JP2010273500A - 電動車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動車両における電動機やインバータなどの異常状態を適切且つ迅速に判定し、異常状態が継続するのを有効に防止することが可能な電動車両の制御装置を提供する。
【解決手段】電流指令値からトルク演算して求めた第1のトルク推定値を二乗積分した演算結果∫(T*2と、実電流からトルク演算して求めた第2のトルク推定値を二乗積分した演算結果∫(T)2とを比較し、これらの演算結果が所定の閾値Const.以上に乖離している場合に異常が発生していると判断する。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動機が発生するトルクを車輪に伝達して走行する電動車両の制御装置に関し、特に、電動機やインバータなどの異常状態を検出する技術に関する。
従来、電動車両における電動機やインバータなどの異常状態を検出する技術として、例えば下記特許文献1にて記載された技術が知られている。この特許文献1に記載の技術では、電動機へ流れるU,V,W各相の電流を検出し、検出電流に基づいて各相の正の積分値及び負の積分値を算出して、正の電流積分値と負の電流積分値とを比較することによって異常が発生したかどうかを判定するようにしている。
特開2004−215328号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、電動機へ流れる交流電流の正区間の積分値と負区間の積分値とを比較することで異常発生の有無を判定する構成であるため、異常判定には少なくとも各相電流1周期分の時間を要し、例えば電動機がロックした状態や極低回転の状態など、各相電流1周期分の時間が長くなる状況では異常判定が遅れてしまい、その間、異常状態が継続されることになるといった問題があった。
本発明は、以上のような従来技術の問題点に鑑みて創案されたものであって、電動車両における電動機やインバータなどの異常状態を適切且つ迅速に判定し、異常状態が継続するのを有効に防止することが可能な電動車両の制御装置を提供することを目的としている。
本発明に係る電動車両の制御装置は、トルク指令値に基づく電流指令値を2N乗した値の積分演算の結果と電動機に供給される実電流を2N乗した値の積分演算の結果との比較、もしくは、電流指令値に基づいて推定される第1のトルク推定値を2N乗した値の積分演算の結果と実電流に基づいて推定される第2のトルク推定値を2N乗した値の積分演算の結果との比較により異常発生の有無を判定する構成とすることにより、上述した課題を解決する。
本発明に係る電動車両の制御装置によれば、電動車両における電動機やインバータなどの異常状態を適切且つ迅速に判定し、異常状態が継続するのを有効に防止することができる。
本発明を適用した電動車両の駆動系システムの概要を示す全体構成図である。 モータコントローラにおいて実現する機能構成の要部を示すブロック図である。 モータコントローラの異常検出ブロックにより実施される処理内容を示すフローチャートである。 モータコントローラの異常検出ブロックによる演算結果の一例を示す図である。 第2の実施形態のモータコントローラの機能構成を示すブロック図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明を適用した電動車両の駆動系システムの概要を示す全体構成図である。電動車両は、走行駆動源として例えば永久磁石型の同期電動機として構成された3相交流モータ1を搭載し、このモータ1が発生するトルクを駆動輪に伝達することで走行する。モータ1には、インバータ2を介してバッテリ3が接続されており、バッテリ3からの直流電力がインバータ2により所望の交流電力に変換されてモータ1に供給される。バッテリ3とインバータ2との間にはリレー4が設けられており、車両コントローラ5の制御によりこのリレー4がオフされると、バッテリ3からモータ1への電力供給が遮断される。また、バッテリ3とインバータ2との間には平滑コンデンサ6が並列に接続されており、直流電力の平滑化が図られている。
インバータ2はモータ1の3相コイルに対応した3つのアームを有し、各アームを平滑コンデンサ6に対してそれぞれ並列に接続した構成である。各アームは、それぞれIGBT等のスイッチング素子を2個直列に接続するとともに各スイッチング素子にそれぞれダイオードを並列接続して構成され、2個のスイッチング素子の間に、モータ1の対応する相のコイルが給電線を介して接続されている。各アームのスイッチング素子は、バッテリ3の+側にコレクタ、−側にエミッタが接続され、ゲート駆動回路7によりオン/オフ制御される。また、各アームのダイオードはスイッチング素子のエミッタからコレクタに向かって順方向になるように接続され、逆方向への電流を阻止する。
車両コントローラ5は、例えばCPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータとして構成され、電動車両の走行状態を制御する。具体的には、車両コントローラ5は、車両運転者の運転操作に応じたアクセル信号、ブレーキ信号、シフトポジション信号等に基づいて、モータ1に対するトルク指令値T*を算出し、算出したトルク指令値T*を後述するモータコントローラ10に出力する。また、車両コントローラ5は、モータコントローラ10による後述する異常判定処理の結果として異常信号が出力された場合には、モータコントローラ10の動作、つまりインバータ2の動作を停止させるとともに、リレー4をオフしてモータ1への電力供給を遮断させる。
モータコントローラ10は、例えばCPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータとして構成され、車両コントローラ5からのトルク指令値T*に基づいてパルス変調(PWM)信号を生成し、このPWM信号をゲート駆動回路7に出力することでインバータ2の動作を制御する。また、モータコントローラ10は、このような制御を行う際に、回転子位置センサ8からのセンサ信号θrや電流センサ9からのセンサ信号Iu,Iv,Iwをフィードバック信号として入力して演算に利用する。回転子位置センサ8は、モータ1の回転子位置θrを検出するものであり、例えばモータ1に付設されたレゾルバなどが用いられる。また、電流センサ9は、インバータ2からモータ1に供給される各相の電流(実電流)Iu,Iv,Iwを検出するものである。
図2は、モータコントローラ10において実現する機能構成の要部を示す機能ブロック図である。本実施形態のモータコントローラ10は、PWM信号を生成してインバータ2の動作を制御するための駆動制御ブロック20のほかに、本発明に特徴的な機能ブロックとして異常検出ブロック30とを備える。
まず、駆動制御ブロック20について簡単に説明する。駆動制御ブロック20は、電流指令値算出部21と、電流制御部22と、d−q/3相変換部23と、PWM信号生成部24と、3相/d−q変換部25と、θ(位相)演算部26と、回転数(電気角速度)演算部27とで構成される。
電流指令値演算部21は、車両コントローラ10により算出されるトルク指令値T*と、回転数演算部27により演算されるモータ1の回転数ω(回転速度)とに基づいて、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*を算出する。ここで、d軸電流とは、モータ1に流れる3相電流(Iu,Iv,Iw)の励磁電流成分であり、q軸電流とはトルク電流成分である。
電流制御部22は、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*と、後述する3相/d−q変換部25から入力されるd軸電流Idおよびq軸電流Iqとに基づいて、d軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*を算出する。具体的には、電流指令値と実電流との偏差(Id*−Id)、(Iq*−Iq)をそれぞれ演算し、演算した偏差に対してPI(比例・積分)演算を行うことにより、d軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*を算出する。
d−q/3相変換部23は、電流制御部22により算出されたd軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*を、後述するθ(位相)演算部26で算出される位相θに基づいて、3相交流電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に変換する。変換された3相交流電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*は、PWM信号生成部24に出力される。
PWM信号生成部24は、3相交流電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*と、三角波信号(キャリア信号)とに基づいて、インバータ2を制御するためのPWM信号を生成する。
3相/d−q変換部25は、電流センサ9のセンサ信号(Iu,Iv,Iw)をd軸電流Idおよびq軸電流Iqに変換する。
θ(位相)演算部26は、回転子位置センサ8のセンサ信号θrに基づき、回転位相θを演算する。
回転数演算部27は、回転位相θを微分演算することで回転数(電気角速度)ωを演算する。
次に、本発明に特徴的な機能である異常検出ブロック30について説明する。異常検出ブロック30は、LPF31、T*演算部32、ニ乗演算部33、積分演算部34と、T演算部35、二乗演算部36、積分演算部37と、異常判定部38とで構成される。この異常検出ブロック30には、駆動制御ブロック20の電流指令値算出部21にて算出されたd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*と、3相/d−q変換部25にて実電流Iu,Iv,Iwから求められたd軸電流Id及びq軸電流Iqが入力される。d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*は、T*演算部32、ニ乗演算部33、積分演算部34での演算に用いられ、d軸電流Id及びq軸電流Iqは、T演算部35、二乗演算部36、積分演算部37での演算に用いられる。
ここで、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*に対するd軸電流Id及びq軸電流Iqの応答遅れを補償するために、T*演算部32の前段には、電流制御ブロック20でのPI制御の応答特性に合わせて定数設定したLPF(ローパスフィルタ)31が設けられ、このLPF31を通過したd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*がT*演算部32に入力される。なお、LPF31を設ける代わりに、実電流から求めたd軸電流Id及びq軸電流Iqの応答特性と一致させたd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*をT*演算部32に入力するようにしてもよい。
*演算部32は、入力されたd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*に基づいて、下記の式(1)に示すトルク演算を行って、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*に対応してモータ1が出力すると推定される第1のトルク推定値を算出する。また、T演算部35は、入力されたd軸電流Idおよびq軸電流Iqに基づいて、下記の式(1)に示すトルク演算を行って、実際にモータ1が出力していると推定される第2のトルク推定値を算出する。
Trq=p×φa×Iq+p×(Ld−Lq)×Id×Iq ・・・(1)
Ld,Lq,φa:モータ定数、p:対極数、Trq:トルク
*演算部32により算出された第1のトルク推定値(T*)は、ニ乗演算部33において二乗された後、積分演算部34において前回値に加算演算(積分)される。また、T演算部35により算出された第2のトルク推定値(T)は、ニ乗演算部36において二乗された後、積分演算部37において前回値に加算演算(積分)される。そして、積分演算器34の演算結果∫(T*2と積分演算器37の演算結果∫(T)2とが、それぞれ異常判定部38に入力される。
異常判定部38は、積分演算器34の演算結果∫(T*2と積分演算器37の演算結果∫(T)2とを比較して、一方の演算結果と他方の演算結果とが所定値以上乖離している場合、つまり、下記の式(2)に示すように、積分値∫(T*2と∫(T)2の差分の絶対値が所定の閾値Const.を超えている場合に、例えばインバータ2のスイッチング素子のオープン故障やモータ1のコイル断線などの何らかの異常が発生していると判断して、異常信号を出力する。
|∫(T*2−∫(T)2|>Const. ・・・(2)
図3は、モータコントローラ10の異常検出ブロック30により実施される処理内容を示すフローチャートである。本発明を適用した電動車両の駆動系システムでは、モータ1の回転数が急変していない状態、つまり駆動制御ブロック20の回転数演算部27にて算出された回転数ωの単位時間当たりの変化量が基準値未満の場合に、モータコントローラ10の異常検出ブロック30において図3に示す一連の処理が所定周期毎に繰り返されることによって、電動車両におけるモータ1やインバータ2などの異常状態を適切且つ迅速に判定できるようにしている。
図3のフローが開始されると、まず、ステップS10において、所定の積分期間が経過したかどうかを判定する。この処理は、例えば積分カウンタにて積分時間をカウントし、所定の積分時間が経過したときにリセットパルスを出力するなどの処理として実行すればよい。そして、所定の積分時間が経過している場合にはステップS20へ進み、経過していない場合にはステップS30へ進む。
ステップS20では、前回の処理周期までの積分演算による積分値をクリアして、ステップS30へ進む。
ステップS30では、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*に基づいて、上記式(1)に示したトルク演算を実施して第1のトルク推定値(T*)を算出し、この第1のトルク推定値(T*)を二乗して、ステップS40へ進む。
ステップS40では、前回の処理周期までの(T*)の二乗総和にステップS30で算出した(T*)の二乗値を新たに加算することで、(T*)の二乗の積分値∫(T*2を算出し、ステップS50へ進む。
ステップS50では、d軸電流Idおよびq軸電流Iqに基づいて、上記式(1)に示したトルク演算を実施して第2のトルク推定値(T)を算出し、この第2のトルク推定値(T)を二乗して、ステップS60へ進む。
ステップS60では、前回の処理周期までの(T)の二乗総和にステップS50で算出した(T)の二乗値を新たに加算することで、(T)の二乗の積分値∫(T)2を算出し、ステップS70へ進む。
ステップS70では、ステップS40およびステップS60で算出した∫(T*2、∫(T)2を減算し、絶対値比較する。そして、これらの差分の絶対値が所定の閾値Const.よりも大きければ、指令値よりも実値の偏差が大きい状態としてインバータ2のスイッチング素子のオープン故障や、モータ1のコイル断線等が発生していると判断し、ステップS80へ進む。一方、∫(T*2と∫(T)2の差分の絶対値が所定の閾値Const.よりも小さければ、正常状態であると判定してステップS10へ戻り、次の周期に同様の処理を繰り返し実施する。
ステップS80では、車両コントローラ5に対して異常信号を出力して異常検出ブロック30での処理を終了する。モータコントローラ10から車両コントローラ5に異常信号が出力されると、車両コントローラ5は、モータコントローラ10の動作、つまりインバータ2の動作を停止させるとともに、リレー4をオフしてモータ1への電力供給を遮断させる。
図4は、モータコントローラ10の異常検出ブロック30による演算結果の一例を示したものであり、インバータ2に異常が発生した場合の異常発生前後における演算結果をグラフ化したものである。図4(a)では、トルク指令値T*と実トルクTとの関係を示し、図4(b)では、積分カウンタのリセットパルス出力タイミングを示し、図4(c)では、第1のトルク推定値(T*)の二乗の積分値∫(T*2と第2のトルク推定値(T)の二乗の積分値∫(T)2との関係を示している。
この図4から分かるように、インバータ2のスイッチング素子のオープン故障などの異常が発生すると、実トルクTがトルク指令値T*に対して大きく変動することになる。また、電流指令値からトルク演算して求めた第1のトルク推定値を二乗積分した演算結果∫(T*2と、実電流からトルク演算して求めた第2のトルク推定値を二乗積分した演算結果∫(T)2とを見ると、異常発生前は両者がほぼ一致しているのに対して、異常発生後は両者の差が顕著に現われている。したがって、予め異常発生に起因した∫(T*2と∫(T)2との差を判別可能な適切な値に閾値Const.を設定しておき、両者の差が閾値Const.を超えているかどうかを確認することで異常検知が可能となり、モータ1が極低回転で動作している場合などにおいても、モータ1やインバータ2などの異常状態を適切且つ迅速に判定することができる。
また、積分カウンタのリセットパルスを所定間隔毎に出力して、積分値∫(T*2および∫(T)2を所定時間毎にクリアすることで、異常発生以外の外乱による両者の差分が積算されることによる誤検出を有効に防止することができる。このときの所定時間は、システムから要求される検出時間との兼ね合いにより、最適な時間を設定しておけばよい。
また、モータ1の回転数が急変していない状態、すなわち単位時間当たりの回転数ωの変化量が基準値未満(あるいはモータ1の回転速度の単位時間当たりの変化率が基準値未満)であることを条件として上述した異常判定の処理を行うようにすることで、トルク変化に起因する変動を異常であると誤検出してしまうことを有効に防止することができる。
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本発明を適用した電動車両の駆動系システムでは、モータコントローラ10の異常検出ブロック30において、電流指令値からトルク演算して求めた第1のトルク推定値を二乗積分した演算結果∫(T*2と、実電流からトルク演算して求めた第2のトルク推定値を二乗積分した演算結果∫(T)2とを比較し、これらの演算結果が所定の閾値Const.以上に乖離している場合に異常が発生していると判断するようにしているので、モータ1やインバータ2などの異常状態を適切且つ迅速に判定することができる。また、異常検出ブロック30による異常判定は、指令値や実値がマイナスだった場合の影響を排除することができるので、モータ1がロックしたり極低回転の場合でも異常状態の判定を行うことができる。これにより、異常判定の遅れを回避することができ、異常状態が継続するのを有効に防止することができる。
また、モータコントローラ10の異常検出ブロック30による異常判定の処理は、モータ1の回転数ωの単位時間当たりの変化量が基準値未満であることを条件として行われるので、異常判定の信頼性を高め、異常状態の誤検出により不必要に電動車両を停止させてしまうといった不都合を有効に回避することができる。
さらに、異常判定に用いる積分値∫(T*2および∫(T)2は、所定の積分時間が経過するとクリアするようにしているので、異常判定の信頼性を高め、異常状態の誤検出により不必要に電動車両を停止させてしまうといった不都合を有効に回避することができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について図5を参照して説明する。本実施形態は、モータコントローラ10の異常検出ブロックの構成が第1の実施形態とは異なるものである。なお、その他の構成および処理の概要は第1の実施形態と同じであるため、以下では、第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を用いて詳細な説明は省略し、本実施形態において特徴的な異常検出ブロック40についてのみ説明する。
図5は、本実施形態のモータコントローラ10の機能ブロック図である。本実施形態のモータコントローラ10では、第1の実施形態で説明した異常検出ブロック30に代えて異常検出ブロック40が設けられている。この異常検出ブロック40は、電流指令値をもとにトルク演算して求めた第1のトルク推定値(T*)や、実電流をもとにトルク演算して求めた第2のトルク推定値(T)を二乗積分するのではなく、電流指令値や実電流をそのまま二乗積分するようにしている点に特徴がある。
この異常検出ブロック40は、LPF41、ニ乗演算部42、積分演算部43と、二乗演算部44、積分演算部45と、異常判定部46とで構成される。この異常検出ブロック40には、トルクと相関が大きいq軸電流指令値Iq*とq軸電流Iqとが、駆動制御ブロック20からそれぞれ入力される。
q軸電流指令値Iq*は、LPF41を通過することでq軸電流Iqの応答特性との一致が図られ、ニ乗演算部42において二乗された後、積分演算部43において前回値に加算演算(積分)される。また、q軸電流Iqは、ニ乗演算部44において二乗された後、積分演算部45において前回値に加算演算(積分)される。そして、積分演算器43の演算結果∫(Iq*2と積分演算器45の演算結果∫(Iq)2とが、それぞれ異常判定部46に入力される。
異常判定部46は、積分演算器43の演算結果∫(Iq*2と積分演算器45の演算結果∫(Iq)2とを比較して、一方の演算結果と他方の演算結果とが所定値以上乖離している場合、つまり、下記の式(3)に示すように、積分値∫(Iq*2と∫(Iq)2の差分の絶対値が所定の閾値Const.を超えている場合に、例えばインバータ2のスイッチング素子のオープン故障やモータ1のコイル断線などの何らかの異常が発生していると判断して、異常信号を出力する。
|∫(Iq*2−∫(Iq)2|>Const. ・・・(2)
以上のように、本実施形態のモータコントローラ10では、異常検出ブロック40において、q軸電流指令値Iq*を二乗積分した演算結果∫(Iq*2と、q軸電流Iqを二乗積分した演算結果∫(Iq)2とを比較し、これらの演算結果が所定の閾値Const.以上に乖離している場合に異常が発生していると判断するようにしているので、第1の実施形態と同様に、モータ1やインバータ2などの異常状態を適切且つ迅速に判定して、異常状態が継続するのを有効に防止することができる。なお、以上の例では、トルクと相関が大きいq軸電流成分を用いて異常検出を行うようにしているが、d軸電流成分を用いても同様に異常の検出を行うことができる。
以上、本発明の具体的な適用例として第1および第2の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態として開示した内容に限定されるものではなく、この開示から容易に導きうる様々な変形、変更、代替技術なども含まれることは勿論である。例えば、上述した第1および第2の実施形態では、二乗積分した演算結果の比較により異常判定を行うようにしているが、2N乗(Nは自然数)した後に積分した演算結果を比較して異常判定を行うようにしても、同様の効果を得ることができる。
1 モータ
8 回転子位置センサ
9 電流センサ
10 モータコントローラ
30 異常検出ブロック
31 LPF
32 T*演算部
33 二乗演算部
34 積分演算部
35 T演算部
36 二乗演算部
37 積分演算部
38 異常判定部
40 異常検出ブロック
41 LPF
42 二乗演算部
43 積分演算部
44 二乗演算部
45 積分演算部
46 異常判定部

Claims (5)

  1. 電動機が発生するトルクを車輪に伝達して走行する電動車両の制御装置において、
    車両運転者の要求に対応するトルク指令値に基づいて、前記電動機に供給する電流の指令値を算出する電流指令値算出手段と、
    前記電動機に供給される実電流を検出する実電流検出手段と、
    前記電流指令値算出手段により算出された電流指令値を2N乗(Nは自然数)した後に積分する電流指令値積分手段と、
    前記実電流検出手段により検出された実電流値を2N乗(Nは自然数)した後に積分する実電流値積分手段と、
    前記電流指令値積分手段の演算結果と前記実電流値積分手段の演算結果とを比較して、一方の演算結果と他方の演算結果とが所定値以上乖離している場合に異常が発生していると判断する異常判定手段と、を備えることを特徴とする電動車両の制御装置。
  2. 電動機が発生するトルクを車輪に伝達して走行する電動車両の制御装置において、
    車両運転者の要求に対応するトルク指令値に基づいて、前記電動機に供給する電流の指令値を算出する電流指令値算出手段と、
    前記電流指令値算出手段により算出された電流指令値に基づいて、前記電動機が出力すると推定される第1のトルク推定値を算出する第1トルク推定手段と、
    前記電動機に供給される実電流を検出する実電流検出手段と、
    前記実電流検出手段により検出された実電流値に基づいて、前記電動機が実際に出力していると推定される第2のトルク推定値を算出する第2トルク推定手段と、
    前記第1トルク推定手段により算出された第1のトルク推定値を2N乗(Nは自然数)した後に積分する第1トルク積分手段と、
    前記第2トルク推定手段により算出された第2のトルク推定値を2N乗(Nは自然数)した後に積分する第2トルク積分手段と、
    前記第1トルク積分手段の演算結果と前記第2トルク積分手段の演算結果とを比較して、一方の演算結果と他方の演算結果とが所定値以上乖離している場合に異常が発生していると判断する異常判定手段と、を備えることを特徴とする電動車両の制御装置。
  3. 前記電動機の回転数を算出する回転数算出手段をさらに備え、
    前記異常判定手段は、前記電動機の回転数の単位時間当たりの変化量が基準値未満の場合に前記異常の判定を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の電動車両の制御装置。
  4. 前記電流指令値積分手段及び前記実電流値積分手段、又は、第1トルク積分手段及び前記第2トルク積分手段は、所定期間が経過するごとに積分値をクリアすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電動車両の制御装置。
  5. 電流指令値に対する実電流の応答遅れ分を補償する応答遅れ補償手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電動車両の制御装置。
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