JP2755368B2 - ピリミジン誘導体及びチアミンの製造方法 - Google Patents

ピリミジン誘導体及びチアミンの製造方法

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JP2755368B2
JP2755368B2 JP1118836A JP11883689A JP2755368B2 JP 2755368 B2 JP2755368 B2 JP 2755368B2 JP 1118836 A JP1118836 A JP 1118836A JP 11883689 A JP11883689 A JP 11883689A JP 2755368 B2 JP2755368 B2 JP 2755368B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D415/00Heterocyclic compounds containing the thiamine skeleton

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
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  • Catalysts (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ピリミジン誘導体の、そしてチアミン(ビ
タミンB1)の新規な製造方法に関する。
本発明を要約すれば、チアミンの新規な製造方法が述
べられる。この方法においては、グルー(Grewe)ジア
ミンをオルト蟻酸エステルと共に加熱し、生成する式 のピリミジン誘導体を、式 のケトンと反応させ、そしてかくして得られる式 の化合物を、チアミンに転換する。
本発明による方法は、式 のグルージアミンを、酸触媒の存在下で一般式 HC(OR) II 式中、 Rは1−4のC原子を有するアルキル残基を表す、 のオルト蟻酸エステルと加熱すること、もし所望なら
ば、かくして得られる式 のピリミジン誘導体を、1−4のC原子を有する脂肪族
カルボン酸の存在下で一般式 式中、 R1は水素または1−4のC原子を有するアシル残基を
表す、 のケトンと反応させることそして生成する一般式 式中、 R1は上の意味を有し、そして Z-は使用される脂肪族カルボン酸のアニオンを表す、 の化合物を、無機酸による処理によって式 式中、 X-はCl-、Br-またはNO3 -を表す、 のチアミンに転換することを有して成る。
“1−4のC原子を有するアルキル残基”という述語
は、本発明の範囲内では、直鎖ばかりでなくまた分岐し
たアルキル残基例えばメチル、エチル、n−プロピル、
イソプロピル、n−ブチル、イソブチル及びtert.−ブ
チルを意味する。“1−4のC原子を有するアシル残
基”という述語は、1−4のC原子を有する直鎖のまた
は分岐したアルカンカルボン酸例えば蟻酸、酢酸、プロ
ピオン酸、n−酪酸及びイソ酪酸の残基を意味する。
グルージアミンと式IIのオルト蟻酸エステルとの反応
は、酸触媒の存在下で加熱することによって本発明に従
って実施される。これは、約70℃〜約200℃、殊に約90
℃〜約150℃、そして好ましくは約100℃〜約120℃の温
度で好都合に実施される。使用されるオルト蟻酸エステ
ルが低すぎる沸点を有する時には、この反応を圧力下で
閉じた容器中で実施しなければならない。酸触媒として
は、本発明の範囲では、無機酸ばかりでなく有機酸もま
た考慮される。このような無機酸の例としては、殊に硫
酸、ハロゲン化水素酸、例えば塩酸及び臭酸、あるいは
またリン酸などを挙げることができる。有機酸として
は、殊に1−4のC原子を有するカルボン酸、例えば、
蟻酸、酢酸、プロピオン酸など、並びにスルホン酸例え
ば、ベンゼンスルホン酸そして殊にp−トルエンスルホ
ン酸などを挙げることができる。
使用されるオルト蟻酸エステルの中では、メチルエス
テル及びエチルエステル、しかし殊にエチルエステルが
好ましい。
式IIIのピリミジン誘導体と一般式IVのケトンとの反
応は、本発明に従って1−4のC原子を有する脂肪族カ
ルボン酸の存在下で実施される。かくして、直鎖のカル
ボン酸ばかりでなくまた分岐したカルボン酸例えば蟻
酸、酢酸、プロピオン酸、n−酪酸及びイソ酪酸が考慮
される。これに関連して好ましいカルボン酸は、蟻酸及
び酢酸、殊に蟻酸である。この反応においては、圧力及
び温度は重要な意味を持たない。かくして、それは、常
圧で容易に実施することができる。温度は、好都合に
は、約0℃と約80℃の間、好ましくは約20℃と約50℃の
間にある。この反応は、好ましくは、常圧下でそして室
温で実施される。
一般式Vの化合物の式VIのチアミンへの転換は無機酸
による処理によって実施され、この際、式Vの化合物中
に存在するエステル基はヒドロキシル基に鹸化される。
無機酸としては、ここでは塩酸、臭酸および硝酸が考慮
される。この処理は、それ自体は公知の方法で、好都合
にはアルコールの溶液中で、好ましくはメタノールのま
たはエタノールの溶液中で実施することができる。
以下の実施例は、いかなる点においても本発明の限定
となることなしに、本発明を説明することを意図してい
る。
実施例1 69g(0.5モル)のグルージアミン、148.2g(1モル)
のオルト蟻酸トリエチル及び2.5gのp−トルエンスルホ
ン酸を、温度計及びリービヒコンデンサーを有する20cm
のビグリュー(Vigreux)カラムを備えた500mlの二ッ口
フラスコに添加する。この撹拌された懸濁液を、ビグリ
ューカラムの頭頂での温度が80−85℃になるように、約
110℃にゆっくりと加熱する。次にフラスコ中の反応混
合物が固体物体になるまでエタノールを留去する。温度
を30分の間100−110℃に保持し、次に250mlのトルエン
を添加し、そして得られる懸濁液を90℃でさらに1時間
の間撹拌する。次に反応混合物を室温に冷却しそして一
晩冷蔵庫中に置く。次に薄茶色の沈殿物を濾別しそして
各々の回毎に50mlのトルエンで二回洗浄する。得られる
粗製物質を減圧(水流(water−jet)真空)下で50℃で
乾燥すると59.3gのベージュ色の固体が得られ、次にこ
れを高真空(0.3mbar)中で150℃(油浴温度)で昇華す
る。かくして182℃(分解)の融点を有する5,6−ジヒド
ロ−2−メチルピリミド[4,5−d]−ピリミジン52.5g
(0.35モル;71%)が白い固体として得られる。
参考例1 100mlの蟻酸並びに7.4g(0.05モル)の5,6−ジヒドロ
−2−メチルピリミド[4,5−d]−ピリミジンを、温
度計、磁気撹拌機そして50mlの滴下漏斗を備えた250ml
の三ッ口フラスコに添加する。得られる黄色がかかった
溶液に、温度が35−40℃を決して越えないようなやり方
で9.25g(0.052モル)の酢酸3−メルカプト−4−オキ
ソペンチルを直ぐに添加する。この反応混合物を室温で
さらに30分の間撹拌し、その後で新しく調製された、無
水エタノール中のHClの飽和溶液25mlを滴加する。この
際温度は35−36℃に上昇する。引き続いて、反応混合物
を室温でさらに30分の間撹拌する。次にこの粗製反応混
合物を500mlのフラスコに入れそして減圧(水流真空)
下で50℃で蒸発すると26.07gの緑黄色がかった残査が得
られ、これを100mlの無水エタノール中に取る。その後
で、30mlの25%HCl水溶液を添加し、そして反応混合物
を、透明な溶液が存在するようになるまで、水蒸気浴の
上で加熱する。この溶液を室温に冷却しそして一晩冷蔵
庫中に置く。得られる白い結晶を分離しそして水流真空
中で乾燥する。245−246℃(分解)の融点を有するチア
ミン塩酸塩14.56g(86.3%)が得られる。次に母液を、
減圧(水流真空)下で50℃で蒸発しそして残査を50mlの
水中に取る。次に水相を、各々の回毎に25mlのジクロロ
メタンで二回洗浄しそして水流真空中で蒸発する。まだ
少し緑がかった残査3.39gが得られ、これを再び20mlの
無水エタノール中に取る。5mlの25%HCl水溶液を添加
し、そして反応混合物を、透明な溶液が生成するまで、
水蒸気浴の上で加熱する。これを室温に冷却しそして一
晩冷蔵庫中に貯蔵する。得られる白い結晶を濾別する
と、244−245℃(分解)の融点を有するチアミン塩酸塩
がさらに1.42g(8.4%)得られる。
出発物質として使用される酢酸3−メルカプト−4−
オキソペンチル以下のようにして製造することができ
る: 50mlの無水メタノール及び7.22g(0.1モル)の無水硫
化水素カリウムを、温度計、磁気撹拌機そして100mlの
滴下漏斗を備えた250mlの三ッ口フラスコに添加する。
フラスコを氷浴中で0℃に冷却し、そして50mlの無水メ
タノール中に溶解した17.9g(0.1モル)の酢酸3−クロ
ロ−4−オキソペンチルを、フラスコの中の温度を0と
5℃の間に保持しながら、滴加する。添加の完了の後、
撹拌を室温でさらに1時間の間続け、そして残留する硫
化水素を除去するために窒素を混合物を通して導く。沈
殿するKClを濾別しそして溶媒を水流真空下で留去す
る。残査を50mlのジクロロメタン中に取りそして不溶性
の物質を濾別する。水流真空中での30℃での溶媒の蒸発
の後で、14.9gの少し黄色がかった液体が得られる。粗
製反応混合物の120℃/0.4mbarでのバルブ−チューブ(b
ulb−tube)蒸留によって、12.95g(0.07モル:73.5%)
の酢酸3−メルカプト−4−オキソペンチルが無色の液
体として得られる。
参考例2 100mlの蟻酸並びに7.4g(0.05モル)の5,6−ジヒドロ
−2−メチルピリミド[4,5−d]−ピリミジンを、温
度計、磁気撹拌機そして50mlの滴下漏斗を備えた250ml
の三ッ口フラスコに添加する。得られる黄色がかった溶
液に、温度が35−40℃を決して越えないようなやり方で
9.25g(0.052モル)の酢酸3−メルカプト−4−オキソ
ペンチルを直ぐに添加する。この反応混合物を室温でさ
らに30分の間撹拌しそして次に500mlのフラスコ中に注
ぐ、蟻酸を水流真空中で50℃で蒸発する。残留する黄色
の油性の残査を50mlの無水メタノール中に取り、次に20
0mlのジメチルエーテルを添加しそしてフラスコを1時
間の間冷蔵庫中に置く。白い沈殿物を濾別し、50mlの無
水ジエチルエーテルで洗浄しそして次に水流真空中で室
温で乾燥する。19.84g(0.045モル;89.3%)の蟻酸O−
アセチル−チアミン(・2HCOOH)が白い固体として得ら
れる。
なお、本発明の主たる特徴及び態様を示せば次のとお
りである。
1)式 のグルージアミンを、酸触媒の存在下で、一般式 HC(OR) II 式中、 Rは1−4個のC原子を有するアルキル残基を表す、 のオルト蟻酸エステルと反応させ、所望により、かくし
て得られる式 のピリミジン誘導体を、1−4個のC原子を有する脂肪
族カルボン酸の存在下で、一般式 式中、 P1は水素または1−4個のC原子を有するアシル残基
を表す、 のケトンと反応させ、そして生成する一般式 式中、 R1は上記の意味を有し、そして Z-は使用される脂肪族カルボン酸のアニオンを表す、 の化合物を、無機酸による処理によって式 式中、 X-はCl-、Br-またはNO3 -を表す、 のチアミンに転換することを特徴とするピリミジン誘導
体及びチアミンの製造方法。
2)式Iのグルージアミンと式IIのオルト蟻酸エステル
との反応を、約70℃〜約200℃、殊に約90℃〜約150℃、
そして好ましくは約100℃〜約120℃の温度で実施する上
記1)記載の方法。
3)該酸触媒として、蟻酸または酢酸を使用する上記
1)または2)記載の方法。
4)該酸触媒として、p−トルエンスルホン酸を使用す
る上記1)または2)記載の方法。
5)式IIのオルト蟻酸エステルとして、メチルエステル
またはエチルエステルを使用する上記1)〜4)のいず
れか1項に記載の方法。
6)式IIIのピリミジン誘導体と式IVのケトンとの反応
を、蟻酸の存在下で実施する上記1)〜5)のいずれか
1項に記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 415/00 C07D 487/00 - 487/22 CA(STN) REGISTRY(STN) WPI/L(QUESTEL)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 のグルー(Grewe)ジアミンを、酸触媒の存在下で、一
    般式 HC(OR) II 式中、 Rは1〜4個のC原子を有するアルキル残基を表す、の
    オルト蟻酸エステルと反応させることを特徴とする式 のピリミジン誘導体の製造方法。
JP1118836A 1988-05-17 1989-05-15 ピリミジン誘導体及びチアミンの製造方法 Expired - Lifetime JP2755368B2 (ja)

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CH01857/88-6 1988-05-17
CH185788 1988-05-17

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CN114181203B (zh) * 2021-12-24 2023-08-18 江苏兄弟维生素有限公司 盐酸硫胺的制备方法、盐酸硫胺及应用和维生素b1

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DK237689D0 (da) 1989-05-16
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EP0342482A2 (de) 1989-11-23
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