最適水準につながる。次にPEG試薬のモル濃度で、2倍の過剰を添加し、最終PEG−TNF阻害剤の4:1の比率を与える。これを、2時間インキュベートし、混合物を50mMアセテートpH4.0中に透析し、MonoSクロマトグラフィーにかける。これは、主としてPEG−結合ダイマーと1つだけPEG化されたTNF阻害剤の混合物を生ずる。これによって、1つだけPEG化されたTNF阻害剤と亜鈴の間の方が、亜鈴とPEG化されていないTNF阻害剤の間よりも大きな分離が得られるため、PEG−結合亜鈴のより効果的な精製ができるようになる。
この手順によって、亜鈴の生成が最適化され、より効率的な精製が可能となった。
段階反応
DTT処理と50mMEPESpH7.0の透析の後、モル濃度で8倍過剰のビス−マレイミドPEGを添加する。これを環境温度において2時間インキュベートする。これにより実質的にすべてのTNF阻害剤がただ1つPEG化された形に変換される。1つだけPEG化された阻害剤は、NaClのグレーディエントをかけ、pH4.0の50mMアセテート中でMono−SHPLCを使用してPEG試薬と残存未反応TNF阻害剤すべてから分離される。1つPEGされた物質をpH7.0の50mMHEPES中へダイアフィルターし、2−4mg/mlまで濃縮した。DTTで処理したTNF阻害剤を、次に、PEG−結合亜鈴の形成ができるように添加する。2時間後に、PEG−結合亜鈴をMono−SHPLCを使用して精製する。この方法は、2番目の異なる蛋白質化合物を添加することによって、PEG結合へテロ亜鈴を形成するために使用できる。
この手順は、亜鈴形成を最適化し、ヘテロ亜鈴化合物の形成のために使用できる。しかし、この手順は幾分労力と時間がかかる。
PEG−結合TNF阻害剤−亜鈴の生物活性
ネズミL929細胞毒性アッセイにおいて、c105 30KDa TNF阻害剤亜鈴がTNFαの細胞毒性を阻害する能力を測定した。これによって、これらの分子についてED50が測定できるようになった。
それらは以下の様である:
野生型rTNF阻害剤 220ng/ml
BM−結合亜鈴 220ng/ml
1900MW PEG−亜鈴 4.1ng/ml
3500MW PEG−亜鈴 4.8ng/ml
10,000MW PEG−亜鈴 4.6ng/ml
20,000MW PEG−亜鈴 4.2ng/ml
TNF阻害剤亜鈴は、L929バイオアッセイにおいてTNFβの細胞毒性を阻害する上でも活性が大きく増強された。TNFβに対するED50値は以下の如くである。
野生型rTNF阻害剤 70μg/ml
3400MW PEG−亜鈴 80μg/ml
20,000MW PEG−亜鈴 22μg/ml
例XV:PEG化30KDaTNF阻害剤の薬物動態
1.PEG化30KDaTNF阻害剤についての静脈内薬物動態
いくつかのPEG化30KDa TNF阻害剤分子の薬物動態的特徴が、ラットに対する分子の静脈内投与後決定された。天然のままの、またはPEG化TNF阻害剤を静脈内ボーラス投与として注射した。連続血液検体を尾静脈から採取し、PEG化されていないか、PEG化されたTNF阻害剤について酵素結合イムノソルベントアッセイ(ELISA)によってアッセイした。結果として得られた静脈内血漿中TNF阻害剤濃度の経時変化のプロファイル(図16)は、PEG化が、静脈注射後の血漿からのTNF阻害剤の消失について著しい影響があることを説明している。統計学的モーメント理論(曲線化面積〔AUC〕と初期モーメント曲線下面積を使用して図16のデータを解釈した。データは、PEG化がTNF阻害剤の静脈内平均残存時間をラットにおいて50倍まで延長することを示している(表4)。静脈内平均残存時間は、結合したPEG分子の大きさが増加するにつれて増加する(表4)理論によって特定されていないけれども、平均残存時間の延長は、ある薬剤についての静脈内平均残存時間は、その薬剤についての血漿クリアランスと逆の関係にあり、薬剤のみかけ上の分布容積に直接関係すると述べる在来の薬物動態学的理論に基づいて説明することができる。血漿からのPEG化TNF阻害剤の消失の薬物動態学的解析は半減期の延長は、PEG化されていないTNF阻害剤にくらべて、PEG化された分子についての血漿クリアランスの減少と逆の関係にある(表4)。血漿クリアランスの減少は腎臓による糸球体濾過における期待されたPEG分子サイズ関連減少と一致している。TNF阻害剤に対する血漿クリアランスの機作におけるラットとヒトの間に、おそらく質的な類似性があるために、PEG化がヒトにおいてTNF阻害剤薬物動態学的性質を改善することは明らかである。
2.PEG化30KDa TNF阻害剤についての皮下薬物動態
PEG化TNF阻害剤の吸収薬物動態学がラットに分子を皮下注射した後特徴付けられた。連続血液検体を尾静脈から採取し、PEG化されていないか、PEG化されたTNF阻害剤の濃度を、経時的にアッセイし、図17にプロットされている。皮下薬物動態学的データ(表4)から、PEGの大きさと関係したそして非−最適化製剤における皮下注射と関係したPEG化分子についての変動性の全身性アベイラビリティーが明らかになっている。表4から、皮下注射したTNF阻害剤についての平均残存時間に関するPEG化の陽性の影響も明らかになっている。PEGのサイズが大きくなるにつれて一般的に平均残存時間は増加する。理論によって特定されてはいないが、この増加は、リンパ循環(より長い平均吸収時間)を通じてのサイズ−関連のより遅い吸収ならびに、ひとたびPEG化した分子が血漿に達すると、クリアランスが遅延される結果であるらしい。この延長は深く、ヒトにおける皮下TNF阻害剤の薬物動態学的特徴を改善する。
例XVI.PEG蛋白質の溶解性
IL−1ra
溶解度の検討の結果は、図18に示されている。溶解度曲線は、IL−1raの3つの異なる調整物及びIL−1raPEG8500について示されている。実験は、ミクロリッタープレート中で37℃で行われ、すべての蛋白質は160mg/mlであった。プレートは、カバーでシールされ、次にプレートリーターにより、種々のタイムポイントで、405nmにおいて読まれた。吸光度の増加は、蛋白質の沈澱の証拠である。天然のままのIL−1raに比べて、PEG検体については、明らかに溶液から析出する蛋白質の量の減少がみられた。
30KDaTNF阻害剤
天然のままの30KDaTNF阻害剤は、5mg/mlを超える濃度まで濃縮できない。PEG化の後、溶解度は少くとも5倍増加した。
例XVII:IL−2阻害剤ヘテロ亜鈴の調整
PEG−結合へテロ亜鈴は、最初にIL−2rαを過剰のビス−マレイミドPEGの存在下で、PEG化することによって形成することができる。1つだけPEG化されたIL−2rαを精製することができ、そして、IL−2rβを加えて残存反応性マレイミド基と反応させ、ヘテロダイマーを形成させることができる。
IL−2rαのPEG化の潜在部位には、アミノ及びカルボキシ末端残基、2つのNと結合したグリコシル化部位ならびに分子中の天然のままの遊離システイン残基が含まれる。IL−2rαの可溶性IL−2rαの細胞外ドメイン中の192位のシステイン残基はジスルフィド結合に関与していないことが同定されている。
(MiedelBBRC,Vol. 154,372頁(1988))。このシステイン残基は、IL−2rαに対するIL−2の結合に影響しない抗−IL−2rαモノクローナル抗体のエピトープ中に横たわっている(LorenzoJ. mmunology, vol.147,2970頁(1991))。このことは、この残基は、IL−2rαの活性に影響することなく、PEG化を行うそれらしい候補であることを示唆している。
IL−2rβについては、潜在部位には、アミノ末端、カルボキシ末端の両方、4つのN−結合グリコシル化部位、及びネズミエリスロポイエチン受容体(Yoshimura, LongmoreとLodish, Nature, vol.348,647頁(1990))における生物学的に有意な領域に類似している領域(a.a.#108−118)が含まれる。受容体中の他の残基の点突然変異解析によっても、ヘテロ亜鈴分子中において最適の性質を生ずるPEG化の他の部位の同定ができるかもしれない。
例XVIII:補体系の古典的な経路を阻害するヘテロ亜鈴の調整
補体系を調節する多くの蛋白質が同定されクローニングされた。それらの若干は膜蛋白質である。膜蛋白質の1つは、CR1(補体受容体1)と呼ばれる。CR1の可溶形は、疾患のin vivo モデルにおいて検討されている。この穂体の阻害剤は、虚血後の心筋炎症と壊死(WeismanScience, vol. 149,145−151頁,1990),逆受身アルサス反応(YetJ. Immunology, vol. 146,250−256頁(1991)),同種異系移植の拒絶(Pruttら、J. Surgical Research,vol.50,350−355頁(1991))を阻害する。
可溶性CR1はC3bとC4bに結合する。それは、30の短いコンセンサスリピート配列(SCR)から成っている。SCRの多くは、1つの可能なグリコシル化部位と4このシステインを含んでいる。システインのすべてはジスルフィド結合に関与しているらしい。SCRs1−4は、C4b結合に関与することが見出されている。CR1の2つの別々の部分、SCRs8−11とSCRs15−18がC3bとの結合に関与している(KlicksteinJ. Exp. Med., vol.168,1699−1717頁(1988);KalliJ. Exp. Med.Vol.174,1451−1460頁(1991))。本発明によれば、CR1のC4b結合ドメインとC3b結合ドメインを含むヘテロ亜鈴を産生することが可能である。
CR1のC4b結合及びC3b結合ドメインはPCRを使用してクローニングを行うことができる。これらのSCRsは1から5までのSCRs(C4b結合)、及び8から12までのSCRs(C3b結合)である。これらのSCRsをコードする遺伝子は、E.coli.の発現ベクターにおいてクローニングすることができる。E.coli.で発現された蛋白質はたたみ直され、精製されることができる。たたみ直しの成否は、ポリC3b、またはポリC4bとの結合能によって分析することができる。これらの遺伝子についてのin vitro突然変異誘発を行い、天然のままのアミノ酸残基をシステインに置換することができる。これらのシステインを、次に、PEG分子を結合するのに使用することができる。PEG化の可能性としての部位は、グルコシル化部位、またはSCR5とSCR12のカルボキシ末端残基であろう。カルボキシ末端残基に対して余分のシステインを含むC4bと結合し、C3bと結合するドメインを構築し、PEG分子をつなぐために使用することができるであろう。PEG結合へテロ亜鈴は、例14の2段階過程によって製造することができる。精製は、イオン交換クロマトグラフィーによって行うことができる。
例XIX:IL−1raビス(マレイミド)−血小板由来生長因子ペプチドPEGヘテロ亜鈴の合成
血小板由来生長因子(PDGF)ペプチド
YGRPRESGKKRKRKRLKPT
は、Khachigian, L.ら、J. Bior. Chem., vol.276,1660−1666頁(1991)に記載されている。末端Cを加えて、マレイミドへ結合できるようにした。
ヘテロ亜鈴を2段階で合成した。第1段階においては、3μlの0.05MHepes緩衝液、pH7.5に懸濁させた1.6ナノモルのIL−1raに11μlの同じ緩衝液に溶かした6.4ナノモルのビス−マレイミドPEG1900を混合させた。この反応は、20℃で30分間行った。2番目の段階においては、4μlの0.2Mナトリウムホスフェート緩衝液、pH7.0に溶かした32ナノモルのPDGFペプチドを最初の反応の成績物に加えた。反応を、20℃で1時間進行させた。次に、反応を30μモルの2メルカプトエタノールを含む等量のSDS−PAGEサンプル緩衝液を添加することによって終結させた。
反応の最初の段階の成績物、そして、完了した2段階反応の成績物、ならびに適切な分子量のマーカーの試料を、15%ポリアクリルアミドゲル上SDS−PAGEによって分離し、そのとき、クーマシーブルーで染めた。2番目の段階の反応は、ヘテロ亜鈴の予知されたサイズと一致したさらなるバンドを与えた。2段階反応によって、出発物IL−1raの約33%が、ヘテロ亜鈴に変換された。
反応の最初の段階の成績物は、樹脂S−セファロース上で、陽イオン交換クロマトグラフィーによって単離することができる。ヘテロダイマーは、該ペプチド中に塩基性アミノ酸が豊富なため、陽イオン交換クロマトグラフィーによって単離することができると考えられる。
本発明の教えの特定の発現系、またはPEG試薬への適用は、ここに含まれる教えに照らして、本分野において、普通の熟練した技術をもった人々の能力の範囲内にあることを理解すべきである。したがって、この分野で普通の熟練した技術をもった人々にとっては、様々な修飾と変化が、本発明の過程と成績物においてなされ得ることは明らかである。本発明は、添付した請求とその等価値の範囲に入ることを条件として、これらの修飾と変化を網羅するよう意図されている。
Figure 0003693671
Figure 0003693671

Claims (5)

  1. 式R1−X−R2の化合物であって、式中、Xはポリエチレングリコール(PEG)のスペーサーであり、R1とR1とは該PEGのスペーサーに共有結合しており、
    1とR2の両方が、FIG.2に示される30kDaTNF阻害剤のc105ムテインであり、105位のシステインを介してPEGと結合しているか、あるいは
    1 とR 2 の両方が、FIG.1に示されるIL−1raのc84ムテインであり、該84位のシステインを介してPEGと結合しており、PEGの分子量は20000であるか、あるいは
    1 が上記IL−1raのc84ムテインであり、R 2 が上記IL−1raであり、R 1 は84位の、またR 2 は116位のシステインを介してPEGと結合しており、PEGの分子量は8500である、
    上記化合物。
  2. 1とR2が各々該ポリエチレングリコールのスペーサーにチオエーテル結合によって共有結合している請求項1記載の化合物。
  3. 請求項1記載の化合物の調製方法であって、
    1とR2とを、システインアミノ酸残基と反応するとチオエーテル結合を形成することができる少なくとも二つの反応性基を有するポリエチレングリコールの基と反応させて前記R1−X−R2化合物を形成するか、あるいは
    1を、システインアミノ酸残基と反応するとチオエーテル結合を形成することができる少なくとも二つの反応性基を有するポリエチレングリコール基と反応させてR1−X複合体を形成し、該R1−X複合体をR2と反応させて前記R1−X−R2化合物を形成し、必要に応じて該R1−X−R2化合物を単離することからなる上記方法。
  4. 請求項記載の化合物の調製方法であって、
    部位指向性突然変異誘発によって該ポリペプチドをコードする遺伝子を変更して、少くとも1つの非天然システイン残基を含む該ポリペプチドのムテインをコードする遺伝子を創製すること;
    細菌の発現系において、該変更遺伝子を発現させること;
    発現された該ムテインを精製すること;
    該ムテインを、スルフヒドリル基を含む化合物の存在下でたたみ直すこと;
    たたみ直した該ムテインを、穏やかな還元剤で還元し、該非天然システインを遊離させること;そして、
    該ムテインを、スルフヒドリル基に特異的な活性化基を含むポリエチレングリコール基と反応させること、からなる上記方法。
  5. 請求項1又は2記載の化合物を含むTNF媒介疾患及び/又はIL−1媒介疾患の治療用又は予防用薬剤。
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