JP2010539118A - 蝸牛性耳鳴の治療用1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体 - Google Patents

蝸牛性耳鳴の治療用1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、有効量の1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体を個人に投与することを含む、蝸牛性耳鳴に苦しんでいる個人の治療に関する。

Description

本発明は、有効量の1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体を個人に投与することを含む、蝸牛性耳鳴に苦しんでいる個人の治療に関する。
耳鳴は一般に、「耳鳴り」(音響信号の外部発生源がないのに音が知覚されること)と呼ばれる。耳鳴は、「蝸牛内でどんな対応する物理的な振動作用もない状態で、神経系内での作用のみから生じる音の知覚、すなわち、幻聴覚のような耳鳴」と定義されている(非特許文献1)。耳鳴は、音耐性(sound tolerance)の低下(すなわち、聴覚過敏)に関連していることが多い。
自覚的耳鳴の病態生理学は十分には理解されておらず、耳鳴の明確な病因は不明である。環境誘発性および物質誘発性の多数の要因により耳鳴が起こりうる。最もよく引き合いに出される要因の中には、急性音響外傷、職業性騒音、および娯楽音楽がある。一般に耳鳴は、聴覚路内のニューロンの機能障害の結果であると思われる。この機能障害が、高次聴覚中枢によって誤って音として知覚され、聴覚神経系内での機能的変化をもたらしうる。皮質構造内での不適応機能変化により、興奮性神経伝達と抑制性神経伝達との間でのバランスが変化する恐れがあり、より重度の耳鳴に至ることがある。いかなる場合でも、聴覚路および聴覚皮質における潜在的な機能不全が、前頭前野および大脳辺縁系の活動と関連づけられる。
大抵の場合(95%)、知覚された耳鳴は、本質的に全く自覚的なものであり、例えば、音響信号の物理的発生源を特定することができず、それゆえに外部から聞くことはできない。理学的検査を実施して他覚的耳鳴を排除する。例えば、患者による音の知覚は、音波の実際の発生源(例えば、蝸牛に達する血管中の乱流による音)によって引き起こされる。耳鳴は、耳鳴の持続期間および耳鳴の発現の程度(例えば、耳鳴の重症度または苦悩度(annoyance))に応じて分類することができる(非特許文献2および非特許文献3)。耳鳴の影響に関して言えば、耳鳴は患者をひどく悩ませることがあり、社会的および心理学的問題を伴いうる。
耳鳴は、患者が耳鳴を知覚する仕方の違いに基づいて、末梢性耳鳴(peripheral tinnitus)および中枢性耳鳴の2つの群にさらに分類できるという提案もされている。末梢性(または蝸牛性)耳鳴は、末梢神経系および蝸牛に由来すると推定され、中枢性耳鳴は聴覚皮質に由来すると推定される。
蝸牛の生理学により、蝸牛に関連したその形態の病気の起源について幾らかの理解が得られる。2列の毛細胞が蝸牛中にある。外側の毛細胞(OHC)は、音が起きていると活発に収縮し、こうして入ってくる低振動数の信号を増大させ、内側の毛細胞(IHC)の反応を調節する。騒音(持続的なもの、反復的なもの、またはたった1回の「爆風による外傷(blast trauma)」を含む)に曝されると、蝸牛の毛細胞、特にその壊れやすい不動毛を損傷しかねない。OHCは、IHCよりも実質的により多くの酸素を必要とするので、騒音、聴器毒性薬物、外傷などにいっそう影響されやすい。OHCの損傷により、活動的な増幅が行われなくなるため、聴覚系のダイナミックレンジの減少および周波数選択性の障害が引き起こされることがある。損傷したOHCの制御されない収縮によって、IHCが刺激され、脳が音として解釈する神経活動電位が生じることがある。IHCの損傷により、不動毛の異常な動揺が起きて、細胞が脱分極し、神経伝達物質が制御されずに放出されることがあり、この場合も、実際の音源がないにもかかわらず音が知覚されることがある(非特許文献4)。
時間の経過とともに、高次の聴覚路が関係することがあり、耳鳴の知覚はもはや蝸牛の病理学に依存しないことがある。病的な認知集中(cognitive focussing)によって引き起こされる大量の中枢性増幅(central amplification)が起こる。おそらく、CNSの大脳辺縁系と認知領域との間で増幅フィードバック機構が確立されている(非特許文献5)。
多数の求心性の、主にグルタミン酸作動性の神経繊維が、IHCからでているが(非特許文献6)、OHCは遠心性の神経繊維の標的であり、アセチルコリンが蝸牛中の主要な遠心性の神経伝達物質である(非特許文献7)。蝸牛のニューロン中でグルタメートが過剰になると、耳鳴をもたらすと考えられる。それゆえに、アカンプロセートまたはカロベリンなどのNMDA受容体遮断物質を用いた幾つかのアプローチが、耳鳴の治療のために行われてきた。こうした物質での研究はある程度の成果しか得られていない。これはおそらく、治療標的が主に聴覚系の求心性部分であったのに、遠心性神経伝達がわずかに影響を受けただけであったからである。
非特許文献8は、α9/α10ニコチン性アセチルコリン受容体複合体の過剰発現による音響外傷からの遠心性保護についても記載している。
米国特許第6,034,134号明細書 米国特許第6,071,966号明細書 米国特許出願公開第2006/0002999号明細書 米国特許出願公開第2006/0198884号明細書 米国特許出願公開第2007/0141148号明細書 米国特許第5,814,344号明細書 米国特許第5,100,669号明細書 米国特許第4,849,222号明細書 国際公開第95/11010号パンフレット 国際公開第93/07861号パンフレット PCT/US2004/037026号明細書
Jastreboff et al.,J Am Acad Audiol 2000;11(3):162−177 McCombe et al.,Clin Otolaryngol 2001;26(5):388−393 Davis et al.,Epidemiology of Tinnitus.In:Tyler R,editor.Tinnitus Handbook.San Diego:Singular Publishing Group;2000.p.1−23 Baguley,Br Med Bull.2002;63:195−212 Zenner,Ziel.Dtsch Arztebl.2001;37:2361−2365 Furness,et al.,J Neurosci.2003 Dec10;23(36):11296−11304 Dallos et al、J Neurosci.1997 Mar 15;17(6):2212−2226 Maison et al,J Neurosci.2002 Dec 15;22(24):10838−10846 Dobie,Laryngoscope 1999;109(8):1202−1211 Eggermont et al.,Trends Neurosci 2004;27(11):676−682 Patterson et al.,Int Tinnitus J 2006;12(2):149−159 Plazas,et al.,Eur J Pharmacol.,2007 Jul 2;566(1−3):11−19 "Remington’s Pharmaceutical Sciences"by A.R.Gennaro,20th Edition Newman CW,et al.,Development of the Tinnitus Handicap Inventory.Arch Otolaryngol Head Neck Surg 1996;122(2):143−148 Newman CW,et al., Psychometric adequacy of the Tinnitus Handicap Inventory(THI)for evaluating treatment outcome.J Am Acad Audiol 1998;9(2):153−160 Greimel KV et al.,Tinnitus−Beeintraechtigungs−Fragebogen(TBF−12).Manual.Frankfurt am Main:Swets & Zeitlinger B.V.;2000 Reynolds et al.,Clin.Otolaryngol.,2004,29,628−634
プラセボ効果を上回って耳鳴および耳鳴に起因する苦悩の軽減を再現可能な仕方でもたらす、十分に確立された耳鳴の特定の内科療法は現在のところない(非特許文献9;非特許文献10;および非特許文献11)。したがって、耳鳴の治療または予防に有効な医薬品が必要とされている。
ネラメキサン(1−アミノ−1,3,3,5,5−ペンタメチルシクロヘキサンとしても知られている)などの1−アミノ−アルキルシクロヘキサンは、様々な病気、特にある特定の神経系疾患(アルツハイマー病および神経因性疼痛を含む)の治療に役立つことが見出された。ネラメキサンなどの1−アミノ−アルキルシクロヘキサンは、特許文献1および特許文献2(これらの特許の内容を本明細書に援用する)に詳細に開示されている。1−アミノ−アルキルシクロヘキサン(ネラメキサンなど)の治療作用は、神経細胞のN−メチル−D−アスパラギン酸(NMDA)受容体での過剰のグルタメートの作用を抑制することと関係していると考えられている。その理由で、こうした化合物はNMDA拮抗薬(またはNMDA受容体拮抗薬)にも分類される。ネラメキサンは、α9/α10ニコチン性受容体拮抗薬としての活性を示すことも開示されている(非特許文献12)。
特許文献1は、1−アミノ−アルキルシクロヘキサンが、そのNMDA受容体拮抗薬としての活性ゆえに耳鳴の治療に有用でありうることを開示している。
本発明者らは、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン(ネラメキサンなど)が、蝸牛性耳鳴の治療に有効であることを発見した。
本発明は、蝸牛性耳鳴の治療または予防を必要としている被験者の蝸牛性耳鳴の治療または予防用1−アミノアルキルシクロヘキサン誘導体に関する。
更なる態様では、本発明は、蝸牛性耳鳴の治療または予防を必要としている被験者の蝸牛性耳鳴の治療または予防用薬剤の製造への、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体の使用に関する。1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体は、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩であってよい。
本発明の更なる態様では、耳鳴が発症してから3〜12ヶ月以内にそのような治療が行われる(例えば、耳鳴が最初に現れてから3〜12ヶ月(3〜8ヶ月を含む)以内に治療を開始する)。1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体は、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩であってよい。
本発明の更なる態様では、そのような治療において、個人は、聴覚損失に伴う耳鳴または軽度の聴覚損失に伴う耳鳴に苦しんでいる。
更なる態様では、本発明は、聴覚損失または軽度の聴覚損失に伴う耳鳴の治療または予防用1−アミノアルキルシクロヘキサン誘導体、および聴覚損失または軽度の聴覚損失に伴う耳鳴の治療または予防を必要としている被験者の耳鳴の治療または予防用薬剤の製造への、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体の使用に関する。
更なる態様では、本発明は、耳鳴の治療または予防用1−アミノアルキルシクロヘキサン誘導体であって、耳鳴(亜急性の耳鳴)が発症してから3〜12ヶ月以内に治療が行われるか、または耳鳴が発症してから3〜8ヶ月以内に治療が行われる、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体、ならびに耳鳴の治療または予防用薬剤の製造への1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体の使用であって、耳鳴が発症してから3〜12ヶ月以内に治療が行われるか、または耳鳴が発症してから3〜8ヶ月以内に治療が行われる、薬剤の製造への1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体の使用に関する。
本発明の更なる態様は、蝸牛性耳鳴の治療用である即時放出製剤または放出調節製剤の形態の1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩)に関する。
本発明の更なる態様は、上に記載した誘導体または使用であって、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩)および少なくとも1種の更なる医薬品(耳鳴の治療に有効であることが示されてきたもの)を個人に投与する、上に記載した誘導体または使用に関する。
本発明の更なる態様は、上に記載した誘導体または使用であって、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩)、ならびに抗うつ薬または抗不安薬(選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、セロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)、ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NASSA)、ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)再取り込み阻害剤(NRI)、ノルエピネフリン−ドーパミン再取り込み阻害剤、またはセロトニン1Aアゴニストなど)、ドーパミン拮抗薬、アルファ2デルタリガンド、およびNK1拮抗薬から選択される少なくとも1種の更なる医薬品を個人に投与する、上に記載した誘導体または使用に関する。
本発明の更なる態様は、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩)と、耳鳴の他の療法および場合により少なくとも1種の薬学的に許容されるキャリヤーまたは賦形剤との組み合わせに関する。
本発明の更なる態様は、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩)と、抗うつ薬または抗不安薬(選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、セロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)、ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NASSA)、ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)再取り込み阻害剤(NRI)、ノルエピネフリン−ドーパミン再取り込み阻害剤、またはセロトニン1Aアゴニストなど)、ドーパミン拮抗薬、アルファ2デルタリガンド、およびNK1拮抗薬から選択される更なる医薬品および場合により少なくとも1種の薬学的に許容されるキャリヤーまたは賦形剤との組合わせに関する。
本発明の更なる態様は、耳鳴の治療または予防用としての、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩)と、抗うつ薬または抗不安薬(選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、セロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)、ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NASSA)、ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)再取り込み阻害剤(NRI)、ノルエピネフリン−ドーパミン再取り込み阻害剤、またはセロトニン1Aアゴニストなど)、ドーパミン拮抗薬、アルファ2デルタリガンド、およびNK1拮抗薬から選択される更なる医薬品および場合により少なくとも1種の薬学的に許容されるキャリヤーまたは賦形剤との組合わせに関する。
本発明はさらに、薬学的に許容されるキャリヤーに含まれる有効量の1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体またはその薬学的に許容される塩(例えば、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩)を投与することを含む、蝸牛性耳鳴の治療または予防を必要としている被験者の蝸牛性耳鳴を治療または予防する方法に関する。
本発明の更なる態様は、耳鳴が発症してから3〜12ヶ月間以内に治療が行われる、そのような方法に関する。
本発明の更なる態様は、耳鳴が発症してから3〜8ヶ月以内に治療が行われる、そのような方法に関する。
本発明の更なる態様は、耳鳴が聴覚損失(軽度の聴覚損失を含む)に伴うものである、そのような方法に関する。
本発明の更なる態様は、そのような方法であって、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩)を約5mg〜約150mg/日の範囲内で投与するか、または1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩)を約5mg〜約100mg/日の範囲内で投与するか、または1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩)を約5mg〜約75mg/日で投与するか、または1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩)を約50mg/日で投与するか、または1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩)を約75mg/日で投与する、そのような方法に関する。
本発明の更なる態様は、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩)を、1日1回、1日2回(b.i.d.)、または1日3回投与する、そのような方法に関する。
本発明の更なる態様は、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩)を1日2回(b.i.d.)投与する、そのような方法に関する。
本発明の更なる態様は、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩)を即時放出製剤として投与する、そのような方法に関する。
本発明の更なる態様は、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩)を放出調節製剤として投与する、そのような方法に関する。
本発明はさらに、有効量の1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体またはその薬学的に許容される塩(例えば、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩)、および耳鳴の治療または予防に有効であることが示されてきた更なる医薬品を投与することを含む、蝸牛性耳鳴の治療または予防を必要としている被験者の蝸牛性耳鳴を治療または予防する方法に関する。
本発明の更なる態様は、有効量の1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体またはその薬学的に許容される塩(例えば、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩)、および更なる医薬品を投与することを含む、蝸牛性耳鳴などの耳鳴の治療または予防を必要としている被験者の耳鳴を治療または予防する方法であって、更なる医薬品が、抗うつ薬または抗不安薬(選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、セロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)、ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NASSA)、ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)再取り込み阻害剤(NRI)、ノルエピネフリン−ドーパミン再取り込み阻害剤、またはセロトニン1Aアゴニストなど)、ドーパミン拮抗薬、アルファ2デルタリガンド、およびNK1拮抗薬から選択される、耳鳴を治療または予防する方法に関する。
本発明の更なる態様は、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩)および更なる医薬品を一緒に投与する、そのような方法に関する。
本発明の更なる態様は、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩)および更なる医薬品を単一製剤として投与する、そのような方法に関する。
本発明はさらに、薬学的に許容されるキャリヤー中に含まれる有効量の1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体またはその薬学的に許容される塩(例えば、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩)を投与することを含む、耳鳴の治療を必要としている被験者の耳鳴を治療する方法であって、耳鳴が発症してから3〜12ヶ月間以内に治療が行われる、耳鳴の治療を必要としている被験者の耳鳴を治療する方法に関する。
本発明の更なる態様は、耳鳴が発症してから3〜8ヶ月以内に治療が行われる、そのような方法に関する。
本発明はさらに、薬学的に許容されるキャリヤー中に含まれる有効量の1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体またはその薬学的に許容される塩(例えば、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩)を投与することを含む、聴覚損失(軽度の聴覚損失を含む)に伴う耳鳴の治療または予防を必要としている被験者の耳鳴を治療または予防する方法に関する。
本発明はさらに、治療的に有効な量の1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体またはその薬学的に許容される塩(例えば、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩)、および少なくとも1種の薬学的に許容されるキャリヤーまたは賦形剤を含む、蝸牛性耳鳴の治療または予防用の医薬組成物に関する。
本発明はさらに、治療的に有効な量の1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体またはその薬学的に許容される塩(例えば、ネラメキサン、またはネラメキサンメシラートなどのその薬学的に許容される塩)と、耳鳴の治療または予防に有効であることが示されてきた更なる医薬品および場合により少なくとも1種の薬学的に許容されるキャリヤーまたは賦形剤とを組み合わせて含んでいる医薬組成物に関する。
ネラメキサンを用いた耳鳴のパイロット研究のデータを示す。これは、50mg用量群とプラセボとを比較した場合の、治療の最後における耳鳴障害質問表(Tinnitus−Beeintraechtigungs−Fragebogen)(TBF−12)(すなわち、耳鳴障害目録(Tinnitus Handicap Inventory)またはTHIのドイツ版)スコアの変化を示している。
本明細書で使用される「耳鳴」とい用語は、自覚的および他覚的な耳鳴の発現すべて、ならびに急性型、亜急性型および慢性型のものを含むが、これらに限定されない。これはまた、蝸牛性耳鳴、ならびに聴覚損失または軽度の聴覚損失に関連した耳鳴も含む。
本明細書で使用される「蝸牛性耳鳴」という用語は、聴覚損失の周波数範囲の耳鳴を指す。蝸牛性耳鳴という用語は、運動耳鳴(motor tinnitus)、蝸牛の運動耳鳴または有毛細胞耳鳴を含む。蝸牛性耳鳴は、中毒性薬物(例えば、フルセミドなどのループ利尿剤、ゲンタマイシンなどのアミノ配糖体)または大きな音への暴露(例えば、音響外傷、慢性職業性騒音)によって引き起こされることがある。
本明細書で使用される「亜急性の耳鳴」という用語は、3〜12ヶ月の持続期間の耳鳴を含む。
本明細書で使用される「聴覚損失」(または「聴覚障害」)という用語は、音の検知能力または種々の音の識別能力の完全喪失または部分喪失のことである。聴覚損失は、純音聴力図での聴力しきい値の増加によって臨床的に診断される。デシベル(dB)単位の左/右の耳の聴力しきい値は、純音聴力図での種々の周波数での実際の数値の平均値(すなわち、0.25、0.5、1、2および4kHzにおける平均の聴力レベルしきい値)として計算できる。聴覚損失にはさまざまな程度がある。聴覚損失は、本明細書では、聴力しきい値が20〜40デシベル(dB)以内である場合、「軽度の聴覚損失」(または「軽度の聴覚障害」)と定義する。聴覚損失に関連した騒音性耳鳴は、急性疾患または慢性疾患によって引き起こされることがある。過剰な騒音へ長時間暴露は、聴覚損失に関連した騒音性耳鳴のより一般的な原因であるが、聴覚損失に関連したそのような耳鳴は極端に大きな音によっても引き起こされることがある。聴覚損失に関連した感音性耳鳴(sensorineural tinnitus)は、内耳の無感覚または聴覚神経系の機能損傷が原因である。聴覚損失に関連した感音性耳鳴は、蝸牛内のコルチ器官の毛細胞の異常によって引き起こされることがある。
本出願においては、「被験者」という用語は動物およびヒトを含む哺乳類を包含する。
1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体という用語は、本明細書では、1−アミノ−アルキルシクロヘキサンである化合物または1−アミノ−アルキルシクロヘキサンから誘導される化合物、例えば、1−アミノ−アルキルシクロヘキサンの薬学的に許容される塩を表すのに用いる。本発明の1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体は、「1−アミノシクロヘキサン誘導体」と表すこともできる。
本発明の1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体は、一般式(I)で表すことができる:
[式中、
は、−(CH−(CR−NRであり、
n+m=0、1、または2
〜Rは独立に、水素およびC1〜6アルキルよりなる群から選択され、またRおよびRは独立に水素およびC1〜6アルキルよりなる群から選択されるかまたは一緒になって低級アルキレン−(CH−(ここで、xは2〜5(両端値を含む)である)、および光学異性体、鏡像異性体、水和物、および薬学的に許容されるそれらの塩を表す。]
本発明に従って使用される1−アミノ−アルキルシクロヘキサンの非限定例として、以下のものがある:
1−アミノ−1,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
1−アミノ−1(trans),3(trans),5−トリメチルシクロヘキサン、
1−アミノ−1(cis),3(cis),5−トリメチルシクロヘキサン、
1−アミノ−1,3,3,5−テトラメチルシクロヘキサン、
1−アミノ−1,3,3,5,5−ペンタメチルシクロヘキサン(ネラメキサン)、
1−アミノ−1,3,5,5−テトラメチル−3−エチルシクロヘキサン、
1−アミノ−1,5,5−トリメチル−3,3−ジエチルシクロヘキサン、
1−アミノ−1,5,5−トリメチル−cis−3−エチルシクロヘキサン、
1−アミノ−(1S,5S)cis−3−エチル−1,5,5−トリメチルシクロヘキサン、
1−アミノ−1,5,5−トリメチル−trans−3−エチルシクロヘキサン、
1−アミノ−(1R,5S)trans−3−エチル−1,5,5−トリメチルシクロヘキサン、
1−アミノ−1−エチル−3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキサン、
1−アミノ−1−プロピル−3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキサン、
N−メチル−1−アミノ−1,3,3,5,5−ペンタメチルシクロヘキサン、
N−エチル−1−アミノ−1,3,3,5,5−ペンタメチル−シクロヘキサン、
N−(1,3,3,5,5−ペンタメチルシクロヘキシル)ピロリジン、
3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシルメチルアミン、
1−アミノ−1,3,3,5(trans)−テトラメチルシクロヘキサン(軸性アミノ基(axial amino group))、
3−プロピル−1,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシルアミン半水和物、
1−アミノ−1,3,5,5−テトラメチル−3−エチルシクロヘキサン、
1−アミノ−1,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
1−アミノ−1,3−ジメチル−3−プロピルシクロヘキサン、
1−アミノ−1,3(trans),5(trans)−トリメチル−3(cis)−プロピルシクロヘキサン、
1−アミノ−1,3−ジメチル−3−エチルシクロヘキサン、
1−アミノ−1,3,3−トリメチルシクロヘキサン、
cis−3−エチル−1(trans)−3(trans)−5−トリメチルシクロヘキサミン、
1−アミノ−1,3(trans)−ジメチルシクロヘキサン、
1,3,3−トリメチル−5,5−ジプロピルシクロヘキシルアミン、
1−アミノ−1−メチル−3(trans)−プロピルシクロヘキサン、
1−メチル−3(cis)−プロピルシクロヘキシルアミン、
1−アミノ−1−メチル−3(trans)−エチルシクロヘキサン、
1−アミノ−1,3,3−トリメチル−5(cis)−エチルシクロヘキサン、
1−アミノ−1,3,3−トリメチル−5(trans)−エチルシクロヘキサン、
cis−3−プロピル−1,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、
trans−3−プロピル−1,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、
N−エチル−1,3,3,5,5−ペンタメチルシクロヘキシルアミン、
N−メチル−1−アミノ−1,3,3,5,5−ペンタメチルシクロヘキサン、
1−アミノ−1−メチルシクロヘキサン、
N,N−ジメチル−1−アミノ−1,3,3,5,5−ペンタメチルシクロヘキサン、
2−(3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)エチルアミン、
2−メチル−1−(3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)プロピル−2−アミン、
2−(1,3,3,5,5−ペンタメチルシクロヘキシル)−エチルアミン半水和物、
N−(1,3,3,5,5−ペンタメチルシクロヘキシル)−ピロリジン、
1−アミノ−1,3(trans),5(trans)−トリメチルシクロヘキサン、
1−アミノ−1,3(cis),5(cis)−トリメチルシクロヘキサン、
1−アミノ−(1R,5S)trans−5−エチル−1,3,3−トリメチルシクロヘキサン、
1−アミノ−(1S,5S)cis−5−エチル−1,3,3−トリメチルシクロヘキサン、
1−アミノ−1,5,5−トリメチル−3(cis)−イソプロピル−シクロヘキサン、
1−アミノ−1,5,5−トリメチル−3(trans)−イソプロピル−シクロヘキサン、
1−アミノ−1−メチル−3(cis)−エチル−シクロヘキサン、
1−アミノ−1−メチル−3(cis)−メチル−シクロヘキサン、
1−アミノ−5,5−ジエチル−1,3,3−トリメチル−シクロヘキサン、
1−アミノ−1,3,3,5,5−ペンタメチルシクロヘキサン、
1−アミノ−1,5,5−トリメチル−3,3−ジエチルシクロヘキサン、
1−アミノ−1−エチル−3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキサン、
N−エチル−1−アミノ−1,3,3,5,5−ペンタメチルシクロヘキサン、
N−(1,3,5−トリメチルシクロヘキシル)ピロリジンまたはピペリジン、
N−[1,3(trans),5(trans)−トリメチルシクロヘキシル]ピロリジンまたはピペリジン、
N−[1,3(cis),5(cis)−トリメチルシクロヘキシル]ピロリジンまたはピペリジン、
N−(1,3,3,5−テトラメチルシクロヘキシル)ピロリジンまたはピペリジン、
N−(1,3,3,5,5−ペンタメチルシクロヘキシル)ピロリジンまたはピペリジン、
N−(1,3,5,5−テトラメチル−3−エチルシクロヘキシル)ピロリジンまたはピペリジン、
N−(1,5,5−トリメチル−3,3−ジエチルシクロヘキシル)ピロリジンまたはピペリジン、
N−(1,3,3−トリメチル−cis−5−エチルシクロヘキシル)ピロリジンまたはピペリジン、
N−[(1S,5S)cis−5−エチル−1,3,3−トリメチルシクロヘキシル]ピロリジンまたはピペリジン、
N−(1,3,3−トリメチル−trans−5−エチルシクロヘキシル)ピロリジンまたはピペリジン、
N−[(1R,5S)trans−5−エチル,3,3−トリメチルシクロヘキシル]ピロリジンまたはピペリジン、
N−(1−エチル−3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)ピロリジンまたはピペリジン、
N−(1−プロピル−3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)ピロリジンまたはピペリジン、
N−(1,3,3,5,5−ペンタメチルシクロヘキシル)ピロリジン、
および光学異性体、ジアステレオマー、鏡像異性体、水和物、それらの薬学的に許容される塩、およびそれらの混合物。
1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン、1−アミノ−1,3,3,5,5−ペンタメチルシクロヘキサン)は、特許文献1および特許文献2に開示されている。1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン)は、本発明によれば、薬学的に許容される塩、溶媒和物、異性体、結合体、およびプロドラッグのいずれかの形態で使用してよく、本説明において1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン)に言及している場合はいずれも、そのような塩、溶媒和物、異性体、結合体、およびプロドラッグも指していると理解すべきである。
本明細書で使用される用語である抗うつ薬または抗不安薬(選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、セロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)、ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NASSA)、ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)再取り込み阻害剤(NRI)、ノルエピネフリン−ドーパミン再取り込み阻害剤、またはセロトニン1Aアゴニストなど)は、以下のものを含む:フルオキセチン、フルボキサミン パロキセチン、シタロプラム、エシタロプラム、セルトラリン、ブプロピオン、デシプラミン、レボキセチン、ビロキサジン、アミルタザピン(amirtazapine)、ミルナシプラン、ネファゾドン、ベンラファキシン、デスベンラファキシン、デュロキセチン、ミルタザピン、アトモキセチン、ブスピロンおよびそれらの薬学的に許容される塩。
本明細書で使用されるドーパミンアンタゴニストという用語は、trans−1−{4−[2−[4−(2,3−ジクロロフェニル)−ピペラジン−1−イル]−エチル]−シクロヘキシル}−3,3−ジメチル−尿素およびその薬学的に許容される塩を含む。
本明細書で使用されるアルファ2デルタリガンドという用語は、ガバペンチン、プレガバリン、フェニバット(phenibut)、PF−2393296、およびPF−293765ならびにそれらの薬学的に許容される塩を含む。
本明細書で使用されるNK1アンタゴニストという用語は、アプレピタント、フォサプレピタント、ベスチピタント、カソピタント、AV−608、ジロペチン(dilopetine)、およびLY−686017ならびにそれらの薬学的に許容される塩を含む。
薬学的に許容される塩としては、酸付加塩があり、塩酸、メチルスルホン酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、過塩素酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、炭酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、シクロヘキサンスルファミン酸、サリチル酸、p−アミノサリチル酸、2−フェノキシ安息香酸、および2−アセトキシ安息香酸によって作られるものなどがあるが、これらに限定されない。これらの塩(または他の似たような塩)はすべて、従来の手段によって調製できる。塩の性質は、それが無毒性であり、所望の薬理活性を実質的に妨げるものでなければ、決定的に重要なものではない。
「類似体」または「誘導体」という用語は、本明細書では、従来の薬学的意味で使用されていて、基準となる分子(ネラメキサンなど)と構造的に似ている分子であるが、但し、基準となる分子の1つまたは複数の特定の置換基をほかの置換基で置き換え、そのようにして基準となる分子と構造的に似た分子を生成するように、目標を定めた制御された仕方で修飾された分子を指す。特性を改善または片寄らせていることがある(特定の標的受容体タイプでの効力/または選択性の増大、哺乳類の血液脳関門への浸透力の向上、副作用の減少など)わずかに修飾された周知の化合物の変種を同定するための、類似体の合成およびスクリーニング(例えば、構造分析および/または生化学分析を使用)は、製薬化学においてよく知られている薬物設計手法である。
本明細書では、「治療」という用語は、被験者の病気の少なくとも1種の症状を軽減または緩和することを意味するのに用いられる。本発明の意味においては、「治療」という用語は、発症を抑止し、遅らせること(すなわち、病気の臨床症状に先立つ期間)および/または病気の発現または悪化の危険を減少させることも表す。
用量または量に使用されている「治療的に効果のある」という用語は、化合物または医薬組成物を必要としている哺乳類に投与した時に所望の活性がもたらされる十分な化合物または医薬組成物の量を指す。
「薬学的に許容される」という語句は、本発明の組成物に関連して使用される場合、哺乳類(例えば、ヒト)に投与したときに、生理学的に許容できかつ一般に有害反応を生じない、そうした組成物の分子的実体および他の成分と関係している。一般に、「薬学的に許容される」という用語は、哺乳類(さらに詳細には、ヒト)に用いられるものとして、中央政府または州政府の規制機関によって認可されるか、あるいは米国薬局方または他の一般に認められた薬局方にリストされていることを意味する。
本発明の医薬組成物に使用される「キャリヤー」という用語は、希釈剤、賦形剤、または媒体を指し、これらと一緒に活性化合物(例えば、ネラメキサン)が投与される。そのような薬剤のキャリヤーは、滅菌液であってよく、それには水、食塩水、ブドウ糖水溶液、グリセロール水溶液、および油(油としては、石油起源、動物起源、植物起源または合成起源のもので、ピーナッツ油、ダイズ油、鉱油、ゴマ油などがある)などがある。好適な薬剤のキャリヤーは、非特許文献13に記載されている。
「約」または「およそ」という用語は普通、所与の値または範囲の20%以内、あるいは10%以内(5%以内を含む)を意味する。あるいはまた、特に生物システムでは、「約」という用語は、所与の値の2倍以内を含め、おおよその対数(すなわち、オーダー)の範囲内を意味する。
本発明の方法と関連して、治療的に有効な量の1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン)を含む医薬組成物も提供される。本発明の組成物は、キャリヤーまたは賦形剤(すべて薬学的に許容されるもの)をさらに含むことができる。組成物は、1日1回投与、1日2回投与、または1日3回投与されるように処方することができる。
本発明の有効成分(例えば、ネラメキサンメシラートなどのネラメキサン)または組成物は、既述の障害の少なくとも1つの治療に使用することができる。ここで、薬剤は、本明細書に開示されている特定の投与(例えば、1日1回、1日2回の投与、または1日3回の投与)に適合するようにされるか、またはそれに合わせてふさわしく調製される。この目的のため、添付文書および/または患者情報は対応する情報を含んでいる。
本発明の有効成分(例えば、ネラメキサンメシラートなどのネラメキサン)または組成物は、既述の障害の少なくとも1つの治療用の薬剤の製造に使用することができる。ここで、薬剤は、本明細書に開示されている特定の投与(例えば、1日1回、1日2回の投与、または1日3回の投与)に適合するようにされるか、またはそれに合わせてふさわしく調製される。この目的のため、添付文書および/または患者情報は対応する情報を含んでいる。
本発明によれば、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン)の剤形は、以下に従って固形剤、半固形製剤、または液剤であってよい。
本発明の1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン)は、従来の無毒性の薬学的に許容されるキャリヤーを含んでいる投薬単位製剤の形で、経口的に、局所的に、非経口的に、または粘膜から(mucosally)(例えば、頬側から、吸入により、または直腸から)投与することができる。小児の被験者への投与の別の実施態様では、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体は、風味を付けた液体(例えば、ペパーミントの風味)として処方することができる。本発明の1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体は、カプセル、錠剤などの形態、または半固体、または液剤として経口的に投与できる(非特許文献13を参照)。
経口投与錠剤またはカプセルの形態の場合、本発明の1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン)は、無毒性の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせることができ、賦形剤には、結合剤(例えば、アルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース);充填剤(例えば、乳糖、スクロース、ブドウ糖、マンニトール、ソルビトールおよび他の還元糖および非還元糖、微結晶性セルロース、硫酸カルシウム、またはリン酸水素カルシウム);滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、またはシリカ、ステアリン酸、ナトリウムステアリルフマレート、グリセリルベヘネート、ステアリン酸カルシウムなど);崩壊剤(例えば、ジャガイモデンプンまたはスターチグリコレートナトリウム);または湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、着色剤、香味料、ゼラチン、甘味料、天然および合成ガム(アカシア、トラガカントまたはアルギン酸塩など)、緩衝塩、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックスなどがある。
錠剤は、濃縮糖液(これは、例えば、アラビアゴム、ゼラチン、タルク、二酸化チタンなどを含むことができる)で被覆することができる。あるいはまた、錠剤は、容易に揮発する有機溶媒または有機溶媒の混合物中に溶解する、ポリマーで被覆することができる。特定の実施態様では、ネラメキサンは即時放出(IR)または放出調節(MR)錠剤に処方される。即時放出固体剤形により、有効成分の大部分または全部が短時間(60分以下など)で放出可能であり、また薬物の迅速な吸収が可能になる(ネラメキサンなどの1−アミノ−アルキルシクロヘキサンの即時放出製剤は、特許文献3および特許文献4に開示されており、それらの内容を本明細書に援用する)。放出調節経口固体剤形により、長期間にわたって有効成分の徐放が可能にされるが、これは治療的に効果のある血漿中濃度を同様の長期間にわたって維持し、かつ/または有効成分の他の薬物速度論的特性を調整しようとする場合のことである(ネラメキサンの放出調節製剤は、特許文献5に開示されており、その内容を本明細書に援用する)。例えば、ネラメキサンメシラートは、ネラメキサンメシラートが50mgの用量となるように放出調節剤形(放出調節錠剤を含む)に処方することができる。
軟質ゼラチンカプセル(soft gelatin capsule)の製剤の場合、本発明の1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン)は、例えば、植物油またはポリエチレングリコールと混合してよい。硬質ゼラチンカプセルは、錠剤用の上述の賦形剤、例えば、乳糖、サッカロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン(例えば、ジャガイモデンプン、コーンスターチまたはアミロペクチン)、セルロース誘導体またはゼラチンを用いた活性物質の顆粒を含むことができる。液体または半固体の薬物を硬質ゼラチンカプセルに充填することもできる。
本発明の1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン)は、例えば、ポリグリコール酸/乳酸(PGLA)から作られる微小球またはマイクロカプセル中に含めることもできる(例えば、特許文献6;特許文献7;特許文献8;PCT公開の特許文献9および特許文献10を参照)。薬物の制御放出を実現する際に、生体適合性のポリマーを使用してよく、それには、例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸とポリグリコール酸とのコポリマー、ポリεカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリヒドロピラン(polyhydropyrans)、ポリシアノアクリレート、および架橋または両親媒性のヒドロゲルのブロックコポリマーがある。
半固体または液体の形態の本発明の1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体の製剤も使用してよい。1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン)は、注射向けの製剤では、製剤の0.1から99重量%までの間、さらに具体的には0.5から20重量%までの間であってよく、経口投与に適した製剤では、0.2から50重量%までの間であってよい。
本発明の1つの実施態様では、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン)は、放出調節製剤の形で投与する。放出調節剤形は、薬物有害反応の発生率を減少させることにより、患者の服薬遵守を改善するための、また効果的かつ安全な療法となるようにするための手段となる。即時放出剤形と比較して、放出調節剤形は、投与後の薬理作用を長引かせるため、また投与間隔の間ずっと薬物の血漿中濃度の変動性を低減するために用いることができ、それによって鋭いピークを除去または低減される。
放出調節剤形は、薬物で被覆されるかまたは薬物を含んでいる、コアを含むことができる。その場合、存在しているコアは、放出調節ポリマー(この中に薬物が分散される)で被覆される。放出調節ポリマーは徐々に崩壊して、時間が経つにつれ薬物を放出する。従って、組成物が水性の環境(すなわち、胃腸管)にさらされた時に、組成物の最外層はコーティング層全体の薬物の拡散を効果的に緩やかにし、そのようにしてその拡散を調整する。薬物の最終的な拡散速度は、コーティング層またはマトリックスを浸透する胃液の能力および薬物自体の溶解度に主に左右される。
本発明の別の実施態様では、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン)は、経口液剤に処方される。経口投与用の液体製剤は、例えば、溶液、シロップ剤、エマルジョンまたは懸濁液の形をとることができるか、または使用前に水または他の好適な媒体で元の状態に戻される乾燥品として提供することができる。経口投与用の製剤は、好適には、活性化合物が制御放出または延期放出(postponed release)されるように処方することができる。1−アミノ−アルキルシクロヘキサン(ネラメキサンなど)の経口液剤は、PCT国際特許出願の特許文献11(その内容を本明細書に援用する)に記載されている。
液体形態での経口投与の場合、本発明の1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン)は、無毒性の薬学的に許容される不活性キャリヤー(例えば、エタノール、グリセロール、水)、懸濁剤(例えば、ソルビトールシロップ、セルロース誘導体または水素化食用脂)、乳化剤(例えば、レシチンまたはアカシア)、非水媒体(例えば、扁桃油、油性エステル、エチルアルコールまたは分別植物油)、防腐剤(例えば、メチルまたはプロピル−p−ヒドロキシ安息香酸またはソルビン酸)などと組み合わせてよい。剤形を安定化させるために、酸化防止剤(BHA、BHT、没食子酸プロピル、アスコルビン酸ナトリウム、クエン酸)などの安定剤を加えることもできる。例えば、溶液は、約0.2%〜約20重量%のネラメキサンを含み、残りが糖質ならびにエタノール、水、グリセロールおよびプロピレングリコールの混合物となるようにしてよい。場合により、そのような液剤は、着色剤、香味料、サッカリンおよびカルボキシメチルセルロース(増粘剤として)または他の賦形剤を含んでもよい。
別の実施態様では、治療的に有効な量の1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン)を、防腐剤、甘味料、可溶化剤、および溶媒を含んでいる経口液剤の形で投与する。経口液剤は、1種または複数種の緩衝剤、香味料、または更なる賦形剤を含んでもよい。更なる実施態様では、ペパーミントまたは他の香味料をネラメキサン誘導体の経口液剤に添加する。
吸入投与の場合、本発明の1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン)は、加圧パック(pressurized packs)または噴霧器から、好適な噴射剤(例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、または他の好適なガス)を用いて、エアロゾルスプレーでの提供という形で都合よく送達することができる。加圧エアロゾルの場合、投薬単位は、計量された量を送達するためのバルブを設けることによって決めることができる。吸入器または注入器で用いるための、例えば、ゼラチンのカプセルおよび薬包(化合物と好適な粉末基剤(乳糖またはデンプンなど)との粉末混合物を含んでいる)を、処方することができる。
注射による非経口投与用の溶液は、例えば、約0.5%〜約10重量%の濃度で、活性物質の薬学的に許容される水溶性塩の水溶液として調製できる。こうした溶液は、安定剤および/または緩衝剤を含んでいてもよく、また様々な投薬単位アンプルとして提供することができて便利である。
本発明の製剤は、非経口的に、すなわち、静脈内(i.v.)、脳室内(i.c.v.)、皮下(s.c.)、腹腔内(i.p.)、筋肉内(i.m.)、真皮下(s.d.)、または皮内(i.d.)投与によって、直接注入(例えば、ボーラス投与または持続点滴による)によって、送達することができる。注射用の製剤は、単位剤形(例えば、アンプル)または複数回用量(multi−dose)の容器(防腐剤が添加されている)として提供できる。あるいはまた、有効成分は、使用前に好適な媒体(例えば、発熱物質を含まない無菌水)で元に戻される粉末形態であってよい。
本発明はまた、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン)および、場合により、製剤の成分をさらに含んでいる1つまたは複数の容器を含む、医薬品パックまたはキットも提供する。特定の実施態様では、ネラメキサンは、茶匙2杯の容量の注射器(dosage KORC(登録商標))を用いて投与するための経口液剤(2mg/ml)として提供される。各経口注射器には、計量のための青いハッチマークが付いており、注射器(先端を下向きにして)の右側の線はtsp単位を表し、左側の線はml単位を表す。
最適な治療的に有効な量は、薬物を投与するときの正確な投与方法、投与が行われる適応症、関係する被験者(例えば、体重、健康、年齢、性別など)、および担当する医師または獣医師の好みおよび経験を考慮に入れて、実験的に決定することができる。
直腸投与用の投薬単位は、溶液または懸濁液であってよく、あるいは中性脂肪基剤(neutral fatty base)と混合されたネラメキサンを含んでいる座剤または保持浣腸剤(retention enemas)、または植物油またはパラフィン油と混合された活性物質を含んでいる直腸用ゼラチンカプセルの形で調製できる。
本発明の組成物の毒性および治療効果は、実験動物での標準的な医薬品手順(pharmaceutical procedures)で、例えば、LD50(個体群の50%致死用量)およびED50(個体群の50%に治療的に効果のある用量)を求めることによって、判定することができる。治療効果と毒性効果との用量比は治療指数であり、それはLD50/ED50比で表現できる。治療指数の大きな組成物が好ましい。
ヒトの治療上の処置における本発明の活性化合物の好適な一日量は、経口投与では約0.01〜10mg/kg(体重)であり、非経口投与では0.001〜10mg/kg(体重)である。例えば、成人の場合、メラメキサン(例えば、メラメキサンメシラート)の好適な一日量は、1日当たり約5mg〜約150mgの範囲以内であって、一日当たり約5mg〜約120mg、約5mg〜約100mg、または約5mg〜約75mg、または約5mg〜約50mg(25mgまたは37.5mgまたは50mgなど)などである。例えば、一日量は、体重に合わせることができ、90kgの体重までは50mg/日または体重が≧90kgの患者では75mg/日などである。等モル量の別の薬学的に許容される塩、溶媒和物、異性体、結合体、プロドラッグまたはそれらの誘導体(ネラメキサン塩酸塩など)も好適である。年齢が4〜14歳の小児被験者の場合、ネラメキサン(例えば、ネラメキサンメシラート)を経口の液状剤形として、約0.5mg/日(最大用量は10mg/日まで)投与することができる。
本明細書で示す一日量を、例えば、1または2投与単位として、1日に1回、2回または3回、投与することができる。それゆえに1投薬単位当たりの好適な用量は、一日量を1日に投与される投薬単位の数で(例えば、等しく)割ったものであってよく、したがって典型的には、およそ一日量に等しいか、あるいはその2分の1、3分の1、4分の1または6分の1になるであろう。したがって投薬単位当たりの薬用量は、本明細書に示すそれぞれの一日の薬用量から計算できる。例えば、一日量5mgは、選択した投与計画に応じて、例えば、約5mg、2.5mg、1.67mg、1.25mgおよび0.83mgの投薬単位の用量を与えるものと見ることができる。それに対応して、1日当たり150mgの薬用量は、対応する投与計画では、例えば、約150mg、75mg、50mg、37.5mg、および25mgの投与単位(dosing unit)の薬用量に相当する。
治療期間は、短期間、例えば、数週間(例えば、8〜14週間)である場合もあれば、さらに投与する必要はもうないと主治医が見なすまでの長期間である場合もある。
本発明の1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(例えば、ネラメキサン)は、単剤療法として、または耳鳴の治療用に処方される別の薬と組み合わせて投与できる。
有効成分に使用される「組合わせ」という用語は、本明細書では、2種類の活性薬剤を含む単一の医薬組成物(製剤)(例えば、ネラメキサンなどの1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体と耳鳴の治療用に処方される別の薬剤とを含む医薬組成物)、またはそれぞれが活性薬剤を含んでいて一緒に投与される2種類の別個の医薬組成物(例えば、ネラメキサンなどの1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体または耳鳴の治療用の処方される別の薬剤を含む、医薬組成物)を明示するのに用いられる。
本発明の意味において、「複合投与(conjoint administration)」という用語は、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(ネラメキサンなど)と第2活性薬剤(例えば、蝸牛性耳鳴の治療用に処方される別の薬剤)を1つの組成物として同時に、または異なる組成物として同時かまたは順次に投与することを指すのに用いられる。しかし、順次投与を「複合」と見なすためには、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体(ネラメキサンなど)と第2活性薬剤を、哺乳類の蝸牛性耳鳴を治療するための薬効が合わせられたものとしてなお得られるような時間間隔で投与しなければならない。
代表的な製剤の実施例
通常用いられる溶媒、助剤およびキャリヤーを用いて有効成分を処理して、錠剤、被覆錠剤、カプセル、点滴溶液(drip solutions)、座剤、注射剤および注入製剤などにすることができ、また経口経路、直腸経路、非経口的経路、および更なる経路で施して治療することができる。経口投与に適した錠剤は、従来の錠剤化手法によって調製できる。以下に示す実施例は、単なる例示のためのものであり、限定するものと解釈すべきではない。
製剤の実施例1:ネラメキサンメシラートの即時放出錠剤
以下の表は、薬用量が12.5、25.0、37.5、および50.0mgであるネラメキサン即時放出錠剤の組成(活性構成成分、コーティング剤、および賦形剤を含む)を示している。
以下の実施例は本発明を例示するものであるが、その範囲を限定しているわけではない。
実施例1:耳鳴の治療に関するネラメキサンの二重盲検のプラセボ対照パイロット試験
このパイロット計画の目的は、臨床治験を実施して、耳鳴の治療薬としてのネラメキサンの有効性を評価することであった。この研究の主な目的は、少なくとも中程度の重症度の自覚的耳鳴のある被験者において、3種類の異なる薬用量(25、50または75mg/日)のネラメキサンメシラートの有効性、耐容性および安全性を、プラセボと比較することであった。
研究デザイン
二重盲検の多施設ランダム化のプラセボ対照の並行群間研究では、少なくとも中程度の重症度の耳鳴に苦しむ被験者におけるネラメキサンの有効性を評価した。特定の試験対象患者基準を満たしかつ特定の試験対象除外基準(exclusion criteria)をどれも満たさなかったおよそ100人の患者を、4つの二重盲検投与群(ネラメキサンメシラートが25、50、75mg/日であるか、またはプラセボ)のそれぞれにランダムに分けた。結果として、合計ではおよそ400人の患者となった。
二重盲検の16週間の治療期間は、4週間の漸増期間と、変更なしの1日2回(b.i.d.)の維持投与の12週間の一定用量治療期間とで構成された。しかし、耐容性が乏しい場合、研究者は、25mg/日だけ(またはプラセボをそれぞれ)用量を低減することを考慮できた。治療段階の後に、積極的治療も、付随する治療制限もない4週間の経過観察期間があった。この研究は、合計7回の研究訪問(スクリーニング、ベースライン、ならびに週4、週8、週12、週16、および週20の終了時)を含んでいた。
各患者の評価のための計画的な訪問は以下のとおりであった。
訪問1(スクリーニング):同意書に署名した後、被験者は理学的検査および臨床検査試験(clinical laboratory testing)を受けた。患者の研究適格性は、試験対象患者基準/試験対象除外基準と照らし合わせることによって評価した。初回の耳鳴問診を実施した。被験者はまた、耳鳴障害質問表(Tinnitus−Beeintraechtigungs−Fragebogen)(TBF−12)(すなわち、25項目の耳鳴障害目録(25−item Tinnitus Handicap Inventory)またはTHI(非特許文献14;非特許文献15)の12項目ドイツ修正有効版(12-item German modified and validated version)(非特許文献16))、病院不安およびうつ尺度−うつ副尺度(Hospital Anxiety and Depression Scale−Depression Subscale)(HADS−D)質問表および聴覚過敏(聴覚過敏質問表(Geraeuschueberempfindlichkeit−Fragenbogen)(GUF))質問表(該当する場合)に記入した。
訪問2(ベースライン):被験者は、併用薬/病気の有害事象および変化について質問され、その事象/変化が記録に残された。試験対象患者基準/試験対象除外基準の審査に基づいて、研究の適格性があるかどうかについて被験者を評価した。被験者に関して試験手順ならびに許される併用薬物と禁止の併用薬物を再検討した。初回の耳鳴問診を実施した。被験者はまた、TBF−12、HADS−D質問表およびGUF質問表(該当する場合)に記入した。被験者はこの研究に登録され、研究薬(プラセボまたはネラメキサン)が下記のように投薬された。
訪問3(週4):この訪問は、一連の4週間の漸増の最後に行われた。被験者は、併用薬/病気の有害事象および変化について質問され、その事象/変化が記録に残された。経過観察耳鳴問診を実施した。被験者はまた、TBF−12、HADS−D質問表およびGUF質問表(該当する場合)に記入した。薬物治療の服薬遵守が評価され、次の4週間の薬が下記のように投薬された。
訪問4(週8):この訪問は、最初の一定用量二重盲検治療期間(4週間)の最後に行われた。被験者は、併用薬/病気の有害事象および変化について質問され、その変化が記録に残された。ネラメキサンの投与前の濃度を測定するため、血液サンプルを採取した。経過観察耳鳴問診を実施した。被験者はまた、TBF−12、HADS−D質問表およびGUF質問表(該当する場合)に記入した。薬物治療の服薬遵守が評価され、次の4週間の薬が下記のように投薬された。
訪問5(週12):この訪問は、2番目の一定用量二重盲検治療期間(4週間)の最後に行われた。被験者は、併用薬/病気の有害事象および変化について質問され、その変化が記録に残された。経過観察耳鳴問診を実施した。被験者はまた、TBF−12、HADS−D質問表およびGUF質問表(該当する場合)に記入した。薬物治療の服薬遵守が評価され、次の4週間の薬が下記のように投薬された。
訪問6(週16、治療の最後)。この訪問は、12週間の一定用量二重盲検治療期間の最後に行われた。被験者は、併用薬/病気の有害事象および変化について質問され、その変化が記録に残された。臨床検査評価(clinical laboratory evaluation)を実施した。経過観察耳鳴問診が実施され、被験者は、TBF−12、HADS−D質問表およびGUF質問表(該当する場合)に記入した。純音聴力検査法(空気伝導)も実施された。
訪問7(週20):この訪問は、最後の研究薬の投与の後、4週間の経過観察期間の最後に行われた。被験者について、最後の訪問以降の有害事象の発生ならびに併用薬物の調査を実施する。経過観察耳鳴問診が実施され、被験者はTBF−12、HADS−D質問表およびGUF質問表(該当する場合)に記入した。
ネラメキサンの投与
ネラメキサンメシラートの即時放出錠剤(12.5mgおよび25mg)とそれに対応するプラセボ錠剤を、フィルムコート錠として投与する。
薬はブリスター箱(blister boxes)の形で提供され、それらは訪問2から訪問5にかけて投薬された。各ブリスター箱には、4週間の治療用の4枚のブリスターカードおよび予備として1枚のブリスターカードが入っていた。ブリスターカードは、治療の週で識別されていた。各研究日の研究薬は、4個の別個の錠剤で構成された。1枚のブリスターカードは、32個の錠剤で構成された(7×4個の錠剤(1日当たり4個の錠剤)と1日分の4個の錠剤の予備)。
患者一人分の薬の1パッケージは、5箱で構成されていた。箱2は箱1の予備薬として追加され(漸増期間)、それは、箱1の1枚のブリスターカードまたはその箱全体を被験者がなくした場合にのみ配られることになっていた。
研究薬は、訪問2のときに配られた(ベースライン、日0)。各患者は、二重盲検の研究薬の5枚のブリスターカード(1つの予備ブリスターを含む)が入れられている1つのブリスター箱(すなわち、32個の錠剤)を受け取った。被験者は、研究薬が配られた翌日から、被験者が次の研究の訪問(訪問3)のために戻るまでの間、2個の錠剤を1日に2回(4錠剤/日)摂取するよう指示された。有効薬(active medication)を受け取るよう割り当てられた被験者の場合、漸増期間中に盲目が保たれるように、いくらかのプラセボ錠剤が投与計画に組み込まれた。目標の一定維持用量である25、50、または75mg/日を、二重盲検の治療の第5週から投与し、研究の間ずっと継続した。続く訪問(週4、週8および週12の最後に対応する訪問3、4、および5)のそれぞれのときに、患者は、次の研究訪問までのその間の治療期間用の二重盲検の薬が含まれている5枚のブリスターカードが入っている別のブリスター箱を、4週間の間の分として受け取った。投与スケジュールを表6に示す。
二重盲検の治療期間を通じて、患者は、12時間の一定間隔で1日に2×2個の錠剤の薬を摂取し続けることになっていた。患者が、訪問4および6(週8および週16)の日に研究薬の朝の用量をすでに摂取していた場合、予定されていた血液採取は行われなかった。研究者は、十分な量の研究薬を再び配らなければならなかった。患者は、12時間の一定間隔で2×2個の錠剤を摂取し続けるべきであり、投与前のネラメキサン血液採取のために訪問4および6の間隔期間(time window)以内に戻った。
耐容性が乏しい場合、研究者は、朝の大きな錠剤を省くことにより、25mg/日の用量低減を考慮することができたが、これは75mg/日および50mg/日のネラメキサンメシラート群でのみ有効な用量低減となるものであった。朝の用量の大きな錠剤(それぞれ25mgまたはプラセボ)を省いた後、これらの患者は、1つの小さな錠剤を1つだけ朝の用量(それぞれ12.5mgまたはプラセボ)として、また異なる大きさ(それぞれ12.5mg、25mgまたはプラセボ)の2個の錠剤を晩の用量として受け取って、予定どおりに研究過程を続けることができた。用量は、研究の終了時まで変えないようにしなければならなかった。
被験者は、研究薬を、常に、個人の都合のよいときに、但し、可能な場合いつも研究過程全体を通じて一定の時点で、かつ12時間の一定の投与間隔で(例えば、6:00時と18:00時、または8:00時と20:00時)摂取するよう指示を受けた。それぞれの研究訪問時に、研究者は、前日の研究薬の摂取時刻を尋ねた。週4、週8、週12、および週16の最後に(または早期終了時に)、患者は薬物治療の服薬遵守の評価のため5枚のブリスターカードの入っているブリスター箱を携えて、研究の場所に戻った。
有効性
主要評価項目(Primary Outcome)
− ベースライン(訪問2)から終了点の訪問(訪問6、すなわち週16)までのTBF−12の合計スコアの変化は、この研究における主要有効性評価項目(primary efficacy endpoint)であった。
副次評価項目(Secondary Outcomes)
− 終了点の訪問を除くベースライン後のすべての訪問でのTBF−12の合計スコア(ベースラインからの絶対的変化(absolute changes)および値)。
− 週16から週20までのTBF−12の合計スコアの変化(値および絶対的変化)。
− ベースライン後のすべての訪問でのTBF−12の要因スコア(factorial scores)(週16から週20までの変化を含む、ベースラインからの絶対的変化および値)。
− 聴覚過敏質問表GUF(「聴覚過敏質問表(Geraeuschueberempfindlichkeits−Fragebogen)」)、ベースラインからの絶対的変化および値(週16から週20までの変化を含む)、ベースライン後のすべての訪問での合計スコアおよび要因スコア(聴覚過敏があった場合)。
− 変化の臨床全般印象:いくらかの改善(値1、2、3) 対 改善なし(値4、5、6、7)および顕著な改善(値1、2) 対 顕著な改善なし(値3、4、5、6、7)で返答が分かれた後に、経過観察耳鳴問診の項目27を要約した。
− ベースライン後のすべての訪問でのHADS−Dの合計スコアならびにうつおよび不安副尺度スコア(ベースラインからの絶対的変化および値、また週16から週20までの変化)。
− ベースライン後のすべての訪問での耳鳴問診(初回および経過観察)の値;経過観察問診の項目8、9、10、19、20、21、24、25および26に関する、ベースラインからの絶対的変化および週16から週20までの変化。
データ分析
有効性分析はすべて、最終観測値による補完(last−observation−carried−forward)(LOCF)法を用いてITT個体群に対して実施した。鋭敏度に関する目的のため、治験実施計画書に適合した対象集団の分析および観察事例(observed cases)の分析を付加的に実施した。主要有効性の試験(確証試験)および副次有効性基準の試験(探索的)に用いるすべての統計検定、および探索的解析(exploratory analyses)に用いる他のすべての統計的検定は、5%の有意水準で行われる両側仮説検定であった。すべての変数について標準記述統計値(standard descriptive statistics)を計算した。
ベースライン(訪問2)から週16までのTBF−12の合計スコアの変化は、投与群および研究センターを要因とし、ベースラインのTBF−12合計スコアを共変量(covariate)とする、二元分散分析モデル(two−way ANCOVA model)を用いて分析した。
副次有効性パラメーター(secondary efficacy parameters)については、投与群および研究センターを要因とし、有効性パラメーターの対応ベースライン値を共変量とする二元分散分析を用いて、適切な場合、訪問によりネラメキサンとプラセボの間の比較を行った。
この臨床研究では、有効性および安全性の面で有望な結果が示された。さらに、サブグループ分析では、それぞれの研究者によって蝸牛性耳鳴(すなわち、患者の感音難聴の周波数領域の耳鳴および3から12dBの間の耳鳴感覚レベル)に苦しんでいると分類された被験者は、ネラメキサンによる治療に対して反応がよいということが示された。図1は、治療の終了時における、50mg用量群とプラセボを比較した場合のTBF−12スコアの変化を示す。同じ試験で、耳鳴が発症してから3から8ヶ月以内に治療した患者(表6)および軽度の聴覚損失の患者(表7)は、研究の全個体群(表8)と比較してネラメキサンに対する反応(耳鳴の治療効果)がよいことを示した。特に50mgの用量群では、耳鳴が発症してから3〜8ヶ月で治療を行った患者または軽度の聴覚損失であった患者の(プラセボ治療と比較した)改善は、著しく大きく(各群で−1.9ポイントの差)、さらに事後分析で統計的に有意であった(p=0.019および0.024)が、研究の総個体群におけるプラセボとの差はたった0.8ポイントであり、統計的に有意ではなかった(p=0.098)。
ベースラインで不安またはうつ病の臨床症状を示す患者(病因不安およびうつ尺度(HADS)で測定した合計スコアが10以上で示される)の場合、50または75mgの一日量のネラメキサン単剤療法での治療は、ベースラインで10未満のスコアの患者でのそのような治療と比較して利点は少なかった(表9)。不安およびうつ病は、耳鳴の患者の一般的な医学的問題なので(非特許文献17)、抗うつ薬および抗不安薬をネラメキサンと組み合わせるなら、耳鳴の患者のこのサブグループの治療に更なる利点がもたらされるであろう。
こうした発見は、ネラメキサンが、中心化段階の前の蝸牛に由来する耳鳴の被験者を治療するのに有効であり、それゆえに、ネラメキサンは蝸牛性耳鳴の患者を治療するのに有用でありうることをはっきり示している。
本発明は、本明細書に記載の特定の実施態様によって範囲が限定されるものではない。実際、本明細書に記載のものに加えて本発明の様々な変更態様が、前述の記載から当業者にとって明らかであろう。そのような変更態様は、添付の特許請求の範囲に含まれることが意図されている。
本明細書に引用されている特許、出願、刊行物、試験法、文献、および他の資料はすべて、本明細書に援用する。

Claims (24)

  1. 蝸牛性耳鳴の治療または予防用1−アミノアルキルシクロヘキサン誘導体。
  2. 蝸牛性耳鳴の治療または予防用薬剤の製造への1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体の使用。
  3. 耳鳴が発症してから3〜12ヶ月間以内に治療が行われるか、または耳鳴が発症してから3〜8ヶ月間以内に治療が行われる、請求項1または2に記載の誘導体/使用。
  4. 前記耳鳴が聴覚損失に伴うものであるか、または前記耳鳴が軽度の聴覚損失に伴うものである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の誘導体/使用。
  5. 聴覚損失または軽度の聴覚損失に伴う耳鳴の治療または予防用1−アミノアルキルシクロヘキサン誘導体。
  6. 聴覚損失または軽度の聴覚損失に伴う耳鳴の治療または予防用薬剤の製造への、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体の使用。
  7. 耳鳴が発症してから3〜12ヶ月間以内に治療が行われるか、または耳鳴が発症してから3〜8ヶ月間以内に治療が行われる、耳鳴の治療または予防用1−アミノアルキルシクロヘキサン誘導体。
  8. 耳鳴が発症してから3〜12ヶ月間以内に治療が行われるか、または耳鳴が発症してから3〜8ヶ月間以内に治療が行われる、耳鳴りの治療または予防用薬剤の製造への1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体の使用。
  9. 前記1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体がネラメキサンまたはその薬学的に許容される塩である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の誘導体/使用。
  10. 前記1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体がネラメキサンメシラートである、請求項9に記載の誘導体/使用。
  11. ネラメキサンメシラートが約5mg〜約150mg/日の範囲で投与されるか、またはネラメキサンメシラートが約5mg〜約100mg/日の範囲で投与されるか、またはネラメキサンメシラートが約5mg〜約75mg/日で投与されるか、またはネラメキサンメシラートが約50mg/日で投与されるか、またはネラメキサンメシラートが約75mg/日で投与される、請求項10に記載の誘導体/使用。
  12. ネラメキサンまたはその薬学的に許容される塩が、1日1回、1日2回(b.i.d.)、または1日3回投与される、請求項9〜11のいずれか一項に記載の誘導体/使用。
  13. ネラメキサンまたはその薬学的に許容される塩が1日2回投与される、請求項12に記載の誘導体/使用。
  14. ネラメキサンまたはその薬学的に許容される塩を即時放出製剤または放出調節製剤として投与する、請求項9〜13のいずれか一項に記載の誘導体/使用。
  15. 耳鳴の治療または予防に有効であることが示されてきた更なる医薬品および、場合により、少なくとも1種の薬学的に許容されるキャリヤーまたは賦形剤を投与する、請求項1〜14のいずれか一項に記載の誘導体/使用。
  16. 抗うつ薬または抗不安薬、ドーパミン拮抗薬、アルファ2デルタリガンド、およびNK1拮抗薬から選択される更なる医薬品および、場合により、少なくとも1種の薬学的に許容されるキャリヤーまたは賦形剤を投与する、請求項1〜15のいずれか一項に記載の誘導体/使用。
  17. 前記抗うつ薬または前記抗不安薬が、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、セロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)、ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NASSA)、ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)再取り込み阻害剤(NRI)、ノルエピネフリン−ドーパミン再取り込み阻害剤、またはセロトニン1Aアゴニストである、請求項16に記載の誘導体/使用。
  18. 前記1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体がネラメキサンまたはその薬学的に許容される塩である、請求項15〜17のいずれか一項に記載の誘導体/使用。
  19. ネラメキサン、またはその薬学的に許容される塩、および前記更なる医薬品を一緒に投与する、請求項15〜18のいずれか一項に記載の誘導体/使用。
  20. ネラメキサン、またはその薬学的に許容される塩および前記更なる医薬品を単一製剤として投与する、請求項15〜18のいずれか一項に記載の誘導体/使用。
  21. 1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体、またはその薬学的に許容される塩を、抗うつ薬または抗不安薬、ドーパミン拮抗薬、アルファ2デルタリガンド、およびNK1拮抗薬から選択される更なる医薬品と組み合わせて含む、医薬組成物。
  22. 前記抗うつ薬または前記抗不安薬が、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、セロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)、ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NASSA)、ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)再取り込み阻害剤(NRI)、ノルエピネフリン−ドーパミン再取り込み阻害剤、またはセロトニン1Aアゴニストである、請求項21に記載の医薬組成物。
  23. 前記1−アミノ−アルキルシクロヘキサン誘導体がネラメキサンまたはその薬学的に許容される塩である、請求項21または22に記載の医薬組成物。
  24. 耳鳴の治療または予防用の、請求項21〜23のいずれか一項に記載の医薬組成物。
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