JP3838682B2 - 2−メチル−4−オキソ−2−シクロヘキセンカルボン酸エステル及びその新規中間体の製法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は2−メチル−4−オキソ−2−シクロヘキセンカルボン酸エステルの製法に関する。該2−メチル−4−オキソ−2−シクロヘキセンカルボン酸エステルは生理活性物質、特に農薬の中間体として有用である。
【0002】
【従来の技術】
アセト酢酸エステルとパラホルムアルデヒドをピペリジンのようなアミン系塩基を触媒と反応させ、4−ヒドロキシ−4−メチル−6−オキソシクロヘキサン−1、3−ジルカボン酸ジエステルを得る方法は公知である。(例えば、Acta.Chem.Scand.、16、1329(1962)、Bull.Soc.Chim.France.、843(1958)、Justus.Liebig.Ann.Chem.332、10(1904))この化合物についてはエチルエステル、t−ブチルエステルのみが知られている。また、2−メチル−4−オキソ−2−シクロヘキセンカルボン酸エステルを得る方法としては、4−ヒドロキシ−4−メチル−6−オキソシクロヘキサン−1、3−ジカルボン酸ジエステルをアルコール溶媒中、金属アルコキサイドにより、脱水、脱炭酸を行う方法(例えば、Chem.Bcr.、38、965(1905))が知られている。また、アセト酢酸エステルとパラホルムアルデヒドをピペリジンを触媒として反応させ、4−ヒドロキシ−4−メチル−6−オキソシクロヘキサン−1、3−ジカルボン酸ジエステルを得た後に蒸留または金属アルコキサイドにより得る方法が知られている。(J.Chem.Soc.Perkin I、1837(1979)、J.Am.Chem.Soc.、65、631(1943))。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術において4−ヒドロキシ−4−メチル−6−オキソシクロヘキサン−1、3−ジカルボン酸ジエステルを得る反応は、要する時間が2〜3日と非常に長いものであった。また、2−メチル−4−オキソ−2−シクロヘキセンカルボン酸エステルを得る反応は、収率が50〜60%と低く、蒸留した後に多量の産業廃棄物が出るため工業的に問題となる。脱水、脱炭酸反応においては、硫酸や塩酸等の無機酸を用いる方法があるが、選択性が低く、2つのエステルが外れた3−メチル−2−シクロヘキセノンが生成するため収率は低い。J.C.S.Perkin I、1837(1979)の方法では、蒸留する際に脱炭酸反応が起こるので収率は低く、純度の良い目的物は得られない。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決すべく研究を重ねた結果、2−メチル−4−オキソ−2−シクロヘキセンカルボン酸エステル及び、その中間体である4−ヒドロキシ−4−メチル−6−オキソシクロヘキサン−1、3−ジカルボン酸ジエステルを収率良く製造する方法を見いだした。すなわち本発明は式
【0005】
【化5】
【0006】
(式中Rは直鎖または分岐してよいC1 〜C6 のアルキル基、またはベンジル基を示す。)で示される2−メチル−4−オキソ−2−シクロヘキセンカルボン酸エステル及び、その中間体である式
【0007】
【化6】
【0008】
(式中Rは直鎖または分岐してよいC1 〜C6 のアルキル基、またはベンジル基を示す。)で示される4−ヒドロキシ−4−メチル−6−オキソシクロヘキサン−1、3−ジカルボン酸ジエステルを製造する方法に関する。式(1)の化合物は以下のようにして製造することができる。すなわち、式
【0009】
【化7】
【0010】
(式中Rは直鎖または分岐してよいC1 〜C6 のアルキル基、またはベンジル基を示す。)で示されるアセト酢酸エステルを無機塩基存在下、パラホルムアルデヒドまたはホルマリンと縮合反応させることにより、中間体
【0011】
【化8】
【0012】
(式中Rは直鎖または分岐してよいC1 〜C6 のアルキル基、またはベンジル基を示す。)で示されるシクロヘキサノン誘導体またはその互変異性体を製造し、次いで、無機塩または塩基と反応させ、単離することなく脱水、脱炭酸反応を行うことにより製造することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
上記の反応に用いられるアセト酢酸エステルの量はホルマリンまたはパラホルムアルデヒドに対して通常2当量〜4当量であり、好ましくは2.2当量〜3当量である。
【0014】
縮合工程に関して、用いられる無機塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム等が挙げられ、好ましくは炭酸カリウム、炭酸ナトリウムである。無機塩基の量はホルマリンまたはパラホルムアルデヒドに対して通常0.1当量〜2当量であり、好ましくは0.1当量〜1当量である。また、その添加は、ホルマリン滴下前と滴下後の2回に分けて行うことにより発熱による反応の暴走を制御することができる。
【0015】
ホルマリン滴下温度またはパラホルムアルデヒド添加温度は通常−20℃〜120℃であり、好ましくは−10℃〜70℃である。
【0016】
式(2)の化合物とホルマリンなどとの縮合工程に関して、用いられる溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族系溶媒や、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒が挙げられるが、無溶媒でもよい。
【0017】
脱水、脱炭酸工程に関して、無機塩を用いる場合は、無機塩としては好ましくは塩化マグネシウム水和物のようなマグネシウム塩、塩化カルシウム水和物のようなカルシウム塩、塩化ナトリウムのようなナトリウム塩、塩化リチウムのようなリチウム塩、塩化カリウムのようなカリウム塩が挙げられる。その量は式(3)の化合物に対して通常0.1当量〜2当量であり、好ましくは0.2当量〜1当量である。
【0018】
上記無機塩を用いる場合、脱水、脱炭酸反応は無溶媒で行ってもよいが双極性溶媒または無機酸水中で行っても良い。双極性溶媒としては、N−メチル−2−ピロリジノン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、エチレングリコール、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等が挙げられ、使用量は式(3)の化合物に対して、通常0.001L/mol〜3.0L/molであり、好ましくは0.01L/mol〜1.5L/molである。無機酸としては、塩酸水、硫酸水等が挙げられ、使用量は式(3)の化合物に対して通常0.001当量〜0.5当量であり、好ましくは0.01当量〜0.2当量である。
【0019】
無機塩を用いる場合の反応温度は、通常50℃〜180℃であり、好ましくは70℃〜160℃である。
【0020】
脱水、脱炭酸工程に関して、塩基を用いる場合は、塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウムが挙げられ、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウムである。塩基の量は式(3)の化合物に対して0.2当量〜3当量であり、好ましくは1当量〜2当量である。
【0021】
脱水、脱炭酸工程に関して、塩基を用いる場合は、用いられる溶媒としては、例えば、トルエンやキシレン等の芳香族系溶媒、メタノールやエタノール等のアルコール系溶媒もしくは水が挙げられ、好ましくは水である。反応温度は通常は0℃〜溶媒還流温度であり、好ましくは50℃〜溶媒還流温度である。
【0022】
本発明で得られる式(1)の化合物としては、Rは例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、1、1−ジメチルプロピル基、2、2−ジエチル−1−メチルプロピル基、n−ヘキシル基等が挙げられる。
【0023】
これらの化合物は以下の反応式によりクロマン酸誘導体に変換される。
【0024】
【化9】
【0025】
また、Jour.Indian.Chem.Soc.,Vol.45,No.3,200(1968)に記載の以下の反応式によってもクロマン酸誘導体に変換することができる。
【0026】
【化10】
【0027】
このクロマン誘導体はEP049634号公報で知られる、鱗翅目、半翅目の害虫に対して高い殺虫活性を有するヒドラジン系化合物の原料として用いられる。
【0028】
【実施例】
以下に実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
【0029】
実施例1
2−メチル−4−オキソ−2−シクロヘキセンカルボン酸エチルの製造:
アセト酢酸エチル(1560g、12mol、2.4当量)に炭酸カリウム(138.2g、1mol)を加え、50℃に加熱した。この温度を保持したまま35%ホルマリン (429g、5mol)を滴下し、滴下終了後を50℃で30分撹拌した。その後30℃に反応液を冷却し、分液した後、再び炭酸カリウム(138.2g、1mol)を加え、70℃で2時間撹拌した。次に反応液を50℃に冷却し、15%塩酸水(520g)を加え中和し、分液した。有機層を黄色オイルとして1636gを得た。次いで塩化マグネシウム6水和物(203g、1mol)を加え、140℃に加熱し、低沸留出物を除去しながら7時間撹拌した。次いで反応液を30℃まで冷却し、水(200g)を加え分液した。有機層を減圧蒸留(130〜138℃/9mmHg)し、目的物(753.9g、純度95.6%、収率79.1%)を得た。
【0030】
実施例2
4−ヒドロキシ−4−メチル−6−オキソシクロヘキサン−1、3−ジカルボン酸ジエチルの製造:
アセト酢酸エチル(156.2g、1.2mol、2.4当量)に炭酸カリウム(13.8g、0.1mol)を加え、50℃に加熱した。この温度を保持したまま35%ホルマリン(42.9g、0.5mol)を滴下し、滴下終了後を50℃で30分撹拌した。その後30℃に反応液を冷却し、分液した後、再び炭酸カリウム(13.8g、0.1mol)を加え、70℃で2時間撹拌した。次に反応液を50℃に冷却し、8%硫酸水(130g)を加え中和し、分液した。目的物を黄色オイルとして155.6gを得た。(4−ヒドロキシ−4−メチル−6−オキソシクロヘキサン−1、3−ジカルボン酸ジエチル、純度68.5%、収率78.3%、2−メチル−4−オキソ−2−シクロヘキセンカルボン酸エチル、純度10.3%、収率17.6%)
ホルマリン滴下時の温度を変えて、実施例2と同様の操作を行ったところ、以下の結果が得られた。滴下温度が70℃以下の時、収率良く目的物が得られる。
【0031】
【表1】
【0032】
実施例6
2−メチル−4−オキソ−2−シクロヘキセンカルボン酸イソプロピルの製造:
アセト酢酸イソプロピル(86.4g、0.6mol、2.4当量)のトルエン溶液 (100ml、0.4L/mol)に炭酸カリウム(34.6g、0.25mol)を加え、5℃に冷却した。この温度を保持したまま92%パラホルムアルデヒド(8.16g、0.25mol)を加え、この温度で2時間撹拌した。その後冷却をやめ、70℃に加温し3時間撹拌した。次に反応液を20℃に冷却し、10%塩酸水(180ml)を加え中和し、分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を除去し、黄色オイル80.8gを得た。次いでN−メチル−2−ピロリジノン(75ml、0.3L/mol)、塩化マグネシウム6水和物(50.8g、0.25mol)を加え、130℃に加熱し、5時間撹拌した。次いで反応液を20℃まで冷却し、5%塩酸(100ml)、酢酸エチル(100ml)を加え、分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を除去し褐色オイル53.2gを得た。このオイルを減圧蒸留(89〜92℃/1mmHg)し、目的物(41.1g、純度98.8%、収率78.9%)を得た。
【0033】
アセト酢酸エステルの量を変えて同様の操作を行ったところ、表2の結果が得られた。アセト酢酸エステルの量がホルムアルデヒドに対して2.2当量以上のとき収率良く目的物を得ることができる。
【0034】
【表2】
【0035】
実施例10
2−メチル−4−オキソ−2−シクロヘキセンカルボン酸イソプロピルの製造:
4−ヒドロキシ−4−メチル−6−オキソシクロヘキサン−1、3−ジカルボン酸ジイソプロピル(9.01g、0.03mol)に塩化マグネシウム6水和物(6.10g、0.03mol)を加え、130℃で4.5時間撹拌した。その後、反応液を室温まで冷却し、10%塩酸(50ml)、酢酸エチル(50ml)を加え分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を除去し目的物(6.36g、純度75.3%、収率81.4%)を得た。
【0036】
実施例11
2−メチル−4−オキソ−2−シクロヘキセンカルボン酸イソプロピルの製造:
4−ヒドロキシ−4−メチル−6−オキソシクロヘキサン−1、3−ジカルボン酸ジイソプロピル(9.01g、0.03mol)にN−メチル−2−ピロリジノン(0.3ml、0.01L/mol)を加え、次いで塩化カルシウム2水和物(4.41g、0.03mol)を加え、130℃で4時間撹拌した。その後、反応液を室温まで冷却し、10%塩酸(50ml)、酢酸エチル(50ml)を加え分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を除去し目的物(6.31g、純度77.1%、収率82.7%)を得た。
【0037】
実施例12
2−メチル−4−オキソ−2−シクロヘキセンカルボン酸イソプロピルの製造:
4−ヒドロキシ−4−メチル−6−オキソシクロヘキサン−1、3−ジカルボン酸ジイソプロピル(9.01g、0.03mol)にN−メチル−2−ピロリジノン(9ml、0.3L/mol)を加え、次いで塩化マグネシウム6水和物(6.10g、0.03mol)を加え、130℃で1.5時間撹拌した。その後、反応液を室温まで冷却し、10%塩酸(50ml)、酢酸エチル(50ml)を加え分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を除去し目的物(6.59g、純度80.9%、収率90.7%)を得た。
【0038】
実施例13
2−メチル−4−オキソ−2−シクロヘキセンカルボン酸イソプロピルの製造:
4−ヒドロキシ−4−メチル−6−オキソシクロヘキサン−1、3−ジカルボン酸ジイソプロピル(9.01g、0.03mol)に2%塩酸水(1ml、0.6mmol)を加え、次いで塩化マグネシウム6水和物(6.10g、0.03mol)を加え、110℃で3.5時間撹拌した。その後、反応液を室温まで冷却し、10%塩酸(50ml)、酢酸エチル(50ml)を加え分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を除去し目的物(6.35g、純度67.2%、収率72.5%)を得た。
【0039】
実施例14
2−メチル−4−オキソ−2−シクロヘキセンカルボン酸エチルの製造:
4−ヒドロキシ−4−メチル−6−オキソシクロヘキサン−1、3−ジカルボン酸ジエチル(8.17g、0.03mol)に塩化マグネシウム6水和物(6.10g、0.03mol)を加え、130℃で5時間撹拌した。その後、反応液を室温まで冷却し、10%塩酸(10ml)、酢酸エチル(50ml)を加え分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を除去し目的物(5.67g、純度82.3%、収率85.4%)を得た。
【0040】
実施例15
2−メチル−4−オキソ−2−シクロヘキセンカルボン酸エチルの製造:
4−ヒドロキシ−4−メチル−6−オキソシクロヘキサン−1、3−ジカルボン酸ジエチル(68.08g、0.25mol)に塩化マグネシウム水和物(15.25g、0.075mol)を加え、次いでN−メチル−2−ピロリジノン(7.5ml、0.03L/mol)を加え、130℃〜136℃で5時間撹拌した。その後、反応液を室温まで冷却し、10%塩酸(70ml)、酢酸エチル(70ml)を加え抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を除去し目的物(40.67g、純度79.8%、収率80.7%)を得た。
【0041】
実施例16
2−メチル−4−オキソ−2−シクロヘキセンカルボン酸エチルの製造:
4−ヒドロキシ−4−メチル−6−オキソシクロヘキサン−1、3−ジカルボン酸ジエチル(68.85g、0.25mol)に塩化マグネシウム6水和物(10.17g、0.05mol)を加え、次いで2%塩酸水(7ml、0.005mol)を加え、108℃〜112℃で3.5時間撹拌した。その後、反応液を室温まで冷却し、水(50ml)、酢酸エチル(70ml)を加え抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を除去し目的物(45.57g、純度73.0%、収率73.0%)を得た。
【0042】
実施例17
2−メチル−4−オキソ−2−シクロヘキセンカルボン酸エチルの製造:
4−ヒドロキシ−4−メチル−6−オキソシクロヘキサン−1、3−ジカルボン酸ジエチル(8.17g、0.03mol)に塩化カルシウム2水和物(4.41g、0.03mol)を加え、次いでN−メチル−2−メチルピロリジノン(0.3ml、0.01L/mol)を加え、130℃で10時間撹拌した。その後、反応液を室温まで冷却し、水(50ml)、酢酸エチル(50ml)を加え抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を除去し目的物(5.63g、純度80.0%、収率82.4%)を得た。
【0043】
実施例18
2−メチル−4−オキソ−2−シクロヘキセンカルボン酸エチルの製造:
4−ヒドロキシ−4−メチル−6−オキソシクロヘキサン−1、3−ジカルボン酸ジエチル(5.44g、0.02mol)と水(10ml)の混合溶液を20℃〜30℃に保ちながら48%水酸化ナトリウム(1.67g、0.02mol)を滴下した。その後75℃〜80℃に加熱し2時間撹拌した。その後反応液を室温まで冷却し、5%塩酸(6ml)で中和した後、酢酸エチル(30ml)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を除去することにより目的物(3.54g、純度72.8%、収率70.7%)を得た。
【0044】
実施例19
2−メチル−4−オキソ−2−シクロヘキセンカルボン酸エチルの製造:
4−ヒドロキシ−4−メチル−6−オキソシクロヘキサン−1、3−ジカルボン酸ジエチル(5.44g、0.02mol)と水(10ml)の混合溶液を20℃〜30℃に保ちながら50%水酸化カリウム(2.24g、0.02mol)を滴下した。その後75℃〜80℃に加熱し2時間撹拌した。その後反応液を室温まで冷却し、5%塩酸(6ml)で中和した後、酢酸エチル(30ml)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を除去することにより目的物(3.50g、純度75.0%、収率72.0%)を得た。
【0045】
比較のためその他の条件で4−ヒドロキシ−4−メチル−6−オキソシクロヘキサン−1、3−ジカルボン酸ジエチルの脱水、脱炭酸反応を行った。(参考例1、2)。
【0046】
参考例1
2−メチル−4−オキソ−2−シクロヘキセンカルボン酸エチルの製造:
4−ヒドロキシ−4−メチル−6−オキソシクロヘキサン−1、3−ジカルボン酸ジエチル(1.0g、3.7mol)にピペリジン(62.9mg、0.74mmol)を加え、100℃で5時間撹拌した。生成物(0.92g)をガスクロで分析したところ純度はわずか6.2%であった。(収率8.5%)。
【0047】
参考例2
2−メチル−4−オキソ−2−シクロヘキセンカルボン酸エチルの製造:
4−ヒドロキシ−4−メチル−6−オキソシクロヘキサン−1、3−ジカルボン酸ジエチル(2.0g、7.4mmol)にトルエン(1.5mg、0.2L/mol)を加え、次いで炭酸カリウム(1.02g、7.4mmol)を加え、110℃で3時間撹拌した。その後反応液を室温まで冷却し、水(50ml)を加え、トルエン(50ml)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウム乾燥した後、減圧下で溶媒を除去することにより目的物(1.30g、純度54.5%、収率53.1%)を得た。
【0048】
実施例10〜19の結果及び参考例1、2の結果から実施例の方法が参考例の方法よりも良い結果を示した。
【0049】
実施例20
4、6−ジヒドロキシ−4−メチル−6−シクロヘキセン−1、3−ジカルボン酸ジイソプロピルの製造:
アセト酢酸イソプロピル(288.8g、2.0mol)のトルエン溶液(400ml、0.2L/mol)に炭酸カリウム(138.2g、1.0mol)を加え、5℃に冷却した。この温度を保持したままパラホルムアルデヒド(33.4g、1.0mol)を加え、この温度で3時間撹拌した。その後冷却をやめ、30℃で2.5時間撹拌した後、更に65℃で4時間撹拌した。次に反応液を20℃に冷却し、10%塩酸水(800ml)を加え中和し、分液した。有機層を水(300ml)、飽和食塩水(300ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を除去し、淡黄色オイル291.8gを得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル系)で精製することにより目的物(エノール系)を白色結晶(261.0g、ガスクロ純度93%、収率81.1%、融点54〜55℃)として得た。
【0050】
アセト酢酸イソプロピル2.0molの代りにアセト酢酸メチル2.0molを用いた以外は、実施例20と同様に反応させて、4−ヒドロキシ−4−メチル−6−オキソシクロヘキサン−1、3−ジカルボン酸ジメチル(ケト体)を白色結晶(融点76〜78℃)として得た。(収率38%)
【0051】
【発明の効果】
本発明により、高い殺虫活性を有するヒドラジン誘導体の原料が高収率で得られるようになった。
Claims (4)
- 式
- 脱水、脱炭酸反応において、反応温度が70℃〜160℃である請求項1に記載の方法。
- 脱水、脱炭酸反応において、双極性溶媒を加えることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
- 脱水、脱炭酸反応において、水及び無機酸を加えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
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