JP2014208660A - ベンゾフラン類を製造するための工程 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】O−4−ニトロフェニルヒドロキシルアミンの様なフェニルヒドロキシルアミン誘導体と、1−(4−メトキシフェニル)−ヘプタン−1,3−ジオンの様なカルボニル誘導体とから2−ブチル−3−(4−メトキシシベンゾイル)−5−ニトロベンゾフランの様な2−ブチル−5−ニトロベンゾフラン誘導体を製造し、前記2−ブチル−5−ニトロベンゾフラン誘導体から下記構造式で表されるドロネダロンを合成する方法。
【選択図】なし
Description
[式中、R1、R2、R3およびR4は、独立して、水素、ハロ、−NO2、−CN、−C(O)2Rx1、−ORx2、−SRx3、−S(O)Rx4、−S(O)2Rx5、−N(Rx6)Rx7、−N(Rx8)C(O)Rx9、−N(Rx10)S(O)2Rx11またはRx12を表し、
Xは、水素または、1もしくはそれ以上のハロ原子によって任意に置換されたC1〜6アルキルを表し、
Yは、Hまたは−C(O)−Zを表し、
Zは、−ORa、ハロ、−NO2、−CN、−C(O)2Ra1、−SRa3、−S(O)Ra4、−S(O)2Ra5、−N(Ra6)Ra7、−N(Ra8)C(O)Ra9、−N(Ra10)S(O)2Ra11およびRa12から選択される1またはそれ以上の置換基によって任意に置換されたアリールまたはヘテロアリールを表し、
Raは、オキシ保護基、水素または、ハロ、−C(O)2Rb1および−N(Rb2)Rb3から選択される1もしくはそれ以上の置換基によって任意に置換されたC1〜6アルキルを表し、
Rx1、Rx2、Rx3、Rx6、Rx7、Rx8、Rx9、Rx10、Ra1、Ra3、Ra6、Ra7、Ra8、Ra9、Ra10、Rb1、Rb2およびRb3は、独立して、水素または、1もしくはそれ以上のハロ原子によって任意に置換されたC1〜6アルキルを表し、
Rx4、Rx5、Rx11、Rx12、Ra4、Ra5、Ra11およびRa12は、独立して、1またはそれ以上のハロ原子によって任意に置換されたC1〜6アルキルを表す]
の化合物の製造のための工程であり、式II:
[式中、R1、R2、R3、R4は前記で定義したとおりである]
の化合物またはその保護された誘導体もしくは塩と、式III:
[式中、YおよびXは前記で定義したとおりである]
の化合物との反応を含む、本明細書中以下では「本発明の工程」と称される工程が提供される。
[それぞれ、式中、
PG1は、イミノ保護基(すなわちイミノ官能基を生じさせるアミノ部分のための保護基)、たとえば=C(Rq1)ORq2(それゆえ、−O−N=C(Rq1)ORq2である保護されたヒドロキシルアミン基を形成する)[式中、Rq1およびRq2は、独立して、C1〜6アルキルを表し、より好ましくはC1〜3アルキルを表す。最も好ましくは、Rq1はメチルを表し、および/またはRq2はエチルを表す(それゆえ、たとえば、保護されたヒドロキシルアミン基が−O−N=C(CH3)OCH2CH3である式IIAの化合物を形成する)。本明細書中以下で述べるように、式IIAの化合物は幾何異性体として、すなわちイミノ二重結合についてシスおよびトランス異性体として存在してもよい。]を表し、
PG2は、アミノ保護基(すなわち第二級アミノ基であるアミノ部分を生じさせる保護基)、たとえば、アミド(たとえばN−アセチル)、N−アルキル(たとえばN−アリルもしくは任意に置換されたN−ベンジル)、N−スルホニル(たとえば任意に置換されたN−ベンゼンスルホニル)または、より好ましくはカルバメートまたは尿素を提供する保護基を表し、
それゆえ、PG2は、
−C(O)Rt1(式中、Rt1は、好ましくはC1〜6アルキルまたは任意に置換されたアリールを表す)、
C1〜6アルキル、前記アルキル基は、任意に置換されたアリールから選択される1またはそれ以上の置換基によって任意に置換されている、
−S(O)2Rt2(式中、Rt2は、好ましくは任意に置換されたアリールを表す)、または、好ましくは−C(O)ORt3(式中、Rt3は、好ましくは任意に置換されたアリールまたは、より好ましくはC1〜6(たとえばC1〜4)アルキル、たとえばtert−ブチル(それゆえ、たとえば、tert−ブトキシカルボニル保護基、すなわちアミノ部分と一緒になった場合、tert−ブチルカルバメート基を形成する)を表す)
−C(O)N(Rt4)Rt5(式中、好ましくは、Rt4およびRt5は、独立して、水素、C1〜6アルキル、任意に置換されたアリールまたは−C(O)Rt6を表し、Rt6は、C1〜6アルキルまたは任意に置換されたアリールを表す)
を表し得る]
の化合物によって定義されるような、イミノ保護基またはアミノ保護基を含む。
[式中、Laは、適切な脱離基、たとえばスルホン酸基(たとえば−OS(O)2CF3、−OS(O)2CH3もしくは−OS(O)2PhMe)または、より好ましくはハロ(たとえばブロモ、フルオロもしくは、好ましくはクロロ)を表し、R1、R2、R3およびR4は、本明細書中前記で定義したとおりである]
の化合物と、式V(式IIAの化合物の製造の場合):
[式中、PG1は本明細書中前記で定義したとおりである]
の化合物、または式VI(式IIBの化合物の製造の場合):
[式中、PG2は本明細書中前記で定義したとおりである]
の化合物との、たとえば標準的な芳香族置換反応条件下での反応によって製造され得る。たとえば、芳香族置換反応は、極性非プロトン性溶媒(ジメチルホルムアミドなど)の存在下で実施され得る。これに関連して、挙げることができる他の極性非プロトン性溶媒は、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、ジエチルエーテルおよびジオキサンを含む。しかし、今や、この工程段階は、一方だけが極性非プロトン性溶媒である(他方は非極性溶媒である)、溶媒の混合物中でも実施され得ることが認められた。したがって、本発明のもう1つの態様では、前記で定義した(好ましくはジメチルホルムアミドである)極性非プロトン性溶媒に加えて使用される、非極性非プロトン性溶媒のような非極性溶媒の存在下でのそのような工程が提供される。好ましい非極性非プロトン性溶媒は、トルエンを含むが、式VまたはVIの化合物を抽出する(たとえば本明細書中以下で定義されるような反応混合物から)ために使用され得るいかなる溶媒でもよい。
(i)式VII:
[式中、Zは本明細書中前記で定義したとおりである]
の化合物と、式VIII:
[式中、L1は、適切な脱離基、たとえばハロ(たとえばブロモ、クロロもしくはヨード)または、より好ましくは−OC1〜6アルキル(たとえば−OCH3もしくは、好ましくは−OCH2CH3)を表し、Xは本明細書中前記で定義したとおりである]
の化合物との、好ましくは適切な塩基、たとえばアルカリ金属水素化物(たとえばKH、CaH2もしくは、好ましくはNaH)、有機リチウム塩基(たとえばn−、s−またはt−ブチルリチウムもしくは、好ましくはリチウムジイソプロピルアミド)、他のアルカリ金属ベースの塩基(たとえばNa2CO3、K2CO3、K3PO4、t−BuONa、t−BuOKもしくは、好ましくはCH3ONa)、または塩基の混合物、および(a)適切な溶媒(たとえばテトラヒドロフラン(THF)、トルエンおよび/またはジメチルホルムアミド、THFのような極性非プロトン性溶媒が特に好ましい)の存在下に、標準的な条件下での、たとえば室温または高温、たとえば約65℃での反応、
(ii)式IX:
[式中、Xは本明細書中前記で定義したとおりである]
の化合物と、式X:
[式中、ZおよびL1は本明細書中前記で定義したとおりである]
の化合物との、たとえば式IIIの化合物の製造に関して本明細書中前記で述べたような(前記工程段階(i))反応条件下での反応、
(iii)Yが−C(O)−Zを表し、Zが−OHによって置換されたアリールまたはヘテロアリールを表す、式IIIの化合物に関して、式XI:
[式中、Zaは、−O−C(O)−X(式中、Xは本明細書中前記で定義したとおりである)で置換されたアリールまたはヘテロアリールを表す]
の対応する化合物と、塩基との、たとえば式IIIの化合物の製造に関して本明細書中前記で定義したような(前記工程段階(i))塩基および反応条件下での反応。錯誤回避のため、式XIの化合物の−O−C(O)−X置換基は、式IIIの化合物の−OH置換基に変換される、
(iv)式XII:
[式中、XおよびZは本明細書中前記で定義したとおりである]
の化合物またはその保護された(たとえば−C(O)OH保護された)誘導体(−C(O)OHのエステルなど)の、当業者に公知の標準的な脱カルボキシル化反応条件下での脱カルボキシル化、
(v)式XIII:
[式中、Rs1およびRs2は、独立して、水素、1もしくはそれ以上のハロ原子によって任意に置換されたC1〜6アルキルを表すか、またはRs1とRs2は連結されて、それらが必ず結合している窒素原子と共に、4員〜8員(たとえば5員もしくは6員)ヘテロシクロアルキル基(任意にさらなるヘテロ原子、たとえばさらなる窒素もしくは酸素ヘテロ原子を含み、ハロもしくはC1〜6アルキルから選択される1もしくはそれ以上の置換基によって任意に置換されている)、たとえばピペリジニル環またはピロリジニル環を形成し、XおよびZは本明細書中前記で定義したとおりである]
の化合物の、標準的な条件下での、たとえば水性酸(たとえばハロゲン化水素の水溶液)の存在下での加水分解、
(vi)Zが、好ましくは、−SRa3、−N(Ra6)Ra7または、好ましくは−ORaで置換された(好ましくはオルト位でもしくは、より好ましくはパラ位で)アリール(たとえばフェニル)を表す式IIIの化合物に関して、式XIV:
[式中、Zは、本明細書中前記で定義したとおりであり、好ましくは−SRa3、−N(Ra6)Ra7または、好ましくは−ORaで置換された(好ましくはオルト位でもしくは、より好ましくはパラ位で)アリール(たとえばフェニル)を表し、Ra、Ra3、Ra6およびRa7は本明細書中前記で定義したとおりである]
の化合物と、
(A)式XV:
[式中、Xは本明細書中前記で定義したとおりであり、L1は本明細書中前記で定義したとおりであり、好ましくはハロ(たとえばブロモもしくは、好ましくはクロロ)を表す]
の化合物またはその保護された誘導体(たとえばアセタール)、または
(B)式XVI:
[式中、Xは本明細書中前記で定義したとおりである]
の化合物またはその保護された誘導体(たとえばアセタール)のいずれかとの、当業者に公知の標準的な反応条件下での、たとえばフリーデル−クラフツアシル化反応条件下での、たとえばプロトン性酸(たとえば硫酸)または、好ましくはAlCl3などのルイス酸のような適切な酸の存在下での反応。当業者は、式XVまたはXVIの化合物の保護された誘導体(たとえばアセタール保護された誘導体)を使用する場合、生じる式IIIの化合物を標準的な条件下で脱保護する必要があり得ることを認識する。使用され得る保護基は、存在する任意のカルボニル基を保護し得る、アセタールを含む。挙げることができる式XVまたはXVIの化合物のアセタール誘導体は、式X−C(ORv1)2−CH2−C(O)−L1およびX−C(ORv1)2−CH2−CN[式中、各々のRv1は、独立して、C1〜6アルキルを表すか、または2つのRv1基が連結されて、それらが必ず結合している酸素原子と共に、4員〜7員(たとえば5員もしくは6員)環(すなわち環式アセタール)を形成してもよい]の化合物を含む。そのようなアセタール保護基は、適切なアルコール(たとえば式HO−Rv1の)または、環式アセタールの形成の場合はジオール(たとえば式HO−Rv1−Rv1−OH[式中、関連するRv1基は共に連結されている]の)の存在下に、適切な酸または塩基触媒条件下での、式XVまたはXVIの化合物の反応によって導入され得る。そのようなアセタール保護基は、標準的な条件下で、たとえば加水分解によって、たとえば酸の存在下での加水分解によって除去され得る、
(vii)式XVIA:
の化合物または式XVIB:
[式中(両方の場合)、XおよびZは本明細書中前記で定義したとおりである]
の化合物の、水性酸の存在下に、標準的な条件下での還元、たとえば、適切な触媒系の存在下で実施され得る水素化分解による還元。触媒は、遷移貴金属、たとえば白金、ルテニウム、ニッケル(たとえばラネーニッケル)または、特にパラジウムであり得る。金属は、そのまま粉末形態で、その酸化物もしくは水酸化物として、または、好ましくは粉炭などの適切な支持体に担持されて使用され得る。典型的には、活性炭担持パラジウムが使用される(たとえば5%Pd/C)。有利には、式IIIの化合物を形成するために還元を必要とする別の基が存在する場合、基本的に2つの段階が「ワンポット」で実施され得る。たとえば、Zが−ORa[式中、Raは、水素化分解反応によって開裂しやすい保護基、たとえばベンジル保護基を表す]によって置換されたアリールまたはヘテロアリールを表す場合、そのような基も、イソオキサゾール部分が適切なジケトン(式IIIの)への水素化分解を受けるのと同時に、そのような水素化分解反応によって開裂されて対応する−OH基を形成し得る。
[式中、Rq1およびRq2は本明細書中前記で定義したとおりである]
の化合物との、標準的な反応条件下での反応によって製造され得る。そのような生成物を得るための反応混合物は、非極性溶媒(たとえばトルエン)のような適切な溶媒で抽出され得る。
[式中、Zbは、−OHで置換されたアリールまたはヘテロアリールを表す]
の化合物と、前記で定義した式VIIIの化合物との、たとえば式IIIの化合物の製造に関して本明細書中前記で述べたような(前記工程段階(i))、標準的な条件下での反応によって製造され得る。
[式中、Xは本明細書中前記で定義したとおりである]
の化合物またはその保護された(たとえば−C(O)OH保護された)誘導体(−C(O)OHのエステルなど)との、たとえば式IIIの化合物の製造に関して本明細書中前記で述べたような(前記工程段階(i))、標準的な反応条件下での反応によって製造され得る。
[式中、Z、Rs1およびRs2は本明細書中前記で定義したとおりである]
の化合物と、本明細書中前記で定義した式VIIIの化合物との、式IIIの化合物の製造に関して本明細書中前記で述べたような(前記工程段階(i))、および好ましくは、塩基が使用される場合、それがNa2CO3、K2CO3、K3PO4、t−BuONa、t−BuOK、好ましくはCH3ONa、またはそれらの混合物のような弱塩基である、反応条件下での反応によって製造され得る。
[式中、Rq1は本明細書中前記で定義したとおりである]
の化合物と、式XXII:
[式中、Rq2は本明細書中前記で定義したとおりである]
の化合物との、標準的な反応条件下での、たとえば、ハロゲン化水素(たとえばHCl)のような酸の存在下での反応によって製造され得る。
[式中、Rs1およびRs2は本明細書中前記で定義したとおりである]
の化合物との、標準的な脱水反応条件下での、たとえば、適切な酸触媒(たとえばパラ−トルエンスルホン酸等のような非水性酸)の存在下での反応によって製造され得る。
[式中、R1〜R4、XおよびYは本明細書中前記で定義したとおりである]
の化合物を経て進行してもよく、前記中間体は、次にペリ環状転位を受けて、最終的にベンゾフラン環を形成することを認識する。本発明の1つの実施形態では、本発明の工程がアシル化剤の不在下で実施されることが本明細書中前記で明言されている。この場合、本発明の工程が式XXIVの中間体を経て進行するときは、式XXIVのフェニルオキシム中間体は、最初にアシル化試薬と反応せず、たとえば以下の式XXIVA:
[式中、Q1は、たとえば、1またはそれ以上のフルオロ原子によって任意置換されたC1〜6アルキル基を表し(それゆえ、たとえば−CF3基を形成する)、R1〜R4、XおよびYは本明細書中前記で定義したとおりである]
の化合物、またはその別のエナミノ等価物(たとえば、Xがアルキル基を表す場合、エナミノ部分の二重結合はX基に隣接してもよい)によって示されるように、イミノ窒素でN−アシル基を形成する(関連するイミノ官能基はエナミノ官能基に変換される)。
R1、R2、R3およびR4は、独立して、水素、ハロ、−NO2、−CN、−C(O)2Rx1、−N(Rx6)Rx7または−N(Rx10)S(O)2Rx11を表し、
XはC1〜6アルキルを表し、
Zは、ヘテロアリールまたは、好ましくは、−ORa、−NO2、−CN、−C(O)2Ra1および−N(Ra6)Ra7から選択される1もしくはそれ以上の置換基によって任意に置換されたアリール(たとえばフェニル)を表し、
Raは、オキシ保護基、水素または、−N(Rb2)Rb3から選択される1もしくはそれ以上の置換基によって任意に置換されたC1〜4(たとえばC1〜3)アルキルを表し、
Rx1、Rx2、Rx3、Rx6、Rx7、Rx8、Rx9、Rx10、Ra1、Ra3、Ra6、Ra7、Ra8、Ra9、Ra10、Rb1、Rb2およびRb3は、独立して、水素または、1もしくはそれ以上のハロ原子によって任意に置換されたC1〜4アルキルを表し、
Rx4、Rx5、Rx11、Rx12、Ra4、Ra5、Ra11およびRa12は、独立して、1またはそれ以上のハロ原子によって任意に置換されたC1〜4アルキルを表すものを含む。
R1、R2、R3およびR4のいずれか3つ(好ましくはR1、R3およびR4)は水素を表し、
R1、R2、R3およびR4の1つ(好ましくはR2)は、ハロ、−CN、−C(O)2Rx1、好ましくは−N(Rx10)S(O)2Rx11または、より好ましくは−NO2または−N(Rx6)Rx7から選択される置換基を表し、
Rx1は、HまたはC1〜3アルキル(たとえば、イソプロピルなどのプロピル)を表し、
Rx6、Rx7およびRx10は、独立して水素を表し、
Rx11はC1〜2アルキル(たとえばメチル)を表し、
Zがフェニルを表す場合、そのような基は置換されていなくてもよく、または、好ましくは、たとえばオルト位でもしくは、好ましくはパラ位で1もしくは2個(たとえば1個)の置換基によって置換されてもよく、
Z基上の置換基(たとえばZがフェニルを表す場合)は、好ましくは、−CN、−C(O)2Ra1、好ましくは−NO2、−N(Ra6)Ra7、ハロ(たとえばヨード)および、より好ましくは−ORaから選択され、
Raは、オキシ保護基、水素または、−N(Rb2)Rb3から選択される1もしくはそれ以上の置換基によって任意に置換されたC1〜3アルキル(たとえばエチルまたは、好ましくはプロピルまたはメチル)を表し(それゆえ、たとえば−(CH2)2−N(Rb2)Rb3または、好ましくは−(CH2)3−N(Rb2)Rb3基を形成する)、
Ra1は、HまたはC1〜3(たとえばC1〜2)アルキル(たとえば、イソプロピルなどのプロピル)を表し、
Ra6およびRa7は、独立して水素を表し、
Rb2およびRb3は、独立してHまたは、好ましくはC1〜4アルキル(たとえばエチルまたは、好ましくはブチル、たとえばn−ブチル)を表すものを含む。
R1、R2、R3およびR4は、独立して水素または−NO2を表し、
XはC1〜4アルキル(たとえばブチル)を表し、
Zは、ハロ(たとえばヨード)および、好ましくは−ORaから選択される1またはそれ以上の置換基によって任意に置換されたアリール(たとえばフェニル)を表し、
Raは、水素、C1〜3アルキル(たとえばメチル)またはオキシ保護基(たとえばベンジル)を表すものを含む。
R1、R3およびR4は、独立して水素を表し、
R2は−NO2を表し、
Xはn−ブチルを表し、
Yは−C(O)−Zを表し、
Zは、−O−ベンジル、−OCH3または、より好ましくは−OHから選択される1またはそれ以上(たとえば1個)の置換基によって置換された(たとえばオルト位でまたは、好ましくはパラ位で)フェニルを表すものを含む。
(またはその塩、たとえば塩酸塩)を製造するための工程が提供され、前記工程は、本明細書で述べる工程(たとえば、2−ブチル−3−(4−ヒドロキシベンゾイル)−5−ニトロベンゾフランまたは2−ブチル−3−(4−メトキシベンゾイル)−5−ニトロベンゾフランの製造のための工程)を工程段階として含むことを特徴とする。
1)必要な場合(すなわち2−ブチル−3−(4−メトキシベンゾイル)−5−ニトロベンゾフランの場合)、「4−メトキシ」部分の「4−ヒドロキシ」部分への変換(たとえば、標準条件下でのメチルフェニルエーテル部分の開裂による、たとえばBBr3およびAlCl3を使用することによる)、ならびに
2)ニトロ(−NO2)基のメチルスルホニルアミノ(−NHS(O)2CH3)基への変換(たとえば、ニトロ基のアミノ(−NH2)基への変換と、それに続くCH3−S(O)2−La[式中、Laはハロ、好ましくはクロロを表す]との反応による)、
3)−OH基の、関連するオキシ−アルキルアミノアルキル(たとえば−O−(CH2)3−N(C4H9)2)基への変換、
4)必要な/要求される場合、そのようにして形成されたドロネダロンの何らかの遊離塩基の塩(塩酸塩など)への変換を含む、ドロネダロンまたはその塩の製造のための工程が提供される。
たとえば、式Iの化合物が2−ブチル−3−(4−ヒドロキシベンゾイル)−5−ニトロベンゾフランである場合、そのような化合物は、前記段階(3)に示すように反応させてもよく、その反応は、式XXV:
[式中、L1a1は、適切な脱離基、たとえばスルホン酸基(たとえばトリフラートまたはスルホネート)、ヨード、ブロモまたは、好ましくはクロロである]
の化合物の存在下に、たとえば米国特許第5,223,510号(実施例1(e)参照)に記載されているような、標準的なアルキル化反応条件下で実施して、式XXVI:
のドロネダロン中間体化合物を形成し得る。
[式中、各々のL1a1は、独立して適切な脱離基、たとえばヨード、クロロまたは、好ましくはブロモを表す]
の化合物を反応させ、それにより式XXVIB:
[式中、L1a1は本明細書中前記で定義したとおりである(好ましくはブロモである)]
のドロネダロン中間体を形成して、この中間体を、次に、たとえば中国特許公報第101153012号に記載されているような反応条件下で、HN(n−ブチル)2(ジ−n−ブチルアミン)と反応させて、式XXVIのドロネダロン中間体を形成してもよい。
式XXVIの中間体化合物を、次に、前記段階(2)に示すように反応させてもよく、その反応は、異なるサブ段階:
(i)たとえば米国特許第5,223,510号(実施例1(f)参照)または国際公開第02/48132号に記載されているような、標準的な反応条件下での、−NO2基の−NH2基への還元、たとえばH2(たとえば水素雰囲気または発生期水素、たとえばギ酸アンモニウム)および貴金属触媒(たとえばPtO2またはPd/C)の存在下に、適切な溶媒(たとえばアルコール、たとえばエタノール)の存在下で水素化し、それにより式XXVI:
の中間体化合物を形成する、
(ii)式XXVIIのドロネダロン中間体化合物を、次に、式XXVIII:
[式中、L1a2は適切な脱離基、たとえばブロモ、ヨードまたは、好ましくはクロロを表す]
の化合物との、米国特許第5,223,510号(実施例3(a)参照)に記載されているような反応条件下での反応によってメシル化し得ることからなってもよい。
前記(段階(4))で明言したように、ドロネダロンは、たとえば米国特許第5,223,510号(実施例3(b)参照)に記載されているように、たとえばドロネダロンとHClをエーテル中で会合させることによって、または米国特許第6,828,448号(実施例4などの、実施例参照)に記載されているように、たとえばドロネダロン、塩酸(たとえば約30〜40%)およびイソプロパノールなどのアルコール性溶媒を会合させることによって、塩酸塩などの塩に変換してもよい。
の中間体化合物を経て進行してもよく(段階2)、および、式XXXI:
[式中、L1a1は本明細書中前記で定義したとおりである]
の中間体化合物を経て進行してもよい(2−2工程として実施される場合、段階(3))。
実施例1
2−ブチル−3−(4−ヒドロキシベンゾイル)−5−ニトロベンゾフラン
(a)4−ベンジルオキシアセトフェノン(10g)およびペンタン酸エチル(1.2当量)を、DMF(6.5g)を含むトルエン(30g)に溶解した。混合物を65℃に加熱し、NaOMe(3当量)を少しずつ3時間半かけて添加した。4時間後に採取した試料の分析は、97%の変換を示した。反応混合物を水(30ml)に添加することによってクエンチングした。これに続いて、塩酸で酸性化し、トルエン(40ml)で抽出した後、溶媒をMeOH(100ml)に交換した。冷却後に結晶化する生成物をろ過によって収集し、メタノールで洗浄して、減圧下で乾燥した。1−(4−ベンジルオキシフェニル)−ヘプタン−1,3−ジオンの収量8.04g。
(b)1−(4−ベンジルオキシフェニル)−ヘプタン−1,3−ジオン(4g、前記段階(a)参照)をトルエン(20ml)に溶解し、Pd/C(3%、80mg)を添加した。水素が取込まれなくなるまで混合物を室温で撹拌した。触媒のろ過後、溶媒を蒸発させて、1−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン−1,3−ジオン2.84gを100%の収率で得た。
(c)O−4−ニトロフェニルヒドロキシルアミン(1.0g)を酢酸(10ml)に懸濁し、1−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン−1,3−ジオン(1.36g、前記段階(b)参照)を添加した。混合物を70℃で3時間、次に100℃でさらに22時間撹拌した。混合物を室温に冷却させ、溶媒を減圧下で蒸発させた。2−ブチル−3−(4−ヒドロキシベンゾイル)−5−ニトロベンゾフランの収率80%。
2−ブチル−3−(4−ヒドロキシベンゾイル)−5−ニトロベンゾフラン
1−(4−ベンジルオキシフェニル)−ヘプタン−1,3−ジオン(191mg、実施例1(a)参照)をHBr/酢酸1mlに懸濁し、O−4−ニトロフェニルヒドロキシルアミン100mgを添加した。混合物を室温で6時間撹拌した。水でクエンチングし、EtOAcで抽出して、溶媒を蒸発させた後、表題化合物約125mgを含む粗物質を得た。収率約59%。
2−ブチル−3−(4−メトキシシベンゾイル)−5−ニトロベンゾフラン
O−4−ニトロフェニルヒドロキシルアミン(100mg)を酢酸0.5mlに懸濁し、1−(4−メトキシフェニル)−ヘプタン−1,3−ジオンを添加した。混合物を70℃で3時間、次に100℃でさらに14時間撹拌した。混合物を室温に冷却させ、溶媒を減圧下で蒸発させた。2−ブチル−3−(4−メトキシベンゾイル)−5−ニトロベンゾフランの収率70%。
ドロネダロンの合成
ドロネダロンは、先行技術(および本明細書中の参考文献)で述べられている標準的な合成工程を使用し、本明細書で述べる工程のいずれか、たとえば実施例A(前記実施例1〜3)で述べる中間体2−ブチル−3−(4−ヒドロキシベンゾイル)−5−ニトロベンゾフランおよび2−ブチル−3−(4−メトキシベンゾイル)−5−ニトロベンゾフランへの工程を組み込んで合成される。ドロネダロンは、ニトロ(−NO2)基をメチルスルホニルアミノ(−NHS(O)2CH3)基に変換し(たとえばアミノ(−NH2)基を経て)、−OH(または−OH3)基を何らかの関連するオキシ−アルキルアミノアルキル(たとえば−O−(CH2)3−N(C4H9)2)基に変換するための任意の標準的な経路を使用してこれらの中間体から作製できる。さらに、関連化合物の塩(塩酸塩など)も製造され得る。そのような段階は当業者に公知の標準的な段階であり、段階は、本明細書で開示される参考文献などの、先行技術で記述されている手法に従って実施され得る。
実施例1
エチルN−(4−ニトロフェノキシ)アセトイミデート
4−クロロニトロベンゼン136.2gおよびエチルN−ヒドロキシアセトイミデート111.4gをDMF216mlに溶解する。温度を30℃に調整し、温度を30〜35℃に保持しながら固体NaOH41.6gを8回に分けて添加する。1時間後、温度を40〜45℃に調整し、混合物を1時間半撹拌する。冷却し、水520mlを、温度を約40℃に保持する速度で供給する。形成されたスラリーを17℃に冷却し、ろ過する。フィルターケーキをエタノール/水 90/10(V/V)175ml、次いで水175mlで洗浄する。乾燥エチルN−(4−ニトロフェノキシ)アセトイミデート192gに相当する湿潤生成物、214.5gを単離する。収率98.5%。
エチルN−(4−ニトロフェノキシ)アセトイミデート
トルエン976g中のエチルN−ヒドロキシアセトイミデート549gの溶液に、DMF1267g、Aliquat336 39.9gおよび4−クロロニトロベンゼン799gを添加する。温度を30℃に調整し、固体NaOH223gを、10〜15分ごとに25〜30gずつに分けて添加する。添加が完了したとき、ジャケット温度を40℃に設定し、反応が完了するまで3〜4時間、混合物を撹拌する。ジャケット温度を50℃に調整し、約80%のトルエンを減圧で揮散させる。温度を最大45℃に保持しながら水3040gを添加する。形成されたスラリーを効率よく撹拌し、残留トルエンを減圧で揮散させる。15℃に冷却した後、生成物をろ過し、EtOH/水90/10(V/V)1080g、次いで水1080gで洗浄する。乾燥エチルN−(4−ニトロフェノキシ)アセトイミデート1080gに相当する湿潤生成物、1188gを得る。収率95%。
O−(4−ニトロフェニル)ヒドロキシルアミン
湿潤エチルN−(4−ニトロフェノキシ)アセトイミデート、781g(乾燥重量)をアセトニトリル2100gに溶解し、温度を約25℃に調整する。37%塩酸515gを、温度を30℃未満に保持する速度で添加する。反応が完了するまで約2時間、混合物を25〜30℃で撹拌する。次に12%NaOH(水溶液)2090gを25〜30℃で添加し、混合物を約30分間撹拌する。減圧を適用し、アセトニトリルの約85%を100ミリバール、50℃のジャケット温度(内部温度25〜30℃)で揮散させる。水2090gを添加し、スラリーを60分間撹拌する。生成物をろ過し、水505gで洗浄して、次に40℃で減圧下にて乾燥する。O−(4−ニトロフェニル)ヒドロキシルアミン560gを得る。収率94%。
1−(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ヘプタンジオン
ナトリウムtert−ブトキシド、1270gをTHF1390g中にスラリー化し、混合物を還流温度に加熱する。THF1390g中の4−ヒドロキシアセトフェノン580gおよび吉草酸エチル555gの溶液を30分間かけて添加する。反応が完了するまで約4時間半、溶液を還流温度で撹拌し、その後反応混合物に37%HCl1270gを添加してクエンチングする。THFを減圧で蒸留することによって混合物を濃縮し、残留物にトルエン900gを添加する。水相を分離し、トルエン相を10%NaCl水溶液900gで洗浄する。トルエンを減圧で揮散させ、残留オイルを酢酸850gで希釈する。溶液を8℃に冷却し、水850mlを緩やかに添加する。形成されたスラリーを5〜8℃で90分間撹拌し、次にろ過して、20%酢酸水溶液608gで洗浄する。40℃で減圧下にて乾燥し、1−(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ヘプタンジオン608gを得る。収率65%。
2−ブチル−3−(4−ヒドロキシベンゾイル)−5−ニトロベンゾフラン
1−(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ヘプタンジオン、697gを酢酸2532gに溶解する。O−(4−ニトロフェニル)ヒドロキシルアミン、488gを約20℃で少しずつ添加する。形成されたスラリーを酢酸739gで希釈し、混合物を115℃に加熱して、3時間撹拌する。暗色溶液を冷却し、温度を70〜80℃に保持しながら水1635gを添加する。温度を60℃に調整し、種結晶を添加する。結晶化が開始したとき、スラリーを4℃に冷却し、ろ過して、67%酢酸水溶液870g、次いで水580gで洗浄する。70℃で減圧にて乾燥し、2−ブチル−3−(4−ヒドロキシベンゾイル)−5−ニトロベンゾフラン736gを得る。収率69%。
1−(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン−1,3−ジオン−3−[O−(4−ニトロフェニル)オキシム]
1−(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ヘプタンジオン、1121gを酢酸4070gに溶解する。O−(4−ニトロフェニル)ヒドロキシルアミン、784gを、温度を約20℃に保持しながら少しずつ添加する。形成されたスラリーを3時間撹拌し、15℃に冷却して、ろ過し、酢酸1590gで洗浄する。乾燥1−(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン−1,3−ジオン−3−[O−(4−ニトロフェニル)オキシム]1596gに相当する湿潤ケーキ1944gを得る。収率88%。
2−ブチル−3−(4−ヒドロキシベンゾイル)−5−ニトロベンゾフラン
実施例6で得た湿潤1−(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン−1,3−ジオン−3−[O−(4−ニトロフェニル)オキシム]、1944gを酢酸4900g中にスラリー化する。スラリーを115℃に加熱し、3時間撹拌する。形成された暗色溶液を冷却し、温度を70〜80℃に保持しながら水2630gを添加する。温度を60℃に調整し、種結晶を添加する。結晶化が開始したとき、スラリーを4℃に冷却し、ろ過して、67%酢酸水溶液1400g、次いで水930gで洗浄する。70℃で減圧にて乾燥し、2−ブチル−3−(4−ヒドロキシベンゾイル)−5−ニトロベンゾフラン1182gを得る。収率78%。
ドロネダロンの合成
ドロネダロンは、先行技術(および本明細書中の参考文献)で述べられている標準的な合成工程を使用し、本明細書で述べる工程のいずれか、たとえば前記実施例B(実施例1〜7)で述べた中間体2−ブチル−3−(4−ヒドロキシベンゾイル)−5−ニトロベンゾフランおよび2−ブチル−3−(4−メトキシベンゾイル)−5−ニトロベンゾフランへの工程を組み込んで合成される。ドロネダロンは、ニトロ(−NO2)基をメチルスルホニルアミノ(−NHS(O)2CH3)基に変換し(たとえばアミノ(−NH2)基を経て)、−OH(または−OCH3)基を何らかの関連するオキシ−アルキルアミノアルキル(たとえば−O−(CH2)3−N(C4H9)2)基に変換するための任意の標準的な経路を使用してこれらの中間体から作製できる。さらに、関連化合物の塩(塩酸塩など)も製造され得る。そのような段階は当業者に公知の標準的な段階であり、段階は、本明細書で開示される参考文献などの、先行技術で記述されている手法に従って実施され得る。
ドロネダロンは、たとえばMultaq(登録商標)の商標名で市販されている製品を形成するための、標準的な手順を使用して医薬的に許容される剤形に製剤され得る。
Claims (31)
- 式I:
[式中、R1、R2、R3およびR4は、独立して、水素、ハロ、−NO2、−CN、−C(O)2Rx1、−ORx2、−SRx3、−S(O)Rx4、−S(O)2Rx5、−N(Rx6)Rx7、−N(Rx8)C(O)Rx9、−N(Rx10)S(O)2Rx11またはRx12を表し、 Xは、水素または、1もしくはそれ以上のハロ原子によって任意に置換されたC1〜6アルキルを表し、
Yは−C(O)−Zを表し、
Zはアリールまたはヘテロアリールを表し、そのどちらも、−ORa、ハロ、−NO2、−CN、−C(O)2Ra1、−SRa3、−S(O)Ra4、−S(O)2Ra5、−N(Ra6)Ra7、−N(Ra8)C(O)Ra9、−N(Ra10)S(O)2Ra11およびRa12から選択される1またはそれ以上の置換基によって任意に置換されており、
Raは、オキシ保護基、水素または、ハロ、−C(O)2Rb1および−N(Rb2)Rb3から選択される1もしくはそれ以上の置換基によって任意に置換されたC1〜6アルキルを表し、
Rx1、Rx2、Rx3、Rx6、Rx7、Rx8、Rx9、Rx10、Ra1、Ra3、Ra6、Ra7、Ra8、Ra9、Ra10、Rb1、Rb2およびRb3は、独立して、水素または、1もしくはそれ以上のハロ原子によって任意に置換されたC1〜6アルキルを表し、
Rx4、Rx5、Rx11、Rx12、Ra4、Ra5、Ra11およびRa12は、独立して、1またはそれ以上のハロ原子によって任意に置換されたC1〜6アルキルを表す]
の化合物の製造のための工程であって、式II:
[式中、R1、R2、R3、R4は前記で定義したとおりである]
の化合物またはその保護された誘導体もしくは塩と、式III:
[式中、YおよびXは前記で定義したとおりである]
の化合物との反応を含む、工程。 - 請求項1で定義したとおりであるが、YがHまたは−C(O)Zを表す、式Iの化合物の製造のための工程であって、
請求項1で定義した式IIの化合物またはその保護された誘導体もしくは塩と、
請求項1で定義したとおりであるが、YがHまたは−C(O)Zを表す、式IIIの化合物との反応を含み、反応が「ワンポット」法として実施されることを特徴とする、工程。 - 請求項1で定義したとおりであるが、YがHまたは−C(O)Zを表し、R2が−NO2を表すことを特徴とする、式Iの化合物の製造のための工程であって、
請求項1で定義したとおりであるが、R2が−NO2を表す、式IIの化合物またはその保護された誘導体もしくは塩と、請求項1で定義したとおりであるが、YがHまたは−C(O)Zを表す、式IIIの化合物との反応を含む、工程。 - 請求項1で定義したとおりであるが、YがHまたは−C(O)Zを表す、式Iの化合物の製造のための工程であって、
請求項1で定義した式IIの化合物またはその保護された誘導体もしくは塩と、
請求項1で定義したとおりであるが、YがHまたは−C(O)Zを表す、式IIIの化合物との反応を含み、アシル化試薬の不在下で実施されることを特徴とする、工程。 - R2が−NO2を表す、請求項1、2または4のいずれか一項に記載の工程。
- Yが−C(O)−Zを表す、請求項2、3または4のいずれか一項に記載の工程。
- 反応が「ワンポット」手順として実施される、請求項1、3または4のいずれか一項に記載の工程。
- 反応がアシル化試薬の不在下で実施される、請求項1、2または3のいずれか一項に記載の工程。
- R1、R3およびR4が水素を表す、先行する請求項のいずれか一項に記載の工程。
- Xがn−ブチルを表す、先行する請求項のいずれか一項に記載の工程。
- Zが、−OH、−OCH3または−O−ベンジルによりパラ位で置換されたフェニルを表す、先行する請求項のいずれか一項に記載の工程。
- 反応が酸の存在下で実施される、先行する請求項のいずれか一項に記載の工程。
- 酸が弱有機酸である、請求項12に記載の工程。
- 弱有機酸溶媒中の式IIの化合物の濃度が約0.1M〜約5Mである、請求項13に記載の工程。
- 濃度が約0.6Mから1.5Mの間である、請求項14に記載の工程。
- 式IIの化合物が式IIIの化合物に添加される、先行する請求項のいずれか一項に記載の工程。
- 反応が高温で実施される、先行する請求項のいずれか一項に記載の工程。
- 式IIおよびIIIの化合物の存在が約3:2〜約2:3のモル比である、先行する請求項のいずれか一項に記載の工程。
- 溶液からの式Iの化合物の結晶化の付加的な段階をさらに含む、先行する請求項のいずれか一項に記載の工程。
- 請求項1〜20のいずれか一項に記載の工程を工程段階として含むことを特徴とする、ドロネダロンまたはその塩を製造するための工程。
- 請求項1〜20のいずれか一項に記載の工程を工程段階として含むことを特徴とする、ドロネダロンまたはその塩を含有する医薬製剤を製造するための工程。
- 請求項21に記載の、ドロネダロンまたはその塩を製造するための工程であって、
1)請求項1〜20のいずれか一項に記載の、2−ブチル−3−(4−ヒドロキシベンゾイル)−5−ニトロベンゾフランまたは2−ブチル−3−(4−メトキシベンゾイル)−5−ニトロベンゾフランの製造のための工程と、
2)2−ブチル−3−(4−メトキシベンゾイル)−5−ニトロベンゾフランの場合は、4−メトキシ部分の4−ヒドロキシ部分への変換と、続いて、任意の実施可能な順序で、
3)ニトロ(−NO2)基のメチルスルホニルアミノ(−NHS(O)2CH3)基への変換と、
4)−OH基の−O−(CH2)3−N(C4H9)2基への変換と、
5)必要な/要求される場合、そのようにして形成されたドロネダロンの何らかの遊離塩基の塩への変換とを含む、工程。 - 段階(1)が2−ブチル−3−(4−ヒドロキシベンゾイル)−5−ニトロベンゾフランの製造を含み、その後に段階(4)、次いで段階(3)、次いで段階(5)が続く、請求項23に記載の工程。
- ドロネダロンまたはその塩を含有する医薬製剤の製造のための工程であって、請求項21、23または24に記載のドロネダロンまたはその塩の製造のための工程と、それに続いて、そのようにして形成されたドロネダロン(またはその塩)を医薬的に許容される賦形剤、アジュバント、希釈剤または担体と組み合わせることを含む、工程。
- ドロネダロンまたはその塩を含有する医薬製剤の製造のための工程であって、請求項21、23または24に記載のドロネダロンまたはその塩の製造のための工程と、それに続いて、ドロネダロン(またはその塩)を、ポロキサマーから選択される医薬的に許容される非イオン性親水性界面活性剤および、任意に1またはそれ以上の医薬賦形剤と組み合わせることを含む、工程。
- 請求項1〜20のいずれか一項に記載の工程段階と、それに続いて請求項23に記載の(1)、(2)、(3)および(4)で開示されるいずれか1つまたはそれ以上の工程段階を含む、ドロネダロンまたはその塩の中間体の製造のための工程。
- 請求項1で定義したとおりであるが、
Yが−C(O)−Zを表し、
Xがn−ブチルを表し、
Zが請求項1または11で定義したとおりである式IIIの化合物。 - 請求項1で定義したとおりであるが、Yが−C(O)−Zを表す、式IIIの化合物の製造のための工程であって、
(i)式VII:
[式中、Zは請求項1で定義したとおりである]
の化合物と、式VIII:
[式中、L1は適切な脱離基を表す]
の化合物との反応と、
(ii)式IX:
[式中、Xは請求項1で定義したとおりである]
の化合物と、式X:
[式中、Zは請求項1で定義したとおりであり、L1は前記で定義したとおりである]
の化合物との反応と、
(iii)Zが−OHによって置換されたアリールまたはヘテロアリールを表す、式IIIの化合物に関して、式XI:
[式中、Zaは、−O−C(O)−X(式中、Xは請求項1で定義したとおりである)で置換されたアリールまたはヘテロアリールを表す]
の対応する化合物と、塩基との反応と、
(iv)式XII:
[式中、XおよびZは請求項1で定義したとおりである]
の化合物またはその保護された誘導体の脱カルボキシル化と、
(v)式XIII:
[式中、Rs1およびRs2は、独立して、水素、1もしくはそれ以上のハロ原子によって任意に置換されたC1〜6アルキルを表すか、またはRs1とRs2は連結されて、それらが必ず結合している窒素原子と共に、4員〜8員ヘテロシクロアルキル基を形成し、XおよびZは請求項1で定義したとおりである]
の化合物の加水分解と、
(vi)式XIV:
[式中、Zは請求項1で定義したとおりである]
の化合物と、
(A)式XV:
[式中、Xは請求項1で定義したとおりであり、L1は前記で定義したとおりである]
の化合物もしくはその保護された誘導体、または
(B)式XVI:
[式中、Xは請求項1で定義したとおりである]
の化合物またはその保護された誘導体
のいずれかとの反応と、
(vii)式XVIA:
の化合物または式XVIB:
[式中(両方の場合)、XおよびZは請求項1で定義したとおりである]
の化合物の、水性酸の存在下での還元とを含む、工程。 - 実施例に関して実質的にここで述べる工程または化合物。
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