JP2015111651A - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

積層セラミックコンデンサ Download PDF

Info

Publication number
JP2015111651A
JP2015111651A JP2014154901A JP2014154901A JP2015111651A JP 2015111651 A JP2015111651 A JP 2015111651A JP 2014154901 A JP2014154901 A JP 2014154901A JP 2014154901 A JP2014154901 A JP 2014154901A JP 2015111651 A JP2015111651 A JP 2015111651A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductor
layer
thickness direction
ceramic capacitor
multilayer ceramic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014154901A
Other languages
English (en)
Inventor
寛和 ▲高▼島
寛和 ▲高▼島
Hirokazu Takashima
哲生 酒井
Tetsuo Sakai
哲生 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2014154901A priority Critical patent/JP2015111651A/ja
Priority to US14/516,730 priority patent/US9640322B2/en
Priority to CN201410584792.1A priority patent/CN104576055A/zh
Priority to KR1020140147285A priority patent/KR101645399B1/ko
Publication of JP2015111651A publication Critical patent/JP2015111651A/ja
Priority to US15/375,322 priority patent/US9881740B2/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/018Dielectrics
    • H01G4/06Solid dielectrics
    • H01G4/08Inorganic dielectrics
    • H01G4/12Ceramic dielectrics
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/005Electrodes
    • H01G4/012Form of non-self-supporting electrodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/228Terminals
    • H01G4/232Terminals electrically connecting two or more layers of a stacked or rolled capacitor
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/30Stacked capacitors

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
  • Ceramic Capacitors (AREA)

Abstract

【課題】層間剥離が発生することが抑制できる大容量の積層セラミックコンデンサを提供する。
【解決手段】積層セラミックコンデンサ1Aは、厚み方向Tに沿って交互に積層された複数の導電体層4および複数のセラミック誘電体層3にて構成された積層部9を内部に含む素体2と、素体2の外部に設けられた第1外部電極5aおよび第2外部電極5bとを備える。素体2は、厚み方向Tにおいて、厚み方向第1外層部6b1と、厚み方向第2外層部6b2と、これらの間に位置しかつ積層部9を含む厚み方向内層部6aとに区分される。複数の導電体層4のうちの最外層である第1導電体層4aおよび第2導電体層4bにおける導電体密度は、それぞれ他の導電体層4における導電体密度のいずれよりも低い。
【選択図】図2

Description

本発明は、コンデンサ素子の一種である、誘電体層がセラミック誘電体材料によって構成された積層セラミックコンデンサに関する。
一般に、コンデンサ素子は、導電体層と誘電体層とが交互に積層された素体と、当該素体の外表面に設けられた外部電極とを備えており、積層セラミックコンデンサは、このうちの誘電体層がセラミック誘電体材料によって構成されたものである。
通常、積層セラミックコンデンサは、内部電極層としての複数の導電体層と複数のセラミック誘電体層とが交互に密に積層されてなる略直方体形状の積層部を内部に有しており、セラミック誘電体層からなる外層部と、比較的少数の導電体層が配線部としてセラミック誘電体層の内部に含まれてなる外層部とが、当該積層部を覆うように設けられることにより、上述した素体が形成されている。
積層セラミックコンデンサを大容量化するためには、積層部に含まれた隣り合う導電体層間における対向面積を増加させることが必要である。そのためには、導電体層が位置する部分の導電体材料の密度、すなわち導電体密度(一般に内部電極密度とも称される)を高めることが効果的であり、これにより導電体層の連続性が高まることで上述した対向面積が増加することになり、大容量の積層セラミックコンデンサとすることができる。
当該導電体層の連続性が高められた積層セラミックコンデンサが開示された文献としては、たとえば特開2013−12418号公報(特許文献1)がある。
特開2013−12418号公報
しかしながら、導電体層の連続性が高められた場合には、層間剥離(デラミネーション)が発生し易くなる問題がある。ここで、層間剥離とは、導電体層の収縮のし易さとセラミック誘電体層の収縮のし易さとに大きな差があることに起因して発生する剥離現象であり、熱履歴が加えられることによってセラミック誘電体層と導電体層との境界部においてこれが剪断力として作用することで発生する。
特に、層間剥離は、導電体層とセラミック誘電体層とが密に積層されてなる積層部と上述した外層部との間において発生し易く、製品としての信頼性が低下する原因になったり、製造過程における歩留まりの悪化を招来したりする。
したがって、本発明は、上述した問題を解消すべくなされたものであり、層間剥離が発生することが抑制できる大容量の積層セラミックコンデンサを提供することを目的とする。
本発明に基づく積層セラミックコンデンサは、厚み方向に沿って交互に積層された複数の導電体層および複数のセラミック誘電体層にて構成された積層部を内部に含む素体と、上記素体の外部に設けられた外部電極とを備えている。上記素体の外表面は、上記厚み方向において相対して位置する第1主面および第2主面と、上記厚み方向と直交する長さ方向において相対して位置する第1端面および第2端面と、上記厚み方向および上記長さ方向のいずれにも直交する幅方向において相対して位置する第1側面および第2側面とによって構成されている。上記素体は、上記厚み方向において、セラミック誘電体層にて構成されかつ上記第1主面を規定する厚み方向第1外層部と、セラミック誘電体層にて構成されかつ上記第2主面を規定する厚み方向第2外層部と、上記積層部を含みかつ上記厚み方向第1外層部および上記厚み方向第2外層部の間に位置する厚み方向内層部とに区分される。上記厚み方向内層部に含まれる上記複数の導電体層のうち、上記第1主面に最も近い位置に配置された第1導電体層は、上記厚み方向第1外層部を構成するセラミック誘電体層に隣接して設けられており、上記厚み方向内層部に含まれる上記複数の導電体層のうち、上記第2主面に最も近い位置に配置された第2導電体層は、上記厚み方向第2外層部を構成するセラミック誘電体層に隣接して設けられている。上記本発明に基づく積層セラミックコンデンサにあっては、上記第1導電体層における導電体密度および上記第2導電体層における導電体密度が、上記第1導電体層および上記第2導電体層の間に位置する他の導電体層における導電体密度のいずれよりも低く構成されている。
上記本発明に基づく積層セラミックコンデンサにあっては、上記第1導電体層および上記第2導電体層が、上記厚み方向において貫通する微細な複数の貫通孔を有していてもよく、その場合には、上記複数の貫通孔が、セラミック誘電体材料によって埋め込まれていることが好ましい。
上記本発明に基づく積層セラミックコンデンサにあっては、上記外部電極が、上記第1端面を覆うように設けられた第1外部電極と、上記第2端面を覆うように設けられた第2外部電極とを含んでいてもよく、その場合には、上記複数の導電体層のうちの一部が、上記積層部から上記第1端面側に向けて延設された第1配線部を介して上記第1外部電極に接続されているとともに、上記複数の導電体層のうちの他の一部が、上記積層部から上記第2端面側に向けて延設された第2配線部を介して上記第2外部電極に接続されていることが好ましい。
上記本発明に基づく積層セラミックコンデンサにあっては、上記素体が、上記長さ方向において、上記第1配線部に該当する部分の上記導電体層およびセラミック誘電体層にて構成されかつ上記第1端面を規定する長さ方向第1外層部と、上記第2配線部に該当する部分の上記導電体層およびセラミック誘電体層にて構成されかつ上記第2端面を規定する長さ方向第2外層部と、上記積層部を含みかつ上記長さ方向第1外層部および上記長さ方向第2外層部の間に位置する長さ方向内層部とに区分されてもよい。その場合には、上記積層部内の上記第1端面側に位置する長さ方向第1端部領域における導電体密度および上記積層部内の上記第2端面側に位置する長さ方向第2端部領域における導電体密度が、いずれも上記積層部内の上記長さ方向に沿った中央に位置する長さ方向中央部領域における導電体密度よりも低く構成されていることが好ましい。
上記本発明に基づく積層セラミックコンデンサにあっては、上記複数の導電体層のうちの上記第2外部電極に接続された導電体層の上記長さ方向第1端部領域に含まれる部分、および、上記複数の導電体層のうちの上記第1外部電極に接続された導電体層の上記長さ方向第2端部領域に含まれる部分が、いずれも上記厚み方向において貫通する微細な複数の貫通孔を有していてもよく、その場合には、上記複数の貫通孔が、セラミック誘電体材料によって埋め込まれていることが好ましい。
上記本発明に基づく積層セラミックコンデンサにあっては、上記素体が、上記幅方向において、セラミック誘電体層にて構成されかつ上記第1側面を規定する幅方向第1外層部と、セラミック誘電体層にて構成されかつ上記第2側面を規定する幅方向第2外層部と、上記積層部を含みかつ上記幅方向第1外層部および上記幅方向第2外層部の間に位置する幅方向内層部とに区分されてもよい。その場合には、上記積層部内の上記第1側面側に位置する幅方向第1端部領域における導電体密度および上記積層部内の上記第2側面側に位置する幅方向第2端部領域における導電体密度が、いずれも上記積層部内の上記幅方向に沿った中央に位置する幅方向中央部領域における導電体密度よりも低く構成されていることが好ましい。
上記本発明に基づく積層セラミックコンデンサにあっては、上記複数の導電体層のうちの上記幅方向第1端部領域および上記幅方向第2端部領域に含まれる部分が、いずれも上記厚み方向において貫通する微細な複数の貫通孔を有していてもよく、その場合には、上記複数の貫通孔が、セラミック誘電体材料によって埋め込まれていることが好ましい。
上記本発明に基づく積層セラミックコンデンサにあっては、上記第1導電体層および上記第2導電体層が、上記外部電極に非接続の浮遊導電体層であってもよい。
本発明によれば、層間剥離が発生することが抑制できる大容量の積層セラミックコンデンサとすることができる。
本発明の実施の形態1における積層セラミックコンデンサの概略斜視図である。 図1中に示すII−II線に沿った模式断面図である。 図1中に示すIII−III線に沿った模式断面図である。 図2中に示す領域IVの拡大図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサに含まれる素体の積層構造を示す分解図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサの製造フローを示す図である。 本発明の実施の形態1に基づいた変形例に係る積層セラミックコンデンサの模式断面図である。 本発明の実施の形態2における積層セラミックコンデンサの模式断面図である。 図8中に示す領域IXの拡大図である。 図8中に示す領域Xの拡大図である。 図8に示す積層セラミックコンデンサに含まれる素体の積層構造を示す分解図である。 本発明の実施の形態3における積層セラミックコンデンサの模式断面図である。 図12中に示す領域XIIIの拡大図である。 図12中に示す領域XIVの拡大図である。 図12に示す積層セラミックコンデンサに含まれる素体の積層構造を示す分解図である。 本発明の実施の形態4における積層セラミックコンデンサに含まれる素体の積層構造を示す分解図である。 本発明の実施の形態5における積層セラミックコンデンサに含まれる素体の積層構造を示す分解図である。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における積層セラミックコンデンサの概略斜視図である。また、図2および図3は、それぞれ図1中に示すII−II線およびIII−III線に沿った模式断面図であり、図4は、図2中に示す領域IVの拡大図である。まず、これら図1ないし図4を参照して、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Aの構成について説明する。
図1ないし図3に示すように、積層セラミックコンデンサ1Aは、全体として略直方体形状を有する電子部品であり、素体2と、一対の外部電極である第1外部電極5aおよび第2外部電極5bとを有している。
図2および図3に示すように、素体2は、略直方体形状を有しており、所定の方向に沿って交互に積層されたセラミック誘電体層3と導電体層としての内部電極層4とによって構成されている。セラミック誘電体層3は、たとえばチタン酸バリウムを主成分とするセラミック誘電体材料にて形成されている。また、セラミック誘電体層3は、後述するセラミックグリーンシートの原料となるセラミック粉末の副成分としてのMn化合物、Mg化合物、Si化合物、Co化合物、Ni化合物、希土類化合物等や、焼結助剤としてAl、Si等を含んでいてもよい。一方、内部電極層4は、たとえばNi、Cu等に代表される卑金属材料にて形成されている。
素体2は、セラミック誘電体層3となるセラミックグリーンシートの表面に内部電極層4となる導電パターンが印刷された原料シートを複数準備し、これら複数の原料シートを積層して圧着することでマザーブロックを製作し、当該マザーブロックを分断することによって複数の積層体チップに個片化された後にこれらが焼成されることによって製作される。
なお、セラミック誘電体層3の材質は、上述したチタン酸バリウムを主成分とするセラミック誘電体材料に限られず、他の高誘電率のセラミック誘電体材料(たとえば、CaZrO、CaTiO、SrTiO等を主成分とするもの)をセラミック誘電体層3の材質として選択してもよい。また、内部電極層4の材質も、上述した卑金属材料に限られず、他の導電体材料を内部電極層4の材質として選択してもよい。
図1および図2に示すように、第1外部電極5aおよび第2外部電極5bは、素体2の所定方向の両端部に位置する外表面を覆うように互いに離間して設けられている。第1外部電極5aおよび第2外部電極5bは、それぞれ導電膜にて構成されている。
第1外部電極5aおよび第2外部電極5bは、たとえば焼結金属層とめっき層との積層膜にて構成される。焼結金属層は、たとえばCu、Ni、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Au等の導電体ペーストあるいはこれら材料からなる金属粉末を含む導電性樹脂ペーストを焼き付けることで形成される。めっき層は、たとえばNiめっき層とこれを覆うSnめっき層とによって構成される。めっき層は、これに代えてCuめっき層やAuめっき層であってもよい。また、第1外部電極5aおよび第2外部電極5bは、めっき層のみによって構成されていてもよい。
図2に示すように、積層方向に沿ってセラミック誘電体層3を挟んで隣り合う一対の内部電極層4のうちの一方は、積層セラミックコンデンサ1Aの内部において第1外部電極5aに第1配線部4c1を介して接続されており、積層方向に沿ってセラミック誘電体層3を挟んで隣り合う一対の内部電極層4のうちの他方は、積層セラミックコンデンサ1Aの内部において第2外部電極5bに第2配線部4c2を介して接続されている。これにより、第1外部電極5aと第2外部電極5bとの間は、複数のコンデンサ要素が電気的に並列に接続された構造となっている。
図2および図3に示すように、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Aにあっては、上述した複数の内部電極層4のうち、第1配線部4c1および第2配線部4c2を除く部分が当該積層セラミックコンデンサ1Aの容量を決定する部位(いわゆる有効領域)となっており、当該容量を決定する部分の複数の内部電極層4とこれらの間に位置するセラミック誘電体層3とによって構成される部分が、セラミック誘電体層3と内部電極層4とが厚み方向に沿って密に積層された積層部9を形成している。
ここで、図1ないし図3を参照して、積層セラミックコンデンサ1Aの向きを表わす用語として、セラミック誘電体層3と内部電極層4との積層方向を厚み方向Tとして定義し、第1外部電極5aおよび第2外部電極5bが並ぶ方向を長さ方向Lとして定義し、これら厚み方向Tおよび長さ方向Lのいずれにも直交する方向を幅方向Wとして定義し、以下の説明においては、これら用語を使用する。
また、図2および図3を参照して、略直方体形状の素体2の6つの外表面のうち、厚み方向Tにおいて相対して位置する一対の外表面をそれぞれ第1主面2a1および第2主面2a2と定義し、長さ方向Lにおいて相対して位置する一対の外表面をそれぞれ第1端面2b1および第2端面2b2と定義し、幅方向Wにおいて相対して位置する一対の外表面をそれぞれ第1側面2c1および第2側面2c2として定義し、以下の説明においては、これら用語を使用する。
なお、図1ないし図3に示すように、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Aは、長さ方向Lに沿った外形寸法が最も長くなるように構成された細長の略直方体形状を有している。当該積層セラミックコンデンサ1Aの長さ方向Lの外形寸法および幅方向Wの外形寸法(通常、厚み方向Tの外形寸法は、幅方向Wの外形寸法と同等とされる)の代表値としては、たとえば3.2[mm]×1.6[mm]、2.0[mm]×1.25[mm]、1.6[mm]×0.8[mm]、1.0[mm]×0.5[mm]、0.8[mm]×0.4[mm]、0.6[mm]×0.3[mm]、0.4[mm]×0.2[mm]、0.2[mm]×0.1[mm]等が挙げられる。
図2および図3に示すように、素体2は、厚み方向Tにおいて、厚み方向内層部6aと、厚み方向第1外層部6b1と、厚み方向第2外層部6b2とに区分される。
厚み方向内層部6aは、上述した積層部9を含んでおり、セラミック誘電体層3と内部電極層4とによって構成されている。このうち、厚み方向内層部6aを構成する内部電極層4は、積層部9に含まれる部分の内部電極層4と、積層部9に含まれる内部電極層4のうちの一部から第1端面2b1側に向けて延設されることで第1外部電極5aに接続された上記第1配線部4c1を構成する部分の内部電極層4と、積層部9に含まれる内部電極層4のうちの他の一部から第2端面2b2側に向けて延設されることで第2外部電極5bに接続された上記第2配線部4c2を構成する部分の内部電極層4とを含んでいる。
厚み方向第1外層部6b1は、セラミック誘電体層3によって構成されており、内部電極層4を含んでいない。厚み方向第1外層部6b1は、第1主面2a1が位置する側の厚み方向内層部6aの表面を覆っており、これにより厚み方向第1外層部6b1は、素体2の第1主面2a1を規定している。
厚み方向第2外層部6b2は、セラミック誘電体層3によって構成されており、内部電極層4を含んでいない。厚み方向第2外層部6b2は、第2主面2a2が位置する側の厚み方向内層部6aの表面を覆っており、これにより厚み方向第2外層部6b2は、素体2の第2主面2a2を規定している。
以上により、厚み方向内層部6aは、厚み方向Tにおいて、厚み方向第1外層部6b1と厚み方向第2外層部6b2とによって挟み込まれた状態とされている。なお、厚み方向内層部6aに含まれる内部電極層4のうち、第1主面2a1側に最も近い位置に配置された第1導電体層としての第1最外層4aは、上述した厚み方向第1外層部6b1を構成するセラミック誘電体層3に隣接して設けられ、厚み方向内層部6aに含まれる内部電極層4のうち、第2主面2a2側に最も近い位置に配置された第2導電体層としての第2最外層4bは、上述した厚み方向第2外層部6b2を構成するセラミック誘電体層3に隣接して設けられている。
また、図2に示すように、素体2は、長さ方向Lにおいて、長さ方向内層部7aと、長さ方向第1外層部7b1と、長さ方向第2外層部7b2とに区分される。
長さ方向内層部7aは、上述した積層部9を含んでおり、複数のセラミック誘電体層3と複数の内部電極層4とによって構成されている。このうち、長さ方向内層部7aを構成する複数の内部電極層4は、積層部9に含まれる部分の内部電極層4のみを含んでいる。
長さ方向第1外層部7b1は、上記第1配線部4c1を構成する部分の内部電極層4とセラミック誘電体層3とによって構成されている。長さ方向第1外層部7b1は、第1端面2b1が位置する側の長さ方向内層部7aの表面を覆っており、これにより長さ方向第1外層部7b1は、素体2の第1端面2b1を規定している。
長さ方向第2外層部7b2は、上記第2配線部4c2を構成する部分の内部電極層4とセラミック誘電体層3とによって構成されている。長さ方向第2外層部7b2は、第2端面2b2が位置する側の長さ方向内層部7aの表面を覆っており、これにより長さ方向第2外層部7b2は、素体2の第2端面2b2を規定している。
以上により、長さ方向内層部7aは、長さ方向Lにおいて、長さ方向第1外層部7b1と長さ方向第2外層部7b2とによって挟み込まれた状態とされている。
さらに、図3に示すように、素体2は、幅方向Wにおいて、幅方向内層部8aと、幅方向第1外層部8b1と、幅方向第2外層部8b2とに区分される。
幅方向内層部8aは、上述した積層部9を含んでおり、複数のセラミック誘電体層3と複数の内部電極層4とによって構成されている。このうち、幅方向内層部8aを構成する内部電極層4は、積層部9に含まれる部分の内部電極層4と、第1配線部4c1を構成する部分の内部電極層4と、第2配線部4c2を構成する部分の内部電極層4とを含んでいる。
幅方向第1外層部8b1は、セラミック誘電体層3によって構成されており、内部電極層4を含んでいない。幅方向第1外層部8b1は、第1側面2c1が位置する側の幅方向内層部8aの表面を覆っており、これにより幅方向第1外層部8b1は、素体2の第1側面2c1を規定している。
幅方向第2外層部8b2は、セラミック誘電体層3によって構成されており、内部電極層4を含んでいない。幅方向第2外層部8b2は、第2側面2c2が位置する側の幅方向内層部8aの表面を覆っており、これにより幅方向第2外層部8b2は、素体2の第2側面2c2を規定している。
以上により、幅方向内層部8aは、幅方向Wにおいて、幅方向第1外層部8b1と幅方向第2外層部8b2とによって挟み込まれた状態とされている。
このように、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Aにおいては、複数の内部電極層4と複数のセラミック誘電体層3とが交互に密に積層されてなる略直方体形状の積層部9を素体2の内部に含んでおり、セラミック誘電体層3からなる外層部(すなわち、厚み方向第1外層部6b1、厚み方向第2外層部6b2、幅方向第1外層部8b1および幅方向第2外層部8b2)と、比較的少数の内部電極層4が配線部としてセラミック誘電体層3の内部に含まれてなる外層部(すなわち、長さ方向第1外層部7b1および長さ方向第2外層部7b2)とが、当該積層部9を覆うように設けられることによって素体2が形成されている。
ここで、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Aにおいては、第1最外層4aにおける導電体密度および第2最外層4bにおける導電体密度が、これら第1最外層4aおよび第2最外層4bの間に位置する他の内部電極層4における導電体密度のいずれよりも低く構成されている。このように構成することにより、層間剥離が発生することを効果的に抑制しつつ積層セラミックコンデンサの大容量化を図ることができる。以下、その詳細について説明する。
図4に示すように、第1最外層4aは、所定の厚みを有する導電体材料の膜によって形成されている。当該第1最外層4aは、厚み方向Tにおいて貫通する微細な複数の貫通孔を有しており、当該貫通孔がセラミック誘電体材料からなる埋め込み部3aによって埋め込まれている。これにより、第1最外層4aは、厚み方向Tに平行な任意の断面において不連続性を有することになり、導電体密度が比較的低いものとなっている。なお、その図示は行なっていないが、第2最外層4bについても第1最外層4aと同様の構成を有している。
このように、第1最外層4aおよび第2最外層4bにおける導電体密度を比較的低く構成することにより、上述したセラミック誘電体材料からなる埋め込み部3aがこれら第1最外層4aおよび第2最外層4bを挟み込む部分のセラミック誘電体層3同士を連結する一種の支柱(アンカー)として機能することになるため、第1最外層4aおよび第2最外層4bとこれらの外側に位置するセラミック誘電体層3との間における固着力が高く維持されることになり、厚み方向内層部6aと厚み方向第1外層部6b1との境界部および厚み方向内層部6aと厚み方向第2外層部6b2との境界部において層間剥離が発生することが効果的に抑制できる。
一方、第1最外層4aおよび第2最外層4bの間に位置する他の内部電極層4も、所定の厚みを有する導電体材料の膜によって形成されているものの、厚み方向Tに平行な任意の断面において比較的高い連続性を有しており、導電体密度が比較的高いものとなっている。
このように、第1最外層4aおよび第2最外層4bの間に位置する他の内部電極層4における導電体密度を比較的高く構成することにより、これら内部電極層4のうちの隣り合う内部電極層4間における対向面積が増加することになり、容量を大きくすることができる。
したがって、第1最外層4aおよび第2最外層4bにおける導電体密度をこれらの間に位置するいずれの内部電極層4の導電体密度よりも低く構成することにより、層間剥離が発生することを効果的に抑制しつつ積層セラミックコンデンサの大容量化を図ることが可能になる。なお、内部電極層4は、一般に数百層程度積層されるものであるため、第1最外層4aおよび第2最外層4bにおける導電体密度を低下させることによって生じる容量の低下は、層間剥離が抑制できる効果に比べて無視できる程度のものである。
ここで、好ましくは、第1最外層4aにおける導電体密度および第2最外層4bにおける導電体密度は、これらの間に位置する内部電極層4における導電体密度よりも5[%]〜10[%]程度低く構成される。たとえば、第1最外層4aと第2最外層4bとの間に位置する内部電極層4における導電体密度が、70[%]〜90[%]程度である場合には、第1最外層4aにおける導電体密度および第2最外層4bにおける導電体密度は、いずれも60[%]〜85[%]程度とすることができる。
なお、第1最外層4aにおける導電体密度、第2最外層4bにおける導電体密度、これら第1最外層4aおよび第2最外層4bの間に位置する内部電極層4の導電体密度は、たとえば以下の手順によって測定できる。
まず、測定対象となる積層セラミックコンデンサを封止樹脂にて封止し、当該封止樹脂ごと積層セラミックコンデンサを研磨する。ここで、上記研磨は、積層セラミックコンデンサの厚み方向Tに沿って進むように行なう。その際、第1最外層が露出した時点、厚み方向Tにおいて中央部に位置する内部電極層が露出した時点、および、第2最外層が露出した時点で研磨をそれぞれ停止し、これら研磨を停止した時点における断面の撮像を行なう。断面の撮像には、電子顕微鏡(たとえばSEM)等を用い、その倍率は500倍から1000倍の範囲とすることが好ましい。そして、撮像した画像から測定すべき範囲の画像を抽出し、これをさらに二値化処理等することによって導電体材料に該当する部分の面積と導電体材料に該当しない部分の面積とをそれぞれ測定し、これら測定した面積に基づいて各層における導電体密度を算出する。こうして算出した各層における導電体密度を比較することにより、各層の密度差を特定することができる。
ここで、第1最外層4aおよび第2最外層4bにおける導電体密度をこれらの間に位置するいずれの内部電極層4の導電体密度よりも低く構成する具体的な手法の一例について、以下において説明する。図5は、図1に示す積層セラミックコンデンサに含まれる素体の積層構造を示す分解図である。
図5に示すように、素体2は、構成の異なる複数の素材シート11A,11B1,11B2,11C1,11C2からなる素材シート群10Aを材料として製作され、より詳細には、これら構成の異なる複数の素材シート11A,11B1,11B2,11C1,11C2が所定の順番で積層されて圧着および焼成されることによって製作される。
素材シート11Aは、その表面に導電パターンが形成されていないセラミック素地12のみからなるものである。素材シート11Aは、焼成後において厚み方向第1外層部6b1または厚み方向第2外層部6b2を構成する部分のセラミック誘電体層3になる。
素材シート11B1,11B2は、セラミック素地12の表面に所定の形状の導電パターン13aが形成されたものである。素材シート11B1,11B2のうちの導電パターン13aは、焼成後において内部電極層4のうちの第1最外層4aおよび第2最外層4bを除く部分になる。また、素材シート11B1,11B2のうちのセラミック素地12は、焼成後において厚み方向内層部6aを構成する部分のセラミック誘電体層3になる。
素材シート11C1,11C2は、セラミック素地12の表面に所定の形状の導電パターン13bが形成されたものである。素材シート11C1,11C2のうちの導電パターン13bは、焼成後において内部電極層4のうちの第1最外層4aおよび第2最外層4bになる。また、素材シート11C1のうちのセラミック素地12は、焼成後において厚み方向内層部6aを構成する部分のセラミック誘電体層3になり、素材シート11C2のうちのセラミック素地12は、焼成後において厚み方向第2外層部6b2を構成する部分のセラミック誘電体層3になる。
ここで、上述した導電パターン13a,13bは、いずれもセラミック素地12の表面にスクリーン印刷法またはグラビア印刷法等を利用して導電体ペーストを付着させることで形成できる。その際、焼成後において内部電極層4のうちの第1最外層4aおよび第2最外層4bを除く部分になる導電パターン13aについては、付着させる導電体ペーストの厚みを比較的厚くすることとし、焼成後において内部電極層4のうちの第1最外層4aおよび第2最外層4bになる導電パターン13bについては、付着させる導電体ペーストの厚みを比較的薄くすることとする。
これにより、焼成時において第1最外層4aおよび第2最外層4bにおける導電体密度をこれらの間に位置するいずれの内部電極層4の導電体密度よりも低く構成することが可能になり、上述した埋め込み部3aが第1最外層4aおよび第2最外層4b内に多数形成されることになる。
なお、セラミック素地12に付着させる導電体ペーストの厚みを異ならせる手法としては、スクリーン印刷法の場合には、スクリーン印刷版に設けるメッシュの大きさ(すなわち孔の大きさ)を調整することにより、セラミック素地12に転写される導電体ペーストの量を調節することで実現でき、グラビア印刷法の場合には、グラビア版のパターンの大きさを調整しかつ導電体ペーストの粘度を調整することにより、セラミック素地12に転写される導電体ペーストの量を調節することで実現できる。
図6は、図1に示す積層セラミックコンデンサの製造フローを示す図である。次に、この図6を参照して、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Aの製造フローについて説明する。なお、以下に示す積層セラミックコンデンサ1Aの製造フローは、製造過程の途中段階まで一括して加工処理を行なうことでマザーブロックを製作し、その後にこれを分断して個片化し、個片化後のチップにさらに加工処理を施すことによって複数の積層セラミックコンデンサ1Aを同時に大量に生産するものである。
図6に示すように、上述した積層セラミックコンデンサ1Aを製造する際には、まず、セラミックスラリーの調製が行なわれる(工程S1)。具体的には、セラミックス粉末、バインダおよび溶剤等が所定の配合比率で混合され、これによりセラミックスラリーが形成される。
次に、セラミックグリーンシートが形成される(工程S2)。具体的には、セラミックスラリーがキャリアフィルム上においてダイコータ、グラビアコータ、マイクログラビアコータ等を用いてシート状に成形されることにより、セラミックグリーンシートが製作される。
次に、原料シートが形成される(工程S3)。具体的には、セラミックグリーンシートに導電体ペーストが所定のパターンを有するようにスクリーン印刷法またはグラビア印刷法等を用いて印刷されることにより、セラミックグリーンシート上に所定の導電パターンが設けられた原料シートが形成される。
ここで、製作される原料シートは、図5において示した素材シート11B1,11B2,11C1,11C2の各々について、その各々の素材シートを単位ユニットとして同形状の素材シートが平面的にマトリックス状に並ぶように複数敷き詰められたレイアウトを有するものである。
なお、素材シート11B1と素材シート11B2は同形状であるため、これらを含む原料シートとしては、同一の導電パターンを有するものが使用でき、後述する原料シートの積層工程において同一の導電パターンを有する原料シートを半ピッチずつずらして積層することにより、図5において示した如くの素材シート11B1,11B2の積層構造を得ることができる。
また、素材シート11C1と素材シート11C2も同形状であるため、これらを含む原料シートとしては、同一の導電パターンを有するものが使用でき、後述する原料シートの積層工程において同一の導電パターンを有する原料シートを半ピッチずらして積層することにより、図6において示した如くの素材シート11C1,11C2の積層構造を得ることができる。
ここで、素材シート11B1,11B2を含む原料シートにおいては、上述したようにその厚みが比較的厚くなるように導電パターン13aが形成され、素材シート11C1,11C2を含む原料シートにおいては、上述したようにその厚みが比較的薄くなるように導電パターン13bが形成される。
なお、原料シートとしては、上述した導電パターン13a,13bを有するものの他にも、上記工程S3を経ることなく製作されたセラミックグリーンシートのみからなるものも準備される。
次に、原料シートが積層される(工程S4)。具体的には、上述した複数の原料シートが所定のルールに従って積層されることにより、積層後の原料シート群の内部において、上述した単位ユニットが、それぞれ積層方向において図5において示した積層構造を有するように配置される。
次に、原料シート群が圧着される(工程S5)。具体的には、たとえば静水圧プレス法等を用いて原料シート群がその積層方向に沿って加圧されることで圧着される。これにより、上述したマザーブロックが製作されることになる。
次に、マザーブロックが分断される(工程S6)。具体的には、押し切りやダイシングが実施されることによってマザーブロックが行列状に分断され、これにより上述したチップの切り出しが行なわれる。ここで、切り出されたチップは、図5において示した如くの積層構造を有するものとなる。
次に、チップの焼成が行なわれる(工程S7)。具体的には、切り出されたチップが所定の温度に加熱され、これによりセラミック誘電体材料および導電体材料の焼結処理が行なわれる。ここで、酸化雰囲気下でチップの焼成を行なうこととすれば、上述した第1最外層4aおよび第2最外層4b中においてより多くの埋め込み部3aが形成されることになり、層間剥離の発生をより確実に抑制することが可能になる。
次に、チップのバレル研磨が行なわれる(工程S8)。具体的には、焼成後のチップが、バレルと呼ばれる小箱内にセラミック材料よりも硬度の高いメディアボールとともに封入され、当該バレルを回転させることにより、チップの研磨が行なわれる。これにより、チップの外表面(特に角部やコーナー部)に曲面状の丸みがもたされることになり、上述した素体2が形成される。
次に、外部電極が形成される(工程S9)。具体的には、素体2の第1端面2b1を含む部分の端部および第2端面2b2を含む部分の端部に導電体ペーストが塗布されることで金属膜が形成され、形成された金属膜の焼結処理が実施された後に当該金属膜にNiめっき、Snめっきが順に施されることにより、素体2の外表面上に第1外部電極5aおよび第2外部電極5bが形成される。
上述した一連の工程を経ることにより、図1ないし図3に示した構造を有する積層セラミックコンデンサ1Aの製造が完了する。
以上において説明したように、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Aにあっては、第1最外層4aおよび第2最外層4bにおける導電体密度をこれらの間に位置するいずれの内部電極層4の導電体密度よりも低く構成することにより、層間剥離が発生することを効果的に抑制しつつ積層セラミックコンデンサの大容量化を実現している。したがって、製品としての信頼性の向上が図られるとともに、製造過程における歩留まりの悪化が防止できることになる。
図7は、本実施の形態に基づいた変形例に係る積層セラミックコンデンサの模式断面図である。次に、この図7を参照して、本実施の形態に基づいた変形例に係る積層セラミックコンデンサ1Bについて説明する。
図7に示すように、本変形例に係る積層セラミックコンデンサ1Bは、上述した本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Aに比較した場合に、第1最外層4aおよび第2最外層4bがそれぞれ第1外部電極5aおよび第2外部電極5bに接続されておらず、これら第1最外層4aおよび第2最外層4bがいずれも浮遊導電体層にて構成されている点において相違する。
このように構成した場合にも、上述した本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Aの場合と同様に、第1最外層4aおよび第2最外層4bにおける導電体密度をこれらの間に位置するいずれの内部電極層4の導電体密度よりも低く構成することにより、層間剥離が発生することを効果的に抑制しつつ積層セラミックコンデンサの大容量化を図ることが可能になる。なお、上述したように、内部電極層4は、一般に数百層程度積層されるものであるため、第1最外層4aおよび第2最外層4bを浮遊導電体層とした場合に生じる容量の低下も、層間剥離が抑制できる効果に比べて無視できる程度のものである。
(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2における積層セラミックコンデンサの模式断面図である。また、図9および図10は、それぞれ図8中に示す領域IXおよび領域Xの拡大図である。まず、これら図8ないし図10を参照して、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Cの構成について説明する。
図8ないし図10に示すように、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Cは、上述した実施の形態1における積層セラミックコンデンサ1Aと比較した場合に、内部電極層4の構成において相違しており、より具体的には、複数の内部電極層4のうちの導電体密度が他の部分に比べて低くされている部分が、上述した実施の形態1における積層セラミックコンデンサ1Aと相違している。
本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Cにおいては、上述した実施の形態1における積層セラミックコンデンサ1Aと異なり、第1最外層4aにおける導電体密度および第2最外層4bにおける導電体密度が、いずれもこれらの間に位置する他の内部電極層4における導電材料の密度と同等になるように構成されている反面、これら第1最外層4aおよび第2最外層4bを含むすべての内部電極層4における導電体密度が、長さ方向Lにおいて変化するように構成されている。
より詳細には、積層部9内の第1端面2b1側に位置する長さ方向第1端部領域9b1における導電体密度および積層部9内の第2端面2b2側に位置する長さ方向第2端部領域9b2における導電体密度が、いずれも積層部9内の残る領域である、積層部9内の長さ方向Lに沿った中央に位置する長さ方向中央部領域9aにおける導電体密度よりも低く構成されている。このように構成することにより、層間剥離が発生することを効果的に抑制しつつ積層セラミックコンデンサの大容量化を図ることができる。以下、その詳細について説明する。
図9に示すように、長さ方向第1端部領域9b1においては、複数の内部電極層4のうち、第2外部電極5bに接続された内部電極層4が厚み方向Tにおいて貫通する微細な複数の貫通孔を有しており、当該貫通孔がセラミック誘電体材料からなる埋め込み部3aによって埋め込まれている。これにより、当該第2外部電極5bに接続された内部電極層4のうちの長さ方向第1端部領域9b1に含まれる部分は、厚み方向Tに平行な任意の断面において不連続性を有することになり、導電体密度が比較的低いものとなっている。
また、その図示は省略するが、長さ方向第2端部領域9b2においては、複数の内部電極層4のうち、第1外部電極5aに接続された内部電極層4が厚み方向Tにおいて貫通する微細な複数の貫通孔を有しており、当該貫通孔がセラミック誘電体材料からなる埋め込み部3aによって埋め込まれている。これにより、当該第1外部電極5aに接続された内部電極層4のうちの長さ方向第2端部領域9b2に含まれる部分は、厚み方向Tに平行な任意の断面において不連続性を有することになり、導電体密度が比較的低いものとなっている。
このように、長さ方向第1端部領域9b1および長さ方向第2端部領域9b2に含まれる部分の内部電極層4の一部における導電体密度を比較的低く構成することにより、上述したセラミック誘電体材料からなる埋め込み部3aが当該部分の内部電極層4を挟み込む部分のセラミック誘電体層3同士を連結する一種の支柱(アンカー)として機能することになるため、当該部分の内部電極層4とこれを挟み込む部分のセラミック誘電体層3との間における固着力が高く維持されることになり、長さ方向内層部7aと長さ方向第1外層部7b1との境界部および長さ方向内層部7aと長さ方向第2外層部7b2との境界部を起点とする層間剥離の発生が効果的に抑制できる。
ここで、第2外部電極5bに接続された内部電極層4のうちの導電体密度が他の部分に比べて低くされるべき部分を含む領域である上記長さ方向第1端部領域9b1の長さ方向Lにおける大きさは、特に限定されるものではないが、当該大きさを当該第2外部電極5bに接続された内部電極層4の第1端面2b1側の端部からの距離がおおよそ10[μm]以内の範囲とすることにより、長さ方向内層部7aと長さ方向第1外層部7b1との境界部を起点とする層間剥離の発生がより確実に抑制できる。
また、第1外部電極5aに接続された内部電極層4のうちの導電体密度が他の部分に比べて低くされるべき部分を含む領域である上記長さ方向第2端部領域9b2の長さ方向Lにおける大きさは、特に限定されるものではないが、当該大きさを当該第1外部電極5aに接続された内部電極層4の第2端面2b2側の端部からの距離がおおよそ10[μm]以内の範囲とすることにより、長さ方向内層部7aと長さ方向第2外層部7b2との境界部を起点とする層間剥離の発生がより確実に抑制できる。
一方、図10に示すように、長さ方向中央部領域9aにおいては、複数の内部電極層4のすべてが厚み方向Tに平行な任意の断面において比較的高い連続性を有しており、導電体密度が比較的高いものとなっている。
このように、長さ方向中央部領域9aに含まれる部分の内部電極層4における導電体密度を比較的高く構成することにより、これら内部電極層4のうちの隣り合う内部電極層4間における対向面積が増加することになり、容量を大きくすることができる。
したがって、長さ方向第1端部領域9b1における導電体密度および長さ方向第2端部領域9b2における導電体密度をいずれも長さ方向中央部領域9aにおける導電体密度よりも低く構成することにより、層間剥離が発生することを効果的に抑制しつつ積層セラミックコンデンサの大容量化を図ることが可能になる。ここで、長さ方向第1端部領域9b1および長さ方向第2端部領域9b2の大きさは、上述したように極めて小さいもので足りるため、当該部分に含まれる一部の内部電極層4における導電体密度を低下させることによって生じる容量の低下は、層間剥離が抑制できる効果に比べて無視できる程度のものである。
ここで、好ましくは、第2外部電極5bに接続された内部電極層4のうちの長さ方向第1端部領域9b1に含まれる部分における導電体密度および第1外部電極5aに接続された内部電極層4のうちの長さ方向第2端部領域9b2に含まれる部分における導電体密度は、長さ方向中央部領域9aに含まれる部分の内部電極層4における導電体密度よりも5[%]〜10[%]程度低く構成される。たとえば、長さ方向中央部領域9aに含まれる部分の内部電極層4における導電体密度が、70[%]〜90[%]程度である場合には、第2外部電極5bに接続された内部電極層4のうちの長さ方向第1端部領域9b1に含まれる部分における導電体密度および第1外部電極5aに接続された内部電極層4のうちの長さ方向第2端部領域9b2に含まれる部分における導電体密度は、いずれも60[%]〜85[%]程度とすることができる。
なお、第2外部電極5bに接続された内部電極層4のうちの長さ方向第1端部領域9b1に含まれる部分における導電体密度、第1外部電極5aに接続された内部電極層4のうちの長さ方向第2端部領域9b2に含まれる部分における導電体密度、長さ方向中央部領域9aに含まれる部分の内部電極層4における導電体密度は、上述した実施の形態1において説明した電子顕微鏡を用いた測定方法に準じて測定することができ、より具体的には、研磨の際に露出させる断面を、長さ方向第1端部領域9b1を含む断面、長さ方向中央部領域9aを含む断面、長さ方向第2端部領域9b2を含む断面にそれぞれ設定するか、あるいはこれら長さ方向第1端部領域9b1、長さ方向中央部領域9aおよび長さ方向第2端部領域9b2を一括して含む断面に設定することで測定できる。
ここで、長さ方向第1端部領域9b1における導電体密度および長さ方向第2端部領域9b2における導電体密度をいずれも長さ方向中央部領域9aにおける導電体密度よりも低く構成する具体的な手法の一例について、以下において説明する。図11は、図8に示す積層セラミックコンデンサに含まれる素体の積層構造を示す分解図である。
図11に示すように、素体2は、構成の異なる複数の素材シート11A,11D1,11D2からなる素材シート群10Cを材料として製作され、より詳細には、これら構成の異なる複数の素材シート11A,11D1,11D2が所定の順番で積層されて圧着および焼成されることによって製作される。
素材シート11Aは、その表面に導電パターンが形成されていないセラミック素地12のみからなるものである。素材シート11Aは、焼成後において厚み方向第1外層部6b1または厚み方向第2外層部6b2を構成する部分のセラミック誘電体層3になる。
素材シート11D1,11D2は、セラミック素地12の表面に所定の形状の導電パターン13a,13bが形成されたものである。ここで、導電パターン13aは、焼成後において主として長さ方向中央部領域9aおよび第1配線部4c1または第2配線部4c2に含まれることとなる部分の導電パターンであり、長さ方向Lに沿って延びるように帯状に形成されている。導電パターン13bは、焼成後において主として長さ方向第1端部領域9b1または長さ方向第2端部領域9b2に含まれることとなる部分の導電パターンであり、長さ方向Lに沿って延びるように形成された導電パターン13aの一方の端部側に位置している。また、素材シート11D1,11D2のうちのセラミック素地12は、焼成後において厚み方向内層部6aまたは厚み方向第2外層部6b2を構成する部分のセラミック誘電体層3になる。
ここで、上述した導電パターン13a,13bは、上述した実施の形態1の場合と同様に、セラミック素地12に付着させる導電体ペーストの量を調整することでその厚みが異なるように構成したものであり、これにより、焼成時において長さ方向第1端部領域9b1における導電体密度および長さ方向第2端部領域9b2における導電体密度をいずれも長さ方向中央部領域9aにおける導電体密度よりも低く構成するが可能になる。
以上において説明したように、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Cにあっては、長さ方向第1端部領域9b1における導電体密度および長さ方向第2端部領域9b2における導電体密度をいずれも長さ方向中央部領域9aにおける導電体密度よりも低く構成することにより、層間剥離が発生することを効果的に抑制しつつ積層セラミックコンデンサの大容量化を実現している。したがって、製品としての信頼性の向上が図られるとともに、製造過程における歩留まりの悪化が防止できることになる。
(実施の形態3)
図12は、本発明の実施の形態3における積層セラミックコンデンサの模式断面図である。また、図13および図14は、それぞれ図12中に示す領域XIIIおよび領域XIVの拡大図である。まず、これら図12ないし図14を参照して、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Dの構成について説明する。
図12ないし図14に示すように、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Dは、上述した実施の形態1における積層セラミックコンデンサ1Aと比較した場合に、内部電極層4の構成において相違しており、より具体的には、複数の内部電極層4のうちの導電体密度が他の部分に比べて低くされている部分が、上述した実施の形態1における積層セラミックコンデンサ1Aと相違している。
本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Dにおいては、上述した実施の形態1における積層セラミックコンデンサ1Aと異なり、第1最外層4aにおける導電体密度および第2最外層4bにおける導電体密度が、いずれもこれらの間に位置する他の内部電極層4における導電材料の密度と同等になるように構成されている反面、これら第1最外層4aおよび第2最外層4bを含むすべての内部電極層4における導電体密度が、幅方向Wにおいて変化するように構成されている。
より詳細には、積層部9内の第1側面2c1側に位置する幅方向第1端部領域9d1における導電体密度および積層部9内の第2側面2c2側に位置する幅方向第2端部領域9d2における導電体密度が、いずれも積層部9内の残る領域である、積層部9内の幅方向Wに沿った中央に位置する幅方向中央部領域9cにおける導電体密度よりも低く構成されている。このように構成することにより、層間剥離が発生することを効果的に抑制しつつ積層セラミックコンデンサの大容量化を図ることができる。以下、その詳細について説明する。
図13に示すように、幅方向第1端部領域9d1においては、複数の内部電極層4が厚み方向Tにおいて貫通する微細な複数の貫通孔を有しており、当該貫通孔がセラミック誘電体材料からなる埋め込み部3aによって埋め込まれている。これにより、内部電極層4のうちの幅方向第1端部領域9d1に含まれる部分は、厚み方向Tに平行な任意の断面において不連続性を有することになり、導電体密度が比較的低いものとなっている。
また、その図示は省略するが、幅方向第2端部領域9d2においては、複数の内部電極層4が厚み方向Tにおいて貫通する微細な複数の貫通孔を有しており、当該貫通孔がセラミック誘電体材料からなる埋め込み部3aによって埋め込まれている。これにより、内部電極層4のうちの幅方向第2端部領域9d2に含まれる部分は、厚み方向Tに平行な任意の断面において不連続性を有することになり、導電体密度が比較的低いものとなっている。
このように、幅方向第1端部領域9d1および幅方向第2端部領域9d2に含まれる部分の内部電極層4における導電体密度を比較的低く構成することにより、上述したセラミック誘電体材料からなる埋め込み部3aが当該部分の内部電極層4を挟み込む部分のセラミック誘電体層3同士を連結する一種の支柱(アンカー)として機能することになるため、当該部分の内部電極層4とこれを挟み込む部分のセラミック誘電体層3との間における固着力が高く維持されることになり、幅方向内層部8aと幅方向第1外層部8b1との境界部および幅方向内層部8aと幅方向第2外層部8b2との境界部を起点とする層間剥離の発生が効果的に抑制できる。
ここで、内部電極層4のうちの導電体密度が他の部分に比べて低くされるべき部分を含む領域である上記幅方向第1端部領域9d1の幅方向Wにおける大きさは、特に限定されるものではないが、当該大きさを当該内部電極層4の第1側面2c1側の端部からの距離がおおよそ10[μm]以内の範囲とすることにより、幅方向内層部8aと幅方向第1外層部8b1との境界部を起点とする層間剥離の発生がより確実に抑制できる。
また、内部電極層4のうちの導電体密度が他の部分に比べて低くされるべき部分を含む領域である上記幅方向第2端部領域9d2の幅方向Wにおける大きさは、特に限定されるものではないが、当該大きさを当該内部電極層4の第2側面2c2側の端部からの距離がおおよそ10[μm]以内の範囲とすることにより、幅方向内層部8aと幅方向第2外層部8b2との境界部を起点とする層間剥離の発生がより確実に抑制できる。
一方、図14に示すように、幅方向中央部領域9cにおいては、複数の内部電極層4のすべてが厚み方向Tに平行な任意の断面において比較的高い連続性を有しており、導電体密度が比較的高いものとなっている。
このように、幅方向中央部領域9cに含まれる部分の内部電極層4における導電体密度を比較的高く構成することにより、これら内部電極層4のうちの隣り合う内部電極層4間における対向面積が増加することになり、容量を大きくすることができる。
したがって、幅方向第1端部領域9d1における導電体密度および幅方向第2端部領域9d2における導電体密度をいずれも幅方向中央部領域9cにおける導電体密度よりも低く構成することにより、層間剥離が発生することを効果的に抑制しつつ積層セラミックコンデンサの大容量化を図ることが可能になる。ここで、幅方向第1端部領域9d1および幅方向第2端部領域9d2の大きさは、上述したように極めて小さいもので足りるため、当該部分に含まれる内部電極層4における導電体密度を低下させることによって生じる容量の低下は、層間剥離が抑制できる効果に比べて無視できる程度のものである。
ここで、好ましくは、内部電極層4のうちの幅方向第1端部領域9d1に含まれる部分における導電体密度および内部電極層4のうちの幅方向第2端部領域9d2に含まれる部分における導電体密度は、幅方向中央部領域9cに含まれる部分の内部電極層4における導電体密度よりも5[%]〜10[%]程度低く構成される。たとえば、幅方向中央部領域9cに含まれる部分の内部電極層4における導電体密度が、70[%]〜90[%]程度である場合には、内部電極層4のうちの幅方向第1端部領域9d1に含まれる部分における導電体密度および内部電極層4のうちの幅方向第2端部領域9d2に含まれる部分における導電体密度は、いずれも60[%]〜85[%]程度とすることができる。
なお、内部電極層4のうちの幅方向第1端部領域9d1に含まれる部分における導電体密度、内部電極層4のうちの幅方向第2端部領域9d2に含まれる部分における導電体密度、幅方向中央部領域9cに含まれる部分の内部電極層4における導電体密度は、上述した実施の形態1において説明した電子顕微鏡を用いた測定方法に準じて測定することができ、より具体的には、研磨の際に露出させる断面を、幅方向第1端部領域9d1を含む断面、幅方向中央部領域9cを含む断面、幅方向第2端部領域9d2を含む断面にそれぞれ設定するか、あるいはこれら幅方向第1端部領域9d1、幅方向中央部領域9cおよび幅方向第2端部領域9d2を一括して含む断面に設定することで測定できる。
ここで、幅方向第1端部領域9d1における導電体密度および幅方向第2端部領域9d2における導電体密度をいずれも幅方向中央部領域9cにおける導電体密度よりも低く構成する具体的な手法の一例について、以下において説明する。図15は、図12に示す積層セラミックコンデンサに含まれる素体の積層構造を示す分解図である。
図15に示すように、素体2は、構成の異なる複数の素材シート11A,11E1,11E2からなる素材シート群10Dを材料として製作され、より詳細には、これら構成の異なる複数の素材シート11A,11E1,11E2が所定の順番で積層されて圧着および焼成されることによって製作される。
素材シート11Aは、その表面に導電パターンが形成されていないセラミック素地12のみからなるものである。素材シート11Aは、焼成後において厚み方向第1外層部6b1または厚み方向第2外層部6b2を構成する部分のセラミック誘電体層3になる。
素材シート11E1,11E2は、セラミック素地12の表面に所定の形状の導電パターン13a,13bが形成されたものである。ここで、導電パターン13aは、焼成後において主として幅方向中央部領域9cに含まれることとなる部分の導電パターンであり、幅方向Wにおける中央部において長さ方向Lに沿って延びるように帯状に形成されている。導電パターン13bは、焼成後において主として幅方向第1端部領域9d1および幅方向第2端部領域9d2に含まれることとなる部分の導電パターンであり、幅方向Wにおける両端部においてそれぞれ長さ方向Lに沿って延びるように帯状に形成されている。また、素材シート11E1,11E2のうちのセラミック素地12は、焼成後において厚み方向内層部6aまたは厚み方向第2外層部6b2を構成する部分のセラミック誘電体層3になる。
ここで、上述した導電パターン13a,13bは、上述した実施の形態1の場合と同様に、セラミック素地12に付着させる導電体ペーストの量を調整することでその厚みが異なるように構成したものであり、これにより、焼成時において幅方向第1端部領域9d1における導電体密度および幅方向第2端部領域9d2における導電体密度をいずれも幅方向中央部領域9cにおける導電体密度よりも低く構成するが可能になる。
以上において説明したように、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Dにあっては、幅方向第1端部領域9d1における導電体密度および幅方向第2端部領域9d2における導電体密度をいずれも幅方向中央部領域9cにおける導電体密度よりも低く構成することにより、層間剥離が発生することを効果的に抑制しつつ積層セラミックコンデンサの大容量化を図ることが実現されている。したがって、製品としての信頼性の向上が図られるとともに、製造過程における歩留まりの悪化を防止することができる。
(実施の形態4)
図16は、本発明の実施の形態4における積層セラミックコンデンサに含まれる素体の積層構造を示す分解図である。以下、この図16を参照して、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Eの構成について説明する。
図16に示すように、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Eは、上述した実施の形態2および3において説明した特徴的な構成を相互に組み合わせたものである。
すなわち、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Eは、積層部9内の第1端面2b1側に位置する長さ方向第1端部領域9b1における導電体密度および積層部9内の第2端面2b2側に位置する長さ方向第2端部領域9b2における導電体密度が、いずれも積層部9内の残る領域である、積層部9内の長さ方向Lに沿った中央に位置する長さ方向中央部領域9aにおける導電体密度よりも低く構成されているとともに、積層部9内の第1側面2c1側に位置する幅方向第1端部領域9d1における導電体密度および積層部9内の第2側面2c2側に位置する幅方向第2端部領域9d2における導電体密度が、いずれも積層部9内の残る領域である、積層部9内の幅方向Wに沿った中央に位置する幅方向中央部領域9cにおける導電体密度よりも低く構成されているものである。
ここで、このような構成の積層セラミックコンデンサ1Eは、図16に示す如くの素材シートの積層構造を採用することにより実現できる。
図16に示すように、素体2は、構成の異なる複数の素材シート11A,11F1,11F2からなる素材シート群10Eを材料として製作され、より詳細には、これら構成の異なる複数の素材シート11A,11F1,11F2が所定の順番で積層されて圧着および焼成されることによって製作される。
素材シート11Aは、その表面に導電パターンが形成されていないセラミック素地12のみからなるものである。素材シート11Aは、焼成後において厚み方向第1外層部6b1または厚み方向第2外層部6b2を構成する部分のセラミック誘電体層3になる。
素材シート11F1,11F2は、セラミック素地12の表面に所定の形状の導電パターン13a,13bが形成されたものである。ここで、その厚みが厚く構成された導電パターン13aは、上述した導電体密度が比較的高く構成された部分の内部電極層4となるものであり、長さ方向Lに沿って延びるように帯状に形成されている。また、その厚みが薄く構成された導電パターン13bは、上述した導電体密度が比較的低く構成された部分の内部電極層4となるものであり、上記導電パターン13aの長さ方向Lにおける一方の端部と幅方向Wにおける両端部とを縁取るように設けられている。また、素材シート11F1,11F2のうちのセラミック素地12は、焼成後において厚み方向内層部6aまたは厚み方向第2外層部6b2を構成する部分のセラミック誘電体層3になる。
このように構成することにより、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Eにあっては、長さ方向Lおよび幅方向Wにおいて位置する積層部9の表面を起点とした層間剥離の発生を共に効果的に抑制しつつ積層セラミックコンデンサの大容量化を実現している。したがって、製品としてのさらなる信頼性の向上が図られるとともに、製造過程における歩留まりの悪化がより有効に防止できることになる。
(実施の形態5)
図17は、本発明の実施の形態5における積層セラミックコンデンサに含まれる素体の積層構造を示す分解図である。以下、この図17を参照して、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Fの構成について説明する。
図17に示すように、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Fは、上述した実施の形態1および4において説明した特徴的な構成を相互に組み合わせたものである。
すなわち、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Fは、第1最外層4aおよび第2最外層4bにおける導電体密度が、これらの間に位置するいずれの内部電極層4の導電体密度よりも低く構成されているばかりでなく、積層部9内の第1端面2b1側に位置する長さ方向第1端部領域9b1における導電体密度および積層部9内の第2端面2b2側に位置する長さ方向第2端部領域9b2における導電体密度が、いずれも積層部9内の残る領域である、積層部9内の長さ方向Lに沿った中央に位置する長さ方向中央部領域9aにおける導電体密度よりも低く構成されているとともに、積層部9内の第1側面2c1側に位置する幅方向第1端部領域9d1における導電体密度および積層部9内の第2側面2c2側に位置する幅方向第2端部領域9d2における導電体密度が、いずれも積層部9内の残る領域である、積層部9内の幅方向Wに沿った中央に位置する幅方向中央部領域9cにおける導電体密度よりも低く構成されているものである。
ここで、このような構成の積層セラミックコンデンサ1Fは、図17に示す如くの素材シートの積層構造を採用することにより実現できる。
図17に示すように、素体2は、構成の異なる複数の素材シート11A,11C1,11C2,11F1,11F2からなる素材シート群10Fを材料として製作され、より詳細には、これら構成の異なる複数の素材シート11A,11C1,11C2,11F1,11F2が所定の順番で積層されて圧着および焼成されることによって製作される。なお、これら複数の素材シート11A,11C1,11C2,11F1,11F2の構成は、既に述べたとおりであるため、ここではその説明を繰り返さない。
このように構成することにより、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Fにあっては、厚み方向Tにおいて位置する積層部9の表面における層間剥離の発生が防止できるばかりでなく、長さ方向Lおよび幅方向Wにいて位置する積層部9の表面を起点とした層間剥離の発生を効果的に抑制しつつ積層セラミックコンデンサの大容量化を実現している。したがって、製品としてのさらなる信頼性の向上が図られるとともに、製造過程における歩留まりの悪化がより有効に防止できることになる。
なお、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Fにあっては、第1最外層4aおよび第2最外層4bにおける導電体密度が、積層部9内の第1端面2b1側に位置する長さ方向第1端部領域9b1における導電体密度、積層部9内の第2端面2b2側に位置する長さ方向第2端部領域9b2における導電体密度、積層部9内の第1側面2c1側に位置する幅方向第1端部領域9d1における導電体密度および積層部9内の第2側面2c2側に位置する幅方向第2端部領域9d2における導電体密度よりも低く構成されていることが好ましい。
これは、積層部9から見て、長さ方向第1外層部7b1、長さ方向第2外層部7b2、幅方向第1外層部8b1および幅方向第2外層部8b2が位置する側よりも、厚み方向第1外層部6b1および厚み方向第2外層部6b2が位置する側において、焼成時における誘電体層と導電体層との収縮率差に起因する剥離が発生し易いためであり、特に第1最外層4aおよび第2最外層4bにおける導電体密度を低くすることでこれら第1最外層4aと厚み方向第1外層部6b1との間の固着力および第2最外層4bと厚み方向第2外層部6b2との間の固着力が高まることになり、信頼性および歩留りの向上の効果が顕著となるためである。
ここで、第1最外層4aおよび第2最外層4bにおける導電体密度は、長さ方向第1端部領域9b1、長さ方向第2端部領域9b2、幅方向第1端部領域9d1および幅方向第2端部領域9d2における導電体密度よりもさらに10[%]以内の範囲で低く構成されていることが好ましい。これは、第1最外層4aおよび第2最外層4bにおける導電体密度を上記の範囲を超えて極端に低くした場合に、これら第1最外層4aおよび第2最外層4bが実質的に存在していない状況に限りなく近づいてしまい、これら第1最外層4aおよび第2最外層4bのそれぞれに最も近い位置にある内部電極層4と誘電体層との間において別途剥離が発生してしまうおそれが生じるためである。
次に、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ1Fを実際に試作し、層間剥離が発生するか否かを検証した検証試験の結果について説明する。
検証試験においては、実施例として、素体の大きさの設計値が長さ1.0[mm]、幅0.5[mm]、厚み0.5[mm]である積層セラミックコンデンサを20個製造した。当該実施例に係る積層セラミックコンデンサにおいては、内部電極層間の距離(すなわち誘電体層の厚み)の設計値を1.0[μm]とし、内部電極層の厚みの設計値を1.0[μm]とし、内部電極層の積層数を350とし、外部電極の焼結金属層の厚みの設計値を28[μm]とし、外部電極のNiめっき層およびSnめっき層の厚みの設計値をそれぞれ3[μm]とした。
また、実施例に係る積層セラミックコンデンサにおいては、グラビア印刷法を用い、図17に示す如くのレイアウトにて厚みの厚い導電パターン13aと厚みの薄い導電パターン13bとをそれぞれセラミック素地12に印刷した。これにより、実施例に係る積層セラミックコンデンサにあっては、焼成工程を経ることにより、厚みの薄い導電パターン13bに対応して形成された部分の内部電極層における導電体密度が、厚みの厚い導電パターン13aに対応して形成された部分の内部電極層における導電体密度よりも、概ね5[%]〜10[%]程度低いものとなった。
一方、比較のために、比較例として、すべての導電パターンの厚みが実施例における導電パターン13aと同じ厚みとされることで形成された積層セラミックコンデンサを20個製造した。なお、比較例に係る積層セラミックコンデンサの製造条件は、上述した導電パターンの厚みが一様に厚い点を除き、実施例に係る積層セラミックコンデンサと全く同一とした。これにより、比較例に係る積層セラミックコンデンサにあっては、焼成工程を経ることによって形成された内部電極層が、全域において同等の導電体密度のものとなった。
その結果、実施例に係る積層セラミックコンデンサ(すなわち、積層体の外縁部における導電体密度がその一部において低くなるように設計した積層セラミックコンデンサ)においては、製造した20個すべてにおいて層間剥離の発生は確認されず、比較例に係る積層セラミックコンデンサ(すなわち、積層体の全域において導電体密度が一様となるように設計した積層セラミックコンデンサ)においては、製造した20個のうちの1個において層間剥離が発生した。
なお、これら実施例に係る積層セラミックコンデンサのすべておよび比較例に係る積層セラミックコンデンサのすべてについて、上述した実施の形態1ないし3において説明した手順に準じた手順に従って各部の導電体密度を測定した結果、これら各部における導電体密度が当初の設計通りのものとなっていることも確認された。
以上の結果より、本発明に基づいた積層セラミックコンデンサとすることにより、層間剥離が効果的に抑制できることが実験的にも確認された。
以上において説明した本発明の実施の形態においては、上述した実施の形態2および3において説明した特徴的な構成を相互に組み合わせた場合と、上述した実施の形態1ないし3において説明した特徴的な構成を相互に組み合わせた場合とを、それぞれ実施の形態4および5として例示したが、上述した実施の形態1に基づいた変形例において説明した特徴的な構成を含め、当然に上述した特徴的な構成の他の残る組み合わせを採用することとしてもよい。
今回開示した上記実施の形態およびその変形例はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1A〜1F 積層セラミックコンデンサ、2 素体、2a1 第1主面、2a2 第2主面、2b1 第1端面、2b2 第2端面、2c1 第1側面、2c2 第2側面、3 セラミック誘電体層、3a 埋め込み部、4 内部電極層、4a 第1最外層、4b 第2最外層、4c1 第1配線部、4c2 第2配線部、5a 第1外部電極、5b 第2外部電極、6a 厚み方向内層部、6b1 厚み方向第1外層部、6b2 厚み方向第2外層部、7a 長さ方向内層部、7b1 長さ方向第1外層部、7b2 長さ方向第2外層部、8a 幅方向内層部、8b1 幅方向第1外層部、8b2 幅方向第2外層部、9 積層部、9a 長さ方向中央部領域、9b1 長さ方向第1端部領域、9b2 長さ方向第2端部領域、9c 幅方向中央部領域、9d1 幅方向第1端部領域、9d2 幅方向第2端部領域、10A,10C〜10F 素材シート群、11A,11B1,11B2,11C1,11C2,11D1,11D2,11E1,11E2,11F1,11F2 素材シート、12 セラミック素地、13a,13b 導電パターン。

Claims (8)

  1. 厚み方向に沿って交互に積層された複数の導電体層および複数のセラミック誘電体層にて構成された積層部を内部に含む素体と、前記素体の外部に設けられた外部電極とを備えた積層セラミックコンデンサであって、
    前記素体の外表面は、前記厚み方向において相対して位置する第1主面および第2主面と、前記厚み方向と直交する長さ方向において相対して位置する第1端面および第2端面と、前記厚み方向および前記長さ方向のいずれにも直交する幅方向において相対して位置する第1側面および第2側面とによって構成され、
    前記厚み方向において、前記素体は、セラミック誘電体層にて構成されかつ前記第1主面を規定する厚み方向第1外層部と、セラミック誘電体層にて構成されかつ前記第2主面を規定する厚み方向第2外層部と、前記積層部を含みかつ前記厚み方向第1外層部および前記厚み方向第2外層部の間に位置する厚み方向内層部とに区分され、
    前記厚み方向内層部に含まれる前記複数の導電体層のうち、前記第1主面に最も近い位置に配置された第1導電体層は、前記厚み方向第1外層部を構成するセラミック誘電体層に隣接して設けられ、
    前記厚み方向内層部に含まれる前記複数の導電体層のうち、前記第2主面に最も近い位置に配置された第2導電体層は、前記厚み方向第2外層部を構成するセラミック誘電体層に隣接して設けられ、
    前記第1導電体層における導電体密度および前記第2導電体層における導電体密度が、前記第1導電体層および前記第2導電体層の間に位置する他の導電体層における導電体密度のいずれよりも低く構成されている、積層セラミックコンデンサ。
  2. 前記第1導電体層および前記第2導電体層は、前記厚み方向において貫通する微細な複数の貫通孔を有し、
    前記複数の貫通孔が、セラミック誘電体材料によって埋め込まれている、請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 前記外部電極は、前記第1端面を覆うように設けられた第1外部電極と、前記第2端面を覆うように設けられた第2外部電極とを含み、
    前記複数の導電体層のうちの一部が、前記積層部から前記第1端面側に向けて延設された第1配線部を介して前記第1外部電極に接続され、
    前記複数の導電体層のうちの他の一部が、前記積層部から前記第2端面側に向けて延設された第2配線部を介して前記第2外部電極に接続されている、請求項1または2に記載の積層セラミックコンデンサ。
  4. 前記長さ方向において、前記素体は、前記第1配線部に該当する部分の前記導電体層およびセラミック誘電体層にて構成されかつ前記第1端面を規定する長さ方向第1外層部と、前記第2配線部に該当する部分の前記導電体層およびセラミック誘電体層にて構成されかつ前記第2端面を規定する長さ方向第2外層部と、前記積層部を含みかつ前記長さ方向第1外層部および前記長さ方向第2外層部の間に位置する長さ方向内層部とに区分され、
    前記積層部内の前記第1端面側に位置する長さ方向第1端部領域における導電体密度および前記積層部内の前記第2端面側に位置する長さ方向第2端部領域における導電体密度が、いずれも前記積層部内の前記長さ方向に沿った中央に位置する長さ方向中央部領域における導電体密度よりも低く構成されている、請求項3に記載の積層セラミックコンデンサ。
  5. 前記複数の導電体層のうちの前記第2外部電極に接続された導電体層の前記長さ方向第1端部領域に含まれる部分、および、前記複数の導電体層のうちの前記第1外部電極に接続された導電体層の前記長さ方向第2端部領域に含まれる部分は、いずれも前記厚み方向において貫通する微細な複数の貫通孔を有し、
    前記複数の貫通孔が、セラミック誘電体材料によって埋め込まれている、請求項4に記載の積層セラミックコンデンサ。
  6. 前記幅方向において、前記素体は、セラミック誘電体層にて構成されかつ前記第1側面を規定する幅方向第1外層部と、セラミック誘電体層にて構成されかつ前記第2側面を規定する幅方向第2外層部と、前記積層部を含みかつ前記幅方向第1外層部および前記幅方向第2外層部の間に位置する幅方向内層部とに区分され、
    前記積層部内の前記第1側面側に位置する幅方向第1端部領域における導電体密度および前記積層部内の前記第2側面側に位置する幅方向第2端部領域における導電体密度が、いずれも前記積層部内の前記幅方向に沿った中央に位置する幅方向中央部領域における導電体密度よりも低く構成されている、請求項3から5のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
  7. 前記複数の導電体層のうちの前記幅方向第1端部領域および前記幅方向第2端部領域に含まれる部分は、いずれも前記厚み方向において貫通する微細な複数の貫通孔を有し、
    前記複数の貫通孔が、セラミック誘電体材料によって埋め込まれている、請求項6に記載の積層セラミックコンデンサ。
  8. 前記第1導電体層および前記第2導電体層が、前記外部電極に非接続の浮遊導電体層である、請求項1から7のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
JP2014154901A 2013-10-29 2014-07-30 積層セラミックコンデンサ Pending JP2015111651A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014154901A JP2015111651A (ja) 2013-10-29 2014-07-30 積層セラミックコンデンサ
US14/516,730 US9640322B2 (en) 2013-10-29 2014-10-17 Monolithic ceramic capacitor with internal conductor layers having different densities
CN201410584792.1A CN104576055A (zh) 2013-10-29 2014-10-27 层叠陶瓷电容器
KR1020140147285A KR101645399B1 (ko) 2013-10-29 2014-10-28 적층 세라믹 콘덴서
US15/375,322 US9881740B2 (en) 2013-10-29 2016-12-12 Monolithic ceramic capacitor with varying conductor density

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013224114 2013-10-29
JP2013224114 2013-10-29
JP2014154901A JP2015111651A (ja) 2013-10-29 2014-07-30 積層セラミックコンデンサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015111651A true JP2015111651A (ja) 2015-06-18

Family

ID=52995163

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014154901A Pending JP2015111651A (ja) 2013-10-29 2014-07-30 積層セラミックコンデンサ

Country Status (4)

Country Link
US (2) US9640322B2 (ja)
JP (1) JP2015111651A (ja)
KR (1) KR101645399B1 (ja)
CN (1) CN104576055A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112614697A (zh) * 2019-10-04 2021-04-06 株式会社村田制作所 层叠陶瓷电容器
US11302482B2 (en) 2019-04-26 2022-04-12 Murata Manufacturing Co., Ltd. Multilayer ceramic capacitor

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015111651A (ja) * 2013-10-29 2015-06-18 株式会社村田製作所 積層セラミックコンデンサ
JP2016152379A (ja) * 2015-02-19 2016-08-22 株式会社村田製作所 積層コンデンサおよびその製造方法
CN106356191B (zh) * 2015-07-17 2019-05-31 株式会社村田制作所 层叠陶瓷电容器、浆料及钙钛矿型构造
JP2017069417A (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 株式会社村田製作所 積層コンデンサ
JP6747057B2 (ja) * 2016-05-24 2020-08-26 Tdk株式会社 積層セラミックコンデンサ
JP7019946B2 (ja) * 2016-12-05 2022-02-16 株式会社村田製作所 積層コンデンサ内蔵基板
JP7131897B2 (ja) 2017-09-27 2022-09-06 太陽誘電株式会社 セラミック電子部品およびその製造方法
DE102018115085B4 (de) * 2018-06-22 2021-03-25 Tdk Electronics Ag Keramisches Vielschichtbauelement und Verfahren zur Herstellung eines keramischen Vielschichtbauelements
JP7510741B2 (ja) * 2018-08-23 2024-07-04 太陽誘電株式会社 積層セラミック電子部品の製造方法
KR102584973B1 (ko) * 2018-09-28 2023-10-05 삼성전기주식회사 복합 전자부품
KR102121580B1 (ko) * 2018-10-02 2020-06-10 삼성전기주식회사 적층 세라믹 커패시터
JP2020149996A (ja) * 2019-03-11 2020-09-17 太陽誘電株式会社 積層セラミック電子部品及びその製造方法
JP2020167283A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 株式会社村田製作所 積層セラミックコンデンサ
JP2020202220A (ja) * 2019-06-07 2020-12-17 株式会社村田製作所 積層セラミック電子部品
KR20190116144A (ko) 2019-07-29 2019-10-14 삼성전기주식회사 적층형 전자 부품
JP7283357B2 (ja) * 2019-11-13 2023-05-30 株式会社村田製作所 積層セラミックコンデンサ
US11990284B2 (en) 2021-05-25 2024-05-21 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Multilayered electronic component
KR20230100937A (ko) 2021-12-29 2023-07-06 삼성전기주식회사 적층형 전자 부품

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08298227A (ja) * 1995-04-25 1996-11-12 Taiyo Yuden Co Ltd 積層コンデンサ
JPH1126295A (ja) * 1997-06-30 1999-01-29 Taiyo Yuden Co Ltd 積層チップ部品
JP3918851B2 (ja) * 2005-06-03 2007-05-23 株式会社村田製作所 積層型電子部品および積層型電子部品の製造方法
JP4270395B2 (ja) 2005-03-28 2009-05-27 Tdk株式会社 積層セラミック電子部品
JP3901196B2 (ja) 2005-05-26 2007-04-04 株式会社村田製作所 積層セラミック電子部品
JP4779615B2 (ja) * 2005-12-08 2011-09-28 Tdk株式会社 積層型電子部品およびその製造方法
JP4761062B2 (ja) * 2006-06-16 2011-08-31 Tdk株式会社 積層セラミックコンデンサ
JP5297011B2 (ja) * 2007-07-26 2013-09-25 太陽誘電株式会社 積層セラミックコンデンサ及びその製造方法
JP5293379B2 (ja) * 2009-04-24 2013-09-18 株式会社村田製作所 積層セラミック電子部品
KR101070068B1 (ko) 2009-12-24 2011-10-04 삼성전기주식회사 적층 세라믹 커패시터
KR101141417B1 (ko) * 2010-11-22 2012-05-03 삼성전기주식회사 적층 세라믹 커패시터 및 그 제조방법
JP2013012418A (ja) 2011-06-30 2013-01-17 Tdk Corp 酸化物導電体を用いた酸化物導電体ペースト及びそれを用いた積層電子部品
JP6079040B2 (ja) * 2012-08-10 2017-02-15 Tdk株式会社 積層コンデンサ
KR20140030872A (ko) * 2012-09-04 2014-03-12 삼성전기주식회사 적층 세라믹 전자부품 및 이의 제조방법
JP2015111651A (ja) * 2013-10-29 2015-06-18 株式会社村田製作所 積層セラミックコンデンサ

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11302482B2 (en) 2019-04-26 2022-04-12 Murata Manufacturing Co., Ltd. Multilayer ceramic capacitor
CN112614697A (zh) * 2019-10-04 2021-04-06 株式会社村田制作所 层叠陶瓷电容器
JP2021061302A (ja) * 2019-10-04 2021-04-15 株式会社村田製作所 積層セラミックコンデンサ
US11404214B2 (en) 2019-10-04 2022-08-02 Murata Manufacturing Co., Ltd. Multilayer ceramic capacitor
JP7196810B2 (ja) 2019-10-04 2022-12-27 株式会社村田製作所 積層セラミックコンデンサ

Also Published As

Publication number Publication date
KR101645399B1 (ko) 2016-08-03
CN104576055A (zh) 2015-04-29
US20170092425A1 (en) 2017-03-30
US20150116898A1 (en) 2015-04-30
US9881740B2 (en) 2018-01-30
KR20150050421A (ko) 2015-05-08
US9640322B2 (en) 2017-05-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2015111651A (ja) 積層セラミックコンデンサ
US20240312712A1 (en) Electronic component
JP5332475B2 (ja) 積層セラミック電子部品およびその製造方法
US9076597B2 (en) Monolithic ceramic capacitor
KR101839528B1 (ko) 적층 콘덴서
JP5825322B2 (ja) 積層セラミックキャパシタ、その製造方法及び積層セラミックキャパシタの実装基板
US11239030B2 (en) Electronic component
JP7338665B2 (ja) 積層セラミックコンデンサ
US11011308B2 (en) Multilayer ceramic electronic component
US11289274B2 (en) Multilayer ceramic capacitor
JP2015026844A (ja) 積層セラミックコンデンサ、これを含む積層セラミックコンデンサ連、および、積層セラミックコンデンサの実装体
JP2014212352A (ja) 積層セラミックコンデンサ、これを含む積層セラミックコンデンサ連、および、積層セラミックコンデンサの実装体
KR102415350B1 (ko) 적층 세라믹 전자부품, 및 적층 세라믹 전자부품의 제조 방법
JP2020167198A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP2020167201A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP2014232898A (ja) 積層セラミックコンデンサ、これを含む積層セラミックコンデンサ連、および、積層セラミックコンデンサの実装体
KR20210131241A (ko) 적층 세라믹 콘덴서
KR101434103B1 (ko) 적층 세라믹 전자부품 및 적층 세라믹 전자부품의 실장 기판
CN107578921B (zh) 层叠陶瓷电容器及层叠陶瓷电容器的制造方法
KR102303314B1 (ko) 적층 세라믹 전자부품
KR100846079B1 (ko) 적층 콘덴서의 제조 방법 및 적층 콘덴서
JP2020167202A (ja) 積層セラミックコンデンサ
KR102705020B1 (ko) 적층 세라믹 콘덴서
CN216353807U (zh) 层叠陶瓷电容器