JP3589447B2 - 電子写真用カラートナー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される静電潜像の現像に用いられるフルカラー等のカラー画像形成に有用な電子写真用カラートナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
カラートナーに要求される種々の特性のなかで、特に定着性の向上は透明性の向上につながる。そこで、色重ね時の混色性やOHPフィルム透過性等の分光透過特性の要求されるカラートナーでは定着性のさらなる改善が要望されている。
【0003】
例えば、結着樹脂として非晶質の樹脂を用いる場合、樹脂の分子量を下げることにより、定着性を向上させることができるが、樹脂のガラス転移点も低下するため、トナーの耐ブロッキング性が悪化する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、耐ブロッキング性を損なうことなく、優れた定着性を有するとともに、透明性及び粉砕性に優れ、感光体汚染を生じることなく、長期にわたって優れた帯電量を維持することができる電子写真用カラートナーを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、結晶性ポリエステルと非晶質樹脂とを主成分とする結着樹脂及び着色剤を含有してなる電子写真用カラートナーであって、前記結晶性ポリエステルが、軟化点とDSCによる融解温度の比(軟化点/融解温度)が0.9以上1.1未満であり、3価以上の多価アルコール及び3価以上の多価カルボン酸化合物からなる群より選ばれた3価以上の単量体を全アルコール成分100モルに対して0.1〜20モル含有した単量体を用いて縮重合させて得られた非線状結晶性ポリエステルであり、前記非晶質樹脂が式(I):
【0006】
【化2】
【0007】
(式中、Rは炭素数2又は3のアルキレン基、x及びyは正の数を示し、xとyの和は1〜16である)で表される化合物をアルコール成分中40モル%以上含有したアルコール成分を単量体の一つとして用いて得られる、ポリエステル、ポリエステルポリアミド及びポリエステル成分を含むハイブリッド樹脂からなる群より選ばれた1種以上の樹脂であり、前記非晶質樹脂に対する前記結晶性ポリエステルの重量比〔結晶性ポリエステル/非晶質樹脂〕が1/99〜50/50である電子写真用カラートナーに関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の電子写真用カラートナーは、結晶性ポリエステル(樹脂A)と非晶質樹脂(樹脂B)とを主成分とする結着樹脂を含有してなる。結着樹脂中の、結晶性ポリエステルと非晶質樹脂の総量は、50〜100重量%が好ましく、80〜100重量%がより好ましく、100重量%が特に好ましい。なお、結着樹脂中には、スチレン−アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン等の樹脂が適宜含有されていてもよい。
【0009】
樹脂Aとしての結晶性ポリエステルは、3価以上の多価アルコール及び3価以上の多価カルボン酸化合物からなる群より選ばれた3価以上の単量体を全アルコール成分100モルに対して0.1〜20モル含有した単量体を用いて縮重合させて得られる非線状結晶性ポリエステルである。このような、非線状、かつ結晶性のポリエステルは、非線状であることから、優れた強度を有し、かつ結晶性であることから、優れた定着性をも兼ね備えている。
【0010】
なお、本発明において、「非線状」とは、線状構造でなければよく、分岐構造であっても、架橋構造であってもよい。「結晶性」とは、軟化点とDSCによる融解温度の比(軟化点/融解温度)が0.9以上1.1未満、好ましくは0.98〜1.05であることをいい、また「非晶質」とは、軟化点と融解温度の比(軟化点/融解温度)が1.1〜4.0、好ましくは1.5〜3.0であることをいう。なお、融解温度は後述するように最大吸熱ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの間の最大傾斜を示す接線との交点の温度である。非晶質樹脂では、以下、同温度をガラス転移点と呼ぶ。
【0011】
本発明の非線状結晶性ポリエステルは、2価以上の多価アルコールからなるアルコール成分と、2価以上の多価カルボン酸化合物からなるカルボン酸成分とを含有した単量体を用いて得られるが、本発明では、非線状ポリエステルを形成するため、前記したように、3価以上の多価アルコール及び3価以上の多価カルボン酸化合物からなる群より選ばれた3価以上の単量体を、全アルコール成分100モルに対して、0.1〜20モル、好ましくは0.5〜15モル、より好ましくは1〜13モル含有した単量体を用いる。
【0012】
2価の多価アルコールとしては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、1,4−ブテンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられ、これらの中では、樹脂の軟化点及び結晶性の観点から、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等の炭素数2〜6のジオールが好ましく、α,ω−直鎖アルキレングリコールがより好ましく、1,4−ブタンジオールが特に好ましい。
【0013】
炭素数2〜6のジオールは、アルコール成分中、好ましくは50モル%以上、より好ましくは60〜80モル%、特に好ましくは80〜100モル%含有されていることが望ましい。
【0014】
3価以上の多価アルコールとしては、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられ、これらの中では樹脂の軟化点及び結晶性の観点からグリセリンが好ましい。
【0015】
また、2価の多価カルボン酸化合物としては、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸及びドデセニルコハク酸、オクチルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸等の脂肪族カルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族カルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式カルボン酸及びこれらの酸の無水物、アルキル(炭素数1〜3)エステル等の誘導体等が挙げられ、これらの中では樹脂の軟化点及び結晶性の観点から、脂肪族カルボン酸が好ましく、フマル酸がより好ましい。
【0016】
脂肪族カルボン酸は、カルボン酸成分中に、好ましくは70モル%以上、より好ましくは80〜100モル%含有されていることが望ましい。
【0017】
3価以上の多価カルボン酸化合物としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ (メチレンカルボキシル) メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸及びこれらの酸無水物、アルキル(炭素数1〜3)エステル等の誘導体等が挙げられ、これらの中では樹脂の軟化点及び結晶性の観点からトリメリット酸及びその酸無水物が好ましい。
【0018】
アルコール成分とカルボン酸成分は、不活性ガス雰囲気中にて、要すればエステル化触媒等を用いて、150〜250℃の温度で反応させること等により縮重合させることができる。
【0019】
非線状結晶性ポリエステルの軟化点は、好ましくは85〜140℃、より好ましくは100〜140℃、特に好ましくは100〜130℃である。また、非線状結晶性ポリエステルの融解温度は、好ましくは77〜140℃、より好ましくは90〜140℃、特に好ましくは100〜130℃である。
【0020】
非線状結晶性ポリエステルのテトラヒドロフラン可溶分の数平均分子量は、耐ブロッキング性及び定着性の観点から、500〜6000が好ましく、500〜1000がより好ましい。
【0021】
なお、結晶性ポリエステルが2種以上の樹脂からなる場合は、その少なくとも1種、好ましくはそのいずれもが以上に説明した結晶性ポリエステルであるのが望ましい。
【0022】
樹脂Bの非晶質樹脂は、式(I):
【0023】
【化3】
【0024】
(式中、Rは炭素数2又は3のアルキレン基、x及びyは正の数を示し、xとyの和は1〜16、好ましくは1.5〜5.0である)で表される化合物を40モル%以上含有したアルコール成分を単量体の一つとして用いて得られる、ポリエステル、ポリエステルポリアミド及びポリエステル成分を含むハイブリッド樹脂からなる群より選ばれた1種以上の樹脂である。
【0025】
樹脂Bとしての非晶質ポリエステルは、前記式(I)で化合物を含有した公知のアルコール成分と、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル等のカルボン酸成分を含有した単量体を用いて得られる。
【0026】
式(I)で表される化合物としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられる。また、他のアルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、又はそれらのアルキレン(炭素数2〜4)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられ、これらの1種以上を含有することが好ましい。
【0027】
式(I)で表される化合物のアルコール成分中の含有量は、40モル%以上、好ましくは60〜100モル%、より好ましくは80〜100モル%が望ましい。
【0028】
また、カルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸等のジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクチルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜8)エステル等が挙げられ、これらの1種以上を含有するものが好ましい。
【0029】
また、非晶質ポリエステルポリアミドは、前記のアルコール成分及びカルボン酸成分に加えてさらに、アミド成分を形成するために、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、キシリレンジアミン等のポリアミン、ε−カプロラクタム等のアミノカルボン酸類、プロパノールアミン等のアミノアルコール等が用いられ、これらの中ではヘキサメチレンジアミン及びε−カプロラクタムが好ましい。
【0030】
非晶質ポリエステル及び非晶質ポリエステルポリアミドも、結晶性ポリエステルと同様にして製造することができる。
【0031】
本発明における非晶質ハイブリッド樹脂とは、各々独立した反応経路を有する二つの重合系の樹脂の少なくとも一部が化学的に結合した構造をもつ樹脂組成物のことであり、本発明では、非晶質ハイブリッド樹脂は前記非晶質ポリエステルと同様に、式(I)で表される化合物をアルコール成分中40モル%以上含有した単量体を縮重合させて得られるポリエステル成分を有する。
【0032】
ハイブリッド樹脂は、例えば、特開平8−171231号公報に記載されているように、各々独立した反応経路を有する二つの重合系の原料モノマーの混合物を原料とし、要すれば一部の樹脂存在下、該二つの重合反応を行わせて得られる。
【0033】
前記二つの重合反応は、それぞれ縮重合系樹脂と付加重合系樹脂を生ずる反応であることが好ましい。縮重合系樹脂の代表例としては、ポリエステル、ポリエステル・ポリアミド等が挙げられ、これらの中ではポリエステルが好ましく、付加重合系樹脂の代表例としては、ラジカル重合反応により得られるビニル重合系樹脂が挙げられる。
【0034】
非晶質樹脂の軟化点は70〜180℃、好ましくは80〜150℃、ガラス転移点は50〜85℃、好ましくは50〜70℃であることが、それぞれ好ましい。
【0035】
なお、非晶質樹脂が2種以上の樹脂からなる場合は、その少なくとも1種、好ましくはそのいずれもが以上に説明した物性を有する非晶質樹脂であるのが望ましいが、定着性と耐ブロッキング性の両立の点からは、軟化点が70〜110℃の樹脂(樹脂a)と、軟化点が110〜180℃の樹脂(樹脂b)の混合物が好ましく、その配合比率(樹脂a/樹脂b)は、重量比で、30/70〜80/20が好ましい。
【0036】
非晶質樹脂に対する前記結晶性ポリエステルの重量比〔結晶性ポリエステル/非晶質樹脂〕は、耐ブロッキング性の観点から、1/99以上、粉砕性及びフィルミング防止の観点から、50/50以下であり、好ましくは5/95〜40/60、特に好ましくは10/90〜30/70である。なお、結晶性ポリエステル及び非晶質樹脂は、それぞれ単独の樹脂であってもよく、2種以上の樹脂の混合物であってもよい。
【0037】
着色剤としては、カラートナー用着色剤として用いられている染料、顔料等のすべてを使用することができ、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146 、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜10重量部が好ましい。
【0038】
本発明のカラートナーは、混練粉砕法等により得られる粉砕トナーが好ましく、例えば、結着樹脂、着色剤等をボールミル等の混合機で均一に混合した後、密閉式ニーダー又は1軸もしくは2軸の押出機等で溶融混練し、冷却、粉砕、分級して製造することができる。さらに、トナーの表面には、必要に応じて流動性向上剤等を添加してもよい。このようにして得られるトナーの体積平均粒子径は、好ましくは3〜15μmである。
【0039】
さらに、本発明のカラートナーには、荷電制御剤、離型剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、流動性向上剤、クリーニング性向上剤等の添加剤が、適宜含有されていてもよい。
【0040】
本発明の電子写真用カラートナーは、磁性体微粉末を含有するときは単独で現像剤として、また磁性体微粉末を含有しないときは非磁性一成分系現像剤として、もしくはキャリアと混合して二成分系現像剤として使用される。
【0041】
【実施例】
〔軟化点〕
高化式フローテスター((株)島津製作所製、CFT−500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルを押し出すようにし、これによりフローテスターのプランジャー降下量(流れ値)−温度曲線を描き、そのS字曲線の高さをhとするときh/2に対応する温度(樹脂の半分が流出した温度)を軟化点とする。
【0042】
〔融解温度及びガラス転移点〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却したサンプルを昇温速度10℃/分で測定した際に、最大吸熱ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度を融解温度又はガラス転移点として求める。
【0043】
〔テトラヒドロフラン可溶分の数平均分子量〕
ゲル浸透クロマトグラフィーを用いて測定する(試料濃度:0.5重量%、溶離液:テトラヒドロフラン、流量:1ml/分、温度:40℃、カラム:GMHLX/G3000HXL(東ソー(株)製)、標準試料:単分散ポリスチレン)。なお、試料には樹脂粉末40mgとテトラヒドロフラン10mlを20ml容のサンプル管に入れ、ボールミルにて室温にて3時間攪拌後、メンブランフィルター(東洋濾紙(株)製、0.2μm穴径)で濾過して調製したものを用いる。
【0044】
樹脂製造例1〔結晶性ポリエステルの製造例〕
表1に示す原料、酸化ジブチル錫1.5g及びハイドロキノン1.5gを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、160℃で5時間反応させた後、200℃に昇温して1時間反応させ、さらに8.3kPaにて1時間反応させた。得られた樹脂A〜Fの軟化点、融解温度及びテトラヒドロフラン可溶分の数平均分子量を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
樹脂製造例2〔非晶質ポリエステルの製造例〕
表2に示す原料、酸化ジブチル錫1.5g及びハイドロキノン1.5gを、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、220℃で8時間反応させた後、8.3kPaにて所定の軟化点に達するまでさらに反応させた。得られた樹脂a〜eの軟化点、ガラス転移点を表2に示す。
【0047】
樹脂製造例3〔非晶質ハイブリッド樹脂の製造例〕
表2に示す原料を、常法に従い、窒素雰囲気下、135℃で、次いで230℃に昇温して反応させ、軟化点が所定の温度に達したときに反応を終了した。得られた樹脂f、gの軟化点、ガラス転移点を表2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】
実施例1〜8及び比較例1〜4
結着樹脂として表3に示す結着樹脂の合計100重量部、C.I.ピグメント・レッド11 5重量部、ポリプロピレンワックス「ビスコール550P」(三洋化成社製)2重量部及び荷電制御剤「LR−147」(日本カーリット社製)1重量部をヘンシェルミキサーを用いて混合した後、二軸押出機により溶融混練した。得られた溶融混練物を、高速ジェットミル粉砕分級機「IDS−2型」(日本ニューマティック社製)を用いて、体積平均粒径が8μmとなるよう、粉砕、分級した。その際の粉砕性を以下の評価基準に従って評価した。結果を表4に示す。
【0050】
〔粉砕性の評価基準〕
○:全く問題なく体積平均粒径8μmの粉体が得られる。
×:粉砕途中に融着が生じ、連続粉砕が出来ない。
【0051】
得られた粉体100重量部に疎水性シリカ「R−972」(日本アエロジル社製)0.3重量部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合してトナーを得た。
【0052】
【表3】
【0053】
試験例1
トナー4重量部に対し、平均粒子径90μmのシリコンコートフェライトキャリア(関東電化工業社製)96重量部を混合して現像剤とした。ついで複写機「AR−505」(シャープ社製)を改造した装置(印字枚数:50枚/分)に、得られた現像剤を実装し、定着速度100m/秒、定着温度180℃で画像出しを行った。
【0054】
初期画像を、500gの荷重を載せた底面が15mm×7.5mmの砂消しゴムで5往復こすり、こする前後の光学反射密度を反射濃度計「RD−915」(マクベス社製)を用いて測定し、以下の評価基準に従って定着性を評価した。結果を表4に示す。
【0055】
〔評価基準〕
◎:光学反射密度の前後比が80%を超える
○:光学反射密度の前後比が70〜80%である
×:光学反射密度の前後比が70%未満である
【0056】
試験例2
画像電子学会チャートNo.22のOHPコピーを投影し、波長400〜70nmの範囲における分光透過率を測定し、以下の評価基準に従って透明性を評価した。結果を表4に示す。
【0057】
〔評価基準〕
◎:分光透過率の最大値と最小値の差が60%を超える
○:分光透過率の最大値と最小値の差が50〜60%である
×:分光透過率の最大値と最小値の差が50%未満である
【0058】
試験例3
トナー5.0gを、高さ12mm、半径30mmの円柱型のステンレス製容器に入れ、50℃で72時間放置後、30メッシュの篩いにかけ、通過したトナーの重量を測定し、以下の評価基準に従って耐ブロッキング性を評価した。結果を表4に示す。
【0059】
〔評価基準〕
◎:通過したトナーが90%を超える
○:通過したトナーが80〜90%である
×:通過したトナーが80%未満である
【0060】
試験例4
トナー4重量部に対し、平均粒子径90μmのシリコンコートフェライトキャリア(関東電化工業社製)96重量部を混合して現像剤とした。ついで複写機「AR−505」(シャープ社製)を改造した装置(印字枚数:50枚/分)に、得られた現像剤を実装し、黒化率5%のA4相当の原稿を30万枚連続印刷した。連続印刷の際、1000枚印刷後(印刷初期)と連続印刷終了後(耐刷後)に少量のトナーをサンプリングし、ブローオフ式帯電量測定装置を用いてトナーの帯電量を測定するとともに、連続印刷終了後の感光体汚染を目視にて判断した。結果を表4に示す。
【0061】
【表4】
【0062】
以上の結果から、実施例1〜8のトナーは、粉砕性、定着性、透明性及び耐ブロッキング性のいずれにも優れており、かつ感光体汚染を生じることなく耐刷後も優れた帯電性を維持できることが分かる。これに対して、結晶性ポリエステルを多量に含有した比較例1のトナーは、粉砕性が悪く、溶融粘度が低いため、荷電制御剤の分散不良による、帯電量の低下、フィルミングがみられる。低分子量の非晶質樹脂を用いた比較例2のトナーは、耐ブロッキング性が不良である。線状の結晶性ポリエステルを含有した比較例3のトナーは、粉砕性をはじめとする各種性能が不良である。比較例4のトナーは、非晶質樹脂のビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物の含有量が少なく、樹脂同志が相溶しやすいため、結晶性樹脂を配合する利点が減少し、ブロッキング、感光体汚染が発生している。
【0063】
【発明の効果】
本発明により、耐ブロッキング性を損なうことなく、優れた定着性を有するとともに、透明性及び粉砕性に優れ、感光体汚染を生じることなく、長期にわたって優れた帯電量を維持することができるフルカラー等のカラー画像形成に有用な電子写真用カラートナーを提供することが可能となった。
Claims (4)
- 結晶性ポリエステルと非晶質樹脂とを主成分とする結着樹脂及び着色剤を含有してなる電子写真用カラートナーであって、前記結晶性ポリエステルが、軟化点とDSCによる融解温度の比(軟化点/融解温度)が0.9以上1.1未満であり、3価以上の多価アルコール及び3価以上の多価カルボン酸化合物からなる群より選ばれた3価以上の単量体を全アルコール成分100モルに対して0.1〜20モル含有した単量体を用いて縮重合させて得られた非線状結晶性ポリエステルであり、前記非晶質樹脂が式(I):
(式中、Rは炭素数2又は3のアルキレン基、x及びyは正の数を示し、xとyの和は1〜16である)で表される化合物をアルコール成分中40モル%以上含有したアルコール成分を単量体の一つとして用いて得られる、ポリエステル、ポリエステルポリアミド及びポリエステル成分を含むハイブリッド樹脂からなる群より選ばれた1種以上の樹脂であり、前記非晶質樹脂に対する前記結晶性ポリエステルの重量比〔結晶性ポリエステル/非晶質樹脂〕が1/99〜50/50である電子写真用カラートナー。 - 非線状結晶性ポリエステルが炭素数2〜6のジオールを50モル%以上含有したアルコール成分と脂肪族カルボン酸を70モル%以上含有したカルボン酸成分とを縮重合させて得られる樹脂である請求項1記載の電子写真用カラートナー。
- 非線状結晶性ポリエステルの軟化点が85〜140℃である請求項1又は2記載の電子写真用カラートナー。
- 非晶質樹脂の軟化点が70〜180℃、ガラス転移点が50〜85℃である請求項1〜3いずれか記載の電子写真用カラートナー。
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