JP2016011422A - 炭素繊維用ピッチの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】互いに異なる石炭系炭素質原料の混合物から炭素繊維用ピッチを製造する方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、等方性ピッチの製造方法に関し、より具体的には、石炭系コールタールピッチを含む炭素質原料から、光学的に等方性であり、高軟化点を有するピッチを製造する方法に関する。本発明の一実施例によると、互いに異なる石炭系炭素質原料の混合物から炭素繊維用ピッチを製造することによって、炭素質原料の重合反応の効率を上げることができ、製造されたピッチの水素含量を増加させることができる。また、本発明の一実施例によって製造されたピッチは、増加した水素含量により不融化時間を大幅に短縮させることができる。さらに、本発明の一実施例によって製造されたピッチで炭素繊維を製造するとき、単位時間当たりの生産量を極大化すると同時に、等方性ピッチを用いるにもかかわらず、高強度の炭素繊維の製造が可能である。
【選択図】なし

Description

本発明は、炭素繊維用ピッチの製造方法に関し、より具体的には、コールタールを含む炭素質原料を用いて炭素繊維用ピッチを製造する方法に関する。
炭素素材の代表的な例として、炭素繊維は、原料物質によって、PAN(Polyacrylonitrile)系、セルロース系、ピッチ系、フェノール樹脂系に区別され、このうち、ピッチ系炭素繊維は、前駆体(precursor)であるピッチの種類によって、液晶(Mesophase)ピッチ系炭素繊維と、等方性(Isotropic)ピッチ系炭素繊維とに大別される。
前記液晶ピッチ系炭素繊維は、前駆体として光学的に異方性の液晶ピッチを用いて製造し、等方性ピッチ系炭素繊維は、前駆体として光学的に等方性の等方性ピッチを用いて製造する。炭素繊維の機械的物性は、液晶ピッチ系炭素繊維が一般的に高強度及び高弾性を示すのに対し、等方性ピッチ系炭素繊維は、低強度及び低弾性の汎用的な物性を示す。
しかし、液晶ピッチ系炭素繊維は、超高温材料等、応用範囲が制限されているので、汎用炭素繊維の製造のための等方性前駆体ピッチの製造がさらに要求されている。このような汎用炭素繊維は、価格が安価であるのに対し、高強度及び高弾性を必要とするため、物性を向上させるためには、初期原料と製造工程の研究がさらに必要な実情である。
ピッチ系炭素繊維は、前駆体であるピッチを紡糸機を用いて溶融紡糸し、繊維化した後、繊維化されたピッチを150〜350℃の温度範囲の酸化性雰囲気下で一定時間酸化安定化処理した後、700〜3000℃の温度範囲の不活性雰囲気下で用途によって一定時間処理して製造することが一般的である。
炭素繊維の製造の際、繊維の製造原価は、原料である前駆体ピッチの価格、前駆体ピッチの紡糸性、酸化安定化の速度、炭化処理後の炭化収率等により影響を受け、製造工程別の所要時間においては、長時間の反応が必須である酸化安定化工程が最も長時間を要すると知られており、酸化安定化性能に優れた前駆体ピッチの開発が重要な技術と知られている。
等方性ピッチ系炭素繊維の原料に用いられる、軟化点が200℃以上である等方性ピッチの製造方法として、石炭系ピッチを真空蒸留及び溶剤抽出により低分子量成分を除去する方法、単純熱縮合により原料中の低分子量成分を縮合して高分子成分に変える方法、及び前記二つの方法を並行して製造する方法が挙げられる。
ここで、前記石炭系ピッチは、コールタール(coal tar)またはコールタールピッチ(coal tar pitch)として言及され、前記石炭系ピッチは、石炭を高温乾留(900〜1300℃)または低温乾留(400〜900℃)することで得られ、高温乾留により生成された石炭系ピッチは、高温コールタールまたは高温コールタールピッチといい、低温乾留により生成された石炭系ピッチは、低温コールタールまたは低温コールタールピッチという。
また、従来、炭素素材用ピッチを製造するための炭素質原料として、石炭の低温乾留を通して生成された低温コールタールが提案されたが(日本国特開1980−001342号)、低温コールタールを用いて炭素繊維を製造する場合、炭素繊維の収得率が低く、製造された炭素繊維の強度も不十分であるという問題点が提起された。
従って、炭素素材用ピッチを製造するための炭素質原料としてコールタールを用いる場合、主に、石炭の高温乾留を通して生成された高温コールタールが利用された。ただし、高温コールタールの場合、熱重合により生成された高分子成分と熱分解により生成された低分子成分が共存するため、加熱時、液晶化することがあり、ピッチ繊維の不融化性に劣るという短所が存在した。
結局、炭素質原料の選択によりピッチの特性を改善できる部分についての研究と理解が不足したため、前記のような問題点を解決するために、ピッチの製造工程内の様々な前処理または後処理を導入するようになった。
このような前処理または後処理としては、一般に、不活性ガスの雰囲気で熱処理する方法、炭素質原料を水素化した後、空気または酸化性気体を吹き込みながら熱処理する方法(日本国特開1994−256767号)、ニトロ化合物等の反応添加物または塩化アルミニウム等のような触媒を加えて熱処理する方法(日本国特開1993−132767号)、またはラジカル発生剤及び架橋剤等のような添加剤を加えて熱処理する方法(日本国特開2005−281490号)等がある。
ただし、炭素質原料の水素化のためには、高価の触媒を必要とし、工程が複雑となるため、ピッチの生産単価が増加することとなる。また、ニトロ化合物、ラジカル発生剤、または架橋剤等のような添加剤の場合、むしろピッチより高価の化合物である場合が多く、商業的に適用し難いという新たな問題点が現れた。
日本国特開1980−001342号公報 日本国特開1994−256767号公報 日本国特開1993−132767号公報 日本国特開2005−281490号公報
本発明の目的は、互いに異なる石炭系炭素質原料の混合物から炭素繊維用ピッチを製造する方法を提供することにある。
本発明の一側面によると、(a)コールタール(coal tar)を主成分として含む第1炭素質原料、及び少なくとも一つのヒドロキシル基(−OH)を含む単環式または二環式芳香族性炭化水素を含む第2炭素質原料を混合し、前記第1炭素質原料の含量が前記第2炭素質原料の含量より高い割合となるように混合して混合物を生成するステップ;(b)前記混合物を熱処理するステップ;及び、(c)前記熱処理された混合物から低沸点成分を除去するステップ;を含む炭素繊維用ピッチの製造方法が提供され得る。
一実施例において、前記第1炭素質原料は、900〜1300℃で石炭を乾留する時に生成される副産物であってよい。
一実施例において、前記第1炭素質原料は、高温コールタールであってよい。
一実施例において、前記第2炭素質原料は、酸素含量が5〜20wt%であってよい。
一実施例において、前記第2炭素質原料は、タール酸工程残渣油または450〜900℃で石炭を乾留する時に生成される副産物であってよい。
一実施例において、前記450〜900℃で石炭を乾留する時に生成される副産物は、低温コールタールであってよい。
一実施例において、前記第2炭素質原料は、前記第1炭素質原料より酸性油及び塩基性油の含有量が高くてよい。
一実施例において、前記第2炭素質原料は、フェノール(phenol)、クレゾール(cresol)、キシレノール(xylenol)、エチルフェノール(ethylphenol)、クメノール(cumenol)、及びナフトール(naphthol)から選択される少なくとも一つを含むことができる。
一実施例において、前記ステップ(a)は、前記第1炭素質原料100重量部に対して、前記第2炭素質原料1〜50重量部を混合して混合物を生成するステップであってよい。
一実施例において、前記ステップ(a)は、前記第1炭素質原料と前記第2炭素質原料を100〜200℃で混合して混合物を生成するステップであってよい。
一実施例において、前記ステップ(b)は、前記混合物を300〜350℃で熱処理して重合反応を誘導するステップであってよい。
一実施例において、前記ステップ(b)は、前記混合物を酸化性気体雰囲気下で熱処理して重合反応を誘導するステップであってよい。
一実施例において、前記酸化性気体は、空気、酸素、及びオゾンから選択される少なくとも一つであってよい。
一実施例において、前記ステップ(c)は、常圧または減圧下で前記熱処理された混合物を340〜370℃の温度範囲内に加熱して低沸点成分を除去するステップであってよい。
本発明に係る炭素繊維用ピッチの製造方法は、下記のような効果がある。
本発明の一実施例によると、互いに異なる石炭系炭素質原料の混合物から炭素繊維用ピッチを製造することによって、炭素質原料の重合反応の効率を上げることができ、製造されたピッチの水素含量を増加させることができる。
また、本発明の一実施例によって製造されたピッチは、増加した水素含量により不融化時間を大幅に短縮させることができる。
さらに、本発明の一実施例によって製造されたピッチで炭素繊維を製造するとき、単位時間当たりの生産量を極大化すると同時に、等方性ピッチを用いるにもかかわらず、高強度の炭素繊維の製造が可能である。
本発明をさらに容易に理解するために、便宜上、特定用語を本願に定義する。本願において特に定義しない限り、本発明に用いられた科学用語及び技術用語は、該当技術の分野における通常の知識を有する者により一般的に理解される意味を有する。また、文脈上、特に指定しない限り、単数形態の用語は、その複数形態も含むものであり、複数形態の用語は、その単数形態も含むものと理解されるべきである。
第1、第2等のように序数を含む用語は、様々な構成要素を説明するのに用いられ得るが、該当構成要素は、このような用語により限定されることはない。この用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられる。
本願に用いられた用語「アルキル」は、直鎖アルキル基、分枝鎖アルキル基、シクロアルキル(脂環式)基、アルキル置換されたシクロアルキル基、及びシクロアルキル置換されたアルキル基を含む飽和脂肪族基のラジカルを意味する。
前記用語「アルキル」は、炭化水素主鎖の一つ以上の炭素を、例えば、酸素、窒素、硫黄またはリン原子が置換する酸素、窒素、硫黄またはリン原子をさらに含むことができる。
好ましい実施例において、直鎖または分枝鎖アルキルは、その主鎖に10個以下(例えば、C−C10の直鎖、C−Cの分枝鎖)、好ましくは、7個以下、より好ましくは、5個以下の炭素原子を有する。同様に、好ましいシクロアルキルは、その環構造に3〜10個の炭素原子、好ましくは、3、4、5、6または7個の炭素原子を有する。
本発明の一側面によると、互いに異なる石炭系炭素質原料の混合物から炭素繊維用ピッチを製造する方法を提供することができる。
より具体的に、前記方法は、(a)コールタール(coal tar)を主成分として含む第1炭素質原料、及び少なくとも一つのヒドロキシル基(−OH)を含む単環式または二環式芳香族性炭化水素を含む第2炭素質原料を混合し、前記第1炭素質原料の含量が前記第2炭素質原料の含量より高い割合となるように混合して混合物を生成するステップ;(b)前記混合物を熱処理するステップ;及び、(c)前記熱処理された混合物から低沸点成分を除去するステップ;を含むことができる。
まず、互いに異なる石炭系炭素質原料の混合物を生成するためのステップ(a)について説明する。
一実施例において、前記コールタール(coal tar)を主成分として含む第1炭素質原料は、900〜1300℃で石炭を乾留する時に生成される副産物であってよい。
即ち、前記第1炭素質原料は、高温コールタールであってよい。ここで、前記高温コールタールは、黒色の無定形固体であって、軟化点は、20〜100℃であり、芳香族化度(aromaticity)は、0.95以上である。また、炭素と水素のモル比(C/H)は、1.4〜1.6であり、水素含量は、4%未満であることが一般的である。
前記高温コールタールは、ほとんど多環式(polycyclic)芳香族性炭化水素で構成されており、前記多環式芳香族性炭化水素の例としては、アントラセン(anthracene)、フッ素(fluorine)、フェナントレン(phenanthrene)、ピレン(pyrene)、クリセン(chrysene)、及びベンゾピレン(benzopyrene)等がある。
前記第1炭素質原料と共に混合物を形成する前記第2炭素質原料は、少なくとも一つのヒドロキシル基(−OH)を含む単環式または二環式芳香族性炭化水素であってよい。他の実施例において、前記第2炭素質原料は、少なくとも一つのヒドロキシル基(−OH)及び/又は少なくとも一つのアルキル基を含む単環式または二環式芳香族性炭化水素であってよい。
ここで、前記ヒドロキシル基及び/又はアルキル基は、前記単環式または二環式芳香族性炭化水素の少なくとも一つの炭素に結合されて存在する。
一実施例において、前記第2炭素質原料の酸素(O)含量は、5〜20wt%であってよい。前記第2炭素質原料に含まれた酸素は、熱処理ステップで炭素質原料間の重合反応を促進する役割を行うことができ、このとき、前記第2炭素質原料の酸素(O)含量が5wt%未満の場合、前記第2炭素質原料の包含に伴う重合反応の促進が僅かであるのに対し、酸素(O)含量が20wt%を超える場合、むしろ熱処理時に過度な重合反応が促進されることによって過重合物質が生成される可能性が高くなる。
また、他の実施例において、前記第2炭素質原料には、少なくとも一つのヒドロキシル基(−OH)を含む単環式または二環式芳香族性炭化水素だけでなく、多環式芳香族性炭化水素、パラフィン等の成分もある程度含まれ得る。
一実施例において、前記第2炭素質原料の芳香族化度は、0.4〜0.6であることが好ましい。前記芳香族化度は、前記酸素(O)含量と類似するように、芳香族化度が0.4未満の場合、熱処理時に過度な重合反応が促進されることによって過重合物質が生成される可能性が高くなるのに対し、芳香族化度が0.6を超える場合、前記第1炭素質原料と前記第2炭素質原料との間の重合反応性が減少することとなる。
一実施例において、前記第2炭素質原料は、タール酸工程残渣油または450〜900℃で石炭を乾留する時に生成される副産物であってよい。
ここで、前記タール酸(tar acid)工程残渣油は、コールタールの蒸留等により生成された粗タール酸を蒸留して残った残留物であり、前記450〜900℃で石炭を乾留する時に生成される副産物は、低温コールタールである。
前記第2炭素質原料には、前記第1炭素質原料より酸性油及び塩基性油が多量含まれており、例えば、フェノール(phenol)、クレゾール(cresol)、キシレノール(xylenol)、エチルフェノール(ethylphenol)、クメノール(cumenol)、及びナフトール(naphthol)から選択される少なくとも一つを含むことができ、必ずしもこれに制限されるものではない。
一実施例において、前記ステップ(a)で、互いに異なる石炭系炭素質原料の混合物を生成するために、前記第1炭素質原料の含量が前記第2炭素質原料の含量より高い割合で混合することが好ましい。言い換えると、前記第1炭素質原料と第2炭素質原料を混合して生成された混合物において、前記全体混合物に対する第1炭素質原料の比は、前記全体混合物に対する第2炭素質原料の比より高いことが好ましい。
後述するが、前記混合物のうち、前記第2炭素質原料の量が前記第1炭素質原料の量より多いか、または過度に多くの量で存在する場合、第2炭素質原料により誘導される過度な重合反応により工程の制御が難しくなる。
即ち、前記混合物中に前記第1炭素質原料が前記第2炭素質原料より多くの量で含まれてはじめて炭素質原料の重合反応の効率の増加、製造されたピッチの水素含量の増加、及び不融化時間の短縮のような本発明の目的が効果的に達成され得る。
前記第1炭素質原料と第2炭素質原料の混合または配合割合と関連して、より詳細には、前記第1炭素質原料100重量部に対して、前記第2炭素質原料1〜50重量部、好ましくは、5〜30重量部を混合して混合物を生成することができる。前記範囲で混合される場合、本発明が意図した効果を示すに適するだけでなく、コストに対比した効果の側面からも、前記範囲で混合されることが好ましい。
また、第2炭素質原料が1重量部未満で含まれる場合、第2炭素質原料を含めることに伴う重合反応の促進効果を得ることができず、逆に、第2炭素質原料が50重量部を超える場合、即ち、第1炭素質原料と第2炭素質原料の重量比が2:1を超える場合、過度な重合反応により工程の制御が難しくなる。
一実施例において、前記ステップ(a)で、前記第1炭素質原料と前記第2炭素質原料は、100〜200℃の範囲内で選択される温度条件で混合され得る。前記第1炭素質原料及び第2炭素質原料はいずれも高粘度の原料であって、混合のためには適切な昇温が必要となり、100〜200℃の範囲内で互いに異なる石炭系炭素質原料を均一に混合することができる。これに対して、前記炭素質原料の流動性を向上させるために200℃より高い条件で混合する場合、高い温度によって、均一に混合が完了する前に重合反応が始まることがあるので、温度の上限を定めることは非常に重要である。
また、前記第1炭素質原料及び前記第2炭素質原料は、有機溶剤内で混合され得る。前記有機溶剤は、前記炭素質原料を溶解することができる物質であれば、制限なく用いられ得る。しかし、前記炭素質原料が様々な成分の混合物である場合、前記炭素質原料の主成分を溶解することのできる有機溶剤が用いられ得、一部の不溶成分が前記混合溶液に含まれていることがある。前記有機溶剤は、具体的に、極性度(polarity index)が3〜6である有機溶剤を用いることができる。前記有機溶剤の極性度が3より低いと、酸との溶解性に劣り、極性度が6より大きいと、炭素質原料の溶解性に劣るため、前記範囲の極性度を有する有機溶剤が、前述した炭素質原料を均一に溶解させた混合溶液を製造するに適している。
前記有機溶剤は、例えば、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム等を用いることができ、これらの1種以上の組み合わせを含むことができる。
前記有機溶剤は、前記炭素質原料100重量部当たり5〜200重量部の含量比で混合することができる。前記範囲の含量比で混合される場合、前記炭素質原料と前記有機溶剤の混合物は適切な粘度を有するようになり、前記有機溶剤内で前記第1炭素質原料及び前記第2炭素質原料が円滑に混合され得る。より具体的に、前記有機溶剤は、前記炭素質原料と混合物を形成する場合、前記混合物が60℃で0.1〜30cpの粘度を有するように前記炭素質原料と混合され得る。
また、他の実施例において、上述した第1炭素質原料及び第2炭素質原料以外の第3炭素質原料または複数の炭素質原料の混合物も含まれ得る。ただし、この場合でも、本発明が第1炭素質原料及び第2炭素質原料の混合物を用いることによって得ようとする炭素質原料の重合反応の効率の増加、製造されたピッチの水素含量の増加、及び不融化時間の短縮のような本発明の目的に符合する限度内で含まれるものと理解されるべきである。
引き続き、互いに異なる石炭系炭素質原料の混合物を熱処理して重合反応を誘導するためのステップ(b)について説明する。
一実施例において、前記ステップ(b)は、300〜350℃の範囲内で選択される温度条件で実施されることが好ましい。熱処理温度が300℃未満の場合、炭素質原料間の重合反応速度が遅すぎるのに対し、熱処理温度が350℃を超える場合、むしろ過度に速い重合反応により過重合物質が生成するか、または鎖延長反応が終結(分解(cracking)またはコーキング(coking))して、所望の分子量を有するピッチの製造が難しい。
一実施例において、前記ステップ(b)は、前記混合物を、空気、酸素及びオゾンから選択される少なくとも一つの酸化性気体雰囲気下で熱処理し、重合反応を誘導するステップであってよい。ここで、前記ステップ(b)が、酸化性気体雰囲気下で熱処理されることを特徴とする場合、前記酸化性気体は、200〜400ml/minの速度で混入することが好ましい。このとき、前記酸化性気体が混入した状態で熱処理が実施されたり、酸化性気体を混入しながら熱処理を同時に実施したりすることもまた可能である。
即ち、前記ステップ(b)は、別途の添加剤(ラジカル開始剤または架橋剤)及び/又は触媒なしにも(酸化性気体の混入下)、熱処理を通して重合反応を効果的に行うことを目的とする。
ただし、本発明において、前記ステップ(b)の熱処理が必ずしも酸化性気体雰囲気下で行われる必要はない。酸化性気体雰囲気下で熱処理を行う酸化性気体混入法は、紡糸性の低下原因となる過重合物質の生成を抑制することができ、所望の軟化点を容易に調節できるという長所があるが、高軟化点ピッチの製造の際、多量の酸化性気体を必要とし、高温の酸化性気体を使用しなければならないため、安全上の問題がある。
下記の実施例において検討するが、本発明の一実施例によると、酸化性気体雰囲気下での熱処理を伴わなくても、酸化性気体の雰囲気下で熱処理を伴う場合と類似したピッチ収率及び前記ピッチから製造された炭素繊維の物性を確保することができるという長所がある。これは、互いに異なる石炭系炭素質原料を混合して用いることによる反応性の向上から得られる効果に該当する。
最後に、前記熱処理された混合物から低沸点成分を除去するためのステップ(c)について説明する。
一実施例において、前記ステップ(c)は、常圧または減圧下で前記熱処理された混合物を340〜370℃の温度範囲内に加熱して低沸点成分を除去するステップであってよい。
前記熱処理された混合物から低沸点成分を除去することによって、最終的に生成される等方性ピッチの軟化点をさらに高めることができる。前記ステップ(b)による熱処理ステップでも低沸点成分は除去され得るが、前記ステップ(c)をさらに含むことによって、低沸点成分をより効果的に除去することができる。
ただし、前記ステップ(c)の低沸点成分を除去するための温度が370℃を超える場合、分解(cracking)反応及び/又は急速なコーキング(coking)反応による生成物の流失及びコーキング問題が発生し得る。
前述した方法によって製造された高軟化点の等方性ピッチの収率は、従来の他の方法を通して製造された等方性ピッチの収率より顕著に高く、物性もまた均一である。
以下においては、実施例を通じて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、これらの実施例は、ただ本発明を例示するためのものであって、本発明の範囲がこれらの実施例により制限されるものと解釈されてはならない。
(1.製造されたピッチの軟化点及び製造収率)
本発明の一実施例によって互いに異なる石炭系炭素質原料を混合して製造されたピッチが、一つの石炭系炭素質原料(高温コールタール)を用いる場合と比べて軟化点及びピッチ収率(反応の重合度)がどのように変化するかを確認するために、下記に記載の方法によってピッチを製造した。
反応温度及び/又は反応時間により反応速度及び/又は収率が変わることがあるので、これによる差を最小化するために、下記の実施例1〜6と比較例1〜3に係るピッチを製造するとき、原料を除く残りの条件は同一に設定した。
(実施例1)
固体粒子が除去された軟化点30℃の高温コールタール400gと、酸素含量(O)が17%であり、芳香族化度が0.44であるタール酸工程残渣油80gを1000mlの反応器に入れ、150℃で30分間撹拌して、均一に混合した。また、350℃まで加熱した後、7時間の間熱処理した。また、圧力150mmHg、温度350℃下で蒸留を通して低沸点物質を除去し、最終的に高軟化点ピッチを製造した。
(実施例2)
固体粒子が除去された軟化点30℃の高温コールタール400gと、酸素含量(O)が12%であり、芳香族化度が0.48である低温コールタール80gを1000mlの反応器に入れ、150℃で30分間撹拌して、均一に混合した。また、350℃まで加熱した後、7時間の間熱処理した。また、圧力150mmHg、温度350℃下で蒸留を通して低沸点物質を除去し、最終的に高軟化点ピッチを製造した。
(実施例3)
固体粒子が除去された軟化点30℃の高温コールタール400gと、酸素含量(O)が12%であり、芳香族化度が0.48である低温コールタール40gを1000mlの反応器に入れ、150℃で30分間撹拌して、均一に混合した。また、350℃まで加熱した後、8時間の間熱処理した。また、圧力150mmHg、温度350℃下で蒸留を通して低沸点物質を除去し、最終的に高軟化点ピッチを製造した。
(実施例4)
固体粒子が除去された軟化点30℃の高温コールタール200gと、酸素含量(O)が8%であり、芳香族化度が0.52である低温コールタール20gを500mlの反応器に入れ、150℃で30分間撹拌して、均一に混合した。酸化性気体として空気を用いて、300ml/minの速度で注入しながら5時間の間熱処理をした。また、圧力150mmHg、温度350℃下で蒸留を通して低沸点物質を除去し、最終的に高軟化点ピッチを製造した。
(実施例5)
固体粒子が除去された軟化点30℃の高温コールタール200gと、酸素含量(O)が8%であり、芳香族化度が0.52である低温コールタール40gを500mlの反応器に入れ、150℃で30分間撹拌して、均一に混合した。酸化性気体として空気を用いて、300ml/minの速度で注入しながら5時間の間熱処理をした。また、圧力150mmHg、温度350℃下で蒸留を通して低沸点物質を除去し、最終的に高軟化点ピッチを製造した。
(実施例6)
固体粒子が除去された軟化点30℃の高温コールタール200gと、酸素含量(O)が12%であり、芳香族化度が0.48である低温コールタール40gを500mlの反応器に入れ、150℃で30分間撹拌して、均一に混合した。酸化性気体として空気を用いて、300ml/minの速度で注入しながら5時間の間熱処理をした。また、圧力150mmHg、温度350℃下で蒸留を通して低沸点物質を除去し、最終的に高軟化点ピッチを製造した。
(比較例1)
実施例1と同一の軟化点30℃の高温コールタール500gを1000mlの反応器に入れ、350℃に加熱した後、14時間の間熱処理をした。また、圧力150mmHg、温度350℃下で蒸留を通して低沸点物質を除去し、最終的に高軟化点ピッチを製造した。
(比較例2)
実施例1と同一の軟化点30℃の高温コールタール500gを1000mlの反応器に入れ、340℃に加熱した後、酸化性気体として空気を用いて、400ml/minの速度で注入しながら6時間の間熱処理をした。また、圧力150mmHg、温度350℃下で蒸留を通して低沸点物質を除去し、最終的に高軟化点ピッチを製造した。
(比較例3)
実施例1と同一の軟化点30℃の高温コールタール300gを500mlの反応器に入れ、340℃に加熱した後、、酸化性気体として空気を用いて、300ml/minの速度で注入しながら6時間の間熱処理をした。また、圧力150mmHg、温度350℃下で蒸留を通して低沸点物質を除去し、最終的に高軟化点ピッチを製造した。
前記に記載された方法を通して製造された実施例1〜6及び比較例1〜3に係るピッチは、いずれも光学的に等方性ピッチに該当することを確認することができた。下記の表1には、前記実施例1〜6及び比較例1〜3によって製造されたピッチの軟化点及び製造されたピッチの収率が記載されている。
Figure 2016011422
前記表1を参照すると、実施例1〜6及び比較例2、3に係る方法によって製造されたピッチは、いずれも高軟化点の等方性ピッチであることが確認された。
比較例1は、高温コールタールを唯一の炭素質原料として用い、酸化性気体の混入なしに熱処理だけを通して重合反応を行った。これに対し、比較例2及び比較例3は、高温コールタールを唯一の炭素質原料として用い、酸化性気体の混入下で熱処理を通して重合反応を行った。即ち、高温コールタールを唯一の炭素質原料として用いても、酸化性気体の混入下で熱処理を通して重合反応を行う場合、高軟化点の等方性ピッチを製造できるということを確認することができる。
ただし、比較例1〜3に係る方法を通してピッチを製造する場合、その収得率は、最大39%に過ぎないのに対し、本発明の実施例1〜6に係る方法を通してピッチを製造する場合、その収得率は、少なくとも50%を達成することができた。
このような差は、本発明の実施例1〜6に係る方法では、石炭系炭素質原料として高温コールタール以外に少なくとも一つのヒドロキシル基を含む単環式または二環式芳香族性炭化水素であるタール酸工程残渣油または低温コールタールを用いたことによる結果であると見られる。
前記タール酸工程残渣油または低温コールタールは、別途の添加剤及び/又は触媒なしにも、そのものとして重合反応を促進させることのできる炭素質原料に該当することが確認できる。
(2.製造されたピッチの水素含量及び前記ピッチから製造された繊維の物性)
本発明の一実施例によって互いに異なる石炭系炭素質原料を混合して製造されたピッチが、増加した水素含量により不融化時間を大幅に短縮させ、これによって炭素繊維の製造時間及び単位時間当たりの生産量を極大化させることができるか否かを確認するために、前記に言及した方法により製造された実施例1〜6及び比較例1〜3のピッチを320℃で直径0.3mmのノズルで連続紡糸し、ピッチ繊維を製造した。
製造されたピッチ繊維を空気雰囲気下の不融化炉内で160〜350℃まで昇温しながら不融化を行った。不融化が完了した繊維を1000℃の窒素雰囲気下の炭化炉で1000℃で焼成処理し、炭素繊維を製造した。
下記の表2には、前記実施例1〜6及び比較例1〜3によって製造されたピッチの水素含量、製造されたピッチ繊維の不融化時間、不融化繊維の製造速度、及び最終的に製造された炭素繊維の引張強度が記載されている。
Figure 2016011422
前記表2を参照すると、実施例1〜6に係る方法によって製造されたピッチは、いずれも水素含量が少なくとも4%以上であることを確認することができる。比較例1〜3のように、ピッチの水素含量が4%未満の場合、これは、不融化時間を増加させる要因として作用し得る。
また、実施例1〜6に係る方法によって製造されたピッチ繊維を完全に不融化させるのに必要な時間は、27〜40分であるのに対し、比較例1〜3に係る方法によって製造されたピッチ繊維を完全に不融化させるのに必要な時間は、少なくとも80分以上であり、実施例に係る方法によって製造されたピッチ繊維の不融化速度は、比較例に係る方法によって製造されたピッチ繊維の不融化速度より約3倍以上増加した。また、不融化繊維の製造速度もまた、実施例に係る方法によって製造されたピッチ繊維が約3倍以上速いことを確認することができる。
上述したように、優れた炭素繊維用前駆体ピッチの開発で最も重要な工程は、長時間の反応が必須である酸化安定化工程、即ち、不融化工程に該当する。酸化安定化性能に優れるほど、ピッチ繊維を完全に不融化させるのに要求される時間が減少し、これは、結局、単位時間当たりの生産量にまで直結することとなる。
即ち、本発明の実施例1〜6に係る方法では、石炭系炭素質原料として、高温コールタール以外に、少なくとも一つのヒドロキシル基を含む単環式または二環式芳香族性炭化水素であるタール酸工程残渣油または低温コールタールを用いることによって、ピッチの酸化安定化性能を顕著に改善したことを確認することができる。
また、高温コールタールを唯一の炭素質原料として用いる場合より、少なくとも一つのヒドロキシル基を含む単環式または二環式芳香族性炭化水素であるタール酸工程残渣油または低温コールタールを混合して用いる場合、最終的に生成された炭素繊維の引張強度もまた大幅に増加した。
前記において検討したように、本発明の一実施例によると、互いに異なる石炭系炭素質原料の混合物から炭素繊維用ピッチを製造することによって、炭素質原料の重合反応の効率を上げることができ、製造されたピッチの水素含量を増加させることができる。
また、本発明の一実施例によって製造されたピッチは、増加した水素含量により不融化時間を大幅に短縮させることができる。
さらに、本発明の一実施例によって製造されたピッチで炭素繊維を製造するとき、単位時間当たりの生産量を極大化すると同時に、等方性ピッチを用いるにもかかわらず、高強度の炭素繊維の製造が可能である。
以上、本発明の一実施例について説明したが、該当技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載の本発明の思想から外れない範囲内で、構成要素の付加、変更、削除または追加等によって本発明を多様に修正及び変更することができ、これもまた本発明の権利範囲内に含まれるといえるだろう。

Claims (14)

  1. (a)コールタール(coal tar)を主成分として含む第1炭素質原料、及び少なくとも一つのヒドロキシル基(−OH)を含む単環式または二環式芳香族性炭化水素を含む第2炭素質原料を混合し、前記第1炭素質原料の含量が前記第2炭素質原料の含量より高い割合となるように混合して混合物を生成するステップ;
    (b)前記混合物を熱処理するステップ;及び
    (c)前記熱処理された混合物から低沸点成分を除去するステップ;を含む、炭素繊維用ピッチの製造方法。
  2. 前記第1炭素質原料は、900〜1300℃で石炭を乾留する時に生成される副産物である、請求項1に記載の炭素繊維用ピッチの製造方法。
  3. 前記第1炭素質原料は、高温コールタールである、請求項1に記載の炭素繊維用ピッチの製造方法。
  4. 前記第2炭素質原料は、酸素含量が5〜20wt%である、請求項1に記載の炭素繊維用ピッチの製造方法。
  5. 前記第2炭素質原料は、タール酸工程残渣油または450〜900℃で石炭を乾留する時に生成される副産物である、請求項1に記載の炭素繊維用ピッチの製造方法。
  6. 前記450〜900℃で石炭を乾留する時に生成される副産物は、低温コールタールである、請求項5に記載の炭素繊維用ピッチの製造方法。
  7. 前記第2炭素質原料は、前記第1炭素質原料より酸性油及び塩基性油の含有量が高い、請求項1に記載の炭素繊維用ピッチの製造方法。
  8. 前記第2炭素質原料は、フェノール(phenol)、クレゾール(cresol)、キシレノール(xylenol)、エチルフェノール(ethylphenol)、クメノール(cumenol)、及びナフトール(naphthol)から選択される少なくとも一つを含む、請求項1に記載の炭素繊維用ピッチの製造方法。
  9. 前記ステップ(a)は、前記第1炭素質原料100重量部に対して、前記第2炭素質原料1〜50重量部を混合して混合物を生成するステップである、請求項1に記載の炭素繊維用ピッチの製造方法。
  10. 前記ステップ(a)は、前記第1炭素質原料と前記第2炭素質原料を100〜200℃で混合して混合物を生成するステップである、請求項1に記載の炭素繊維用ピッチの製造方法。
  11. 前記ステップ(b)は、前記混合物を300〜350℃で熱処理して重合反応を誘導するステップである、請求項1に記載の炭素繊維用ピッチの製造方法。
  12. 前記ステップ(b)は、前記混合物を酸化性気体雰囲気下で熱処理して重合反応を誘導するステップである、請求項1に記載の炭素繊維用ピッチの製造方法。
  13. 前記酸化性気体は、空気、酸素、及びオゾンから選択される少なくとも一つである、請求項12に記載の炭素繊維用ピッチの製造方法。
  14. 前記ステップ(c)は、常圧または減圧下で前記熱処理された混合物を340〜370℃の温度範囲内に加熱して低沸点成分を除去するステップである、請求項1に記載の炭素繊維用ピッチの製造方法。
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