JP2020109864A - シリコンウェーハ用研磨液組成物 - Google Patents

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洋平 内田
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Abstract

【課題】表面欠陥(LPD)の低減と表面粗さ(Haze)の低減の両立が行える、シリコンウェーハ用研磨液組成物、及び当該シリコンウェーハ用研磨液組成物を用いた半導体基板の製造方法、並びにシリコンウェーハの研磨方法を提供する。【解決手段】本発明のシリコンウェーハ用研磨液組成物は、砥粒と、含窒素塩基性化合物と、R1O(C3H6O2)nHで表されるポリグリセリン誘導体とを含む。ただし、上記一般式中、R1は炭素数3以上22以下の炭化水素基及び炭素数3以上22以下のアシル基から選ばれる1種以上であり、nはグリセリン単位の平均重合度であり13以上100以下である。本発明のシリコンウェーハ用研磨液組成物において、グリセリン単位の平均重合度(n)を前記炭化水素基の炭素数で除した値([平均重合度n]/[R1の炭素数])が1.0以上であると好ましく、砥粒は、コロイダルシリカであると好ましい。【選択図】なし

Description

本発明はシリコンウェーハ用研磨液組成物及びこれを用いた半導体基板の製造方法並びにシリコンウェーハの研磨方法に関する。
近年、半導体メモリの高記録容量化に対する要求の高まりから半導体装置のデザインルールは微細化が進んでいる。このため半導体装置の製造過程で行われるフォトリソグラフィーにおいて焦点深度は浅くなり、シリコンウェーハ(ベアウェーハ)の欠陥低減や平滑性に対する要求はますます厳しくなっている。
シリコンウェーハの品質を向上する目的で、シリコンウェーハの研磨は多段階で行われている。特に研磨の最終段階で行われる仕上げ研磨は、表面粗さ(Haze)の抑制と研磨後のシリコンウェーハ表面のぬれ性向上(親水化)によるパーティクルやスクラッチ、ピット等の表面欠陥(LPD:Light point defects)の抑制とを目的として行われてい
る。
仕上げ研磨に用いられる研磨液組成物としては、表面粗さ(Haze)の低減と表面欠陥(LPD)の低減を両立することを目的とした研磨液組成物として、シリカ粒子と、アンモニア等の含窒素塩基性化合物と、水酸基由来の酸素原子数とポリオキシアルキレン由来の酸素原子数の比が0.8〜10の水溶性高分子としてポリグリセン等を含むシリコンウェーハの研磨液組成物が知られている(特許文献1参照)。
一方、配線形成途中のデバイスウエハの研磨に好適に使用され、スクラッチ数を低減することを目的としたCMP用研磨液組成物として、特定のポリグリセリン誘導体と、研磨材と、水とを含む研磨液組成物が開示されている(特許文献2参照)。また、Low−k誘電体材料を研磨するためのCMP用研磨液組成物であって、微粒子の砥材と、親水性部分及び新油性部分を含む少なくとも1種のシリコーンフリー非イオン性界面活性剤と、親水性部分及び新油性部分を含む少なくとも1種のシリコーン含有非イオン性界面活性材と、水性キャリアとを含むCMP用組成物が開示されている(特許文献3参照)。
特開2015―109423号公報 特開2009―99819号公報 特開2014―27297号公報
しかし、特許文献1に記載の研磨液組成物を用いてシリコンウェーハを研磨すると、表面粗さ(Haze)について、十分に低減できない場合があった。
そこで、本発明では、表面欠陥(LPD)の低減と表面粗さ(Haze)の低減の両立が行える、シリコンウェーハ用研磨液組成物、及び当該シリコンウェーハ用研磨液組成物を用いた半導体基板の製造方法、並びに研磨方法を提供する。
本発明のシリコンウェーハ用研磨液組成物は、下記成分A〜成分Dを含有する。
(成分A)砥粒
(成分B)下記式1で表されるポリグリセリン誘導体
(成分C)含窒素塩基性化合物
(成分D)水系媒体
1O(C362nH (1)
ただし、式1中、R1は炭素数3以上22以下の炭化水素基及び炭素数3以上22以下
のアシル基から選ばれる1種以上であり、nはグリセリン単位の平均重合度を示し13以上100以下である。
本発明の研磨方法は、本発明のシリコンウェーハ用研磨液組成物を用いてシリコンウェーハを研磨する研磨工程を含む。
本発明の半導体基板の製造方法は、本発明のシリコンウェーハ用研磨液組成物を用いてシリコンウェーハを研磨する研磨工程を含む。
本発明によれば、表面欠陥(LPD)の低減と表面粗さ(Haze)の低減の両立を可能とする、シリコンウェーハ用研磨液組成物、及び当該シリコンウェーハ用研磨液組成物を用いた半導体基板の製造方法、並びに研磨方法を提供できる。
本発明では、シリコンウェーハ用研磨液組成物(以下、「研磨液組成物」と略称する場合もある。)が特定のポリグリセリン誘導体を含むことにより、研磨液組成物で研磨されたシリコンウェーハの表面において、表面欠陥(LPD)の低減と表面粗さ(Haze)の低減の両立が行える、という知見に基づく。
本発明の研磨液組成物を用いてシリコンウェーハを研磨した場合に、表面欠陥(LPD)の低減と表面粗さ(Haze)の低減の両立が行えるという本発明の効果の発現機構の詳細は明らかではないが、以下のように推定している。
研磨液組成物に含まれる特定のポリグリセリン誘導体(成分B)は、シリコンウェーハと疎水的相互作用をする、炭素数3以上22以下の炭化水素基及び炭素数3以上22以下のアシル基から選ばれる1種以上を含む。そのため、ポリグリセリン誘導体(成分B)は、シリコンウェーハ表面に吸着して、含窒素塩基性化合物によるシリコンウェーハ表面の腐食、即ち、表面粗さ(Haze)の上昇を抑制する。また、ポリグリセリン誘導体(成分B)は、シリコンウェーハとの相互作用によりシリコンウェーハ表面を親水化する水酸基を含むグリセリン単位を含み、当該グリセリン単位の平均重合度が、13以上100以下である。そのため、ポリグリセリン誘導体(成分B)が、疎水基である炭化水素基及びアシル基から選ばれる1種以上を含んでいても、シリコンウェーハ表面について高い濡れ性を担保できるので、シリコンウェーハ表面の研磨が均一に行える。
このように、本発明の研磨液組成物をシリコンウェーハ表面の研磨に用いれば、炭素数3以上22以下の炭化水素基及び炭素数3以上22以下のアシル基から選ばれる1種以上による腐食抑制効果と、グリセリン単位の平均重合度が13以上100以下のポリグリセリン基による高い濡れ性の担保とが、両立できるため、表面粗さ(Haze)の低減が実現されているものと推定される。
尚、特定のポリグリセリン誘導体(成分B)がシリコンウェーハ表面に吸着することによってシリコンウェーハ表面の濡れ性が向上するので、シリコンウェーハ表面の乾燥により生じるシリコンウェーハ表面へのパーティクルの付着が抑制されると考えられうる。故
に、本発明の研磨液組成物を用いてシリコンウェーハ表面を研磨すれば、表面粗さ(以下、単に「Haze」ともいう)の低減と表面欠陥(以下、単に「LPD」ともいう)の低減の両立が良好に行えるものと推定される。
[砥粒(成分A)]
本発明における砥粒としては、シリコンウェーハ用研磨液組成物に使用できる、公知の砥粒を使用できるが、Haze及びLPD低減の観点から、シリカ粒子が好ましい。シリカ粒子の具体例としては、コロイダルシリカ、フュームドシリカ等が挙げられるが、シリコンウェーハの表面平滑性を向上させる観点から、コロイダルシリカがより好ましい。
砥粒の使用形態としては、操作性の観点からスラリー状が好ましい。本発明の研磨液組成物に含まれる砥粒がコロイダルシリカである場合、アルカリ金属やアルカリ土類金属等によるシリコンウェーハの汚染を防止する観点から、コロイダルシリカは、アルコキシシランを加水分解物して縮合する方法により得たものであることが好ましい。アルコキシシランの加水分解物から得られるシリカ粒子は、従来から公知の方法によって作製できる。
前記シリカ粒子の平均一次粒子径は、研磨速度の確保の観点から、5nm以上が好ましく、10nm以上がより好ましく、15nm以上が更に好ましく、30nm以上が更により好ましく、そして、Hazeの低減とLPDの低減の両立の観点、及び研磨速度の確保の観点から、50nm以下が好ましく、45nm以下がより好ましく、40nm以下が更に好ましい。
シリカ粒子の平均一次粒子径は、BET(窒素吸着)法によって算出される比表面積S(m2/g)を用いて算出される。比表面積は、例えば、実施例に記載の方法により測定
できる。
シリカ粒子の会合度は、Hazeの低減とLPDの低減の両立、及び研磨速度の確保の観点から、3.0以下が好ましく、1.1〜3.0がより好ましく、1.8〜2.5が更に好ましく、2.0〜2.3が更により好ましい。シリカ粒子の形状はいわゆる球型といわゆるマユ型であることが好ましい。
シリカ粒子の会合度とは、シリカ粒子の形状を表す係数であり、下記式により算出される。平均二次粒子径は、動的光散乱法によって測定される値であり、例えば、実施例に記載の装置を用いて測定できる。
会合度=平均二次粒子径/平均一次粒子径
前記シリカ粒子の平均二次粒子径は、研磨速度の確保の観点から、10nm以上が好ましく、20nm以上がより好ましく、35nm以上が更に好ましく、45nm以上が更により好ましく、そして、Hazeの低減とLPDの低減の両立の観点、及び研磨速度の確保の観点から、150nm以下が好ましく、100nm以下がより好ましく、80nm以下が更に好ましい。
シリカ粒子の会合度の調整方法としては、例えば、特開平6−254383号公報、特開平11−214338号公報、特開平11−60232号公報、特開2005−060217号公報、特開2005−060219号公報等に記載の方法を採用することができる。
本発明の研磨液組成物に含まれるシリカ粒子の含有量は、シリコンウェーハの研磨速度の確保の観点から、SiO2換算で、0.01質量%以上が好ましく、0.07質量%以
上がより好ましく、0.10質量%以上が更に好ましく、そして、Hazeの低減とLP
Dの低減の両立の観点から、0.5質量%以下が好ましく、0.3質量%以下がより好ましく、0.2質量%以下が更に好ましい。
[ポリグリセリン誘導体(成分B)]
本発明の研磨液組成物は、Hazeの低減の観点から、下記式1で表されるポリグリセリン誘導体を含む。
1O(C362nH (1)
本発明の研磨液組成物に含まれるポリグリセリン誘導体(成分B)は、上記式1で表わされるポリグリセリン誘導体から選択される2種以上のポリグリセリン誘導体を任意の割合で混合したものであってもよい。
上記式1中、R1は、腐食抑制効果向上の観点から、炭素数が3以上22以下の炭化水
素基及び炭素数が3以上22以下のアシル基から選ばれる1種以上であり、研磨液組成物の保存安定性の観点から、好ましくは炭化水素基である。炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、フェニル基、アルキルフェニル基等が挙げられる。炭化水素基は、腐食抑制効果向上の観点から、アルキル基が好ましく、直鎖状アルキル基又は分岐鎖状のアルキル基が好ましく、直鎖状アルキル基がより好ましい。アシル基としてはアルカノイル基、アルケノイル基、(アルキル)ベンゾイル基等が挙げられ、腐食抑制効果向上の観点から、好ましくはアルカノイル基であり、より好ましくは直鎖状アルキル基にカルボニル基が結合した構造を有する直鎖アルカノイル基である。
1の炭素数は、腐食抑制効果向上の観点から、3以上であり、5以上がより好ましく
、7以上が更に好ましく、10以上が更により好ましく、12以上が更により好ましく、そして、泡立ち抑制の観点から、22以下であり、20以下が好ましく、18以下がより好ましく、16以下が更に好ましく、14以下が更により好ましく、12が更により好ましい。
上記一般式1中、グリセリン単位(C362)は、下記式(2)及び(3)表わされ
る構造のうちの、いずれであってもよいし、ポリグリセリン誘導体(成分B)は、下記式(2)で表わされるグリセリン単位を含むポリグリセリン誘導体と、下記式(3)で表わされるグリセリン単位を含むポリグリセリン誘導体の混合物であってもよい。
−CH2−CHOH−CH2O− (2)
−CH(CH2OH)CH2O− (3)
上記一般式1中、nはグリセリン単位の平均重合度を示す。nは、濡れ性の向上の観点から、13以上であり、15以上が好ましく、17以上がより好ましく、18以上が更に好ましく、そして、腐食抑制効果向上の観点から、100以下であり、60以下が好ましく、45以下がより好ましく、25以下が更に好ましい。
ポリグリセリン誘導体(成分B)について、グリセリン単位の平均重合度nをR1の炭
素数で除した値([平均重合度n]/[R1の炭素数])は、濡れ性の向上の観点から、
1.0以上が好ましく、1.2以上がより好ましく、1.5以上が更に好ましく、そして、腐食抑制効果向上の観点から、4.0以下が好ましく、2.0以下がより好ましく、1.8以下が更に好ましい。
本発明の研磨液組成物に含まれるポリグリセリン誘導体(成分B)は、Hazeの低減の観点から、ポリグリセリンアルキルエーテル、ポリグリセリンアルケニルエーテル、ポリグリセリンフェニルエーテル、ポリグリセリンアルキルフェニルエーテル、及びポリグリセリンアルキルエステル、ポリグリセリンアルケニルエステル、ポリグリセリンフェニルエステル、ポリグリセリンアルキルフェニルエステルからなる群から選ばれる少なくと
も1種が好ましく、ポリグリセリンアルキルエーテル、ポリグリセリンアルケニルエーテル、ポリグリセリンフェニルエーテル、ポリグリセリンアルキルフェニルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましく、ポリグリセリンアルキルエーテルが更に好ましい。
本発明の研磨液組成物に含まれるポリグリセリン誘導体(成分B)は、例えば、下記の特開2009−99819に記載の製造方法(1)及び(2)により製造できる。
(1)水酸化ナトリウム等のアルカリ触媒下で、R1に対応する脂肪族アルコールに、
2,3−エポキシ−1−プロパノールを付加する方法
(2)ポリグリセリンを原料として、カルボン酸ハライド、酸ハライド、及び酸無水物等のカルボン酸の反応性誘導体、アルキルハライドを縮合させる方法等が挙げられる。
本発明の研磨液組成物に含まれるポリグリセリン誘導体(成分B)の含有量は、Hazeの低減の観点から、40質量ppm以上が好ましく、80質量ppm以上がより好ましく、200質量ppm以上が更に好ましく、300質量ppm以上が更により好ましく、そして、同様の観点から、5000質量ppm以下が好ましく、4000質量ppm以下がより好ましく、3000質量ppm以下が更に好ましく、2500質量ppm以下が更により好ましい。
本発明の研磨液組成物に含まれる砥粒(成分A)の含有量とポリグリセリン誘導体(成分B)の含有量の比(成分Aの質量%/成分Bの質量%)は、研磨速度向上の観点から、
0.5以上が好ましく、1以上がより好ましく、2以上が更に好ましく、そして、Hazeの低減とLPDの低減の両立の観点から、38以下が好ましく、30以下がより好ましく、25以下が更に好ましく、20以下が更により好ましい。
[含窒素塩基性化合物(成分C)]
本発明の研磨液組成物は、研磨液組成物の保存安定性の向上、研磨速度の確保、及びHazeの低減とLPDの低減の両立の観点から、含窒素塩基性化合物を含有し、同様の観点から、好ましくは、アンモニア、アミン化合物及びアンモニウム化合物から選ばれる少なくとも1種類以上の含窒素塩基性化合物を含有する。
含窒素塩基性化合物としては、例えば、アンモニア、水酸化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N一メチルエタノールアミン、N−メチル−N,N一ジエタノ−ルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノ−ルアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン・六水和物、無水ピペラジン、1−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−メチルピペラジン、ジエチレントリアミン、及び水酸化テトラメチルアンモニウムが挙げられる。これらの含窒素塩基性化合物は2種以上を混合して用いてもよい。前記含窒素塩基性化合物としては、Hazeの低減とLPDの低減の両立の観点、研磨液組成物の保存安定性の向上の観点、及び、研磨速度の確保の観点からアンモニアがより好ましい。
本発明の研磨液組成物に含まれる含窒素塩基性化合物の含有量は、Hazeの低減とLPDの低減の両立の観点、研磨液組成物の保存安定性の向上の観点、及び研磨速度の確保の観点から、0.001質量%以上が好ましく、0.003質量%以上がより好ましく、0.005質量%以上が更に好ましく、0.007質量%以上が更により好ましく、0.
009質量%以上が更により好ましく、そして、Hazeの低減とLPDの低減の両立の観点から、0.1質量%以下が好ましく、0.05質量%以下がより好ましく、0.025質量%以下が更に好ましく、0.018質量%以下が更により好ましく、0.014質量%以下が更により好ましい。
[水系媒体(成分D)]
本発明の研磨液組成物に含まれる水系媒体(成分D)としては、イオン交換水や超純水等の水、又は水と溶媒の混合媒体等が挙げられ、上記溶媒としては、水と混合可能な溶媒(例えば、エタノール等のアルコール)が好ましい。水系媒体としては、なかでも、イオン交換水又は超純水がより好ましく、超純水が更に好ましい。水系媒体(成分D)が、水と溶媒の混合媒体である場合、成分Dである混合媒体全体に対する水の割合は、経済性の観点から、95質量%以上が好ましく、98質量%以上がより好ましく、実質的に100質量%が更に好ましい。
本発明の研磨液組成物における水系媒体の含有量は、好ましくは成分A〜C及び後述する任意成分の残余である。
[任意成分(助剤)]
本発明の研磨液組成物には、本発明の効果が妨げられない範囲で、更に、ポリグリセリン誘導体(成分B)以外の水溶性高分子化合物(成分E)、pH調整剤、防腐剤、アルコール類、キレート剤、アニオン性界面活性剤、及び成分B以外のノニオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の任意成分が含まれてもよい。
[水溶性高分子化合物(成分E)]
本発明の研磨液組成物には、Hazeの低減とLPDの低減の両立の観点から、ポリグリセリン誘導体(成分B)以外の水溶性高分子化合物(成分E)を含有してもよい。この水溶性高分子化合物(成分E)は、親水基を有する高分子化合物であり、水溶性高分子化合物(成分E)の重量平均分子量は、研磨速度の確保、LPDの低減の観点から、10,000以上が好ましく、50,000以上がより好ましい。
上記成分Eを構成する供給源である単量体としては、例えば、アミド基、水酸基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、スルホン酸基等の水溶性基を有する単量体が挙げられる。このような水溶性高分子化合物(成分E)としては、ポリアミド、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド等が例示できる。ポリアミドとしては、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリオキサゾリン、ポリジメチルアクリルアミド、ポリジエチルアクリルアミド、ポリイソプロピルアクリルアミド、ポリヒドロキシエチルアクリルアミド等が挙げられる。ポリ(N−アシルアルキレンイミン)としては、ポリ(N−アセチルエチレンイミン)、ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)、ポリ(N−カプロイルエチレンイミン)、ポリ(N−ベンゾイルエチレンイミン)、ポリ(N−ノナデゾイルエチレンイミン)、ポリ(N−アセチルプロピレンイミン)、ポリ(N−ブチオニルエチレンイミン)等があげられる。セルロース誘導体としては、カルボキシメチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロース、及びカルボキシメチルエチルセルロース等が挙げられる。これらの水溶性高分子化合物は任意の割合で2種以上を混合して用いてもよい。
[pH調整剤]
pH調整剤としては、酸性化合物等が挙げられる。酸性化合物としては、硫酸、塩酸、硝酸又はリン酸等の無機酸、酢酸、シュウ酸、コハク酸、グリコール酸、リンゴ酸、クエ
ン酸又は安息香酸等の有機酸等が挙げられる。
[防腐剤]
防腐剤としては、ベンザルコニウムクロライド、ベンゼトニウムクロライド、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、(5−クロロ−)2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、過酸化水素、又は次亜塩素酸塩等が挙げられる。
[アルコール類]
アルコール類としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、2−メチル−2−プロパノオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等が挙げられる。本発明の研磨液組成物におけるアルコール類の含有量は、0.1質量%〜5質量%が好ましい。
[キレート剤]
キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸アンモニウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、トリエチレンテトラミン六酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸ナトリウム等が挙げられる。本発明の研磨液組成物におけるキレート剤の含有量は、0.01〜1質量%が好ましい。
[アニオン性界面活性剤]
アニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸石鹸、アルキルエーテルカルボン酸塩等のカルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩等のスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩等の硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル等のリン酸エステル塩などが挙げられる。
[ノニオン性界面活性剤]
成分B以外のノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレン(硬化)ヒマシ油等のポリエチレングリコール型と、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグリコシド等の多価アルコール型及び脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。
本発明0の研磨液組成物の25℃におけるpHは、研磨速度の確保の観点から、8.0
以上が好ましく、9.0以上がより好ましく、9.5以上が更に好しく、そして、同様の観点から、12.0以下が好ましく、11.5以下がより好ましく、11.0以下が更に好ましい。pHの調整は、必要に応じて、含窒素塩基性化合物(成分C)及び/又はpH調整剤を適宜添加して行うことができる。ここで、25℃におけるpHは、pHメータ(東亜電波工業株式会社、HM−30G)を用いて測定でき、電極の研磨液組成物への浸漬後1分後の数値である。
上記において説明した各成分の含有量は、使用時における含有量であるが、本発明の研磨液組成物は、その保存安定性が損なわれない範囲で濃縮された状態で保存及び供給されてもよい。この場合、製造及び輸送コストを更に低くできる点で好ましい。濃縮液は、必要に応じて前述の水系媒体で適宜希釈して使用すればよい。濃縮倍率としては、希釈した後の研磨時の濃度を確保できれば、特に限定するものではないが、製造及び輸送コストを更に低くできる観点から、2倍以上が好ましく、10倍以上がより好ましく、20倍以上が更に好ましく、30倍以上が更により好ましい。
本発明の研磨液組成物が上記濃縮液である場合、濃縮液における砥粒(成分A)の含有量は、SiO2換算で、製造及び輸送コストを低くする観点から、1質量%以上が好まし
く、2質量%以上がより好ましく、4質量%以上が更に好ましく、そして、保存安定性を向上させる観点から、40質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましく、30質量%以下が更に好ましく、25質量%以下が更により好ましく、20質量%以下が更により好ましい。
本発明の研磨液組成物が上記濃縮液である場合、濃縮液におけるポリグリセリン誘導体(成分B)の含有量は、製造及び輸送コストを低くする観点から、0.1質量%以上が好ましく、0.3質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上が更に好ましく、0.7質量%以上が更により好ましく、1.0質量%以上が更により好ましく、そして、保存安定性の向上の観点から、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、7質量%以下が更に好ましく、5質量%以下が更により好ましい。
本発明の研磨液組成物が上記濃縮液である場合、濃縮液における含窒素塩基性化合物(成分C)の含有量は、製造及び輸送コストを低くする観点から、0.02質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましく、0.1質量%以上が更に好ましく、そして、保存安定性の向上の観点から、5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、2質量%以下が更に好ましい。
本発明の研磨液組成物が上記濃縮液である場合、上記濃縮液の25℃におけるpHは、8.0以上が好ましく、9.0以上がより好ましく、9.5以上が更に好しく、そして、12.0以下が好ましく、11.5以下がより好ましく、11.0以下が更に好ましい。
次に、本発明の研磨液組成物の製造方法の一例について説明する。
本発明の研磨液組成物は、例えば、砥粒(成分A)と、ポリグリセリン誘導体(成分B)と、含窒素塩基性化合物(成分C)と、水系媒体(成分D)と、必要に応じて任意成分とを混合することによって調製できる。
砥粒の使用形態としては、水等の水系媒体を分散媒とした分散液であることが好ましい。砥粒の水系媒体への分散は、例えば、ホモミキサー、ホモジナイザー、超音波分散機、湿式ボールミル、又はビーズミル等の撹拌機等を用いて行うことができる。砥粒の凝集等により生じた粗大粒子が水系媒体中に含まれる場合、遠心分離やフィルターを用いたろ過等により、当該粗大粒子を除去すると好ましい。砥粒、好ましくは砥粒の分散液と水系媒体の混合は、ポリグリセリン誘導体(成分B)の存在下で行うと好ましい。具体的には、ポリグリセリン誘導体(成分B)と水系媒体(成分D)とを含む溶液と、砥粒、好ましくは砥粒の分散液とを混合し、さらに必要に応じ、当該混合液を水系媒体(成分D)で希釈すると好ましい。
本発明の研磨液組成物は、例えば、半導体基板の製造過程における、シリコンウェーハを研磨する研磨工程や、シリコンウェーハを研磨する研磨工程を含むシリコンウェーハの研磨方法に用いられる。
前記シリコンウェーハを研磨する研磨工程には、シリコン単結晶インゴットを薄円板状にスライスすることにより得られたシリコンウェーハを平面化するラッピング(粗研磨)工程と、ラッピングされたシリコンウェーハをエッチングした後、シリコンウェーハ表面を鏡面化する仕上げ研磨工程とがある。本発明の研磨液組成物は、上記仕上げ研磨工程で用いられるとより好ましい。
前記半導体基板の製造方法や前記シリコンウェーハの研磨方法では、シリコンウェーハを研磨する研磨工程の前に、本発明の研磨液組成物(濃縮液)を希釈する希釈工程を含んでいてもよい。希釈媒には、水系媒体(成分D)を用いればよい。
前記希釈工程で希釈される濃縮液は、製造及び輸送コスト低減、保存安定性の向上の観点から、例えば、成分Aを1〜40質量%、成分Bを0.1〜20質量%、成分Cを0.02〜5質量%含んでいると好ましい。
<砥粒(シリカ粒子)の平均一次粒子径>
砥粒の平均一次粒子径(nm)は、BET(窒素吸着)法によって算出される比表面積S(m2/g)を用いて下記式で算出した。
平均一次粒子径(nm)=2727/S
砥粒の比表面積は、下記の[前処理]をした後、測定サンプル約0.1gを測定セルに小数点以下4桁まで精量し、比表面積の測定直前に110℃の雰囲気下で30分間乾燥した後、比表面積測定装置(マイクロメリティック自動比表面積測定装置 フローソーブI
II2305、島津製作所製)を用いて窒素吸着法(BET法)により測定した。
[前処理]
(a)スラリー状の砥粒を硝酸水溶液でpH2.5±0.1に調整する。
(b)pH2.5±0.1に調整されたスラリー状の砥粒をシャーレにとり150℃の熱風乾燥機内で1時間乾燥させる。
(c)乾燥後、得られた試料をメノウ乳鉢で細かく粉砕する。
(d)粉砕された試料を40℃のイオン交換水に懸濁させ、孔径1μmのメンブランフィルターで濾過する。
(e)フィルター上の濾過物を20gのイオン交換水(40℃)で5回洗浄する。
(f)濾過物が付着したフィルターをシャーレにとり、110℃の雰囲気下で4時間乾燥させる。
(g)乾燥した濾過物(砥粒)をフィルター屑が混入しないようにとり、乳鉢で細かく粉砕して測定サンプルを得た。
<砥粒(シリカ粒子)の平均二次粒子径>
砥粒の平均二次粒子径(nm)は、砥粒の濃度が0.25質量%となるように砥粒をイオン交換水に添加した後、得られた水溶液をDisposable Sizing Cuvette(ポリスチレン製 10mmセル)に下底からの高さ10mmまで入れ、動的光
散乱法(装置名:ゼータサイザーNano ZS、シスメックス(株)製)を用いて測定
した。
(1)研磨液組成物の調製
シリカ粒子(コロイダルシリカ、平均一次粒子径35nm、平均二次粒子径70nm、会合度2.0)、表1に記載のポリグリセリン誘導体、28質量%アンモニア水(キシダ化学(株)試薬特級)、及びイオン交換水を攪拌混合して、実施例1〜9、及び比較例1〜3の研磨液組成物(いずれも濃縮液、pH 10.6±0.1(25℃))を得た。シリカ粒子の含有量は、SiO2換算濃度は、0.17質量%であり、ポリグリセリン誘導
体の含有量は、表1に示した通りであり、アンモニアの濃度は、0.01質量%である。ただし、これらの濃度は、いずれも、濃縮液を40倍に希釈して得た研磨液組成物についての値である。シリカ粒子、ポリグリセリン誘導体、及びアンモニアを除いた残余はイオン交換水である。
(2)研磨方法
研磨液組成物(濃縮液)をイオン交換水で40倍に希釈して得た研磨液組成物(pH10.6±0.1(25℃))を研磨直前にフィルター(コンパクトカートリッジフィルター MCP−LX−C10S アドバンテック株式会社)にてろ過を行い、下記の研磨条件で下記のシリコンウェーハ(直径200mmのシリコン片面鏡面ウェーハ(伝導型:P、結晶方位:100、抵抗率0.1Ω・cm以上100Ω・cm未満))に対して仕上げ研磨を行った。当該仕上げ研磨に先立ってシリコンウェーハに対して市販の研磨液組成物を用いてあらかじめ粗研磨を実施した。粗研磨を終了し仕上げ研磨に供したシリコンウェーハの表面粗さ(Haze)は、2.680ppm(DWO)及び6.330ppm(DNN)であった。前記Hazeの測定値は、後述の洗浄後のシリコンウェーハ表面の表面粗さ(Haze)の評価と同じ方法によるものである。
<仕上げ研磨条件>
研磨機:片面8インチ研磨機GRIND−X SPP600s(岡本工作製)
研磨パッド:スエードパッド(東レ コーテックス社製 アスカー硬度64 厚さ1.37mm ナップ長450um 開口径60um)
シリコンウェーハ研磨圧力:100g/cm2
定盤回転速度:60rpm
研磨時間:5分
研磨液組成物の供給速度:150g/cm2
研磨液組成物の温度:23℃
キャリア回転速度:60rpm
仕上げ研磨後、シリコンウェーハに対して、オゾン洗浄と希フッ酸洗浄を下記のとおり行った。オゾン洗浄では、20ppmのオゾンを含んだ水溶液をノズルから流速1L/minで600rpmで回転するシリコンウェーハの中央に向かって3分間噴射した。このときオゾン水の温度は常温とした。次に希フッ酸洗浄を行った。希フッ酸洗浄では、0.5質量%のフッ化水素アンモニウム(特級:ナカライテクス株式会社)を含んだ水溶液をノズルから流速1L/minで600rpmで回転するシリコンウェーハの中央に向かって6秒間噴射した。上記オゾン洗浄と希フッ酸洗浄を1セットとして計2セット行い、最後にスピン乾燥を行った。スピン乾燥では1500rpmでシリコンウェーハを回転させた。
<シリコンウェーハの表面粗さ(Haze)及び表面欠陥(LPD)の評価>
洗浄後のシリコンウェーハ表面の表面粗さ(Haze)の評価には、表面粗さ測定装置「Surfscan SP1−DLS」(KLA Tencor社製)を用いて測定される、暗視野ワイド斜入射チャンネル(DWO)での値と、暗視野ナローノーマル入射チャンネル(DNN)での値を用いた。表面粗さに関する評価として、Haze(DWO)とHaze(DNN)の両方の測定を行ったが、Haze(DWO)は比較的短波長の表面粗さの測定に有効であり、Haze(DNN)は比較的長波長の表面粗さを測定することに向いている。そのため二種類のモードで測定することによって、幅広くシリコンウェーハの表面粗さを評価することができる。また、表面欠陥(LPD)はHaze測定時に同時に測定され、シリコンウェーハ表面上の粒径が45nm以上のパーティクル数を測定することによって評価した。表面欠陥(LPD)の評価結果は、数値が小さいほど表面欠陥が少ないことを示す。また、Haze(DWO)及びHaze(DNN)の数値は小さいほど表面の平滑性が高いことを示す。表面粗さ(Haze)及び表面欠陥(LPD)の測定は、各々2枚のシリコンウェーハに対して行い、各々平均値を表1に示した。
表1に記載の「DWO(ppm)」「DNN(ppm)」、「LPD(個)」の値は、
濃縮液の状態で20℃で14日間保存し、その後40倍に希釈して得た研磨液組成物を用いて研磨した場合の値であり、「保存後のDNN(ppm)」の値は、濃縮液の状態で40℃で14日間保存し、その後40倍に希釈して得た研磨液組成物を用いて研磨した場合の値である。
<濡れ性の評価>
仕上げ研磨直後のシリコンウェーハ(直径200mm)鏡面の親水化部(濡れている部分)の面積を目視により観察し、その結果を表1に示した。
<腐食量の評価>
40×40mm角にカットしたシリコンウェーハを、1質量%希フッ酸水溶液に2分間浸漬して酸化膜を除去した後、イオン交換水に1秒間浸漬することによりリンスし、エアブロー乾燥した。次いでシリコンウェーハをプラスチック容器に入れ、当該プラスチック容器に研磨液組成物20gを加えて蓋をした。シリコンウェーハを、研磨液組成物に40℃で24時間浸漬した後、イオン交換水に瞬時浸漬し、リンスし、エアブロー乾燥した。エアブロー乾燥されたシリコンウェーハの研磨液組成物への浸漬前後での重量減少量を腐食量とした。
Figure 2020109864
表1に示されるように、実施例1〜9の研磨液組成物を用いることで、比較例1〜3の研磨液組成物を用いた場合に比べて、表面粗さ(Haze)の低減と表面欠陥(LPD)の低減の両立が良好に行えた。
本発明の研磨液組成物を用いれば、シリコンウェーハの研磨において、表面欠陥(LPD)の低減と表面粗さ(Haze)の低減の両立ができる。よって、本発明の研磨液組成物は、様々な半導体基板の製造過程で用いられる研磨液組成物として有用であり、なかでも、シリコンウェーハの仕上げ研磨用の研磨液組成物として有用である。

Claims (6)

  1. 砥粒、下記式1で表されるポリグリセリン誘導体、含窒素塩基性化合物、及び水系媒体を含有する、シリコンウェーハ用研磨液組成物。
    1O(C362nH (1)
    ただし、式1中、R1は炭素数3以上22以下の炭化水素基及び炭素数3以上22以下
    のアシル基から選ばれる1種以上であり、nはグリセリン単位の平均重合度を示し13以上100以下である。
  2. 前記平均重合度nを前記R1の炭素数で除した値([平均重合度n]/[R1の炭素数])が、1.0以上である、請求項1に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
  3. 前記砥粒が、コロイダルシリカである、請求項1又は2に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
  4. 前記砥粒の含有量が、0.01質量%以上0.5質量%以下である、請求項1から3のいずれか一項に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物を用いてシリコンウェーハを研磨する工程を含む、研磨方法。
  6. 請求項1から4のいずれか一項に記載のシリコンウェーハ用研磨液組成物を用いてシリコンウェーハを研磨する工程を含む、半導体基板の製造方法。
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