JP2004214182A - 非水系電解液二次電池用負極およびそれを用いた非水系電解液二次電池 - Google Patents

非水系電解液二次電池用負極およびそれを用いた非水系電解液二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 被膜抵抗が小さく、かつ負極強度の高い非水系電解液二次電池用負極を提供すること。
【解決手段】 集電体上に、活物質とバインダーを含有する活物質層を形成してなる非水系電解液二次電池用負極であって、活物質が、平均粒径250nm以下の金属酸化物微粒子が表面に添着されているものであり、かつ、バインダーが、オレフィン性不飽和結合を有するバインダーであることを特徴とする非水系電解液二次電池用負極。また、上記非水系電解液二次電池用負極を備えた非水系電解液二次電池。
【選択図】 なし

Description

本発明は、非水系電解液二次電池用負極及びこの負極を備えた非水系電解液二次電池に関する。
近年、電子機器の小型化に伴い二次電池の高容化が望まれている。そのためニッケル・カドミウム電池、ニッケル・水素電池に比べ、よりエネルギー密度の高いリチウムイオン二次電池が注目されている。
その負極活物質としては、最初はリチウム金属を用いることが試みられたが、充放電を繰り返すうちにデンドライト状のリチウムが析出してセパレータを貫通し、正極にまで達し、短絡して発火事故を起こす可能性があることが判明した。そのため、現在では、充放電過程において、リチウムイオンを層間に出入りさせ、リチウム金属の析出を防止できる炭素材料を負極活物質として使用することが注目されている。
この炭素材料としては、例えば、特許文献1には、黒鉛を使用することが記載されている。特に、黒鉛化度の大きい黒鉛をリチウム二次電池用の負極活物質として用いると、黒鉛のリチウム吸蔵の理論容量である372mAh/gに近い容量が得られ、活物質として好ましいことが知られている。しかし、黒鉛はプロピレンカーボネート(PC)を溶媒とする電解液を用いると、黒鉛層面内へのコインターカレーションにより、不可逆容量が大きいという問題があった。
こうした中で、特許文献2には、リチウム二次電池負極用炭素材として、炭素微粒子をシランカップリング剤で処理したのち酸化して、表面にシリカ薄膜を形成したものを用いて、コインターカレートを軽減・防止することが記載されている。負極活物質で負極を形成する際には、バインダーが必要である。最もよく用いられているバインダーの一つはポリフッ化ビニリデン(PVDF)であり、引用文献2でも活物質とPVDFを混合してスラリー化したものを集電体に塗布して負極を形成している。
PVDFは、次式で表される繰り返し単位を有しており、フッ素原子を主鎖内構造に持つ特徴から、柔軟性及び活物質の分散性が良好で、粒子表面に添着しやすいことから、塗布性の点では実用性が高いものの、その柔軟性の故に後述する比較例2に示すように塗布、乾燥後の活物質層の強度が不十分となりやすく、また、電解液に対する膨潤性が大きいという問題があった。
Figure 2004214182
更に、近年、電池の更なる高性能化の一環として、黒鉛材料は、高電流密度で充電できることが求められているが、従来の黒鉛とバインダーとからなる活物質層を有する電極は、この特性に劣ることがわかってきた。これは、活物質層中のバインダーが、リチウム受入性を低下させるためである。従って、バインダーの含有量を減らしてリチウム受入性を向上させることが考えられるが、この方法では、同時に活物質層の強度も弱くなってしまい、特に、負極を正極及びセパレータと共に捲回して用いる電池では、電極捲回作業時に活物質層が集電体から剥離するという問題がある。
特開昭57−208079号公報 特開平11−329435号公報
本発明の目的は、高電流密度での充電が可能で、且つ強度の大きいリチウム二次電池用負極を提供することである。
本発明者らは、前記課題解決のため鋭意検討した結果、平均粒径250nm以下の金属酸化物微粒子、特にシリカ微粒子を表面に添着させた活物質と不飽和結合を有するバインダーからなる活物質層を集電体上に形成した負極は、強度が大きく、しかも充電に際しての被膜抵抗及び電荷移動抵抗が小さいので、高電流密度での充電が可能であることを見出し本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は、集電体上に、活物質とバインダーを含有する活物質層を形成してなる非水系電解液二次電池用負極であって、活物質が、平均粒径250nm以下の金属酸化物微粒子が表面に添着されているものであり、かつ、バインダーが、オレフィン性不飽和結合を有するものであることを特徴とする非水系電解液二次電池用負極に存する。
また、本発明の別の要旨は、上記非水系電解液二次電池用負極を備えた非水系電解液二次電池に存する。
本発明によれば、被膜抵抗が小さく、かつ、負極強度の高い、非水系電解液二次電池用負極を提供することができる。
以下に本発明につき、更に詳細に説明する。
負極の活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出できる材料であれば特に制限はないが、例えば、黒鉛から非晶質のものにいたるまでの種々の黒鉛化度の炭素材、及びLiと合金化可能な金属粒子からなる群から選ばれたものを用いることができる。なかでも好ましいのは黒鉛であり、本発明において黒鉛を活物質とすると、他の活物質を用いた場合よりも高電流密度での充電性の改善効果が著しく大きい。
天然黒鉛及び人造黒鉛のいずれをも用いることができる。黒鉛は不純物の少ないものであるのが好ましく、必要に応じて種々の精製処理を施して用いる。黒鉛としては、X線広角回折法による(002)面の面間隔(d002)が、3.37Å未満の黒鉛化度の大きいもの用
いるのが好ましい。
人造黒鉛の具体例としては、コールタールピッチ、石炭系重質油、常圧残油、石油系重質油、芳香族炭化水素、窒素含有環状化合物、硫黄含有環状化合物、ポリフェニレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール,ポリアクリロニトリル、ポリビニルブチラール、天然高分子、ポリフェニレンサイルファイド、ポリフェニレンオキシド、フルフリルアルコール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、イミド樹脂などの有機物を、通常2500〜3200℃の焼成温度で黒鉛化したものが挙げられる。
また、黒鉛化度の小さい炭素材としては、有機物を通常2500℃以下の温度で焼成したものが用いられる。有機物の具体例としては、コールタールピッチ、乾留液化油などの石炭系重質油;常圧残油、減圧残油などの直留系重質油;原油、ナフサなどの熱分解時に副生するエチレンタール等の分解系重質油などの石油系重質油;アセナフチレン、デカシクレン、アントラセンなどの芳香族炭化水素;フェナジンやアクリジンなどの窒素含有環
状化合物;チオフェンなどの硫黄含有環状化合物;アダマンタンなどの脂肪族環状化合物;ビフェニル、テルフェニルなどのポリフェニレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラールなどのポリビニルエステル類、ポリビニルアルコールなどの熱可塑性高分子などが挙げられる。
焼成温度は、通常600℃以上、好ましくは900℃以上、より好ましくは950℃以上であり、その上限は炭素材に所望の黒鉛化度などにより異なるが、通常2500℃以下である。2000℃以下、特に1400℃以下で焼成されることが多い。焼成する際には、有機物に燐酸、ホウ酸、塩酸などの酸類、水酸化ナトリウム等のアルカリ類を混合してもよい。
黒鉛をはじめとするこれらの炭素材は、平均粒径が、通常35μm以下、好ましくは2
5μm以下、最も好ましくは18μm以下であり、通常5μm以上である。なお、黒鉛よ
り結晶性が劣る炭素材は複数の粒子が凝集している二次粒子であってもよい。この場合は二次粒子の平均粒径が前述の範囲であることが好ましく、一次粒子の平均粒径は、通常15μm以下である。粒径が小さすぎると比表面積が大きくなり電解液との反応面が増加して不可逆容量が大きくなりやすい。また、活物質の細孔内に吸収されるバインダー量が増加し、本発明の効果が発現し難くなる。逆に粒径が大きすぎると、活物質とバインダーをスラリー化したものを集電体に塗布するに際し、大塊によるいわゆる筋引きなどが起こり、均一な膜厚の活物質層の形成が困難となる。
本発明で用いる活物質として好ましいものの一つは、前述の高黒鉛化度の黒鉛の表面を、上述のこれよりも黒鉛化度の小さい炭素材で少なくとも一部を被覆したものである。このものは高黒鉛化度の黒鉛の表面を上述のコールタールピッチや種々の重質油などで被覆し、次いで焼成して被覆に用いた有機物を炭化させることにより得ることができる。このような2層構造の炭素材における核の黒鉛と周囲の結晶化度の小さい炭素材との合計に占める黒鉛の比率は、負極容量を大きくするため80%以上、特に85%以上であるのが好ましい。しかし、この比が大きすぎると被覆効果がうすれるので、この比は、99%以下、特に98%以下であるのが好ましい。核の黒鉛と周囲の被覆との最も好ましい比は、85:15〜95:5である。
Liと合金化可能な金属粒子は、従来公知のいずれのものも使用可能であるが、容量とサイクル寿命の点から、Si、Sn、As、Sb、Al、Zn及びWからなる群から選ばれる金属が好ましい。また、2種以上の金属からなる合金を使用しても良く、具体例としては、SnSb、SnAsなどのイオン性金属合金、NiSi2、CuSi2などの層状合金等が挙げられる。また、Cu、Ni、Ti、FeなどのLiに対して不活性な金属元素が、導電性保持のために添加されていてもよい。金属粒子の表面は、酸性、或いはアルカリ性溶媒でエッチングされていてもよい。
Liと合金化可能な金属粒子の一次粒子の平均粒径は、サイクル寿命の観点から通常1μm以下、好ましくは500nm以下、更に好ましくは250nm以下であり、通常1n
m以上である。二次粒子の平均粒径は、活物質層作成の際の扱い易さ、安全性、不可逆容量の面から、通常100μm以下、好ましくは35μm以下、更に好ましくは25μm以下であり、通常5μm以上、好ましくは10μm以上である。
これらの活物質は、それぞれ単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよいが、活物質として少なくともその一部に黒鉛を用いることがサイクル容量の経時劣化抑制の点から好ましい。
Liと合金化可能な金属粒子、黒鉛、及び黒鉛より黒鉛化度の小さい炭素材とを併用する態様としては、具体的には、3者が単に粒子状態で混合されたもの、黒鉛表面にLiと
合金化可能な金属粒子を添着させ、それを黒鉛より黒鉛化度の小さい炭素材で少なくとも一部を被覆したもの、Liと合金化可能な金属粒子を黒鉛より黒鉛化度の小さい炭素材で被覆し、これと黒鉛を混合したものなどが挙げられる。
Liと合金化可能な金属粒子、黒鉛、黒鉛より黒鉛化度の小さい炭素材の混合割合は、重量割合で、20〜70%:30〜80%:0〜30%、中でも、30〜40%:60〜70%:1〜30%が発現される可逆容量とサイクル寿命の点で好ましい。また、この中でも、黒鉛とLiと合金化可能な金属粒子との重量比が、1:1〜2:1、特に、1.5:1
〜2:1となるように選択するのがサイクル寿命の点で好適である。
活物質の表面に添着させる金属酸化物微粒子としては、Liと化合しない金属酸化物の微粒子が用いられる。Liと化合する金属酸化物を用いると、可逆容量が増える場合もあるが、一般的に不可逆容量が増すので好ましくない。このような金属酸化物としては、シリカ(SiO2)、チタニア(TiO2)、ジルコニア(ZrO2)、アルミナ(Al23
)、酸化銅(CuO、Cu2O)、酸化ニッケル(NiO)などの単一金属の酸化物、ア
ルミノシリケートなどの複合酸化物などが挙げられる。
特にSiO2、Al23は、交流インピーダンス測定で観察される高周波電荷移動領域
での反応が安定であり、Liとの化合が無いと考えられることから好ましい。
また、これらの表面を有機化合物で修飾して得られるゲル、ゾルなども用いることができる。テトラエトキシランの加水分解物も用いることができる。これらのなかでは、シリカ、アルミナは安価で入手可能であるので好ましく用いられ、特に好ましいのはシリカである。
シリカは、全体の40重量%以下の割合でアルミナ、ジルコニア、チタニアなどの他の金属酸化物を含んでいてもよい。
シリカとしては、シリカの超微細粉砕品;ヒュームドシリカ、シリカ・ヒュームド、シリカアエロジルなどと呼ばれている超微粒子状無水シリカ;中空状のポーラスシリカなどを用いることができる。シリカの超微細粉砕品は、石英等の二酸化珪素の結晶をマイクロスやメカノマイクロス等の粉砕装置を用いて粉砕することにより得られる。ヒュームドシリカは、精製したSiCl4を、酸素と水素の炎中で燃焼させることにより得られる。ヒ
ュームドシリカは粉砕工程を行わなくて良いので好ましく用いられる。
ヒュームドシリカは、表面が親水性、疎水性のいずれも用いることができる。一般に、親水性のものは、表面にシラノール基、水酸基などが存在している。また、疎水性のものは、シリカにメチル化処理、シリコーン加工処理などを施すことにより得られる。ヒュームドシリカとして、後述するように嵩密度が0.005〜1.0g/ccのものが好ましく用いられる。
アルミナとしては、ヒュームドアルミナなどを用いることができる。
金属酸化物微粒子の平均粒径は、250nm以下である。好ましくは120nm以下、更に好ましくは50nm以下である。金属酸化物微粒子の平均粒径は、通常1nm以上、好ましくは5nm以上である。平均粒径が大きすぎると、負極活物質への均一な添着を得づらく、小さすぎると粒子の凝集をほどくのが難しくなる。
また、活物質粉体の平均粒径に対する、金属酸化物微粒子の平均粒径の比(金属酸化物/活物質の平均粒径の比率)は、通常、1/20以下、好ましくは1/40以下、特に好ましくは1/65以下であり、通常1/35000以上、好ましくは1/3500以上、より好ましくは1/1000以上とするのがよい。この比があまり小さすぎると、金属酸化物微粒子の添着が困難となり、また、表面抵抗が小さくなるという本発明の効果が得られにくくなる。一方、この比が大きすぎると添着が不均一となりやすい。
金属酸化物微粒子の嵩密度は、通常0.001g/cc以上、好ましくは0.005g/cc以上、更に好ましくは0.01g/cc以上であり、通常2.5g/cc以下、好ましくは1.0g/cc以下、更に好ましくは0.5g/cc以下、最も好ましくは0.05g/cc以下である。嵩密度が小さすぎると粉体混合の際、取り扱いしにくく、また、大きすぎると分散しにくくなる。
金属酸化物微粒子の比表面積としては、特に限定されないが、BET法による値が、通常
50m2/g以上、好ましくは100m2/g以上、更に好ましくは200m2/g以上で
あり、通常1000m2/g以下、好ましくは500m2/g以下、更に好ましくは400m2/g以下である。比表面積が大きすぎると分散しにくく、また、比表面積が小さすぎ
ると偏在しやすくなる。
金属酸化物/活物質の混合比率(重量比)は、活物質の種類、金属酸化物の種類によって変わるが、黒鉛、及び黒鉛よりも結晶性に劣る炭素材の場合は、通常0.01/99.99以上、好ましくは0.1/99.9以上、更に好ましくは0.8/99.2以上であり、通常20/80以下、好ましくは10/90以下、更に好ましくは2/98以下である。金属酸化物は容量的には不活性なものが多いので、金属酸化物の割合が多すぎると電池容量の減少に繋がり、少なすぎると本発明の効果が十分に得られない。
走査型電子顕微鏡(SEM)観察より確認された、活物質表面の金属酸化物の添着率(面積的な被覆率)は、通常90%以下、好ましくは50%以下、より好ましくは40%以下、更に好ましくは30%以下であり、通常0.5%以上、好ましくは5%以上である。金属酸化物の添着率が高すぎると、金属酸化物自体は電気的に不導体なので、Liの活物質への透過に対し抵抗成分となるため好ましくない。
活物質の表面に金属酸化物微粒子を添着させる方法としては、活物質と金属酸化物微粒子とを混合する方法が挙げられる。活物質と金属酸化物微粒子の混合方法としては、乾式混合、湿式混合のいずれでも良い。
混合に用いる混合機としては、メカノヒュージョン、ハイブリダイザー、オングミル、メカノマイクロス、マイクロス、ジェットミル、ハイブリッドミキサー等の酸化物微粉末を高速分散できるものが、酸化物微粉末の凝集を少なくすることができるので好ましい。
金属酸化物微粒子の嵩密度が小さく、乾式混合が難しい場合は、分散媒を用いた湿式混合が好ましい。湿式混合で用いられる分散媒の種類としては、水、有機溶媒などが挙げられる。
水は、シリカを溶解しない範囲で、蟻酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、吉草酸、蓚酸、安息香酸、塩酸、臭酸、硫酸、フッ酸などの酸、アンモニア、水酸化ナトリウムなどの塩基を含んでいてもよい。
有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、ブタノール、フェノール等のアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコール類、ジエチルエーテル等のエーテル類、アセトン、ジメトキシエタン、プロピレンカーボネート、溶融温度以上に加温したエチレンカーボネート等のエステル類、N−メチルピロリジノン、N,N’−ジメチルホルムアミド、N,N’−ジメチルアセタ
ミド、アセトニトリル、ピリジン、キノリン等の含窒素系有機溶媒、ジメチルスルフォキシド、ジメチルスルフィド等の含硫黄系有機溶媒、ヘキサメチルフォスフォルアミド等の含リン系有機溶媒の各有機溶媒、セロゲン等灯油類、トルエン、キシレン、ベンゼン等石油類、またはピッチ系有機溶媒等を用いることができる。
これらの中でも、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール
、N−メチルピロリジノン、アセトニトリルからなる群から選ばれたものは、沸点が比較的低く、金属酸化物微粒子を添着させた活物質の乾燥が容易且つ安全に行えるため好ましい。特に、金属酸化物微粒子がシリカである場合、その表面が親水性の場合はアルコール類または水、疎水性の場合にはアルコール類が好ましい。アルコール類のなかでは、溶媒蒸発・回収が容易エタノールが好ましい。
湿式混合後、分散媒を蒸発させると、金属酸化物微粒子を表面に添着させた活物質が得られる。乾燥温度は使用した溶媒によっても異なるが、通常は、分散媒の沸点よりもやや低い温度で湿式混合に使用した分散媒の大部分を蒸発させてから、分散媒、表面結晶水を除去するために、通常100〜350℃、好ましくは100〜150℃で乾燥させる。乾燥は、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中、大気中又は、減圧下で行う。
このようにして得られた金属酸化物微粒子を表面に添着させた活物質は、所望により焼成してもよい。焼成温度は通常1350℃以下である。
活物質表面における金属酸化物微粒子の存在状態は添着の方法にもよるが、金属酸化物微粒子が、主として、活物質粒子表面の凹部に存在するものと思われる。金属酸化物微粒子の添着方法によっては、この他に、活物質粒子内部へ金属酸化物微粒子が入り込んだ状態となっているものもあると考えられる。もちろん活物質粒子の表面に金属酸化物微粒子が単に付着しているものも存在する。
なお、該金属酸化物微粒子は、活物質、バインダー、及び水からなるスラリーの混練段階で添加しても効果が期待できる。この場合、活物質内への金属微粒子の入り込みは、ある程度制限を受けるが、ハ゛インタ゛ーのフィラーとしての作用は機能する。特に、分散媒の添加、蒸発過程を省くことができるので、製造工程上は有利である。
例えば、メカノヒュージョン、ハイブリダイザーなどの機械的な乾式混合では、活物質内部に金属酸化物微粒子が入り込みやすく、湿式混合によれば、活物質表面の凹部に金属酸化物微粒子が添着しやすく、また、ペイントシェーカーなどの粒子間に弱いシェアしか掛からない粉体混合機を用いると、活物質の表面に単に金属酸化物微粒子が付着しているものが生じやすいと考えられる。
本発明においては、バインダーとして、分子内にオレフィン性不飽和結合を有するものを用いる。分子内にオレフィン性不飽和結合を有するバインダーとしては、スチレン・ブタジエンゴム、スチレン・イソプレン・スチレンゴム、イソプレンゴム、アクリルニトリル・ブタジエンゴム、ネオプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体などが挙げられる。このようなオレフィン性不飽和結合を有するバインダーを用いることにより、活物質層の電解液に対する膨潤性を低減することができる。特にスチレン・ブタジエンゴムが好ましく用いられる。
このようなオレフィン性不飽和結合を有するバインダーと、前述の金属酸化物微粒子を添着した活物質とを組み合わせて用いることにより、負極板の強度を高くすることができる。負極の強度が高いと、充放電による負極の劣化が抑制され、サイクル寿命を長くすることができる。また、本発明に係る負極では、活物質層と集電体との接着強度が高いので、活物質層中のバインダーの含有量を低減させても、負極を捲回して電池を製造する際に、集電体から活物質層が剥離するという問題も起こらない。
分子内にオレフィン性不飽和結合を有するバインダーは、その分子量は、通常1万以上、好ましくは5万以上であり、通常100万以下、好ましくは30万以下の分子量が大きいものであるか、或いは、全てのバインダーの1g当たりのオレフィン性不飽和結合のモル数が、2.5×10-7以上、好ましくは8×10-7以上であり、通常1×10-4以下、好ましくは5×10-6以下の不飽和結合の割合が大きいものが望ましい。中でも、分子量
範囲及び不飽和結合の割合がこの規定を同時に満たすものがより好ましい。オレフィン性不飽和結合を有するバインダーの分子量が小さすぎると機械的強度に劣り、大きすぎると可撓性に劣る。また、バインダー中のオレフィン性不飽和結合の割合が小さすぎると強度向上効果が薄れ、大きすぎると可撓性に劣る。
また、オレフィン性不飽和結合を有するバインダーは、その不飽和度が、通常15%以上、好ましくは20%以上、より好ましくは40%以上であり、通常90%以下、好ましくは80%以下のものが望ましい。なお、不飽和度とは、ポリマーの繰り返し単位に対する二重結合の割合(%)を表す。
本発明においては、オレフィン性不飽和結合のないバインダーも、本発明の効果が失われない範囲でオレフィン性不飽和結合を有するバインダーと併用することができる。オレフィン性不飽和結合を有するバインダーに対する、オレフィン性不飽和結合のないバインダーの混合比率は、通常150重量%以下、好ましくは120重量%以下である。オレフィン性不飽和結合のないバインダーを併用することにより、塗布性を向上することができるが、併用量が多すぎると、活物質層の強度が低下する。
オレフィン性不飽和結合のないバインダーとしては、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、澱粉、カラギナン、プルラン、グアーガム、ザンサンガム(キサンタンガム)等の増粘多糖類、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリエーテル類、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等のビニルアルコール類、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸等のポリ酸、或いはこれらポリマーの金属塩、ポリフッ化ビニリデン等の含フッ素ポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのアルカン系ポリマー及びこれらの共重合体などが挙げられる。
本発明においては、前述の金属酸化物微粒子を添着した活物質と上述のオレフィン性不飽和結合を有するバインダーを組み合わせて用いることによって、活物質層のバインダーの比率を従来に比べて低減することができる。金属酸化物微粒子を添着させた活物質と、バインダー(これは場合によっては、上述のように不飽和結合を有するバインダーと不飽和結合のないバインダーとの混合物であってもよい)との重量比率は、それぞれの乾燥重量比で、通常90/10以上、好ましくは95/5以上であり、通常99.9/0.1以下、好ましくは99.5/0.5以下、更に好ましくは99/1以下の範囲である。バインダーの割合が高すぎると容量の減少や、抵抗増大を招きやすく、バインダーの割合が少なすぎると負極強度が劣る。
本発明に係る負極は、金属酸化物微粒子とオレフィン性不飽和結合を有するバインダーとを溶媒に分散させてスラリーとし、これを集電体に塗布することにより形成される。溶媒としてはアルコールなどの有機溶媒や水を用いることができる。なお、所望によりスラリーには、導電剤を添加してもよい。導電剤としては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラックなどのカーボンブラック、平均粒径1μm以下のCu、N
iまたはこれらの合金からなる微粉末などが挙げられる。導電剤の添加量は、活物質に対して、通常10重量%以下程度である。
スラリーを塗布する集電体としては、従来公知のものを用いることができる。具体的には、圧延銅箔、電解銅箔、ステンレス箔等の金属薄膜が挙げられる。集電体の厚さは、通常5μm以上、好ましくは9μm以上であり、通常30μm以下、好ましくは20μm以下である。
スラリーを集電体上に塗布した後、通常、60〜200℃、好ましくは80〜195℃で、乾燥空気または不活性雰囲気下で乾燥し、活物性層を形成する。
スラリーを塗布、乾燥して得られる活物質層の厚さは、通常、5μm以上、好ましくは
、20μm以上、更に好ましくは30μm以上であり、通常200μm以下、好ましくは1
00μm以下、更に好ましくは75μm以下である。活物質層が薄すぎると、活物質の粒径との兼ね合いから負極としての実用性に欠け、厚すぎると、高密度の電流値に対する十分なLiの吸蔵放出の機能が得られにくい。
本発明にかかる負極は、被膜抵抗および電荷移動抵抗が低く、かつ、活物質層が下記の方法で測定した引っ掻き強度が800g以上、特に900g以上の高強度を有する。特に、黒鉛を負極活物質に用いた場合に、被膜抵抗が4ohm以下で、上記引っ掻き強度が80
0g以上、中でも9
00g以上にもできることは画期的である。
<負極強度の測定>
負極の引っ掻き強度は、JIS K5400で用いられるトウヨウセイキ製鉛筆硬度試験器で、引っ掻きロッドを鉛筆の代わりに、直径7mmのSUS丸棒を用いて測定した。測定に用いる負極は、集電体にスラリーを塗布・乾燥して活物質層を形成したのち、線密度20〜300kg/cmでプレスしたもので、活物質層の密度が1.0〜1.8g/cc、活性質層の厚さが30〜100μmのものを用いる。ロッドは、電極面に対し45度の角度で当て、測定方法はJIS K5400に準拠した。電極削れの判断は、ロッドで電極面を6mm引っ掻いた際に、集電体である銅箔が目視で4.5mm以上確認された時のロッド上にかけたおもりの重量(g)で評価する。測定値は、5回の平均値とする。
本発明の効果が得られる理由は、定かではないが、次のように推定される。
負極活物質においては、表面の凹部や空孔部がLiの出入りする活性面であると考えられるが、従来は、負極を作成する最に用いられるバインダーがこの凹部や空孔部に入り込み、Liのスムーズな挿入・脱離を妨げていた。本発明では、金属酸化物微粒子が、活物質の凹部や空孔部に入り込み、さらに活物質の表面を覆っているので、バインダーが活物質と直接接触してこれを被覆することがなくなった。また、負極活物質の凹部や空孔部に入り込んだ金属酸化物微粒子間には、バインダーは通さないが、Liは通ることができる適度な空隙があり、この空隙をLiが自由に通って負極活性面に到達することにより、表面反応抵抗が低下するものと推測される。
また、従来は、負極活物質の凹部や空孔部に浸入していて活物質の結着には寄与していなかったバインダーが、活物質の結着のために用いられること、さらに、負極活物質の表面に存在する金属酸化物微粒子がスラリー中に流出し、バインダーのフィラーとして作用することが負極の強度を向上させたものと推測される。
前述した様に、負極活物質とバインダーからなるスラリーに、更に金属酸化物微粒子を混合により添加した場合には、適当な混練方法・装置を用いることで、このフィラーの作用が顕著に見られる。特に金属酸化物微粒子を適当な分散媒で別途攪拌・混合し、二次凝集を解いた溶液を添加すると更に好ましい。
本発明に係る負極は、非水系電解液二次電池用負極、特に非水系電解液リチウム二次電池用負極として用いるのに好適である。以下、この負極を用いたリチウム二次電池について説明する。
このリチウム二次電池の基本的構成は、従来公知のリチウム二次電池と同様であり、通常、正極と本発明に係る負極とが、非水系電解液が含浸されている多孔膜を介してケースに収納されている。したがって、本発明に係る二次電池の構造は特に限定されるものではなく、コイン型電池、円筒型電池、角型電池のいずれであってもよい。
正極活物質としては、リチウムイオンなどのアルカリ金属カチオンを充放電時に吸蔵、
放出できる金属カルコゲン化合物などが挙げられる。金属カルコゲン化合物としては、バナジウムの酸化物、モリブデンの酸化物、マンガンの酸化物、クロムの酸化物、チタンの酸化物、タングステンの酸化物などの遷移金属酸化物、バナジウムの硫化物、モリブデンの硫化物、チタンの硫化物、CuSなどの遷移金属硫化物、NiPS3、FePS3等の遷移金属のリン−硫黄化合物、VSe2、NbSe3などの遷移金属のセレン化合物、Fe0.250.752、Na0.1CrS2などの遷移金属の複合酸化物、LiCoS2、LiNiS2
などの遷移金属の複合硫化物等が挙げられる。
これらの中でも、V25、V513、VO2、Cr25、MnO2、TiO、MoV28
、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、TiS2、V25、Cr0.250.752、Cr0.50.52などが好ましく、特に好ましいのはLiCoO2、LiNiO2、LiMn24や、これらの遷移金属の一部を他の金属で置換したリチウム遷移金属複合酸化物であ
る。
これらの正極活物質は、単独で用いても複数を混合して用いてもよい。
正極活物質を結着するバインダーとしては、公知のものが用いられる。具体的には、シリケート、水ガラスのような無機化合物、不飽和結合を有する樹脂、不飽和結合を有さない樹脂などが挙げられる。これらの中でも好ましいのは、不飽和結合を有さない樹脂である。正極活物質を結着する樹脂として不飽和結合を有する樹脂を用いると酸化反応時に分解される恐れがある。これらの樹脂の重量平均分子量は通常1万以上、好ましくは10万以上であり、通常300万以下、好ましくは100万以下である。
正極中には、電極の導電性を向上させるために、導電材を含有させてもよい。導電剤としては、活物質に適量混合して導電性を付与できるものであれば特に制限はないが、通常、アセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛などの炭素粉末、各種の金属の繊維、粉末、箔などが挙げられる。
正極板は、前記したような負極の製造と同様の手法で、活物質やバインダーを溶剤でスラリー化し、集電体上に塗布、乾燥することにより形成する。正極の集電体としては、アルミニウム、ニッケル、SUSなどが用いられる。
非水系電解液の主成分は、公知の非水系電解液と同じく、通常、リチウム塩及びこれを溶解する非水系溶媒である。
非水系としては、溶媒としては、従来から非水系電解液の溶媒として提案されている非水系溶媒のなかから適宜選択して用いることができる。例えば、更にエチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートなどの鎖状カーボネート類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートなどの環状カーボネート類、1,2−ジメトキシエタンなどの鎖状エーテル類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、スルホラン、1,3−ジオキソランなどの環状エーテル類、ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチルなどの鎖状エステル類、γ-ブチロラクトン、γ−バレロラクトンなどの環状エステル類などが挙げられる。
これらの非水系溶媒は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。負極活物質が金属酸化物微粒子を添着させた黒鉛の場合には、環状カーボネートと鎖状カーボネートを含む混合溶媒の組合せが好ましい。
リチウム塩としては、この用途に用い得ることが知られているものであれば、特に制限はなく、例えば、LiCl、LiBrなどのハロゲン化物、LiClO4、LiBrO4、LiCIO4などの過ハロゲン酸塩、LiPF6、LiBF4、LiAsF6などの無機フッ化物塩などの無機リチウム塩、LiCF3SO3、LiC49SO3などのパーフルオロア
ルカンスルホン酸塩、Liトリフルオロスルフォンイミド((CF3SO22NLi)な
どのパーフルオロアルカンスルホン酸イミド塩などの含フッ素有機リチウム塩などが挙げられる。リチウム塩は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
非水系電解液中のリチウム塩の濃度は、通常0.5〜2.0M程度である。
非水系電解液は、電解液中に有機高分子化合物を含ませ、ゲル状または、ゴム状、或いは固体シート状としてもよい。有機高分子化合物の具体例としては、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリエーテル系高分子化合物;ポリエーテル系高分子化合物の架橋体高分子;ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどのビニルアルコール系高分子化合物;ビニルアルコール系高分子化合物の不溶化物;ポリエピクロルヒドリン;ポリフォスファゼン;ポリシロキサン;ポリビニルピロリドン、ポリビニリデンカーボネート、ポリアクリロニトリルなどのビニル系高分子化合物;ポリ(ω-メトキシオ
リゴオキシエチレンメタクリレート)、ポリ(ω-メトキシオリゴオキシエチレンメタク
リレート-co-メチルメタクリレート)等のポリマー共重合体などが挙げられる。
非水系電解液は、皮膜形成剤を含んでいても良い。皮膜形成剤としては、ビニレンカーボネート、ビニルエチルカーボネート、メチルフェニルカーボネートなどのカーボネート化合物、エチレンサルファイド、プロピレンサルファイドなどのアルケンサルファイド、1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトンなどのスルトン化合物、マレイン酸無水物、コハク酸無水物などの酸無水物などが挙げられる。皮膜形成剤の含有量は、通常10重量%以下、好ましくは8重量%以下、更に好ましくは5重量%以下、最も好ましくは2重量%以下である。皮膜形成剤の含有量が多すぎると初期不可逆容量の増加や低温特性、レート特性の低下等、他の電池特性に悪影響を及ぼすおそれがある。
また、非水系電解液として、リチウムイオン等のアルカリ金属カチオンの導電体である高分子固体電解質を用いることもできる。高分子固体電解質としては、前述のポリエーテル系高分子化合物にLiの塩を溶解させたものや、ポリエーテル末端水酸基がアルコキシドに置換されているポリマーなどが挙げられる。
正極と負極の間には、短絡を防止するために、通常は、多孔膜や不織布などの多孔性のセパレータを介在させる。この場合、電解液は、多孔性のセパレータに含浸させて用いる。セパレータの材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリエーテルスルホンなどが用いられ、好ましくはポリオレフィンである。

次に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
中国産天然黒鉛(平均粒径15μm、比表面積7.6m2/g)200g、ヒュームドシリカ(Aldrich社製試薬、一次粒子径(平均粒径)7nm、嵩密度0.039g/cc)
2g、エタノール(和光純薬社製「特級」)200gを2時間ホモディスパーザーで攪拌、混合した。得られた混合物は、1.5cmの高さとなるようにステンレスバットに入れ、N2ガス中で80℃で10時間、続いて110℃で2時間乾燥した。これを篩い、ヒュ
ームドシリカ添着活物質とした。走査型電子顕微鏡(SEM)で粒子表面を観察したところ、この活物質の金属酸化物の添着率は、およそ25%であった。
得られたヒュームドシリカ添着活物質10g、カルボキシメチルセルロースの水性ディスパージョン(カルボキシメチルセルロースの濃度1重量%)10g、不飽和度75%の
スチレン−ブタジエンゴムの水性ディスパージョン(スチレン−ブタジエンゴムの濃度50重量%、スチレン−ブタジエンゴムの分子量12万)0.2gをハイスピードミキサー
で混合、スラリーとした。乾燥後の活物質層の重量が10mg/cm2、密度が1.64
g/cc、平均電極厚み68μmとなるように、銅箔上にスラリーを塗布、乾燥、プレスし、負極を得た。なお、活物質層中のバインダー1g当たりのオレフィン性二重結合のモル数は、1×10-6である。
得られた負極の極板強度、電極皮膜抵抗、負極膨張率を測定した。結果を表−1に示す。
<実施例2>
実施例1でヒュームドシリカをヒュームドアルミナに換えた他は、同様の作成方法、同様の評価手法を用いた。結果を表−1に示す。
<負極強度の測定>
負極の引っ掻き強度は、JIS K5400で用いられるトウヨウセイキ製鉛筆硬度試験器で、引っ掻きロッドを鉛筆の代わりに、直径7mmのSUS丸棒を用いて測定した。ロッドは、電極面に対し45度の角度で当て、測定方法はJIS K5400に準拠した。電極削れの判断は、ロッドで電極面を6mm引っ掻いた際に、集電体である銅箔が目視で4.5mm以上確認された時のロッド上にかけたおもりの重量(g)で評価した。測定値は、5回の平均値で表示した。
<電極被膜抵抗の測定>
負極、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートを、1:3(重量比)の割合で混合した非水系溶媒にLiPF6を1モル/リットルとなるように溶解した非水系電解
液、ポリエチレン製セパレータ、及びLiからなる対極を用い、1.23cm3に打ち抜
いた負極とともに組み合わせ、セルを2個作成した。3サイクル充放電を行った後、4サイクル目で負極充電容量が300mAh/gになるまで充電した。2個のセルを分解し、それぞれから負極を取り出した。取り出した2枚の負極間に、上述の電解液を含浸させたポリエチレン製セパレータを配置して、新たなセルを作成し、室温で被膜抵抗の測定を行った。この数値が小さいほど、Liの受入性が良好、すなわち、高電流値においても充電されやすいことを示す。
<負極膨張率の測定>
上記同様にして作成した4サイクル充電後の負極の厚みをミツトヨ製マイクロメーターで測定し、サイクル前の負極の厚みを100%として下記計算式により求めた。
Figure 2004214182
この測定方法では、負極の膨張は主にLiの電析に依存しているので、この数値が小さいほど、Li析出が少ない、即ちLiの受入性が良好であることを示す。
<比較例1>
ヒュームドシリカを添加しない他は実施例1と同様に行い負極を作成し、負極強度、被膜抵抗、負極膨張率の測定を行った。結果を表−1に示す。
<比較例2>
スチレン−ブタジエン水性ディスパージョン、カルボキシメチルセルロースの代わりに、ポリフッ化ビニリデンのNMP分散溶液(ポリフッ化ビニリデン濃度12%)52gを用いた他は、実施例1と同様に行い負極を作成し、負極強度の測定を行った。十分な負極
強度が得られなかったため、被膜抵抗測定は行わなかった。結果を表−1に示す。
<実施例3>
内容積130リットルのレディゲミキサ−で、スリランカ産天然黒鉛(平均粒径10μm)30kgと、石油系タ−ルピッチ6kgを混合し、黒鉛粉末と石油系タールとの混合
物を得た。これを加熱炉に入れ、窒素ガス雰囲気下で4時間半で1300℃まで昇温し、1時間保持した。その後、室温まで冷却し、黒鉛の周囲に黒鉛より結晶性の劣る炭素材の被覆層を有する複合物を得た。これを粉砕し、平均粒径11μm、比表面積3.4m2/gとした。
得られた黒鉛と炭素材の複合物である被覆黒鉛を中国産黒鉛の代わりに用い、実施例1と同様にヒュームドシリカ添着活物質を得た。走査型電子顕微鏡で粒子表面を観察したところ、この活物質の金属酸化物の添着率はおよそ10%であった。
このヒュームドシリカ添着活物質を用い、乾燥後の活物質層の密度を1.36g/cc、平均電極厚みを38μmとした他は、実施例1と同様に負極を作成し、負極強度、被膜抵抗を測定した。なお、被膜抵抗の測定においては、4サイクル目の負極充電容量を120mAh/gにして測定を行った。結果を表−1に示す。
<実施例4>
実施例3の方法で得た黒鉛と炭素材の複合物にヒュームドシリカを直接添着せず、実施例1のカルボキシメチルセルロースの水性ディスパージョン(カルボキシメチルセルロースの濃度1重量%)と不飽和度75%のスチレン−ブタジエンゴムの水性ディスパージョ
ン(スチレン−ブタジエンゴムの濃度50重量%、スチレン−ブタジエンゴムの分子量12万)からなるバインダー類を混ぜる段階で、ヒュームドシリカを添加、Z−フ゛レート゛二軸混練機で混合後、スラリーとした。このヒュームドシリカ添加スラリーを、銅箔上に塗布し、乾燥後の活物質層の密度を1.36g/cc、平均電極厚みを38μmとした他は、実施例1と同様に負極を作成し、負極強度、被膜抵抗を測定した。なお、被膜抵抗の測定においては、4サイクル目の負極充電容量を120mAh/gにして測定を行った。結果を表−1に示す。

<比較例3>
ヒュームドシリカを用いない他は、実施例3と同様に行い負極を作成し、実施例2と同様に負極強度、被膜強度を測定した。結果を表−1に示す。
Figure 2004214182
表−1において、天然黒鉛を使用した場合について、比較例1は、金属酸化物微粒子が添着されていないので、被膜抵抗が大きい。比較例2は、バインダーがオレフィン性不飽和結合を有するものではないので、負極強度が低い。これに対して、金属酸化物微粒子を添着して、オレフィン性不飽和結合を有するバインダーを使用した実施例1および2は、
負極強度及び被膜抵抗が優れていることがわかる。
また、金属酸化物微粒子が添着された実施例1は、金属酸化物微粒子が添着されていない比較例1に比べて、負極膨張率が小さく、充電受入性に優れている。
表−1において、被覆黒鉛を使用した場合について、比較例1は、金属酸化物微粒子が添着されていないので、負極強度が低く、被膜抵抗が大きい。これに対して、金属酸化物微粒子を添着した実施例3および4は、負極強度及び被膜抵抗が優れていることがわかる。
本発明の非水系電解液二次電池用負極によれば、負極強度および被膜抵抗に優れた非水系電解液二次電池を安定的に効率よく製造することが可能となる。

Claims (8)

  1. 集電体上に、活物質とバインダーを含有する活物質層を形成してなる非水系電解液二次電池用負極であって、活物質が、平均粒径250nm以下の金属酸化物微粒子が表面に添着されているものであり、かつ、バインダーが、オレフィン性不飽和結合を有するものであることを特徴とする非水系電解液二次電池用負極。
  2. 金属酸化物微粒子がシリカ微粒子であることを特徴とする請求項1に記載の非水系電解液二次電池用負極。
  3. シリカ微粒子が、嵩密度0.005〜1.0g/ccのヒュームドシリカであることを特徴とする請求項2に記載の非水系電解液二次電池用負極。
  4. 不飽和結合を有するバインダーが、分子量が1万〜100万であるか、又は、バインダー1g当たりのオレフィン性不飽和結合のモル数が2.5×10-7〜1×10-4であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の非水系電解液二次電池用負極。
  5. 活物質が、黒鉛、黒鉛より結晶性の劣る炭素材、及びLiと合金化可能な金属粒子からなる群から選ばれたものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の非水系電解液二次電池用負極。
  6. 活物質が、天然黒鉛または人造黒鉛の表面を、黒鉛より結晶性の劣る炭素材で少なくとも一部を被覆したものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の非水系電解液二次電池用負極。
  7. 活物質の平均粒径が、5〜35μmであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の非水系電解液二次電池用負極。
  8. 非水電解液溶媒、リチウムイオンを吸蔵放出できる正極、及びリチウムイオンを吸蔵放出できる負極を備えた非水系電解液二次電池であって、負極が請求項1〜7のいずれかに記載のものであることを特徴とする非水系電解液二次電池。
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