JP2018107132A - 蓄電装置用電極材料、蓄電装置用電極 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄電装置の初期容量の低下を引き起こす不可逆容量の発生を低減し、電解液などの電気化学的な分解を抑制する。また、蓄電装置の充放電の繰り返しにおいて、充放電の副反応として生じる電解液等の分解反応を低減又は抑制することで、蓄電装置のサイクル特性を向上させる。【解決手段】蓄電装置用電極材料であって、粒状の活物質と、活物質の表面の一部を覆うコーティング膜と、を有し、コーティング膜は、蓄電装置に用いるキャリアイオンを通過させることができ、25℃におけるコーティング膜の電気抵抗率と膜厚との積が、20Ωm・m以上である蓄電装置用電極材料。【選択図】図1

Description

本発明は、蓄電装置用電極材料、蓄電装置用電極、及び蓄電装置に関する。
近年、リチウムイオン二次電池等の二次電池、リチウムイオンキャパシタ、空気電池等、
種々の蓄電装置の開発が盛んに行われている。特に高出力、高エネルギー密度であるリチ
ウムイオン二次電池は、携帯電話やスマートフォン、ノート型パーソナルコンピュータ等
の携帯情報端末、携帯音楽プレーヤ、デジタルカメラ等の電子機器、あるいは医療機器、
ハイブリッド車(HEV)、電気自動車(EV)、又はプラグインハイブリッド車(PH
EV)等の次世代クリーンエネルギー自動車など、半導体産業の発展に伴い急速にその需
要が拡大し、充電可能なエネルギーの供給源として現代の情報化社会に不可欠なものとな
っている。
リチウムイオン二次電池やリチウムイオンキャパシタの蓄電装置用の負極は、集電体(以
下、負極集電体という。)と、該負極集電体の表面に設けられた活物質層(以下、負極活
物質層という。)と、を少なくとも有する構造体である。また負極活物質層は、キャリア
となるリチウムイオンの吸蔵および放出が可能な、炭素材料又は合金等の活物質(以下、
負極活物質という。)を含む。
現在リチウムイオン二次電池の負極として一般的な黒鉛系炭素材料を用いた負極は、例え
ば、負極活物質である黒鉛(グラファイト)と、導電助剤としてのアセチレンブラック(
AB)と、結着剤(バインダ)としての樹脂であるPVDFとを混練して形成されたスラ
リーを、集電体上に塗布し乾燥させて製造されている。
このようなリチウムイオン二次電池やリチウムイオンキャパシタの負極は、電極電位が非
常に低く、還元力が強い。よって、有機溶媒を用いた電解液は、還元分解されてしまう。
電解液が電気分解されない電位の幅を電位窓(potential window)とい
う。本来、負極は、その電極電位が電解液の電位窓内にある必要がある。しかし、リチウ
ムイオン二次電池やリチウムイオンキャパシタの負極電位は、そのほとんど全ての電解液
の電位窓を越えている。実際には、その分解物が負極表面に表面皮膜(Solid El
ectrolyte Interphaseともいう。)を形成し、この表面皮膜がさら
なる還元分解を抑制している。これにより、電解液の電位窓を越えた低い電極電位を用い
て、負極へのリチウムイオンの挿入が可能となる(例えば、非特許文献1参照)。
しかし、このような電解液の分解生成物による負極の表面皮膜は、電解液の分解を抑えて
いるため徐々に劣化が進行し、十分に安定な膜とはいえない。特に高温下では分解反応が
加速されるため、高温環境での動作に大きな支障となる。また、表面皮膜の形成のため不
可逆容量が生じ、充放電容量の一部を損失する。このため、表面皮膜とは異なる、より安
定で容量を損失することなく形成することができる、負極表面の人工的なコーティング膜
が求められている。
また、表面皮膜は電気伝導性がないため、電池の充放電時における電気伝導度が低く、こ
のため電極電位の分布が不均一となる。その結果、蓄電装置の充放電容量が低下し、局所
的な充放電によって蓄電装置のサイクル寿命が低下する。
また、現在リチウムイオン二次電池の正極には、活物質としてリチウムを含む複合酸化物
等が用いられている。このような材料も、高温や高電圧状態において電解液との分解反応
が生じ、これに伴い分解生成物による表面皮膜が形成される。このため、不可逆容量が生
じ、充放電容量が減少してしまう。
小久見善八 編著、「リチウム二次電池」、オーム社、平成20年3月20日第1版第1刷発行、p.116−118
従来の電極表面における表面皮膜は、充電時の電池反応によって形成されているとされて
おり、表面皮膜の形成に用いられた電荷量は放電することができない。このため、不可逆
容量としてリチウムイオン二次電池の初期容量を減少させていた。
また、初回充電時に電極に形成される表面皮膜であっても、十分に安定で完全に電解液の
分解を抑えているとはいえず、特に高温下においては電解液の分解が進行すると考えられ
ている。
電気化学的な電解液の分解の進行に伴い、充放電を担うリチウムの量が、電解液の分解反
応に用いられた電子の量に対応して減少する。このため、充放電が繰り返されると、リチ
ウムイオン二次電池はやがて容量を喪失する。また、電気化学的な反応は、高温下である
程その進行が早まる。従って、高温下で充放電を繰り返すほどリチウムイオン二次電池の
容量の減少が大きくなる。
以上の課題は、リチウムイオン二次電池に限らずリチウムイオンキャパシタ等の蓄電装置
についても同様のことがいえる。
そこで、本発明の一態様は、蓄電装置の初期容量の低下を引き起こす不可逆容量の発生を
低減し、電解液などの電気化学的な分解を低減又は抑制することを課題とするものである
また、本発明の一態様は、蓄電装置の充放電の繰り返しにおいて、充放電の副反応として
生じる電解液等の分解反応を低減又は抑制することで、蓄電装置のサイクル特性を向上さ
せることを課題とするものである。
また、本発明の一態様は、高温下において早まる電解液の分解反応を低減又は抑制し、高
温充放電における容量の減少を防止することで、蓄電装置の使用温度範囲を拡大すること
を課題とするものである。
また、本発明の一態様は、上記課題を解決する蓄電装置用電極材料を提供するものである
また、本発明の一態様は、上記課題を解決する蓄電装置用電極を提供するものである。
さらに、本発明の一態様は、該蓄電装置用電極を有する蓄電装置を提供するものである。
上記の課題に鑑み、本発明者等は、あらかじめ活物質表面に絶縁性の金属酸化物などから
なるコーティング膜を形成し、これを電極材料として蓄電装置に適用した。これにより、
電極において多くの面積を占める活物質表面での電解液の分解を低減又は抑制することが
できた。このため、活物質表面に当該コーティング膜を設けた場合には、表面皮膜が形成
されず、又は当該コーティング膜を設けない場合と比べて形成される表面皮膜の膜厚が薄
いことが分かった。
ここで、本発明者等は、当該コーティング膜はその形成する膜厚によって当該コーティン
グ膜上に形成される表面皮膜の膜厚が異なる点に注目し、種々の材料により当該コーティ
ング膜の膜厚と表面皮膜の膜厚との相関関係を調査した。そして本発明者等は、形成され
る表面皮膜の膜厚が、当該コーティング膜の材料に依らず、当該コーティング膜の電気抵
抗によって決定されることを見いだした。
すなわち、本発明の一態様は、蓄電装置用電極材料であって、粒状の活物質と、活物質の
表面の一部を覆うコーティング膜と、を有し、コーティング膜は、蓄電装置に用いるキャ
リアイオンを通過させることができ、25℃におけるコーティング膜の電気抵抗率と膜厚
との積が、20Ωm・m以上である蓄電装置用電極材料である。
本発明の一態様に係る蓄電装置用電極材料に用いる活物質には、キャリアイオンが挿入及
び脱離することにより充放電反応を行うことが可能な材料を用い、特に粒状の形状をした
材料を用いる。
ここで粒状とは、例えば球状(粉末状)、板状、角状、柱状、針状又は鱗片状等の形状を
含む任意の表面積を有する活物質の外観形状を示す語句である。粒状の活物質は、必ずし
も球状である必要はなく、また、それぞれの形状が互いに異なる任意の形状であってもよ
い。以上のような形状である限り、その製造方法は特に限定されない。
粒状の活物質の平均粒径は特に限定されず、通常の平均粒径や粒径分布を有する活物質を
用いればよい。活物質が負極に用いる負極活物質である場合には、平均粒径が例えば1μ
m以上50μm以下の範囲にある負極活物質を用いることができる。また、活物質が正極
に用いる正極活物質であって正極活物質が2次粒子である場合には、当該2次粒子を構成
する1次粒子の平均粒径が10nm以上1μm以下の範囲である正極活物質を用いること
ができる。
負極活物質の材料としては、蓄電分野に一般的な炭素材である黒鉛を用いることができる
。黒鉛は、低結晶性炭素として軟質炭素や硬質炭素等が挙げられ、高結晶性炭素として、
天然黒鉛、キッシュ黒鉛、熱分解炭素、液晶ピッチ系炭素繊維、メソカーボンマイクロビ
ーズ(MCMB)、液晶ピッチ、石油又は石炭系コークス等が挙げられる。
また、負極活物質には上述の炭素材の他、キャリアイオンとの合金化、脱合金化反応によ
り充放電反応を行うことが可能な合金系材料を用いることができる。合金系材料としては
、キャリアイオンにリチウムイオンを用いる場合なら例えば、Mg、Ca、Al、Si、
Ge、Sn、Pb、As、Sb、Bi、Ag、Au、Zn、Cd、Hg及びIn等のうち
の少なくとも一つを含む材料を用いることができる。このような金属は黒鉛に対して容量
が大きく、特にシリコンは理論容量が4200mAh/gと飛躍的に高い。このため、負
極活物質にシリコンを用いることが好ましい。
正極活物質としては、キャリアイオンの挿入及び脱離が可能な材料であればよく、例えば
、LiFeO、LiCoO、LiNiO、LiMn、V、Cr
、MnO等の化合物を用いることができる。
または、複合材料(一般式LiMPO(Mは、Fe(II)、Mn(II)、Co(I
I)、Ni(II)の一以上))を用いることができる。一般式LiMPOの代表例と
しては、LiFePO、LiNiPO、LiCoPO、LiMnPO、LiFe
NiPO、LiFeCoPO、LiFeMnPO、LiNiCo
PO、LiNiMnPO(a+bは1以下、0<a<1、0<b<1)、LiF
NiCoPO、LiFeNiMnPO、LiNiCoMnPO
(c+d+eは1以下、0<c<1、0<d<1、0<e<1)、LiFeNi
MnPO(f+g+h+iは1以下、0<f<1、0<g<1、0<h<1、0
<i<1)等のリチウム化合物を材料として用いることができる。
または、一般式Li(2−j)MSiO(Mは、Fe(II)、Mn(II)、Co(
II)、Ni(II)の一以上、0≦j≦2)等の複合材料を用いることができる。一般
式Li(2−j)MSiOの代表例としては、Li(2−j)FeSiO、Li(2
−j)NiSiO、Li(2−j)CoSiO、Li(2−j)MnSiO、Li
(2−j)FeNiSiO、Li(2−j)FeCoSiO、Li(2−j
FeMnSiO、Li(2−j)NiCoSiO、Li(2−j)Ni
MnSiO(k+lは1以下、0<k<1、0<l<1)、Li(2−j)Fe
CoSiO、Li(2−j)FeNiMnSiO、Li(2−j)Ni
CoMnSiO(m+n+qは1以下、0<m<1、0<n<1、0<q<1)
、Li(2−j)FeNiCoMnSiO(r+s+t+uは1以下、0<r
<1、0<s<1、0<t<1、0<u<1)等のリチウム化合物を材料として用いるこ
とができる。
蓄電装置に用いるキャリアイオンとして、代表的なリチウムイオンの他、リチウムイオン
以外のアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、ベリリウムイオン、又はマグネシ
ウムイオン等を用いることができる。なお、これらリチウムイオン以外のイオンをキャリ
アイオンとして用いる場合には、正極活物質として上述したリチウム化合物及びリチウム
イオンを含む複合材料において、リチウムの代わりに、アルカリ金属(例えば、ナトリウ
ムやカリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、ストロンチウム、バリウム
、ベリリウムやマグネシウム等)を用いてもよい。
以上のように、活物質は粒状のものとして説明したが、さらに活物質の形状は粒状に限ら
れず、単一の膜状の活物質を複数積層した積層状であっても、本発明の一形態に係るコー
ティング膜をその上に形成することで、同様の効果を得ることができる。
本発明の一態様におけるコーティング膜は、上述した電解液と活物質との分解反応により
生じる表面皮膜とは明確に区別されるものであり、蓄電装置の充放電を行うよりも以前に
、あらかじめ人工的に設けられた膜である。このため、本明細書等においては、表面皮膜
の「皮膜」に対して「コーティング膜」と区別して記載する。
本発明の一態様におけるコーティング膜は、キャリアイオンを通過させることができる。
従って、当該コーティング膜はキャリアイオンを通過させることができる材料によって構
成され、また、キャリアイオンを通過させることができる程度に膜厚が薄いことが必要で
ある。
コーティング膜の材料には、ニオブ、チタン、バナジウム、タンタル、タングステン、ジ
ルコニウム、モリブデン、ハフニウム、クロム、アルミニウム若しくはシリコンのいずれ
か一の酸化膜、又はこれら元素のいずれか一とリチウムとを含む酸化膜を用いることがで
きる。また、その他の材料として、コーティング膜にリチウムイオン等のキャリアイオン
の透過性を有するPEO(ポリエチレンオキシド)等のポリマー等を用いてもよい。この
ようなコーティング膜は、従来の電解液の分解生成物により活物質の表面に形成される表
面皮膜に比べ、十分緻密な膜である。
なお、活物質として充放電時に体積変化を伴う活物質を用いる場合には、コーティング膜
は当該活物質の体積変化による形状の変化に追随することが好ましい。このため、コーテ
ィング膜のヤング率は、70GPa以下であることが好ましい。
また、本発明の一態様におけるコーティング膜は、25℃におけるコーティング膜の電気
抵抗率と膜厚との積が、20Ωm・m以上である。さらに、好ましくは200Ωm・m以
上である。物質の電気抵抗率は、温度によって変動しうる。従って、本明細書等において
は、コーティング膜の電気抵抗率と膜厚との積を、概略室温である25℃の測定環境下を
指標としてその値を示すものとする。
なお、本明細書等において、正極及び負極の双方を併せて電極とよぶことがあるが、この
場合、電極は正極及び負極のうち少なくともいずれか一方を示すものとする。
本発明の一態様により、蓄電装置の初期容量の低下を引き起こす不可逆容量の発生を低減
し、電解液などの電気化学的な分解を低減又は抑制することができる。
また、本発明の一態様により、蓄電装置の充放電の繰り返しおいて、充放電の副反応とし
て生じる電解液等の分解反応を低減又は抑制することで、蓄電装置のサイクル特性を向上
させることができる。
また、本発明の一態様により、高温下において早まる電解液の分解反応を低減又は抑制し
、高温充放電における容量の減少を防止することで、蓄電装置の使用温度範囲を拡大する
ことができる。
また、本発明の一態様により、上記課題を解決する蓄電装置用電極材料を提供することが
できる。
また、本発明の一態様により、上記課題を解決する蓄電装置用電極を提供することができ
る。
また、本発明の一態様により、該蓄電装置用電極を有する蓄電装置を提供することができ
る。
コーティング膜を有する粒状の活物質を説明する図。 蓄電装置用電極材料の作製方法を説明する図。 負極を説明する図。 正極を説明する図。 蓄電装置を説明する図。 蓄電装置を説明する図。 電子機器を説明する図。 電子機器を説明する図。 電子機器を説明する図。 測定用試料を説明する図。 表面皮膜の膜厚とコーティング膜の膜厚との相関関係を説明する図。 表面皮膜の膜厚とコーティング膜の電気抵抗率×膜厚との相関関係を説明する図。
本発明の実施の形態について、図面を用いて以下、詳細に説明する。ただし、本発明はこ
れらの説明に限定されず、その形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば
容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈さ
れるものではない。
なお、本明細書で説明する各図において、膜や層、基板などの厚さや領域の大きさ等の各
構成要素の大きさは、個々に説明の明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、
必ずしも各構成要素はその大きさに限定されず、また各構成要素間での相対的な大きさに
限定されない。
なお、本明細書等において、第1、第2などとして付される序数詞は、便宜上用いるもの
であって工程の順番や積層の順番などを示すものではない。また、本明細書等において発
明を特定するための事項として固有の名称を示すものではない。
なお、本明細書等で説明する本発明の構成において、同一部分又は同様の機能を有する部
分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また
、同様の機能を有する部分を指す場合には、ハッチパターンを同じくし、特に符号を付さ
ない場合がある。
なお、本明細書等において、蓄電装置用の正極及び負極の双方を併せて電極とよぶことが
あるが、この場合、電極は正極及び負極のうち少なくともいずれか一方を示すものとする
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様に係る蓄電装置用電極材料について、図1を用いて説
明する。
図1(A)及び(B)は、本願発明に係る蓄電装置用電極材料100を示した図である。
蓄電装置用電極材料100は、粒状の活物質101と、活物質101の表面の一部を覆う
コーティング膜102を含む。ここで粒状とは、例えば球状(粉末状)、板状、角状、柱
状、針状又は鱗片状等の形状を含む任意の表面積を有する活物質の外観形状を示す語句で
ある。粒状の活物質101は、必ずしも球状である必要はなく、また、それぞれの形状が
互いに異なる任意の形状であってもよい。以上のような形状である限り、その製造方法は
特に限定されない。
粒状の活物質101の平均粒径は特に限定されず、通常の平均粒径や粒径分布を有する活
物質を用いればよい。活物質101が負極に用いる負極活物質である場合には、平均粒径
が例えば1μm以上50μm以下の範囲にある負極活物質を用いることができる。また、
活物質101が正極に用いる正極活物質であって正極活物質が2次粒子である場合には、
当該2次粒子を構成する1次粒子の平均粒径が10nm以上1μm以下の範囲である正極
活物質を用いることができる。
負極活物質の材料としては、蓄電分野に一般的な炭素材である黒鉛を用いることができる
。黒鉛は、低結晶性炭素として軟質炭素や硬質炭素等が挙げられ、高結晶性炭素として、
天然黒鉛、キッシュ黒鉛、熱分解炭素、液晶ピッチ系炭素繊維、メソカーボンマイクロビ
ーズ(MCMB)、液晶ピッチ、石油又は石炭系コークス等が挙げられる。
また、負極活物質には上述の炭素材の他、キャリアイオンとの合金化、脱合金化反応によ
り充放電反応を行うことが可能な合金系材料を用いることができる。合金系材料としては
、例えば、Mg、Ca、Al、Si、Ge、Sn、Pb、As、Sb、Bi、Ag、Au
、Zn、Cd、Hg及びIn等のうちの少なくとも一つを含む材料を用いることができる
。このような金属は黒鉛に対して容量が大きく、特にシリコンは理論容量が4200mA
h/gと飛躍的に高い。このため、負極活物質にシリコンを用いることが好ましい。
正極活物質としては、キャリアイオンの挿入及び脱離が可能な材料であればよく、例えば
、LiFeO、LiCoO、LiNiO、LiMn、V、Cr
、MnO等の化合物を用いることができる。
または、複合材料(一般式LiMPO(Mは、Fe(II)、Mn(II)、Co(I
I)、Ni(II)の一以上))を用いることができる。一般式LiMPOの代表例と
しては、LiFePO、LiNiPO、LiCoPO、LiMnPO、LiFe
NiPO、LiFeCoPO、LiFeMnPO、LiNiCo
PO、LiNiMnPO(a+bは1以下、0<a<1、0<b<1)、LiF
NiCoPO、LiFeNiMnPO、LiNiCoMnPO
(c+d+eは1以下、0<c<1、0<d<1、0<e<1)、LiFeNi
MnPO(f+g+h+iは1以下、0<f<1、0<g<1、0<h<1、0
<i<1)等のリチウム化合物を材料として用いることができる。
または、一般式Li(2−j)MSiO(Mは、Fe(II)、Mn(II)、Co(
II)、Ni(II)の一以上、0≦j≦2)等の複合材料を用いることができる。一般
式Li(2−j)MSiOの代表例としては、Li(2−j)FeSiO、Li(2
−j)NiSiO、Li(2−j)CoSiO、Li(2−j)MnSiO、Li
(2−j)FeNiSiO、Li(2−j)FeCoSiO、Li(2−j
FeMnSiO、Li(2−j)NiCoSiO、Li(2−j)Ni
MnSiO(k+lは1以下、0<k<1、0<l<1)、Li(2−j)Fe
CoSiO、Li(2−j)FeNiMnSiO、Li(2−j)Ni
CoMnSiO(m+n+qは1以下、0<m<1、0<n<1、0<q<1)
、Li(2−j)FeNiCoMnSiO(r+s+t+uは1以下、0<r
<1、0<s<1、0<t<1、0<u<1)等のリチウム化合物を材料として用いるこ
とができる。
蓄電装置に用いるキャリアイオンとして、代表的なリチウムイオンの他、リチウムイオン
以外のアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、ベリリウムイオン、又はマグネシ
ウムイオン等を用いることができる。なお、これらリチウムイオン以外のイオンをキャリ
アイオンとして用いる場合には、正極活物質として上述したリチウム化合物及びリチウム
イオンを含む複合材料において、リチウムの代わりに、アルカリ金属(例えば、ナトリウ
ムやカリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、ストロンチウム、バリウム
、ベリリウムやマグネシウム等)を用いてもよい。
このような粒状の活物質101の表面には、コーティング膜102が設けられている。図
1(A)に示すように、コーティング膜102は粒状の活物質101の表面の全てを覆う
ものではなく、表面を部分的に覆うものである。従って、粒状の活物質101の表面は、
コーティング膜102により覆われている領域と覆われていない領域とを有する。また、
粒状の活物質101を覆うコーティング膜102は、図1(A)に示すように粒状の活物
質101の表面積の数パーセントから数十パーセントを占める程度の比較的大きい面を有
する膜であってもよいし、図1(B)に示すように非常に小さな面積の面を有する膜であ
ってもよい。特に、隣接する粒状の活物質、結着剤、導電助剤等の電極を構成する部材と
接する部分を除いた、電解液と接する部分の活物質表面が、コーティング膜102により
全て覆われていることが好ましい。粒状の活物質101の表面に形成するコーティング膜
102のサイズは、後述するゾル−ゲル法等のコーティング膜の形成方法に依存する条件
や、用いる粒状の活物質101の表面形状や表面状態などによって、適宜調整することが
できる。
コーティング膜102の材料には、ニオブ、チタン、バナジウム、タンタル、タングステ
ン、ジルコニウム、モリブデン、ハフニウム、クロム、アルミニウム若しくはシリコンの
いずれか一の酸化膜、又はこれら元素のいずれか一とリチウムとを含む酸化膜を用いるこ
とができる。また、その他の材料として、コーティング膜102にリチウムイオン等のキ
ャリアイオンの透過性を有するPEO(ポリエチレンオキシド)等のポリマー等を用いて
もよい。このようなコーティング膜102は、従来の電解液の分解により活物質の表面に
形成される表面皮膜に比べ、十分緻密な膜である。
従って、活物質101を覆うコーティング膜102がキャリアイオン伝導性を有すること
で、キャリアイオンはこのコーティング膜102を透過することができ、活物質101が
電池反応を行うことができる。一方で、コーティング膜102が絶縁性を有することで、
電解液と活物質101との反応を抑制することができる。
ここで、コーティング膜102は、25℃における電気抵抗率と膜厚との積が、20Ωm
・m以上とする。より好ましくは、25℃における前記コーティング膜の電気抵抗率と膜
厚との積が、200Ωm・m以上である。コーティング膜102において、25℃におけ
る電気抵抗率と膜厚との積を20Ωm・m以上とすることで、活物質101と電解液との
間の分解反応を低減することができ、さらに200Ωm・m以上とすることで、活物質1
01と電解液との間の分解反応を抑制することができる。
その結果、蓄電装置の初期容量の低下を引き起こす不可逆容量の発生を低減し、電解液な
どの電気化学的な分解を低減又は抑制することができる。また、蓄電装置の充放電時の副
反応として生じる電解液等の分解反応を低減又は抑制することで、蓄電装置のサイクル特
性を向上させることができる。さらに、高温下において早まる電解液の分解反応を低減又
は抑制し、高温充放電における充放電容量の減少を防止することで、蓄電装置の使用温度
範囲を拡大することができる。
なお、コーティング膜102の25℃における電気抵抗率と膜厚との積の上限は、蓄電装
置に用いるキャリアイオンを通過させることができる値であり、コーティング膜102の
材料の選択によって異なる。
一方、完全に周囲を絶縁された粒状の活物質101にあっては、電子が活物質101の内
外を自由に移動することが抑制されるから、電池反応を起こすことができない。従って、
活物質101が外部との電子伝導のための経路を確保するためには、上記のように、粒状
の活物質101はコーティング膜102によって完全に周囲を被覆されることはなく、少
なくとも活物質101の一部がコーティング膜102により被覆されずに露出しているこ
とが必要である。このように、粒状の活物質101の一部を被覆するコーティング膜10
2を活物質101の表面に形成することで、活物質101の電池反応を可能としつつ、電
解液の分解反応を抑制することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態2)
本実施の形態においては、実施の形態1で説明した蓄電装置用電極材料の製造方法の一例
として、ゾルゲル法を用いて活物質の表面にコーティング膜を形成する製造方法について
、図2を用いて説明する。
まず、ステップS150として、溶媒に金属アルコキシドと安定化剤とを加え、撹拌して
溶液を作製する。溶媒としては、例えばトルエンを用いることができる。安定化剤として
は、例えばアセト酢酸エチルを用いることができる。
活物質のコーティング膜としての金属酸化膜の形成には、ゾル−ゲル法での前駆体となる
金属アルコキシドが使用できる。例えば、コーティング膜として酸化ニオブ膜を形成する
場合には、金属アルコキシドとして、例えばニオブエトキシド(Nb(OEt))を用
いることができる。また、コーティング膜として酸化珪素膜を形成する場合には、金属ア
ルコキシドとして、例えばシリコンエトキシド(Si(OEt))を用いることができ
る。
次に、ステップS151として、この溶液に粒状の活物質を添加して、撹拌する。トルエ
ン等の溶媒を加え撹拌することにより溶液を固練りの状態にし、活物質の表面に金属アル
コキシドを被覆させる。以上のステップS150及びステップS151は、ドライルーム
などの低湿度の環境下で行うとよい。これは、加水分解反応の進行を抑制するためである
次に、ステップS152及びステップS153において、ゾル−ゲル法を用いて粒状の活
物質の表面の金属アルコキシドをゲル化する。
まず、ステップS152として、粒状の活物質を加えた溶液に少量の水を加えることで、
金属アルコキシドと水とを反応(加水分解反応)させて、ゾル状の分解生成物を作製する
。ここでゾル状とは、液体中に固体微粒子が略均一に分散した状態をいう。少量の水の添
加は、活物質を加えた溶液を大気に暴露することで、大気中の水分を添加するものであっ
てもよい。例えば、金属アルコキシドにニオブエトキシド(Nb(OEt))を用いた
場合は、加水分解反応は反応式1に示す反応となる。また、金属アルコキシドにシリコン
エトキシド(Si(OEt))を用いた場合は、加水分解反応は反応式2に示す反応と
なる。
Nb(OEt)+5EtOH→Nb(OEt)5−x(OH)+xEtOH (x
は5以下の正数。) (式1)
Si(OEt)+4HO→Si(OEt)4−x(OH)+EtOH (xは4
以下の正数。) (式2)
次に、ステップS153として、ゾル化した分解生成物を脱水縮合し、ゲル状の反応物に
する。ここでゲル状とは、固体微粒子間に引力相互作用が働いて三次元網目構造が発達し
て固化した状態をいう。金属アルコキシドにニオブエトキシド(Nb(OEt))を用
いた場合は、縮合反応は反応式3に示す反応となり、シリコンエトキシド(Si(OEt
)を用いた場合には、縮合反応は反応式4に示す反応となる。
2nNb(OEt)5−x(OH)→nNb[(OEt)3−x(OH)x−1
+HO (xは5以下の正数。) (式3)
2nSi(OEt)4−x(OH)x−1→(OEt)4−x(OH)x−1Si−O−
Si(OH)x−1(OEt)4−x (xは4以下の正数。) (式4)
この工程によって、粒状の活物質の表面に付着するゲル状の反応物を形成することができ
る。なお、便宜上、上記のように加水分解反応によるゾル化と縮合反応によるゲル化を、
ステップS152とS153の二つの工程として分けて記載したが、実際には溶液中で両
反応がほぼ同時に起こる。金属アルコキシドは、温度条件と水によって、安定なゲル状の
物質にその構造を徐々に変化させていくためである。
この後、ステップS154として、分散液を大気圧下で焼成することで、金属酸化膜が表
面に付着した粒状の活物質を得ることができる。焼成の温度は、300℃以上900℃以
下、好ましくは500℃以上800℃以下とする。
以上の工程によって、金属酸化膜からなるコーティング膜により覆われた活物質が作製さ
れる。このようにゾル−ゲル法を用いて活物質にコーティング膜を形成する場合、複雑な
形状の活物質に対しても適用が可能であり、また大量にコーティング膜の形成を行うこと
ができるため、量産工程に最適な製造方法である。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態3)
本実施の形態では、コーティング膜を有する粒状の活物質を用いた蓄電装置用電極及びそ
の製造方法について、図3及び図4を用いて説明する。
(負極)
図3は、蓄電装置用電極材料に粒状の負極活物質を含んだ蓄電装置用電極(負極)を説明
する図である。図3(A)に示すように、負極200は、負極集電体201と、負極集電
体201の両面又は片面(図では両面の場合を示す。)に設けられた負極活物質層202
と、を有する。
負極集電体201としては、リチウム等のキャリアイオンと化学反応を生じることが困難
であり、導電性の高い材料により構成される。例えば、ステンレス、鉄、銅、ニッケル、
又はチタンを用いることができる。また、アルミニウム−ニッケル合金、アルミニウム−
銅合金等の合金材料を用いてもよい。また、負極集電体201は、箔状、板状(シート状
)、網状、パンチングメタル状、エキスパンドメタル状等の形状を適宜用いることができ
る。負極集電体201は、厚みが10μm以上30μm以下のものを用いるとよい。
負極活物質層202は、負極集電体201の片面又は両面に設けられる。負極活物質層2
02には、実施の形態1又は実施の形態2で説明した、コーティング膜により覆われた粒
状の負極活物質を用いる。
本実施の形態では、上述の負極活物質にバインダ(結着剤)及び導電助剤を加え、混合、
乾燥して作製した負極活物質層202を用いる。なお、導電助剤は必要に応じて添加すれ
ばよく、導電助剤の添加を行わなくてもよい。
なお、負極活物質層202は、負極集電体201上に直接接して形成する場合に限らない
。負極集電体201と負極活物質層202との間に、負極集電体201と負極活物質層2
02との密着性の向上を目的とした密着層や、負極集電体201の表面の凹凸形状を緩和
するための平坦化層、放熱のための放熱層、負極集電体201又は負極活物質層202の
応力を緩和するための応力緩和層等の機能層を、金属等の導電性材料を用いて形成しても
よい。
図3(B)を用いて、負極活物質層202を説明する。図3(B)は負極活物質層202
の一部における断面である。負極活物質層202は、実施の形態1又は実施の形態2で示
した粒状の負極活物質203と、バインダ(図示せず)と、導電助剤204とを有する。
粒状の負極活物質203は、先の実施の形態で説明した通り、コーティング膜に覆われて
いる。
バインダは負極活物質、導電助剤、また集電体を結着するものであればよい。バインダと
して、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフル
オロプロピレン共重合体、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン共重合体、
スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリ
エチレン、ポリイミド等の樹脂材料を用いることができる。
また、導電助剤204は負極活物質203間や負極活物質203と負極集電体201との
導電性を向上させるものであり、負極活物質層202に添加することができる。導電助剤
204としては比表面積が大きい材料が望ましく、アセチレンブラック(AB)等を用い
るとよい。また、カーボンナノチューブやグラフェン、フラーレン、ケッチェンブラック
といった炭素材料を用いることもできる。なお、一例としてグラフェンを用いる場合につ
いては後述する。
負極200は、以下のように作製する。まず、実施の形態2に説明した方法によって作製
したコーティング膜を有する粒状の負極活物質を、ポリフッ化ビニリデン等のフッ化ビニ
リデン系重合体等を溶かしたNMP(N−メチルピロリドン)等の溶媒に混合し、スラリ
ーを形成する。
次に、負極集電体201の片面又は両面に、当該スラリーを塗布し乾燥させる。当該塗布
工程を負極集電体201の両面に行う場合には、両面に同時に又は一面ずつ負極活物質層
202を形成する。この後、ロールプレス機を用いて圧延加工し、負極200が製造され
る。
次に、負極活物質層202にグラフェンを添加した例について、図3(C)及び(D)を
用いて説明する。
グラフェンは、活物質どうし及び活物質−集電体間の電子伝導経路を形成する導電助剤と
しての機能を有する。本明細書において、グラフェンは単層のグラフェン、又は2層以上
100層以下の多層グラフェンを含むものである。単層グラフェンとは、π結合を有する
1原子層の炭素分子のシートのことをいう。このグラフェンを、酸化グラフェンを還元し
て形成する場合には、酸化グラフェンに含まれる酸素は全て脱離されずに、一部の酸素は
グラフェンに残存する。グラフェンに酸素が含まれる場合、X線光電子分光法(XPS)
で検出される酸素の割合は、グラフェン全体の2原子%以上20原子%以下、好ましくは
3原子%以上15原子%以下である。なお、酸化グラフェンとは、上記グラフェンが酸化
された化合物のことをいう。
図3(C)は、グラフェンを用いた負極活物質層202の一部における平面図である。負
極活物質層202は、粒状の負極活物質203と、粒状の負極活物質203の複数を覆い
つつ、粒状の負極活物質203が内部に詰められたグラフェン205で構成されている。
図示していないバインダについては、添加してもよいが、グラフェン205が互いに結着
することでバインダとして十分機能を果たす程度に含有される場合には、バインダの添加
は必ずしも必要ではない。平面視の負極活物質層202は、負極活物質層202の複数の
負極活物質203の表面を異なるグラフェン205が覆っている。なお、一部において、
負極活物質203が露出していてもよい。
図3(D)は、図3(C)の負極活物質層202の一部における断面図である。負極活物
質203、及び負極活物質層202の平面視において負極活物質203を覆っているグラ
フェン205が図示されている。断面図において、グラフェン205は線状に観察される
。同一のグラフェンまたは複数のグラフェンは複数の負極活物質203に重畳する、又は
、同一のグラフェン又は複数のグラフェンにより、複数の負極活物質203を内在する。
なお、グラフェン205は袋状になっており、該内部において、複数の負極活物質を内包
する場合がある。また、グラフェン205は、一部開放部があり、当該領域において、負
極活物質203が露出している場合がある。
負極活物質層202の厚さは、20μm以上200μm以下の間で所望の厚さを選択する
なお、負極活物質層202にリチウムをプレドープしてもよい。リチウムのプレドープ方
法としては、スパッタリング法により負極活物質層202表面にリチウム層を形成しても
よい。または、負極活物質層202の表面にリチウム箔を設けることで、負極活物質層2
02にリチウムをプレドープすることができる。
なお、負極活物質203においては、キャリアイオンの吸蔵により体積が膨張するものが
ある。このため、充放電により、負極活物質層が脆くなり、負極活物質層の一部が崩壊し
てしまうことで、サイクル特性等の蓄電装置の信頼性が低下する。
しかしながら、負極活物質が充放電により体積しても、負極活物質203の周囲をグラフ
ェン205が覆う場合には、グラフェン205は負極活物質の分散や負極活物質層の崩落
を妨げることが可能である。すなわち、グラフェン205は、充放電に伴い負極活物質の
体積が増減しても、負極活物質どうしの結合を維持する機能を有する。従って、負極活物
質層202を形成する際にバインダの使用を省略することが可能である。このため一定重
量(一定体積)の負極活物質層202において、負極活物質量を増加させることが可能で
ある。従って、電極重量(電極体積)あたりの充放電容量を増大させることができる。
また、グラフェン205は導電性を有しており、且つ複数の負極活物質203と接してい
るため導電助剤としても機能する。つまり、負極活物質層202を形成する際に導電助剤
を用いる必要が無く、一定重量(一定体積)の負極活物質層202において、負極活物質
量を増加させることが可能である。従って、電極重量(電極体積)あたりの充放電容量を
増大させることができる。
また、グラフェン205は、負極活物質層202に効率良く且つ十分な電子伝導の経路を
形成するため、負極200の導電性を向上させることができる。
なお、グラフェン205は、負極活物質としても機能するため、負極200の充放電容量
を向上させることができる。
次に、図3(C)及び(D)に示す負極活物質層202の作製方法について説明する。
まず、実施の形態1又は実施の形態2で示したコーティング膜を有する粒状の負極活物質
203と、酸化グラフェンを含む分散液を用いて混練し、スラリーを形成する。
次に、負極集電体201上に、上記スラリーを塗布する。次に、一定時間、真空乾燥を行
って負極集電体201上に塗工したスラリーから溶媒を除去する。この後、ロールプレス
機により圧延加工する。
その後、電気エネルギーを用いた酸化グラフェンの電気化学的な還元や、加熱処理による
酸化グラフェンの熱的な還元によって、グラフェン205を生成する。特に、電気化学的
な還元処理を行った場合、加熱処理によって形成したグラフェンに比べてπ結合である二
重結合の炭素−炭素結合を有する割合が増大するため、導電性の高いグラフェン205を
形成することができる。以上の工程により、負極集電体201の片面又は両面にグラフェ
ンを導電助剤として用いた負極活物質層202を形成することができ、負極200を製造
することができる。
(正極)
図4は、蓄電装置用電極材料に粒状の正極活物質を含んだ蓄電装置用電極(正極)を説明
する図である。図4(A)は正極250の断面図である。正極250は、正極集電体25
1の両面(又は図示しないが、一方の面)に正極活物質層252が形成される。
正極集電体251には、ステンレス、金、白金、亜鉛、鉄、銅、アルミニウム、チタン等
の金属、及びこれらの合金など、導電性の高い材料を用いることができる。また、シリコ
ン、チタン、ネオジム、スカンジウム、モリブデンなどの耐熱性を向上させる元素が添加
されたアルミニウム合金を用いることができる。また、シリコンと反応してシリサイドを
形成する金属元素で形成してもよい。シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素
としては、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム
、モリブデン、タングステン、コバルト、ニッケル等がある。正極集電体251は、箔状
、板状(シート状)、網状、パンチングメタル状、エキスパンドメタル状等の形状を適宜
用いることができる。
正極活物質層252は、正極集電体251の片面又は両面に設けられる。正極活物質層2
52には、実施の形態1又は実施の形態2で説明した、コーティング膜により覆われた粒
状の正極活物質を用いる。
正極活物質層252には、正極活物質の他、導電助剤、バインダ(結着剤)を含有させて
もよい。
なお、正極活物質層252は、正極集電体251上に直接接して形成する場合に限らない
。正極集電体251と正極活物質層252との間に、正極集電体251と正極活物質層2
52との密着性の向上を目的とした密着層や、正極集電体251の表面の凹凸形状を緩和
するための平坦化層、放熱のための放熱層、正極集電体251又は正極活物質層252の
応力を緩和するための応力緩和層等の機能層を、金属等の導電性材料を用いて形成しても
よい。
図4(B)及び(C)を用いて、正極活物質層252を説明する。図4(B)は、グラフ
ェンを用いた正極活物質層252の一部における平面図である。正極活物質層252は、
実施の形態1又は実施の形態2で示した粒状の正極活物質253と、グラフェン254と
、バインダ(図示せず)を有する。粒状の正極活物質253は、先の実施の形態で説明し
た通り、コーティング膜に覆われている。グラフェン254は、粒状の正極活物質253
の複数を覆い、また正極活物質253を内部に詰め込んでいる。複数の正極活物質253
の表面は異なるグラフェン254に覆われ、一部においては、正極活物質253がグラフ
ェン254から露出している。
正極活物質253が2次粒子である場合には、当該2次粒子を構成する1次粒子の平均粒
径が10nm以上1μm以下の範囲である正極活物質を用いることができる。なお、正極
活物質253内を電子が移動するため、正極活物質253の粒径はより小さい方が好まし
い。
また、正極活物質253の表面に炭素層を形成することで、正極活物質層252の導電性
を向上させることができる。この場合、コーティング膜は当該炭素層の表面に形成するこ
とが好ましい。一方、炭素層が正極活物質253に被覆されていなくとも十分な特性が得
られるが、炭素層が被覆されている正極活物質253とグラフェン254とを共に用いる
と、電流が流れるためより好ましい。
図4(C)は、図4(B)の正極活物質層252の一部における断面図である。正極活物
質253、及び該正極活物質253を覆うグラフェン254を有する。グラフェン254
は断面図においては線状で観察される。複数の正極活物質は、同一のグラフェンまたは複
数のグラフェンの間に挟まれるように設けられる。なお、グラフェンは袋状になっており
、複数の正極活物質をその内部に包み込む場合がある。また、グラフェン254に覆われ
ず、一部の正極活物質が露出している場合がある。
正極活物質層252の厚さは、20μm以上200μm以下の間で所望の厚さを選択する
。なお、クラックや剥離が生じないように、正極活物質層252の厚さを適宜調整するこ
とが好ましい。
なお、正極活物質層252には、グラフェン254の体積の0.1倍以上10倍以下のア
セチレンブラック粒子や1次元の拡がりを有するカーボンナノファイバー等のカーボン粒
子など、公知の導電助剤を有してもよい。
なお、正極活物質253の材料によっては、キャリアとなるイオンの吸蔵により体積が膨
張するものがある。このため、充放電により、正極活物質層が脆くなり、正極活物質層の
一部が崩落してしまい、この結果、蓄電装置の信頼性が低下する。しかしながら、正極活
物質が充放電により体積が増減しても、正極活物質の周囲をグラフェン254が覆うため
、グラフェン254は正極活物質の分散や正極活物質層の崩落を妨げることが可能である
。すなわち、グラフェン254は、充放電に伴い正極活物質の体積が増減しても、正極活
物質どうしの結合を維持する機能を有する。
また、グラフェン254は、複数の正極活物質と接しており、導電助剤としても機能する
。また、キャリアイオンの吸蔵放出が可能な正極活物質を保持する機能を有する。このた
め、正極活物質層にバインダを混合する必要が無く、正極活物質層当たりの正極活物質量
を増加させることが可能であり、蓄電装置の充放電容量を高めることができる。
次に、正極活物質層252の製造方法について説明する。
まず、実施の形態1又は2で説明した、表面にコーティング膜を有する粒子状の正極活物
質及び酸化グラフェンを含むスラリーを形成する。次に、正極集電体251上に、当該ス
ラリーを塗布した後、還元雰囲気での加熱により還元処理を行って、正極活物質を焼成す
ると共に、酸化グラフェンに含まれる酸素を脱離させ、グラフェンを形成する。なお、還
元処理は加熱による他、電気エネルギーを用いた酸化グラフェンの電気化学的な還元や、
触媒を用いた化学的な還元、又はこれらを組み合わせた還元処理によっても、グラフェン
205を形成することができる。酸化グラフェンに含まれる酸素は全て脱¥¥Zzz30
−018¥国内離されず、一部の酸素はグラフェンに残存する場合がある。
以上の工程により、正極集電体251上に正極活物質層252を形成することができる。
この結果、正極活物質層252の導電性が高まる。
酸化グラフェンは酸素を含むため、極性溶媒中では負に帯電する。この結果、酸化グラフ
ェンは極性溶媒内で互いに分散する。このため、スラリーに含まれる正極活物質が凝集し
にくくなり、凝集による正極活物質の粒径の増大を低減することができる。このため、正
極活物質内の電子の移動が容易となり、正極活物質層の導電性を高めることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態4)
本実施の形態では、実施の形態3で示した蓄電装置用電極を用いた種々の蓄電装置につい
て、図5及び図6を参照して説明する。
(コイン型二次電池)
図5(A)は、コイン型(単層偏平型)のリチウムイオン二次電池の外観図であり、部分
的にその断面構造を併せて示した図である。
コイン型の二次電池450は、正極端子を兼ねた正極缶451と負極端子を兼ねた負極缶
452とが、ポリプロピレン等で形成されたガスケット453で絶縁シールされている。
正極454は、正極集電体455と、これと接するように設けられた正極活物質層456
により形成される。また、負極457は、負極集電体458と、これに接するように設け
られた負極活物質層459により形成される。正極活物質層456と負極活物質層459
との間には、セパレータ460と、電解液(図示せず)とを有する。
正極454又は負極457の少なくとも一方には、本発明の一態様に係る蓄電装置用電極
を用いる。
負極457は負極集電体458上に負極活物質層459を有し、正極454は正極集電体
455上に正極活物質層456を有する。負極活物質層459又は正極活物質層456に
、本発明の一態様に係る活物質を用いる。
次に、セパレータ460には、セルロース(紙)や、ポリプロピレン(PP)、ポリエチ
レン(PE)、ポリブテン、ナイロン、ポリエステル、ポリスルホン、ポリアクリロニト
リル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン等の多孔性絶縁体を用いることが
できる。また、ガラス繊維等の不織布や、ガラス繊維と高分子繊維を複合した隔膜を用い
てもよい。
電解液の溶媒としては、非プロトン性有機溶媒が好ましく、例えば、エチレンカーボネー
ト(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート、クロロエチレン
カーボネート、ビニレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、ジメ
チルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネ
ート(EMC)、ギ酸メチル、酢酸メチル、酪酸メチル、1,3−ジオキサン、1,4−
ジオキサン、ジメトキシエタン(DME)、ジメチルスルホキシド、ジエチルエーテル、
メチルジグライム、アセトニトリル、ベンゾニトリル、テトラヒドロフラン、スルホラン
、スルトン等の1種、又はこれらのうちの2種以上を任意の組み合わせ及び比率で用いる
ことができる。また、電解液の溶媒としてゲル化される高分子材料を用いることで、漏液
性あに対する安全性が高まる。また、二次電池の薄型化及び軽量化が可能である。ゲル化
される高分子材料の代表例としては、シリコーンゲル、アクリルゲル、アクリロニトリル
ゲル、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、フッ素系ポリマー等がある
。また、電解液の溶媒として、難燃性及び難揮発性であるイオン液体(常温溶融塩)を一
つまたは複数用いることで、二次電池の内部短絡や、過充電等によって内部温度が上昇し
ても、二次電池の破裂や発火などを防ぐことができる。
また、上記の溶媒に溶解させる電解質としては、例えば、LiPF、LiClO、L
iAsF、LiBF、LiAlCl、LiSCN、LiBr、LiI、LiSO
、Li10Cl10、Li12Cl12、LiCFSO、LiC
、LiC(CFSO、LiC(CSO、LiN(CFSO
、LiN(CSO)(CFSO)、LiN(CSO等のリ
チウム塩を一種、又はこれらのうちの二種以上を任意の組み合わせ及び比率で用いること
ができる。
正極缶451、負極缶452には、二次電池の充放電時において電解液などの液体に対し
て耐腐食性を有するニッケル、アルミニウム、チタン等の金属、当該金属の合金、当該金
属と他の金属との合金(例えば、ステンレスなど)、当該金属の積層、当該金属と前掲し
た合金との積層(例えば、ステンレス\アルミニウムなど)、当該金属と他の金属との積
層(例えば、ニッケル\鉄\ニッケルなど)を用いることができる。正極缶451は正極
454と、負極缶452は負極457とそれぞれ電気的に接続する。
これら負極457、正極454及びセパレータ460を電解液に含浸させ、図5(A)に
示すように、正極缶451を下にして正極454、セパレータ460、負極457、負極
缶452をこの順で積層し、正極缶451と負極缶452とをガスケット453を介して
圧着してコイン型の二次電池450を製造する。
(ラミネート型二次電池)
次に、ラミネート型の二次電池の一例について、図5(B)を参照して説明する。図5(
B)では、説明の便宜上、部分的にその内部構造を露出して記載している。
図5(B)に示すラミネート型の二次電池470は、正極集電体471および正極活物質
層472を有する正極473と、負極集電体474および負極活物質層475を有する負
極476と、セパレータ477と、電解液(図示せず)と、外装体478と、を有する。
外装体478内に設けられた正極473と負極476との間にセパレータ477が設置さ
れている。また、外装体478内は、電解液で満たされている。なお、図5(B)におい
ては、正極473、負極476、セパレータ477をそれぞれ一枚ずつ用いているが、こ
れらを交互に積層した積層型の二次電池としてもよい。
正極473又は負極476の少なくとも一方には、本発明の一態様に係る蓄電装置用電極
を用いる。すなわち、正極活物質層472又は負極活物質層475の少なくとも一方に、
本発明の一態様に係る蓄電装置用活物質を用いる。
また、電解液には、上述したコイン型の二次電池と同様の電解質及び溶媒を用いることが
できる。
図5(B)に示すラミネート型の二次電池470において、正極集電体471および負極
集電体474は、外部との電気的接触を得る端子(タブ)の役割も兼ねている。そのため
、正極集電体471および負極集電体474の一部は、外装体478から外側に露出する
ように配置される。
ラミネート型の二次電池470において、外装体478には、例えばポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリカーボネート、アイオノマー、ポリアミド等の材料からなる膜上に、ア
ルミニウム、ステンレス、銅、ニッケル等の可撓性に優れた金属薄膜を設け、さらに該金
属薄膜上に外装体の外面としてポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等の絶縁性合成樹
脂膜を設けた三層構造のラミネートフィルムを用いることができる。このような三層構造
とすることで、電解液や気体の透過を遮断するとともに、絶縁性を確保し、併せて耐電解
液性を有する。
(円筒型二次電池)
次に、円筒型の二次電池の一例について、図6を参照して説明する。円筒型の二次電池4
80は図6(A)に示すように、上面に正極キャップ(電池蓋)481を有し、側面及び
底面に電池缶(外装缶)482を有している。これら正極キャップ481と電池缶(外装
缶)482とは、ガスケット(絶縁パッキン)490によって絶縁されている。
図6(B)は、円筒型の二次電池の断面を模式的に示した図である。中空円柱状の電池缶
482の内側には、帯状の正極484と負極486とがセパレータ485を間に挟んで捲
回された電池素子が設けられている。図示しないが、電池素子はセンターピンを中心に捲
回されている。電池缶482は、一端が閉じられ、他端が開いている。
正極484又は負極486の少なくとも一方には、本発明の一態様に係る蓄電装置用電極
を用いる。
電池缶482には、二次電池の充放電時において電解液などの液体に対して耐腐食性を有
するニッケル、アルミニウム、チタン等の金属、当該金属の合金、当該金属と他の金属と
の合金(例えば、ステンレスなど)、当該金属の積層、当該金属と前掲した合金との積層
(例えば、ステンレス\アルミニウムなど)、当該金属と他の金属との積層(例えば、ニ
ッケル\鉄\ニッケルなど)を用いることができる。電池缶482の内側において、正極
、負極及びセパレータが捲回された電池素子は、対向する一対の絶縁板488、489に
より挟まれている。
また、電池素子が設けられた電池缶482の内部は、電解液(図示せず)が注入されてい
る。電解液には、上述したコイン型やラミネート型の二次電池と同様の電解質及び溶媒を
用いることができる。
円筒型の二次電池に用いる正極484及び負極486は捲回するため、集電体の両面に活
物質を形成する。正極484には正極端子(正極集電リード)483が接続され、負極4
86には負極端子(負極集電リード)487が接続される。正極端子483及び負極端子
487は、ともにアルミニウムなどの金属材料を用いることができる。正極端子483は
安全弁機構492に、負極端子487は電池缶482の底にそれぞれ抵抗溶接される。安
全弁機構492は、PTC素子(Positive Temperature Coef
ficient)491を介して正極キャップ481と電気的に接続されている。安全弁
機構492は電池の内圧の上昇が所定の閾値を超えた場合に、正極キャップ481と正極
484との電気的な接続を切断するものである。また、PTC素子491は温度が上昇し
た場合に抵抗が増大する熱感抵抗素子であり、抵抗の増大により電流量を制限して異常発
熱を防止するものである。PTC素子には、チタン酸バリウム(BaTiO)系半導体
セラミックス等を用いることができる。
なお、本実施の形態では、二次電池として、コイン型、ラミネート型及び円筒型の二次電
池を示したが、封止型二次電池や角型二次電池等のその他様々な形状の二次電池を用いる
ことができる。また、正極と負極とセパレータとが複数積層された構造や、正極と負極と
セパレータとが捲回された構造であってもよい。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態5)
本実施の形態では、蓄電装置としてリチウムイオンキャパシタについて説明する。
リチウムイオンキャパシタは、電気二重層キャパシタ(EDLC)の正極に、炭素材料を
用いたリチウムイオン二次電池の負極を組み合わせたハイブリッドキャパシタであり、正
極と負極の蓄電原理が異なる非対称キャパシタである。正極では電気二重層キャパシタの
ように電気二重層を利用して充放電されるのに対し、負極ではリチウムイオン電池のよう
に酸化還元反応を利用して充放電される。この負極活物質である炭素材料等に予めリチウ
ムを吸蔵させた負極を用いることで、従来の負極に活性炭を用いた電気二重層キャパシタ
に比べ、エネルギー密度を飛躍的に向上させている。
リチウムイオンキャパシタは、実施の形態3で示したリチウムイオン二次電池の正極活物
質層に代えて、リチウムイオン及びアニオンの少なくとも一つを可逆的に担持できる材料
を用いればよい。このような材料として、例えば活性炭、導電性高分子、ポリアセン系有
機半導体(PAS)等が挙げられる。
リチウムイオンキャパシタは、充放電の効率が高く、急速充放電が可能であり、繰り返し
利用による寿命も長い。
このようなリチウムイオンキャパシタの負極の活物質に、本発明の一態様に係る蓄電装置
用活物質を用いる。これにより初期の不可逆容量の生成を抑制し、サイクル特性を向上さ
せた蓄電装置を作製することができる。また、優れた高温特性を有する蓄電装置を作製す
ることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態6)
本発明の一態様に係る蓄電装置は、電力により駆動する様々な電子機器の電源として用い
ることができる。
本発明の一態様に係る蓄電装置を用いた電子機器の具体例として、テレビやモニタ等の表
示装置、照明装置、デスクトップ型やノート型等のパーソナルコンピュータ、ワードプロ
セッサ、DVD(Digital Versatile Disc)などの記録媒体に記
憶された静止画又は動画を再生する画像再生装置、CD(Compact Disc)プ
レーヤやデジタルオーディオプレーヤ等の携帯型又は据置型の音響再生機器、携帯型又は
据置型のラジオ受信機、テープレコーダやICレコーダ(ボイスレコーダ)等の録音再生
機器、ヘッドホンステレオ、ステレオ、リモートコントローラ、置き時計や壁掛け時計等
の時計、コードレス電話子機、トランシーバ、携帯電話機、自動車電話、携帯型又は据置
型のゲーム機、歩数計、電卓、携帯情報端末、電子手帳、電子書籍、電子翻訳機、マイク
ロフォン等の音声入力機器、スチルカメラやビデオカメラ等の写真機、玩具、電気シェー
バ、電動歯ブラシ、電子レンジ等の高周波加熱装置、電気炊飯器、電気洗濯機、電気掃除
機、温水器、扇風機、毛髪乾燥機、加湿器や除湿器やエアコンディショナ等の空気調和設
備、食器洗い器、食器乾燥器、衣類乾燥器、布団乾燥器、電気冷蔵庫、電気冷凍庫、電気
冷凍冷蔵庫、DNA保存用冷凍庫、懐中電灯、電動工具、煙感知器、補聴器、心臓ペース
メーカ、携帯型X線撮影装置、放射線測定器、電気マッサージ器や透析装置等の健康機器
や医療機器などが挙げられる。さらに、誘導灯、信号機、ガスメータや水道メータ等の計
量器、ベルトコンベア、エレベータ、エスカレータ、産業用ロボット、無線用中継局、携
帯電話の基地局、電力貯蔵システム、電力の平準化やスマートグリッドのための蓄電装置
等の産業機器が挙げられる。また、蓄電装置からの電力を用いて電動機により推進する移
動体なども、電子機器の範疇に含まれるものとする。上記移動体として、例えば、電気自
動車(EV)、内燃機関と電動機を併せ持ったハイブリッド車(HEV)、プラグインハ
イブリッド車(PHEV)、これらのタイヤ車輪を無限軌道に変えた装軌車両、農業機械
、電動アシスト自転車を含む原動機付自転車、自動二輪車、電動車椅子、電動カート、小
型又は大型船舶、潜水艦、固定翼機や回転翼機等の航空機、ロケット、人工衛星、宇宙探
査機や惑星探査機、宇宙船などが挙げられる。
なお、上記電子機器は、消費電力のほぼ全てを賄うための主電源として、本発明の一態様
に係る蓄電装置を用いることができる。あるいは、上記電子機器は、主電源や商用電源か
らの電力の供給が停止した場合に、電子機器への電力の供給を行うことができる無停電電
源として、本発明の一態様に係る蓄電装置を用いることができる。あるいは、上記電子機
器は、主電源や商用電源からの電子機器への電力の供給と並行して、電子機器への電力の
供給を行うための補助電源として、本発明の一態様に係る蓄電装置を用いることができる
図7に、上記電子機器の具体的な構成を示す。図7において、表示装置500は、本発明
の一態様に係る蓄電装置504を用いた電子機器の一例である。具体的に、表示装置50
0は、TV放送受信用の表示装置に相当し、筐体501、表示部502、スピーカ部50
3、蓄電装置504等を有する。蓄電装置504は、筐体501の内部に設けられている
。表示装置500は、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、蓄電装置504
に蓄積された電力を用いることもできる。よって、停電などにより商用電源から電力の供
給が受けられない時でも、蓄電装置504を無停電電源として用いることで、表示装置5
00の利用が可能となる。
表示部502には、液晶表示装置、有機EL素子などの発光素子を各画素に備えた発光装
置、電気泳動表示装置、DMD(Digital Micromirror Devic
e)、PDP(Plasma Display Panel)、FED(Field E
mission Display)などの、半導体表示装置を用いることができる。
なお、表示装置には、TV放送受信用の他、パーソナルコンピュータ用、広告表示用など
、全ての情報表示用表示装置が含まれる。
図7において、据え付け型の照明装置510は、本発明の一態様に係る蓄電装置513を
用いた電子機器の一例である。具体的に、照明装置510は、筐体511、光源512、
蓄電装置513等を有する。図7では、蓄電装置513が、筐体511及び光源512が
据え付けられた天井514の内部に設けられている場合を例示しているが、蓄電装置51
3は、筐体511の内部に設けられていても良い。照明装置510は、商用電源から電力
の供給を受けることもできるし、蓄電装置513に蓄積された電力を用いることもできる
。よって、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時でも、蓄電装置51
3を無停電電源として用いることで、照明装置510の利用が可能となる。
なお、図7では天井514に設けられた据え付け型の照明装置510を例示しているが、
蓄電装置は、天井514以外、例えば側壁515、床516、窓517等に設けられた据
え付け型の照明装置に用いることもできるし、卓上型の照明装置などに用いることもでき
る。
また、光源512には、電力を利用して人工的に光を得る人工光源を用いることができる
。具体的には、白熱電球、蛍光灯などの放電ランプ、LEDや有機EL素子などの発光素
子が、上記人工光源の一例として挙げられる。
図7において、室内機520及び室外機524を有するエアコンディショナは、本発明の
一態様に係る蓄電装置523を用いた電子機器の一例である。具体的に、室内機520は
、筐体521、送風口522、蓄電装置523等を有する。図7では、蓄電装置523が
、室内機520に設けられている場合を例示しているが、蓄電装置523は室外機524
に設けられていても良い。あるいは、室内機520と室外機524の両方に、蓄電装置5
23が設けられていても良い。エアコンディショナは、商用電源から電力の供給を受ける
こともできるし、蓄電装置523に蓄積された電力を用いることもできる。特に、室内機
520と室外機524の両方に蓄電装置523が設けられている場合、停電などにより商
用電源から電力の供給が受けられない時でも、蓄電装置523を無停電電源として用いる
ことで、エアコンディショナの利用が可能となる。
なお、図7では、室内機と室外機で構成されるセパレート型のエアコンディショナを例示
しているが、室内機の機能と室外機の機能とを1つの筐体に有する一体型のエアコンディ
ショナに、本発明の一態様に係る蓄電装置を用いることもできる。
図7において、電気冷凍冷蔵庫530は、本発明の一態様に係る蓄電装置534を用いた
電子機器の一例である。具体的に、電気冷凍冷蔵庫530は、筐体531、冷蔵室用扉5
32、冷凍室用扉533、蓄電装置534等を有する。図7では、蓄電装置534が、筐
体531の内部に設けられている。電気冷凍冷蔵庫530は、商用電源から電力の供給を
受けることもできるし、蓄電装置534に蓄積された電力を用いることもできる。よって
、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時でも、蓄電装置534を無停
電電源として用いることで、電気冷凍冷蔵庫530の利用が可能となる。
なお、上述した電子機器のうち、電子レンジ等の高周波加熱装置、電気炊飯器などの電子
機器は、短時間で高い電力を必要とする。よって、商用電源では賄いきれない電力を補助
するための補助電源として、蓄電装置を用いることで、電子機器の使用時に商用電源のブ
レーカーが落ちるのを防ぐことができる。
また、電子機器が使用されない時間帯、特に、商用電源の供給元が供給可能な総電力量の
うち、実際に使用される電力量の割合(電力使用率と呼ぶ)が低い時間帯において、蓄電
装置に電力を蓄えておくことで、上記時間帯以外において電力使用率が高まるのを抑える
ことができる。例えば、電気冷凍冷蔵庫530の場合、気温が低く、冷蔵室用扉532、
冷凍室用扉533の開閉が行われない夜間において、蓄電装置534に電力を蓄える。そ
して、気温が高くなり、冷蔵室用扉532、冷凍室用扉533の開閉が行われる昼間にお
いて、蓄電装置534を補助電源として用いることで、昼間の電力使用率を低く抑えるこ
とができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態7)
次に、携帯型電子機器の一例として携帯情報端末について、図8を用いて説明する。
図8(A)及び図8(B)に2つ折り可能なタブレット型端末600を示す。図8(A)
は、開いた状態であり、タブレット型端末600は、筐体601、表示部602a、表示
部602b、表示モード切り替えスイッチ603、電源スイッチ604、省電力モード切
り替えスイッチ605、操作スイッチ607、を有する。
表示部602aは、一部をタッチパネルの領域608aとすることができ、表示された操
作キー609にふれることでデータ入力をすることができる。なお、表示部602aにお
いては、一例として半分の領域が表示のみの機能を有する構成、もう半分の領域がタッチ
パネルの機能を有する構成を示しているが該構成に限定されない。表示部602aの全て
の領域がタッチパネルの機能を有する構成としても良い。例えば、表示部602aの全面
をキーボードボタン表示させてタッチパネルとし、表示部602bを表示画面として用い
ることができる。
また、表示部602bにおいても表示部602aと同様に、表示部602bの一部をタッ
チパネルの領域608bとすることができる。また、タッチパネルのキーボード表示切り
替えボタン610が表示されている位置に指やスタイラスなどでふれることで表示部60
2bにキーボードボタン表示することができる。
また、タッチパネルの領域608aとタッチパネルの領域608bに対して同時にタッチ
入力することもできる。
また、表示モード切り替えスイッチ603は、縦表示または横表示などの表示の向きを切
り替え、白黒表示やカラー表示の切り替えなどを選択できる。省電力モード切り替えスイ
ッチ605は、タブレット型端末に内蔵している光センサで検出される使用時の外光の光
量に応じて表示の輝度を最適なものとすることができる。タブレット型端末は光センサだ
けでなく、ジャイロ、加速度センサ等の傾きを検出するセンサなどの他の検出装置を内蔵
させてもよい。
また、図8(A)では表示部602bと表示部602aの表示面積が同じ例を示している
が特に限定されず、一方のサイズともう一方のサイズが異なっていてもよく、表示の品質
も異なっていてもよい。例えば一方が他方よりも高精細な表示を行える表示パネルとして
もよい。
図8(B)は、閉じた状態であり、タブレット型端末600は、筐体601、太陽電池6
11、充放電制御回路650、バッテリー651、DCDCコンバータ652を有する。
なお、図8(B)では充放電制御回路650の一例としてバッテリー651、DCDCコ
ンバータ652を有する構成について示しており、バッテリー651は、上記実施の形態
で説明した本発明の一態様に係る蓄電装置を有している。
なお、タブレット型端末600は2つ折り可能なため、未使用時に筐体601を閉じた状
態にすることができる。従って、表示部602a、表示部602bを保護できるため、耐
久性に優れ、長期使用の観点からも信頼性の優れたタブレット型端末600を提供するこ
とができる。
また、この他にも図8(A)及び図8(B)に示したタブレット型端末は、様々な情報(
静止画、動画、テキスト画像等)を表示する機能、カレンダー、日付又は時刻などを表示
部に表示する機能、表示部に表示した情報をタッチ入力操作又は編集するタッチ入力機能
、様々なソフトウェア(プログラム)によって処理を制御する機能、等を有することがで
きる。
タブレット型端末の表面に装着された太陽電池611によって、電力をタッチパネル、表
示部、または映像信号処理部等に供給することができる。なお、太陽電池611は、筐体
601の片面又は両面に設けることができ、バッテリー651の充電を効率的に行う構成
とすることができる。
また、図8(B)に示す充放電制御回路650の構成、及び動作について図8(C)にブ
ロック図を示し説明する。図8(C)には、太陽電池611、バッテリー651、DCD
Cコンバータ652、コンバータ653、スイッチ654、スイッチ655、スイッチ6
56、表示部602について示しており、バッテリー651、DCDCコンバータ652
、コンバータ653、スイッチ654、スイッチ655、スイッチ656が、図8(B)
に示す充放電制御回路650に対応する箇所となる。
まず、外光により太陽電池611により発電がされる場合の動作の例について説明する。
太陽電池で発電した電力は、バッテリー651を充電するための電圧となるようDCDC
コンバータ652で昇圧または降圧がなされる。そして、表示部602の動作に太陽電池
611からの電力が用いられる際にはスイッチ654をオンにし、コンバータ653で表
示部602に必要な電圧に昇圧または降圧をすることとなる。また、表示部602での表
示を行わない際には、スイッチ654をオフにし、スイッチ655をオンにしてバッテリ
ー651の充電を行う構成とすればよい。
なお、太陽電池611については、発電手段の一例として示したが、特に限定されず、圧
電素子(ピエゾ素子)や熱電変換素子(ペルティエ素子)などの他の発電手段によるバッ
テリー651の充電を行う構成であってもよい。例えば、無線(非接触)で電力を送受信
して充電する無接点電力伝送モジュールや、また他の充電手段を組み合わせて行う構成と
してもよい。
また、上記実施の形態で説明した本発明の一態様に係る蓄電装置を具備していれば、図8
に示した電子機器に特に限定されないことは言うまでもない。
(実施の形態8)
さらに、電子機器の一例である移動体の例について、図9を用いて説明する。
先の実施の形態で説明した本願発明の一態様に係る蓄電装置を制御用のバッテリーに用い
ることができる。制御用のバッテリーは、プラグイン技術や非接触給電による外部からの
電力供給により充電をすることができる。なお、移動体が鉄道用電気車両の場合、架線や
導電軌条からの電力供給により充電をすることができる。
図9(A)及び(B)は、電気自動車の一例を示している。電気自動車660には、バッ
テリー661が搭載されている。バッテリー661の電力は、制御回路662により出力
が調整されて、駆動装置663に供給される。制御回路662は、図示しないROM、R
AM、CPU等を有する処理装置664によって制御される。
駆動装置663は、直流電動機若しくは交流電動機単体、又は電動機と内燃機関とを組み
合わせて構成される。処理装置664は、電気自動車660の運転者の操作情報(加速、
減速、停止など)や走行時の情報(上り坂や下り坂等の情報、駆動輪にかかる負荷情報な
ど)の入力情報に基づき、制御回路662に制御信号を出力する。制御回路662は、処
理装置664の制御信号により、バッテリー661から供給される電気エネルギーを調整
して駆動装置663の出力を制御する。交流電動機を搭載している場合は、図示していな
いが、直流を交流に変換するインバータも内蔵される。
バッテリー661は、プラグイン技術による外部からの電力供給により充電することがで
きる。例えば、商用電源から電源プラグを通じてバッテリー661に充電する。充電は、
AC/DCコンバータ等の変換装置を介して、一定の電圧値を有する直流定電圧に変換し
て行うことができる。バッテリー661として、本発明の一態様に係る蓄電装置を搭載す
ることで、電池の高容量化などに寄与することができ、利便性を向上させることができる
。また、バッテリー661の特性の向上により、バッテリー661自体を小型軽量化でき
れば、車両の軽量化に寄与するため、燃費を向上させることができる。
なお、本発明の一態様に係る蓄電装置を具備していれば、上記で示した電子機器に特に限
定されないことは言うまでもない。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
実施例として、本発明の一態様に係る蓄電装置用電極材料に用いるコーティング膜の特性
を評価した。以下にその評価方法を示す。
(コーティング膜の電気抵抗率の測定)
まず、本発明の一態様に係る蓄電装置用電極材料に用いるコーティング膜について、その
電気抵抗率を測定した。測定は、蓄電装置用電極材料のコーティング膜材料として用いる
ことのできる酸化ニオブ、酸化珪素、酸化アルミニウムの三種について行った。電気抵抗
率の測定について、図10(A)を用いて説明する。
コーティング膜の電気抵抗率は、コーティング膜の電気抵抗を実際に測定することで求め
た。まず、図10(A)に示すように、コーティング膜の電気抵抗を測定するための測定
用試料700を作製した。測定用試料700は、基板701上に導電体からなる第1の電
極702と、第1の電極702の表面の一部が露出するように第1の電極702上の一部
に設けられたコーティング膜703と、コーティング膜703の上に設けられた第2の電
極704とにより構成される。基板701にはガラス基板を用い、スパッタリング法によ
り基板701上にチタン膜、アルミニウム膜、チタン膜の積層からなる第1の電極702
を形成した。さらに、測定対象となるコーティング膜703を電子線蒸着法により形成し
た。コーティング膜703に酸化ニオブを用いた試料では、Nb粉末をペレット状
に加工し、これを電子線蒸着法により第1の電極702上に形成した。コーティング膜7
03に酸化珪素を用いた試料では、SiO粉末をペレット状に加工し、これを電子線蒸
着法により第1の電極702上に形成した。コーティング膜703に酸化アルミニウムを
用いた試料では、Al粉末をペレット状に加工し、これを電子線蒸着法により第1
の電極702上に形成した。いずれもコーティング膜703の膜厚は100nmとして形
成した。この後、電極の形状に開口を形成したメタルマスクを介して、コーティング膜7
03上にアルミニウムをスパッタリング法により成膜し、既知の面積(7.9×10−7
m)を有する第2の電極704を形成した。
コーティング膜703の電気抵抗の測定は、第1の電極702及び第2の電極704にそ
れぞれ測定用プローブ705を接触させて2端子法により行った。本測定には、アジレン
ト・テクノロジー社製半導体パラメータアナライザ4155Cを用いた。また測定は、空
調制御のもと25℃の温度環境下において行った。ここで得られた抵抗値に第2の電極7
04の面積(7.9×10−7m)/コーティング膜703の膜厚(100nm)を乗じ
て得た、それぞれのコーティング膜の電気抵抗率(単位:Ωm)を表1に示す。
Figure 2018107132
この結果、測定したコーティング膜の材料としては、酸化珪素と酸化アルニウムとでは、
電気抵抗率に2倍程度の差があった。また、酸化ニオブはこれらよりも2桁程度、電気抵
抗率が低いことが分かった。
(コーティング膜の膜厚と表面皮膜の膜厚との相関関係)
次に、活物質の表面に形成したコーティング膜の膜厚と、充放電により形成される表面皮
膜の膜厚との相関関係を調べる測定を行った。当該測定について、図10及び図11を用
いて説明する。
測定は、測定用試料720として複数のモデル電極を作製してこれについて行った。すな
わち、JX日鉱日石金属株式会社製のチタンシートTR270Cを基板721とし、基板
721上に活物質と見立てた非晶質シリコン膜722を減圧CVD装置により堆積させた
。非晶質シリコン膜722の堆積は、SiH流量300sccm、N流量300sc
cm、成膜室圧力100Pa、温度550℃の条件下で行った。この積層体を複数用意し
て、それぞれの非晶質シリコン膜722上に酸化ニオブ、酸化珪素又は酸化アルミニウム
からなるコーティング膜723を成膜した。
酸化ニオブからなるコーティング膜723は、Nb粉末をペレット化して、これを
電子ビーム加熱によって非晶質シリコン膜722上に蒸着した。同様に、酸化珪素からな
るコーティング膜723はSiO粉末をペレット化して電子ビーム加熱により蒸着し、
酸化アルミニウムからなるコーティング膜723はAl粉末をペレット化して電子
ビーム加熱により蒸着した。
以上のようにして、コーティング膜723の膜厚を10nm、50nm、100nmとし
た測定用試料720を、酸化ニオブ、酸化珪素及び酸化アルミニウムからなるコーティン
グ膜723についてそれぞれ用意した。また、あわせてコーティング膜723を形成せず
に非晶質シリコン膜722が表面に露出した比較用の測定試料を用意した。
以上の測定用試料のそれぞれを電極として評価用のコインセル(ハーフセル)に組み込み
、CC(定電流)放電を行い、シリコンの理論容量の1/4に相当する電荷量のリチウム
を25℃の温度下において挿入した。なお、評価用のコインセルは、負極としてリチウム
金属を用い、セパレータにはポリプロピレン(PP)、電解液には、六フッ化リン酸リチ
ウム(LiPF)を1モル含むエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート
(DEC)の混合溶液(EC:DEC=1:1)を用いた。
CC放電による非晶質シリコン膜722へのリチウムの挿入後、評価用のコインセルを分
解してジメチルカーボネート(DMC)により測定用試料のそれぞれを洗浄した。
このようにして作製したそれぞれの測定用試料720について、その表面に対して電子線
を照射し、オージェ電子分光法(AES:Auger Electron Spectr
oscopyの略。)により、表面皮膜の有無及びその膜厚について測定した。
オージェ電子分光法には測定装置としてアルバック・ファイ社PHI−680を用い、測
定用試料720の最表面からの深さ方向のプロファイルを取得することで、表面皮膜の有
無及びその膜厚を評価した。オージェ電子分光法により得られた表面皮膜の膜厚とコーテ
ィング膜の膜厚との関係を、コーティング膜が酸化ニオブ、酸化珪素、酸化アルミニウム
の場合についてあわせて図11に示す。さらにコーティング膜を形成しない比較用の測定
試料の結果についても、あわせて図11に示す。
図11において、横軸はそれぞれのコーティング膜723の膜厚(単位:nm)を表し、
縦軸はコーティング膜723の上(ただし、比較用の測定試料においては非晶質シリコン
膜722の上)に形成された表面皮膜の膜厚(単位:nm)を表す。
コーティング膜723が酸化ニオブからなる場合、コーティング膜の膜厚が10nm、5
0nm、100nmのいずれの膜厚においても当該コーティング膜の表面に表面皮膜が形
成されていることが分かった。この表面皮膜は、評価用のコインセルにおけるCC放電時
に形成されたものである。これに対して、コーティング膜723が酸化珪素からなる場合
には、コーティング膜の膜厚が10nm及び50nmでは当該コーティング膜の表面に表
面皮膜の形成が確認されたが、膜厚が100nmでは表面皮膜は検出されなかった。また
、コーティング膜723が酸化アルミニウムからなる場合には、コーティング膜の膜厚が
10nmでは当該コーティング膜の表面に表面皮膜の形成が確認されたが、膜厚が50n
m及び100nmでは表面皮膜は検出されなかった。
以上のように、オージェ分析の結果から、コーティング膜723が酸化珪素よりも酸化ア
ルミニウムからなる場合の方が、電解液の分解抑制効果が高いことが確認された。また、
コーティング膜723が酸化ニオブの場合には、上述の膜厚では電解液の分解抑制効果は
確認されなかった。
(コーティング膜の評価)
以上のようにして得たコーティング膜の膜厚と表面皮膜の膜厚との相関関係に、先述した
各コーティング膜の電気抵抗率の測定結果を加味し、電気抵抗率(Ωm)と膜厚(m)と
の積という単位を横軸として図11をプロットし直した結果を、図12に示す。
図12において、横軸はそれぞれのコーティング膜723の電気抵抗率とその膜厚との積
(単位:Ωm・m)を表し、縦軸はコーティング膜723の上(ただし、比較用の測定試
料においては非晶質シリコン膜722の上)に形成された表面皮膜の膜厚(単位:nm)
を表す。
図12より、コーティング膜723の材料に依らずに同様の曲線を示すことが分かった。
すなわち、コーティング膜723の電気抵抗率とその膜厚との積が小さい場合には表面皮
膜が厚く形成されるが、コーティング膜723の電気抵抗率とその膜厚との積が増加する
に伴い、表面皮膜の膜厚が減少する。つまり、コーティング膜723の電気抵抗率とその
膜厚との積の増大により電解液の分解反応が抑えられ、表面皮膜の形成が阻害されている
と考えられる。
従って、コーティング膜723を構成する材料の如何に関わらず、コーティング膜723
の電気抵抗率とその膜厚との積を所定の値に設定することで、電極材料表面に形成される
表面皮膜の有無あるいは膜厚を制御することが可能となる。
図12において、例えばコーティング膜723が酸化珪素についてみると、電気抵抗率と
その膜厚との積が18.93Ωm・mのとき、そのコーティング膜上に形成される表面皮
膜の膜厚は、28.0nmであった。従って、コーティング膜723の電気抵抗率とその
膜厚との積を20Ωm・m以上とすることで、電解液と活物質の表面反応により形成され
る表面皮膜の膜厚を低減することができることが分かった。さらに、コーティング膜72
3の電気抵抗率とその膜厚との積を200Ωm・m以上とすることで、表面皮膜の形成を
抑制することができることが分かった。
従って、上記のようなコーティング膜を粒状の活物質の表面の一部に形成した蓄電装置用
電極材料を用いることで、蓄電装置の初期容量の低下を引き起こす不可逆容量の発生を低
減し、電解液などの電気化学的な分解を低減又は抑制することができる。また、蓄電装置
のサイクル特性や、カレンダー寿命(保持特性)を向上させることができる。また、高温
下において早まる電解液の分解反応を低減又は抑制し、高温充放電における容量の減少を
防止することで、蓄電装置の使用温度範囲を拡大することができる。
100 蓄電装置用電極材料
101 活物質
102 コーティング膜
200 負極
201 負極集電体
202 負極活物質層
203 負極活物質
204 導電助剤
205 グラフェン
250 正極
251 正極集電体
252 正極活物質層
253 正極活物質
254 グラフェン
450 二次電池
451 正極缶
452 負極缶
453 ガスケット
454 正極
455 正極集電体
456 正極活物質層
457 負極
458 負極集電体
459 負極活物質層
460 セパレータ
470 二次電池
471 正極集電体
472 正極活物質層
473 正極
474 負極集電体
475 負極活物質層
476 負極
477 セパレータ
478 外装体
480 二次電池
481 正極キャップ
482 電池缶
483 正極端子
484 正極
485 セパレータ
486 負極
487 負極端子
488 絶縁板
489 絶縁板
490 ガスケット(絶縁パッキン)
491 PTC素子
492 安全弁機構
500 表示装置
501 筐体
502 表示部
503 スピーカ部
504 蓄電装置
510 照明装置
511 筐体
512 光源
513 蓄電装置
514 天井
515 側壁
516 床
517 窓
520 室内機
521 筐体
522 送風口
523 蓄電装置
524 室外機
530 電気冷凍冷蔵庫
531 筐体
532 冷蔵室用扉
533 冷凍室用扉
534 蓄電装置
600 タブレット型端末
601 筐体
602 表示部
602a 表示部
602b 表示部
603 表示モード切り替えスイッチ
604 電源スイッチ
605 省電力モード切り替えスイッチ
607 操作スイッチ
608a 領域
608b 領域
609 操作キー
610 キーボード表示切り替えボタン
611 太陽電池
650 充放電制御回路
651 バッテリー
652 DCDCコンバータ
653 コンバータ
654 スイッチ
655 スイッチ
656 スイッチ
660 電気自動車
661 バッテリー
662 制御回路
663 駆動装置
664 処理装置
700 測定用試料
701 基板
702 第1の電極
703 コーティング膜
704 第2の電極
705 測定用プローブ
720 測定用試料
721 基板
722 非晶質シリコン膜
723 コーティング膜

Claims (3)

  1. 粒状の活物質と、
    前記活物質の表面の一部を覆うコーティング膜と、を有する蓄電装置用電極材料であって、
    前記コーティング膜は、前記コーティング膜の膜厚と25℃における前記コーティング膜の電気抵抗率との積が20Ωm・m以上となるような膜厚を有し、
    前記コーティング膜は、前記蓄電装置に用いるキャリアイオンを通過させることができることを特徴とする蓄電装置用電極材料。
  2. 粒状の活物質と、
    前記活物質の表面の一部を覆うコーティング膜と、を有する蓄電装置用電極材料であって、
    前記コーティング膜の膜厚は、前記コーティング膜の膜厚と25℃における前記コーティング膜の電気抵抗率との積が、200Ωm・m以上となるような膜厚を有し、
    前記コーティング膜は、前記蓄電装置に用いるキャリアイオンを通過させることができることを特徴とする蓄電装置用電極材料。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の蓄電装置用電極材料を有する蓄電装置用電極。
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