ここで、添付図面に図示される代表的な実施形態が詳細に説明される。以下の説明は、これらの実施形態を1つの好ましい実施形態に限定することを意図するものではないことを理解されたい。反対に、以下の説明は、添付の特許請求の範囲により定義される記載された実施形態の趣旨及び範囲に含むことができるような、代替形態、修正形態及び均等物を包含することを意図している。
本明細書の実施形態は、一般に、無線通信システム及び技法を使用して物理的及び/又は地理的に位置特定することができる、小型のバッテリ式タグ、パック、又は便利なサイズ及び形状の他のオブジェクトなどのデバイスを対象とする。例えば、タグは、スマートフォンなどの別の電子デバイスによって検出可能な無線信号又はビーコンを発するアンテナを含むことができる。検出された無線信号を使用して(及び飛行時間、受信信号強度インジケーション、三角測量などの位置特定技法を使用して)、スマートフォンはまた、スマートフォンに対するタグの位置を決定することもでき、GPSからのスマートフォンの絶対位置を使用して、タグの絶対位置を決定することも可能であり得る。本明細書の実施形態はまた、タグ、スマートフォン、コンピュータ、及び他のデバイスを含み(又はこれによって定義され)、タグの位置特定並びに多数の他の特徴及び機能を容易にするネットワーク環境全体にも関連する。
タグの位置を知ることにより、広範囲の位置ベースの使用事例が可能になる。例えば、タグは、物理的な鍵のセット、財布、バックパック、衣類、又は他の好適なオブジェクト若しくは個人的な特性のアイテムなどの、ポータブルオブジェクトの位置を追跡するために使用することができる。したがって、ポータブルオブジェクトが紛失されるか又置き忘れられた場合、ユーザは、自分のスマートフォン、タブレット、又は他の好適なデバイスを使用してポータブルオブジェクトを見つけることが可能であり得る。タグはまた、デバイスがタグに対して特定の近接及び/又は配向内にあるときに、コンピューティングデバイス(例えば、スマートフォン)上で何らかのアクションをトリガするために使用することもできる。例えば、タグは、個人がロビーに入ると、そのスマートフォンがそのタグの閾値距離内にあることを検出することができ、その結果、構築物のマップがスマートフォン上に自動的に表示されるように、建造物のロビー内に位置付けることができる。特に、本明細書に記載されているデバイス及び技法は、高い正確度で距離、配置、位置、及び/又は配向の決定を可能にする。例えば、スマートフォンは、3フィート以内の精度、及び更には1フィート以下以内の正確度までタグの位置を決定することが可能であり得る。
本明細書に記載されるように、物理的オブジェクトを追跡するために使用されるタグは、所有者が紛失した、置き忘れた、又は盗難されたオブジェクトを見つけるのを助けるために、鍵、財布、又は財布などのオブジェクトに取り付けることができる小型の便利な形状のデバイスとすることができる。タグは、様々な条件及び環境を通じて信頼できる使用を確実にする、堅牢な構造設計を特徴とすることができる。例えば、タグは、防水性、又は少なくとも防滴性とすることができ、タグの通常使用から生じる衝撃、落下事象、又は他の一般的な外傷に耐えることができる。一部には、ガラスカバー、ディスプレイ、ハウジング内の開口部、外部可動部品などのいくつかの種類の構成要素がないことによって、タグの頑丈さを促進することができる。
タグは、バッテリ、センサ、無線通信システム、並びに可聴出力及び/又は触覚出力を生成することができる1つ以上の出力デバイスを含むことができる。無線通信システムによって、特に、無線信号を分析してタグの距離、配置、位置、及び/又は配向を高い正確度で決定する他のデバイス(例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータなど)に無線信号を送信するタグによって、位置特定機能を提供することができる。本明細書で使用するとき、位置特定は、タグ又は他の無線位置特定可能デバイスの1つ以上の空間パラメータを決定することを指す。空間パラメータは、絶対空間内又は別のオブジェクトに対するその距離、位置、所在、及び/又は向きの一態様を定義するオブジェクトのパラメータを含む。例えば、空間パラメータは、オブジェクト間の距離、特定の地形内の位置(例えば、緯度及び経度座標)、1つのオブジェクトから別のオブジェクトを指す単位ベクトル、3次元空間内のオブジェクトの配向(角度位置又は姿勢とも呼ばれる)などのパラメータを含むことができる。
タグの出力デバイスはまた、ユーザが、音及び/又は触覚出力を発することによって、紛失したタグを見つけるのに役立ち得る。タグはまた、ユーザがタグの動作を制御又は変更することを可能にする入力デバイスを含むことができる。更に、タグは、ユーザの特性(又はタグ保持具若しくはアクセサリ)にタグを容易に付着させることを可能にする形状及びフォームファクタを有し得る。
本明細書に記載されるように、タグは、複数のモードのうちのいずれかで動作することができる。通常動作モードにおいては、例えば、タグは、電力を節約し、1つ以上の他のデバイスとの瞬間的又は断続的な通信を(例えば、無線ビーコン信号を送信することによって)確立することができる。通信は、位置を確認するように機能することができ、タグの状態又は位置に関する何らかの情報を交換することができる。このようにして、タグは、その位置及び/又はステータスによって、他のデバイス(例えば、ユーザのスマートフォン)を、本質的に定期的に更新することができる。場合によっては、タグからの断続的通信は、他のデバイスのための無線信号を送信するが、他のデバイスからの情報を一切受信しないなどの、一方向通信であってもよい。
タグはまた、紛失モードにおいて動作することができる。紛失モードは、タグと1つ以上の他のデバイス(例えば、ユーザのスマートフォン)との間の予期せぬ通信の損失に応じてトリガすることができ、これは、もはやユーザがタグを身近に所持していないこと、又は、タグがユーザのすぐ近くにないことを示すことができる。紛失モードはまた、ユーザが、ホストシステム又はサービスにタグを紛失したものとして報告するによってトリガすることができる。本明細書に記載されるように、タグが紛失モードにあるとき、タグは、情報をユーザに中継し戻すために、第三者デバイス(例えば、タグの所有者以外の個人のデバイス)を使用するように適合することができる。第三者デバイスがタグとユーザとの間で情報を中継するために使用されるとき、通信は、ユーザのプライバシー及びセキュリティを確保するのを助けるために、安全確保及び/又は暗号化された通信を使用することができる。
場合によっては、タグに過渡的に近接して位置する第三者デバイスが、ユーザに情報を中継し戻すためのメッシュネットワーク又はアドホックネットワークとして動作することができる。ユーザに送信されるか又は他の様態で利用可能にされる情報は、タグ及び/又は第三者デバイスのうちの1つ以上の推定位置を含む暗号化データを含むことができる。安全確保された通信は、ユーザが、第三者デバイスによって生成された位置データを使用してタグを位置特定することも可能にしながら、様々な第三者デバイスの匿名性を維持するように、ユーザによって復号することができる。
前述の実施例は、スマートフォンがタグの位置を決定することを可能にするための、スマートフォンと通信するタグを主に説明しているが、これは1つの例示的な使用事例に過ぎない。より広範には、タグの配置、位置、配向、又は他の空間的パラメータが、タグと通信するように構成された任意のデバイスによって決定可能であり得る。例示的なデバイスは、スマートフォン、タブレット、ラップトップコンピュータ、無線ルータ、デスクトップコンピューティングデバイス、ホームオートメーションシステムなどを含む。場合によっては、ユーザの自宅などの環境が、複数のこれらのデバイスを含むことができ、各デバイスはタグと通信し、タグの位置を決定すること、及び/又はタグの位置(又は配向などの他の空間パラメータ)の記録を維持することができる。更に、本明細書に記載されるように、これらのデバイスは、サーバ又は他のデータベースをタグの位置によって更新することができる。ユーザがタグの範囲外にある場合であっても、ユーザがサーバ又はデータベースに問い合わせることによってタグの位置を決定することが可能であり得るため、これによって、紛失したタグを位置特定する能力を改善することができる。例えば、ユーザが自身の鍵を家に置きっぱなしにした場合、ユーザの自宅のデスクトップコンピュータは、鍵に取り付けられたタグと定期的に通信しており(又は他の様態で信号を受信しており)、タグの位置によってサーバを更新していることができる。ユーザは、このとき、ユーザが離れており、自身のスマートフォンによってタグと直接通信することができない場合であっても、サーバからタグの現在位置を単純に要求することができる。本明細書では、更なる例示的な使用事例及びデバイスの詳細が記載される。ユーザの自宅環境の外部では、ユーザに関連付けられていない他のデバイス(例えば、他の人々のスマートフォン)が、タグと通信して(又は他の様態でタグから信号を受信し)、タグの位置によってサーバを安全かつ匿名的に更新することができる。例えば、ユーザの自宅環境の外側には、タグの位置を安全にかつ匿名的に報告することができる数十万又は更には数百万個のデバイスが存在し得る。信号を受信するか、又はタグと通信する(例えば、Bluetoothを介して)のに十分にタグに近いこれらの多数のデバイスのうちのいずれかが、タグの位置によってサーバを安全にかつ匿名的に更新することができる。このようにして、タグと通信するか、又はタグから信号を受信することができる多数のデバイスは、多数の個々のタグの位置を連続的に(かつプライベートに)監視し、更新することができる、ロバストな多冗長デバイス位置中継ネットワークを形成する。
図1は、タグ100を物理的及び/又は地理的に位置特定するために使用され得る例示的なシステムを示す。システムは、複数のデバイスがシステム内の他のデバイスに関する位置情報を報告及び受信するために通信する、クラウドベースのサービス又は他のホストサービスによって、部分的に促進され得る。デバイス(例えば、無線位置特定可能タグ、電話、ラップトップ、タブレット、無線ヘッドホンなど)とクラウドベースのサービスとの間の動作リンクは、システムがシステム内のデバイスのロバストな位置特定を提供することを可能にし得る。例えば、システム内のデバイスは、デバイスがクラウドベースのサービスと通信して、システム内のタグ及び他のデバイスの位置データの報告及び受信の両方を行うことを可能にするために、クラウドベースのサービスによって登録することができる。図1の様々なデバイス間の通信及び協働により、タグ及びデバイスの位置を決定することにより、図1に示されるシステムは、本明細書ではデバイス位置中継ネットワークとして定義することができ、及び/又は、そのようなものとして参照することができる。
デバイス位置中継ネットワークは、ユーザのデバイスの位置の決定を容易にするため、ユーザの位置及び他の情報のセキュリティ及びプライバシーの維持が最も重要である。したがって、暗号化及び匿名化スキームを使用して、データを安全確保し、それを認可されていないデバイス又は個人による位置データへのアクセスを防止することができる。このように、位置情報は、ネットワーク内の様々なデバイスに関連付けられた位置データ又は他の慎重に扱うべき若しくはプライベートなデータを暴露することなく、デバイス位置中継ネットワークによって安全に取り扱うことができる。例えば、スマートフォンなどのデバイスは、クラウドベースのサービスへの、及びそれからの暗号化位置レポートの送信及び受信を容易にし、ユーザがネットワーク内の他のデバイスの位置を見ることを可能にする(そうすることが認可されている場合)ソフトウェアを実行することができる。クラウドベースのサービスはまた、様々なデバイス間で暗号鍵(例えば、公開鍵)の通過を渡して、認可されていないユーザ(クラウドサービス自体を含む)がユーザの機器の位置情報にアクセスしてしまうリスクを伴わずに、それらのデバイスのユーザがユーザの(又はユーザのデバイスの)位置を安全に共有することを可能にすることを容易にし得る。
図1に戻ると、タグ100は、タグがそれらのデバイスに物理的に近接している(例えば、超広帯域又はBluetoothなどの無線通信プロトコルの範囲内にある)ときに、デバイス102(例えば、モバイル電話、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、無線アクセスポイント、デジタルアシスタント)と無線通信するように構成することができる。デバイス102は、タグ100の位置(及び/又は他の空間パラメータ)を決定し、タグの位置(及び/又は他の空間パラメータ)を表示すること及び/又はリモートサービスに報告することができる。
デバイス102のうちの1つ以上は、タグの所有者に関連付けることができる。例えば、デバイス102のうちの1つ以上は、タグ所有者の電話、デジタルアシスタント、ラップトップ又はデスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータなどであってもよい。そのような場合、タグ100と同じユーザ又は所有者に関連付けられたデバイス102が、タグ100の位置をユーザに直接表示することができる。タグ100(又はタグが取り付けられているオブジェクト)が紛失されるか、又はユーザの自宅の外側に置き忘れられた場合などの他の事例において、デバイス102は、ユーザによって所有又は制御されていない他のデバイスであってもよく、又はそれを含んでもよい。例えば、このようなデバイスは、タグから信号を受信するか、又はタグと何らかの形態の無線通信を確立する任意のデバイスを含むことができ、またサーバ104(又はネットワークアクセス可能サービスに関連付けられた任意のデバイス)と通信して、タグの位置を含む暗号化された匿名のレポートを報告することもできる。このようなデバイスは、タグの所有者と関係のない個人の電話、タブレットコンピュータ、ウォッチ、又はラップトップコンピュータを含んでもよい。本明細書で使用するとき、タグの「所有者」とは、タグを制御、管理、監督、運用、リース、所有、又は他の様態で権限を付与する個人又はエンティティを指し、タグの法的所有権を有する個人に必ずしも限定されない。
タグ自体は、サーバ104に直接通信してその位置を報告することができない場合があり、実際には、GPS又は自身の絶対位置を独立して決定するための他のシステムを欠く場合があるため、その位置を認識することさえできない場合がある。しかしながら、タグ100と通信するデバイスは、タグ100の位置を報告するためにサーバ104に通信することが可能であり得る。例えば、電話、コンピュータ、及びタブレットなどのデバイスは、タグと通信するか、又は他の様態でタグの存在を検出することができ、これらのデバイスは、匿名で、タグの位置(及び任意選択的にタグの識別子、及び時間などの任意の他の情報)をサーバ104に(例えば、ネットワーク101を介して)報告することができる。デバイス102がタグの位置を報告することに加えて、デバイス102自体がタグとして作用し、サーバ104に自身の位置を報告してもよく、他のデバイス102の位置もサーバ104に報告することができる。
図1は、いくつかのデバイス102及び単一のタグ100を示しているが、この図は、タグ及びデバイスの著しく大規模なネットワークのごく一部のみを表し得る。実際に、モバイル電話、タブレットコンピュータなどは至る所にあるため、デバイス位置中継ネットワーク全体は、多くのタグ及びデバイスの位置を追跡するために使用することができる高密度アドホック又はメッシュ型ネットワークであり得る。例えば、都市環境において、タグの配置及び/又は位置を安全にかつ匿名的に報告することができる数十万又は更には数百万個のデバイスが存在し得る。このようにして、デバイス及びタグは、多数のデバイスは、非常に多くのデバイスの位置を連続的に(かつプライベートに)監視し、更新することができる、ロバストな多冗長デバイス位置中継ネットワークを形成する。
場合によっては、デバイスは、タグの推定位置として自身の位置を使用する。例えば、デバイスがBluetoothを介してタグに接続することができる場合、タグは、デバイスの約30フィート(又はBluetooth通信のパラメータに応じて別の距離)以内にあると仮定することができる。したがって、例えば、デバイスは、タグの位置を、ユーザのデバイスを中心とした、タグに通信するために使用される無線通信プロトコルの推定範囲に対応する半径を有する領域として報告することができる。他の場合には、デバイスは、タグの位置をより高い正確度で決定又は推定することができる。例えば、デバイスは、飛行時間(TOF)、到来角(AOA)、到来時間差(TDOA)、受信信号強度インジケーション(RSSI)、三角測量、合成開口、及び/又は任意の他の好適な技法を使用して、ユーザのデバイスに対するタグの位置を決定することができる。これらの位置特定技術は、タグからの超広帯域信号を使用することができ、これにより、デバイスは、タグを高い正確度で(例えば、タグの実際の位置の1フィート以内に)位置付けることを可能にし得る。タグと別のデバイスとの間の距離、別のデバイスに対するタグの配置、タグの位置、及びタグの配向などのタグの空間パラメータを決定する技法は、図2D~図2Eに関連してより詳細に説明される。
タグの存在を検出するデバイスから送信される位置レポートは、タグの所有者のみがタグの位置を最終的に見ることができることを保証するために、公開-秘密鍵暗号化方式(例えば、図2A~図2Cに示す)を使用して暗号化することができる。例えば、タグが紛失した場合、偶然タグの近傍にあったデバイスが、タグの所有者と関連付けられていない場合であっても、タグを検出し、タグから公開鍵を受信することができる(図2B)。タグを検出するデバイスは、その特定のタグが紛失したと報告されているか否かを判定するために、サーバ104に問い合わせることができる。そうである場合(又は、デバイスが紛失したと報告されていない場合であっても、タグ及び/若しくはデバイスが暗号化位置レポートを送信するように構成されている場合)、デバイスは、タグの位置を決定し、公開鍵を使用してタグの位置(及び任意選択的に他の情報)を暗号化し、暗号化位置レポートをサーバ104に提出する(図2B)。デバイスはまた、タグが紛失されたと報告されたことを示すメッセージなどの情報をタグに送信することができる。これにより、タグに、その動作の1つ若しくは複数の態様を変更させるか、又は複数の動作モードのうちの1つをトリガさせることができる。例えば、タグの紛失が報告されたことが検出されると、タグは、タグがビーコン(以下に説明する)を送信する頻度を変更し、その近距離無線通信アンテナに関連付けられたメッセージを変更し、省電力モードに入り、又はタグの何らかの他の機能若しくは動作を変更することができる。
紛失したタグの所有者は、公開鍵を使用して、(例えば、ネットワーク101と同じネットワーク又は異なるネットワークであり得るネットワーク103を介して)公開鍵を使用して暗号化された位置レポートがないかについて、サーバ104に問い合わせることができる。公開鍵に関連付けられた位置レポートが存在する場合、所有者は、暗号化位置レポートを受信し、秘密鍵を使用して、位置レポートを復号してタグの位置(又は推定位置)を決定することができる(図2C)。次いで、所有者は、その位置に移動し、タグ及びタグが取り付けられているか又は関連付けられている任意のオブジェクト(例えば、バックパック、ラップトップコンピュータ、コート、財布など)を探すように試みることができる。
タグは、周期的な無線ビーコン信号を送信することによって、近くのデバイスと通信することができる。Bluetooth通信プロトコル、超広帯域通信プロトコル、又は任意の他の好適なプロトコルを使用して送信され得る無線ビーコン信号は、そのプロトコルを監視している(例えば、そのプロトコルを介して通信を受信している)任意のデバイスによって検出可能であり得る。本明細書で単に「ビーコン信号」又は「ビーコン」とも称される無線ビーコン信号は、任意の好適な頻度で送信することができ、特定の頻度は、タグのモードに少なくとも部分的に依存し得る。例えば、タグが初期化モード又はペアリングモードにあるとき、ビーコンは、第1の頻度で送信することができ、タグが紛失モードにあるとき(例えば、デバイス位置中継ネットワークに紛失されたと報告されており、そのステータスがタグに提供されている)場合、ビーコンは第2の頻度で送信することができ、タグが通常モード又は非紛失モードにあるとき、ビーコンは第3の頻度で送信することができる。一部の場合には、第1の頻度は第2の頻度よりも大きく、第2の頻度は第3の頻度よりも大きい。他の場合には、第1の頻度と第2の頻度とは、実質的に等しく、第3の頻度よりも大きい。特定の一例として、第1の頻度は、毎秒1つのビーコン信号(又はより頻繁)であってもよく、第2の頻度は、毎分1つのビーコン信号と毎秒1つのビーコン信号との間であってもよく、第3の頻度は、毎分1つのビーコン信号(又はより低頻度)であってもよい。本明細書で使用するとき、ビーコン信号は、好適な通信プロトコルの広告パケット、又は任意の他の好適な無線データ伝送パケット若しくは信号に対応し得る。
ビーコンは、タグの公開鍵、及び任意選択的にタグ識別子、最後に報告された位置、別のデバイスへの最後の直接接続からの時間などの他の情報を含むことができる。場合によっては、ビーコン及び任意選択の追加情報は、別個の通信チャネル、プロトコルなどを使用して、他のデバイスに送信される。例えば、タグは、超広帯域無線機を使用してビーコン信号を送信し、Bluetoothを介して公開鍵などの他の情報を送信することができる。当然ながら、異なる通信チャネル又はプロトコルに対する情報タイプの他の割り当ても可能である。
無線ビーコン信号は、デバイスに、位置レポートをリモートサーバに送信させるように構成することができる。例えば、タグは、モバイル電話、タブレット又はラップトップコンピュータなどの外部デバイスに無線ビーコン信号を送信することができる。タグはまた、公開暗号鍵をデバイスに送信することができる。公開暗号鍵は、ビーコン信号に含めることができ、又は異なるメッセージ若しくは通信プロトコルを介してタグからデバイスに提供することができる。ビーコン信号の受信に応じて、デバイスは、(本明細書に記載されるような位置特定技法を使用して)無線ビーコン信号に少なくとも部分的に基づいて、無線モジュールの位置を決定することができる。デバイスは、公開暗号鍵を使用して、無線モジュールの位置を含む暗号化位置レポートを作成し、暗号化位置レポートをリモートサーバ(例えば、サーバ104)に無線で送信することができる。このようにして、タグは、タグの正確な最新の位置がタグの所有者に利用可能となるように、位置レポートが継続的に生成されるようにすることができる。
公開-秘密鍵暗号化スキームは、タグを匿名化し、個人又はオブジェクトを追跡するための努力を防止するための他の技術を含むことができる。例えば、鍵ペアは、タグが常に同じ公開鍵を有しない(したがって、タグがその公開鍵によって追跡される可能性を低減する)ように、アルゴリズムに従って反復することができる。代替的に又は付加的に、タグは、すべて同じ秘密鍵によって復号することができる複数の公開鍵を記憶してもよく、複数の公開鍵のうちの新しい公開鍵に周期的に変更することができる。
上述のように、タグはまた、所有者が近く(例えば、300フィート、100フィート、30フィートなど、タグ及び別のデバイスが通信することを可能にする無線通信範囲内)に来ると、より容易に位置特定されることを可能にする様々なシステムを含むことができる。例えば、タグは、スピーカ又は他の可聴出力システムを含むことができる。タグの所有者は、所有者がその後タグを見つけるために使用することができる可聴出力を生成するために、(例えば、Bluetooth及び/又は超広帯域プロトコルを介して)無線でタグに命令することができる。別の例として、タグは、超広帯域(UWB)無線機を含むことができ、所有者のデバイスはまた、1つ以上のUWB無線機を含むことができる。所有者のデバイスは、タグによって発信されるUWB位置特定信号を使用してタグの配置及び/若しくは位置を推定すること、並びに/又は所有者をタグに誘導することが可能であり得る。例えば、所有者のデバイス上のユーザインターフェースは、ユーザをタグの位置に向ける矢印又は他のインジケータを表示することができる。矢印又は他のインジケータは、デバイスに対するタグの配置、及び、タグに対するデバイスの配向に基づいて連続的に更新するライブビューであってもよい。下記の図140~図141Bは、ユーザをタグに視覚的に誘導する例示的なユーザインターフェースを示す。
タグが紛失されていない場合であっても、デバイス位置中継ネットワークを使用して、他の位置サービスを提供することができる。例えば、タグの位置報告は、タグが紛失されていない場合であってもタグに近接するデバイスによって提供され得る。ユーザの自宅では、例えば、ユーザのコンピュータ、電話、デジタルアシスタント、又は任意の他の好適なデバイスは、サーバ104に、ユーザのタグの位置レポートを定期的に提供することができる。このようなレポートを使用して、ユーザが自身のオブジェクトの位置を経時的に追跡し、パターン又は習慣などを識別することを可能にすることができる。同様の位置情報及び/又は位置レポートはまた、ユーザに関連付けられた他のデバイス(例えば、ユーザのラップトップコンピュータ、電話など)に提供することができる。このようにして、ユーザのデバイスの多くの位置は、ユーザにアクセス可能であり得る。
電話、ラップトップなどのユーザのデバイスの位置特定は、様々な方法で達成され得る。例えば、タグは、単純にそのようなデバイスに取り付けることができ、したがってタグの位置特定機能を活用して、タグが取り付けられているデバイスの位置を追跡することができる。代替的に又は付加的に、デバイスは、本明細書に記載されるタグと同じ又は類似の機能を提供する内蔵ハードウェアを含むことができる。したがって、取り付けられた外部タグを有せずとも、例えば、紛失したラップトップは、同じ又は類似のシステムを使用し、デバイス位置中継ネットワークを活用して、ラップトップが本明細書に記載されるタグと同じ方法で位置特定されることを可能にすることができる。構成要素を含むことができ、及び/又は本明細書に記載されるタグの機能を提供することができる(ただし、タグと同じ物理構造を有しない)例示的なデバイスは、限定ではないが、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、電話(例えば、モバイル電話、従来のコードレス電話)、タブレットコンピュータ、ウォッチ、[Questel T4]ヘッドホン、ウェアラブル電子デバイス、コンピュータ記憶デバイス(例えば、USBドライブ、ポータブルハードドライブ、メモリカードなど)、カメラ、遠隔制御装置、玩具、無線車キー/キーフォブ、ウォッチ[Questel T5]、懐中電灯、救急設備(例えば、自動電子除細動器)、車、オートバイ、スマートホームデバイス、ヘッドマウントディスプレイ、及びコンピュータ周縁機器(例えば、マウス、トラックパッド、キーボード)を含む。
タグはまた、モバイル電話などのデバイスと相互作用して、それらのデバイスに特定のアクションを行わせるように構成することができる。例えば、タグは、命令、要求、又は他の好適な通信をデバイスに送信することができ、命令、要求、又は通信の受信に応じて、デバイスは、関連付けられたディスプレイ上にメッセージを表示すること、暗号化位置レポートを送信するなどのアクションをとることができる。
タグは、様々な種類のアクションを行うように遠隔デバイスをトリガすることができ、様々な種類の条件又はイベントが、アクションをトリガすることができる。場合によっては、タグがデバイスの閾距離内にあると決定されると、デバイスが特定の動作を行う。例えば、タグ及び/又はデバイス(例えば、モバイル電話)は、協働して、本明細書に記載されるように、タグとデバイスとの間の距離を決定することができる。距離が閾値を満たす場合(例えば、デバイスがタグの閾距離内にある場合)、タグはデバイスにアクションを行わせることができる。デバイスによって行われる特定のアクションは、タグによって指定することができる。例えば、距離閾値が満たされているという判定に応じて、タグは、デバイスに、デバイスの画面上にグラフィックオブジェクトを表示するよう指示することができる。例えば、距離閾値が満たされているという判定に応じて、タグは、デバイスに、メッセージを別のデバイス又はシステムに送信又は中継するように指示することができる。具体的には、タグは、デバイスに、位置レポートをサーバ(例えば、サーバ104)に送信するように、又はタグの所有者にメッセージ(例えば、タグが発見されたことを示す、及び/又はタグの位置を提供するメッセージ)が送信されるようにするように指示することができる。タグは、本明細書に記載されるように、デバイスに他の種類のアクションも行わせることができる。
タグによってデバイスに送信される指示は、デバイスによって行うことができ、又はデバイスによって無視することができる。例えば、デバイスの所有者は、タグから発信されるいくつかの命令又はすべての命令にオプトイン又はオプトアウトすることができる。他の設定、ユーザ選好、又は他の基準を使用して、デバイスが、タグから受信される命令に応答するか、又はそれに基づいて任意のアクションを行うかを判定することもできる。このようにして、ユーザは、それらのデバイスが様々なタグからの命令に応答する程度を選択することができる。場合によっては、ユーザは、すべてのタグ関連通信からオプトアウトすることができる。
タグが、グラフィックオブジェクトがデバイスのスクリーン上に表示されることをトリガする場合、タグは、タグの利用可能な無線通信システムのうちの1つを介して、グラフィックオブジェクトの内容をデバイスに送信することができる。より詳細には、タグは、その内蔵メモリにメッセージを記憶することができ、条件又はイベントが満たされた(例えば、タグ及びデバイスが閾距離内にある)とき、タグはメッセージをデバイスに送信することができる。タグからメッセージを受信すると、デバイスは、デバイスの画面上にメッセージを表示することができる。特定の例として、スーツケースなどのオブジェクトに関連付けられているタグについては、タグは、「あなたの近くにスーツケースがあります。スーツケースを空港の遺失物係に返し、報酬を受け取って下さい」という要求を有するメッセージを記憶することができる。タグはまた、デバイスに、紛失したアイテム(又はタグがあると推定される場所)の写真を撮るようにデバイスのユーザに促し、デバイスのユーザから、写真をタグの所有者に送信する(例えば、デバイス位置中継ネットワークを介して)許可を要求するように指示することもできる。タグはまた、デバイスにアイテムの位置を表示させるか、又は、デバイスのユーザが紛失したアイテムの位置を特定するのを支援するための拡張現実アプリケーションを開始するオプションを表示させる指示をデバイスに送信することもできる。別の例として、美術館内の絵画などのより静的なタイプのオブジェクトに関連付けられているタグに関して、タグは、「あなたの近くにモナリザがあります。世界で最も有名なこの絵画の説明については、ここをクリックして下さい」というメッセージを記憶する(及び、適切な場合にデバイスに送信する)ことができる。メッセージの特定の内容は、タグの所有者又はオペレータによってカスタマイズすることができる。
他の場合には、メッセージの内容はデバイス上に記憶することができ、タグは、デバイス上に表示されるメッセージの識別子を送信することができる。例えば、デバイスは、「あなたの近くに紛失品があります。最寄りの遺失物係に報告して下さい」という「紛失品」メッセージを記憶することができ、タグは、デバイスが「紛失品」メッセージを表示すべきであることを示す命令を送信することができる。デバイスは複数のメッセージを記憶することができ、タグからの指示は、表示されるメッセージの一意の識別子を含むことができる。
タグは、様々な異なる条件又はイベントに基づいてリモートデバイス上でアクションをトリガするように構成することができる。上記の例では、タグは、デバイスがタグに一定程度近接していることに基づいて、デバイスにアクション(例えば、グラフィック情報の表示、位置レポートの送信)を行わせる。他の例示的な条件又はイベントは、例えば、デバイスがタグからの一定の距離を超えていること、タグが静止位置から動かされていること、タグのバッテリレベルなどを含む。
更に、タグが他のデバイス上でトリガする特定の動作又はイベント、及び、それらの動作をトリガする条件は、タグの動作モード又はステータスに依存し得る。例えば、「非紛失」状態又は条件にあるタグは、近くのデバイスに一切の情報を表示させないことができる(ただし、近隣のデバイスに、暗号化位置レポートを送信させることができる)。したがって、タグが第1のモード(例えば、「非紛失)モード[Questel T6]にあるとの判定に応じて、タグは、外部デバイスにメッセージを表示させないことができる(及び、暗号化位置レポートを送信させることができる)。しかしながら、タグが「紛失」状態又はモードに遷移した場合、タグは、タグが返されるのを支援するために、特定のメッセージ(タグによって送信される)を表示するように近くのデバイスをトリガすることを試行することができる。したがって、タグが第2のモード(例えば、「紛失」モード)にあるとの判定に応じて、タグは、外部デバイスにメッセージを表示させること、及び/又は、上述したような他の潜在的なアクションを実施させることができる。代替的に又は付加的に、タグが紛失モードにあるとき、リモートデバイスに位置レポートを送信するようにより頻繁に指示することができる。
タグはまた、その無線範囲内のデバイスのサブセットのみにアクションをトリガするように構成することができる。例えば、タグは、タグの無線範囲よりも小さくてもよい特定の距離閾値内のデバイスに対する動作のみをトリガすることができる。このようにして、タグは、タグが有用であるのに十分に近接し得る選択された少数のデバイスのみにアクションを指示することができる。別の例として、タグは、所与の時間窓に対する特定の数のアクションに限定され得る。より具体的には、タグは、毎分1つのデバイスに「紛失」メッセージを出現させるように制限され得る。更に別の例として、タグは、特定のタイプのデバイス、又は、特定の権限を有するデバイスに対してのみ、イベントをトリガするように構成することができる。より具体的には、タグは、信頼できるソース(例えば、警察、空港の従業員、タグ所有者の友人又は親戚など)によって検証可能に制御されるデバイス上にのみ出現するように、「紛失」メッセージをトリガするように構成され得る。いくつかの動作モードにおいては、タグは、通信(例えば、ブロードキャスト)することができるすべてのデバイスに対して特定のアクションをトリガするように構成することができる。
タグの所有者又はオペレータは、タグが近くのデバイスに対してトリガすべきアクション、及び、タグがそのようなアクションをトリガさせる特定の条件を正確に選択することができる。所有者又はオペレータはまた、特定のアクション及び条件をタグの特定のモード(例えば、「紛失」モード、「非紛失」モード、「紛失しているが、位置又はステータスをブロードキャストしない」モード、「低バッテリ」モード)に結びつけることができる。したがって、タグは、タグの所有者によって高度にカスタマイズ可能であり得、タグが様々な可能な機能を実行し、様々なユーザ選択可能な方法で他のデバイスと相互作用することを可能にする。
ユーザの所有物の位置情報の機密性に起因して、本システムは、不正な個人が別の人物の特性の位置を追跡できないようにするために、高度な暗号化及びプライバシースキームを使用することができる。図2A~2Cは、デバイス位置中継ネットワークのコンテキストにおけるユーザの位置データのプライバシーを確保するために使用され得る例示的な公開-秘密鍵暗号化システムを示す。図2Aに示すように、タグ100及びユーザのスマートフォン106は、公開-秘密鍵ペアが生成される又は他の方法でアクセス若しくは取得される初期化プロセスを実行し得る。公開鍵200(ロックとして表される)は、タグ100と共有されてもよく、ユーザのスマートフォン106は、秘密鍵202を記憶し得る。
図2Bを参照すると、前述のように、タグ100がオブジェクト(例えば、ユーザの鍵)の位置を追跡するために配備されるとき、タグ100は他のデバイス102と通信して、他のデバイス102が暗号化位置レポートをサーバ104に送信することを可能にし得る。より具体的には、タグ100及び別のデバイス102が(例えば、Bluetooth及び/又はUWBを介して)無線通信に十分に近接しているとき、タグ100は、公開鍵200を近隣のデバイス102に通信することができる。図2Bに示されるように、3つのデバイス102-1、102-2、及び102-3は、タグ100と通信するためにタグに十分に近接していてもよい(例えば、それらを運ぶ人がタグ100の近くを歩行又は移動したため)。デバイス102-1がタグ100と通信するとき、タグ100は、デバイス102-1に公開鍵200を提供することができる。デバイス102-1は、デバイスの独自の位置(例えば、デバイス102-1に搭載のGPSからの)を使用してタグ100の位置を判定又は推定してもよく、任意選択的に、デバイス102-1に対するタグ100の位置(例えば、デバイス102-1からタグ100までの距離、方位、及び高度)を判定する1つ以上の位置特定技術を使用して判定又は推定することができる。次いで、デバイス102-1は、公開鍵200を使用して、タグ100の位置を、任意選択的に他の情報(例えば、タグ識別子、時間など)と共に、暗号化位置レポート204-1に暗号化する。次いで、暗号化位置レポート204-1は、ネットワーク101を介してサーバ104に提供される。デバイス102-2及び102-3(並びに、ここで図2Bに示される追加のデバイス)は同様に、タグ100から受信した公開鍵200を使用して位置レポート204-2、204-3を暗号化し、それらをサーバ104に送信することができる。(タグ100が、無線通信サービスが利用できない位置にある場合、デバイス102は、暗号化位置レポートを記憶し、サービスが利用可能になるとサーバ104にそれらをアップロードすることができる。)
位置レポート204は、公開-秘密鍵ペアの公開鍵200を使用して暗号化されるため、秘密鍵202を所有する個人又はデバイスのみが、位置レポート204を解読することができ、それにより、ユーザのプロパティの位置のセキュリティ及びプライバシーを維持するのに役立つ。更に、デバイス102は、それが発生していることをデバイス102のユーザに警告することなく、報告機能を実行するように構成されてもよい。したがって、失われたオブジェクトを通り過ぎて歩行する人のデバイス102は、失われたオブジェクトが近くにあることをその所有者が知っていなくても、失われたオブジェクトの位置レポートを送信することができる。また、デバイス102は、タグ100の所有者に関連付けられていないものとして本明細書に記載され得るが、デバイス102のうちのいくつか又はすべてがタグ100の所有者によって所有又は制御されている場合でも、同じ暗号化及び位置報告技術が使用されてもよい。例えば、図2Bは、ユーザの自宅環境を表してもよく、デバイス102は、ユーザの自宅内のデバイスであってもよい。例えば、デバイス102-1は、ユーザのデスクトップコンピュータであってもよく、デバイス102-2はホームオートメーションシステムであってもよく、デバイス102-3はラップトップコンピュータであってもよい。これらのデバイスは、ユーザがレポートにアクセスして失われたオブジェクトを自分の自宅で見つける(又は他の位置ベースの機能を実行する)ことができるように、サーバ104に暗号化位置レポート204を送信することができる。
図2Cは、認可されたデバイス(例えば、デバイス106)が、暗号化位置レポート204からタグ100の位置にどのようにアクセスすることができるかを示す。具体的には、デバイス106は、ユーザのコマンドにおいて、又はトリガイベント若しくは周期的更新に基づいて自動的に、タグ100の位置報告のためにサーバ104に問い合わせることができる。このクエリは、公開鍵200をデバイス106からサーバ104に送信することを含み得る。特に、公開鍵200は、位置レポートを解読することができない場合があるが、公開鍵200を使用してどの位置レポートを暗号化したかを識別することができる。
デバイス106からのクエリに応じて、及び任意選択的に、デバイス106が位置レポートを受信することを許可されたことを認証した後に、サーバ104は、暗号化位置レポート204をデバイス106に提供する。次いで、デバイスは、秘密鍵202を使用して位置レポート204を復号し、タグ100の報告された位置(例えば、位置A、位置B、位置C)を読み取ることができる。デバイス106は、マップ上の報告された位置を示すことができ、報告された位置へのユーザの現在の位置からの方向を提供することができる。更に、デバイス106がUWBなどの無線通信プロトコルの範囲内にある場合、デバイス106は、ユーザをタグ100に直接導く指示インターフェース(例えば、実世界環境の画像上に重ねられた矢印を示す方向を有する)を表示し得る。例示的な方向指示インターフェースが本明細書に記載される。
他の技術もまた、ユーザがサーバ104から位置レポートにアクセスすることを容易にするために使用されてもよい。例えば、一部の場合には、デバイス106は、暗号化位置レポート204、並びに他の暗号化位置レポート(例えば、他のタグの)、又は他の暗号化された情報を含み得る、サーバ104からの暗号化された情報を要求及び/又は受信することができる。特に、ユーザは、ユーザの公開鍵を使用して元々暗号化されていない位置レポート又は情報を復号することができないため、ユーザの秘密鍵によって復号可能でない任意の暗号化位置レポートは、暗号化されたままであり、デバイス106によって廃棄され得る。デバイス106がその位置レポート204よりも多くのデータを受信する場合、デバイス106及び/又はサーバ104は、様々な方法でデバイス106に送信される特定の情報を選択し得る。例えば、サーバ104は、その上に記憶された暗号化位置レポートのすべてを送信することができ、公開鍵200を使用して暗号化されていない任意のものは、デバイス106によって廃棄されてもよい。他の場合には、サーバ104は、その暗号化位置レポートのサブセットを選択して、デバイス106に送信する。例えば、サブセットは、ある特定の時間ウインドウで作成された位置レポートに対応してもよい(例えば、サーバ104は、タグ100がデバイス106との直接的なピアツーピア通信の最後にあるときに1時間以内に送信されたすべての暗号化位置レポートを送信してもよい)、あるいはサブセットは、位置レポートに関連付けられたある特定の地理的領域において作成された位置レポートに対応してもよい(例えば、サーバ104は、タグ100がデバイス106との直接的なピアツーピア通信の最後にある州又は市で作成されたすべての暗号化位置レポートを送信することができる)。他の基準、及び基準の組み合わせも企図される。
本明細書に記載されるように、無線位置特定可能タグの位置特定は、信号を別のデバイス(例えば、スマートフォン)に送信するタグを含んでもよく、他のデバイスがタグの空間パラメータを決定することを可能にする。空間パラメータは、距離、向き、位置、及び/又は場所を含んでもよい。
本明細書で使用するとき、「距離」は、2つの点(例えば、電子デバイス、他のオブジェクト、基準点など)が互いにどのくらい離れているかの測定値を指してもよく、2つの点の間の空間を通る最短の可能な経路の長さを指し得る。
本明細書で使用するとき、用語「向き」は、別の電子デバイス(例えば、別のタグ又はスマートフォン)、他の対象地点、又は基準フレームに対する電子デバイス(例えば、タグ)の姿勢又は角度位置を指し得る。向きは、現在の配置から基準配置へと回転するのに必要な1つ以上の軸の周りの回転に関して指定されてもよい。向きの例示的な手段としては、オイラー角、テイトブライアン角(例えば、ヨー、ピッチ、及びロール)、配向ベクトル、配向行列などを挙げることができる。
本明細書で使用するとき、電子デバイスの「位置」又は「相対位置」は、別のデバイス、オブジェクト、又は基準点に対する電子デバイスの位置関係を指してもよく、1つのオブジェクトから別のオブジェクトへの方向を示す方向ベクトルと組み合わせた、2つのオブジェクトの間の距離として、表現され得る。
本明細書で使用するとき、「場所」は、電子デバイス、他のオブジェクト、又は対象地点が位置する、地球の表面上又は他の場所の点などの地理的地点を指してもよく、地理的座標系(例えば、緯度及び経度)に関して、又は別の地理的地点若しくは対象地点に対する位置に関して指定され得る。
広くは、2つ以上の電子デバイス間で送信される無線信号(例えば、無線周波数信号)を分析して、空間パラメータを決定することができる。本明細書で使用するとき、「空間パラメータ」は、それが占有する空間内の電子デバイスの配置に関する情報を指し得る。電子デバイスの空間パラメータは、電子デバイスと対象地点(例えば、別のデバイス、オブジェクト、基準点など)との間の距離、電子デバイスの向き、及び電子デバイスの位置の任意の組み合わせを含み得るが、これらに限定されない。本明細書で使用するとき、「位置特定」は、電子デバイスの1つ以上の空間パラメータを決定することを指し得る。
電子デバイスの空間パラメータを決定するために使用される無線信号は、超広帯域(UWB)信号を含み得る。本明細書で使用するとき、「UWB信号」は、(例えば、500MHzを超える又は中心キャリア周波数の20%より大きい帯域幅を有する)無線スペクトルの大部分にわたって送信される信号を指し得る。位置特定を実行するためにUWB信号を使用することは、本明細書では「UWB位置特定」と称され得る。
本明細書に記載の無線位置特定可能タグなどの電子デバイス(又は本明細書に記載されるタグの機能を組み込む他のデバイス)は、UWB信号を送信するように構成された送信デバイス、UWB信号を検出するように構成された受信デバイス、又はその両方として構成されてもよい。各デバイスは、UWB信号を送信及び/又は検出する1つ以上のアンテナを含み得る。送信デバイスによって送信されるUWB信号は、送信デバイスからすべての方向又は1つ以上の方向に伝搬し、送信された信号は、1つ以上の受信デバイスによって検出されてもよい。電子デバイスの空間パラメータを決定するために使用されるUWB信号は、パルスとして送信されてもよい。本明細書で使用するとき、「パルス」は、ベースライン値への急速な復帰が後に続く、ベースライン値からより高い値又はより低い値への信号の振幅の急速な過渡的変化を指し得る。
図2Dを参照すると、前述のように、UWB信号(本明細書ではビーコン信号とも称され得る)を使用して、2つの電子デバイス間の距離Dを判定することができる。具体的には、UWB信号を使用して、受信デバイス(例えば、スマートフォン)と送信デバイス210(例えば、本明細書に記載のタグ100)との間の距離を判定することができる。前述のように、受信デバイスと送信デバイスとの間の距離は、受信デバイスと送信デバイスとが互いにどのくらい離れているかの測定値を指し得、受信デバイスと送信デバイスとの間の空間を通る最短の可能な経路の長さを指し得る。
受信デバイス206a(又は受信デバイスに動作可能に結合されたデバイス)は、受信デバイス206aのアンテナ208によって検出されたUWB信号パルスを分析して、受信デバイス206aとUWB信号パルスを送信した送信デバイス210との間の距離Dを判定することができる。具体的には、受信デバイス206aは、UWB信号パルスの飛行時間(TOF)を決定し、信号パルスの伝搬速度(例えば、光の速度)をTOFに乗算して、送信デバイス210と受信デバイス206aとの間の距離Dを判定又は推定することができる。本明細書で使用するとき、UWB信号パルスは、ビーコン信号又はビーコン信号の一部分であってもよい。
TOFは、送信時間(すなわち、信号が送信された時間)と信号が検出された時間(到着時間(TOA)とも呼ばれる)を算出することによって決定することができる。送信時間は、検出されたUWB信号パルスに含まれてもよく、別個の送信の一部として送信されてもよく、又は送信デバイス210と受信デバイス206aとの間の以前に実行された同期プロセスの結果として知られてもよい。
距離を判定するためにUWB信号を使用することは、TOA及び/又はTOFを判定する際の精度の向上を含む多数の利点をもたらすことができる。一例として、UWB信号は、他の信号よりも短い波長を有してもよく、これにより、信号が検出され得る時間範囲を低減することができる。これにより、TOA及びTOFを判定する際の誤差が低減され、その結果、より正確な距離推定がもたらされる。
単一の信号は、複数の受信デバイス及び/又は単一の受信デバイス(例えば、スマートフォン)の複数のアンテナによって検出されてもよく、信号は、前述のように使用されて、送信デバイス210とそれぞれの受信デバイス又はアンテナとの間の距離を判定することができる。更に、異なる送信デバイス(例えば、タグ)からの複数の信号は、単一の受信デバイスによって検出されてもよく、信号は、上記のように使用されて、受信デバイスと各送信デバイスとの間の距離を判定することができる。
前述のように、UWB信号は、対象地点(例えば、電子デバイス、オブジェクト、基準点など)に対する電子デバイスの向きを判定するために使用されてもよい。図2Eを参照すると、UWB信号を使用して、送信デバイス210(例えば、タグ100)に対する受信デバイス206b(例えば、スマートフォン)の向きを判定することができる。本明細書で使用するとき、「向き」という用語は、別の電子デバイス、他の対象地点、又は基準フレームに対する電子デバイスの姿勢又は角度位置を指し得る。向きは、現在の配置から基準配置へと回転するのに必要な1つ以上の軸の周りの回転に関して指定されてもよい。向きの例示的な尺度としては、オイラー角、テイトブライアン角(例えば、ヨー、ピッチ、及びロール)、配向ベクトル、配向行列などを挙げることができる。対象地点に対する電子デバイスの向きはまた、電子デバイスに対する対象地点への方向として考えることができる。
受信デバイス206b(又は受信デバイスに動作可能に結合されたデバイス)は、受信デバイス206bの複数のアンテナによって検出されたUWB信号パルスを分析して、UWB信号パルスを送信した送信デバイス210(例えば、タグ100)に対する受信デバイス206bの向きを判定することができる。前述のように、受信デバイスは、複数のアンテナを含むことができる。一例として、図2Eに示すように、受信デバイス206bは、3つ以上のアンテナ、例えば、受信デバイス206b上に又は内部に配置されたアンテナ208a、208b、208c、を含むことができる。受信デバイス206bは、前述のように、各アンテナと送信デバイス210との間の距離d1、d2、d3を判定することができる。距離d1、d2、d3間の差は、送信デバイスに対する受信デバイス206bの向きを示し得る。判定された距離d1、d2、d3及びアンテナ間の既知の分離距離s1、s2、s3を使用して、受信デバイス206bから送信デバイス210まで延在するベクトルVを決定することができる。ベクトルVは、受信デバイス206と送信デバイス210との間の距離、及び受信デバイス206bの基準ベクトル(例えば、3つのアンテナによって共有される平面に垂直なベクトル、又は3つのアンテナに対して固定された任意の他のベクトル)に対するベクトルVの方向に関して表すことができる。ベクトルVの方向は、送信デバイス210に対する受信デバイス206aの向きを説明することができる。
一部の場合には、送信デバイス210に対する受信デバイス206bの向き(又はその逆)は、距離d1、d2、d3を判定することとは独立して判定することができる。受信デバイス206bは、受信デバイス206bの3つの別個のアンテナ208a、208b、208cへの同じUWB信号パルスの到着時間差(TDOA)を判定することによって、受信デバイス206bから送信デバイス210への(又は送信デバイス210から受信デバイス206bへの)方向を判定することができる。UWB信号パルスのTDOAは、第1のアンテナ(例えば、アンテナ208a)における信号の到着時間と、第2のアンテナ(例えば、アンテナ208b)における信号の到着時間との間の対時間差として判定することができる。1つ以上の対時間差が判定されてもよく、受信デバイス206bから送信デバイス210への方向を判定するために使用されてもよく、上記のように、送信デバイス210に対する受信デバイス206bの向きを説明することができる。三角測量法、到着位相差(PDOA)、及びハイブリッドTDOA/PDOA方法を含む、方向及び向きを判定する他の方法もまた使用され得る。
受信デバイス206bと送信デバイス210との間の距離、及び受信デバイス206bの相対的な向きは、送信デバイス210に対する受信206bデバイスの位置を定義することができる。本明細書で使用するとき、電子デバイスの「位置」又は「相対位置」は、別のデバイス、オブジェクト、又は基準点に対する電子デバイスの位置関係を指してもよく、1つのオブジェクトから別のオブジェクトへの方向を示す方向ベクトルと組み合わせた、2つのオブジェクトの間の距離(例えば、受信デバイス206bと送信デバイス210との間の距離、及び受信デバイス206bから送信デバイス210への方向を示す方向ベクトル)として表され得る。例えば、図2EのベクトルVは、送信デバイス210及び受信デバイス206bの相対位置を表し得る。
様々な実施形態では、UWB位置特定を使用して判定された電子デバイスに関する情報(例えば、前述の空間パラメータ)を、様々なソースからの他の情報と組み合わせて、空間パラメータを決定することができる。電子デバイスは、空間パラメータを決定するために使用され得る空間パラメータ又はデータを決定する1つ以上のセンサ又はデバイスを含むことができ、及び/又はそれに動作可能に結合されてもよい。センサ及びデバイスの例としては、磁力計、ジャイロスコープ、加速度計、光センサ、カメラ、全地球測位システム(GPS)受信機などが挙げられる。
一例として、電子デバイス(例えば、スマートフォン)は、電子デバイスの位置を判定するように構成されたGPS受信機を含み得る、又はそれに動作可能に結合され得る。前述のように、本明細書で使用するとき、「位置」は、地球の表面上の又は他の位置などの電子デバイスが配置されている地理的地点を指してもよく、地理的座標系(例えば、緯度及び経度)に関して、又は別の地理的地点若しくは対象地点に対する位置に関して指定されてもよい。受信デバイスに対する送信デバイス(例えば、タグ)の位置は、前述のようにUWB位置特定を使用して決定され得る。送信デバイスの位置は、GPSを使用して判定された受信デバイスの位置、及びUWB位置特定を使用して判定された受信デバイスに対する送信デバイスの位置を使用して判定することができる。
別の例として、電子デバイスは、地球に対する電子デバイスの向きを判定するために使用され得る磁力計又は加速度計を含むか、又はそれに動作可能に結合されてもよい。例えば、磁力計を使用して、磁北又は別の既知の磁束源に対する電子デバイスの向きを判定することができる。同様に、加速度計を使用して、(例えば、地球の表面に対して内側への)重力加速度の方向に対する電子デバイスの向きを判定することができる。受信デバイスに対する受信デバイスから送信デバイスへの方向は、前述のようにUWB位置特定を使用して決定することができる。地球又は別の既知の対象地点に対する送信デバイスへの受信デバイスからの方向は、磁力計又は加速度計を使用して判定される地球に対する電子デバイスの向きをUWB位置特定を使用して判定された受信デバイスに対する受信デバイスから送信デバイスへの方向と組み合わせることによって、判定され得る。
一部の場合には、UWB信号を送信及び検出するために同じアンテナ(単数又は複数)が使用される。一部の場合には、UWB信号を送信するために使用されるアンテナは、UWB信号を検出するために使用されるアンテナとは異なる。アンテナは、送信される信号を生成する及び/又は検出された信号を処理するために使用され得る1つ以上の送信機、受信機、処理ユニットなどに動作可能に結合されてもよい。
送信デバイス210の位置はまた、受信デバイス206cが複数の異なる位置にあるときに、受信デバイス206cと送信デバイス210との間の距離を判定することによって、受信デバイス206cによって判定することもできる。このプロセスは、複数の車載アンテナの使用及び送信デバイス210からのパルスのTDOA分析なしに、送信デバイス210の位置を三角測量する。図2Fは、この技術(合成開口と呼ばれることがある)を使用して送信デバイス210の位置がどのように判定されるかを示す。
前述のように、送信デバイス210は、アンテナ208dによって検出可能なパルス(例えば、UWB信号パルス)を発することができ、受信デバイス206cは、(例えば、TOFを使用して)パルスを分析して、受信デバイス206cから送信デバイス210までの距離を判定することができる。図2Fに示すように、送信デバイスの位置を判定するために、受信デバイス206cは、受信デバイス206cが複数の位置(例えば、L1、L2、及びL3)にあるときに、送信デバイス210への複数の距離(例えば、距離d4、d5、及びd6)を判定することができる。位置L1、L2、及びL3における受信デバイス206cの位置は既知である(車載GPS、加速度計、及び/又は他の測位システムによって判定されるものとして)ため、受信デバイス206cと送信デバイス210との間の距離も既知であるため、受信デバイス206cは、三角測量を使用して、送信デバイス210の位置L4を判定することができる。更に、搭載磁力計、加速度計、及び/又は他のシステムを使用して、受信デバイス206cは、送信デバイス210の判定された位置に対するそれらの向きを判定することができる。送信デバイス210の位置と共に、送信デバイス210に対する受信デバイス206cの向きは、送信デバイス210の空間パラメータの完全な補完を提供して、本明細書に記載される機能を容易にする。
図2Fに記載のプロセスを参照すると、受信デバイス206cが受信デバイス206cと送信デバイス210との間の少なくとも3つの距離測定値を判定すると、送信デバイスの位置を判定することができる。一部の場合には、送信デバイス210の位置が少なくとも3つの距離測定値を使用して確立されると、受信デバイス206cは、受信デバイス206cの追加の位置で、より多くの距離測定を実行することができる。これらの後続の測定は、送信デバイス210の判定された位置を精緻化及び/又は更新するために、あるいは他の方法で位置判定の精度を改善するために使用され得る。
前述のように、無線位置特定可能タグは、鍵、バックパック、ハンドバッグなどのオブジェクトに容易に取り付けることができる小型デバイスの形態をとることができる。広義には、タグは、丈夫で、防水性があり(例えば、国際進入保護規格によるIP66、IP67、又はIP68)、ポータブルな小さいサイズ(例えば、約3インチ未満、約2インチ未満、約1インチ未満の直径を有する)を有し得る。タグはまた、音響及び触覚出力システム、並びに任意選択的に入力システム(例えば、ボタンのような入力)を有し得る。タグはまた、容易かつ便利に交換され得るバッテリを含んでもよく、水、ちり、及び他の汚染物質に対して密封されてもよい。
図3A~3Cは、本明細書に記載される概念に従って、無線位置特定可能タグ300の例を示す。タグ300は、タグ100の実施形態であってもよく、構成要素のいずれか又はすべてを含んでもよく、タグ100(又は本明細書に記載される任意の他の無線位置特定可能タグ又はデバイス)の機能のいずれか又はすべてを提供し得る。簡潔にするために、それらの詳細はここでは繰り返さない。
図3Aは、タグ300の上面図を示し、図3Bは、図3Aのタグ300の側面図を示し、図3Cは、タグ300の側面分解組立図を示す。図3Cに示すように、タグ300は、本体部分302と、取り外し可能な底部ハウジング部材304と、取り外し可能な及び/又は交換可能なバッテリ306とを含み得る。底部ハウジング部材304は、バッテリドア又はバッテリカバーと称されることもあり、底部ハウジング部材304を押圧し、本体部分302に対してそれをねじることによって、取り外すことができ、それによって、底部ハウジング部材304を本体部分302に固定する1つ以上のラッチ、クリップ、アーム、又は他の機構を係合解除することによって、除去されてもよい。様々な構成のハウジング部材及び係合機構が、バッテリを取り外して交換することができるように、また、バッテリキャビティが破片、水、又は他の汚染物質の侵入に対して安全に保護され、密封されたままであるように、タグ300のバッテリキャビティへのアクセスを可能にするために使用されてもよい。ハウジング部材を保護するための更なる例示的構成が、本明細書に記載される。一緒に、上部及び底部ハウジング部材は、タグのハウジング(エンクロージャとも称され得る)を画定する(又は少なくとも部分的に画定する)ことができる。
タグ300はまた、タグ300をバックパック、財布、及びハンドバッグなどの他のオブジェクトに、及び/又はタグ300を受容するように適合された専用アクセサリに直接取り付けること及び保持することを容易にするハウジング間隙301を画定し得る。ハウジング間隙301は、本体部分302と底部ハウジング部材(バッテリドア)304との間に画定された間隙又はチャネルであってもよい。ハウジング間隙301は、タグ300の全周の周りに延在してもよく、又はタグ300の周囲に部分的にのみ延在し得る。タグが正方形などの円形以外の形状を有する場合、それらのタグは、アクセサリへの取り付けを容易にするために、ハウジング間隙301に外観及び/又は機能が類似したハウジング間隙を有し得る。ハウジング間隙はまた、本明細書に記載されるように、本体部分及び底部ハウジング部材以外のハウジング部材の間に形成されてもよい。一部の場合には、ハウジング間隙は、単一のハウジング部材(例えば、本体部分に形成された溝又は凹部)によって画定されてもよい。タグに取り付けるための付属品、及びタグを他のオブジェクトに取り付けるための付属品としては、例えば、ストラップ、キーフォブ、ラニヤード、ベルト、荷物タグなどを挙げることができる。いくつかの例示的なアクセサリについては、図69A~128に関連して本明細書で説明される。
図4は、例示的な無線位置特定可能タグ400の断面図である。タグ400は、タグ100又はタグ300の実施形態であってもよく、構成要素のいずれか又はすべてを含んでもよく、タグ100(又は本明細書に記載される任意の他の無線位置特定可能タグ又はデバイス)の機能のいずれか又はすべてを提供し得る。タグ400に含まれ得る様々なハードウェア要素の例については、図144に関連して下記で説明する。簡潔にするために、それらの詳細はここでは繰り返さない。
タグ400は、上部ハウジング部材402、オーディオシステム404、アンテナアセンブリ406、回路基板408、フレーム部材410、バッテリ416、及び底部ハウジング部材412(バッテリドアとも称され得る)を含む。上部ハウジング部材402、オーディオシステム404、アンテナアセンブリ406、回路基板408、及びフレーム部材410はすべて、本体部分302(図3A~3C)などの本体部分の一部であってもよく、又は本体部分302などの本体部分を画定し得る。
上部ハウジング部材402は、タグ400の上部外面と、上部外面と反対側の内側面とを画定し得る。上部ハウジング部材402はまた、タグ400の側部外面の一部又は全部を画定してもよく、側部外面は、上部外面の周辺部の周りに延在する(図3A~3Bに関してより詳細に示されるように)。バッテリドアとしても動作することができ、バッテリドアと称され得る底部ハウジング部材412は、タグ400の底部外面を画定し得る。図に示すように、底部ハウジング部材412はまた、外部側面の一部を画定する。上部及び底部ハウジング部材402、412は、タグ400の外面全体を実質的に画定するように互いに係合してもよく、上部ハウジング部材402と底部ハウジング部材412との間に実質的に防水のシールを画定し得る。上部及び底部ハウジング部材402、412はまた、タグ400の内部容積を画定し得る。
オーディオシステム404は、ユーザがタグ400の位置を特定するのを助けるために使用され得るオーディオ出力を生成するように構成されてもよい。例えば、ユーザが、失われたタグ400を見つけようと(それにより、失われたタグに取り付けられた又はそれに関連付けられた任意のオブジェクトを見つけようと)試みている場合、ユーザは、スマートフォンを使用して、ビープ音又は他の可聴音(例えば、一定のトーン、歌など)を生成するようにタグ400に無線で命じることができる。次いで、ユーザは、可聴音を聞くことによってタグ400を見つけようと試みることができる。オーディオシステム404は、ボイスコイルスピーカ、圧電スピーカなどの音を生成する任意の好適な構成要素又はシステムであってもよい。例示的なオーディオシステムが、本明細書で説明される。
一部の場合には、オーディオシステム404は、スピーカのダイヤフラム又はコーンのような上部ハウジング部材402の一部分を移動させることによってオーディオ出力を生成する。例えば、オーディオシステム404又はその一部分は、上部ハウジング部材402の内側面に取り付けられて、上部ハウジング部材402を屈曲、変形、ないしは他の方法で移動させてオーディオ出力を生成させる、上部ハウジング部材402に力を直接印加することができる。上部ハウジング部材402の移動を容易にするために、上部ハウジング部材402は、タグ400の他の構成要素に固定されていない又は他の方法で静止させられていない、可動領域又は部分を有し得る。可動領域は、約100Hz~約10000Hzの範囲のオーディオ出力を可能にする又は促進するように構成されてもよい。オーディオシステム404はまた、上部ハウジング部材402の可動領域を移動させることによって触覚出力又は触知出力を生成するように構成されてもよい。より具体的には、オーディオシステム404は、上部ハウジング部材402を移動させて音声を生成することができるので、オーディオシステム404は、ユーザが自分の手又は他の身体部分で感じることができる触覚又は触知出力を生成するように動作させられ得る。一部の場合には、触覚又は触知応答は、可聴出力とは異なる場合があるが、触覚出力は可聴出力であってもよく、可聴出力は触知的に検出可能な振動を伴ってもよい。
タグ400のアンテナアセンブリ406は、アンテナアセンブリ406のアンテナフレームに取り付けられた又はそれと他の方法で一体化された1つ以上のアンテナを有し得る。例えば、アンテナアセンブリ406は、近距離無線通信プロトコル(例えば、ISO/IEC14443、ISO/IEC18092、ISO/IEC21481)、UWBプロトコル、Bluetooth(例えば、IEEE802.15)、WiFi(例えば、IEEE802.11)、セルラープロトコルなどのための別個の(及び/又は共用の)アンテナを含んでもよい。一部の場合には、アンテナの一部又はすべては、アンテナアセンブリ406のアンテナフレーム(例えば、単一のモノリシックアンテナフレーム構成要素)と一体である。例えば、アンテナは、アンテナがアンテナフレームの材料に少なくとも部分的に組み込まれるように、アンテナアセンブリ406のアンテナフレームの材料とインサート成形することができる。他の場合には、アンテナ材料(例えば、金属)は、レーザ直接構造化を使用して形成及び/又は印加されてもよく、それにより、レーザビームがアンテナフレームの材料上に方向付けられて、めっき(例えば、電気めっき)又は他の堆積動作を使用して次に金属化される領域を形成する。アンテナアセンブリ406上にアンテナを取り付ける又は形成する他の技術もまた、使用することができる。アンテナアセンブリ406のアンテナフレームは、ガラス繊維強化ポリマー又は任意の他の好適な材料で形成されてもよく、又はこれを含んでもよい。
回路基板408は、基板を含んでもよく、一般にタグ400の電気的及び/又は計算機能を実行するプロセッサ、メモリ、及び他の回路要素を含んでもよい。回路基板408はまた、タグ400の様々な電気構成要素を電気的に結合する導電体及び/又は電気的相互配線を含んでもよい。回路基板408はまた、タグ400のバッテリ又は他の電源に接触するバッテリコネクタを含むか、又はそれに結合されてもよい。回路基板408は、タグ400のアンテナアセンブリ406及び/又はフレーム部材410に取り付けられてもよい。
フレーム部材410は、タグ400の他の構成要素が取り付けられた支持構造体として機能し得る。例えば、上部ハウジング部材402、アンテナアセンブリ406、オーディオシステム404、回路基板408、及び底部ハウジング部材412はすべてフレーム部材410に固定されてもよい。したがって、これらの構成要素を介してデバイスに与えられる負荷は、フレーム部材410に完全に又は部分的に伝達され得る。フレーム部材410はまた、バッテリ416をタグ400のハウジング内に受け入れ、支持し、位置合わせするように構成されたバッテリ凹部を画定し得る。フレーム部材410は、ポリマー、繊維強化ポリマー、金属、セラミックなどの頑丈な剛性材料で形成されてもよく、又はこれを含んでもよい。
図4の構成要素の特定の構成、位置、形状、及び集積詳細は、タグの1つの例示的実施形態を表す。タグの他の実施形態は、タグ400と同じ又は類似の機能を依然として提供しながら、図4に示されるものとは異なる構成、位置、形状、及び集積詳細を有し得ることが理解されるであろう。
図5Aは、無線位置特定可能タグ500の例を示し、図5Bは、図5Aの線A-Aに沿って見たタグ500の断面図を示す。タグ500は、タグ100の実施形態であってもよく、構成要素のいずれか又はすべてを含んでもよく、タグ100(又は本明細書に記載される任意の他の無線位置特定可能タグ又はデバイス)の機能のいずれか又はすべてを提供し得る。タグ500に含まれ得る様々なハードウェア要素の例については、図144に関連して下記で説明する。簡潔にするために、それらの詳細はここでは繰り返さない。
図5Bに示すように、タグ500は、上部ハウジング部材502(本明細書では、上側ハウジング部材とも呼ばれる)と、底部ハウジング部材516(本明細書では下方ハウジング部材とも称される)とを含み、これらは共にタグのエンクロージャの少なくとも一部を形成し得る。上部及び底部ハウジング部材502、516は、本明細書に記載されるように、タグ500の構成要素を取り囲むか、又は収容することができる。
上部ハウジング部材502は、タグ500の上部外面501を画定し得る。タグ500の上部外面501は、途切れない、継ぎ目のない表面であってもよい。例えば、タグ500の上部外面501全体は、単一の一体型材料片(ディスプレイ、ボタン、開口部、追加のハウジング構成要素などによって中断されない)によって画定されてもよい。したがって、上部ハウジング部材502は、タグ500の上部外面の全体を画定してもよく、一体構造(例えば、一体型又は単一部品のポリマー構造)によって画定されてもよい。上部ハウジング部材502はまた、タグ500の周縁側面を画定している周縁側壁519を画定し得る。
更に、本明細書に記載されるように、上部外面501を画定する上部ハウジング部材502の一部分は、可聴出力及び/又は触覚出力を生成するオーディオシステムのダイヤフラムとして機能し得る。例えば、オーディオシステムは、上部ハウジング部材502の移動部分が可聴出力に対応する圧力波を生成するように、上部ハウジング部材502の一部分を移動させることができる。前述のように、上部ハウジング部材502の運動もまた、触覚出力を生成するために使用されてもよい。
一部の場合には、実質的にタグ500の外部全体が、上部ハウジング部材502及び底部ハウジング部材516の2つの構成要素によって画定され得る。そのような場合、タグ500は、ディスプレイ(及び、透明カバーなどの関連するハウジング構成要素)、スピーカ/マイクロフォン開口部、ボタン、レンズ、光源などの機構を欠いていてもよい。いくつかのタグ実施形態は、そのような構成要素を含んでもよいが、それらがない実施形態は、より良好な環境密封及びエネルギー効率を有することができ、製造するのに安価であり得、そのような機構又は構成要素を含むデバイスと比較して使用がより単純であり得る。
上部外面501はまた、上部外面501の周辺部の周りに延在する側部外面503の一部又は全部を画定し得る。側部外面503は、連続的に曲線状の外形(断面における)、又は曲線状の部分など、任意の好適な形状又は外形を有し得る。図5A~5Bは、上部外面501の少なくとも一部分が湾曲している実施形態(例えば、上部外面501が側部外面503を満たす縁部に近接する部分)を示す。図5A~5Bは、側部外面503が平坦な側面を有する断面形状を有する実施形態を示す。底部ハウジング部材516は、タグ500の底部外面505を画定し得る。底部ハウジング部材516は、バッテリ514の取り外し及び交換を容易にするために、タグ500の残りの部分から取り外し可能であり得る。底部ハウジング部材516はまた、バッテリドアと称されてもよい。バッテリ514は、ボタンセルバッテリなどの任意の好適な種類のバッテリであってもよい。
タグ500はまた、アンテナアセンブリ508を含んでもよい。アンテナアセンブリ508は、それに取り付けられた又はそれと他の方法で一体化された1つ以上のアンテナを有し得る。例えば、アンテナアセンブリ508は、近距離無線通信プロトコル、UWBプロトコル、Bluetooth、WiFiセルラープロトコルなどの別個の(及び/又は共用の)アンテナを含むことができる。一部の場合には、アンテナの一部又はすべては、アンテナアセンブリのアンテナフレームと一体である。アンテナアセンブリ及び関連付けられたアンテナの更なる詳細が、本明細書に記載される。
アンテナアセンブリ508は、上部ハウジング部材502の少なくとも一部のための構造上の支持体として機能し得る。例えば、(周縁支持フランジ523の部分又は表面と見なすことができる)アンテナアセンブリ508の支持部分511は、上部ハウジング部材502の内側面の一部分と接触し得る。一部の場合には、アンテナアセンブリ508の支持部分511は、接着剤、締め具、機械的機構、又は任意の他の好適な機構を使用して、上部ハウジング部材502の底面又は内側面に取り付けられてもよい。他の場合には、支持部分511は、上部ハウジング部材502に接触するが、接着されていない。支持部分511は、アンテナアセンブリ508の最上部(例えば、上部)表面を画定している連続的なリング形状の支持部分511を画定して、アンテナアセンブリ508の周囲に完全に延在し得る。他の実装形態では、支持部分511は、アンテナアセンブリ508から上部ハウジング部材502に接触するように延在する複数の非連続セグメントを含んでもよい。
上部ハウジング部材502の少なくとも一部分は、間隙509などの間隙によってアンテナアセンブリ508から分離されてもよい。間隙509は、支持部分511によって部分的に画定されてもよい。より具体的には、間隙509は、支持部分511の上面に対して凹んだアンテナアセンブリ508の一部分によって少なくとも部分的に画定されてもよい。
間隙509は、アンテナアセンブリ508が可聴出力又は触覚出力に干渉することなく、上部ハウジング部材502の一部分を移動させて触覚出力及び可聴出力を生成することを可能にし得る。一部の場合には、間隙のサイズは、可聴出力及び/又は触覚出力中の上部ハウジング部材502の最大目標偏向よりも大きい。したがって、例えば、タグ500がある特定の特性(例えば、最大又は目標振幅、音量、周波数、又は他の特性)を有する音声及び/又は触覚出力を生成するように構成されている場合、間隙509のサイズは、それらの可聴出力及び/又は触覚出力から生じる上部ハウジング部材502の偏向よりも大きくなるように選択されてもよい。一部の場合には、間隙509の最大サイズ(例えば、アンテナアセンブリ508の最上面と上部ハウジング部材502の底面との間の距離)は、約500ミクロン、400ミクロン、300ミクロン、200ミクロン、100ミクロン、50ミクロン以下であってもよい。
アンテナアセンブリ508はまた、タグ500及びタグ500内の構成要素の構造上の支持体として機能し得る。より具体的には、アンテナアセンブリ508は、材料で形成されてもよく、特定の形状を有し、タグ500の主要耐力構造を画定するために他の構造部品と相互作用する。例えば、タグ500は、負荷、偏向、運動、衝撃などに敏感であり得る構成要素を含んでもよい。そのような構成要素は、回路基板510、回路基板510と他の構成要素(例えば、アンテナ、バッテリコンタクト、スピーカ、及び/又はオーディオシステム、センサ、触覚アクチュエータなど)との間のはんだ接合部を含むことができる。そのような構成要素は、比較的繊細であることがあり、タグ500の通常の使用からの力の直接的な印加(例えば、通常の使用中に発生し得る落下、衝撃などを含む)に構造的に耐えることができない可能性がある。これらの構成要素を保護するために、それらは、単独で、又はデバイスの他の構成要素と共に、アンテナアセンブリ508に結合されてもよく、及び/又はそれによって保護されてもよい。
例えば、図5Bに示すように、回路基板510は、アンテナアセンブリ508に取り付けられてもよく、又は他の方法でアンテナアセンブリ508と接触してもよく、上部ハウジング部材502又は底部ハウジング部材516のいずれにも接触しないように実装されてもよく、それにより、回路基板510を、(例えば、落下、圧搾、衝撃などを受けているタグ500からの)上部又は底部ハウジング部材502、516を介する直接的力の印加から隔離する。回路基板510は、接着剤(例えば、温度感知接着剤、感熱接着剤)、締め具、クリップ、ヒートステーク、リベット、又は任意の他の好適な機構若しくは技法を使用してアンテナアセンブリ508に取り付けることができる。
アンテナアセンブリ508(例えば、アンテナアセンブリ508の周縁支持フランジ523)は、インターフェース521でフレーム部材512に接触し、回路基板510が配置され得るアンテナアセンブリ508の片側に凹部領域又はキャビティを画定する。周縁支持フランジ523は、図5Bに示すように、回路基板510の外周を少なくとも部分的に包囲することができる。(周縁支持フランジ523によって少なくとも部分的に包囲又は画定されてもよい)アンテナアセンブリ508の凹部領域又はキャビティは、本明細書では回路基板キャビティと称されてもよい。
インターフェース521を介する周縁支持フランジ523は、アンテナアセンブリ508からフレーム部材512への荷重経路を画定する。このようにして、タグ500に印加される力は、アンテナアセンブリ508及びフレーム部材512を通って方向付けられ、回路基板510に印加されなくてもよい。より広義には、アンテナアセンブリ508(及び特にアンテナアセンブリ508の上壁、及び周縁支持フランジ523)は、回路基板510の周囲に保護支持体及び/又は部分的外殻を形成することができる。1つの特定の例として、力がタグ500の上部外面501に加えられる場合(例えば、底部外面505がテーブル又は他の表面上にある間)、力は、上部ハウジング部材502を通り、アンテナアセンブリ508(例えば、周縁支持フランジ523)を通り、フレーム部材512を通って、底部ハウジング部材516内へと方向付けられてもよい。このようにして、回路基板510又はその構成要素若しくは接続の任意の偏向又は変形を低減又は排除するために、回路基板510の周囲に力を方向付けることができる。更に、周縁支持フランジ523は、インターフェース521(並びに他のインターフェース)でフレーム部材512に取り付けられてもよく、それによって、回路基板510(他の可能な構成要素の中で)が配置される少なくとも部分的に取り囲まれた容積を画定している。このようなインターフェースは、密封部材、接着剤、のり、Oリング、又は他の構成要素で密封されてもよく、それによって、それらのインターフェースに沿って少なくとも部分的に取り囲まれた容積を密封する。
図5Bはまた、上部ハウジング部材502に結合されたコイル504を含むオーディオシステムを示す。コイル504は、磁石アセンブリ506に近接していてもよい。コイル504(磁石アセンブリ506によって生成された磁場内にある)に信号が印加されると、ローレンツ力が生成されてもよく、これにより、上部ハウジング部材502を移動させる、振動させる、震えさせる、又は他の方法で可聴及び任意選択的な触知出力を生成させる。一部の場合には、上部ハウジング部材502は、可聴出力及び/又は触知出力を生成するために局所的に偏向又は変形する。上部ハウジング部材502とアンテナアセンブリ508との間に適切なクリアランスを設けることにより、上部ハウジング部材502が目標オーディオ及び/又は触知出力を生成するのに十分な方法で距離を移動することを可能にすることができる。例えば、圧電素子、ポート付きスピーカモジュールなど、他の種類のオーディオシステムが、図5A~5Bに示されるオーディオシステムの代わりに又はそれに加えて使用されてもよい。
タグ500はまた、上部ハウジング部材502の偏向を制限するハードストップ520又は移動制限部材を含んでもよい。ハードストップ520は、上部ハウジング部材502がユーザによって押されたときに移動することができる距離を制限することによって、上部ハウジング部材502の可撓性の知覚を低減することができる。具体的には、トップハウジング部材502の動きは、可聴出力及び触覚出力を生成するために必要であり得、任意選択的に入力を検出するために必要であり得るが、そのような出力及び入力を容易にするために必要な上部ハウジング部材502の可撓性は、タグ500全体の品質及び構造的一体性の物理的感覚を減少させ得る。上部ハウジング部材502がアンテナアセンブリ508に向かって移動することができる距離を閾値未満に制限することによって、上部ハウジング部材502がそのように制限されなかった場合にユーザが知覚したであろう範囲まで上部ハウジング部材502の可撓性をユーザは触知的に知覚しない可能性がある。したがって、ハードストップ520の最上面と上部ハウジング部材502の底面との間の間隙の最大距離は、約500ミクロン、400ミクロン、300ミクロン、200ミクロン、100ミクロン、又は50ミクロン以下であってもよい。この距離は、(コイル504及び磁石アセンブリ506を含む、及び/又はこれによって画定される)オーディオシステムが、可聴及び/又は触覚出力を生成することを可能にするのに、並びに入力の検出を可能にするのに、十分であり得る一方で、上部ハウジング部材502が硬い又は実質的に移動不可能であるという触知感覚ももたらす。
一部の場合には、オーディオシステムは、可聴及び触覚出力システムとして機能することに加えて、入力システム(例えば、ボタン)として機能することができる。例えば、上部ハウジング部材502(コイル504及び磁石アセンブリ506の上方)の偏向は、磁石アセンブリ506の磁場におけるコイル504の動きをもたらし、それによって、検出可能な電流をコイル内に流すことができる。これは、タグ500をトリガして何らかのアクションを取る(例えば、初期化モードに入る、オーディオ出力を停止する、「見つかった」モードに入るなど)。いくつかの場合では、別個のセンサ又はスイッチ(例えば、力センサ、ドームスイッチ)を使用して、デバイスへの入力を検出することができる。例えば、センサ又はスイッチは、ユーザがタグを押すか又は圧搾する結果として、上部ハウジング部材502の偏向又は変形を検出し得る。ハードストップ520と上部ハウジング部材502の底面との間の間隙は、上部ハウジング部材502に加えられた入力された力の検出を容易にするのに十分であり得る。ドームスイッチ又は他の種類の機械的若しくは電気機械的スイッチ構成要素が(入力システムとしてオーディオシステムを使用する代わりに、又はそれに加えて)使用される場合、それは、上部ハウジング部材502と基礎をなすフレーム部材との間に、又は、入力を提供するためにユーザによってサイズが縮小され得る任意の好適な間隙(任意の2つの構成要素の間)に配置されてもよい。
無線位置特定可能タグはまた、ユーザ入力を検出するために他の種類の入力デバイス又はシステムを使用し得る。例えば、タグは、加速度計又は他の運動感知システムを含んでもよい。そのような場合、ユーザは、タグを振る、タグをタップする、タグを摺動させるなど、タグに入力を提供するための特定の方法でタグを移動又は操作することができる。タグは、そのような運動の個々のインスタンス(例えば、単一のタップ又は単一の振動)に、又は特定の運動パターン(例えば、所定の時間ウインドウ内の複数のタップ、タップに続く振動に続く別のタップ)に応答するように構成されてもよい。
別の例として、タグは、入力を提供するためにユーザが操作する(例えば、押圧する、圧搾する、押す)ことができる可動構成要素又は部材(前述の変形可能な上部ハウジング部材以外の、又はそれに加えた)を含んでもよい。例えば、タグは、入力を提供するために押され得る機械的ボタンを含んでもよい。別の例として、バッテリドアは、ユーザがボタンのようにバッテリドアを押すことができるように移動可能であってもよい。バッテリドアは、ばね部材によって非押下位置に付勢されてもよく、センサは、いつバッテリドアが押下されたかを判定し得る。付勢及び感知機能は、任意の好適な機構によって提供されてもよい。例えば、ドームスイッチ(例えば、触知ドームスイッチ)を使用して、付勢及び感知機能の両方をバッテリドアに提供することができる。他の場合には、ばねは付勢部材として機能することができ、感知機能は、光学センサ、容量性センサ、ホール効果センサなどによって提供され得る。バッテリドアを非押下位置に維持する付勢力は、順応性部材518(本明細書に記載される)などのタグのバッテリキャビティ内にバッテリを付勢する順応性部材によって提供され得る。
タグはまた、閾値力を満たす、タグの外部表面に印加された力を検出すると入力を検出する力センサを含んでもよい。例えば、力センサは、2つの構成要素(例えば、上部ハウジング部材とフレーム部材、底部ハウジング部材とバッテリなど)の間に位置付けられてもよく、タグに加えられる圧搾又は押圧力は、タグを変形させ、したがって力センサを変形させることができる。タグが閾値レベルの力を検出すると、タグへの入力として力を登録することができる。
本明細書に記載される入力又は任意の他の好適な入力機構を介してタグへの入力を検出すると、タグは何らかのアクションを実行し得る。例えば、入力を検出すると、タグは初期化モードに入ることができ、又は初期化プロセスを開始することができる。別の例として、入力を検出すると、タグは、「紛失」動作モードから「発見」動作モードに変化することができる(タグのステータスを「発見」などに更新するホストサービスへのメッセージを送信させる、本明細書に記載されるような、ビーコン周波数を変更することを含み得る)。更に別の例として、入力を検出すると、タグは、デバイスに関するいくつかの情報(例えば、バッテリ充電状態などの情報を示す可聴音又は視覚出力)を提供する出力を生成することができる。更に別の例として、入力を検出すると、タグは、発見された場合にタグがどのように処理されるべきかに関する命令(例えば、「この番号で所有者に電話をかけて下さい」又は「連絡先に連絡して下さい」)を提供するオーディオ出力(又はタグがディスプレイを有する場合には、グラフィカル出力)を生成することができる。入力の検出に応答する他の種類のアクションも企図される。
前述のように、タグ500は回路基板510を含む。回路基板510は、基板(例えば、プリント回路基板基板)を含んでもよく、電気構成要素が、基板に結合されている。例示的な電気構成要素としては、例えば、プロセッサ、メモリ、センサ(例えば、温度センサ、加速度計、磁力計、ジャイロスコープ、光学センサ、マイクロフォン、圧力センサ、気圧センサなど)、導電素子(例えば、導電トレース)などが挙げられる。バッテリコネクタは、回路基板510に導電結合されており、タグ500のバッテリに導電結合して、タグ500の電子構成要素に電力を供給するように構成されてもよい。
底部ハウジング部材516は、バッテリ514の取り外し及び交換を容易にするために、上部ハウジング部材502から取り外し可能であり得る。底部ハウジング部材516は、底部ハウジング部材516の意図しない取り外しを防止又は阻止するラッチ又は他の係合システムを介してタグに取り外し可能に連結されてもよい。例えば、バッテリ514がタグ500から意図せず落ちず、子供に簡単に使用可能でないことを確実にするために、図3A~3Cに関連して説明されるように、底部ハウジング部材516は、押圧及び捻れ運動を必要とし得る。タグ500に底部ハウジング部材516(バッテリドアとも呼ばれる)を固定する様々な例示的な機構が、図12A~12C及び14A~25Cを参照して本明細書で説明されている。底部ハウジング部材516は、上部ハウジング部材502のラッチ機構、フレーム部材512、又はタグ500の任意の他の好適な構成要素と係合することによって、タグ500に取り外し可能に連結されてもよい。
タグ500はまた、バッテリ514をタグ500のバッテリキャビティへ、及びバッテリ514をタグ500の電気構成要素に電気的に結合するバッテリコネクタに対して付勢するために、底部ハウジング部材516とバッテリ514との間に順応性部材518を含んでもよい。順応性部材518は、ばね(例えば、板ばね、コイルばね)、ポリマー(例えば、発泡体若しくはエラストマーパッド)、又はバッテリをタグ500に向かって付勢する任意の他の好適な順応性部材であってもよく、又はこれらを含んでもよい。順応性部材518はまた、ロック又は係合状態で底部ハウジング部材516をラッチ又は他の方法で付勢するのを助けることができる(例えば、係合機構に対して又は係合機構と係合するようにラッチ部材を押し込むことによって)。例えば、本明細書に記載されるように、底部ハウジング部材516及びフレーム部材512は、相補的な係合機構を含んでもよく、順応性部材518は、(少なくとも底部ハウジング部材516を特定の方式で操作することなく)底部ハウジング部材516の取り外しを防止又は制限する方法で、係合機構を付勢し、及び/又は互いと係合するように付勢することができる。
図6は、タグ500の構成要素及びそれらの配置の別の図を示す、タグ500の分解組立図を示す。図6に示すように、フレーム部材512は、フレーム部材512をアンテナアセンブリ508に保持するためにアンテナアセンブリ508と係合するラッチ部材600を含んでもよい。一部の場合には、ラッチ部材600は、アンテナアセンブリ508上に位置付けられており、フレーム部材512と係合する。底部ハウジング部材516はまた、フレーム部材512に係合して底部ハウジング部材516をフレーム部材512に取り外し可能に連結するラッチ部材602を含んでもよい。図6のラッチ部材600及び602の構成及び位置は単なる例であり、他の構成及び位置もまた企図される。
図7は、図5Bの詳細A-Aに対応する、無線位置特定可能タグ500の一部の詳細図を示す。図7は、上部ハウジング部材502と底部ハウジング部材516とフレーム部材512との間のインターフェースを示す。第1の密封部材702は、上部ハウジング部材502とフレーム部材512との間の接合部又はインターフェースを密封し得る。第2の密封部材708は、底部ハウジング部材516とフレーム部材512との間の接合部又はインターフェースを密封し得る。第1及び第2の密封部材702、708は、フレーム部材512上に共成形又はインサート成形される単一の材料片の異なるセグメントによって画定されてもよい。そのような場合、第1及び第2の密封部材702、708は、第1の密封部材702から第2の密封部材708まで延在するブリッジセグメントによって接続されてもよい。ブリッジセグメントは、ブリッジセグメントがタグ500の外部に沿って露出されないように、フレーム部材512の内側に沿ってチャネル内に配置されてもよい。他の例示的な実装形態では、第1及び第2の密封部材702、708は、互いに分離されてもよい(例えば、ブリッジセグメントによって接合されない)。
第1及び第2の密封部材702、708は、それらが接合する構成要素間に実質的に防水のシールを形成し得る。第1及び第2の密封部材702、708は、従順性ポリマー材料(例えば、エラストマー又は発泡体)などの任意の好適な材料から形成されてもよく、又はこれを含んでもよい。前述のように、第1の密封部材702及び第2の密封部材708は、第1及び第2の密封部材702、708の両方がフレーム部材512に接着されるか、又は他の方法で固定されるように、フレーム部材512に対して成形されてもよい。他の場合には、第1及び第2の密封部材702、708は、フレーム部材512とは別個に成形又は形成されており、次いで接着剤、超音波溶接、又は任意の他の好適な技術を用いてフレーム部材512に取り付けられる。
上部ハウジング部材502及びフレーム部材512は、通常動作中に互いに取り付けられたままであるように構成されてもよい(例えば、それらは取り外し可能に連結されなくてもよく、互いから取り外すことは、上部ハウジング部材502、フレーム部材512、又はその両方に損傷を与え得る)。したがって、第1の密封部材702は、上部ハウジング部材502とフレーム部材512との間の動きを可能にするように構成される必要はない。対照的に、底部ハウジング部材516は、(例えば、バッテリを交換するための)バッテリキャビティへのアクセスを提供するためにフレーム部材512から取り外されるように構成されてもよい。したがって、第2の密封部材708は、底部ハウジング部材516がフレーム部材512に取り付けられており、フレーム部材512から取り外されたときに、底部ハウジング部材516の表面に接触し、それに沿って摺動するように構成された突出部706を含んでもよい。突出部706は、突出部706の長さに沿って自由端に向かって先細る又は狭まる三角形の断面を有し得る。この形状は、(円形断面形状などの他の形状と比較して)第2の密封部材708を圧縮するために必要とされる力の量を低減することができ、それによって、異なる形状の密封部材(例えば、円形断面を有するもの)よりも取り付け又は取り外し中に底部ハウジング部材516への力を低減しながら防水シールを形成することができる。
タグ500はまた、タグ500内の周囲環境と内部容積との間の圧力の均等化を可能にするために(タグ500内の任意選択の気圧センサ又は圧力センサがタグ500の外部の周囲圧力条件に晒されることを可能にするために)空気がタグ500に入る又はタグ500から出ることを可能にし得る。気圧通気孔は、タグ500の周囲の外部環境又は周囲環境をタグ500の内部容積に流体連結する通路704(又は開口部)、並びに、空気が通過するのを防ぎながら、空気が通過するのを可能にして圧力均等化を可能にしながらも気圧通気孔に水が浸入するのを防ぐための防水性空気透過性膜712を含むか、又はこれによって画定されてもよい。通気性膜712は、底部ハウジング部材516の表面と順応性部材518のフランジ部分714との間に配置されてもよい。フランジ部分714は、膜712を適所に保持するのに役立ち、膜712に空気圧又は水圧が加えられるときにそれが移動又は分離するのを防ぐことができる。フランジ部分714は、通路704と位置合わせされる開口部710を画定してもよく、あるいは空気が通過して均圧を促進するように構成されている。図示のように、フランジ部分714は、順応性部材518(一体型金属部材であってもよい)の一体部分であるが、他の実装形態では、フランジ部分714は、別のブラケット、裏材、プレート、又は他の構成要素と置き換えられてもよい。気圧通気孔はまた、スクリーン、追加の膜、締め具、接着剤などの他の構成要素を含んでもよい。
気圧通気孔は、タグ500の周囲環境をタグ500のバッテリキャビティと流体連結する。バッテリキャビティは、周囲環境とタグ500の内部容積全体(又は実質的に全体)との間の圧力均等化を可能にするのに気圧通気孔が十分であるように、タグ500の内部容積の残りに流体結合されてもよい。一部の場合には、フレーム部材512は、開口部を画定して、内部容積の別の領域からバッテリキャビティ内に延在するバッテリコネクタのコンタクト用の開口部を画定し、これらの開口部はまた、バッテリキャビティとタグ500の他の内部領域との間の空気流を可能にし得る。このようにして、タグ500全体に圧力均等化を可能にするために、1つの気圧通気孔のみが必要である。
本明細書の他の箇所に記載されるように、底部ハウジング部材516は、底部ハウジング部材516の周囲に円周方向に延在し、ハウジング間隙718の片側を画定する、フランジ又はリップ716を画定し得る。(フレーム部材512は、ハウジング間隙718の反対側を画定し得る)。フランジ又はリップ716及びハウジング間隙718は、より一般的には、例えば、図69A~128に関して本明細書に記載されるように、タグ500をアクセサリに取り付けるために使用されてもよい。
図8Aは、タグ500のアンテナアセンブリ508を示す。アンテナアセンブリ508は、アンテナフレーム802に組み込まれた又は他の方法でアンテナフレーム802に取り付けられた1つ以上のアンテナ804、806、808を含むことができる。アンテナフレーム802は、ポリマー(例えば、液晶ポリマー、繊維強化ポリマー)又は任意の他の好適な材料であってもよく、アンテナ804、806、808は金属(又は別の好適な導電性材料)であってもよい。一部の場合には、アンテナアセンブリ508は、インサート成形技術を使用して形成することができる。例えば、アンテナを形成し、次いで成形型に挿入することができ、その後、アンテナフレーム802のためのポリマーを成形型に注入して、アンテナをアンテナフレーム802に少なくとも部分的に封入し、かみ合わせる(又は他の方法で保持する)ことができる。別の例として、アンテナは、アンテナフレーム802に接着された又は他の方法で取り付けられた導電性テープ又はフィルムであってもよい。別の例として、アンテナは、レーザ直接構造化(LDS)を使用して形成することができる。1つの例示的なLDSプロセスでは、アンテナフレーム802のポリマー材料は、金属材料(又は他の好適なドーパント)でドープされてもよく、金属材料又はドーパントが露出された又は他の方法で活性化された領域を形成するために、構成要素にレーザを印加することができる。次いで、これらの領域は、めっき金属がレーザ処理領域に接着する及び/又はそこで成長するめっきプロセスを使用して金属化され得る。このようにして、アンテナの形状をレーザプロセスによって画定することができ、結果として生じるアンテナは、目標形状及び構成でアンテナフレーム802上に容易にめっきすることができる。他の場合には、アンテナは、他の方法でアンテナフレーム802と形成及び/又は一体化されてもよい。例えば、アンテナは、接着剤、締め具、又は任意の他の好適な取り付け技術を使用してアンテナフレーム802に取り付けられて、アンテナフレーム802上にめっきされ得る。更に、レーザプロセスは、アンテナフレーム802の材料の一部を除去することができ、したがって、アンテナ材料が堆積又は成長される凹部(微細なサイズであってもよい)を形成することができる。凹み内にアンテナの材料を堆積又は成長させることにより、アンテナがアンテナフレーム802の材料内に少なくとも部分的に埋め込まれる結果をもたらすことができる。
アンテナアセンブリ508は、任意の数のアンテナを含むことができる。図示のように、アンテナアセンブリ508は、近距離無線通信アンテナ804、UWBアンテナ806、及びBluetoothアンテナ808を含む。各アンテナは、ある特定の周波数で通信するように、及び/又は適用可能な通信プロトコル及び/又は規格に他の方法で準拠するように同調されてもよい。より一般的には、アンテナアセンブリは、複数のアンテナを含むことができ、各アンテナは、異なる無線通信プロトコルを介して通信するように構成されている。例えば、第1のアンテナは、第1の無線プロトコルを介して通信すること(無線信号を送信することを含む)ができ、第2のアンテナは、第2の無線プロトコルを介して通信すること(無線信号を送信することを含む)ができ、第3のアンテナは、第3の無線プロトコルを介して通信すること(無線信号を送信することを含む)ができる。より多くの又はより少ないアンテナが、アンテナフレームに組み込まれるか、又は他の方法で取り付けられてもよい。
近距離無線通信アンテナ804は、近距離無線通信(NFC)プロトコル、無線周波数識別(RFID)プロトコル、又は任意の他の好適な種類若しくはプロトコルを含むがこれらに限定されない、近距離無線通信の任意の好適な種類又はプロトコル用に構成することができる。近距離無線通信アンテナ804は、ループアンテナであってもよく、導電性材料のフラットコイルを含むことができる。コイルは、巻き数4のコイル、又は任意の他の好適な巻数を含んでもよい。
一部の場合には、近距離無線通信アンテナ804は、近くのデバイスに情報を表示させるように構成される。例えば、人は、(意図的に又は意図せずに)タグ500付近の電話、ウォッチ、タブレットコンピュータ、又は他のデバイスを持っていてもよく、それによってタグ500と人のデバイスとの間に通信リンクを確立することができる。通信リンクは、人のデバイスに様々な種類の情報を表示させる又は他のアクションを行わせることができる。例えば、人のデバイスは、タグ500が失われたと報告されたかどうかを示す、近距離無線通信アンテナ804を介する、情報を、タグ500(又はタグが取り付けられているオブジェクト)をどのように取り扱うかに関する情報、タグ500の所有者にどのように接触するかに関する情報などを受信し得る。近距離無線通信アンテナ804はまた、タグ500と別のデバイスとの間の初期化プロセスを開始するために使用されてもよい。近距離無線通信アンテナ804を介して、他の情報が通信されるか、又はアクションがトリガされてもよい。
UWBアンテナ806は、超広帯域プロトコルを使用して通信するように構成されてもよく、タグ500のUWB無線システムの一部であってもよい。UWBアンテナ806は、約6.25GHz~約8.25GHzの周波数範囲で通信するように構成することができる。UWBアンテナ806は、逆Fアンテナとして構成することができる。タグ500は、UWBアンテナ806に関連付けられた無線回路がUWBアンテナ806を介して電磁信号を送受信することを可能にするために、フィードライン812及びUWBアンテナ806に電気的に結合されたアースライン810を含むことができる。アースライン810は、タグの電気接地面に導電的に結合されてもよい。
UWBアンテナ806の寸法及びフィード及びアースライン812、810の位置は、アンテナが通信し得る周波数範囲、並びにアンテナの帯域幅などのアンテナの同調を判定することができる。フィード及びアースライン812、810は、アンテナアセンブリ508のアンテナフレーム802を通って延在するビアに取り付けられてもよく、回路基板510に導電的に結合されて、UWBアンテナ806を回路基板510上の無線回路に導電結合する。
一部の場合には、UWBアンテナ806の高さが大きいほど、より広い帯域幅に対応する。したがって、UWBアンテナ806は、アンテナアセンブリ508の周辺側面の高さの90%以上の高さを有し得る。高さは、アンテナアセンブリ508の周辺側面の高さの95%以上、98%以上、又は100%であってもよい。他の高さも企図される。
Bluetoothアンテナ808は、Bluetooth Low Energy又は任意の他の好適なBluetoothプロトコル又は標準などのBluetoothプロトコルを使用した通信を容易にするように構成されてもよい。Bluetoothアンテナ808は、逆Fアンテナとして構成されてもよく、UWBアンテナ806に関して説明したものに類似のフィード及びアースラインを含んでもよい。(Bluetoothアンテナ808のフィード及びアースラインは、UWBアンテナ806に関して説明したものに類似のビアを使用して回路基板510に接続することができる。Bluetoothアンテナ808及びUWBアンテナ806は、異なる機能に使用されてもよい。例えば、Bluetoothアンテナ808は、主にタグと別のデバイス(例えば、スマートフォン)との間で情報を通信するために使用されてもよく、UWBアンテナ806は、主に、別のデバイスに位置特定信号を送信するために使用されてもよい。位置特定信号を使用して、タグの空間パラメータを決定することができる。当然ながら、アンテナ806、808は、異なる機能又は機能の組み合わせのために使用されてもよい。例えば、UWBアンテナ806は、Bluetoothアンテナ808の代わりに又はそれに加えて、他のデバイスにデータ又は他の情報又は信号を通信するために使用されてもよい。
UWBアンテナ806及びBluetoothアンテナ808は、アンテナアセンブリ508の外周側面上に配置することができる。アンテナのこの位置決めは、アンテナの放射構造体とタグ500内の他の導電性構成要素との間の距離を最大化するのに役立つ。例えば、回路基板510上のアンテナと導電性構成要との間の容量結合、バッテリ514、又は他の金属若しくは導電性オブジェクトは、アンテナの動作に悪影響を及ぼし得る。したがって、アンテナアセンブリ508の外周側面(円形であってもよい)上にアンテナを配置することは、アンテナと他の導電性構成要素との間の距離を最大化し、それによって、優れたアンテナ性能を提供する。また、アンテナを外周側面上に配置することにより、アンテナをバッテリ514の外周を越えて位置させ、それによって、バッテリ514の遮蔽及び/又は遮断効果を緩和することができる。
更に、UWBアンテナ806及びBluetoothアンテナ808は、アンテナフレーム802の両側に位置付けられてもよい(例えば、実質的に円形又は円筒状の外周側に対して対蹠的に位置付けられてもよい)。この構成は、両方が同じキャリア上にあるアンテナの間の最大可能距離を提供する。この構成は、アンテナが互いに近接している場合に生じ得る干渉又は他の有害な影響を緩和するのに役立ち得る。
更に、UWBアンテナ806及びBluetoothアンテナ808は、異なる長さを有し得る。例えば、各アンテナは、異なる周波数又は周波数のセットを介して通信するように構成することができ、アンテナの長さは、アンテナが通信する周波数を少なくとも部分的に画定することができる。したがって、UWBアンテナ806は、Bluetoothアンテナ808とは異なる長さ(例えば、より長い又はより短い)を有し得る。
UWBアンテナ806及びBluetoothアンテナ808は、アンテナフレーム802の両側に位置付けられてもよい(例えば、実質的に円形又は円筒状の外周側に対して対蹠的に位置付けられてもよい)。この構成は、両方が同じキャリア上にあるアンテナの間の最大可能距離を提供する。この構成は、アンテナが互いに近接している場合に生じ得る干渉又は他の有害な影響を緩和するのに役立ち得る。
アンテナ804、806、808は、それぞれ、回路基板510上の回路に導電的に結合されて、アンテナ804、806、808を介する通信を容易にすることができる。本明細書で使用するとき、アンテナ及びそのアンテナに関連付けられた通信回路は、無線機と称されてもよい。
図8Bは、前述のアンテナアセンブリ508の代替として使用することができる別の例示的なアンテナアセンブリ820を示す。アンテナアセンブリ820は、UWBアンテナ及びBluetoothアンテナが異なる構成を有し得ることを除いて、アンテナアセンブリ508と同じであり得る又は類似し得る。したがって、アンテナアセンブリ820は、アンテナフレーム822と、アンテナアセンブリ508の対応する構成要素と同じであり得る又は類似し得る近距離無線通信アンテナ824とを含み得る。
UWBアンテナ806は単一の放射素子を含むが、UWBアンテナ826は、第1のアンテナ要素828と、第1のアンテナ要素828から離された第2のアンテナ要素830とを含むことができる。フィードライン834及びアースライン832は、第1のアンテナ要素828に導電的に結合されてもよく、アースライン832は、第2のアンテナ要素830に(図示のようにアンテナフレーム822内に少なくとも部分的に埋め込まれている導体を介して、又は別の導体を介して)導電的に結合されてもよい。第2のアンテナ要素830は、フィードライン834に直接導電結合されなくてもよい。第2のアンテナ要素830は、第1のアンテナ要素828の有効性を増幅又は向上させることができる寄生素子として機能することができ、単一アンテナ要素構成よりも広い帯域幅を提供することができる。
Bluetoothアンテナ833は、UWBアンテナ826の2要素構成を含んでもよく、又はBluetoothアンテナ808の同じ単一放射体構成を有し得る。アンテナ及びアンテナフレームの組成物、並びにアンテナを形成し、それらをアンテナフレームと統合するための技術を含む、すべての他の方法では、アンテナアセンブリ820は、図8Aに関して前述したアンテナアセンブリ508と同じであっても類似していてもよい。
図8A~8Bは、2つの例示的なアンテナアセンブリを示し、アンテナは、図8A~8Bに関連して説明されるものの代わりに、又はそれに加えて、他の方法でタグと一体化されてもよい。図8Cは、例えば、アンテナ842、844及び846が上部ハウジング部材840の内壁に取り付けられた例示的な上部ハウジング部材840(上部ハウジング部材502の一実施形態であり得る)を示す。アンテナ842、844は、それぞれ、UWBアンテナ及びBluetoothアンテナであってもよく、上部ハウジング部材840の外周壁の内側面上に配置されてもよい。アンテナ846は、近距離無線通信アンテナであってもよく、上部ハウジング部材840の上部壁の内側面上に配置することができる。アンテナは、本明細書に記載の他のアンテナアセンブリ(例えば、レーザ直接焼結、インサート成形、ハウジング部材への接着導体など)に関して説明された同じ技術及び材料を使用して形成することができる。アンテナ842、844及び846は、ワイヤ、はんだ接合、ビアなどを使用して回路基板510上の回路に導電的に結合されてもよい。
図8D~8Eは、タグ850の別の例示的なアンテナ構成を示す。具体的には、図8Dに示すように、タグ850は、ポリマーなどの非導電性材料で形成され得る中央部材854と、タグ850の外周壁の部分を画定している導電素子856とを含む上部ハウジング部材852を含む。タグ850の外周壁はまた、導電素子856の間に配置された非導電素子858によって少なくとも部分的に画定されてもよい。導電素子856は、間隙によって互いに分離されてもよく、非導電素子858は、間隙内に配置されてもよい。非導電素子858はまた、導電素子856と係合(例えば、連動)することによって、導電素子856を機械的に固定することができる。
図8Eは、上部ハウジング部材852の内側を示し、導電素子856及び非導電素子858の両方が、上部ハウジング部材852の内部表面の一部をどのように画定し得るかを示す。図示のように、非導電素子858の幅は、外側よりも上部ハウジング部材852の内側で大きくてもよい。内部サイズの増大は、保持特徴、アンダーカット、開口部、溝、ねじ山、又は導電素子856の他の特徴と係合する非導電素子858から生じ得る。導電素子856は、タグ850のアンテナ要素として使用されてもよい。導電素子856間の非導電素子858によって提供される電気的絶縁は、導電素子856のサイズ及び放射特性の調整を容易にすることができる。導電素子856は、導電素子856がアンテナとして動作することを可能にするために、ワイヤ、はんだ接合、ビアなどを使用して回路基板510上の回路に導電的に結合されてもよい。
前述のように、アンテナアセンブリのアンテナは、ビアを使用して回路基板又は他の電子構成要素に導電的に(及び機械的に)結合されてもよい。例えば、図8Aに示すアースライン810及びフィードライン812は、アンテナフレームを通って延在し、回路基板に導電的に結合されたビアによって部分的に形成されてもよい。アンテナフレーム内のビアは、アンテナフレームが回路基板に表面実装されることを可能にし得る。より具体的には、アンテナフレームのビアは、回路基板に直接はんだ付けすることができ、したがって、回路基板上の回路素子(例えば、無線回路)とアンテナフレーム上の構成要(例えば、アンテナ)との間の導電性結合を提供し、またアンテナフレームと回路基板との間に機械的取り付けを提供する。
図8Fは、図8Aの線8F-8Fに沿って見た、図8Aのアンテナアセンブリ508の部分断面図を示す。図8Fは、回路基板510をアンテナアセンブリ508に導電的かつ機械的に結合するためのビアの例示的な構成を示す。
アンテナフレーム822は、アンテナフレーム822の上面からアンテナフレーム822の底面まで延在する開口部861を画定する。開口部861は、上面865におけるより大きな開口部サイズ(例えば、直径)から、アンテナフレーム822の底面863におけるより小さい開口部サイズ(例えば、直径)へと先細にすることができる。一部の場合には、開口部861は、円錐台形の開口部(例えば、円錐台形の壁によって画定される開口部)であってもよく、円錐台形開口部のより小さい端部は、アンテナフレーム822の底面863に沿っている。
円錐台形の開口部の表面867(例えば、円錐台形の壁の表面)は、導電性材料862でコーティングされる。導電性材料862は、金属又は他の導電性材料であってもよく、又はこれを含んでもよく、上記のようにLDSプロセスを使用して形成されてもよい。一部の場合には、ビアの導電性材料、アンテナ、及びアンテナをビアの導電性材料に接合する導電トレース(例えば、導電トレース860)はすべて、同じLDS動作を使用して形成される。例えば、金属化されるアンテナフレーム822の表面(例えば、アンテナ806、トレース860、開口部861の表面862)は、アンテナフレーム822内のドーパントを露出させるために、及び/又は金属化が行われる位置でアンテナフレーム822上に別個の表面テクスチャを形成するために、レーザで処理されてもよい。次いで、アンテナフレーム822は、アンテナフレーム822のレーザ処理領域が導電性材料(例えば、金属層)でコーティングされるように、めっき(例えば、電気めっき)されるか、又は他の方法で処理される。このようにして、連続金属層は、開口部861の表面上にアンテナ806、トレース860、及び導電性コーティング若しくは材料を画定することができる。
アンテナを回路基板に導電的に結合するために、ビアは回路基板510の導電トレース866にはんだ付けされてもよい。これは、ビアの円錐台形開口部861内のはんだボール864をはんだ付けすることによって達成することができ、導電性材料862から導電トレース866への信頼性のある導電経路を画定する。
また、開口部861の先細の構成、並びにはんだボール864と導電トレース866とはんだボール864と導電性材料862との間の機械的接着は、はんだボール864が回路基板510をアンテナフレーム822と機械的に連動させる結果をもたらす。例えば、はんだボール864を導電トレース866にはんだ付けし、導電性材料862にはんだ付けするプロセスは、それらの材料間に接着(例えば、金属溶融接着)を形成し、はんだボール864の得られた先細の形状は、はんだボール864と回路基板510の表面との間の開口部861の幅狭な端部を捕らえる又は捕捉するアンダーカットを本質的に画定する。このインターロック構造は、金属対金属接着と共に、アンテナフレーム822と回路基板との間に構造的取り付けを形成する。更に、開口部861の先細の構成は、導電性材料862に有利な応力プロファイルをもたらす。例えば、タグがアンテナフレーム回路基板インターフェースに応力を受ける場合、導電性材料862に付与される力は、引張力(引張力は、導電性材料をアンテナフレーム822から離す力に対応する)ではなく、主に圧縮力及び/又は剪断力であり得る。したがって、回路基板510をアンテナフレーム822から(例えば、下方に)引き離す傾向がある力は、導電性材料862がはんだボール864とアンテナフレーム822の基礎をなす表面との間で圧縮される結果をもたらす(これは、アンテナフレーム822からそれを引き離すのではなく、アンテナフレーム822の基礎をなす表面に対して導電性材料862を押し付ける傾向がある)。
図9は、バッテリコネクタ900がどのようにバッテリ514をデバイスの回路に(例えば、回路基板510を介して)導電的に結合し得るかを示す、例示的な無線位置特定可能タグ500の一部の部分的分解組立図を示す。バッテリコネクタ900は、複数の偏向可能なアーム(図示されたように、3つ)を含んでもよく、その部分は、フレーム部材512の開口部902、904及び906を通って延在して、バッテリ514の正極端子及び負極端子に接触する。偏向可能なアームは、タグのバッテリコンタクト(例えば、バッテリの正極端子及び/又は負極端子に導電的に結合する導電性部材)を画定し得る。バッテリコネクタ900は、バッテリ514からタグ500の電子部品に電力を提供するために、回路基板510上に取り付けられ、導電結合されてもよい。
一部の場合には、3つの偏向可能なアームのうちの2つのそれぞれのアームの少なくとも一部分は、開口部902、904を通って延在してバッテリの端子のうちの1つ(例えば、バッテリの湾曲面又は円筒状の表面でもよい又はそれによって少なくとも部分的に画定されてもよい、正極端子910)に接触してもよく、第3の偏向可能なアームは、開口部906を通って延在してバッテリの他の端子(例えば、バッテリの平坦面でもよい又はそれによって少なくとも部分的に画定されてもよい、負極端子908)と接触する。バッテリ端子のうちの1つを2つの偏向可能なアームと接触させることによって、タグ500は、それらの2つの偏向可能なアーム間に連続性があるかどうかを検出することによって、バッテリがバッテリキャビティ内に存在するかどうかを検出することができる。バッテリが存在しない場合、デバイスは停止されてもよく、コンデンサ又は他の回路要素に格納された任意の残留電圧が放電されて、バッテリがタグ500内で検出されなくなるとすぐに、タグ500は機能を停止する。開口部902、904及び906はまた、(図9に示される向きに基づいて)フレーム部材512の上方にある部分など、タグ500の内部容積の他の部分にバッテリキャビティを流体的に結合し得る。
図10Aは、回路基板510に取り付けられたバッテリコネクタ900を示す、回路基板510の反対側(図9と比較して)を示す。また、プロセッサ、メモリ、センサ、及び/又は回路基板510に結合され得る他の電気構成要素及び/又は回路要素を表す、電気部品1000も示されている。
図10Bは、バッテリコネクタ900及びその構成要素の更なる詳細を示す、図10Aの領域10B-10Bの詳細図である。バッテリコネクタ900は、本体1002と、本体1002から延在し、バッテリ514の正極端子と接触するように構成された第1の偏向可能なアーム1004及び第2の偏向可能なアーム1006と、バッテリ514の負極端子に接触するように構成された第3の偏向可能なアーム1008とを含む。偏向可能なアームは、本体1002に埋め込まれた及び回路基板510にはんだ付けされた若しくは他の方法で導電結合された導体を介して回路基板510に電気的に結合されてもよい。
偏向可能なアームは、バッテリ514がタグ500のバッテリキャビティ内にあるときに、それらをバッテリ514と接触させる方向に付勢されてもよい。この付勢は、バッテリ514との正の導電性コンタクトを維持するために、偏向可能なアームがバッテリ514と接触することを確実にするのに役立ち得る。偏向可能なアームが移動する及び/又は付勢される方向は、少なくとも部分的に、バッテリに対する偏向可能なアームの向きに基づく。例えば、開口部906(図9)の位置から明らかなように、第3の偏向可能なアーム1008は、(図9に示す向きに対して)バッテリ514の上方からバッテリ514に接触する。したがって、第3の偏向可能なアーム1008は、図10Bの矢印1016によって示される方向に沿って(例えば、回路基板510に向かって及びそれから離れて)偏向するように構成されている。回路基板510内の切り欠き1001は、回路基板510による干渉なしに第3の偏向可能なアーム1008が撓むことができるように、クリアランスを提供する。対照的に、第1の偏向可能なアーム1004及び第2の偏向可能なアーム1006は、バッテリ514の側部に沿って、又は少なくとも回路基板510に平行ではない表面に沿って、バッテリ514に接触する。したがって、第1の偏向可能なアーム1004及び第2の偏向可能なアーム1006は、矢印1014によって示される方向に沿って偏向するように構成されている。
しかしながら、バッテリ514がタグ500のバッテリキャビティに挿入されるとき、バッテリ514は、第1の偏向可能なアーム1004及び第2の偏向可能なアーム1006を回路基板510に向かって押す傾向がある第1の偏向可能なアーム1004及び第2の偏向可能なアーム1006への力を印加することができる。回路基板510は、第1の偏向可能なアーム1004及び第2の偏向可能なアーム1006の部分の下にそれぞれ位置付けられた摩擦パッド1010及び1012を含んでもよい。摩擦パッド1010、1012は、回路基板510と第1の偏向可能なアーム1004及び第2の偏向可能なアーム1006との間に比較的低い摩擦係数を提供しながら第1の偏向可能なアーム1004及び第2の偏向可能なアーム1006が回路基板510に沿って摺動することを可能にする金属(例えば、銅、金)又は任意の他の好適な材料で形成されてもよい。摩擦パッド1010、1012はまた、第1の偏向可能なアーム1004及び第2の偏向可能なアーム1006が表面に沿って摺動することにより、回路基板の基板及び第1の偏向可能なアーム1004及び第2の偏向可能なアーム1006を摩耗から保護することができる。バッテリ514の設置中、バッテリは、第1の偏向可能なアーム1004及び第2の偏向可能なアーム1006に、それらを回路基板510に向かって押すように、接触することができる。摩擦パッド1010、1012を回路基板510上に提供し、第1の偏向可能なアーム1004及び第2の偏向可能なアーム1006を、それらが摩擦パッド1010、1012に近接するように構成すること(及び第1の偏向可能なアーム1004及び第2の偏向可能なアーム1006の端部も構成すること)によって、第1の偏向可能なアーム1004及び第2の偏向可能なアーム1006の、回路基板510に向かう方向への偏向は、アームと摩擦パッドとの間の接触によって制限される。この方向への偏向を制限することにより、第1の偏向可能なアーム1004及び第2の偏向可能なアーム1006が方向1014、1016に沿って偏向を開始することを可能にし、それによって第1の偏向可能なアーム1004及び第2の偏向可能なアーム1006がバッテリ514の途中まで移動し、第1の偏向可能なアーム1004及び第2の偏向可能なアーム1006をバッテリ514と接触した状態に維持することを可能にするために適切な方向に付勢力を提供することを可能にする。
図10Cは、バッテリコネクタ900の底部側面図を示す。バッテリコネクタ900は、回路基板510にはんだ付けされて、偏向可能なアーム1004、1006、1008を回路基板上の導電トレースに導電的に結合するはんだパッドを含む。より具体的には、バッテリコネクタ900は、第1の偏向可能なアーム1004に導電結合された第1のはんだパッド1018と、第2の偏向可能なアーム1006に導電的に結合された第2のはんだパッド1020と、第3の偏向可能なアーム1008に導電的に結合された第3のはんだパッド1022とを含む。いくつかの場合では、はんだパッド及びそれらのそれぞれの偏向可能なアームは、一体型金属構造体である(例えば、はんだパッド及び偏向可能なアームは、スタンピングされた金属などの単一の金属片である)。他の場合には、はんだパッド及びそれらのそれぞれの偏向可能なアームは、溶接、はんだ付け、又は別の動作によって取り付けられた別個の構成要素である。
バッテリコネクタ900は、インサート成形によって形成されてもよい。例えば、偏向可能なアーム1004、1006、1008及びはんだパッド1018、1020、1022(又は偏向可能なアーム及びはんだパッドを画定する一体型金属構造体)は、成形型に挿入されてもよく、絶縁性ポリマー材料は、成形型内に導入されてもよく、それによって、偏向可能なアーム1004、1006、1008及びはんだパッド1018、1020、1022を少なくとも部分的に封入する。バッテリコネクタ900を形成するための他の技術もまた企図される。
図10Dは、バッテリコネクタの別の例示的な構成の部分断面図を示す。具体的には、バッテリコネクタ900の偏向可能なアームは、メインフレーム部材512内の開口部を通ってバッテリキャビティ内に延在する(偏向可能なアームが、バッテリ514に直接接触することによって、バッテリ514に導電的に結合することができるように)が、別の構成では、導電性プラグは、メインフレーム部材の開口部内に位置付けられてもよく、偏向可能なアームは導電性プラグに導電的に接触して、最終的に偏向可能なアームをバッテリに導電的に結合することができる。図10Dは、そのような構成を示す。具体的には、タグは、メインフレーム部材512の開口部906内に配置され、メインフレーム部材512によって画定されたバッテリキャビティ内に延在する導電性プラグ1026を含む。導電性プラグ1026は、金属で形成されてもよく、バッテリ514に物理的に接触し、導電的に結合するように構成されてもよい。導電性プラグ1026は、偏向可能なアーム1024(バッテリキャビティ内に延在しないことを除いて、第3の偏向可能なアーム1008と類似し得る)によって、バッテリキャビティ内に付勢されてもよい。偏向可能なアーム1024によって印加される付勢力は、バッテリ514によって導電性プラグ1026に印加される力によって対向してもよく、それによって導電性プラグ1026を上方に(図10Dの向きに対して)移動させることができる。偏向可能なアーム1024によって印加される付勢力はまた、バッテリ514と導電性プラグ1026との間の密接な物理的接続を維持する。更に、偏向可能なアーム1024によって印加される付勢力は、導電性プラグ1026を偏向可能なアーム1024とメインフレーム部材512との間に捕捉することによって、導電性プラグ1026を定位置に保持する。
導電性プラグ1026は、開口部906内で自己整合するように構成されてもよい。例えば、円形突出部が、(円形孔に対して)実質的に同心の位置に自己整合するように、導電性プラグ1026は丸みを帯びた突出部を有してもよく、開口部906は円形の穴であってもよい。導電性プラグ1026のこの自己整合特性はまた、偏向可能なアーム1004、1006、1008とメインフレーム部材512の開口部902、904、906との間の位置ずれの調整にも役立ち得る。例えば、偏向可能なアームは、付勢力及び導電接続を提供するために、導電性プラグに接触する必要があるだけなので、偏向可能なアームと開口部との間の位置ずれは、許容され得る。より具体的には、導電性プラグは偏向可能なアームに固定されていないので、偏向可能なアームが導電性プラグに導電結合し、十分な付勢及び/又は保持力を提供する限り、偏向可能なアームと導電性プラグとの間の接触点は変化し得る。したがって、導電性プラグは、開口部内で自己整合することができ、偏向可能なアームと導電性プラグとの間の位置ずれは、非固定アーム/プラグインターフェースによって収容されるので、バッテリコネクタの位置決めと回路基板及びメインフレーム部材の位置とに関するアセンブリ許容誤差が緩和され得る。
図10Dは、1つの偏向可能なアーム及び導電性プラグを例示しているが、同じ又は類似する構成を、任意の及びすべてのバッテリコンタクトに使用することができる。例えば、導電性プラグは、開口部902、904内に位置付けられてもよく、第1の偏向可能なアーム1004及び第2の偏向可能なアーム1006に類似の偏向可能なアームは、それらの導電性プラグをバッテリキャビティ内に接触させて付勢することができる。実際に、本明細書に示される又は説明されるバッテリコンタクトのいずれも、バッテリキャビティ内に延在する偏向可能なアームの部分であってもよく、あるいは、それらは、偏向可能なアームが前述のように導電性プラグを付勢及び保持する、バッテリキャビティ内に延在する導電性プラグであってもよい。
図9~10Cは、1つの例示的なバッテリコネクタ及び偏向可能なアームの配置(偏向可能なアームがバッテリ514に接触する場合を含む)を示すが、これは単なる一例の構成であり、他の構成もまた、本明細書で示され、説明されるタグ500又は任意の他のタグと共に使用されてもよい。図11A~11Dは、バッテリ514への電気的接続を提供するために使用され得る、偏向可能なアーム又は他の種類のバッテリコンタクトの代替的な配置を示す。これらの代替的配置のそれぞれは、バッテリコネクタ900に類似のバッテリコネクタを使用し得る。一部の場合には、図11A~11Dに示される各バッテリコンタクトは、バッテリコネクタ900のものに類似の偏向可能なアームの端部に対応する。いくつかの場合では、(バッテリコネクタ900の場合のように)偏向可能なアームのすべてが同じ本体に結合される代わりに、図11A~11Dのバッテリコンタクトを画定する偏向可能なアームのうちの1つ以上は、別個の本体に連結される。図11A~11Dは、バッテリコンタクトの位置について議論しているが、バッテリコンタクトは、バッテリコネクタ900に関して記載されたものに類似の偏向可能なアームの端部でもよいことが理解されるであろう。更に、図9~11Dに示されたもの以外のバッテリコンタクト構成もまた、バッテリをタグの回路に導電的に結合するために使用され得る。
図11Aは、第1及び第2のバッテリコンタクト1102、1104がバッテリキャビティ1101の側壁に沿って位置付けられており、第3のバッテリコンタクト1106がバッテリキャビティ1101の中心に位置付けられた、例示的なタグ1100を示す。第1及び第2のバッテリコンタクト1102、1104は、バッテリの正極端子に接触するように構成され、第3のバッテリコンタクト1106は、バッテリの負極端子に接触するように構成される。
図11Bは、(バッテリコネクタ900及び、2つのバッテリコンタクトが正極端子と接触し、1つのバッテリコンタクトが負極端子と接触する、図11Aの構成とは対照的に)2つのバッテリコンタクトがバッテリの負極端子に接触するように構成され、1つがバッテリの正極端子に接触するように構成された例示的なタグ1110を示す。具体的には、第1及び第2のバッテリコンタクト1112、1114は、(図11Bに示された向きに対して)バッテリキャビティ1111の底面上に位置付けられており、第3のバッテリコンタクト1116はバッテリキャビティ1111の側壁に沿って位置付けられる。第1及び第2のバッテリコンタクト1112、1114は、細長い弓形形状を有し、それらは、円形バッテリキャビティ1111の中心に関して対称であり得る。第1及び第2のバッテリコンタクト1112、1114は、バッテリの負極端子に接触するように構成され、第3のバッテリコンタクト1116は、バッテリの正極端子に接触するように構成される。また、タグ1110は、第1及び第2のバッテリコンタクト1112、1114の間の連続性を検出することによって、バッテリの存在を検出するように構成されてもよい。例えば、第1のバッテリコンタクト1112と第2のバッテリコンタクト1114との間に連続性が存在する場合(バッテリの充電状態にかかわらず)、それは、バッテリがバッテリキャビティ1111内に存在することを示し得る。
図11Cは、2つのバッテリコンタクトがバッテリの負極端子に接触するように構成され、1つがバッテリの正極端子に接触するように構成された、別の例示的なタグ1120を示す。具体的には、第1及び第2のバッテリコンタクト1122、1124は、(図11Cに示される向きに対して)バッテリキャビティ1121の底面上に位置付けられており、第3のバッテリコンタクト1126はバッテリキャビティ1121の側壁に沿って位置付けられる。第1及び第2のバッテリコンタクト1122、1124は、図11Bのコンタクトの弓形形状とは対照的に、丸みを帯びた(例えば、円形の)形状を有する。第1及び第2のバッテリコンタクト1122、1124は、バッテリの負極端子に接触するように構成され、第3のバッテリコンタクト1126は、バッテリの正極端子に接触するように構成される。また、タグ1120は、第1のバッテリコンタクト1122と第2のバッテリコンタクト1124と間の連続性を検出することによってバッテリの存在を検出するように構成されてもよい。
図11Dは、2つのバッテリコンタクトがバッテリの負極端子に接触するように構成され、1つがバッテリの正極端子に接触するように構成された、別の例示的なタグ1130を示す。具体的には、第1及び第2のバッテリコンタクト1132、1134は、(図11Dに示される向きに対して)バッテリキャビティ1131の底面上に位置付けられており、第3のバッテリコンタクト1136はバッテリキャビティ1131の側壁に沿って位置付けられる。第1及び第2のバッテリコンタクト1132、1134は、細長い弓形形状を有し、それらは、円形バッテリキャビティ1131の中心に関して対称であり得る。この例では、第3のバッテリコンタクト1136はまた、バッテリキャビティ1131の側壁の円形形状に適合する細長い弓形形状を有する。
一部の場合には、タグのバッテリドアはまた、バッテリコンタクトのうちの1つとして機能し得る。例えば、バッテリドア(例えば、底部ハウジング部材516)は、金属又は別の導電性材料で形成されてもよく、又は金属若しくは別の導電性材料を含んでもよく、バッテリの少なくとも1つの端子は、バッテリドアに導電的に結合されてもよい。バッテリドアは、次に、回路基板に導電的に結合されてもよい。このようにして、バッテリの少なくとも1つの端子(例えば、正極端子)は、バッテリドアを含む導電経路を介して回路基板に導電的に結合されてもよい。
図12Aは、タグ500の部分分解組立図であり、底部ハウジング部材516(又はバッテリドア516)の特徴、及びバッテリドア516がタグ500の残りの部分とどのように係合するか、及びバッテリ514がどのようにタグ500内に保持され、タグ500のバッテリコンタクトに向かって付勢されるかを示している。
底部ハウジング部材516は、ラッチ部材1200を含んでもよく、フレーム部材512は、ラッチ部材1200に係合して底部ハウジング部材516をタグ500に固定するように構成されたラッチチャネル1202を画定し得る。ラッチ部材1200及びチャネル1202は、底部ハウジング部材516を取り外すためには、ユーザは(例えば、底部ハウジング部材516を押圧して回転させることによって)底部ハウジング部材516を複数の異なる方向に操作しなければならないように構成されてもよい。これは、バッテリキャビティの意図しない開口を防止するのに役立ち得、子供がボタンセルバッテリ(タグ500から除去された場合には窒息又は他の危険をもたらし得る)を取り外すことを防止するのに役立ち得る。
図12Bは、底部ハウジング部材516がタグ500に取り付けられているときにラッチ部材1200がラッチチャネル1202とどのように係合するかの詳細図を示す。具体的には、底部ハウジング部材516は、ラッチ部材1200がラッチチャネル1202の開口部1203と位置合わせされるように、タグ500と(例えば、タグのフレーム部材512と)位置合わせされる。(簡潔にするために、以下の説明では、単一のラッチ部材及びチャネルのみを参照するが、タグ500は、2つ、3つ、4つ、5つ、又はそれ以上の対など、任意の好適な数のラッチ部材/チャネル対を含んでもよい。)次いで、ラッチ部材1200が保持突出部1204を通過するまで、底部ハウジング部材516は、経路1208を辿って、下方に押される。ラッチ部材1200を保持突出部1204を越えて押す動作は、図12Bに示す向きに対して、底部ハウジング部材516を上向き方向に付勢する傾向がある順応性部材518によって提供されるばね力を克服することを含み得る。
保持突出部1204を通過させた後、底部ハウジング部材516への下向きの力を維持して付勢力を克服しつつ、ユーザは、底部ハウジング部材516を捻り又は回転させて、ラッチ部材1200を経路1208に沿って継続させ、凹部1206に向かって移動させることができる。ラッチ部材1200がラッチチャネル1202の端部に到達するなどの理由で、ラッチ部材1200が凹部1206と位置合わせされると、ユーザは底部ハウジング部材516への下向きの力を解放することができ、それによって、順応性部材518に底部ハウジング部材516を上向きに付勢させ、ラッチ部材1200を凹部1206に押し込むことができる。保持突出部1204及びラッチチャネル1202の盲端は、ラッチ部材1200を凹部1206に(又はラッチチャネル1202の別の表面と共に)押し込む傾向がある順応性部材518からの付勢力と組み合わされて、ラッチ部材1200の水平方向での移動(底部ハウジング部材516の回転又は捻れに対応する)をブロックするので、底部ハウジング部材516は、タグ500にしっかりと保持することができ、不注意又は偶発的な開口に抵抗することができる。
タグから底部ハウジング部材516を取り外すために、図12Cの経路1210によって示されるように、図12Bに関して説明された動作が反転されてもよい。最初に、ユーザは底部ハウジング部材516に下向きの力を加えて、ラッチ部材1200を凹部1206から外して保持突出部1204の下に移動させる。ラッチ部材1200が保持突出部1204から離れると、底部ハウジング部材516での下向きの力を維持しながら、底部ハウジング部材516は、回転して又は捻れて、ラッチ部材1200がラッチチャネル1202の開口部1203と整列するまで、ラッチ部材1200を水平に移動させ、このとき、底部ハウジング部材516は、順応性部材518の付勢力によって及び/又はユーザがタグ500から底部ハウジング部材516を引き離すことによって、上に押されてもよい。
タグ500はまた、底部ハウジング部材516の取り付け及び/又は取り外し中に触覚又は触知感覚をユーザに提供するための戻り止め又は他の機構を含んでもよい。例えば、タグ500は、底部ハウジング部材516が取り付け及び/又は取り外し中に回転する又は捻れるときに、底部ハウジング部材516内の凹部と係合するボール戻り止めを含んでもよい。ボール戻り止めが凹部と係合するとき、ユーザは、底部ハウジング部材516が移動している又は特定の位置(例えば、完全に閉じた位置)に達したことを示す、クリック又は他の触知感覚を感じることができる。戻り止め(又は他の機構)は、メインフレーム部材512内の凹部と係合するように底部ハウジング部材516に取り付けられてもよく、又は底部ハウジング部材516内の凹部と係合するようにメインフレーム部材512に取り付けられてもよい。他の構成も可能である。更に、戻り止め又は他の機構は、本明細書に記載されるタグの任意の移動又は取り外し可能な構成要素のために提供されてもよく、構成要素の操作中にそれらが提供する触知インジケーションのために、又は(例えば、バッテリドア、ハウジング部材、若しくは特定の位置にある他の構成要素を取り外し可能に保持するための)他の追加の機能のためだけに提供されてもよい。
順応性部材518は、(図12A~12Cに関連して説明されるように)底部ハウジング部材516を係合又はロックされた構成に付勢するのに並びにバッテリ514をバッテリコネクタ900のバッテリコンタクトに向けて付勢するのに役立つ付勢力を提供することができる。図13Aは、順応性部材518を示す。順応性部材518は、底部ハウジング部材516の内表面に(例えば、接着剤、溶接、はんだ付け、締め具、又は任意の他の好適な取り付け技術を介して)取り付けられ得る基体1301を画定する。順応性部材518はまた、基体1301から延在し、バッテリ514と接触するように構成された、ばねアーム1300を画定し得る。基体1301及びばねアーム1300は、単一の一体型材料片によって画定されてもよい。材料は、金属(例えば、ステンレス鋼)、ポリマーなどを含むがこれらに限定されない、任意の好適な材料であってもよい。
前述のように、順応性部材518はまた、基体1301及びばねアーム1300を画定する同じ単一の材料片によって画定され得るフランジ部分714も画定する。フランジ部分714は、圧力均等化を可能にする開口部付近に膜及び/又は他の構成要素を保持するのを助けるように構成されてもよい。フランジ部分714はまた、圧力均等化開口部と整列する開口部710を画定し得る。
図13Bは、順応性部材518の動作を示すタグ、500の部分断面図である。図示のように、底部ハウジング部材516は、順応性部材518が圧縮されるか、又は他の方法で付勢力を生成する状態で、フレーム部材512に取り付けられる。より具体的には、ばねアーム1300はバッテリ514に押し付けられて、順応性部材518に、バッテリ514をフレーム部材512に向かって押す及び底部ハウジング部材516をフレーム部材512から離して押す傾向にある力(矢印1302によって示される)を生成させる。これは、最終的に、バッテリ514をバッテリコネクタ900の偏向可能なアームと接触させ、ラッチチャネル1202とのラッチ部材1200の確実な係合を維持する助けとなる(図12A~12C)。
順応性部材518の存在はまた、偏向しないバッテリコネクタの使用を容易にし得る。例えば、バッテリに導電的に結合するための上記のバッテリコンタクト及び/又は偏向可能なアームのいずれも、バッテリがバッテリキャビティ内に挿入されたときに偏向しないように構成されてもよい。そのような場合、順応性部材518の従順性は、非偏向バッテリコンタクトに対してバッテリ514を付勢して導電性結合を確実にするとともに、非偏向バッテリコンタクトによるバッテリの任意の傾斜又は位置ずれに適応するために、バッテリにクリアランスを提供する。
図13Aは、底部ハウジング部材516及びバッテリ514を付勢するための順応性部材の1つの例示的な構成を示しているが、他の種類の順応性部材も使用されてもよい。図13Cは、1つのそのような代替の例示的な順応性部材1310を示す。単一の金属片、ポリマーなどから形成され得る順応性部材1310は、基体1312と、それぞれが基体1312の周辺部の内側の円形経路に沿って延在する及び基体1312から延在する、3つの湾曲したばねアーム1314とを画定する。一体型金属順応性部材の他の構成も企図される。更に、コイルばね、エラストマー、発泡体、板ばねなどを含むがこれらに限定されない、一体型金属順応性部材の代わりに、又はそれに加えて、他の構成要素、機構、又はシステムが使用され得る。
前述のように、ボタンセル又は他の小さなフォームファクタのバッテリは、それらの小さなサイズ及び摂取される可能性により、人々又はペットに有害になる可能性があり得る。バッテリがタグから偶発的に落下するのを回避するために、それらのバッテリドアが、それらを取り外すために単純な単一の運動(例えば、捻り)より多くを必要とするように、タグは、構成されてもよい。図12A~12Cは、例えば、ユーザが、バッテリドア(例えば、底部ハウジング部材516)を開くために押すことと捻ることとの両方を必要とする1つの構成を示す。他の機構もまた、偶発的な開口を防止又は制限し、デバイスの安全のための適用法又は規制を満たすような方法で、バッテリドアをタグにしっかりと保持するために使用され得る。図14A~25Cは、そのような保持機構のいくつかの例示的な構成を示す。
図14A~16Dは、バッテリドア(例えば、底部ハウジング部材)をタグにしっかりと保持するための例示的な機構の様々な態様を示す。図14Aは、チャネル1402を画定するフレーム部材1400の一部と、チャネル1402内に延在する及び/又はチャネルの一部を画定するばね部材1404とを示す。フレーム部材1400は、フレーム部材512の実施形態であってもよく、構成要素のいずれか又はすべてを含んでもよく、フレーム部材512の機能のいずれか又はすべてを提供してもよい(そして、タグ500又は本明細書に記載の任意の他のタグと一体化されてもよい)。簡潔にするために、それらの詳細はここでは繰り返さない。
図14Bは、図14Aのフレーム部材1400と嵌合するように構成された底部ハウジング部材1406の一部分を示す。底部ハウジング部材1406は、底部ハウジング部材516の実施形態であってもよく、構成要素のいずれか又はすべてを含んでもよく、底部ハウジング部材516の機能のいずれか又はすべてを提供し得る。簡潔にするために、それらの詳細はここでは繰り返さない。底部ハウジング部材1406は、底部ハウジング部材1406をフレーム部材1400に保持するために、チャネル1402及び/又はばね部材1404を介してフレーム部材1400と係合するように構成されたピン1408を含む。
図15A~15Bは、底部ハウジング部材1406がフレーム部材1400に取り付けられているときにピン1408がどのようにチャネル1402及びばね部材1404と係合するかを示す、フレーム部材1400及び底部ハウジング部材1406の概略図を示す。図15Aに示すように、底部ハウジング部材1406は、ピン1408が経路1502に沿ってチャネル1402に入るようにフレーム部材1400に対して位置決めされる。より具体的には、底部ハウジング部材1406は、ピン1408をチャネル1402内に位置決めするために(図15Aの向きに対して)垂直に移動されてもよい。この操作は、ばね又は他の機構(図5Bの順応性部材518など)によって底部ハウジング部材1406に付与される付勢力(上向き方向に作用する)を克服することを必要とする場合がある。
図15Aに示されるようにピン1408をチャネル1402内に位置決めした後、底部ハウジング部材1406を回転させる又は捻ることで、ピン1408を経路1506に沿ってチャネル1402を通ってチャネル1402の盲端1504(図15A)に移動させる。この操作により、ピン1408がばね部材1404の保持特徴1508に接触し、ばね部材1404が下方に偏向してピン1408を収容する。保持特徴1508はまた、ピン1408と接触して、ピン1408をチャネル1402の盲端1504内に保持し得る。ピン1408を保持特徴1508の上で摺動させる動作はまた、底部ハウジング部材1406を閉構成に捻ったときにユーザが検出可能なクリックのような触知感覚を生み出すことができる。この触知感覚は、底部ハウジング部材1406が完全に閉じた固定位置に到達したこと、及びユーザが底部ハウジング部材1406の回転を停止することができることをユーザに示し得る。
図16A~16Dは、底部ハウジング部材1406がフレーム部材1400から取り外されているときにピン1408がどのようにチャネル1402及びばね部材1404から係合解除されるかを示す、フレーム部材1400及び底部ハウジング部材1406の概略図を示す。図16Aに示すように、底部ハウジング部材1406は、ピン1408がチャネル1402の盲端1504内にしっかりと維持されるように、フレーム部材1400に対して位置決めされる。底部ハウジング部材1406を取り外すために、ユーザは底部ハウジング部材1406を捻るか又は回転させて、ピン1408を図16Bの経路1600に沿って摺動させることができる。この運動は、ピン1408を保持特徴1508と接触させ、これによって、次に、ばね部材1404を下方に偏向させる。ばね部材1404が上方に付勢されるため、ピン1408と保持特徴1508との間の接触は、底部ハウジング部材1406の回転に対する抵抗をもたらし、これは、克服されるとばね部材1404を下方に押す。ピン1408と保持特徴1508との間のこの相互作用は、底部ハウジング部材1406を取り外すためにユーザが克服しなければならない抵抗の増加を生み出すことと、また、底部ハウジング部材1406がしっかりとロックされた状態から移動されたことをユーザに示す触知クリック又は戻り止め感覚を潜在的に生み出すこととを含む、いくつかの利点をもたらす。
ピン1408がチャネル1402の盲端1504から外に移動されると、底部ハウジング部材1406が回転され続けるにつれて、フレーム部材1400と底部ハウジング部材1406との間の付勢力(矢印1604によって示される)は、底部ハウジング部材1406、ひいてはピン1408を上方に及び凹部1602内に押し込む。付勢力は、前述のように、バッテリと底部ハウジング部材1406との間の順応性部材によって生成されてもよい。凹部1602は、底部ハウジング部材1406の更なる回転を防止又は阻止するリップを画定する。底部ハウジング部材1406を取り外し続けるために、ユーザは、底部ハウジング部材1406を押圧して、底部ハウジング部材1406、ひいてはピン1408を凹部1602から下方に(図16Cの経路1608によって示されるように)押すために、付勢力を克服する下向きの力1606を提供しなければならない。
図16Cに示されるようにピン1408が凹部1602のリップからクリアされると、ユーザは、図16Dの経路1610によって示されるように、ピン1408がチャネルの上壁をクリアし、チャネルから除去することができるまで、底部ハウジング部材1406を回転させ続けることができる。より具体的には、ピン1408が図16Dに示されるように位置付けられると、底部ハウジング部材1406は、単にフレーム部材1400から離れて持ち上げられて、バッテリにアクセスすることができる。
図17A~19Eは、バッテリドア(例えば、底部ハウジング部材)をタグにしっかりと保持するための別の例示的な機構の様々な態様を示す。図17Aは、チャネル1702を画定するフレーム部材1700の一部分と、チャネル1702内に延在する及び/又はチャネルの一部を画定するばね部材1704とを示す。フレーム部材1700は、フレーム部材512の実施形態であってもよく、構成要素のいずれか又はすべてを含んでもよく、フレーム部材512の機能のいずれか又はすべてを提供してもよい(そして、タグ500又は本明細書に記載の任意の他のタグと一体化されてもよい)。簡潔にするために、それらの詳細はここでは繰り返さない。
図17Bは、図17Aのフレーム部材1700と嵌合するように構成された底部ハウジング部材1706の一部分を示す。底部ハウジング部材1706は、底部ハウジング部材516の実施形態であってもよく、構成要素のいずれか又はすべてを含んでもよく、底部ハウジング部材516の機能のいずれか又はすべてを提供し得る。簡潔にするために、それらの詳細はここでは繰り返さない。底部ハウジング部材1706は、底部ハウジング部材1706をフレーム部材1700に保持するために、チャネル1702及び/又はばね部材1704を介してフレーム部材1700と係合するように構成されたピン1708を含む。
図17Cは、フレーム部材1700から取り外されたばね部材1704を示す。ばね部材1704は、少なくとも部分的に独立して作動可能な保持特徴1712、1714を画定する。第1の保持特徴1712は、基体1710の開口部内に少なくとも部分的に存在してもよく、第2の保持特徴1714は、基体1710の端部に形成されてもよい。ばね部材1704は、金属、ポリマー、又は任意の他の好適な材料で形成された一体型構成要素であってもよい。したがって、保持特徴及び基体は、同じ材料片から形成されてもよい。
図18A~18Bは、底部ハウジング部材1706がフレーム部材1700に取り付けられているときにピン1708がどのようにチャネル1702及びばね部材1704と係合するかを示す、フレーム部材1700及び底部ハウジング部材1706の概略図を示す。図18Aに示すように、底部ハウジング部材1706は、ピン1708が経路1800に沿ってチャネル1702に入るように、フレーム部材1700に対して位置決めされる。より具体的には、底部ハウジング部材1706は、ピン1708をチャネル1702内に位置決めするために(図18Aの向きに対して)垂直に移動されてもよい。この操作は、ばね又は他の機構(図5Bの順応性部材518など)によって底部ハウジング部材1706に付与される付勢力(上向き方向に作用する)を克服することを必要とする場合がある。
図18Aに示されるようにピン1708をチャネル1702内に位置決めした後、底部ハウジング部材1706を回転させる又は捻ることで、ピン1708を経路1802に沿ってチャネル1702を通ってチャネル1702の盲端1803(図18A)に移動させる。この操作により、ピン1708は、ばね部材1704の第1及び第2の保持特徴1712、1714の両方に接触することになり、ピン1708がそれらと接触し、それらを通過する際に、第1及び第2の保持特徴1712、1714の両方が下方に偏向することになる(矢印1804、1806によって示されるように)。第2の保持特徴1714はまた、ピン1708と接触して、ピン1708をチャネル1702の盲端1803内に保持し得る。ピン1708を保持特徴1712、1714の上で摺動させる動作はまた、底部ハウジング部材1706を閉構成へと捻ったときにユーザが検出可能なクリックのような触知感覚を生み出すことができる。
図19A~19Dは、底部ハウジング部材1706がフレーム部材1700から取り外されているときにピン1708がどのようにチャネル1702及びばね部材1704から係合解除されるかを示す、フレーム部材1700及び底部ハウジング部材1706の概略図を示す。図19Aに示すように、底部ハウジング部材1706は、ピン1708がチャネル1702の盲端1803内にしっかりと維持されるように、フレーム部材1700に対して位置決めされる。底部ハウジング部材1706を取り外すために、ユーザは底部ハウジング部材1706を捻るか又は回転させて、ピン1708を図19Bの経路1900に沿って摺動させることができる。この運動は、ピン1708を第2の保持特徴1714と接触させ、これは次に第2の保持特徴1714を下方に偏向させる。第2の保持特徴1714が上方に付勢されるので、ピン1708と第2の保持特徴1714との間の接触は、底部ハウジング部材1706の回転に対する抵抗を生み出し、これは、克服されると、第2の保持特徴1714を下方に押す。ピン1708と第2の保持特徴1714との間のこの相互作用は、底部ハウジング部材1706を取り外すためにユーザが克服しなければならない抵抗の増大を生じさせることと、底部ハウジング部材1706がしっかりとロックされた状態から移動されたことをユーザに示す触知クリック又は戻り止め感覚を潜在的に生成することも含む、いくつかの利点をもたらす。
ピン1708が第2の保持特徴1714を越えて移動されると、それは、図19Bに示されるように、底部ハウジング部材1706の更なる回転を防止する第1の保持特徴1712の表面と接触することができる。フレーム部材1700と底部ハウジング部材1706との間の付勢力(矢印1906によって示される)により、底部ハウジング部材1706、ひいてはピン1708は経路1902に沿って上向きに、凹部1904に押し込まれ得る。付勢力は、前述のように、バッテリと底部ハウジング部材1706との間の順応性部材によって生成されてもよい。ピン1708が図19Cに示される位置にあるとき、第1の保持特徴1712は、依然としてピン1708と重なり合ってもよく、それによって更なる回転運動を阻止することができる。ユーザは、底部ハウジング部材1706を回転させ続けて、経路1908に沿ってピンを移動させることができる(図19D)。この回転により、ピン1708(例えば、ピン1708の面取りされた又は傾斜した表面)が第1の保持特徴1712に接触し、第1の保持特徴1712を下方に押し進める。ピンとばね部材との間の相互作用をもたらす他の操作と同様に、これは、特定の操作が成功裏に完了したことをユーザに示す触知出力を生成することができる。
底部ハウジング部材1706、ひいてはピン1708、が回転してピン1708を第2の保持特徴1712を越えて移動させた後、ピン1708の更なる回転は、凹部1904のリップによって阻止され得る。底部ハウジング部材1706を取り外すことを続けるために、ユーザは、底部ハウジング部材1706を押圧して、底部ハウジング部材1706、ひいてはピン1708、を凹部1904から下方に(図19Eの経路1910によって示されるように)押すために付勢力を克服する下向きの力1912を提供しなければならない。図19Dに示されるように、ピン1708が凹部1904のリップからクリアされると、ユーザは、経路1910によって示されるように、ピン1708が、チャネルの上壁をクリアし、チャネルから除去することができるまで、底部ハウジング部材1706を回転させ続けることができる。
図20A~22Dは、バッテリドア(例えば、底部ハウジング部材)をタグにしっかりと保持するための別の例示的な機構の様々な態様を示す。図20Aは、ラッチ領域2002を画定するフレーム部材2000の一部分と、ラッチ領域2002内に延在する及び/又はラッチ領域の一部を画定するばね部材2004とを示す。フレーム部材2000は、フレーム部材512の実施形態であってもよく、構成要素のいずれか又はすべてを含んでもよく、フレーム部材512の機能のいずれか又はすべてを提供してもよい(そして、タグ500又は本明細書に記載の任意の他のタグと一体化されてもよい)。簡潔にするために、それらの詳細はここでは繰り返さない。
図20Bは、図20Aのフレーム部材2000と嵌合するように構成された底部ハウジング部材2006の一部分を示す。底部ハウジング部材2006は、底部ハウジング部材516の実施形態であってもよく、構成要素のいずれか又はすべてを含んでもよく、底部ハウジング部材516の機能のいずれか又はすべてを提供し得る。簡潔にするために、それらの詳細はここでは繰り返さない。底部ハウジング部材2006は、ラッチ領域2002及び/又はばね部材2004を介してフレーム部材2000と係合して底部ハウジング部材2006をフレーム部材2000に保持するように構成されたラッチ2008を含む。
図20Cは、フレーム部材2000から取り外されたばね部材2004を示す。ばね部材2004は、第1の保持特徴2012及び第2の保持特徴2014を画定する。ばね部材2004はまた、フレーム部材2000に固定された基部2010を画定し得る。ばね部材2004は、底部ハウジング部材2006の取り付け及び取り外し中に複数の方向に偏向又は移動するように構成されてもよい。例えば、本明細書に記載されるように、底部ハウジング部材2006の取り付け中のラッチ2008と第2の保持特徴2014との間の相互作用は、ばね部材2004を矢印2018によって示される方向に沿って偏向させることができ、一方、底部ハウジング部材2006の取り外し中のラッチ2008と第2の保持特徴2014との間の相互作用は、ばね部材2004を矢印2016によって示される方向に沿って偏向させることができる。ばね部材2004は、金属、ポリマー、又は任意の他の好適な材料で形成された一体型構成要素であってもよい。
図21A~21Cは、底部ハウジング部材2006がフレーム部材2000に取り付けられているときにラッチ2008がフレーム部材2000及びばね部材2004にどのように係合するかを示す、フレーム部材2000及び底部ハウジング部材2006の概略図を示す。図21Aに示すように、底部ハウジング部材2006は、ラッチ2008が経路2100に沿ってラッチ領域2002に入るように、フレーム部材2000に対して位置決めされる。より具体的には、底部ハウジング部材2006は、ラッチ2008をラッチ領域2002において、ばね部材2004と係合するように位置付けるために、垂直方向に(図21Aの向きに対して)移動されてもよい。この操作は、ばね又は他の機構(図5Bの順応性部材518など)によって底部ハウジング部材2006に付与される付勢力(上向き方向に作用する)を克服することを必要とする場合がある。
図21Bは、底部ハウジング部材2006がフレーム部材2000に取り付けられるときにラッチ2008及びばね部材2004がどのように相互作用するかを示す、ラッチ2008及びばね部材2004の部分断面図を示す。具体的には、底部ハウジング部材2006が垂直に下方に移動されるとき(図21Bの矢印2101)、ラッチ2008(例えば、ラッチ2008の面取りされた、ないしは他の方法で輪郭付けされた表面)は、ばね部材2004の第2の保持特徴2014の頂部に押し付けられる。この相互作用により、ばね部材2004は、矢印2102によって示される方向に沿ってラッチ2008から離れる方向に偏向する。ラッチ2008の端部が第2の保持特徴2014を通過すると、ばね部材2004の付勢力は、ラッチ2008が第2の保持特徴2014と重なり合うようにばね部材2004をラッチ2008に向かって戻して、ラッチ2008を第2の保持特徴2014の下に保持する。保持特徴との他の相互作用と同様に、ラッチ2008を第2の保持特徴2014を越えて押すことは、ユーザからの力の増大を必要とし、クリック又は他の触知感覚をもたらし、それによって、底部ハウジング部材2006が係合されたことをユーザに示すことができる。
図21A及び21Bに示すようにラッチ2008及び第2の保持特徴2014を係合させた後、矢印2104によって示される底部ハウジング部材2006の更なる回転又は捻れにより、ラッチ2008が第2の保持特徴2014との係合から外れるように移動し、第1の保持特徴2012の上を摺動し(図21Bの方向2102に沿ったばね部材2004の別の偏向をもたらす)、ラッチ領域2002の盲端において及び第3の保持特徴2106の下に最後には位置付けられる。第3の保持特徴2106は、ラッチ2008の上方への移動を防止又は阻止することができ、一方、第1の保持特徴2012は、ラッチ2008と接触したままであり、ラッチ2008を図21Cに示す位置に保持することができる。ラッチ2008を第1の保持特徴2012上を摺動させる動作は、底部ハウジング部材2006を閉構成に捻ったときにユーザが検出可能なクリックのような触知感覚を生み出すことができる。
図22A~22Dは、底部ハウジング部材2006がフレーム部材2000から取り外されているときにラッチ2008がどのようにラッチ領域2002及びばね部材2004から係合解除されるかを示す、フレーム部材2000及び底部ハウジング部材2006の概略図を示す。図22Aに示すように、底部ハウジング部材2006は、ラッチ2008がラッチ領域2002の盲端において及び第3の保持特徴2106の下にしっかりと維持されるように、フレーム部材2000に対して位置決めされる。底部ハウジング部材2006を取り外すために、ユーザは、底部ハウジング部材2006を捻り又は回転させて、ラッチ2008を図22Bの経路2200に沿って摺動させることができる。この動作により、ラッチ2008が第1の保持特徴2012に接触し、これは、次に、ばね部材2004を外向きに(例えば、図21Bの方向2102に沿って)偏向させる。第1の保持特徴2012はラッチ2008に向かって付勢されるため、ラッチ2008と第1の保持特徴2012との間の接触は、底部ハウジング部材2006の回転に対する抵抗を生成し、潜在的に、底部ハウジング部材2006がしっかりとロックされた状態から移動されたことをユーザに示す触知クリック又は戻り止めの感覚を生成する。
ラッチ2008が第1の保持特徴2012を越えて移動されると、ラッチ2008は、図21A~21Bに示される位置に戻ることができ、ラッチ2008は、第2の保持特徴2014の下にあり、それと重なり合う。底部ハウジング部材2006を引き続き取り外すために、ユーザは、方向2202に沿って底部ハウジング部材2006を上方に引っ張ることにより、ラッチ2008に第2の保持特徴2014を引き上げさせ、それによってばね部材2004を方向2016に沿って偏向させる(図20C)。ばね部材2004が偏向されると、底部ハウジング部材2006を方向2204に沿って(例えば、図22Bに示される方向と反対の方向に)回転させると、ラッチ2008が第1の保持特徴2012上を再び摺動し、それによってラッチ2008をばね部材2004から係合解除し、底部ハウジング部材2006を取り外すことを可能にする。ラッチ2008と第1の保持特徴2012との間の最終的な係合は、底部ハウジング部材2006が取り外されたという最終的な触知インジケーションを提供することができる。
図20A~22Dに関連して示され、説明される機構は、取り付け及び取り外し動作を通してユーザを案内するのを助けるために、フレーム部材2000及び/又はばね部材2004内に形成されたハードストップを含んでもよい。例えば、底部ハウジング部材2006の各位置において、底部ハウジング部材2006が移動され得る一方向のみが存在し得る。したがって、ユーザは、底部ハウジング部材2006を簡単な動きでどのように着脱するかを判定することができる。より具体的には、取り付け動作は、押す及び捻ることを含んでもよく、取り外し動作は、(第1の方向に)捻る、続いて引っ張る、続いて(第2の反対方向に)別に捻る、続いて最終的な引っ張ることを含んでもよい。
図23A~23Eは、バッテリドア(例えば、底部ハウジング部材)をタグにしっかりと保持するための別の例示的な機構の様々な態様を示す。図23Aは、ラッチ領域2302と、ラッチ領域2302内に延在するばね部材2304とを画定するフレーム部材2300の一部分を示す。ばね部材2304は、図23Aに示されるようにラッチ領域2302内に突出するように付勢されてもよく、方向2305に沿ってラッチ領域2302から離れるように後退するように構成されてもよい。フレーム部材2300は、フレーム部材512の実施形態であってもよく、構成要素のいずれか又はすべてを含んでもよく、フレーム部材512の機能のいずれか又はすべてを提供してもよい(そして、タグ500又は本明細書に記載の任意の他のタグと一体化されてもよい)。簡潔にするために、それらの詳細はここでは繰り返さない。
図23Bは、図23Aのフレーム部材2300と嵌合するように構成された底部ハウジング部材2306の一部分を示す。底部ハウジング部材2306は、底部ハウジング部材516の実施形態であってもよく、構成要素のいずれか又はすべてを含んでもよく、底部ハウジング部材516の機能のいずれか又はすべてを提供し得る。簡潔にするために、それらの詳細はここでは繰り返さない。底部ハウジング部材2306は、ラッチ領域2302及び/又はばね部材2304を介してフレーム部材2300と係合して底部ハウジング部材2306をフレーム部材2300に保持するように構成されたカムラッチ2308を含む。カムラッチ2308は、底部ハウジング部材2306の取り付け及び取り外しを容易にするために、ばね部材2304と係合するか又は他の方法で相互作用する様々な表面及び/又は機構を画定し得る。
図23Cは、フレーム部材2300から取り外されたばね部材2304を示す。ばね部材2304は、ラッチ領域2302内に突出する部分、並びにフレーム部材2300に固定される基体2310を含む。ばね部材2304は、金属、ポリマー、又は任意の他の好適な材料で形成された一体型構成要素であってもよい。
図23Dは、ばね部材2304(例えば、ラッチ領域内に突出するばね部材2304の部分)が、底部ハウジング部材2306がフレーム部材2300に取り付けられる際に、カムラッチ2308に沿って辿る経路を示して、カムラッチ2308を示す。具体的には、底部ハウジング部材2306が最初にフレーム部材2300と係合されるとき、ばね部材2304は経路2312に沿って移動し、第1のカム面2314上を摺動する。第1のカム面2314をクリアした後、ばね部材2304が、第1の保持特徴2318上をカムラッチ2308の盲端2320内へと摺動し、経路2316に沿って移動するように、底部ハウジング部材2306は、回転する。この段階で、第1の保持特徴2318及びばね部材2304の付勢力は、ばね部材2304を盲端2320内に保持し、それによって底部ハウジング部材2306を閉構成で保持する。
図23Eは、底部ハウジング部材2306がフレーム部材2300から取り外される際にばね部材2304がカムラッチ2308に沿って辿る経路を示して、カムラッチ2308を示す。具体的には、底部ハウジング部材2306は、ばね部材2304が経路2322に沿って第1の保持特徴2318上を摺動するように、回転する。第1の保持特徴2318をクリアすると、底部ハウジング部材2306は、ばね部材2304を経路2324に沿って及び第1のカム面2314の下側によって画定されるハードストップに対して移動させ、フレーム部材2300から軸方向に引き離される。次いで、底部ハウジング部材2306を回転させてばね部材2304を経路2326に沿って移動させ、次いで、最終的に軸方向に引かれてばね部材を経路2328に沿って第2のカム面2330上を摺動させ、それによって底部ハウジング部材2306をフレーム部材2300から取り外す。
カムラッチ2308の機構(例えば、カム表面及び保持特徴)とばね部材2304との間の相互作用及び係合は、それぞれ、底部ハウジング部材2306に印加されるべき克服力を必要とし得、ユーザによって検出可能な触知感覚又はフィードバックを生成することができる。これらの力及びフィードバックは、底部ハウジング部材2306を所望の位置に保持するのに役立ち、またユーザに有用な物理的情報を提供することができる。
図24A~24Cは、前述のフレーム部材2300及び底部ハウジング部材2306と共に使用され得る別の例示的なばね部材及びカムラッチを示す。図24Aは、ラッチ領域2302(図23A)内に突出する部分を含むばね部材2404、並びにフレーム部材2300に固定されるように構成された基体2405を示す。ばね部材2404は、金属、ポリマー、又は任意の他の好適な材料で形成された一体型構成要素であってもよい。
図24Bは、カムラッチ2308の代わりに使用されてもよく、ばね部材2404(又は、ばね部材2304などの別のばね部材)と連動するように構成されてもよい、例示的なカムラッチ2408を示す。図24Bは、ばね部材2404(例えば、ラッチ領域内に突出するばね部材2404の部分)が、底部ハウジング部材2306がフレーム部材2300に取り付けられる際に、カムラッチ2408に沿って辿る、経路を示す。具体的には、底部ハウジング部材2306が最初にフレーム部材2300と係合されるとき、ばね部材2404は経路2412に沿って移動し、第1のカム面2410上を摺動する。第1のカム面2410をクリアした後、ばね部材2404が、第1の保持特徴2416上をカムラッチ2408の盲端2418内へと摺動して、経路2414に沿って移動するように、底部ハウジング部材2306は、回転する。この段階で、第1の保持特徴2416及びばね部材2404の付勢力は、ばね部材2404を盲端2418内に保持し、それによって底部ハウジング部材2306を閉構成で保持する。
図24Cは、底部ハウジング部材2306がフレーム部材2300から取り外される際にばね部材2404がカムラッチ2408に沿って辿る経路を示し、カムラッチ2408を示す。具体的には、底部ハウジング部材2306は、ばね部材2404が経路2420に沿って第1の保持特徴2416上を摺動するように、回転する。第1の保持特徴2416をクリアすると、底部ハウジング部材2306は、ばね部材2404を経路2422に沿って移動させて、フレーム部材2300から軸方向に引き離される。次いで、底部ハウジング部材2306が、回転してばね部材2404を経路2424に沿って移動させ、次いで、最終的に軸方向に引かれて、経路2426に続いて第2のカム面2425に沿ってばね部材を摺動させ、それによって底部ハウジング部材2306をフレーム部材2300から取り外す。
カムラッチ2408の機構(例えば、カム表面及び保持特徴)とばね部材2404との間の相互作用及び係合は、それぞれ、底部ハウジング部材2306に加えられるべき克服力を必要とし得、ユーザによって検出可能な触知感覚又はフィードバックを生成することができる。これらの力及びフィードバックは、底部ハウジング部材2306を所望の位置に保持するのに役立ち、またユーザに有用な物理的情報を提供することができる。
図25A~25Cは、前述のフレーム部材2300及び底部ハウジング部材2306と共に使用され得る別の例示的なばね部材及びカムラッチを示す。図25Aは、ラッチ領域2302(図23A)内に突出する部分を含むばね部材2504、並びにフレーム部材2300に固定されるように構成された基体2505を示す。ばね部材2504は、金属、ポリマー、又は任意の他の好適な材料で形成された一体型構成要素であってもよい。
図25Bは、カムラッチ2308又はカムラッチ2408の代わりに使用されてもよく、ばね部材2504(又は、ばね部材2304などの別のばね部材)と連動するように構成されてもよい、例示的なカムラッチ2508を示す。図25Bは、ばね部材2504(例えば、ラッチ領域内に突出するばね部材2504の部分)が、底部ハウジング部材2306がフレーム部材2300に取り付けられる際に、カムラッチ2508に沿って辿る、経路を示す。具体的には、底部ハウジング部材2306が最初にフレーム部材2300と係合されるとき、ばね部材2504は経路2512に沿って移動し、第1のカム面2510上を摺動する。第1のカム面2510をクリアした後、ばね部材2504はカムラッチ2508の保持領域2514内に保持される。この段階では、第1のカム面2510の張り出す部分及びばね部材2504の付勢力(並びに第2のカム面2516)は、ばね部材2504を保持領域2514内に保持し、それによって底部ハウジング部材2306を閉構成に保持する。
図25Cは、底部ハウジング部材2306がフレーム部材2300から取り外される際にばね部材2504がカムラッチ2508に沿って辿る経路を示して、カムラッチ2508を示す。具体的には、底部ハウジング部材2306は、ばね部材2504が経路2518に沿って第2のカム面2516に沿って摺動するように、回転する。次いで、底部ハウジング部材2306は、ばね部材2504を経路2520に沿って移動させ、それによって底部ハウジング部材2306をフレーム部材2300から取り外して、フレーム部材2300から軸方向に引き離される。
カムラッチ2508の機構(例えば、カム表面及び保持特徴)とばね部材2504との間の相互作用及び係合は、それぞれ、底部ハウジング部材2306に加えられるべき克服力を必要とし得、ユーザによって検出可能な触知感覚又はフィードバックを生成することができる。これらの力及びフィードバックは、底部ハウジング部材2306を所望の位置に保持するのに役立ち、またユーザに有用な物理的情報を提供することができる。
前述のように、無線位置特定可能タグは、オーディオ出力を生成するように構成されたオーディオシステムを含むことができる。無線位置特定可能タグからのオーディオ出力を使用して、ユーザがタグの位置を特定するのを助けることができる。例えば、ユーザが失われたタグの位置を特定しようと試みているとき、ユーザは、スマートフォンを使用して、ビープ音又は他の可聴音(例えば、一定のトーン、歌など)を生成するようにタグに無線で命令することができる。より具体的には、スマートフォンは、タグに音声要求信号を送信することができ、それは、次に、タグにオーディオシステムを用いて可聴出力を生成させることができる。
図26A~26Bは、オーディオシステムの例示的な構成を示す、並びにオーディオシステムの様々な動作モードを示す、タグ500の部分断面図を示す。図26Aに示すように、タグ500のオーディオシステムは、上部ハウジング部材502に連結されたコイル504を含んでもよい。コイル504は、エポキシ、樹脂、又は他の好適な材料などのマトリックス又はポッティング材に少なくとも部分的に埋め込まれた導体(例えば、金属ワイヤ)の複数の巻きを含んでもよい。コイル504は、(図示されるように)接着剤2600、超音波溶接など任意の好適な方法を用いて、上部ハウジング部材502の内表面に取り付けられてもよい。一部の場合には、コイル504のボビン又は他のベース構造体は、上部ハウジング部材502と一体構造として形成されてもよい。例えば、一体成形又は3D印刷された上部ハウジング部材502は、コイル504を製造するために導体が巻かれた一体型ボビンを含んでもよい。別の例として、コイルを形成する導体は、上部ハウジング部材502と一体的に形成されたボビン上にめっきされてもよい(例えば、レーザ直接構造化又は別の好適なめっき若しくは金属化技術を使用して)。コイルを形成するための及び/又は上部ハウジング部材502とコイルを一体化するための他の技術も企図される。
コイル504は、磁石アセンブリ506に近接していてもよい。磁石アセンブリ506は、任意の好適な材料であってもよく、単一の磁気材料片で形成されてもよく、又は図27Aに関連して示されるように、互いに取り付けられた複数の構成要素で形成されてもよく、又はこれを含んでもよい。タグ500はまた、上部ハウジング部材502の偏向を制限するハードストップ520を含んでもよい。本明細書に記載されるように、ハードストップ520の頂部と上部ハウジング部材502の内表面との間の間隙は、約500ミクロン、400ミクロン、300ミクロン、200ミクロン、100ミクロン、又は50ミクロンなどの閾値距離以下であってもよい。
タグ500は、コイル504を使用して上部ハウジング部材502の一部を移動させて、上部ハウジング部材502をダイヤフラムとして機能させて可聴出力を生成することができる。例えば、オーディオ出力が必要とされる場合、適切な信号がコイル504(磁石アセンブリ506によって生成された磁場内にある)に印加され、それによってコイル504に作用するローレンツ力(矢印2602によって示される)を生成する。コイル504上のローレンツ力は、上部ハウジング部材502を移動させるか、振動させるか、震えさせるか、又は他の方法で移動(矢印2604によって示される)させて、可聴及び任意選択的な触知出力を生成させる。一部の場合には、上部ハウジング部材502は、可聴出力及び/又は触知出力を生成するために局所的に偏向又は変形する。例えば、上部ハウジング部材502の中央部分は、可聴出力及び/又は触知出力を生成するために偏向又は変形してもよいが、上部ハウジング部材502の他の部分(例えば、アンテナアセンブリ508に結合された周辺部分)は、実質的に静止したままであり、かつ/又は他の方法では音波の生成に寄与しない。
オーディオシステム、並びにオーディオ出力及び/又は触知出力を生成するように偏向又は変形する上部ハウジング部材502の部分は、目標周波数範囲内でのオーディオの生成を可能にするか、又は容易にするように構成されてもよい。例えば、オーディオシステムは、約1kHz~4kHz、1kHz~3kHz、又は任意の他の好適な範囲内の音を生成するように構成されてもよい。この範囲は、異なる周波数に対する人間の聴覚の相対感度、並びに音の位置を知覚する能力に起因して有益であり得る。例えば、人間の耳は、約1kHz~4kHzの間の音に対してより敏感である。また、人間の耳間の距離に少なくとも部分的に基づいて、人間は、3kHz以下の音の位置をより容易に知覚することができる(頭部の動きを必要とせずに位置が知覚され得るため)。したがって、約1kHz~3kHzの範囲は、ピーク聴覚感度の典型的な範囲内であり、(例えば、音の位置を知覚するために頭部の動きを必要とせずに)タグの単純な聴覚的位置特定を可能にする。可聴出力(又は可聴出力の代わりに若しくは可聴出力に加えてオーディオシステムによって生成され得る超音波出力)はまた、別のデバイス(例えば、スマートフォン、イヤーバッドなど)上の1つ以上のマイクロフォンによって検出されてもよく、そのデバイスは、検出された可聴音に基づいてタグの位置を判定又は推定するためにビーム形成又は他の方向発見技術を使用し得る。いくつかの場合では、それぞれが1つ以上のマイクロフォンを有する、複数のデバイスが、協働してタグの位置を推定する(例えば、それ自体の位置推定を比較するか、又は他の方法で協働して1つの位置推定を生成することによって)。
上部ハウジング部材502の材料及び寸法はまた、上部ハウジング部材502をオーディオ生成ダイヤフラムとして使用するのを容易にするように構成されてもよい。例えば、上部ハウジング部材502が、コイル504によって生成される力によって偏向及び/又は変形されることを可能にするのに十分な可撓性を有するように、材料及び寸法は、選択されてもよい。一部の場合には、上部ハウジング部材502は、ポリマー、強化ポリマー、炭素繊維などのポリマー材料で形成されてもよく、又はポリマー材料を含んでもよい。上部ハウジング部材502は、約300ミクロン、400ミクロン、450ミクロン、500ミクロン、550ミクロン、又は任意の他の好適な厚さを有し得る。一部の場合には、可聴出力及び/又は触知出力を生成するように変形又は屈曲する上部ハウジング部材502の一部分は、約300~550ミクロンの厚さを有し、上部ハウジング部材502の他の部分は異なる厚さを有する(例えば、より厚い又は薄い)。他の厚さ及び寸法も可能である。
タグ500のオーディオシステムが、可聴出力及び/又は触知出力を生成するために、ダイヤフラムとして上部ハウジング部材502を使用する実施形態では、タグ500は、オーディオシステムの構成要素を使用して、上部ハウジング部材502に印加された入力を検出することができる。図26Bは、指2606が、上部ハウジング部材502に入力される力を印加しているときのタグ500を示す。この入力は、タグ500の押圧又は圧搾に対応してもよく、上部ハウジング部材502が、上部ハウジング部材502の内面又は底面が、矢印2608によって示されるように磁石アセンブリ506に向かって下方に移動するように、変形する結果をもたらす。上部ハウジング部材502の移動により、コイル504は、矢印2610によって示されるように、下方に移動する。コイル504は、磁石アセンブリ506によって生成された磁場内にある間に移動しているため、磁束の存在下で移動する導体間の電磁相互作用により、電流がコイル504内で生成され得る。この電流はタグ500によって検出されてもよく、入力が検出されたことを示すことができる。
タグ500が、上部ハウジング部材502の閾値運動量を示す電流を検出するとき、タグ500は1つ以上の動作をとることができる。例えば、タグ500は、ペアリングモード(任意選択的に、他のデバイスとの通信を容易にするためにタグの1つ以上の無線機の動作を変更することを含む)を開始する、タグ500をオン又はオフにする、タグ500の動作モードを変更する、タグの無線通信システム(例えば、リモートサービス、モバイル電話など)のうちの1つ以上を介して情報を送信させる、音声又は触知出力をアクティブ化又は非アクティブ化することなどができる。
上部ハウジング部材502の偏向の結果としてコイル504内に生成された電流を使用して、タグ動作のためにタグ500に電力を提供すること及び/又はバッテリ514を充電することもできる。電力は、入力が提供されるたびに収集されてもよく、又は特定の条件が満たされるとき(例えば、特定の数又は周波数の偏向が検出されたとき、バッテリが閾値充電レベル未満であるときなど)に収集されてもよい。一部の場合には、バッテリを有さないタグ(又は完全に放電された又は切れたバッテリを有する)は、ユーザが上部ハウジング部材を1回以上(例えば、タグに少なくとも瞬間的に電力を供給するのに十分な数及び周波数の偏向を使用して)偏向することによって、一時的に電力供給され得る。特定の条件が満たされた場合、タグは、繰り返し偏向に応じて1つ以上のアクションを実行し得る。例えば、バッテリが切れる又は欠落し、十分な電力閾値が上部ハウジング部材の繰り返された偏向から達せられた場合、タグは、タグが電力切れであるというインジケーションと共に(図2A~2Cに関連して説明されるように)位置レポートを送信することができる。
前述のように、タグは、他の種類の入力システムを使用することができ、あるいはデバイスが、オーディオシステムのコイル内で生成された電流を検出することに加えて、又はその代わりに、タグへの入力を検出するために、使用され得る。例えば、ドームスイッチ、触知ドームスイッチ、又は他の電気機械的スイッチングシステムは、上部ハウジング部材502と磁石アセンブリ506(又は任意の他の基礎をなす構成要素)との間に位置付けられてもよい。図26Bに示すように、上部ハウジング部材502がユーザによって偏向されるとき、ドームスイッチ又は電気機械的スイッチング構成要素が作動され、対応する入力が検出されてもよい。一部の場合には、磁石アセンブリ506は開口部を画定してもよく、ドームスイッチ又は他の電気機械的スイッチングシステムは、開口部内に位置付けられてもよい。そのような場合、ドームスイッチ又は他の電気機械的スイッチングシステムは、回路基板510、メインフレーム部材512又は別の基礎をなす構成要素に取り付けられてもよい。
タグに含まれ得る別の種類のスイッチ機構は、上部ハウジング部材502及び基礎をなす構成要素に取り付けられた導電性コンタクトを含む。例えば、金属シート、箔、又は他の構成要素などの第1の導電性コンタクトは、上部ハウジング部材502の内側面に(例えば、ハードストップ520の中央開口部と位置合わせされるような上部ハウジング部材502の中心に)取り付けられてもよく、1つ以上の第2の導電性コンタクトは、第1の導電性コンタクトの下方に位置付けられてもよい。図26Bに示すように、上部ハウジング部材502が偏向されると、第1の導電性コンタクトは、1つ以上の第2の導電性コンタクトに接触してもよく、タグは、例えば、導電性コンタクト間の伝導率の変化を検出することによって、結果として生じるコンタクトを検出することができる。具体的な例として、タグは2つの第2の導電性コンタクトを含んでもよく、第1の導電性コンタクトは、上部ハウジング部材502が押下されると、2つの第2の導電性コンタクトを導電結合するように構成されてもよい。タグは、2つの第2の導電性コンタクトの間の連続性を検出することによって、入力を検出することができる。導電性コンタクトの他の配置も企図される。
容量性センサ、力センサ、超音波センサ、及び光学センサを含むがこれらに限定されない、上部ハウジング部材502の偏向を検出するための他の技術も企図される。更に、上部ハウジング部材502の偏向を検出する入力システムに加えて、又はその代わりに、他の種類の入力システムが提供されてもよい。例えば、タグは、ボタン、スイッチ、加速度計(例えば、振動又はタップ入力を検出するための)などを含んでもよい。
図27Aは、タグ500の一部分の分解組立図である。具体的には、図27Aは、コイル504と1つの例示的実装形態による磁石アセンブリ506の分解組立図とを示す。磁石アセンブリ506は、上部プレート2700、下部ヨーク2702(例えば、金属ヨーク)、及び磁石2704を含む。上部プレート2700及び下部ヨーク2702は、鋼などの金属材料で形成されてもよく、又は金属材料を含んでもよい。上部プレート2700及び下部ヨーク2702は協働して、磁石2704によって生成された磁束を所望の領域に沿って方向付けることができ、タグ500の外側の漏れ磁束を低減するのに役立つことができる。漏れ磁束の量及び/又は強度(例えば、タグ500のハウジングの外側に延在する磁石2704からの磁束)を最小化するか、又は他の方法で低減することは、磁束がクレジットカード、他のデバイス内の磁力計などの他のオブジェクト又はデバイスと干渉すること又はそれらに損傷を与えることを防止するのに役立ち得る。
図27Bは、磁石アセンブリ506及び上部ハウジング部材502に対する例示的な磁束線を示す、タグ500の一部分の部分断面図を示す。磁石2704は磁束を生成してもよく、上部プレート2700及び下部ヨーク2702は磁束を案内又は集束する。例えば、上部プレート2700及び下部ヨーク2702は、コイル504が配置された間隙2708内の磁束を集中させるように構成されてもよい。間隙2708内の磁束を集中させることによって、タグ500の外部を越えて漏出する磁束2706の量は、許容可能なレベル(例えば、クレジットカードを消磁するための閾値レベル未満)に維持され得る。
タグ500の物理的設計はまた、漏れ磁束の管理に寄与し得る。例えば、上部ハウジング部材502及び磁石アセンブリ506は、磁石アセンブリ506(例えば、磁石アセンブリの頂部)から上部ハウジング部材502の外面(例えば、磁石アセンブリ506に最も近い上部ハウジング部材502の外面の部分)までの距離が閾値距離以上となるように構成されてもよい。例えば、一部の場合には、閾値距離は、約1.0mm、1.5mm、2.0mm、又は任意の他の好適な距離である。
図26A~27Bは、導電体(例えば、ワイヤ)がポッティング材内に少なくとも部分的に埋め込まれ、埋め込まれた導体が上部ハウジング部材502に取り付けられている、例示的なコイル504を示す。図28A~28Dは、本明細書に記載されるような無線位置特定可能タグと共に使用され得る他の例示的なコイル構成を示す。図28Aは、ボビン2802及び導電コイル2804を含む例示的なコイル2800を示す。ボビン2802は、導電コイル2804が巻かれた環状構造体であってもよい。ボビン2802は、金属(例えば、アルミニウム又は他の金属シート若しくは箔)、ポリマー、あるいは任意の他の好適な材料から形成されてもよく、又はこれらを含んでもよい。導電コイル2804は、ワイヤ(例えば、銅線)などの導体の複数の巻きを含んでもよい。
図28Bは、タグの部分断面図であり、コイル2800がどのようにタグの構成要素と一体化され得るかを示す。具体的には、コイルのボビン2802(上部ハウジング部材502の実施形態であってもよい)は、上部ハウジング部材2806の内部又は底面に取り付けられる。ボビン2802は、エポキシなどの接着剤2810、あるいは他の好適な接着剤又は取り付け機構若しくは技術を使用して、上部ハウジング部材2806に取り付けられてもよい。コイル2800は、導電コイル2804が磁石アセンブリ506(磁石アセンブリ2808の実施形態であってもよい)によって生成される磁束場内にあるように、上部ハウジング部材2806上に配置される。
図28Cは、タグの部分断面図であり、コイル2800がタグの構成要素とどのように一体化され得るかの別の例を示す。図28Cでは、ボビン2802は、図28Bに示すように、接着剤2810を使用して上部ハウジング部材2806に取り付けられているが、上部ハウジング部材2806から磁石アセンブリ2808(又はタグ内部の別の構成要素)まで延在する囲い板2812も含む。囲い板2812は、ポリエステル又は他のポリマーフィルムなどの可撓性材料で形成されてもよく、又はこれを含んでもよく、タグが上部ハウジング部材2806をコイル2800で移動させることによって可聴及び/又は触知出力を生成するときに、変形するように構成されてもよい。囲い板2812は、コイル2800の物理的及び/又は電気的動作に影響を及ぼし得るゴミ又は他の汚染物質からコイル2800を保護するように構成されてもよい。
図28Dは、タグの部分断面図であり、別のコイル2814がタグの構成要素とどのように一体化され得るかを示す。図28Dのコイル2814は、ボビン2816が、導電コイル2817に取り付けられたボビンの部分に対してある角度で延在する取り付けフランジ部分2818を含むことを除いて、ボビン2802及び導電コイル2804に類似する、ボビン2816及び導電コイル2817を含む。取り付けフランジ部分2818は、ボビン2802と比較して、ボビン2816と上部ハウジング部材2806との間により大きな接触領域を提供し得る。取り付けフランジ部分2818は、エポキシ、接着フィルム、圧力、熱、若しくは温度感知接着剤、又は任意の他の好適な接着剤でもよい接着剤2820を介して上部ハウジング部材2806に固定されてもよい。一部の場合には、囲い板2812などの囲い板は、図28Dに示される実装形態に含まれてもよい。
前述のように、タグからの可聴出力及び/又は触知出力は、電磁コイル及び磁石を使用してタグの上部ハウジング部材を偏向又は変形させるオーディオシステム(ボイスコイルモータと類似し得るシステム)を用いて生成されてもよい。これは、そのような出力を生成するために使用され得る単なる1つの例示的なオーディオシステムであり、本明細書に記載されるコイル及び磁石配置ではなくて、又はその代わりに他のオーディオシステムが使用されてもよい。図29A~30は、可聴出力及び/又は触知出力を生成するために使用され得る他の例示的なオーディオシステムを示す。
図29A~29Bは、上部ハウジング部材の一部分をスピーカダイヤフラムとして使用して、タグの上部ハウジング部材を偏向及び/又は変形して可聴出力及び/又は触知出力を生成するために圧電素子が使用される、例を示す。図29Aは、上部ハウジング部材502の実施形態であり得る、例示的な上部ハウジング部材2900の一部分を示す。圧電素子2902は、上部ハウジング部材2900の内面又は底面に(例えば、接着剤又は任意の他の好適な締結技術を使用して)取り付けられる。圧電素子2902は、圧電ユニモルフ又はバイモルフであってもよい。上部ハウジング部材2900を変形又は偏向させるために、タグは、圧電素子2902に電気信号又は電流を印加し、それによって圧電素子2902を屈曲させる(矢印2904で示す)。圧電素子2902と上部ハウジング部材2900との間の固定された取り付けにより、圧電素子2902の屈曲は、可聴出力及び/又は触知出力を生成するように、上部ハウジング部材2900を偏向させるか、又は変形させる(矢印2906によって示される)。
図29Aは、単一の圧電素子2902が上部ハウジング部材2900の中心に取り付けられている例を示すが、これは、圧電素子を使用するオーディオシステムの単なる1つの例示的な実装形態である。図29Bは、複数の別個の圧電素子2910が上部ハウジング部材2900の内面又は底面に取り付けられている例を示す。具体的には、圧電素子2910は、上部ハウジング部材2900の上壁が上部ハウジング部材2900の側壁と接合する角部に位置付けられる。この配置を使用するタグは、上部ハウジング部材2900の周辺部の周りに分離配置された2つ以上の圧電素子2910を使用することができる。2つの圧電素子2910が使用される場合、それらは互いに対向して位置付けられてもよい(例えば、2つの圧電素子は、上部ハウジング部材2900によって画定された形状の中心を通る線を画定している)。圧電素子2910は、ユニモルフ又はバイモルフ圧電素子であってもよい。
上部ハウジング部材2900を変形又は偏向させるために、タグは、圧電素子2910に電気信号又は電流を印加し、それによって圧電素子2910を屈曲させる(矢印2912で示す)。圧電素子2910と上部ハウジング部材2900との間の固定された取り付けにより、圧電素子2910の屈曲は、可聴出力及び/又は触知出力を生成するように、上部ハウジング部材2900を偏向させるか、又は変形させる(矢印2914によって示す)。
圧電素子2910は、可聴又は触知出力中に最大量を移動させる上部ハウジング部材の部分から離れて取り付けられてもよく、上部ハウジング部材2900の構造を使用して圧電素子2910の偏向量を増幅することができる。例えば、図29Bに示すように、圧電素子2910を上部ハウジング部材2900の角部に配置することにより、圧電素子2910の小さな偏向は、上部ハウジング部材2900の中心でより大きな偏向を生じさせることができる。
圧電素子2902、2910は、1つ以上の電子部品及び/又は回路素子に導電的に接続されてもよい。電子部品及び/又は回路素子は、回路基板(例えば、回路基板510)上に位置付けられてもよく、上部ハウジング部材2900から可聴及び/又は触知出力を生成する様式でそれらを変形させる圧電素子への電気信号を提供するように構成されてもよい。
図30は、タグのためのオーディオシステムの別の例示的構成を示す。具体的には、図30は、上部ハウジング部材3000の下に位置付けられたオーディオシステム3001を有する例示的な上部ハウジング部材3000(上部ハウジング部材502の実施形態であり得る)を示す。オーディオシステム3001は、上部ハウジング部材3000を通って延在する1つ以上の開口部3006を通して音を方向付けるように構成されてもよい。
オーディオシステム3001は、内部容積3008を画定するエンクロージャ3002を含んでもよい。スピーカ3004は、エンクロージャ3002に結合されてもよく、又は他の方法で、内部容積3008内に音を方向付けるように構成されてもよい。内部容積3008は、上部ハウジング部材3000の開口部3006と整列されるか又は他の方法で開口部3006と連通する、開口部を有し得る。したがって、スピーカ3004からの音は、内部容積3008を通り、開口部3006から外に向けられてもよい(矢印3010によって示されるように)。エンクロージャ3002は、上部ハウジング部材3000に取り付けられてもよく(例えば、接着剤、締め具、超音波溶接などを介して)、あるいはタグの別の構成要(例えば、アンテナアセンブリ)に取り付けられてもよく、上部ハウジング部材内の開口部を通じて音声を伝達するように位置付けられてもよい。エンクロージャ内にスピーカを有するオーディオシステムを含むタグでは、タグは、スクリーン、膜、水排出システム、又は他のシステム若しくは技術を用いて、オーディオシステム及び/又はタグ全体への水、ちり、又は他の汚染物質の侵入を防止することができる。
可聴出力及び/又は触知出力を生成するために上部ハウジング部材が偏向及び/又は変形されるタグに関しては、上部ハウジング部材は、ボイスコイルモータ、圧電素子、又は他のアクチュエータによって偏向及び/又は変形され得るように、十分に可撓性を有する構成されてもよい。一部の場合には、上部ハウジング部材は、単一の材料片で形成された一体構造であってもよい。他の場合には、それは、上部ハウジング部材を一緒に画定する複数の構成要素又はセグメントを含んでもよい。図31A~34Cは、本明細書に記載されるように、無線位置特定可能タグと共に使用され得るいくつかの異なる例示的な上部ハウジング部材を示す。図31A~34Cの上部ハウジング部材は、本明細書に記載される上部ハウジング部材502又は任意の他の上部ハウジング部材の実施形態であってもよい。
図31A~31Cは、単一の材料片で形成され得る例示的な上部ハウジング部材3100を示す。上部ハウジング部材3100は、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、又は任意の他の好適なポリマー材料(繊維強化ポリマー材料を含む)などのポリマー材料から形成されてもよい。他の場合には、上部ハウジング部材3100は金属で形成されてもよい。
図31Aは、タグの外面を画定し得る、上部ハウジング部材3100の外面を示す。図示のように、上部ハウジング部材3100の外面は、実質的に特徴がない(例えば、継ぎ目、間隙、溝、不連続部、ディスプレイ、ボタン、又は他の特徴を有さない)。しかしながら、他の実装形態では、外面は、そのような特徴を画定するか、又は含むことができる。
図31Bは、上部ハウジング部材3100の下面図を示す。上部ハウジング部材3100は、上部ハウジング部材3100の残りの部分と一体的に形成され得る補強リブ3102を画定し得る。例えば、上部ハウジング部材3100は、補強リブ3102と共に単一部品として成形されてもよい。上部ハウジング部材3100はまた、オーディオシステムのコイル(例えば、コイル504)が上部ハウジング部材3100に取り付けられ得るコイル取り付け領域3104を画定し得る。コイル取り付け領域3104は、実質的に特徴のない表面であってもよく、又は溝、キャビティ、取り付け要素、又は他の特徴を含んでもよい。
図31Cは、図31Aの線31C-31Cに沿って見た上部ハウジング部材3100の断面図である。図示のように、上部ハウジング部材3100は、均一な厚さを有さなくてもよい。例えば、一部の場合には、上部ハウジング部材3100の中央部分(例えば、コイル取り付け領域3104における及び/又はその周りの)は、上部ハウジング部材3100の側壁部分よりも薄くてもよい。これは、可聴出力及び/又は触知出力を生成するために偏向及び/又は変形する必要がある上部ハウジング部材3100の領域において、高い可撓性を提供することができる。
図32A~32Cは、複数の構成要素を含み得る例示的な上部ハウジング部材3200を示す。図32Aは、タグの外面を画定し得る上部ハウジング部材3200の外面を示す。上部ハウジング部材3200は、周辺部材3202、中央部材3204、及び順応性部材3206を含んでもよい。周辺部材3202は、周壁及び上壁を画定していることができ、上壁は、中央部材3204が少なくとも部分的に位置付けられ得る開口部を画定している。周縁部材3202の周壁は、タグの周縁側壁(したがって、外周側面)を画定し得る。
順応性部材3206は、周辺部材3202及び中央部材3204よりも可撓性の高い材料から形成されてもよい。例えば、周辺部材3202(上部ハウジング部材3200の側壁を画定し得る)及び中央部材3204(上部ハウジング部材3200の上部外面を画定し得る)は、ABSなどの第1のポリマー材料から形成されてもよく、PMMA及び順応性部材3206は、シリコーン、熱可塑性ポリウレタン(TPU)などの第1のポリマー材料よりも可撓性を有する第2のポリマー材料から形成されてもよい。順応性部材3206は、中央部材及び周辺部材が一体構造(上部ハウジング部材3100など)である場合に生じるものよりも、中央部材3204が周辺部材3202に対してより自由に移動することを可能にするように構成されてもよい。
図32Bは、上部ハウジング部材3200の下面図を示す。上部ハウジング部材3200は、周辺部材3202と一体的に形成され得る補強リブ3208を画定し得る。中央部材3204は、前述の、コイル取り付け領域3104と類似し得る、コイル取り付け領域3210を画定し得る。
図32Cは、図32Aの線32C-32Cに沿って見た上部ハウジング部材3200の断面図である。図示のように、上部ハウジング部材3200の外面上で視認可能な順応性部材3206の部分は単に、順応性部材3206の一部であってもよい。より具体的には、順応性部材3206は、中央部材3204の内面又は底面の一部分に沿って延在してもよく、中央部材3204を周囲部材3202に機械的に結合し得る。順応性部材3206は、コイルが中央部材3204に直接取り付けられており、それによって中央部材3204に力を直接伝達することができるように、コイル取り付け領域3210を露出させる開口部を画定し得る。一部の場合には、図32Cに示すように、中央部材及び周辺部材の外面に隣接して露出される順応性部材3206の部分は、中央部材及び周辺部材と同一平面である。他の場合には、露出される順応性部材3206の一部は、周辺部材及び中央部材に対して凹んでいてもよく、又は突出していてもよい。図33Cは、例えば、順応性部材が中央部材及び周辺部材に対して凹んでいる実施形態を示す。
上部ハウジング部材3200は、共射出成形又はインサート成形技術によって形成されてもよく、中央部材及び周辺部材は最初に形成され(及び任意選択的に、それらが形成された後に第2の成形型に挿入され)、次いで、順応性部材3206の材料は、成形型内に、かつ中央部材及び周辺部材に対して射出される。これは、順応性部材を目標形状に形成させること、並びに順応性部材の材料を中央部材及び周辺部材に(例えば、材料間の化学的及び/又は接着剤結合を介して、並びに/又は構成要素間の機械的インターロックを介して)固定させることができる。
中央部材及び周辺部材に対する順応性部材3206の剛性の低下は、単一部品の上部ハウジング部材と比較して、所与のコイル力に対して達成される中央部材の動きの量を増加させることができる。これにより、次に、可聴出力及び/又は触知出力の生成に関するタグの効率を向上させることができる。更に、より低い力要件は、より小さいコイル、磁石、圧電素子、又はオーディオシステムの他の力生成要素の使用を可能にし得る。加えて、別個の中央部材及び周辺部材を使用する上部ハウジング部材の実施形態は、単一部品のハウジング部材とは異なる変形又は偏向モードを採用することができる。すなわち、中央部材3204自体は、単一部品の上部ハウジング部材の中央領域よりも小さく変形し、その代わりに、より垂直に(例えば、垂直経路に沿って移動するプレートのように)移動する。別の言い方をすれば、単一部品の上部ハウジング部材は、可聴出力及び/又は触知出力を生成するために、膨らんだような形状で変形されてもよく、上部ハウジング部材3200の中央部材3204は、そのような出力を生成するために、垂直に上下(例えば、大部分又は全体的に並進運動)しながら、実質的に変形されないままであってもよい。上部ハウジング部材の中央部材が周辺部材とは別個である場合、中央部材は、単一部品の上部ハウジング部材の中央部材よりも厚く、及び/又はより剛性であってもよい。
図33A~33Cは、複数の構成要素を含み得る別の例示的な上部ハウジング部材3300を示す。図33Aは、タグの外面を画定し得る上部ハウジング部材3300の外面を示す。上部ハウジング部材3300は、周辺部材3302、中央部材3304、及び順応性部材3306を画定し得る。周辺部材3302は、周壁及び上壁を画定していることができ、上壁は、中央部材3304が少なくとも部分的に位置付けられ得る開口部を画定している。周縁部材3302の周壁は、タグの周縁側壁(したがって、外周側面)を画定し得る。
順応性部材3306は、周辺部材3302及び中央部材3304よりも可撓性の高い材料から形成されてもよい。例えば、周辺部材3302(上部ハウジング部材3300の側壁を画定し得る)及び中央部材3304(上部ハウジング部材3300の上部外面を画定し得る)は、ABSなどの第1のポリマー材料から形成されてもよく、PMMA及び順応性部材3306は、シリコーン、熱可塑性ポリウレタン(TPU)などの第1のポリマー材料よりも可撓性の高い第2のポリマー材料から形成されてもよい。順応性部材3306は、中央部材及び周辺部材が一体構造(上部ハウジング部材3100など)である場合に生じるものよりも、中央部材3304が周辺部材3302に対してより自由に移動することを可能にするように構成されてもよい。
図33Bは、上部ハウジング部材3300の下面図を示す。上部ハウジング部材3300は、周辺部材3302と一体的に形成され得る補強リブ3308を画定し得る。中央部材3304は、前述の、コイル取り付け領域3104と類似し得る、コイル取り付け領域3310を画定し得る。
図33Cは、図33Aの線33C-33Cに沿って見た上部ハウジング部材3300の断面図である。図示のように、上部ハウジング部材3300の外面上で視認可能な順応性部材3306の部分は単に、順応性部材3306の一部であってもよい。より具体的には、順応性部材3306は、中央部材3304の内面又は底面の一部分に沿って延在してもよく、中央部材3304を周囲部材3302に機械的に結合し得る。順応性部材3306は、コイルが中央部材3304に直接取り付けられており、それによって中央部材3304に力を直接伝達することができるように、コイル取り付け領域3310を露出させる開口部を画定し得る。露出される順応性部材3306の一部は、周辺部材及び中央部材に対して凹んでいてもよい。
上部ハウジング部材3300は、上部ハウジング部材3200に関して前述のように、共射出成形又はインサート成形技術によって形成されてもよい。更に、上部ハウジング部材3200と同様に、上部ハウジング部材3300は、(一体型上部ハウジング部材3100の場合のように)屈曲又は変形モードではなく、中央部材3304の実質的に直線的な動き(公称変形なし又は公称変形のみを有する)を使用して、可聴及び/又は触知出力を生成するように構成されてもよい。一部の場合には、中央部材3304は、周辺部材3302に対して並進移動して可聴出力を生成することができる。
図34A~34Cは、複数の構成要素を含み得る別の例示的な上部ハウジング部材3400を示す。図34Aは、タグの外面を画定し得る、上部ハウジング部材3400の外面を示す。上部ハウジング部材3400は、周辺部材3402及び順応性部材3406を画定し得る。順応性部材3406は、上部ハウジング部材3400の外面の一部であり、したがって上部ハウジング部材3400を使用するデバイスの外面の一部である、上部ハウジング部材3400の中央領域を画定する。順応性部材3406は、順応性部材3206、3306(例えば、シリコーン、熱可塑性ポリウレタン(TPU)など)に類似の材料で形成されてもよい。
図34Bは、上部ハウジング部材3400の下面図を示す。上部ハウジング部材3400は、周辺部材3402と一体的に形成され得る補強リブ3408を画定し得る。上部ハウジング部材3400はまた、順応性部材3406の下にある中央部材3404を含んでもよい。中央部材3404は、順応性部材よりも剛性の高い材料から形成されてもよい(及び周辺部材3402と同じ材料であってもよい)。中央部材3404は、前述の、コイル取り付け領域3104と類似し得る、コイル取り付け領域3410を画定し得る。中央部材3404を順応性部材3406の下に提供し、中央部材3404を上部ハウジング部材3400の内側に露出させたまま残すことによって、コイルは、比較的中央の部材3404に直接取り付けられ、中心部材3404の剛性を使用して、上部ハウジング部材3400の中央部材の垂直運動へのコイルの移動をより効率的に(例えば、中心部材のない上部ハウジング部材3400に比較して)並進移動させることができる。垂直運動は、周辺部材3402に対する中央部材3404の並進移動に対応し得る。
図34Cは、図34Aの線34C-34Cに沿って見た上部ハウジング部材3400の断面図である。図示のように、順応性部材3406は、上部ハウジング部材3400の上部外面の実質的にすべてを画定し、中央部材3404は、上部ハウジング部材3400の外部の部分を画定しない。
上部ハウジング部材3400は、上部ハウジング部材3200に関して前述のように、共射出成形又はインサート成形技術によって形成されてもよい。更に、上部ハウジング部材3200と同様に、上部ハウジング部材3400は、(一体型上部ハウジング部材3100の場合のように)屈曲又は変形モードではなく、中央部材3404(及び順応性部材3406の上にある部分)の実質的に直線状の動き(公称変形を有さない又はそれだけを有する)を使用して、可聴及び/又は触知出力を生成するように構成されてもよい。
前述の無線位置特定可能タグが、1つの例示的なフォームファクタ及び構成に関して説明される。例えば、図3A~34Cは、バッテリを交換することを可能にするために残りのタグから取り外され得るバッテリドア(例えば、底部ハウジング部材)を備える、概ね円形のパック形状の設計を有する例示的な無線位置特定可能タグを示す。しかしながら、概ねパック形状の構成に関して説明される同じ又は類似のシステム及び機能は、他のフォームファクタを有するタグに組み込まれてもよい。図35A~58Cは、様々な異なるフォームファクタ、バッテリキャビティアクセスシステム、ハウジング構成要素などを有する、無線位置特定可能タグのいくつかの例を示す。
図35Aは、バッテリキャビティへのアクセスを提供するために、着脱可能なバッテリドアの代わりにバッテリアクセス機構を使用する、例示的なタグ3500を示す。タグ3500は、本体部分3502及び周縁部分3504を含む。本体部分3502は、略円形のパック形状の構成を有し、周縁部分3504は本体部分3502の周辺の周りに延在する。本体部分3502は、タグ3500の上面及び底面を画定してもよく、一方、周縁部分3504はタグ3500の周縁側面を画定する。
周縁部分3504を、本体部分3502に相対的に操作して、バッテリキャビティを露出させることができる。例えば、ユーザは、(矢印3506によって示されるように)本体部分3502を固定して保持しながら、周縁部分3504を本体部分3502の周囲で回転させることができる。図35Bに示すように、この操作により、本体部分3502を周縁部分3504の内側領域から軸方向外側に(矢印3508によって示されるように)移動させ、それによってバッテリキャビティ3512を露出させて、バッテリ3510を取り外し及び/又は交換することができる。図35Cは、バッテリキャビティ3512から取り外されているバッテリ3510を示す。タグ3500は、タグ3500を開けるために使用される方向とは反対の方向に、周縁部分3504を本体部分3502の周囲で回転させることによって(本体部分3502を固定して保持しながら)、閉じることができる。タグ3500が閉じられているとき、周縁部分3504は、バッテリキャビティ3512内にバッテリ3510を保持するのに役立ち得る。
図35D及び図35Eは、図35Aの線35D-35Dに沿って見たタグ3500の部分断面図である。これらの断面は明確にするために簡略化されており、タグ3500のすべての構成要素を示さない。図35Dは、閉構成にあるタグ3500を示し、図35Eは、開構成(図35Cに示す構成に対応する)のタグ3500を示す。本体部分3502の上面と底面とは、本体部分3502が図35Eに示すように延在するとき、同じ距離だけ離れている場合がある。したがって、例えば、周縁部分3504をねじって本体部分3502を軸方向に延在させてバッテリキャビティ3512を露出させると、本体部分3502の移動により凹み3514が形成される。
図36Aは、図35A~図35Eに示されるタグ3500の開閉と同様の方法でタグ3609の開閉を容易にする機構の詳細を示す、タグ3609の一部の分解図である。図36A及び図36Bに示される機構は、本体部分の底面が周縁部分に対して定位置に留まるように、本体部分を拡大又は延在させ、上面のみが上方に移動してバッテリキャビティを露出させる。
タグ3609は、バッテリキャビティ3607及び下部本体部分3604を画定する上部本体部分3603を含む。上部本体部分3603及び下部本体部分3604は、共に、タグ3609の本体部分の一部又は全部を画定することができる。上部本体部分3603は、タグ3609の上部外側面を画定してもよく、一方、下部本体部分3604はタグ3609の底部外側面を画定する。下部本体部分3604は、デバイス構成要素3610を含んでもよく、及び/又は支持してもよい。デバイス構成要素3610は、回路基板、回路素子、プロセッサ、メモリ、センサ、様々な無線通信(例えば、UWB、WiFi、Bluetoothなど)のための無線回路(アンテナを含む)などを含んでもよい。実際に、デバイス構成要素3610は、本明細書に記載されるような無線タグの機能を提供するために使用される構成要素のうちのいずれかを含んでもよい。
上部本体部分3603は、上部本体部分3603の周縁側から延びるガイドピン3601を有している。ガイドピン3601は、ガイドリング3600の第1のガイドスロット3602と係合してもよい。第1のガイドスロット3602は、(図に示すように)ガイドリング3600を通って延在してもよく、又はブラインドチャネルであってもよい。
ガイドリング3600は、(本体部分が固定して保持されている間)周縁部分3605に回転力が加えられると周縁部分3605及びガイドリング3600が一緒に回転するように、周縁部分3605に取り付けられてもよい。ガイドリング3600は、接着剤、クリップ、締め具、ばね、機械的インターロックなどの任意の好適な方法で周縁部分3605に取り付けられてもよい。
下部本体部分3604は、上部本体部分3603のガイドピン3601にも係合する第2のガイドスロット3606を画定してもよい。第1のガイドスロット3602は、タグ3609の軸に対して傾斜して配向されているが、第2のガイドスロット3606は軸に平行である。組み立てられると、ガイドピン3601と第1のガイドスロット3602と第2のガイドスロット3606との間の相互作用により、周縁部分3605が本体部分の周りを回転するときに、上部本体部分3603を周縁部分3605及び下部本体部分3604に対して軸方向に移動させる。例えば、ガイドリング3600の回転運動(周縁部分3605の回転運動によって引き起こされる)は、ガイドピン3601を第1のガイドスロット3602内で摺動させる一方で、第2のガイドスロット3606は上部本体部分3603が回転するのを防止する。ガイドピン3601と第1及び第2のガイドスロット3602、3606との間の相互作用の組み合わせ効果は、上部本体部分3603を(図36Aの向きに対して)軸方向に上方に移動させ、それによってバッテリキャビティ3607を露出させる。一部の場合には、第1及び/又は第2のガイドスロット3602、3606は、タグが完全に開いているか又は完全に閉じられているかの触知インジケーションを与えるバンプ、キャッチ、突起又は他の特徴を含んでもよい。このような特徴はまた、タグを完全に開いた位置又は閉じた位置に保持するのに役立つ場合がある。図36Bは、上部本体部分3603が軸線方向に上方に延在してバッテリキャビティ3607を露出させたときに、下部本体部分3604が周縁部分3605の底縁部と実質的に同一平面になる(又はそうでなければ、底縁部に対して動かない)様子を例示するタグ3609の部分断面図を示す。
タグ3609は、バッテリコンタクト(バッテリのバッテリ端子に接続する)をデバイス構成要素3610に導電的に結合する導電体を含んでもよい。導電体は、上部本体部分3603とタグ3609の残りの部分との間の運動に適応するように可撓性であってもよい。他の場合には、スリップリングと同様であり得る摺動電気的接触を使用して、タグ3609の異なる構造上のデバイス構成要素にバッテリコネクタを導電的に結合することができる。同様に、類似のバッテリコネクタ構造がタグ3500に使用されてもよい。
図37A~図37Cは、バッテリキャビティへのアクセスを提供するために、着脱可能なバッテリドアの代わりにバッテリアクセス機構を使用する、別の例示的なタグ3700を示す。タグ3700は、本体部分3702と周縁部分3704を含む。本体部分3702は、略円形のパック形状の構成を有し、周縁部分3704は本体部分3702の周辺の周りに延在する。本体部分3702は、タグ3700の上面及び底面を画定してもよく、一方、周縁部分3704はタグ3700の周縁側面を画定する。
周縁部分3704を、本体部分3702に相対的に操作して、バッテリキャビティを露出させることができる。例えば、ユーザは、矢印3706によって示されるように、本体部分3702を周縁部分3704に対して上方に押すことができる。これは、ユーザが底部から(例えば親指で)本体部分3702を押しつつ、周縁部分3704を引き下げることによって達成することができる。
図37Bに示すように、この操作により、本体部分3702を周縁部分3704に対して軸方向に上方に移動させ、それによってバッテリキャビティ3710を見えるようにすることができる。図37Cは、バッテリキャビティから取り外されているバッテリ3712を示す。タグ3500のように、周縁部分3704は、タグ3700が閉じられているときにバッテリキャビティ3710内にバッテリ3712を保持するのに役立ち得る。
タグ3700は、ガイド機構又は特徴(例えば、ガイドピン及びガイドピンと係合するガイドスロット)を含んで、周縁部分3704に対する本体部分3702の動きを制約することができる。例えば、ガイド機構又は特徴は、本体部分3702が周縁部分3704に対して直線的に動き、周縁部分3704に対して回転しないように、本体部分3702を案内することができる。ガイド機構又は特徴はまた、周縁部分3704に対する本体部分3702の軸方向移動を制限し、それらが互いに離れるのを防ぐことができる。更に、ガイド機構又は特徴は、本体部分3702が完全に開いた位置又は完全に閉じた位置にあるときを触知的に示す戻り止め、ラッチ、キャッチ、又は他の特徴を含んでもよく、本体部分3702を完全に開いた位置又は完全に閉じた位置に保持することもできる。
図38A~図38Cは、バッテリキャビティへのアクセスを提供するために、着脱可能なバッテリドアの代わりにバッテリアクセス機構を使用する、別の例示的なタグ3800を示す。タグ3800は、本体部分3802と周縁部分3804を含む。本体部分3802は、略円形のパック形状の構成を有し、周縁部分3804は本体部分3802の周辺の周りに延在する。本体部分3802は、タグ3800の上面及び底面を画定してもよく、一方、周縁部分3804はタグ3800の周縁側面を画定する。
周縁部分3804を、本体部分3802に相対的に操作して、バッテリキャビティを露出させることができる。例えば、ユーザは、矢印3806によって示されるように、周縁部分3804を本体部分3802に対して旋回させることができる。これは、ユーザが周縁部分3804を把持し、本体部分3802を固定(又はあらゆる等価な操作)して保持しつつ、本体部分3802の直径方向軸を中心に周縁部分3804をねじることによって達成され得る。
図38Bに示すように、この操作により、周縁部分3804を本体部分3802に対して旋回させ、それによってバッテリキャビティ3810を見えるようにすることができる。図38Cは、バッテリキャビティから取り外されているバッテリ3812を示す。タグ3500のように、周縁部分3804は、タグ3800が閉じられているときにバッテリキャビティ3810内にバッテリ3812を保持するのに役立ち得る。
タグ3800は、周縁部分3804を本体部分3802に旋回可能に連結する旋回機構を含んでもよい。旋回機構は、例えば、構成要素を一緒に旋回可能に連結するように係合するピン及びレセプタクルの補完的なセットを(周縁部分3804及び本体部分3802に)含んでもよい。タグ3800はまた、周縁部分3804が本体部分3802の周りを旋回することができる量及び/又は方向を制限する移動制限特徴(リップ、フランジ、ピン及びスロット、ラッチ、キャッチ、又は他の相互作用構造など)を含んでもよい。タグ3800は、周縁部分3804が本体部分3802に対して完全に開いた位置又は完全に閉じた位置にあるときを触知的に示す戻り止め、ラッチ、キャッチ、又は他の特徴を含んでもよく、周縁部分3804を完全に開いた位置又は完全に閉じた位置に保持することもできる。
図39A~図39Cは、バッテリキャビティへのアクセスを提供するために、着脱可能なバッテリドアの代わりにバッテリアクセス機構を使用する、別の例示的なタグ3900を示す。タグ3900は、本体部分3902と周縁部分3904を含む。本体部分3902は、略円形のパック形状の構成を有し、周縁部分3904は本体部分3902の周辺の周りに延在する。本体部分3902は、タグ3900の上面及び底面を画定してもよく、一方、周縁部分3904はタグ3900の周縁側面を画定する。
周縁部分3904は、図39Bに示すように継ぎ目3903に沿って本体部分3902に取り付けられた柔軟な材料から形成されてもよい。周縁部分3904は、双安定構成を有してもよい。第1の安定位置(図39A)では、周縁部分3904は、本体部分3902の側面を覆い、バッテリキャビティ3910(図39B)を覆い、それによってバッテリ3912(図39B)をバッテリキャビティ内に保持する。第2の安定な構成では、周縁部分3904は、下方に偏向又は変形され、更に継ぎ目3903において本体部分3902に取り付けられたまま(かつ、周縁部分3904を第2の安定した構成に維持するための力を加えることなく)、バッテリキャビティ3910は、バッテリ3912を取り外す及び/又は交換することを可能にするように露出される。一部の場合には、双安定である代わりに、周縁部分3904は、閉構成(図39A)になるよう付勢される場合があり、ユーザは、バッテリ交換の間、周縁部分3904を開構成に保持しなければならない。
周縁部分3904は、ユーザが周縁部分3904に転動又は剥離力を加えることによって、第2の構成に移ってもよい。図39A及び図39Bは、バッテリキャビティ3910を露出させるために周縁部分3904に加えられる可能性がある、矢印3906によって示される例示的な転動力を示す。タグ3900を閉じるためには、ユーザは、周縁部分3904に反対方向(周縁部分3904が双安定である場合)に力をかけるか、又は単純に周縁部分3904を開いて保持することをやめることができる(周縁部分3904が閉構成に付勢されている場合)。
周縁部分3904は、エラストマー材料などのポリマー材料から形成されるか、又はそのような材料を含むことができる。周縁部分3904の材料及び形状は、上述の双安定(又は非双安定)構成を生成するように協働してもよい。周縁部分3904は、任意の適切な方法で本体部分3902に(継ぎ目3903に)取り付けることができる。例えば、周縁部分3904は、本体部分3902と機械的に係合されてもよい。場合によっては、周縁部分3904及び本体部分3902は、周縁部分3904を本体部分3902に取り付ける機械的インターロック(及び任意選択的に化学結合又は接着結合)を形成するようにインサート成形又は共成形されてもよい。
図40A~図40Cは、バッテリキャビティへのアクセスを提供するために、更に別のハウジング構成を使用する、別の例示的なタグ4000を示す。タグ4000は、第1の本体部分4002と第2の本体部分4004を含む。第1及び第2の本体部分4002、4004は、形状及びサイズが実質的に同様であってもよい。第1の本体部分4002は、タグ4000の上面及び周縁側面の約半分を画定し得る一方で、第2の本体部分4004は、タグ4000の底面及び周縁側面の残りの半分を画定してもよい。
第1及び第2の本体部分4002、4004は、互いに分離してバッテリキャビティ4010(図40C)が見えるようにして、バッテリ4012を取り換えられるようにしてもよい。第1及び第2の本体部分4002、4004の両方は、バッテリキャビティ4010の一部を画定してもよい。
第1及び第2の本体部分4002、4004は、押し付け及びねじり相互作用によって分離されてもよく、それにより、ユーザは、ねじる力(矢印4008によって表される)をかける前及び/又はかけている間に、軸方向力(矢印4006によって表される)を加える必要がある。次に、ユーザは、図40Bに示すように第1の本体部分4002と第2の本体部分4004とを分離することができる。タグ4000は、ラッチ、カムラッチ、ばね、チャネル、突起などの特徴を含んで、第1の本体部分4002と第2の本体部分4004とを取り外し可能に係合し、図40A及び図40Bに示すようにこれらを分離できるようにすることができる。このような特徴及び/又は機構のいくつかの例は、図12A~図12C及び図14A~図25Cに関連して上述されている。したがって、簡潔にするために、それらの詳細はここでは繰り返さない場合がある。
無線位置特定可能タグは、本出願の様々な図に示すように、円形、パック形状のタグ以外のフォームファクタを有してもよい。他のフォームファクタが用いられる場合であっても、タグには類似の特徴、機能、機構、及びシステムを含むことができる。図41A~図41Cは、本明細書の他の箇所に記載される円形のパック形状タグと比較して、略俵形の外観を有する、例示的な無線位置特定可能タグ4100を示す。
タグ4100は、第1のハウジング部材4102と第2のハウジング部材4104を含んでもよい。第2のハウジング部材4104は、タグ4100の残りの部分から着脱可能であってもよく、バッテリキャビティ及びバッテリを露出させてバッテリの交換を容易にするために、(例えば、第2のハウジング部材4104を方向4106に沿って引っ張ることによって)取り外すことができる。図41Bは、タグ4100から取り外され、バッテリキャビティ4110を露出させた第2のハウジング部材4104を有するタグ4100を示す。タグ4100は、フレーム部材4114を含んでもよい。フレーム部材は、バッテリキャビティ4110を少なくとも部分的に画定してもよく、回路基板、アンテナ、オーディオシステムなどの他のタグ構成要素を支持することができる。
タグ4100はまた、第2のハウジング部材4104をフレーム部材4114に取り外し可能に保持するラッチ機構4116を含んでもよい。ラッチ機構4116は、第2のハウジング部材4104をフレーム部材4114に保持するために、第2のハウジング部材4104内の凹み、キャビティ、又は他の特徴に係合する外向きに付勢されるラッチ特徴を含むことができる一方で、第2のハウジング部材4104をユーザによって取り外すことも可能にしている。ラッチ機構4116は、ユーザが第2のハウジング部材4104を単に引っ張ることによって第2のハウジング部材4104を簡単に取り外すことができないように、ロック機構又は構成要素を含んでもよい。例えば、タグ4100は、ラッチ機構4116が第2のハウジング部材4104を開放できるようにするために押されなければならないボタンを含んでもよい。
図41Cは、図41Aの線41C-41Cに沿って見たタグ4100の部分断面図である。図41Cは、フレーム部材4114によって画定されたバッテリキャビティ4110内のバッテリ4112を示す。図41Cは、ラッチ機構4116が、どのように第2のハウジング部材4104内の凹み又は他の特徴と係合することができるかを更に示す。ラッチ機構4116及び第2のハウジング部材4104は、第2のハウジング部材4104がタグに取り付けられたことに応じて、ラッチ機構4116が下向きに撓むように構成されてもよい。例えば、ラッチ機構4116の頂部は、丸みをつける、面取りすることができるか、そうでなければ第2のハウジング部材4104に接触したときに、第2のハウジング部材4104が完全に取り付けられることを可能にするようにラッチ機構4116を偏向させるインターフェース面を画定することができる。
図41Cはまた、第1のハウジング部材4102によって少なくとも部分的に覆われているエリア内の回路基板4122及びオーディオシステム4120を示す。回路基板4122は、回路素子、プロセッサ、メモリ、導電体、センサ、アンテナ、又は任意の他の構成要素を含み得る。このような構成要素はまた、タグ4100内又はタグ4100上の他の場所に位置付けられてもよい。例えば、アンテナは、上述のアンテナアセンブリ508と同様の様式でフレーム部材4114と一体化されてもよい。
オーディオシステム4120は、本明細書に記載される他のオーディオシステムと同様に動作することができる。例えば、コイルは第1のハウジング部材4102の内側面に取り付けられてもよく、磁石は、コイルがスピーカとして動作することを可能にする磁場を与えることができる。コイルに信号(例えば、電流)を通すことにより、第1のハウジング部材4102の一部分は、スピーカダイヤフラムと同様の様式で動くことができる。更に、オーディオシステム4120を使用して、ユーザが第1のハウジング部材4102に触れると感じることができる触知出力を生成することができる。当然のことながら、オーディオシステム4120の代わりに、又はそれに加えて、他の種類のオーディオシステム及び/又は触知出力生成器が使用されてもよい。
図42A及び図42Bは、略俵形フォームファクタを有する別の例示的な無線位置特定可能タグ4200を示す。タグ4200は、タグ4200の上面のすべて又は実質的にすべて及び周辺表面の一部を画定する第1のハウジング部材4202を含む。タグ4200はまた、タグ4200の底面の一部(例えば、その約半分)及びタグ4200の周辺表面の一部を画定する第2のハウジング部材4204を含む。第2のハウジング部材4204は、タグ4200のユーザによって除去されることを意図されていない場合がある。タグ4200はまた、タグ4200の底面の一部(例えば、その約半分)及びタグ4200の周辺表面の一部をやはり画定することができる第3のハウジング部材4206を含んでもよい。
第3のハウジング部材4206は、バッテリキャビティへのアクセスを提供するために着脱可能であってもよい。例えば、図42Aは、タグ4200の残りの部分から除去された第3のハウジング部材4206を示す。第3のハウジング部材4206は、バッテリ4212用のバッテリキャビティ4210の少なくとも一部を画定してもよい。第3のハウジング部材4206の特徴は、第1及び/若しくは第2のハウジング部材4202、4204の対応する特徴、又はタグ4200の任意の他の構成要素(例えば、フレーム部材)に係合して、第3のハウジング部材4206をタグ4200に保持しつつ、バッテリ交換のために除去可能にすることができる。このような特徴としては、クリップ、ラッチ、戻り止めなどを挙げることができる。第3のハウジング部材4206は、第3のハウジング部材4206とタグ4200の別の部分との間隙に挿入された指の爪、工具、又は他の用具を用いてこじ開けることによって、タグ4200から除去することができる。
構成要素セット並びにそのような構成要素の機能及び配置(回路基板、オーディオシステム、アンテナなどを含む)などの他の点では、タグ4200はタグ4100と実質的に同様であってもよい。更に、タグ4200は、構成要素のいずれかを含んでもよく、及び/又は本明細書に記載される任意のタグの特徴のいずれかを提供してもよい。
図43A~図43Cは、略俵形フォームファクタを有する別の例示的な無線位置特定可能タグ4300を示す。タグ4300は、タグ4300の上面のすべて又は実質的にすべて及び周辺表面の一部を画定する第1のハウジング部材4302を含む。タグ4300はまた、タグ4300の底面の実質的にすべて又は一部及びタグ4300の周辺表面の一部を画定する第2のハウジング部材4304を含む。第2のハウジング部材4304は、第1のハウジング部材4302から着脱可能であってもよく、1つ以上のバッテリキャビティを画定してもよい。
第2のハウジング部材4304は、タグ4300のためのバッテリトレイとして機能し得る。第2のハウジング部材4304は、タグ4300に摺動可能に係合することができる。例えば、第2のハウジング部材4304は、第1のハウジング部材4302のレール又はスロットに係合してもよい(又はタグ4300の任意の他の構成要素によって画定される)。第2のハウジング部材4304は、第2のハウジング部材4304を外向きに(例えば、俵形タグ4300の長軸に平行な方向に)引っ張ることによって除去されてもよい。タグ4300は、使用中に第2のハウジング部材4304を閉構成に保持し、第2のハウジング部材4304の偶発的な脱離を防止するのに役立つ保持特徴(例えば、クリップ、ラッチ、ロック機構など)を含むことができる。
図43Bは、タグ4300から第2のハウジング部材4304を除去した状態のタグ4300を示す。第2のハウジング部材4304は、2つのバッテリ4312を受容する2つのバッテリキャビティ4310を画定する。
図43Cは、図43Aの線43C-43Cに沿って見たタグ4300の部分断面図である。図43Cは、第2のハウジング部材4304によって画定されたバッテリキャビティ4310内のバッテリ4312を示す。図43Cはまた、回路基板4316及びオーディオシステム4314を示し、これらは共にフレーム部材4315上に装着されてもよい。フレーム部材、回路基板、及びオーディオシステムはすべて、同じ又は類似の構成要素を有してもよく、本明細書に記載される他のフレーム部材、回路基板、及びオーディオシステムと同じ又は類似の機能を提供してもよく、簡潔にするために、ここではそれらの詳細を繰り返さない場合がある。構成要素セット並びにそのような構成要素の機能及び配置(回路基板、オーディオシステム、アンテナなどを含む)などの他の点では、タグ4300は本明細書で説明される他のタグと実質的に同様であってもよい。
図44A~図44Cは、略俵形フォームファクタを有する別の例示的な無線位置特定可能タグ4400を示す。タグ4400は、タグ4400の上面の一部、底面の一部、及び周辺表面の一部を画定する第1のハウジング部材4402を含む。タグ4400はまた、タグ4400の上面、底面、及び周辺表面の残りの部分を画定する第2のハウジング部材4404を含む。第2のハウジング部材4404は、第1のハウジング部材4402から着脱可能であってもよく、バッテリキャビティを画定してもよい。
図44Bは、第1のハウジング部材4402から第2のハウジング部材4404を取り外した状態のタグ4400を示す。第2のハウジング部材4404は、バッテリ4412を受容するバッテリキャビティ4410を画定してもよい。第1のハウジング部材4402は、第2のハウジング部材4404と係合して、第1及び第2のハウジング部材を互いに取り外し可能に保持するレッジ4406を画定してもよい。レッジ4406は、ラッチ、キャッチ、突起、チャネル、凹み、又は第1と第2のハウジング部材を一緒に保持するための第2のハウジング部材4404上の対応する特徴と係合する他の特徴を含んでもよく、一方で、バッテリを除去及び/又は交換するためにバッテリキャビティ4410にアクセスするべく、これらはユーザによって分離可能にするもできる。このような特徴は、レッジ4406及び第2のハウジング部材4404と一体であってもよく、又はこのような特徴は、レッジ4406及び/又は第2のハウジング部材4404に取り付けられた別個の構成要素であってもよい。
図44Cは、図44Aの線44C-44Cに沿って見たタグ4400の部分断面図である。図44Cは、第2のハウジング部材4404によって画定されたバッテリキャビティ4410内のバッテリ4412を示す。図44Cは、レッジ4406によって画定されるか、又はそれに取り付けられた突起が、第2のハウジング部材4404の内側面に沿って対応する凹みとどのように係合することができるかを示す。突起及び凹みは、第1及び第2のハウジング部材4402、4404を一緒に保持しつつ、ユーザが突起及び凹みによって生じる保持力に打ち勝つのに十分な力を加える場合(例えば、それらを引き離すことによって)、それらを取り外すことができる。
図44Cはまた、第1のハウジング部材4402によって画定される内部キャビティ内の回路基板4416及びオーディオシステム4414を示す。タグ4400はまた、バッテリの正極端子及び負極端子に接触し、バッテリから回路基板4416及び/又はタグ4400の他の電気構成要素に電力を供給する、バッテリコネクタ4418、4420(図44B)を含んでもよい。回路基板、及びオーディオシステムはすべて、同じ又は類似の構成要素を有してもよく、本明細書に記載される他の回路基板、及びオーディオシステムと同じ又は類似の機能を提供してもよく、簡潔にするために、ここではそれらの詳細を繰り返さない場合がある。構成要素セット並びにそのような構成要素の機能及び配置(回路基板、オーディオシステム、アンテナなどを含む)などの他の点では、タグ4400は本明細書で説明される他のタグと実質的に同様であってもよい。
図45A及び図45Bは、略俵形フォームファクタを有する別の例示的な無線位置特定可能タグ4500を示す。タグ4500は、バッテリキャビティ4510へのアクセスを提供するために、タグ4500の残りの部分から除去することができる着脱可能なハウジング部材4506を含む。タグ4500は、非ユーザ着脱可能なハウジング部材として構成され得る第1のハウジング部材4502、第2のハウジング部材4504、及び第3のハウジング部材4505などの他のハウジング部材を含んでもよい。一部の場合には、より多くの又はより少ないハウジング部材が使用されてもよい。例えば、別個の第1及び第2のハウジング部材の代わりに、単一のハウジング部材が使用されてもよい。
図45Bは、タグ4500から第2のハウジング部材4504を取り外した状態のタグ4500を示す。タグ4500はフレーム部材4508を含んでもよく、バッテリキャビティ4512はフレーム部材4508内に画定されてもよい。第1、第2、及び第3のハウジング部材4502、4504及び4505は、クリップ、接着剤、超音波溶接などを介してフレーム部材4508に取り付けられてもよい。着脱可能なハウジング部材4506は、クリップ、ラッチ、戻り止め、チャネル、凹み、又は着脱可能なハウジング部材4506をフレーム(又はタグ4500の他の構成要素)に保持しつつ、ユーザが特徴によって与えられる保持力に打ち勝つのに十分な力を加えた場合はそれを取り外し可能にする任意の他の適切な保持特徴を介して、フレーム部材4508に取り外し可能に保持することができる。
構成要素セット並びにそのような構成要素の機能及び配置(回路基板、オーディオシステム、アンテナなどを含む)などの他の点では、タグ4500は本明細書で説明される他のタグと実質的に同様であってもよい。
図46A及び図46Bは、略俵形フォームファクタを有する別の例示的な無線位置特定可能タグ4600を示す。タグ4600は、タグ4600の上面及び底面のすべて又は実質的にすべて、並びに周辺表面の一部を画定する第1のハウジング部材4602を含む。タグ4600はまた、タグ4600の周辺表面の残っている残りの部分[Questel T7]を画定する第2のハウジング部材4604を含む。第2のハウジング部材4604は、第1のハウジング部材4602から着脱可能であってもよく、バッテリキャビティを画定してもよい。一部の場合には、より多くの又はより少ないハウジング部材が使用されてもよい。例えば、一体的な第1のハウジング部材4602の代わりに複数の別個のハウジング部材が使用されてもよい。
図46Bは、第1のハウジング部材4602から第2のハウジング部材4604を取り外した状態のタグ4600を示す。第2のハウジング部材4604は、バッテリ4612を受容するバッテリキャビティ4610を画定する。タグ4600はまた、第2のハウジング部材4604に着脱可能に連結され得るバッテリカバー4614を含んでもよい。バッテリカバー4614は、クリップ、ねじ山、又は任意の他の好適な特徴を介して第2のハウジング部材4604に保持されてもよい。バッテリカバー4614は、バッテリ4612の偶発的な脱落を防止するのに役立ち得る。
第2のハウジング部材4604は、クリップ、ラッチ、戻り止め、チャネル、凹み、又は第2のハウジング部材4604をタグ4600)[Questel T8]に保持しつつ、ユーザが特徴によって与えられる保持力に打ち勝つのに十分な力を加えた場合はそれを取り外し可能にする任意の他の好適な保持特徴を介して、第1のハウジング部材4602(又はタグ4600の任意の他の好適な構成要素)に取り外し可能に保持することができる。構成要素セット並びにそのような構成要素の機能及び配置(回路基板、オーディオシステム、アンテナなどを含む)などの他の点では、タグ4600は本明細書で説明される他のタグと実質的に同様であってもよい。
図47A~図47Cは、略俵形フォームファクタを有する別の例示的な無線位置特定可能タグ4700を示す。タグ4700は、本体部分4702及びバッテリホルダ4704を含む。バッテリホルダ4704は、バッテリキャビティを見えるようにするために本体部分4702に対して移動可能であってもよい。図47Bは、バッテリホルダ4704を延ばしたタグ4700を示し、バッテリ4712を交換できるようにバッテリキャビティ4710が見えている。
本体部分4702は、タグ4700の底面の一部及び周辺表面の一部又は全部を画定し得る第1のハウジング部材4705と、タグ4700の上面の一部を画定し得る第2のハウジング部材4703とを含んでもよい。バッテリホルダ4704はまた、タグ4700の上面の一部及び底面の一部を画定してもよい。より具体的には、バッテリホルダ4704の上面及び底面は、タグ4700自体の外側上面及び外側底面の一部を画定してもよい。このようにして、バッテリホルダ4704は、バッテリホルダ4704の表面と直接接触することによってユーザによって操作されてもよい。
バッテリホルダ4704は、タグ3500(図35A及び図35B)に関して記載されたものと同様の方法でバッテリホルダを操作することによって開けることができる。例えば、ユーザが本体部分4702を保持している間、ユーザは、(矢印4701によって示されるように)バッテリホルダ4704に捻れ又は回転動作をかけることができる。この操作により、バッテリホルダ4704が本体部分4702に対して持ち上がり、それによってバッテリキャビティ4710が露出する。
図47Cは、タグ4700の部分分解図である。第1のハウジング部材4705は、第1のキャビティ4707及び第2のキャビティ4717を画定する。第1のキャビティ4707は、回路基板、オーディオシステム、アンテナ、アンテナアセンブリ、プロセッサなどのデバイス構成要素を含んでもよい。他のタグについて述べたように、そのような構成要素の機能及び配置(回路基板、オーディオシステム、アンテナなどを含む)は、本明細書で説明される他のタグと実質的に同様であってもよい。第2のハウジング部材4703は、本体部分4702の外側面を画定し、第1のキャビティ4707を少なくとも部分的に取り囲むように、第1のハウジング部材4705に連結される。(第1及び第2のハウジング部材の代わりに、より多い又はより少ないハウジング部材などのハウジング部材の他の構成を使用することができる。)バッテリホルダ4704は、第2のキャビティ4717内に位置付けられる。
第1のハウジング部材4705は、第1の開口部4711を画定することができ、第2のハウジング部材4703は、第2の開口部4709を画定することができる。バッテリホルダ4704は、第1及び第2の開口部4711、4709を介してアクセス可能であってもよい。より具体的には、バッテリホルダ4704の外側面は、ユーザがバッテリホルダ4704の表面を挟持して、バッテリホルダ4704を延ばす又は後退させるために必要な操作を加えることができるように、第1及び第2の開口部4711、4709内にあってもよい。
バッテリホルダ4704及び本体部分4702は、互いに係合して、本体部分4702に対してねじられたときにバッテリホルダ4704を上方に延ばす特徴を含んでもよい。例えば、図47Cに示す例示的な実装形態では、バッテリホルダ4704はガイドピン4714を画定し、第1のハウジング部材4705はガイドピン4714と係合するガイドスロット4716を画定する。ガイドスロット4716は、ガイドピン4714がガイドスロット4716に沿って摺動する際、バッテリホルダ4704に加えられる捻れ運動がバッテリホルダ4704を延ばす又は後退させるように角度付けされる。
タグ4700は、バッテリホルダ4704が後退構成にあるときに、液体、埃、又は他の汚染物質がタグ4700内へ侵入するのを防止する封止を含んでもよい。図48A及び図48Bは、図47Aの線48A-48Aに沿って見たタグ4700の部分断面図であり、後退状態(図48A)及び延ばした状態(図48B)にあるバッテリホルダ4704を示す。図48Aは、タグ4700のバッテリホルダ4704と本体部分4702との間のインターフェースを封止する例示的な構成を示す。
図48Aを参照すると、バッテリホルダ4704と第1のハウジング部材4705との間のインターフェース(第1の開口部4711において)、バッテリホルダ4704と第2のハウジング部材4703との間のインターフェース(第2の開口部4709において)は、柔軟な封止を使用して封止されてもよい。図示される例では、第1の封止部材4814は、バッテリホルダ4704の第1のインターフェース面4816に取り付けられてもよい。後退構成では、第1の封止部材4814は、第1のハウジング部材4705の第1の封止面4812に接触してもよい。同様に、第2の封止部材4808は、バッテリホルダ4704の第2のインターフェース面4806に取り付けられてもよい。後退構成では、第2の封止部材4808は、第2のハウジング部材4703の第2の封止表面4810(第2の開口部4709の壁に沿って画定されたレッジの表面であってもよい)と接触してもよい。バッテリホルダ4704が後退位置にあるとき、第1及び第2の封止部材4808、4814は、それらのそれぞれの封止表面に対して押し付けられてもよく、それにより、液体、埃、又は他の汚染物質の侵入を阻止する。
第1及び第2の封止部材4808、4814は、柔軟なポリマー材料(例えば、エラストマー、シリコーンなど)などの任意の好適な材料で形成されてもよい。これらは、接着剤又は任意の他の好適な取り付け技術(例えば、共成形、機械的インターロックなど)を介して、それらの対応するインターフェース面に取り付けられてもよい。第1及び第2の封止部材4808、4814は、バッテリホルダ4704に取り付けられて示されているが、その代わりに、ハウジング部材の封止面に取り付けられてもよい。更に、インターフェース面、封止表面、及び封止部材の他の構成も意図される。
一部の場合には、ガイドスロット4716は、バッテリホルダ4704が完全に延びているか又は完全に後退しているかの触知インジケーションを与えるバンプ、キャッチ、突起又は他の特徴を含んでもよい。このような特徴はまた、バッテリホルダ4704を完全に延ばした位置又は後退させた位置に保持するのに役立つ場合がある。一部の場合には、バッテリホルダ4704が完全に後退した位置にある(及びバンプ、キャッチ、突起、又は他の特徴を介してこの位置に保持される)場合、封止部材は、それらの対応する封止面とインターフェース面との間で圧縮され、それによって汚染物質に対して確実な封止を形成することができる。
図49A及び図49Bは、別の例示的な無線位置特定可能タグ4900を示す。タグ4900は、本明細書に記載される他のタグと同様に、略円形のパック形状のフォームファクタを有する。タグ4900は、タグ4900の外側面の実質的にすべてを画定する第1のハウジング部材4902及び第2のハウジング部材4904を含んでもよい。例えば、第1のハウジング部材4902は、タグ4900の上面のすべて及び周縁側面の一部(例えば、約半分)を画定し得る一方で、第2のハウジング部材4904は、タグ4900の底面のすべて及び周縁側面の一部(例えば、約半分)を画定してもよい。外側から、第1及び第2のハウジング部材4902、4904は、互いに実質的に同一に見えることができ、それによって実質的に対称な形状を画定していることができる。
図49Bは、互いから取り外された第1及び第2のハウジング部材4902、4904を示すタグ4900の部分分解図である。タグ4900はまた、液体又は他の汚染物質の侵入を阻止するために第1及び第2のハウジング部材4902、4904に接触するように構成された封止部材4906を含んでもよい。
タグ4900は、デバイス構成要素4908を含んでもよい。デバイス構成要素4908は、フレーム(例えば、フレーム部材、アンテナアセンブリ)回路基板、回路素子、プロセッサ、メモリ、センサ、様々な無線通信(例えば、UWB、WiFi、Bluetoothなど)のための無線回路(アンテナを含む)などを含んでもよい。実際に、デバイス構成要素4908は、本明細書に記載されるような無線タグの機能を提供するために使用される構成要素のうちのいずれかを含んでもよい。タグ4900はまた、電子コンポーネントに電力を供給するためのバッテリ4912を含んでもよい。
第1及び第2のハウジング部材4902、4904は、第1及び第2のハウジング部材4902、4904によって画定されるインターロック特徴を介して一緒に取り付けられてもよい。例えば、図49Bに示すように、第1のハウジング部材4902は、第2のハウジング部材4904と嵌合するフランジ上に開口部4909(又は凹み若しくは他の好適な特徴)を画定してもよい。それに対応して、第2のハウジング部材4904は、開口部4909と係合して第1及び第2のハウジング部材4902、4904を一緒に保持するクリップ4905を画定する。第1及び第2のハウジング部材4902、4904は、第1のハウジング部材4902と第2のハウジング部材4904とを(例えば、指の爪又は他の工具又は他の用具で)こじ開けるか引き離すによって、ユーザによって分離可能であってもよい。
開口部及びクリップは、第1及び第2のハウジング部材(例えば、単一の部品として形成される)と一体であってもよく、又は第1及び第2のハウジング部材に取り付けられた別個の構成要素であってもよい。例えば、開口部及びクリップを画定するリングは、第1及び第2のハウジング部材に取り付けられてもよい。別個の構成要素が一緒に取り付けられる場合、構成要素は、ハウジング部材とは異なる材料で形成されてもよい。例えば、ハウジング部材がポリマーである場合、開口部及びクリップを画定しているリング(又は他の構成要素)は、金属、異なるポリマー材料などから形成されてもよい。一部の場合には、開口部及びクリップは、ハウジング部材上に様々に分散されてもよい。例えば、各ハウジング部材は、いくつかの開口部及びいくつかのクリップを画定することができる。クリップ及び開口部以外の保持特徴が、開口部及びクリップの代わりに、又はそれに加えて使用されてもよい。
図50A及び図50Bは、別の例示的な無線位置特定可能タグ5000を示す。タグ5000は、本明細書に記載される他のタグと同様に、略円形のパック形状のフォームファクタを有する。タグ5000は、タグ5000の外側面の実質的にすべてを画定する本体部分5002及びバッテリトレイ5004を含んでもよい。例えば、本体部分5002は、タグ5000の上面のすべて、底面のすべて、及び周縁側面の一部を画定し得る一方で、バッテリトレイ5004は、タグ5000の周縁側面の残りの部分を画定してもよい。バッテリトレイ5004は、バッテリキャビティを露出してバッテリ交換を容易にするように、本体部分5002に対して開放可能であってもよい。バッテリトレイ5004及び本体部分5002は、補完的なスロット、スライド、チャネル、レール、又は互いに係合して、バッテリトレイ5004を直線経路に沿って本体部分5002に導く他の特徴を含んでもよい。バッテリトレイ5004は、本体部分5002から完全に分離可能であってもよく、又は開放した位置若しくは延ばした位置にあっても本体部分5002に取り付けられたままであるように本体部分5002に捕捉されてもよい。バッテリトレイ5004は、ユーザが本体部分5002を保持しつつバッテリトレイ5004を外側に引っ張ることによって開放することができる。
図50Bは、本体部分5002から除去されたバッテリトレイ5004を示す、タグ5000の部分分解図である。バッテリトレイ5004は、バッテリ5012を中に受容するバッテリキャビティ5010を画定することができる。本体部分5002は、第1のハウジング部材5006及び第2のハウジング部材5008を含んでもよく、これらは共に、バッテリトレイ5004を受容する開口部5009を画定してもよい。
タグ5000は、デバイス構成要素5016を含んでもよい。デバイス構成要素5016は、フレーム(例えば、フレーム部材、アンテナアセンブリ)回路基板、回路素子、プロセッサ、メモリ、センサ、様々な無線通信(例えば、UWB、WiFi、Bluetoothなど)のための無線回路(アンテナを含む)などを含んでもよい。実際に、デバイス構成要素5016は、本明細書に記載されるような無線タグの機能を提供するために使用される構成要素のうちのいずれかを含んでもよい。タグ5000はまた、本明細書に記載されるオーディオシステムのうちのいずれかであってもよいオーディオシステム5014(例えば、可聴出力を生成するダイヤフラムとして第2のハウジング部材5008の一部分を使用するオーディオシステムを含む)を含む。
図51A~図51Cは、別の例示的な無線位置特定可能タグ5100を示す。タグ5100は、本明細書に記載される他のタグと同様に、略円形のパック形状のフォームファクタを有する。他のパック形状タグは、パックの中心(例えば、軸方向)軸に沿ってオーディオシステム、回路基板、及びバッテリを積み重ねてもよいが、タグ5100のオーディオシステムは、他のデバイス構成要素のすぐ隣に(例えば、それと概ね平面的な配置で)位置決めされる。
タグ5100は、タグ5100の上面及び周縁側面を画定し得る上部ハウジング部材5102、並びに底部ハウジング部材(又はバッテリドア)5104を含んでもよい。底部ハウジング部材5104は、図12A~図12C及び図14A~図25Cに関連して説明されるものなど、本明細書に記載される取り付け技術のいずれかを使用して、タグ5100の上部ハウジング部材5102又は別の構成要素に着脱可能に連結されてもよい。
本明細書に記載されるように、タグ5100は、任意の好適なタイプのオーディオシステムを含み得る。図に示すように、タグ5100は、ハウジング内に、オーディオ出力を生成するスピーカを含むオーディオシステムを含む。スピーカからの音は、上部ハウジング部材5102を通って延びるスピーカ開口部5106を通ってタグ5100を出る。
図51Bは、上部ハウジング部材5102から底部ハウジング部材5104を取り外し、バッテリ5112を取り外した状態のタグ5100を示す。底部ハウジング部材5104は、タグ5100上の補完的な特徴と係合するラッチ部材5108を含んでもよい。底部ハウジング部材5104はまた、上述のように、バッテリ5112をタグ5100内に付勢し、バッテリコネクタと係合させる順応性部材を含んでもよい。
図51Cは、タグ5100の部分分解図である。タグ5100は、カバー5120と、カバー5120が取り付けられる周辺部材5122とを含んでもよい。カバー5120及び周辺部材5122は、上部ハウジング部材5102の一部又は全部を画定してもよい。カバー5120は、上部ハウジング部材5102のスピーカ開口部5106を画定してもよい。
タグ5100はまた、スピーカ開口部5106の下に位置付けられてもよく、上述のようにスピーカを含むことができるオーディオシステム5124を含む。一部の場合には、オーディオシステム5124は、本明細書に記載される他のオーディオシステムと同様に、上部ハウジング部材をダイヤフラムとして動かすためのコイル及び磁石を含む。
タグ5100は、回路基板5126も含む。回路基板5126は、回路素子、プロセッサ、メモリ、センサ、様々な無線通信(例えば、UWB、WiFi、Bluetoothなど)のための無線回路(アンテナを含む)などのデバイス構成要素を含んでもよい。回路基板5126は、回路基板がオーディオシステム5124の隣に位置付けられるように適合するか、又は別の方法でこれを可能にする形状を有してもよい。例えば、回路基板5126はクリアランス領域5125を画定してもよく、オーディオシステム5124は、クリアランス領域5125内に入れ子にされるか、又は別の方法で位置付けられてもよい。
タグ5100は、フレーム部材5128を含んでもよい。フレーム部材5128は、バッテリ5112を受容するバッテリキャビティ5129を画定することができる。フレーム部材5128はまた、タグ5100の他の構成要素を支持することもできる。例えば、回路基板5126、アンテナ及びオーディオシステム5124は、フレーム部材5128に取り付けられてもよい。更に、上部及び底部ハウジング部材5102、5104は、フレーム部材5128に取り付けられてもよい。フレーム部材5128は、タグ500(上述)のフレーム部材512及び/又はアンテナアセンブリ508の機能の一部又は全部を実行してもよい。
図51Cに示すように、オーディオシステム5124、バッテリ5112及び回路基板5126はすべて、ほぼ同じ水平面内に位置付けられる。別の言い方をすれば、各構成要素の少なくとも一部は、カバー5120の上面に概ね平行な単一平面内にあってもよい。この構成は、より大きな直径を有するが、(例えば、図5Bに示すように)軸方向高さがオーディオシステム、バッテリ、及び回路基板が軸に沿って積層されるタグよりも小さいタグを作ることができる。
図52A~図52Cは、タグの別のフォームファクタを示す無線位置特定可能タグ5200の追加の例示的実施形態を示す。図52Aは、略円筒形の形状を有するタグ5200の斜視図を示す。タグ5200は、本体部分5202及び本体部分5202に着脱可能に連結され得るバッテリカバー5204を含む。本体部分5202は、回路基板、オーディオシステム、アンテナ、アンテナアセンブリ、プロセッサなどのデバイス構成要素を収容することができる。他のタグについて述べたように、そのような構成要素の機能及び配置(回路基板、オーディオシステム、アンテナなどを含む)は、本明細書で説明される他のタグと実質的に同様であってもよい。タグ5200は、オーディオ出力を生成するスピーカを含むオーディオシステムを含んでもよい。スピーカからの音は、本体部分5202にあるスピーカ開口部5206を通ってタグ5200を出る。
図52Bは、本体部分5202と共に使用され得るバッテリとバッテリカバーとの様々な組み合わせを示すタグ5200の分解図を示す。これらの構成要素は交換可能であってもよく、ユーザがタグの外観及び機能の態様を選択することを可能にする。
図52Bに示すように、単一のバッテリ5212を、図52Aの全体的な外観に対応するバッテリカバー5204と共に使用することができる。別の用途では、より大きなバッテリカバー5214が、2つのバッテリ5212と共に使用されてもよく、したがって、タグ5200のバッテリ寿命が長くなる。別の用途では、バッテリカバー5216は、図52Bにループとして示されるアタッチメント特徴5217を含んでもよい。アタッチメント特徴5217は、キーリング又は分割リング、首紐、クリップ、ストラップなどの他のオブジェクトにタグ5200を取り付けるために使用されてもよい。別の用途では、バッテリカバー5218は充電ポート5220を含んでもよく、充電式バッテリ5222と共に使用するように構成されてもよい。バッテリカバー5218は、ユーザが、同じ本体部分5202で充電式バッテリ又は非充電式バッテリのいずれかを選んで使用できるように、任意選択的に、充電式及び/又は他のバッテリ制御回路を含んでもよい。
図52Cは、図52Aの線52C-52Cに沿って見たタグ5200の部分断面図である。タグ5200は、本体部分5202にフレーム部材5230を含んでもよい。フレーム部材5230は、回路基板5226、オーディオシステム5224(スピーカを含んでもよく、スピーカ開口部5206から音を出す)などのタグ5200の他の構成要素のための装着構造として機能してもよい。一部の場合には、1つ以上のアンテナが、上述のアンテナアセンブリ508と同様の様式でフレーム部材5230に装着される。回路基板5226は、基板を含んでもよく、一般にタグ5200の電気的及び/又は計算機能を実行するプロセッサ、メモリ、及び他の回路素子を含んでもよい。回路基板5226はまた、タグ5200の様々な電気構成要素を電気的に結合する導電体及び/又は電気的相互配線を含んでもよい。回路基板5226はまた、バッテリ5212を含んでもよく、又はバッテリ5212に連結されてもよい。
バッテリカバー5204は、任意の適切な方法で本体5202に取り外し可能に保持することができる。例えば、バッテリカバー5204は、本体5202上にねじ止めされてもよく、又は摩擦及び/又は締まり嵌めを使用して保持されてもよい。バッテリカバー5204及び/又は本体5202は、バッテリカバー5204の偶発的な脱離を阻止するロック又はラッチ機構を含んでもよい。より具体的には、バッテリカバー5204は、ラッチ、キャッチ、又はバッテリカバー5204を引っ張る若しくはねじることによって取り外すことができる前に(例えば、絞る動作、工具の適用などによって)解放又は係合解除されなければならない他の特徴を含んでもよい。タグ5200は、液体、埃、又は他の汚染物質がタグ5200内へ侵入するのを阻止するように構成された封止部材5228を含んでもよい。
一部の場合には、タグ5200は、「AA」又は「AAA」サイズのバッテリなどのバッテリ(又は任意の他のサイズ若しくはフォームファクタのバッテリ)と同じ又は実質的に同じ全体サイズ及び形状を有してもよい。そのような場合、タグ5200は、従来のバッテリの代わりに使用されて、多くの異なるバッテリ動作デバイスの便利な位置追跡を可能にすることができる。したがって、遠隔制御、フラッシュ光、カメラなどのデバイスは、外部構成要素を取り付けること、デバイスを修正すること、又はそうでなければデバイスの機能性若しくは使用可能性を変更することを必要とせずに、無線で位置特定可能にすることができる。
タグ5200がバッテリを交換するように構成されている場合、タグ5200(又は異なっているが同様に成形されたタグ)は、「AA」又は他のサイズのバッテリの正極端子及び負極端子の位置に対応する外側位置(例えば、図52Aの位置5203、5205)に正極端子及び負極端子を画定してもよい。タグ5200は、タグ5200がデバイスの電力回路を破壊しないように、またバッテリ容量が低下してもデバイスが正常に(デバイスの他のバッテリから提供される電力を使用して)動作できるように、タグ5200の負極端子5205から正極端子5203に電流を通過させるように構成されてもよい。一部の場合には、タグ5200のバッテリ5212は、タグ5200の構成要素に電力を供給しつつ、タグ5200の外部端子5203、5205を介して電力を提供することもでき、それによってタグ5200が、タグ5200が設置されているデバイスに電力を供給することを可能にしながら、デバイス向けの無線追跡機能も提供することもできる。
図53A~図53Cは、別のフォームファクタを有する別の例示的な無線位置特定可能タグ5300を示す。具体的には、タグ5300は、略平坦な、矩形のプリズム形状の外側ハウジングを有する。タグ5300は、タグ5300の上面のすべて又は実質的にすべて及び周辺表面の一部を画定する第1のハウジング部材5302を含む。タグ5300はまた、タグ5300の底面の一部(例えば、その約半分)及びタグ5300の周辺表面の一部を画定する第2のハウジング部材5304を含む。第2のハウジング部材5304は、タグ5300のユーザによって除去されることを意図されていない場合がある。タグ5300はまた、タグ5300の底面の一部(例えば、その約半分)及びタグ5300の周辺表面の一部をやはり画定することができる第3のハウジング部材5306を含んでもよい。
図53Bは、タグ5300内の構成要素の例示的配置を示す、図53Aの線53B-53Bに沿って見たタグ5300の部分断面図を示す。タグ5300は、バッテリ5312、オーディオシステム5314、及びデバイス構成要素5310を含み得る。デバイス構成要素5310は、回路基板、回路素子、プロセッサ、メモリ、センサ、様々な無線通信(例えば、UWB、WiFi、Bluetoothなど)のための無線回路(アンテナを含む)などを含んでもよい。実際に、デバイス構成要素5310は、本明細書に記載されるような無線タグの機能を提供するために使用される構成要素のうちのいずれかを含んでもよい。オーディオシステム5314は、本明細書に記載される他のオーディオシステムと同様に動作することができる。例えば、コイルは第1のハウジング部材5302の内側面に取り付けられてもよく、磁石は、コイルがスピーカとして動作できるようにする磁場を与えることができる。信号(例えば、電流)をコイルに通すことにより、第1のハウジング部材5302の一部分は、スピーカダイヤフラムと同様の様式で動くことができる。更に、オーディオシステムを使用して、ユーザが第1のハウジング部材5302に触れると感じることができる触知出力を生成することができる。当然のことながら、オーディオシステム5314の代わりに、又はそれに加えて、他の種類のオーディオシステム及び/又は触知出力生成器が使用されてもよい。
第3のハウジング部材5306は、バッテリキャビティへのアクセスを提供するために着脱可能であってもよい。図53Cは、第3のハウジング部材5306がタグ5300の残りの部分から除去された状態のタグ5300の部分断面図を示す。第3のハウジング部材5306は、バッテリ5312用のバッテリキャビティの少なくとも一部を画定してもよい。第3のハウジング部材5306の特徴は、第1及び/若しくは第2のハウジング部材5302、5304の対応する特徴、又はタグ5300(例えば、フレーム部材)の任意の他の構成要素に係合して、第3のハウジング部材5306をタグ5300に保持しつつ、バッテリ交換のために除去可能にすることができる。このような特徴は、クリップ、ラッチ、戻り止めなどを含んでもよい。第3のハウジング部材5306は、第3のハウジング部材5306とタグ5300の別の部分との間隙に挿入された指の爪、工具、又は他の用具を用いてこじ開けることによって、タグ5300から除去することができる。
構成要素セット並びにそのような構成要素の機能及び配置(回路基板、オーディオシステム、アンテナなどを含む)などの他の点では、タグ5300は本明細書で説明される他のタグと実質的に同様であってもよく、タグ5300は構成要素のいずれかを含むことができる、及び/又は本明細書で説明されるあらゆるタグの特徴のいずれかを提供することができる。
図54A及び図54Bは、略平坦な矩形プリズム形状の外側ハウジングを有する、別の例示的な無線位置特定可能タグ5400を示す。タグ5400は、第1のハウジング部材5402と、第1のハウジング部材5402に着脱可能に連結され得る第2のハウジング部材5404とを含む。
タグ5400はタグ5300と同様であるが、ハウジング内で構成要素の異なる配置を有する。図54Bは、第2のハウジング部材5404から第1のハウジング部材5402を取り外した状態のタグ5400を示す。タグ5400は、2つのバッテリ5412、オーディオシステム5414、及びデバイス構成要素5410を含む。デバイス構成要素5410及びオーディオシステム5414は、タグ5300内の対応する構成要素と同じ又は同様であってもよく、簡潔にするために、ここではそれらの詳細を繰り返さない場合がある。追加的なバッテリにより、タグ5400は、単一バッテリのタグと比較して、バッテリ寿命を延ばすことができる。
図55A及び図55Bは、略平坦な矩形プリズム形状の外側ハウジングを有する、別の例示的な無線位置特定可能タグ5500を示す。タグ5500は、第1のハウジング部材5502と、第1のハウジング部材5502に取り外し可能に連結され得る第2のハウジング部材5504とを含む。タグ5500は、従来のスピーカ又は他のオーディオ生成構成要素を使用するように構成されてもよく、したがって、第1のハウジング部材5502を通って延在するスピーカ開口部5506を含んでもよい。
図55Bは、図55Aの線55B-55Bに沿って見たタグ5500の部分断面図である。タグ5500はバッテリ5512及びデバイス構成要素5510を含み、それらは本明細書で説明される他のタグの対応する構成要素と同じ又は同様であってもよく、簡潔にするために、ここではそれらの詳細を繰り返さない場合がある。タグ5500はまた、オーディオ出力を生成するスピーカ5508(又は他の好適なオーディオ生成構成要素)を含み、これは次に、スピーカ開口部5506を通過してユーザによって知覚される。
本明細書の他の箇所に記載されるように、無線位置特定可能タグの機能性は、他の種類のデバイスに組み込まれてもよく、及び/又は他の構成要素、アクセサリ、特徴などと一体化されてもよい。1つのこのような例では、図56A及び図56Bに示すように、無線位置特定可能タグは、内蔵の取り付けコード又はストラップを含むデバイスに組み込むことができる。
タグ5600は、本体部分5602とコード部分5604を含む。本体部分5602は、回路基板、回路素子、プロセッサ、メモリ、センサ、様々な無線通信(例えば、UWB、WiFi、Bluetoothなど)のための無線回路(アンテナを含む)などの無線位置特定可能タグの機能性を提供する構成要素、又は本明細書に記載されるような無線タグの機能を提供するために使用される任意の他の構成要素の一部又は全部を含むことができる。コード部分5604は、別のオブジェクトに取り付けることができる可撓性ロープ、ケーブル、又は他の部材であってもよい。一部の場合には、タグ5600の電子コンポーネントは、コード部分5604に収容されるか、又はコード部分5604に組み込まれる。例えば、アンテナ(例えば、ワイヤ又は金属化された糸などの可撓性導電体)がコード部分5605に組み込まれてもよい。コード部分に組み込まれた可撓性導電体は、他の動作又は特徴、例えば、信号を搬送すること、他のオブジェクト又は人との接触を検出するなどにも使用することができる。
本体部分5602は、ループを開けて、タグ5600を別のオブジェクトに取り付けられるようにするために互いから分離することができる第1の部分5606及び第2の部分5608を画定してもよい。図56Bは、第1の部分5606が第2の部分5608から分離されている、開構成のタグ5600を示す。第1の部分5606及び/又は第2の部分5608は、第1及び第2の部分を取り外し可能に共に保持する保持特徴5616を含んでもよい。保持特徴5616は、例えば、クリップ、ラッチ、磁石などを含んでもよい。本体部分5602は、第1の部分5606と第2の部分5608とを単に引き離すことによって分離可能であってもよいが、他の場合では、ユーザは、保持特徴のロック解除又はラッチ解除、ねじる、こじ開ける、工具を用いるなどの他の操作を実行しなければならない。
タグ5600は、タグ5600が開構成にあるか(図56B)又は閉構成にあるか(図56A)を検出するセンサ又は他のシステムを含んでもよい。このようなセンサとしては、例えば、ホール効果センサ、加速度計(タグが開閉されることによる特性的な運動を検出する)、マイクロフォン(タグが開閉されることによる特性的な音を検出する)、光学センサなどを挙げることができる。タグ5600は、タグ5600が開いているか又は閉じているかに基づいて、異なる動作を実行してもよい。例えば、タグ5600は、タグ5600が開いているときには電源切断するか又は低電力モード(例えば、1つ以上のシステム又はプロセスを非アクティブにする)に遷移し、タグ5600が閉じられているときには電源起動するか又は通常動作モードに遷移してもよい。別の例として、タグ5600が開いていた又は閉じていたことを検出すると、タグ5600は、クラウドベースのサービスを介して、タグのステータスの変化を示すメッセージを送信することができる。オーナー又は他の許可された個人は、タグの場所、いつタグが開けられたか、タグは開けられた時にどこにあったか、タグが開けられた時間、などタグに関する情報を与えるクラウドベースのサービスからのメッセージを受信することができる。
タグ5600は、タグ5600の外部でアクセス可能な入力及び/又は出力構成要素を含み得る。例えば、タグ5600は、ユーザがタグ5600の態様を制御するために対話することができる任意選択のボタン5612を含む。例えば、ボタン5612は、タグ5600をオン又はオフにすること、タグをペアリングモードに入らせること、タグに「紛失」メッセージを送信させるなどの操作を制御することができる。ボタン5612は、可動部品及び機械的作動構成要素(例えば、ドームスイッチ)を含んでもよい。一部の場合には、ボタン5612は、タッチ感知式入力領域(例えば、静電容量式タッチ感知領域)によって画定されてもよい。
タグ5600はまた、LED、LCD、OLED、Eインクなどの任意の好適なディスプレイ技術を含むか、又は使用することができるディスプレイ5614などの出力構成要素を含んでもよい。ディスプレイ5614は、様々な種類の情報を表示することができる。例えば、ディスプレイ5614は、バッテリ充電レベル、オーナーの名前、タグのステータス(例えば、紛失として報告されているかどうか)などを含む、タグ5600に関するステータス情報を表示してもよい。一部の場合には、タグが紛失として報告されている場合、ディスプレイ5614は異なる情報を表示してもよい。例えば、タグが紛失したと報告されているという通知を受信すると、ディスプレイ5614は、紛失したことが報告されたことを示すメッセージの表示を開始してもよく、ユーザが紛失した物をどのように取り扱いたいかについてのインジケーション(例えば、この場所から移動させない、オーナーに返す、オーナーを呼ぶなど)を提供してもよい。
タグ5600は、インジケータライト5610を含んでもよい。インジケータライト5610は、LED又は任意の他の好適な光源であってもよい。インジケータライト5610は、電力状態、バッテリ充電レベル、動作モード、紛失状態/紛失していない状態などのデバイスの状態を示すことができる。一部の場合には、インジケータライト5610は、タグ5600が紛失として報告されたことに応じてアクティブにされてもよい。例えば、インジケータライトは、近くの人々にタグの存在及びタグが紛失状態にあることを警告するために点滅する(又は、ずっと点灯したままにする)ことができる。インジケータライト5610は、他の目的でも同様に使用されてもよい。
図57は、タグ5600と同様の構成を有するが、コードのループを開閉することに対して異なる手法を有する別の例示的なタグ5700を示す。具体的には、タグ5700は本体部分5702を含み、これは本体部分5702が分離可能でなくてもよいことを除いて、本体部分5602と同じ又は実質的に同様であり得る。その代わりに、コード部分5704は、コード部分5704の少なくとも一端において本体部5702に着脱可能に連結され、それによって、コード部分5704とループを形成することにより、タグ5700を他のオブジェクトに取り付けることができる。コード部分5704は、本体部分5702のコネクタ5706と嵌合するコネクタ5708を含んでもよい。コネクタ5708、5706は、クリップ、ラッチ、磁石などの保持特徴を含んでもよい。タグ5700は、上述したように、コード部分5704が本体部5702に取り付けられているか、又は本体部分5702から取り外されているかを検出し、その判定に基づいて、上述のようにタグ5700を特定の方法で動作させることができる。タグ5700は、コード部分がいつ取り付けられたか又は取り外されたかを判定するためのセンサを含んでもよい。このようなセンサとしては、例えば、ホール効果センサ、加速度計(コード部分が取り付けられたこと又は取り外されたことによる特性的な運動を検出する)、マイクロフォン(コード部分が取り付けられたこと又は取り外されたことによる特性的な音を検出する)、光学センサなどを挙げることができる。
図58A~図58Cは、別の例示的な無線位置特定可能タグ5800を図示しており、本明細書で説明されるタグの機能性の一部又は全部を提供するタグの更に別のフォームファクタを示している。具体的には、タグ5800は、厚さ寸法が小さい略矩形形状を有し、タグ5800が、ウォレットのクレジットカードスロット、又は財布のサイドポケットなどの小さな場所に嵌ることを可能にしている。場合によっては、タグ5800は、約5.0mm、約4.0mm、約3.0mm、約2.0mm、又は約1.0mm未満の厚さ寸法(例えば、図58Bで見たタグ5800の高さ)を有する。
図58Aは、タグ5800の上面図を示す。タグ5800のいくつかの内部構成要素は、仮想線で示されている。例えば、タグ5800は、バッテリ5812、無線充電コイル5810、及びデバイス構成要素5814を含み得る。デバイス構成要素5814は、回路基板、回路素子、プロセッサ、メモリ、センサ、様々な無線通信(例えば、UWB、WiFi、Bluetoothなど)のための無線回路(アンテナを含む)などの無線位置特定可能タグの機能性を提供する構成要素、又は本明細書に記載されるような無線タグの機能を提供するために使用される任意の他の構成要素の一部又は全部を含むことができる。
図58Bは、図58Aの線58B-58Bに沿って見たタグ5800の部分断面図である。図58Bは、タグ5800の構成要素の例示的配置を示す。タグ5800は、タグ5800の外側面を画定し、タグの内部容積を画定するハウジング5801(図58A)を含んでもよい。ハウジング5801は、タグ5800の底面及び周縁表面の一部又は全部を画定し得る底面ハウジング部材5802と、タグ5800の上面を画定し得る上面ハウジング部材5804とを含んでもよい。ハウジング部材の他の構成も企図される。
バッテリ5812は、無線充電コイル5810の上に積み重ねられてもよい。バッテリ5812は、好適な無線充電器上にタグ5800を置くことによって充電することができ、この無線充電器は、充電コイル5810に誘導結合するように構成された送電コイルを有して、その後バッテリを充電するために使用されるコイル5810に無線電力を与えることができる。デバイス構成要素5814は、充電コイル5810からバッテリ5812に供給される電力を制御する制御回路を含んでもよい。
図58Cは、別の例示的な無線位置特定可能タグ5820を示す。タグ5820は、無線充電コイル5810の代わりに、タグ5820が、バッテリ5832及び/又はタグ5820の他の電子コンポーネントに電力を供給する充電コンタクト5830を含むことを除いて、タグ5800と実質的に同一であってもよい。充電コンタクト5830は、露出した導電性部材(例えば、銅パッド)を含んでもよく、この導電性部材(例えば、銅パッド)は、タグ5820の底部外側面に沿って露出されるか、又はその一部を画定する。タグ5820は、充電コンタクト5830をバッテリ充電器の対応するコンタクトと接触させて置くことによって充電することができる。
タグ5820はまた、第1及び第2のハウジング部材5824、5822並びにデバイス構成要素5834を含んでもよく、これらはそれぞれ、タグ5800の対応する構成要素と同じ又は類似であってもよい。更に、タグ5800、5820は、可聴出力及び/又は触知出力を提供するオーディオシステムを含んでもよい。オーディオシステムは、図58A~図58Cに示すような薄型ハウジング内に実装することができる圧電素子又は他の材料若しくは構成要素を含み得る。
本明細書に記載される様々なタグのハウジング部材(例えば、タグの外側面及び/又はタグの本体部分を画定するタグの構成要素)は、任意の好適な材料から形成することができる。例えば、ハウジング部材は、ポリマー、金属、複合材料(例えば、繊維強化ポリマー)などから形成されてもよく、又はこれらを含んでもよい。同様に、本明細書に記載されるタグのフレーム、フレーム部材、アンテナアセンブリのいずれかは、ポリマー、複合材料(例えば、繊維強化ポリマー)などの材料から形成されてもよい。フレーム、ハウジング部材、回路基板などのタグ構成要素は、超音波溶接、接着剤、熱スターク、リベット、機械的インターロック特徴、レーザー溶接、溶融結合などを含むがこれらに限定されない様々な方法で互いに連結されてもよい。
本明細書に記載される様々な例示的タグは、構成要素及び特徴の特定のセットに焦点を当ててもよいが、タグは、より多くの、より少ない、又は異なる構成要素及び特徴を含み得るか、又は提供することができる。例えば、本明細書に記載されるタグは、テキスト、画像などを含むグラフィック出力を提供することができるディスプレイを含んでもよい。このようなディスプレイは、ユーザによって見ることができるようにタグに組み込まれてもよい。ディスプレイは、LED、LCD、OLED、Eインクなどを含む、任意の好適なディスプレイ技術を含んでもよい。ディスプレイはまた、ディスプレイにかけられたタッチ及び/又は力ベースの入力を検出するタッチ及び/又は力感知システムを組み込んでもよい。タッチ及び/又は力感知ディスプレイにかけられる入力は、動作モードを変更すること、設定を変更すること、データを入力することなどによって、タグの動作態様を制御することができる。タグはまた、インジケータライトなどの他の視覚出力システムを含んでもよく、これはまた、視覚出力をユーザに提供する(例えば、タグの動作モード、電力状態、タグが紛失されたとして報告されているかどうかなどを示す)。
上述のように、様々な異なるタイプのオーディオシステムが、本明細書に記載される無線位置特定可能タグと共に使用するために企図される。例えば、1つのタイプのオーディオシステムは、タグの外側面を音生成要素又はダイヤフラムとして画定するハウジング部材の壁を使用してもよい。別のタイプのオーディオシステムは、次にハウジングの開口部を通過する音を生成するスピーカを含んでもよい。更に別のタイプのオーディオシステムは、ハウジング部材の一部分を(ダイヤフラムとして)動かすか、又は別個のダイヤフラム若しくは部材を動かして音を生成することができる圧電素子である。1つのタイプのオーディオシステムを使用して説明されるタグは、別のタイプのオーディオシステムを追加的に又は代わりに使用することができることが理解されるであろう。
本明細書に記載されるタグを使用し始めるために、タグがスマートフォン、ラップトップ、デスクトップ、又はタブレットコンピュータなどの別のデバイスと通信する初期化又はペアリングプロセスが実行されてもよい。初期化プロセスは、特定のタグをデバイス位置中継ネットワーク内で特定のユーザ又はユーザアカウントと関連付けるために使用されてもよい。初期化プロセスはまた、タグと特定のデバイスとの間の信頼できる通信リンクを確立するために使用されてもよい。この信頼された通信リンクによって、デバイスが他のデバイス(例えば、信頼できない)からアクセスできない方法でタグと対話可能にすることができる。例えば、ユーザのスマートフォンとペアリングされたタグは、スマートフォンがタグの動作を制御し、その動作モードを変更するなどを可能にすることができる一方で、他のデバイス(例えば、タグがペアリングされていないデバイス)は、これらの動作を実行することができない場合がある。
一部の場合には、タグへ入力を与えることによって初期化モードに入ることができる。例えば、タグは、ユーザが、タグを初期化モードに入らせるために操作(例えば、プッシュ)することができるボタン、スイッチ、又は他の入力機構を含むことができる。タグによって入力が検出されると、タグは、タグが特定の動作を実行することができる初期化モードに入ることができる。例えば、上述したように、タグは、ビーコン信号を送信し始めるか、又はビーコン信号の送信を開始すること、又はビーコン信号を送信する周波数を変更する(例えば、高くする)ことができる。ビーコン信号は、Bluetoothプロトコル、UWBプロトコルなどを介した無線通信であってもよく、スマートフォン又はコンピュータなどの別のデバイスによって検出可能であってもよい。初期化プロセスが完了すると、タグは、そのビーコン信号の周波数を変更(例えば、低くする)を含み得る「通常の」動作モードに入ることができる。
一部の場合には、タグは入力デバイスを有さなくてもよく、又は、その入力デバイスが初期化モードをアクティブにするように機能しないように構成されてもよい。そのような場合、デバイスを初期化モードに入らせるための他の技術を使用することができる。例えば、タグは、バッテリ又は他の電源からタグに電力が供給され始めたことに応じて初期化モードに入るように構成されてもよい。そのような場合、タグに電力が供給されると、タグは、1分、5分、又は任意の他の好適な持続時間などの持続時間、初期化モードをアクティブにすることができる。この持続時間が満了した後、必要であればユーザは、バッテリを除去及び再挿入することによって(又はそうでなければタグへの電力供給を遮断する)ことによって、初期化モードを再アクティブ化することができる。上述のタグのバッテリキャビティのうちの1つなどの定位置にバッテリがある状態でタグが提供又は販売される場合、タグは、バッテリとバッテリコネクタのコンタクトとの間に絶縁材料を含んでもよい。絶縁材料(ユーザは設けられたプルタブ又はハンドルを使用して単にタグを引き抜くことができる)を除去すると、タグに電力が供給され、初期化モードがアクティブにされる。
タグに初期化モードをアクティブにさせるための他の技術もまた企図される。例えば、タグは、2つの位置の間で移動することができるバッテリドアを含んでもよい。第1の位置では、バッテリドアはタグにしっかりと保持されるが、電力がバッテリからタグの回路に流れないように構成することができ、第2の位置では、バッテリドアはやはりタグにしっかりと保持されるが、電力がタグの回路に流れるように構成することができる。ユーザは、単にバッテリドアを第1の位置から第2の位置へと移動させることができ、これにより、電力がタグの回路に与えられ、したがって初期化モードをアクティブにする。バッテリからの電力の流れは、バッテリコンタクトからバッテリを物理的に分離することによって、又は任意の他の好適な技術によって、内部切替機構によって中断され得る。一部の場合には、タグは、バッテリドアの位置を判定するためのセンサを含んでもよい。例えば、タグは、ホール効果センサ、光学センサ、静電容量式センサなどを含むことができる。バッテリドアが第2の位置に移動されたことを感知すると、タグは初期化モードをアクティブにすることができる。
更に別の例として、タグは、タグの残りの部分から部分的に又は完全に取り外されたバッテリトレイ又はドアを備えてもよい。バッテリトレイ又はドアを取り付けるか又は挿入することにより、タグが電力の受け取りを開始し、したがって初期化モードに入ることができる。別の例として、タグは加速度計を含んでもよく、特定のタイプの入力(例えば、タップ、特定のパターンのタップ、振盪など)の加速又は動き特性を検出すると、タグは初期化モードをアクティブにすることができる。更に別の例として、タグが、ハウジングの変形を検出するために使用することができるオーディオシステムを含む場合(図26Bに関して説明されるオーディオシステムなど)、タグは、オーディオシステムを介して特定の入力(例えば、単一の押圧、特定の持続時間を有する単一の押圧、特定のパターンの押圧)を検出したことに応じて、初期化モードをアクティブにすることができる。
タグは、タグがいつ包装から取り外されたかを判定し、包装から取り出されたことを検出すると初期化モードをアクティブにするセンサを含んでもよい。例えば、タグは、不透明な包装から取り外されたときを検出する光センサを含んでもよい。別の例として、タグは、封止された包装から取り外されたときを検出する酸素センサを含んでもよい。更に別の例として、それは、ホール効果センサ、静電容量式センサ、磁気センサ、又は包装の導電性若しくは磁気性の構成要素(例えば、ボックス蓋に取り付けられた金属のストリップ)がタグからいつ外されたかを検出する他の好適なセンサを含んでもよい。更に別の例として、タグ包装は、包装が開封されたときにタグに特性的な運動を付与するばね荷重機構を含んでもよい。タグ内の加速度計は、特性的な運動を検出し、その運動を検出すると初期化モードをトリガすることができる。更に別の例として、タグ包装はファラデーケージを含んでもよく、又はそれを画定してもよく、タグは、無線信号(タグがファラデーケージから取り出されると発生し得る)を検出すると、初期化モードをアクティブにすることができる。
タグを初期化するとき、上述したように、スマートフォン(又はタブレットコンピュータなどの他のデバイス)は、タグと通信する。タグは、スマートフォンで初期化モードをアクティブにする又はトリガするように構成されてもよい。例えば、本明細書に記載されるように、無線位置特定可能タグは、NFCアンテナを含む場合がある。スマートフォンは、NFCリーダを含むことができ、NFCリーダはタグのNFCアンテナが特定の距離(例えば、3インチ、又は任意の他の好適な距離)内にあるときを検出し、その距離内にNFCリーダがあることを検出したことに応じて、初期化モード又は初期化プロセスをトリガすることができる。これには、スマートフォンでアプリケーションを起動すること、又は初期化プロセスを通してユーザを誘導するグラフィカルオブジェクト(例えば、グラフィカルユーザインターフェース)を表示することが含まれてもよい。
一部の場合には、タグ自体は、別のデバイスのNFCリーダがNFCを介してタグと通信するときを検出することができ、他のデバイスとの通信を検出すると、タグはその初期化モードをアクティブにすることができる。したがって、タグの初期化モードは、タグと他のデバイスとを近接させる(例えば、約3インチ以下など、NFC通信範囲内にする)動作によって、アクティブにすることができる。そのような場合、スマートフォンをタグのNFC範囲内に持ってくる前に、ユーザはアプリケーションをアクティブにするか、又はそうでなければ自身のスマートフォンを、電話のNFCリーダがタグと通信するモードに入らせることができる。このようにして、ユーザが単に電話上で初期化モードを要求し、タグで電話をタップすることができ、初期化プロセスが開始するため、タグの初期化が簡略化され、合理化される場合がある。
本明細書に記載されるタグは、バッテリを使用して電気構成要素に電力を供給する。バッテリは、非充電式バッテリであってもよく、これは、消耗すると交換することができ、又は充電して複数回再利用することができる充電式バッテリであってもよい。充電式又は非充電式バッテリのいずれかのバッテリ交換が、本明細書に記載されるハウジング設計によって容易にされる場合があり、これは、バッテリがユーザによって取り外されることを可能にするためにバッテリキャビティへのアクセスを提供する。充電式バッテリが使用される実装形態において、タグには、非着脱可能バッテリが設けられてもよく、タグは、バッテリがタグ内に収容されたまま充電できるようにする充電構成要素を含み得る。
様々なタイプの充電構成要素が、充電式バッテリの充電を容易にするために、無線位置特定可能タグに組み込まれてもよい。図59及び図60は、異なる充電構成要素を使用する2つの例示的な無線位置特定可能タグを示す。図59は、無線充電用に構成された無線位置特定可能タグ5900を示す。より具体的には、タグ5900は、無線充電器5902上に又は無線充電器5902に近接して配置されるように構成されてもよい。無線充電器5902は、タグ5900内の充電コイルに誘導結合するように構成された出力コイルを含んでもよい。出力コイルとの電磁相互作用を介して、タグ内の充電コイルは、タグ5900内のバッテリ充電回路に(無線)電力を供給することにより、バッテリを充電する(そして任意選択的にタグ5900の回路に電力を直接供給する)。具体的には、出力コイルは磁場を生成することができ、次いでこの磁場はタグの充電コイル内で電流を誘導し、誘導電流を使用してタグのバッテリを充電することができる。タグ5900及び充電器5902のハウジングは、充電コイルと出力コイルとの間の誘導結合の遮蔽又はそれとの干渉を、制限又は最小化するように構成されてもよい。例えば、タグ5900及び充電器5902は、出力コイルと充電コイルとの間にあるハウジングの部分が、ポリマー材料などの実質的に非伝導性であるように構成されてもよい。
充電器5902及びタグ5900はまた、無線充電を容易にするためにユーザがタグ5900を充電器5902に対して適切に位置合わせするのを助ける位置調整システムを含んでもよい。このような位置調整システムとしては、磁石、相補的な突起/凹み(又は他の相補的な物理的特徴)、視覚的位置調整インジケータなどを挙げることができる。充電器5902は、円形パック型充電器として示されているが、これは、外部充電デバイスの一例示的実施形態に過ぎず、本明細書で論じられる概念は、充電マット、ドック、内蔵無線充電機能を有する電子デバイス(例えば、アラームクロック、モバイル電話又はタブレットコンピュータなどの別の電子デバイス)、異なる形状の充電器などを含む他の外部充電装置に等しく又は同様に当てはまる可能性がある。
図60は、電力ケーブル6004を受容するように構成された充電ポート6002を有する無線位置特定可能タグ6000を示す。電力ケーブル6004は、バッテリを充電するために使用されるタグ6000に電力を供給し、任意選択的にバッテリが充電されている間にタグ6000に電力を供給する。一部の場合には、タグは、充電ポート及び無線充電システムの両方を含んでもよく、それによって、ユーザが有線又は無線充電のいずれかを使用することを可能にする。
一部の場合には、バッテリを交換又は充電する必要なく、無線位置特定可能タグを無期限に動作させることが望ましい場合がある。これは、ユーザが特定のオブジェクト(例えば、消火器、除細動器)を位置特定するのを助け、ユーザのデバイスが特定のアクションを取るよう自動的にトリガする(例えば、ユーザが、絵画、小売用ディスプレイなどの場所に近づいたときに、ユーザインターフェースオブジェクトをユーザの電話上に現れるようにトリガする)ためにタグが静的な設置において使用される場合、あるいはタグが静止している、及び/又は、連続的な電力を提供するか、若しくはそうでなければバッテリを交換する必要性を除去することが望ましい(例えば、車両)任意の他の事例において、特に有用であり得る。これら及び他の使用事例に適応するために、バッテリの代わりに(及び任意選択的にバッテリドアの代わりに)タグに取り付ける搭載基部が設けられてもよい。搭載基部は、タグをしっかりと支持し、またバッテリの代わりにタグに電力を提供することができる。
図61A~図65Bは、無線位置特定可能タグを保持して電力を提供するために使用することができる例示的な搭載基部システムを示す。図61Aは、上述のタグ500の実施形態であり得る例示的なタグ6102を示す。タグ6102は、底部ハウジング部材(又はバッテリドア)6104及びバッテリが取り外された状態で示されている。底部ハウジング部材6104は、タグ6102の対応する特徴(例えば、チャネル又は凹み)と係合して、底部ハウジング部材6104をタグ6102に取り外し可能に保持するラッチ部材6106を含む。
図61Aはまた、タグ6102が底部ハウジング部材6104及びバッテリの代わりに連結され得る搭載基部6108を示す。図61Bは、搭載基部6108に連結されたタグ6102を示す。
搭載基部6108は、底部ハウジング部材6104のラッチ部材6106と同じ又は実質的に同様の形状を有し得るラッチ部材6110を含む。例えば、ラッチ部材6110は、ラッチ部材6106が係合して底部ハウジング部材6104をタグ6102に保持するタグ6102の同じ特徴と係合するように構成されてもよい。このようにして、タグ6102は、底部ハウジング部材6104と実質的に同じ方法で、また底部ハウジング部材及び搭載基部のそれぞれについてタグ6102内のアタッチメント特徴部の異なるセットを必要とすることなく、搭載基部6108に取り付けること、及び搭載基部6108から取り外すことができる。
搭載基部6108はまた、タグ6102が搭載基部6108に取り付けられたときにタグ6102のバッテリキャビティ内に配置されるコンタクトブロック6112を含んでもよい。コンタクトブロック6112は、タグ6102に適合するように設計されたバッテリの少なくとも一部と同じ又は類似の形状を有してもよい。このようにして、コンタクトブロック6112は、タグ6102のバッテリキャビティ内に延在し、タグ6102に電力を供給するタイプのバッテリと同じ又は類似の方法でタグ6102のバッテリコネクタと係合することができる。
搭載基部6108は、ケーブル6109を含むか、それに取り付けることができ、ケーブル6109は搭載基部6108を介して、より具体的には、コンタクトブロックと一体化され、タグ6102のバッテリコネクタと係合する導電性部材を介して、タグ6102に電力(例えば、入力電流)を提供することができる。コンタクトブロック6112は、ポリマー又は他の絶縁性若しくは実質的に非導電性材料で形成されてもよい。非導電性材料は、搭載基部6108が、導電性部材同士を短絡させることなく、タグ6102に電流を供給する導電性部材(図62に関して説明される)を支持することを可能にする。
図62は、搭載基部6108の更なる詳細を示す。搭載基部6108は、コンタクトブロック6112を含む。搭載基部6108はまた、第1及び第2の導電性部材6202、6204を含み得る。第1の導電性部材6202は、ボタンセルバッテリの負極端子に概ね対応する位置に配置されてもよい。したがって、第1の導電性部材6202の位置のおかげで、タグ6102が搭載基部6108に装着されたとき、第1の導電性部材6202は、ボタンセルバッテリの負極端子に接触するように構成されている、バッテリコネクタの偏向可能なアーム(例えば、図10Bの第3の偏向可能なアーム1008)に導電的に結合することができる。同様に、第2の導電性部材6204は、ボタンセルバッテリの正極端子に概ね対応する位置で、コンタクトブロック6112の周辺部に更に寄って配置されてもよい。したがって、第2の導電性部材6204は、ボタンセルバッテリの正端子(例えば、図10Bの第1及び第2の偏向可能なアーム1004、1006)に接触するように構成された、バッテリコネクタの偏向可能なアームに導電的に結合することができる。
第1及び第2の導電性部材6202、6204は、タグ6102に電力を供給して、バッテリがなくてもタグに電力供給することができる。供給される電力は、バッテリによって供給される電力を模倣することができる。例えば、搭載基部6108は、第1及び第2の導電性部材6202、6204を介してタグ6102に1.5ボルトの直流電流を提供してもよい。一部の場合には、ケーブル6109を通じて送達される電力は1.5ボルトの直流であり、その場合、電流は、ケーブル6109から第1及び第2の導電性部材6202、6204に直接供給され得る。より一般的には、ケーブル6109を通じて送達される電力は、タグに電力供給する1つ以上のバッテリによって供給されるであろうDC電力と同じ又は類似のDC電力を供給するDC電源から供給されてもよい。
他の場合には、ケーブル6109は、搭載基部6108に異なる特性(例えば、120ボルトの交流、5ボルトの直流など)の電力を送達する。そのような場合、搭載基部6108は、入力電力を、タグ6102を動作させるのに好適な電圧又は電流に変換するための1つ以上の電力変換システム(例えば、AC-DCコンバータ)を含んでもよい。このようなシステムとしては、例えば、空気コア又は磁気コア変圧器、スイッチモード電源(例えば、昇圧コンバータ、降圧コンバータ、昇圧降圧コンバータ、又は他のチョッパ回路)、アナログ電圧調整回路(例えば、電圧レギュレータ、電圧低減器、クランプ回路、分圧回路、電圧増倍回路、補償ネットワーク、整流回路、インバータ回路など)などを挙げることができる。ケーブル6109は、(図示のように)搭載基部6108に恒久的に取り付けられてもよく、又は着脱可能であってもよい。例えば、搭載基部6108は、USBケーブル又は他の好適な電力ケーブルのプラグを受容するポートを含み得る。
電力ケーブル6109は、電源にプラグ挿入するように構成されてもよい。例えば、電力ケーブル6109は、住居用AC電源にプラグ挿入するように構成されてもよい。一部の場合には、電力ケーブル6109の代わりに、又は電力ケーブル6109に加えて、プラグ(例えば、2プロング又は3プロングプラグ)が搭載基部と一体化されてもよい。そのような場合、搭載基部6108がコンセントにプラグ挿入されるとき、搭載基部は、物理的なプラグ/コンセント接続によって適所に機械的に支持されてもよい。
第1及び第2の導電性部材6202、6204は、第1の導電性部材6202のうちの少なくとも1つ及び第2の導電性部材6204のうちの少なくとも1つが、取り付けられたときの搭載基部6108に対するタグ6102の径方向位置にかかわらず、タグ6102のバッテリコネクタに接触するように配置される。示される実施例では、タグ6102は、タグ6102の3つのラッチ部材及び3つの対応する係合機構により、3つの異なる配向で搭載基部6108に取り付けることができる。第1及び第2の導電性部材6202、6204は、タグ6102がどの配向にあるかにかかわらず、バッテリコネクタに電力が供給されるように、3対で配置される。第1及び第2の導電性部材6202、6204の他の構成もまた、タグの配向にかかわらず、電力が提供されることを確実にすることも企図される。更に、第1及び第2の導電性部材6202、6204の配向、位置、形状、又は他の態様は、タグ6102の特定のバッテリコネクタ構成と併せて設計されてもよい。したがって、第1及び第2の導電性部材6202、6204の配置は、バッテリコネクタ900(図9)と嵌合するように構成されているが、異なる構成が、異なるバッテリコネクタ(例えば、図11A~図11Dに示されるもの)と嵌合するために使用されてもよい。
図63は、搭載基部6108の分解図を示す。搭載基部は、コンタクトブロック6112、並びにその関連する第1及び第2の導電性部材6202、6204を含み得る。搭載基部6108は、搭載基部6108の他の構成要素が連結され得るハウジング6312を含んでもよい。ハウジング6312は、ラッチ部材6110(例えば、ラッチ部材6110及びハウジング6312は、単一の一体型材料であってもよい)を画定することができるか、又はハウジング6312に取り付けられた別個の部材であってもよい。
ハウジング6312は、ケーブル6109の端部が延在し得る開口部6311を画定してもよい。ケーブル6109は、ハウジング6312に対する曲げ又は捻れによるケーブル6109(及び/又はハウジング6312内部のワイヤの終端点)への損傷を防止するのに役立つ歪み緩和構造体6309を含んでもよい。ケーブル6109は、搭載基部6108に電力を伝え、回路基板6306上で終端する導電体6310を含んでもよい。ケーブル6109が、搭載基部6108に電力を伝えるために使用されない他の導電体(例えば、データ転送用のワイヤ)を含む場合、それらの導電体は、回路基板で終端してもよいが、使用されなくてもよく(例えば、それらは接地されてもよい)、又はそれらは、搭載基部6108と他のデバイスとの間の通信を可能にする通信回路で終端してもよい。ケーブル6109は、チョーク、フィルタなどの他の構成要素を含んでもよい。ケーブル6109は、USBコネクタ、壁プラグなどの自由端にプラグ又はコネクタを有してもよい。一部の場合には、ケーブル6109などの可撓性ケーブルの代わりに、電源コネクタ(例えば、壁コンセント用のプラグ)が、搭載基部6108のハウジング6312のハウジングと直接組み込まれてもよい。例えば、壁コンセント用のプラグは、ハウジング6312の表面から延在してもよい。このようなシステムでは、ユーザは、搭載基部を壁コンセントに直接プラグ挿入し、タグをそれらのベースに直接取り付けることができ、それによってタグのための便利な電力及び装着位置を提供することができる。
一部の場合には、タグは、ケーブル6109を介して搭載基部6108を通してプログラム、制御、又は通信されてもよい。更に、搭載基部は、追加の構成要素又は回路を含んで、取り付けられたタグの構成要素又は回路を補うことができる。例えば、搭載基部6108は、タグに欠如している通信システム(有線若しくは無線)、又はタグ自体よりも長い無線範囲を有する通信システムを含んでもよい。このような場合、タグは、搭載基部の通信回路を介して他のデバイス(例えば、電話、コンピュータ、他のタグ)と通信することができる。
回路基板6306は、プロセッサ、メモリ、電力制御回路、通信回路、又は搭載基部6108及び/若しくは取り付けられたタグの動作を容易にする他の任意の構成要素などの他の電子コンポーネントを含んでもよい。
ハウジング6312は、気圧ベント6313を画定することができる。気圧ベント6313は、搭載基部6108の内容積を外部環境に流体連結する開口部であってもよい。図に示すように、気圧ベント6313は、搭載基部の内容積を開口部6311に流体連結する。開口部6311は、ケーブル6109が開口部6311を通って延在する場合であっても、外部環境と流体連結されてもよい。気圧ベント6313は、搭載基部6108の内容積並びに取り付けられたタグの内容積と、外部環境との間の圧力の均等化を容易にする。気圧ベント6313は、スクリーン、防水膜及び通気性膜などの他の構成要素を含んでもよい。更に、気圧ベント6313は、ハウジング6312の底壁又は側壁を通るなど、ハウジング6312の他の場所に位置付けられてもよい。
コンタクトブロック6112は、接着層6302、6304を介して、それぞれハウジング6312及び回路基板6306に取り付けられてもよい。接着剤層(並びに回路基板6306)は、開口部、間隙、若しくは不連続部を含んでもよく、又はそうでなければ、空気が取り付けられたタグとハウジング6312の内容積との間を通過することができ、それによってアセンブリ全体の圧力均等化を促進するように構成されてもよい。
図64は、コンタクトブロック6112並びに第1及び第2の導電性部材6202、6204を示す、搭載基部6108の一部の分解図を示す。第1及び第2の導電性部材6202、6204は、コンタクトブロック6112内の開口部、凹み、キャビティ、又は他の特徴に配置されてもよく、第1及び第2の導電性部材6202、6204を通じて取り付けられたタグに電力を供給することができるように、回路基板6306(図63)に導電結合されてもよい。第1及び第2の導電性部材6202、6204は、接着剤、締め具などを介してコンタクトブロック6112に固定されてもよい。一部の場合には、第1及び第2の導電性部材6202、6204は、コンタクトブロック6112と共にインサート成形され、それによって第1及び第2の導電性部材6202、6204をコンタクトブロック6112に固定し、一体型アセンブリを形成する。
第1及び/又は第2の導電性部材6202、6204は、偏向可能及び/又は変形可能であってもよく、第1及び/又は第2の導電性部材6202、6204とバッテリコネクタとの間の密接な接触を促進して、偏向可能なアームと導電性部材との間の導電性を確保するために、タグのバッテリコネクタに向かって付勢されてもよい。図65A及び図65Bは、第1及び第2の導電性部材6202、6204が、バッテリコネクタの偏向可能なアームに接触するように、搭載基部6108に連結されたタグ6102を有する搭載基部6108の部分断面図を示す。説明及び理解を容易にするために、搭載基部6108及びタグ6102のいくつかの構成要素は省略又は修正される。更に、タグ6102は、タグ500の実施形態であってもよいが、構成要素(例えば、バッテリコネクタ、第1及び第2の導電性部材6202、6204)の一部は、明確にするために、並びに/又は例示及び説明を補助するために修正されてもよい。図65A及び図65Bのタグ6102に関して示され説明される特徴、機能、及び/又は原理は、タグ500並びにその特定の構成要素及び構成に等しく当てはまることが理解されるであろう。
図65Aは、第1の導電性部材6202がタグ6102のバッテリコネクタ6506の第1の偏向可能なアーム6508に接触する、搭載基部6108及びタグ6102の一部を通る部分断面図を示す。バッテリコネクタ6506は、バッテリコネクタ900(図9)の一実施形態であってもよく、回路基板510(図5B)の一実施形態であり得る回路基板6504に取り付けられてもよい。第1の偏向可能なアーム6508の少なくとも一部分は、フレーム部材512(図5B)の実施形態であってもよい、タグのフレーム部材6502内の開口部を通って延在して、第1の偏向可能なアーム6508が第1の導電性部材6202に接触することを可能にすることができる。
第1の偏向可能なアーム6508は下方に付勢されてもよく、一方、第1の導電性部材6202は上方に付勢されてもよい。タグ6102が搭載基部6108に連結されると、第1の偏向可能なアーム6508は、第1の導電性部材6202によって上方に偏向されてもよい。一部の場合には、第1の導電性部材6202は、第1の偏向可能なアーム6508によって下方に偏向されてもよい(及び/又は、フレーム部材6502の表面などのタグの表面によって下方に偏向されてもよい)。このように、第1の偏向可能なアーム6508及び第1の導電性部材6202の付勢力により、第1の偏向可能なアーム6508と第1の導電性部材6202とを互いに接触させる。
加えて、第1の導電性部材6202は、フレーム部材6502の底面に接触し、それによってタグ6102を搭載基部6108に対して概ね上方に押し付けることができる。タグ6102に対するこの上向きの力は、タグ6102を搭載基部6108に保持するのに役立ち得る。例えば、上述したように、タグの底部ハウジング部材と本体部分との間の付勢力は、タグの係合機構(例えば、凹み)と確実に係合するように底部ハウジング部材のラッチ部材を維持する力を提供し得る。バッテリドアがタグに取り付けられるとき、この付勢力は、順応性部材518(図5B)などの順応性部材によって与えることができる。したがって、第1の導電性部材6202は、ラッチ部材6110とタグ6102との間の係合を維持するためにタグ6102に対して同様の付勢力を提供することができる。
図65Bは、第2の導電性部材6204がタグ6102のバッテリコネクタ6506の第2の偏向可能なアーム6510に接触する、搭載基部6108及びタグ6102の一部を通る部分断面図を示す。第2の偏向可能なアーム6510の少なくとも一部分は、タグのフレーム部材6502内の開口部を通って延在して、第2の偏向可能なアーム6510が第2の導電性部材6204に接触することを可能にすることができる。
第2の偏向可能なアーム6510は、バッテリキャビティに向かって(例えば、図65Bの右に)付勢されてもよい。第2の導電性部材6204は、静的(例えば、任意の特定の方向に偏向可能ではない、及び/又は付勢されていない)であってもよく、又は第2の偏向可能なアーム6510に向かって(例えば、図65Bの左に)付勢されてもよい。第2の偏向可能なアーム6510の付勢力は、第2の偏向可能なアーム6510と第2の導電性部材6204との間の密接な接触を容易にして、第2の偏向可能なアーム6510と第2の導電性部材6204との間の導電性を確保することができる。
搭載基部6108は、ラッチ部材6110を使用してタグ6102に連結する。上述したように、ラッチ部材6110は、タグ6102に使用されるバッテリドアのラッチ部材と実質的に同じに構成されてもよい。したがって、タグ6102を搭載基部6108に連結する動作は、バッテリドアをタグ6102に連結する動作と同じであってもよく、又は同様であってもよい。タグ6102がタグ500の実施形態である場合、この実施形態には、タグ6102及び搭載基部6108を軸方向に一緒に押圧し、次いで、搭載基部6108に対してタグ6102をねじって、ラッチ部材6110を捕捉してタグ6102を搭載基部6108に保持する凹み又はアンダーカット領域とラッチ部材6110とを係合させることが含まれてもよい。ラッチ部材6110の代わりに、又はそれに加えて、他の種類の締結機構が使用されてもよい。例えば、図66及び図67は、タグに連結するために異なる技術を使用する搭載基部のいくつかの他の例を示す。
図66は、タグ6102などのタグに半恒久的に取り付けられるように構成された例示的な搭載基部6600を示す。特に、タグのバッテリドアのラッチ部材と実質的に同一に動作するように構成されたラッチ部材の代わりに、搭載基部6600は、タグ及び/又は搭載基部6600を破壊することなく又は破壊するリスクを冒すことなく、タグを取り外すことができないように構成されている。これを達成するために、搭載基部6600は、ラッチ部材6604及びラッチ部材6604に近接するブロック特徴6602を含んでもよい。ラッチ部材6604は、タグが搭載基部6600に軸方向に保持されるように、チャネル、レッジ、凹み、又はタグの他の特徴と係合するように構成されてもよい。ブロック特徴6602はまた、タグを係合して、タグの回転運動を防止又は阻止することができる。このようにして、タグからラッチ部材6604を非破壊的に係合解除する方法で、搭載基部6600に対してタグを回転させることが困難又は不可能であり得る。更に、ラッチ部材6604は、ユーザがラッチ部材6604をタグから係合解除することを可能にするためにユーザからアクセス可能でなくてもよい。したがって、タグは、搭載基部6600にしっかりと保持され得る。これは、タグが搭載基部6600と共に無期限に使用される場合、及び/又は静的位置若しくはディスプレイに設置される場合に有用であり得る。例えば、搭載基部6600は、消火器、緊急出口、展示物(例えば、博物館内)、小売用ディスプレイなどに、又はその付近にタグを固定するために使用されてもよい。搭載基部6600は、本明細書に記載される他の搭載基部に関して記載されるように、コンタクトブロックを使用してバッテリに電力を供給してもよい。
図67は、ねじ付き取り付けシステムを使用してタグに取り付けられるように構成された例示的な搭載基部6710を示す。具体的には、それ以外ではタグ6102に類似しているタグは、対応するねじ付き特徴でバッテリドアを取り付けるために使用され得るねじ付きインターフェース(例えば、ねじ付き凹み)を含んでもよい。したがって、搭載基部6710は、無線位置特定可能タグの対応するねじ付き特徴と係合するように構成されたねじ付き特徴6714(例えば、ねじ付き円筒)を含んでもよく、又はこれを画定してもよい。搭載基部6710は、タグを搭載基部に半恒久的に保持する歯止めなどのラッチ特徴を含んでもよい。例えば、搭載基部6710の1つ以上の歯止めは、タグが搭載基部6710にねじ止めされたときにタグと係合してもよく、それによって(タグ及び/又は搭載基部への損傷のリスクを冒すことなく)タグが搭載基部6710からねじ外れすることを防止する。このような特徴は、タグが建造物、博物館、小売用ディスプレイなどにおける恒久的な設置など、搭載基部6710から取り外されることを意図されない用途向けに実装されてもよい。搭載基部6710は、本明細書に記載される他の搭載基部に関して記載されるように、コンタクトブロックを使用してバッテリに電力を供給してもよい。
例示的な搭載基部は、バッテリドアをタグに取り付けるために使用される同じ特徴と係合するものとして説明されるが、これは必ずしも必要ではない。むしろ、一部の場合には、バッテリドア及び搭載基部は、異なる装着特徴又は技術を使用してタグに取り付けられてもよい。例えば、バッテリドアは、ラッチ部材と凹みとの間の係合を使用してタグに取り付けることができる一方で、搭載基部は、タグのねじ付き特徴を使用して同じタグに取り付けられてもよい。
図68は、バッテリコネクタに電力を与えるために、タグのバッテリコネクタに係合するように構成された例示的なコンタクトブロック6800を示す。コンタクトブロック6800は、コンタクトブロック6112の代替として使用されてもよく、本明細書に記載される搭載基部などの任意の好適な搭載基部に組み込まれてもよい。コンタクトブロック6800は、コンタクトブロック6800の上面に配置され、バッテリコネクタの偏向可能なアーム(例えば、図65Aの偏向可能なアーム6508)に係合するように構成された第1の導電性部材6802を含む。第1の導電性部材6802は円盤状の形状を有してもよく、コンタクトブロック6800の上面のすべて又は実質的にすべてを画定することができる。第1の導電性部材6802は、コンタクトブロック6800の上部の周囲に連続表面を有するため、第1の導電性部材6802は、コンタクトブロック6800に対するタグの回転位置にかかわらず、バッテリコネクタと接触する。コンタクトブロック6800はまた、本明細書に記載される他の第2の導電性部材(例えば、第2の導電性部材6204)と実質的に同じに構成され得る第2の導電性部材6804を含んでもよい。一部の場合には、複数の不連続な第2の導電性部材6804の代わりに、単一の第2の導電性部材6804が、コンタクトブロック6800の周辺の周りに環状に延在してもよく、それによって、第2の導電性部材6804の一部分が、コンタクトブロック6800に対するタグの回転位置にかかわらず、タグのバッテリコネクタと接触することを確実にする。
コンタクトブロック6800はまた、タグに付勢力を加えるように構成された付勢部材6806を含んでもよい。上述のように、コンタクトブロックからの付勢力は、コンタクトブロックのラッチ部材を、タグの対応する特徴と係合させることができる。付勢部材6806は、ばね、発泡体、エラストマー、又は必要な付勢力をタグに加えることができる任意の他の好適な材料若しくは構成要素であってもよい。
前述の例示的な搭載基部は、タグに取り付けるためのいくつかの例示的な特徴及び/又は機構を説明している。当然ながら、他の構成も企図され得る。例えば、搭載基部にあるものとして説明される特徴又は部材は、代わりにタグに設けられてもよく、代わりに、タグの特徴が対応する搭載基部にあってもよい。更に、タグが、バッテリドア又は他のハウジング部材を保持するために他の種類の機構を使用する場合、搭載基部は、そのタグに取り付けるために同じ種類の機構を使用してもよい。
本明細書に記載されるタグのサイズ及びフォームファクタの1つの利点は、多数の取り付け技術及び構成要素を使用して、多数の種類のアクセサリにタグをしっかりと取り付けることが可能なことである。例えば、本明細書に記載されるように、タグをキーリング(本明細書では分割リングとも称される)、ウォレット、ブリーフケース、財布、衣類、手荷物、ノート型若しくはタブレット型コンピュータ、ペットの首輪、又は、ユーザが無線位置特定可能タグを用いて追跡したいことを望む任意の他の品目に取り付けることを可能にするアクセサリが提供されてもよい。
図69A~図128は、本明細書に記載されるタグと共に使用され得る様々な例示的なアクセサリ及び取り付け技術を示す。図69A~図69Cは、例えば、タグ300(図3)又は本明細書に記載される任意の他のタグ実施形態などのタグを保持する例示的なタグリテーナ6900を示す。タグリテーナ6900はまた、ホルダ、タグホルダ、タグアクセサリ、又は単にアクセサリと称される場合もある。タグリテーナ6900は、タグレセプタクル部分6902及び取り付け部分6904(ストラップであってもよく、又はストラップに似ていてもよく、また本明細書ではストラップ又は締結ストラップと称されてもよい)を含んでもよい。タグレセプタクル部分6902は、タグ300を確実に受容して保持するように構成され、取り付け部分6904は、タグリテーナ6900を別のオブジェクトに取り付けるように構成される。タグレセプタクル部分6902はまた、ポケット、凹み、又はタグ保持特徴と称されてもよい。図69A及び図69Bに示すように、取り付け部分6904は、分割リング6906に取り付けられているが、これは取り付けることができる1つの例示的なオブジェクトに過ぎない。例えば、取り付け部分6904は、手荷物若しくは財布取っ手、ペットの首輪、又は任意の他の好適なオブジェクトに取り付けられてもよい。
タグリテーナ6900は、タグレセプタクル部分6902の全周未満に沿って画定された開口部6910を画定してもよく、それによって、タグ300を、タグリテーナ6900内に配置し、またタグリテーナ6900から取り外せるようにする。タグリテーナ6900はまた、開口部6910を閉位置に取り外し可能に固定するように構成された締め具6908を含む。締め具6908はまた、取り付け部分6904(締結ストラップ)を分割リング6906などの別のオブジェクトに連結するために、取り付け部分6904を(図69A~図69Cに示すように)閉位置又はループ状位置に固定するように構成されてもよい。締め具6908は、取り付け部分6904の端部を取り付け部分6904のベースに恒久的に固定してもよく(これにより、取り付け部分6904にループを恒久的に形成する)、あるいは、ループを選択的に開ける又は閉じることができるように、取り付け部分6904の端部を取り付け部分6904のベースに取り外し可能に固定してもよい(そのため、取り付け部分6904は、分割リング6906、スーツケース又はブリーフケースなどのオブジェクトに容易に取り付けることができる、又はオブジェクトから取り外すことができる)。
締め具6908は、スナップ、クリップ、ボタン、又は任意の他の好適な締め具であってもよい。一部の場合には、締め具6908は、タグレセプタクル部分6902内の開口部6910が取り付け部分6904に形成されたループとは独立して締め付けられる及び締め付け解除されることを可能にするための複数のスナップ要素を含む。別の言い方をすれば、取り付け部分6904内のループは、開口部6910が閉じられた状態に締められたまま、締め付け及び締め付け解除することができる(例えば、タグリテーナ6900が他のオブジェクトに取り付けられるか、又は他のオブジェクトから取り外されることを可能にする)。
タグレセプタクル部分6902は、タグ300が配置される円形キャビティを画定してもよい。円形キャビティは、タグ300がキャビティ内にあるときに、キャビティを画定するタグレセプタクル部分6902の表面(例えば、レセプタクル部分の内面)が、タグ300の外側面と接触及び/又は密着するように、タグ300のサイズ及び形状に概ね対応するサイズ及び形状を有することができる。これは、キャビティ内でタグ300が移動を防止するのを助け、タグ300をキャビティ内に固定するのを助けることができる。したがって、例えば、キャビティのサイズ及び形状は、タグ300のサイズ及び形状と同じか又は実質的に同じであってもよい。
タグレセプタクル部分6902は、ユーザがタグレセプタクル部分6902を見えるようにして、タグ300が現在タグレセプタクル部分6902内にあるか否かを容易に判定することを可能にする1つ以上の開口部6912を有してもよい。開口部6912はまた、スピーカ、マイクロフォン、環境センサ、並びに/又はタグ300の他の入力及び/若しくは出力が、外部環境にアクセスすることを可能にし得る。例えば、開口部6912のうちの少なくとも1つは、スピーカダイヤフラムとして機能するタグハウジングの一部分に位置合わせすることができる。このようにして、可聴出力及び/又は触知出力を生成するように動くハウジングの表面は、可聴出力及び/又は触知出力が阻害されないように、露出及び/又は非遮蔽することができる。開口部6912は、タグ300(又はリテーナ6900が設計される対象となる任意のタグ)を考慮して具体的に構成されて、タグ300が開口部6912を通ってタグリテーナ690から外れることができないように、タグ300よりも小さいサイズ及び/又は形状を有するように構成されてもよい。例えば、開口部6912は、円形タグの最大直径よりも小さい直径を有する円形開口部であってもよい。一部の場合には、開口部6912の直径(又は最大寸法)は、約3インチ未満、約2インチ未満、又は約1インチ未満である。他の実施形態は、完全に取り囲まれてもよく、そうでない場合は、タグレセプタクル部分6902の内側への視覚的アクセスを提供しなくてもよい。
タグリテーナ6900は、任意の適切な材料から形成され得る、又はそれを含み得る。例えば、タグリテーナ6900は、皮革、ポリマー(例えば、シリコーン、熱可塑性ポリウレタン(TPU))、布地又は布などから形成されてもよい。タグリテーナ6900がポリマーで形成される場合、単一の一体型ポリマー部分(締め具6908を除く)として形成されてもよい。タグリテーナ6900はまた、複数の異なる層、材料、及び/又は部品を共に接合することによって形成することができる。例えば、タグレセプタクル部分6902は、タグレセプタクル部分6902の第1の部分(及び任意選択的に取り付け部分6904を含む)を画定する第1の層と、タグレセプタクル部分6902の第2の部分を画定する第2の部分と、を含み得る。第1の層は、図69A及び図69Bに示される垂直継ぎ目(例えば、開口部6910を画定する及び/又はそれに対応する継ぎ目)の左側の材料に対応する場合があり、第2の層は、垂直継ぎ目の右側の材料に対応し得る。タグリテーナ6900の第1及び第2の層はそれぞれ、1つの材料層を含んでもよく、又はこれらはそれぞれ、複数の材料の下層から形成されてもよく、下層は、接着剤、超音波溶接、レーザー溶接、縫い合せ、インサート成形、又は任意の他の好適な技術を使用して互いに取り付けられてもよい(例えば、積層される)。
第1の層及び第2の層は、タグレセプタクル部分6902の周囲の部分周りに縫い付けられるか、縫い合わされるか、接着されるか、又はそうでなければ結合されて、第1と第2の層とを接合する一方で、タグ300がタグレセプタクル部分6902内に挿入され、タグレセプタクル部分6902から取り外せることを可能にする開口部6910を画定している。例えば、第1の層は、インターフェース領域(例えば、タグリテーナ6900が組み立てられて閉じられたときに互いに面する、及び/又は当接する第1の層及び第2の層の表面)に沿って第2の層に隣接していてもよい。第2の層は、インターフェース領域の第1のセグメントに沿って(例えば、タグリテーナの底部の周りに、図69B及び図69Cに示すように、左部分と右部分との間の継ぎ目又は線がないことによって)第1の層に取り付けることができ、またインターフェース領域の第2のセグメントに沿って第1の層に取り付けなくてもよく、それによって、第1の層と第2の層との間に開口部6910を画定している。
図69D~図69Gは、タグリテーナ6900と同様であるが、スナップなどの締め具の代わりに、タブと絡み合わされたストラップを使用して、タグリテーナを閉構成で固定する別の例示的なタグリテーナ6920を示す。それ以外では、タグリテーナ6920は、タグリテーナ6900と実質的に同様であってよい。タグリテーナ6900の詳細は、タグリテーナ6920に等しく又は同様に当てはまり、冗長性を回避するためにここで繰り返されない場合がある。
タグリテーナ6920は、タグレセプタクル部分6922及び取り付け部分又はストラップ6926を含む。タグレセプタクル部分6922は、タグ300を確実に受容して保持するように構成され、ストラップ6926は、タグリテーナ6920を別のオブジェクトに取り付けるように構成される。図69D~図69Gに示すように、ストラップ6926は、分割リング6934(ストラップ6926の終端部でループ6932を通る)に取り付けられているが、これは取り付けることができる1つの例示的なオブジェクトに過ぎない。例えば、ストラップ6926は、手荷物若しくは財布取っ手、ペットの首輪、又は任意の他の好適なオブジェクトに取り付けられてもよい。ストラップ6926は、第1の開口部6929に近接するタグレセプタクル部分6922から延在する。
タグリテーナ6920は、タグレセプタクル部分6922の全周未満に沿って画定された開口部6929を画定してもよく、それによって、タグ300を、タグリテーナ6920内に配置し、またタグリテーナ6920から取り外せるようにする。タグリテーナ6920はまた、第1の開口部6929に近接するタグレセプタクル部分6922から延在するタブ6928を含む。タブ6928は、ストラップ6926を内部に通して受容するように構成されたストラップ開口部6930を画定して(例えば、ストラップ6926は、開口部6930を通って延在するように構成されている)、第1の開口部6929を閉構成に保持する。ストラップ6926はまた、第1の開口部6929が拡張してタグ300を受容できるようにストラップ開口部6930から取り外されるように構成される。
分割リング6934は、ストラップ6926から取り外されて、開口部6930を通じてストラップ6926を通過させること、及び/又は開口部6930からストラップ6926を取り外すことを容易にすることができる。ストラップ6926に取り付けられるとき、分割リング6934のサイズは、ストラップ6926が開口部6930から取り外されることを防止し、それによって開口部6929を閉構成に維持することができる。例えば、分割リング6934の寸法(例えば、直径)は、開口部6930の寸法(例えば、開口部の最大直線寸法)よりも大きいので、分割リング6934がストラップ6926のループ6932に取り付けられるときに、ストラップ6926の終端部が開口部6930を通過することを防止する。図69Eは、開口部6929がタグ300を受容するよう開構成にあるタグリテーナ6920を示す。この構成では、ストラップ6926は開口部6930を通って延在しない。図69Fは、開口部6929が、ストラップ6926が開口部6930を通過した後の、閉構成にあるタグリテーナ6920を示す。図69Gは、分割リング6934がストラップ6926(ループ6932を介して)に取り付けられた後のタグリテーナ6920を示す。図69Gの構成では、開口部6929は、分割リング6934と開口部6930との干渉によって閉構成に保持されてもよい。開口部6929を閉じた状態で保持することにより、タグレセプタクル部分6922の不意な開口及びタグ300の脱落を防止又は阻止することができる。
タグレセプタクル部分6922は、タグ300が配置される円形キャビティを画定してもよい。円形キャビティは、タグ300がキャビティ内にあるときに、キャビティを画定するタグレセプタクル部分6922の表面(例えば、タグレセプタクル部分6922の内面)が、タグ300の外側面と接触及び/又は密着するように、タグ300のサイズ及び形状に概ね対応するサイズ及び形状を有することができる。これは、キャビティ内でタグ300が移動を防止するのを助け、タグ300をキャビティ内に固定するのを助けることができる。したがって、例えば、キャビティのサイズ及び形状は、タグ300のサイズ及び形状と同じか又は実質的に同じであってもよい。
タグレセプタクル部分6922は、ユーザがタグレセプタクル部分6922を見えるようにして、タグ300が現在タグレセプタクル6922内にあるか否かを容易に判定することを可能にする1つ以上の開口部6924を有してもよい。開口部6924はまた、スピーカ、マイクロフォン、環境センサ、並びに/又はタグ300の他の入力及び/若しくは出力が、外部環境にアクセスすることを可能にし得る。例えば、開口部6924のうちの少なくとも1つは、スピーカダイヤフラムとして機能するタグハウジングの一部分に位置合わせすることができる。このようにして、可聴出力及び/又は触知出力を生成するように動くハウジングの表面は、可聴出力及び/又は触知出力が阻害されないように、露出及び/又は非遮蔽することができる。他の実施形態は、完全に取り囲まれてもよく、そうでない場合は、タグレセプタクル部分6922の内側への視覚的アクセスを提供しなくてもよい。
図70A~図70Dは、タグリテーナ6900と同様であるが、異なる取り付け部分を有する、例示的なタグリテーナ7000を示す。特に、タグリテーナ6900の取り付け部分6904は、機械的締め具6908によってループ内に取り外し可能に固定されるように構成されているが、タグリテーナ7000は、取り付け部分7004がそれ自体でループを画定することを可能にする開口部7006を画定する取り付け部分7004を含む。例えば、図70Dは、タグレセプタクル部分7002を開口部7006を通過させることによって、取り付け部分7004を開口部7006を使用してどのようにループ状に形成することができるかを示す。アタッチメント部分7004は、キーリング、財布、手荷物取っ手などの任意の好適なオブジェクトにタグリテーナ7000を締め付けるために使用されてもよい。
それ以外では、タグリテーナ7000は、構造及び使用においてタグリテーナ6900と類似していてもよい。例えば、図70Cは、タグリテーナ7000を(開口部7010で)開けて、タグ300をタグレセプタクル部分7002内に配置する、及び/又はタグレセプタクル部分7002から除去することができる様子を示している。更に、タグリテーナ7000は、スピーカ、マイクロフォン、環境センサ、並びに/又はタグ300の他の入力及び/若しくは出力が、外部環境にアクセスすることを可能にし得る開口部(例えば、円形状の開口部)を画定することができる。タグリテーナ7000は、(図70B~図70Dに示すように)開口部7010を閉位置に取り外し可能に固定するように構成された締め具7008を含むことができる。締め具7008は、スナップ、ボタン、又は任意の他の好適な締結機構であってもよい。一部の場合には、タグリテーナ7000は、図69D~図69Gに示されるような配置を使用して、その開口部7010を閉構成に選択的に保持することができる(例えば、ストラップ又は取り付け部分7004を受容するように構成された開口部を有するタブ)。タグリテーナ7000の他の詳細は、タグリテーナ6900のものと同じであっても同様であってもよく、簡潔にするために、ここでは繰り返さない場合がある。
図71A~図71Cは、例示的なタグリテーナ7100を示す。図71Aは、タグリテーナ7100の上面斜視図を示し、図71Bは、タグリテーナ7100の底面図を示す。タグリテーナ7100は、タグの保護外殻として機能することができ、またタグの他の構成要素への取り付けを容易にすることができる。タグリテーナ7100は、タグリテーナ7100が伸張されるか、又はそうでなければ変形されて、タグ300がタグリテーナ7100内に挿入され、またタグリテーナ7100から取り外されることを可能にするべく、可撓性の及び/又は柔軟な材料から形成することができる。例えば、タグリテーナ7100は、シリコーン、TPU、又は別の好適なポリマー若しくは他の材料から形成されてもよく、又はこれを含んでもよい。タグリテーナ7100は、一体型の単一材料から形成され得る。
タグリテーナ7100は、タグレセプタクル部分7102と、把持部分7104(タグリテーナを把持するため、及び/又はタグリテーナを別のオブジェクトに取り付けるために使用することができる)を含んでもよい。タグレセプタクル部分7102は、タグレセプタクル部分7102の第1の側に沿って第1の開口部7106、及びタグレセプタクル部分7102の第2の側に沿った第2の開口部7108を画定してもよい。第1の開口部7106は、タグ300がタグリテーナ7100内に位置付けられているときにタグ300のバッテリドアが第1の開口部7106内に延在するようにサイズ決め及び構成されてもよく、第2の開口部7108よりも小さくてもよい。図71Aの線71C-71Cに沿って見たタグリテーナ7100の部分断面図である図71Cに示すように、タグレセプタクル部分7102の周辺部を画定する材料の厚さは、バッテリドアがタグ300の本体部分の表面の上方で延在する距離と実質的に等しくてもよい。したがって、第1の開口部7106に近接するタグレセプタクル部分7102の外側面は、バッテリドアの表面と実質的に同一平面であってもよい。
第2の開口部7108は、タグ300がタグリテーナ7100内に配置され、タグリテーナ7100から取り外されることを可能にするようにサイズ決め及び構成されてもよい。第2の開口部7108は、タグ300に接触してタグリテーナ7100内にタグ300を保持するタグ保持特徴7110によって、少なくとも部分的に画定されてもよいか、又はタグ保持特徴7110に近接することができる。タグ保持特徴7110は、リップ、フランジ、突起、又は他の特徴であってもよく、又はこれに類似していてもよい。タグ保持特徴7110は、第2の開口部7108の全周の周りに延在してもよい。
タグ300は、タグ300がタグリテーナ7100に嵌合できるように、第2の開口部7108を変形又は伸張することによってタグリテーナ7100に挿入され、タグリテーナ7100から取り外されてもよい。第1及び第2の開口部7106、7108は、タグ300がタグリテーナ7100内に配置されたときに、タグ300のスピーカ、マイクロフォン、環境センサ、並びに/又はタグ300の他の入力及び/若しくは出力が外部環境にアクセスできるように構成されてもよい。
タグリテーナ7100はまた、タグリテーナ7100の外周の周りで少なくとも部分的に(及び任意選択的に完全に)延在するフランジ7103を画定してもよい。フランジ7103は、タグリテーナ7100が他のオブジェクトに取り付けられることを可能にし得る。例えば、フランジ7103は、縫い付け、接着、結合、又はそうでなければ、衣類、財布、ウォレットなどの別のオブジェクトに取り付けることができる。把持部分7104は、フランジ7103の延長部分又は拡大部分と考えることができる。タグリテーナ7100はまた、タグ300のハウジング部材を動かすことによって生成され得る音波を、タグ300とタグ300が取り付けられる表面との間の空間の間で画定された容積から逃がすためのベント7204と同様のベントを画定することができる(図72A~図72C)。
図72A~図72Cは、例示的なタグリテーナ7200を示す。図72Aは、タグリテーナ7200の上面斜視図を示し、図72Bは、タグリテーナ7200の底面図を示す。図72Cは、図72Aの線72C-72Cに沿って見たタグリテーナ7200の部分断面図である。タグリテーナ7200は、タグリテーナ7100(しかし把持部分を有していない)と同様のサイズ及び構造であってもよい。例えば、タグリテーナ7200は、シリコーン、TPU、又は別の好適なポリマー若しくは他の材料から形成されてもよく、又はこれを含んでもよい。タグリテーナ7200は、一体型の単一材料から形成され得る。
タグリテーナ7200は、タグ300のバッテリドア(タグリテーナ7100の第1の開口部7106と同様)を少なくとも部分的に受容する第1の開口部7202と、タグ300がタグリテーナ7200内に挿入され、タグリテーナ7200から取り外されることを可能にする第2の開口部7206とを画定する。タグリテーナ7100と同様に、第2の開口部7206は、タグ300に接触してタグリテーナ7200内にタグ300を保持するタグ保持特徴7208(例えば、リップ、フランジ、突起)によって、少なくとも部分的に画定されてもよいか、又はタグ保持特徴7208に近接することができる。
タグリテーナ7200は、タグリテーナ7200の底面7210に沿って他の構成要素に接着されるように適合されてもよい。例えば、タグ300がタグリテーナ7200内に挿入された後、タグリテーナ7200が別のオブジェクトに接着されることを可能にするために、底面7210に接着剤層を塗ってもよい。一部の場合には、接着剤は、接着剤が取り付けられた状態でタグリテーナ7200を販売できるように、引き剥がし裏材を含んでもよい。次いで、ユーザは、タグ300を単にタグリテーナ7200内に配置し、裏材を除去し、タグリテーナ7200をオブジェクト(例えば、コンピュータ、手荷物、モバイル電話など)に接着することができる。
タグリテーナ7200は、底面7210に沿ってベント7204を画定してもよい。ベント7204は、タグリテーナ7200周囲の外部環境を、タグ300の外面7211とタグリテーナ7200が装着される表面との間に画定された空間に流体的に連結することができる。これにより、タグ300によって生成された音が、より効果的に外部環境へ伝達されることを可能にし得る。より具体的には、上述のように、タグ300は、任意選択的に、スピーカダイアフラムとしてタグ300の外面7211を使用して、可聴出力を生成するオーディオシステムを含んでもよい。そうでなければベント7204は、音がより容易に聞こえることができるように、空気圧の波がタグ300とそれが取り付けられる表面との間の取り囲まれた空間から出て行けるようにすることができる(例えば、ベント7204は、ベントされないタグリテーナ7200と比較して音の減衰を減らす)。タグリテーナ7200のサイズ及び形状は、タグ300の外面7211と、タグリテーナ7200が取り付けられる表面との間に画定される容積がヘルムホルツ共振器として動作するように構成されてもよく、又はそうでなければ良好な音響性能を提供するように微調整される。
上述のように、本明細書に記載されるタグのサイズ及び形状は、タグが様々な異なる方法でアクセサリに固定されることを可能にし得る。例えば、タグリテーナ6900及び7000は、タグを部分的に(又は完全に)取り囲むように複数の側面でタグに接触する。タグリテーナ7100、7200は、タグリテーナにタグを保持する周方向タグ保持特徴(例えば、開口部周囲の円形リップ)を有する。しかしながら、タグを保持する多数の他の技術も想到される。本明細書で使用するとき、タグをアクセサリ又は別のオブジェクトに保持するために使用される構造及び/又は構成要素は、「タグリテーナ」と称され得る。したがって、タグ保持特徴7110及び7208は、タグリテーナの例であってもよい。図73A~図128は、タグリテーナの多数の例を示す。簡略化のために、図73A~図128は、1つの例示的なアクセサリ(一例として、キーリングの周囲にループを形成する細長いセグメントを有するアクセサリ)の文脈におけるタグリテーナの例を示すが、図73A~図128に示されるタグリテーナのいずれかが他の種類のアクセサリと共に使用されてもよいことが理解されるであろう。例えば、キーチェーンアクセサリに使用されるタグリテーナは、代わりに、手荷物取り付け用アクセサリに組み込まれてもよい。
図73Aは、本体7302と、本体7302に固定された1つ以上の保持フランジ7304とを含む例示的なタグリテーナ7300を示し、保持フランジ7304は本体7302よりも高い剛性を有する。保持フランジ7304は、タグをアクセサリに保持するために、タグのバッテリドアとタグの本体部分との間の間隙又はチャネル内に少なくとも部分的に延在するように構成されてもよい。本体7302に対して保持フランジ7304の剛性が大きいことは、取り付けの強度及び安全性を高めるのに役立つ。本明細書で使用するとき、タグのバッテリドアと本体部分との間の間隙は、「ハウジング間隙」と称され得る。更に、タグのハウジング間隙は、バッテリドア及び本体部分によって画定される必要はなく、代わりに、タグの他の構成要素(例えば、どちらもバッテリドアとして動作しない2つのハウジング部材)の間で画定されてもよい。
タグをタグリテーナ7300に設置するとき、本体7302は、本体7302の開口部がタグを収容するように拡大できるように伸張し、次いで、保持フランジ7304をハウジング間隙内に付勢するために、非伸張(又はあまり伸張されていない)構成に戻るように構成され得る。保持フランジ7304は、タグ300を挿入及び取り除く際に、ハウジング間隙内の位置にスナップ嵌めすること及びスナップを外すことができる。
図73Bは、タグ300がどのようにタグリテーナ7300に設置され保持され得るかを示す、図73Aの線73B-73Bに沿って見た図73Aのタグリテーナ7300の部分断面図である。図に示すように、タグ300は、バッテリドアの一部とタグ300の本体部分との間に間隙7306(例えば、ハウジング間隙)を画定する。保持フランジ7304は、保持フランジ7304の一部がハウジング間隙7306内に延在してタグリテーナ7300内にタグ300を保持するように構成されている。
保持フランジ7304は、任意の適切な方法で本体7302に取り付けることができる。例えば、保持フランジ7304は成形型に挿入されてもよく、次いで、本体7302の材料は、保持フランジ7304を少なくとも部分的にカプセル化して保持フランジ7304を本体7302に保持するように射出成型することができる。保持フランジ7304は、本体7302に接着すること又は任意の他の適切な方法で固定することができる。
図74A~図74Fは、本体7402に埋め込まれたばね部材7404を含む例示的なタグリテーナ7400を示す。本体7402は、柔軟な可撓性の1つ以上の材料(シリコーン、TPU、又は別の好適なポリマーなど)から形成されてもよく、ばね部材7404は、金属(例えば、ばね鋼)又は可撓性のより低いポリマーなどの、より高い剛性を有する材料から形成されてもよい。本体7402及びばね部材7404は、協働して、タグのハウジング間隙と係合することができる。具体的には、図74Aに示すように、本体7402は、ばね部材7404によってタグのハウジング間隙に付勢される。タグリテーナ7400がタグ300とどのように係合するかをより明確に示すために、図74Aは、タグ300の断面図を図示しており、バッテリドアの上部部分がないタグ300を示している。(タグ300の断面線7403が図74Cに示されている)。
タグリテーナ7400にタグ300を取り付ける又はそれから取り外すために、タグリテーナ7400は、ばね部材7404及び本体7402が拡張することができるように操作される。例えば、本体7402(矢印7407によって示される)に加えられる力は、ばね部材7404の係合端7410を、タグ300に対して押し付け、それによって係合端部7410を広げて離し、最終的に本体7402の開口部を拡大させて、タグ300を開口部からより容易に取り外すか、又は開口部に挿入することを可能にする。
図74C~図74Fは、タグリテーナ7400からタグ300を係合解除する例示的なプロセスを示す、図74Aの線74C-74Cに沿って見た、図74Aのタグリテーナ7400及びタグ300の部分断面図である。図74Cでは、タグ300は、タグリテーナ7400の本体7402の一部分がハウジング間隙内に位置付けられるようにタグリテーナ7400の開口部内に位置付けられており、それによってタグ300をタグリテーナ7400に保持する。ばね部材7404は、上述したように、本体7402をハウジング間隙に付勢する。
図74Dでは、矢印7409によって示されるように、タグリテーナ7400(及び/又はタグ300)に力が加えられる。(この動作は図74Bに対応する。)タグ300及び/又はタグリテーナ7400を手で把持し、タグ300をばね部材7404の係合端部7410に向かって移動させる傾向がある力を加えることによって、力を加えることができる。この動作は、開口部のサイズを拡大し、本体7402のフラップ7408とタグ300との間に間隙7412を導入する。図74Eでは、タグリテーナ7400は、本体7402のフラップ7408をハウジング間隙から係合解除するように角度付けされている。フラップ7408がハウジング間隙から取り外されると、本体7402の残りの部分は、図74Fに示すようにタグリテーナ7400からタグ300を完全に取り外すために、ハウジング間隙から容易に係合解除され得る。タグ300は、これらのステップを逆転させることによってタグリテーナ7400に連結されてもよい。
特に、タグリテーナ7400からタグ300を容易に取り外すのに必要な力は、使用中にタグ300に加えられる可能性がある偶発的な種類の力とは反対方向である。例えば、タグリテーナ7400がストラップ7411を介して財布に連結されているときに、タグ300が衣料品などの別のオブジェクトに引っかかった場合、力は、ストラップからタグ300を引き離す傾向があり、これはタグ300を分離するために使用される力とは反対の方向である。この方向への力は、実際にタグ300をタグリテーナ7400に更に締め付けるか、又は固定する役割を果たし得る。このように、タグリテーナ7400は、タグ300が容易に取り付けられており、また容易に取り外されるのを可能にしつつ、引っかかりなどによる偶発的な分離のリスクを低減することができる。
一部の場合には、タグリテーナ7400は補剛要素を有してもよく(又は本体7402は十分に硬い材料から形成されてもよい)、それによって、本体7402に加えられる力は、ばね要素の係合端部7410に効果的に伝えられ得る。例えば、本体7402のストラップ又はハンドル部分は、開口部を画定し、タグ300と係合する本体7402の部分よりも剛性のある金属、プラスチック、又は他の材料から形成されてもよく、又はそれを含んでもよい。ばね部材7404の係合端部7410は、ばね部材7404の他の部分よりもタグ300に近い湾曲領域を画定することができる。これらの湾曲領域は、結合及び分離動作の間、位置7406で主要な本体/タグインターフェースとなる可能性がある(図74A及び図74B)。この位置7406に力を集中させることにより、ユーザによって加えられる力が十分に大きい部分がばね部材7404に伝わり、それを(ひいては開口部も)拡張させることができる。
ばね部材7404は、本体7402に少なくとも部分的に埋め込まれていてもよい。例えば、ばね部材7404及び本体7402は、タグリテーナ7400を製造するためにインサート成形されてもよい。
図75A~図75Cは、タグリテーナ7400と同様であるが、異なるばね部材構成を有するタグリテーナ7500を示す。タグリテーナ7500は、ポリマー材料又は他の柔軟な材料(材料の組み合わせを含む)から形成され得るか、又はそれを含んでもよい本体7502と、本体よりも高い剛性を有する材料(例えば、ばね鋼、ポリマーなど)から形成され得るばね部材7504と、を含んでもよい。ばね部材7504は、本体7502の開口部から離れて、かつ任意選択的に本体7502のハンドル部分7513内に延在する延長端部7506を画定してもよい。延長端部7506は、タグ300を結合又は分離するためにタグリテーナ7500及び/又はタグ300に加えられる力がタグ/本体インターフェースに効率的に伝えられ得るように、本体7502の剛性を増大させるのに役立ち得る。
図75B及び図75Cは、タグ300をタグリテーナ7500に取り付けるためのプロセスを示す、図75Aの線75B-75Bに沿って見た、図75Aのタグリテーナ7500及びタグ300の部分断面図である。図75Bに示すように、本体7502の第1の側はタグ300と係合され、本体7502に力(矢印7507によって示される)が加えられて、本体7502を旋回させてハウジング間隙と係合させる傾向がある。力は、ばね部材7504、ひいては開口ぶサイズを拡張させて、本体7502がタグ300のバッテリドア上で伸張し、ハウジング間隙に係合することを可能にし得る。図75Cは、ハウジング間隙と完全に係合したタグリテーナ7500を示す。
タグリテーナ7400及び7500はそれぞれ、例示的なばね部材を含むが、代替的な種類のばね部材がそれぞれの位置で使用されてもよい。例えば、cクリップを使用することができ、cクリップは、開口用工具と係合する穴を含んでもよい。そのような場合、工具を使用してcクリップを開いて、タグを開口部に挿入し、工具を除去して、cクリップによってタグリテーナをタグに係合できるようにすることによって、タグを結合することができる。
図76A~図76Cは、本体7602に埋め込まれた閉リングばね部材7604を有するタグリテーナ7600を示す。それぞれが2つの自由端を画定するタグリテーナ7400及び7500内のばね部材とは対照的に、閉リングばね部材7604は、連続した閉リング形状を画定する。本体7602、特に本体材料、並びに開口部7601のサイズ及び形状は、閉リングばね部材7604が著しく屈曲又は拡張することなく、タグが開口部7601内に挿入され、開口部7601から取り外され得るように構成されてもよい。その代わりに、開口部7601は、開口部7601が包囲するタグの部分のサイズよりもわずかに大きい。
図76B及び図76Cは、タグ300をタグリテーナ7600に取り付けるためのプロセスを示す、図76Aの線76B-76Bに沿って見た、図76Aのタグリテーナ7600の部分断面図である。図76Bに示すように、本体7602の第1の側は、タグ300と(位置7606において)係合されて、それによって本体7602がタグ300とその位置で接触するか、又はそうでなければタグに十分に近接して、本体7602の他方の端部が(矢印7607によって示されるように)位置7609においてタグ300上を通過することを可能にする。本体7602は、タグ300が挿入されているときにわずかに伸張することができるように、十分な柔軟性を有し得る。
タグ300がタグリテーナ7600の開口部内に入った後、本体7602の一部分及び閉リングばね部材7604は、バッテリドアの張り出し部の下でハウジング間隙内に位置付けられる場合があるが、本体7602とタグ300との間に開口部7601の大きな直径に起因する空間7608が残り、閉リングばね部材7604によるタグリテーナ7600のより大きな剛性(例えば、より低い変形性)に適合する場合がある。
図77A~図77Bは、本体7702に埋め込まれた別の種類のばね部材7704を有するタグリテーナ7700を示す。具体的には、ばね部材7704の自由端部は、互いに交差して操作端部7705を画定する。図77Bにおける矢印7707によって示されるように、ユーザによって操作端部7705に力を加えることで、タグリテーナ7700の開口部を拡張させることができる。この拡張により、本体7702とタグ300との間に追加の空間7706が生成され、タグ300がタグリテーナ7700に取り付けられており、及び/又はタグリテーナ7700から取り外されることを可能にする。力が取り除かれると、ばね部材7704は、そのより小さい状態に戻り、それにより、開口部をその非拡張状態に付勢して、タグリテーナ7700をハウジング間隙内に維持し、タグ300をタグリテーナ7700に固定したまま維持するのに役立つ。
図78A~図78Bは、本体7802に埋め込まれた別の種類のばね部材7804を有するタグリテーナ7800を示す。ばね部材7804は、ばね部材7804に半径方向力が加えられたときに拡張することができる円形コイルばねであってもよい。したがって、例えば、円形ばね部材7804に対してタグ300を半径方向外側に引っ張る傾向があるタグ300に力を加えることができ、それによって(図78Bに示すように)タグリテーナ7800の開口部を拡張させる。この拡張により、本体7802とタグ300との間に追加の空間7806が生成され、タグ300がタグリテーナ7800に取り付けられており、及び/又はタグリテーナ7800から取り外されることを可能にする。力が取り除かれると、ばね部材7804は、そのより小さい状態に戻り、それにより、開口部をその非拡張状態に付勢して、タグリテーナ7800をハウジング間隙内に維持し、タグ300をタグリテーナ7800に固定したまま維持するのに役立つ。ばね部材7804は、開口部の周りに巻かれた従来のコイルばねであってもよい。他の場合には、ばね部材7804は、平坦なコイルばね(例えば、ばね部材の高さはコイルループの直径よりも小さい)に似ている。
図79A~図79Bは、別の例示的なタグリテーナ7900を示す。タグリテーナ7900は、タグをその中に受け入れるための開口部7901を画定する円形端部に形成された本体7902を含む。本体7902は、ソフトタッチ外側コーティングを有する剛性コアから形成されてもよい。例えば、本体7902は、ポリマー外側コーティング、ジャケット、又は層を有する金属内部コアを含んでもよい。又は本体7902は、異なる剛性を有する2つのプラスチック(例えば、より剛性の高い内部コア、及び、より剛性の低い外側コーティング)から形成されてもよい。あるいは、本体7902は、単一のプラスチック片で形成されてもよい。内部コア(又は単一のプラスチック片)は、本体7902にばねのような力を提供することができ、その結果、本体7902は、開口部7901が、閉じたループを画定する(例えば、タグに取り付ける)構成とされ、ばね力は、本体7902をラッチ又は固定された構成に付勢することができる。内部コアは、開口部7901を画定する本体7902の少なくとも一部を通って、任意選択的に、クリップ機構7904の少なくとも一部を通って延在できる。
本体7902は、本体7902の保持部分7906と係合及び係合解除されて、円形端部を選択的に開閉することができるクリップ機構7904を含むか、又は画定する。例えば、図79Bは、クリップ機構7904が本体7902の保持部分7906から係合解除されたタグリテーナ7900を示す。この形状は、本体7902に力が加えられない(例えば、本体7902が非応力状態又は非偏向状態にある)ときの本体7902の形状に対応し得る。この状態における開口部7901は、タグ300が開口部7901に容易に挿入されるのに十分に大きくなり得る。図79Cは、本体7902の保持部分7906と係合されたクリップ機構7904を有するタグリテーナ7900を示し、それにより、タグリテーナ7900をタグ300に保持する閉ループを形成する。この状態では、開口部7901は、本体7902がタグ300のハウジング間隙内に保持されるように、より小さくてもよい。更に、本体7902によって生成されるばね力は、クリップ機構7904を保持部分7906から離れるように強制する傾向があり、それにより、(例えば、クリップ機構7904のフック状の形状により)クリップ機構7904を保持部分7906と固定係合させる。タグリテーナ7900からタグ300を取り外すことは、保持部分7906から外され、(図79Bに示される)その非偏向状態に戻ることができ、タグ300を取り外すことができるように、クリップ機構7904を引っ張ることによって達成され得る。
図80A~図80Cは、別の例示的なタグリテーナ8000を示す。タグリテーナ7900と同様に、タグリテーナ8000は、本体がタグのハウジング間隙と係合してタグをタグリテーナ8000に固定することができるように、比較的剛性である本体8002に依存し得る。具体的には、本体8002は、開放ループ形状で付勢される開口部8001を画定することができ、保持機構を介して閉ループ形状に保持することができる。
保持機構として機能するために、タグリテーナ8000はクリップ端部8004及びポスト8006を含む。クリップ端部8004は、ポスト8006と係合して、開口部8001を閉ループ構成で保持するように構成される。図80Aは、クリップ留めされていない開ループ状態にあるタグリテーナ8000を示す一方、図80Bは、閉ループ状態のタグリテーナ8000を示し、タグ300のハウジング間隙と係合する。
図80Cは、図80Bにおける線80C-80Cに沿って見たタグリテーナ8000の部分断面図であり、ポスト8006と係合され、開口部8001を閉状態に維持し、タグ300を保持するクリップ端部8004を示す。クリップ端部8004は、アンダーカットを有する凹部8012を含むか、又は画定し得る。ポスト8006は、ポスト8006のフランジ8010又はリップ要素が、凹部8012のアンダーカットと係合して、クリップ端部8004をポスト8006に保持するように、凹部8012内に少なくとも部分的に延在し得る。いくつかの場合において、クリップ端部8004及びポスト8006は、クリップ端部8004をポスト8006に保持するのに役立つ磁気引力を使用し得る。例えば、ポスト8006は磁石から形成されてもよく、磁石を含んでもよく、クリップ端部8004は、磁気ポスト8006に吸引される強磁性要素8008(例えば、スチールインサート)を含んでもよい。磁石、強磁性材料などの他の構成及び位置も想到される。クリップ端部8004とポスト8006との間の磁気引力は、いくつかの機能を提供することができる。例えば、クリップ端部8004及びポスト8006を係合位置にスナップ嵌めすることに役立ち、取り付けプロセスを簡略化することができる。追加的に、使用中にクリップ端部8004及びポスト8006をともに保持することができ、ポスト8006のフランジと、凹部8012のアンダーカットとの間の係合を維持するのに役立ち得る(これは、磁気引力のみよりも、分離に対するより高いセキュリティを提供し得る)。
図81A~図81Bは、本体8102がタグの周囲にループを形成し、ポスト及び穴締結システムによって固定される、例示的なタグリテーナ8100を示す。具体的には、タグリテーナ8100はポスト8106を含み、本体8102は、ポスト8106を受け入れるように構成された開口部8104を画定する。ポスト8106が開口部8104内に挿入されると、本体8102は、タグ300のハウジング間隙内のタグ300(図81B)を包囲するループを画定する。ポスト8106は、開口部8104よりも大きい自由端部と、自由端部よりも小さいシャフトとを画定し得る。自由端部は、ポストが開口部8104内に押し込まれたときに開口部8104を変形させることができ、開口部8104は、ポスト8106が挿入された後に変形しないことがあり、したがって、開口部8104及びポスト8106のシャフトは、開口部8104内のポスト8106を保持する(したがって、タグ300を保持するループ内にタグリテーナ8100を保持する)保持特徴として機能する自由端部と係合する。
図82A~図82Bは、ループが、タグの周囲にスライダで固定される、例示的なタグリテーナ8200を示す。図82Aは、ループ8201に形成されており、タグ300の周囲に巻かれたコード8202を含み得るタグリテーナ8200を示す。タグリテーナ8200をタグ300に固定するために、ユーザは、図82Bに示すように、タグ300に向かってスライダ8204を摺動させることができ、それにより、タグ300の周囲(及びハウジング間隙内)にループ8201を締め付けることができる。ハウジング間隙内の締付ループ8201は、タグ300との十分な係合をもたらし、タグ300をタグリテーナ8200に保持する。スライダ8204は、スライダ8204の穴と、(穴を通って延在し得る)コード8202との間の摩擦が、スライダ8204の偶発的な移動を防止し、それにより、ループ8201を締付状態に維持するのに十分であるように構成されてもよい。他の場合には、スライダ8204は、スライダ8204が意図せず移動することを防止するのに役立つために、カムロック、クランプ、コードロック、解放可能なラチェット機構(例えば、ジップタイと同様)などのロック機構を含んでもよい。
図83A~図83Bは、ループがタグの周囲にスライダで固定される、例示的なタグリテーナ8300を示す。タグリテーナ8300は、ループを画定している2つの自由端部を有する単一のコードの代わりに、タグリテーナ8300が、閉ループ開口部8306を画定している本体8302を含むことを除いて、タグリテーナ8200に類似している。スライダ8304は、スライダ8204と同様に動作し得る。例えば、スライダ8304は、開口部8306から摺動して開口部8306のサイズを増大させ、タグ300を開口部8306内に配置することを可能にし得る(図83A)。次に、スライダ8304は、図83Bに示されるように、タグ300に向かって摺動して開口部8306のサイズを低減し、(例えば、開口部8306をハウジング間隙に締め付けることによって)開口部8306内にタグ300を捕捉し得る。スライダ8304は、意図しない緩みを防止又は制限するために、摩擦、ラチェット機構、クランプ、カム、又は他のデバイス若しくは技術を使用し得る。
図84Aは、別の例示的なタグリテーナ8400を示す。タグリテーナ8400は、本体8402に少なくとも部分的に埋め込まれた2つの相互接続されたラチェットコード8404、8406を有する本体8402を含む。相互接続されたラチェットコード8404、8406は各々、ラチェット機構8408、8410をそれぞれ含む。したがって、ラチェットコード8404は、ラチェット機構8408を含んでもよく、ラチェット機構8410を通って延在し、ラチェット機構8410と係合し得る。同様に、ラチェットコード8406は、ラチェット機構8410を含んでもよく、ラチェット機構8408を通って延在し、ラチェット機構8408と係合し得る。ラチェット機構8408、8410は、対応するラチェットコードが一方向に移動することを可能にするが、別の方向の(ジップタイの動作と同様の)動きを拘束するように構成されてもよい。このラチェット動作は、矢印8412によって示されるように、タグリテーナ8400の反対側の側部を引っ張ることによってタグリテーナ8400を締め付けることを可能にするために利用され得る。この力は、ラチェットコード8404、8406の両方を、タグ300の周りに締め付けることができ、ラチェット機構8408、8410は、コードを締付状態にロックすることができる。
ラチェットコード8404、8406は、ラチェット機構8408、8410、タグ300及び/又はタグリテーナ8400のいくつかの他の部分が損傷無しに分離され得ないように、ラチェット機構8408、8410によって締付位置に半永久的に保持されてもよい。他の場合において、ラチェット機構8408、8410は、ユーザが、ボタン、ラッチ、レバー、又は他の機構でラチェット機構8408、8410を解放し、タグリテーナ8400からタグ300を取り外すことができるように、選択的に解放可能であってもよい。ラチェットコード8404、8406は、ポリマー、金属、又は任意の他の適切な材料から形成されてもよく、本体8402の材料(TPU、シリコーンなどのポリマーであってもよい)に少なくとも部分的に埋め込まれてもよい。
図84Bは、タグリテーナ8420をタグ300に取り付けるためにラチェット機構を使用する別の例示的なタグリテーナ8420を示す。タグリテーナ8400は、2本のラチェットコードを含んでいるが、タグリテーナ8420は、タグ300の一部の周囲にループ状にされた単一のラチェットコード8422を含む。例えば、ラチェットコード8422は、タグのハウジング間隙内に少なくとも部分的に嵌合し、及び/又は、これと係合してもよく、ラチェット機構8424は、ラチェットコード8422をタグ300に保持する、閉鎖された緊密なループ構成でラチェットコード8422を解放可能に固定し得る。ラチェットコード8422は、タグ300を静止して保持しながら、方向8426に沿ってラチェットコード8422を引くことによって締め付けることができる。ラチェットコード8422を解放することは、ツールを使用することによって、又はラチェットコード8422若しくはラチェット機構8424の任意の他の好適な操作によって、ラチェット機構8424のボタン、ラッチ、レバー、又は他の機構を作動させることによって達成されてもよい。ラチェットコード8422は、ポリマー、金属、又は任意の他の好適な材料から形成されてもよく、(TPU、シリコーンなどのポリマーであってもよい)別の材料に少なくとも部分的に埋め込まれてもよい。
図85A~図91Bは、無線位置特定可能タグに取り付けるための様々な例示的なばね部材を示す。これらのばね部材はすべて、同様の方式で、すなわち、ハウジング間隙を、ハウジング間隙内にタグリテーナを保持する(したがって、ハウジング間隙によって画定されるアンダーカット及び/又はフランジと係合される)付勢力と係合することによって、タグに取り付けられる。図85A~図91Bにおけるばね部材を使用して、タグに直接取り付けることができる。タグに直接取り付けるために使用される場合、ばね部材は、タグが何か他のもの(例えば、鍵、財布、荷物、バックパックなど)に取り付けることができるように、ストラップ、コード、ケーブル、ロープ、クリップ、又は他の構成要素に取り付けるように構成されてもよい。図85A~図91Bにおけるばね部材はまた、他のタグリテーナの本体内のばね部材として使用されてもよい。例えば、タグリテーナ7400におけるばね部材7404(図74A)は、図85A~図91Bにおけるばね部材のいずれかと置き換えられてもよい。
図85Aは、タグ300と係合された(例えば、ハウジング間隙内に固定された)ばね部材8500の例を示す。ばね部材8500は、ハウジング間隙内に付勢されて、ばね部材8500をタグ300及び操作領域8502に取り付ける係合領域8504を画定する。ばね部材8500は、金属(例えば、ばね鋼、ステンレス鋼など)、ポリマー材料などから形成された(断面が)円形のワイヤから形成されてもよい。
操作領域8502(本明細書では、マニピュレータとも呼ばれる)は、ばね部材8500の一部であり、これは、押圧されるか、引かれるか、ないしは別の方法で操作されると、ばね部材8500がタグ300から容易に分離されることを可能にする。例えば、図85Bに示されるように、対向力8506がマニピュレータ8502に加えられると(ユーザがばね部材8500をつまむか又は圧搾するときなど)、係合領域8504は、タグ300と係合領域8504との間の間隙8508を画定又は増加させるように広がる。この増加した間隙は、タグ300のバッテリドアのフランジ又はリップがばね部材8500によって画定される開口部を通過して、タグ300がばね部材8500に取り付けられており、及び/又はばね部材8500から取り外されることを可能にするのに十分に大きくなり得る。
図86Aは、(例えば、ハウジング間隙内に固定された)タグ300と係合された別の例示的なばね部材8600を示す。ばね部材8600は、ハウジング間隙内に付勢されて、ばね部材8600をタグ300及び操作領域8602に取り付ける係合領域8604を画定する。ばね部材8600は、ばね部材8500と同様に動作する。例えば、操作領域8602に加えられる力8606は、ばね部材8600を変形させ、タグ300を取り付ける及び/又は取り外すことを可能にする間隙8608(図86B)を画定させる。
ばね部材8500は、(断面が)円形のワイヤから形成されてもよいが、ばね部材8600は、細長い(例えば、矩形の)断面形状を有するワイヤ又はリボンから形成されてもよい。非円形の断面形状は、ばね部材8600に有利な物理的及び/又は機械的特性を提供するために利用され得る。例えば、ばね部材8600は、幅寸法が、ばね部材8600の径方向寸法と平行であるように、構成することができる。この方向は、操作領域8602と比較して、係合領域8604の変形に対するより大きな剛性又は抵抗を提供することができる。一方、操作領域8602は、約90度回転された断面を有してもよく、したがって、力8606は、係合領域8604の変形を制限しながら、操作領域8602を変形させることができる。図86C及び図86Dは、図86Aの線86C-86C及び線86D-86Dに沿ってそれぞれ見たばね部材8600の部分断面図である。図86C及び図86Dは、係合領域8604及び操作領域8602におけるばね部材8600の断面形状の方向をそれぞれ示す。ばね部材8600は、金属(例えば、ばね鋼、ステンレス鋼など)、ポリマー材料などから形成された(断面が)細長いリボンから形成されてもよい。細長いリボンは、実質的に矩形の断面を有し得る。
図87A~図87Cは、(例えば、ハウジング間隙内に固定された)タグ300と係合された別の例示的なばね部材8700を示す。ばね部材8700は、少なくとも一部がハウジング間隙内に付勢されて、ばね部材8700をタグ300及び操作領域8702に取り付ける係合領域8704を画定する。ばね部材8700は、ばね部材8500と同様に動作する。例えば、操作領域8702に加えられる力8706は、ばね部材8700を変形させ、タグ300を取り付ける及び/又は取り外すことを可能にする間隙8708(図87B)を画定させる。
操作領域8702は、図87Cに示すようにコイルばねを画定し得る。コイルばねは、係合領域8704をハウジング間隙と係合するように維持するために付勢力を提供することができ、また、係合領域8704を拡張するために力を効果的に方向付けるマニピュレータ8702を画定している。コイルばねは、同様の断面形状のばね部材よりも比較的小さい作動力を必要とするが、コイルばねはない。
図88A~図88Bは、(例えば、ハウジング間隙内に固定された)タグ300と係合された別の例示的なばね部材8800を示す。ばね部材8800は、少なくとも一部がハウジング間隙内に付勢されて、ばね部材8800をタグ300及び操作領域8802に取り付ける係合領域8804を画定する。ばね部材8800は六角形の形状を画定し、係合領域8804は各々、2つのそれぞれの側部(及びそれらの側部間の頂点)の少なくとも一部によって画定される。ばね部材8800は、ばね部材8500と同様に動作する。例えば、操作領域8802に加えられる力8806は、ばね部材8800を変形させ、タグ300を取り付ける及び/又は取り外すことを可能にする間隙8808(図88B)を画定させる。
図89A~図89Bは、(例えば、ハウジング間隙内に固定された)タグ300と係合された別の例示的なばね部材8900を示す。ばね部材8900は、少なくとも一部がハウジング間隙内に付勢されて、ばね部材8900をタグ300及び操作領域8902に取り付ける係合領域8904を画定する。ばね部材8900は、楕円形状を画定し、係合領域8904は各々、第1の半径を有するそれぞれの湾曲領域によって画定されており、操作領域8902は各々、第1の半径より小さい第2の半径を有する、それぞれの湾曲領域によって画定される。ばね部材8900は、ばね部材8500と同様に動作する。例えば、操作領域8902に加えられる力8906は、ばね部材8900を変形させ、タグ300を取り付ける及び/又は取り外すことを可能にする間隙8908(図89B)を画定させる。
図90A~図90Bは、(例えば、ハウジング間隙内に固定された)タグ300と係合された別の例示的なばね部材9000を示す。ばね部材9000は、少なくとも一部がハウジング間隙内に付勢されて、ばね部材9000をタグ300及び第1の操作領域9002及び第2の操作領域9003に取り付ける係合領域9004を画定する。操作領域9002、9003は、異なる形状を有し、ばね部材9000がタグ300に取り付けられたときにタグ300に対して異なる位置に配置されてもよい。例えば、ばね部材9000がタグに取り付けられると、第1の操作領域9002は、ハウジング間隙を越えて延在する(例えば、ハウジング間隙より盛り上がり、ばね部材9000を別のオブジェクトに連結するために、ストラップ、コード、ケーブル、ストリング、又は他の構成要素が取り付けられ得るループを画定する)。第2の操作領域9003は、対照的に、ハウジング間隙内に留まることができる(例えば、第2の操作領域9003は、ハウジング間隙を画定するフランジ、リップ、オーバハングなどを越えて延在しなくてもよい)。場合によっては、第2の操作領域9003は別の係合領域として機能してもよく、ばね部材9000がタグ300に取り付けられていない及び/又はタグ300から取り外されていないときに、ハウジング間隙内でタグ300に接触し得る。
ばね部材9000は、ばね部材8500と同様に動作する。例えば、第1の操作領域9002及び第2の操作領域9003に加えられる力9006は、ばね部材9000を変形させ、タグ300を取り付ける及び/又は取り外すことを可能にする間隙9008(図90B)を画定させる。第2の操作領域9003はハウジング間隙内にあってもよいため、ユーザは、様々な手法で、対向力9006を加えることができる。第1の例として、ユーザは、指で第1の操作領域9002を押す間に、(ハウジング間隙内の)第2の操作領域9003に対して、指爪、コイン、クレジットカードの縁部、小型ツール、又はいくつかの他の用具を押すことができる。これにより、ばね部材9000の開口部を拡張し、間隙9008を形成する対向力9006を加えることが可能となる。別の例として、ユーザは最初に第1の操作領域9002に力9006を加えることができ、第1の操作領域9002は、ばね部材9000を部分的に変形させ、第2の操作領域9003をハウジング間隙から押し出すことができ、この時点で、ユーザがばね部材9000をより完全に変形させて間隙9008を生成し、タグ300を取り付ける及び/又は取り外すことを可能にする。
図91A~図91Bは、(例えば、ハウジング間隙内に固定された)タグ300と係合された別の例示的なばね部材9100を示す。ばね部材9100は、ばね部材9100をタグ300に取り付けるために少なくとも一部がハウジング間隙内に付勢される係合領域9104、並びに第1の操作領域9102及び第2の操作領域9103を画定する。ばね部材9100の全体形状は、ばね部材9000の形状と同様であってもよいが、例外として、第2の操作領域9103が、ハウジング間隙を越えて延在するタブ状突出部を含んでもよく、これにより、ユーザは、ツール又はオブジェクトをハウジング間隙に延在させる必要なしに(更に、第1の操作領域9102に力を加えることによってばね部材9100を最初に変形させる必要なしに)、第2の操作領域9103に接触することができる。第2の操作領域9103のタブ状突出部は、ばね部材9100の残りの部分と一体化されてよい。例えば、ばね部材9100は、単一(例えば、モノリシック)金属構造から形成されてもよい。他の実装形態では、タブ状突出部は、ばね部材9100の残りの部分に取り付けられるか、ないしは別の方法で一体化される別個の構成要素であってもよい。
ばね部材9100を変形させるために、タグ300を取り付ける及び/又は取り外すことができるように、第1の操作領域9102及び第2の操作領域9103に加えられる力9106は、ばね部材9100を変形させ、タグ300を取り付ける及び/又は取り外すことを可能にする間隙9108(図91B)を画定させる。第2の操作領域9103のタブ状突出部は、ばね部材9100の残りの部分への力の伝達を防止するか、又は負に影響するような方式で、破壊又は別の方法で曲げることなく、力9106をばね部材9100の残りの部分に伝達するのに十分に剛性であってもよい。
図85A~図91Bに示され、説明されるばね部材は、任意の好適な方式で形成することができる。例えば、それらは、図示される構成に金属ワイヤ又はロッドを成形する(例えば、曲げる)ことによって形成されてもよい。このような場合、ばね部材を形成するために使用される金属の自由端部は、(例えば、溶接、ろう付け、接着剤、機械的締め具などによって)互いに固定されてもよく、又は固定されていないままであってもよい(例えば、継ぎ目又は間隙が自由端部の間に残る場合がある)。他の例として、ばね部材は、鋳造又は成形されてもよい。ばね部材がポリマー材料及び/又は複合体から形成される場合、それらは、成形(例えば、射出成形)されてよく、付加的な製造プロセス(例えば、3D印刷)を介して、又は任意の他の好適な技術を介して形成されてもよい。ばね部材及び他の材料及び/又は材料の組合せを形成する他の方法も想到される。
上述のように、図85A~図91Bに関連して示され、説明されているばね部材は、無線位置特定可能タグを、他のオブジェクトに連結するのに役立つためにスタンドアロン型構成要素として使用されてもよく、又はタグリテーナの他の構成要素と一体化されてもよい。前者の場合には、ユーザは、例えば、クリップ、分割リング(例えば、鍵リング)、ロープ、ジップタイ、又は他の構成要素を、ばね部材のループ又は他のアクセス可能な領域を通って又は周りに配置し得る。後者の場合、ばね部材は、他のタグリテーナの本体の内部に設けられてもよく、又はそれに取り付けられたストラップを保持することを含んでもよい。図92A~図93は、図85A~図91Bに示され説明されたようなばね部材を使用し得る、2つの例示的なタグリテーナを示す。
図92Aは、(図74Aにおけるタグリテーナ7400と類似し得る)タグリテーナ9200の一部を示す。タグリテーナ9200は、本体9202に少なくとも部分的に埋め込まれたばね部材8500(図85A)を含む。本体9202は、ポリマー(例えば、TPU、シリコーン)、布若しくは布地、皮革、又は任意の他の好適な材料、又は材料の組合せであってもよい。ばね部材8500は、タグリテーナ9200がタグに取り付けられたときに、ハウジング間隙内の開口部9204を画定する本体9202の一部を保持する付勢力を提供し得る。本体9202は、上述のように、タグリテーナ9200を別のオブジェクトに取り付けるために使用され得る任意の適切な種類のストラップ又は部材であってもよい、ストラップ9206を画定するか、又は連結することができる。
図92Bは、図92Aにおける線92B-92Bに沿って見た、図92Aのタグリテーナ9200の部分断面図である。図92Bは、本体9202の材料にばね部材8500をどのように埋め込むことができるかを示す。この場合、本体9202は、(ポリマー材料が注入される前に金型に挿入され得る)ばね部材8500の周囲に成形されるポリマー材料であってもよい。
図93は、ばね部材9000(図90A)と、ばね部材9000の操作領域9002に取り付けられたストラップ部材9302とを含むタグリテーナ9300の一部を示す。ストラップ部材9302は、任意の適切な手法でばね部材9000に結合され得る。一例として、ストラップ部材9302がばね部材9000の一部を封入する、インサート成形によって取り付けられてもよい。あるいは、縫い目(例えば、縫い付け)、スナップ、ボタン、ステープル、接着剤、フックアンドループ締め具などを使用して取り付けられてもよい。
図94A~図94Bは、タグに取り付けるためのタグリテーナ9400の別の例を示す。タグリテーナ9400は、ポリマー材料又は他の適合材料(材料の組合せを含む)から形成され得るか、又はそれを含んでもよい本体9402と、本体よりも高い剛性を有する材料(例えば、ばね鋼、ポリマーなど)から形成され得るばね部材9404とを含んでもよい。ばね部材9404は、他のばね部材に関して記載されるように、本体9402をタグのハウジング間隙に付勢するように構成されてもよい。ばね部材9404及び本体9402は協働して、タグリテーナ9400の開口部を拡張するのに役立つために使用されるプルタブ9406を画定して、図94Bに関して説明したようにタグ300の取り付け及び取り外しを容易にすることができる。ばね部材9404は、間隙9408によって分離された係合端部9405を画定し得る。
本体9402及びばね部材9404は、タグリテーナ9400からのタグ300の偶発的な取り外れを防止するのに役立つように構成されてもよい。例えば、タグ300がタグリテーナ9400に取り付けられている間に、力9410がタグ300に加えられると、(矢印9412によって表されるように)力は、接続されるオブジェクトへ、タグリテーナを介して伝達され得る。力9410は、タグリテーナ9400の通常の日常使用中に発生し得るように、タグ300が別のオブジェクトに引っかかる又は捕らえることに対応し得る。力9410は、(インターフェース9411において)タグ300を介してタグリテーナ9400に加えられるので、本体9402内の開口部は拡張に抵抗し、したがって、力にも関わらずタグ300を定位置に保持するのに役立つ。
一方、タグ300は、プルタブ9406に力を加えることによってタグリテーナ9400に取り付けられており、タグリテーナ9400から取り外され得る。図94Bは、力9414がプルタブ9406(及びタグリテーナ9400の反対側の側部)に加えられたときのタグリテーナ9400を示す。プルタブ9406に力が加えられるため、タグ300はばね部材9404の係合端部9405と係合し、間隙9408が拡張し、間隙9416がプルタブ9406に近接して生成される。この間隙9416は、タグリテーナ9400からのタグ300の除去を容易にする。プルタブ9406に力を加えることは、(例えば、通過するオブジェクトに引っかかるタグ300と比較して)ユーザによるより慎重かつ意図的な動作を必要とするので、タグリテーナ9400は、タグ300が通常使用中に取り付けられた状態に維持するのに役立つ一方で、所望されるときにタグ300を取り付ける、及び取り外すための容易かつ単純な手法を提供する。
図95A~図95Bは、タグに取り付けるためのタグリテーナ9500の別の例を示す。タグリテーナ9500は、ポリマー材料又は他の適合材料(材料の組合せを含む)から形成され得るか、又はそれを含んでもよい本体9502と、本体よりも高い剛性を有する材料(例えば、ばね鋼、ポリマーなど)から形成され得るばね部材9504、9506とを含んでもよい。ばね部材9504、9506は、他のばね部材に関して記載されるように、本体9502をタグのハウジング間隙に付勢するように構成されてもよい。ばね部材9504、9506は、半円形状を有してもよく、本体9502の開口部の反対側の側部に配置されてもよい。ばね部材9504、9506はまた、ハウジング間隙内に延在するタグリテーナ9500の一部の剛性を増加させることができ、それにより、タグ300が単に本体9502を不適切に変形又は折りたたんでタグ300がタグリテーナ9500から予想外に取り外れる可能性を低減する。
本体9502は、プルタブ9508を画定することができる。プルタブ9508は、どのばね部材を有さなくてもよい。図95Bに示すように、ユーザはプルタブ9508を把持して、プルタブ9508に力9510を加え、それにより、本体9502(及び任意選択的に、ばね部材9504、9506の一方又は両方)を変形させ、タグ300と本体9502との間の間隙9512のサイズを導入又は増加させ、それによってタグ300の取り付け又は取り外しを容易にする。
図96A~図96Bは、タグに取り付けるためのタグリテーナ9600の別の例を示す。タグリテーナ9600は、ポリマー材料又は他の適合材料(材料の組合せを含む)から形成され得るか、又はそれを含んでもよい本体9602と、本体よりも高い剛性を有する材料(例えば、ばね鋼、ポリマーなど)から形成され得るばね部材9604とを含んでもよい。ばね部材9604は、他のばね部材に関して記載されるように、本体9602をタグのハウジング間隙に付勢するように構成されてもよい。
ばね部材9604は、クリップ機構9608を使用してともに選択的に固定され得る(又は解放され得る)2つのばねアーム9606を画定し得る。図96Aは、ばねアーム9606がともに固定される閉構成にあるクリップ機構9608を有するタグリテーナ9600を示す。これは、タグ300がタグリテーナ9600にしっかりと取り付けられた、締め付け又は固定された状態で、タグリテーナ9600を保持することができる。図96Bは、クリップ機構9608が開構成にあるタグリテーナ9600を示す。クリップ機構9608が開いているとき、ばね部材9604は弛緩状態に戻り、ばねアーム9606が互いに引き離され、それによって一般的にばね部材9604を拡張し、タグ300が受け入れられる開口部を拡張する。この拡張は、タグリテーナ9600及びタグ300の取り付け及び/又は取り外しを容易にする。クリップ機構9608は、例えば、矢印9605によって示されるように、クリップ機構9608(又はクリップ機構9608の一部又は構成要素)を回す又は捻ることによって開くことができる。クリップ機構の他の種類及び/又は構成は、他の種類の操作を使用して開閉されてもよい。
図97は、タグに取り付けるためのタグリテーナ9700の別の例を示す。タグリテーナ9700は、ポリマー材料又は他の適合材料(材料の組合せを含む)から形成され得るか、又はそれを含んでもよい本体9702と、本体よりも高い剛性を有する材料(例えば、ばね鋼、ポリマーなど)から形成され得るばね部材9704とを含んでもよい。ばね部材9704は、他のばね部材に関して記載されるように、本体9702をタグのハウジング間隙に付勢するように構成されてもよい。ばね部材9704は、タグ300をタグリテーナ9700に保持するのに役立つために、タグ300のハウジング間隙内にそれぞれ延在する8つの実質的に線形の側部を有する八角形形状を有し得る。場合によっては、ばね部材9704は、連結されていない端部を画定して、タグ300の取り付け及び取り外しを容易にするために、ばね部材9704が拡張することを可能にし得る。場合によっては、ばね部材9704の端部は接続され(例えば、溶接され)、ばね部材9704は、タグ300の取り付け及び/又は取り外し中に変形する(例えば、直線の側部の1つ以上が偏向する)。
図98A~図98Bは、タグに取り付けるためのタグリテーナ9800の別の例を示す。タグリテーナ9800は、ポリマー材料又は他の適合材料(材料の組合せを含む)から形成され得るか、又はそれを含んでもよい本体9802と、本体9802よりも高い剛性を有する材料(例えば、ばね鋼、ポリマーなど)から形成され得るばね部材9804とを含んでもよい。ばね部材9804は、他のばね部材に関して記載されるように、本体9802をタグのハウジング間隙に付勢するように構成されてもよい。タグリテーナ9800はまた、タグのための開口部の一部に沿って補強材9810を含んでもよく、これは、(タグ300を取り付ける/取り外すために)ばね部材9804の操作中、タグリテーナ9800の形状を維持するのに役立つことができ、ハウジング間隙内に延在する本体9802の一部に更なる剛性を提供することができる。
ばね部材9804は、係合領域9805及び作動領域9806を画定し得る。係合領域9805は、タグ300に向かって付勢され、ハウジング間隙内のタグ300と係合することができる。作動領域9806は、ばね部材9804の湾曲部分によって画定されてもよく、(ばね部材9804と一体であってもよく、又はばね部材9804に取り付けられた別個の構成要素であってもよい)操作タブ9808を含んでもよく、又はこれに連結されてもよい。操作タブ9808は、ユーザに露出されるか、ないしは別の方法でアクセス可能であってもよく、作動領域9806に力を加えてばね部材9804を拡張させて、タグ300の取り付け及び取り外しを容易にすることができる。例えば、ばね部材9804の非変形又は非応力構成は、図98Aに示され得る。この構成では、ばね部材9804は付勢されて(例えば、ハウジング間隙内において)タグ300と係合し、タグ300をタグリテーナ9800に保持する。タグ300を便利に取り付ける又は取り外すために、ユーザは操作タブ9808を把持し、(タグ300を任意選択的に把持しながら)タグ300から離れて力を加えることができる。図98Bにおいて矢印9812によって表される力は、ばね部材9804を変形させ、これは、係合領域9805(及び本体9802の近傍部分)をタグ300から引き離し、タグ300の取り付け及び取り外しを容易にする間隙9814を生成することによることを含む。
図99A~図99Cは、タグに取り付けるための例示的なタグカバー9900を示す。タグカバー9900は、衝撃、傷、又は他の損傷からタグを保護するように構成されてもよい。タグカバー9900はまた、タグ300のサイズ及び/又は摩擦特性を変化させ得る。例えば、タグカバー9900はタグ自体よりも高い摩擦係数を有してもよく、タグ300を取り扱いやすくし、ユーザの手から滑り落ちるなどの可能性を低くすることができる。
タグカバー9900は、第1の開口部を画定する係合フランジ9904と、第2の開口部を画定する側壁9906とを含んでもよい。係合フランジ9904は、(図99Aにおける線99B-99Bに沿って見た図99Aのタグ及びタグカバーの部分断面図である)図99B及び図99Cに示されるように、タグ300のハウジング間隙内に延在するように構成されてもよい。側壁9906は、タグカバー9900がタグ300に取り付けられたときに、2つの安定な構成を有してもよい(例えば、これは双安定であってもよい)。図99Bは、側壁9906がタグ300から離れる方向に上方に延在する第1の構成のタグカバー9900を示す。この構成は、係合フランジ9904がタグ300のハウジング間隙内に挿入されるか、又はそこから取り外され得るように、側壁が係合フランジ9904の経路から外れると、タグカバー9900の取り付け及び取り外しを容易にし得る。図99Cは、側壁9906がタグ300に対して配置される第2の構成のタグカバー9900を示す。この構成は、側壁9906がタグ300の外周側を少なくとも部分的に被覆し、任意選択的に直接接触するときのタグカバー9900の通常の使用構成に対応し得る。
図100A~図100Dは、タグ10000(図100A)に取り付けるためのタグリテーナ10010(図100B)の別の例を示す。タグ10000及びタグリテーナ10010は、タグリテーナ10010がタグ10000にしっかりと取り付けられることを可能にする相補的な嵌合機構を含んでもよい。具体的には、図100Aを参照すると、タグ10000は、係合機構10002を画定する(図3のタグ300の底部ハウジング部材304又はバッテリドアと同様の)バッテリドア10001を含んでもよい。係合機構10002はそれぞれ、一方の端部において開口し、反対側の端部において遮断され得るアンダーカットスロット10004を画定し得る。
図100Bを参照すると、タグリテーナ10010は、ポリマー材料又は他の適合材料(材料の組合せを含む)から形成されるか、又はそれを含んでもよい本体を含んでもよい。対応する係合機構10012は、本体よりも高い剛性を有する材料(例えば、ばね鋼、ポリマーなど)から形成されてもよい。タグリテーナ10010は、タグ10000の少なくとも一部をその中に受け入れるように構成された開口部10011と、タグ10000の係合機構10002に相補的な対応する係合機構10012とを画定する。対応する係合機構10012は、タブ、クリップ、フランジ、突出部、又は他の好適な機構であってもよい。図示された例では、タグ10000の係合機構10002はスロットを画定し、対応する係合機構10012は、スロット内に受け入れられる形状及びサイズを有するタブを画定するが、これは単に相補的な係合機構の一例のセットであり、他も想到される。
図100Cは、タグ10000に取り付けられているタグリテーナ10010を示す。タグリテーナ10010は、対応する係合機構10012がタグ10000の係合機構10002の間に配置され、それにより、対応する係合機構10012を、係合機構10002によって画定されたスロットと整列させるように配置される。タグリテーナ10010は、矢印10014によって示されるように回転されて、対応する係合機構10012を係合機構10002内に摺動させる。係合機構10002、10012が係合されると、タグリテーナ10010は、図100Dに示すようにタグ10000に取り付けられる。
係合機構10002、10012は、クリップ、ラッチ、戻り止め、アンダーカット、及び/又は機構10002、10012の固定係合を維持するのに役立つ他の機構を含んでもよい。そのような機構は、例えば、係合機構10002、10012を最初に係合解除するために、より大きな力を必要とし、続いて係合機構10002、10012を完全に離れて十分に摺動させるために、より低い力要件しか必要としない場合がある。
図101A~図101Cは、タグに取り付けるためのタグリテーナ10100の別の例を示す。タグリテーナ10100は、開口部10104を画定し得る本体10102を含んでもよい。本体10102は、ポリマー材料又は他の適合材料(材料の組合せを含む)から形成されてもよく、又はそれを含んでもよく、ばね部材、補強材などの他の構成要素又は材料を含んでもよい。開口部10104は、タグの一部を受け入れる部分的に取り囲まれたポケットへの開口部であってもよい。
図101Bは、図101Aにおける線101B-101Bに沿って見た、図101Aのタグリテーナ10100の部分断面図である。開口部10104は、ハウジング間隙を介してタグと係合するように構成された壁(例えば、円形壁)10106によって画定されてもよい。
図101Cは、タグ300に取り付けられたタグリテーナ10100を示す、図101Aの線101B-101Bに沿って見た図101Aのタグリテーナ10100の別の部分断面図である。図示するように、部分的に取り囲まれたポケットは、タグ300のバッテリドアの外側部分に実質的に等しいサイズ(例えば、直径、容積など)を有し、バッテリドアは、ポケット内に実質的に収容され、及び/又は取り込まれる。壁10106は、タグ300をタグリテーナ10100に保持するためにタグ300のハウジング間隙内に延在する。壁10106の材料(本体10102内の、又は、取り付けられた補強材を含む)の剛性は、壁10106をハウジング間隙内に付勢して、安全な取り付けを提供することができる。
バッテリドアに取り付けることにより、タグ300の主本体部302は露出され、覆われていない。主本体部302、より具体的にはタグの上部ハウジング部材は、オーディオ出力を生成するためにダイヤフラム状の部材を画定してもよく、上部ハウジング部材を露出させる方式でタグリテーナ10100をタグ300に取り付けることは、オーディオ出力の劣化又はミュートを回避するのに役立ち得る。
図101A~図101Cは、タグのバッテリドアに取り付けられるタグリテーナを示し、図101Dは、バッテリドア304の代わりにタグ300に取り付けられるタグリテーナの例を示す。図101Dは、主本体部302から取り外された底部ハウジング部材又はバッテリドア304を有するタグ300を示す。タグリテーナ10110は、タグリテーナ10110を別のオブジェクトに取り付けるために使用されるストラップ10112又は取付部を含み得るか、又はこれを画定し得る。
タグリテーナ10110はまた、フランジ10114及びラッチ部材10116を含んでもよい。フランジ10114は、バッテリドア304の同様の構造に似ていてもよく、ラッチ部材10116は、バッテリドア304のラッチ部材の実質的に同じサイズ、形状、及び全体構成を有し得る。ラッチ部材10116は、バッテリドア304のラッチ部材と同じ又は同様の方式でタグ300に係合するように構成されてもよい。このようにして、主本体部302は、主本体部302の同じ係合機構を使用して、バッテリドア304又はタグリテーナ10110に互換的に取り付けられてもよい。
図102A~図102Cは、タグに取り付けるためのタグリテーナ10200の別の例を示す。タグリテーナ10200は、開口部10204を画定し得る本体10202を含んでもよい。本体10202は、ポリマー材料又は他の適合材料(材料の組合せを含む)から形成されてもよく、又はそれを含んでもよく、ばね部材、補強材などの他の構成要素又は材料を含んでもよい。開口部10204は、タグの一部を受け入れる部分的に取り囲まれたポケットへの開口部であってもよい。
図102Bは、図102Aの線102B-102Bに沿って見た、図102Aのタグリテーナ10200の部分断面図である。開口部10204は、ハウジング間隙を介してタグを係合するように構成された壁(例えば、円形壁)10206によって画定されてもよい。
図102Cは、タグ300に取り付けられたタグリテーナ10200を示す、図102Aにおける線102B-102Bに沿って見た図102Aのタグリテーナ10200の別の部分断面図である。タグリテーナ10100は、バッテリドアを介してタグ300に取り付けられるように構成されているが、タグリテーナ10200は、タグ300の主本体部302の周囲に巻き付けることによってタグ300に取り付けられるように構成される。したがって、部分的に取り囲まれたポケットは、タグ300の主本体部302の外側部分と実質的に等しいサイズ(例えば、直径、容積など)を有し、主本体部302の外側部分は、ポケット内に実質的に収容及び/又は取り囲まれる。壁10206は、タグ300をタグリテーナ10200に保持するためにタグ300のハウジング間隙内に延在し得る。壁10206の材料(本体10202内の又は本体10202に取り付けられた任意の補強材を含む)の剛性は、壁10206をハウジング間隙内に付勢して、安全な取り付けを提供することができる。他の場合には、壁10206は、ハウジング間隙内に延在せず、代わりに、タグ300の一部の上に延在する壁10206により、タグ300にしっかりと取り付けられ、タグリテーナ10200のポケット内にタグ300を捕捉する。
図103A~図103Bは、タグリテーナへの取り付け及びタグリテーナからの取り外しを容易にするための構成を有する別の例示的なタグ10300を示す。具体的には、タグ10300は、(タグ300の主本体部302と同様の)主本体部10302と、(タグ300の底部ハウジング部材304又はバッテリドアと同様の)バッテリドア10304とを含む。バッテリドア10304は、主本体部10302に対して摺動、並進、ないしは別の方法で移動するように構成される。例えば、図103Aは、主本体部10302に対して非偏向位置にあるバッテリドア10304を有するタグ10300を示す。この位置では、バッテリドア10304は、主本体部10302のシャフト10306上の実質的に中心に配置されてもよい。したがって、バッテリドア10304は、シャフト10306を張り出して、タグ10300のハウジング間隙を画定し得る。図103Bは、バッテリドア10304が偏向位置にあるタグ10300を示す。この位置では、バッテリドア10304の少なくとも1つの側部は、シャフト10306の側部と実質的に面一になる場合がある。バッテリドア10304は、主本体部10302に対して一定の距離だけ摺動、並進、又は他の方法で移動してもよく、動きを容易にする任意の好適な機構(例えば、摩擦ガイド、ベアリング、ブッシングなど)を使用し得る。更に、バッテリドア10304及びシャフト10306は、円形状を有するものとして示されているが、楕円形、卵形、矩形、長円形などを含む他の形状も想到される。
図104A~図104Dは、タグ10300を(図76Aのタグリテーナ7600又は本明細書に記載される他のタグリテーナに似ている)タグリテーナ10400に取り付けるための例示的なプロセスのステップを示す。バッテリドア10304の動きは、タグリテーナ10400が偏向又は変形する必要性を低減しながら、取り付け及び取り外しを容易にすることができるため、タグリテーナ10400は、他のタグリテーナよりも柔軟でなくてもよい。
図104Aに示すように、タグリテーナ10400は、バッテリドア10304が偏向されていない位置にある間に、タグ10300と第1の位置10404で係合されてもよい。位置10404で係合した後、ユーザは、バッテリドア10304を偏向位置(矢印10401)に摺動させることができ、これは、第2の位置10406において、シャフト10306に対するバッテリドア10304の張り出しを低減する。これにより、矢印10402によって示されるように、タグリテーナ10400が、バッテリドア10304上及びハウジング間隙内でより容易に摺動することを可能にする。図104Bは、ハウジング間隙内の定位置にあるタグリテーナ10400を示す。バッテリドア10304を偏向されていない位置(図104Cの矢印10408)に向かって摺動させて戻すと、(図104Dに示すように)タグリテーナ10400をハウジング間隙内に捕捉し、タグリテーナ10400をタグ10300に保持する。
図105A~図105Dは、タグリテーナへの取り付け及びタグリテーナからの取り外しを容易にするための構成を有する別の例示的なタグ10500を示す。具体的には、タグ10500は、(タグ300の主本体部302と同様の)主本体部10502と、ハウジング間隙を形成(又は除去)するために作動され得る双安定的な引き込み機構を含むバッテリドア10504とを含む。図105Aは、延長された構成のバッテリドア10504を示す。この構成では、バッテリドア10504は、アンダーカット又はリップを画定せず、したがって、ハウジング間隙を画定しない。むしろ、延長されたバッテリドア10504は、タグリテーナが変形又は偏向する必要なしに、タグリテーナを、延長されたバッテリドア10504の上に摺動させることができるように、実質的に直線の側部を有する。図105Bは、引き込み構成にあるバッテリドア10504を示す。この構成では、バッテリドア10504は、その中にタグリテーナを捕捉することができるハウジング間隙10505を画定するように圧縮される。
バッテリドア10504は、双安定な引き込み機構及び適合カバーを含んでもよい。双安定な引き込み機構は、引き込み可能なペンと同様に動作することができる。例えば、双安定な引き込み機構が引き込まれたとき(図105B)、バッテリドア10504を押すことにより、双安定な引き込み機構が延在するようになり(図105A)、その逆もある。適合カバーは、カム、アーム、プレート、ばねなどの双安定な引き込み機構の内部構成要素を取り囲み得る。適合カバーは、布地、ポリマー(例えば、シリコーン、TPUなど)、皮革、機械的に連結された硬いプレートなどであってもよい。
図105C~図105Dは、タグ10500がタグリテーナ10506にどのように取り付けられ得るのかを示す。図105Aに示されるように、バッテリドア10504は、タグリテーナ10506の開口部が、タグ10500(例えば、主本体部10502)の表面に当接するように、延長されたバッテリドア10504の上を通過できるように延長されてもよい。タグリテーナ10506が定位置に置かれると、矢印10508によって示されるように、バッテリドア10504に力が加えられて、バッテリドア10504を引き込み位置に押し込むことができる。図105Dは、引き込み構成にあるバッテリドア10504を示し、タグリテーナ10506は、ハウジング間隙10505内(例えば、バッテリドア10504と主本体部10502との間)に捕捉されている。タグ10500からタグリテーナ10506を取り外すことは、これらの動作の逆を行うことによって達成され得る。
図106A~図106Bは、タグ300をタグリテーナ10600に取り付けるための別の技術を示す。タグリテーナ10600は、タグ300の一部を受け入れるように構成された開口部10602を画定する。より具体的には、タグ300のバッテリドア304は、主本体部302から分離され、タグリテーナ10600は、タグ300の一部が、開口部10602にあり、タグリテーナ10600の一部が、(例えば、タグ300のハウジング間隙において)バッテリドア304と主本体部302との間に捕捉されるように、バッテリドア304と主本体部302との間に配置される。図106Aは、リテーナ10600に取り付けられる位置にあるタグ300の分解図を示し、図106Bは、タグリテーナ10600に取り付けられたタグ300を示し、バッテリドア304が主本体部302に取り付けられており、タグリテーナ10600がハウジング間隙内に捕捉されていることを示す。タグリテーナ10600は、本明細書に記載されるものなどの任意の好適なタグリテーナであってもよい。タグリテーナ10600(特に開口部10602)は、タグへの取り付けを容易にするために拡張又は変形する必要がないため、タグリテーナ10600は、本明細書に記載される他のタグリテーナよりも、より硬い、すなわち剛性であり得る。この剛性は、タグリテーナ10600を、より剛性の高い材料(例えば、ポリカーボネート、金属、ABSなど)から形成するか、又はタグリテーナ10600に剛性材料を組み込むことによって達成され得る。例えば、図76A~図76Cに示されるものなどの閉鎖リングばね部材は、開口部10602の周囲でタグリテーナ10600に組み込まれ、タグリテーナ10600の残りを形成する適合材料によって封入されてもよい。しかしながら、タグリテーナ7600と比較して、開口部10602(及び閉鎖リングばね部材の直径)は、開口部10602がタグリテーナにタグを取り付けるためにバッテリドア上に嵌合する必要がないという事実により、開口部7601よりも小さくてもよい。例えば、開口部10602は、ハウジング間隙の小径表面と実質的に同じサイズである直径を有してもよく、開口部10602がその中のタグの一部を受け入れることを可能にするためのわずかなクリアランスのみを有し得る。
図107A~図107Bは、タグリテーナへの取り付け及びタグリテーナからの取り外しを容易にするための構成を有する別の例示的なタグ10700を示す。具体的には、タグ10700は、(タグ300の主本体部302と同様の)主本体部10702と、ハウジング間隙を形成(又は除去)するように操作され得る双安定フランジ10704を含むバッテリドアとを含む。図107Aは、拡張された構成の双安定フランジ10704を示す。この構成では、双安定フランジ10704は、アンダーカット又はリップを画定せず、したがって、ハウジング間隙を画定しない。むしろ、延長された双安定フランジ10704は、タグリテーナが変形又は偏向することを必要とせずに、延長された双安定フランジ10704の上を、タグリテーナを摺動させることができるように、実質的に直線の側部を有する。図107Bは、引き込み構成にある双安定フランジ10704を示す。この構成では、双安定フランジ10704は、引き込み構成に押し込まれて、内部にタグリテーナを捕捉できるハウジング間隙10705を画定する。
図108A~図108Bは、タグ10700がタグリテーナ10800にどのように取り付けられ得るのかを示す。図108Aに示すように、双安定フランジ10704は、タグリテーナ10800の開口部が、タグ10700の表面(例えば、主本体部10702)に当接するように、延長された双安定フランジ10704の上を通過できるように延長されてもよい。タグリテーナ10800が定位置に置かれると、双安定フランジ10704を引き込み位置に押し込むために、矢印10802によって示されるように、双安定フランジ10704に力が加えられてもよい。図108Bは、引き込み構成にある双安定フランジ10704を示し、タグリテーナ10800は、ハウジング間隙10705内(例えば、双安定フランジ10704と主本体部10702との間)に捕捉されている。タグ10700からタグリテーナ10800を取り外すことは、これらの動作の逆を行うことによって達成され得る。
双安定フランジ10704は、任意の適切な材料から形成され得る、又はそれを含み得る。例えば、双安定フランジ10704は、シリコーン、TPUなどのポリマー材料から形成されてもよい。双安定フランジ10704は、単一の材料片であってもよく、又は複数の構成要素を含んでもよい。例えば、双安定フランジ10704は、適合外側被覆材料(例えば、シリコーン、TPUなど)を有する内部双安定部材(例えば、双安定構成を生成する形状及び/又は材料を有する金属)を含んでもよい。他の構成も想到される。
図109A~図109Dは、別の例示的なタグ10900(図109A)及びタグ10900に取り付けるための対応するタグリテーナ10910(図109B)を示す。図109Aを参照すると、タグ10900は、(タグ300の主本体部302と同様の)主本体部10902、及びバッテリドア10904を含む。タグ10900は、タグリテーナ10910のラッチ部材10916を受け入れるように構成された、バッテリドア10904内に形成され得るチャネル10906を画定し得る(図109B)。チャネル10906は、タグリテーナ10910をタグ10900から分離するときに、タグリテーナのラッチ部材10916をチャネル10906から案内するために使用され得るランプセグメント10920を含むか、又は画定し得る。
タグ10900はまた、ラッチ部材10916をチャネル10906内に引き込み、それらをチャネル10906内に保持するのに役立つために、ラッチ部材10916に磁気的に吸引するように構成された任意選択の磁気構成要素10908(例えば、磁石)を含んでもよい。タグ10900はまた、(ラッチ部材10916がランプセグメント10920に沿って摺動するように)タグリテーナ10910が回転したとき、チャネル10906からラッチ部材10916に反発するように構成された、任意選択の反発磁気構成要素10922(例えば、磁石10908と逆の極性を有する磁石)を含み得る。ランプセグメント10920と反発磁気構成要素10922との組合せは、ラッチ部材10916をタグリテーナ10910内の引き込み位置へと引き込み戻す刺激を提供することができる。
図109Bに示されるタグリテーナ10910は、タグ10900(例えば、バッテリドア10904)の少なくとも一部を受け入れるように構成された開口部10914を画定する(本明細書に記載の他のタグリテーナの本体と同様の)本体10912を含む。タグリテーナ10910は、矢印10918によって示されるように、タグ10900のチャネル10906に係合するようにタグリテーナ10910から引き込み及び/又はタグリテーナ10910から延出することができるラッチ部材10916を含み得る。ラッチ部材10916は、傾斜又は凹凸部10926を画定してもよく、これは、タグリテーナ10910が回転される(これにより、ラッチ部材10916が、ランプセグメント10920に沿って摺動する)とき、ラッチ部材10916とチャネル10906のランプセグメント10920との間の滑らかな係合を容易にする。
ラッチ部材10916は、外向き又は突出位置に付勢されるようにばね仕掛けされてもよく、又は付勢されていなくてもよい。他の場合には、それらは、引き込み位置に付勢され、ラッチ部材10916と、タグリテーナ10910内の磁気構成要素10908との間の磁気引力により、チャネル10906内に引き込まれる。
ラッチ部材10916は、ラッチ部材10916がチャネル10906内に引き込まれ、チャネル10906内に保持されるのを容易にするために、磁気材料(例えば、磁気構成要素10908が永久磁石である場合、強磁性材料)を形成するか、又は含むことができる。タグリテーナ10910はまた、ラッチ部材10916をタグリテーナ10910の本体内に付勢するか、又は後退位置若しくは引き込み位置にラッチ部材10916を保持するように構成された磁気構成要素10924(例えば、磁石)を含んでもよい。ラッチ部材10916と磁石構成要素10924との間の磁気引力の強度は、ラッチ部材10916とタグ内の磁気構成要素10908との間の引力の強度よりも低くてもよい。このようにして、(例えば、ランプセグメント10920及び/又は反発磁気構成要素10922によって)ラッチ部材10916がチャネル10906から押し出されるまで、ラッチ部材10916は、磁気構成要素10908によってチャネル10906内にしっかりと保持され得、このとき、磁気構成要素10924からのより弱い磁気引力は、磁気構成要素10908からの磁気引力の低減を克服することができ、それによってラッチ部材10916をタグリテーナ10910内に引き戻し、引き込み位置に保持することができる。タグ10900をタグリテーナ10910に取り付けるために、タグリテーナ19010は、ラッチ部材10916がチャネル10906と整列されるように配置されてもよい。この整列では、ラッチ部材10916と磁気構成要素10908との間の磁気引力は、ラッチ部材10916と磁気構成要素10924との間の引力を克服し、それによってラッチ部材10916をチャネル内に引き込んで、タグ10900をタグリテーナ10910に保持することができる。
図109Cは、タグリテーナ10910に取り付けられたタグ10900を示す。図示するように、ラッチ部材10916は、チャネル10906内に延在し、それによってタグ10900をタグリテーナ10910に取り付ける。任意選択のばね付勢及び/又は任意選択の磁気引力により、ラッチ部材10916は、バッテリドア10904がタグリテーナ10910の開口部10914内に挿入され、ラッチ部材10916がチャネル10906と整列されるとすぐに、チャネル10906内に引き込まれ得る。
図109Dは、タグリテーナ10910からタグ10900を取り外すために、ラッチ部材10916がタグリテーナ10910内にどのように引き込まれ得るのかを示す。例えば、タグリテーナ10910は、(図109Cにおける矢印10928によって示されるように)タグ10900に対して回転されてもよく、これにより、ラッチ部材10916がランプセグメント10920に沿って摺動し、ランプセグメント10920によって放出される(及び、任意選択的に、反発磁気構成要素10922によって反発され、更に磁気構成要素10924によって引き込まれる)。
図110Aは、別の例示的タグ11000を示す。タグ11000は、(タグ300の主本体部302と同様の)主本体部11002、及びバッテリドア11004を含む。タグ11000は、バッテリドア11004と一体化された1つ以上のアクセサリ保持機構11006を含む。アクセサリ保持機構11006は、タグ11000をタグリテーナなどのアクセサリに保持するのに役立つように構成され得る。
図110Bは、図110Aにおける線110B-110Bに沿って見た、図110Aのタグ11000の部分断面図である。図110Bは、アクセサリ保持機構11006の例示的な構成を示す。具体的には、アクセサリ保持機構11006は、タグ11000の外側表面又は外面からユーザにアクセス可能なプランジャ11008と、プランジャ11008を上方に付勢する1つ以上のばね部材11012とを含み得る。アクセサリ保持機構11006は、バッテリドア11004における開口部11010内に位置してもよく(かつこれに捕捉されてもよく)、開口部は、その内部にアクセサリの保持部材を受け入れ、アクセサリを定位置に保持し、タグ11000に取り付けられるのに役立つように構成されてもよい。
図111A~図111Bは、本明細書に記載される他のものと同様のタグリテーナであり得るアクセサリ11100とともに使用されるタグ11000の部分断面図を示す。アクセサリ11100は、(アクセサリ11100の隣接部分に対して)盛り上がり又は突出構成にあるばね部材11104によって付勢される保持部材11102を含み得る。図111Bは、タグ11000に取り付けられたアクセサリ11100を示す。この構成では、保持部材11102が開口部11010に係合し、アクセサリ11100をタグ11000に保持するように、保持部材11102は開口部11010内に延在する。
アクセサリ11100をタグ11000から取り外すために、ユーザは、(図111Bで矢印11106で示される)アクセサリ保持機構11006のプランジャ11008に力を加えることができ、それにより、保持部材11102の付勢力を克服し、保持部材11102を開口部11110から押し出すようにプランジャ11008を保持部材11102に押し付けることができる。この構成では、図111Bに示すように、アクセサリ11100は、ハウジング間隙11015から容易に摺動して、アクセサリ11100をタグ11000から取り外すことができる。
アクセサリ11100は、例えば、タグリテーナ7600と同様に、取り囲まれた(例えば、円形の)開口部を有することができる。アクセサリ保持機構11006は、アクセサリがハウジング間隙を完全に取り囲むことなくアクセサリをタグに保持することができるため、アクセサリ11100は必ずしも連続的な開口部を必要としない。例えば、アクセサリ11100は、タグ11000の幅(例えば、直径)よりも狭い自由端部を有する直線のストラップ状のアクセサリであってもよく、アクセサリ保持機構11006に近接した位置においてのみハウジング間隙11015内に延在する。いくつかの場合において、追加の機構又は保持特徴は、アクセサリ11100を下面からも保持するために、アクセサリ11100の反対側の側部におけるタグ11000上に配置される。
図112Aは、別の例示的タグ11200を示す。タグ11200は、(タグ300の主本体部302と同様の)主本体部11202、及びバッテリドア11204を含む。タグ11200は、タグ11200と一体化されたアクセサリ付勢機構11206を含む。アクセサリ付勢機構11206は、タグリテーナなどのアクセサリにタグ11200を保持するのに役立つように構成されてもよく、タグリテーナなどのアクセサリに取り付けられたときにタグ11200が移動する(例えば、回転する、揺れる)ことを防止するのに役立ち得る。アクセサリ付勢機構11206は、ハウジング間隙11210(図112B)内に配置されてもよく、ハウジング間隙11210と係合するアクセサリを押すように構成されてもよい。タグ11200は、(図112Aにおける線112B-112Bに沿って見た図112Aのタグ11200の部分断面図である)図112Bに示すように、アクセサリ付勢機構11206を突出構成で付勢するばね部材11208を含んでもよい。
図67A~図67Bは、タグ11200及びアクセサリ付勢機構11206との(本明細書に記載のタグリテーナ7600又は他のタグリテーナと同様のタグリテーナであり得る)アクセサリ11300の相互作用を示す。具体的には、アクセサリ11300がタグ11200に取り付けられているとき、アクセサリは、タグの1つの側部11302においてハウジング間隙に入ることによってタグ11200と係合することができる。アクセサリからアクセサリ付勢機構11206を押す力は、タグ11200内の凹部へのアクセサリ付勢機構11206の偏向をもたらし得る(そして、アクセサリ付勢機構11206がタグ11200の隣接部分と面一になる場合がある)。次いで、アクセサリ11300は、アクセサリ11300をバッテリドア11204の上に、かつハウジング間隙(矢印11304によって示される)内に延在することによって、タグの第2の側部11306と係合され得る。図113Bは、アクセサリ11300がハウジング間隙11210に取り付けられており、保持されたタグ11200を示す。ばね部材11208によって外向きに押されたアクセサリ付勢機構11206は、アクセサリ11300に力を加える。この力は、いくつかの利点を提供することができる。例えば、アクセサリ11300とタグ11200との間の係合力をアクセサリ付勢機構11206の反対側の側部(例えば、第2の側部11306)で増加させることができる。更に、タグ11200とアクセサリ11300との間の摩擦力を増加させることにより、アクセサリ11300に対するタグ11200の回転、揺れ、又は他の動きを防止又は制限することができる。
図114Aは、タグに取り付けられ得る別の例示的なタグリテーナ11400を示す。タグリテーナ11400は、ポリマー材料又は他の適合材料(材料の組合せを含む)から形成されるか、又はそれを含んでもよい本体11402を含んでもよい。タグリテーナ11400は、タグ(例えば、タグ300)を受け入れるための開口部11404を画定する。タグリテーナ11400はまた、開口部11404内に延在し、ばね部材11408によって外向きに付勢されるラッチ部材11406を含んでもよい。ラッチ部材11406は、タグをタグリテーナ11400に保持するのに役立つために、タグ(例えば、タグのハウジング間隙)に押し付けられるように構成されてもよい。
図114Bは、タグ300に取り付けられたタグリテーナ11400を示す、図114Aにおける線114B-114Bに沿って見た図114Aのタグリテーナ11400の部分断面図である。図示するように、ラッチ部材11406は、ハウジング間隙内のタグ300の表面に対してばね部材11408によって押し込まれる。ラッチ部材11406からの力は、上述のアクセサリ付勢機構と同様に、いくつかの利点を提供し得る。例えば、ラッチ部材11406からの力は、タグリテーナ11400と、ラッチ部材11406と反対側の側部におけるタグ300との間の係合力を増加させることができ、タグ300とタグリテーナ11400との間の摩擦力を増加させ、それにより、タグリテーナ11400に対するタグ300の回転、揺れ、又は他の動きを防止又は制限することができる。
ラッチ部材11406及びタグ300は、ラッチ部材11406がタグ300のバッテリドアの上を摺動することを可能にする相補的な形状を有してもよく、これにより、タグ300及びタグリテーナ11400は、ユーザによる取り付け、及び取り外しが可能となる。例えば、タグリテーナ11400が(図114Bに示される方向に対して)上方に引っ張られると、ラッチ部材11406とタグ300との間の相互作用は、タグリテーナ11400が取り外されることを可能にするために、ラッチ部材11406をタグリテーナ11400内のその開口部に押し込むことができる。タグリテーナ11400がタグ300に取り付けられているときに、反対の動作が生じ得る。
図115Aは、タグリテーナに取り付けるためにねじ機構を使用する例示的なタグ11500を示す。タグ11500は、(タグ300の主本体部302と同様の)主本体部11502と、ねじ機構11504を含むバッテリドアとを含む。ねじ機構11504は、金属、ポリマー、又は任意の他の好適な材料で形成されてもよい。場合によっては、ねじ機構11504及びバッテリドアは、同じ一体の材料片から形成される。
図115Bは、タグ11500のねじ機構11504を係合することによってタグ11500に取り付けるように構成された例示的なタグリテーナ11510を示す。タグリテーナ11510は、タグ11500のねじ機構11504と係合するように構成されたねじ山を有する開口部11512を画定し得る。図115Cは、タグリテーナ11510に取り付けられたタグ11500の部分断面図である。具体的には、タグ11500は、タグリテーナ11510をねじ止め、又はタグリテーナ11510からねじ外しすることによって、タグリテーナ11510に取り付けられてもよく、又はタグリテーナ11510から取り外されてもよい。
図115Cに示すように、タグリテーナ11510は、ねじ山を画定するインサート11514を含んでもよい。インサート11514は、金属、ポリマー、又は任意の他の好適な材料、又は材料の組合せで形成されてもよい。場合によっては、インサート11514は、インサート11514を包囲する材料よりも、及び/又はタグリテーナ11510の本体を画定する材料よりも、剛性である。他の場合には、タグリテーナ11510全体が単一の材料片で形成されており、ねじ山は単一の材料片に直接形成される。
図115Dは、タグ11500及びタグリテーナ11510と同様のねじ付き連結構成を使用する、例示的なタグ11520及びタグリテーナ11522を示す。タグリテーナ11510は、タグ11500を覆う取り囲まれた凹部(例えば、タグ11500のバッテリドア)を提供しているが、タグリテーナ11510は、タグ11520がタグリテーナ11522のねじ付き開口部11524にねじ止めされたときにタグ11520のバッテリドアを露出させる貫通孔を画定する。他の点では、タグ11520及びタグリテーナ11522は、タグ11500及びタグリテーナ11510と同様であってよく、これらの詳細を簡潔にするために、ここでは繰り返されない。
図116Aは、タグリテーナなどのアクセサリに取り付けるためにばね式保持特徴を使用する、例示的なタグ11600を示す。タグ11600は、(タグ300の主本体部302と同様の)主本体部11602、及びバッテリドア11604を含む。バッテリドア11604又はタグ11600の任意の他の好適な部分は、ばね式保持特徴11606を含む。図示するように、ばね式保持特徴11606は、バッテリドア11604のシャフト状部分の周辺部の周りに配置される。
図116Bは、タグリテーナなどのアクセサリ11610に取り付けられたときの図116Aのタグ11600の部分断面図である。アクセサリ11610は、ばね式保持特徴11606を受け入れるように構成された1つ以上の凹部11612を画定し得る。凹部11612は、アクセサリ11610の開口部の周囲に延在する単一の連続チャネルによって画定されてもよい。他の例では、ばね式保持特徴11606のうちの1つを受け入れるようにそれぞれ構成された別個の凹部11612が存在し得る。凹部11612は、(図示するように)アクセサリの別の部分に取り付けられるか、ないしは別の方法で一体化されるインサート又は他の部材によって画定されてもよい。他の例示的な実装形態では、アクセサリは単一の材料片で形成されており、凹部は、単一の材料片内に画定される。
タグ11600は、タグ11600をアクセサリ11610の開口部と整列させ、ばね式保持特徴11606が開口部の縁部を越えてアクセサリ11610の凹部11612に摺動又はロールするまで、タグ11600とアクセサリ11610とをともに押すことによって、アクセサリ11610に取り付けることができる。タグ11600は、これらの動作の逆を行うことによって取り外すことができ、ばね式保持特徴11606は、凹部11612から摺動又はロールアウトしてタグ11600を取り外す。
図116A~図116Bは、ばね式保持特徴がタグ上に配置され、凹部がアクセサリ上に配置されている例を示す。しかしながら、他の実装形態では、これらは逆であってもよい。例えば、ばね式保持特徴はアクセサリと一体化されてもよく、タグは、ばね式保持特徴と係合してタグ及びアクセサリをともに保持する凹部を画定し得る。更に他の例では、タグ及びアクセサリは各々、凹部及びばね式保持特徴の両方を含む。
図117Aは、本明細書に記載される他のタグとは異なるフォームファクタを有する例示的なタグ11700を示す。具体的には、タグ11700は、本体11702(任意の数の異なるハウジング構成要素を含み得る、及び/又はこれによって画定され得る)を画定する。本体11702は、本体11702の反対側の側部に2つの平行なチャネル11704を画定する。図示するように、チャネル11704は、タグ11700の直径寸法に沿って延在するが、チャネル11704の他の位置及び/又は方向も可能である。場合によっては、チャネル11704は(図示されるように)直線的であり、他の場合では、湾曲していてもよく、又は任意の他の好適な形状を有し得る。タグ11700は、図117Bに示すように、チャネル11704を介してタグリテーナ11710に取り付けるように構成されてもよい。
図117Cは、図117Bにおける線117C-117Cに沿って見た、図117Bのタグ11700及びタグリテーナ11710の部分断面図である。タグリテーナ11710は、アーム11712の係合端部11714がチャネル11704内に延在し、チャネル11704と係合するように、タグ11700の少なくとも一部の周囲に延在する2つのアーム11712を含む。アーム11712は、(例えば、タグリテーナ11710の内部のばね部材によって)互いに向かって付勢されて、係合端部11714をチャネル11704内に押し込んで、タグ11700をタグリテーナ11710に保持するのに役立つ。
図118A~図118Cは、例示的なタグリテーナ11800を示す。タグリテーナ11800は、ポリマー材料又は他の適合材料(材料の組合せを含む)から形成され得るか、又はそれらを含んでもよい本体11802、コードリテーナ11806、及びコード11808を含んでもよい。本体11802は、タグ(例えば、タグ300)の少なくとも一部を受け入れるための開口部11804を画定し得る。コード11808は、タグの一部を包み込んでタグをタグリテーナ11800に保持するように構成される。
図118Bは、タグ300に取り付けられたタグリテーナ11800を示す。具体的には、タグ300は、開口部11804内に配置され、コード11808はタグ300の周りに(例えば、タグ300のハウジング間隙内に)巻かれる。コード11808はまた、コードリテーナ11806の周りに巻かれ、コードリテーナ11806に固定されてもよい。図118Cは、図118Bにおける線118C-118Cに沿って見た、タグ300が取り付けられた、図118Bのタグリテーナ11800の部分断面図である。図118Cは、タグ300をタグリテーナ11800に保持するために、コード11808が(ハウジング間隙内の)タグ300及びコードリテーナ11806の周りにどのように巻き付くのかを示す。具体的には、タグ300の周囲及び開口部11804に対するコード11808のサイズ及び/又は位置は、タグ300が開口部11804を通過して戻ることによって(例えば、図118Cに方向付けられるように下向き方向に)タグ300が取り外されることを防止する。
コードリテーナ11806は、コード11808がタグ300の周りに巻かれた後にコード11808の自由端部が固定され得るクリップ、締め具、又は他の機構を有し得る。コード11808は、クリップ、締め具、又は他の機構の代わりに、又はそれに加えて、他の手法で、コードリテーナ11806に固定されてもよい。例えば、コードリテーナ11806は、アンダーカット領域を画定するフランジを有してもよく、コード11808は、(例えば、エンベロープ閉鎖機構と同様に)コード11808がタグ300の周りに巻かれるときコード11808がアンダーカット領域で圧縮されるようなサイズ及び長さを有し得る。別の例として、コード11808は、コードリテーナ11806にしっかりと結ばれ、及び/又は結び付けられてもよい。
図119A~図119Bは、別の例示的なタグリテーナ11900を示す。タグリテーナ11900は、ハウジング間隙内のタグの周囲を少なくとも部分的に巻くように構成されたコード11902と、コード11902をハウジング間隙内に捕捉して保持するように構成された保持リング11904とを含む。保持リング11904は、コード11902が通過して、コード11902を保持リング11904に保持するのを支援し得る開口部11906を画定し得る。コード11902の自由端部は、自由端部をオブジェクトに結ぶことなどによって、タグを他のオブジェクトに取り付けるために使用されてもよい。
図119Bは、タグ300に取り付けられた図119Aのタグリテーナ11900の部分断面図である。コード11902は、タグ300のハウジング間隙内のタグ300の周囲に少なくとも部分的に巻かれてもよい。保持リング11904は、コード11902をタグ300に押し付け、コード11902をハウジング間隙内に保持するように、ハウジング間隙に設置されてもよい。保持リング11904及びコード11902は、それらが両方ともハウジング間隙内にあるとき、それらがともに及びタグ300に対して押圧されるような大きさであってもよい。タグ300と、コード11902と、保持リング11904との間で得られた摩擦は、コード11902及び保持リング11904を定位置に保持する。
保持リング11904のハウジング間隙内の位置は、コード11902がタグ300のバッテリドアの頂部上で滑ることを防止するのに役立つが、保持リング11904内の開口部11906は、コード11902がタグ300の周囲から巻き出されることを防止することに役立つ。例えば、コード11902を、開口部11906を介して通過させることなく、コード11902上の引っ張り又はタギング動作は、ハウジング間隙内に保持リング11904が存在するにも関わらず、コード11902をハウジング間隙から引き抜くことができる。コード11902が開口部11906内に位置している場合、コード11902の自由端部に引っ張る又はタギング力は、コードをハウジングの間隙から引き抜く意図はない。開口部11906以外の構造又は技術もまた、引抜力がコードを取り外すのを防ぐために使用されてもよい。
図120A~図120Bは、別の例示的なタグリテーナ12000を示す。タグリテーナ12000は、ポリマー材料又は他の適合材料(材料の組合せを含む)から形成されるか、又はそれを含んでもよい本体12002を含んでもよい。本体12002は、タグ300を受け入れるための開口部12003と、本体12002においてコード開口部12004を通過するコード12006とを画定し得る。タグ300をタグリテーナ12000に取り付けるために、コード12006は、開口部12003を拡張することができ、タグ300を開口部12003内に挿入することができるように解放され得る。タグ300を固定するために、コード12006は、図120Bに示されるように、ともに結ばれるか、ないしは別の方法で固定されて、開口部12003のサイズを低減し、本体12002をタグ300のハウジング間隙内に保持することができる。タグ300は、コード12006をほどくか、ないしは別の方法でコード12006を解放することによって除去されて、タグ300の容易な除去のために開口部12003を拡張させることができる。
図121A~図121Bは、本体の自由端部をともに保持するラッチ機構を使用することを除いて、タグリテーナ12000と同様のタグリテーナ12100の別の例を示す。具体的には、タグリテーナ12100は、ポリマー材料又は他の適合材料(材料の組合せを含む)から形成されるか、又はそれを含んでもよい本体12102を含む。本体12102、具体的には本体12102のアーム12104は、タグ300を受け入れるための開口部12103を画定する。アーム12104の自由端部は、相補的なラッチ機構12106を画定する。図121Aにおける線121B-121Bに沿って見たタグリテーナ12100の端面図である図121Bに示されるように、ラッチ機構12106は、アーム12104が分離することを防止するために互いに係合されてもよく、それによってアーム12104をタグのハウジング間隙内にともにかつ定位置に保持することができる。アーム12104の一方又は両方は、ラッチ機構12106を固定係合する位置に付勢されてもよい。例えば、右手アーム12104-1(図121B)は、左手アーム12104-2に対して矢印12108、12110によってそれぞれ示されるように、上向きかつ右に付勢されてもよい。この付勢構成は、ラッチ機構を固定係合させることにより、アーム12104を閉鎖及びラッチ構成に維持して、タグをタグリテーナ12100に保持することに役立つ。
本明細書に記載される例示的なタグリテーナの多くは、実質的に均一な厚さ(例えば、平坦、プレート、又はシート状構成)を有する本体を有するものとして示されている。これは、本体のための単なる1つの可能な構成であり、場合によっては、本体は、本体の異なる部分において異なる厚さを有する形状を含む、異なる形状及び構成を有し得る。図122は、様々な厚さを有する本体を有するタグリテーナの例を示すタグ300に取り付けられた例示的なタグリテーナ12200の部分断面図である。具体的には、タグリテーナ12200は、(ハンドル、ストラップなどのタグリテーナの別の領域に対してより大きな厚さを有する)タグ300を受け入れる開口部に近接して増加した厚さの領域12202を画定する。増加した厚さの領域は、タグリテーナ12200とタグ300との間の接合部のサイズ及び/又はアクセスを低減するように構成され、それにより、タグ300が、引っかかり又は他の偶発的な接触に起因して取り外れる可能性を低減する。場合によっては、増加した厚さ領域のサイズ及び/又は形状は、タグリテーナ12200の外面と、タグ300の外面との間の移行が、(実質的な間隙、不連続部、継ぎ目、又は衣類若しくは他のオブジェクトに引っかかる可能性がある他の領域を有さない)連続曲線又は線であるように構成される。図122に示すように、例えば、増加した厚さ領域は、タグ300とタグリテーナ12200との間の上部インターフェース12204及び下部インターフェース12206において滑らかで連続的な湾曲した遷移を画定する。
図122は、(タグリテーナの偶発的な取り外れの可能性を低減するために)増加した厚さの領域を有する1つの例示的なタグリテーナを示しているが、同じ及び/又は類似の構成が、本明細書に記載される任意の他のタグリテーナに適用されてもよい。場合によっては、厚さの増加した領域はまた、タグを受け入れる開口部の周囲でタグリテーナが堅固になり、タグとタグリテーナとの間の取り付けの強度及び/又はセキュリティを更に高めることができる。
図示されるタグリテーナは、多くの場合、ストラップ又は細長い取付部(例えば、図70Aの取付部7004、図74Aのストラップ7411)とともに示される。しかしながら、これは、タグリテーナの単なる一例の構成である。場合によっては、タグリテーナは、ストラップ又はストラップ状機構を含まなくてもよく、場合によっては、タグリテーナの別のオブジェクトへの取り付けを容易にする別の種類の構造を含む。例えば、ストラップの代わりに、タグリテーナは、平坦な円形フランジを有して、タグリテーナを接着、縫い合わせ、(例えば、レーザ溶接又は超音波溶接を介して)融合させ、又は別の方法で、別のオブジェクトに取り付けられることを可能にし得る。更に、ストラップは、示されるもの以外の構成を有し得る。例えば、ストラップは、円形又は他の概ね非平坦な構成を有してもよく、ストリング、コード、ケーブルなどに類似し得る。したがって、本明細書に示されるタグリテーナの各々に関して、タグリテーナをタグに取り付けるための機構(例えば、ばね、本体材料、補強材、クリップ、コードなどの特定の構成)は、タグ取り付けを容易にするために任意の種類のオブジェクトに組み込まれてもよいことが理解されるであろう。例えば、開口部10204を画定し(タグを受け入れる)本体10202(図102A~図102C)の一部は、財布、バックパック、スーツケース、ブリーフケースなどの材料に直接組み込まれてもよい。そのような場合、別個のストラップ又は他の取付機構が提供される必要はない。
上述したように、本明細書に記載される様々なタグリテーナを使用して、無線位置特定可能タグをバッグ、財布、鍵などの別のオブジェクトに取り付けることができる。いくつかの場合において、タグ保持部は、そのようなオブジェクトへの簡単かつ便利な取り付けを容易にするクリップを備えてもよい。図123A~図123Cは、1つのそのような例示的なクリップ12300を示す。例えば、クリップ12300は、クリップ12300の中央開口部を通して取付部6904をループすることによって、タグリテーナ6900(図69A~図69C)の取付部6904に取り付けられてもよい。
クリップ12300は、一体の材料片、例えば、単一の金属片から形成されてもよい。クリップ12300は、外側部分12302及び内側部分12304を画定し得る。外側部分12302及び内側部分12304は、クリップ12300の材料にスリット12306を形成することによって画定されてもよい。スリット12306は、放電加工(electrical discharge machining、EDM)、プラズマ切断、レーザ切断、従来の機械加工又はミリングなどの任意の好適な方式で形成されてもよい。スリット12306は、約200ミクロン、100ミクロン、50ミクロン、又は10ミクロン以下などの小さな間隙を画定し得る。クリップ12300は、金属(例えば、チタン、鋼、アルミニウム、合金など)、ポリマー、炭素繊維などの任意の好適な材料で形成されてもよい。
内側部分12304は、内側部分12304に加えられる開放力に応じて外側部分12302に対して曲げ又は屈曲するように構成されてもよい。例えば、図123Cは、内側部分12304の作動領域12310に加えられる開放力12308を示す。開放力12308は、内側部分12304を曲げる又は屈曲させて、内側部分12304と外側部分12302との間に間隙を画定させ、クリップ12300を他のオブジェクト(例えば、バッグ上のループ、鍵の穴など)に取り付けることを可能にする。内側部分12304は、(図123A及び図123Bに示されるように)閉鎖位置に向かって付勢され、開放力12308が取り除かれると、内側部分12304が閉鎖位置に戻り、それによってクリップ12300を他のオブジェクトに保持する(及び/又はクリップ12300にオブジェクトを保持する)。
図124A~図124Bは、別の例示的なクリップ12400を示す。クリップ12400は、材料、機能、及び製造においてクリップ12300と類似しているが、タグリテーナに取り付けるための開口部12408を含む。例えば、タグリテーナ6900の取付部6904(図69A~図69C)は、開口部12408を通ってループ状にされて、クリップ12400をタグリテーナ6900に取り付けることができる。
クリップ12400は、外側部分12402及び内側部分12404を画定し得る。外側部分12402及び内側部分12404は、クリップ12400の材料にスリット12406を形成することによって画定されてもよい。スリット12406は、放電加工(EDM)、プラズマ切断、レーザ切断、従来の機械加工又はミリングなどの任意の好適な方式で形成されてもよい。スリット12406は、約200ミクロン、100ミクロン、50ミクロン、又は10ミクロン以下などの小さな間隙を画定し得る。
内側部分12404は、内側部分12404に印加される開放力に応じて外側部分12402に対して曲げ又は屈曲するように構成されてもよい。例えば、図124Bは、クリップ12400を他のオブジェクト(例えば、バッグ上のループ、鍵の穴など)に取り付けることを可能にする内側部分12404と外側部分12402との間に間隙を画定させるように、内側部分12404を屈曲又は曲げさせる、内側部分12404に加えられる開放力12410を示す。内側部分12404は、(図124Aに示される)閉鎖位置に向かって付勢されてもよく、それにより、開放力12410が取り除かれると、内側部分12404が閉鎖位置に戻り、それによってクリップ12400を他のオブジェクトに保持する(及び/又はクリップ12400にオブジェクトを保持する)。
図125A~図125Bは、別の例示的なクリップ12500を示す。クリップ12500は、材料、機能、及び製造においてクリップ12400と同様であり、タグリテーナに取り付けるための開口部12510を含む。例えば、タグリテーナ6900の取付部6904(図69A~図69C)は、開口部12510を通ってループ状にされて、クリップ12500をタグリテーナ6900に取り付けることができる。
クリップ12500は、外側部分12502と内側部分12504を画定し得る。外側部分12502及び内側部分12504は、クリップ12500の材料にスリット12506を形成することによって画定されてもよい。スリット12506は、放電加工(EDM)、プラズマ切断、レーザ切断、従来の機械加工又はミリングなどの任意の好適な方式で形成されてもよい。スリット12506は、約200ミクロン、100ミクロン、50ミクロン、又は10ミクロン以下などの小さな間隙を画定し得る。
内側部分12504は、内側部分12504に加えられる開放力に応じて外側部分12502に対して曲げ又は屈曲するように構成されてもよい。内側部分12504は、(図125Aに示される)閉鎖位置に向かって付勢されてもよく、それにより、開放力が取り除かれると、内側部分12504は閉鎖位置に戻り、それによってクリップ12500を他のオブジェクトに保持する(及び/又はクリップ12500にオブジェクトを保持する)。
クリップ12500はまた、クリップ12500の隣接部分に対して内側部分12504が横方向に偏向するのを阻止する側面ガイド機構を画定し得る。例えば、図125Bは、図125Aにおける領域125B-125Bを示すクリップ12500の詳細図である。クリップ12500は、矢印12514によって示される方向に沿って内側部分12504が内側に移動することを可能にする一方で、矢印12516によって示される方向に沿った面外運動を阻止することができる側面ガイド12512を含んでもよい。図示するように、側面ガイド12512は、内側部分12504の端部から突出するレールと、レールの反対側のクリップ12500の表面に形成された対応する溝とによって画定される。他の例では、内側部分12504は溝を含んでもよく、レールは、溝が図125Bに示される位置から突出し得る。
図126A~図126Cは、タグリテーナに取り付けるための例示的なクリップ12600の斜視図、正面図、及び側面図をそれぞれ示す。クリップ12600は、一体の材料片、例えば、単一の金属片から形成されてもよい。クリップ12600は、タグリテーナに取り付けるための開口部12606を画定し得る。例えば、タグリテーナ6900の取付部6904(図69A~図69C)は、開口部12606を通ってループ状にされて、クリップ12600をタグリテーナ6900に取り付けることができる。
クリップ12600は、互いに付勢され得る第1のリング部材12602及び第2のリング部材12604を画定し得る。第1のリング部材12602及び第2のリング部材12604は、分割リング又は鍵リングと同様の方式で動作し得る。例えば、鍵、ストラップ、フォブなどのオブジェクトは、第1のリング部材12602及び第2のリング部材12604を(例えば、端部12608、12610のうちの1つにおいて)離して拡げ、クリップ12600に連結されるまでリング部材の1つに沿ってオブジェクトを通すことによって、クリップ12600に取り付けられてもよい。クリップ12600は、金属(例えば、チタン、鋼、アルミニウム、合金など)、ポリマー、炭素繊維などの任意の好適な材料で形成されてもよい。
図127A~図127Cは、タグリテーナに取り付けるための例示的なクリップ12700の斜視図、正面図、及び側面図をそれぞれ示す。クリップ12700は、材料及び機能がクリップ12600と同様であってもよいが、一体の材料片である代わりに、クリップ12700は、2つの部材をともに接合することによって形成されてもよい。例えば、第1の部材12702は、ベース領域12712に沿って第2の部材12704に接合されてもよい。第1の部材12702は、第1の開口部12708を画定することができ、第2の部材12704は、クリップ12600に関して上述したように、クリップ12700が分割リング又は鍵リングと同様の方式で動作することを可能にする第2の開口部12710を画定し得る。クリップ12700は、金属(例えば、チタン、鋼、アルミニウム、合金など)、ポリマー、炭素繊維などの任意の好適な材料で形成されてもよい。第1の部材12702及び第2の部材12704は、溶接、はんだ付け、ろう付け、(例えば、エポキシ又は他の接着剤による)接着などを介して、任意の好適な方式で互いに取り付けられてもよい。
クリップ12700は、タグリテーナに取り付けるための開口部12706を画定し得る。例えば、タグリテーナ6900の取付部6904(図69A~図69C)は、開口部12706を通ってループ状にされて、クリップ12700をタグリテーナ6900に取り付けることができる。
図128は、タグリテーナに取り付けるための例示的なリング12800の斜視図を示す。また、リング12800は、第1の開口部12804及び第2の開口部12806を画定する一体構造であり得る。第2の開口部12806は、タグリテーナに取り付けるように構成されてもよい。例えば、タグリテーナ6900の取付部6904(図69A~図69C)は、第2の開口部12806を通してループ状にされて、リング12800をタグリテーナ6900に取り付けることができる。第1の開口部12804は、リング12800を別のオブジェクトに取り付けるために使用され得る。例えば、リング12800を別のオブジェクトに取り付けるために、ストラップ、クリップ、カラビナ、ジップタイ、ロープ、ベルクロストラップ、又は任意の他の好適な部材又はオブジェクトが、第1の開口部12804を通して挿入されてもよい。リング12800は、金属(例えば、チタン、鋼、アルミニウム、合金など)、ポリマー、炭素繊維などの任意の好適な材料で形成されてもよい。
本明細書に記載されるように、無線位置特定可能タグは、様々なアクセサリ又はタグリテーナのうちの1つに取り付けられてもよく、及び/又はその中に保持されてもよい。例えば、図69A~図128に関連して上述したように、首紐、キーフォブ、荷物タグ、ベルト、バンド、又は他のアクセサリは、無線位置特定可能タグを保持又は固定し、別のオブジェクト又は物品への取り付けを容易にするように適合されてもよい。また、いくつかの実施形態に関して前述したように、首紐のようなアクセサリは、無線位置特定可能タグを固定、保持、又は連結するように係合され得る1つ以上のスナップ又は他の締め具を含んでもよい。スナップ又はボタンのような1つ以上の締め具を使用して、首紐又はアクセサリを、荷物、衣類、又は他の個人用物品の一片のような別のオブジェクトに固定することもできる。以下の説明を目的として、用語「スナップ」は、2つ以上のサブアセンブリ又はモジュールから形成され得るスナップアセンブリ又はスナップモジュールを指すために使用されてもよい。以下の説明の目的のために、本明細書では、用語「無線タグ」は、無線位置特定可能タグ、又は本明細書の様々な他の実施形態に関して詳細に記載されているタグを指すために使用されてもよい。
図129A~図129Cは、スナップ又は他の種類の締め具を含み得る例示的なアクセサリを示す。詳細には、図129A~図129Cは、無線タグ12950を保持するように構成された(タグリテーナ又はホルダとも呼ばれる)首紐12900を示す。無線タグ12950は、他の無線位置特定可能タグ、又は本明細書で提供される他の実施形態及び例に関して記載されるタグと同様であってもよい。前述したように、無線タグ12950を、荷物、バックパック、サチュセル、又は他の個人用物品のような物品に取り付けることが有益であり得る。首紐12900は、取付機構又は取付部、具体的には、金属材料から作製されてもよく、個人用物品のストラップ又は他の要素に取り付けられるように構成されてもよい取付リング12904を含む。首紐12900はまた、首紐12900及び無線タグ12950に取り付けられた個人用物品の無線追跡を可能にし得る首紐12900内に無線タグ12950をしっかりと保持するように構成された、ポケット12906(凹部、保持部、若しくはタグレセプタクル部分とも呼ばれる)又は他のタグ保持機構を含む。
図129Cに示すように、無線タグ12950はまた、ポケット12906が開放されることを可能にするスナップ12902を解放することによって首紐12900から除去されてもよい。以下により詳細に記載されるように、スナップアセンブリとも呼ばれるスナップ12902は、ユーザの指によってともに押されると互いに係合するように構成された2つのアセンブリ又はモジュール(例えば、雄型及び雌型アセンブリ)から形成されてもよい。スナップ12902が閉鎖又は係合されると、スナップ12902は首紐12900の要素をともに固定し、それによってポケット12906を閉じる。本明細書に記載されるように、スナップ12902によってともに固定されるか又は取り付けられる要素は、一般的に、第1の要素12910及び第2の要素12912と称されてもよい。本例では、第1の要素12910及び第2の要素12912は、スナップ12902によってともに固定される首紐12900の異なるストラップ又は領域に対応する。図129Cに示すように、スナップ12902を手で分離することができ、これにより、第1の要素12910を第2の要素12912から分離することを可能にし、ポケット12906を開放し、無線タグ12950を取り外すことを可能にする。
図130A~図130H、図131A~図131H、図132A~図132C、及び図133A~図133Bは、本明細書に記載されるように、無線タグ(例えば、首紐)のアクセサリに使用され得る例示的な締め具を示す。具体的には、以下の実施形態は、2つのスナップアセンブリ又はモジュール間の機械的係合を使用して2つの要素をともに取り付けるように適合される機械的スナップ締め具を対象とする。本明細書に記載されるように、スナップ締め具は一般に「スナップ」と称されてもよく、雄モジュール/アセンブリ及び雌モジュール/アセンブリとして別個に称され得る2つの嵌合スナップアセンブリ又はモジュールを含んでもよい。スナップの雌モジュール及び雄モジュール/アセンブリは、通常の使用中に係合したままであるように十分に固定された機械的インターロックを形成するために互いに連結するように構成される。スナップの雌型及び雄型アセンブリ/モジュールはまた、手で、又は特別なツールを使用することなく、係合解除されてもよい。
図130A~図130Cに示される実施形態では、スナップアセンブリとも呼ばれるスナップ13000は、一般に第1の要素13010及び第2の要素13012と称される2つのアクセサリ要素をともに連結するために使用される。場合によっては、第1の要素13010は、ストラップの第1の部分であり、第2の要素13012は、同じストラップ、又はアクセサリの別のストラップの第2の部分である。いくつかの場合において、第1の要素13010及び第2の要素13012は、スナップ13000によってともに連結される異なる構成要素の別個の部品である。他の場合には、第1の要素13010及び第2の要素13012は、スナップ13000によってともに連結される共通の構成要素の異なる部分である。例示的な第1及び第2の要素はまた、第1の要素12910及び第2の要素12912を有する図129A~図129Cの首紐12900に関して上述されている。
第1の要素13010及び第2の要素13012は、一般に「ソフトグッズ」と称され得るアクセサリの一部を形成し得る。ソフトグッズは、首紐、キーフォブ、荷物タグ、ベルト、バンド、又は他のアクセサリの一部を形成する柔軟な又はソフトな材料から少なくとも部分的に形成され得る。ソフトグッズは、天然又は合成に関わらず、繊維の網又は行列から作製された織布又は他の種類の布を含む織物から形成されてもよい。ソフトグッズはまた、例えば、天然ゴム、ウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、シリコーン、フルオロエラストマー、又は様々な他のポリマーを含む柔軟な材料の天然又は合成シートから形成されてもよい。場合によっては、ソフトグッズは、複数の異なる材料を含む複合材料から形成されてもよく、また、非柔軟又は硬い材料を含んでもよい。ソフトグッズは、例えば、留め具、リング、バックル、又は他の機械的要素を画定する1つ以上の金属構成要素を含んでもよい。いくつかの実装形態では、ソフトグッズの第1の要素13010及び第2の要素13012は、互いに結合された複数の層を有する積層材料から作製される。外側層は、快適性又は特定の触知感を提供するためによりソフトな材料から形成されてもよく、内側層は、ソフトグッズの耐久性を改善するために、より高い引張強度又は圧縮強度を有し得る。内側層は、外側層よりも低い弾性率を有する高強度材料から形成されてもよく、スナップ13000の捕捉及び保持を容易にし得る。
図130A~図130Cのスナップ13000は、低輪郭又は薄型の両方である機構を使用して、アクセサリの2つの要素間に確実かつ一貫した機械的係合を提供するように構成され、また、実質的に揺れがなくなるように構成される。以下の実施形態に関して記載される設計は、いくつかの従来のスナップ構成と対比されてもよく、これは、大幅に多くの空間を必要とする場合があり、また、揺れる、又は他の潜在的に望ましくない音を生成し得る要素を含み得る。従来のスナップはまた、本明細書に記載されるスナップ構成の所望の機械的相互接続及び/又は所望の触知感を提供しない場合がある。
以下により詳細に記載されるように、スナップ13000は、閉じたときにスナップ13000の係合を維持するための保持力を提供する圧縮リング13002を含んでもよい。圧縮リング13002の設計及び/又は統合は、ガタガタ音及び機械的チャタのような潜在的に望ましくないノイズを低減するように構成され得る。本実施形態では、圧縮リング13002は、1つ以上の順応性部材13004によって少なくとも部分的に拘束される。順応性部材13004は、圧縮リング13002の位置を特定するのに役立ち得る一方で、ガタガタ音又は他の潜在的に望ましくない音響効果を防止するのに役立つ。順応性部材13004はまた、ゴミ又は他の異物の進入又は収集が、スナップ13000内に蓄積することを低減又は防止するために使用されてもよい。追加的に又は代替的に、圧縮リング13002は又、捻られているか、又は、望ましくないノイズを潜在的に低減するのに役立つ非平面形状を有し得る。捻り又は非平面形状の例を、図130F~図130Hに関連して以下に説明する。
圧縮リング13002は、概ね円形状及び円形のワイヤ輪郭を有する金属リングであってもよい。この例では、圧縮リング13002は、円形状に曲げられ、向き合う端部の間に間隙を有するワイヤ部材から形成された開放区間ワイヤループである。場合によっては、圧縮リング13002は、ばね鋼又は高炭素鋼から形成されており、圧縮リング13002の膨張及び/又は圧縮を可能にする開放端部又は区分を有する円形状に形成される。以下の実施形態の目的のために、用語「圧縮リング」は、圧縮リング13002を指すために使用されてもよく、これは、嵌合構成要素又は表面に外側圧縮力又は保持力を加えるように構成される。しかしながら、用語「圧縮リング」はまた、スナップの2つのアセンブリの係合を維持するのに役立つために、内側圧縮力、保持力、又は他の種類の力を加えるように構成されたリングを指すために使用されてもよい。一般に圧縮リングと呼ばれる要素は、拡張リング、保持リング、又は単純にリングと呼ばれることもある。
図130A~図130Cは、実質的に揺れのない低輪郭締め具として構成されたスナップ13000の1つの例示的実施形態を示す。図130A~図130Bに示されるように、スナップ13000は、圧縮リング13002及び順応性部材13004を有する雄型アセンブリ13020を含む。図130A~図130Bに示されるように、圧縮リング13002は、雄部分又は突起構成要素13024に形成される溝13022内に捕捉又は保持される。溝13022はまた、凹部、ポケット、又は保持機構と称されてもよく、一般に、圧縮リング13002を物理的に拘束するように構成された少なくとも1つの壁又は表面を含む。この場合、溝13022は、圧縮リング13002を概ね捕捉又は拘束する3つの壁によって画定される。3つの壁は、2つの向き合う側壁の間に延在する内壁を含む。溝13022は、実質的に矩形の輪郭を有するものとして示されているが、溝13022はまた、曲線形状若しくは丸みを帯びた輪郭、V字輪郭、又は他の種類の輪郭形状を有し得る。溝13022は、雄部又は突起構成要素13024の周囲に延在してもよく、周方向溝と称されてもよい。
圧縮リング13002は、雌型アセンブリ又はモジュール13030上の嵌合機構と係合するように構成される。図130A~図130Cの例では、圧縮リング13002は、雌型アセンブリ13030の内腔に沿って画定されたテーパ状又は傾斜した面13032と係合するように構成される。一般に、傾斜面13032は、雄型アセンブリ13020と雌型アセンブリ13030との間の係合を維持するのに役立つために、圧縮リング13002(及び雄型アセンブリ13020)を内側に又は雌型アセンブリ13030の方に引くように角度付けされる。この実施例では、テーパ状又は傾斜した面13032は、嵌合雄型アセンブリ13020と反対の方向に概ね外向きに延在する抜け勾配を有する。抜け勾配の方向は、実装形態に依存して変化し得るが、テーパ状又は傾斜した面13032は、一般にスナップ13000の2つのアセンブリをともに引く、嵌合アセンブリに力を加えるように構成される。図130A及び図130Cに示されるように、傾斜面13032は、圧縮リング13002(及び雄型アセンブリ13020)を下方に引き寄せ、第1の要素13010を第2の要素13012に向かって引き、2つの要素間の係合を維持するように構成される。傾斜面13032の角度は、必要に応じて、圧縮リング13002のばね力とともに特別に構成されてもよく、雄型アセンブリ13020及び雌型アセンブリ13030を手で係合解除することを可能にしながら、スナップの2つのアセンブリ間の所望される機械的な係合を提供するように構成され得る。テーパ状又は傾斜した面13032の角度は、0.5度~2度の範囲であってもよい。場合によっては、傾斜面13032の角度は、0.5~5度の範囲である。場合によっては、傾斜面13032の角度は、1~5度の範囲である。いくつかの実装形態では、圧縮リング13002との係合の保持に役立つために、傾斜面13032の代わりに又はそれに加えて、局所的なくぼみ又は溝のような戻り止め機構が使用される。
図130A~図130Bに示されるように、順応性部材13004は、圧縮リング13002を有する溝13022内に少なくとも部分的に配置される。この特定の実装形態では、順応性部材13004は、圧縮リング13002と溝13022の内壁との間の内壁に沿って配置される。この位置では、順応性部材13004は、圧縮リング13002を溝13022に対して外向きに付勢することができる。これは、圧縮リング13002と雌型アセンブリ13030の嵌合面又は表面との間の一貫した又は均一な係合を維持するのに役立ち得、この場合、この面は、傾斜面13032である。
図130A~図130Bに示されるように、順応性部材13004はまた、圧縮リング13002に接触する境界面に沿って局所的に偏向して、順応性部材13004内に局所的な凹部又は溝を形成し得る。順応性部材13004の局所的な偏向は、圧縮リング13002を着座させるのに役立ち、溝13022内の圧縮リング13002の位置を維持するのに役立ち得、これは、雄型アセンブリ13020の雌型アセンブリ13030との確実な又は一貫した挿入を提供するのに役立ち得る。具体的には、順応性部材13004は、スナップ13000の他の構成要素に対して圧縮リング13002を中心に配置するのに役立ち得、これは、スナップ13000の確実かつ一貫した動作を支援し得る。例えば、圧縮リング13002は、嵌合雌型アセンブリ13030の中心軸に対する圧縮リング13002の中心軸の整列を維持するのに役立ち得る。図130A~図130Cの例示的なスナップ13000では、圧縮リング13002は、雄型アセンブリ13020が最初に雌型アセンブリ13030内に挿入される際に機械的導入部又はガイドを提供する。一般に、圧縮リング13002の直径が大きいほど導入部が大きくなり、雄型アセンブリ13020及び雌型アセンブリ13030を整列させることがより容易になる。しかしながら、順応性部材13004を使用して圧縮リング13002の位置を維持することにより、同じ導入又は整列を達成するために、より小さい直径の圧縮リング13002を可能にする。より小さい直径の圧縮リング13002を使用すると、より低い輪郭又はより薄いスナップ13000、及びよりコンパクトな設計をもたらすことができる。この例では、圧縮リング13002のワイヤの直径は、0.5mm~1.5mmの範囲である。場合によっては、圧縮リング13002の直径は、0.6mm~1.2mmである。場合によっては、圧縮リング13002の直径は、0.6mm~1.0mmである。場合によっては、圧縮リング13002の直径は、0.3mm~3mmの範囲である。
順応性部材13004は、圧縮リング13002によって局所的に変形されるのに十分柔軟な、適合性のある又は変形可能な材料から形成されてもよいが、構造的支持を提供するのに十分剛性があり、圧縮リング13002を溝13022内に拘束するのに役立つ。順応性部材13004は、弾性材料から形成され得る。いくつかの実装形態では、順応性部材13004は、天然ゴム、又は、例えば、シリコーン、ネオプレンニトリルゴム、ブチルゴム、Poron、エチレンプロピレン(ethylene propylene、EPM)ゴム、エチレン酢酸ビニル(ethylene-vinyl acetate、EVA)、フルオロシリコーンゴム、又は他の同様の材料を含む合成又は部分合成エラストマーから形成されてもよい。場合によっては、順応性部材13004は、複数の材料から形成されるか、又は1つ以上のポリマー及び/又は1つ以上の他の材料を含み得る複合構造を有する。
図130D及び図130Eは、圧縮リングに対する順応性部材の代替的な構成を示す。図130Dでは、順応性部材13004dは、後壁又は内壁、及び溝13022dの1つの側壁に沿って配置される。この例では、順応性部材13004dは、図130Dに描かれているように、外側及び上方である力(例えば、付勢力)を加えることができる。換言すれば、順応性部材13004dは、圧縮リング13002dを溝13022dから外向きに、また溝13022dの向き合う壁又は側壁に向かって押す傾向がある付勢力を提供するように構成される。順応性部材13004d及び結果的に及ぼされる力は、溝13022d内の圧縮リング13002dを拘束するのに役立つために、前述したものと同様の方式で機能し得る。具体的には、順応性部材13004dは、潜在的に望ましくないノイズ(例えば、ガタガタ音)を低減する付勢力を提供することができる。追加的に、付勢力は、スナップ13000の中心軸を横断する構成要素を有するため、順応性部材13004dによって提供される付勢力は、スナップ13000内で圧縮リング13002dに集中する(例えば、スナップ13000の中心軸に対する圧縮リング13002dの中心軸の整列を維持する)傾向があり得る。
図130Eでは、順応性部材13004eは、溝13022eの1つの側壁に沿って配置される。この例では、順応性部材13004eは、圧縮リング13002eの中心軸と実質的に平行な(付勢)力を(例えば、図130Eに描かれているように上向き方向に)かけることができる。換言すれば、順応性部材13004eは、圧縮リング13002eを溝13022eの向き合う壁又は側壁に向かって押す傾向がある付勢力を提供するように構成される。順応性部材13004e及び結果的に及ぼされる力は、溝13022e内の圧縮リング13002eを拘束するのに役立つために、前述したものと同様の方式で機能し得る。前述した例と同様に、順応性部材13004eは、潜在的に望ましくないガタガタ音又はノイズを低減するために、圧縮リング130002eに付勢力を加えてもよい。しかしながら、順応性部材13004eによって提供される付勢力は、スナップの中心軸に実質的に平行であるため、順応性部材13004eは、スナップ内で圧縮リング13002eに集中する傾向がある付勢力構成要素を提供しなくてもよい。これらの実施形態の各々に記載される順応性部材の構成及び位置は、例として提供され、使用され得るすべての構成及び取付シナリオを網羅するものではない。
スナップ13000は、スナップ13000をアクセサリに連結するために使用される様々な構成要素及び要素を含む。図130A~図130Bに示されるように、雄型アセンブリ13020は、外側フランジ13025と、第1の要素13010のそれぞれの部分と係合して捕捉するように構成された内側フランジ13026とを含む。外側フランジ13025及び内側フランジ13026は、雄型アセンブリ13020を第1の要素13010に形成されたそれぞれの穴内に固定する。外側フランジ13025又は内側フランジ13026の一方又は両方は、第1の要素13010の材料と機械的に係合するように構成された1つ以上のリブ、歯、溝、又は突出機構を含み得る1つ以上の係合機構を含んでもよい。係合機構は、雄型アセンブリ13020の噛み合い又はアンカを提供するために、第1の要素13010の材料内に延在するように構成されてもよい。前述したように、第1の要素13010は、積層材料から形成されてもよく、かつ、雄型アセンブリ13020の外側フランジ13025及び内側フランジ13026との係合を維持するのに役立ち得る、改善された引張強度及び/又は圧縮強度又は低下した弾性率を有する1つ以上の内部層を含んでもよい。場合によっては、内側材料は、外側フランジ13025及び/又は内側フランジ13026の1つ以上の係合機構に係合し得る第1の要素13020に形成された凹部の底面を形成する。
フランジ(13025、13026、13035、13036)の設計、及び/又は、第1の要素13010及び第2の要素13012の材料は、いくつかの従来の設計よりも実質的に小さいスナップ13000をもたらし得る。いくつかの例では、第1の要素13010と第2の要素13012との間のそれぞれの部分のフランジ(13025、13026、13035、13036)の重なり量は、従来の重なりのおよそ半分であってもよい。場合によっては、重なりは3mm未満である。場合によっては、重なりは2.5mm未満である。場合によっては、重なりは2mm未満である。場合によっては、重なりは約1.5mm以下である。
図130A~図130Bに示されるように、外側フランジ13025は、スナップ13000の外側表面又は外面も画定する外側構成要素13027によって形成されてもよい。内側フランジ13026は、雄型アセンブリ13020の内側表面を形成する内側構成要素13028の一部として形成される。外側構成要素13027は、接着剤、溶接、圧入、ねじ接続、又は他の構造的連結技術を使用して、内側構成要素13028に直接連結されてもよい。場合によっては、外側構成要素13027を内側構成要素13028に連結するために、1つ以上の中間要素又は構成要素が使用される。この例では、突起構成要素13024は、プレス又は締まり嵌めを用いて外側構成要素13027に取り付けられる。突起構成要素13024はまた、接着剤、溶接、ねじ接続、又は他の取り付け技術を使用して、外側構成要素13027に取り付けられてもよい。この例では、突起構成要素13024及び外側構成要素13027は協働して溝13022を画定する。代替的な実施形態では、溝13022は、突起構成要素13024又は外側構成要素13027のいずれかの内部に完全に形成されてもよい。
同様に、図130A及び図130Cに示されるように、雌型アセンブリ13030は、複数の構成要素から形成される。具体的には、雌型アセンブリ13030は、外側フランジ13035と、第2の要素13012のそれぞれの部分と係合して捕捉するように構成された内側フランジ13036とを含む。上述した以前の例と同様に、外側フランジ13035及び/又は内側フランジ13036は、それぞれのフランジを第2の要素13012と機械的に係合するのに役立つ1つ以上の係合機構(例えば、リブ、歯、溝、突出機構)を有し得る。外側フランジ13035及び内側フランジ13036は、雌型アセンブリ13030を第2の要素13012に形成されたそれぞれの穴内に固定する。図130A及び図130Cに示されるように、外側フランジ13035は、スナップ13000の外側表面又は外面を画定する外側構成要素13037によって形成されてもよい。内側フランジ13036は、雌型アセンブリ13030の内側表面を形成する内側構成要素13038の一部として形成される。外側構成要素13037は、接着剤、溶接、圧入、ねじ接続、又は他の構造的連結技術を使用して、内側構成要素13038に直接連結されてもよい。場合によっては、外側構成要素13037を内側構成要素13038に連結するために、1つ以上の中間要素又は構成要素が使用される。
この例では、内側構成要素13038及び外側構成要素13037は協働して、雄型アセンブリ13020の突起構成要素13024を受け入れる穴又は開口部を画定する。内側構成要素13038はまた、圧縮リング13002と係合するように構成された傾斜面13032を画定する。内側構成要素13038はまた、雄型アセンブリ13020を受け入れる穴又は開口部への導入部として内側表面に沿って形成された面取り部13039又は導入部を含む。面取り部13039は、雄型アセンブリ13020の前縁部と係合するように構成されており、これはまた、ともにスナップされた又は連結された場合、2つのアセンブリ13020、13030の整列を容易にするために、同様の面取り部又は導入部を含んでもよい。面取り部13039はまた、圧縮リング13002と係合し、圧縮リング13002を内側に圧縮するように構成されてもよい一方、2つのアセンブリ13020、13030はともにスナップされるか、又は連結される。
図130A~図130Cに示されるように、突起構成要素13024の外側表面は、スナップ13000の外面に沿って露出される。すなわち、突起構成要素13024は、雌型アセンブリ13030によって画定された穴又は開口部を通って延在し、スナップ13000の外面を画定するように構成される。また、図130Aに示されるように、突起構成要素13024の露出面又は外面は、雌型アセンブリ13030の外側構成要素13037の露出面又は外面と実質的に整列される。この例では、突起構成要素13024の露出面又は外面はまた、雌型アセンブリ13030の外側構成要素13037の露出面又は外面と面一であるとして説明され得る。いくつかの実装形態では、雌型アセンブリ13030の突起構成要素13024及び外側構成要素13037は、協働して、湾曲した又は非平面状の輪郭を画定する。
スナップ13000はまた、雄型アセンブリ13020が雌型アセンブリ13030と係合されたときに、第1の要素13010の内面が第2の要素13012の内側表面に接触して着座するように構成される。図130Aに示されるように、雄型アセンブリ13020は、小さな間隙又は空間によって雌型アセンブリ13030から分離される。これは、2つのアセンブリ間の接触を防止し、これはまた、使用中にガタガタ音又は他の潜在的に望ましくない効果を低減することができる。第1の要素13010及び第2の要素13012の内面を着座させることによって、スナップ13000は、(ハードクリック又はシャープクリックではなく)ミュートされた又はソフト化された感触でスナップし得る。雄型アセンブリ13020と雌型アセンブリ13030との間の小さな間隙又は空間もまた、2つの構成要素間の摩耗を低減し、また、それぞれの構成要素上の任意の表面仕上げ又は表面処理を保存するのにも役立ち得る。
スナップ13000の様々な構成要素は、様々な材料から形成されてもよい。いくつかの実装形態では、内側構成要素13028、13038及び外側構成要素13027、13037は、金属材料から形成される。金属材料は、ステンレス鋼、炭素鋼、アルミニウム、チタン、又は他の金属若しくは金属合金であってもよい。いくつかの実装形態では、外側構成要素13027、13037又は外側構成要素13027、13037の露出面は、スナップ13100の外部に沿って滑らかな仕上げを提供するように研磨される。場合によっては、1つ以上の構成要素は、ポリマー又は他の合成材料から形成される。例えば、1つ以上の構成要素は、スナップ13000の外観及び触知感を改善するために、プラスチック材料で部分的又は完全にオーバモールドされてもよい。場合によっては、1つ以上の構成要素は、プラスチック材料から全体的に形成される。
図130F~図130Hは、実質的に揺れのないスナップアセンブリとも呼ばれる別の例示的なスナップ13050を示す。例示的なスナップ13050の構成要素及び要素の多くは、上記の例示的なスナップ13000と同様であり、冗長性を低減し、明確性を改善するためにそのような類似の要素の説明を省略する。前述の例と同様に、スナップ13050は、雌型アセンブリ13080内に挿入され、雌型アセンブリ13080と係合される雄型アセンブリ13070を含む。また、前述の実施例と同様に、雄型アセンブリ13070は、圧縮リング13052を保持又は捕捉する溝13082を含む。
図130F~図130Hの例では、圧縮リング13052は、非平坦又は非平面形状を画定するように捻られるか、又は屈曲される。具体的には、図130G~図130Hに示されるように、圧縮リング13052は、向き合う端部を有する開放区間リング又はワイヤループである。端部は、間隙及びリングの端部によって離間されてもよく、この例では、オフセットD1を画定するように変位される。圧縮リング13052は、部分的に螺旋形状、非平面状の輪郭、又はそれ以外の場合は、非平坦形状を有するものとして説明することができる。この面外歪み又は変位は、圧縮リング13052が自由に動くことができず、潜在的に望ましくないガタガタ音又はチャタを引き起こさないように、圧縮リング13052を溝13082内に拘束するのに役立つ。オフセットD1は、圧縮リング13052の直径と溝13082の向き合う壁との間のクリアランスよりも大きくてもよい。場合によっては、オフセットD1は、0.5mm未満である。場合によっては、オフセットD1は、0.4mm未満である。場合によっては、オフセットD1は、0.3mm未満である。オフセットD1は、開放区間ワイヤループのワイヤ直径に関して説明され得る。場合によっては、オフセットD1は、ワイヤ直径の10%~50%の範囲である。場合によっては、オフセットD1は、ワイヤ直径の15%~40%の範囲である。場合によっては、オフセットD1は、ワイヤ直径の20%~30%の範囲である。図130Fに示されるように、捻れ又は非平坦な形状によって、圧縮リング13052は、溝13082の1つの部分の溝13082の上壁に接触し、また溝13082の別の部分の溝13082の下壁に接触し、(スナップ13050の中心軸によって画定されるように)軸方向に沿って圧縮リング13052を拘束するのに役立つ。
圧縮リング13052は、溝13082内の圧縮リング13052を同様に拘束する他の非平坦形状又は非平面形状を有し得る。例えば、圧縮リング13052は、波形形状、U字形、又は他の非平坦形状を有し得、これによって、圧縮リング13052を軸方向に沿って拘束し、潜在的なガタガタ音又はチャタを低減するために、圧縮リング13052が、溝13082の向き合う両側壁に接触するようになる。場合によっては、スナップ13000、13050は、(図130A~図130Eに関連して上記で説明したような)順応性部材と、(図130F~図130Hに関連して説明したような)非平坦形状との両方を含む。
図131A~図131Cは、薄型及び実質的にガタつきがない設計を有する、スナップアセンブリとも呼ばれるスナップ13100の別の構成を描写する。スナップ13000に関して上述された同じ又は同様の機構の多くはスナップ13100にも適用され、その説明は冗長性を低減するために繰り返さない。本明細書に記載された他の実施形態と同様に、スナップ13100は、例えば、ラニヤード、キーフォブ、ラゲージタグ、ベルト、バンド、又は他のアクセサリを含む、アクセサリ又は繊維製品と一体化されるか、又はそれに組み込まれてもよい。スナップ13100はまた、図130A~図130Cに関して上述されたものと同様の方式で同様の材料及び機能から形成されてもよい。
前の例と同様に、スナップ13100は、雄型アセンブリ13120及び雌型アセンブリ13130を含む。また、前の例と同様に、スナップ13100は、少なくとも部分的に溝13132内に配置された圧縮リング13102及び順応性部材13104を含む。この例では、雄型アセンブリの突起構成要素に溝が形成される代わりに、雌型アセンブリ13130の構成要素に溝13132が形成される。また、外向きの力を及ぼす代わりに、スナップ13100の圧縮リング13102は、雄型アセンブリ13120の突起構成要素13124の表面に沿って画定された傾斜面13122に向かって内向きに(保持)力を及ぼすように構成される。溝13132は、雌型アセンブリ13130の円周の周りに延在してもよく、円周溝と呼ばれる場合がある。
図131A~図131Cの例示的なスナップ13100では、圧縮リング13102は、順応性部材13104によって少なくとも部分的に拘束される。図131A及び図131Cに示されたように、順応性部材13104は、圧縮リング13102に接触する境界面に沿って局所的に偏向して、順応性部材13104内に局所的な窪み又は溝を形成することができる。順応性部材13104の局所的な偏向は、圧縮リング13102を着座させるのを助け、溝13122内の圧縮リング13102の位置を維持するのを助けることでき、これは、雄型アセンブリ13120の雌型アセンブリ13130との確実又は均一な挿入を実現するのを助けることができる。詳細には、順応性部材13104は、スナップ13100の他の構成要素に対して圧縮リング13102を中心に配置するのを助けることができ、スナップ13100の確実かつ均一な動作を支援することができる。前の例と同様に、圧縮リング13102は、雄型アセンブリ13120が雌型アセンブリ13130に最初に挿入される際に機械的な引き込み又はガイドを実現する。圧縮リング13102の位置を維持し、順応性部材13104を使用して圧縮リング13102を支持することにより、通常使用されるよりも小さい直径の圧縮リング13102を可能にすることができる。
図131D及び図131Eは、圧縮リングに対する順応性部材の代替的な配置を描写する。図131Dでは、順応性部材13104dは、溝13122dの後壁又は内壁及び1つの側壁に沿って配置される。この例では、順応性部材13104dは、図131Dに描かれたように、外向き及び上向きの力(例えば、付勢力)を及ぼすことができる。別の言い方をすれば、順応性部材13104dは、圧縮リング13102dを溝13122dから外向きに、かつ溝13122dの向き合う壁又は側壁に向かって押す傾向がある付勢力を実現するように構成される。順応性部材13104d及び生じる及ぼされた力は、溝13122d内の圧縮リング13102dを拘束するのを助けるために、前述されたものと同様の方式で機能することができる。具体的には、順応性部材13104dは、潜在的に望ましくないノイズ(例えば、ガタつき)を低減する付勢力を実現することができる。加えて、付勢力は、スナップの中心軸を横断する構成要素を有するので、順応性部材13104dによって実現される付勢力は、スナップ内で圧縮リング13102dを中心に置く傾向があってもよい。
図131Eでは、順応性部材13104eは、溝13122eの1つの側壁に沿って配置される。この例では、順応性部材13104eは、図131Eに描かれたように、上向きの(付勢)力を及ぼすことができる。別の言い方をすれば、順応性部材13104eは、圧縮リング13102eを溝13122eの向き合う壁又は側壁に向かって押す傾向がある付勢力を実現するように構成される。順応性部材13104e及び生じる及ぼされた力は、溝13122e内の圧縮リング13102eを拘束するのを助けるために、前述されたものと同様の方式で機能することができる。順応性部材13104e及び生じる及ぼされた力は、溝13122e内の圧縮リング13102eを拘束するのを助けるために、前述されたものと同様の方式で機能することができる。前の例と同様に、順応性部材13104eは、潜在的に望ましくないガタつき又はノイズを低減するために、圧縮リング13102e[Questel T9]に付勢力を加えることができる。しかしながら、順応性部材13104eによって実現される付勢力は、スナップの中心軸に対してほぼ平行なので、順応性部材13104eは、スナップ内で圧縮リング13102eを中心に置く傾向がある付勢力構成要素を実現しなくてもよい。これらの実施形態の各々に記載された順応性部材の構成及び位置は例として提供され、使用され得るすべての構成及び取り付けシナリオを網羅するものではない。
スナップ13100は、スナップ13000をアクセサリに結合するために使用される様々な構成要素及び要素を含む。詳細には、スナップ13100はまた、雄型アセンブリ13120及び雌型アセンブリ13130をそれぞれの第1の要素13110及び第2の要素13112に結合する取り付けフランジを含む。図131A~図131Bに示されたように、雄型アセンブリ13120は、第1の要素13110のそれぞれの部分と係合し捕捉するように構成された外側フランジ13125及び内側フランジ13126を含む。外側フランジ13125及び内側フランジ13126は、雄型アセンブリ13120を第1の要素13110内に形成されたそれぞれの穴の中に固定する。上述された前の例と同様に、外側フランジ13125及び/又は内側フランジ13126は、それぞれのフランジを第1の要素13110と機械的に係合するのを助ける1つ以上の係合機構(例えば、リブ、歯、溝、突起機構)を有することができる。
図131A~131Bに示されたように、外側フランジ13125は、スナップ13100の外面又は外側面も画定する突起構成要素13124の一部によって形成されてもよい。内側フランジ13126は、雄型アセンブリ13120の内面を形成する内側構成要素13128の一部として形成される。突起構成要素13124は、接着剤、溶接、圧入、ねじ接続、又は他の構造的な結合技法を使用して、内側構成要素13128に直接結合されてもよい。場合によっては、突起構成要素13124を内側構成要素13128に結合するために、1つ以上の中間要素又は中間構成要素が使用される。
図131A及び図131Cに示されたように、雌型アセンブリ13130は複数の構成要素から形成される。具体的には、雌型アセンブリ13130は、第2の要素13112のそれぞれの部分と係合し捕捉するように構成された外側フランジ13135及び内側フランジ13136を含む。外側フランジ13135及び内側フランジ13136は、雌型アセンブリ13130を第2の要素13112内に形成されたそれぞれの穴の中に固定する。上述された前の例と同様に、外側フランジ13135及び/又は内側フランジ13136は、それぞれのフランジを第2の要素13112と機械的に係合するのを助ける1つ以上の係合機構(例えば、リブ、歯、溝、突起機構)を有することができる。
図131A及び図131Cに示されたように、外側フランジ13135は、スナップ13100の外面又は外側面も画定する外側構成要素13137によって形成されてもよい。内側フランジ13136は、雌型アセンブリ13130の内面を形成する内側構成要素13138の一部として形成される。外側構成要素13137は、接着剤、溶接、圧入、ねじ接続、又は他の構造的な結合技法を使用して、内側構成要素13138に直接結合されてもよい。場合によっては、外側構成要素13137を内側構成要素13138に結合するために、1つ以上の中間要素又は中間構成要素が使用される。
この例では、内側構成要素13138及び外側構成要素13137は、協働して雄型アセンブリ13120の突起構成要素13124を受け入れる穴又は開口部を画定する。図131A~図131Bに示されたように、突起構成要素13124は、雄型アセンブリ13120の雌型アセンブリ13130への位置合わせ及び挿入を容易にすることができる面取り部13129を含む。面取り部13139は、雌型アセンブリ13130の前縁部と係合するように構成され、前縁部はまた、かみ合わされるか、又は結合されたときの2つのアセンブリ13120、13130の位置合わせを容易にする面取り部又は引き込みを含んでもよい。面取り部13139はまた、2つのアセンブリ13120、13130がかみ合わされるか、又は結合される間、圧縮リング13102と係合し、圧縮リング13102を内側に圧縮するように構成されてもよい。
突起構成要素13124はまた、圧縮リング13102と係合するように構成された傾斜面13122を含み、雄型アセンブリ13120と雌型アセンブリ13130との間[Questel T10]の係合を保持するのを助けることができる。一般に、傾斜面13122は、雄型アセンブリ13120と雌型アセンブリ13130との間の係合を維持するのを助けるために、圧縮リング13102(及び雌型アセンブリ13130)を雄型アセンブリ13120[Questel T11]の内側又は外側に引き込むように角度付けされる。この例では、先細面又は傾斜面13122は、雄型アセンブリ13120の突起構成要素13124の基部と反対の方向に概ね外側に延在する抜き勾配を有する。抜き勾配の方向は、実装形態に応じて変化してもよいが、先細面又は傾斜面13122は、スナップ13100の2つのアセンブリを一緒に引き抜く嵌合アセンブリに力を及ぼすように構成される。いくつかの実装形態では、圧縮リング13102との係合を保持するのを助けるために、傾斜面13122の代わりに、又はそれに加えて、局所的な窪み又は溝のような戻り止め機構が使用される。
図131Aに示されたように、突起構成要素13124の外面は、スナップ13100の外面に沿って露出される。すなわち、突起構成要素13124は、雌型アセンブリ13130によって画定された穴又は開口部を通って延在して、スナップ13100の外面を画定するように構成される。また、図131Aに示されたように、突起構成要素13124の露出面又は外面は、雌型アセンブリ13130の外側構成要素13137の露出面又は外面と実質的に位置合わせされる。この例では、突起構成要素13124の露出面又は外面は、雌型アセンブリ13130の外側構成要素13137の露出面又は外面と同一平面にあるものとして記載されてもよい。いくつかの実装形態では、雌型アセンブリ13130の突起構成要素13124及び外側構成要素13137は、協働して湾曲又は非平面の輪郭を画定する。
スナップ13100はまた、雄型アセンブリ13120が雌型アセンブリ13130と係合されたときに、第1の要素13110の内面が第2の要素13112の内面に接触し着座するように構成される。図131Aに示されたように、雄型アセンブリ13120は、小さい間隙又は空間によって雌型アセンブリ13130から分離される。これは、2つのアセンブリ間の接触を防止し、これはまた、使用中にガタつき又は他の潜在的に望ましくない効果を低減することができる。第1の要素13110及び第2の要素13112の内面を着座させることにより、スナップ13100は、(ハードクリック又はシャープクリックではなく)弱められた又は柔らかい感触でかみ合うことができる。前述されたように、雄型アセンブリ13120と雌型アセンブリ13130との間の小さい間隙又は空間はまた、2つの構成要素間の摩耗を低減し、それぞれの構成要素上の任意の表面仕上げ又は表面処理を保存するのを助けることもできる。
図131F~図131Hは、実質的にガタつきがない場合がある、スナップアセンブリとも呼ばれる別の例示的なスナップ13150を描写する。例示的なスナップ13150の構成要素及び要素の多くは、上述された例示的なスナップ13100と同様であり、冗長性を低減し、明確性を改善するために、そのような同様の要素の説明は省略される。前の例と同様に、スナップ13150は、雌型アセンブリ13180に挿入され、それと係合される雄型アセンブリ13170を含む。また、前の例と同様に、雄型アセンブリ13170は、圧縮リング13152を保持又は捕捉する溝13182を含む。
図131F~図131Hの例では、圧縮リング13152は、非平坦又は非平面の形状を画定するように捻られるか、又は曲げられる。具体的には、図131G~図131Hに示されたように、圧縮リング13152は、向き合う端部を有する開放区間リング又はワイヤループである。端部は間隙によって離間されてもよく、リングの端部は、この例では、オフセットD1を画定するように変位される。圧縮リング13152は、部分的に螺旋状の形状、非平面の輪郭、又はさもなければ非平坦な形状を有するものとして記載されてよい。この面外歪み又は変位は、圧縮リング13152が自由に動くことができず、潜在的に望ましくないガタつき又はびびりを引き起こすことができないように、圧縮リング13152を溝13182内に拘束するのを助ける。オフセットD1は、圧縮リング13152の直径と溝13182の向き合う壁との間のクリアランスより大きくてもよい。場合によっては、オフセットD1は0.5mm未満である。場合によっては、オフセットD1は0.4mm未満である。オフセットD1はまた、開放区間ワイヤループのワイヤ直径に対して記載されてもよい。場合によっては、オフセットD1はワイヤ直径の10%~50%の範囲である。場合によっては、オフセットD1はワイヤ直径の15%~40%の範囲である。場合によっては、オフセットD1はワイヤ直径の20%~30%の範囲である。場合によっては、オフセットD1は0.3mm未満である。図131Fに示されたように、捻れ又は非平坦な形状により、圧縮リング13152が溝13182の1つの部分の溝13182の上壁に接触し、また溝13182の別の部分の溝13182の下壁に接触することになり、それは(スナップ13150の中心軸によって画定された)軸方向に沿って圧縮リング13152を拘束するのを助ける。
圧縮リング13152は、溝13182内の圧縮リング13152を同様に拘束する他の非平坦又は非平面の形状を有することができる。例えば、圧縮リング13152は、圧縮リング13152を軸方向に沿って拘束し、潜在的なガタつき又はびびりを低減するために、圧縮リング13152が溝13182の向き合う両側壁に接触することになる波形形状、U字形状、又は他の非平坦形状を有することができる。場合によっては、スナップ13100及び13150は、(図131A~図131Eに関して上述された)順応性部材と(図131F~図131Hに関して記載された)非平坦形状の両方を含む。
上述されたように、スナップアセンブリとも呼ばれる、図130A~図130H及び図131A~図131Hのスナップ13000、13050、13100、及び13150は、スナップアセンブリの全体的に縮小されたサイズ又は設置面積をもたらすことができる。これらの例では、スナップ(13000、13050、13100、及び13150)の全体的な高さ又は厚さは、6mm厚未満であってもよい。いくつかの実装形態では、スナップ(13000、13050、13100、及び13150)の全体的な高さ又は厚さは、5mm厚未満であってもよい。いくつかの実装形態では、スナップ(13000、13050、13100、及び13150)の全体的な高さ又は厚さは、4mm厚未満であってもよい。スナップ(13000、13050、13100、及び13150)の全体的な直径又は輪郭はまた、いくつかの従来の設計と比較して縮小されてもよい。これらの例では、スナップ(13000、13050、13100、及び13150)の全体的な直径は、15mm未満であってもよい。いくつかの実装形態では、スナップ(13000、13050、13100、及び13150)の全体的な直径は、12mm未満であってもよい。いくつかの実装形態では、スナップ(13000、13050、13100、及び13150)の全体的な直径は、10mm未満であってもよい。更に、前述されたように、それぞれのスナップフランジと繊維製品材料の部分との間の重なりも、いくつかの従来のスナップ設計と比較して縮小されてもよい。いくつかの例では、フランジと繊維製品材料との間の重なり量は、従来の重なりのおよそ半分であってもよい。場合によっては、重なりは3mm未満である。場合によっては、重なりは2.5mm未満である。場合によっては、重なりは2mm未満である。場合によっては、重なりは約1.5mm以下である。
図132A~図132C及び図133A~図133Bは、無線タブのアクセサリに使用され得る追加のスナップ実施形態を描写する。詳細には、図132A~図132Bは、圧縮リング13202を有する、スナップアセンブリとも呼ばれる、例示的なスナップ13200を描写する。スナップ13200は、単一部品又は一体形成された雄型アセンブリ13220と、単一部品又は一体形成された雌型アセンブリ13230とを含む。雄型アセンブリ13220及び雌型アセンブリ13230のいずれか又は両方は、プレス加工されたシート金属部材から形成されてもよい。スナップ13200はまた、スナップ13200の外面を画定し、それぞれ、雄型アセンブリ13220及び雌型アセンブリ13230に取り付けられる、部分的に成形されたエンドキャップ13240及び13250を含む。前述された例と同様に、スナップ13200は、前述されたように、アクセサリの2つの要素又は領域であり得る、第2の要素13212に第1の要素13210を結合するように構成される。
図132A~図132Bに示されたように、雄型アセンブリ13220は、他のスナップ実施形態に関して上述された方式と同様の方式で雌型アセンブリ13230及び圧縮リング13202と係合するように構成された機構を含む。詳細には、雄型アセンブリ13220は、スナップ13200が閉じられ、雄型アセンブリ13220及び雌型アセンブリ13230が結合されたときに、圧縮リング13202と係合するように構成された傾斜面13222又は他の機構を含む。この例では傾斜面13222が使用されるが、雄型アセンブリ13220はまた、スナップ13200の雄型アセンブリ13220と雌型アセンブリ13230との間の係合を維持するのを助けるために、圧縮リング13202と係合するように構成された、溝、戻り止め、凹部、又は他の同様の機構を含んでもよい。
スナップは、単一の一体型要素として一体形成された雄型アセンブリ13220を含む。一体型要素は、傾斜面13222を画定している突起部分と、雄型アセンブリ13220を第1の要素13210に保持するのを助けるように構成された内側フランジ13224とを含む。雄型アセンブリ13220は、金属の単一のモノリシックシートからプレス加工されてもよく、ステンレス鋼、炭素鋼、黄銅、又は図132A~図132Bに示された雄型アセンブリ13220の幾何形状に形成され得る他の材料から形成されてもよい。場合によっては、雄型アセンブリ13220は、アルミニウム材料から形成されており、また、図132A~図132Bに示された機構のうちの1つ以上を形成するために機械加工されてもよい。
雄型アセンブリ13220はエンドキャップ13240にも取り付けられており、エンドキャップ13240はスナップ13200の外部装飾面を画定する。雄型アセンブリ13220は、超音波溶接、レーザー溶接、圧入、締まり嵌め、接着剤、又は他の接合技法を使用して、エンドキャップのリブ13244に取り付けられてもよい。キャップ上部13242は、リブ13244の上にオーバーモールドされたプラスチック材料から形成されてもよい。キャップ上部13242は、スナップ13200の装飾的及び触知的な要件に適した表面仕上げ及び色を有することができる。キャップ上部13242はまた、雄型アセンブリ13220を第1の要素13210に保持するのを助ける上側フランジ13246を形成することができる。本明細書に記載された前の実施形態と同様に、雄型アセンブリ13220を保持するために、第1の要素13210の一部分は、内側フランジ13224と外側フランジ13246との間に配置されるか、又はそれらによって挟まれる。
スナップ13200はまた、単一の一体型要素として一体形成された雌型アセンブリ13230を含む。雌型アセンブリ13230の一体型要素は、雄型アセンブリ13220の突起を受け入れるように構成された凹部又はポケット部分を含む。雌型アセンブリ13230の一体型要素はまた、雌型アセンブリ13230を第2の要素13212に保持するのを助けるように構成された内側フランジ13234を形成する。雌型アセンブリ13230は、金属の単一のモノリシックシートからプレス加工されてもよく、ステンレス鋼、炭素鋼、黄銅、又は図132A~図132Bに示された雌型アセンブリ13230の幾何形状に形成され得る他の材料から形成されてもよい。場合によっては、雌型アセンブリ13230は、アルミニウム材料から形成されており、また、図132A~図132Bに示された機構のうちの1つ以上を形成するために機械加工されてもよい。
雌型アセンブリ13230はエンドキャップ13250にも取り付けられており、エンドキャップ13250はスナップ13200の外部装飾面を画定する。雌型アセンブリ13230は、超音波溶接、レーザー溶接、圧入、締まり嵌め、接着剤、又は他の接合技法を使用して、エンドキャップのリブ13254に取り付けられてもよい。キャップ上部13252は、リブ13254の上にオーバーモールドされたプラスチック材料から形成されてもよい。キャップ上部13252は、スナップ13200の装飾的及び触知的な要件に適した表面仕上げ及び色を有することができる。キャップ上部13252はまた、雌型アセンブリ13230を第2の要素13212に保持するのを助ける上側フランジ13256を形成することができる。本明細書に記載された前の実施形態と同様に、雌型アセンブリ13230を保持するために、第2の要素13212の一部分は、内側フランジ13234と外側フランジ13256との間に配置されるか、又はそれらによって挟まれる。
この例では、雌型アセンブリ13230は、圧縮リング13202を受け入れる凹部13232を含む。溝とも呼ばれる凹部13232は、雌型アセンブリ13230の湾曲領域又は打ち抜き領域から一体形成されてもよい。凹部13232はまた、別の適切な製造技法を使用して機械加工又は形成されてもよい。図132A~図132Bには描写されていないが、スナップ13200はまた、凹部13232内にも配置され、圧縮リング13202の位置を特定又は維持するのを助けることができる順応性部材を含んでもよい。前述されたように、順応性部材はスナップのガタつきを低減することができ、構成に応じて、圧縮リング13202を中心に置くことも助ける。図132A~図132Bには描写されていないが、冗長性を低減するために、図130A~130E及び図131A~図131Eに関して上述された順応性部材構成のうちのいずれかはまた、図132A~図132Bに描写されたスナップ13200に適用されてもよい。同様に、圧縮リング13202は、ガタつき、びびり、又は他の潜在的に望ましくないノイズを低減するのを助ける、捻れた、部分的に螺旋状の、非平坦な、又は非平面の形状を有することができる。そのような圧縮リングの説明は、図130F~図130H及び図131F~図131Hに関して上述され、同様の圧縮リング構成はまた、図132A~図132Bに描写されたスナップ13200に適用されてもよい。
図132A~図132Bに示されたように、第1の要素13210及び第2の要素13212は、それぞれ、ポケット13214、13216を含む。ポケット13214、13216は、成形プロセスの一部として形成されてもよく、又は代替として、それぞれ、第1要素の13210及び第2の要素13212の中に機械加工されてもよい。ポケット13214、13216は、それぞれの内側フランジ13224、13234よりも大きい深さを有してもよく、これにより、スナップ13200が係合されるか又は閉じられると、第1の要素13210が第2の要素13212の上に直接着座するか、又は第2の要素13212と接触することを可能にする。これは、雄型アセンブリ13220と雌型アセンブリ13230との間の接触を防止することができ、雄型アセンブリ13220及び雌型アセンブリ13230を係合するときに、望ましくないノイズを低減し、スナップの感触を改善するのを助けることができる。
図132Cは、スナップアセンブリとも呼ばれるスナップ13260の別の例示的な実施形態を描写する。図132Cのスナップ13260は、スナップ13260が、雌型アセンブリ13280を通って延在し、スナップ13260の外面を画定する突起構成要素又は要素13276を特徴とすることを除いて、図132A及び図132Bに関して上述されたプレス加工されたスナップの例と同様である。図132Cに示されたように、突起構成要素又は要素13276は、雌型アセンブリ13280の外面と実質的に同一平面上にあるか、又は位置合わせされている外面を画定する。これにより、所望の美的外観が実現され、また、スナップ13260の薄いか又は薄型の形状因子も維持しながら、雄型アセンブリ13270と雌型アセンブリ13280との間の係合を改善することができる。
前の例と同様に、スナップ13260は、雌型アセンブリ13280内に挿入され、雌型アセンブリ13280と係合される雄型アセンブリ13270を含む。圧縮リング13262は、雄型アセンブリ13270と雌型アセンブリ13280との間の係合を維持するのを助けるために、突起構成要素又は要素13276上の傾斜面又は先細面と係合する。前の例と同様に、圧縮リング13262は、溝又は凹部内に保持されてもよく、捻れた形状又は非平坦な形状を有する順応性部材又は圧縮リングを使用することによってガタつきが低減されてもよい。そのような機構の同様の説明が上述されており、冗長性を低減するためにここでは繰り返さない。
図132Cに示されたように、スナップ13260は、内部部材13274の上に挿入成形された成形キャップ13272を含む。内部部材13274は、挿入成形キャップ13272が流入し、2つの構成要素間のより堅牢な係合を実現することができる1つ以上の穴又は他の機構を含んでもよい。成形キャップ13272は、繊維製品と係合するように構成されたフランジの一部分を画定することができる。本明細書に記載された他の例と同様に、フランジは、スナップ13260と繊維製品のそれぞれの部分との間の係合を維持するのを助ける、例えば、リブ、歯、溝、又は突起機構を含む様々な係合機構を含んでもよい。スナップ13260はまた、スナップ13260と繊維製品のそれぞれの部分との間の係合を維持するのを助けるために、1つ以上の係合機構を含む場合もある他のフランジ13284、13286を含む。
図133A~図133Bは、無線タグのアクセサリに使用され得る、スナップアセンブリとも呼ばれるスナップ13300の別の実施形態を描写する。詳細には、図133A~図133Bは、スナップ13300の構成要素間の圧縮リング係合ではなく磁気結合を含むスナップ13300を描写する。スナップ13300の要素及び機構の多くは、図132A~図132Bのスナップ13200に関して上述されたものと同様である。冗長性を低減するために、同様の要素及び機構のうちのいくつかの説明は省略される。
図133A~図133Bに示されたように、スナップ13300は、単一部品又は一体形成された雄型アセンブリ13320と、単一部品又は一体形成された雌型アセンブリ13330とを含む。スナップ13300はまた、スナップ13300の外面を画定し、それぞれ、雄型アセンブリ13320及び雌型アセンブリ13330に取り付けられる、部分的に成形されたエンドキャップ13340及び13350を含む。前述された例と同様に、スナップ13300は、前述されたように、アクセサリの2つの要素又は領域であり得る、第2の要素13312に第1の要素13310を結合するように構成される。
図133A~図133Bに示されたように、雄型アセンブリ13320は、第1の磁気要素13322を受け入れるための内部ポケット又は凹部を含む。この例では、第1の磁気要素13322は、雄型アセンブリ13320の突起又は突起部分内に配置される。同様に、雌型アセンブリ13330は、雌型アセンブリ13330の凹部の底部を画定する表面の下に配置された第2の磁石要素13332を受け入れるための内部ポケット又は凹部を含む。第1の磁気要素13322及び第2の磁気要素13332は、第1の磁気要素13322及び第2の磁気要素13332が互いに磁力で引き付けられるように、互いに対向する反対の極で配置される。図133Aに示されたように、第1の磁気要素13322及び第2の磁気要素13332は、引き付ける磁力がスナップ13300の雄型アセンブリ13320と雌型アセンブリ13330との間の係合を維持するのに十分強いほど十分近くに配置される。このようにして、第1の磁気要素13322及び第2の磁気要素13332は、第1の要素13310を第2の要素13312に結合するために、スナップ13300を閉位置に保持する係合力を実現する。
スナップはまた、ガタつき又は他の望ましくない影響を低減するために、それぞれの磁気要素13322、13332の後ろに配置された順応性部材13324及び13334を含む。図133A~図133Bに示されたように、順応性部材13324は、第1の磁石要素13322と第1のキャップ13340の内面との間に配置される。順応性部材13324は、圧縮可能なフォーム又は他の同様の材料から形成されてもよい。順応性部材13324は、わずかに圧縮され、第1の磁気要素13322に保持力を及ぼすことができ、これは第1の磁気要素13322の位置を維持し、望ましくないガタつき又は振動を防止するのを助けることができる。同様に、他の順応性部材13334は、第2の磁気要素13332と第1のキャップ13350の内面との間に配置される。他の順応性部材13334はまた、圧縮可能な材料から形成されてもよく、わずかに圧縮され、第2の磁気要素13332に保持力を及ぼすことができる。いくつかの実装形態では、順応性部材13324、13334、及び/又は磁気要素13322、13332は、振動又は他の望ましくない効果を低減するために、スナップ13300の内面に接着又は付着されてもよい。
スナップ13300の材料は、本明細書で提供された他の例と同様であってもよい。詳細には、雄型アセンブリ13320及び雌型アセンブリ13330を形成する一体型部品は、プレス加工されたステンレス鋼材料、又は第1の磁気要素13322と第2の磁気要素13332との間の磁気結合を可能にする他の金属合金であってもよい。
本明細書で説明されたように、無線タグは、広範な適用可能性及び多数の使用事例を有する様々な機構及び機能を有することができる。図69A~図128に関して以下でより詳細に記載されるように、本明細書では無線モジュールとも呼ばれる無線タグモジュールは、本明細書ではベースデバイスとも呼ばれる別のデバイスのアクセサリと物理的に統合されてもよい。詳細には、無線モジュールは、ベースデバイスとの無線接続を確立し、無線接続を介して無線モジュールの様々なハードウェア要素へのアクセスを可能にすることにより、そのデバイスの機能を拡張することができる。これにより、そのデバイスの機能を拡張し、ベースデバイスのハードウェアを修正するか、又はそれに著しく影響を与える必要なく、拡張された機構セットを実現するために、ベースデバイスと統合される無線タグの態様が可能になる。
図134A~図134C及び図135A~図135Cは、ベースデバイスのアクセサリと統合された例示的な無線タグ又は無線モジュールを描写する。詳細には、図134A~図134C及び図135A~図135Cは、スマートウォッチ又は他の手首装着デバイスのバンドアクセサリに統合された無線モジュールを描写。以下の例は、バンドアクセサリと統合された無線モジュールに関して提供されるが、同じ又は同様の無線モジュールは、ケース、カバー、ラニヤード、フレーム、ドッキングステーションなどのような別のアクセサリに統合されてもよい。更に、以下の例は、ウォッチ又は他の手首装着デバイスに関して提供されるが、説明される機能及び原理の多くはまた、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、デジタルメディアプレーヤ、健康監視デバイス、ラップトップコンピューティングシステム、デスクトップコンピューティングシステムなどを含む、様々な他のベースデバイスにも適用されてもよい。
図134A~図134Cは、スマートウォッチ又は他のウェアラブルデバイスのバンドに統合された例示的な無線モジュール又は無線タグを描写する。詳細には、図134A~図134Cは、ウォッチ13405のバンド13402に取り付けられるか、又はさもなければ統合された、本明細書では無線モジュール13400と呼ばれる無線タグを描写する。説明を容易にするために、以下の例では、ウォッチ13405は、バンド13402とは別個であり得るウォッチ本体13404を含む。バンドなしのウォッチ本体13404は、本明細書ではウォッチベース又は単にウォッチと呼ばれる場合もある。本明細書で使用されるウォッチ13405は、ウォッチ本体13404とバンド13402とを含む完全な電子デバイスとして記載されてもよく、バンド13402は無線モジュール13400を含んでもよい。本明細書ではベースデバイスとも呼ばれる(スマート)ウォッチ13405のウォッチ本体13404は、グラフィカル出力を生成するためのディスプレイ13406と、例えば、プロセッサ、無線通信回路、入力デバイス、バッテリ、1つ以上のセンサ、及び他の電子構成要素を含む様々な内部構成要素とを含む。ウォッチ本体13404の無線通信回路は、本明細書に記載された実施形態に従って、無線通信信号を送受信するように構成されてもよい。ディスプレイ13406は、液晶ディスプレイ(LCD)素子、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ素子、又は他のタイプのディスプレイ素子を含んでもよい。ディスプレイ13406はまた、デバイス13406の上のカバーに加えられたタッチ及び/又は力を検出するように構成されたタッチセンサ及び/又は力センサも含んでもよい。いくつかの例では、タッチ感知式ディスプレイ又は力感知ディスプレイは、タッチスクリーンと呼ばれる場合もある。図134Aに示されたように、ウォッチ本体13404はまた、1つ以上のボタン、ダイヤル、クラウン、スイッチ、又は他の機械的に作動される入力デバイスを含んでもよい。以下の説明の目的のために、これらの機械的に作動される入力デバイスは、概して、ボタン13408と呼ばれる。
ウォッチ本体13404はまた、例示的なベースデバイスとして、様々な他の要素、構成要素、及びサブシステムを含む。例示的なベースデバイスの説明は、図140の電子デバイス14000に関して以下に提供される。以下の例では、ベースデバイスは、ウォッチ13405又はウォッチ本体13404であり、アクセサリはバンド13402である。しかしながら、他の実装形態では、ベースデバイスは、モバイル電話、タブレットコンピューティングデバイス、ポータブルメディアプレーヤ、健康監視デバイス、又は他のタイプの電子デバイスのような別の電子デバイスであってもよい。同様に、他の実装形態では、アクセサリは、電子デバイス用のカバー、電子デバイス用の保護ケース、電子デバイス用の充電ステーション、又は電子デバイス用の他のタイプのアクセサリであってもよい。バンド13402に関して以下に記載されるものと同様に、無線モジュール13400は、それぞれのアクセサリの穴、凹部、又は開口部内に無線モジュール13400を取り付けることにより、アクセサリ(例えば、カバー、保護ケース、充電ステーション)とともに取り付けられるか、又はさもなければアクセサリと統合されてもよい。場合によっては、無線モジュール13400は、成形技法、機械的締結技法、溶接技法、又は他の集積技法を介してアクセサリに統合される。
無線モジュール13400は、別個のデバイスから信号を無線で送受信するための無線通信回路及びアンテナを含む、無線通信システムを含む。この例では、無線モジュール13400は、ベースデバイスの無線通信システムに動作可能に接続又は結合するように構成された無線通信システムを含み、この場合、ベースデバイスはスマートウォッチ13405又はウォッチベース13404である。無線モジュール13400とウォッチ本体13404との間の無線リンクは、バンド13402がウォッチ本体13404に取り付けられるか又は物理的に付着されたときに自動的に確立されてもよい。無線リンクは、ウォッチ本体13404内のセンサがバンド13402の存在を検出することに応じて、かつ/又はユーザによって提供される手動設定を介して確立されてもよい。場合によっては、無線リンクは、無線モジュール13400及びウォッチ本体13404のそれぞれの内部センサのうちの1つ以上が、無線モジュール13400がバンド13402によってウォッチ本体13404に結合されたことを示す出力を提供していると判定することによって確立されてもよい。例えば、加速度計出力、ジャイロセンサ出力、UWB検知システム出力、GPS出力、又は他の検知システム出力は、デバイスが物理的に結合されたことを示す方法で、無線モジュール13400の移動がウォッチ本体13404の移動に対応するかどうかを判定するために使用されてもよい。
無線通信リンクを使用して、無線モジュール13400からのセンサ信号又はデータは、ウォッチ本体13404に渡されてもよい。本明細書に記載されたように、無線モジュール13400からのセンサ信号又はデータは、ウォッチ本体13404の対応する無線回路によって受信される無線入力信号として、ウォッチ本体13404に送信されてもよい。ウォッチ本体13404のディスプレイ13406は、無線モジュール13400から受信された無線入力信号に応答することができる。例として、無線モジュール13400は、ユーザのタッチ又は指圧に応じて作動され得るボタン又は他の入力デバイスを含んでもよい。以下により詳細に記載されるように、無線モジュール13400は、電気機械スイッチ、容量性タッチセンサ、力センサ、又は他の同様のタイプの入力デバイスを含んでもよい。場合によっては、無線モジュール13400は、タッチ、ジェスチャ入力、及び/又は無線モジュール13400の表面上のタッチの動きの方向若しくは経路を決定するように構成された容量性ノード又は電極のアレイを含む。ウォッチ本体13404は、様々な機能のうちの1つ以上を実行するために使用され得る、無線モジュール13400上の入力デバイスの作動に応答することができる。例として、ウォッチ本体13404は、ウォッチ本体13404を起こし、ウォッチ本体13404をスリープ若しくはハイバネーションモードに置き、着信メッセージの受信に確認応答し、ウォッチ本体13404のアラーム若しくは他の出力を沈黙させ、電子トランザクションのための支払いを開始し、ウォッチ本体13404上の連絡先のリスト若しくはアドレス帳にアクセスし、ウォッチ本体13404上で実行されているプログラム若しくはアプリのリストを表示し、ウォッチ本体13404のディスプレイ13406上に表示されたグラフィカルユーザインターフェースの以前の画面若しくは表示にアクセスし、ウォッチ13404のストップウォッチ若しくは他のタイミング機能を開始若しくは停止し、ウォッチ本体13404のランニング若しくは活動追跡のプログラム若しくは機能を開始し、ウォッチ本体13404のメディアプレーヤ機能のための歌若しくは他のメディアの再生を起動若しくは開始し、かつ/又はウォッチ本体13404上で別の機能を実行するために、入力デバイスに応答することができる。場合によっては、無線モジュール13400及び/又はウォッチ本体13404は、ウォッチ本体13404の1つ以上のボタン13408の機能を複製するようにプログラム可能であってもよい。同様に、無線モジュール13400及び/又はウォッチ本体13404は、ディスプレイ13406(例えば、タッチスクリーン)のタッチ感知面及び/又は力感知面の機能を複製するようにプログラム可能であってもよい。例えば、無線モジュール13400に提供される入力は、ディスプレイ13406上のタッチ入力及び/又は力入力のための補足又は置換として使用されてもよい。無線モジュール13400は、例えば、ノード又は電極の容量性アレイを使用して、ジェスチャ又は他の動的タッチ入力を検出するように構成されてもよい。ジェスチャ及び/又は動的入力は、タッチスクリーンディスプレイに提供され得るタッチ入力及びジェスチャ入力を複製するために使用されてもよい。無線モジュール13400へのタッチ入力、ジェスチャ入力、及び/又は力入力は、ディスプレイ13406上に表示されたグラフィカルオブジェクトを選択し、グラフィカルユーザインターフェースの表示モードを変更し、ディスプレイ13406に表示された仮想ボタンを作動し、ディスプレイ上の項目のリスト内をスクロールし、ディスプレイ上でズーム機能を実行し、パスコード若しくは署名ジェスチャを入力し、又はウォッチ本体13404上で他の機能を実行するために使用されてもよい。
無線通信リンクを使用して、ウォッチ本体13404からの信号及び/又はデータはまた、無線入力信号、無線出力信号、又は他のタイプの無線信号を使用して、無線モジュール13400に渡されてもよい。無線モジュール13400は、ウォッチ本体13404からのそのような信号及び/又はデータに応答することができ、ウォッチ本体13404上で実行される動作に応じて、様々な機能又は出力のうちの1つを実行するように構成されてもよい。一例では、無線モジュール13400は、触覚デバイス又はユーザに触知的に知覚可能な触覚出力を生成するように構成された他のデバイスを含む。例えば、無線モジュール13400は、ユーザの皮膚に接触する可能性がある無線モジュール13400の外面に沿って振動又は他の触覚出力を生成するように構成された電磁触覚エンジン又は圧電触覚エンジンを含んでもよい。この例では、無線モジュール13400は、ユーザの手首に接触する可能性がある無線モジュール13400の内面に沿って触覚出力を生成するように構成されてもよい。無線モジュール13400はまた、ウォッチ本体13404から受信された信号及び/又はデータに応じて、スピーカ又は他の音響デバイスを使用して音響出力又はオーディオ出力を生成するように構成されてもよい。無線モジュール13400はまた、ディスプレイ、発光素子(例えば、LED)、あるいは、ウォッチ本体13404から受信された信号及び/又は内部で生成されたコマンド若しくは命令に応じて視覚出力を生成するように構成された他の視覚出力デバイスを含んでもよい。例えば、無線モジュール13400は、LED、LEDのアレイ、並びに/あるいは、ウォッチ本体13404から受信された信号及び/又は内部で生成されたコマンド若しくは命令に応答するセグメント化されたディスプレイを含んでもよい。
無線モジュール13400は、ウォッチ本体13404上の活動に応答し、様々な動作シナリオのうちの1つ以上に応じて音響出力及び/又は触覚出力を生成することができる。例えば、無線モジュール13400は、ウォッチ本体13404によって開始されたアラート若しくはアラーム、ウォッチ本体13404によって受信されたメッセージ、又はウォッチ本体13404のディスプレイ13406若しくはタッチスクリーン上のグラフィカルオブジェクトの選択に応じて、触覚出力、音響出力、及び/又は視覚出力を生成することができる。
無線モジュール13400はまた、ウォッチ本体13404上で動作する1つ以上のサブシステムと協力して動作するように適合されてもよい。例えば、無線モジュール13400は、ウォッチ本体13404のための補足アンテナ又は無線受信機としての機能を実現することができる。無線モジュール13400はまた、全地球測位システム(GPS)センサなどのような位置決定ハードウェアを含んでもよく、無線モジュール13400は、データ及び/又は信号をウォッチ本体13404に中継して、ユーザの位置を決定するために使用され得る位置情報、及び/又はウォッチ本体13404に組み込まれた補足位置決定ハードウェアを提供することができる。本明細書に記載された他の実施形態によれば、無線モジュール13400はまた、他の例示的な無線位置特定可能タグに関して本明細書に記載された技法のうちの1つ以上を使用して、無線モジュール13400の相対位置及び/又は絶対位置を決定するように適合され得る無線位置特定システム(例えば、UWB無線システム)を含んでもよい。追加又は代替として、無線モジュール13400は、ウォッチ本体13404の位置特定機能の精度を改善するために、単独で、又はウォッチ本体13404の1つ以上のアンテナと協力して使用され得る無線位置特定システムを含んでもよい。同様に、無線モジュール13400はまた、デバイスの位置、デバイスの向き、ユーザの活動、ユーザの姿勢、又は他の同様の機能の決定を改善するために、ウォッチ本体13404に組み込まれた1つ以上の同様のセンサと協調して動作することができる、1つ以上の加速度計、ジャイロセンサ、磁力計、又は他のセンサを含んでもよい。無線モジュール13400に含まれ得る様々なハードウェア要素の例が、図144に関して以下に記載される。
図134Bに示されたように、無線モジュール13400は、バンド13402の穴又は開口部13403内に配置される。図134Bに示されたように、無線モジュール13400は、下側ハウジング13424に結合された上側ハウジング13422によって画定されたエンクロージャ13420を含む。エンクロージャ13420は、回路アセンブリ13426、及び回路アセンブリ13426に動作可能に結合されたバッテリ13428を取り囲む。様々な構成要素は、他の無線タグ実施形態に関して本明細書に記載された構成要素と同様であってもよい。冗長性を低減し、明瞭性を改善するために、様々な共有構成要素の冗長な説明は省略される。
図134Cは、図134Aの断面134C-134Cに沿って取られた無線モジュール13400の例示的な断面図を描写する。図134Cに示されたように、無線モジュールは、一対のフランジによってバンド13402の開口部13403内に保持される。上側フランジ13440は上側ハウジング13422の周辺に沿って画定されており、下側フランジは下側ハウジング13424の周辺に沿って同様に画定される。バンド13402の一部分は、上側フランジ13440と下側フランジ13442との間に閉じ込められ、それにより、無線モジュール13400がバンド13402の開口部13403内に保持される。図134Cに示されたように、バンド13402の開口部13403は、バンド13402の輪郭内でそれぞれのフランジ13440、13442を入れ子にするのを助けるために、いずれかの側面にカウンタボアを含んでもよい。いくつかの実装形態では、下側ハウジング13424によって画定された底面は、バンド13402の表面と実質的に位置合わせされるか、又は同一平面上にあり、これにより、ウォッチ13405が装着されているときにユーザによる無線モジュール13400の触知認知が低減する可能性がある。本例では、上側ハウジング13422によって画定された外面は、無線モジュール13400の周辺に沿ってバンド13402の外面と位置合わせされるが、周辺部によって包囲された中心部分又は中央部分に沿ってバンド13402の外面を突き出るか、又は盛り上げる。これにより、ユーザが、タッチにより、又は最小限の視覚的キューで無線モジュール13400のボタンを見つけることが可能になってもよい。バンド13402は、例えば、シリコーン、フルオロポリマー、ナイロン、又は別のタイプのポリマー材料を含む、様々な材料のうちのいずれか1つから形成されてもよい。場合によっては、上側ハウジング13422又は下側ハウジング13424のうちの1つ又は両方は、均一な外観及び/又は触知感を実現するために、バンド13402の材料と共通する1つ以上の材料を含んでもよい。
下側ハウジング13424及び上側ハウジング13422は、本明細書に記載された他の無線タグ実施形態と同様の材料から形成されてもよい。詳細には、下側ハウジング13424は、金属、ポリマー、及び/又は合成材料から形成されてもよく、上側ハウジング13422のそれぞれの嵌合機構に係合する1つ以上の掛け金又は留め金を含んでもよい。場合によっては、下側ハウジング13424は、バッテリ13428又は他の内部構成要素を交換するために、ユーザによって取り外し可能であるように構成される。様々な取り外し可能なドア及びハウジング構成要素は、本明細書の他の実施形態に関して記載され、冗長性を低減するためにこの例に関しては繰り返さない。
図134Cに示されたように、無線モジュール13400は、エンクロージャ13420の外部に沿って指圧で作動され得る電気機械スイッチ13430を含む。この例では、スイッチ13430は、電気コンタクトを閉じるか、又は別の電気的応答を生成するために、外部のプレス又は力に応じて曲がるか、又は折りたたむ、圧縮可能な触知ドームである。圧縮可能な触知ドームは、本明細書では「触知ドームスイッチ」と呼ばれる場合もある。場合によっては、容量性タッチセンサ、力センサ、又は他のタイプのセンサは、指の押圧又はタッチを検出するために使用されてもよい。本明細書の他の実施形態に関して前述されたように、上側ハウジング13422は、指によるタッチ又は押圧に応じて局所的に偏向又は変位するように構成されてもよい。詳細には、上側ハウジング13422の外側部分は、中間部分又は中央部分がタッチ又は押圧に応じて偏向又は変位することを可能にするために、柔軟な又は可撓性の材料から形成されてもよい。上側ハウジングの部分は、タッチに応じて上側ハウジングの変形を可能にするシリコーン材料、合成ゴム、又は他の柔軟材料から形成されてもよい。場合によっては、上側ハウジング13422の動き及び/又はスイッチ13430の圧縮可能な触知ドームの動きは、スイッチ13430が作動されたことを示す触覚出力又は触知出力を提供する。触覚出力又は触知出力は、クリック又は他の同様の触知応答であってもよい。場合によっては、無線モジュール13400は、タッチ又は押圧に応じて触覚フィードバック又は触知フィードバックを生成する別個の触覚デバイスを含む。
このようにして、無線モジュール13400は、ウォッチ13405のリモートボタン又は追加の入力デバイスとして機能することができる。前述されたように、ウォッチ本体13404は、スイッチ13430の作動に応答し、上述された機能のうちの1つ以上を実行することができる。無線モジュール13400の使用に対する1つの利点は、追加のボタン又は入力デバイスのための限定されたエリアを有することができるウォッチ本体13404に、追加のボタン又は入力デバイスが追加され得ることである。上述されたように、無線モジュール13400はまた、ウォッチ本体13404の位置及び/若しくは向きを決定するのを助け、かつ/又はユーザの活動若しくは位置を決定するのを助けるために使用され得る1つ以上の電子センサを含んでもよい。
無線モジュール13400によって有効化される追加の機能は、ウォッチ本体13404のハードウェアを実質的に修正又は変更する必要なく提供することができる。図134A~図134Cの実施形態では、無線モジュール13400は、ウォッチ本体13404への導電性電気接続を含まず、代わりに、無線通信リンクによってウォッチ本体13404に電気的に結合される。これにより、ウォッチ本体13404に取り付けられたバンドを単に交換することにより、無線モジュール13400の機能が追加又は除去されることが可能になる。
場合によっては、バンドは、追加のユーザ入力デバイス及び/又はセンサを提供するために、複数の無線モジュールを含んでもよい。図134A~図134Bに描写されたように、ウォッチ13405は、バンド13402の異なる領域に沿って位置する複数の無線モジュール13400、13401を含んでもよい。追加の無線モジュール13401は、実質的に同様の方式で動作することができ、無線モジュール13400に関して本明細書に記載されたものと同様の要素及び構成要素を含んでもよい。いくつかの実装形態では、無線モジュール13400及び13401は、異なる方式で構成されるか、又は異なるハードウェア構成を有する。2つの無線モジュール13400、13401のみが図134A~図134Bに描写されているが、他の実装形態は3つ以上のモジュールを含んでもよい。場合によっては、3つ以上のモジュールのアレイがバンド13402の長さに沿って配置されてもよく、各モジュールは、無線モジュール13400に関して本明細書に記載された機能の少なくともいくつかを使用して動作するように構成される。
図134Cに示されたように、無線モジュール13400は、ウォッチ本体13404から電気的に絶縁され、電源用の別個のバッテリ13428を含む。バッテリ13428は、外部電源によって交換可能及び/又は充電可能であってもよい。現在の実装形態では、無線モジュール13400は、別個の充電ドック又は充電デバイス内の外部充電コイルから無線で電力を受信するように構成され得る無線充電コイル13436を含む。前述されたように、外部充電コイルは、無線モジュール13400に(無線)電力を供給し、バッテリ13428を充電するために使用され得る充電コイル13436内の電流を誘導する電磁場を生成するように構成されてもよい。
図134Cに示されたように、無線モジュール13400はまた、外部充電デバイスに対して無線モジュール13400を固定又は配置するために使用され得る1つ以上の磁気要素13432を含んでもよく、外部充電デバイスはまた、無線モジュール13400が外部充電デバイスにドッキングされている間に磁気要素13432と磁気的に結合するように構成された嵌合磁気要素を含んでもよい。場合によっては、上側ハウジング13422の突起形状又は凸状輪郭はまた、外部充電デバイスに対する無線モジュール13400を見つけるのを助けることができる。いくつかの実施形態では、外部充電デバイスは、共通ドックエンクロージャ又はハウジングによって収容又は取り囲まれ得る、無線モジュール13400とウォッチ本体13404の両方のための外部無線充電コイルを含む共通ドック内で、無線モジュール13400とウォッチ本体13404の両方を無線で充電するように構成される。
図134B~図134Cに示されたように、無線モジュールは、バッテリ13428及びスイッチ13430に動作可能に結合された回路アセンブリ13426を含む。回路アセンブリ13426は、アンテナに動作可能に結合されるか、又はアンテナを含む無線通信回路(無線回路)を含む。前述されたように、無線通信回路は、ウォッチ本体13404との無線通信リンクを確立及び維持するように構成されてもよい。無線通信リンクは、例えば、Bluetooth、BLE(登録商標)、WiFi、又は別のプロトコルを含む、確立された無線通信プロトコルに従って行われてもよい。無線通信リンクは、無線モジュール13400及びバンド13402がウォッチ本体13404に取り付けられたという判定に基づいて自動的に確立されてもよい。
無線通信回路はまた、同じプロトコル又は別の別個のプロトコルを使用して外部デバイスと通信するように構成されてもよい。本明細書に記載された他の無線位置特定可能タグに関して前述されたように、無線モジュール13400は、無線モジュール13400を見つける(したがって、ベースデバイスであるウォッチ13405又はウォッチ本体13404も見つける)ために使用され得る無線通信回路を有することができる。場合によっては、無線通信回路は、デバイスのメッシュネットワーク又はアドホックネットワークの一部として使用され得る位置データを生成又は中継するように構成されてもよい。他の無線位置特定可能タグ実施形態に関して上述されたものと同様に、無線モジュール13400は、デジタル鍵又は他の認証技法を使用して、自分自身又は別のデバイスに関する位置情報を安全に送信するために使用されてもよい。そのため、無線位置特定可能タグの機能は、本明細書に記載されたように、無線モジュール13400をデバイスのアクセサリに組み込むことによってデバイスに追加されてもよい。無線モジュール13400は、別個の電源(バッテリ13428)及び回路アセンブリ13426を含むので、無線モジュール13400は、本明細書に記載された技法のうちの1つ以上を使用してベースデバイス又はホストデバイス(例えば、ウォッチ13405又はウォッチ本体13404)を見つけるためにも使用されている間に、ベースデバイス又はホストデバイスから独立して動作することができる。
前述されたように、回路アセンブリ13426はまた、限定することなく、加速度計、ジャイロセンサ、磁力計、GPSセンサ、又は無線モジュール13400の位置、向き、及び/若しくは動きを追跡するために使用され得る他の同様のタイプのセンサを含む、1つ以上のセンサを含んでもよい。回路アセンブリ13426はまた、オーディオ出力を生成するため、及び/又はオーディオ入力を受信するためのマイクロフォン、スピーカ、又は他のオーディオ構成要素を含んでもよい。いくつかの例では、回路アセンブリ13426はまた、UWB、飛行時間、又は他の同様の技法を使用して無線通信及び/又は位置特定に使用され得る1つ以上のアンテナを含む。回路アセンブリ13426はまた、命令、ソフトウェア、ファームウェア、コード、又は他のコンピュータ実行可能命令を実行するように構成された1つ以上のプロセッサ又は処理ユニットを含んでもよい。
回路アセンブリ13426はまた、無線モジュール13400に近接する別のデバイスに無線結合するための近距離無線通信(NFC)回路及びアンテナを含んでもよい。場合によっては、NFCアンテナは、無線充電コイル13436と一体化される。場合によっては、NFCアンテナは、回路アセンブリ13426と電気的及び/又は構造的に結合された別個の要素又は構成要素である。場合によっては、NFCアンテナは、回路アセンブリ13426上に形成されるか、又はさもなければ回路アセンブリ13426の中に統合される。
無線モジュール13400はまた、ディスプレイ素子及び/又は他の視覚出力デバイスを含んでもよい。ディスプレイ素子は、セグメント化されたディスプレイ、LCD、OLED、又は他のタイプのディスプレイ素子を含んでもよい。場合によっては、回路アセンブリ13426は、無線モジュール13400の表面に沿って視覚出力を提供することができる1つ以上のLED又は他の視覚出力デバイスを含む。無線モジュール13400は、ディスプレイ素子及び/又は別の視覚出力デバイスの視覚出力を可能にする1つ以上のカバー、ライトガイド、ライトパイプ、又は他の要素を含んでもよい。
図134A~図134Cに示されたように、無線モジュール13400は、ウォッチ13405のバンド13402に組み込まれる。しかしながら、無線モジュール13400はまた、ウォッチとペアリングされ得る別のアクセサリ又はデバイスに組み込まれてもよい。アクセサリ又はデバイスは、サードパーティによって製造されてもよく、機能の特定のセットを提供するように構成された追加の電子構成要素を含んでもよい。無線モジュール13400は、サードパーティ又は外部デバイスとベースデバイス(ウォッチ本体13404)との間の無線接続又はブリッジとして機能することができる。サードパーティ又は外部デバイスは、高度プログラミングインターフェース(API)又は他の通信プロトコルを使用して、無線モジュール13400に信号及び/又はデータを送信するように構成されてもよい。無線モジュール13400に送信された信号及び/又はデータは、次いで、無線モジュール13400とベースデバイス(ウォッチ本体13404)との間に確立された無線通信リンクを使用して、ベースデバイス(ウォッチ本体13404)に渡されてもよい。デバイス間の仲介者として無線モジュール13400を使用することにより、アクセサリ、サードパーティデバイス、又は他の外部デバイスが、無線モジュール13400との1つの均一なインターフェースを確立することが可能になる。次いで、無線モジュール13400は、アクセサリ、サードパーティデバイス、又は他の外部デバイスを再プログラム又は再構成する必要なく、広範な又は様々なベースデバイスと協働するように適合されてもよい。例えば、アクセサリは、無線モジュール(例えば、無線モジュール13400)を使用して、第1のベースデバイス(例えば、ウォッチ本体13404)に信号及び/又はデータをアクセス又は提供することができ、また、無線モジュール13400と同様のAPI又は他のプロトコルを有する別の無線モジュールを使用して、第2のベースデバイス(例えば、電話又はタブレット)にアクセスすることができる。
1つの例示的な実装形態は、心拍数のようなユーザの生物学的機能又はバイオメトリックを追跡及び監視するために、ユーザに装着されるか又はさもなければ結合され得る別個の心拍数モニタの統合を伴ってもよい。心拍数モニタは、(無線モジュール13400と同様の)無線モジュールと無線でインターフェースするように適合又は構成されている、センサ、プロセッサ、及び無線通信システムを含んでもよい。この例の目的のために、心拍数モニタは、アクセサリ、サードパーティデバイス、又は外部デバイスとして特徴付けられてもよく、測定されたバイオメトリック(例えば、心拍数)に対応する信号又はデータを生成することができる。信号又はデータ(第1の信号又は第1のデータ)は、(第1のプロトコル又はAPIのセットを実行することができる)第1の無線通信リンクを使用して、心拍数モニタから無線モジュールに送信されてもよい。次いで、無線モジュールは、(第2のプロトコル又はAPIのセットを実行することができる)第2の無線通信リンクを使用して、(第1の信号又は第1のデータに基づく)第2の信号又は第2のデータをベースデバイスに中継することができる。ベースデバイスは、健康監視ソフトウェアプログラム又はグラフィカルユーザインターフェースの一部として、バイオデータの測定に関係する情報を表示することができる。同様に、無線モジュールは、測定を開始するコマンド、測定を停止するコマンド、指定された電力状態に入るコマンド、又は他のタイプのコマンド若しくは信号を含んでもよい、ベースデバイスからの信号又はデータを心拍数モニタに渡すために使用されてもよい。無線モジュールを使用して、心拍数モニタは、無線インターフェース又はプロトコルを実質的に変更する必要なく、それぞれの無線モジュールを介して様々なベースデバイス(例えば、ウォッチ、モバイル電話、タブレットコンピューティングシステム)とインターフェースすることができる。結果として、適切に結合された無線モジュールを有する任意のベースデバイスは、心拍数モニタと共に使用されてもよい。本明細書に記載されたように、無線モジュールを使用してベースデバイスと様々な外部デバイスを結合するために、同様の方式が使用されてもよい。例示的な外部デバイスとしては、限定することなく、無線スピーカ、無線ヘッドセット、バーコードスキャナ、ナビゲーションシステム、自動車、ホームセキュリティシステム、ドアベルシステム、サーモスタット、電化製品、ホームオートメーションシステムなどが挙げられる。
図135A~図135Cは、デバイスのアクセサリと一体化された無線タグ又は無線モジュールの別の例を描写する。より具体的には、図135A~図135Cは、ウォッチ13504のウォッチバンド13502と一体化された、無線モジュール13500とも呼ばれる無線タグの別の例を描写する。前の例と同様に、ウォッチ13504はバンド13502とは別々に参照される。しかしながら、ウォッチ13504はまた、バンド13502、及び場合によっては無線モジュール13500を含むものとして記載されてもよい。本明細書ではベースデバイスとも呼ばれる、スマートウォッチ又は単にウォッチ13504は、グラフィカル出力を生成するためのディスプレイ13506と、例えば、プロセッサ、無線通信モジュール、入力デバイス、バッテリ、1つ以上のセンサ、及び他の電子構成要素を含む様々な内部構成要素とを含む。ディスプレイ13506は、上述されたディスプレイ13406と同様であってもよく、1つ以上のディスプレイ素子、タッチセンサ、力センサ、及び他の同様の要素を含んでもよい。ウォッチ13504はまた、図135Aに描写されたボタン13508によって表される1つ以上のボタン、ダイヤル、クラウン、又は他の入力デバイスを含んでもよい。ウォッチ13504は例示的なベースデバイスであり、図135A~図135Cに明示的に描写されていない様々な構成要素を含んでもよい。
無線モジュール13500は、図134A~図134Cに関して上述された方式と同様の方式で、ウォッチ13504に無線でペアリング又は接続するように構成されてもよい。上述された前の例と同様に、無線モジュール13500は、ウォッチ13504のハードウェアを実質的に修正又は変更することなく、ウォッチ13504の機能を強化するために使用されてもよい。無線モジュール13500は、上述された無線モジュール13400と実質的に同様の方式で動作することができる。共有の機構及び機能の説明は、冗長性を低減するために説明から省略される。
無線モジュール13500は、無線モジュール13400に関して上述されたものと同じ構成要素及び機能要素のうちの多くを含む。無線モジュール13500に含まれ得る様々なハードウェア要素の例が、図144に関して以下に記載される。しかしながら、図135Bに示されたように、無線モジュール13500は、フレキシブル回路13532によって回路アセンブリ13526に動作可能かつ電気的に結合され得るリモートスイッチ13530を提供する。フレキシブル回路13532は、バンド13502の通常の使用で確実に屈曲又は湾曲することができてもよい誘電材料上に形成された導電トレースのアレイを含んでもよい。本例は単一のスイッチ13530を描写しているが、代替の実施形態は、バンド13502の長さに沿って配置され得る複数のスイッチを含んでもよい。
無線モジュール13500の他の要素からスイッチ13530を切り離すことにより、無線モジュール13500の主要な構成要素を実質的に変更することなく、機能が拡張されてもよい。これにより、特定の使用事例又は機能に適合された特殊な又は専用のボタンを有する様々なウォッチバンド構成が可能になってよい。例えば、無線モジュール13500は、スポーツバンドと一体化されてもよく、複数のスイッチ又はボタンを含んでもよく、各スイッチ又はボタンは、ストップウォッチ機能、フィットネス追跡機能、又は他の同様のスポーツ関連機能専用である。更なる例として、無線モジュール13500は、水中での使用に、又は水泳中の使用に適合されてもよい。水の存在により、タッチスクリーンディスプレイ13506のタッチ機能は、確実に動作することができず、又はそこでは手袋が容量性タッチセンサの動作を妨げる場合がある。デバイスが濡れているとき、又は容量性タッチセンサが動作可能でないときの使用を可能にするために、ウォッチ13504のキー機能又はキー動作は、無線モジュール13500の1つ以上のスイッチにマッピングされてもよい。
図135Bに示されたように、回路アセンブリ13526は、無線モジュール13500のエンクロージャ13520を一緒に画定する構成要素のセットを使用して取り囲まれ及び封止されてもよい。具体的には、エンクロージャ13520は、無線モジュール13500の外面又は上面を画定する上側ハウジング13522を含む。この例では、上側ハウジング13522は、バンド13502の留め金又は締め具として使用され得る突起13523又は他の同様の機構を含む。突起13523は、バンド13502をユーザに固定する留め金又は固定締め具を形成するために、バンド13502のストラップ内の対応する穴に挿入され、それによって保持されるように構成されてよい。この例では、突起13523は上側ハウジング13522と一体形成されており、ユーザの手首の周りにバンド13502を固定するために、バンド13502のストラップ又は他の要素内の穴と係合するように構成された、突起13523の端部にある留め金又は突出物を含む。エンクロージャはまた、無線モジュール13500の内面又は下面を画定する下側ハウジング13524を含む。下側ハウジング13524は、バッテリ13528の交換又は修理を可能にするために取り外し可能であってもよい。Oリング13562又は他のタイプのシールは、下側ハウジング13524とエンクロージャ13520の残りの部分との間に防水又は耐水のシールを形成するために使用されてもよい。
エンクロージャ13520はまた、上側ハウジング13522と下側ハウジング13524との間に配置された中央リング13550を含む。中央リング13550は、回路アセンブリ13526を取り付けるために使用されてもよく、無線モジュール13500をバンド13502に固定するのを助けることができる。図135Bに示されたように、エンクロージャ13520は、中央リング13550と下側ハウジング13524及び上側ハウジング13522それぞれとの間にシールを形成する接着リング13564、13566を含んでもよい。場合によっては、接着リング13564、13566は、熱活性化接着剤層、感圧接着剤層、又は別のタイプの接着剤層若しくはシールから形成される。いくつかの実装形態では、中央リング13550は、下側ハウジング13524及び上側ハウジング13522のいずれか又は両方と係合するように構成されたねじ付き機構を含む。
図135Cは、図135Aの断面135C-135Cに沿った無線モジュール13500の例示的な断面図を描写する。図135Cに示されたように、無線モジュール13500は、保持リング13552によってバンド13502内に保持される。保持リング13552は、バンド13502の開口部内の溝に挿入されるポリマー又は金属の材料から形成されてもよい。場合によっては、バンド13502は保持リング13552の周りに成形される。他の場合には、保持リング13552は、バンド13502が成形された、又はさもなければ形成された後に、溝の中に取り付けられる。図135Cに示されたように、無線モジュールのエンクロージャ13520は、上側ハウジング13522及び中央リング13550の中に形成された上側フランジ13540によって保持リング13552と係合する。下側ハウジング13524はまた、中央リング13550の表面に対して着座又は接触するように構成された下側フランジ13542を含む。
図135Cはまた、バンド13502の外面又は外側面を画定する、膜、カバー層、又は外層13503の下方に配置されたスイッチ13530の断面図を示す。外層13503は、バンド13502の主ストラップと同様の材料から形成されてもよい。場合によっては、外層13503は、シリコーン、フルオロポリマー、ナイロン、又は別のタイプのポリマー材料から形成される。前の例と同様に、スイッチは、矢印によって示されたように、加えられた力又はタッチに応じて、閉鎖されるか、又はさもなければ電気的応答を提供する電気スイッチを形成する触知ドームを含んでもよい。(「触知ドームスイッチ」とも呼ばれる)スイッチ13530の触知ドームは、スイッチ13530を回路アセンブリ13526に動作可能かつ電気的に結合するフレキシブル回路13532の表面に取り付けられてもよい。
本明細書に記載されたように、無線タグは様々な用途に有用であり得る。図136A~図136C、図137A~図137B、図138A~図138B、及び図139に関して以下に記載されるように、無線タグのアレイは、ユーザの姿勢を追跡及び/又は監視するために使用されてもよい。一般に、悪い姿勢は、慢性腰痛及び他の筋骨格の問題に対する主要原因であり得る。3分の2もの成人は、自分の人生のある時点で腰痛を経験し、正しくない姿勢は重大な原因となり得る。腰痛はまた、職場関連障害の重大な原因であり得、生産性及び生活の質の低下をもたらす場合がある。しかしながら、腰痛及び他の筋骨格の問題は、一貫した姿勢監視及び姿勢矯正によって改善又は防止され得る。図136A~図136C、図137A~図137B、図138A~図138B、及び図139に関して以下に記載されるように、無線タグは、ユーザの身体に沿って戦略的に配置され、潜在的に問題となる姿勢問題を監視及び矯正して慢性的な肉体の病気を回避するのを助けるために使用されてもよい。
(本明細書では「無線タグ」又は単に「タグ」とも呼ばれる)無線位置特定可能タグのアレイは、ユーザの姿勢を追跡及び監視するために、ユーザの身体に沿った様々な領域に対して配置又は固定されてもよい。図136Aに示されたように、姿勢監視システム13601は、ユーザの背中の様々な位置に沿って配置された無線タグのアレイ13600a~13600fを含んでもよい。前述されたように、例えば、飛行時間(ToF)、到着角度(AoA)、到着時間差(TDOA)、受信信号強度インジケーション(RSSI)、三角測量、合成開口、及び/又は任意の他の同様の技法を含む無線位置追跡技法を使用して、別のデバイスに対する無線タグの位置が決定されてもよい。無線タグは、別の外部デバイス又は無線タグに対する相対位置又は相対距離を決定するために使用されてもよい。無線タグは、いくつかの実装形態では、無線タグと一体化されるか、又は別個のデバイスと一体化されるかのいずれかである全地球測位システム(GPS)又は他の測位システムを使用することにより、絶対位置又は絶対場所を決定するために使用されてもよい。
図136Aに示されたように、姿勢監視システム13601は、電子デバイス13610と、ユーザ13605に直接取り付けられるか、衣類に組み込まれるか、又はさもなければユーザの身体に沿った様々な位置でユーザ13605に結合されるかのいずれかである無線タグのアレイ13600a~13600fとを含んでもよい。電子デバイス13610は、携帯電話、ポータブルコンピュータ、タブレットコンピュータ、ポータブル音楽プレーヤ、又は他のポータブル電子デバイスであってもよい。電子デバイス13610はまた、ユーザに取り付けられてもよく、ウォッチ、スマートウォッチ、手首に装着された健康監視デバイス、又は他のタイプのウェアラブル電子デバイスであってもよい。電子デバイス13610はまた、ノートブック又はラップトップのコンピュータシステム、デスクトップコンピュータシステム、健康監視デバイス、又は他のタイプのデバイスであってもよい。電子デバイス14300の例は、電子デバイス13610について本明細書では繰り返さない完全な説明が、図143に関して以下に記載される。場合によっては、電子デバイス13610は、部屋又は位置に固定された電荷製品又は他のデバイスである。図136Aの例示的なシステム13601では、ただ1つの電子デバイス13610が描写されているが、他の実装形態又はシステムは、複数の電子デバイスを含んでもよく、それらは、姿勢追跡システムの精度及び/又は信頼度を向上させることができる。
図136Aに示されたように、各無線タグ13600a~13600fは、ユーザ13605の身体に沿って異なる位置に配置される。具体的には、無線タグ13600a及び13600bはユーザ13605の肩領域に沿って配置され、無線タグ13600cはユーザ13605の中背部領域に沿って配置され、無線タグ13600dはユーザ13605の腰領域に沿って配置され、無線タグ13600e及び13600fはユーザ13605の脚(例えば、膝領域)に沿って配置される。無線タグ13600a~13600fの構成及び位置は、例示的な説明として提供され、様々な無線タグの数及び位置は、実装形態に応じて変化してもよい。
無線タグ13600a~13600fの各々は、無線位置特定技法を使用して、他の無線タグ13600a~13600fのうちの1つ以上に対する相対位置を決定するように構成される。一実装形態では、無線タグ13600a~13600fの各々は、それぞれのUWB信号を使用して、本明細書ではベースデバイス、ホストデバイス、又は基準デバイスとも呼ばれる電子デバイス13610に対するそれぞれの無線タグ13600a~13600fの相対位置を決定するように構成される。前述されたように、無線タグ13600a~13600fの各々は、飛行時間(ToF)、到着角度(AoA)、到着時間差(TDOA)、受信信号強度インジケーション(RSSI)、三角測量、合成開口、及び/又は任意の他の同様の技法を使用して、電子デバイス13610に対する相対距離を決定することができ、それらのうちの1つ以上は、UWB無線システムを使用して実行されてもよい。無線タグ13600a~13600fの各々を使用して決定された位置及び/又は場所の情報は、本明細書では(無線)位置特定信号と呼ばれる場合があるように、電子デバイス13610に送信されてもよい。無線位置特定信号は、それぞれの無線タグ13600a~13600fと電子デバイス13610又は別の基準との間の距離に対応する位置データを含んでもよい。場合によっては、無線位置特定信号は、前述の技法のうちの1つ以上を使用して相対距離を測定するために使用されるUWB無線パルスを含む。他の場合には、無線位置特定信号は、タグ又はデバイス間の相対位置又は相対距離を含む位置特定データを含んでもよい。この場合、無線位置特定信号は、相対位置又は相対距離を決定するために使用されるUWBパルスとは異なる無線プロトコルを使用して送信されてもよい。例えば、無線位置特定データは、Bluetooth、WiFi、又は他の無線送信プロトコルを使用して送信されてもよい。
電子デバイス13610は、様々な無線位置特定信号を調整して、無線タグ13600a~13600fの各々の相対位置を決定するように適合されてもよい。いくつかの実装形態では、電子デバイス13610は、GPS信号又は他の絶対位置特定技法を使用して絶対位置を決定することができてもよく、それは、無線タグ13600a~13600fの各々の絶対位置及び/又は相対位置を決定するために使用されてもよい。いくつかの実装形態では、電子デバイス13610の磁力計又は加速度計は、無線タグ13600a~13600fの相対位置及び/又は絶対位置を決定するために使用される。
いくつかの実装形態では、無線タグ13600a~13600fは、外部電子デバイス13610を使用することなく、無線タグ13600a~13600fの各々の間の推定距離を決定するように構成される。例えば、無線タグ13600a~13600fの各々は、無線タグ13600a~13600fのペア間の距離を決定するために、飛行時間又は他の無線測定方式の送信機又は受信機のいずれかとして動作するように構成されてもよい。そのような実施形態では、無線位置特定信号は、1つ以上の他の無線タグ13600a~13600f間の距離の推定値を含んでもよい。場合によっては、無線タグ13600a~13600fの各々は、加速度計、磁力計、又はデバイスの向きを決定するように構成された他の要素を含み、デバイスの向きは、無線タグ13600a~13600fの各々の相対位置を決定するために使用されてもよい。場合によっては、加速度計、磁力計、又はデバイスの向きを決定するように構成された他の要素は、胴体又は肩の捻れを含むユーザの身体の位置に関する追加情報を提供する。
いくつかの実装形態では、無線タグ13600a~13600fは、無線タグ13600a~13600fの各々の相対位置を決定するために、ユーザ13605に取り付けられていない他の無線タグのグリッド又はネットワークを使用するように構成されてもよい。また、上記で示唆されたように、無線タグ13600a~13600fは、複数の(外部)電子デバイスを使用して相対位置を決定するように適合されてもよい。例えば、複数のUWB信号を「三角測量」し、無線タグ13600a~13600fの各々の相対位置を決定するために、3つの電子デバイスが使用されてもよい。
ユーザ13605の位置及び/又は姿勢は、無線タグ13600a~13600fの各々の相対位置又は絶対位置を使用して監視されてもよい。図136Bのユーザ13605の位置は、公称又は理想の姿勢位置を表すことができる。図136Bに示されたように、無線タグ13600a~13600fの各々の理想の目標位置は、ここで図136Bに描写された基準面13604によって表される原点又は基準に対して決定されてもよい。この例における基準面13604の位置は、ユーザ13605の肩領域に沿って位置する無線タグ13600a、13600bに対して配置された垂直平面として決定されてもよい。他の無線タグ13600c~13600fの各々の公称位置は、基準平面13604に対する基準オフセット又はデルタに関して指定されてもよい。無線タグ13600a~13600fの各々の基準オフセットは、各ユーザの身体が一意であるので、ユーザごとに決定されてもよく、無線タグ13600a~13600fの公称、通常、又は理想の位置は、筋肉量、身体脂肪含量、及び他の物理的な身体特徴に応じてユーザごとに変化してもよい。例えば、原点、動作範囲、又は他の空間拘束技法に対する局所座標値を含む、無線タグ13600a~13600fの基準又は理想の位置を決定するために、他の技法が使用されてもよい。基準又は理想の位置データは、姿勢測定システム13601が使用するためにコンピュータ可読メモリに記憶されてもよい。
姿勢監視システム13601は、実際の姿勢を測定することによって偏差又は潜在的に問題のある姿勢状態を検出するように構成されてもよく、実際の姿勢は、規則的又は連続的な基準で測定され、電子デバイス13610のグラフィカルユーザインターフェースを介してユーザに提供され得る結果を生成するために使用されてもよい。図136Cは、図136Bの理想の姿勢から逸脱し、また、姿勢監視システム13601によって検出され得る潜在的に問題のある姿勢状態を表すことができる例示的な姿勢を描写する。図136Cに示されたように、無線タグ13600a~13600fの各々の位置は、基準面13604に対して決定されてもよい。特定の無線タグ13600a~13600fの位置オフセットが範囲外にあるか、又は許容閾値を超える場合、システム13601は、ユーザの現在の姿勢に潜在的に問題があると判定するか、又はさもなければユーザの姿勢イベントにフラグを立てることができる。場合によっては、無線タグ13600a~13600fのうちのいくつかの相対位置は、動作範囲又は他の体積制約に関して監視され、基準の動作範囲又は体積制約に違反する偏差はフラグが立てられる。
姿勢監視システム13601は、無線タグのアレイ13600a~13600fのうちの1つ以上から受信された無線位置特定信号を使用して、ユーザの姿勢を検出するように構成されてもよい。図136Cの例では、姿勢監視システム13601は、ユーザの胴体が前方に傾斜しているか、又は傾いてる傾斜姿勢を検出するために使用されてもよい。偏差は、現在の相対位置と公称又は理想の位置との間の比較を使用して決定されてもよい。この例では、現在位置と公称位置との間の比較を使用して決定され得る測定された傾斜面13606は、無線タグ13600a~13600dの位置に基づいて決定されたユーザの姿勢の角度偏差を表すことができる。傾斜面13606は、実装形態に応じて、任意の数の異なる技法を使用して表され得る偏差の量を明示するために提供されるに過ぎない。例えば、傾斜面13606を含む測定された偏差の視覚表現は、別のコンピュータ生成表示を使用して、電子デバイス13610のグラフィカルユーザインターフェースを介してユーザに提供されてもよい。
他の例示的な姿勢は、姿勢監視システム13601によって検出されてもよい。例えば、姿勢監視システム13601は、慢性的な腰痛又は他の健康問題に関連付けられ得る1つ以上の共通の静的姿勢を検出するために使用されてもよい。例示的な静的姿勢としては、ユーザの背部の腰領域がユーザの身体の前方に向かう方向に変位又は歪められた腔背姿勢が挙げられる。他の例示的な静止姿勢としては、理想又は公称の姿勢と比較して、ユーザの腰領域の曲率が真っ直ぐにされるか、又は平らにされた平坦な骨盤が挙げられる。他の例示的な姿勢としては、ユーザの身体の側面からのユーザの背部の位置又は曲率を通して観察され得る、傾斜姿勢、軍人姿勢、丸められた肩姿勢、及び他の同様の姿勢が挙げられる。これらの姿勢は、概して、屈曲メトリックと呼ばれる場合がある。姿勢監視システム13601はまた、様々な姿勢を検出するために使用されてもよく、様々な姿勢は、例えば、高いか又は変位した肩、高いか又は変位した臀部、頭部傾斜、並びに脊柱側彎症及び他の脊椎欠陥を含む脊椎捻りを含む、傾斜又は捻れのメトリックによって特徴付けられてもよい。姿勢監視システム13601はまた、ユーザの歩行、ランニングのストライド、曲げる動き、座わる動き、又は他の非静的なシナリオにおいて明白であり得る、様々な非静的な姿勢欠陥を検出するために使用されてもよい。
ユーザの姿勢は、経時的に監視され、かつ/又は規則的な間隔で測定されてもよい。規則的な間隔が十分に小さい(例えば、約1秒未満である)場合、姿勢測定は、連続的又は実質的に連続的であると特徴付けられてもよい。姿勢測定値は、データログに記憶され、要求されたときに電子デバイス13610のグラフィカルユーザインターフェース上でユーザに結果を表示するために使用されてもよい。場合によっては、一連の又は一組の身体測定値は、アバター又は他のコンピュータ生成モデルのアニメーションを計算するために使用される。計算されたアバター又は他のコンピュータ生成モデルは、電子デバイス13610のディスプレイ上に表示されてもよい。
場合によっては、ユーザ13605が静止位置にあるという判定に応じて、身体位置又は姿勢測定値が記録される。静止位置は、直立静止位置、座位静止位置、腹臥静止位置、又は他の静止位置に対応してもよい。この判定は、無線位置特定信号(例えば、UWBビーコン信号)、動き検知システム、加速度計、磁力計、又は他のセンサ及び検知システムを使用して行われてもよい。ユーザ13605が閾値時間を超える間(例えば、約1秒超)静止したままである場合、システム13601は、ユーザの位置が少なくとも瞬間的に静止しており、姿勢測定値又は位置測定値が決定され、ログに記憶されてもよいと判定することができる。場合によっては、位置センサ、特に脚センサ13600e及び13600fのうちの1つ以上は、ユーザ13605が静止位置にあるかどうかを判定するために使用され、それは姿勢測定をトリガするために使用されてもよい。場合によっては、複数の姿勢測定が行われ、時間平均又は合成の姿勢測定値が決定される。
いくつかの実装形態では、ユーザの位置又は姿勢は、姿勢監視システム13601によって最低4時間監視される。場合によっては、ユーザの姿勢は、姿勢監視システム13601によって最低8時間監視される。場合によっては、ユーザの姿勢は、姿勢監視システム13601によって約24時間監視される。場合によっては、ユーザの姿勢は、姿勢監視システム13601によって、1週間を含むそれ以下の複数日の間監視される。場合によっては、ユーザの姿勢は、姿勢監視システム13601によって、1週間より長い間監視される。ユーザの姿勢は、連続的に、又はユーザが静的姿勢にあると予測される期間中監視されてもよい。静的姿勢は静的状態に対応することができ、静的状態は、立っている、座っている、うつぶせの、眠っている、又は他のユーザ位置に対応することができる。
いくつかの実装形態では、姿勢測定システム13601は、ユーザ13605から入力を受信するように構成され、入力はユーザ13605による痛み又は不快感の時期を示すために使用されてもよい。場合によっては、ユーザの痛み又は不快感に関連付けられたイベント又は時間期間は、姿勢測定をトリガするか、又は(連続的若しくは規則的な間隔基準で)すでに取られた姿勢測定値にフラグを立てるために使用される。痛み又は不快感のイベントに関連付けられた間隔中に取られた姿勢測定値は、ユーザ又は医療従事者に表示され、潜在的に問題となる姿勢状態を識別するために使用されてもよい。
姿勢測定システム13601は、いくつかの異なる姿勢状態を決定するために使用されてもよい。図137A及び図137Bに示されたように、無線タグ13700a及び13700bを使用して、ツイスト状態が測定されてもよい。場合によっては、ツイスト状態は、無線タグ13700a及び13700bと他の無線タグ(例えば、13600c~13600f、電子デバイス13610、又は図136A~図136Cの他のデバイス)との間の相対測定値を使用して決定される。前述されたように、無線タグ13700a及び13700bはまた、加速度計、磁力計、又は他のセンサのような方位検出センサを含んでもよく、それらは、それぞれの無線タグ13700a、13700bの相対角度位置を測定するために使用され、肩捻り測定値を決定するために使用されてもよい。
図137A及び図137Bに描写された肩捻れが説明のための例として提供されるが、他の例示的な測定値はまた、姿勢測定システム(例えば、図136A~図136Cの13601)を使用して決定されてもよい。測定値は、様々な姿勢又は脊柱の特性を含んでもよく、それらは、概して、回転自由度:ユーザの脊柱の長さに沿ってほぼ延在する垂直軸又は長手方向軸の周りの回転量に対応する捻れ、ユーザの胸部から背部まで延在する軸の周りの回転量に対応する傾斜、及びユーザの一方の側から他方の側まで延在する軸の周りの回転量に対応する屈曲部として測定されてもよい。例として、姿勢測定システム13601は、首の捻れ、上背部の捻れ、下背部の捻れ、臀部の捻れ、及び他の同様の測定値を測定するように適合されてもよい。姿勢測定システム13601は、例えば、首の傾き、上背部の傾き、下背部の傾き、及び他の同様の測定値を含む、様々な傾斜状態を測定するように適合されてもよい。姿勢測定システム13601はまた、例えば、首の曲り、上背部の曲り、下背部の曲り、及び他の同様の測定値を含む、様々な屈曲状態を測定するように適合されてもよい。
無線タグの数及び位置は、実装形態に応じて異なってもよい。図138Aは、5つの無線タグを使用する無線タグ13800a~13800eの1つの代替配置を描写する。図138Aに示されたように、姿勢測定システム13801は、ユーザ13805の肩領域に沿って配置された一対の無線タグ13800a及び13800bと、ユーザ13805の中背部領域に沿って配置された無線タグ13800dと、ユーザ13805の腰領域に沿って配置された無線タグ13800eとを含む。図138Aに示されたように、姿勢測定システム13801はまた、ユーザ13805の頭部に沿って配置された無線タグ13800cを含む。無線タグ13800cは、場合によっては、ユーザ13805によって装着されたヘッドセット、眼鏡、又は他のヘッドマウントデバイス若しくは物品と一体化されてもよい。
図138Aに描写された無線タグ13800a~13800eの構成は、ユーザの姿勢の様々な特性を検出するために使用されてもよい。例えば、無線タグ13800a~13800eは、首の傾斜、首の屈曲、上背部傾斜、上背部屈曲、下背部傾斜、及び下背部屈曲を検出するために使用されてもよい。肩の下がり、肩の捻れ、及び他の身体測定値を含む、ユーザの姿勢の他の特性又は測定値はまた、図138Aに描写された無線タグ13800a~13800eを使用して測定又は監視されてもよい。
図138Bは、4つの無線タグを使用する無線タグ13850a~13850dの1つの代替配置を描写する。図138Bに示されたように、姿勢測定システム13851は、ユーザ13855の肩の間に配置された無線タグ13850bと、ユーザ13855の中背部領域に沿って配置された無線タグ13850cと、ユーザ13855の腰領域に沿って配置された無線タグ13850dとを含む。図138Bに示されたように、姿勢測定システム13851はまた、ユーザ13855の頭部に沿って配置された無線タグ13850aを含む。無線タグ13850aは、場合によっては、ユーザ13855によって装着されたヘッドセット、眼鏡、又は他のヘッドマウントデバイス若しくは物品と一体化されてもよい。
図138Bに示された無線タグ13850a~13850dの構成は、ユーザの姿勢の様々な特性を検出するために使用されてもよい。例えば、無線タグ13850a~13850dは、上背部傾斜、下背部傾斜、及び下背部屈曲を検出するために使用されてもよい。肩の下がり、肩の捻れ、及び他の身体測定値を含む、ユーザの姿勢の他の特性又は測定値はまた、図138Bに描写された無線タグ13850a~13850dを使用して測定又は監視されてもよい。場合によっては、ユーザ13855の頭部に沿って配置された無線タグ13850aは、首の斜き、首の曲り、上背部の曲り、及び他の身体測定値を測定するために使用されてもよい。
本明細書に記載されたように、無線タグのアレイは、ユーザの姿勢を測定及び監視するために使用されてもよい。同様に、無線タグのアレイは、ユーザの身体の様々な位置に配置され、他のユーザ活動を測定及び監視するために使用されてもよい。したがって、上述された姿勢監視システムはまた、より一般的に、位置監視システム又は単に監視システムと呼ばれる場合もある。位置監視システムは、活動タイプを識別するために、ある期間にわたって1つ以上の無線タグ用の位置データを追跡するように構成されてもよい。活動タイプの例としては、例えば、ウェイトリフティング活動、ランニング活動、自転車活動、スポーツ活動(例えば、バスケットボール、フットボール、サッカー)、ヨガ活動、ボート活動、又は他のタイプの身体活動が挙げられる。位置監視システムは、例えば、二頭筋カール、ランニングのステップ若しくはストライド、ウォーキングステップ、野球のスロー、フットボールのスロー、ボートのストローク、又は他のタイプの運動の動きを含む運動の動きを識別するために、ある期間にわたって1つ以上の無線タグ用の位置データを追跡するように構成されてもよい。位置監視システムは、運動の動きの数をカウントするように構成されてもよく、場合によっては、運動の動きの数に少なくとも部分的に基づいて、カロリー消費又は活動レベルを推定するように構成されてもよい。
更なる例として、無線タグのアレイは、使用されるカロリー又は電力出力のような健康メトリックを計算するために使用され得る、運動又はスポーツ活動を監視するために使用されてもよい。無線タグはまた、ランニングのストライド、水泳のストローク、野球のピッチ、ゴルフのスイング、又は他の同様の運動学的な動き、運動の動き、若しくは活動のようなユーザの活動の運動学を監視するために使用されてもよい。いくつかの実装形態では、無線タグのアレイは、運動又はスポーツ活動中の繰返し又は他の動きをカウントするために使用されてもよい。上述されたように、繰返し又は動きのカウントは、燃焼カロリー又は実行された運動の程度のより正確な推定値を決定するために使用されてもよい。無線タグのアレイを使用して実行される動き追跡情報はまた、燃焼カロリーの数又は実行された運動の程度/量の推定値を決定するために、心拍数又は距離推定値のような他の健康監視データと組み合わされてもよい。
様々な無線タグは、様々な技法によってユーザに取り付けられるか、又は結合されてもよい。いくつかの実装形態では、1つ以上の無線タグは、シャツ又はパンツのような衣類に組み込まれる。例えば、無線タグは、特定の位置におけるユーザの身体に対してそれぞれの無線タグを保持するように構成された、衣類の1つ以上のポケット又はパウチに固定されてもよい。これは、監視されているユーザの身体の部分に対する無線タグの独立した動きの量を防止又は削減するために、衣類の何らかの部分が、ユーザの身体に対して緊密に又はぴったりとフィットすることを必要とする場合がある。場合によっては、1つ以上の無線タグは、ユーザの身体部分の周りに延在する弾性のバンド又はラップを使用してユーザに取り付けられる。例えば、1つ以上の無線タグは、ユーザの胴体の周りに延在する伸縮可能又は弾性の材料を含む胴体ラップに組み込まれてもよい。いくつかの実装形態では、1つ以上の無線タグは、接着剤によって、又は運動テープを使用してユーザに直接取り付けられる。
いくつかの実装形態では、1つ以上の無線タグは、ユーザの身体の特定の領域を追跡するように事前にプログラムされるか、又はさもなければ構成される。例えば、無線タグは、ユーザの左肩領域に沿って配置されるように事前にプログラムされるか、又はさもなければ構成されてもよい。同様に、無線タグは、ユーザの中背、腰、脚、腕、頭部、又はユーザの身体の他の領域に沿って配置されるように事前にプログラムされるか、又はさもなければ構成されてもよい。無線タグの事前プログラミング又は構成は、特定の身体位置における無線タグの使用を容易にすることができる、較正又は他のコード化された値のセットを含んでもよい。1つの具体例では、ユーザの肩に沿って配置されるように構成された無線タグは、ユーザの反対側の肩に配置されるように構成された相補的な無線タグに対する相対的な捻れを測定するように適合されてもよい。
図136A~図138Bに関して記載された無線タグは、本明細書に記載された他の無線位置特定可能タグに関して記載されたハードウェア要素及び機能の一部又は全部を含んでもよい。無線タグに含まれ得る様々なハードウェア要素の例が、図144に関して以下に記載される。場合によっては、無線タグは、ユーザの姿勢又は検出された身体位置に関するリアルタイムフィードバックをユーザに提供するように適合されてもよい。例えば、1つ以上の無線タグは、触覚出力、オーディオ出力、視覚出力、又は対象若しくは目標の姿勢若しくは身体位置に対するユーザの順守又は非順守をシグナリングする他の出力を提供するように適合されてもよい。以下により詳細に記載されるように、無線タグはまた、分離されたディスプレイ又はデバイス上に表示され得る、ユーザの検出された身体の姿勢又は位置に対応するアニメーション又はコンピュータ生成モデルを生成するために使用されてもよい。
図139は、本明細書に記載された姿勢測定システムを使用する例示的なプロセス13900を描写する。図139のプロセス13900は、図136A~図136C、図137A~図137B、及び図138A~図138Bに関して上述された姿勢測定システムのうちのいずれか1つを使用して実施されてもよい。プロセス13900は、例えば、モバイル電話、タブレットコンピュータシステム、ウォッチ、ノートブックコンピュータシステム、又はプロセッサ及びコンピュータメモリを有する他のデバイスを含む、システムの電子デバイス上で実施されてもよい。
動作13902において、ユーザの姿勢が検出される。図136Aに関して上述されたように、姿勢監視システムは、ユーザの身体の様々な領域の相対位置を測定するために使用される無線タグのアレイを含んでもよい。位置測定は、UWB又は他の無線測定システムを使用して実施される無線飛行時間測定を使用して実行されてもよい。1つ以上の無線タグの向きも、無線測定システム、加速度計、磁力計、及び/又は別のタイプのセンサを使用して決定されてもよい。無線タグの各々は、別の無線タグ及び/又はモバイル電話、スマートウォッチ、若しくは他のポータブル電子デバイスのような別個の電子デバイスに対する、それぞれのタグの相対位置を決定するために使用され得る無線位置特定信号を送信することができる。いくつかの実装形態では、別個の電子デバイスは、無線タグのセットから無線位置特定信号を受信し、無線位置特定信号は、それぞれの無線タグと電子デバイスとの間の相対距離を示すか、又は測定するために使用される。場合によっては、無線位置特定信号は、2つの無線タグ間の相対距離、又は無線タグと別のデバイス若しくはオブジェクトとの間の相対距離を示すか、又は測定するために使用される。
動作13904において、システムは、測定された姿勢が条件又は基準に違反しているかどうかを判定する。図136B及び図136Cに関して上述されたものと同様に、姿勢監視システムは、理想又は公称の姿勢位置に対するユーザの姿勢の偏差を検出するように構成されてもよい。姿勢監視システムは、基準面又は原点に対する様々な無線タグの相対位置に対応する位置オフセットのセットに対して、偏差を測定又は検出することができる。位置オフセットが閾値又は他の制約を超える場合、位置は、条件又は基準に違反するものとしてフラグを立てられてもよい。姿勢監視システムはまた、動作範囲又は体積制約を使用して偏差を測定又は検出するように適合されてもよい。1つ以上の無線タグが動作範囲又は体積制約を破る場合、位置は、条件又は基準に違反するものとしてフラグを立てられてもよい。
代替の実施形態では、システムは、姿勢状態又は活動状態を決定することができる。例えば、システムは、理想又は公称の姿勢に対して測定されない静的姿勢を決定するために使用されてもよい。静的姿勢は、動作13906においてユーザに報告又は提示され得る姿勢の1つ以上の特性を決定するために分析されてもよい。同様に、システムは、活動又は運動の動きに対応することができる一連の身体位置を監視するために使用されてもよい。例として、システムは、一連の時間間隔で無線タグを使用して取られた一連の位置測定値を使用して、ゴルフのスイング、野球のスイング、テニスのスイング、又は他の同様の運動の動きの間に、肩、腕、及び/又は胴体の動きを監視することができる。他の例として、システムは、ある期間又は時間間隔にわたって無線タグを使用して取られた一連の測定値を使用して、ランニングのストライド又はウォーキングの足取りの間にユーザの臀部及び脚の位置を監視することができる。システムを使用して監視される姿勢及び/又は活動は、動作13906に関して以下に説明されるように、グラフィカル方式でユーザに表示されてもよい。
動作13906において、システムはユーザに姿勢を通知する。前述されたように、偏差又は姿勢イベントの印がユーザに提供されてもよい。一例では、姿勢測定の結果は、グラフィカルユーザインターフェース又は他の同様の技法を介して電子デバイス上に表示される。前述されたように、傾斜面又は他の同様の基準が表示されてもよく、それは、偏差のタイプ及び程度又は規模を示すことができる。場合によっては、ユーザの身体の解剖学的表現が表示され、ユーザの身体の領域のうちの1つ以上が、理想又は公称の姿勢から逸脱していると識別される。グラフィカルユーザインターフェースはまた、問題及び是正処置又は他の診断情報の説明をユーザに表示することができる。
1つの例示的な実施形態では、姿勢監視システムの無線タグを使用して取得された位置情報又は姿勢情報に基づいてアニメーションが生成される。アニメーションは、ユーザのアバター又は他のコンピュータ生成表現を含んでもよい。アバターによってシミュレートされる位置及び/又は動きは、無線タグで追跡されているユーザの位置又は動きに対応することができる。アニメーション又はコンピュータシミュレーションアバターは、ユーザの姿勢での潜在的な問題を診断又は識別するのを助けるために使用されてもよい。無線タグから取得された位置情報はまた、ユーザに提示される他のグラフィカルフィードバック又は情報を生成するために使用されてもよい。一例では、位置情報は、公称又は理想の姿勢からの偏差の量を決定するために使用される。偏差の量は、公称又は理想の姿勢に対してユーザの姿勢が閾値を超えた時間又は偏差の数に対応することができる。場合によっては、偏差又は他の測定メトリックは、ヒストグラム、バーグラフ、チャート、又は他のグラフィカル表現上にグラフィカルに表示される。
同様に、静的姿勢及び/又はユーザ活動は、様々なグラフィカル技法のうちの1つを使用して表示されてもよい。例えば、ユーザの身体のアバター又は他のコンピュータ生成表現は、システムの無線タグを使用して監視される位置及び/又は姿勢に対応する位置に表示されてもよい。同様に、ユーザの身体のアバター又は他の表現のアニメーションは、ある期間又は複数の時間間隔にわたって、無線タグを使用して取り込まれた一連の位置を使用して計算されてもよい。場合によっては、ユーザの活動又は姿勢のアニメーション及び/又は静的表現は、状態を診断し、運動の動きを改善し、ランニングのストライドを診断し、ウォーキングの足取りを診断し、又は他の更なる分析を実行するために使用されてもよい。その上、触覚出力、オーディオ出力、及び/又は視覚出力は、ユーザの姿勢又は位置が目標又は対象の位置又は姿勢を順守していない、かつ/又は順守していると判定されるときに、個々の無線タグによって提供されてもよい。例えば、1つ以上の無線タグは、位置から外れているか、又はさもなければ目標若しくは対象の位置若しくは姿勢の基準若しくは動作範囲に違反するユーザの身体の対応する領域に沿って知覚可能な触覚出力を生成することができ、それは、ユーザがリアルタイムで位置又は姿勢を補正矯正するのを助けることができる。無線タグによって提供される出力は、ユーザにフィードバックを提供するために、別個のディスプレイの代替として、かつ/又は別個のディスプレイと協力して使用されてもよい。
上述されたように、無線位置特定可能タグは、紛失した品目及び/又は置き忘れた品目を発見及び回収するのを助けるために使用されてもよい。例えば、ユーザは、スマートフォン又は他のコンピューティングデバイスを使用して、デバイス位置中継ネットワークを介して無線位置特定可能タグの位置データを要求し受信することができる。これは、無線位置特定可能タグ用の1つの例示的な使用事例に過ぎないが、タグの空間パラメータ(例えば、場所、位置、向き)は、高い精度で決定することができるので、本明細書に記載されたタグ(又はタグのシステム及び/若しくは機構を組み込む任意のデバイス)は、無数の新しい又は改善された位置ベースの機能及び使用事例を可能にすることができる。無線位置特定可能タグのための用途のいくつかの追加例が、本明細書に記載される。これらの使用及び用途は、本明細書に記載されたタグのいずれかによって実行されてもよい。
無線位置特定可能タグ(又はタグを含むか若しくはタグの機能を含む他のデバイス)の位置特定機構を使用して、ユーザは、それらのデバイスに関する地理的及び/又は位置ベースのルールを確立することができてもよい。例えば、ユーザは、(ユーザの財布の中にあってもよい)ユーザのタグ及び電話が閾値距離だけ離れている場合、ユーザは警告されるべきであるというルールを確立することができる。別の例示的なルールは、ユーザの電話が自宅から離れている(例えば、100フィート離れている)間、ユーザのタグがユーザの自宅の近くに留まっている場合、ユーザは警告されるべきであることであってもい。別のタイプの地理的及び/又は位置ベースのルールは、紛失したタグの誤報告を回避するのを助けることができる。例えば、ユーザは、タグが「紛失した」として自分自身を報告しない位置又は地理的エリアを確立することができてもよく、その結果、他のデバイス(例えば、タグの所有者に関連付けられていないデバイス)はタグの位置を報告しない。
地理的及び/又は位置ベースのルールは、タグ自身以外のデバイスによって実行されてもよい。例えば、ユーザのスマートフォン、ラップトップ若しくはデスクトップのコンピュータ、又は他のデバイスは、(それらの各々がタグに取り付けられてもよい)ユーザの鍵及びユーザの財布の位置を監視し、鍵及び財布との間の閾値距離に達したときにユーザに警告することができる。通知は、テキストメッセージ、電子メール、プッシュ通知、(ユーザの電話若しくはウォッチを介する)触覚通知を送信すること、又は任意の他の適切な通知技法を含んでもよい。(タグ間を含む)任意の例示的なデバイス間の距離は、(スマートフォン又はユーザの他のデバイスによって)監視されてもよく、デバイス間の距離が閾値距離を超えた場合(又は任意の他の距離条件が満たされた場合)、ユーザは通知されてもよい。
特に、UWB信号を使用することなどのデバイス位置中継ネットワークによって促進される位置特定技法により、タグ又は他のデバイスの位置が高い精度(例えば、約3フィート未満、約1フィート未満、約3インチ未満、又は更に高い精度)で決定されることが可能になる。したがって、デバイス位置中継ネットワークにより、ユーザが、以前の技法よりも粒度が細かい地理的及び/又は位置ベースのルールを確立することが可能になってよい。例えば、ユーザは、自分の車の鍵が調理台の代わりに引き出しの中に置かれている場合に通知されることを望むルールを確立することができる。他のタイプの高解像度の位置ベースのルール及び測定はまた、改善された位置検出精度の結果として実現可能である。
地理的及び/又は位置ベースのルールは、ユーザの情報のセキュリティを保証するのを助けるために、ユーザによって制御される(かつ/又はユーザが所有する)デバイスによって実行されてもよい。例えば、地理的及び/又は位置ベースのルールセットを評価するためにユーザのタグの位置にアクセスするリモートサーバシステムの代わりに、ユーザの電話は、ユーザのタグの位置報告を受信又はアクセスすることができ、電話は、特定のルールが満たされているときを判定することができる。場合によっては、ユーザは、ユーザの地理的及び/又は位置ベースのルールを個別に又は一括して評価することができる、複数の信頼できるデバイスを有することができる。例えば、ユーザのラップトップコンピュータ、電話、タブレット、デスクトップコンピュータ、ホームオートメーションシステムなどは、すべてユーザのタグの位置報告にアクセス(又はタグから直接受信された信号から少なくとも部分的にタグの位置を決定)し、ルール条件が満たされているときを判定することを認可されてもよい。
これらの例、並びに本明細書に記載された他の例では、タグの空間パラメータは様々な方法で決定されてよい。例えば、場合によっては、デバイス位置中継ネットワーク内の任意のデバイスは(タグの所有者に関連付けられていないデバイスであっても)、タグからの信号を検出し、タグの位置を決定又は推定し、クラウドベースのサービスのサーバに位置報告を送信することができる。タグの所有者は、次いで、いつでもそれらの位置報告にアクセスすることができる。他の場合には、ユーザ自身のデバイスは、ユーザの近くのタグの場所及び/又は位置をリアルタイムで決定することができる。したがって、例えば、ユーザが自分の近くのタグの位置を知ることを望む場合、ユーザは、自分の電話(又は他のデバイス)に近くのタグと直接通信させて、それらの位置、又は少なくとも他のデバイスに対するそれらの位置を決定することができる。タグとの直接通信(例えば、UWBを使用してタグの位置を決定すること)は、位置報告を検索するよりも迅速なリアルタイムの位置情報を提供することができ、すべての位置情報がリモートのクラウドベースのシステムからユーザのデバイスに提供された場合に、より実用的ではないであろう更なる使用事例及び特徴を可能にすることができる。参照を容易にするために、クラウドベースのシステムがアクセスされるかどうかにかかわらず、又はユーザ自身のデバイスのみがローカル通信(例えば、直接のタグツー電話通信)を介してタグの空間パラメータを決定するために使用される場合、これらの技法の両方は、デバイス位置中継ネットワークによって提供されると考えられることが理解されよう。
その高い精度により、デバイス位置中継ネットワークは、タグ間の正確な距離測定を可能にすることができる。例えば、2つのオブジェクトがそれらに結合されたタグを有する場合、デバイス位置中継ネットワークは、(例えば、本明細書に記載されたUWB位置検出技法を使用して)各タグの位置を決定し、タグの絶対位置に基づいてオブジェクト間の距離を決定することができる。2つのオブジェクト間の距離を測定することは、上述されたように、2つのオブジェクト間の相対的な位置又は距離に依存するジオフェンスルールに使用されてもよい。例えば、上されたように、ユーザは、自分の財布及び鍵が10フィートを超えて離れた場合に通知を受信することを望むルールを確立することができる。デバイス位置中継ネットワークは、それらのオブジェクト間の距離を監視し、距離条件が満たされると通知をトリガすることができる。別の例として、ホームオーディオシステムのスピーカは、各々タグ(又はタグの組込み構成要素)を有することができ、デバイス位置中継ネットワークは、タグ間の距離、互いに対するタグの位置、及び/又はタグ(したがってスピーカ)の向きを測定して、ユーザが自分の家庭環境内でスピーカを位置決め及び/又は位置合わせするのを助けることができる。更に別の例として、ユーザは、車両バンパにタグを配置し、ガレージ壁に別のタグを配置することができる。デバイス位置中継ネットワークは、これらのタグ間の距離を決定し、それらが閾値距離内にあるときにユーザに警告する(例えば、ユーザが一貫した安全な位置に自分の車を駐車し、ガレージ壁との衝突を回避することを可能にする)ことができる。上述されたように、タグ間の距離はタグ間通信に基づいて決定されてもよく、タグの向きは、磁力計、加速度計などを使用して決定されてもよい。
タグはまた、ユーザが自分自身の移動経路を追跡するのを助けるために使用されてもよい。例えば、ユーザは、ある環境の周りをハイキング、ウォーキング、又は移動したときにタグをあとに残す可能性がある。デバイス位置中継ネットワークは、ユーザが、(デバイス位置中継ネットワーク内の他のデバイスを介して供給され得る)タグの位置を使用して、自分の経路を再トレースすることを可能にすることができる。例えば、ユーザの電話は、次のタグに到達するためにどの方向に移動するかを示すコンパス様指向性インジケータを表示することができるか、又はそれはタグの位置(及びタグの位置によって画定された任意選択の経路)を示す地図を表示することができる。電話及び他のデバイスは、局所的に(例えば、リモートサーバ又はホストシステムにアクセスすることなく)タグへの方向を決定することができるので、この経路発見技法は、セルラー又は他のネットワークサービスが利用可能でない遠隔位置においても使用することができる。
ユーザによって許可されるとき、タグはまた、捜索救助又は他の緊急対策のために個人の位置を追跡するために使用されてもよい。例えば、スキーヤー、ハイカー、サイクリスト、登山者、又は他の個人は、雪崩、暴風雪、事故などの緊急の場合に個人を見つけることができるように、自分自身にタグを取り付けることができる。レクリエーションの使用を除いても、タグは、救助者又は他の救急隊員が苦境に陥っている個人を見つけるのを助けることができる。例えば、地震、ハリケーン、火災、医療事象、又は他の任意の時間の後に、個人が他者によって容易に見つけられるためにそれは有利であってよく、個人は、デバイス位置中継ネットワークが他のユーザに自分の位置へのアクセス及びレポートを選択的に許可することができる。より詳細には、自分自身又はその近くにタグを有するユーザは、自分の電話(又は他のデバイス)を使用して、自分自身を「支援を必要とする」又は別のそのような指定としてデバイス位置中継ネットワークに報告することができる。これにより、デバイス位置中継ネットワークが、ユーザがより容易に見つけられ、支援され得るように、ユーザのタグの位置を医療従事者、消防士、警察、家族、又は他のサービスプロバイダに報告することが可能になってよい。
場合によっては、ユーザは、自分の位置を公開させる特定のトリガイベントを選択することができる。例えば、個人は、自分自身の位置が30分間隔の間に変化しない場合、個人は「支援を必要とする」としてデバイス位置中継ネットワークに報告されるべきであり、その時点で、ユーザのタグ(又は他のデバイス)の位置報告は、救急隊員又は所定の連絡先にアクセス可能であり得るというルールを確立することができる。そのようなルールは、(例えば、レクリエーション活動中の負傷、落下、嵐又は火災などにより)支援要求を手動で開始することができなかったユーザが、自分の個人位置情報に対する制御も依然として維持しながら、デバイス位置中継ネットワークの位置検出能力を依然として利用することができることを保証するのを助けることができる。
デバイス位置中継ネットワークはまた、1つ以上のタグ又はデバイスを使用して3次元空間をマッピングするのを助けるために使用されてもよい。例えば、ユーザは、自分が日常生活を送る際にタグを携行するか、又は自分の環境の周りに他のデバイス若しくはタグを移動させる(例えば、自分の鍵若しくは電話を様々な面若しくはオブジェクトに配置する)ことができる。デバイス位置中継ネットワークは、タグの位置を確実に監視し、時間とともに、ユーザの自宅又は職場環境の3次元モデルを構築することができる。より詳細には、タグの位置は、ユーザの環境内のテーブル、家具、壁、並びに他の物理オブジェクト及び障害物の位置を予測するために、ユーザのデバイスのうちの1つ以上によって分析されてもよい。例えば、タグがしばしば、地上約3フィートにある位置に静止し、約3フィート×6フィートのエリア内にあることを経時的なタグの位置の地図が示す場合、ユーザのデバイスは、その位置がテーブルに対応することを推論することができる。このようにして、ユーザのデバイスは、1つ以上のタグの位置履歴に基づいてエリアの3次元マップを生成することができる。次いで、この情報は、例えば、ユーザがオブジェクトを見つけるか、障害物を回避するか、又は行動及び/若しくは動きのパターンを識別するのを助けるために使用されてよい。次いで、ユーザが自分の財布を紛失し、デバイス位置中継ネットワークを使用してその発見を助ける場合、ユーザが手動でテーブルの位置を確立していないか、又は入力していなかった場合でも、ユーザは、それが「キッチンテーブル」上にあるかもしれないという自動的に生成された示唆を提供されてもよい。
場合によっては、ユーザは、オブジェクトにタグを接触させ、その位置を特定のオブジェクトと関連付けることにより、自分の環境内の物理オブジェクトの位置を手動で確立することができる。例えば、ユーザは、(例えば、タグ又は別のデバイスに入力を適用することによって)位置学習モードを開始し、次いで、テーブル上にタグを配置することができる。次いで、デバイス位置中継ネットワークは、タグの位置を決定し、ユーザがその位置を(例えば、ユーザの電話又はコンピュータ上のインターフェースを介して)オブジェクト「テーブル」と関連付けることを可能にすることができる。ユーザは、壁、デスク、ドア、ベッド、クローゼット、プール、又は任意の他の適切なオブジェクトなどの他のオブジェクトとの同様の動作を実行することができる。ユーザの環境の地図が生成された場合、それらは、確実に記憶され、ユーザにのみアクセス可能であってよい。例えば、それらは、ユーザ自身のデバイスのうちの1つ以上にローカルに記憶されてもよく、又はそれらは、暗号化されるか、若しくはさもなければ(例えば、クラウドベースのサービスに関連付けられたサーバ上に)リモートに固定され記憶されてもよい。
タグはまた、ユーザが静止オブジェクトを見つけ、それと対話するのを助けるために使用されてもよい。例えば、タグは、緊急出口又はその近くに配置されてもよく、その結果、必要なとき、個人は、自分の電話又は他のデバイスを使用して、(例えば、自分を出口に向かって誘導するために、自分の電話又は他のデバイスのスクリーン上の方向指示矢印を示すことによって)緊急出口を見つけ、そこにナビゲートすることができる。同様に、タグは出口経路に沿って複数の位置に配置されてもよく、その結果、ユーザの電話は、タグを見つけ、出口経路に沿ってユーザを誘導することができる。タグは、それらが関連付けられている物理的な構造又はオブジェクトの識別子などの情報をデバイスに通信することさえできる。例えば、電話又はタブレットがタグと通信してタグの位置を決定するとき、タグは電話又はタブレットに情報を送信することができる。情報としては、例えば、関連付けられたオブジェクトの名前(例えば、火災出口、消火器、除細動器など)、オブジェクトの物理的な位置(例えば、1階、玄関など)などが挙げられてもよい。そのような情報はタグによって記憶されてもよく、位置検出プロセスの一部として他のデバイスに提供されてもよく、又は情報が明示的に要求されているかどうかにかかわらず周期的にブロードキャストされてもよい。
図140は、無線位置特定可能タグに関連付けられたオブジェクトを有する例示的な環境、及びユーザをオブジェクトの位置に向けるユーザインターフェースを提供する例示的なデバイスを示す。例えば、図140は、自動電気除細動器(AED)14002及び消火器14004を有する建物内で使用されるスマートフォンなどの例示的なユーザデバイス14000を示す。AED14002及び消火器14004は、各々それぞれのタグに関連付けられてもよい。例えば、タグは、各オブジェクト又はその近くに取り付けられてもよい。タグは、タグが無期限にバッテリを交換する必要なく給電され得るように、図61Aの搭載基部6108などの搭載基部に取り付けられてもよい。
デバイス14000は、各タグと通信することにより、各オブジェクトの位置を決定することができる。例えば、タグはBluetooth及び/又はUWBの通信プロトコルを使用して信号を送信することができ、デバイス14000は、飛行時間(ToF)、到着角度(AoA)、到着時間差(TDOA)、受信信号強度インジケーション(RSSI)、三角測量、合成開口、及び/又は任意の他の適切な技法などの技法を使用して、デバイス14000に対するタグの位置を決定することができる。タグの検出された位置(及び任意選択で、加速度計、磁力計、ジャイロスコープ、GPSシステムなどの搭載センサからのデバイス14000の空間パラメータ)を使用して、デバイス14000は、タグの方を指す方向インジケータを表示することができる。図140に示されたように、デバイス14000は、タッチスクリーンディスプレイなどのディスプレイ上に、AED14002の方を指す第1の方向インジケータ14008(例えば、矢印)と、消火器の方を指す第2の方向インジケータ14010(例えば、矢印)とを表示する。デバイス14000はまた、上述されたように、タグ自体からデバイス14000に提供されている場合がある、各デバイスの名前(又は他の情報)を表示する。
しかしながら、図140に示されたオブジェクト及びインジケータは単なる例であるが、ユーザを他のオブジェクトにも向けるために、同じか又は同様の技法が使用されてもよい。例えば、博物館は、展示品又はその近くにタグを配置して、訪問者が展示品を見つけるのを助けることができ、店舗は、製品ディスプレイ又はその近くにタグを配置して、ユーザが製品を見つけるか、又は店舗内を見て回るのを助けることができ、あるいは建物は、入口若しくはその近く又は廊下に沿ってタグを配置して、ユーザが建物を見て回るのを助けることができる。これらのタグは、それらが関連付けられた位置又はオブジェクトに関する情報を同様に提供することができる。例えば、モナリザの近くに配置されたタグにより、ユーザの電話が有名な肖像画までの距離及び方向を見つけること、及びユーザの電話に直接肖像画に関する情報を提供することも可能になってもよい。
建物及び他の構造体内のタグもまた、視覚障害がある個人が建物又は構造体を見て回るのを助けるために利用されてもよい。例えば、補助デバイスは、エリア内に配置された様々なタグまでの距離及び/又はその位置を決定し、ユーザがエリアを見て回るのを助けることができる出力をユーザに提供することができる。具体的な一例として、ユーザの身体の補助デバイスは、壁又は他の障害物上の近くのタグと通信して、デバイスと近くのタグとの間の距離を決定することができる。補助デバイスは、ユーザがそれらのエリアを回避するのを助けるために、タグ(又はタグを回避する経路)までの距離及び/又は方向を示す出力をユーザに提供することができる。補助デバイスからの1つの例示的な出力は、デバイスとタグとの間の距離が減少するにつれて増加する周波数を有する微妙な振動であってよい。
タグが障害物又は壁に取り付けられている場合、タグは、デバイス(例えば、補助デバイス、スマートフォン)がユーザに指示するべき位置を示すオフセット情報を記憶することができる。したがって、タグがデバイスにユーザを障害物に向けさせる代わりに、タグは代わりに、デバイスに障害物を回避する位置又は経路にユーザを向けさせる。オフセット情報は、ユーザのデバイスに送信されてもよく、ユーザのデバイスは、次いで、タグの検出された位置、オフセット、及びデバイスの位置に基づいてユーザをどこに向けるかを判定することができる。
タグはまた、ユーザを誘導するのを助けるために、経路、トレイル、スキー用ゲレンデ、又は他の屋外環境に沿って配置されてもよい。そのようなタグはまた、拡張現実環境におけるオブジェクトの表示を容易にするか、又はトリガすることができる。例えば、ユーザは、ユーザの電話ディスプレイ上にスキー用ゲレンデの名前を提示させるために、自分の電話をスキー用ゲレンデ上のタグまで上げることができる。
タグはまた、拡張現実(AR)アプリケーションに使用されてもよい。詳細には、タグの空間パラメータは、高い精度(例えば、実際の位置の1フィート以内又はそれ未満)で決定され得るので、電話、タブレット、ヘッドマウントディスプレイなどのデバイスは、搭載センサ(例えば、磁力計、加速度計、慣性測位システム、GPS)を使用して、デバイスがタグに対してどのように配向されているかを判定することができる。デバイスは、デバイスがタグを指していることを検出した結果として、何らかの行動を取るか、又は何らかの情報をユーザに表示することができる。例えば、タグがライトスイッチの隣に配置されている場合、ユーザは、タグに向かって自分の電話カメラを向けることができ、それにより、自分の電話のディスプレイに、それが制御するライトなどの、ライトスイッチに関する情報を自動的に表示させることができる。情報は、ユーザの電話に示されるリアルタイム画像プレビューに統合されてもよく、このようにARインターフェースを提供する。別の例として、モナリザの隣のタグは、デバイスディスプレイにおいて、モナリザ自体の隣にその有名な絵画の説明が現れるようにすることができる。更に別の例として、ユーザは、電話のカメラで部屋又は環境の周囲をスキャンすることができ、検出可能タグの位置及び/又は説明は、画像プレビュー上に(例えば、項目記述の吹き出し及びタグを指す矢印で)示されてもよい。このようにして、ユーザは、環境内の様々な異なるタグの位置を容易に視覚化することができる。
図141A~図141Bは、ユーザが拡張現実アプリケーションを使用してタグに誘導される例示的なシナリオを示す。図示された例では、ユーザは、デバイス14100(例えば、スマートフォン)を使用してタグ14102を見つけようと試みている。タグ14102は、鍵、財布、スマートウォッチ、ハンドバッグ、又は別のオブジェクトに取り付けられてもよいが、簡略化のために、図にはタグ14102のみが示されている。
デバイス14100は、ディスプレイ上にARインターフェース14104を表示することができる。ARインターフェースは、デバイス14100のカメラからの環境のライブプレビューを含んでもよい。デバイス14100は、本明細書に記載された技法を使用して(例えば、タグ14102からのUWB信号に対する飛行時間分析を使用して)タグ14102の場所及び/又は位置を決定することができる。タグの位置及びタグに対するデバイス14100の向き(例えば、デバイス14100のカメラがタグ14102の位置に対して指している方向)に基づいて、デバイスは、タグ14102をカメラの視野内に持ち込むために、デバイスの向きがどのように変更される必要があるかを判定することができる。次いで、デバイスは、矢印などの方向インジケータ14106を表示することができ、矢印は、タグ14102を見つけるためにデバイス14100を指すか、又は向きを変える場所をユーザに示す。図141Aは、タグ14102を表示しない方向に向けられたデバイス14100を示す。したがって、ARインターフェース14104は、デバイスのカメラからのライブプレビュー、並びに方向インジケータ14106を示す。図141Bは、ユーザが方向インジケータ14106によって示された方向に従ってデバイスの向きを変えた後のデバイス14100を示す。ARインターフェース14104は、環境の新しい部分のライブプレビューを示すように更新されており、タグ14102並びにタグ14102の検出された場所又は位置を示す更新された方向インジケータ14108を示す。場合によっては、異なるタイプのグラフィカルオブジェクトがタグ14102の位置を示すことができる。例えば、オブジェクト(例えば、バルーン、星形、フラッシングライトなど)は、タグ14102の上又はその近くに浮かんでいるように表示されてもよい。タグ14102が引き出しの中、紙の積み重ねの下、又はさもなければ見えない場合などの、タグ14102が覆い隠されているか又は塞がれているときでも、グラフィカルオブジェクト表示されてもよい。
ARインターフェース14104内の方向インジケータは、デバイス14100に対するタグ14102の位置(及び任意選択的にデバイス14100の向き)に基づいて連続的に更新されてもよい。したがって、例えば、ユーザがARインターフェース14104を見ている間にデバイス14100を移動及び/又は向きを変えるにつれて、方向インジケータは、1つ以上のタグにユーザを向けるように連続的に更新されてもよい。したがって、ユーザは、最終的にユーザをタグに向けるコンパス様ガイドとして方向インジケータを使用することができる。
場合によっては、方向インジケータの複数の特性は、タグまでの距離に基づいて変化する。例えば、表示された矢印の長さは、デバイス14100とタグ14102との間の距離(例えば、より長い矢印がより長い距離を示す)に従って変化してもよく、矢印の方向は、デバイス14100に対するタグの位置を示す。(例えば、フィート又はメートル単位の)オブジェクトまでの距離の数値インジケータ、デバイス14100を移動させる提案された方向(例えば、上、下、左、右)などの、他のタイプの情報もARインターフェース14104に表示されてもよい。
タグの機能を含むタグ以外のデバイスも、ARインターフェース内でユーザに見つけられ、表示されてもよい。例えば、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、WiFiルータなどは、タグと同じか又は同様の構成要素を含んでもよく、したがって、デバイスによって見つけられ、ARインターフェースに組み込まれてもよい。これは、自分自身のデバイス又はユーザが対話することを望むデバイスをユーザが見つけるのを助けることができる。例えば、ユーザは、スマートフォンを使用して、(カメラを介して)環境のライブプレビューを表示するARインターフェースを見ることができる。ARインターフェースは、ユーザを無線位置特定可能デバイスに向けることができ、そのようなオブジェクトがライブプレビュー内にあるとき、デバイス及びデバイスの説明を表示する。具体例では、ユーザは、ARインターフェースを使用して、WiFiルータを見つけるために部屋を走査又は見ることができ、その結果、ユーザはルータに接近して接続を確立することができる。ユーザがWiFiルータに自分の電話カメラを向けると、オブジェクトがWiFiルータであることを示すグラフィカルオブジェクトがディスプレイ上に現れ、任意選択的に、関連するネットワーク名、パスワード、無線プロトコルなどのルータに関する情報を提供することができる。
タグはまた、ゲーム又は他の娯楽目的のための拡張現実を容易にするために使用されてもよい。例えば、タグはゲームピースとして使用されてもよい。デバイスは、高精度でタグの位置を決定することができるので、デバイスは、コンピュータ生成されたグラフィックと拡張現実環境内のタグを視覚的に置き換えることができる。1つの具体例として、各ピースがチェス片のうちの1つを表すチェスのゲームが再生されてもよい。ユーザは、ヘッドセット(又は他のデバイス)を介してタグを見ることができ、ヘッドセットは、キャラクタ間のアニメーション化された戦いなどを含むチェスキャラクタのアニメーションと、タグの画像を置き換えることができる。
別の例として、コンピュータシステムがタグの位置を追跡し、タグの位置及び位置の変化(例えば、動き)を使用して、ディスプレイ(例えば、テレビ、ヘッドマウントディスプレイ)などに表示されるアバターを制御することを可能にするために、タグはユーザの身体に取り付けられてもよい。図142は、複数のタグ14202が自分の身体又は衣類に取り付けられた例示的なユーザ14200を示す。コンピュータシステム14205は、タグ14202の(各タグの互いとの相対位置を含む)場所及び/又は位置を決定し、検出された空間パラメータを使用して、ディスプレイ14204に表示されたアバター14206(又は他のグラフィカルオブジェクト)の外観及び/又は動きを制御することができる。コンピュータシステム14205は、(UWB信号のToF分析などの上述された技法を使用して)タグ14202の空間パラメータを決定することが可能な単一のデバイスであってもよい。コンピュータシステム14205は、デスクトップコンピュータ、ゲームコンソール、モバイル電話、ホームオートメーションシステム、又は任意の他の適切なデバイスであってもよい。場合によっては、図142に示されたコンピュータシステム14205は、タグ14202の空間パラメータ及び/又は動きを決定するために協力して動作する複数のデバイスを表す。例えば、複数のコンピュータ、ゲームコンソール、電話、タブレットなどは、協働してタグ14202の空間パラメータを決定し、かつ/又は表示されたアバターを生成若しくは制御することができる。
ユーザの身体の動きが追跡され、ディスプレイ上のアバター又は他のキャラクタを制御するために使用される、図142に示されたアプリケーションは、様々な異なるアプリケーションに使用されてもよい。例えば、運動又は物理療法プログラムは、実行される動きの一例を表示し、次いで、ユーザの実際の動きを監視することができる。ユーザの実際の動きは、プログラムによって評価されて、表示された提案運動を満たすかどうかを判定し、任意選択的に、運動をどのように実行するかについての追加の指針を提供することができる。ユーザの動きはまた、運動の繰返しをカウントするために評価され、ユーザの柔軟性などを評価することができる。
ユーザの身体の動きはまた、ゲーム又は拡張現実若しくは仮想現実の環境内でアバターを制御するために使用されてもよい。例えば、ユーザの身体の動きは、追跡され、ゲーム内又は環境内のアバターの動きに変換されてもよく、アバターの動きは、次に、他のゲーム内又は環境内のオブジェクト又はキャラクタと対話することができる。
デバイス位置中継ネットワークはまた、ユーザにとって必ずしも明白ではない特徴のための高度に正確な距離及び/又は位置検出機能を使用することができる。例えば、長距離無線充電システムは、その範囲内のデバイスの正確な位置推定値を有することにより、その動作を改善することが可能であってもよい。より詳細には、長距離無線充電システムは、高度指向性の目的にかなった電磁信号を使用して、電話、タブレット、ノートブックコンピュータなどのデバイスを無線で充電することができる。充電システムは、デバイス位置中継ネットワークを使用して(例えば、ピアツーピア通信方式を使用して)、充電システムに対する充電されるデバイスの位置を決定することができる。次いで、充電システムは、(例えば、ビームフォーミング技法を使用して)その電磁信号をその位置に向けるか、又はその位置を狙って、デバイスを充電することができる。充電システムはまた、充電されるデバイスの位置を連続的に監視又は更新することにより、その電磁信号を用いて移動中のデバイスを追跡することができる。同様の技法は、任意の適切なタイプの高度指向性無線信号(例えば、光通信、無線通信信号など)に使用されてもよい。
タグ及びデバイス位置中継ネットワークによって提供される位置測定の精度はまた、スポーツ及び他のレクリエーション活動における固有のアプリケーションを有することができる。例えば、タグは、動きを追跡し、動きを分析して性能を改善するために、ユーザの身体上に配置されてもよい。より詳細には、タグは、ユーザの腕、背部、頭部、脚部、胴体、又は(ゴルフクラブ、バスケットボール、野球バットなどのスポーツ用具を含む)任意の他の適切な位置に配置されてもよい。次いで、デバイスは、3次元空間内のタグの各々の位置を追跡し、ユーザの動きの生体モデル及び/又はアニメーションを開発することができる。このようにして、分析及び訓練の目的のために、ゴルフのスイング、野球のスイング、バスケットボールのシュート、バレーボールのストライク、又は任意の他のタイプのスポーツ若しくはレクリエーションの動きが記録されてもよい。複雑な多次元の身体の動き、姿勢、フォームなどを追跡及び/又は記録するために、複数のタグがユーザに取り付けられてもよい。
場合によっては、タグは、ユーザの動き又はフォームが目標から逸脱した場合にユーザに指示することができるフィードバックシステムを有することができる。例えば、ユーザがバスケットボールのシュート中に膝を過度に曲げた場合、脚部ベースのタグ上の触覚出力システムは、偏差又は誤差を示す触覚通知をユーザに提供することができる。タグ(又はタグ内で通常提供されるシステム)はまた、(例えば、弾道及び速度を監視してロストボールの回収を支援するために)ゴルフボール、ゴルフクラブ、バスケットボール、野球、野球バットなどのスポーツ用具に統合されてもよい。場合によっては、タグは、加速度計、ジャイロスコープ、又は他の構成要素を含んでもよく、それらは、スポーツ及びレクリエーションのコンテキストにおいてタグによって取り込まれた生体データを改善又は拡張することができる。スポーツ又はレクリエーションのコンテキスト外であっても、タグは、オブジェクト追跡などの他の目的のために、ユーザの動きを測定するために使用されてもよい。例えば、財布上のタグがポケットからの除去を示す経路に沿って移動することが発見された場合、そのイベントの位置は、財布がポケットから除去された後の時点でユーザが思い出すことができるように、ユーザのデバイスによって記録されてもよい。
タグはまた、共有リソースの位置及びユーザを追跡するのを助けるために使用されてもよい。例えば、コミュニティ又は企業は、複数の個人によって一時的に使用され得る、自動車、自転車、スクータ、又は他の設備(例えば、ツール、コンピュータ、ライブラリブックなど)などのリソースを提供することができる。そのようなリソースは、それらに取り付けられたタグを有してもよく、タグは、誰がリソースを使用しているか、若しくはリソースを使用したか、又はリソースがどこに位置するかの記録を容易にすることができる。具体例として、ユーザは、共有可能な車両に接近し、車両上の無線位置特定可能タグに自分の電話をタッチすることができる。タグに電話をタッチする行為は、(タグがそれ自体及び/又は車両の一意の識別子を電話に提供することを含む)タグ及び電話のNFC通信システムに通信させることができ、ユーザが車両へのアクセスを取得するチェックアウト動作を開始することができる。車両の位置は、ユーザの電話(並びにデバイス位置中継ネットワーク内の他の個人のデバイス)によって更新されてもよい。デバイス位置中継ネットワーク内のデバイスは、タグの位置を定期的に更新することができるので、ユーザが共有リソースの位置を決定することが可能であってよい。したがって、共有されたスクータが第1のユーザによって別の位置まで運転された場合、別のユーザは、スクータの位置報告にアクセスすることにより、(第1のユーザによって、又はデバイス位置中継ネットワーク内の他のデバイスによって更新された)スクータの位置を見つけることができてもよい。複数の個人が(共有リソースの場合などの)タグの位置報告にアクセスすることが望ましい場合、各認可された個人が特定のタグ用の秘密鍵のコピーを有することができるか、又は各認可された個人が安全な方式で位置報告にアクセスできるように、別の認可方式が使用されてもよい。
デバイス位置中継ネットワークの使用事例の前述の例は、いくつかの例示的な使用事例に過ぎず、限定するものではない。実際に、任意のタグは、距離、場所、位置、及び/又は動きの追跡を容易にし、拡張現実オブジェクトを開始し、ナビゲーションキューを提供するなどのために、任意の適切なオブジェクトに関連付けられるか、又は取り付けられてもよい。タグに関連付けられ得る追加のオブジェクトとしては、例えば、宝石、自転車、オートバイ、自動車、スクータ、車両、衣服、眼鏡、(例えば、盗難防止及び回収のための)小売在庫、(例えば、アセンブリラインに沿って製品を追跡するため、サプライチェーンを介して材料を追跡するため、距離を測定するため、又は建設機器若しくは材料を追跡するためなどの)産業用途、楽器、懐中電灯、応急処置キット、自動電子除細動器、メール、パッケージ、靴、ヘルメット、医療用容器、ペット、(例えば、渡りを研究する、密漁を防止するなどのための)動物などが挙げられる。
タグの検出を容易にするために、タグと通信するか、又はさもなければタグの位置報告を受信することが可能なデバイスは、近くのタグのリストを示すタグ検出のアプリケーション又はインターフェースを含んでもよい。近くのタグのリストは、ユーザに関連付けられたありとあらゆるタグ(例えば、ユーザ自身のタグ)、並びに任意の公的にアクセス可能なタグ及びユーザが見ることを認可されたタグを含んでもよい。したがって、ユーザがタグ検出アプリケーションを開くと、ユーザは、タグが関連付けられたオブジェクト又は位置の識別子(例えば、「財布」、「車鍵」、「モナリザ」など)を各々が有するタグのリストを見ることができる。次いで、ユーザは、タグの位置、タグへの方向、タグの状態などのタグに関するより多くの情報を得るために所望のタグを選択することができる。ユーザはまた、関連タグのグループをダウンロードするか、又はさもなければそれにアクセスすることができる。例えば、ユーザは、グッゲンハイム美術館内の公的にアクセス可能なタグのリストをダウンロード又はそれにアクセスすることができ、タグのすべては、ユーザがタグに関連付けられた位置及び情報を見ることができるように、タグ検出アプリケーション内に現れることができる。
場合によっては、ユーザに関連付けられるか、又はユーザによってアクセス可能なタグの位置は、地図ビューに表示されてもよく、ユーザが地理的環境内のタグの位置を視覚化することを可能にする。又はそれらは、「レーダービュー」に表示されてもよく、そこではタグの相対位置は、地理図を表示することなく、ユーザを表す中心点の周りに分布して表示される。位置はまた、デジタルアシスタントにタグに関する位置情報を要求することによって報告されてもよい。例えば、ユーザは、「私の鍵はどこ?」と音声ベースのデジタルアシスタントに尋ねることができ、それにより、デジタルアシスタントに鍵の位置(例えば、「キッチン内」、又は「あなたの電話上であなたに示す」)で応答させることができる。
タグ検出アプリケーションは、ユーザのデバイスが直接通信することができるタグ(例えば、アプリケーションが開いているときにユーザの近くにあるタグ)、及びデバイスから離れたタグを表示することができる。後者の場合、タグに対する位置情報は、ユーザのデバイスとタグとの間の直接的なピアツーピア通信を介して生成されなくてもよく、むしろ、クラウドベースのシステムに提供されている位置報告から提供されてもよい。このようにして、タグ検出アプリケーションは、ユーザがユーザのデバイスから離れたタグを見つけることを可能にすることができる。タグ検出アプリケーションはまた、(例えば、デバイスとの直接的なピアツーピア通信において)ローカルにあるタグと、リモートにあるタグ(例えば、デバイスとの直接的なピアツーピア通信ではなく、最新の既知の位置及び/又はクラウドベースのシステムからの位置報告に関連付けられたタグ)との間を視覚的に又は別の方法で区別することができる。
タグ検出アプリケーションはまた、ユーザが他の個人を見つけるのを助けることもできる。例えば、個人は、自分自身のタグ及び/又はデバイスの位置が他の人によって見られることを可能にするように選択することができる。したがって、テーマパークに参加する家族はすべて、自分の位置が自分の家族の他のメンバによって見られることを可能にするように選択することができる。デバイス位置中継ネットワークは、彼らが範囲内にある場合の他の家族のメンバのタグ若しくはデバイスとの直接的なピアツーピア通信、又は(例えば、クラウドベースのサービスから受信された)離れて提供された位置報告のいずれかを使用して、家族のメンバのデバイスが他の家族のメンバの位置にアクセスすることを可能にする。
図143は、電子デバイス14300の例示的な概略図である。電子デバイス14300は、無線位置特定可能タグの位置を決定するか、又は無線位置特定可能タグの構成要素を含むか、又は機能を実現する任意の他の電子デバイス(例えば、図2D~図2Fの受信デバイス206)の位置を決定する電子デバイスを表すことができる。記載される電子デバイス14300は、モバイル電話(例えば、スマートフォン)を表すが、それはまた、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、モバイル情報端末、ウォッチ(例えば、スマートウォッチ)若しくは他のウェアラブルデバイス、無線ルータ若しくは他のネットワーク基盤デバイス、テレビ、又は任意の他の適切なデバイスを表すことができる。
デバイス14300は、命令を記憶したメモリ14302にアクセスするように構成された1つ以上の処理ユニット14301を含む。命令又はコンピュータプログラムは、本明細書に記載された電子デバイスに関して記載された動作又は機能のうちの1つ以上を実行するように構成されてもよい。例えば、命令は、1つ以上のディスプレイ14308、1つ以上のタッチセンサ14303、1つ以上の力センサ14305、1つ以上の通信チャネル14304、1つ以上のオーディオ入力システム14309、1つ以上のオーディオ出力システム14310、1つ以上の測位システム14311、1つ以上のセンサ14312、及び/又は1つ以上の触覚フィードバックデバイス14306の動作を制御又は調整するように構成されてもよい。
図143の処理ユニット14301は、データ又は命令を処理、受信、又は送信することが可能な任意の電子デバイスとして実装されてもよい。例えば、処理ユニット14301は、マイクロプロセッサ、中央処理装置(CPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、又はそのようなデバイスの組合せのうちの1つ以上を含んでもよい。本明細書に記載された用語「プロセッサ」は、単一のプロセッサ若しくは処理ユニット、複数のプロセッサ、複数の処理ユニット、又は他の適切に構成された1つ以上のコンピューティング要素を包含するように意図されている。
メモリ14302は、デバイス14300によって使用され得る電子データを記憶することができる。例えば、メモリは、例えば、オーディオファイル及びビデオファイル、画像、文書及びアプリケーション、デバイス設定及びユーザプリファレンス、プログラム、命令、様々なモジュールのためのタイミング及び制御の信号又はデータ、データ構造又はデータベースなどの、電気データ又はコンテンツを記憶することができる。メモリ14302は、任意のタイプのメモリとして構成することができる。ほんの一例として、メモリは、ランダムアクセスメモリ、読取り専用メモリ、フラッシュメモリ、リムーバブルメモリ、若しくは他のタイプの記憶素子、又はそのようなデバイスの組合せとして実装することができる。
タッチセンサ14303は、様々なタイプのタッチベースの入力を検出し、プロセッサ命令を使用してアクセスすることができる信号又はデータを生成することができる。タッチセンサ14303は、任意の適切な構成要素を使用することができ、任意の適切な現象に依存して物理入力を検出することができる。例えば、タッチセンサ14303は、容量性タッチセンサ、抵抗性タッチセンサ、音響波センサなどであってもよい。タッチセンサ14303は、電極(例えば、電極層)、物理構成要素(例えば、基板、間隔層、構造支持体、圧縮可能要素など)、プロセッサ、回路、ファームウェアなどを含む、タッチベースの入力を検出し、プロセッサ命令を使用してアクセスすることができる信号又はデータを生成するための任意の適切な構成要素を含んでもよい。タッチセンサ14303は、デバイス14300の任意の部分に印加されたタッチ入力を検出するように統合、又はさもなければ構成されてもよい。例えば、タッチセンサ14303は、ディスプレイを含む(かつディスプレイと一体化されてもよい)デバイス14300の任意の部分に印加されたタッチ入力を検出するように構成されてもよい。タッチセンサ14303は、力センサ14305と連携して動作して、タッチ入力に応じて信号又はデータを生成することができる。ディスプレイ表面上に配置されるか、又はさもなければディスプレイと一体化されたタッチセンサ又は力センサは、本明細書では、タッチ感知ディスプレイ、力感知ディスプレイ、又はタッチスクリーンと呼ばれる場合がある。
力センサ14305は、様々なタイプの力ベースの入力を検出し、プロセッサ命令を使用してアクセスすることができる信号又はデータを生成することができる。力センサ14305は、任意の適切な構成要素を使用することができ、任意の適切な現象に依存して物理入力を検出することができる。例えば、力センサ14305は、歪みベースのセンサ、ピエゾ電気ベースのセンサ、ピエゾ抵抗ベースのセンサ、容量性センサ、抵抗性センサなどであてもよい。力センサ14305は、電極(例えば、電極層)、物理構成要素(例えば、基板、間隔層、構造支持体、圧縮可能要素など)、プロセッサ、回路、ファームウェアなどを含む、力ベースの入力を検出し、プロセッサ命令を使用してアクセスすることができる信号又はデータを生成するための任意の適切な構成要素を含んでもよい。力センサ14305は、様々なタイプの入力を検出するために様々な入力機構と連携して使用されてもよい。例えば、力センサ14305は、(標準的な「タッチ」入力に典型的なものよりも強い入力を表すことができる)力閾値を満たす押圧又は他の力入力を検出するために使用されてもよい。タッチセンサ14303のように、力センサ14305は、デバイス14300の任意の部分に印加された力入力を検出するように統合、又はさもなければ構成されてもよい。例えば、力センサ14305は、ディスプレイを含む(かつディスプレイと一体化されてもよい)デバイス14300の任意の部分に印加された力入力を検出するように構成されてもよい。力センサ14305は、タッチセンサ14303と連携して動作して、タッチ及び/又は力ベースの入力に応じて信号又はデータを生成することができる。
デバイス14300はまた、1つ以上の触覚デバイス14306を含んでもよい。触覚デバイス14306は、必ずしも限定されないが、回転触覚デバイス、線形アクチュエータ、圧電デバイス、振動素子などの様々な触覚技術のうちの1つ以上を含んでもよい。一般に、触覚デバイス14306は、デバイスのユーザに断続的かつ明確なフィードバックを提供するように構成されてもよい。より詳細には、触覚デバイス14306は、ノック若しくはタップ感覚及び/又は振動感覚を生成するように適合されてもよい。そのような触覚出力は、タッチ入力及び/又は力入力の検出に応じて提供されてもよく、デバイス14300の外面を介して(例えば、タッチ及び/又は力を感知するディスプレイ又は表面として機能するガラス又は他の表面を介して)ユーザに伝えられてもよい。触覚出力はまた、無線位置特定可能タグの条件が満たされたことの検出に応じて提供されてもよい。例えば、タグの位置に関するルールが満たされた場合(例えば、タグが指定されたエリアの外側で、又はユーザ若しくは別のデバイスから指定された距離を超えて検出された場合)、デバイス14300は、触覚デバイス14306を使用して触覚出力を生成することができる。
1つ以上の通信チャネル14304は、処理ユニット14301と外部デバイスとの間の通信を実現するように適合された1つ以上の無線インターフェースを含んでもよい。1つ以上の通信チャネル14304は、アンテナ、通信回路、ファームウェア、ソフトウェア、又は(例えば、無線位置特定可能タグ又はそのような機能を含むデバイスを用いて)他のデバイスとの無線通信を容易にする任意の他の構成要素若しくはシステムを含んでもよい。一般に、1つ以上の通信チャネル14304は、処理ユニット14301上で実行される命令によって解釈され得るデータ及び/又は信号を送受信するように構成されてもよい。場合によっては、外部デバイスは、無線デバイスとデータを交換するように構成された外部通信ネットワークの一部である。一般に、無線インターフェースは、限定することなく、無線周波数、光学、音響、及び/又は磁気の信号を介して通信することができ、無線インターフェース又は無線プロトコルを介して動作するように構成されてもよい。例示的な無線インターフェースとしては、無線周波数セルラーインターフェース、光ファイバインターフェース、音響インターフェース、Bluetoothインターフェース、赤外線インターフェース、USBインターフェース、Wi-Fiインターフェース、TCP/IPインターフェース、ネットワーク通信インターフェース、又は任意の従来の通信インターフェースが挙げられる。1つ以上の通信チャネル14304はまた、本明細書に記載されたように、無線位置特定可能タグ(又は同様の機能を有する他のデバイス)の位置特定を容易にするために、任意の適切な通信回路、命令、並びに適切なUWBアンテナの数及び位置を含んでもよい、超広帯域インターフェースを含んでもよい。
図143に示されたように、デバイス14300は、電力を貯蔵し、デバイス14300の他の構成要素に電力を供給するために使用されるバッテリ14307を含んでもよい。バッテリ14307は、デバイス14300に電力を供給するように構成された充電式電源であってもよい。
デバイス14300はまた、グラフィカル出力を表示するように構成された1つ以上のディスプレイ14308を含んでもよい。ディスプレイ14308は、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)、アクティブマトリクス有機発光ダイオードディスプレイ(AMOLED)などを含む、任意の適切なディスプレイ技術を使用することができる。ディスプレイ14308は、無線位置特定可能タグの位置をユーザに指すか、又はさもなければ向けるグラフィカルインジケータなどの、無線位置特定可能タグの場所又は位置に関する情報を表示することができる。
デバイス14300はまた、1つ以上のオーディオ入力システム14309を介してオーディオ入力機能を提供することができる。オーディオ入力システム14309は、音声通話、ビデオ通話、オーディオ録音、ビデオ録画、音声コマンドなどのための音を取り込む、マイクロフォン、トランスデューサ、又は他のデバイスを含んでもよい。
デバイス14300はまた、1つ以上のオーディオ出力システム(例えば、スピーカ)14310を介してオーディオ出力機能を提供することができる。オーディオ出力システム14310は、音声通話、ビデオ通話、ストリーミング又はローカルのオーディオコンテンツ、ストリーミング又はローカルのビデオコンテンツなどからの音を生成することができる。オーディオ出力システム14310はまた、無線位置特定可能タグの条件が満たされたことの検出に応じて、可聴出力を提供することができる。
電子デバイス14300はまた、測位システム14311を含んでもよい。測位システム14311は、デバイス14300の位置を決定するように構成されてもよい。例えば、測位システム14311は、磁力計、ジャイロスコープ、加速度計、光学センサ、カメラ、全地球測位システム(GPS)受信機、慣性測位システムなどを含んでもよい。測位システム14311は、デバイス14300の位置(例えば、デバイスの地理座標)、デバイス14300の物理移動の測定値又は推定値、デバイス14300の向きなどの、デバイス14300の空間パラメータを決定するために使用されてもよい。測位システム14311はまた、無線位置特定可能タグなどの別のデバイスの空間パラメータを決定するために使用されてもよい。測位システム14311は、デバイス14300の他の構成要素と通信するか、又はさもなければ対話して、処理ユニット14301、メモリ14302、通信チャネル14304などを含むがそれらに限定されない、無線位置特定可能タグの位置特定に関する機能を実行することができる。例えば、測位システム14311は、図2D~図2Fに関して記載された位置特定プロセスのうちの少なくともいくつかを実行することができる。
デバイス14300はまた、(例えば、ユーザ若しくは別のコンピュータ、デバイス、システム、ネットワークなどから)入力を受信するか、又はデバイスの任意の適切なプロパティ若しくはパラメータ、デバイスを包囲する環境、デバイスと対話する(若しくはデバイスの近傍の)デバイス、人、若しくは物などを検出するために、1つ以上の追加のセンサ14312を含んでもよい。例えば、デバイスは、温度センサ、生体センサ(例えば、指紋センサ、光電脈波、血中酸素センサ、血糖センサなど)、視線追跡センサ、網膜スキャナ、湿度センサ、ボタン、スイッチ、蓋閉鎖センサなどを含んでもよい。
図143を参照して記載された複数の機能、動作、及び構造がデバイス14300の一部である、デバイス14300に組み込まれる、又はデバイス14300によって実行されるものとして開示されている限り、様々な実施形態は、そのような記載された機能、動作、及び構造の一部又は全部を省略してもよいことが理解されるべきである。したがって、デバイス14300の様々な実施形態は、本明細書に説明された様々な能力、装置、物理的特徴、モード、及び動作パラメータの一部又は全部を有してもよく、全く有さなくてもよい。更に、デバイス14300に含まれるシステムは排他的ではなく、デバイス14300は、本明細書に記載された機能を実行するために必要又は有用であり得る、代替又は追加のシステム、構成要素、モジュール、プログラム、命令などを含んでもよい。
図144は、無線位置特定可能タグ14400の例示的な概略図を描写する。無線位置特定可能タグ14400は、本明細書に記載された無線位置特定可能タグ、無線タグ、又は無線モジュールのいずれかを表すことができ、無線位置特定可能タグ14400の位置特定を容易にするために(電子デバイス14300などの)電子デバイスと対話することができる。記載された無線位置特定可能タグ14400は、小さいパック形状のデバイスを表す。しかしながら、上述されたように、他のデバイスが、無線位置特定可能タグ14400の構成要素、システム、及び/又はモジュールを含んでもよく、同じ又は同様の機能を提供することができる。したがって、無線位置特定可能タグ14400に含まれるものとして記載された構成要素、システム、及び/又はモジュール(並びに関連するプログラム、動作、及び/又は命令)はまた、モバイル電話(例えば、スマートフォン)、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、モバイル情報端末、ウォッチ(例えば、スマートウォッチ)若しくは他のウェアラブルデバイス、無線ルータ若しくは他のネットワーク基盤デバイス、テレビ、又は任意の他の適切なデバイスなどの他のデバイスに含まれてもよい。
タグ14400は、命令を記憶したメモリ14402にアクセスするように構成された1つ以上の処理ユニット14401を含む。命令又はコンピュータプログラムは、本明細書に記載されたタグに関して記載された動作又は機能のうちの1つ以上を実行するように構成されてもよい。例えば、命令は、1つ以上の通信チャネル14404、1つ以上のオーディオ入力システム14409、1つ以上の入力デバイス14403[Questel T12]、1つ以上のオーディオ出力システム14410、1つ以上の測位システム14411、1つ以上のセンサ14412、1つ以上の触覚フィードバックデバイス14406、及び/又は1つ以上の任意選択のディスプレイ14408の動作を制御又は調整するように構成されてもよい。
図144の処理ユニット14401は、データ又は命令を処理、受信、又は送信することが可能な任意の電子デバイスとして実装されてもよい。例えば、処理ユニット14401は、マイクロプロセッサ、中央処理装置(CPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、又はそのようなデバイスの組合せのうちの1つ以上を含んでもよい。本明細書に記載された用語「プロセッサ」は、単一のプロセッサ若しくは処理ユニット、複数のプロセッサ、複数の処理ユニット、又は他の適切に構成された1つ以上のコンピューティング要素を包含するように意図されている。
メモリ14402は、タグ14400によって使用され得る電子データを記憶することができる。例えば、メモリは、例えば、デバイス設定及びユーザプリファレンス、様々なモジュールのためのタイミング及び制御の信号又はデータ、データ構造若しくはデータベース、プログラム、命令、オーディオファイル及びビデオファイル、画像、文書及びアプリケーションなどの電気データ又はコンテンツを記憶することができる。メモリ14402は、任意のタイプのメモリとして構成することができる。ほんの一例として、メモリは、ランダムアクセスメモリ、読取り専用メモリ、フラッシュメモリ、リムーバブルメモリ、若しくは他のタイプの記憶素子、又はそのようなデバイスの組合せとして実装することができる。
入力デバイス14403は、様々なタイプの入力を検出し、プロセッサ命令を使用してアクセスすることができる信号又はデータを生成することができる。入力デバイス14403は、任意の適切な構成要素を使用することができ、任意の適切な現象に依存して物理入力を検出することができる。例えば、入力デバイス14403は、コイルが磁場内で移動した結果としてコイル内の電気信号(例えば、電圧、電流)を検出することによって入力を検出する(オーディオシステム404などの)オーディオシステムであってもよい。他のタイプの入力デバイス14403は、ドームスイッチ、容量性センサ、抵抗性センサ、音波センサ、歪みベースのセンサ、ピエゾ尾電気ベースのセンサ、ピエゾ抵抗ベースのセンサなどを含んでもよい。入力デバイス14403は、ユーザが入力された力を外側ハウジング表面に印加した結果としてのハウジングの偏向及び変形が、入力デバイスを作動させるか、又はさもなければ、タグにアクション(例えば、動作モードを変更すること、ビーコン周波数を変更することなど)を実行させる検出可能なイベントを生成するように、タグのハウジングfと一体化されてもよい。
入力デバイス14403は、電極(例えば、電極層及び/又は容量性電極のアレイ)、物理構成要素(例えば、基板、間隔層、構造支持体、圧縮可能要素など)、プロセッサ、回路、ファームウェアなどを含む、タッチベースの入力を検出し、プロセッサ命令を使用してアクセスすることができる信号又はデータを生成するための任意の適切な構成要素を含んでもよいタッチセンサを含んでもよい。タッチセンサは、タグ14400の任意の部分に印加されたタッチ入力を検出するように統合、又はさもなければ構成されてもよい。例えば、タッチセンサは、任意選択のディスプレイを含むタグ14400の任意の部分に印加されたタッチ入力を検出するように構成されてもよい。例示的なタッチ入力としては、瞬間タッチ、タップ、スワイプ、並びに他のジェスチャ入力及び非ジェスチャ入力が挙げられる。タッチセンサは、入力デバイス14403に提供されるタッチの位置又はジェスチャのタイプに対応することができるタッチ入力に応じて信号又はデータを生成するために、力センサと連携して動作することができる。ディスプレイ表面上に配置されるか、又はさもなければディスプレイと一体化されたタッチセンサ又は力センサは、本明細書では、タッチ感知ディスプレイ、力感知ディスプレイ、又はタッチスクリーンと呼ばれる場合がある。
入力デバイス14403はまた、様々なタイプの力ベースの入力を検出し、プロセッサ命令を使用してアクセスすることができる信号又はデータを生成することができる力センサを含んでもよい。力センサは、任意の適切な構成要素を使用することができ、任意の適切な現象に依存して力ベースの入力を検出することができる。例えば、力センサは、歪みベースのセンサ、ピエゾ電気ベースのセンサ、ピエゾ抵抗ベースのセンサ、容量性センサ、抵抗性センサなどであてもよい。力センサは、電極(例えば、電極層)、物理構成要素(例えば、基板、間隔層、構造支持体、圧縮可能要素など)、プロセッサ、回路、ファームウェアなどを含む、力ベースの入力を検出し、力ベースの入力の程度又は大きさに対応し、プロセッサ命令を使用してアクセスすることができる信号又はデータを生成するための任意の適切な構成要素を含んでもよい。力センサは、様々なタイプの入力を検出するために様々な入力機構と連携して使用されてもよい。例えば、力センサは、(標準的な「タッチ」入力に典型的なものよりも強い入力を表すことができる)力閾値を満たす力センサ出力をもたらす指圧、物圧、又は他の力入力を検出するために使用されてもよい。タッチセンサのように、力センサは、タグ14400の任意の適切な部分に印加された力入力を検出するように統合、又はさもなければ構成されてもよい。例えば、力センサは、任意選択のディスプレイを含む(かつディスプレイと一体化されてもよい)タグ14400の任意の部分に印加された力入力を検出するように構成されてもよい。力センサは、タッチセンサと連携して動作して、タッチ及び/又は力ベースの入力に応じて信号又はデータを生成することができる。
タグ14400はまた、1つ以上のオーディオ出力システム14410を介してオーディオ出力機能を提供することができる。オーディオ出力システム14410は、上述されたように、ハウジング部材をダイヤフラムとして使用して音を生成するオーディオシステムを含んでもよい。オーディオ出力システム14410はまた、無線位置特定可能タグの条件が満たされたこと、又は別のデバイス(例えば、デバイス14300)からの信号若しくは命令などの検出に応じて、可聴出力を提供することができる。可聴出力は、タグの状態を示すため(例えば、タグがモードを変更したときを示すため)、ユーザが(例えば、ビープ又はトーンを聴くことによって)タグを見つけるのを助けるためなどに使用されてもよい。
タグ14400はまた、1つ以上の触覚デバイス14406を含んでもよい。触覚デバイス14406は、必ずしも限定されないが、回転触覚デバイス、線形アクチュエータ、圧電デバイス、振動素子などの様々な触覚技術のうちの1つ以上を含んでもよい。一般に、触覚デバイス14406は、デバイスのユーザに断続的かつ明確なフィードバックを提供するように構成されてもよい。より詳細には、触覚デバイス14406は、ノック若しくはタップ感覚及び/又は振動感覚を生成するように適合されてもよい。そのような触覚出力は、(例えば、ユーザがタグを見つけるのを助けるために)出力を生成するようにタグに指示する無線信号の受信などの、任意の適切な状態に応じて提供されてもよい。触覚デバイス14406を形成する触覚出力は、タグ14400の外面を介して(例えば、タグの上面又は上端面を画定し、スピーカダイヤフラムとしても機能するハウジング部材を介して)ユーザに伝えられてもよい。触覚出力はまた、無線位置特定可能タグの条件が満たされたことの検出に応じて提供されてもよい。例えば、タグの位置に関するルールが満たされた場合(例えば、タグが指定されたエリアの外側で、又はユーザ若しくは別のデバイスから指定された距離を超えて検出された場合)、タグ14400は、触覚デバイス14406を使用して触覚出力を生成することができる。上述されたように、触覚デバイス14406は、ハウジング部材をスピーカダイヤフラムとして使用するオーディオシステムの一部であってもよい。他の場合には、線形共振アクチュエータ、圧電アクチュエータなどの専用触覚デバイスが提供される。
1つ以上の通信チャネル14404は、処理ユニット14401と外部デバイス(例えば、電子デバイス14300)との間の通信を実現するように適合された1つ以上の無線インターフェースを含んでもよい。1つ以上の通信チャネル14404は、アンテナ(例えば、図8A~図8Eに関して記載されたアンテナ)、通信回路、ファームウェア、ソフトウェア、又は他のデバイスとの(例えば、デバイス14300などのタグ14400の位置特定を容易にするデバイスとの)無線通信を容易にする任意の他の構成要素若しくはシステムを含んでもよい。一般に、1つ以上の通信チャネル14404は、処理ユニット14401上で実行される命令によって解釈され得るデータ及び/又は信号を送受信するように構成されてもよい。場合によっては、外部デバイスは、無線デバイスとデータを交換するように構成された外部通信ネットワークの一部である。一般に、無線インターフェースは、限定することなく、無線周波数、光学、音響、及び/又は磁気の信号を介して通信することができ、無線インターフェース又はプロトコルを介して動作するように構成されてもよい。例示的な無線インターフェースとしては、無線周波数セルラーインターフェース、光ファイバインターフェース、音響インターフェース、Bluetoothインターフェース、赤外線インターフェース、USBインターフェース、Wi-Fiインターフェース、TCP/IPインターフェース、ネットワーク通信インターフェース、又は任意の従来の通信インターフェースが挙げられる。1つ以上の通信チャネル14404はまた、本明細書に記載されたように、タグ(又は同様の機能を有する他のタグ若しくはデバイス)の位置特定を容易にするために、任意の適切な通信回路、命令、並びに適切なUWBアンテナの数及び位置を含んでもよい、超広帯域インターフェースを含んでもよい。例えば、通信チャネル14404は、図2D~図2Fに関して記載された位置特定プロセスのうちの少なくともいくつかを実行することができる(又はさもなければ、位置特定のプロセス若しくは動作の一部として使用されてもよい)。例えば、UWBアンテナは、タグ14400又は他のデバイスの位置特定を容易にするために、無線ビーコン信号を他のデバイスに送信するように動作可能であってもよい。
図144に示されたように、タグ14400は、電力を貯蔵し、タグ14400の他の構成要素に電力を供給するために使用されるバッテリ14407を含んでもよい。バッテリ14407は、バッテリ514又は上述された任意の他のバッテリを表すことができる。バッテリ14407は、ボタンセルバッテリ、又は任意の他の適切なタイプのバッテリであってもよい。バッテリ14407は非充電式であってもよく、又はそれは充電式バッテリ若しくはタグ14400に電力を供給するように構成された他の電源であってもよい。
タグ14400はまた、測位システム14411を含んでもよい。測位システム14411は、タグ14400の位置を決定するように構成されてもよい。測位システム14411は、図2D~図2Fに関して記載されたものなどの位置特定動作を実行、管理、制御、又はさもなければ容易にすることができる。測位システム14411は、磁力計、ジャイロスコープ、加速度計、光学センサ、カメラ、全地球測位システム(GPS)受信機、慣性測位システムなどの、他のデバイス又はシステムを任意選択的に含んでもよい。そのようなデバイス又はシステムは、タグ14400の位置(例えば、デバイスの地理座標)、タグ14400の物理移動の測定値又は推定値、タグ14400の向きなどのタグ14400の空間パラメータを決定するために使用されてもよい。測位システム14411はまた、別の無線位置特定可能タグ、スマートフォン、又は任意の他の適切に構成されたデバイスなどの、別のデバイスの空間パラメータを決定するために使用されてもよい。測位システムは、処理ユニット14401、メモリ14402、及び通信チャネル14404を含むがそれらに限定されないタグ14400の他の構成要素と通信するか、又はさもなければ対話して、そのような機能又は動作を実行することができる。
タグ14400はまた、(例えば、ユーザ若しくは別のコンピュータ、デバイス、システム、ネットワークなどから)入力を受信するか、又はデバイスの任意の適切なプロパティ若しくはパラメータ、デバイスを包囲する環境、デバイスと対話する(若しくはデバイスの近くの)デバイス、人、若しくは物などを検出するために、1つ以上の追加のセンサ14412を含んでもよい。例えば、デバイスは、温度センサ、気圧センサ、生体センサ(例えば、指紋センサ、光電脈波、血中酸素センサ、血糖センサなど)、視線追跡センサ、網膜スキャナ、湿度センサ、電界センサ、磁場センサ、ボタン、スイッチ、蓋閉鎖センサなどを含んでもよい。
タグ14400はまた、グラフィカル出力を表示するように構成された1つ以上のディスプレイ14408を任意選択で含んでもよい。(しかし、上述されたように、場合によっては、タグ14400は、ディスプレイ又は他の視覚出力デバイスを欠いていてもよい。)任意選択のディスプレイ14408は、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)、アクティブマトリクス有機発光ダイオードディスプレイ(AMOLED)、セグメント化LEDディスプレイなどを含む、任意の適切なディスプレイ技術を使用することができる。任意選択のディスプレイ14408は、無線位置特定可能タグの動作、モード、機能、設定、又は状態に関する情報を表示することができる。例えば、ディスプレイは、タグが「紛失」モード又は「紛失」状態にある場合は「Lost」、又は「紛失していない」モード又は「紛失していない」状態にある場合は「Not Lost」を表示することができる。場合によっては、任意選択のディスプレイ14400は、インジケータライト(例えば、光の単一の点又は画素を提供する光源)を含んでもよい。インジケータライトは、LED又は任意の他の適切な光源であってもよく、上部外面、下部外面、周辺外面、又は任意の他の表面上などの(又はそれに沿って見える)、ユーザに見える位置のタグ上に配置されてもよい。場合によっては、LED又は他の光源は、LED又は他の光源からの光がハウジング内で保護され、タグの外側からも見えるように、タグのハウジング内かつハウジングの光透過部分(例えば、ガラス、結晶、又はプラスチックのハウジング部材又は窓)に近接して配置されてもよい。インジケータライトは、電力状態、バッテリ充電レベル、動作モード、紛失/紛失していない状態などの、デバイスの状態を示すことができる。場合によっては、インジケータライトは、タグが紛失したと報告されていることに応じてアクティブ化されてもよい。例えば、インジケータライトは、タグの存在及び紛失しているその状態を近くの人々に警告するために点滅する(又は、途切れず照明されたままである)ことができる。インジケータライトは、他の目的にも使用されてもよい。
タグ14400はまた、1つ以上のオーディオ入力システム14409を介してオーディオ入力機能を任意選択に提供することができる。オーディオ入力システム14409は、マイクロフォン、トランスデューサ、又は音コンテンツ(例えば、タグによって再生される音声記録)を記録し、タグの動作を制御するための音声コマンドを受信するなどために音を取り込む他のデバイスなどを含んでもよい。
図144を参照して記載された複数の機能、動作、及び構造が、タグ14400の一部である、タグ14400に組み込まれる、又はタグ14400によって実行されるものとして開示されている限り、様々な実施形態は、そのような記載された機能、動作、及び構造の一部又は全部を省略してもよいことが理解されるべきである。したがって、タグ14400の様々な実施形態は、本明細書に説明された様々な能力、装置、物理的特徴、モード、及び動作パラメータの一部又は全部を有してもよく、全く有さなくてもよい。更に、タグ14400に含まれるシステムは排他的ではなく、タグ14400は、本明細書に記載された機能を実行するために必要又は有用であり得る、代替又は追加のシステム、構成要素、モジュール、プログラム、命令などを含んでもよい。
上述されたように、本技術の一態様は、オブジェクトを追跡及び発見する能力を提供するために、具体的かつ合法的なソースからの利用可能なデータを収集及び使用することである。本開示は、いくつかの例では、この収集されたデータが、特定の人物を一意に識別するか、又は識別するために使用され得る、個人情報データを含んでもよいことを意図している。そのような個人情報データは、人口統計データ、位置ベースのデータ(例えば、人及び/若しくは人の持ち物、デバイス、自宅環境などの位置、動き、場所、経路など)、オンライン識別子、電話番号、電子メールアドレス、自宅住所、ユーザの健康若しくはフィットネスレベル(例えば、バイタルサイン測定値、服薬情報、運動情報)に関するデータ若しくは記録、生年月日、又は任意の他の個人情報を含むことができる。
本開示は、本技術におけるそのような個人情報データの使用がユーザの利益になる使用であり得ることを認識するものである。例えば、ユーザが紛失した所有物を見つけることを可能にするために、ユーザのタグの位置が記録されてもよい。更に、ユーザに利益をもたらす個人情報データに関する他の使用も本開示によって意図されている。例えば、健康及びフィットネスのデータは、ユーザの好みに従って、ユーザの一般的なウェルネスへの洞察を提供するために使用されてもよく、又はウェルネス目標を追求する技術を使用して個人に対する肯定的なフィードバックとして使用されてもよい。
本開示は、そのような個人情報データの収集、分析、開示、転送、記憶、又は他の使用に関与するエンティティが、確立されたプライバシーポリシー及び/又はプライバシー慣行を遵守することを意図している。詳細には、そのようなエンティティは、ユーザのプライバシーを維持するための業界又は政府の要件を満たすか又は上回ると一般に認識されたプライバシー慣行を実現し、一貫して適用することが予想される筈である。個人データの使用に関するそのような情報は顕著で、ユーザによって容易にアクセス可能であるべきであり、データの収集及び/又は使用が変化するにつれて更新されるべきである。ユーザからの個人情報は、合法的な使用のためのみに収集されるべきである。更に、そのような収集/共有は、ユーザの承諾を受けた後に、又は適用可能な法律に明記された他の合法的な根拠に基づいて行われるべきである。その上、そのようなエンティティは、そのような個人情報データへのアクセスを保護及び安全化し、個人情報データへのアクセス権を有する他者が、それらのプライバシーポリシー及び手順を忠実に守ることを保証するための、あらゆる必要な措置を講じることを考慮するべきである。更に、そのようなエンティティは、広く受け入れられているプライバシーポリシー及び慣行に対する自身の順守を証明するために、サードパーティによる評価を自らが受けることができる。加えて、ポリシー及び慣行は、収集及び/又はアクセスされている特定のタイプの個人情報データに適合され、より高い基準を課すように働くことができる管轄権固有の考慮事項を含む、適用可能な法令及び基準に適合されるべきである。例えば、アメリカ合衆国では、特定の健康データの収集又はそれへのアクセスは、医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律(HIPAA)などの、連邦法及び/又は州法によって管理されてもよく、その一方で、他国における健康データは、他の規制及びポリシーの対象となり得るものであり、それに従って対処されるべきである。
前述のことがらにも関わらず、本開示はまた、個人情報データの使用又はそれへのアクセスをユーザが選択的に阻止する実施形態を意図している。すなわち、本開示は、そのような個人情報データへのアクセスを防止又は阻止するために、ハードウェア要素及び/又はソフトウェア要素が提供され得ることを意図している。例えば、本技術は、自分のタグ又は他の位置対応デバイスの位置を閲覧又はアクセスすることができる人及びできない人をユーザが選択的に制御すること、並びに外部デバイス(例えば、ユーザによって所有又は制御されていないデバイス)がユーザのタグと通信して位置報告を提供するときを制御することを可能にするように構成することができる。更に別の例では、ユーザは、位置情報が他の人にアクセス可能である時間の長さを制限することを選択することができる。更に別の例では、ユーザは、タグなどの位置対応デバイスを受信、応答、又はさもなければそれと対話しないように、自分のデバイス(例えば、モバイル電話)を構成することができる。例えば、ユーザは、位置報告を送信し、タグの代わりにメッセージを表示するなどのタグからの命令を無視するようにモバイル電話を構成することができる。「オプトイン」及び「オプトアウト」の選択肢を提供することに加えて、本開示は、個人情報のアクセス又は使用に関する通知を提供することを意図している。例えば、ユーザは、別のユーザが自分の位置又は自分のデバイス若しくはタグの位置にアクセスするか、又はアクセスしようと試みる場合に通知されてもよい。
その上、本開示の意図は、個人情報データが意図的でない又は認可されていないアクセス又は使用のリスクを最小化するように管理及び処理されるべきであるということである。データの収集を制限し、データがもはや必要とされなくなると削除することにより、リスクを最小化することができる。加えて、かつ、特定の健康関連アプリケーションにおいて適用可能な場合、ユーザのプライバシーを保護するために、データの匿名化を使用することができる。匿名化は、適切な場合、識別子を除去すること、記憶されたデータの量又は特異性を制御すること(例えば、位置データを住所レベルではなく都市レベルで収集すること)、データがどのように記憶されるかを制御すること(例えば、ユーザ全体にわたってデータを集約すること)、及び/又は差分プライバシーなどの他の方法によって容易にされてもよい。
したがって、本開示は、1つ以上の様々な開示された実施形態を実現するような個人情報データの使用を広範に網羅するものではあるが、本開示はまた、そのような個人情報データにアクセスすることを必要とすることなく様々な実施形態が実現され得ることを意図している。すなわち、本技術の様々な実施形態は、そのような個人情報データのすべて又は一部分が欠如することにより、動作不可能にされるものではない。例えば、ユーザのデバイス上のみで扱われるコンテンツなどの集約された非個人情報データ若しくは最小限の個人情報、又はコンテンツ配信サービスにとって利用可能な他の非個人情報に基づいて、コンテンツを選択し、ユーザに配信することができる。
前述の説明は、説明の都合上、記載された実施形態の理解を徹底するために特定の命名法を使用した。しかしながら、記載された実施形態を実践するために具体的な詳細が必要とされないことは、当業者には明らかであろう。したがって、本明細書に記載された具体的な実施形態の前述の説明は、図示及び説明の目的で提示されている。それらは、網羅的であること、又は開示されたまさにその形態に実施形態を限定することを目的としたものではない。上記の教示を考慮して多くの修正及び変形が可能であることが、当業者には明らかであろう。また、本明細書において構成要素の位置を指すために使用されるとき、上、下、上方、下方、左、若しくは右という用語(又は他の同様の相対位置用語)は、必ずしも外部基準に対する絶対位置を指すのではなく、むしろ参照されている図の中の構成要素の相対位置を指す。
他のオブジェクト又は材料に少なくとも部分的に埋め込まれているか、又はそれによって封入されているものとして図示又は記載されたオブジェクト又は構成要素は、挿入成形、多材料射出成形、又は任意の他の適切な技法を介して形成されてもよい。例えば、挿入成形では、オブジェクトは金型の中に配置されてもよく、次いで成形可能な材料が金型内に取り込まれて、成形可能な材料内にオブジェクトを少なくとも部分的に封入するか、又は少なくとも部分的に埋め込むことができる。多材料射出成形では、第1の成形可能な材料が金型の中に取り込まれ(かつ任意選択的に少なくとも部分的に硬化又は固化され)、続いて第2の成形可能な材料を取り込むことができる。オブジェクトを別の材料に縫い付けること、ラミネート層の間にオブジェクトを配置することなどにより、他の技法が使用されてもよい。
無線位置特定可能タグを具体的に参照して、機能及び使用事例の多くの例が記載されているが、同じ機能は、本明細書に記載されたタグの機能を提供するように構成された任意のデバイスによって実行され得ることが理解されよう。例えば、ラップトップコンピュータ又はスマートフォンは、無線位置特定可能タグに類似するか、又はその機能を提供する通信回路及び他の構成要素を有することができる。したがって、タグによって実行又は促進される任意の機能はまた、ラップトップによって実行又は促進されてもよい。1つの具体的な例として、ラップトップコンピュータを紛失するか又は置き忘れると、デバイス位置中継ネットワーク内の他のデバイスは、(例えば、Bluetooth、UWBを介して)ラップトップから信号を受信し、サーバ又はホストシステムに位置報告を送信することができる。