JP3310253B2 - 電子写真用トナー - Google Patents
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Description
記録法、静電印刷法等において形成される静電潜像の現
像に用いられる電子写真用トナーに関する。
いるヒートロール定着方式は、他の定着法より高速で堅
牢な定着像が得られ、エネルギー効率が高く、溶剤等の
揮発による環境への害が少ない等の点で優れているもの
の、トナー像が定着ロールやベルトに直接接触するた
め、オフセット現象が生じやすいという欠点がある。
器の温度が使用温度に達するまでの待ち時間を短くする
とともに、より低温でのトナー定着が望まれている。そ
こで、結着樹脂等のガラス転移点を下げたり、低分子量
成分を多くしたり、可塑剤等を用いる方法が試みられて
いるが、トナーが保存時あるいは現像機内で凝集固結す
る、いわゆるブロッキングを生じることがある。
結着樹脂として結晶性ポリエステルを含有したトナーが
知られている。例えば、特公昭62−39428号公報
には、酸成分として芳香族ポリカルボン酸成分を50モ
ル%以上含有した結晶性ポリエステルと酸成分として芳
香族ポリカルボン酸成分を60モル%以上含有した非晶
性ポリエステルとからなる結着樹脂を含有したトナーが
開示されているが、両者のポリエステルの基本骨格が同
じ場合には、トナー製造時の混練りの際に樹脂が互いに
相溶してしまい、結晶性ポリエステルのガラス転移点を
保持しにくくなる。また特公平5−442032号公報
には、軟化点が50〜100℃の結晶性ポリエステルと
高軟化点の結晶性ポリエステルとを含有したトナーも開
示されているが、やはり両者のポリエステルの基本骨格
が同じ場合には、前記と同様の理由で低融点側のポリエ
ステルの軟化点が粉砕性または保存安定性に悪影響を及
ぼす。
性、耐オフセット性、耐ブロッキング性及び粉砕性のい
ずれにも優れ、かつ感光体汚染を生じることなく、長期
にわたって優れた帯電量を維持することができる電子写
真用トナーを提供することを目的とする。
ステルと非晶質ポリエステル及び/又は非晶質ポリエス
テルポリアミドとを主成分とする結着樹脂を含有してな
る電子写真用トナーであって、前記結晶性ポリエステル
が炭素数2〜6のジオールを80モル%以上含有したア
ルコール成分とフマル酸を80モル%以上含有したカル
ボン酸成分とを縮重合させて得られる、軟化点が85〜
150℃の樹脂であり、前記非晶質ポリエステル及び/
又は非晶質ポリエステルポリアミドが芳香族化合物を5
0重量%以上含有した単量体を縮重合させて得られる樹
脂であり、前記非晶質ポリエステル及び/又は非晶質ポ
リエステルポリアミドに対する前記結晶性ポリエステル
の重量比〔結晶性ポリエステル/(非晶質ポリエステル
及び/又は非晶質ポリエステルポリアミド)〕が1/9
9〜50/50である電子写真用トナーに関する。
晶性ポリエステル(樹脂A)と非晶質ポリエステル及び
/又は非晶質ポリエステルポリアミド(樹脂B)とを主
成分とする結着樹脂を含有してなる。結着樹脂中の、結
晶性ポリエステルと非晶質ポリエステル及び/又は非晶
質ポリエステルポリアミドの総量は、50〜100重量
%が好ましく、80〜100重量%がより好ましく、1
00重量%が特に好ましい。
価以上の多価アルコールからなるアルコール成分と、2
価以上の多価カルボン酸化合物からなるカルボン酸成分
とを含有した単量体を用いて得られるが、樹脂の軟化点
及び結晶性の観点から、アルコール成分には、炭素数2
〜6のジオールを80モル%以上、好ましくは90〜1
00モル%含有したものを、カルボン酸成分にはフマル
酸を80モル%以上、好ましくは85〜100モル%含
有したものを用いる。炭素数2〜6のジオールとして
は、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、
1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレング
リコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグ
リコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタン
ジオール等が挙げられ、これらの中ではα,ω−直鎖ア
ルキレングリコールが好ましく、1,4−ブタンジオー
ルがより好ましい。
もよい2価の多価アルコールとしては、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、1,8−オクタンジ
オール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロ
ピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、水
添ビスフェノールA等が挙げられ、これらの中では、炭
素数7〜20の脂肪族系ジオール、それらの縮合物及び
炭素数2〜6のジオールの縮合物が好ましい。
ビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,
4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリ
スリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−
ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、
グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチ
ル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエ
タン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒド
ロキシメチルベンゼン等が挙げられ、これらの中では樹
脂の軟化点及び結晶性の観点からグリセリンが好まし
い。
好ましい2価の多価カルボン酸化合物は、マレイン酸、
シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、
イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボ
ン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン
酸、マロン酸、もしくはドデセニルコハク酸、オクチル
コハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2
〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸及びこれら
の酸の無水物、アルキル(炭素数1〜3)エステル等の
誘導体等である。
は、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリッ
ト酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,
2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタ
ントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン
酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレ
ンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサント
リカルボン酸、テトラ (メチレンカルボキシル) メタ
ン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロ
メリット酸、エンポール三量体酸及びこれらの酸無水
物、アルキル(炭素数1〜3)エステル等の誘導体等が
挙げられ、これらの中では樹脂の軟化点及び結晶性の観
点からトリメリット酸及びその誘導体が好ましい。
線状のポリエステルを形成するため、3価以上の多価ア
ルコール及び3価以上の多価カルボン酸化合物からなる
群より選ばれた3価以上の単量体を、0.1〜30モル
%、好ましくは0.1〜20モル%、より好ましくは1
〜10モル%含有した単量体が望ましい。
性ガス雰囲気中にて、要すればエステル化触媒、重合禁
止剤等を用いて、150〜250℃の温度で反応させる
こと等により縮重合させることができる。具体的には、
樹脂の強度を上げるために全単量体を一括仕込みした
り、低分子量成分を少なくするために2価の単量体を先
ず反応させた後、3価以上の単量体を添加して反応させ
る等の方法を用いてもよい。
軟化点とDSCによる融解熱の最大ピーク温度の比(軟
化点/ピーク温度)が0.9以上1.1未満、好ましく
は0.98〜1.05であることをいい、また「非晶
質」とは、軟化点と融解熱の最大ピーク温度の比(軟化
点/ピーク温度)が1.1〜4.0、好ましくは1.5
〜3.0であることをいう。
は85〜150℃、より好ましくは100〜140℃で
あり、融解熱の最大ピーク温度は、好ましくは77〜1
50℃、より好ましくは90〜140℃である。
可溶分の数平均分子量は、耐ブロッキング性及び溶融粘
度の観点から、500〜6000が好ましく、500〜
5000がより好ましい。
の樹脂からなる場合は、その少なくとも1種、好ましく
はそのいずれもが以上に説明した結晶性ポリエステルで
あるのが望ましい。
/又は非晶質ポリエステルポリアミドが用いられるが、
本発明では、定着性の観点から、非晶質ポリエステルが
好ましい。
知の多価アルコール成分と、カルボン酸、カルボン酸無
水物、カルボン酸エステル等の多価カルボン酸成分を含
有した単量体を用いて得られる。
プロピレン(2.2)−2,2−ビス (4−ヒドロキシ
フェニル) プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等の
ビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサ
イド(平均付加モル数1〜10)付加物、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロー
ルプロパン、水添ビスフェノールA、ソルビトール、又
はそれらのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平
均付加モル数1〜10)付加物等が挙げられ、これらの
1種以上を含有するものが好ましい。
ル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイ
ン酸等のジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクチル
コハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2
〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸、トリメリ
ット酸、ピロメリット酸、それらの酸の無水物及びそれ
らの酸のアルキル(炭素数1〜8)エステル等が挙げら
れ、これらの1種以上を含有するものが好ましい。
前記の多価アルコール成分及び多価カルボン酸成分に加
えてさらに、アミド成分を形成するために、エチレンジ
アミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジア
ミン、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミ
ン、フェニレンジアミン、キシリレンジアミン、トリエ
チレンテトラミン等のポリアミン、6−アミノカプロン
酸、ε−カプロラクタム等のアミノカルボン酸類、プロ
パノールアミン等のアミノアルコール等が用いられ、こ
れらの中ではヘキサメチレンジアミン及びε−カプロラ
クタムが好ましい。
ルポリアミドも、結晶性ポリエステルと同様にして製造
することができる。
質ポリエステルポリアミドの単量体として、芳香族化合
物を50重量%以上、好ましくは60〜95重量%含有
したものを用いる。これにより、樹脂Aの結晶性ポリエ
ステルと樹脂Bの非晶質ポリエステル及び/又は非晶質
ポリエステルポリアミドの基本骨格が異なるため、トナ
ー製造時の混練りの際にも、樹脂Aと樹脂Bとが互いに
相溶することなく、樹脂Aの結晶性ポリエステルの特性
を維持することができる。
ルポリアミドの原料モノマーとして好ましい芳香族化合
物としては、トリメリット酸及びその誘導体、イソフタ
ル酸、テレフタル酸及びそれらの誘導体、ビスフェノー
ルAのアルキレンオキシド付加物、フェニレンジアミ
ン、キシリレンジアミン等が挙げられる。
ルポリアミドの軟化点は70〜180℃、融解熱の最大
ピーク温度は50〜85℃、ガラス転移点は45〜80
℃、クロロホルム不溶分率は0〜50重量%であること
が、それぞれ好ましい。なお、非晶質ポリエステル及び
/又は非晶質ポリエステルポリアミドが2種以上の樹脂
からなる場合は、その少なくとも1種、好ましくはその
いずれもが以上に説明した物性を有する非晶質ポリエス
テル及び/又は非晶質ポリエステルポリアミドであるの
が望ましいが、定着性と耐ブロッキング性の両立の点か
らは、軟化点が95〜180℃、ガラス転移点が50〜
80℃の樹脂(樹脂a)と、軟化点が70〜125℃、
ガラス転移点が45〜60℃の樹脂(樹脂b)の混合物
が好ましく、その配合比率(樹脂a/樹脂b)は、重量
比で、50/50〜95/5が好ましい。
エステルポリアミドに対する前記結晶性ポリエステルの
重量比〔結晶性ポリエステル/(非晶質ポリエステル及
び/又は非晶質ポリエステルポリアミド)〕は、最低定
着温度の観点から、1/99以上、ホットオフセット防
止の観点から、50/50以下であり、好ましくは5/
95〜40/60、特に好ましくは10/90〜30/
70である。なお、結晶性ポリエステル、非晶質ポリエ
ステル及び非晶質ポリエステルポリアミドは、それぞれ
単独の樹脂であってもよく、2種以上の樹脂の混合物で
あってもよい。
含有されていることが好ましい。ワックスとしては、カ
ルナウバワックス、ライスワックス等の天然ワックス、
ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、フィ
ッシャートロプッシュ等の合成ワックス、モンタンワッ
クス等の石炭系ワックス、アルコール系ワックス、エス
テル系ワックス等が挙げられ、これらは単独でまたは2
種以上を混合して含有されていてもよく、またこれらの
なかでは、結着樹脂との相溶性の観点から、カルナウバ
ワックス、ポリプロピレンワックス及びフィッシャート
ロプッシュが好ましい。
軟化点(ただし、2種以上の結晶性ポリエステルが含有
される場合は、最も低い軟化点を有する結晶性ポリエス
テルの軟化点)よりも10℃以上、好ましくは10〜5
0℃低いことが望ましく、その含有量は、結着樹脂10
0重量部に対して、0.5〜10重量部が好ましい。
着色剤、荷電制御剤、離型剤、導電性調整剤、体質顔
料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止
剤、流動性向上剤、クリーニング性向上剤等の添加剤
が、適宜含有されていてもよい。
いられている染料、顔料等のすべてを使用することがで
き、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマ
ネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレッ
ト、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソ
ルベントレッド49、ソルベントレッド146 、ソルベント
ブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロ
ー等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合し
て用いることができる。着色剤の含有量は、結着樹脂1
00重量部に対して、1〜10重量部が好ましい。
られる粉砕トナーが好ましく、例えば、結着樹脂、着色
剤等をボールミル等の混合機で均一に混合した後、密閉
式ニーダー又は1軸もしくは2軸の押出機等で溶融混練
し、冷却、粉砕、分級して製造することができる。さら
に、トナーの表面には、必要に応じて流動性向上剤等を
添加してもよい。このようにして得られるトナーの重量
平均粒子径は、好ましくは3〜15μmである。
末を含有するときは単独で現像剤として、また磁性体微
粉末を含有しないときは非磁性一成分系現像剤として、
もしくはキャリアと混合して二成分系現像剤として使用
される。
津製作所製、CFT−500D)を用い、1gの試料を
昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより
1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mm
のノズルを押し出すようにし、これによりフローテスタ
ーのプランジャー降下量(流れ値)−温度曲線を描き、
そのS字曲線の高さをhとするときh/2に対応する温
度(樹脂の半分が流出した温度)を軟化点とする。
点〕示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC2
10)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温
速度10℃/分で0℃まで冷却したサンプルを昇温速度
10℃/分で測定し、融解熱の最大ピーク温度を求め
る。また、ガラス転移点は、前記測定でガラス転移点以
下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分か
ら、ピークの頂点まで、最大傾斜を示す接線との交点の
温度とする。
量〕ゲル浸透クロマトグラフィーを用いて測定する(試
料濃度:0.5重量%、溶離液:テトラヒドロフラン、
流量:1ml/分、温度:40℃、カラム:GMHLX
/G3000HXL(東ソー(株)製)、標準試料:単
分散ポリスチレン)。なお、試料には樹脂粉末40mg
とテトラヒドロフラン10mlを20ml容のサンプル
管に入れ、ボールミルにて室温にて3時間攪拌後、メン
ブランフィルター(東洋濾紙(株)製、0.2μm穴
径)で濾過して調製したものを用いる。
ふた付きガラス瓶に樹脂粉体5g、ラジオライト「♯7
00」5g(昭和化学工業(株)製)及びクロロホルム
100mlを入れ、ボールミルにて25℃で5時間攪拌
した後、ラジオライト5gを均一に敷き詰めた濾紙(東
洋濾紙(株)製、No.2)で加圧濾過する。濾紙上の固形
物をクロロホルム100mlで2回洗浄し、乾燥させた
後、以下の式に従い不溶分率を算出する。
重量−ラジオライト10g)/5g×100
コー電子工業社製、DSC210)を用いて昇温速度1
0℃/分で測定した際に得られる吸熱ピークの頂点の温
度とする。
伝対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、
160℃で5時間反応させた後、200℃に昇温して1
時間反応させ、さらに8.3kPaにて1時間反応させ
た。得られた樹脂A〜K(結晶性ポリエステル)の軟化
点、融解熱の最大ピーク温度及びテトラヒドロフラン可
溶分の数平均分子量を表1に示す。
拌器及び熱伝対を装備した5リットル容の四つ口フラス
コに入れ、220℃で8時間反応させた後、8.3kP
aにて所定の軟化点に達するまでさらに反応させた。得
られた樹脂a〜k(非晶質ポリエステル)の軟化点、融
解熱の最大ピーク温度、ガラス転移点、原料中の芳香族
化合物の含有率及びクロロホルム不溶分率を表2に示
す。
部、カーボンブラック「モーガルL」(キャボットコー
ポレーション社製)5重量部、ポリプロピレンワックス
「ビスコール550P」(三洋化成社製、融点:120
℃)2重量部及び荷電制御剤「T−77」(保土谷化学
工業社製)1重量部をヘンシェルミキサーを用いて混合
した後、二軸押出機により溶融混練した。得られた溶融
混練物を、高速ジェットミル粉砕分級機「IDS−2
型」(日本ニューマティック社製)を用いて、重量平均
粒径が8μmとなるよう、粉砕、分級した。その際の粉
砕性を以下の評価基準に従って評価した。結果を表4に
示す。
る。 ×:粉砕途中に融着が生じ、連続粉砕が出来ない。
「R−972」(日本アエロジル社製)0.5重量部を
添加し、ヘンシェルミキサーで混合してトナーを得た。
を、またポリプロピレンワックスの代わりに、実施例1
6、17では、カルナウバワックス「カルナバワック
ス」(加藤洋行社輸入、融点:83.6℃)を、実施例
18ではフィッシャートロプッシュ「サゾールワックス
SP−105」(サゾール社製、融点:105℃)2重
量部を、それぞれ用いた以外は、実施例1と同様にし
て、粉砕性を評価し、トナーを得た。
コートフェライトキャリア(関東電化工業社製)96重
量部を混合して現像剤とした。ついで複写機「AR−5
05」(シャープ社製)を改造した装置(印字枚数:5
0枚/分)に、得られた現像剤を実装し、定着ローラー
の温度を90℃から240℃へと順次上昇させながら、
画像出しを行い、下記方法により最低定着温度及びホッ
トオフセット発生温度を測定した。結果を表4に示す。
砂消しゴムで、定着機を通して定着された画像を5往復
こすり、こする前後の光学反射密度を反射濃度計「RD
−915」(マクベス社製)を用いて測定し、両者の比
率(こすり後/こすり前)が最初に70%を越える定着
ローラーの温度を最低定着温度とする。
様の条件下で定着ローラーに送り、該白紙にトナー汚れ
が最初に生じる定着ローラーの温度をホットオフセット
発生温度とする。
環境条件下で24時間放置し、以下の評価基準に従っ
て、耐ブロッキング性を評価した。結果を表4に示す。 条件A:温度50℃、相対湿度50% 条件B:温度50℃、相対湿度90%
い。 △:条件Bのときのみブロッキングが見られる。 ×:いずれの条件下でもブロッキングが見られる。
コートフェライトキャリア(関東電化工業社製)96重
量部を混合して現像剤とした。ついで複写機「AR−5
05」(シャープ社製)を改造した装置(印字枚数:5
0枚/分)に、得られた現像剤を実装し、黒化率5%の
A4相当の原稿を30万枚連続印刷した。連続印刷の
際、1000枚印刷後(印刷初期)と連続印刷終了後
(耐刷後)に少量のトナーをサンプリングし、「q/m
メーター」(エッピング社製)にてトナーの帯電量を測
定するとともに、連続印刷終了後の感光体汚染を目視に
て判断した。結果を表4に示す。
は、最低定着温度が低く、耐オフセット性及び耐ブロッ
キング性のいずれにも優れており、かつ感光体汚染を生
じることなく耐刷後も優れた帯電性を維持できることが
分かる。これに対して、結晶性ポリエステルを多量に含
有した比較例1のトナーは、粉砕性が悪化し、また溶融
混練時の粘度が低く、荷電制御剤の分散不良が生じて十
分な帯電量が得られず、使用した単量体中の芳香族化合
物の含有量が少ない非晶質ポリエステルを含有した比較
例2のトナーは、樹脂同士の相溶性が高く、結晶性ポリ
エステルの一部が非晶化してしまうため、耐ブロッキン
グ性に欠け、感光体上にフィルミングが発生する。ま
た、結晶性ポリエステルの軟化点が低い比較例3のトナ
ーは、キャリア汚染は見られないものの、耐ブロッキン
グ性及び粉砕性が悪化し、耐刷後の帯電量の低下も著し
く、結晶性ポリエステルを含有せず、2種の非晶質ポリ
エステルを含有した比較例4のトナーは、低温定着性に
欠ける。
ト性、耐ブロッキング性及び粉砕性のいずれにも優れ、
かつ感光体汚染を生じることなく、長期にわたって優れ
た帯電量を維持することができる電子写真用トナーを提
供することが可能となった。
Claims (4)
- 【請求項1】 結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステ
ル及び/又は非晶質ポリエステルポリアミドとを主成分
とする結着樹脂を含有してなる電子写真用トナーであっ
て、前記結晶性ポリエステルが炭素数2〜6のジオール
を80モル%以上含有したアルコール成分とフマル酸を
80モル%以上含有したカルボン酸成分とを縮重合させ
て得られる、軟化点が85〜150℃の樹脂であり、前
記非晶質ポリエステル及び/又は非晶質ポリエステルポ
リアミドが芳香族化合物を50重量%以上含有した単量
体を縮重合させて得られる樹脂であり、前記非晶質ポリ
エステル及び/又は非晶質ポリエステルポリアミドに対
する前記結晶性ポリエステルの重量比〔結晶性ポリエス
テル/(非晶質ポリエステル及び/又は非晶質ポリエス
テルポリアミド)〕が1/99〜50/50である電子
写真用トナー。 - 【請求項2】 結晶性ポリエステルが3価以上の多価ア
ルコール及び3価以上の多価カルボン酸化合物からなる
群より選ばれた3価以上の単量体を0.1〜30モル%
含有した単量体を縮重合させて得られる樹脂である請求
項1記載の電子写真用トナー。 - 【請求項3】 非晶質ポリエステルの軟化点が70〜1
80℃、ガラス転移点が45〜80℃である請求項1又
は2記載の電子写真用トナー。 - 【請求項4】 結晶性ポリエステルの軟化点よりも、融
点が10℃以上低いワックスの少なくとも1種をさらに
含有してなる請求項1〜3いずれか記載の電子写真用ト
ナー。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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