JP2015109423A - シリコンウェーハ用研磨液組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリコンウェーハの、表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減とを両立できる、シリコンウェーハ用研磨液組成物を提供する。
【解決手段】本発明のシリコンウェーハ用研磨液組成物は、シリカ粒子を0.01〜0.5質量%と、含窒素塩基性化合物と、水溶性高分子とを含み、水溶性高分子は、下記一般式(1)で表される構成単位を含み、水溶性高分子において、水酸基由来の酸素原子数とポリオキシアルキレン由来の酸素原子数の比(水酸基由来の酸素原子数/ポリオキシアル
キレン由来の酸素原子数)が、0.8〜10である。水溶性高分子は、好ましくは、ポリグリシドール、ポリグシドール誘導体、ポリグリセリン、ポリグリセリン誘導体、ポリビニルアルコールを側鎖とするポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーからなる群から選ばれる少なくとも1種である。
[化1]
Figure 2015109423

【選択図】なし

Description

本発明はシリコンウェーハ用研磨液組成物及びこれを用いた半導体基板の製造方法並びにシリコンウェーハの研磨方法に関する。
近年、半導体メモリの高記録容量化に対する要求の高まりから半導体装置のデザインルールは微細化が進んでいる。このため半導体装置の製造過程で行われるフォトリソグラフィーにおいて焦点深度は浅くなり、シリコンウェーハ(ベアウェーハ)の欠陥低減や平滑性に対する要求はますます厳しくなっている。
シリコンウェーハの品質を向上する目的で、シリコンウェーハの研磨は多段階で行われている。特に研磨の最終段階で行われる仕上げ研磨は、表面粗さ(ヘイズ)の抑制と研磨後のシリコンウェーハ表面のぬれ性向上(親水化)によるパーティクルやスクラッチ、ピット等の表面欠陥(LPD:Light point defects)の抑制とを目的として行われている
仕上げ研磨に用いられる研磨液組成物としては、コロイダルシリカ、及びアルカリ化合物を含む化学的機械研磨用の研磨液組成物が知られている。さらにヘイズレベルを改善することを目的とした研磨液組成物として、コロイダルシリカ、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)及びポリエチレンオキサイド(PEO)を含む化学的機械研磨用の研磨液組成物が知られている(特許文献1)。
一方、表面欠陥(LPD)の数を低減することを目的とした研磨液組成物として、ポリビニルアルコール水溶液をイオン交換することで、研磨液組成物中のナトリウムイオン及び酢酸イオンのいずれか一方の濃度を10ppb以下とした研磨液組成物が知られている(特許文献2)。また、うねり及び/又はヘイズ改善を目的とした研磨液組成物として、炭素長鎖構造を有し側鎖としてヒドロキシ低級アルコキシ基を有する鎖状炭化水素系高分子(例えば、エチレンオキサイド付加ポリビニルアルコール)を含有する研磨液組成物が知られている(特許文献3)。また、段差を有する半導体ウエーハの表面の平坦化に使用される研磨液組成物として、段差解消剤としてポリビニルアルコール類を含む研磨液組成物が知られている(特許文献4)。
特開2004―128089号公報 特開2008―53414号公報 特開平11−140427号公報 WO2011/093223
しかし、HECを用いる研磨液組成物は、HECが天然物であるセルロースを原料としているため、セルロース由来の水不溶物が含まれ、当該水不溶物が核となってシリカ粒子が凝集しやすい。そして、シリカ粒子の凝集体や当該水不溶物自体の存在によって、表面欠陥(LPD)の増大を生じさせる場合がある。
また、特許文献2〜4に記載の研磨液組成物についても、これらの研磨液組成物を用い
た研磨では、シリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)と表面欠陥(LPD)の低減を十分に両立できない。
そこで、本発明では、シリコンウェーハの、表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減とを両立できる、シリコンウェーハ用研磨液組成物、及び当該シリコンウェーハ用研磨液組成物を用いた半導体基板の製造方法、並びにシリコンウェーハの研磨方法を提供する。
本発明のシリコンウェーハ用研磨液組成物は、下記成分A〜成分Cを含有する。
(成分A)シリカ粒子
(成分B)含窒素塩基性化合物
(成分C)水溶性高分子
シリコンウェーハ用研磨液組成物におけるシリカ粒子の含有量は0.01〜0.5質量%であり、前記水溶性高分子(成分C)は、下記一般式(1)で表される構成単位を含み、前記水溶性高分子において、水酸基由来の酸素原子数とポリオキシアルキレン由来の酸素原子数の比(水酸基由来の酸素原子数/ポリオキシアルキレン由来の酸素原子数)が、0
.8〜10である。
Figure 2015109423
但し、上記一般式(1)中、R1は、メチレン基(―CH2―)又は結合手であり、R2、R3、R4、R5は、それぞれ独立して、H(水素原子)、―OH(水酸基)、―CH2OH、又はポリビニルアルコールであるが、R2、R3、R4、R5が各々すべて同時にはH(水素原子)、―OH(水酸基)、又は―CH2OHとはならない。
本発明のシリコンウェーハの研磨方法は、本発明のシリコンウェーハ用研磨液組成物を用いてシリコンウェーハを研磨する研磨工程を含む。
本発明の半導体基板の製造方法は、本発明のシリコンウェーハ用研磨液組成物を用いてシリコンウェーハを研磨する研磨工程を含む。
本発明によれば、シリコンウェーハの、表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減とを両立できる、シリコンウェーハ用研磨液組成物、及び当該シリコンウェーハ用研磨液組成物を用いたシリコンウェーハの研磨方法、並びに半導体基板の製造方法を提供できる。
本発明では、シリコンウェーハ用研磨液組成物におけるシリカ粒子の含有量が0.01〜0.50質量%である場合に、下記一般式(1)で表される構成単位を含み、水酸基由来の酸素原子数とポリオキシアルキレン由来の酸素原子数の比(水酸基由来の酸素原子数/ポリオキシアルキレン由来の酸素原子数)が、0.8〜10の水溶性高分子がシリコン
ウェーハ用研磨液組成物(以下、「研磨液組成物」と略称する場合もある。)に含まれることにより、研磨液組成物で研磨されたシリコンウェーハの表面(研磨面)における、表
面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減とを両立できる、という知見に基づく。
Figure 2015109423
但し、上記一般式(1)中、R1は、メチレン基(―CH2―)又は結合手であり、R2、R3、R4、R5は、それぞれ独立して、H(水素原子)、―OH(水酸基)、―CH2OH、又はポリビニルアルコールであるが、R2、R3、R4、R5が各々すべて同時にはH(水素原子)、―OH(水酸基)、又は―CH2OHとはならない。
本発明の研磨液組成物で研磨されたシリコンウェーハの表面(研磨面)における、表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減とを両立できるという、本発明の効果の発現機構の詳細は明らかではないが、以下のように推定している。
研磨液組成物に含まれる水溶性高分子(成分C)は一分子中の主鎖に、シリコンウェーハと相互作用するアルキレンオキシ基を含み、側鎖にシリコンウェーハと相互作用する部位である水酸基を含む。そのため、水溶性高分子(成分C)がシリコンウェーハ表面に吸着して、含窒素塩基性化合物によるシリコンウェーハ表面の腐食、即ち、表面粗さ(ヘイズ)の上昇を抑制するとともに、良好なぬれ性を発現してシリコンウェーハ表面の乾燥により生じると考えられるシリコンウェーハ表面へのパーティクルの付着を抑制する。また、水溶性高分子(成分C)がシリコンウェーハ表面に吸着することによってシリコンウェーハ表面の濡れ性が向上するので、シリコンウェーハ表面の研磨の均一性が向上し、故に表面粗さ(ヘイズ)が低減される。
また、水溶性高分子(成分C)は、HECに含まれるような原料由来の水不溶物を含まないので、水溶性高分子(成分C)をHECに代えて用いれば、当該水不溶物自体の存在に起因する表面欠陥(LPD)の増大は生じない。
このように、本発明では、前記水溶性高分子(成分C)を含むことにより、シリコンウェーハの、表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減との両立が実現されているものと推定している。但し、本発明はこれらの推定に限定されるものではない。
[シリカ粒子(成分A)]
本発明の研磨液組成物には、研磨材としてシリカ粒子が含まれる。シリカ粒子の具体例としては、コロイダルシリカ、フュームドシリカ等が挙げられるが、シリコンウェーハの表面平滑性を向上させる観点から、コロイダルシリカがより好ましい。
シリカ粒子の使用形態としては、操作性の観点からスラリー状が好ましい。本発明の研磨液組成物に含まれる研磨材がコロイダルシリカである場合、アルカリ金属やアルカリ土類金属等によるシリコンウェーハの汚染を防止する観点から、コロイダルシリカは、アルコキシシランの加水分解物から得たものであることが好ましい。アルコキシシランの加水分解物から得られるシリカ粒子は、従来から公知の方法によって作製できる。
本発明の研磨液組成物に含まれるシリカ粒子の平均一次粒子径は、研磨速度の確保の観点から、5nm以上が好ましく、10nm以上がより好ましく、15nm以上が更に好ましく、30nm以上が更により好ましい。また、シリカ粒子の平均一次粒子径は、研磨速度の確保と、シリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減の両立の観点から、50nm以下が好ましく、45nm以下がより好ましく、40nm以下が更に好ましい。
特に、シリカ粒子としてコロイダルシリカを用いた場合には、平均一次粒子径は、研磨速度の確保の観点から、5nm以上が好ましく、10nm以上がより好ましく、15nm以上が更に好ましく、30nm以上が更により好ましい。また、コロイダルシリカの平均一次粒子径は、研磨速度の確保と、シリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減の両立の観点から、50nm以下が好ましく、45nm以下がより好ましく、40nm以下が更に好ましい。
シリカ粒子の平均一次粒子径は、BET(窒素吸着)法によって算出される比表面積S(m2/g)を用いて算出される。比表面積は、例えば、実施例に記載の方法により測定できる。
シリカ粒子の会合度は、研磨速度の確保、及びシリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減の両立の観点から、3.0以下が好ましく、1.1〜3.0がより好ましく、1.8〜2.5が更に好ましく、2.0〜2.3が更により好ましい。シリカ粒子の形状はいわゆる球型といわゆるマユ型であることが好ましい。シリカ粒子がコロイダルシリカである場合、その会合度は、研磨速度の確保、及びシリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減の両立の観点から、3.0以下が好ましく、1.1〜3.0がより好ましく、1.8〜2.5が更に好ましく、2.0〜2.3が更により好ましい。
シリカ粒子の会合度とは、シリカ粒子の形状を表す係数であり、下記式により算出される。平均二次粒子径は、動的光散乱法によって測定される値であり、例えば、実施例に記載の装置を用いて測定できる。
会合度=平均二次粒子径/平均一次粒子径
シリカ粒子の会合度の調整方法としては、特に限定されないが、例えば、特開平6−254383号公報、特開平11−214338号公報、特開平11−60232号公報、特開2005−060217号公報、特開2005−060219号公報等に記載の方法を採用することができる。
本発明の研磨液組成物に含まれるシリカ粒子の含有量は、シリコンウェーハの研磨速度の確保の観点から、SiO2換算で、0.01質量%以上であり、0.07質量%以上が好ましく、0.10質量%以上がより好ましい。また、本発明の研磨液組成物に含まれるシリカ粒子の含有量は、シリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減の両立の観点から、0.50質量%以下であり、0.30質量%以下が好ましく、0.20質量%以下がより好ましい。
[含窒素塩基性化合物(成分B)]
本発明の研磨液組成物は、研磨液組成物の保存安定性の向上、研磨速度の確保、及びシリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減の両立の観点から、水溶性の塩基性化合物を含有する。水溶性の塩基性化合物としては、アミン化合物及びアンモニウム化合物から選ばれる少なくとも1種類以上の含窒素塩基性化合物である。
ここで、「水溶性」とは、水に対して2g/100ml以上の溶解度を有することをいい、「水溶性の塩基性化合物」とは、水に溶解したとき、塩基性を示す化合物をいう。
アミン化合物及びアンモニウム化合物から選ばれる少なくとも1種類以上の含窒素塩基
性化合物としては、例えば、アンモニア、水酸化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N一メチルエタノールアミン、N−メチル−N,N一ジエタノ−ルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノ−ルアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン・六水和物、無水ピペラジン、1−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−メチルピペラジン、ジエチレントリアミン、及び水酸化テトラメチルアンモニウムが挙げられる。これらの含窒素塩基性化合物は2種以上を混合して用いてもよい。本発明の研磨液組成物に含まれ得る含窒素塩基性化合物としては、シリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減の両立の観点、研磨液組成物の保存安定性の向上、及び、研磨速度の確保の観点からアンモニアがより好ましい。
本発明の研磨液組成物に含まれる含窒素塩基性化合物の含有量は、シリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減の両立の観点、研磨液組成物の保存安定性の向上、及び研磨速度の確保の観点から、0.001質量%以上が好ましく、0.005質量%以上がより好ましく、0.007質量%以上が更に好ましく、0.010質量%以上が更により好ましく、0.012質量%以上が更により好ましい。また、含窒素塩基性化合物の含有量は、シリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減の両立の観点から、0.1質量%以下が好ましく、0.05質量%以下がより好ましく、0.025質量%以下が更に好ましく、0.018質量%以下が更により好ましく、0.014質量%以下が更により好ましい。
[水溶性高分子(成分C)]
本発明の研磨液組成物は、シリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減の両立の観点から、下記一般式(1)で表される構成単位を含む水溶性高分子(成分C)を含む。ここで、「水溶性」とは、水に対して2g/100ml以上の溶解度を有することをいう。
Figure 2015109423
但し、上記一般式(1)中、R1は、メチレン基(―CH2―)又は結合手であり、R2
3、R4、R5は、それぞれ独立して、H(水素原子)、―OH(水酸基)、―CH2OH、又はポリビニルアルコールであるが、R2、R3、R4、R5が各々すべて同時にはH(水素原子)、―OH(水酸基)、又は―CH2OHとはならない。
前記水溶性高分子(成分C)において、水酸基由来の酸素原子数とポリオキシアルキレン由来の酸素原子数の比(水酸基由来の酸素原子数/ポリオキシアルキレン由来の酸素原子数)は、シリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減の両立の観点から、0.8以上であるが、1.2以上が好ましく、1.5以上がより好ましく、1.8以上が更に好ましい。また、前記比(水酸基由来の酸素原子数/ポリオキシアルキレン由来の酸素原子数)は、水溶性高分子の合成の簡便性の観点から、10以下であるが、8.0以下が好ましく、7.0以下がより好ましく、6.0以下が更に好ましい。
上記一般式(1)中、R2、R3、R4、R5は、シリコンウェーハの表面粗さ及び表面欠陥の低減の観点から、それぞれ独立して、H(水素原子)、―OH(水酸基)、―CH2OH、又はポリビニルアルコールであるが、R2、R3、R4、R5のうちのいずれか3つがH(水素原子)であり、残りの1つが―OH(水酸基)又は―CH2OHであるか、R2、R3、R4、R5の少なくとも1つがポリビニルアルコールであり、残りがH(水素原子)であると好ましい。
前記水溶性高分子(成分C)は、シリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減の両立の観点から、下記式(2)で表される構成単位I、下記式(3)で表される構成単位II、及び前記一般式(1)中、R1が結合手であり、R2、R3、R4、R5が、それぞれ独立して、H(水素原子)又はポリビニルアルコールであり、R2、R3、R4、R5が各々すべて同時にはH(水素原子)、―OH(水酸基)、又は―CH2OHとはならない構成単位IIIから選ばれる少なくとも1種の構成単位を含んでいると好ましく、構成単位I、構成単位II、又は構成単位IIIを含んでいるとより好ましく、ポリグリシドール、ポリグシドール誘導体、ポリグリセリン、ポリグリセリン誘導体、ポリビニルアルコールを側鎖とするポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーからなる群から選ばれる少なくとも1種であると好ましい。
Figure 2015109423
ポリグシドール誘導体としては、ポリ(1-メチルグリシドール)、ポリ(1-エチルグリシドール)、ポリ(1-プロピルグリシドール)、ポリ(1-ジメチルグリシドール)、ポリ(1-ジエチルグリシドール)、ポリ(1-ジプロピルグリシドール)、ポリ(3-フェニルグリシドール)が挙げられる。ポリグリセリン誘導体としては、ポリグリセリンステアレート、ポリグリセリンラウレート、ポリグリセリンオレート、ポリグリセリンカプレート、カルボン酸付加ポリグリセリン、アミド化ポリグリセリン、サクシニル化ポリグリセリン、カルバモイル化ポリグリセリンが挙げられる。
ポリビニルアルコールを側鎖とし、ポリエチレングリコールを主鎖とする、ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーにおける、比(水酸基由来の酸素原子数/ポリオキシアルキレン有来の酸素原子数)は、NMRによる分析結果に基づくと、シリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減の両立の観点から、0.8以上が好ましく、1.2以上がより好ましく、1.5以上が更に好ましく、1.8以上が更により好ましい。
また、前記比(水酸基由来の酸素原子数/ポリオキシアルキレン由来の酸素原子数)は、前記グラフトコポリマーの合成の簡便性の観点から、10以下が好ましく、8.0以下がより好ましく、7.0以下が更に好ましく、6.0以下が更により好ましい。
前記ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーは、前記構成単位IIIと、エチレングリコールに由来する構成単位IVとを含むが、これらの構成単位の配列は、ブロックでもランダムでもよい。
前記水溶性高分子(成分C)の好ましい重量平均分子量は、シリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減の両立の観点から、下記の通り、その種類に応じて異なる。
前記水溶性高分子(成分C)が、ポリグリシドール又はポリグシドール誘導体である場合、前記水溶性高分子(成分C)の重量平均分子量は、シリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減の両立の観点から、3000以上が好ましく、1万以上がより好ましく、2万以上が更に好ましく、3万以上が更により好ましく、研磨速度向上の観点から、15万以下が好ましく、12万以下がより好ましく、10万以下が更に好ましく、8万以下が更により好ましい。
前記水溶性高分子(成分C)が、ポリグリセリン又はポリグリセリン誘導体である場合、前記水溶性高分子(成分C)の重量平均分子量は、シリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減の両立の観点から、500以上が好ましく、1000以上がより好ましく、1500以上が更に好ましく、2000以上が更により好ましく、研磨速度向上の観点から、5万以下が好ましく、4万以下がより好ましく、3万以下が更に好ましく、2万以下が更により好ましく、1万以下が更により好ましく、5000以下が更により好ましい。
前記水溶性高分子(成分C)が、前記ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーである場合、前記水溶性高分子(成分C)の重量平均分子量は、シリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減の両立の観点から、1万以上が好ましく、1.2万以上がより好ましく、1.5万以上が更に好ましく、3万以上が更により好ましく、研磨速度向上の観点から、40万以下が好ましく、30万以下がより好ましく、15万以下が更に好ましく、12万以下が更により好ましく、10万以下が更により好ましく、8万以下が更により好ましい。
本発明の研磨液組成物に含まれる前記水溶性高分子(成分C)の含有量は、シリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減の両立の観点から、0.001質量%以上が好ましく、0.002質量%以上がより好ましく、0.004質量%以上が更に好ましく、0.007質量%以上が更により好ましい。また、本発明の研磨液組成物に含まれる前記水溶性高分子(成分C)の含有量は、シリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減の両立の観点から、0.1質量%以下が好ましく、0.05質量%以下がより好ましく、0.035質量%以下が更に好ましく、0.030質量%以下が更により好ましい。
本発明の研磨液組成物に含まれるシリカ粒子(成分A)の含有量と水溶性高分子(成分Cの含有量の比(成分Aの質量%/成分Cの質量%)は、研磨速度向上の観点から、1以上が好ましく、3以上がより好ましく、5以上が更に好ましい。また、前記比(成分Aの質量%/成分Cの質量%)は、シリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減の両立の観点から、38以下が好ましく、30以下がより好ましく、25以下が更に好ましく、20以下が更により好ましい。
[水系媒体(成分D)]
本発明の研磨液組成物に含まれる水系媒体(成分D)としては、イオン交換水や超純水等の水、又は水と溶媒との混合媒体等が挙げられ、上記溶媒としては、水と混合可能な溶媒(例えば、エタノール等のアルコール)が好ましい。水系媒体としては、なかでも、イオン交換水又は超純水がより好ましく、超純水が更に好ましい。水系媒体(成分D)が、水と溶媒との混合媒体である場合、成分Dである混合媒体全体に対する水の割合は、特に限定されるわけではないが、経済性の観点から、95質量%以上が好ましく、98質量%以上がより好ましく、実質的に100質量%が更に好ましい。
本発明の研磨液組成物における水系媒体の含有量は、特に限定されるわけではなく、成分A〜C及び後述する任意成分の残余であってよい。
本発明の研磨液組成物の25℃におけるpHは、研磨速度の確保の観点から、8.0以上が好ましく、9.0以上がより好ましく、9.5以上が更に好しく、また、12.0以下が好ましく、11.5以下がより好ましく、11.0以下が更に好ましい。pHの調整は、必要に応じて、含窒素塩基性化合物(成分B)及び/又はpH調整剤を適宜添加して行うことができる。ここで、25℃におけるpHは、pHメータ(東亜電波工業株式会社、HM−30G)を用いて測定でき、電極の研磨液組成物への浸漬後1分後の数値である。
[任意成分(助剤)]
本発明の研磨液組成物には、本発明の効果が妨げられない範囲で、更に、水溶性高分子化合物(成分C)以外の水溶性高分子化合物(成分E)、pH調整剤、防腐剤、アルコール類、キレート剤、アニオン性界面活性剤、及びノニオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の任意成分が含まれてもよい。
[水溶性高分子化合物(成分E)]
本発明の研磨液組成物には、シリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減の両立の観点から、更に水溶性高分子化合物(成分C)以外の水溶性高分子化合物(成分E)を含有してもよい。この水溶性高分子化合物(成分E)は、親水基を有する高分子化合物であり、水溶性高分子化合物(成分E)の重量平均分子量は、研磨速度の確保、シリコンウェーハの表面欠陥の低減の観点から、10,000以上が好ましく、100,000以上がより好ましい。上記成分Eを構成する供給源である単量体としては、例えば、アミド基、水酸基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、スルホン酸基等の水溶性基を有する単量体が挙げられる。このような水溶性高分子化合物(成分E)としては、ポリアミド、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド等が例示できる。ポリアミドとしては、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリオキサゾリン、ポリジメチルアクリルアミド、ポリジエチルアクリルアミド、ポリイソプロピルアクリルアミド、ポリヒドロキシエチルアクリルアミド等が挙げられる。ポリ(N−アシルアルキレンイミン)としては、ポリ(N−アセチルエチレンイミン)、ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)、ポリ(N−カプロイルエチレンイミン)、ポリ(N−ベンゾイルエチレンイミン)、ポリ(N−ノナデゾイルエチレンイミン)、ポリ(N−アセチルプロピレンイミン)、ポリ(N−ブチオニルエチレンイミン)等があげられる。セルロース誘導体としては、カルボキシメチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロース、及びカルボキシメチルエチルセルロース等が挙げられる。これらの水溶性高分子化合物は任意の割合で2種以上を混合して用いてもよい。
[pH調整剤]
pH調整剤としては、酸性化合物等が挙げられる。酸性化合物としては、硫酸、塩酸、硝酸又はリン酸等の無機酸、酢酸、シュウ酸、コハク酸、グリコール酸、リンゴ酸、クエン酸又は安息香酸等の有機酸等が挙げられる。
[防腐剤]
防腐剤としては、ベンザルコニウムクロライド、ベンゼトニウムクロライド、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、(5−クロロ−)2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、過酸化水素、又は次亜塩素酸塩等が挙げられる。
[アルコール類]
アルコール類としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、2−メチル−2−プロパノオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等が挙げられる。本発明の研磨液組成物におけるアルコール類の含有量は、0.1質量%〜5質量%が好ましい。
[キレート剤]
キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸アンモニウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、トリエチレンテトラミン六酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸ナトリウム等が挙げられる。本発明の研磨液組成物におけるキレート剤の含有量は、0.01〜1質量%が好ましい。
[アニオン性界面活性剤]
アニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸石鹸、アルキルエーテルカルボン酸塩等のカルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩等のスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩等の硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル等のリン酸エステル塩などが挙げられる。
[非イオン性界面活性剤]
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレン(硬化)ヒマシ油等のポリエチレングリコール型と、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグリコシド等の多価アルコール型及び脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。
尚、上記において説明した各成分の含有量は、使用時における含有量であるが、本発明の研磨液組成物は、その保存安定性が損なわれない範囲で濃縮された状態で保存及び供給されてもよい。この場合、製造及び輸送コストを更に低くできる点で好ましい。濃縮液は、必要に応じて前述の水系媒体で適宜希釈して使用すればよい。濃縮倍率としては、希釈した後の研磨時の濃度を確保できれば、特に限定するものではないが、製造及び輸送コストを更に低くできる観点から、2倍以上が好ましく、10倍以上がより好ましく、20倍以上が更に好ましく、30倍以上が更により好ましく、また、100倍以下が好ましく、80倍以下がより好ましく、60倍以下が更に好ましく、50倍以下が更により好ましい。
本発明の研磨液組成物が上記濃縮液である場合、濃縮液におけるシリカ粒子(成分A)の含有量は、SiO2換算で、製造及び輸送コストを低くする観点から、2質量%以上が好ましく、4質量%以上がより好ましく、6質量%以上が更に好ましい。また、濃縮液中におけるシリカ粒子の含有量は、保存安定性を向上させる観点から、40質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましく、20質量%以下が更に好ましく、15質量%以下が更により好ましく、9質量%以下が更により好ましい。
本発明の研磨液組成物が上記濃縮液である場合、濃縮液における含窒素塩基性化合物(成分B)の含有量は、製造及び輸送コストを低くする観点から、0.02質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましく、0.1質量%以上が更に好ましい。また、濃縮液中における含窒素塩基性化合物(成分B)の含有量は、保存安定性の向上の観点から5質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましく、1質量%以下が更に好ましい。
本発明の研磨液組成物が上記濃縮液である場合、濃縮液における水溶性高分子化合物(成分C)の含有量は、製造及び輸送コストを低くする観点から、0.005質量%以上が好ましく、0.01質量%以上がより好ましく、0.02質量%以上が更に好ましく、0.05質量%以上が更により好ましく、0.1質量%以上が更により好ましい。また、濃縮液中における水溶性高分子化合物(成分C)の含有量は、保存安定性の向上の観点から、5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、2質量%以下が更に好ましく、1.5質量%以下が更により好ましい。
本発明の研磨液組成物が上記濃縮液である場合、上記濃縮液の25℃におけるpHは、8.0以上が好ましく、9.0以上がより好ましく、9.5以上が更に好しく、また、12.0以下が好ましく、11.5以下がより好ましく、11.0以下が更に好ましい。
次に、本発明の研磨液組成物の製造方法の一例について説明する。
本発明の研磨液組成物の製造方法の一例は、何ら制限されず、例えば、シリカ粒子(成分A)と、含窒素塩基性化合物(成分B)と、水溶性高分子化合物(成分C)と、水系媒体(成分D)と、必要に応じて任意成分とを混合することによって調製できる。
シリカ粒子の水系媒体への分散は、例えば、ホモミキサー、ホモジナイザー、超音波分散機、湿式ボールミル、又はビーズミル等の撹拌機等を用いて行うことができる。シリカ粒子の凝集等により生じた粗大粒子が水系媒体中に含まれる場合、遠心分離やフィルターを用いたろ過等により、当該粗大粒子を除去すると好ましい。シリカ粒子の水系媒体への分散は、水溶性高分子化合物(成分C)の存在下で行うと好ましい。具体的には、水溶性高分子化合物(成分C)と水系媒体(成分D)とを含むシリコンウェーハ研磨用添加剤組成物を調製した後、当該シリコンウェーハ研磨用添加剤組成物とシリカ粒子とを混合し、次いで、必要に応じて、シリコンウェーハ研磨用添加剤組成物とシリカ粒子の混合物を水系媒体(成分D)で希釈すると好ましい。
本発明の研磨液組成物は、例えば、半導体基板の製造過程における、シリコンウェーハを研磨する研磨工程や、シリコンウェーハを研磨する研磨工程を含むシリコンウェーハの研磨方法に用いられる。
前記シリコンウェーハを研磨する研磨工程には、シリコン単結晶インゴットを薄円板状にスライスすることにより得られたシリコンウェーハを平面化するラッピング(粗研磨)工程と、ラッピングされたシリコンウェーハをエッチングした後、シリコンウェーハ表面を鏡面化する仕上げ研磨工程とがある。本発明の研磨液組成物は、上記仕上げ研磨工程で用いられるとより好ましい。
前記半導体基板の製造方法や前記シリコンウェーハの研磨方法では、シリコンウェーハを研磨する研磨工程の前に、本発明の研磨液組成物(濃縮液)を希釈する希釈工程を含んでいてもよい。希釈媒には、水系媒体(成分D)を用いればよい。
前記希釈工程で希釈される濃縮液は、製造及び輸送コスト低減、保存安定性の向上の観点から、例えば、成分Aを2〜40質量%、成分Bを0.02〜5質量%、成分Cを0.005〜5質量%含んでいると好ましい。
本発明は、さらに以下<1>〜<15>を開示する。
<1> シリカ粒子を0.01〜0.5質量%と、含窒素塩基性化合物と、水溶性高分子とを含み、前記水溶性高分子は、下記一般式(1)で表される構成単位を含み、前記水溶性高分子において、水酸基由来の酸素原子数とポリオキシアルキレン由来の酸素原子数の比(水酸基由来の酸素原子数/ポリオキシアルキレン由来の酸素原子数)が、0.8〜1
0である、シリコンウェーハ用研磨液組成物。
Figure 2015109423
但し、上記一般式(1)中、R1は、メチレン基(―CH2―)又は結合手であり、R2、R3、R4、R5は、それぞれ独立して、H(水素原子)、―OH(水酸基)、―CH2OH、又はポリビニルアルコールであるが、R2、R3、R4、R5が各々すべて同時にはH(水素原子)、―OH(水酸基)、又は―CH2OHとはならない。
<2> 前記水溶性高分子が、ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーである、前記<1>に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
<3> 前記水溶性高分子が、前記ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーが、ポリビニルアルコールを側鎖とし、ポリエチレングリコールを主鎖とする、ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーである、前記<1>又は<2>に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
<4> 前記ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーの重量平均分子量は、1万以上が好ましく、1.2万以上がより好ましく、1.5万以上が更に好ましく、3万以上が更により好ましく、40万以下が好ましく、30万以下がより好ましく、15万以下が更に好ましく、12万以下が更により好ましく、10万以下が更により好ましく、8万以下が更により好ましい、前記<2>又は<3>に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
<5> 前記水溶性高分子が、ポリグリシドール及び/又はポリグシドール誘導体である、前記<1>に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
<6> 前記ポリグリシドール及びポリグシドール誘導体の重量平均分子量は、3000以上が好ましく、1万以上がより好ましく、2万以上が更に好ましく、3万以上が更により好ましく、15万以下が好ましく、12万以下がより好ましく、10万以下が更に好ましく、8万以下が更により好ましい、前記<5>に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
<7> 前記水溶性高分子が、ポリグリセリン及び/又はポリグリセリン誘導体である、前記<1>に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
<8> 前記ポリグリセリン及びポリグリセリン誘導体の重量平均分子量は、500以上が好ましく、1000以上がより好ましく、1500以上が更に好ましく、2000以上が更により好ましく、5万以下が好ましく、4万以下がより好ましく、3万以下が更に好ましく、2万以下が更により好ましく、1万以下が更により好ましく、5000以下が更により好ましい、前記<7>に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
<9> 前記シリカ粒子と前記水溶性高分子の質量比(前記シリカ粒子の質量/前記水溶性高分子の質量)は、1以上が好ましく、3以上がより好ましく、5以上が更に好ましく、38以下が好ましく、30以下がより好ましく、25以下が更に好ましく、20以下が更により好ましい、<1>〜<8>のいずれかに記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
<10> 前記比(水酸基由来の酸素原子数/ポリオキシアルキレン由来の酸素原子数)が、0.8以上であり、1.2以上が好ましく、1.5以上がより好ましく、1.8以上が更に好ましく、10以下であり、8.0以下が好ましく、7.0以下がより好ましく、6.0以下が更に好ましい。前記<1>〜<9>のいずれかに記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
<11> 前記シリコンウェーハ用研磨液組成物に含まれるシリカ粒子の含有量は、SiO2換算で、0.01質量%以上であり、0.07質量%以上が好ましく、0.10質量%以上がより好ましく、0.50質量%以下であり、0.30質量%以下が好ましく、0.20質量%以下がより好ましい、前記<1>〜<10>のいずれかに記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
<12> 前記シリコンウェーハ用研磨液組成物に含まれる前記水溶性高分子(成分C)の含有量は、0.001質量%以上が好ましく、0.002質量%以上がより好ましく、0.004質量%以上が更に好ましく、0.007質量%以上が更により好ましく、0.1質量%以下が好ましく、0.05質量%以下がより好ましく、0.035質量%以下が更に好ましく、0.030質量%以下が更により好ましい、前記<1>〜<11>のいずれかに記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
<13> 前記<1>〜<12>のいずれかに記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物を用いてシリコンウェーハを研磨する研磨工程を含む研磨方法。
<14> 前記<1>〜<12>のいずれかに記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物を用いてシリコンウェーハを研磨する研磨工程を含む、半導体基板の製造方法。
<15> シリコンウェーハの研磨における前記<1>〜<12>のいずれかに記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物の使用。
下記の実施例1〜17及び比較例1〜11で用いた表1の水溶性高分子(ポリマーA)及びポリマーB詳細は下記のとおりである。
(ポリマーANo.1)
Sm(TMHD)3(和光純薬工業)を0.73g秤量し、窒素置換後ジオキサン30mlを添加して60℃でSm(TMHD)3を溶解させた。放冷後、得られた溶液に、撹拌しながら、MAOトルエン溶液(東ソー・ファインケム)0.44mlを滴下し、更に15分撹拌し、触媒溶液を得た。次に、グリシドール(和光純薬工業)23mlを、23mlのジオキサンに溶解させ、これを前記触媒溶液に添加した後、100℃で3時間反応させた。さらに触媒溶液にエタノール10ml添加した後、得られた沈殿物を濾取した。次いで、沈殿物に対してイソプロピルアルコールで浸漬洗浄を行った後、減圧乾燥させ、粗ポリグリシドールを得た。得られた粗ポリグリシドール10gをイオン交換水に溶解させ、更にヒノキチオール0.1gを加えて70℃で30分撹拌した。得られた沈殿物を濾別した後、濾別によって得られた水溶液を、ヘキサンで洗浄し、濃縮した後、イソプロピルアルコールにより浸漬洗浄、減圧乾燥を行って、再沈殿を行った。沈殿物の乾燥後、それを少量のイオン交換水に再度溶解させ、次いで凍結乾燥して、無色透明な固体(ポリグリシドール)を得た。
(ポリマーANo.2)
ポリグリセリン(商品名:ポリグリセリンX、重量平均分子量3000、ダイセル社製)
(ポリマーANo.3)
ポリエチレングリコール(重量平均分子量2000、和光純薬工業)10gを、重合容器に導入し、穏やかな窒素流の下で攪拌しながら80℃まで加熱した。ポリエチレングリコールを攪拌して80℃に保持しながら、酢酸ビニル36gを3時間かけて重合容器内に滴下し、それと同時に、tert-ブチルペルピバレート0.14gをメタノール5gに加えた溶液を、同様に、3時間かけて重合容器内に滴下した。これらの添加が終了した後、80℃で混合物を2時間攪拌した。冷却後、得られたポリマーをメタノール100mlに溶解させた。加水分解するために、30℃において濃度10質量%のメタノール性水酸化ナトリウム溶液を15ml、重合容器内に添加した。約40分後、濃度10質量%の酢酸を22.5ml、重合容器内に添加することによって反応を停止させた。得られた溶液を減圧蒸留して溶液からメタノールを除去した。次に、得られた溶液について3日間透析(ヴィスキングチューブ、分画分子量12,000〜14,000、日本メディカルサイエンス)を行った。その後凍結乾燥を行い、無色の粉末で、NMRよる分析結果から算出したPEGとPVAの重合度の比が1対1.8のポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーを得た。
(ポリマーANo.4)
ポリエチレングリコール(重量平均分子量1000、和光純薬工業)10gを、重合容器に導入し、穏やかな窒素流の下で攪拌しながら80℃ まで加熱した。ポリエチレングリコールを攪拌して80℃ に保持しながら、酢酸ビニル60gを3時間かけて重合容器内に滴下し、それと同時に、tert-ブチルペルピバレート0.24gをメタノール5gに加えた溶液を、同様に、3時間かけて重合容器内に滴下した。これらの添加が終了した後、80℃で混合物を2時間攪拌した。冷却後、得られたポリマーをメタノール100mlに溶解させた。加水分解するために、30℃において濃度10質量%のメタノール性水酸化ナトリウム溶液を15ml、重合容器内に添加した。約40分後、濃度10質量%の酢酸を22.5ml、重合容器内に添加することによって反応を停止させた。得られた溶液を減圧蒸留して溶液からメタノールを除去した。次に、得られた溶液について3日間透析(ヴィスキングチューブ、分画分子量12,000〜14,000、日本メディカルサイエンス)を行った。その後凍結乾燥を行い、無色の粉末で、NMRより算出したPEGとPVAの重合度の比が1対3のポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーを得た。
(ポリマーANo.5)
ポリエチレングリコール(重量平均分子量1000、和光純薬工業)10gを、重合容器に導入し、穏やかな窒素流の下で攪拌しながら80℃ まで加熱した。ポリエチレングリコールを攪拌して80℃ に保持しながら、酢酸ビニル140gを3時間かけて重合容器内に滴下し、それと同時に、tert-ブチルペルピバレート0.56gをメタノール5gに加えた溶液を、同様に、3時間かけて重合容器内に滴下した。これらの添加が終了した後、80℃で混合物を2時間攪拌した。冷却後、得られたポリマーをメタノール100mlに溶解させた。加水分解するために、30℃において濃度10質量%のメタノール性水酸化ナトリウム溶液を15ml、重合容器内に添加した。約40分後、濃度10質量%の酢酸を22.5ml、重合容器内に添加することによって反応を停止させた。得られた溶液を減圧蒸留して溶液からメタノールを除去した。次に、得られた溶液について3日間透析(ヴィスキングチューブ、分画分子量12,000〜14,000、日本メディカルサイエンス)を行った。その後凍結乾燥を行い、無色の粉末で、NMRより算出したPEGとPVAの重合度の比が1対7のポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーを得た。
(ポリマーANo.6)
ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマー(商品名:Kollicoat IR、重量平均分子量26500、BASF社製)
(ポリマーANo.7)
ポリエチレングリコール(重量平均分子量6000、和光純薬工業)10gを、重合容器に導入し、穏やかな窒素流の下で攪拌しながら80℃ まで加熱した。ポリエチレングリコールを攪拌して80℃ に保持しながら、酢酸ビニル86gを3時間かけて重合容器内に滴下し、それと同時に、tert-ブチルペルピバレート0.34gをメタノール5gに加えた溶液を、同様に、3時間かけて重合容器内に滴下した。これらの添加が終了した後、80℃で混合物を2時間攪拌した。冷却後、得られたポリマーをメタノール100mlに溶解させた。加水分解するために、30℃において濃度10質量%のメタノール性水酸化ナトリウム溶液を15ml、重合容器内に添加した。約40分後、濃度10質量%の酢酸を22.5ml、重合容器内に添加することによって反応を停止させた。得られた溶液を減圧蒸留して溶液からメタノールを除去した。次に、得られた溶液について3日間透析(ヴィスキングチューブ、分画分子量12,000〜14,000、日本メディカルサイエンス)を行った。その後凍結乾燥を行い、無色の粉末で、NMRより算出したPEGとPVAの重合度の比が1対4.3のポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーを得た。
(ポリマーANo.8)
ポリエチレングリコール(重量平均分子量20000、和光純薬工業)10gを、重合容器に導入し、穏やかな窒素流の下で攪拌しながら80℃まで加熱した。ポリエチレングリコールを攪拌して80℃ に保持しながら、酢酸ビニル22gを3時間かけて重合容器内に滴下し、それと同時に、tert-ブチルペルピバレート0.09gをメタノール5gに加えた溶液を、同様に、3時間かけて重合容器内に滴下した。これらの添加が終了した後、80℃で混合物を2時間攪拌した。冷却後、得られたポリマーをメタノール100mlに溶解させた。加水分解するために、30℃において濃度10質量%のメタノール性水酸化ナトリウム溶液を15ml、重合容器内に添加した。約40分後、濃度10質量%の酢酸を22.5ml、重合容器内に添加することによって反応を停止させた。得られた溶液を減圧蒸留して溶液からメタノールを除去した。次に、得られた溶液について3日間透析(ヴィスキングチューブ、分画分子量12,000〜14,000、日本メディカルサイエンス)を行った。その後凍結乾燥を行い、無色の粉末で、NMRより算出したPEGとPVAの重合度の比が1対1.1のポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーを得た。
(ポリマーANo.9)
ポリエチレングリコール(重量平均分子量20000、和光純薬工業)10gを、重合容器に導入し、穏やかな窒素流の下で攪拌しながら80℃ まで加熱した。ポリエチレングリコールを攪拌して80℃ に保持しながら、酢酸ビニル60gを3時間かけて重合容器内に滴下し、それと同時に、tert-ブチルペルピバレート0.24gをメタノール5gに加えた溶液を、同様に、3時間かけて重合容器内に滴下した。これらの添加が終了した後、80℃で混合物を2時間攪拌した。冷却後、得られたポリマーをメタノール100mlに溶解させた。加水分解するために、30℃において濃度10質量%のメタノール性水酸化ナトリウム溶液を15ml、重合容器内に添加した。約40分後、濃度10質量%の酢酸を22.5ml、重合容器内に添加することによって反応を停止させた。得られた溶液を減圧蒸留して溶液からメタノールを除去した。次に、得られた溶液について3日間透析(ヴィスキングチューブ、分画分子量12,000〜14,000、日本メディカルサイエンス)を行った。その後凍結乾燥を行い、無色の粉末で、NMRより算出したPEGとPVAの重合度の比が1対3のポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーを得た。
(ポリマーANo.10)
ポリエチレングリコール(重量平均分子量20000、和光純薬工業)10gを、重合容器に導入し、穏やかな窒素流の下で攪拌しながら80℃ まで加熱した。ポリエチレングリコールを攪拌して80℃ に保持しながら、酢酸ビニル80gを3時間かけて重合容器内に滴下し、それと同時に、tert-ブチルペルピバレート0.32gをメタノール5gに加えた溶液を、同様に、3時間かけて重合容器内に滴下した。これらの添加が終了した後、80℃で混合物を2時間攪拌した。冷却後、得られたポリマーをメタノール100mlに溶解させた。加水分解するために、30℃において濃度10質量%のメタノール性水酸化ナトリウム溶液を15ml、重合容器内に添加した。約40分後、濃度10質量%の酢酸を22.5ml、重合容器内に添加することによって反応を停止させた。得られた溶液を減圧蒸留して溶液からメタノールを除去した。次に、得られた溶液について3日間透析(ヴィスキングチューブ、分画分子量12,000〜14,000、日本メディカルサイエンス)を行った。その後凍結乾燥を行い、無色の粉末で、NMRより算出したPEGとPVAの重合度の比が1対4のポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーを得た。
(ポリマーANo.11)
ポリエチレングリコール(重量平均分子量20000、和光純薬工業)10gを、重合容器に導入し、穏やかな窒素流の下で攪拌しながら80℃ まで加熱した。ポリエチレングリコールを攪拌して80℃ に保持しながら、酢酸ビニル156gを3時間かけて重合容器内に滴下し、それと同時に、tert-ブチルペルピバレート0.62gをメタノール5gに加えた溶液を、同様に、3時間かけて重合容器内に滴下した。これらの添加が終了した後、80℃で混合物を2時間攪拌した。冷却後、得られたポリマーをメタノール100mlに溶解させた。加水分解するために、30℃において濃度10質量%のメタノール性水酸化ナトリウム溶液を15ml、重合容器内に添加した。約40分後、濃度10質量%の酢酸を22.5ml、重合容器内に添加することによって反応を停止させた。得られた溶液を減圧蒸留して溶液からメタノールを除去した。次に、得られた溶液について3日間透析(ヴィスキングチューブ、分画分子量12,000〜14,000、日本メディカルサイエンス)を行った。その後凍結乾燥を行い、無色の粉末で、NMRより算出したPEGとPVAの重合度の比が1対7.8のポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーを得た。
(ポリマーANo.12)
ポリエチレングリコール(重量平均分子量40000、和光純薬工業)10gを、重合容器に導入し、穏やかな窒素流の下で攪拌しながら80℃ まで加熱した。ポリエチレングリコールを攪拌して80℃ に保持しながら、酢酸ビニル80gを3時間かけて重合容器内に滴下し、それと同時に、tert-ブチルペルピバレート0.32gをメタノール5gに加えた溶液を、同様に、3時間かけて重合容器内に滴下した。これらの添加が終了した後、80℃で混合物を2時間攪拌した。冷却後、得られたポリマーをメタノール100mlに溶解させた。加水分解するために、30℃において濃度10質量%のメタノール性水酸化ナトリウム溶液を15ml、重合容器内に添加した。約40分後、濃度10質量%の酢酸を22.5ml、重合容器内に添加することによって反応を停止させた。得られた溶液を減圧蒸留して溶液からメタノールを除去した。次に、得られた溶液について3日間透析(ヴィスキングチューブ、分画分子量12,000〜14,000、日本メディカルサイエンス)を行った。その後凍結乾燥を行い、無色の粉末で、NMRより算出したPEGとPVAの重合度の比が1対4のポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーを得た。
(ポリマーANo.13)
ポリエチレングリコール(重量平均分子量80000、明成化学工業)10gを、重合容器に導入し、穏やかな窒素流の下で攪拌しながら80℃ まで加熱した。ポリエチレングリコールを攪拌して80℃ に保持しながら、酢酸ビニル80gを3時間かけて重合容器内に滴下し、それと同時に、tert-ブチルペルピバレート0.32gをメタノール5gに加えた溶液を、同様に、3時間かけて重合容器内に滴下した。これらの添加が終了した後、80℃で混合物を2時間攪拌した。冷却後、得られたポリマーをメタノール100mlに溶解させた。加水分解するために、30℃において濃度10質量%のメタノール性水酸化ナトリウム溶液を15ml、重合容器内に添加した。約40分後、濃度10質量%の酢酸を22.5ml、重合容器内に添加することによって反応を停止させた。得られた溶液を減圧蒸留して溶液からメタノールを除去した。次に、得られた溶液について3日間透析(ヴィスキングチューブ、分画分子量12,000〜14,000、日本メディカルサイエンス)を行った。その後凍結乾燥を行い、無色の粉末で、NMRより算出したPEGとPVAの重合度の比が1対4のポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーを得た。
(ポリマーANo.14)
ポリエチレングリコール(重量平均分子量6000、和光純薬工業)20gを、重合容器に導入し、穏やかな窒素流の下で攪拌しながら80℃ まで加熱した。ポリエチレングリコールを攪拌して80℃に保持しながら、酢酸ビニル20gを3時間かけて重合容器内に滴下し、それと同時に、tert-ブチルペルピバレート0.08gをメタノール1gに加えた溶液を、同様に、3時間かけて重合容器内に滴下した。これらの添加が終了した後、80℃で混合物を2時間攪拌した。冷却後、得られたポリマーをメタノール100mlに溶解させた。加水分解するために、30℃において濃度10質量%のメタノール性水酸化ナトリウム溶液を15ml、重合容器内に添加した。約40分後、濃度10質量%の酢酸を22.5ml、重合容器内に添加することによって反応を停止させた。得られた溶液を減圧蒸留して溶液からメタノールを除去した。次に、得られた溶液について3日間透析(ヴィスキングチューブ、分画分子量12,000〜14,000、日本メディカルサイエンス)を行った。その後凍結乾燥を行い、無色の粉末で、NMRより算出したPEGとPVAの重合度の比が1対0.5のポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーを得た。
(ポリマーANo.15)
ポリエチレングリコール(重量平均分子量80000、明成化学工業)20gを、重合容器に導入し、穏やかな窒素流の下で攪拌しながら80℃ まで加熱した。ポリエチレングリコールを攪拌して80℃に保持しながら、酢酸ビニル20gを3時間かけて重合容器内に滴下し、それと同時に、tert-ブチルペルピバレート0.08gをメタノール1gに加えた溶液を、同様に、3時間かけて重合容器内に滴下した。これらの添加が終了した後、80℃で混合物を2時間攪拌した。冷却後、得られたポリマーをメタノール100mlに溶解させた。加水分解するために、30℃において濃度10質量%のメタノール性水酸化ナトリウム溶液を15ml、重合容器内に添加した。約40分後、濃度10質量%の酢酸を22.5ml、重合容器内に添加することによって反応を停止させた。得られた溶液を減圧蒸留して溶液からメタノールを除去した。次に、得られた溶液について3日間透析(ヴィスキングチューブ、分画分子量12,000〜14,000、日本メディカルサイエンス)を行った。その後凍結乾燥を行い、無色の粉末で、NMRより算出したPEGとPVAの重合度の比が1対0.5のポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーを得た。
(ポリマーANo.16)
ヒドロキシエチルセルロース(商品名CF-V、重量平均分子量80万、住友精化社製)
(ポリマーANo.17)
ヒドロキシエチルセルロース(商品名SE400、重量平均分子量25万、ダイセル社製)
(ポリマーANo.18、ポリマーB)
ポリエチレングリコール(重量平均分子量6000:和光純薬社製)
(ポリマーANo.19)
ポリビニルアルコール(商品名:PVA105、重量平均分子量43000、クラレ社製)
ポリマーANo.1は、ポリグリシドールであり、前記一般式(1)中、R1は結合手であり、R2、R3、及びR4はH(水素原子)であり、及びR5は―CH2OHである。
ポリマーANo.2は、ポリグリセリンであり、前記式(1)中、R1は、メチレン基(―CH2―)であり、R2は―OH(水酸基)であり、R3、R4、及びR5はH(水素原子)である。
ポリマーANo.3〜15は、ポリエチレングリコールを主鎖とし、ポリビニルアルコールを側鎖とする、ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーである。ポリマーANo.3〜15は、前記一般式(1)中、R1が結合手であり、R2、R3、R4、R5が、それぞれ独立して、H(水素原子)又はポリビニルアルコールであり、R2、R3、R4、R5が同時に水素原子とはならない構成単位IIIとエチレングリコールに由来する構成単位IVとを含む。
〈ポリマーAの溶解度〉
上記ポリマーANo.1〜19の、20℃の水に対する溶解度は、いずれも2g/100ml以上であった。
〈重合平均分子量の測定〉
ポリマーANo.1〜19の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法を下記の条件で適用して得たクロマトグラム中のピークに基づき算出した。
装置:HLC-8320 GPC(東ソー株式会社、検出器一体型)
カラム:GMPWXL+GMPWXL(アニオン)
溶離液:0.2Mリン酸バッファー/CH3CN=9/1
流量:0.5ml/min
カラム温度:40℃
検出器:RI 検出器
標準物質:ポリエチレングリコール
<比(水酸基由来の酸素原子数/ポリオキシアルキレン由来の酸素原子数)>
ポリマーAがポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーである場合、比(水酸基由来の酸素原子数/ポリオキシアルキレン由来の酸素原子数)は1HNMRによって算出した。具体的には、ポリマー主鎖のアルキレンオキシド部位のエチレンの積分比からポリオキシアルキレン由来の酸素原子数を算出し、側鎖のポリビニルアルコール部位のエチレンの積分比から水酸基由来の酸素原子数を算出し、これらの値をもって比(水酸基由来の酸素原子数/ポリオキシアルキレン由来の酸素原子数)を算出した。ポリマーAが、ポリグリシドール及びポリグリセリンの場合は、その構造から、比(水酸基由来の酸素原子数/ポリオキシアルキレン由来の酸素原子数)はほぼ1となる。
<研磨材(シリカ粒子)の平均一次粒子径>
研磨材の平均一次粒子径(nm)は、BET(窒素吸着)法によって算出される比表面積S(m2/g)を用いて下記式で算出した。
平均一次粒子径(nm)=2727/S
研磨材の比表面積は、下記の[前処理]をした後、測定サンプル約0.1gを測定セルに小数点以下4桁まで精量し、比表面積の測定直前に110℃の雰囲気下で30分間乾燥した後、比表面積測定装置(マイクロメリティック自動比表面積測定装置 フローソーブIII2305、島津製作所製)を用いて窒素吸着法(BET法)により測定した。
[前処理]
(a)スラリー状の研磨材を硝酸水溶液でpH2.5±0.1に調整する。
(b)pH2.5±0.1に調整されたスラリー状の研磨材をシャーレにとり150℃の熱風乾燥機内で1時間乾燥させる。
(c)乾燥後、得られた試料をメノウ乳鉢で細かく粉砕する。
(d)粉砕された試料を40℃のイオン交換水に懸濁させ、孔径1μmのメンブランフィルターで濾過する。
(e)フィルター上の濾過物を20gのイオン交換水(40℃)で5回洗浄する。
(f)濾過物が付着したフィルターをシャーレにとり、110℃の雰囲気下で4時間乾燥させる。
(g)乾燥した濾過物(砥粒)をフィルター屑が混入しないようにとり、乳鉢で細かく粉砕して測定サンプルを得た。
<研磨材(シリカ粒子)の平均二次粒子径>
研磨材の平均二次粒子径(nm)は、研磨材の濃度が0.25質量%となるように研磨材をイオン交換水に添加した後、得られた水溶液をDisposable Sizing Cuvette(ポリスチレン製 10mmセル)に下底からの高さ10mmまで入れ、動的光散乱法(装置名:ゼータサイザーNano ZS、シスメックス(株)製)を用い
て測定した。
(1)研磨液組成物の調製
シリカ粒子(コロイダルシリカ、平均一次粒子径35nm、平均二次粒子径70nm、会合度2)、水溶性高分子(ポリマーA)、28質量%アンモニア水(キシダ化学(株)試薬特級)、イオン交換水、必要に応じてポリマーBを攪拌混合して、実施例1〜17、及び比較例1〜11の研磨液組成物(いずれも濃縮液、pH10.6±0.1(25℃))を得た。シリカ粒子、水溶性高分子(ポリマーA)、アンモニア、及びポリマーBを除いた残余はイオン交換水である。尚、表1における各成分の含有量は、濃縮液を40倍に希釈して得た研磨液組成物についての値であり、シリカ粒子の含有量は、SiO2換算濃度である。
(2)研磨方法
研磨液組成物(濃縮液)をイオン交換水で40倍に希釈して得た研磨液組成物(pH10.6±0.1(25℃))を研磨直前にフィルター(コンパクトカートリッジフィルター MCP−LX−C10S アドバンテック株式会社)にてろ過を行い、下記の研磨条件で下記のシリコンウェーハ(直径200mmのシリコン片面鏡面ウェーハ(伝導型:P、結晶方位:100、抵抗率0.1Ω・cm以上100Ω・cm未満)に対して仕上げ研磨を行った。当該仕上げ研磨に先立ってシリコンウェーハに対して市販の研磨液組成物を用いてあらかじめ粗研磨を実施した。粗研磨を終了し仕上げ研磨に供したシリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)は、2.680ppmであった。表面粗さ(ヘイズ)は、KLA Tencor社製のSurfscan SP1−DLS(商品名)を用いて測定される暗視野ワイド斜入射チャンネル(DWO)での値である。
<仕上げ研磨条件>
研磨機:片面8インチ研磨機GRIND-X SPP600s(岡本工作製)
研磨パッド:スエードパッド(東レ コーテックス社製 アスカー硬度64 厚さ 1.37mm ナップ長450um 開口径60um)
シリコンウェーハ研磨圧力:100g/cm2
定盤回転速度:60rpm
研磨時間:5分
研磨液組成物の供給速度:150g/cm2
研磨液組成物の温度:23℃
キャリア回転速度:60rpm
仕上げ研磨後、シリコンウェーハに対して、オゾン洗浄と希フッ酸洗浄を下記のとおり行った。オゾン洗浄では、20ppmのオゾンを含んだ水溶液をノズルから流速1L/minで600rpmで回転するシリコンウェーハの中央に向かって3分間噴射した。このときオゾン水の温度は常温とした。次に希フッ酸洗浄を行った。希フッ酸洗浄では、0.5質量%のフッ化水素アンモニウム(特級:ナカライテクス株式会社)を含んだ水溶液をノズルから流速1L/minで600rpmで回転するシリコンウェーハの中央に向かって6秒間噴射した。上記オゾン洗浄と希フッ酸洗浄を1セットとして計2セット行い、最後にスピン乾燥を行った。スピン乾燥では1500rpmでシリコンウェーハを回転させた。
<シリコンウェーハの表面粗さ(ヘイズ)及び表面欠陥(LPD)の評価>
洗浄後のシリコンウェーハ表面の表面粗さ(ヘイズ)(ppm)の評価には、KLA Tencor社製のSurfscan SP1−DLS(商品名)を用いて測定される、暗視野ワイド斜入射チャンネル(DWO)での値を用いた。また、表面欠陥(LPD)(個)は、Haze測定時に同時に測定され、シリコンウェーハ表面の粒子径が45nm以上のパーティクル数を測定することによって評価した。Hazeの数値は小さいほど表面の平坦性が高いことを示す。また、LPDの数値(パーティクル数)が小さいほど表面欠陥が少ないことを示す。表面粗さ(ヘイズ)及び表面欠陥(LPD)の結果を表1に示した。表面粗さ(ヘイズ)及び表面欠陥(LPD)の測定は、各々2枚のシリコンウェーハに対して行い、各々平均値を表1に示した。
<濡れ性の評価>
仕上げ研磨直後のシリコンウェーハ(直径200mm)鏡面の親水化部(濡れている部分)の面積を目視により観察し、下記の評価基準に従って濡れ性を評価し、その結果を表1に示した。
(評価基準)
A:濡れ部分面積の割合が95以上
B:濡れ部分面積の割合が90%以上95%未満
C:濡れ部分面積の割合が50%以上90%未満
D:濡れ部分面積の割合が50%未満
<分散粒径の評価>
研磨液組成物(濃縮液)をイオン交換水で40倍に希釈して得た研磨液組成物(pH10.6±0.1(25℃))を用いて、研磨液組成物中のシリカ粒子の分散粒径の測定を行った。分散粒径測定に使用する粒径測定装置として、光子相関法(動的光散乱法)の原理に基づいているシスメックス社製の粒度分布測定機「ゼータサイザーナノZS」を使用した。前記研磨液組成物を測定液としてDisposable Sizing Cuvette(ポリスチレン製 10mmセル)に1.2mL採取し、測定部に入れて、分散粒径として体積中位粒径(D50)を測定した。この結果を下記表1に示した。D50の値が小さいほど、シリカ粒子の分散性は良好である。
<腐食量の評価>
40×40mm角にカットしたシリコンウェーハを、1質量%希フッ酸水溶液に2分浸漬させ酸化膜を除去した後、イオン交換水に瞬時浸漬し、リンスし、エアブロー乾燥した。次いでシリコンウェーハをプラスチック容器に入れ、当該プラスチック容器に研磨液組成物20gを加えて蓋をした。シリコンウェーハを、研磨液組成物に40℃で24時間浸漬した後、イオン交換水に瞬時浸漬し、リンスし、エアブロー乾燥した。エアブロー乾燥されたシリコンウェーハの研磨液組成物への浸漬前後での重量減少量を腐食量とした。
Figure 2015109423
表1に示されるように、実施例1〜17の研磨液組成物を用いることで、比較例1〜11の研磨液組成物を用いた場合に比べて、表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減の両立が可能になった。
本発明の研磨液組成物を用いれば、シリコンウェーハの、表面粗さ(ヘイズ)の低減と表面欠陥(LPD)の低減とを両立できる。よって、本発明の研磨液組成物は、様々な半導体基板の製造過程で用いられる研磨液組成物として有用であり、なかでも、シリコンウェーハの仕上げ研磨用の研磨液組成物として有用である。

Claims (10)

  1. シリカ粒子を0.01〜0.5質量%と、含窒素塩基性化合物と、水溶性高分子とを含み、前記水溶性高分子は、下記一般式(1)で表される構成単位を含み、前記水溶性高分子において、水酸基由来の酸素原子数とポリオキシアルキレン由来の酸素原子数の比(水酸基由来の酸素原子数/ポリオキシアルキレン由来の酸素原子数)が、0.8〜10である、シリコンウェーハ用研磨液組成物。
    Figure 2015109423
    但し、上記一般式(1)中、R1は、メチレン基(―CH2―)又は結合手であり、R2、R3、R4、R5は、それぞれ独立して、H(水素原子)、―OH(水酸基)、―CH2OH、又はポリビニルアルコールであるが、R2、R3、R4、R5が各々すべて同時にはH(水素原子)、―OH(水酸基)、又は―CH2OHとはならない。
  2. 前記水溶性高分子が、ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーである、請求項1に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
  3. 前記ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマーの重量平均分子量が、1万以上15万以下である、請求項2に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
  4. 前記水溶性高分子が、ポリグリシドール及び/又はポリグシドール誘導体である、請求項1に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
  5. 前記ポリグリシドール及びポリグシドール誘導体の重量平均分子量が、3000以上15万以下である、請求項4に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
  6. 前記水溶性高分子が、ポリグリセリン及び/又はポリグリセリン誘導体である、請求項1に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
  7. 前記ポリグリセリン及びポリグリセリン誘導体の重量平均分子量が、500以上5万以下である、請求項6に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
  8. 前記シリカ粒子と前記水溶性高分子の質量比(前記シリカ粒子の質量/前記水溶性高分子の質量)が1〜38である請求項1〜7のいずれかの項に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかの項に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物を用いてシリコンウェーハを研磨する研磨工程を含むシリコンウェーハの研磨方法。
  10. 請求項1〜8のいずれかの項に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物を用いてシリコンウェーハを研磨する研磨工程を含む、半導体基板の製造方法。
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