JP2009303283A - 電動機制御装置およびオフセット判定方法並びにオフセット補正方法 - Google Patents

電動機制御装置およびオフセット判定方法並びにオフセット補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】三相交流電動機を駆動している状態で相電流を検出するセンサに生じているオフセットをより適正に判定すると共にこのオフセットを補正する。
【解決手段】相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の電気的な1周期分の積分値Su,Sv,Swのいずれか2つの差分の最大値である最大差分ΔSが閾値Sref以上であり且つモータに印加された相電流iu,iv,iwと監視相電流iuo,ivo,iwoとの差分Δiu,Δiv,Δiwのうちの最大値である最大差分Δiが閾値Iref以上のときに相電流iu,iv,iwを検出する3つの電流センサのいずれかにオフセットが生じていると判定し(S100〜S150)、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の挙動と3つの電流センサにおけるオフセットとの関係に基づいてオフセット相を判定し(S160)、最大差分ΔSにゲインk2と符号係数k1とを乗じて補正値iaを計算する(S170)。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動機制御装置およびオフセット判定方法並びにオフセット補正方法に関し、詳しくは、三相交流電動機に印加される相電流を検出する相電流検出手段を有し、三相交流電動機の駆動指令としての電流指令に対して相電流検出手段により検出された相電流に基づくフィードバック制御を施して電圧指令を演算し、この演算した電圧指令に基づくパルス幅変調によって得られる三相交流を三相交流電動機に印加する電動機制御装置およびこうした電動機制御装置に用いられる相電流検出手段のオフセットを判定するオフセット判定方法並びに電動機制御装置に用いられる相電流検出手段のオフセットを補正するオフセット補正方法に関する。
従来、この種の電動機制御装置としては、モータに駆動電流を印加していない状態で電流検出器からの検出信号の信号レベルを検出し、この信号レベルを電流検出器のオフセットとして用いるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、検出したオフセットをメモリに記憶しておき、モータに駆動電流を印加しているときに記憶したオフセットを用いて電流値信号を補正している。
特開平8−149882号公報
しかしながら、上述の電動機制御装置では、モータを駆動している状態のときには電流検出器のオフセットを検出することができない。高速にパルス幅変調を行なうと共に電流フィードバック制御を行なっている装置では、電流センサにオフセットが生じていてもフィードバック制御によりオフセットが抑制されるため、電流センサのオフセットを正しく判断することができない。電流センサにオフセットが生じていると、モータにトルク変動が生じるため、オフセットを補正するのが好ましい。
本発明の電動機制御装置およびオフセット判定方法並びにオフセット補正方法は、三相交流電動機を駆動している状態で相電流を検出するセンサに生じているオフセットをより適正に判定することを主目的の一つとする。また、本発明の電動機制御装置およびオフセット補正方法は、相電流を検出するセンサにオフセットが生じているときに、このオフセットを補正することを主目的の一つとする。
本発明の電動機制御装置およびオフセット判定方法並びにオフセット補正方法は、上述の主目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の電動機制御装置は、
三相交流電動機に印加される相電流を検出する相電流検出手段を有し、前記三相交流電動機の駆動指令としての電流指令に対して前記相電流検出手段により検出された相電流に基づくフィードバック制御を施して電圧指令を演算し、該演算した電圧指令に基づくパルス幅変調によって得られる三相交流を前記三相交流電動機に印加する電動機制御装置であって、
前記電圧指令におけるuvwの各相電圧指令の不平衡の程度を演算する不平衡程度演算手段と、
前記演算された不平衡の程度が所定程度以上のときに前記相電流検出手段にオフセットが生じていると判定するオフセット判定手段と、
を備えることを要旨とする。
この電動機制御装置では、電圧指令におけるuvwの各相電圧指令の不平衡の程度を演算し、演算された不平衡の程度が所定程度以上のときに相電流検出手段にオフセットが生じていると判定する。これにより、三相交流電動機を駆動している状態のときでも相電流検出手段にオフセットが生じているのを判定することができる。ここで、三相交流電動機には、発電可能な三相交流発電機も含まれる。不平衡の程度としては、各相電圧指令における電気周期の各最大値のうちの最大値と最小値との差分を用いたり、各相電圧指令における電気周期の各最小値のうちの最大値と最小値との差分を用いたり、各相電圧指令における電気周期の各時間積分値の最大値と最小値との差分を用いたりすることができる。
こうした本発明の電動機制御装置において、前記オフセット判定手段は、前記各相電圧指令のうちのプラス側にオフセットしている相電圧指令とマイナス側にオフセットしている相電圧指令との組み合わせが、(w相,u相)のときにはu相の相電流検出手段に、(u相,v相)のときにはv相の相電流検出手段に、(v相,w相)のときにはw相の相電流検出手段に、プラス側のオフセットが生じていると判定し、前記各相電圧指令のうちのマイナス側にオフセットしている相電圧指令とプラス側にオフセットしている相電圧指令との組み合わせが、(w相,u相)のときにはu相の相電流検出手段に、(u相,v相)のときにはv相の相電流検出手段に、(v相,w相)のときにはw相の相電流検出手段に、マイナス側のオフセットが生じていると判定する手段であるものとすることもできる。このオフセットの判定は実験結果に基づく。
また、本発明の電動機制御装置において、前記相電流検出手段とは別に前記三相交流電動機に印加される相電流を検出する監視用相電流検出手段を備え、前記オフセット判定手段は、前記演算された不平衡の程度が前記所定程度以上かつ前記監視用相電流検出手段により検出された相電流と前記相電流検出手段により検出された相電流との差分が所定電流以上のときに前記相電流検出手段にオフセットが生じていると判定する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、より適正に相電流検出手段にオフセットが生じているのを判定することができる。
さらに、本発明の電動機制御装置において、前記オフセット判定手段によりオフセットが生じていると判定された相電流検出手段により検出された相電流に対してオフセットを打ち消す側に補正する補正手段を備えるものとすることもできる。こうすれば、相電流検出手段に生じているオフセットの影響、例えば三相交流電動機のトルク変動などを抑制することができる。この場合、前記補正手段は前記演算された不平衡の程度が大きいほど大きくなる傾向の補正量を用いて補正する手段であるものとしたり、前記補正手段は前記演算された不平衡の程度が所定程度未満となるまで所定の単位電流ずつ段階的に補正する手段であるものとすることもできる。
本発明のオフセット判定方法は、
三相交流電動機に印加される相電流を検出する相電流検出手段を有し、前記三相交流電動機の駆動指令としての電流指令に対して前記相電流検出手段により検出された相電流に基づくフィードバック制御を施して電圧指令を演算し、該演算した電圧指令に基づくパルス幅変調によって得られる三相交流を前記三相交流電動機に印加する電動機制御装置における前記相電流検出手段のオフセットを判定するオフセット判定方法であって、
前記電圧指令におけるuvwの各相電圧指令の不平衡の程度を演算すると共に該演算した不平衡の程度が所定程度以上のときに前記相電流検出手段にオフセットが生じていると判定する、
ことを特徴とする。
この本発明のオフセット判定方法では、電圧指令におけるuvwの各相電圧指令の不平衡の程度を演算し、演算された不平衡の程度が所定程度以上のときに相電流検出手段にオフセットが生じていると判定する。これにより、三相交流電動機を駆動している状態のときでも相電流検出手段にオフセットが生じているのを判定することができる。ここで、三相交流電動機には、発電可能な三相交流発電機も含まれる。不平衡の程度としては、各相電圧指令における電気周期の各最大値のうちの最大値と最小値との差分を用いたり、各相電圧指令における電気周期の各最小値のうちの最大値と最小値との差分を用いたり、各相電圧指令における電気周期の各時間積分値の最大値と最小値との差分を用いたりすることができる。
こうした本発明のオフセット判定方法において、前記各相電圧指令のうちのプラス側にオフセットしている相電圧指令とマイナス側にオフセットしている相電圧指令との組み合わせが、(w相,u相)のときにはu相の相電流検出手段に、(u相,v相)のときにはv相の相電流検出手段に、(v相,w相)のときにはw相の相電流検出手段に、プラス側のオフセットが生じていると判定し、前記各相電圧指令のうちのマイナス側にオフセットしている相電圧指令とプラス側にオフセットしている相電圧指令との組み合わせが、(w相,u相)のときにはu相の相電流検出手段に、(u相,v相)のときにはv相の相電流検出手段に、(v相,w相)のときにはw相の相電流検出手段に、マイナス側のオフセットが生じていると判定することを特徴とするものとすることもできる。
本発明のオフセット補正方法は、
三相交流電動機に印加される相電流を検出する相電流検出手段を有し、前記三相交流電動機の駆動指令としての電流指令に対して前記相電流検出手段により検出された相電流に基づくフィードバック制御を施して電圧指令を演算し、該演算した電圧指令に基づくパルス幅変調によって得られる三相交流を前記三相交流電動機に印加する電動機制御装置における前記相電流検出手段のオフセットを補正するオフセット補正方法であって、
前記電圧指令におけるuvwの各相電圧指令の不平衡の程度を演算すると共に該演算した不平衡の程度が所定程度以上のときに前記相電流検出手段にオフセットが生じていると判定し、
前記オフセットが生じていると判定された相電流検出手段により検出された相電流に対してオフセットを打ち消す側に補正する、
ことを特徴とする。
この本発明のオフセット補正方法では、電圧指令におけるuvwの各相電圧指令の不平衡の程度を演算し、演算された不平衡の程度が所定程度以上のときに相電流検出手段にオフセットが生じていると判定し、オフセットが生じていると判定された相電流検出手段により検出された相電流に対してオフセットを打ち消す側に補正する。これにより、相電流検出手段に生じているオフセットの影響、例えば三相交流電動機のトルク変動などを抑制することができる。ここで、三相交流電動機には、発電可能な三相交流発電機も含まれる。不平衡の程度としては、各相電圧指令における電気周期の各最大値のうちの最大値と最小値との差分を用いたり、各相電圧指令における電気周期の各最小値のうちの最大値と最小値との差分を用いたり、各相電圧指令における電気周期の各時間積分値の最大値と最小値との差分を用いたりすることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての電動機制御装置20の構成の概略を示す構成図である。実施例の電動機制御装置20は、三相交流電力により駆動する同期発電電動機として構成されたモータMGの制御装置として構成されており、基本的には、トルク指令に基づいて設定される電流指令Id*,Iq*と電流フィードバックのために得られるフィードバック用電流Id,Iqとの差分を演算する加減器22d,22qと、電流指令Id*,Iq*とフィードバック用電流Id,Iqとの差分に基づいて電圧指令Vd*,Vq*を生成する電圧指令変換器24d,24qと、モータMGに取り付けられてロータの回転角を検出する角度センサ42から信号を用いて電圧指令Vd*,Vq*を2相3相変換により相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*を得る座標変換器26と、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*に基づいてパルス幅変調制御信号を生成するPWM変換器28と、PWM変換器28からのパルス幅変調制御信号に基づいてスイッチング素子をスイッチングして直流電力を三相交流電力としてモータMGに印加するインバータ30と、電流フィードバックのためにモータMGに印加される三相交流電力の相電流iu,iv,iwを検出する電流センサ32u,32v,32wと、監視用としてモータMGに印加される三相交流電力の相電流(監視相電流)iuo,ivo,iwoを検出する監視用電流センサ34u,34v,34wと、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*と相電流iu,iv,iwと監視相電流iuo,ivo,iwoとに基づいて電流センサ32u,32v,32wにオフセットが生じているかを判定すると共にオフセットが生じているときには補正値iua,iva,iwaを出力するオフセット補正器36と、電流センサ32u,32v,32wからの相電流iu,iv,iwにオフセット補正器36からの補正値iua,iva,iwaを加減する加減器38u,38v,38wと、相電流iu,iv,iwに補正値iua,iva,iwaが加減された補正後相電流を角度センサ42から信号を用いて3相2相変換してフィードバック用電流Id,Iqを生成する座標変換器40と、を備える。オフセット補正器36に関与する部分以外については周知の技術であるから、オフセット補正器36に関与する部分以外についてのこれ以上の詳細な説明は省略する。
実施例のオフセット補正器36は、図2に例示するオフセット補正処理を実行して補正値iua,iva,iwaを出力する。オフセット補正処理では、まず、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の各々について電気的な1周期分の積分値Su,Sv,Swを計算すると共に(ステップS100)、積分値Su,Sv,Swのうちのいずれか2つの差分の最大値を最大差分ΔS(max(|Su−Sv|,|Sv−Sw|,|Sw−Su|))として計算し(ステップS110)、計算した最大差分ΔSが閾値Sref以上であるか否かを判定する(ステップS120)。電流フィードバック制御を行なうと、電流センサ32u,32v,32wのいずれかにオフセットが生じていても、このオフセットが打ち消されるよう制御されるため、検出される相電流iu,iv,iwにはオフセットは生じないようになる。しかし、電流センサ32u,32v,32wのオフセットが相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*に生じることが実験により判明した。そこで、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の電気的な1周期分の積分値Su,Sv,Swを計算し、3つの積分値Su,Sv,Swのいずれか2つの差分の最大値である最大差分ΔSを電流センサ32u,32v,32wのオフセットに基づく相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の不平衡の程度として計算するものとした。したがって閾値Srefは、電流センサ32u,32v,32wのオフセットに対する許容範囲としての意義を有し、電流センサ32u,32v,32wのオフセットに基づくモータMGのトルク変動が許容される範囲に基づいて定めることができる。最大差分ΔSが閾値Sref未満のときには補正すべきオフセットは生じていないと判断し、オフセット補正処理を終了する。
最大差分ΔSが閾値Sref以上のときには、電流センサ32u,32v,32wにより検出された相電流iu,iv,iwと監視用電流センサ34u,34v,34wにより検出された監視相電流iuo,ivo,iwoとの差分Δiu,Δiv,Δiwを計算すると共に(ステップS130)、計算した差分Δiu,Δiv,Δiwのうち最大値を最大差分Δiとして求め(ステップS140)、最大差分Δiを閾値Irefと比較する(ステップS150)。ここで、閾値Irefは、電流センサ32u,32v,32wのいずれかにオフセットが生じたときに許容される範囲としての意義を有し、電流センサ32u,32v,32wのオフセットに基づくモータMGのトルク変動が許容される範囲に基づいて定めることができる。最大差分Δiが閾値Iref未満のときには補正すべきオフセットは生じていないと判断し、オフセット補正処理を終了する。
最大差分Δiが閾値Iref以上のときには、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の挙動に基づいて電流センサ32u,32v,32wのオフセットを判定する(ステップS160)。この判定は、実験により得られた相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の挙動と電流センサ32u,32v,32wのオフセットとの関係に基づいて行なわれる。この関係を図3に示す。図3の実験結果による関係は、電流センサ32u,32v,32wのいずれかにプラスあるいはマイナスの電流オフセットを重畳し、そのときの相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の電気的な1周期分の積分値Su,Sv,Swがプラス側に振れているかマイナス側に振れているかを相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の挙動として求めることができる。この関係は以下の(1)〜(6)のようになる。したがって、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の挙動から電流センサ32u,32v,32wのオフセットを判定することができる。この場合のオフセットは、大きさは最大差分ΔSに比例するものとなり、その方向はプラス側やマイナス側として表わされる。
(1)電流センサ32uにプラス側のオフセットが生じているときには、相電圧指令Vu*がマイナス側に振れると共に相電圧指令Vw*がプラス側に振れる挙動を示す。
(2)電流センサ32vにプラス側のオフセットが生じているときには、相電圧指令Vv*がマイナス側に振れると共に相電圧指令Vu*がプラス側に振れる挙動を示す。
(3)電流センサ32wにプラス側のオフセットが生じているときには、相電圧指令Vw*がマイナス側に振れると共に相電圧指令Vv*がプラス側に振れる挙動を示す。
(4)電流センサ32uにマイナス側のオフセットが生じているときには、相電圧指令Vu*がプラス側に振れると共に相電圧指令Vw*がマイナス側に振れる挙動を示す。
(5)電流センサ32vにマイナス側のオフセットが生じているときには、相電圧指令Vv*がプラス側に振れると共に相電圧指令Vu*がマイナス側に振れる挙動を示す。
(6)電流センサ32wにマイナス側のオフセットが生じているときには、相電圧指令Vw*がプラス側に振れると共に相電圧指令Vv*がマイナス側に振れる挙動を示す。
こうして電流センサ32u,32v,32wのオフセットを判定すると、最大差分ΔSにゲインk2を乗じたものに符号係数k1を乗じてオフセットが生じている電流センサに対する補正値ia(u,v,wの各相に対してiua,iva,iwa)を計算し(ステップS170)、オフセットが生じている電流センサに対応する加減器38(u,v,wの各相に対して38u,38v,38w)に出力する。ここで、符号係数k1は、ステップS160のオフセットの判定でオフセットがプラス側に生じているときには値−1が設定され、オフセットがマイナス側に生じているときには値1が設定されるものである。
以上説明した電動機制御装置20によれば、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の電気的な1周期分の積分値Su,Sv,Swのいずれか2つの差分の最大値である最大差分ΔSが閾値Sref以上であり、且つ、電流センサ32u,32v,32wにより検出された相電流iu,iv,iwと監視用電流センサ34u,34v,34wにより検出された監視相電流iuo,ivo,iwoとの差分Δiu,Δiv,Δiwのうちの最大値である最大差分Δiが閾値Iref以上のときに電流センサ32u,32v,32wのいずれかにオフセットが生じていると判定するから、モータMGを駆動している最中でも電流フィードバック制御に用いる電流センサ32u,32v,32wのいずれかにオフセットが生じていると判定することができる。しかも、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の挙動と電流センサ32u,32v,32wのオフセットとの関係に基づいて電流センサ32u,32v,32wのオフセットを判定することができる。さらに、最大差分ΔSにゲインk2を乗じたものに符号係数k1を乗じてオフセットを打ち消すように補正値iaを計算してオフセットが生じている電流センサに対応する加減器38に出力するから、電流センサ32u,32v,32wのいずれかに生じているオフセットを抑制することができる。この結果、電流センサ32u,32v,32wのオフセットに伴って生じ得るトルク変動を抑制することができる。
実施例の電動機制御装置20では、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の電気的な1周期分の積分値Su,Sv,Swを計算し、3つの積分値Su,Sv,Swのいずれか2つの差分の最大値である最大差分ΔSを電流センサ32u,32v,32wのオフセットに基づく相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の不平衡の程度として計算するものとしたが、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の電気的な1周期分の平均値を計算し、この3つの平均値のいずれか2つの差分の最大値である最大平均値差分を電流センサ32u,32v,32wのオフセットに基づく相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の不平衡の程度として計算するものとしてもよく、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の電気的な1周期分の最大値を求め、この3つの最大値のいずれか2つの差分の最大値である最大最大値差分を電流センサ32u,32v,32wのオフセットに基づく相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の不平衡の程度として計算するものとしてもよく、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の電気的な1周期分の最小値を求め、この3つの最小値のいずれか2つの差分の最大値である最大最小値差分を電流センサ32u,32v,32wのオフセットに基づく相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の不平衡の程度として計算するものとしてもよい。
実施例の電動機制御装置20では、電流センサ32u,32v,32wにより検出された相電流iu,iv,iwと監視用電流センサ34u,34v,34wにより検出された監視相電流iuo,ivo,iwoとの差分Δiu,Δiv,Δiwのうちの最大値である最大差分Δiが閾値Iref以上のときに電流センサ32u,32v,32wのいずれかにオフセットが生じていると判定するものとしたが、電流センサ32u,32v,32wにより検出された相電流iu,iv,iwの電気的な1周期の積分値と監視用電流センサ34u,34v,34wにより検出された監視相電流iuo,ivo,iwoの電気的な1周期の積分値との差分のうちの最大値である最大差分が閾値以上のときに電流センサ32u,32v,32wのいずれかにオフセットが生じていると判定するものとしてもよく、電流センサ32u,32v,32wにより検出された相電流iu,iv,iwの電気的な1周期の平均値と監視用電流センサ34u,34v,34wにより検出された監視相電流iuo,ivo,iwoの電気的な1周期の平均値との差分のうちの最大値である最大平均値差分が閾値以上のときに電流センサ32u,32v,32wのいずれかにオフセットが生じていると判定するものとしてもよく、電流センサ32u,32v,32wにより検出された相電流iu,iv,iwの電気的な1周期の最大値と監視用電流センサ34u,34v,34wにより検出された監視相電流iuo,ivo,iwoの電気的な1周期の最大値との差分のうちの最大値である最大最大値差分が閾値以上のときに電流センサ32u,32v,32wのいずれかにオフセットが生じていると判定するものとしてもよく、電流センサ32u,32v,32wにより検出された相電流iu,iv,iwの電気的な1周期の最小値と監視用電流センサ34u,34v,34wにより検出された監視相電流iuo,ivo,iwoの電気的な1周期の最小値との差分のうちの最大値である最大最小値差分が閾値以上のときに電流センサ32u,32v,32wのいずれかにオフセットが生じていると判定するものとしてもよい。
実施例の電動機制御装置20では、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の電気的な1周期分の積分値Su,Sv,Swのいずれか2つの差分の最大値である最大差分ΔSが閾値Sref以上であり、且つ、電流センサ32u,32v,32wにより検出された相電流iu,iv,iwと監視用電流センサ34u,34v,34wにより検出された監視相電流iuo,ivo,iwoとの差分Δiu,Δiv,Δiwのうちの最大値である最大差分Δiが閾値Iref以上のときに電流センサ32u,32v,32wのいずれかにオフセットが生じていると判定するものとしたが、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の電気的な1周期分の積分値Su,Sv,Swのいずれか2つの差分の最大値である最大差分ΔSが閾値Sref以上であれば、監視用電流センサ34u,34v,34wにより検出された監視相電流iuo,ivo,iwoに拘わらずに、電流センサ32u,32v,32wのいずれかにオフセットが生じていると判定するものとしてもよい。この場合、監視用電流センサ34u,34v,34wを備えないものとしても構わない。
実施例の電動機制御装置20では、電流センサ32u,32v,32wのいずれかにオフセットが生じていると判定したときには、最大差分ΔSにゲインk2を乗じたものに符号係数k1を乗じてオフセットを打ち消すように補正値iaを計算してオフセットが生じている電流センサに対応する加減器38に出力するものとしたが、電流センサ32u,32v,32wのいずれかにオフセットが生じていると判定したときには、オフセットが許容範囲内になるまで予め定めた所定値ずつ段階的に増加するよう補正値を設定すると共にこの設定した補正値をオフセットが生じている電流センサに対応する加減器38に出力するものとしてもよい。
実施例の電動機制御装置20では、電流センサ32u,32v,32wのいずれかにオフセットが生じているか否かを判定し、電流センサ32u,32v,32wのいずれかにオフセットが生じているときにはオフセットを打ち消すよう補正値iaを加減器38に出力してオフセットを補正するものとしたが、電流センサ32u,32v,32wのいずれかにオフセットが生じているのを判定するだけで、オフセットを補正しないものとしても構わない。
実施例の電動機制御装置20では、相電流iu,iv,iwを検出する電流センサ32u,32v,32wを備えるものとしたが、三相交流では相電流iu,iv,iwの和は値0であるため、電流センサ32u,32v,32wのうちのいずれか2つのセンサだけを備え、センサを有しない相電流は2つのセンサからの検出値から計算して得るものとしてもよい。同様に、監視相電流iuo,ivo,iwoを検出する監視用電流センサ34u,34v,34wも監視用電流センサ34u,34v,34wのうちのいずれか2つのセンサだけを備え、センサを有しない監視相電流は2つのセンサからの検出値から計算して得るものとしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、三相交流電力により駆動する同期発電電動機として構成されたモータMGが「三相交流電動機」に相当し、電流センサ32u,32v,32wが「相電流検出手段」に相当し、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の電気的な1周期分の積分値Su,Sv,Swを計算すると共にこの3つの積分値Su,Sv,Swのいずれか2つの差分の最大値である最大差分ΔSを電流センサ32u,32v,32wのオフセットに基づく相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の不平衡の程度として計算する図2のオフセット補正処理のステップS100,S110の処理を実行するオフセット補正器36が「不平衡程度演算手段」に相当し、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の不平衡の程度として計算された最大差分ΔSが閾値Sref以上であり且つ電流センサ32u,32v,32wにより検出された相電流iu,iv,iwと監視用電流センサ34u,34v,34wにより検出された監視相電流iuo,ivo,iwoとの差分Δiu,Δiv,Δiwのうちの最大値である最大差分Δiが閾値Iref以上であるときに電流センサ32u,32v,32wのいずれかにオフセットが生じていると判定すると共に相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の挙動と電流センサ32u,32v,32wのオフセットとの関係に基づいて電流センサ32u,32v,32wのオフセットを判定する図2のオフセット補正処理のステップS120〜S160の処理を実行するオフセット補正器36が「オフセット判定手段」に相当する。また、監視用電流センサ34u,34v,34wが「監視用相電流検出手段」に相当し、最大差分ΔSにゲインk2を乗じたものに符号係数k1を乗じてオフセットを打ち消すように補正値iaを計算してオフセットが生じている電流センサに対応する加減器38に出力する図2のオフセット補正処理のステップS170の処理を実行するオフセット補正器36が「補正手段」に相当する。
ここで、「三相交流電動機」としては、三相交流電力により駆動する同期発電電動機として構成されたモータMGに限定されるものではなく、三相交流電力により駆動する誘導発電電動機など他のタイプの電動機としたり、電動機ではなく発電機とするなど、三相交流電力により駆動するものであれば如何なるものとしても構わない。「相電流検出手段」としては、電流センサ32u,32v,32wに限定されるものではなく、電流センサ32u,32v,32wのうちのいずれか2つのセンサだけを備え、センサを有しない相電流は2つのセンサからの検出値から計算して得るものなど、三相交流電動機に印加される相電流を検出するものであれば如何なるものとしても構わない。「不平衡程度演算手段」としては、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の電気的な1周期分の積分値Su,Sv,Swを計算すると共にこの3つの積分値Su,Sv,Swのいずれか2つの差分の最大値である最大差分ΔSを電流センサ32u,32v,32wのオフセットに基づく相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の不平衡の程度として計算するものに限定されるものではなく、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の電気的な1周期分の平均値を計算すると共にこの3つの平均値のいずれか2つの差分の最大値である最大平均値差分を電流センサ32u,32v,32wのオフセットに基づく相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の不平衡の程度として計算するものとしたり、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の電気的な1周期分の最大値を求めると共にこの3つの最大値のいずれか2つの差分の最大値である最大最大値差分を電流センサ32u,32v,32wのオフセットに基づく相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の不平衡の程度として計算するものとしたり、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の電気的な1周期分の最小値を求めると共にこの3つの最小値のいずれか2つの差分の最大値である最大最小値差分を電流センサ32u,32v,32wのオフセットに基づく相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の不平衡の程度として計算するものとしたりするなど、電圧指令におけるuvwの各相電圧指令の不平衡の程度を演算するものであれば如何なるものとしても構わない。「オフセット判定手段」としては、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の不平衡の程度として計算された最大差分ΔSが閾値Sref以上であり且つ電流センサ32u,32v,32wにより検出された相電流iu,iv,iwと監視用電流センサ34u,34v,34wにより検出された監視相電流iuo,ivo,iwoとの差分Δiu,Δiv,Δiwのうちの最大値である最大差分Δiが閾値Iref以上であるときに電流センサ32u,32v,32wのいずれかにオフセットが生じていると判定すると共に相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の挙動と電流センサ32u,32v,32wのオフセットとの関係に基づいて電流センサ32u,32v,32wのオフセットを判定するものに限定されるものではなく、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の不平衡の程度として計算された最大差分ΔSが閾値Sref以上であるときには監視相電流iuo,ivo,iwoに拘わらずに電流センサ32u,32v,32wのいずれかにオフセットが生じていると判定すると共に相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の挙動と電流センサ32u,32v,32wのオフセットとの関係に基づいて電流センサ32u,32v,32wのオフセットを判定するものとしたり、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の不平衡の程度として計算された最大差分ΔSが閾値Sref以上であるときには監視相電流iuo,ivo,iwoに拘わらずに電流センサ32u,32v,32wのいずれかにオフセットが生じていると判定するだけで、相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の挙動と電流センサ32u,32v,32wのオフセットとの関係に基づく電流センサ32u,32v,32wのオフセットの判定は行なわないものとしたりするなど、演算された不平衡の程度が所定程度以上のときに相電流検出手段にオフセットが生じていると判定するものであれば如何なるものとしても構わない。「監視用相電流検出手段」としては、監視用電流センサ34u,34v,34wに限定されるものではなく、監視用電流センサ34u,34v,34wのうちのいずれか2つのセンサだけを備え、センサを有しない監視相電流は2つのセンサからの検出値から計算して得るものなど、相電流検出手段とは別に三相交流電動機に印加される相電流を検出するものであれば如何なるものとしても構わない。「補正手段」としては、最大差分ΔSにゲインk2を乗じたものに符号係数k1を乗じてオフセットを打ち消すように補正値iaを計算してオフセットが生じている電流センサに対応する加減器38に出力するものに限定されるものではなく、オフセットが許容範囲内になるまで予め定めた所定値ずつ段階的に増加するよう補正値を設定すると共にこの設定した補正値をオフセットが生じている電流センサに対応する加減器38に出力するものとしたりするなど、オフセット判定手段によりオフセットが生じていると判定された相電流検出手段により検出された相電流に対してオフセットを打ち消す側に補正するものであれば如何なるものとしても構わない。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、電動機制御装置の製造産業などに利用可能である。
本発明の一実施例としての電動機制御装置20の構成の概略を示す構成図である。 オフセット補正器36が実行するオフセット補正処理の一例を示すフローチャートである。 相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*の挙動と電流センサ32u,32v,32wのオフセットとの関係を示す説明図である。
符号の説明
20 電動機制御装置、22d,22q 加減器、24d,24q 電圧指令変換器、26 座標変換器、28 PWM変換器、30 インバータ、32u,32v,32w 電流センサ、34u,34v,34w 監視用電流センサ、36 オフセット補正器、38u,38v,38w 加減器、40 座標変換器、42 角度センサ、MG モータ。

Claims (11)

  1. 三相交流電動機に印加される相電流を検出する相電流検出手段を有し、前記三相交流電動機の駆動指令としての電流指令に対して前記相電流検出手段により検出された相電流に基づくフィードバック制御を施して電圧指令を演算し、該演算した電圧指令に基づくパルス幅変調によって得られる三相交流を前記三相交流電動機に印加する電動機制御装置であって、
    前記電圧指令におけるuvwの各相電圧指令の不平衡の程度を演算する不平衡程度演算手段と、
    前記演算された不平衡の程度が所定程度以上のときに前記相電流検出手段にオフセットが生じていると判定するオフセット判定手段と、
    を備える電動機制御装置。
  2. 前記オフセット判定手段は、前記各相電圧指令のうちのプラス側にオフセットしている相電圧指令とマイナス側にオフセットしている相電圧指令との組み合わせが、(w相,u相)のときにはu相の相電流検出手段に、(u相,v相)のときにはv相の相電流検出手段に、(v相,w相)のときにはw相の相電流検出手段に、プラス側のオフセットが生じていると判定し、前記各相電圧指令のうちのマイナス側にオフセットしている相電圧指令とプラス側にオフセットしている相電圧指令との組み合わせが、(w相,u相)のときにはu相の相電流検出手段に、(u相,v相)のときにはv相の相電流検出手段に、(v相,w相)のときにはw相の相電流検出手段に、マイナス側のオフセットが生じていると判定する手段である請求項1記載の電動機制御装置。
  3. 前記不平衡程度演算手段は、前記各相電圧指令における電気周期の各最大値のうちの最大値と最小値との差分または前記各相電圧指令における電気周期の各最小値のうちの最大値と最小値との差分を前記不平衡の程度として演算する手段である請求項1または2記載の電動機制御装置。
  4. 前記不平衡程度演算手段は、前記各相電圧指令における電気周期の各時間積分値の最大値と最小値との差分を前記不平衡の程度として演算する手段である請求項1または2記載の電動機制御装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1つの請求項に記載の電動機制御装置であって、
    前記相電流検出手段とは別に前記三相交流電動機に印加される相電流を検出する監視用相電流検出手段を備え、
    前記オフセット判定手段は、前記演算された不平衡の程度が前記所定程度以上かつ前記監視用相電流検出手段により検出された相電流と前記相電流検出手段により検出された相電流との差分が所定電流以上のときに前記相電流検出手段にオフセットが生じていると判定する手段である、
    電動機制御装置。
  6. 前記オフセット判定手段によりオフセットが生じていると判定された相電流検出手段により検出された相電流に対してオフセットを打ち消す側に補正する補正手段を備える請求項1ないし5のいずれか1つの請求項に記載の電動機制御装置。
  7. 前記補正手段は、前記演算された不平衡の程度が大きいほど大きくなる傾向の補正量を用いて補正する手段である請求項6記載の電動機制御装置。
  8. 前記補正手段は、前記演算された不平衡の程度が所定程度未満となるまで所定の単位電流ずつ段階的に補正する手段である請求項6記載の電動機制御装置。
  9. 三相交流電動機に印加される相電流を検出する相電流検出手段を有し、前記三相交流電動機の駆動指令としての電流指令に対して前記相電流検出手段により検出された相電流に基づくフィードバック制御を施して電圧指令を演算し、該演算した電圧指令に基づくパルス幅変調によって得られる三相交流を前記三相交流電動機に印加する電動機制御装置における前記相電流検出手段のオフセットを判定するオフセット判定方法であって、
    前記電圧指令におけるuvwの各相電圧指令の不平衡の程度を演算すると共に該演算した不平衡の程度が所定程度以上のときに前記相電流検出手段にオフセットが生じていると判定する、
    ことを特徴とするオフセット判定方法。
  10. 前記各相電圧指令のうちのプラス側にオフセットしている相電圧指令とマイナス側にオフセットしている相電圧指令との組み合わせが、(w相,u相)のときにはu相の相電流検出手段に、(u相,v相)のときにはv相の相電流検出手段に、(v相,w相)のときにはw相の相電流検出手段に、プラス側のオフセットが生じていると判定し、前記各相電圧指令のうちのマイナス側にオフセットしている相電圧指令とプラス側にオフセットしている相電圧指令との組み合わせが、(w相,u相)のときにはu相の相電流検出手段に、(u相,v相)のときにはv相の相電流検出手段に、(v相,w相)のときにはw相の相電流検出手段に、マイナス側のオフセットが生じていると判定することを特徴とする請求項9記載のオフセット判定方法。
  11. 三相交流電動機に印加される相電流を検出する相電流検出手段を有し、前記三相交流電動機の駆動指令としての電流指令に対して前記相電流検出手段により検出された相電流に基づくフィードバック制御を施して電圧指令を演算し、該演算した電圧指令に基づくパルス幅変調によって得られる三相交流を前記三相交流電動機に印加する電動機制御装置における前記相電流検出手段のオフセットを補正するオフセット補正方法であって、
    前記電圧指令におけるuvwの各相電圧指令の不平衡の程度を演算すると共に該演算した不平衡の程度が所定程度以上のときに前記相電流検出手段にオフセットが生じていると判定し、
    前記オフセットが生じていると判定された相電流検出手段により検出された相電流に対してオフセットを打ち消す側に補正する、
    ことを特徴とするオフセット補正方法。
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