JP2015227166A - 電動ステアリングホイールの位置調節装置 - Google Patents

電動ステアリングホイールの位置調節装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ステアリングコラム装置部分の支持剛性を向上させられる電動ステアリングホイールの位置調節装置の構造を実現する。
【解決手段】ステアリングシャフト2bおよびステアリングコラム5bを非伸縮式として、これらの部材が前後方向に変位可能に構成するとともに、ステアリングコラム5bを支持するコラムホルダ31の上側の前後に離隔した少なくとも2箇所に保持孔22aを形成し、各保持孔22aに、滑り板35と弾性部材37と蓋体38を設け、弾性部材37により滑り板35がステアリングコラム5bの外周面を押圧するように構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動ステアリングホイールの位置調節装置、より具体的には、電動モータを駆動源として、ステアリングホイールの前後位置および上下位置を調節する装置に関する。
さまざまな構造の電動ステアリングホイールの位置調節装置が知られており、自動車用のステアリング装置にその一部はすでに採用されている。図21は、特許文献1に記載された、従来構造の第1例を示している。ステアリングホイール1が固定されるステアリングシャフト2は、円筒状のアウタシャフト3と、このアウタシャフト3に対して、軸方向に摺動可能に、かつ、回転力の伝達可能に挿入された円杆状のインナシャフト4とにより構成される。より具体的には、アウタシャフト3の中間部から前端部までの内周面とインナシャフト4の後端部外周面とが、スプライン係合している。ステアリングホイール1は、アウタシャフト3の後端部に固定される。
ステアリングシャフト2は、筒状のステアリングコラム5の内側に挿通され、かつ、回転自在に支持されている。ステアリングコラム5は、車体に支持される筒状のアウタコラム6と、このアウタコラム6の内側に、軸方向に摺動可能に挿入された筒状のインナコラム7とにより構成される。そして、インナコラム7の後端部の内径側に、アウタシャフト3の中間部後端寄り部分が、軸方向の変位が阻止された状態で、回転自在に支持される。また、アウタコラム6の前端部の内径側に、インナシャフト4の中間部前端寄り部分が、軸方向の変位が阻止された状態で、回転自在に支持される。この構造により、ステアリングシャフト2がステアリングコラム5の内側に回転自在に支持され、かつ、アウタシャフト3およびインナコラム7が、インナシャフト4およびアウタコラム6に対して、前後方向に相対移動可能となっている。
従来構造の第1例の装置は、ステアリングホイール1の前後位置を調節可能とするために、電動アクチュエータとして、アウタコラム6の下面に固定されたギヤハウジング8と、このギヤハウジング8内に、軸方向の変位が阻止された状態で、回転のみ可能に支持された送りナット9と、インナコラム7の後端部でアウタコラム6よりも後方に突出した部分に固定された押し引き腕10と、送りナット9と螺合する雄ねじ部12が前半部に設けられ、後端部が押し引き腕10に結合されている押し引きロッド11と、ウォーム減速機13を介して、送りナット9に接続され、この送りナット9を回転駆動する電動モータ(図示省略)とを備える。
ステアリングホイール1の前後位置を調節する場合、送りナット9を回転させて、押し引きロッド11を軸方向に変位させる。この変位に伴って、押し引き腕10を介してインナコラム7が、押し引きロッド11と同じ方向に変位して、インナコラム7の内側に支持されたアウタシャフト3を、インナコラム7とともに前後方向に移動させることにより、ステアリングホイール1の前後位置が調節される。
従来構造の第1例の電動ステアリングホイールの位置調節装置では、アウタコラム6の後端部とインナコラム7の前端部との嵌合部に存在する微小隙間に基づき、ステアリングホイール1を操作する使用者に違和感や不快感を与える可能性がある。すなわち、電動ステアリングホイールの位置調節装置では、手動式の装置とは異なり、ステアリングホイール1を調節後の位置に保持した状態でも、アウタコラム6の後端部の直径が縮められることはなく、嵌合部に微小隙間が存在したままの状態となる。そして、この微小隙間の存在に基づいて、ステアリングホイール1を固定したアウタシャフト3を支持したインナコラム7が、車体に支持されたアウタコラム6に対してがたつく可能性がある。そして、このがたつきに伴い、ステアリングホイール1の支持剛性感が低下し、ステアリングホイール1を操作する使用者に違和感を与える可能性がある。また、このがたつきは、電動ステアリングホイールの位置調節装置のうち、ステアリングシャフト2およびステアリングコラム5を含むステアリングコラム装置を構成する部分の共振周波数を低くさせて、悪路走行時などの車体が細かく振動する際に、このステアリングコラム装置部分における、不快な異音や振動の発生をもたらす可能性がある。
図22および図23は、特許文献2に記載された、従来構造の第2例を示している。従来構造の第2例でも、従来構造の第1例と同様の構造により、ステアリングシャフト2aがステアリングコラム5aの内側に回転自在に支持され、かつ、アウタシャフト3aおよびインナコラム7aが、インナシャフト4aおよびアウタコラム6aに対して、前後方向に相対移動するようになっている。
従来構造の第2例の装置では、ステアリングホイール1の前後位置を調節可能とするために、電動アクチュエータとして、取付ブラケット14の下端部に支持された直動型超音波モータ15を用いることにより、アウタコラム6aに対してインナコラム7aが軸方向に変位することを可能としている。具体的には、直動型超音波モータ15の移動駒16とインナコラム7aとが伝達部材17により結合され、移動駒16の動きをインナコラム7aに伝達することにより、インナコラム7aを前後方向に移動可能としている。伝達部材17の基端部は、インナコラム7aにねじ止め固定され、伝達部材17の先端部は、球面継手18を介して移動駒16に連結されている。球面継手18は、移動駒10に形成された係合凹部19と、この係合凹部19に嵌合保持され、球状凹面の内周面を有するスペーサ20と、伝達部材17の先端部に設けられ、球状凸面の外周面を有し、スペーサ20の内周面と球面係合する球面係合部21とにより構成される。
ステアリングホイール1の前後位置を調節する場合、直動型超音波モータ15により移動駒16を、ステアリングコラム5aの軸方向に変位させる。この変位に伴って、伝達部材17を介してインナコラム7aを移動駒16と同じ方向に変位させ、インナコラム7aの内側に支持されたアウタシャフト3aを、インナコラム7aとともに前後方向に移動させる。この結果、図22に二点鎖線で示すように、ステアリングホイール1の前後位置の調節が可能となる。
従来技術の第2例の構造の場合、移動駒16と伝達部材17の係合部の構造上、その円滑な動作を確保するためには製造コストがかさむという問題がある。すなわち、ステアリングホイール1の前後位置調節を、がたつきなく円滑に行わせるためには、伝達部材17の球面係合部21とスペーサ20との係合部の嵌合強度を適切に規制する必要がある。この嵌合強度が低過ぎて、この係合部に正の隙間が存在すると、球面係合部21とスペーサ20の間でがたつきが発生し、ステアリングホイール1が前後方向にがたつきやすくなる。一方、この嵌合強度が高過ぎると、球面係合部21に対するスペーサ20の揺動変位が円滑に行われなくなる。
従来技術の第2例の構造では、移動駒16の前後方向の移動量が大きく、この移動駒16の移動方向と、ステアリングホイール1の前後位置調節に伴うインナコラム7aの移動方向との平行度を良好にしない限り、ステアリングホイール1の前後位置調節に伴って、伝達部材17が移動駒16に対し、この伝達部材17の軸方向に相対変位する。この相対変位に伴って、スペーサ20の外周面と係合凹部19の内周面とが伝達部材17の軸方向に擦れ合う。この際、嵌合強度が高過ぎて球面係合部21に対するスペーサ20の揺動変位が円滑に行われないと、スペーサ20の外周面と係合凹部19の内周面とが強く擦れ合って、異音や振動が発生し、使用者に不快感を与える可能性がある。特に、この状態では、伝達部材17と移動駒16との伝達部材17の軸方向に関する相対変位を許容する面が、スペーサ20の外周面と係合凹部19の内周面との1箇所に限定されるため、擦れ合い長さが長くなりやすく、異音や振動がさらに発生しやすい状態となる。
異音や振動の発生を防止するために、球状凹面であるスペーサ20の内周面と球状凸面である球面係合部21の外周面を精度よく加工することは、高コストにつながる。しかも、球面係合部21を高精度で作製した場合でも、伝達部材17の外径が、球面係合部21の基端部で小さくなることは避けられない。この伝達部材17のくびれ部には、ステアリングホイール1の前後位置調節時に大きな応力が発生しやすく、このような構造は、長期間にわたる使用に対して十分な耐久性を確保する面からは不利である。
ステアリングコラム装置部分における異音や振動の発生を防止するための構造として、たとえば特許文献3には、図24に示すような、アウタコラム6bの軸方向の一部に保持孔22を設け、保持孔22に形成された雌ねじ23にねじ込まれた調整ねじ24により、皿ばね25を介して、インナコラム7bの外周面に当接する合成樹脂製のパッド26を押圧することにより、ステアリングコラム装置部分のがたつきを防止する機構が開示されている。ただし、この機構において、パッド26のインナコラム7bの外周面への押し付け力をがたつきを防止できるだけ大きくすると、アウタコラム6bとインナコラム7bの摺動時の摩擦力が大きくなるため、電動モータなどのモータの駆動負荷が大きくなり、作動音が大きくなるという問題がある。
特開2010−116042号公報 特開2006−297989号公報 特許第5076908号公報 特開平09−323658号公報 特開平10−119793号公報 特開2005−255040号公報 特開2009−006743号公報 特開2010−116042号公報 独国特許出願公開第10251764号明細書(DE10251764A1)
本発明は、ステアリングコラム装置を構成する部分の剛性を向上させて、操作する使用者に違和感を与えることなく、ステアリングホイールの位置調節を安定した動作で円滑に行うことを可能とする電動ステアリングホイールの位置調節装置の構造を低コストで提供することを目的とする。
本発明の電動ステアリングホイールの位置調節装置は、
後端部にステアリングホイールが支持固定されるステアリングシャフトと、
該ステアリングシャフトを内側で回転自在に支持するステアリングコラムと、
車体に固定され、前記ステアリングホイールの前後位置調節時に変位せず、前記ステアリングシャフトとともに軸方向に変位する前記ステアリングコラムを軸方向に変位可能に支持するコラムホルダと、
該コラムホルダの下側に固定されており、電動モータを駆動源として、前記コラムホルダに対して前記ステアリングコラムを軸方向に変位させる電動アクチュエータと、
前記コラムホルダの上側の前後に離隔した少なくとも2箇所に設けられ、前記ステアリングコラムを下方に押圧する機構と
を備える。
本発明の装置において、好ましくは、前記ステアリングコラムの前後方向両端部と前記ステアリングシャフトとの間に設置され、背面組み合わせ型の接触角を有し、かつ、予圧を付与されたアンギュラ型の1対の玉軸受を備える。これにより、前記ステアリングシャフトが、前記ステアリングコラムに対して、回転自在に、かつ、前記ステアリングコラムに対する軸方向変位を阻止された状態で支持される。
好ましくは、前記ステアリングコラムの前後方向両端部がその直径が前後方向中間部の直径よりも小さくなった縮径部となっており、該ステアリングコラムの前後方向中間部は、軸方向に関して外径の変化しない中間円筒部となっており、前記1対の玉軸受は、該前後方向両端部の内周面と前記ステアリングシャフトの外周面との間に設置され、前記ステアリングコラムを下方に押圧する機構は、前記中間円筒部を、前記コラムホルダに対する前記ステアリングコラムの軸方向変位にかかわらず、前記ステアリングコラムを下方に押圧する機構が該中間円筒部から外れないように設けられる。
好ましくは、本発明の装置は、前記ステアリングコラムを下方に押圧する機構のそれぞれは、前記コラムホルダの内周面および外周面を連通させる状態で形成された保持孔と、該保持孔に該コラムホルダの径方向内側から順番に組み付けられた、滑り板と弾性部材と蓋体とを備え、前記弾性部材が、これら滑り板と蓋体との間で弾性的に圧縮されていて、前記滑り板が前記ステアリングコラムの外周面を押圧するように構成される。
好ましくは、前記ステアリングコラムを下方に押圧する機構の軸方向間隔は、前記コラムホルダの軸方向に関する前記ステアリングコラムの最大の移動範囲に実質的に等しくなるように設定される。
好ましくは、前記電動アクチュエータは、前記ステアリングコラムと平行に配設され、前記電動モータにより回転駆動される前後方向送りねじ杆と、該前後方向送りねじ杆に螺合され、該前後方向送りねじ杆の回転により前後方向に移動する移動駒と、先端部が前記移動駒に接続され、基端部が前記ステアリングコラムの前記中間円筒部に結合され、該移動駒の動きを前記ステアリングコラムに伝達する伝達部材とを備える。
この場合、さらに好ましくは、前記移動駒に係合凹部が設けられており、前記伝達部材の先端部は、該移動駒の係合凹部にスペーサを介して係合されており、前記移動駒の係合凹部は、前記伝達部材の軸方向に関して内径が変化しない円筒状凹面の内周面を有し、前記伝達部材の先端部は、該伝達部材の軸方向に関して外径が変化しない円筒状凸面の外周面を有し、前記スペーサは、前記伝達部材の軸方向に関して外径が変化しない円筒状凸面の外周面および前記伝達部材の軸方向に関して内径が変化しない円筒状凹面の内周面を有する。
本発明は、特に、前記ステアリングシャフトは、全長を伸縮させない一体型の構造を有し、前記ステアリングコラムは、全長を伸縮させない一体型の構造を有し、前記ステアリングシャフトの回転をステアリングギヤユニットの入力軸に伝達する伸縮式の中間シャフトと、前記ステアリングシャフトの前端部と前記中間シャフトの後端部とを連結する自在継手とをさらに備え、前記電動アクチュエータにより、前記ステアリングコラムを軸方向に変位させて、前記ステアリングシャフトを前後方向に移動させるとともに、前記中間シャフトを伸縮させて、該ステアリングシャフトの移動を補償する電動ステアリングホイールの位置調節装置に好適に適用される。
なお、本発明の範囲からは外れるが、前記ステアリングシャフトが、インナシャフトと、該インナシャフトに対して軸方向に摺動可能かつ回転力の伝達可能に外嵌され、前記ステアリングシャフトの少なくとも一部であるアウタシャフトからなり、前記ステアリングコラムが、アウタコラムと、該アウタコラムの内側に軸方向に摺動可能に内嵌されたインナコラムからなり、前記インナシャフトの前端部は、自在継手を介して中間シャフトに連結され、前記ステアリングホイールが該アウタシャフトの後端部に支持固定され、該ステアリングホイールの前後位置の調節時に、前記アウタシャフトが前記インナコラムとともに前後方向に変位する構造も採用可能である。
本発明によれば、ステアリングコラム装置部分の支持剛性を向上させて、使用者に違和感や不快感を与えることなく、ステアリングホイールの位置調節を円滑に行うことを可能とする電動ステアリングホイールの前後位置調節装置が提供される。
すなわち、ステアリングコラム装置を構成する、ステアリングシャフトとともに前後方向に変位するステアリングコラムを、このステアリングコラムを支持するコラムホルダに対して下方に弾性的に押圧する機構を、該コラムホルダの上側の前後に離隔した少なくとも2箇所に設けているため、これらの部材間におけるがたつきを抑制することができ、ステアリングコラム装置において、ステアリングコラムおよびコラムホルダの嵌合部における支持剛性を向上させることができる。
特に、ステアリングシャフトとステアリングコラムとを、いずれも非伸縮式の一体型の構造とすることにより、ステアリングコラム装置を構成するステアリングシャフトおよびステアリングコラム自体の剛性も確保され、ステアリングコラム装置の支持剛性のさらなる向上が達成される。
図1は、本発明の実施の形態の1例を示す、縦断側面図である。 図2は、図1の右半部拡大図である。 図3は、図2のA部拡大図である。 図4は、図2のB部拡大図である。 図5は、図2のC部拡大図である。 図6は、実施の形態の1例を、前上方から見た状態で示す斜視図である。 図7は、図6の右半部拡大図である。 図8は、図7の逆側上方から見た状態で示す斜視図である。 図9は、図6の右半部を下方から見た状態で示す斜視図である。 図10は、図1および図2の右方から見た状態で示す部分切断端面図である。 図11は、図1の左方から見た状態で示す部分切断端面図である。 図12は、図2の上方から見た状態で示す平面図である。 図13は、図2の下方から見た状態で示す底面図である。 図14は、図2の拡大D−D断面図である。 図15は、図2の拡大E−E断面図である。 図16は、実施の形態の1例の前後位置調節用ねじ杆の前後両端の支持部を、図1および図2と同じ方向から見た状態で示す部分拡大断面図である。 図17は、実施の形態の1例の上下位置調節用ねじ杆の上下両端の支持部を、図1および図2と同じ方向から見た状態で示す部分拡大断面図である。 図18は、実施の形態の1例における、ステアリングホイールの前後位置に応じて、ステアリングホイールの上下位置調節に伴う中間シャフトの伸縮量が変化する状況を説明するための模式図である。 図19は、本発明に関する参考例を示す縦断側面図である。 図20は、図19のF部拡大図である。 図21は、従来構造の第1例を示す部分縦断側面図である。 図22は、従来構造の第2例を示す縦断側面図である。 図23は、図22のG部拡大図である。 図24は、従来構造の第1例および第2例に適用可能な、従来のアウタコラムとインナコラムとの間の隙間調整機構を示す部分断面図である
[実施の形態の1例]
図1〜図18は、本発明の実施の形態の1例を示している。本例の電動ステアリングホイールの位置調節装置は、そのステアリングコラム装置を構成する部分において、いずれも非伸縮式であるステアリングシャフト2bと筒状のステアリングコラム5bを備える。本例の構造では、ステアリングシャフト2bのうちステアリングコラム5bの後端開口から突出した後端部に支持固定されるステアリングホイール1(図21参照)の前後位置および上下位置が、それぞれ所定の範囲内で調節可能となっているが、ステアリングホイール1の前後位置調節については、ステアリングシャフト2bおよびステアリングコラム5bの全体が軸方向に移動することにより実現される。
本例の構造では、ステアリングシャフト2bが全長を伸縮させることなく、ステアリングシャフト2bの軸方向(前後方向)の移動を可能とするため、図1および図6に示すように、ステアリングシャフト2bの前端部に、自在継手27aを介してトルク伝達可能に連結される中間シャフト28として、中間インナシャフト29と中間アウタシャフト30との端部同士をスプライン係合させて、トルクの伝達および全長の伸縮を可能とした構造が採用されている。すなわち、中間シャフト28の伸縮により、ステアリングシャフト2bの前後方向の移動が補償される。中間シャフト28の前端部は、別の自在継手27bを介して、操舵輪(前輪)に舵角を付与するためのステアリングギヤユニットの入力軸(図示省略)に連結される。
また、本例の構造では、ステアリングシャフト2bの前端部と中間シャフト28の後端部とを連結する自在継手27aの設置位置を適切に規制して、ステアリングホイール1の位置調節時における、ステアリングシャフト2bと中間シャフト28との相対変位量を少なく抑え、ステアリングホイール1の位置調節を円滑に行えるようにしている。具体的には、ステアリングコラム5bを保持するコラムホルダ31を、車体側ブラケット32に対して揺動変位を可能に支持するために、互いに同心に設けられた左右1対のチルト軸33(図9および図11参照)とステアリングシャフト2bとを、それぞれの中心線同士が互いに直交する位置に配置している。さらに、図3に示すように、1対のチルト軸33の中心線OCを、自在継手27aの前端側変位中心位置Oと後端側変位中心位置Oとの間の前後方向に関する中央位置に存在させている。
なお、前端側変位中心位置Oとは、ステアリングホイール1を調節可能な範囲で前端位置にまで変位させた状態での、自在継手27aの変位中心位置、すなわち、この自在継手27aを構成する十字軸34の中心点位置である。また、後端側変位中心位置Oとは、ステアリングホイール1を調節可能な範囲で後端位置にまで変位させた状態での、自在継手27aの変位中心位置である。本例の場合には、1対のチルト軸33の中心線OCが、前端側変位中心位置Oと後端側変位中心位置Oとを結ぶ線分の中央位置に存在する。したがって、前端側変位中心位置Oおよび後端側変位中心位置Oを結ぶ線分の長さをLとした場合に、1対のチルト軸33の中心線OCと前端側変位中心位置Oおよび後端側変位中心位置Oとの距離は、それぞれL/2となる。ただし、1対のチルト軸33の中心線OCは、図示の位置よりも±L/10程度、より好ましくは±L/20程度前後にずれていても、1対のチルト軸33の中心線OCが、前端側変位中心位置Oと後端側変位中心位置Oの間で、前後方向に関してほぼ中央位置に存在する状態になるので、特に支障を生じることはない。
ステアリングコラム5bをその軸方向(前後方向)の変位を可能に保持するコラムホルダ31は、たとえば軽合金をダイキャスト成形することにより筒状、より具体的には略円筒状に形成される。コラムホルダ31に対するステアリングコラム5bのがたつきをなくすために、コラムホルダ31の上面の前後方向に離隔した2箇所位置に保持孔22aが、コラムホルダ31の内周面と外周面を連通するように形成されている。それぞれの保持孔22aの内側に、図4および図14に示すように、滑り板35と、ワッシャ36と、皿板ばね37とが設置され、ねじ蓋38により保持孔22aの上端開口部が塞がれている。なお、滑り板35は、摺動性に優れた、ポリアセタール(POM)といった合成樹脂や合成ゴムなどの高分子材料製である。この状態で、それぞれの保持孔22aの内径側端部に存在する滑り板35を、ステアリングコラム5bの外周面(上面)に、皿板ばね37の弾力により押し付けて、ステアリングコラム5bがコラムホルダ31内でがたつかないようにしている。なお、これらのステアリングコラム5bのがたつきを防止するための機構の軸方向間隔は任意であるが、本例では、この軸方向間隔を、前記ステアリングコラム5bがその軸方向に関して移動可能な最大範囲と実質的に等しくなるようにしている。
本例では、必要な剛性を確保する観点から、ステアリングコラム5bは、アルミニウム系合金、鉄系合金などの押し出し管もしくは電縫管により筒状に一体的に形成される。ただし、複数の素子を溶接あるいは嵌合により組み合わせた構造も採用可能である。本例では、これに限定されないが、ステアリングコラム5bは、略円筒状である。ステアリングコラム5bの前後方向両端部には、絞り加工を施すことにより、外径が前後方向中間部の外径よりも小さくなった縮径部39a、39bを設けている。また、ステアリングコラム5bの前後方向中間部を、軸方向に関して外径が変化しない中間円筒部40とし、傾斜面部41a、41bにより、中間円筒部40の前後方向両端部と縮径部39a、39bとをそれぞれ連続させている。中間円筒部40の軸方向長さと保持孔22aの設置位置とは、ステアリングホイール1の前後方向調節量との関係で規制され、滑り板35が、コラムホルダ31に対するステアリングコラム5bの軸方向変位にかかわらず、中間円筒部40から外れないようになっている。
ステアリングシャフト2bは、鉄系合金の引き抜き管もしくは電縫管、アルミニウム系合金の押し出し管もしくは引き抜き管などにより円筒状または円杆状に一体的に形成されるが、ステアリングコラム5bと同様に、複数の素子を溶接あるいは嵌合により組み合わせた構造も採用可能である。ステアリングシャフト2bは、ステアリングコラム5bの内径側に、前後方向両端部に配置された1対の玉軸受42a、42bにより、ステアリングコラム5bに対する軸方向の変位を阻止した状態で、回転自在に支持される。
1対の玉軸受42a、42bは、それぞれアンギュラ型で、背面組み合わせ型の接触角を有し、かつ、予圧を付与された状態で、縮径部39a、39bの内周面と、ステアリングシャフト2bの中間部両端寄り部分の外周面との間に設置される。このため、本例では、図4に示すように、1対の玉軸受42a、42bを構成する外輪43a、43bは、縮径部39a、39bの開口縁部に、互いに近付く方向の変位を阻止した状態で係止される。また、前側の玉軸受42aを構成する内輪44aは、ステアリングシャフト2bの中間部前端寄り部分に、ステアリングシャフト2bに係止された止め輪45により、前方への変位が阻止された状態で、外嵌固定される。一方、後側の玉軸受42bを構成する内輪44bは、プッシュナット46により、後方への変位が阻止された状態で、ステアリングシャフト2bに隙間嵌で外嵌固定される。プッシュナット46の前側面と内輪44bの後端面との間には、皿ばねなどの弾性材47が挟持されており、弾性材47は、内輪44bに前方に向く弾力を付与している。以上の構成により、ステアリングシャフト2bは、ステアリングコラム5bの内径側に、軸方向の変位が阻止された状態で、がたつきなく、かつ、回転自在に支持される。
本例では、1対の玉軸受42a、42bとして、深溝玉軸受ではなく、背面組み合わせ型のアンギュラ玉軸受を、ステアリングシャフト2bの軸方向から予圧を付与させた状態で設置している。このため、予圧で軸受のがたつきを防止でき、かつ、軸受の回転トルクを低減させることができるので、ステアリングホイール1の操舵安定性の良好なステアリング装置が実現される。また、後側の内輪44bを固定するためにプッシュナット46が用いられているため、ステアリングホイール1から大きな力が加わりやすいステアリングシャフト2bの後端部に、係止溝を形成する必要がない。このため、ステアリングシャフト2bの肉厚を大きくすることなく、ステアリングシャフト2bの後端部の強度および剛性を確保することが可能となっている。また、ステアリングシャフト2bの後端部にねじ孔48を設け、このねじ孔48を利用してステアリングホイール1を支持固定するようにして、ステアリングシャフト2bの後端部の直径を十分に確保している。
コラムホルダ31は、図9および図11に示すように、コラムホルダ31の前端部両側に互いに同心に設けられた1対のチルト軸33により、車体側ブラケット32に対し、これらのチルト軸33を中心とする揺動変位を可能に支持される。車体側ブラケット32は、たとえば軽合金のダイキャスト成形により一体に形成され、車体に固定の部分に対して、二次衝突時に加わる衝撃荷重により前方への変位を可能に支持される。このため、車体側ブラケット32には左右1対の取付板部49が設けられ、それぞれの取付板部49の前部に前後方向に長い長孔50が形成され、その後端部に取付板部49の後端縁に開口する切り欠き51が形成されている。長孔50および切り欠き51のそれぞれに滑り板52a、52bが係止され、これらの滑り板52a、52bの透孔に挿通されたボルトもしくはスタッドにより、1対の取付板部49は、車体に固定の部分に支持される。この状態で、車体側ブラケット32は、車体に固定の部分に対し、通常時にはしっかりと支持されているが、二次衝突時に前方に向いた大きな衝撃荷重が加わった場合に、ボルトもしくはスタッドが長孔50内で変位できる範囲内で、前方に変位する。
コラムホルダ31のうちでステアリングコラム5bの下側部分には、ステアリングコラム5bとは別体に作製されたアクチュエータケース部53が、複数のボルトにより結合固定されている。アクチュエータケース部53内には、図2および図5に示すように、電動アクチュエータを構成する、前後方向送りねじ装置54と上下方向送りねじ装置55が設けられている。本例では、前後方向送りねじ装置54と前後駆動用電動モータ56とにより前後位置調節用電動アクチュエータが構成される。前後方向送りねじ装置54は、前後駆動用電動モータ56を駆動源として、ステアリングコラム5bを前後方向に変位させるためのもので、ステアリングコラム5bと平行に配置された前後方向送りねじ杆58と、この前後方向送りねじ杆58に螺合され、前後方向送りナットにより構成される移動駒16aとを備える。図5および図16に示すように、前後方向送りねじ杆58の前後両端部は、1対の玉軸受59a、59bにより、アクチュエータケース部53に対し、軸方向の変位が阻止された状態で、回転のみ可能に支持されている。前後方向ねじ杆58は、前後駆動用電動モータ56にウォーム式減速機を介して接続されており、前後駆動用電動モータ56によって回転駆動される。なお、本例では、前後駆動用電動モータ56を駆動源とする前後方向送りねじ装置54が採用されているが、代替的に、直動型超音波モータのようなブレーキ機能を備えたリニアモータを使用することもできる。
移動駒(前後方向送りナット)16aは、基部60およびその上方に設けられた連結部61を備える。基部60には、前後方向送りねじ杆58と螺合するねじ孔62が形成されている。連結部61とステアリングコラム5bは、伝達部材17aによって、前後方向の力を伝達可能に結合される。伝達部材17aは、炭素鋼、ステンレス鋼などの鉄系合金製の素材に冷間圧造を施すことにより形成され、基端部(上端部)に雄ねじ部63が、中間部に外向フランジ状の鍔部64が、先端部(下端部)に円柱部65が、それぞれ設けられている。円柱部65の先端面(下端面)に、六角レンチなどの工具の先端部が係止可能な、六角孔などの係止孔66が形成されている。本例の伝達部材17aには、外径が特に小さくなったくびれ部は存在していない。
図5および図14に示すように、伝達部材17aは、ステアリングコラム5bの中間円筒部40の下面に、前後方向の倒れを十分に抑えられるようにして、ねじ止め固定される。具体的には、ナットプレート68が、その円筒部をステアリングコラム5bの中間円筒部40の下面に形成された通孔67に挿入した状態で、通孔67の周縁部にかしめ固定させることにより、ステアリングコラム5bにその内周面側から装着される。鍔部64の上面には、この鍔部64の外径よりも小さな外径を有する内径側スペーサ69が載置され、この内径側スペーサ69の周囲に、外径側スペーサ70が装着される。内径側スペーサ69は、鉄系合金などの硬質材料製である。一方、外径側スペーサ70は、合成樹脂、硬質ゴム、硬質ビニルなどの高分子材料製、あるいは、軟質金属などの所定の硬さを有するが内部損失が大きく振動吸収能力を有する材料製である。外径側スペーサ70の内径寄りの下面を、鍔部64の上面の外径寄り部分の上面に当接させた状態で、内径側スペーサ69の上面と外径側スペーサ70の上面とは、同一平面上に位置する。さらに、内径側スペーサ69および外径側スペーサ70の上面とステアリングコラム5bの下面(下端部外周面)との間に、間座71が挟持される。間座71は、鉄系合金などの硬質材料製で、くさび状の断面形状を有し、かつ、全体が円環状もしくは枠状に形成されている。伝達部材17aの上端部に設けた雄ねじ部63を、ナットプレート68に螺合し、さらに締め付けることにより、伝達部材17aがステアリングコラム5bの中間部下面に、しっかりと支持固定される。伝達部材17aは、ステアリングコラム5bのうち、比較的大きな外径を有する中間円筒部40に支持固定されるため、ステアリングシャフト2bの回転を妨げることはない。また、硬質材料製の内径側スペーサ69と組み合わせることにより、長期間にわたる使用によっても、外径側スペーサ70がへたることはない。さらに、外径側スペーサ70が、鍔部64から下方に脱落して、移動駒16aに接触した場合でも、その材質から異音の発生が抑制される。
ステアリングコラム5bの中間円筒部40の下面に支持固定された伝達部材17aと、前後方向送りねじ杆58に螺合した移動駒16aとは、前後方向の動きを伝達可能に、かつ、伝達部材17aの軸方向の相対変位を可能に組み合わされる。具体的には、移動駒16aの連結部61の中心部に、上方が開口した係合凹部19aが設けられており、この係合凹部19a内に、伝達部材17aの円柱部65が挿入される。係合凹部19aの内周面と円柱部65の外周面との間には、円筒状スペーサ72が、がたつきなく、かつ、円柱部65の軸方向の摺動を可能に設置されている。円筒状スペーサ72の内周面および外周面は、軸方向両端部の面取り部を除き、軸方向に関して直径が変化しない円筒面となっている。
伝達部材17aと移動駒16aとを組み合わせた状態では、この移動駒16aが前後方向送りねじ杆58に対して回転することはなくなる。そして、前後駆動用電動モータ56により前後方向送りねじ杆58を回転させると、その回転方向に応じた方向に、移動駒16aが前後方向送りねじ杆58に沿って移動する。なお、移動駒16aの移動方向は、基本的には、コラムホルダ31の中心軸方向である、ステアリングコラム5bの移動方向と平行である。ただし、構成部品の製造誤差や組立誤差などにより、移動駒16aの移動方向とステアリングコラム5bの移動方向とが、わずかに非平行となる場合がある。たとえば、コラムホルダ31の下面とアクチュエータケース部53の上面との突合せ部(接合面)の方向が、移動駒16aの移動方向あるいはステアリングコラム5bの移動方向に一致しないと、これらの移動方向同士がわずかに非平行となる場合がある。この場合、移動駒16aに対して伝達部材17aが、この伝達部材17aの軸方向に相対変位する。この相対変位は、円筒状スペーサ72の内周面と円柱部65の外周面との当接部、および、円筒状スペーサ72の外周面と係合凹部19aの内周面との当接部を滑らせつつ行われる。これらの周面は、単純な円筒面状であるから、コストがかさむことなく高精度に加工することができ、かつ、これらの部材同士の摺動部が2箇所存在するため、これらの部材の相対変位が円滑に行われる。なお、伝達部材17aを前後方向に変位可能にするため、コラムホルダ31の一部には、このコラムホルダ31の軸方向に長い、前後方向長孔89が設けられている。
本例では、上下方向位置調節用電動アクチュエータとして、上下方向送りねじ装置55と上下駆動用電動モータ57が備えられている。上下方向送りねじ装置55は、上下駆動用電動モータ57を駆動源として、ステアリングコラム5bの後部を上下方向に変位(昇降)させるためのものである。本例では、上下方向送りねじ装置55は、コラムホルダ31全体を、車体側ブラケット32に対して1対のチルト軸33を中心として、揺動変位させるように構成されている。具体的には、図8〜図10に示すように、車体側ブラケット32の後端部に、U字形の保持枠73を設け、コラムホルダ31の後端部をこの保持枠73の内側に、昇降可能に、かつ、がたつきなく挟持している。保持枠73は互いに平行な内側面を有する。一方、コラムホルダ31の後端部左右両側には、互いに平行な外側面を有する凸部74a、74bが、幅方向に突出するように設けられている。凸部74a、74bの外側面と、保持枠73の内側面とは、それぞれ滑り板75a、75bを介して、係合している。一方の滑り板75aは、他方の滑り板75bよりも厚肉である。この厚肉である一方の滑り板75aを他方の滑り板75bに向け、押圧ねじ76により押圧することにより、保持枠73とコラムホルダ31の間のがたつきをなくしている。なお、押圧ねじ76は、所定のトルクで締め付けられた後、ロックナットにより緩み止めが図られている。なお、本例では、上下駆動用電動モータ57を駆動源とする上下方向送りねじ装置55が採用されているが、代替的に、直動型超音波モータのようなブレーキ機能を備えたリニアモータを使用することもできる。
コラムホルダ31の後端部は、図5や図15に示すように、保持枠73の下端部の幅方向中央部に設けた係合孔77と、上下方向送りねじ装置55との組み合わせにより、上下駆動用電動モータ57への通電に基づいて、上下移動(昇降)可能となっている。図5および図17に示すように、上下方向送りねじ装置55を構成する上下方向送りねじ杆78の上下両端部は、1対の玉軸受79a、79bにより、アクチュエータケース部53に対し、回転のみ可能に支持されている。上下方向送りねじ杆78は、上下駆動用電動モータ57にウォーム式減速機を介して接続されており、上下駆動用電動モータ57によって回転駆動される。
上下方向送りねじ杆78の中間部に上下方向送りナット80が螺合している。上下方向送りナット80は、鉄系金属などの弾性を有する金属材料により欠円環状に形成されており、ねじ81により上下方向送りねじ杆78との螺合部の締め代を調節することにより、この螺合部のがたつきを解消させることができる。また、上下方向送りナット80に一体に設けた係合腕82の先端部と係合孔77とは、球面継手83を介して、上下方向の力の伝達と揺動変位とを可能に結合されている。球面継手83は、係合腕82の先端部に形成され、部分球状凸面の外周面を有する球面係合部84と、合成樹脂などの滑りやすい材料により略円筒状に形成され、部分球状凹面の内周面を有するスペーサ85とにより構成される。球面係合部84には、その中心部にねじ孔が形成され、かつ、径方向にスリットが設けられており、球面係合部84の外径は弾性的に拡縮可能となっている。具体的には、球面係合部84のねじ孔に螺合した調節ねじ86の頭部に形成された部分円すい状凸面と、球面係合部84のねじ孔の開口部に形成された部分円すい状凹面とを係合させることにより、球面係合部84の外径が調節可能である。調節ねじ86を球面係合部84のねじ孔に適正量螺入することにより、球面継手83に隙間が生ずることが防止される。このような構成により、上下方向送りナット80から保持枠73の下端部へと、上下方向の動きが、がたつくことなく伝達される。
なお、図7および図9に示すように、車体側ブラケット32の前端部の左右両側には、補強リブ90がそれぞれ設けられており、車体側ブラケット32のうちでチルト軸33が設置されている部分の強度および剛性が確保されている。また、コラムホルダ31をチルト軸33により枢支するために、コラムホルダ31の前端部に設けられた左右1対の枢支腕部91とコラムホルダ31の本体部分との間にも補強リブ92がそれぞれ設けられており、これらの枢支腕部91の強度および剛性が確保されている。したがって、本例では、車体側ブラケット32に対するコラムホルダ31の揺動支持部の強度および剛性が十分に確保されており、ステアリングホイール1の操作感が、この揺動支持部の剛性不足により悪化することが十分に防止されている。
以下、本例の電動ステアリングホイールの位置調節装置による、ステアリングホイール1の位置調節について説明する。まず、ステアリングホイール1の前後位置を調節する場合、前後駆動用電動モータ56に通電して、前後駆動用電動モータ56により前後方向送りねじ杆58を、所定方向に所定量回転させる。この結果、移動駒16aが前後方向送りねじ杆58に沿って前後方向に移動し、伝達部材17aを介して、ステアリングコラム5bが、コラムホルダ31の内側で前後方向に移動する。この結果、ステアリングホイール1の前後位置が所望位置に調節される。なお、ステアリングホイール1を調節可能な限度位置にまで移動させると、移動駒16aが、前後方向送りねじ杆58の両端寄り部分に設けた、図16に示すような1対のストッパ87a、87bのうちのいずれかに当接して、それ以上の移動を阻止される。この状態で、前後駆動用電動モータ56への通電が停止される。
なお、ステアリングホイール1の前後位置を限界位置まで調節した状態では、ステアリングコラム5bの軸方向端部で玉軸受42a、42bの外輪43a、43bが締り嵌めで内嵌固定された部分が、コラムホルダ31の端部内周面に近づく。ステアリングコラム5bの軸方向端部は、外輪43a、43bを内嵌固定することや加工時のチャッキングの影響などに伴って、わずかとはいえ変形している可能性がある。ただし、ステアリングコラム5bの軸方向端部は縮径部39a、39bとなっており、ステアリングコラム5bの軸方向端部とコラムホルダ31の端部内周面とが擦れ合うことはない。したがって、ステアリングホイール1の前後位置を限界位置まで調節した場合でも、ステアリングコラム5bの軸方向端部とコラムホルダ31の端部内周面との擦れ合いに伴って、不快な異音や振動が発生することがない。
次に、ステアリングホイール1の上下位置を調節する場合、上下駆動用電動モータ57に通電して、上下駆動用電動モータ57により上下方向送りねじ杆78を、所定方向に所定量回転させる。この結果、上下方向送りナット80が上下方向送りねじ杆78に沿って上下方向に移動する。ただし、この上下方向送りナット80は、係合孔77と球面係合部84との係合により上下方向に移動することはないので、上下方向送りねじ杆78が上下方向に変位し、それに伴って、上下方向送りねじ杆78を支持した、アクチュエータケース部53およびコラムホルダ31が、チルト軸33を中心として揺動変位する。この結果、ステアリングホイール1の上下位置が所望位置に調節される。なお、この場合も、ステアリングホイール1を調節可能な限度位置にまで移動させると、上下方向送りナット80が、上下方向送りねじ杆78の両端寄り部分に設けた、図17に示すような1対のストッパ88a、88bのうちのいずれかに当接して、それ以上の移動を阻止される。この状態で、上下駆動用電動モータ57への通電が停止される。
本例の電動ステアリングホイールの位置調節装置では、ステアリングシャフト2bおよびステアリングコラム5bを、いずれも少なくとも通常状態で全長を伸縮させない一体型の構造としているため、ステアリングシャフト2bおよびステアリングコラム5bの剛性が十分に確保される。したがって、ハンドル振動の抑制と操舵性の向上が図られている。また、このように、1本構造のステアリングシャフト2bが、非分割式のステアリングコラム5b内に配置されるため、がたつきの原因となる嵌合部がステアリングコラム装置部分に存在しない。したがって、ステアリングコラム装置部分におけるがたつきの発生が抑制されるため、この部分の共振周波数を高くすることができる。これにより、低い共振周波数を有する走行振動や振幅の大きい状態のエンジン振動との共振を回避することが可能となる。
しかも、ステアリングコラム5bを軸方向の変位を可能に保持する、コラムホルダ31の前後2箇所に直列に保持した1対の滑り板35により、ステアリングコラム5bの中間円筒部40をコラムホルダ31の内周面に向け弾性的に押圧しているので、ステアリングコラム5bとコラムホルダ31との間のがたつきも解消される。特に、比較的大径の中間円筒部40の外周面と滑り板35とを接触させることによって、これらの部材間の接触面積が大きくなるため、滑り板35のステアリングコラム5bに対する押し付け力を比較的小さくすることが可能となっている。また、滑り板35がステアリングコラム5bの外周面を押圧している部分の軸方向間隔を、ステアリングコラム5bの前後方向の移動範囲でできるだけ大きく確保することができるので、ステアリングコラム5bとコラムホルダ31との嵌合部の剛性が十分に確保される。さらに、それぞれの滑り板35とステアリングコラム5bの外周面の摺動部間に発生するモーメントを利用することによっても、滑り板35のステアリングコラム5bに対する押し付け力を比較的小さくできる。このような構成により、ステアリングホイール1の前後方向への移動の際にかかる負荷を小さくすることができるため、前後駆動用電動モータ56の作動音を軽減させることができる。また、コラムホルダ31の内径寸法公差およびステアリングコラム5bの外径寸法公差を従来と同じにした場合であっても、がたつきを解消できることから、ステアリングコラム5bおよび伝達部材17aの倒れを小さく抑えることができる。したがって、伝達部材17aの先端部として、変位吸収性が高い球面状を採用する必要性がなく、円柱状などの単純な形状を採用することが可能となっている。
本例の装置では、ステアリングシャフト2bおよびステアリングコラム5bが全長を伸縮させない構造としているため、ステアリングホイール1の前後位置調節を行うことに伴って、自在継手27aおよび自在継手27aの変位中心である、十字軸34の中心位置が、ステアリングシャフト2bおよびステアリングコラム5bの軸方向に変位する。一方、ステアリングホイール1の前後位置を調節する際に、コラムホルダ31の前端部と車体側ブラケット32の前端部との間に設けられたチルト軸33は、ステアリングホイール1の前後位置調節にかかわらず、その設置位置が変化しないようになっている。
このため、ステアリングホイール1の前後位置によっては、十字軸34の中心位置がチルト軸33の中心線上に位置しない状態となる。この状態で、ステアリングホイール1の上下位置を調節するため、コラムホルダ31をチルト軸33を中心として揺動変位させると、十字軸34の中心位置がチルト軸33を中心として揺動変位する。このような十字軸34の中心位置の揺動変位に伴って、この十字軸34を含む後側の自在継手27aと前側の自在継手27bとの距離が変化する。この距離の変化は、中間シャフト28が伸縮することにより吸収される。ただし、中間シャフト28を伸縮させるためには、中間インナシャフト29と中間アウタシャフト30との嵌合部に作用する摩擦抵抗に打ち勝つ力が必要である。このような摩擦抵抗に基づいて、コラムホルダ31を揺動変位させることに対する抵抗が大きくなり、ステアリングホイール1の上下位置調節の円滑性が損なわれる可能性がある。この円滑性が損なわれる程度は、上下位置調節に伴う中間シャフト28の伸縮量が大きくなり、中間シャフト28の伸縮に伴う抵抗が大きくなるほど著しくなる。
本例の構造では、チルト軸33の中心線OCを、前端側変位中心位置Oと後端側変位中心位置Oとの間で、前後方向に関して中央位置に存在させている。したがって、十字軸34の中心位置がチルト軸33の中心線OC上に位置しない状態であっても、この中心位置のこの中心線OCからのずれ量である、チルト軸33を中心とするコラムホルダ31の揺動変位に伴う、十字軸34の中心位置の揺動変位の半径を小さく抑えることができる。この半径を小さく抑えることにより、上下位置調節に伴う中間シャフト28の伸縮量を小さく抑えることができ、中間シャフト28の伸縮に伴う抵抗を小さく抑えることができる。この結果、ステアリングホイール1の前後位置にかかわらず、ステアリングホイール1の上下位置調節を円滑に行うことが可能となる。
図18において、F、C、Bでそれぞれ表される位置は、ステアリングホイール1の上下位置を中立状態として、ステアリングホイール1を調節可能な前端位置、中央位置、後端位置にそれぞれ移動させた状態における、自在継手27aの変位中心位置を示している。ステアリングホイール1の前後位置が中央位置で、自在継手27aの変位中心位置がチルト軸33の中心線上に存在すれば、ステアリングホイール1の上下位置調節に伴って中間シャフト28が伸縮することも、自在継手27aが昇降することもない。したがって、中間シャフト28や自在継手27aが、ステアリングホイール1の上下位置調節に対する抵抗になることはない。
これに対して、ステアリングホイール1を、Fで示す前端位置に移動させた状態で、その上下位置を調節する際には、自在継手27aの変位中心位置が、fを中心として、fとfとの間で変位し、この変位に伴って中間シャフト28が伸縮する。図18から理解される通り、fとfとの間での伸縮量は、比較的大きいものとなる。そして、この伸縮量は、自在継手27aの変位中心位置がチルト軸33から離れる距離が長くなるほど増大する。本例の構造では、チルト軸33の中心線OCの位置を前端側変位中心位置Oおよび後端側変位中心位置Oの前後方向における中間位置に配置することにより、中心線OCをこの後端側変位中心位置Oよりも後方に配置した構造に比べて、自在継手27aの変位中心位置がチルト軸33から離れる距離の最大値を抑えることができる。このため、ステアリングホイール1を最前位置に移動させて上下位置調節する場合でも、この伸縮量を少なく抑えて、その上下位置調節の円滑化を図っている。
一方、ステアリングホイール1を、Bで示す後端位置に移動させた状態では、ステアリングシャフト2bの前端部と中間シャフト28の後端部とを接続している自在継手27aが、チルト軸33よりも後方に存在する状態となる。この状態で上下位置調節する際には、自在継手27aの変位中心位置が、bを中心として、bとbとの間で変位し、この変位に伴って中間シャフト28が伸縮する。図18から理解される通り、この伸縮量は比較的少なく抑えられる。その代わりに、自在継手27aを含む部分が、ステアリングホイール1の上下位置調節時に、上下位置調節用の電動アクチュエータを構成する、上下駆動用電動モータ57の負荷となる。これは、自在継手27aがチルト軸33よりも前方に存在する場合のように、自在継手27a部分の重量が他の部分と相殺されることがないためである。このため、ステアリングホイール1の上下位置調節時における上下駆動用電動モータ57の負荷が大きくなり、より大型のモータを採用する必要がある分、電動ステアリングホイールの位置調節装置の小型軽量化にとって不利となる。この傾向は、自在継手27aがチルト軸33から後方に離れている距離が大きくなるほど著しくなる。ただし、本例では、チルト軸33の中心線OCと変位中心位置O、Oとの位置関係を上述のように規制しているため、中心線OCを前端側変位中心位置Oよりも前方に配置する構造に比べて、自在継手27aの変位中心位置がチルト軸33から離れる距離の最大値を抑えることができる。このため、上下駆動用電動モータ57の負荷が大きくなる程度を低く抑えることができ、装置の小型化および軽量化が図りやすい。
チルト軸33の中心線OCを、前後方向中央位置に存在させることは、ステアリングホイール1の前後位置調節にかかわらず、ステアリングホイール1の操作に要するトルク変動を抑える面からも有利である。すなわち、それぞれが十字軸式である自在継手27a、27bは、ジョイント角を付した状態でトルク伝達を行うと、回転方向の位相変化に対応してトルク特性(トルク損失)が変化する。このようなトルク特性の変化をそのままにすると、ステアリングホイール1を操作する使用者に違和感を与える。そこで、自在継手27a、27bの回転方向の位相を適切に異ならせることで、これらの自在継手27a、27bのトルク特性の変動を互いに相殺することが行われている。この場合に、自在継手27a、27bのジョイント角と回転方向の位相のずれとの関係を適切にすることが必要であるが、本例の構造では、ステアリングホイール1の前後位置調節に伴って、後側の自在継手27aの位置がずれる。その結果、自在継手27a、27bのジョイント角の関係が初期の関係からずれる。このずれが大きいと、これらの自在継手27a、27bのトルク特性の変動を十分に抑えることができず、ステアリングホイール1を操作する使用者に違和感を与える可能性がある。これに対して、本例の構造では、このずれを小さく抑えることができるので、ステアリングホイール1を操作する使用者に違和感を与える可能性を低く抑えることができる。
また、滑り板35が、ステアリングコラム5bを、前後方向送りねじ装置54に向けて、下方に押圧しているので、この押圧に伴って横方向のモーメントが発生せず、前後方向送りねじ装置54の作動および停止に伴って、ステアリングコラム5bがコラムホルダ31の内側でがたつくことや、ステアリングコラム5bがその変位動作の反転時に上下動することが抑制される。なお、ステアリングコラム5bの外周面とコラムホルダ31の内周面との嵌合部の精度を向上させるため、中間円筒部40の外周面を仕上げ加工する必要が生じた場合でも、ステアリングコラム5bの外周面のうちで中間円筒部40の外周面が最も径が大きいので、この中間円筒部40の外周面の仕上げ加工を、他の部分に邪魔されることなく、容易かつ能率よく行うことができる。また、ステアリングホイール1の支持剛性も、ステアリングコラム5bやステアリングシャフト2bを構成する金属板の厚さを変えることにより、容易に調節することができる。さらに、ステアリングコラム5bが滑り板35に押圧される部分が、ステアリングコラム5bの径が最も大きい部分に存在するため、この押圧される部分の面積を広くすることができ、滑り板35によるステアリングコラム5bへの押し付け力を過剰に大きくする必要はない。このように小さな押し付け力により、がたつきを抑制する効果が得られるため、作動時の負荷が安定かつ少なく済み、前後駆動用電動モータ56の作動音も低減させることができる。
しかも、本例の構造では、前後方向送りねじ装置54を構成する移動駒16aの動きをステアリングコラム5bに伝達するための伝達部材17aおよび円筒状スペーサ72の形状が単純であるため、伝達部材17aおよび円筒状スペーサ72を、冷間圧造により、高精度かつ低コストで製造することができる。
また、伝達部材17aの軸方向に関する、この伝達部材17aと移動駒16aとの相対変位を、円筒状スペーサ72の内周面および外周面と、伝達部材17aの先端部外周面および移動駒16aに設けた係合凹部19aの内周面との2箇所で補償している。したがって、コラムホルダ31の下面とアクチュエータケース部53の上面との突き合わせ面の精度不良などにより、移動駒16aの移動方向と、ステアリングホイール1の前後位置調節に伴うステアリングコラム5bの移動方向とが非平行となり、この前後位置調節に伴って伝達部材17aと移動駒16aとが、伝達部材17aの軸方向に相対変位する場合でも、2箇所位置で擦れ合うため、それぞれの擦れ合い長さを短くできて、異音や振動の発生を抑えることができる。さらには、伝達部材17aに、強度および剛性確保の面から不利なくびれ部が存在しないため、前後方向送りねじ装置54の耐久性および信頼性がより確保される。
さらに、本例の構造では、前記上下方向送りねじ装置55を構成する、上下方向送りねじ杆78を、コラムホルダ31の直下に、このコラムホルダ31の径方向に配置しているので、ステアリングホイール1の上下位置調節時に、このコラムホルダ31に有害なモーメントが加わることがない。このため、この上下位置調節を円滑に行うことが可能となる。なお、上下位置調節を案内するための、保持枠73は、ステアリングホイール1の前後位置調節に伴うステアリングコラム5bの前後移動に拘らず、このステアリングコラム5bに固定した部分と干渉しない範囲で、できるだけ後方に配置することが、コラムホルダ31の支持剛性、さらにはステアリングホイール1の支持剛性を確保する面から好ましい。また、このステアリングホイール1の上下調節を円滑に行わせるために、滑り板75a、75bにグリースなどの潤滑剤を塗布することも好ましい。さらに、上下方向送りねじ杆78と前後方向送りねじ杆58とは、互いの中心軸同士が直交する方向に配置することが、ステアリングホイール1の上下方向および前後方向の調節を円滑に行わせ、かつ、前後方向送りねじ装置54および上下方向送りねじ装置55の設置スペースを小さく抑えることができる点で、好ましい。
[本発明に関する参考例]
図19および図20は、本発明に関する参考例を示している。本参考例では、ステアリングシャフト2aは、円筒状のアウタシャフト3aと、このアウタシャフト3aに対して、軸方向に摺動可能に、かつ、回転力の伝達可能に挿入された円杆状のインナシャフト4aとにより構成される。また、ステアリングコラム5cは、取付ブラケット14に支持される円筒状のアウタコラム6cと、このアウタコラム6cの内側に、軸方向に摺動可能に挿入された円筒状のインナコラム7cとにより構成される。ステアリングシャフト2aがステアリングコラム5cの内側に回転自在に支持され、かつ、アウタシャフト3aおよびインナコラム7cが、インナシャフト4aおよびアウタコラム6cに対して、前後方向に相対移動するようになっている。
図19に示すように、本参考例では、アウタコラム6cに対するインナコラム7cのがたつきをなくすために、アウタコラム6cの上面の前後方向に離隔した2箇所位置に保持孔22bが、アウタコラム6cの内周面と外周面を連通するように形成されている。それぞれの保持孔22bの内側に、内側から順に、滑り板35と、ワッシャ36と、皿板ばね37とが設置され、ねじ蓋38により保持孔22bの上端開口部が塞がれている。この状態で、それぞれの保持孔22bの内径側端部に存在する滑り板35を、インナコラム7cの外周面(上面)に、皿板ばね37の弾力により押し付けている。
本参考例では、取付ブラケット14の下端部に支持した直動型超音波モータ15aにより、アウタコラム6cに対してインナコラム7cを軸方向に変位させるように構成されている。直動型超音波モータ15aに設けられ、ステアリングコラム5cの軸方向(前後方向)に移動可能に配置された移動駒16bは、直動型超音波モータ15aに接続される基部60aおよびその上方に設けられた連結部61aを備え、この連結部61aの中心部に係合凹部19bが設けられている。
本参考例でも、伝達部材17aは、その上端部に雄ねじ部63が、中間部に外向フランジ状の鍔部64が、下端部に円柱部65が、それぞれ設けられている。伝達部材17aは、鍔部64の上面に配置された内径側スペーサ69と外径側スペーサ70の上面とインナコラム7bとの間に間座71を挟持した状態で、インナコラム7cにねじ止め固定されている。そして、伝達部材17aの円柱部65は、円筒状スペーサ72を介して、伝達部材17aの軸方向の摺動を可能に、移動駒16bの係合凹部19b内に、がたつきなく設置されている。
そして、移動駒16bの係合凹部19bは、伝達部材17aの軸方向に関して内径が変化しない円筒状凹面の内周面を有し、伝達部材17aの先端部である円柱部65は、伝達部材17aの軸方向に関して外径が変化しない円筒状凸面の外周面を有し、円筒状スペーサ72は、伝達部材17aの軸方向に関して外径が変化しない円筒状凸面の外周面および伝達部材17aの軸方向に関して内径が変化しない円筒状凹面の内周面を有している。本参考例におけるその他の構成および作用は、実施の形態の1例と同様である。
本発明の電動ステアリングホイールの位置調節装置は、上述した実施の形態および参考例のように、ステアリングホイールの前後位置だけでなく上下位置も調節可能とする、電動チルトテレスコピックステアリング装置に好適に適用される。ただし、チルト機構を省略し、ステアリングホイールの前後位置だけが調節される構造の電動テレスコピックステアリング装置にも適用可能である。また、車体への取付構造や、ステアリングシャフトと自在継手との結合構造についても、限定されることなく、従来から知られている各種構造が採用された電動ステアリング装置に組み込まれる電動ステアリングホイールの位置調節装置に対して、本発明は広く適用される。
1 ステアリングホイール
2、2a、2b ステアリングシャフト
3、3a アウタシャフト
4、4a インナシャフト
5、5a、5b、5c ステアリングコラム
6、6a、6b、6c アウタコラム
7、7a、7b、7c インナコラム
8 ギヤハウジング
9 送りナット
10 押し引き腕
11 押し引きロッド
12 雄ねじ部
13 ウォーム減速機
14 取付ブラケット
15、15a 直動型超音波モータ
16、16b 移動駒
16a 移動駒(前後方向送りナット)
17、17a 伝達部材
18 球面継手
19、19a、19b 係合凹部
20 スペーサ
21 球面係合部
22、22a、22b 保持孔
23 雌ねじ
24 調節ねじ
25 皿ばね
26 パッド
27a、27b 自在継手
28 中間シャフト
29 中間インナシャフト
30 中間アウタシャフト
31 コラムホルダ
32 車体側ブラケット
33 チルト軸
34 十字軸
35 滑り板
36 ワッシャ
37 皿板ばね
38 ねじ蓋
39a、39b 縮径部
40 中間円筒部
41a、41b 傾斜面部
42a、42b 玉軸受
43a、43b 外輪
44a、44b 内輪
45 止め輪
46 プッシュナット
47 弾性材
48 ねじ孔
49 取付板部
50 長孔
51 切り欠き
52a、52b 滑り板
53 アクチュエータケース部
54 前後方向送りねじ装置
55 上下方向送りねじ装置
56 前後駆動用電動モータ
57 上下駆動用電動モータ
58 前後方向送りねじ杆
59a、59b 玉軸受
60、60a 基部
61、61a 連結部
62 ねじ孔
63 雄ねじ部
64 鍔部
65 円柱部
66 係止孔
67 通孔
68 ナットプレート
69 内径側スペーサ
70 外径側スペーサ
71 間座
72 円筒状スペーサ
73 保持枠
74a、74b 凸部
75a、75b 滑り板
76 押圧ねじ
77 係合孔
78 上下方向送りねじ杆
79a、79b 玉軸受
80 上下方向送りナット
81 ねじ
82 係合腕
83 球面継手
84 球面係合部
85 スペーサ
86 調節ねじ
87a、87b ストッパ
88a、88b ストッパ
89 前後方向長孔
90 補強リブ
91 枢支腕部
92 補強リブ
本発明の電動ステアリングホイールの位置調節装置は、
後端部にステアリングホイールが支持固定されるステアリングシャフトと、
該ステアリングシャフトを内側で回転自在に且つ軸方向変位を阻止した状態で支持するステアリングコラムと、
車体に固定され、前記ステアリングホイールの前後位置調節時に変位せず、前記ステアリングシャフトとともに軸方向に変位する前記ステアリングコラムを軸方向に変位可能に支持するコラムホルダと、
該コラムホルダの下側に固定されており、電動モータを駆動源として、前記コラムホルダに対して前記ステアリングコラムを軸方向に変位させる電動アクチュエータと、
前記コラムホルダの上側の前後に離隔した少なくとも2箇所に設けられ、前記ステアリングコラムを下方に押圧する機構と
を備える。
好ましくは、前記ステアリングコラムの前後方向両端部がその直径が前後方向中間部の直径よりも小さくなった縮径部となっており、該ステアリングコラムの前後方向中間部は、軸方向に関して外径の変化しない中間円筒部となっており、前記ステアリングコラムを下方に押圧する機構は、前記中間円筒部を、前記コラムホルダに対する前記ステアリングコラムの軸方向変位にかかわらず、前記ステアリングコラムを下方に押圧する機構が該中間円筒部から外れないように設けられる。

Claims (7)

  1. 後端部にステアリングホイールが支持固定されるステアリングシャフトと、
    該ステアリングシャフトを内側で回転自在に支持するステアリングコラムと、
    車体に固定され、前記ステアリングホイールの前後位置調節時に変位せず、前記ステアリングシャフトとともに軸方向に変位する前記ステアリングコラムを軸方向に変位可能に支持するコラムホルダと、
    該コラムホルダの下側に固定されており、電動モータを駆動源として、前記コラムホルダに対して前記ステアリングコラムを軸方向に変位させる電動アクチュエータと、
    前記コラムホルダの上側の前後に離隔した少なくとも2箇所に設けられ、前記ステアリングコラムを下方に押圧する機構と、
    前記ステアリングコラムの前後方向両端部と前記ステアリングシャフトとの間に設置され、背面組み合わせ型の接触角を有し、かつ、予圧を付与されたアンギュラ型の1対の玉軸受と
    を備えている電動ステアリングホイールの位置調節装置。
  2. 前記ステアリングコラムの前後方向両端部がその直径が前後方向中間部の直径よりも小さくなった縮径部となっており、該ステアリングコラムの前後方向中間部は、軸方向に関して外径の変化しない中間円筒部となっており、前記1対の玉軸受は、該前後方向両端部の内周面と前記ステアリングシャフトの外周面との間に設置され、前記ステアリングコラムを下方に押圧する機構は、前記中間円筒部を、前記コラムホルダに対する前記ステアリングコラムの軸方向変位にかかわらず、前記ステアリングコラムを下方に押圧する機構が該中間円筒部から外れないように設けられている請求項1に記載の電動ステアリングホイールの位置調節装置。
  3. 前記ステアリングコラムを下方に押圧する機構のそれぞれは、前記コラムホルダの内周面および外周面を連通させる状態で形成された保持孔と、該保持孔に該コラムホルダの径方向内側から順番に組み付けられた、滑り板と弾性部材と蓋体とを備え、前記弾性部材が、これら滑り板と蓋体との間で弾性的に圧縮されていて、前記滑り板が前記ステアリングコラムの外周面を押圧している請求項1に記載の電動ステアリングホイールの位置調節装置。
  4. 前記ステアリングコラムを下方に押圧する機構の軸方向間隔は、前記コラムホルダの軸方向に関する前記ステアリングコラムの最大の移動範囲に実質的に等しい請求項1に記載の電動ステアリングホイールの位置調節装置。
  5. 前記電動アクチュエータは、前記ステアリングコラムと平行に配設され、前記電動モータにより回転駆動される前後方向送りねじ杆と、該前後方向送りねじ杆に螺合され、該前後方向送りねじ杆の回転により前後方向に移動する移動駒と、先端部が前記移動駒に接続され、基端部が前記ステアリングコラムの前記中間円筒部に結合され、該移動駒の動きを前記ステアリングコラムに伝達する伝達部材とを備える請求項2に記載の電動ステアリングホイールの位置調節装置。
  6. 前記移動駒に係合凹部が設けられており、前記伝達部材の先端部は、該移動駒の係合凹部にスペーサを介して係合されており、前記移動駒の係合凹部は、前記伝達部材の軸方向に関して内径が変化しない円筒状凹面の内周面を有し、前記伝達部材の先端部は、該伝達部材の軸方向に関して外径が変化しない円筒状凸面の外周面を有し、前記スペーサは、前記伝達部材の軸方向に関して外径が変化しない円筒状凸面の外周面および前記伝達部材の軸方向に関して内径が変化しない円筒状凹面の内周面を有する請求項5に記載の電動ステアリングホイールの位置調節装置。
  7. 前記ステアリングシャフトは、全長を伸縮させない一体型の構造を有し、
    前記ステアリングコラムは、全長を伸縮させない一体型の構造を有し、
    前記ステアリングシャフトの回転をステアリングギヤユニットの入力軸に伝達する伸縮式の中間シャフトと、前記ステアリングシャフトの前端部と前記中間シャフトの後端部とを連結する自在継手とをさらに備え、
    前記電動アクチュエータにより、前記ステアリングコラムを軸方向に変位させて、前記ステアリングシャフトを前後方向に移動させるとともに、前記中間シャフトを伸縮させて、該ステアリングシャフトの移動を補償するようになっている請求項1に記載の電動ステアリングホイールの位置調節装置。
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