JP5884747B2 - 交流電動機の制御装置 - Google Patents
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Description
ここで、「電流集中」とは、インバータのいずれか1相以上に所定の閾値以上の電流が所定の期間継続して流れる状態をいう。
それに対し本発明では、交流電動機の回転数が所定の回転数以下であるとき、3相電圧指令演算手段によって演算された3相電圧指令に基づき、電流集中判定手段により、各相について適正に電流集中の有無を判定することができる。
第1の構成によると、制御手段は、変換係数算出手段と、他相電流推定手段とをさらに有する。変換係数算出手段は、3相電圧指令のうちセンサ相の電圧指令とセンサ相の電流検出値との比から変換係数を算出する。他相電流推定手段は、3相電圧指令のうちセンサ相以外の他の2相の電圧指令に基づき、変換係数を用いて当該他の2相の電流推定値を算出する。電流集中判定手段は、センサ相の電流検出値、及び他の2相の電流推定値のうちいずれかの相電流値が所定の電流判定閾値を超えた期間が所定の判定期間継続したとき、電流集中が発生していると判定する。
このようにして電流集中が発生していると判定されたとき、例えばトルク指令や電流指令の上限を制限する等の適当な集中解除処置を取ることで、インバータのスイッチング素子等が過負荷状態となることを防止することができる。
最初に、複数の実施形態に共通の構成について、図1、図2を参照して説明する。この実施形態による「交流電動機の制御装置」としての電動機制御装置10は、ハイブリッド自動車を駆動する電動機駆動システムに適用される。
図1に示すように、電動機駆動システム1は、交流電動機2、直流電源8、及び電動機制御装置10等を備える。
交流電動機2は、例えば電動車両の駆動輪6を駆動するためのトルクを発生する電動機である。本実施形態の交流電動機2は、永久磁石式同期型の三相交流電動機である。
電動車両には、ハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池車等、電気エネルギによって駆動輪6を駆動する車両が含まれるものとする。本実施形態の電動車両は、エンジン3を備えたハイブリッド車両であり、交流電動機2は、駆動輪6を駆動するためのトルクを発生する電動機としての機能、及び、エンジン3や駆動輪6から伝わる車両の運動エネルギにより駆動されて発電可能な発電機としての機能を有する、所謂モータジェネレータ(図中、「MG」と記す。)である。
直流電源8は、例えばニッケル水素またはリチウムイオン等の二次電池や電気二重層キャパシタ等、充放電可能な蓄電装置である。直流電源8は、電動機制御装置10のインバータ12(図2参照)と接続され、インバータ12を介して交流電動機2と電力の授受可能に構成されている
インバータ12には、図示しない昇圧コンバータによる直流電源の昇圧電圧がインバータ入力電圧VHとして入力される。インバータ12は、ブリッジ接続される図示しない6つのスイッチング素子を有する。スイッチング素子には、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタ、バイポーラトランジスタ等を用いることができる。制御部15のPWM信号生成部25から出力されるPWM信号UU、UL、VU、VL、WU、WLに基づいてスイッチング素子のオン/オフが制御される。これにより、インバータ12は、交流電動機2に印加される3相交流電圧vu、vv、vwを制御する。交流電動機2は、インバータ12により生成された3相交流電圧vu、vv、vwが印加されることにより駆動が制御される。
本実施形態では、電流センサ13がW相に設けられている構成を前提として説明する。すなわち、「W相」は「センサ相」と同義である。なお、他の実施形態では、U相又はV相をセンサ相としてもよい。
本実施形態の回転角センサ14は、レゾルバであるが、その他の実施形態では、ロータリエンコーダ等、他種のセンサを用いてもよい。
<1.正転力行> 回転数Nが正でトルク指令値trq*が正のとき、電力消費。
<2.正転回生> 回転数Nが正でトルク指令値trq*が負のとき、発電。
<3.逆転力行> 回転数Nが負でトルク指令値trq*が負のとき、電力消費。
<4.逆転回生> 回転数Nが負でトルク指令値trq*が正のとき、発電。
一方、回転数N>0(正転)で、トルク指令値trq*<0である場合、または、回転数N<0(逆転)でトルク指令値trq*>0である場合、インバータ12は、スイッチング素子のスイッチング動作により、交流電動機2が発電した交流電力を直流電力に変換し、直流電源8側へ供給することにより、回生動作する。
その反面、交流電動機2の通電を制御するにあたり、1相のセンサ値に基づく「1相制御」を行う必要がある。1相制御にはいくつかの方法があるが、いずれの制御方法でも、2相のセンサ値に基づく2相制御に比べて実機情報が乏しくなる傾向がある。
図3は、W相電流波形について、回転数Nの違いによる、電流センサ13のサンプリング間隔Tsと、電気角移動量Δθe及び電流変化量Δiwとの関係を模式的に示した図である。(a)は高回転時、(b)は中回転時、(c)は低回転時の相電流波形を示す。ここでの「高回転、中回転、低回転」は、相対的な意味でのみ用い、具体的な回転数を意味しない。また、サンプリング間隔Tsは、回転数Nによらず一定とする。
中回転時は、サンプリング間隔Tsにおける電気角移動量Δθe及び電流変化量Δiwが高回転時よりも減少するため、実機情報がやや不足し、1相制御での精度が低下する。
低回転時は、サンプリング間隔Tsにおける電気角移動量Δθe及び電流変化量Δiwがさらに減少し、電流変化量Δiwがゼロに近くなる。そのため、実機情報が乏しくなり、1相制御では、交流電動機2の駆動制御が不安定になる。
このような停止状態で、電流指令位相φも一定と仮定すれば、図4(a)に示すように各相の電流は一定となり、直流化される。図4(a)において、U相電流iu、V相電流ivは、実電流を示し、実際には検出されない。W相については電流検出値iw_snsを示す。なお、3相の相電流にはキルヒホッフの法則により、式(1)が成立している。
iu+iv+iw=0 ・・・(1)
ところが、交流電動機2が停止又は停止に近い状態にあると、相電流が直流化されることにより、停止位置の電気角θe及び電流指令位相φに応じて、相毎に電流値が固定されることとなる。図4(a)に示す例では、W相電流iw_snsの絶対値がU相電流iu、V相電流ivの絶対値に比べて大きくなっている。この例で、仮にW相電流iw_snsが所定の閾値を超えた状態が所定の期間継続した場合、「電流集中が発生している」という。電流集中した相では、インバータ12のスイッチング素子等が過負荷状態となるおそれがある。
特に、図4(b)に示すように、交流電動機2の停止位置の電気角θe及び電流指令位相φに応じて、センサ相の電流検出値iw_snsが「ゼロ」となる場合が問題となる。ここで、電流が「ゼロ」とは、厳密な0[A]に限らず、検出誤差や機器の分解能を考慮し、実質的に0[A]と同等の範囲の値を含む。
Ia=Iu/[√(1/3)×({−sin(θ’)}] ・・・(2.1)
Iv=√(1/3)×Ia×{−sin(θ’+120[°])}・・・(2.2)
Iw=√(1/3)×Ia×{−sin(θ’+240[°])}・・・(2.3)
この技術においてセンサ相の電流検出値がゼロとなると、1相のセンサ値であるゼロ値と、他の2相の電流推定値とからdq変換して得られるdq軸電流推定値は、dq軸電流指令に一致する。したがって、dq軸電流指令をそのままdq軸電流指令に対してフィードバックすることとなり、フィードバック制御がされていないのと同然の状態となる。つまり、他の2相の電流値について電流指令で判断し、実電流の情報が反映されないため、交流電動機2の駆動制御が不安定になるばかりか、誤判定につながるおそれがある。
そこで、本発明の実施形態による電動機制御装置10は、交流電動機2の回転数Nが所定の回転数以下であるとき、電流集中を判定可能とするための制御部15の構成を特徴としている。以下、制御部15の構成及び作用効果を第1、第2実施形態毎に説明する。第1、第2実施形態の制御部の符号を、それぞれ151(図5)、152(図8)とする。
第1実施形態の制御部151の構成について、図5〜図7を参照して説明する。
図5に示すように、制御部151は、電流指令演算部21、dq軸電圧指令演算部41、角速度算出部42、逆dq変換部24、PWM信号生成部25、変換係数算出部45、他相電流推定部46、電流集中判定部47、及び、回転数算出部49を有する。
dq軸電圧指令演算部41及び逆dq変換部24は、特許請求の範囲に記載の「3相電圧指令演算手段」を構成する。また、変換係数算出部45、他相電流推定部46、及び、電流集中判定部47は、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「変換係数算出手段」、「他相電流推定手段」、及び、「電流集中判定手段」を構成する。
本実施形態では、予め記憶されているマップを参照してdq軸電流指令id*、iq*を演算するが、他の実施形態では、数式等から演算するようにしてもよい。
vd=Ra×id+Ld×(d/dt)id−ω×Lq×iq ・・・(3.1)
vq=Ra×iq+Lq×(d/dt)iq+ω×Ld×id+ω×ψ
・・・(3.2)
Ra:電機子抵抗
Ld、Lq:d軸自己インダクタンス、q軸自己インダクタンス
ω:電気角速度
ψ:永久磁石の電機子鎖交磁束
vd*=Ra×id*−ω×Lq×iq* ・・・(4.1)
vq*=Ra×iq*+ω×Ld×id*+ω×ψ・・・(4.2)
dq軸電圧指令演算部41は、式(4.1)、(4.2)を用いてdq軸電圧指令vd*、vq*を演算する。この演算を、「フィードフォワード電圧指令演算」と呼ぶ。角速度算出部42は、電気角θeを電気角速度ωに変換して、dq軸電圧指令演算部41に出力する。
vd*=Ra×id*・・・(4.3)
vq*=Ra×iq*・・・(4.4)
このようにしてdq軸電圧指令演算部41で演算されたdq軸電圧指令vd*、vq*が逆dq変換部24に出力される。
ω≒0[rad/s]のとき、式(4.3)、(4.4)により、dq軸電圧指令vd*、vq*は、それぞれdq軸電流指令id*、iq*の定数(Ra)倍であることから、逆dq変換後の3相電圧指令vu*、vv*、vw*と相電流iu、iv、iwとの間には、式(5.1)〜(5.3)の関係が成立する。
vu*=Ra×iu・・・(5.1)
vv*=Ra×iv・・・(5.2)
vw*=Ra×iw・・・(5.3)
ここで、PWM信号UU、UL、VU、VL、WU、WLの算出に用いる3相電圧指令としてvu*、vv*、vw*は、理論式(5.1)〜(5.3)から得られた電圧指令をそのまま用いる場合、指令通りのトルクが得られる電圧指令に対して乖離した値となる可能性があり、交流電動機2の駆動が不安定になるおそれがある。そこで、理論式(5.1)〜(5.3)の算出値に適宜補正を加えた3相電圧指令を用いてもよい。その他、dq軸電圧指令の理論式(4.3)、(4.4)の算出値に適宜補正を加えたdq軸電圧指令vd*, vq*を用いて、3相電圧指令vu*、vv*、vw*を算出してもよく、その補正方法や補正対象は限定しない。
そして、PWM信号UU、UL、VU、VL、WU、WLに基づいてインバータ12のスイッチング素子のオン/オフが制御されることより、3相交流電圧vu、vv、vwが生成され、この3相交流電圧vu、vv、vwが交流電動機2に印加されることにより、トルク指令値trq*に応じたトルクが出力されるように、交流電動機2の駆動が制御される。
Kc=vw*/iw_sns ・・・(6)
式(5.3)に加え、交流電動機2や電動機制御装置等に関する物理的な要因等による電圧誤差や演算過程で必要となる係数等を総じてKとおく。このK値は、生じ得る誤差等を考慮して適宜変化する。上述のように、理論式(5.1)〜(5.3)で算出した3相電圧指令をさらに補正する場合においても、K値は、計算上のバッファとしてさらに適宜変化するものとする。
「Kc=K×Ra」であるため、この変換係数Kcを用いると、式(5.1)、(5.2)は、式(7.1)、(7.2)のように書き換えられる。
iu_est=vu* /Kc・・・(7.1)
iv_est=vv* /Kc・・・(7.2)
他相電流推定部46は、他の2相であるU相、V相の電圧指令vu*、vv*を取得し、式(7.1)、(7.2)により、変換係数Kcを用いて、U相、V相の電流推定値iu_est、iv_estを算出し、電流集中判定部47に出力する。
時刻t0の後、W相の電流検出値iw_snsは、負の電流判定閾値Ijth-を超えた状態を継続している。この状態を継続したまま、時刻t0から所定の判定期間Tが経過した時刻tjにおいて、電流集中判定部47は、W相が電流集中していると判定する。
S01では、回転角センサ14から取得した電気角θeに基づき回転数Nを取得する。そして、取得した回転数Nが、集中判定処理を必要とする所定の回転数以下であることを確認する。
S02では、電流センサ13からセンサ相の電流検出値iw_snsを取得する。
S04では、逆dq変換部24にて、dq軸電圧指令vd*、vq*を3相電圧指令vu*、vv*、vw*に変換する。
S16では、他相電流推定部46にて、変換係数Kcを用いて、他の2相の電圧指令vu*、vv*から電流推定値iu_est、iv_estを算出し、電流集中判定部47に出力する。
いずれかの相電流値が電流判定閾値を超えた場合(S17:YES)、S08では、その状態が所定の判定期間Tにわたって継続するか否か判断する。そして、いずれかの相電流値が電流判定閾値を超えた期間が所定の判定期間T継続した場合(S08:YES)、その相に電流集中が発生していると判断する(S09)。
一方、S17でNO、又はS08でNOの場合、いずれの相にも電流集中が発生していないと判定する(S10)。
以上で、制御部151による電流集中判定処理を終了する。
(a)トルクを付与し、交流電動機2をさらに回転させる。回転数Nが所定の回転数以上になれば、相電流は所定の周波数以上の周波数で時間変化するため、特定の相に所定期間以上電流が集中する状況を回避することができる。
(b)車両に適用される電動機制御装置において、例えば登坂でトルクと重力とが釣り合っている状態からトルクを減じることで、車両をずり下がらせ、交流電動機2を回転させてもよい。また、トルク指令値trq*を減じることでdq軸電流指令id*、iq*を下がる結果、相電流の絶対値が電流判定閾値以下となる場合もある。
(c)電機子抵抗Ra等の温度特性や過負荷状態により相電流が上昇した場合には、電動機制御装置10をより冷却する。
(1)交流電動機2の回転数Nが停止に近い所定の回転数以下であって相電流が直流化しており、しかも、交流電動機2の停止位置の電気角θe及び電流指令位相φに応じてセンサ相の電流検出値iw_snsがゼロとなるとき、従来の1相制御技術では、センサ相以外の他の2相の電流推定値を適正に推定することができない。そのため、仮に他の2相のいずれかが電流集中している場合であっても、電流集中を判定することができない。
電流集中を判定したとき、適当な集中解除処置を取ることで、インバータ12のスイッチング素子等が過負荷状態となることを防止することができる。
次に、本発明の第2実施形態の電動機制御装置について、図8〜図10を参照して説明する。第2実施形態は、第1実施形態に対し、電流集中判定に係る構成が異なる。
以下のブロック図及びフローチャートの説明では、第1実施形態と実質的に同一の構成、同一のステップについては、同一の符号、ステップ番号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる点について詳細に説明する。
上記の式(5.1)〜(5.3)によると、3相電流iu、iv、iwは、3相電圧指令vu*、vv*、vd*によって決まる。したがって、3相電圧指令vu*、vv*、vw*から直接に電流集中を判定してもよい。
時刻t0の後、W相の電圧指令vw*は、負の電圧判定閾値Vjth-を超えた状態を継続している。この状態を継続したまま、時刻t0から所定の判定期間Tが経過した時刻tjにおいて、電流集中判定部48は、W相が電流集中していると判定する。
S27では、電流集中判定部48にて、3相の電圧指令vu*、vv*、vw*のうちいずれかの相の電圧指令が電圧判定閾値を超えたか否か判断する。
いずれかの相の電圧指令が電圧判定閾値を超えた場合(S27:YES)、S08では、その状態が所定の判定期間Tにわたって継続するか否か判断する。そして、いずれかの相の電圧指令が電圧判定閾値を超えた期間が所定の判定期間T継続した場合(S08:YES)、その相に電流集中が発生していると判断する(S09)。
その他のステップは、第1実施形態と同様である。
第2実施形態は、特に電気角速度ωが0[rad/s]であり、且つ、電圧指令と相電流との関係に係る理論式(5.1)〜(5.3)の適用において、デッドタイム等による電圧誤差や電機子抵抗Raの温度特性を無視してもよい場合、有効に適用することができる。
(ア)電流センサにより相電流を検出するセンサ相は、上記実施形態のW相に限らず、U相又はV相としてもよい。また、3相座標での電気角θeの基準をU相軸以外の相の軸としてもよい。
(イ)上記実施形態では、dq軸電流指令id*、iq*とdq軸電圧指令vd*、vq*との関係を電圧方程式によって決定している。その他の実施形態では、dq軸電流指令に対するdq軸電圧指令のマップを作成し、このマップを参照するようにしてもよい。
(オ)上記実施形態では、制御に用いる電流を検出する「制御用電流センサ」を1相に設ける例について説明した。他の実施形態では、制御用電流センサの他に、制御用電流センサの異常を監視するための独立した「監視用電流センサ」をセンサ相、又はセンサ相以外の相に設けてもよい。例として、1相に制御用電流センサと監視用電流センサを設けた1相2チャンネルの構成や、1相に制御用電流センサを設け、それ以外の相のいずれか1相に監視用電流センサを設けた2相1チャンネルの構成等を採用してもよい。いずれの構成においても、どの相にいくつの電流センサを設けてもよい。
交流電動機は、エンジンに対して電動機として動作し、エンジンの始動を行うように構成されていてもよい。また、エンジンを設けなくてもよい。さらに、交流電動機を複数設けてもよいし、複数の交流電動機における動力を分割する動力分割機構等をさらに設けてもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
10・・・電動機制御装置(交流電動機の制御装置)、
12・・・インバータ、
13・・・電流センサ、
151、152・・・制御部(制御手段)、
24・・・逆dq変換部(3相電圧指令演算手段)、
41・・・dq軸電圧指令演算部(3相電圧指令演算手段)、
45・・・変換係数算出部(変換係数算出手段)、
46・・・他相電流推定部(他相電流推定手段)、
47、48・・・電流集中判定部(電流集中判定手段)、
49・・・回転数算出部(回転数算出手段)。
Claims (1)
- 3相の交流電動機(2)を駆動するインバータ(12)と、
前記交流電動機の3相のうち1相のセンサ相に流れる電流を検出する電流センサ(13)と、
前記インバータを構成する複数のスイッチング素子のオン/オフを切り替えて前記交流電動機の通電を制御する制御手段(151)と、
を備え、
前記制御手段は、
前記交流電動機の回転数を算出する回転数算出手段(49)と、
電流指令及び電気角に基づき、前記交流電動機に印加する3相電圧に対する3相電圧指令を演算する3相電圧指令演算手段(41、24)と、
前記3相電圧指令のうち前記センサ相の電圧指令と前記センサ相の電流検出値との比から変換係数を算出する変換係数算出手段(45)と、
前記3相電圧指令のうち前記センサ相以外の他の2相の電圧指令に基づき、前記変換係数を用いて当該他の2相の電流推定値を算出する他相電流推定手段(46)と、
前記回転数算出手段によって得られた回転数が所定の回転数以下であるとき、前記3相電圧指令に基づいて、前記インバータのいずれか1相以上に所定の閾値以上の電流が所定の期間継続して流れる電流集中の有無を判定する電流集中判定手段(47)と、
を有し、
前記電流集中判定手段は、
前記センサ相の電流検出値、及び前記他の2相の電流推定値のうちいずれかの相電流値が所定の電流判定閾値を超えた期間が所定の判定期間継続したとき、電流集中が発生していると判定することを特徴とする交流電動機の制御装置(10)。
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