JP2003109599A - 正極活物質およびそれを用いた非水電解液二次電池 - Google Patents
正極活物質およびそれを用いた非水電解液二次電池Info
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- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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Abstract
(57)【要約】
【課題】正極への充填密度を高めることが可能であり、
電極のインピーダンスを低下させて電池の放電レート特
性を向上させることが可能な正極活物質および非水電解
液二次電池を提供する。 【解決手段】母体活物質表面に、平均粒径が1μm以下
の酸化物粒子およびカーボン粒子の少なくとも一方が付
着していることを特徴とする正極活物質である。また、
前記母体活物質表面に付着している酸化物粒子の質量が
前記母体活物質の質量の0.001〜2%であることが
好ましい。
電極のインピーダンスを低下させて電池の放電レート特
性を向上させることが可能な正極活物質および非水電解
液二次電池を提供する。 【解決手段】母体活物質表面に、平均粒径が1μm以下
の酸化物粒子およびカーボン粒子の少なくとも一方が付
着していることを特徴とする正極活物質である。また、
前記母体活物質表面に付着している酸化物粒子の質量が
前記母体活物質の質量の0.001〜2%であることが
好ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は正極活物質およびそ
れを用いた非水電解液二次電池に係り、特に正極への充
填密度を高めることが可能であり、電極のインピーダン
スを低下させて電池の放電レート特性を向上させること
が可能な正極活物質および非水電解液二次電池に関す
る。
れを用いた非水電解液二次電池に係り、特に正極への充
填密度を高めることが可能であり、電極のインピーダン
スを低下させて電池の放電レート特性を向上させること
が可能な正極活物質および非水電解液二次電池に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、比較的に安全な負極材料が開発さ
れ、さらに分解電圧を高めた非水電解液の開発が進み、
高電圧の非水電解液二次電池が実用化されている。特
に、リチウムイオンを用いた二次電池は、放電電位が高
く、かつ軽量でエネルギー密度が高いという優れた特長
から、携帯電話器,ノート型パーソナルコンピュータ,
カメラ一体型ビデオなどの機器電源としてその需要が急
速に拡大している。
れ、さらに分解電圧を高めた非水電解液の開発が進み、
高電圧の非水電解液二次電池が実用化されている。特
に、リチウムイオンを用いた二次電池は、放電電位が高
く、かつ軽量でエネルギー密度が高いという優れた特長
から、携帯電話器,ノート型パーソナルコンピュータ,
カメラ一体型ビデオなどの機器電源としてその需要が急
速に拡大している。
【0003】このリチウムイオン二次電池は、リチウム
イオンを可逆的に吸蔵・放出可能な活物質を含む正極お
よび炭素負極と、リチウム塩を非水溶媒に溶解した非水
電解液とから構成されている。
イオンを可逆的に吸蔵・放出可能な活物質を含む正極お
よび炭素負極と、リチウム塩を非水溶媒に溶解した非水
電解液とから構成されている。
【0004】上記リチウムイオン二次電池の正極活物質
としては、例えばLiCoO2などのリチウムコバルト
複合酸化物,LiNiO2などのリチウムニッケル複合
酸化物,LiMn2O4などのリチウムマンガン複合酸
化物などの金属酸化物が一般に用いられる。
としては、例えばLiCoO2などのリチウムコバルト
複合酸化物,LiNiO2などのリチウムニッケル複合
酸化物,LiMn2O4などのリチウムマンガン複合酸
化物などの金属酸化物が一般に用いられる。
【0005】上記二次電池用の正極としては、一般的に
Li含有遷移金属複合酸化物から成る正極活物質と導電
材と結着材(バインダー)との混合体を、集電体として
のAl板上に塗布・乾燥した後に圧着して形成された正
極が用いられている。
Li含有遷移金属複合酸化物から成る正極活物質と導電
材と結着材(バインダー)との混合体を、集電体として
のAl板上に塗布・乾燥した後に圧着して形成された正
極が用いられている。
【0006】そして、上記二次電池の単位体積あたりの
充放電容量を高めるためには、上記活物質,フィラー,
結着材等を含む正極活物質層の仕上り密度を増大させる
必要がある。そこで、従来から活物質層の密度を高める
ために、正極活物質層(正極膜)を形成した後に、プレ
ス圧延操作を実施して正極膜を圧密し、その密度を高め
る方法が採用されている。
充放電容量を高めるためには、上記活物質,フィラー,
結着材等を含む正極活物質層の仕上り密度を増大させる
必要がある。そこで、従来から活物質層の密度を高める
ために、正極活物質層(正極膜)を形成した後に、プレ
ス圧延操作を実施して正極膜を圧密し、その密度を高め
る方法が採用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
正極活物質をプレス圧延操作によって圧密化しても、あ
る程度の密度には到達できるが、未だに不十分な状態で
あった。すなわち正極活物質層を高密度化すべくプレス
圧力を増加させても、ある一定圧力を超えると、それ以
上の高密度は得られなくなるため、二次電池として十分
な充放電容量が得られないという問題点があった。
正極活物質をプレス圧延操作によって圧密化しても、あ
る程度の密度には到達できるが、未だに不十分な状態で
あった。すなわち正極活物質層を高密度化すべくプレス
圧力を増加させても、ある一定圧力を超えると、それ以
上の高密度は得られなくなるため、二次電池として十分
な充放電容量が得られないという問題点があった。
【0008】また、高プレス圧力による圧延操作によっ
て、活物質層の表面のみは高密度化されるが、表面から
離れた集電体の近傍では十分な密度が得られず、いずれ
にしても電池の充放電容量および放電レート特性が不十
分となる問題点があった。
て、活物質層の表面のみは高密度化されるが、表面から
離れた集電体の近傍では十分な密度が得られず、いずれ
にしても電池の充放電容量および放電レート特性が不十
分となる問題点があった。
【0009】また、アルコキシド法などにより正極活物
質表面に薄膜状(層状)の酸化物層を形成した正極を使
用した二次電池も提案されている。しかしながら、この
ような薄膜を有する活物質においては、電池反応に伴う
Liイオンの移動が酸化物層によって阻害されるため、
電池特性が低下する問題点もあった。
質表面に薄膜状(層状)の酸化物層を形成した正極を使
用した二次電池も提案されている。しかしながら、この
ような薄膜を有する活物質においては、電池反応に伴う
Liイオンの移動が酸化物層によって阻害されるため、
電池特性が低下する問題点もあった。
【0010】一方、近年になって、ノート型パーソナル
コンピュータ、携帯型情報端末(PDA)、携帯電話な
どが急速に普及し、モバイルコンピューティング化が進
行している。それに伴って、多機能化する携帯用電子機
器などの長時間稼動を可能にすることが望まれており、
上記携帯用電子機器をはじめとする各種電子機器の電源
として用いられる二次電池に対しては、より小型で高容
量化を実現することが技術課題となっている。
コンピュータ、携帯型情報端末(PDA)、携帯電話な
どが急速に普及し、モバイルコンピューティング化が進
行している。それに伴って、多機能化する携帯用電子機
器などの長時間稼動を可能にすることが望まれており、
上記携帯用電子機器をはじめとする各種電子機器の電源
として用いられる二次電池に対しては、より小型で高容
量化を実現することが技術課題となっている。
【0011】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、特に正極への充填密度を高めることが可
能であり、電極のインピーダンスを低下させて電池の放
電レート特性を向上させることが可能な正極活物質およ
び非水電解液二次電池を提供することを目的とする。
たものであり、特に正極への充填密度を高めることが可
能であり、電極のインピーダンスを低下させて電池の放
電レート特性を向上させることが可能な正極活物質およ
び非水電解液二次電池を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者らは種々の組成の活物質に各種付着物とし
ての粒子を付着させて正極活物質を調製して、その粒子
の種類,付着量,粒径が圧密性に及ぼす影響を比較検討
した。その結果、母体活物質表面に微細な酸化物粒子ま
たはカーボン粒子を付着させて正極活物質としたときに
活物質の充填特性を大幅に改善できるという知見を得
た。具体的には、母体活物質表面にBi,Sb,Si,
Al,Snなどの特定の元素の酸化物粒子を付着させて
正極活物質としたとき、活物質相互間の摩擦力が大幅に
減少して流動性が高まり、高圧力での圧延操作により、
従来より高密度な正極膜が得られ、結果的に充放電特性
および容量に優れた二次電池が得られるという知見を得
た。
め、本発明者らは種々の組成の活物質に各種付着物とし
ての粒子を付着させて正極活物質を調製して、その粒子
の種類,付着量,粒径が圧密性に及ぼす影響を比較検討
した。その結果、母体活物質表面に微細な酸化物粒子ま
たはカーボン粒子を付着させて正極活物質としたときに
活物質の充填特性を大幅に改善できるという知見を得
た。具体的には、母体活物質表面にBi,Sb,Si,
Al,Snなどの特定の元素の酸化物粒子を付着させて
正極活物質としたとき、活物質相互間の摩擦力が大幅に
減少して流動性が高まり、高圧力での圧延操作により、
従来より高密度な正極膜が得られ、結果的に充放電特性
および容量に優れた二次電池が得られるという知見を得
た。
【0013】また、Li含有遷移金属複合酸化物から成
る母体活物質表面に汎用カーボンブラック,導電性カー
ボンブラック,アセチレンブラックなどのカーボン粒子
を付着させて正極活物質としたとき、正極活物質粒子間
の導電性が向上し、従来の正極活物質層で導電性を高め
るために必要とされていたフィラー量を低減させること
が可能になり、正極活物質層の密度を高め放電容量を改
善することが可能になった。
る母体活物質表面に汎用カーボンブラック,導電性カー
ボンブラック,アセチレンブラックなどのカーボン粒子
を付着させて正極活物質としたとき、正極活物質粒子間
の導電性が向上し、従来の正極活物質層で導電性を高め
るために必要とされていたフィラー量を低減させること
が可能になり、正極活物質層の密度を高め放電容量を改
善することが可能になった。
【0014】さらに、活物質相互間の摩擦力が大幅に減
少して流動性が高まり、高圧力での圧延操作により、従
来より高密度な正極膜が得られ、結果的に充放電特性お
よび容量に優れた二次電池が得られるという知見を得
た。
少して流動性が高まり、高圧力での圧延操作により、従
来より高密度な正極膜が得られ、結果的に充放電特性お
よび容量に優れた二次電池が得られるという知見を得
た。
【0015】また上記のように酸化物粒子およびカーボ
ン粒子の少なくとも一方を付着させた正極活物質をプレ
ス圧延することにより、正極膜の深さ方向について活物
質密度が一定である正極膜が得られ、正電極のインピー
ダンスが低下することにより、二次電池の低温特性およ
び放電レート特性が向上するという知見を得た。本発明
は、これらの知見に基づいて完成されたものである。
ン粒子の少なくとも一方を付着させた正極活物質をプレ
ス圧延することにより、正極膜の深さ方向について活物
質密度が一定である正極膜が得られ、正電極のインピー
ダンスが低下することにより、二次電池の低温特性およ
び放電レート特性が向上するという知見を得た。本発明
は、これらの知見に基づいて完成されたものである。
【0016】すなわち本発明に係る正極活物質は、母体
活物質表面に、平均粒径が1μm以下の微細な酸化物粒
子およびカーボン粒子の少なくとも一方が付着している
ことを特徴とする。
活物質表面に、平均粒径が1μm以下の微細な酸化物粒
子およびカーボン粒子の少なくとも一方が付着している
ことを特徴とする。
【0017】また、前記母体活物質表面に付着している
酸化物粒子がSi,Sn,Al,Ti,Mg,Fe,B
i,SbおよびZrから選択される少なくとも1種の元
素の酸化物粒子であることが好ましい。
酸化物粒子がSi,Sn,Al,Ti,Mg,Fe,B
i,SbおよびZrから選択される少なくとも1種の元
素の酸化物粒子であることが好ましい。
【0018】また母体活物質表面に付着している酸化物
粒子が、SiO2,SnO2,Al 2O3,TiO2,
MgO,Fe2O3およびZrO2から選択される少な
くとも1種の酸化物粒子であることが好ましい。
粒子が、SiO2,SnO2,Al 2O3,TiO2,
MgO,Fe2O3およびZrO2から選択される少な
くとも1種の酸化物粒子であることが好ましい。
【0019】さらに、前記母体活物質表面に付着してい
る酸化物粒子の質量が前記母体活物質の質量の0.00
1〜2%であることが好ましい。
る酸化物粒子の質量が前記母体活物質の質量の0.00
1〜2%であることが好ましい。
【0020】また、前記母体活物質表面に付着している
カーボン粒子の質量が前記母体活物質の質量に対して
0.001〜10%であることが好ましい。
カーボン粒子の質量が前記母体活物質の質量に対して
0.001〜10%であることが好ましい。
【0021】本発明に係る正極活物質の母体となる活物
質の組成は特に限定されるものではないが、一般式:L
ixMyOz ……(1) (式中、Mは遷移金属から選ばれる少なくとも1種の元
素を示し、x,yおよびzはそれぞれ0.8≦x≦1.
15、0.8≦y≦2.2、1.5≦z≦5を満足す
る)で表わされるLi含有遷移金属複合酸化物であるこ
とが望ましい。
質の組成は特に限定されるものではないが、一般式:L
ixMyOz ……(1) (式中、Mは遷移金属から選ばれる少なくとも1種の元
素を示し、x,yおよびzはそれぞれ0.8≦x≦1.
15、0.8≦y≦2.2、1.5≦z≦5を満足す
る)で表わされるLi含有遷移金属複合酸化物であるこ
とが望ましい。
【0022】
特に一般式:LixMyO2 ……(2)
(式中、Mは遷移金属から選ばれる少なくとも1種の元
素を示し、xおよびyはそれぞれ0.8≦x≦1.1
5、0.8≦y≦1.1を満足する)で表わされるLi
含有遷移金属複合酸化物も好適に使用できる。
素を示し、xおよびyはそれぞれ0.8≦x≦1.1
5、0.8≦y≦1.1を満足する)で表わされるLi
含有遷移金属複合酸化物も好適に使用できる。
【0023】
また、一般式:LixMyO4 ……(3)
(式中、Mは遷移金属から選ばれる少なくとも1種の元
素を示し、xおよびyはそれぞれ0.8≦x≦1.1、
1.8≦y≦2.2を満足する)で表わされるLi含有
遷移金属複合酸化物も好適に使用できる。
素を示し、xおよびyはそれぞれ0.8≦x≦1.1、
1.8≦y≦2.2を満足する)で表わされるLi含有
遷移金属複合酸化物も好適に使用できる。
【0024】上記(1)〜(3)式で表されるLi含有
遷移金属複合酸化物において、M元素としてはCo,N
i,Mn,Fe,Vなどの各種の遷移金属を用いること
ができる。特にM元素の少なくとも一部としてCoを用
いることが効果的である。
遷移金属複合酸化物において、M元素としてはCo,N
i,Mn,Fe,Vなどの各種の遷移金属を用いること
ができる。特にM元素の少なくとも一部としてCoを用
いることが効果的である。
【0025】また、M元素としてCoおよびNiから選
ばれる少なくとも1種の元素を用いることも有効であ
る。このようなLi含有Co複合酸化物は、電池容量な
どの点からも好ましい正極活物質であるということがで
きる。
ばれる少なくとも1種の元素を用いることも有効であ
る。このようなLi含有Co複合酸化物は、電池容量な
どの点からも好ましい正極活物質であるということがで
きる。
【0026】またM成分の一部を遷移金属以外の他の金
属成分で置換することも有効である。
属成分で置換することも有効である。
【0027】上記(1),(2)式において、xの値は
0.8〜1.15の範囲、yの値は0.85〜1.1の
範囲、zの値は1.5〜5とする。一方、上記(3)式
において、xの値は0.8〜1.1の範囲、yの値は
1.8〜2.2の範囲とする。x,yおよびzの値が上
記した範囲を外れると、いずれの場合にも十分な電池容
量が得られない。x/y比は1以上とすることが好まし
い。x/y<1であると十分な結晶性が得られず、サイ
クル特性や電池容量が低下する。
0.8〜1.15の範囲、yの値は0.85〜1.1の
範囲、zの値は1.5〜5とする。一方、上記(3)式
において、xの値は0.8〜1.1の範囲、yの値は
1.8〜2.2の範囲とする。x,yおよびzの値が上
記した範囲を外れると、いずれの場合にも十分な電池容
量が得られない。x/y比は1以上とすることが好まし
い。x/y<1であると十分な結晶性が得られず、サイ
クル特性や電池容量が低下する。
【0028】また、上記母体活物質表面に付着されるS
i,Sn,Al,Ti,Fe,Bi,Sb,Mg,Zr
などの元素の酸化物粒子、好ましくは、SiO2,Sn
O2,Al2O3,TiO2,Fe2O3,Bi
2O3,Sb2O3,MgOおよびZrO2から選択さ
れる酸化物粒子または複合酸化物粒子は、正極活物質粒
子同士の摩擦力を低減する作用を有し、正極活物質を集
電体にプレス圧着する際の流動性を高めて、高密度の正
極活物質層を形成するために用いられる。
i,Sn,Al,Ti,Fe,Bi,Sb,Mg,Zr
などの元素の酸化物粒子、好ましくは、SiO2,Sn
O2,Al2O3,TiO2,Fe2O3,Bi
2O3,Sb2O3,MgOおよびZrO2から選択さ
れる酸化物粒子または複合酸化物粒子は、正極活物質粒
子同士の摩擦力を低減する作用を有し、正極活物質を集
電体にプレス圧着する際の流動性を高めて、高密度の正
極活物質層を形成するために用いられる。
【0029】また、上記母体活物質表面に付着されるカ
ーボン粒子としては、汎用のカーボンブラックの他、導
電性カーボンブラック,アセチレンブラックや親水性カ
ーボンブラック,グラファイトが好適に使用できる。特
に、通常は疎水性であるカーボンブラックに対して表面
改質処理を実施して形成した親水性カーボンブラック
は、水溶液への分散性が大幅に向上しているため、特に
分散媒として水を使用する場合に有効である。
ーボン粒子としては、汎用のカーボンブラックの他、導
電性カーボンブラック,アセチレンブラックや親水性カ
ーボンブラック,グラファイトが好適に使用できる。特
に、通常は疎水性であるカーボンブラックに対して表面
改質処理を実施して形成した親水性カーボンブラック
は、水溶液への分散性が大幅に向上しているため、特に
分散媒として水を使用する場合に有効である。
【0030】上記カーボン粒子は、活物質粒子間の導電
性を改善するとともに、正極活物質粒子同士の摩擦力を
低減する作用を有し、正極活物質を集電体にプレス圧着
する際の流動性を高めて、高密度の正極活物質層を形成
するために用いられる。
性を改善するとともに、正極活物質粒子同士の摩擦力を
低減する作用を有し、正極活物質を集電体にプレス圧着
する際の流動性を高めて、高密度の正極活物質層を形成
するために用いられる。
【0031】特に上記母体活物質表面に付着させる酸化
物粒子またはカーボン粒子の平均粒径を1μm以下とす
ることにより、前記摩擦力の低減効果および高密度化の
効果をより高めることが可能になる。上記付着させる酸
化物粒子またはカーボン粒子の平均粒径は0.1μm以
下とすることがより好ましい。
物粒子またはカーボン粒子の平均粒径を1μm以下とす
ることにより、前記摩擦力の低減効果および高密度化の
効果をより高めることが可能になる。上記付着させる酸
化物粒子またはカーボン粒子の平均粒径は0.1μm以
下とすることがより好ましい。
【0032】なお、平均粒径(一次粒子径)が1μmを
超えるような粗大な酸化物粒子またはカーボン粒子を使
用すると、上記効果を得るためには大量の酸化物粒子ま
たはカーボン粒子を付着させる必要があり、電池反応の
主体となるLi含有遷移金属複合酸化物の充填密度が相
対的に低下して高い電池特性を発揮する正極が得られな
い。
超えるような粗大な酸化物粒子またはカーボン粒子を使
用すると、上記効果を得るためには大量の酸化物粒子ま
たはカーボン粒子を付着させる必要があり、電池反応の
主体となるLi含有遷移金属複合酸化物の充填密度が相
対的に低下して高い電池特性を発揮する正極が得られな
い。
【0033】本発明において上記酸化物粒子またはカー
ボン粒子の平均粒径は、SEM観察で捉えた任意の活物
質の表面について、EPMAで同定した表面に付着した
酸化物粒子またはカーボン粒子10個の粒径を、SEM
像から測定して求めた平均値とする。
ボン粒子の平均粒径は、SEM観察で捉えた任意の活物
質の表面について、EPMAで同定した表面に付着した
酸化物粒子またはカーボン粒子10個の粒径を、SEM
像から測定して求めた平均値とする。
【0034】また、母体活物質表面に付着させている酸
化物粒子の質量は母体活物質の質量の0.001〜2%
であることが好ましい。この付着量が0.001%未満
の場合は、前記摩擦低減効果および圧密効果が得られな
い。一方、付着量が2%を超えるように過剰になると相
対的に活物質量が低下して電池特性が低下してしまう。
そのため、付着量は上記範囲に規定されるが、0.00
5〜1%の範囲が好ましく、さらには0.006〜0.
5%の範囲がより好ましい。
化物粒子の質量は母体活物質の質量の0.001〜2%
であることが好ましい。この付着量が0.001%未満
の場合は、前記摩擦低減効果および圧密効果が得られな
い。一方、付着量が2%を超えるように過剰になると相
対的に活物質量が低下して電池特性が低下してしまう。
そのため、付着量は上記範囲に規定されるが、0.00
5〜1%の範囲が好ましく、さらには0.006〜0.
5%の範囲がより好ましい。
【0035】また、母体活物質表面に付着させるカーボ
ン粒子の質量は母体活物質の質量の0.001〜10%
であることが好ましい。この付着量が0.001%未満
の場合は、前記導電性の改善効果,摩擦低減効果および
圧密効果が得られない。一方、付着量が10%を超える
ように過剰になると相対的に活物質量が低下して電池特
性が低下してしまう。そのため、付着量は上記範囲に規
定されるが、0.01〜8%の範囲が好ましく、さらに
は0.01〜3%の範囲がより好ましい。
ン粒子の質量は母体活物質の質量の0.001〜10%
であることが好ましい。この付着量が0.001%未満
の場合は、前記導電性の改善効果,摩擦低減効果および
圧密効果が得られない。一方、付着量が10%を超える
ように過剰になると相対的に活物質量が低下して電池特
性が低下してしまう。そのため、付着量は上記範囲に規
定されるが、0.01〜8%の範囲が好ましく、さらに
は0.01〜3%の範囲がより好ましい。
【0036】また、上記母体活物質の製造方法として
は、特に限定されるものではないが、例えば、コバルト
化合物およびリチウム化合物、もしくはコバルト化合
物、マンガン化合物、鉄化合物、およびアルミニウム化
合物から選ばれる1種以上の化合物とコバルト化合物と
リチウム化合物からなる混合物を、コバルトと前記置換
元素Mとの合量に対するリチウムの原子比Li/(Ni
+M)が仕込み時のモル比で1.0〜1.2の範囲にな
るように配合し、この混合物を空気気流中において68
0℃〜1100℃の温度範囲に保持する熱処理を施すこ
とにより、上記特性を有する正極活物質を収率よく製造
することが可能になる。
は、特に限定されるものではないが、例えば、コバルト
化合物およびリチウム化合物、もしくはコバルト化合
物、マンガン化合物、鉄化合物、およびアルミニウム化
合物から選ばれる1種以上の化合物とコバルト化合物と
リチウム化合物からなる混合物を、コバルトと前記置換
元素Mとの合量に対するリチウムの原子比Li/(Ni
+M)が仕込み時のモル比で1.0〜1.2の範囲にな
るように配合し、この混合物を空気気流中において68
0℃〜1100℃の温度範囲に保持する熱処理を施すこ
とにより、上記特性を有する正極活物質を収率よく製造
することが可能になる。
【0037】上記仕込み時のモル比としては、好ましく
は1.02〜1.15である。また、より好ましい熱処
理温度は、800℃〜1000℃の範囲である。なお、
熱処理工程においては、400℃〜950℃の範囲内で
段階的に昇温する2段階以上の熱処理操作を実施しても
よい。
は1.02〜1.15である。また、より好ましい熱処
理温度は、800℃〜1000℃の範囲である。なお、
熱処理工程においては、400℃〜950℃の範囲内で
段階的に昇温する2段階以上の熱処理操作を実施しても
よい。
【0038】なお上記コバルト化合物としては、例えば
酸化コバルト、炭酸コバルト、硝酸コバルト、水酸化コ
バルト、硫酸コバルト、塩化コバルト等が好適に使用で
きる。
酸化コバルト、炭酸コバルト、硝酸コバルト、水酸化コ
バルト、硫酸コバルト、塩化コバルト等が好適に使用で
きる。
【0039】また上記リチウム化合物としては、例え
ば、水酸化リチウム、酸化リチウム、炭酸リチウム、硝
酸リチウム、ハロゲン化リチウム等を用いることができ
る。
ば、水酸化リチウム、酸化リチウム、炭酸リチウム、硝
酸リチウム、ハロゲン化リチウム等を用いることができ
る。
【0040】また、上記ニッケル化合物としては、例え
ば水酸化ニッケル、炭酸ニッケル、硝酸ニッケル等を用
いることができる。
ば水酸化ニッケル、炭酸ニッケル、硝酸ニッケル等を用
いることができる。
【0041】さらに上記マンガン化合物としては、例え
ば電解マンガン(EMD)または化学調製マンガン(C
MD)などの二酸化マンガン、オキシ水酸化マンガン、
炭酸マンガン、硝酸マンガン等を用いることができる。
ば電解マンガン(EMD)または化学調製マンガン(C
MD)などの二酸化マンガン、オキシ水酸化マンガン、
炭酸マンガン、硝酸マンガン等を用いることができる。
【0042】また上記鉄化合物としては、酸化鉄、水酸
化鉄、炭酸鉄、硝酸鉄等が使用できる。
化鉄、炭酸鉄、硝酸鉄等が使用できる。
【0043】また、上記アルミニウム化合物としては、
例えば、酸化アルミニウム、水和アルミナ、水酸化アル
ミニウム、硝酸アルミニウム等を用いることができる。
例えば、酸化アルミニウム、水和アルミナ、水酸化アル
ミニウム、硝酸アルミニウム等を用いることができる。
【0044】さらに、前記熱処理工程は、外気導入機構
を備えた電気炉、あるいは開放型のプッシャー炉などの
連続炉を使用して実施することができる。また、前記熱
処理は、1時間〜20時間実施するとよい。なお、前記
熱処理中に焼成炉に導入する気体としては、空気に限ら
ず、必要に応じて酸素気流を導入して複合酸化物活物質
の生成効率を高めることもできる。
を備えた電気炉、あるいは開放型のプッシャー炉などの
連続炉を使用して実施することができる。また、前記熱
処理は、1時間〜20時間実施するとよい。なお、前記
熱処理中に焼成炉に導入する気体としては、空気に限ら
ず、必要に応じて酸素気流を導入して複合酸化物活物質
の生成効率を高めることもできる。
【0045】また、上記のように合成した正極活物質を
母体とし、その表面に酸化物粒子およびカーボン粒子の
少なくとも一方を付着する操作は以下のような手順で行
うことができる。すなわち、上記のように調製した母体
活物質を水中に分散させて分散液を調製する一方、所定
の微細な平均粒径を有する粒子の分散液を調製する。そ
して母体活物質分散液に対して所定量の粒子分散液を投
入して均一に撹拌し、この撹拌した分散液を濃縮乾燥す
ることにより、母体活物質表面に粒子が一体に付着した
正極活物質が得られる。
母体とし、その表面に酸化物粒子およびカーボン粒子の
少なくとも一方を付着する操作は以下のような手順で行
うことができる。すなわち、上記のように調製した母体
活物質を水中に分散させて分散液を調製する一方、所定
の微細な平均粒径を有する粒子の分散液を調製する。そ
して母体活物質分散液に対して所定量の粒子分散液を投
入して均一に撹拌し、この撹拌した分散液を濃縮乾燥す
ることにより、母体活物質表面に粒子が一体に付着した
正極活物質が得られる。
【0046】なお、上記のように母体活物質粒子および
粒子の分散液をそれぞれ調製し、その分散液同士を混合
することが均一な分散性を実現する上で好ましいが、母
体活物質粒子および付着用粒子のいずれか一方または両
方を分散液状にせずに、乾式で混合することも可能であ
る。
粒子の分散液をそれぞれ調製し、その分散液同士を混合
することが均一な分散性を実現する上で好ましいが、母
体活物質粒子および付着用粒子のいずれか一方または両
方を分散液状にせずに、乾式で混合することも可能であ
る。
【0047】また、上記のように合成した正極活物質を
母体とし、その表面にカーボン粒子を付着する操作を、
以下の処理方法に従って実施してもよい。すなわち、水
または有機溶剤から成る分散媒中に正極活物質粒子とカ
ーボン粒子とを分散させて分散液を調製する湿式分散工
程と、得られた分散液から分散媒を揮散させて正極活物
質粒子表面にカーボン粒子を付着させる乾燥工程とを備
える製法も適用できる。
母体とし、その表面にカーボン粒子を付着する操作を、
以下の処理方法に従って実施してもよい。すなわち、水
または有機溶剤から成る分散媒中に正極活物質粒子とカ
ーボン粒子とを分散させて分散液を調製する湿式分散工
程と、得られた分散液から分散媒を揮散させて正極活物
質粒子表面にカーボン粒子を付着させる乾燥工程とを備
える製法も適用できる。
【0048】上記処理方法において、前記乾燥工程が、
流動乾燥法,スプレー乾燥法,減圧乾燥法および加熱乾
燥法のいずれかの乾燥法に基づいて実施することが好ま
しい。
流動乾燥法,スプレー乾燥法,減圧乾燥法および加熱乾
燥法のいずれかの乾燥法に基づいて実施することが好ま
しい。
【0049】本発明に係る非水電解液二次電池は、上記
のように調製した正極活物質および導電助剤をバインダ
ー等とともに混合・加圧成形して保持した正極と、負極
活物質を有する負極とを、セパレータおよび非水電解液
を介して電池缶内に対向するように配置して構成され
る。
のように調製した正極活物質および導電助剤をバインダ
ー等とともに混合・加圧成形して保持した正極と、負極
活物質を有する負極とを、セパレータおよび非水電解液
を介して電池缶内に対向するように配置して構成され
る。
【0050】ここで上記導電助剤としては、例えばアセ
チレンブラック,カーボンブラック,黒鉛等が使用され
る。また、バインダーとしては、例えばポリテロラフル
オロエチレン(PTFE)、ポリふっ化ビニリデン(P
VDF)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(E
PDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)等を使
用することができる。
チレンブラック,カーボンブラック,黒鉛等が使用され
る。また、バインダーとしては、例えばポリテロラフル
オロエチレン(PTFE)、ポリふっ化ビニリデン(P
VDF)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(E
PDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)等を使
用することができる。
【0051】また、上記正極は、例えば前記正極活物質
およびバインダーを適当な溶媒中に懸濁せしめ、この懸
濁物を集電体に塗布・乾燥した後にプレス圧着すること
により製作される。ここで上記集電体としては、例え
ば、アルミニウム箔,ステンレス鋼箔,ニッケル箔等を
用いることが好ましい。
およびバインダーを適当な溶媒中に懸濁せしめ、この懸
濁物を集電体に塗布・乾燥した後にプレス圧着すること
により製作される。ここで上記集電体としては、例え
ば、アルミニウム箔,ステンレス鋼箔,ニッケル箔等を
用いることが好ましい。
【0052】一方、負極の活物質としては、例えばリチ
ウムイオンを吸蔵・放出する炭素物質やカルコゲン化合
物を含む物質や軽金属から成る活物質を使用することが
できる。特にリチウムイオンを吸蔵・放出する炭素物質
またはカルコゲン化合物を含む負極を使用することによ
り、二次電池のサイクル寿命などの電池特性が向上する
ため、特に好ましい。
ウムイオンを吸蔵・放出する炭素物質やカルコゲン化合
物を含む物質や軽金属から成る活物質を使用することが
できる。特にリチウムイオンを吸蔵・放出する炭素物質
またはカルコゲン化合物を含む負極を使用することによ
り、二次電池のサイクル寿命などの電池特性が向上する
ため、特に好ましい。
【0053】ここで上記リチウムイオンを吸蔵・放出す
る炭素物質としては、例えばコークス,炭酸繊維,熱分
解気相炭素物質,黒鉛,樹脂焼成体,メソフェーズピッ
チ系炭素繊維(MCF)またはメソフェーズ球状カーボ
ンの焼成体等が使用される。特に、重質油を温度250
0℃以上で黒鉛化した液晶状のメソフェーズピッチ系炭
素繊維,メソフェーズ球状カーボンを用いることによ
り、電池の電極容量を高めることができる。
る炭素物質としては、例えばコークス,炭酸繊維,熱分
解気相炭素物質,黒鉛,樹脂焼成体,メソフェーズピッ
チ系炭素繊維(MCF)またはメソフェーズ球状カーボ
ンの焼成体等が使用される。特に、重質油を温度250
0℃以上で黒鉛化した液晶状のメソフェーズピッチ系炭
素繊維,メソフェーズ球状カーボンを用いることによ
り、電池の電極容量を高めることができる。
【0054】また前記炭素物質は、特に示差熱分析で7
00℃以上に、より好ましくは800℃以上に発熱ピー
クを有し、X線回折(XRD)による黒鉛構造の(10
1)回折ピーク(P101)と(100)回折ピーク
(P100)との強度比P10 1/P100が0.7〜
2.2の範囲内にあることが望ましい。このような回折
ピークの強度比を有する炭素物質を含む負極は、リチウ
ムイオンの急速な吸蔵・放出が可能であるため、特に急
速充放電を指向する前記正極活物質を含む正極との組合
せが有効である。
00℃以上に、より好ましくは800℃以上に発熱ピー
クを有し、X線回折(XRD)による黒鉛構造の(10
1)回折ピーク(P101)と(100)回折ピーク
(P100)との強度比P10 1/P100が0.7〜
2.2の範囲内にあることが望ましい。このような回折
ピークの強度比を有する炭素物質を含む負極は、リチウ
ムイオンの急速な吸蔵・放出が可能であるため、特に急
速充放電を指向する前記正極活物質を含む正極との組合
せが有効である。
【0055】さらに前記リチウムイオンを吸蔵・放出す
るカルコゲン化合物としては、二硫化チタン(Ti
S2)、二硫化モリブデン(MoS2)、セレン化ニオ
ブ(NbSe2)等を使用することができる。このよう
なカルコゲン化合物を負極に用いると、二次電池の電圧
は低下するものの負極の容量が増加するため、二次電池
の容量が向上する。さらに負極内でのリチウムイオンの
拡散速度が大きくなるため、特に本発明で使用する正極
活物質との組合せが有効である。
るカルコゲン化合物としては、二硫化チタン(Ti
S2)、二硫化モリブデン(MoS2)、セレン化ニオ
ブ(NbSe2)等を使用することができる。このよう
なカルコゲン化合物を負極に用いると、二次電池の電圧
は低下するものの負極の容量が増加するため、二次電池
の容量が向上する。さらに負極内でのリチウムイオンの
拡散速度が大きくなるため、特に本発明で使用する正極
活物質との組合せが有効である。
【0056】また、負極に用いる軽金属としては、アル
ミニウム,アルミニウム合金,マグネシウム合金,リチ
ウム金属,リチウム合金などが例示できる。
ミニウム,アルミニウム合金,マグネシウム合金,リチ
ウム金属,リチウム合金などが例示できる。
【0057】さらに、リチウムイオンを吸蔵・放出する
活物質を含む負極は、例えば前記負極活物質および結着
剤を適当な溶媒に懸濁し、この懸濁物を集電体に塗布
し、乾燥した後にプレス圧着することにより製作され
る。上記集電体としては、例えば銅箔,ステンレス箔,
ニッケル箔などから形成したものを用いる。
活物質を含む負極は、例えば前記負極活物質および結着
剤を適当な溶媒に懸濁し、この懸濁物を集電体に塗布
し、乾燥した後にプレス圧着することにより製作され
る。上記集電体としては、例えば銅箔,ステンレス箔,
ニッケル箔などから形成したものを用いる。
【0058】またバインダーとしては例えばポリテトラ
フルオロエチレン(PTFE)、ポリふっ化ビニリデン
(PVDF)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体
(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、
カルボキシメチルセルロース(CMC)等を使用するこ
とができる。
フルオロエチレン(PTFE)、ポリふっ化ビニリデン
(PVDF)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体
(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、
カルボキシメチルセルロース(CMC)等を使用するこ
とができる。
【0059】また上記セパレータは、例えば合成樹脂製
不織布、ポリエチレン多孔質フィルム、ポリプロピレン
多孔質フィルム等から形成される。
不織布、ポリエチレン多孔質フィルム、ポリプロピレン
多孔質フィルム等から形成される。
【0060】非水電解液としては、非水溶媒に電解質
(リチウム塩)を溶解させた溶液が使用される。
(リチウム塩)を溶解させた溶液が使用される。
【0061】非水溶媒としては、例えばエチレンカーボ
ネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)等の
環状カーボネートやジメチルカーボネート(DMC)、
メチルエチルカーボネート(MEC)、ジエチルカーボ
ネート(DEC)等の鎖状カーボネートやジメトキシエ
タン(DME)、ジエトキシエタン(DEE)、エトキ
シメトキシエタン等の鎖状エーテルやテトラヒドロフラ
ン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2−M
eTHF)等の環状エーテルやクラウンエーテル、γ−
ブチロラクトン(γ−BL)等の脂肪酸エステルやアセ
トニトリル(AN)等の窒素化合物やスルホラン(S
L)やジメチルスルホキシド(DMSO)等の硫化物を
例示できる。
ネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)等の
環状カーボネートやジメチルカーボネート(DMC)、
メチルエチルカーボネート(MEC)、ジエチルカーボ
ネート(DEC)等の鎖状カーボネートやジメトキシエ
タン(DME)、ジエトキシエタン(DEE)、エトキ
シメトキシエタン等の鎖状エーテルやテトラヒドロフラ
ン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2−M
eTHF)等の環状エーテルやクラウンエーテル、γ−
ブチロラクトン(γ−BL)等の脂肪酸エステルやアセ
トニトリル(AN)等の窒素化合物やスルホラン(S
L)やジメチルスルホキシド(DMSO)等の硫化物を
例示できる。
【0062】上記非水溶媒は単独で使用しても、2種以
上混合した混合溶媒として使用してもよい。特に、E
C、PC、γ−BLから選ばれる少なくとも1種からな
る物や、EC、PC、γ−BLから選ばれる少なくとも
1種とDMC、MEC、DEC、DME、DEE、TH
F,2−MeTHF、ANから選ばれる少なくとも1種
とからなる混合溶媒を用いることが望ましい。
上混合した混合溶媒として使用してもよい。特に、E
C、PC、γ−BLから選ばれる少なくとも1種からな
る物や、EC、PC、γ−BLから選ばれる少なくとも
1種とDMC、MEC、DEC、DME、DEE、TH
F,2−MeTHF、ANから選ばれる少なくとも1種
とからなる混合溶媒を用いることが望ましい。
【0063】また、負極に前記リチウムイオンを吸蔵・
放出する炭素物質を含む負極活物質を用いる場合に、負
極を備える二次電池のサイクル寿命を向上させる観点か
ら、ECとPCとγ−BL、ECとPCとMEC、EC
とPCとDEC、ECとPCとDEE、ECとAN、E
CとMEC、PCとDMC、PCとDEC、またはEC
とDECとからなる混合溶媒を用いることが特に好まし
い。
放出する炭素物質を含む負極活物質を用いる場合に、負
極を備える二次電池のサイクル寿命を向上させる観点か
ら、ECとPCとγ−BL、ECとPCとMEC、EC
とPCとDEC、ECとPCとDEE、ECとAN、E
CとMEC、PCとDMC、PCとDEC、またはEC
とDECとからなる混合溶媒を用いることが特に好まし
い。
【0064】電解液としては、例えば過塩素酸リチウム
(LiClO4)、六ふっ化リン酸リチウム(LiPF
6)、ほうふっ化リチウム(LiBF4)、六ふっ化砒
素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタスルフ
ォン酸リチウム(LiCF3SO3)、ビストリフルオ
ロメチルスルフォニルイミドリチウム[LiN(CF 3
SO2)2]等のリチウム塩が例示できる。特に、Li
PF6、LiBF4、LiN(CF3SO2)2を用い
ると導電性や安全性が向上するため望ましい。さらにL
iBF4を含有する系は正極活物質の表面を保護する機
能を有するため、特に好ましい。
(LiClO4)、六ふっ化リン酸リチウム(LiPF
6)、ほうふっ化リチウム(LiBF4)、六ふっ化砒
素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタスルフ
ォン酸リチウム(LiCF3SO3)、ビストリフルオ
ロメチルスルフォニルイミドリチウム[LiN(CF 3
SO2)2]等のリチウム塩が例示できる。特に、Li
PF6、LiBF4、LiN(CF3SO2)2を用い
ると導電性や安全性が向上するため望ましい。さらにL
iBF4を含有する系は正極活物質の表面を保護する機
能を有するため、特に好ましい。
【0065】これらの電解液の非水溶媒に対する溶解量
は0.1〜3.0モル/lの範囲に設定することが望ま
しい。電解液濃度が3.0モル/lを超える高リチウム
塩濃度では、正極活物質と電解液との反応が高温度域で
活発となり、本発明の目的から逸脱することになるから
である。
は0.1〜3.0モル/lの範囲に設定することが望ま
しい。電解液濃度が3.0モル/lを超える高リチウム
塩濃度では、正極活物質と電解液との反応が高温度域で
活発となり、本発明の目的から逸脱することになるから
である。
【0066】上記構成に係る正極活物質およびそれを用
いた非水電解液二次電池によれば、母体活物質表面に酸
化物粒子およびカーボン粒子の少なくとも一方を付着さ
せて正極活物質としているため、活物質相互間の摩擦力
が大幅に減少して流動性が高まり、高圧力での圧延操作
により、従来より高密度な正極膜が得られ、結果的に充
放電特性および容量に優れた二次電池を実現することが
可能になる。
いた非水電解液二次電池によれば、母体活物質表面に酸
化物粒子およびカーボン粒子の少なくとも一方を付着さ
せて正極活物質としているため、活物質相互間の摩擦力
が大幅に減少して流動性が高まり、高圧力での圧延操作
により、従来より高密度な正極膜が得られ、結果的に充
放電特性および容量に優れた二次電池を実現することが
可能になる。
【0067】特にカーボン粒子を付着させて正極活物質
とした場合には、活物質間の導電パスが十分に確保され
電極膜のインピーダンスが低下するため、放電レート特
性が大幅に改善される。
とした場合には、活物質間の導電パスが十分に確保され
電極膜のインピーダンスが低下するため、放電レート特
性が大幅に改善される。
【0068】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施形態について以
下に示す実施例を参照して、より具体的に説明する。な
お、本発明は下記の実施例に限定されるものではなく、
本発明の要旨および請求の範囲に記載された要素によっ
て規定される範囲を逸脱しない範囲において適宜変更し
て実施することができる。
下に示す実施例を参照して、より具体的に説明する。な
お、本発明は下記の実施例に限定されるものではなく、
本発明の要旨および請求の範囲に記載された要素によっ
て規定される範囲を逸脱しない範囲において適宜変更し
て実施することができる。
【0069】実施例1〜21および比較例1〜7
下記に示すような手順に従って、図1に示すような各実
施例および比較例に係る非水電解液二次電池(リチウム
イオン二次電池)を作製し、その特性を比較評価した。
施例および比較例に係る非水電解液二次電池(リチウム
イオン二次電池)を作製し、その特性を比較評価した。
【0070】[正極活物質の調製]実施例1〜15,2
0として表1左欄に示す組成となるように酸化コバルト
粉末,炭酸リチウム粉末等を配合して原料混合体を調製
し、この原料混合体を空気雰囲気中で温度900℃で5
時間焼成することにより母体活物質となる複合酸化物を
合成した。得られた複合酸化物をCuKα線による粉末
X線回折法により測定したところ、LiCoO2の回折
パターンとほぼ一致した。
0として表1左欄に示す組成となるように酸化コバルト
粉末,炭酸リチウム粉末等を配合して原料混合体を調製
し、この原料混合体を空気雰囲気中で温度900℃で5
時間焼成することにより母体活物質となる複合酸化物を
合成した。得られた複合酸化物をCuKα線による粉末
X線回折法により測定したところ、LiCoO2の回折
パターンとほぼ一致した。
【0071】一方、実施例16〜17,21として表1
左欄に示す組成となるように水酸化ニッケル,炭酸リチ
ウム粉末等を配合して原料混合体を調製し、この原料混
合体を酸素雰囲気中で温度700℃で10時間焼成する
ことにより母体活物質となる複合酸化物を合成した。得
られた複合酸化物をCuKα線による粉末X線回折法に
より測定したところ、LiNiO2の回折パターンとほ
ぼ一致した。
左欄に示す組成となるように水酸化ニッケル,炭酸リチ
ウム粉末等を配合して原料混合体を調製し、この原料混
合体を酸素雰囲気中で温度700℃で10時間焼成する
ことにより母体活物質となる複合酸化物を合成した。得
られた複合酸化物をCuKα線による粉末X線回折法に
より測定したところ、LiNiO2の回折パターンとほ
ぼ一致した。
【0072】一方、実施例18として表1左欄に示す組
成となるように水酸化ニッケル,酸化コバルト粉末,炭
酸リチウム粉末等を配合して原料混合体を調製し、この
原料混合体を酸素雰囲気中で温度700℃で10時間焼
成することにより母体活物質となる複合酸化物を合成し
た。得られた複合酸化物をCuKα線による粉末X線回
折法により測定したところ、LiNi0.8Co0.2
O2の回折パターンとほぼ一致した。
成となるように水酸化ニッケル,酸化コバルト粉末,炭
酸リチウム粉末等を配合して原料混合体を調製し、この
原料混合体を酸素雰囲気中で温度700℃で10時間焼
成することにより母体活物質となる複合酸化物を合成し
た。得られた複合酸化物をCuKα線による粉末X線回
折法により測定したところ、LiNi0.8Co0.2
O2の回折パターンとほぼ一致した。
【0073】一方、実施例19として表1左欄に示す組
成となるように酸化マンガン粉末,水酸化リチウム粉末
等を配合して原料混合体を調製し、この原料混合体を空
気雰囲気中で温度800℃で10時間焼成することによ
り母体活物質となる複合酸化物を合成した。得られた複
合酸化物をCuKα線による粉末X線回折法により測定
したところ、LiMn2O4の回折パターンとほぼ一致
した。
成となるように酸化マンガン粉末,水酸化リチウム粉末
等を配合して原料混合体を調製し、この原料混合体を空
気雰囲気中で温度800℃で10時間焼成することによ
り母体活物質となる複合酸化物を合成した。得られた複
合酸化物をCuKα線による粉末X線回折法により測定
したところ、LiMn2O4の回折パターンとほぼ一致
した。
【0074】この複合酸化物を純水中に分散せしめて活
物質分散液を調製する一方、表1に示す平均粒径を有す
る各酸化物粒子および/またはカーボン粒子を分散させ
て各種酸化物分散液を調製した。次に、活物質分散液に
対して表1に示す付着量となるように酸化物分散液およ
び/またはカーボン分散液を投入し、均一に混合した各
分散液を調製した後に、各分散液を濃縮乾燥させること
により、母体活物質粒子表面に酸化物粒子および/また
はカーボン粒子が付着した各実施例に係る正極活物質を
製造した。
物質分散液を調製する一方、表1に示す平均粒径を有す
る各酸化物粒子および/またはカーボン粒子を分散させ
て各種酸化物分散液を調製した。次に、活物質分散液に
対して表1に示す付着量となるように酸化物分散液およ
び/またはカーボン分散液を投入し、均一に混合した各
分散液を調製した後に、各分散液を濃縮乾燥させること
により、母体活物質粒子表面に酸化物粒子および/また
はカーボン粒子が付着した各実施例に係る正極活物質を
製造した。
【0075】一方、平均粒径が50μmと粗大な酸化物
粒子(SiO2)を2.5質量%付着させた点以外は実
施例1と同様に処理して比較例1に係る正極活物質を調
製した。
粒子(SiO2)を2.5質量%付着させた点以外は実
施例1と同様に処理して比較例1に係る正極活物質を調
製した。
【0076】一方、前記実施例1において調製した母体
活物質に酸化物粒子を付着させないままの正極活物質を
比較例2に係る正極活物質として用意した。
活物質に酸化物粒子を付着させないままの正極活物質を
比較例2に係る正極活物質として用意した。
【0077】また、前記実施例18において調製した母
体活物質に酸化物粒子を付着させないままの正極活物質
を比較例3に係る正極活物質として用意した。
体活物質に酸化物粒子を付着させないままの正極活物質
を比較例3に係る正極活物質として用意した。
【0078】一方、平均粒径が2μmと粗大な酸化物粒
子(SiO2)を付着させた点以外は実施例1と同様に
処理して比較例4に係る正極活物質を調製した。
子(SiO2)を付着させた点以外は実施例1と同様に
処理して比較例4に係る正極活物質を調製した。
【0079】一方、実施例1,実施例16および実施例
19で調製した母体活物質に対して、特開2000−3
06584号で示すアルコキシド法を使用して、母体活
物質表面にそれぞれSiO2被膜,Al2O3被膜また
はTiO2被膜を形成することにより、比較例5〜7に
係る正極活物質をそれぞれ調製した。
19で調製した母体活物質に対して、特開2000−3
06584号で示すアルコキシド法を使用して、母体活
物質表面にそれぞれSiO2被膜,Al2O3被膜また
はTiO2被膜を形成することにより、比較例5〜7に
係る正極活物質をそれぞれ調製した。
【0080】なお上記アルコキシド法は、ディップキュ
ア法とも称され、金属成分をアルコールに溶解した金属
アルコキシド溶液を母体活物質表面にコーティングした
後に熱処理する方法である。
ア法とも称され、金属成分をアルコールに溶解した金属
アルコキシド溶液を母体活物質表面にコーティングした
後に熱処理する方法である。
【0081】得られた各正極物質を走査型電子顕微鏡
(SEM)を用いて観察した結果を図2および図3に示
す。図2は酸化物粒子を付着させていない比較例2に係
る正極活物質の粒子構造を示しており、母体活物質表面
に活物質自身の2〜3の破片が付着している状態が示さ
れている。
(SEM)を用いて観察した結果を図2および図3に示
す。図2は酸化物粒子を付着させていない比較例2に係
る正極活物質の粒子構造を示しており、母体活物質表面
に活物質自身の2〜3の破片が付着している状態が示さ
れている。
【0082】一方、図3は実施例1に係る正極活物質の
粒子構造を示すものであり、平均粒径が0.08μmの
微細なSiO2酸化物粒子がLiCoO2活物質粒子表
面に均一に付着している状態が確認できる。
粒子構造を示すものであり、平均粒径が0.08μmの
微細なSiO2酸化物粒子がLiCoO2活物質粒子表
面に均一に付着している状態が確認できる。
【0083】なお、母体活物質表面に付着した酸化物粒
子の同定・定量装置としては、高速電子線束を物質表面
に照射した際に放出される特性X線の波長によって元素
の定量分析を行うX線マイクロアナライザー(EPM
A)が用いられる。
子の同定・定量装置としては、高速電子線束を物質表面
に照射した際に放出される特性X線の波長によって元素
の定量分析を行うX線マイクロアナライザー(EPM
A)が用いられる。
【0084】[正極電極の作製]次に、得られた各複合
酸化物を正極活物質として用い、この正極活物質90質
量%と導電剤としてグラファイト6質量%と結着剤とし
てポリフッ化ビニリデン4質量%とを混合して正極合剤
を調製した。この正極合剤をN−メチル−2−ピロリド
ンに分散させてスラリー状とし、これをアルミニウム箔
に塗布し、乾燥させた。これをローラープレス機で圧縮
成形した。得られた圧縮成形体を所定のサイズに裁断す
ることによって、シート状の正極12を得た。
酸化物を正極活物質として用い、この正極活物質90質
量%と導電剤としてグラファイト6質量%と結着剤とし
てポリフッ化ビニリデン4質量%とを混合して正極合剤
を調製した。この正極合剤をN−メチル−2−ピロリド
ンに分散させてスラリー状とし、これをアルミニウム箔
に塗布し、乾燥させた。これをローラープレス機で圧縮
成形した。得られた圧縮成形体を所定のサイズに裁断す
ることによって、シート状の正極12を得た。
【0085】[負極の作製]次に、炭素材料93質量%
と結着剤としてポリフッ化ビニリデン7質量%とを混合
して負極合剤を調製した。この負極合剤を用いる以外
は、正極と同様にしてシート状の負極11を作製した。
と結着剤としてポリフッ化ビニリデン7質量%とを混合
して負極合剤を調製した。この負極合剤を用いる以外
は、正極と同様にしてシート状の負極11を作製した。
【0086】[正電極膜密度の測定]上記のように調製
した各実施例および比較例用の正極12において、電極
膜の密度および活物質の密度を測定した。上記電極膜密
度は、電極膜の体積に対する電極膜の重量の比として測
定した。また、活物質密度は電極膜の体積に対する電極
膜内に含有されるLiCoO2,LiNiO2などのL
i含有遷移金属複合酸化物(母体活物質)の重量の比と
して測定した。測定結果を表1に示す。
した各実施例および比較例用の正極12において、電極
膜の密度および活物質の密度を測定した。上記電極膜密
度は、電極膜の体積に対する電極膜の重量の比として測
定した。また、活物質密度は電極膜の体積に対する電極
膜内に含有されるLiCoO2,LiNiO2などのL
i含有遷移金属複合酸化物(母体活物質)の重量の比と
して測定した。測定結果を表1に示す。
【0087】[電池の組立]上記のように調製した負極
11と各正極12とを使用して図1に示す構造を有する
各実施例および比較例に係る非水電解液二次電池として
のリチウムイオン二次電池10をそれぞれ作製した。
11と各正極12とを使用して図1に示す構造を有する
各実施例および比較例に係る非水電解液二次電池として
のリチウムイオン二次電池10をそれぞれ作製した。
【0088】すなわち、各リチウムイオン二次電池10
において、ステンレスからなる有底円筒状の電池容器1
4は底部に絶縁体18が配置されている。電極群15
は、前記電池容器14に収納されている。前記電極群1
5は、正極12、セパレータ13および負極11をこの
順序で積層した帯状物を前記負極11が外側に位置する
ように渦巻き状に巻回した構造に形成されている。上記
電極群15を構成する正極12および負極11の長さ
は、電池容器14に収納可能な最大の長さとする。すな
わち、使用する電池容器で得られる最大の容量が得られ
るように電極の長さを設定する。これにより、活物質密
度が高い電極膜を正極に用いた電池において、大きな放
電容量が得られる。
において、ステンレスからなる有底円筒状の電池容器1
4は底部に絶縁体18が配置されている。電極群15
は、前記電池容器14に収納されている。前記電極群1
5は、正極12、セパレータ13および負極11をこの
順序で積層した帯状物を前記負極11が外側に位置する
ように渦巻き状に巻回した構造に形成されている。上記
電極群15を構成する正極12および負極11の長さ
は、電池容器14に収納可能な最大の長さとする。すな
わち、使用する電池容器で得られる最大の容量が得られ
るように電極の長さを設定する。これにより、活物質密
度が高い電極膜を正極に用いた電池において、大きな放
電容量が得られる。
【0089】前記セパレータ13は例えば不織布、ポリ
プロピレン多孔質フィルムから形成される。前記電池容
器14内には、電解液が収容されている。中央部が開口
された絶縁封口板19は、前記電池容器14の上部開口
部に配置され、かつ上部開口部付近を内部にかしめ加工
することにより前記絶縁封口板19は電池容器14に液
密に固定されている。正極端子20は、前記絶縁封口板
19の中央に嵌め合されている。正極リード17の一端
は、前記正極12に、他端は前記正極端子20にそれぞ
れ接続されている。前記負極11は、図示しない負極リ
ードを介して負極端子である電池容器14に接続されて
いる。
プロピレン多孔質フィルムから形成される。前記電池容
器14内には、電解液が収容されている。中央部が開口
された絶縁封口板19は、前記電池容器14の上部開口
部に配置され、かつ上部開口部付近を内部にかしめ加工
することにより前記絶縁封口板19は電池容器14に液
密に固定されている。正極端子20は、前記絶縁封口板
19の中央に嵌め合されている。正極リード17の一端
は、前記正極12に、他端は前記正極端子20にそれぞ
れ接続されている。前記負極11は、図示しない負極リ
ードを介して負極端子である電池容器14に接続されて
いる。
【0090】[電池の評価]上記のように調製した各実
施例および比較例に係るリチウムイオン二次電池につい
て、下記に示すような手順で放電レート特性を測定し
た。すなわち、放電電流値は、1Cと4Cの二通りと
し、1Cでの放電容量Cap(1C)と4Cでの放電容
量Cap(4C)の比を測定した。なお、Cは放電率
で、時間率(h)の逆数、つまりC=1/hで表され
る。なお基準放電電流は、公称容量を定めた時間率
(h)で除したものであり、例えば、1Cは、公称容量
を1時間で放電させるための放電率である。ここでは、
便宜的に、1時間で放電を終了する放電電流を1Cとし
た。よって、4Cは1Cの放電電流の4倍の電流値であ
る。各電池の放電レート特性の測定結果を下記表1に示
す。
施例および比較例に係るリチウムイオン二次電池につい
て、下記に示すような手順で放電レート特性を測定し
た。すなわち、放電電流値は、1Cと4Cの二通りと
し、1Cでの放電容量Cap(1C)と4Cでの放電容
量Cap(4C)の比を測定した。なお、Cは放電率
で、時間率(h)の逆数、つまりC=1/hで表され
る。なお基準放電電流は、公称容量を定めた時間率
(h)で除したものであり、例えば、1Cは、公称容量
を1時間で放電させるための放電率である。ここでは、
便宜的に、1時間で放電を終了する放電電流を1Cとし
た。よって、4Cは1Cの放電電流の4倍の電流値であ
る。各電池の放電レート特性の測定結果を下記表1に示
す。
【0091】
【表1】
【0092】上記表1に示す結果から明らかなように、
正極活物質母体表面に、所定量の酸化物粒子やカーボン
粒子を付着させた正極活物質を用いた各実施例に係るリ
チウムイオン二次電池においては、酸化物粒子を付着し
ない比較例2,3に係る二次電池と比較して、電極膜密
度が上昇しているため、膜の単位体積当りの電池容量を
高めることが可能になり、それに対応して電池中により
多量の正極活物質を充填することが可能になるため、二
次電池を高容量化することができた。
正極活物質母体表面に、所定量の酸化物粒子やカーボン
粒子を付着させた正極活物質を用いた各実施例に係るリ
チウムイオン二次電池においては、酸化物粒子を付着し
ない比較例2,3に係る二次電池と比較して、電極膜密
度が上昇しているため、膜の単位体積当りの電池容量を
高めることが可能になり、それに対応して電池中により
多量の正極活物質を充填することが可能になるため、二
次電池を高容量化することができた。
【0093】特に実施例10〜13から明らかなよう
に、酸化物粒子として、Bi2O3粒子およびSb2O
3粒子を付着させた場合において、高い活物質密度と電
池容量とが得られ、放電レート特性も優れることが判明
した。
に、酸化物粒子として、Bi2O3粒子およびSb2O
3粒子を付着させた場合において、高い活物質密度と電
池容量とが得られ、放電レート特性も優れることが判明
した。
【0094】また、酸化物粒子は絶縁体であるが、その
付着量が適正な範囲であれば、電極中の導電パスが十分
に確保されるため、酸化物粒子の添加によるインピーダ
ンスの増加を招くことは少ない。さらに酸化物粒子の付
着によって正極活物質の流動性が高まり、圧延操作によ
って均一な膜組織が得られ、電極膜密度が均一化し、電
極膜全体のインピーダンスが低下するため、酸化物粒子
を付着しないものと比較して、電池の放電レート特性が
改善されることが判明した。
付着量が適正な範囲であれば、電極中の導電パスが十分
に確保されるため、酸化物粒子の添加によるインピーダ
ンスの増加を招くことは少ない。さらに酸化物粒子の付
着によって正極活物質の流動性が高まり、圧延操作によ
って均一な膜組織が得られ、電極膜密度が均一化し、電
極膜全体のインピーダンスが低下するため、酸化物粒子
を付着しないものと比較して、電池の放電レート特性が
改善されることが判明した。
【0095】一方、実施例9および比較例1に示すよう
に酸化物粒子の付着量が2質量%を超えるように過大に
なると、絶縁体としての酸化物粒子がLiイオンの移動
の際の障壁となり、導電パスが十分に確保されないた
め、インピーダンスの上昇を招き、放電レート特性が悪
化することが判明した。
に酸化物粒子の付着量が2質量%を超えるように過大に
なると、絶縁体としての酸化物粒子がLiイオンの移動
の際の障壁となり、導電パスが十分に確保されないた
め、インピーダンスの上昇を招き、放電レート特性が悪
化することが判明した。
【0096】また、比較例5〜7のように、アルコキシ
ド法などにより正極活物質表面に薄膜状(層状)の酸化
物層を形成した正極を使用した二次電池においては、電
池反応に伴うLiイオンの移動が酸化物層によって阻害
されるため、電池特性が低下することが確認できた。
ド法などにより正極活物質表面に薄膜状(層状)の酸化
物層を形成した正極を使用した二次電池においては、電
池反応に伴うLiイオンの移動が酸化物層によって阻害
されるため、電池特性が低下することが確認できた。
【0097】特に、アルコキシド法によって母体活物質
表面に酸化物被膜をコーティングした比較例5〜7の場
合には、本発明とコーティング量を同等とした場合より
もさらに容量が低下し、レーと特性も悪化してしまう。
このため、コーティング量が多い場合には大幅な容量低
下とレート特性の悪化が観察される。またコーティンン
グ量が少ない場合においても、その量に比例して容量が
低下するとともに、母体活物質表面が均一に被覆される
ためレート特性が若干悪化してしまう。
表面に酸化物被膜をコーティングした比較例5〜7の場
合には、本発明とコーティング量を同等とした場合より
もさらに容量が低下し、レーと特性も悪化してしまう。
このため、コーティング量が多い場合には大幅な容量低
下とレート特性の悪化が観察される。またコーティンン
グ量が少ない場合においても、その量に比例して容量が
低下するとともに、母体活物質表面が均一に被覆される
ためレート特性が若干悪化してしまう。
【0098】次に活物質表面にカーボン粒子を付着させ
た実施形態について以下に示す実施例を参照して、より
具体的に説明する。
た実施形態について以下に示す実施例を参照して、より
具体的に説明する。
【0099】実施例101〜109および比較例101
〜103 下記に示すような手順に従って、図1に示すような各実
施例および比較例に係る非水電解液二次電池(リチウム
イオン二次電池)を作製し、その特性を比較評価した。
〜103 下記に示すような手順に従って、図1に示すような各実
施例および比較例に係る非水電解液二次電池(リチウム
イオン二次電池)を作製し、その特性を比較評価した。
【0100】[正極活物質の調製]実施例101〜10
3として表2左欄に示す組成となるように酸化コバルト
粉末,炭酸リチウム粉末等を配合して原料混合体を調製
し、この原料混合体を空気雰囲気中で温度900℃で5
時間焼成することにより母体活物質となる複合酸化物を
合成した。得られた複合酸化物をCuKα線による粉末
X線回折法により測定したところ、LiCoO2の回折
パターンとほぼ一致した。
3として表2左欄に示す組成となるように酸化コバルト
粉末,炭酸リチウム粉末等を配合して原料混合体を調製
し、この原料混合体を空気雰囲気中で温度900℃で5
時間焼成することにより母体活物質となる複合酸化物を
合成した。得られた複合酸化物をCuKα線による粉末
X線回折法により測定したところ、LiCoO2の回折
パターンとほぼ一致した。
【0101】一方、実施例104〜106として表2左
欄に示す組成となるように水酸化ニッケル,炭酸リチウ
ム粉末等を配合して原料混合体を調製し、この原料混合
体を酸素雰囲気中で温度700℃で10時間焼成するこ
とにより母体活物質となる複合酸化物を合成した。得ら
れた複合酸化物をCuKα線による粉末X線回折法によ
り測定したところ、LiNiO2の回折パターンとほぼ
一致した。
欄に示す組成となるように水酸化ニッケル,炭酸リチウ
ム粉末等を配合して原料混合体を調製し、この原料混合
体を酸素雰囲気中で温度700℃で10時間焼成するこ
とにより母体活物質となる複合酸化物を合成した。得ら
れた複合酸化物をCuKα線による粉末X線回折法によ
り測定したところ、LiNiO2の回折パターンとほぼ
一致した。
【0102】一方、実施例107〜109として表2左
欄に示す組成となるように酸化マンガン粉末,水酸化リ
チウム粉末等を配合して原料混合体を調製し、この原料
混合体を空気雰囲気中で温度800℃で10時間焼成す
ることにより母体活物質となる複合酸化物を合成した。
得られた複合酸化物をCuKα線による粉末X線回折法
により測定したところ、LiMn2O4の回折パターン
とほぼ一致した。
欄に示す組成となるように酸化マンガン粉末,水酸化リ
チウム粉末等を配合して原料混合体を調製し、この原料
混合体を空気雰囲気中で温度800℃で10時間焼成す
ることにより母体活物質となる複合酸化物を合成した。
得られた複合酸化物をCuKα線による粉末X線回折法
により測定したところ、LiMn2O4の回折パターン
とほぼ一致した。
【0103】この複合酸化物を純水中に分散せしめて活
物質分散液を調製する一方、表2に示す平均粒径を有す
る各カーボン粒子を分散させて各種カーボン分散液を調
製した。次に、活物質分散液に対して表2に示す付着量
となるようにカーボン分散液を投入し、均一に混合した
各分散液を調製した後に、各分散液を濃縮乾燥させるこ
とにより、母体活物質粒子表面にカーボン粒子が付着し
た各実施例に係る正極活物質を製造した。
物質分散液を調製する一方、表2に示す平均粒径を有す
る各カーボン粒子を分散させて各種カーボン分散液を調
製した。次に、活物質分散液に対して表2に示す付着量
となるようにカーボン分散液を投入し、均一に混合した
各分散液を調製した後に、各分散液を濃縮乾燥させるこ
とにより、母体活物質粒子表面にカーボン粒子が付着し
た各実施例に係る正極活物質を製造した。
【0104】一方、カーボン粒子を付着させない点以外
は実施例101と同様に処理して比較例101に係る正
極活物質を調製した。
は実施例101と同様に処理して比較例101に係る正
極活物質を調製した。
【0105】一方、前記実施例104において調製した
母体活物質にカーボン粒子を付着させないままの正極活
物質を比較例102に係る正極活物質として用意した。
母体活物質にカーボン粒子を付着させないままの正極活
物質を比較例102に係る正極活物質として用意した。
【0106】また、前記実施例107において調製した
母体活物質にカーボン粒子を付着させないままの正極活
物質を比較例103に係る正極活物質として用意した。
母体活物質にカーボン粒子を付着させないままの正極活
物質を比較例103に係る正極活物質として用意した。
【0107】[正極電極の作製]次に、上記各実施例お
よび比較例の複合酸化物を正極活物質として用い、正極
活物質:炭素導電材:結着材=90:6:4の比率にな
るように導電材と結着材の量を調整して正極合材を調製
した。また、カーボン付着量が6%を超える場合には付
着量をXとしたときに正極活物質:炭素導電材:結着材
=90:X:4の比率になるように調整した。炭素導電
材としてはグラファイトを用いる一方、結着材としてポ
リふっ化ビニリデンを用いた。この正極合剤をN−メチ
ル−2−ピロリドンに分散させてスラリー状とし、これ
をアルミニウム箔に塗布し、乾燥させた。これをローラ
ープレス機で圧縮成形した。得られた圧縮成形体を所定
のサイズに裁断することによって、図1に示すようなシ
ート状の正極12を得た。
よび比較例の複合酸化物を正極活物質として用い、正極
活物質:炭素導電材:結着材=90:6:4の比率にな
るように導電材と結着材の量を調整して正極合材を調製
した。また、カーボン付着量が6%を超える場合には付
着量をXとしたときに正極活物質:炭素導電材:結着材
=90:X:4の比率になるように調整した。炭素導電
材としてはグラファイトを用いる一方、結着材としてポ
リふっ化ビニリデンを用いた。この正極合剤をN−メチ
ル−2−ピロリドンに分散させてスラリー状とし、これ
をアルミニウム箔に塗布し、乾燥させた。これをローラ
ープレス機で圧縮成形した。得られた圧縮成形体を所定
のサイズに裁断することによって、図1に示すようなシ
ート状の正極12を得た。
【0108】[負極の作製]次に、炭素材料93質量%
と結着剤(バインダー)としてのポリフッ化ビニリデン
7質量%とを混合して負極合剤を調製した。この負極合
剤を用いる以外は、正極と同様にしてシート状の負極1
1を作製した。
と結着剤(バインダー)としてのポリフッ化ビニリデン
7質量%とを混合して負極合剤を調製した。この負極合
剤を用いる以外は、正極と同様にしてシート状の負極1
1を作製した。
【0109】[正電極膜のインピーダンスおよび密度の
測定]上記のように調製した各実施例および比較例用の
正極12において、電極膜のインピーダンス,密度およ
び活物質の密度を測定した。上記電極膜密度は、電極膜
の体積に対する電極膜の重量の比として測定した。ま
た、活物質密度は電極膜の体積に対する電極膜内に含有
されるLiCoO2,LiNiO2などのLi含有遷移
金属複合酸化物(母体活物質)の重量の比として測定し
た。測定結果を表2に示す。
測定]上記のように調製した各実施例および比較例用の
正極12において、電極膜のインピーダンス,密度およ
び活物質の密度を測定した。上記電極膜密度は、電極膜
の体積に対する電極膜の重量の比として測定した。ま
た、活物質密度は電極膜の体積に対する電極膜内に含有
されるLiCoO2,LiNiO2などのLi含有遷移
金属複合酸化物(母体活物質)の重量の比として測定し
た。測定結果を表2に示す。
【0110】[電池の組立]上記のように調製した負極
11と各正極12とを使用して図1に示す構造を有する
各実施例および比較例に係る非水電解液二次電池として
のリチウムイオン二次電池10をそれぞれ作製した。
11と各正極12とを使用して図1に示す構造を有する
各実施例および比較例に係る非水電解液二次電池として
のリチウムイオン二次電池10をそれぞれ作製した。
【0111】[電池の評価]上記のように調製した各実
施例および比較例に係るリチウムイオン二次電池につい
て、下記に示すような手順で放電レート特性を測定し
た。すなわち、放電電流値は、1Cと4Cの二通りと
し、1Cでの放電容量Cap(1C)と4Cでの放電容
量Cap(4C)の比を測定した。なお、Cは放電率
で、時間率(h)の逆数、つまりC=1/hで表され
る。なお基準放電電流は、公称容量を定めた時間率
(h)で除したものであり、例えば、1Cは、公称容量
を1時間で放電させるための放電率である。ここでは、
便宜的に、1時間で放電を終了する放電電流を1Cとし
た。よって、4Cは1Cの放電電流の4倍の電流値であ
る。各電池の放電レート特性の測定結果を下記表2に示
す。
施例および比較例に係るリチウムイオン二次電池につい
て、下記に示すような手順で放電レート特性を測定し
た。すなわち、放電電流値は、1Cと4Cの二通りと
し、1Cでの放電容量Cap(1C)と4Cでの放電容
量Cap(4C)の比を測定した。なお、Cは放電率
で、時間率(h)の逆数、つまりC=1/hで表され
る。なお基準放電電流は、公称容量を定めた時間率
(h)で除したものであり、例えば、1Cは、公称容量
を1時間で放電させるための放電率である。ここでは、
便宜的に、1時間で放電を終了する放電電流を1Cとし
た。よって、4Cは1Cの放電電流の4倍の電流値であ
る。各電池の放電レート特性の測定結果を下記表2に示
す。
【0112】
【表2】
【0113】上記表2に示す結果から明らかなように、
正極活物質母体表面に、所定量のカーボン粒子を付着さ
せた正極活物質を用いた各実施例に係るリチウムイオン
二次電池においては、カーボン粒子を付着しない比較例
101,102,103に係る二次電池と比較して、電
極膜密度が上昇しているため、膜の単位体積当りの電池
容量を高めることが可能になり、それに対応して電池中
により多量の正極活物質を充填することが可能になるた
め、二次電池を高容量化することができた。
正極活物質母体表面に、所定量のカーボン粒子を付着さ
せた正極活物質を用いた各実施例に係るリチウムイオン
二次電池においては、カーボン粒子を付着しない比較例
101,102,103に係る二次電池と比較して、電
極膜密度が上昇しているため、膜の単位体積当りの電池
容量を高めることが可能になり、それに対応して電池中
により多量の正極活物質を充填することが可能になるた
め、二次電池を高容量化することができた。
【0114】また、カーボン粒子を付着させた活物質で
形成した正極においては、電極中の導電パスが十分に確
保されているため、電極膜のインピーダンスが効果的に
低下する。
形成した正極においては、電極中の導電パスが十分に確
保されているため、電極膜のインピーダンスが効果的に
低下する。
【0115】さらにカーボン粒子の付着によって正極活
物質の流動性が高まり、圧延操作によって均一な膜組織
が得られ、電極膜密度が均一化し、電極膜全体のインピ
ーダンスが相乗的に低下するため、カーボン粒子を付着
しないものと比較して、電池の放電レート特性が改善さ
れることが判明した。
物質の流動性が高まり、圧延操作によって均一な膜組織
が得られ、電極膜密度が均一化し、電極膜全体のインピ
ーダンスが相乗的に低下するため、カーボン粒子を付着
しないものと比較して、電池の放電レート特性が改善さ
れることが判明した。
【0116】一方、実施例103に示すようにカーボン
粒子の付着量が10質量%を越えるように過大になる
と、電解液の保持が十分に確保されないため、インピー
ダンスの上昇を招き、放電レート特性が悪化することが
判明した。
粒子の付着量が10質量%を越えるように過大になる
と、電解液の保持が十分に確保されないため、インピー
ダンスの上昇を招き、放電レート特性が悪化することが
判明した。
【0117】
【発明の効果】以上説明の通り、本発明に係る正極活物
質および非水電解液二次電池によれば、母体活物質表面
に酸化物粒子およびカーボン粒子の少なくとも一方を付
着させて正極活物質としているため、活物質相互間の摩
擦力が大幅に減少して流動性が高まり、高圧力での圧延
操作により、従来より高密度な正極膜が得られ、結果的
に充放電特性および容量に優れた二次電池を実現するこ
とが可能になる。
質および非水電解液二次電池によれば、母体活物質表面
に酸化物粒子およびカーボン粒子の少なくとも一方を付
着させて正極活物質としているため、活物質相互間の摩
擦力が大幅に減少して流動性が高まり、高圧力での圧延
操作により、従来より高密度な正極膜が得られ、結果的
に充放電特性および容量に優れた二次電池を実現するこ
とが可能になる。
【0118】特にカーボン粒子を付着させて正極活物質
とした場合には、活物質間の導電パスが十分に確保され
電極膜のインピーダンスが低下するため、放電レート特
性が大幅に改善される。
とした場合には、活物質間の導電パスが十分に確保され
電極膜のインピーダンスが低下するため、放電レート特
性が大幅に改善される。
【図1】本発明に係る非水電解液二次電池としてのリチ
ウムイオン二次電池の構造を示す断面図。
ウムイオン二次電池の構造を示す断面図。
【図2】酸化物粒子を付着させる前の母体活物質の粒子
構造を示す、走査型電子顕微鏡(SEM)による説明
図。
構造を示す、走査型電子顕微鏡(SEM)による説明
図。
【図3】母体活物質表面に酸化物粒子を付着させた本発
明に係る正極活物質の一実施例を示す、走査型電子顕微
鏡(SEM)による説明図。
明に係る正極活物質の一実施例を示す、走査型電子顕微
鏡(SEM)による説明図。
10 非水電解液二次電池(リチウムイオン二次電池)
11 負極
12 正極
13 セパレータ
14 電池容器
15 電極群
16 絶縁紙
17 正極リード
18 絶縁体
19 絶縁封口板
20 正極端子
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 酒井 亮
神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株
式会社東芝横浜事業所内
(72)発明者 田中 弘真
神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株
式会社東芝横浜事業所内
(72)発明者 雨宮 一樹
神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株
式会社東芝横浜事業所内
(72)発明者 竹内 肇
神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株
式会社東芝横浜事業所内
(72)発明者 白川 康博
神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株
式会社東芝横浜事業所内
(72)発明者 遠藤 昌太
神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株
式会社東芝横浜事業所内
Fターム(参考) 5H029 AJ02 AJ03 AK03 AL04 AL06
AL07 AL12 AM02 AM03 AM04
AM05 AM07 BJ02 BJ14 CJ22
DJ08 DJ16 EJ04 EJ05 EJ12
HJ01 HJ02 HJ05
5H050 AA02 AA08 BA16 BA17 CA07
CA08 CA09 CB05 CB07 CB08
CB12 DA02 DA09 EA08 EA12
EA23 FA05 FA17 GA22 HA01
HA02 HA05
Claims (10)
- 【請求項1】 母体活物質表面に平均粒径が1μm以下
の酸化物粒子およびカーボン粒子の少なくとも一方が付
着していることを特徴とする正極活物質。 - 【請求項2】 前記母体活物質表面に付着している酸化
物粒子の質量が前記母体活物質の質量の0.001〜2
%であることを特徴とする請求項1記載の正極活物質。 - 【請求項3】 前記母体活物質表面に付着している酸化
物粒子がSi,Sn,Al,Ti,Mg,Fe,Bi,
SbおよびZrから選択される少なくとも1種の元素の
酸化物粒子であることを特徴とする請求項1記載の正極
活物質。 - 【請求項4】 前記母体活物質表面に付着している酸化
物粒子が、SiO2,SnO2,Al2O3,Ti
O2,MgO,Fe2O3,Bi2O3,Sb2O3お
よびZrO2から選択される少なくとも1種の酸化物粒
子であることを特徴とする請求項1記載の正極活物質。 - 【請求項5】 前記母体活物質表面に付着しているカー
ボン粒子の質量が前記母体活物質の質量に対して0.0
01〜10%であることを特徴とする請求項1記載の正
極活物質。 - 【請求項6】 前記母体活物質が一般式:LixMyO
z (式中、Mは遷移金属から選ばれる少なくとも1種の元
素を示し、x,yおよびzはそれぞれ0.8≦x≦1.
15、0.8≦y≦2.2、1.5≦z≦5を満足す
る)で表わされるLi含有遷移金属複合酸化物であるこ
とを特徴とする請求項1記載の正極活物質。 - 【請求項7】 前記母体活物質が一般式:LixMyO
2 (式中、Mは遷移金属から選ばれる少なくとも1種の元
素を示し、xおよびyはそれぞれ0.8≦x≦1.1
5、0.8≦y≦1.1を満足する)で表わされるLi
含有遷移金属複合酸化物であることを特徴とする請求項
1記載の正極活物質。 - 【請求項8】 前記母体活物質が一般式:LixMyO
4 (式中、Mは遷移金属から選ばれる少なくとも1種の元
素を示し、xおよびyはそれぞれ0.8≦x≦1.1、
1.8≦y≦2.2を満足する)で表わされるLi含有
遷移金属複合酸化物であることを特徴とする請求項1記
載の正極活物質。 - 【請求項9】 母体活物質表面に、平均粒径が1μm以
下の酸化物粒子およびカーボン粒子の少なくとも一方が
付着している正極活物質を含有する正極と、前記正極と
セパレータを介して配置された負極と、前記正極、前記
セパレータおよび前記負極を収納する電池容器と、前記
電池容器内に充填された非水電解液とを具備することを
特徴とする非水電解液二次電池。 - 【請求項10】 前記母体活物質表面に付着している酸
化物粒子が、SiO 2,SnO2,Al2O3,TiO
2,MgO,Fe2O3,Bi2O3,Sb 2O3およ
びZrO2から選択される少なくとも1種の酸化物粒子
であることを特徴とする請求項9記載の非水電解液二次
電池。
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JP2000-399229 | 2000-12-27 | ||
JP2000399229 | 2000-12-27 | ||
JP2001203796 | 2001-07-04 | ||
JP2001-203796 | 2001-07-04 | ||
JP2001228443 | 2001-07-27 | ||
JP2001-228443 | 2001-07-27 | ||
JP2001382109A JP2003109599A (ja) | 2000-12-27 | 2001-12-14 | 正極活物質およびそれを用いた非水電解液二次電池 |
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