JP2014072979A - 交流電動機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2相の電流センサの正負オフセット異常を検出可能な交流電動機の制御装置を提供する。
【解決手段】2相の電流センサ16、17の電流検出値の一方が正側に、他方が負側に、オフセット誤差を生じる正負オフセット異常が発生したとき、正負の誤差が打ち消し合うため、3相の電流検出値の和を監視しても異常を検出することができない。この電動機制御装置の制御部155が有する正負オフセット異常検出部601は、オフセット異常の発生に伴うdq電流の変動に対してdq電流PI制御部23が出力したdq電圧指令vd*、vq*に基づいて、電気角1周期にわたって積算したdq電圧変動値を所定のdq電圧変動閾値と比較することで、正負オフセット異常を検出することができる。電流センサ系異常が確定すると、正負オフセット異常検出部601は、インバータ12にシャットダウンを指示し、交流電動機2の駆動を停止させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、相電流を検出する電流センサを備え、電流検出値に基づいて交流電動機の通電を制御する交流電動機の制御装置に関する。
近年、低燃費、低排気エミッションの社会的要請から車両の動力源として交流電動機を搭載した電気自動車やハイブリッド自動車が注目されている。例えば、ハイブリッド自動車においては、二次電池等からなる直流電源と交流電動機とを、インバータ等で構成された電力変換装置を介して接続し、直流電源の直流電圧をインバータで交流電圧に変換して交流電動機を駆動するようにしたものがある。
このようなハイブリッド自動車や電気自動車に搭載される交流電動機の制御装置において、電流センサが検出した3相の電流検出値に基づいてフィードバック制御を行うものが知られている。例えば、3相の電流検出値をdq変換したd軸電流及びq軸電流が電流指令に対してフィードバックされる。
ここで、電流センサを3相交流電動機の各相に1つずつ設け、交流電動機に供給される3相の電流の和はキルヒホッフの法則によりゼロであることに着目し、3相の電流検出値の和がゼロとならない場合、いずれかの電流センサが異常であると判定する技術が知られている(例えば特許文献1)。
特開平6−253585号公報
3相の電流検出値の和を監視することで、いずれかの電流センサの異常を判定する技術について、図3を参照して説明する。
図3(a)に示す正常時には、U相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iwの和は、キルヒホッフの法則による式(1)のとおり、常にゼロである。
Iu+Iv+Iw=0 ・・・(1)
ここで、例えば図3(b)に示すように、U相電流がIuに対し誤差ΔIsだけ正側にオフセットしたIusとなり、且つ、V相電流がIvに対し、U相の誤差と同じ大きさの誤差ΔIsだけ負側にオフセットしたIvsとなる異常が発生したと仮定する。このとき、3相の電流検出値の和は、式(2)のように0となり、見かけ上、正常と判定されることとなる。
Ius+Ivs+Iw=(Iu+ΔIs)+(Iv−ΔIs)+Iw
=Iu+Iv+Iw+(+ΔIs−ΔIs)=0 ・・・(2)
ここで、3相の電流検出値の和は、ゼロの場合に限らず、正負の誤差の相殺により「異常閾値以下の値」となれば同様の状況が生じる。以下、この異常を「正負オフセット異常」という。
したがって、キルヒホッフの法則を前提として推定した演算によりフィードバック制御する場合、フィードバック制御中には、オフセット誤差は全く検出されない。また、フィードバック制御しないオープン制御中であっても、2相の誤差が打ち消し合って、正常値との偏差を小さくするため、異常の検出が困難である。
その結果、異常の発生に気付かずに交流電動機の通電の制御を継続すると、インバータや交流電動機の巻線等に異常な電流が流れ、回路や素子を破損させるたり、交流電動機が異常なトルクを出力したりするおそれがある。例えば、交流電動機がハイブリッド自動車等の電動車両に搭載される場合には、トルク変動、パワー変動、車両の振動等、ドライバビリティを低下させる要因となる。
さらに、図4(a)に示すようにU相とV相のオフセット誤差ΔIsが同符号側に発生した場合には、合成オフセットΔIs++の大きさは、1相のみのオフセット誤差ΔIsと変わらない。それに対し、図4(b)に示すようにU相とV相のオフセット誤差ΔIsが正負に発生した場合には、合成オフセットΔIs+-の大きさは、1相のみのオフセット誤差ΔIsの√3倍となる。
つまり、2相の正負オフセット異常は、誤差の大きさが同等の1相のオフセット異常や2相の同符号オフセット異常に比べ、交流電動機を使用するシステムに対し、より大きな影響を及ぼすこととなる。それにもかかわらず、3相の電流検出値の和を監視しても異常を検出することができないという問題がある。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、2相の電流センサの正負オフセット異常を検出可能な交流電動機の制御装置を提供することにある。
本発明は、3相の交流電動機を駆動するインバータと、交流電動機の3相に流れる電流を相毎に検出する電流センサと、インバータを構成する複数のスイッチング素子のオン/オフを切り換えて交流電動機の通電を制御する制御手段とを備える交流電動機の制御装置に係る発明である。
制御手段は、電流センサが検出した電流検出値と電流指令値との偏差をゼロに収束させるように電圧指令を演算するフィードバック制御演算部を有し、この電圧指令に基づいてインバータのスイッチング素子のオン/オフを切り換える。
また、制御手段は、3相のうち2相の電流検出値の一方が正側に、他方が負側に、オフセット誤差を生じる正負オフセット異常について、正負オフセット異常検出処理を実行する。この正負オフセット異常検出処理は、異常の発生に伴う電流の変動に対してフィードバック制御演算部が出力した電圧指令に基づいて、所定の検出区間にわたって積算した値を所定の異常閾値と比較することによって行う。
ここで、「所定の検出区間」は、例えば「電気角m周期(mは自然数)」に相当する。
これにより、正負の誤差が相殺するため3相の電流検出値の和を監視しても検出することができない電流センサの正負オフセット異常を検出することができる。したがって、正負オフセット異常の発生に気付かずに交流電動機の通電の制御を継続することを防止することができる。
例えば、ハイブリッド自動車等の電動車両に搭載される電動機の場合には、ドライバビリティの低下を防止することができる。
また、正負オフセット異常を検出した場合、例えばユーザに異常を通知するとともに、フェールセーフの観点から、交流電動機の駆動を停止することが好ましい。
正負オフセット異常検出処理における「フィードバック制御演算部が出力した電圧指令」は、具体的には、「フィードバック制御演算部が直接出力するd軸電圧指令及びq軸電圧指令(以下、適宜、「dq電圧指令」という。)」、又は、「当該dq電圧指令を逆dq変換して算出される3相電圧指令」に代表される。
dq電圧指令を用いる場合、異常閾値は、「d軸電圧変動閾値及びq軸電圧変動閾値(以下、適宜、「dq電圧変動閾値」という。)」として設定される。そして、dq電圧指令のフーリエ級数展開における電気角m周期(mは自然数)での積分値に基づく算出値をdq電圧変動閾値と比較する。
一方、3相電圧指令を用いる場合、異常閾値は、「相電圧オフセット閾値」として設定される。そして、3相電圧指令の電気角m周期(mは自然数)での積分値に基づく算出値を相電圧オフセット閾値と比較する。
「電気角m周期」については、mが大きく積分区間が長くなるほど、ノイズや演算誤差に強くなる一方、後述する急変の影響を受けやすくなるため、これらのバランスから適正な検出区間数を設定することが好ましい。
また、正負オフセット異常検出処理において、交流電動機の要求出力トルクの変化や回転数の変化等、電流検出値のオフセット誤差以外の要因によって、正負オフセット異常と誤判定されるおそれがある。
そこで、このような誤判定を防止するため、制御手段は、検出区間における交流電動機のトルク指令又は回転数の変化率が所定の急変閾値を超えたとき急変判定し、正負オフセット異常検出処理を中止することが好ましい。トルク指令や回転数の急変を判定したときは、このようにオフセット異常検出処理を中止するのが最も安全である。
或いは、検出区間における交流電動機のトルク指令又は回転数の変化率に基づいて決定される閾値補正係数によって異常閾値を補正してもよい。具体的には、トルク指令又は回転数の変化率が大きいほど、異常閾値を大きくするように補正する。
例えば、トルク指令の変化率をXtrq、回転数の変化率をXrpmとすると、
K=(1+Xtrq)×(1+Xrpm)>1
で計算される閾値補正係数Kを異常閾値に乗算することが好ましい。
ここで、「電気角1周期での積分値」は、更新点を電気角(θe)がまたぐタイミングである「更新タイミング」毎に、当該更新タイミングの前後にフィードバック制御演算部が演算した電圧指令値から線形補間により求めた電圧指令補間値に基づいて算出される。ここで、「更新点(nΔ)」は、電気角1周期の(1/N)(Nは自然数)に相当する電気角区間(Δ)のn倍(nは0から(N−1)までの整数)で定義される。これにより、電気角と同期せず一定周期で制御演算がされる制御系において、更新タイミングでの電圧指令値として適正な値を取得することができる。
なお、電気角に同期して制御演算がされる制御系では、電圧指令のタイミングと更新タイミングとが一致するため、このような処理をする必要はない。
本発明は、例えばハイブリッド自動車や電動自動車等の電動車両に搭載される交流電動機の制御装置として適用することができる。電動車両に搭載される交流電動機は、他の技術分野の交流電動機に比べ、制御精度や信頼性の向上に対する要求が高いため、本発明の交流電動機の制御装置が適用されることで、ドライバビリティの低下防止やフェールセーフの実現等に特に効果を発揮する。
本発明の第1〜第4実施形態による交流電動機の制御装置が適用される電動機駆動システムの構成を示す図である。 本発明の第1〜第4実施形態による交流電動機の制御装置の全体構成図である。 2相の電流センサが正負オフセット異常となったときの波形図である。 2相の電流センサによる電流検出値がオフセットしたときの合成オフセットの大きさを説明する電流ベクトル図である。 本発明の第1、第3実施形態による交流電動機の制御装置の制御部の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態による正負オフセット異常検出部の構成を示すブロック図である。 更新タイミングにおける電圧指令の前後線形補間処理を説明するタイムチャートである。 本発明の第1、第3実施形態による電流フィードバック制御全体のフローチャートである。 本発明の第1実施形態による正負オフセット異常検出処理のメインフローチャートである。 図9のΣdcos、Σdsin、Σqcos、Σqsin累積更新処理のサブフローチャートである。 図9の急変判定処理のサブフローチャートである。 図9のVΔd、VΔq算出処理のサブフローチャートである。 本発明の第2、第4実施形態による交流電動機の制御装置の制御部の構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態による正負オフセット異常検出部の構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態による正負オフセット異常検出処理のメインフローチャートである。 図15のΣu、Σv、Σw累積更新処理のサブフローチャートである。 本発明の第3実施形態による正負オフセット異常検出部の構成を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態による正負オフセット異常検出処理のメインフローチャートである。 図18のdq電圧変動閾値補正処理のサブフローチャートである。 本発明の第4実施形態による正負オフセット異常検出部の構成を示すブロック図である。 本発明の第4実施形態による正負オフセット異常検出処理のメインフローチャートである。 図21の相電圧オフセット閾値補正処理のサブフローチャートである。
以下、本発明による交流電動機の制御装置の実施形態を図面に基づいて説明する。
最初に、複数の実施形態に共通の構成について、図1、図2を参照して説明する。この実施形態による「交流電動機の制御装置」としての電動機制御装置10は、ハイブリッド自動車を駆動する電動機駆動システムに適用される。
[交流電動機の制御装置の構成]
図1に示すように、電動機駆動システム1は、交流電動機2、直流電源8、及び電動機制御装置10等を備える。
交流電動機2は、例えば電動車両の駆動輪6を駆動するためのトルクを発生する電動機である。本実施形態の交流電動機2は、3相永久磁石式同期モータである。
電動車両には、ハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池車等、電気エネルギーによって駆動輪6を駆動する車両が含まれるものとする。本実施形態の電動車両は、エンジン3を備えたハイブリッド車両であり、交流電動機2は、駆動輪6を駆動するためのトルクを発生する電動機としての機能、及び、エンジン3により駆動されて発電可能な発電機としての機能を有する、所謂モータジェネレータ(図中、「MG」と記す。)である。
交流電動機2は、ギア4を介して車軸5に接続される。これにより、交流電動機2の駆動力は、ギア4を介して車軸5を回転させることにより、駆動輪6を駆動する。
直流電源8は、例えばニッケル水素またはリチウムイオン等の二次電池や電気二重層キャパシタ等、充放電可能な蓄電装置である。直流電源8は、電動機制御装置10のインバータ12(図2参照)と接続され、インバータ12を介して交流電動機2と電力の授受可能に構成されている
車両制御回路9は、マイクロコンピュータ等により構成され、内部にはいずれも図示しないCPU、ROM、I/O、及び、これらを接続するバスライン等を備えている。車両制御回路9は、予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理や、専用の電子回路によるハードウェア処理により、電動車両全体を制御する。
車両制御回路9は、いずれも図示しないアクセルセンサからのアクセル信号、ブレーキスイッチからのブレーキ信号、及び、シフトスイッチからのシフト信号等の各種センサやスイッチ等から信号を取得可能に構成されている。車両制御回路9は、取得されたこれらの信号等に基づいて車両の運転状態を検出し、運転状態に応じたトルク指令値trq*を電動機制御装置10に出力する。また、車両制御回路9は、エンジン3の運転を制御する図示しないエンジン制御回路に対し、指令信号を出力する。
図2に示すように、電動機制御装置10は、インバータ12、電流センサ16、17、18、及び「制御手段」としての制御部15を備える。
インバータ12には、図示しない昇圧コンバータによる直流電源の昇圧電圧がシステム電圧として入力される。インバータ12は、ブリッジ接続される図示しない6つのスイッチング素子を有する。スイッチング素子には、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタ、バイポーラトランジスタ等を用いることができる。
インバータ12を正弦波制御モード又は過変調制御モードで駆動する場合、代表的にはPWM信号に基づいてスイッチング素子のオン/オフが制御されることにより交流電動機2に3相交流電圧vu、vv、vwが印加され、交流電動機2の駆動が制御される。或いは、矩形波制御モードで駆動する場合、電圧位相指令によって位相制御される。
電流センサ16、17、18は、インバータ12から交流電動機2へ接続されるU相、V相、W相の3相の電力線にそれぞれ1つずつ設けられ、相電流を検出する。本発明は、電流センサについて、このような「3相1チャンネル」の構成を前提としている。
なお参考までに、3相のうち2相に電流センサが1つずつ設けられる構成を「2相1チャンネル」、3相の各相に電流センサが2つずつ設けられる構成を「3相2チャンネル」のようにいう。
ところで、キルヒホッフの法則により3相の電流の和は常にゼロであるから、3相のうち2相の電流値がわかれば、残り1相の電流値は計算で求められる。したがって、電流フィードバック制御におけるdq変換等の演算は、少なくとも2相の電流検出値に基づいて可能である。このように、その相の電流値に基づいて制御が実行される相を「制御相」という。
さらに、制御相以外の1相の電流検出値を検出することで、3相の電流検出値の和がゼロであるか否かを監視し、電流センサ系の異常を判定することができる。この制御相以外の1相を「監視相」という。
本実施形態では、制御相をU相及びV相とし、監視相をW相とする。なお、他の実施形態では、U相とW相、又はV相とW相の2相を制御相としてもよい。
回転角センサ14は、交流電動機2の図示しないロータ近傍に設けられ、電気角θeを検出し、制御部15に出力する。また、回転角センサ14により検出された電気角θeに基づき、交流電動機2の回転数rpmが算出される。本実施形態の回転角センサ14は、レゾルバであるが、その他の実施形態では、ロータリエンコーダ等、他種のセンサを用いてもよい。
制御部15は、マイクロコンピュータ等により構成され、内部にはいずれも図示しないCPU、ROM、I/O、及び、これらの構成を接続するバスライン等を備えている。制御部15は、予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理や、専用の電子回路によるハードウェア処理により、交流電動機2の動作を制御する。
制御部15の詳細については、実施形態毎に後述する。
電動機制御装置10は、回転角センサ14が検出した電気角θeに基づく交流電動機2の回転数rpm、及び、車両制御回路9からのトルク指令値trq*に応じて、交流電動機2を「電動機としての力行動作」により電力を消費し、又は「発電機としての回生動作」により電力を生成する。具体的には、回転数rpm及びトルク指令値trq*の正負によって、以下の4つのパターンで動作を切り替える。
<1.正転力行> 回転数rpmが正でトルク指令値trq*が正のとき、電力消費。
<2.正転回生> 回転数rpmが正でトルク指令値trq*が負のとき、発電。
<3.逆転力行> 回転数rpmが負でトルク指令値trq*が負のとき、電力消費。
<4.逆転回生> 回転数rpmが負でトルク指令値trq*が正のとき、発電。
回転数rpm>0(正転)で、トルク指令値trq*>0である場合、または、回転数rpm<0(逆転)でトルク指令値trq*<0である場合、インバータ12は、スイッチング素子のスイッチング動作により、直流電源8側から供給される直流電力を交流電力に変換してトルクを出力する(力行動作する)ように、交流電動機2を駆動する。
一方、回転数rpm>0(正転)で、トルク指令値trq*<0である場合、または、回転数rpm<0(逆転)でトルク指令値trq*>0である場合、インバータ12は、スイッチング素子のスイッチング動作により、交流電動機2が発電した交流電力を直流電力に変換し、直流電源8側へ供給することにより、回生動作する。
[制御部の構成と作用効果]
以下、制御部15の構成及び作用効果を第1〜第4実施形態毎に説明する。第1、第3実施形態の制御部を「制御部155(図5)」、第2、第4実施形態の制御部を「制御部156(図13)」と示す。
(第1実施形態)
第1実施形態の制御部155の構成について、図5、図6を参照して説明する。
電流指令MAP21は、車両制御回路9から取得したトルク指令値trq*に基づき、交流電動機2の回転座標系(dq座標系)におけるd軸電流指令id*、及び、q軸電流指令iq*を演算する。以下、「d軸電流及びq軸電流」を「dq電流」のように表す。
本実施形態では、予め記憶されているマップを参照することで、dq電流指令id*、iq*を演算するが、他の実施形態では、数式等から演算するように構成してもよい。
3相→dq変換部22は、回転角センサ14から取得される電気角θeに基づき、制御相の電流検出値iu_sns、iv_snsを、dq電流id、iqに変換する。
ここで、2相の電流検出値に基づく3相→dq変換について説明する。まず、dq変換の一般式を以下の式(3)に示す。
Figure 2014072979
キルヒホッフの法則(式(1)参照)より、iw=−iu−ivを式(3)に代入すると、以下の式(4)が得られる。
Figure 2014072979
dq電流PI制御部23は、特許請求の範囲に記載の「フィードバック制御演算部」に相当する。dq電流PI制御部23は、dq電流指令id*、iq*と、3相→dq変換部22からフィードバックされるdq電流id、iqとの偏差をゼロに収束するように、dq電圧指令vd*、vq*をPI演算により算出する。dq電圧指令vd*、vq*は、dq→3相変換部24に入力される。
dq→3相変換部24は、回転角センサ14から取得される電気角θeに基づき、dq電圧指令vd*、vq*を、U相電圧指令vu*、V相電圧指令vv*、及びW相電圧指令vw*の3相電圧指令に変換する。3相電圧指令vu*、vv*、vw*に基づいて生成されたPWM信号によってインバータ12のスイッチング素子のオン/オフが制御される。
そして、インバータ12で3相交流電圧vu、vv、vwが生成され、この3相交流電圧vu、vv、vwが交流電動機2に印加されることにより、トルク指令値trq*に応じたトルクが出力されるように、交流電動機2の駆動が制御される。
電流センサ系異常判定部29は、3相の電流検出値iu_sns、iv_sns、iw_snsの和(以下、適宜「3相和」という。)を計算し、3相和がゼロでないとき、詳しくは3相和が所定の3相和閾値を超えたとき、電流センサ系異常を判定する。ここで、「電流センサ系異常」とは、3相の電流センサ16、17、18のうち少なくとも1つが異常であることを意味する。
なお、本実施形態では、3相和の監視により電流センサの異常が検出できない場合を問題としているため、図5にて、電流センサ系異常判定部29による異常検出に関する部分を破線で表示している。
ここまでの構成は、従来の電流フィードバック制御の構成に相当するものである。この従来の構成では、本発明の解決課題として上述した問題が発生する。これについて、再び図3、図4を参照して説明する。
図3(a)に示すような正常時には、3相の電流センサ16、17、18の電流検出値の和は、キルヒホッフの法則により、式(1’)のようになる。
iu_sns+iv_sns+iw_sns=0 ・・・(1’)
一方、図3(b)に示すように、例えばU相とV相で正負オフセット異常が発生した場合、つまり、U相の電流検出値iu_snsに誤差+ΔIsのオフセット異常が発生し、且つ、V相の電流検出値iv_snsに誤差−ΔIsのオフセット異常が発生した場合、3相の電流検出値の和は、式(2’)のように0となる。そのため、見かけ上、正常と判定されることとなる。
iu_sns+iv_sns+iw_sns+(+ΔIs−ΔIs)=0
・・・(2’)
ここで、3相和はゼロの場合に限らず、正負の誤差の相殺により「3相和閾値以下の値」となれば同様の状況が生じる。例えば、3相和閾値が100、U相の誤差が+120、V相の誤差が−30の場合、U相の誤差は単独では異常であるにもかかわらず、2相の誤差が相殺して和が+90となるため、正常と判定されることとなる。
このように、3相和の判定では正負オフセット異常が見かけ上正常と判定されるため、キルヒホッフの法則を前提として推定した演算によりフィードバック制御する場合、フィードバック制御中には、オフセット誤差は全く検出されない。また、フィードバック制御しないオープン制御中であっても、2相の誤差が打ち消し合って、正常値との偏差を小さくするため、異常の検出が困難である。
その結果、異常の発生に気付かずに交流電動機2の通電の制御を継続すると、インバータ12や交流電動機2の巻線等に異常な電流が流れ、回路や素子を破損させるおそれがある。また、交流電動機2が異常なトルクを出力するおそれがある。例えば、交流電動機2がハイブリッド自動車等の電動車両に搭載される場合には、トルク変動、パワー変動、車両の振動等、ドライバビリティを低下させる要因となる。
さらに図4を参照して説明したように、2相の正負オフセット異常は、1相のオフセット異常や同符号の2相のオフセット異常に比べ、合成オフセット誤差の大きさが√3倍となり、交流電動機2を使用する電動機駆動システム1に対し、より大きな影響を及ぼすこととなる。
そこで、本実施形態の制御部155は、このような正負オフセット異常を検出すべく、正負オフセット異常検出部601を有している。図5に示すように、本実施形態では、dq電流PI制御部23が出力したdq電圧指令vd*、vq*が正負オフセット異常検出部601に入力される。
正負オフセット異常検出部601は、「正負オフセット異常検出処理」により、2相の電流センサが正負オフセット異常となる「電流センサ系異常」を確定するか、或いは、正常であると判定する。
正負オフセット異常が発生し、dq電流が変動したとき、電流変動をフィードバック制御演算によって抑えようとするため、dq電圧指令vd*、vq*が変動する。ここでdq電圧指令vd*、vq*は、フーリエ級数展開によって、電気角θeの1〜n次の正弦波の多項式に展開することができる。そこで、dq電圧指令vd*、vq*から、電気角θeの1次成分、すなわち、cos(θe)、sin(θe)を含む成分を抽出することで、オフセット異常に伴うdq電圧指令vd*、vq*の変動を検出することができる。
正負オフセット異常検出部601の詳細な構成について、図6を参照して説明する。
まず、「更新点nΔ」及び「更新タイミング」の定義について説明する。電気角1周期である360[deg]のN分の1(Nは自然数)を電気角区間Δとする。ここで、Nを「分割数」という。例えば、分割数Nが24のとき、電気角区間Δは15[deg]に相当する。「更新点nΔ」とは、電気角区間Δのn倍(nは0から(N−1)までの整数)の角度ポイントをいう。
交流電動機2の回転において、電気角θeは、1周期中に更新点nΔを「n=0」から「n=(N−1)」までN回通過する。例えば、N=24では、0、15、30、45・・・[deg]のとき電気角θeが更新点nΔを通過する。以下、これを「電気角θeがnΔをまたぐ」という。そして、「n=N」のとき、電気角θeは360[deg]を通過し、1周期が経過する。これを「電気角θeが0をまたぐ」という。また、電気角θeが更新点nΔをまたぐタイミングを「更新タイミング」という。
正負オフセット異常検出処理では、電気角θeが0をまたいだタイミングを「開始時」とし、開始時に取得したトルク指令及び回転数を「開始値」(trq*0、rpm0)とする。その後、電気角θeが更新点nΔをまたぐ更新タイミング毎に、開始時からその時までのトルク指令trq*及び回転数rpmの最大値、最小値を更新する。
また、本実施形態では、更新タイミングにdq電圧指令vd*、vq*を取得する。
以下、図6ではd軸電圧指令vd*についての処理を例として説明する。q軸電圧指令vq*についても同様である。
図6にて、電気角θeによる「nΔまたぎ判定61」がされると、前後線形補間処理63が指示される。本実施形態では、d軸電圧指令vd*の制御演算周期は電気角θeとは同期していないため、ちょうど更新タイミングにd軸電圧指令vd*が演算されるわけではない。そこで、更新タイミングの直前のd軸電圧指令vd*と更新タイミングの直後のd軸電圧指令vd*とを取得し、線形補間計算により、更新タイミングでのd軸電圧指令補間値V(nΔ)を算出する。
さらに、図7のタイムチャートを参照して説明する。ここでは電圧指令を一般化し、単に「v」と示す。また、具体例として、4磁極対の交流電動機2で回転数1500[rpm]の場合を想定すると、電気周波数は100[Hz]であり、電気角θeの1周期は10[ms]となる。分割数N=24のとき、電気角区間Δ=15[deg]あたりの周期は約400[μs]である。一方、制御演算周期を100[μs]とすると、更新タイミングは、制御演算周期の約4周期に1回、設定されることとなる。
実際には、フーリエ級数展開の精度と積分の精度とのバランスを適正に確保するよう、交流電動機2の回転数、又は電気周波数によって、分割数Nは、電気角区間Δあたりの周期が制御演算周期の数周期程度に相当するように設定することが好ましい。具体的には、回転数又は電気角周波数が高くなるほど分割数Nを少なくし、回転数又は電気角周波数が低くなるほど分割数Nを多くするとよい。
電圧指令v(91)〜v(97)は、制御演算タイミングt(91)〜t(97)毎に演算される。一方、電気角θeは制御演算周期とは関係なく進む。そこで、電気角θeが更新点(n−1)Δをまたいだ更新タイミングの電圧指令補間値V((n−1)Δ)は、直前の制御演算タイミングt(92)での電圧指令v(92)と直後の制御演算タイミングt(93)での電圧指令v(93)とを線形補間して推定する。また、電気角θeが更新点nΔをまたいだ更新タイミングの電圧指令補間値V(nΔ)は、直前の制御演算タイミングt(96)での電圧指令v(96)と直後の制御演算タイミングt(97)での電圧指令v(97)とを線形補間して推定する。
前後線形補間処理63で得られたd軸電圧指令補間値V(nΔ)は、乗算器64にて、更新点nΔのcos成分である「cos(nΔ)」、及び、更新点nΔのsin成分である「sin(nΔ)」とそれぞれ乗算される。乗算された値は、「n=(N−1)」まで繰り返し積算器66で積算される。電気角θeによる「0またぎ判定62」がされると、積算器66での積算値は、除算器67にて除算されてAd、Bd値を出力し、積算器66はリセット(ゼロクリア)される。
合成振幅算出部68は、AdとBdとの二乗和平方根を計算し、d軸電圧変動値VΔdを出力する。異常閾値比較部69は、d軸電圧変動値VΔdをd軸電圧変動閾値と比較する。d軸電圧変動値VΔdが閾値より大きい場合、電流センサ系異常を確定し通知するとともにインバータ12にシャットダウン指示を出力する。
また、本実施形態の正負オフセット異常検出部601は、急変判定処理を実行する。急変判定処理とは、例えば、車両が急加速したり平地走行から登坂に移ったりするとき等、電流センサの異常以外の要因でトルク指令trq*や回転数rpmが変化したとき、「急変」であると判定する処理をいう。急変判定したとき正負オフセット異常検出処理を中止することで、電流センサの異常を誤判定することを防止する。この急変判定処理のための構成として、正負オフセット異常検出部601は、トルク指令急変率算出部71、回転数急変率算出部72、及びトルク指令/回転数急変判定部73を備えている。
トルク指令急変率算出部71は、トルク指令trq*を取得する。回転数急変率算出部72は、電気角θeを微分器70で時間微分して得られた回転数rpmを取得する。
トルク指令急変率算出部71、回転数急変率算出部72は、下式(5.1)、(5.2)により、それぞれ、トルク指令急変率Xtrq及び回転数急変率Xrpmを算出する。
Xtrq=(trq*max−trq*min)/trq*0 ・・・(5.1)
Xrpm=(rpmmax−rpmmin)/rpm0 ・・・(5.2)
ここで、「trq*0、rpm0」は、電気角1周期の開始時におけるトルク指令及び回転数の開始値を示す。また、「trq*max/min、rpmmax/min」は、当該開始時以降のトルク指令及び回転数の最大値及び最小値を示す。
トルク指令/回転数急変判定部73は、トルク指令急変率Xtrq又は回転数急変率Xrpmが急変判定閾値を超えたとき、急変フラグをONし、異常閾値比較部69における比較を禁止する。一方、トルク指令急変率Xtrq又は回転数急変率Xrpmが急変判定閾値以下のとき、急変フラグをOFFし、異常閾値比較部69における比較を許容する。
また、急変フラグをONしたとき、※印で示すように切替部65に指示し、「0」を入力するように切り替える。
次に、制御部155による電流フィードバック制御のルーチンについて、図8〜図12のフローチャートを参照して説明する。以下のフローチャートの説明で、記号「S」はステップを意味する。
まず、電流フィードバック制御全体について、図8を参照して説明する。
制御部155は、電気角θeを回転角センサ14から取得し(S101)、交流電動機2へ供給される相電流を3相の電流センサ16、17、18から取得する(S102)。
電流センサ系異常判定部29は、3相の電流検出値iu_sns、iv_sns、iw_snsの和を計算する(S103)。このとき、ノイズ等を除去するため高周波成分をカットするフィルタ処理を行うことが好ましい。
そして、3相和の絶対値が所定の3相和閾値より大きいか否か判断する(S104)。3相和の絶対値が3相和閾値以下であれば(S104:NO)、S112に進む。
3相和の絶対値が3相和閾値を超えた場合(S104:YES)は、タイムカウンタをアップする(S105)。タイマが所定時間を超えない場合(S106:NO)は異常でないと判断し、S112に進む。
一方、タイマが所定時間を超えた場合(S106:YES)、電流センサ系異常の確定を通知し、シャットダウンを指示して(S107)、S116へ進む。なお、「シャットダウン」の意味については後述する。
S104又はS106でNOと判断された場合、通常の電流フィードバック制御に準じてS112、S114まで進む。すなわち、3相→dq変換部22にて、制御相2相(U相及びV相)の電流検出値iu_sns、iv_snsに基づく3相→dq変換によって、dq電流id、iqを計算する(S112)。そして、dq電流PI制御部23にて、PI制御演算によりdq電圧指令vd*、vq*を演算する(S114)。
第1、第3実施形態では、S114の後、dq電圧指令vd*、vq*の変動に着目した正負オフセット異常検出処理(S300)に移行することを特徴とする。この正負オフセット異常検出処理について、メインフローチャートである図9、及びサブフローチャートである図10〜図12を参照して説明する。
図9のS301では、電気角θeが「更新点nΔをまたいだ」か否かを判断する。これは、図6の「nΔまたぎ判定61」に相当する。
更新点nΔをまたいだと判定した場合(S301:YES)、S302に進む。更新点nΔをまたいでいないと判定した場合(S301:NO)、正負オフセット異常検出処理を終了する。
S302では、電気角1周期の開始時以降のトルク指令の最大値及び最小値(trq*max/min)、及び、回転数の最大値及び最小値(rpmmax/min)を更新し、S330に進む。
S330の「Σdcos、Σdsin、Σqcos、Σqsin累積更新処理」について、図10を参照して説明する。
S331では、d軸電圧指令vd*及びq軸電圧指令vq*について、それぞれ、更新点nΔをまたぐ前後の電圧指令値vd*前、vd*後、vq*前、vq*後から、更新タイミングでのdq電圧指令補間値Vd(nΔ)、Vq(nΔ)を線形補間して求める。
S332では、d軸電圧指令vd*及びq軸電圧指令vq*について、それぞれ、「電気角区間Δ」、「更新タイミングでのdq電圧指令補間値Vd(nΔ)又はVq(nΔ)」、「更新点nΔのcos成分、sin成分」の3つの積を、前回の値に累積更新する。すなわち、下式(6.1)〜(6.4)を計算する。
Σdcos←Σdcos+Δ・Vd(nΔ)・cos(nΔ) ・・・(6.1)
Σdsin←Σdsin+Δ・Vd(nΔ)・sin(nΔ) ・・・(6.2)
Σqcos←Σqcos+Δ・Vq(nΔ)・cos(nΔ) ・・・(6.3)
Σqsin←Σqsin+Δ・Vq(nΔ)・sin(nΔ) ・・・(6.4)
S303では、電気角θeが「0(=NΔ)をまたいだ」か否か、すなわち、電気角1周期を経過したか否かを判断する。これは、図6の「0またぎ判定62」に相当する。
0をまたいだと判定した場合(S303:YES)、S350に進む。0をまたいでいないと判定した場合(S303:NO)、正負オフセット異常検出処理を終了する。
S350の「急変判定処理」について、図11を参照して説明する。
S351では、トルク指令急変率算出部71及び回転数急変率算出部72は、トルク指令急変率Xtrq及び回転数急変率Xrpmを、それぞれ式(5.1)、(5.2)により算出する。
ここで、トルク指令の最大値及び最小値(trq*max/min)、及び、回転数の最大値及び最小値(rpmmax/min)は、S302で更新された最新の値が用いられる。
S352では、トルク指令/回転数急変判定部73は、トルク指令急変率Xtrq及び回転数急変率Xrpmを急変判定閾値と比較し、「急変」に該当するか否かを判定する。この場合の判定は、OR条件により、トルク指令急変率Xtrq又は回転数急変率Xrpmの一方が、例えば10%という急変判定閾値を超えたときを急変と判定してもよい。或いはAND条件により、トルク指令急変率Xtrq及び回転数急変率Xrpmの両方がそれぞれ閾値を超えたときを急変と判定してもよい。また、トルク指令急変率Xtrq及び回転数急変率Xrpmがマップ上の所定の領域に入ったときを急変と判定してもよい。
急変と判定される(S352:YES)と、急変フラグをONする(S353)。
次に、図9のS304では、S350で急変判定されたか否かを判断する。急変フラグがOFFの場合(S304:YES)、S360に進む。
S360の「VΔd、VΔq算出処理」について、図12を参照して説明する。
S361では、電気角1周期にわたって累積されたΣdcos、Σdsin、Σqcos、Σqsinを、下式(7.1)〜(7.4)のように180[deg]で除し、Ad、Bd、Aq、Bq値を算出する。なお、180[deg](=π[rad])で除す理由は、フーリエ級数展開における係数(1/π)を根拠とする。
Ad=Σdcos/180deg ・・・(7.1)
Bd=Σdsin/180deg ・・・(7.2)
Aq=Σqcos/180deg ・・・(7.3)
Bq=Σqsin/180deg ・・・(7.4)
S362では、合成振幅算出部68にて、下式(7.5)、(7.6)により、AdとBd、AqとBqの合成振幅であるdq電圧変動値VΔd、VΔqをそれぞれ算出する。
VΔd=√(Ad2+Bd2) ・・・(7.5)
VΔq=√(Aq2+Bq2) ・・・(7.6)
一方、急変フラグがONの場合(S304:NO)に進むS306では、切替部65を「0」側へ切り替え、dq電圧変動値VΔd、VΔqをゼロとする。これにより、後のS309において、dq電圧変動閾値の設定にかかわらず「異常でない」と判定されるため、このルーチンでの正負オフセット異常検出処理を実質的に中止することになる。
続くS307では、積算器66に累積されたΣdcos、Σdsin、Σqcos、Σqsinをゼロクリアする。S308では、トルク指令及び回転数の開始値trq*0、rpm0を保持する。
S309では、異常閾値比較部69にて、d軸電圧変動値VΔd、q軸電圧変動値VΔqをそれぞれd軸電圧変動閾値及びq軸電圧変動閾値と比較する。d軸電圧変動値VΔd又はq軸電圧変動値VΔqのいずれかが閾値より大きければ(S309:YES)、異常閾値比較部69は、電流センサ系異常の確定を通知し、シャットダウンを指示して(S310)、正負オフセット異常検出処理を終了する。
なお、オフセット誤差による電気1次のd軸電圧変動値VΔd、q軸電圧変動値VΔqは、同じ振幅で変動するため、基本的には、両方とも閾値より大きくなるか、両方とも閾値以下となる。また、dq電圧変動閾値の設定について、後述する。
S310にて電流センサ系異常が確定した場合、そもそもS104で「3相和の絶対値が閾値以下」(S104:NO)と判定されたのだから1相のみの電流センサの異常とは考えにくく、2相による正負オフセット異常が発生している可能性が高いと考えられる。
この正負オフセット異常により、過大な電流がインバータ12に供給され、回路や素子の破損を招いたり、逆に必要な電流がインバータ12に供給されず、交流電動機2の適正な駆動がなされなくなったりするおそれがある。しかも、上述したように、正負オフセット異常は、誤差の大きさが同等の1相のオフセット異常や2相の同符号のオフセット異常に比べ、交流電動機2を使用するシステムに対し、より大きな影響を及ぼす。
そのため、特にハイブリッド自動車等の電動車両に搭載される電動機制御装置では、ドライバビリティが低下するおそれがある。そこで電流センサ系異常が確定した場合、フェールセーフの観点から、交流電動機2の駆動を停止する「シャットダウン」を指示することが適当である。シャットダウンすると、交流電動機2に電流が流れなくなり出力トルクがゼロとなる。ハイブリッド自動車の場合、運転者は、例えば慣性走行によって車両を路肩に寄せた後、停車させることとなる。或いは、車両制御回路9への指示により、エンジン3による走行に切り換えてもよい。
一方、S309で、d軸電圧変動値VΔd及びq軸電圧変動値VΔqが閾値以下と判定された場合(S309:NO)、3相の電流センサ16、17、18はいずれも正常と考えられるため、そのまま正負オフセット異常検出処理を終了する。
以上で、図9〜図12を参照した正負オフセット異常検出処理の説明を終了する。
図8の電流フィードバック制御全体のフローチャートに戻り、シャットダウンが指示された場合(S116:YES)、電流フィードバック制御を終了する。また、電流センサ系が正常であり、シャットダウンしない場合(S116:NO)には、dq→3相変換部24にて、逆dq変換により3相電圧指令vu*、vv*、vw*を計算し(S117)、インバータ12へ出力する(S118)。
以上で、制御部155による電流フィードバック制御のルーチンを終了する。
第1実施形態の構成の説明の最後に、dq電圧変動閾値の設定について説明する。
dq座標系における電圧方程式は、下式(8.1)、(8.2)にて表される。ただし、過渡特性を表す時間微分(d/dt)項についてはゼロとみなす。
Vd=R×Id−ωLqIq ・・・(8.1)
Vq=R×Iq+ωLdId+ωφ ・・・(8.2)
ここで、記号を以下のように定義する。
Vd、Vq:d軸電圧、q軸電圧
Id、Iq:d軸電流、q軸電流
R:抵抗
Ld、Lq:d軸自己インダクタンス、q軸自己インダクタンス
ω:回転角速度(ω/(2π×60)は、60秒あたりの回転数に相当する)
φ:電機子鎖交磁束数
式(8.1)、(8.2)により、d軸電流Id、q軸電流Iqの変動によるd軸電圧Vd、q軸電圧Vqの変動は、下式(8.3)、(8.4)のように表される。
ΔVd=R×ΔId−ωLqΔIq ・・・(8.3)
ΔVq=R×ΔIq+ωLdΔId ・・・(8.4)
これより、電流の変動に対する電圧の変動量は回転数に応じて増加する。これは、オフセット誤差による電気1次変動にもあてはまると考えられる。
オフセット誤差による電気1次変動では、d軸電流Id及びq軸電流Iqは共に同じ振幅で変動することがわかっている。この電流振幅をΔIampとおくと、d軸とq軸とは、位相が90[deg]ずれていることから、式(8.3)、(8.4)は、式(8.5)、(8.6)に書き換えられる。
ΔVd=R×ΔIamp×cosθ−ωLq×ΔIamp×(−sinθ)
・・・(8.5)
ΔVq=R×ΔIamp×(−sinθ)+ωLd×ΔIamp×cosθ
・・・(8.6)
d軸電圧Vd、q軸電圧Vqの変動の振幅ΔVdamp、ΔVqampは、sin成分とcos成分との合成波形の振幅として、式(8.7)、(8.8)により得られる。
ΔVdamp=ΔIamp×√{R2+(ωLq)2} ・・・(8.7)
ΔVqamp=ΔIamp×√{R2+(ωLd)2} ・・・(8.8)
以上をふまえて、dq電圧変動閾値を次のように設定する。
まず、電流センサのオフセット誤差による電流振幅ΔIampを電流センサの異常閾値から算出する。そして、電流振幅ΔIampを式(8.7)、(8.8)に代入して得られる電圧振幅ΔVdamp、ΔVqampに基づいてdq電圧変動閾値を設定する。上記のように、電圧振幅ΔVdamp、ΔVqampは回転角速度ω項を含むから、回転数に応じて設定する。
なお、上記の理論式から閾値を算出する方法は、抵抗R、自己インダクタンスLd、Lqといった回路定数を含み、これらの回路定数は種々の動特性や個体差、モデル化誤差を含む。このような誤差を避けるため、実際に誤差を発生させて、過敏な検出や検出もれのない値を適合して設定してもよい。
本実施形態の電動機制御装置の作用効果について説明する。
(1)制御部155は、電流検出値の変動に対してdq電流PI制御部23が出力したdq電圧指令に基づいて算出した値を所定の異常閾値と比較することによって、正負オフセット異常を検出する。これにより、正負オフセット異常の発生に気付かずに交流電動機2の通電の制御を継続することを防止することができる。したがって、ハイブリッド自動車等の電動車両に搭載される交流電動機の場合には、ドライバビリティの低下を防止することができる。
(2)正負オフセット異常を検出した場合、電流センサ異常の確定をユーザに通知するとともに、インバータ12にシャットダウンを指示することで交流電動機2の駆動を停止する。これにより、フェールセーフの思想を実現することができる。
(3)急変判定処理(S350)にて、トルク指令急変率Xtrq及び回転数急変率Xrpmが急変判定閾値より大きいとき、急変フラグをONとする。また、dq電圧変動値VΔd、VΔqをいずれもゼロとすることで、異常閾値比較部69での異常判定を禁止し、正負オフセット異常検出処理を実質的に中止する。
例えば、車両が急加速したり平地走行から登坂に移ったりするとき等のように、電流センサのオフセット異常以外の要因によってトルク指令trq*や回転数rpmが変化したとき、電流センサの異常であると誤判定し、交流電動機2の駆動を停止してしまうおそれがある。そこで、トルク指令trq*や回転数rpmが急変したと判定したときには、そのルーチンでの処理を中止することが最も安全である。これにより、電流センサのオフセット異常以外の要因による要求出力トルクや回転数の変化による正負オフセット異常の誤判定を防止し、誤判定による交流電動機2の駆動停止を回避することができる。
(4)Σdcos、Σdsin、Σqcos、Σqsin累積更新処理(S330)において、更新タイミングでのdq電圧指令補間値Vd(nΔ)、Vq(nΔ)は、更新点nΔをまたぐ前後の電圧指令値vd*前、vd*後、vq*前、vq*後から、前後線形補間処理により算出される。また、このdq電圧指令補間値Vd(nΔ)、Vq(nΔ)に基づいて電気角1周期での累積更新がされる。
これにより、電気角と同期せず一定周期で制御演算がされる制御系において、更新タイミングでの電圧指令値として適正な値を取得し、「積分の正負対称性」を確保することができる。
次に、本発明の第2〜第4実施形態の電動機制御装置について、主に図13〜図22を参照して説明する。以下の実施形態のブロック図及びフローチャートの説明では、第1実施形態と実質的に同一の構成、同一のステップについては、同一の符号、ステップ番号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる点について詳細に説明する。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態の電動機制御装置について、主に図13〜図16を参照して説明する。第2実施形態では、第1実施形態のdq電圧指令に代えて、3相電圧指令に基づく正負オフセット異常検出処理を実行する。また、第1実施形態と同様、トルク指令trq*又は回転数rpmについての急変判定処理を行い、急変と判定した場合には、正負オフセット異常検出処理を中止する。
図13に示すように、第2実施形態の電動機制御装置の制御部156は、第1実施形態の制御部155(図5)に対し、dq電圧指令vd*、vq*をdq→3相変換部24で逆dq変換した後の3相電圧指令vu*、vv*、vw*が正負オフセット異常検出部602へ入力される点が異なる。
正負オフセット異常検出部602の構成について、図14を参照して説明する。図14ではU相電圧指令vu*の処理を例示するが、V相及びW相電圧指令vv*、vw*についても同様である。
図14に示すように、第2実施形態の正負オフセット異常検出部602は、前後線形補間処理63の後の相電圧指令補間値Vu(nΔ)を、そのまま累積更新する。そのため、乗算器64、切替部55、積算器66、除算器67は、各相電圧指令について1ラインで構成されている。
除算器67から出力されたU相電圧オフセット値Vuofsは、異常閾値比較部69に入力され、相電圧オフセット閾値と比較される。ただし、トルク指令/回転数急変判定部73が急変フラグをONしたときは、切替部65を「0」側へ切り替え、U相電圧オフセット値Vuofsをゼロとする。
異常閾値比較部69は、U相電圧オフセット値Vuofsの絶対値が相電圧オフセット閾値より大きいとき、電流センサ系異常の確定を通知し、シャットダウンを指示する。
次に、図15、図16に示す正負オフセット異常検出処理のフローチャートにおいては、第1実施形態のフローチャート(図9)に対し、以下の点が異なっている。
(2F1)S330の「Σdcos、Σdsin、Σqcos、Σqsin累積更新処理」に代えて、S340の「Σu、Σv、Σw累積更新処理」(図16のサブフローチャート)を含む。
(2F2)S360の「VΔd、VΔq算出処理」、及び「VΔd=0、VΔq=0」とするS306に代えて、「Vuofs、Vvofs、Vwofsを算出」するS325、及び「Vuofs=0、Vvofs=0、Vwofs=0」とするS326を含む。
(2F3)「Σdcos、Σdsin、Σqcos、Σqsinゼロクリア」のS307に代えて、「Σu、Σv、Σwゼロクリア」のS327を含む。
(2F4)「VΔd、VΔqをdq電圧変動閾値と比較」するS309に代えて、「Vuofs、Vvofs、Vwofsの絶対値を相電圧オフセット閾値と比較」するS329を含む。
S340について、図16を参照して説明する。
S341では、U相、V相、W相の各相について、更新点nΔをまたぐ前後の電圧指令値vu*前、vu*後、vv*前、vv*後、vw*前、vw*後から、更新タイミングでの3相電圧指令補間値Vu(nΔ)、Vv(nΔ)、Vw(nΔ)を線形補間して求める。
S342では、U相、V相、W相の各相について、「電気角区間Δ」と「更新タイミングでの3相電圧指令補間値Vu(nΔ)、Vv(nΔ)、Vw(nΔ)」との積を、前回の値に累積更新する。すなわち、下式(9.1)〜(9.3)を計算する。
Σu←Σu+Δ・Vu(nΔ) ・・・(9.1)
Σv←Σv+Δ・Vv(nΔ) ・・・(9.2)
Σw←Σw+Δ・Vw(nΔ) ・・・(9.3)
図15に戻り、急変フラグがOFFの場合(S304:YES)に進むS325では、電気角1周期にわたって累積されたΣu、Σv、Σwを、下式(10.1)〜(10.3)のように360[deg]で除し、相電圧オフセット値Vuofs、Vvofs、Vwofsを算出する。
Vuofs=Σu/360deg ・・・(10.1)
Vvofs=Σv/360deg ・・・(10.2)
Vwofs=Σw/360deg ・・・(10.3)
ここで、相電圧オフセット値Vuofs、Vvofs、Vwofsは、正の値、負の値のいずれも取り得る。
一方、急変フラグがONの場合(S304:NO)に進むS326では、Vuofs、Vvofs、Vwofsをゼロとすることで、このルーチンでの正負オフセット異常検出処理を実質的に中止する。
続くS327では、Σu、Σv、Σwをゼロクリアする。
S329では、各相の相電圧オフセット値Vuofs、Vvofs、Vwofsの絶対値を相電圧オフセット閾値と比較し、相電圧オフセット値の絶対値が電圧オフセット閾値よりも大きい相があれば(S329:YES)、異常閾値比較部69は、電流センサ系異常の確定を通知し、シャットダウンを指示して(S310)、正負オフセット異常検出処理を終了する。
ここで、相電圧オフセット閾値は、第1実施形態のdq電圧変動閾値の設定を参照し、d軸、q軸電圧指令vd*、vq*が電気1次変動したときの電圧振幅ΔVdamp、ΔVqamp(式(8.7)、(8.8))を逆dq変換したとき相電圧指令に現れるオフセット量に基づいて設定することができる。
一方、S329で、相電圧オフセット値Vuofs、Vvofs、Vwofsの絶対値がいずれも電圧オフセット閾値以下と判定された場合(S329:NO)、3相の電流センサ16、17、18はいずれも正常と考えられるため、そのまま正負オフセット異常検出処理を終了する。
第2実施形態では、3相電圧指令vu*、vv*、vw*を電気角1周期にわたって積分することで、相電流検出値のオフセット誤差を直接的に検出することができる。
また、急変判定処理を実行することで、第1実施形態と同様、電流センサの誤差以外の要因による電圧の変動に基づく誤判定を防止することができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態の電動機制御装置について、主に図17〜図19を参照して説明する。第3実施形態及び次の第4実施形態は、トルク指令trq*又は回転数rpmについての急変判定処理に代えて、異常閾値補正処理を実行することを特徴とする。特に第3実施形態では、dq電圧指令に基づく正負オフセット異常検出処理においてdq電圧変動閾値を補正する。
第3実施形態の制御部全体の構成は、第1実施形態の図5と同様である。また、正負オフセット異常検出部の構成について、図17を参照して説明する。
図17に示すように、第3実施形態の正負オフセット異常検出部603は、第1実施形態の正負オフセット異常検出部601(図6)に対し、トルク指令/回転数急変判定部73に代えて、閾値補正係数算出部74を有する。
閾値補正係数算出部74は、トルク指令急変率算出部71、回転数急変率算出部72が算出したトルク指令急変率Xtrq及び回転数急変率Xrpmに基づき、閾値補正係数Kを算出する。
第3実施形態の電流フィードバック制御全体のフローチャートは、第1実施形態の図8とほとんど同様である。ただし、S117がS114とS300との間に繰り上がる点が異なる。つまり、S104又はS106でNOと判断された場合、S112、S114に続きS117まで実行した後、S300の「正負オフセット異常検出処理」を実行する。
なお、この点は、次の第4実施形態についても同様である。
図18、図19に示す正負オフセット異常検出処理のフローチャートにおいては、第1実施形態のフローチャート(図9)に対し、以下の点が異なっている。
(3F1)S350の「急変判定処理」、S304の急変フラグOFF判断ステップ、及び、S304でNOの場合のS306を含まない。
(3F2)S308とS309との間に、S370の「dq電圧変動閾値補正処理」(図19のサブフローチャート)を含む。
S370について、図19を参照して説明する。
S371では、第1実施形態の急変判定処理(図11)のS351と同様に、トルク指令急変率Xtrq及び回転数急変率Xrpmを式(5.1)、(5.2)により算出する。ただし、「急変判定処理」と「dq電圧変動閾値補正処理」とは思想的に全く別の処理であることから、別のステップ番号を付与した。
S372では、閾値補正係数算出部74は、トルク指令急変率Xtrq及び回転数急変率Xrpmに基づき、1より大きい閾値補正係数Kを算出し、異常閾値比較部69に指令する。例えば、閾値補正係数Kは、下式(11)を用いて算出することができる。
K=(1+Xtrq)×(1+Xrpm) ・・・(11)
異常閾値比較部69は、閾値補正係数算出部74から指令された閾値補正係数Kに基づき、d軸、q軸の各電圧変動閾値について、それまでのdq電圧変動閾値に閾値補正係数Kを乗じた値を新たなdq電圧変動閾値とするよう補正する(S373)。
これにより、dq電圧変動閾値は次第に大きな値となるため、電圧変動値VΔd、VΔqと比較したとき(図18、S309)、異常と判定される場合が少なくなる方向に働く。また、急変をふまえて閾値を補正しつつ、異常検出処理を完全に中止するのではなく、閾値を超える変動に対しては異常検出機能を適正に維持することができる。
図18に戻り、S370に続くS309で、d軸電圧変動値VΔdとd軸電圧変動閾値、q軸電圧変動値VΔqとq軸電圧変動閾値とがそれぞれ比較される。d軸電圧変動値VΔd又はq軸電圧変動値VΔqの少なくとも一方がdq電圧変動閾値よりも大きい場合(S309:YES)、異常閾値比較部69は、電流センサ系異常の確定を通知し、シャットダウンを指示する(S310)。
このように、第3実施形態は、トルク指令又は回転数が急変した場合、急変率に応じて異常閾値を大きくするよう補正することで、第1実施形態による急変判定処理と同様に、電流センサの誤差以外の要因による電圧の変動に基づく誤判定を防止することができる。
ここで、誤判定を確実に防止する観点から、閾値補正係数Kは余裕をもって十分大きな値に設定することが好ましい。上記の式(11)を用いて算出した閾値補正係数Kを用いれば、「急変による誤判定を防止し、異常検出機能を適正に維持する」閾値を設定するのに有効である。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態の電動機制御装置について、主に図20〜図22を参照して説明する。第4実施形態では、3相電圧指令に基づく正負オフセット異常検出処理において、相電圧オフセット閾値を補正する。
第4実施形態の制御部全体の構成は、第2実施形態の図13と同様である。また、正負オフセット異常検出部の構成について、図20を参照して説明する。
図20に示すように、第4実施形態の正負オフセット異常検出部604は、第2実施形態の正負オフセット異常検出部602(図14)に対し、トルク指令/回転数急変判定部73に代えて、第3実施形態と実質的に同一の閾値補正係数算出部74を有する。
図21、図22に示す正負オフセット異常検出処理のフローチャートにおいては、第2実施形態のフローチャート(図15)に対し、以下の点が異なっている。
(4F1)S350の「急変判定処理」、S304の急変フラグOFF判断ステップ、及び、S304でNOの場合のS326を含まない。この相違点については、第1実施形態と第3実施形態との相違点と同様である。
(4F2)S308とS329との間に、S380の「相電圧オフセット閾値補正処理」(図22のサブフローチャート)を含む。
S380について、図22を参照して説明する。S380は、概して、第3実施形態のS370(図19)におけるdq電圧変動値VΔd、VΔqを、相電圧オフセット値Vuofs、Vvofs、Vwofsに置き換えた処理に相当し、S371、S372については同様である。
異常閾値比較部69は、閾値補正係数算出部74から指令された閾値補正係数Kに基づき、相電圧オフセット閾値について、それまでの相電圧オフセット閾値に閾値補正係数Kを乗じた値を新たな相電圧オフセット閾値とするよう補正する(S383)。
これにより、相電圧オフセット閾値は次第に大きな値となるため、相電圧オフセット値Vuofs、Vvofs、Vwofsの絶対値と比較したとき(図21、S329)、異常と判定される場合が少なくなる方向に働く。また、急変をふまえて閾値を補正しつつ、異常検出処理を完全に中止するのではなく、閾値を超える変動に対しては異常検出機能を適正に維持することができる。
図21に戻り、S380に続くS329で、相電圧オフセット値Vuofs、Vvofs、Vwofsの絶対値と相電圧オフセット閾値とが相毎に比較される。1つ以上の相電圧オフセット値の絶対値が閾値よりも大きい場合(S329:YES)、異常閾値比較部69は、電流センサ系異常の確定を通知し、シャットダウンを指示する(S310)。
このように、第4実施形態は、第3実施形態と同様の効果を奏する。
(その他の実施形態)
(ア)上記第1、第2実施形態の図6、図14では、独立したトルク指令急変率算出部71及び回転数急変率算出部72が算出したトルク指令急変率Xtrq及び回転数急変率Xrpmをトルク指令/回転数急変判定部73に入力している。この構成に限らず、トルク指令急変率算出部71及び回転数急変率算出部72を設けず、トルク指令/回転数急変判定部がトルク指令trq*及び回転数rpmを取得し、単独で急変判定してもよい。
また、回転数やトルク指令の急変を判定する参照値として式(5.1)および(5.2)に示すトルク指令急変率Xtrqおよび回転数急変率Xrpmを使用しているが、これに限らず異なる式で定義される急変率またはその他の急変の度合いを表す参照値を使用してもよい(所定時間内の単純な変化量など)し、異なる判定方法でもよい。
(イ)上記第3、第4実施形態でトルク指令急変率Xtrq及び回転数急変率Xrpmに基づき1より大きい閾値補正係数Kを算出する式は、例示した式(11)に限らず、誤判定防止の観点から十分大きな値の閾値補正係数Kを算出できる式であればよい。或いは、マップを用いて導出してもよい。
(ウ)上記実施形態の正負オフセット異常検出処理では、電気角1周期の区間にわたって、dq電圧変動閾値又は相電圧オフセット閾値を積算しているが、積算(積分)の区間は、一般に電気角m周期(mは自然数)としてもよい。mが大きく積分区間が長くなるほど、ノイズや演算誤差に強くなる一方、急変の影響を受けやすくなるため、これらのバランスから適正な検出区間を設定することが好ましい。
(エ)上記実施形態における前後線形補間処理は、制御演算周期が電気角に同期しない制御系、例えばPWMキャリア等に同期させるような一定周期で制御演算が実行される制御系であることを前提としている。
それに対し、電気角に同期して制御演算が実行され、更新タイミングでの電圧指令を直接取得できる制御系に本発明を適用する場合は、前後線形補間処理は必要ない。
(オ)フィードバック制御における電圧指令は、dq電圧指令又は3相電圧指令に限らず、他の座標系で定義される電圧指令を使用してもよい、
(カ)上記実施形態の制御部は、電流検出値又は推定値を電流指令に対してフィードバックする「電流フィードバック制御方式」を採用している。この電流フィードバック制御方式は、正弦波PWM制御モードや過変調PWM制御モードでインバータを駆動する場合に一般的に用いられる。
一方、電流指令を用いず位相指令を用いる矩形波制御モードでインバータを駆動する場合には、電流検出値に基づくトルク推定値をトルク指令に対してフィードバックする「トルクフィードバック制御方式」が採用される。このトルクフィードバック制御方式においても、「(電圧指令に代えて)位相指令に基づいて、所定の検出区間にわたって積算した値を所定の異常閾値と比較することによって正負オフセット異常を検出する」という本発明の技術的思想を適用することができる。矩形波制御モードは、正弦波PWM制御モードや過変調PWM制御モードよりも電圧利用率を高めることができるため、高回転、高トルクが要求される領域で有効に利用することができる。
(キ)上記実施形態では、交流電動機は、3相永久磁石式同期モータであったが、他の実施形態では、誘導モータやその他の同期モータであってもよい。また、上記実施形態の交流電動機は、電動機としての機能、及び発電機としての機能を併せ持つ所謂モータジェネレータであったが、他の実施形態では、発電機としての機能を持たなくてもよい。
(ク)本発明による交流電動機の制御装置は、上記実施形態のようにインバータと交流電動機を一組のみ設けたシステムに限らず、インバータと交流電動機を二組以上設けたシステムに適用してもよい。また、1台のインバータに複数台の交流電動機を並列接続させた電車等のシステムに適用してもよい。
(ケ)本発明による交流電動機の制御装置は、図1に示す構成のハイブリッド自動車の交流電動機に限定されず、どのような構成の電動車両の交流電動機に適用してもよい。また、電動車両以外の交流電動機に適用してもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
2・・・交流電動機、
10・・・電動機制御装置(交流電動機の制御装置)、
12・・・インバータ、
155、156・・・制御部(制御手段)、
16、17、18・・・電流センサ、
23・・・dq電流PI制御部(フィードバック制御演算部)。

Claims (6)

  1. 3相の交流電動機(2)を駆動するインバータ(12)と、
    前記交流電動機の3相に流れる電流を相毎に検出する電流センサ(16、17、18)と、
    前記電流センサが検出した電流検出値と電流指令値との偏差をゼロに収束させるように電圧指令を演算するフィードバック制御演算部(23)を有し、前記電圧指令に基づいて前記インバータを構成する複数のスイッチング素子のオン/オフを切り換え、前記交流電動機の通電を制御する制御手段(155、156)と、
    を備え、
    前記制御手段は、
    3相のうち2相の電流検出値の一方が正側に、他方が負側に、オフセット誤差を生じる正負オフセット異常について、
    異常の発生に伴う電流の変動に対して前記フィードバック制御演算部が出力した前記電圧指令に基づいて、所定の検出区間にわたって積算した値を所定の異常閾値と比較することによって、前記正負オフセット異常を検出する正負オフセット異常検出処理を実行することを特徴とする交流電動機の制御装置(10)。
  2. 前記電圧指令は、前記フィードバック制御演算部が直接出力するd軸電圧指令及びq軸電圧指令、又は、当該d軸電圧指令及びq軸電圧指令を逆dq変換して算出される3相電圧指令であることを特徴とする請求項1に記載の交流電動機の制御装置。
  3. 前記電圧指令はd軸電圧指令及びq軸電圧指令であり、
    前記制御手段(155)は、前記正負オフセット異常検出処理において、
    前記d軸電圧指令及びq軸電圧指令のフーリエ級数展開における電気角m周期(mは自然数)での積分値に基づく算出値を前記異常閾値に相当するd軸電圧変動閾値及びq軸電圧変動閾値と比較することを特徴とする請求項2に記載の交流電動機の制御装置。
  4. 前記電圧指令は3相電圧指令であり、
    前記制御手段(156)は、前記正負オフセット異常検出処理において、前記3相電圧指令の電気角m周期(mは自然数)での積分値に基づく算出値を前記異常閾値に相当する相電圧オフセット閾値と比較することを特徴とする請求項2に記載の交流電動機の制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記検出区間における前記交流電動機のトルク指令又は回転数の変化率が所定の急変閾値を超えたとき急変判定し、前記正負オフセット異常検出処理を中止することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の交流電動機の制御装置。
  6. 前記制御手段は、前記検出区間における前記交流電動機のトルク指令又は回転数の変化率に基づいて決定される閾値補正係数によって前記異常閾値を補正することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の交流電動機の制御装置。
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