JP2010516283A - 熱加工食品中のアクリルアミド形成を低減するための方法 - Google Patents

熱加工食品中のアクリルアミド形成を低減するための方法 Download PDF

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Abstract

熱加工される食品におけるアクリルアミドの前駆体であるアスパラギンの量を低減するための方法。本発明は、かなり低減されたレベルのアクリルアミドを有する食品の製造を可能にする。方法は、アクリルアミドの前駆体であるアスパラギンを含有するジャガイモ薄片のようなジャガイモ供給物を浸出溶液に接触させてジャガイモ供給物の外にアスパラギンを抽出することで行う。浸出させたジャガイモを熱処理することは、浸出させずに熱処理したジャガイモ製品よりも低いレベルのアクリルアミドを有するジャガイモ製品を生じる。

Description

本発明は、食品において、アクリルアミドの前駆体であるアスパラギンの量を減少するための方法に関する。本発明は、有意に低減した濃度のアクリルアミドを含有する食品の製造を可能にする。より詳細には、本発明は、浸出に使用するとともに、アクリルアミド前駆体を欠乏している抽出物によって、少なくとも1つのアクリルアミド前駆体を浸出させる方法に関する。
化学物質アクリルアミドは、水処理、油の回収の向上、製紙、凝集剤、増粘剤、鉱石加工及びパーマネントプレス加工織物のための産業上の適用において、長年、ポリマー形態で使用されてきた。白色の結晶固形物としてのアクリルアミド沈殿物は、無臭で、水によく溶ける(30℃にて2155g/L)。アクリルアミドの同義語には、2−プロペンアミド、エチレンカルボキサミド、アクリル酸アミド、ビニルアミド及びプロペン酸アミドが挙げられる。アクリルアミドは、71.08の分子量、84.5℃の融点及び25mmHgにて125℃の沸点を有する。
最近、多種多様な食物におけるアクリルアミド単量体の有無が陽性であることを検証している。アクリルアミドは特に、高温で加熱、又は加工された炭水化物食品に主として見出されている。アクリルアミドが陽性であると検証した食品の例には、コーヒー、シリアル、クッキー、ポテトチップ、クラッカー、フレンチフライドポテト、各種のパン及び肉のカツが挙げられる。一般に、タンパク質が豊富な加熱食物ではアクリルアミドの量は相対的に低いことが判っているが、加熱していないか、煮ていない食物での検出可能ではないレベルに比べて、炭水化物が豊富な食物では相対的に高い含量のアクリルアミドが見出されている。種々の似たように加工された食物に見出されたアクリルアミドの報告されたレベルには、ポテトチップでの、330〜2,300(μg/kg)の範囲、フライドポテトでの、300〜1,100(μg/kg)の範囲、コーンチップでの120〜180(μg/kg)の範囲、及び種々の朝食シリアルにおける検出できないレベルから1,400(μg/kg)までのレベルまでの範囲が挙げられる。
現在、アクリルアミドはアミノ酸と還元糖の存在から形成されると考えられている。たとえば、生の野菜に共通して見出されるアミノ酸である遊離のアスパラギンと遊離の還元糖との反応は、揚げた食品で見出されるアクリルアミドの大半を説明すると考えられている。アスパラギンは、生のジャガイモで見出される遊離の総アミノ酸のおよそ40%、高タンパク質ライムギで見出される遊離の総アミノ酸の18%、及び小麦で見出される遊離の総アミノ酸の約14%の割合を占める。
アスパラギン以外のアミノ酸からのアクリルアミドの形成は可能であるが、それは未だ確実には確認されていない。たとえば、一部のアクリルアミドの形成は、前駆体としての試験的なグルタミン、メチオニン、システイン及びアスパラギン酸を調べることから報告されている。しかしながら、原料のアミノ酸における不純物としてのアスパラギンの可能性があるために、これらの知見を確認するのは難しい。それでもなお、アスパラギンは、アクリルアミドの形成に最も関わりのあるアミノ酸前駆体として認識されてきた。
食物中のアクリルアミドは、最近になって発見された現象なので、その正確な形成メカニズムは確認されていない。しかしながら今や、アクリルアミド形成の最も可能性の高い経路にはメイラード反応が関与すると考えられている。メイラード反応は、食品化学において食物加工で最も重要な化学反応の1つとして長く認識されており、食物の風味、色合
い及び栄養価に影響を与えうる。メイラード反応は、熱、湿気、還元糖及びアミノ酸を必要とする。
メイラード反応には、多数の中間体を伴う一連の複雑な反応が関与するが、一般に、関与する3つの工程として記載することができる。メイラード反応の第1の工程には、アマドリ又はヘインズの再構成生成物を形成する遊離のアミノ基(遊離のアミノ酸及びタンパク質、もしくはそのいずれかに由来する)と還元糖(たとえば、グルコース)との結合が関与する。第2の工程には、デオキシソン、分裂又はストレッカー分解が関与する異なった代替経路を介したアマドリ又はヘインズの再構成生成物の分解が関与する。脱水、脱離、環化、分裂及び断片化を含む一連の複雑な反応は結果として風味のある中間体と風味のある化合物を生じる。メイラード反応の第3の工程は、茶色の窒素を含有するポリマー及びコポリマーの形成を特徴とする。アクリルアミド形成の可能性の高い経路としてメイラード反応を用いて、図1は、アスパラギンとグルコースから出発するアクリルアミド形成の考えられる経路を単純化して説明する。
アクリルアミドはヒトにとって有害であると判定されているわけではないが、食品におけるその存在は、特に高濃度では望ましくない。以前指摘したように、加熱された又は熱加工された食品で相対的に高濃度のアクリルアミドが見出されている。そのような食品におけるアクリルアミドの低減は、アクリルアミドを形成する前駆体を低減、又は除去すること、食物加工中におけるアクリルアミド形成を阻害すること、食物でいったん形成されたアクリルアミドのモノマーを分解、又は反応させること、又は消費に先立って食品からアクリルアミドを除去することによって達成することができればよい。当然のことながら、各食品は、上記の選択肢を達成するために独特の挑戦を提示する。たとえば、一貫した小片として薄切りにして調理される食物は、調理の際、食品に独特の特徴を与える細胞構造を物理的に破壊することなく、種々の添加物と容易に混ぜてはならない。特定の食品についてのそのほかの加工要件が、同様にアクリルアミドの低減戦略を相容れない又は非常に難しいものにしている可能性がある。
例として、図2は、生のジャガイモから揚げたポテトチップを作る周知の従来技術の方法を説明している。約80重量%以上の水を含有する生のジャガイモは先ず、皮剥き工程21に進む。生のジャガイモの皮を剥いた後、ジャガイモは薄切り工程22に移動する。薄切り工程22での各ジャガイモ薄片の厚さは、最終製品の所望の厚さに依存する。従来技術の例には、約0.1016〜約0.2032センチメートル(約0.04〜約0.08インチ)の厚さにジャガイモを薄切りすることが含まれる。次いで、これらの薄片は洗浄工程23に移され、そこで各薄片上の表面デンプンを水で除く。次いで洗浄したジャガイモ薄片を調理工程24に移す。この調理工程24には通常、連続揚げ鍋にて、たとえば、約171℃〜約182℃(340〜360°F)で約2〜3分間薄片を揚げることが含まれる。調理工程は一般にチップの湿気レベルを2重量%未満に減らす。たとえば、典型的な揚げたポテトチップは、約1〜2重量%の湿気と共に揚げ鍋を出る。次いで調理されたポテトチップを味付け工程25に移し、回転ドラムの中で味付けを行う。最終的に、味付けされたチップは包装工程26に進む。包装工程26には普通、柔軟な包装に詰めるために1以上の垂直形態の充填及び密封の機械にチップを向かわせる1以上の検量者に味付けされたチップを搬送することが含まれる。いったん包装されると、製品は流通し、消費者によって購入される。
上述の多数のポテトチップ加工工程における軽微な調整は結果として、最終製品の特徴に重要な変化を生じることができる。たとえば、洗浄工程23で薄片の水での滞留時間を延ばすと、ジャガイモの風味、色合い及び質感を最終製品に提供する薄片からの化合物の浸出を生じうる。調理工程24での滞留時間の増加又は加熱温度の上昇は、水分含量のさらなる低下と同様にチップにおけるメイラード褐変レベルの上昇を招きうる。揚げる前に
ジャガイモ薄片に成分を取り込むことが望ましいのであれば、チップの細胞構造を破壊することなく又は有益な化合物を薄片から浸出させることなく、薄片内部に加えられた成分の吸収を提供するメカニズムを確立することが必要であってもよい。
最終製品におけるアクリルアミドの濃度を低減する独特の挑戦を示す加熱食品の別の例として、加工菓子として菓子を作ることができる。用語「加工菓子」は、元々の且つ未変化のデンプン出発材料以外の何かを出発成分として使用する菓子食品を意味する。たとえば、加工菓子は、出発材料として脱水したジャガイモ製品を使用する加工ポテトチップ及びトウモロコシ粉を出発材料として使用するコーンチップを含む。ここでは、脱水したジャガイモ製品は、ジャガイモ粉、ジャガイモ細片、ジャガイモ顆粒又は脱水したジャガイモが存在する任意のそのほかの形態でありうることが留意される。本出願でこれらの用語のいずれが使用される場合も、これらの変異のすべてが含まれることが理解される。
図2に戻って参照して、加工ポテトチップは皮剥き工程21、薄切り工程22又は洗浄工程23を必要としない。代わりに、加工ポテトチップは、たとえば、ジャガイモ細片のような脱水されたジャガイモ製品で出発する。脱水されたジャガイモ製品を水及びそのほかの重要でない成分と混合して練り粉を形成する。次いでこの練り粉をシートにして、調理工程に進む前に切断する。調理工程は、揚げること又は焼くことを含んでもよい。次いで、チップは味付け工程及び包装工程に進む。ジャガイモの練り粉を混ぜることは、一般的に、それ自体、他の成分の容易な添加に適合する。逆に、たとえば、ジャガイモ薄片のような生の食品へのそのような成分の添加は、メカニズムが食品の細胞構造への成分の浸透を可能にすることが見出されることを必要とする。しかしながら、混合工程における成分の添加は、成分が、最終チップの特徴と同様に練り粉のシート特性に有害に影響する可能性があることを考慮して行われなければならない。
加熱された又は熱加工された食物の最終製品におけるアクリルアミドのレベルを減らす1以上の方法を開発することが望ましい。理想的には、最終製品の質及び特徴に有害な影響を及ぼすことなく、そのようなプロセスが最終製品におけるアクリルアミドを実質的に低減すべき又は排除すべきである。さらに、方法は、容易に実施されるべきであり、このましくは、プロセス全体にコストがほとんどかからない又はコストがかからないようにすべきである。
特許文献1は、アクリルアミドの形成を低減するための方法を具体的には扱っていないが、その教示は、当面の課題に関連している。熱加工された食物の褐変は、還元糖の存在下でのアスパラギンのようなアミノ酸の加熱によって部分的に生じることは当該技術で周知である。特許文献1で説明されたように、「塊茎の褐変傾向は、還元糖の含量が増えるにつれて高まる。還元糖は、ジャガイモの窒素含有構成成分と反応して暗い色の反応生成物を生じることも実証されている。」特許文献1は、熱湯で生のジャガイモ小片から浸出させることが調理段階で生じる褐変を減らすことを教示している。しかしながら、特許文献1はまた、熱湯で純粋に浸出させることの望ましくない効果も説明しており:「ポテトチップの場合、暗化を適当に防ぐのに必要な条件下では質感及び風味がほぼ完全に損なわれるので、熱湯による浸出は採用されない。」これは、ジャガイモ原料と水の間に濃度勾配が存在するジャガイモ薄片の成分すべてを水が浸出させるからである。その結果、糖及びアミノ酸はすべて区別なくジャガイモ原料から浸出させられる。
特許文献1は、熱加工された食物におけるアクリルアミドのレベルを低減することに関する文献ではないが、ジャガイモ小片を浸出させる特許文献1の一般的な概念は、改良することができ、アクリルアミド形成を低減する本課題に適用することができる。従って、食物の質感及び風味に実質的に影響を及ぼすことなく、生の食物小片から選択的にアクリルアミド前駆体を浸出させることによって、熱加工された食物においてアクリルアミドの
形成を低減するための方法を有することは有用である。そのような方法は理想的には、浸出抽出物を再利用するために浸出抽出物から浸出させたアクリルアミド前駆体を取り除くことを必要とする。
米国特許第3,934,046号明細書 米国特許第6,838,069号明細書
本発明は、実施態様の1つにおいて、第1の濃度のアスパラギンを有する実質的に未処理のジャガイモ供給物を連続して提供すること及びアスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物によって前記未処理のジャガイモ供給物の外へアスパラギンを浸出させること、それによってアスパラギンを含有する洗浄後抽出物を形成し、同様に第1の濃度より低い第2の濃度のアスパラギンを有する処理されたジャガイモを形成することを含む、ジャガイモ製品においてアスパラギンの量を低減するための方法である。実施態様の1つでは、方法はさらに、少なくとも1つのアスパラギン除去ユニットによって前記洗浄後抽出物からアスパラギンを除去すること、それによって前記アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物を再生し、前記アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物を再利用することを含む。
実施態様の1つでは、たとえば、アスパラギナーゼのような酵素を使用してアクリルアミド前駆体であるアスパラギンを反応生成物に分解し、前駆体の濃度を低減するような1以上の方法によって、洗浄後抽出物を再生してアスパラギン又は他のアクリルアミド前駆体を低減することができる。得られた反応生成物は次いで以後の単位作業で除去することができる。アクリルアミド前駆体を除去するのに採用することができる別の方法は、イオン交換樹脂の使用である。
別の実施態様では、浸出液をジャガイモ小片に接触させる一方で、それを超音波で振動させる。さらに別の実施態様では、最初の接触段階で、アクリルアミド前駆体をそのほかの水溶性化合物と共に純水によって生のジャガイモ小片から非選択的に浸出させる。次に浸出抽出物からアクリルアミド前駆体を除去し、次いで、第2の接触段階で前に浸出させた望ましい化合物をジャガイモ小片に戻す。
実施態様の1つでは、本発明は、第1の濃度のアスパラギンを有する食物成分を提供する工程と、前記食物成分が第1の濃度より低い第2の濃度のアスパラギンを有するように、アスパラギン欠乏の食物抽出物によって前記食物成分の外へアスパラギンを選択的に浸出させる工程を含む、食物成分においてアスパラギンを低減するための方法を提供する。本発明の追加の特徴及び利点と同様に、上記は、以下の文書での詳細な説明で明らかになるであろう。
アクリルアミドの形成で考えられる化学反応経路の模式図。 従来技術のポテトチップの加工工程の模式図。 x軸に沿って記載された種々の方法で接触させた後、揚げたジャガイモ試験試料のアクリルアミド濃度を10億分の1(「ppb」)で、重量による最終水分含量と同様にy軸上で示すグラフ。 図3の元々の結果を約1.32重量%の水分含量に対して正規化した後の図3の結果と比較したグラフ。 アクリルアミド濃度と最終的な揚げ製品の水分との関係を示すグラフで(ppbでのアクリルアミド濃度はy軸に、重量%での水分含量はx軸に示す)。 アクリルアミド濃度と最終的な焼き製品の水分との関係を示すグラフ(ppbでのアクリルアミド濃度はy軸に、重量%での水分含量はx軸に示す)。 種々の接触方法の後、パーフライ処理し、次いで約120℃(250°F)でオーブン乾燥したジャガイモ試験試料におけるアクリルアミド濃度を示すグラフ(アクリルアミド濃度はppbでy軸に、種々の方法はx軸に示す)。 狭いアクリルアミド濃度の尺度で図7aの後半の6データポイントを示すグラフ。 パーフライ処理のデータを約3.13重量%の水分レベルに対して正規化し、オーブン乾燥のデータを約1.25重量%の水分レベルに対して正規化した後の図7aのデータを示すグラフ。 y軸では、1)x軸に示される種々の方法で接触させ、次いで約178℃(353°F)でパーフライ処理したジャガイモ試験試料のアクリルアミドのレベル、及び2)約176℃(350°F)でオーブン乾燥した後、約0.76重量%の水分レベルに対して正規化されたジャガイモ試験試料のアクリルアミドのレベルを示すグラフ。 操作条件及び実験結果を示す表(ジャガイモ薄片の対照試料は、約1.4重量%の水分まで大気圧で揚げられ、試験試料は、約2.5重量%の水分まで大気圧で揚げられ、次いで約1.4重量%の水分までオーブンで乾燥させた)。 幾つかの実験の操作条件及び結果を示す表(ジャガイモ薄片の対照試料は、約0.8重量%の水分まで大気圧で揚げられ、4つの試験試料は、約3〜10重量%の水分まで大気圧でパーフライ処理され、次いで1重量%未満の水分まで低温減圧フライ処理された)。 幾つかの実験の操作条件及び結果を示す表(4つの試験試料は、約165℃〜約180℃(329〜356°F)の範囲での初期温度で3〜4分間大気圧で揚げられ、3つの試験試料は、約100℃〜約140℃(212〜284°F)の範囲での温度及び約50〜約100ミリバールの圧力で約4〜10分間、低温減圧フライ処理された)。 本発明の実施態様の1つに係る生のジャガイモ小片の連続供給の外へアスパラギンを浸出させるシステム及び方法の模式図。 本発明の別の実施態様に係るアクリルアミド前駆体によって飽和される前駆体除去ユニットを再生するためのユニット及び方法の模式図。 生のジャガイモ小片の連続供給から水溶性化合物を水の流れの中に非選択的に浸出させ、水の流れからアスパラギンを除き、本発明の別の実施態様に係るジャガイモ小片に、前に浸出させた水溶性化合物の一部を戻すためのシステム及び方法の模式図。 脱デンプン化洗浄後抽出物に酵素を加えてアクリルアミド前駆体の欠乏溶液を提供し、アクリルアミド前駆体の欠乏溶液の中で生の食物又は天然の濃度のアスパラギンを有する未処理のジャガイモ小片を接触させて、生の食物小片が天然の濃度よりも低い低下した濃度のアスパラギンを有するように、未処理の食物小片からアクリルアミド前駆体を優先的に浸出させ、抽出ユニットから処理された食物小片を取り出すシステム及び方法の模式図。
熱加工された食物におけるアクリルアミドの形成は、炭素源及び窒素源を必要とする。炭素は炭水化物源から提供され、窒素は、タンパク質源又はアミノ酸源から提供されることが仮定される。コメ、コムギ、トウモロコシ、オオムギ、ダイズ、ジャガイモ及びカラスムギのような多数の植物由来の食物成分は、アスパラギンを含有し、少量のアミノ酸成分を有する主として炭水化物である。通常、そのような食物成分は、アスパラギンに加えて他のアミノ酸を含有する小さなアミノ酸プールを有する。これらは、タンパク質の基本要素であり、これらの食物成分に見出すことができ、リジン、アラニン、アスパラギン、
グルタミン、アルギニン、ヒスチジン、グリシン及びアスパラギン酸を含むが、これらに限定されない20種の標準アミノ酸である。
「熱加工される」によって、食物成分の混合物のような食物の構成成分が、常圧で少なくとも120℃の食物温度まで加熱される食物又は食物成分を意味する。熱加工はまた、常圧未満の圧力でのさらに低い温度も包含することができる。食物成分は、最終的な食品を形成する前に高い温度で別々に加工されてもよい。本明細書で述べるように、熱加工された食物には、例示として且つ限定しないで、加工菓子及び加工食物の例として前に列記された食物すべて、たとえば、フレンチフライ、ヤムフライ、そのほかの塊茎及び根の材料、調理されたアスパラガス、タマネギ及びトマトを含む調理された野菜、コーヒー豆、ココア豆、調理された肉類、脱水された果実及び野菜、熱加工された動物飼料、タバコ、茶、炒った又は調理したナッツ、大豆、糖蜜、ソース、たとえば、バーベキューソース、オオバコチップ、リンゴチップ、バナナフライ並びにそのほかの調理した果実が挙げられる。熱処理された食物成分の例には、加工されたカラスムギ、パーボイルされ、乾燥されたコメ、調理された大豆製品、トウモロコシ粉、炒ったコーヒー豆及び炒ったココア豆が挙げられる。
或いは、生の食物成分は、最終的な食品の調製に使用することができ、その際、最終的な食品の製造には加熱工程が含まれる。最終的な食品が加熱工程から生じる生の材料の加工の例の1つは、約120℃〜約220℃の温度で揚げる工程による生のジャガイモ薄片からのポテトチップの製造、又は同様の温度でのフレンチフライ又はそのほかの揚げた食品の製造である。しかしながら、本発明によれば、単糖の存在下でアミノ酸アスパラギンが加熱された場合、アクリルアミドの有意な形成が生じることが見出されている。たとえば、グルコースのような単糖の存在下でのたとえば、リジンやアラニンのような他のアミノ酸の加熱は、アクリルアミドの形成をもたらさない。しかし、驚くべきことに、単糖の存在下での別のアミノ酸、たとえば、リジンを伴ったアスパラギンの存在は、アスパラギンが存在する唯一のアミノ酸である場合よりもはるかに多いアクリルアミドの形成における増大を引き起こす。
単糖の存在下でアスパラギンを加熱した場合のアクリルアミドの迅速な形成を立証したので、熱加工した食物におけるアクリルアミドの低減は、アスパラギンを不活化することによって達成することができる。「不活化すること」によって、アスパラギンからのアクリルアミドの形成を妨害する別の化学物質への変換又は結合によって食物からアスパラギンを除去すること又はアクリルアミドの形成経路に沿ってアスパラギンを非反応性にすることを意味する。
不活化するそのような方法の1つは、酵素アスパラギナーゼとのアスパラギンの接触である。この酵素はアスパラギンをアスパラギン酸とアンモニアに分解する。浸出によって熱加工された食物におけるアクリルアミドの前駆体としてアスパラギンを不活化してもよい。水溶液におけるアスパラギンの溶解性は、溶液のpHがやや酸性又はやや塩基性、好ましくは、常温にて約5〜約6.5の間及び約7.5〜約9.0の間で維持される場合、促進される。約100°F(37℃)〜約150°Fの高い温度を供給することによってもアスパラギンの溶解性は促進される。発酵によって、熱加工された食物におけるアクリルアミドの前駆体としてアスパラギンをさらに不活化してもよい。アスパラギンをタンパク質に取り込んでアクリルアミドの前駆体としてのアスパラギンを不活化することができる。乳酸カルシウム、塩化カルシウム又はリンゴ酸カルシウムのようなpH低下の塩を添加することによってアクリルアミドの前駆体としてアスパラギンをさらに不活化してもよい。
アクリルアミドの形成を妨害するような方法でアスパラギンの不活化を達成するそのほ
かの技法は当業者に明らかであろう。熱加工の前に食物成分又は食品におけるアスパラギンのレベルをさらに低くすることによって、最終的な加工製品におけるアクリルアミドのレベルは劇的に低下する。
(実施例)
この実施例では、酵素アスパラギナーゼの存在下でアスパラギンとグルコースを加熱した場合のアクリルアミドの形成の低下を実証する。酵素アスパラギナーゼは、約0.05Mのトリス−塩酸緩衝液pH8.6に溶解して活性のあるアスパラギナーゼ溶液を作った。約100℃にて約20分間、活性のあるアスパラギナーゼ溶液の一部を加熱し、酵素を脱活性化することによって対照のアスパラギナーゼ溶液も作製した。対照では、20mLの上部が空いたバイアルで約0.2gのグルコースと、約0.1gのアスパラギンと約20milsの加熱したアスパラギナーゼ溶液を混ぜ合わせた。活性のある酵素実験では、20mLの上部が空いたバイアルで約0.2gのグルコースと、約0.1gのアスパラギンと約20milsの活性のあるアスパラギナーゼ溶液を混ぜ合わせた。バイアル中の酵素の量は、約250酵素単位であった。対照及び活性のある酵素混合物は、2連一組で一緒に処理した。バイアルを37℃にて約2時間保持し、次いで約80℃のオーブンに約40時間入れて乾燥するまで蒸発させた。加熱後、約0.2mLの水を各バイアルに加えた。次いで、以下の温度特性:約40℃の開始温度からの進行、約200℃までの1分当たり約20℃の加熱、約200℃での約2分間の保持、その後、約40℃までの冷却によってガスクロマトグラフィオーブンにてバイアルを加熱した。次いで反応混合物を約50mLの水で抽出し、水中のアクリルアミドをGC−MSで測定した。測定された値は、以下の表1に示す。
(表1)アスパラギナーゼとグルコースの存在下でのアクリルアミドの形成
Figure 2010516283
理解できるように、アスパラギンをアスパラギン酸とアンモニアに分解する酵素によるシステムの処理は、アクリルアミドの形成を、99.9%を超えて低減した。この実験は、アスパラギンの濃度又はアスパラギンの反応性の性質を低減することはアクリルアミドの形成を低減することを立証している。
アスパラギンを不活化することに加えて、類似の植物よりも低いアスパラギンのレベルを有するために育成し、選抜される植物から植物由来の食物成分を調達することができる。植物由来の食物成分におけるアスパラギンの量の低減は、熱処理の同様の条件下で形成されるアクリルアミドの量に反映される。
上記は、アスパラギナーゼのような添加剤によってアクリルアミドの低減を達成することができることを実証している。しかしながら、仕上がった食品におけるアクリルアミドの形成に対する種々の単位作業又は加工の工程の効果に関する検討もまた興味深い結果を
もたらしている。これらの結果は、得られた調理された食品が低下した濃度のアクリルアミドを有するように、食品を作るための所与の従来技術のプロセスにおける1以上の単位作業を改変する能力を実証している。「アクリルアミドの低下した濃度」によって、特定の当該食品を調理するための改変されていない従来技術のプロセスの間に形成された濃度よりも低いアクリルアミドの濃度を意味する。用語「アクリルアミドの低減した濃度」、「低減したアクリルアミド濃度」及び「低減したアクリルアミドレベル」はすべて本出願では相互交換可能に使用される。本出願の目的で、「単位作業」は、食品を製造する方法全体の限定できる区分を意味する。たとえば、図2を参照して、ポテトチップ加工工程のそれぞれ1つ(皮剥き工程21、薄切り工程22、洗浄工程23、調理工程24、味付け工程25及び包装工程26)は、ポテトチップ食品を製造するプロセス全体に関して別々の単位作業とみなされる。
単位作業の操作の第1の例には、生のジャガイモ在庫を薄切りすることによって製造されたポテトチップの洗浄工程(図2で説明)が含まれる。薄片を洗浄する従来技術の方法には、室温にて水でチップをすすぐことが含まれる。従来技術でのこの水によるすすぎにおける各チップの平均滞留時間は通常、使用される器具によって約60秒未満である。
図3は、仕上がったチップ製品におけるアクリルアミドのレベルを調整できるようにチップ洗浄の単位作業をどのように操作することができるかを説明している。本発明によれば、洗浄工程23は、接触工程を含むように操作ことができ、その際、ジャガイモ薄片の連続供給物が、従来技術の洗浄工程で使用されるものとは異なる温度で滞留時間の間、水溶液に接触する。図3は、左(見るヒトの観点から)の縦軸又はy軸に、仕上がったポテトチップ製品に見出されるアクリルアミド(「AA」)の量を10億分の1(「ppb」)で示すチャートである。図3におけるグラフの右の縦軸又はy軸は、仕上がったチップ製品における水分を重量パーセントで示す。アクリルアミドのレベルは縦棒によってグラフに記される一方、水分レベルのパーセントは線のプロットによって記される。図3で示されるチャートの横軸又はx軸は、ポテトチップの製造プロセスの洗浄単位作業に対して為された種々の加工パラメータの変化を記載する。調理の時間及び温度は、図3で反映された製品の種類すべてで同一だった。具体的には、各試料は、約178℃(353°F)で約120〜140秒間揚げた。その結果、最終製品における水分レベルは異なる傾向があった。
図3に示された結果と比較する目的で、1.27センチメートル(0.5インチ)の厚さに薄切りされ、約178℃(353°F)で約120〜140秒間揚げられたチップ−在庫ジャガイモを用いた上述の従来技術の洗浄工程は、結果として、約300〜500ppb(グルコース含量及びジャガイモ原料の変数によってさらに高くなりうる)のアクリルアミド及び約1.4重量%の最終水分レベルを有する仕上がり製品を生じる。この従来技術の結果は、図3で示されたチャートの第1のデータポイント31に全く類似しており、それは、基礎のデータポイントを表し、2〜3分間のジャガイモ薄片の水での滞留時間を伴う洗浄工程を含む。ポテトチップの全体的な加工におけるそのほかのパラメータはすべて維持しているので、洗浄単位作業におけるこの軽微な変更は、従来技術の洗浄工程に従って仕上げられた製品と比べたとき、仕上げ製品のアクリルアミドのレベル(約330ppb)又は水分レベル(約1.35%)に顕著な変化を生じない。
図3におけるグラフで示された次のデータポイント32は、水溶液としての水とジャガイモ薄片を接触させることと、水溶液とジャガイモ薄片との接触時間を10分間に増やすことと、水溶液の温度を室温から38℃(100°F)に高めることとを含む洗浄工程の変化を反映している。この調整によって結果として、仕上がり製品におけるアクリルアミドの約210ppbまでの低下及び仕上がり製品における1重量%未満までの水分の低減を生じた。興味深いことに、第3のデータポイント33は、5分間の平均接触時間と共に
水溶液(再び水)の温度を約54℃(130°F)に高めたことが、仕上がり製品におけるアクリルアミドのレベルの感知できる低減を生じなかったことを反映している。対照的に、第4のデータポイント34は、洗浄単位作業が、約82℃(180°F)の温度で水を含む水溶液との1分間の接触時間を提供する接触工程を含む場合、最終製品におけるアクリルアミドのレベルの感知できる低減(100ppb未満)を実証している。しかしながら、最終製品チップの水分レベルはほぼ1.8%だった。第5のデータポイント35は、常温にて15分間、水溶液として1%L−システイン溶液を使用したことが最終製品でのアクリルアミドのレベルを250ppb未満に低減することを反映している。
図4で説明されるグラフでは、図3で示された実験結果(縦棒の各対の第1)を正規化して、試験試料が同一の標準化された水分レベル(縦棒の各対の第2)に揚げられたなら期待すればよいアクリルアミドのレベルが示されている。水分レベルが低い場合、水分レベルの割合変化にアクリルアミドのレベルの割合変化が反比例すると想定することによって、図3に示された試験データの結果は、基礎となる/標準の試料の最終的な水分レベルに達するのに必要とされる水分レベルにおける割合変化に実際のアクリルアミドのレベルを掛け合わせることによって正規化することができる。実験データを同一の水分レベルに正規化するということは、アクリルアミド形成を低減する際に各接触方法の相対的な有効性をさらに正確に比較することを可能にする。
図4に戻って参照して、縦軸又はy軸は再び仕上がり製品で見出されたアクリルアミドをppbで記す。横軸又はx軸は、各データポイントのパラメータを示すために記される。図4では、各データポイントは一対の縦棒を示し、最終製品が1.32%の均一な又は標準の水分レベルに揚げられたのであれば、対の右側の棒は同一の接触過程のパラメータの期待される結果を反映する一方で、対の左側の棒は図3から取り込まれる。
今一度、第1のデータポイント41は常温での2〜3分間の洗浄を含む基礎試料である。第2のデータポイント42は、本発明に係る接触工程が含まれ、その際、ジャガイモ薄片は、約38℃(100°F)の温度で10分間の接触時間の間、水を含む水溶液に接触させられる。左側の棒は再び、約178℃(353°F)で約120〜130秒間揚げることが後に続くそのような接触が仕上がり製品で、ちょうど200ppbを超えるアクリルアミドを生成し、1%未満の水分レベルを有する仕上がり製品を生じる。しかしながら、右側の棒は、こうして接触するチップが1.32%の標準化された水分レベルに揚げられるのであれば、予想されるアクリルアミドのレベルは約150ppbまで低下することを実証している。
第3のデータポイント43に関して類似の好ましい結果が生じる一方で、第4のデータポイント44は、仕上がり製品の水分レベルの低減が、見出されるアクリルアミドのレベルをやや高めることを反映している。興味深いことに、最後のデータポイント45は、1%のL−システインを含む水溶液及び15分間の接触時間を用いた場合、有意なアクリルアミドの低減を反映している。さらに、特に低いアクリルアミドのレベルは、1.32重量%の最終チップ水分レベルについて予想される。15分間の接触時間で1%L−システインと接触させたジャガイモ薄片について推定されるアクリルアミドのレベルが、約38℃(100°F)にて10分間、水を含む水溶液と接触させた薄片について推定されるレベルとほぼ同じであることに留意することも興味深い。
アクリルアミドの低減は他の方法によっても達成することができる。アスパラギンがアクリルアミドの主な前駆体であると思われるので、アクリルアミドの形成が最終的な調理された製品で低減されるようにジャガイモ小片を調理する前にアスパラギンを除くことが望ましい。本発明の実施態様の1つは、アスパラギンを欠乏したジャガイモの抽出物又は溶液を用いて調理する前に生のジャガイモ小片の外へアスパラギンを浸出させることによ
ってアスパラギンを除く方法を含む。アスパラギンはアクリルアミド形成に最も直接的に関連する単一の前駆体として同定されているので、用語「前駆体」と「アスパラギン」は本説明では、相互交換可能に使用することができる。しかしながら、アクリルアミドの形成について必要に応じて同定される特定の前駆体を除去するのに同様に本発明を使用することができる。
ジャガイモ抽出物又は浸出の流れによるジャガイモ薄片の成分の浸出は、ジャガイモ薄片における可溶物とジャガイモ抽出物又は浸出の流れとの間に濃度勾配が存在する成分について生じる。除かれるべきアクリルアミド前駆体を欠乏するが、ジャガイモ薄片で相当する濃度レベルに平衡する又はほぼ平衡する所望の可溶物又は溶質の濃度レベルを有するジャガイモ抽出物によって浸出が選択的に達成されてもよい。「平衡」によって2つの条件、1)特定の溶質の水濃度が、抽出物とジャガイモの双方で実質的に同一である、又は2)抽出物が飽和され、それ以上特定の溶質を吸収できない、の1つを意味する。本明細書で使用されるとき、所望の可溶物は、還元糖以外の、アクリルアミド前駆体ではない天然の可溶性のジャガイモの化合物と定義される。
選択的な浸出の例には、ジャガイモ抽出物をアスパラギン欠乏にすること、次いで生のジャガイモ薄片をアスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物と接触させて生のジャガイモ薄片の外へアスパラギンを選択的に浸出させることが含まれる。実施態様の1つでは、ジャガイモ抽出物をジャガイモ薄片に接触させている間、ジャガイモ抽出物を超音波で振動させることによって浸出がさらに高められる。所望であれば、ジャガイモ抽出物又は浸出の流れを処理して、さらなるジャガイモ薄片の浸出での連続的な使用のためにジャガイモ抽出物又は浸出の流れを再利用できるように、浸出させたアクリルアミド前駆体を除去することができる。
異なった溶液で異なった滞留時間、浸されたジャガイモ薄片におけるアスパラギンのレベルを確認するために試験を行った。12回の別々の試験及び1回の対照試験を行った。対照試料は、新鮮な、浸していないジャガイモ薄片から成る。12回の試験は、ジャガイモ薄片を4種の異なった溶液に3種の滞留時間浸すことから成る。結果は以下の表2に要約する。
(表2)ジャガイモ抽出物に浸したジャガイモ薄片のアスパラギンの低減
Figure 2010516283
ジャガイモ抽出物の各バッチは、ミキサーに入れた約800gの皮を剥いたジャガイモ薄片と約1500mLの水で出発してろ過しないジャガイモ抽出物を作製した。次いで20〜25μmの孔を持つ研究用濾紙を介してろ過しないジャガイモ抽出物を減圧ろ過して固形物を除いた。
上記段落の工程を繰り返すことによってろ過した抽出物をさらに濃縮したが、約800gの皮を剥いたジャガイモ薄片を1500mLの水に加える代わりに、約800gのジャガイモ薄片をろ過した抽出物に加えた。このプロセスを7回繰り返して、ジャガイモ薄片の外へ浸出する所望の可溶物の量を出来るだけ少なくするようにジャガイモ抽出物における所望の可溶物の濃度を高めた。
ろ過したジャガイモ抽出物を次いで120°Fの温度に加熱した。14,280単位/mLを有するアスパラギナーゼ約340μLを1500mLのジャガイモ抽出物に加え、約4844単位のアスパラギンを有するアスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物を生じた。当然、ほかのレベルのアスパラギンも使用することができ、実施態様の1つでは、使用される生のジャガイモ全体のkg当たり、約3,000〜約100,000単位のアスパラギンを用いてアスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物を作製する。さらに低いレベルのアスパラギンを使用することができるが、アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物において所望の低レベルのアスパラギンを達成するのにさらに時間が必要とされてもよい。さらに高いレベルのアスパラギンを使用することができるが、商業的な実施態様では、コストが法外であってもよい。
約17.6%の固形分を有するジャガイモ薄片試料すべて、皮を剥き、薄切りにした。対照試料はどの溶液にも入れなかったが、他の試料は、120°Fで約15分、約40分及び約60分維持された上記表2に示された4種の溶液のそれぞれ(水、水+アスパラギン、ジャガイモ抽出物、ジャガイモ抽出物+アスパラギン)に入れ、アスパラギンについて調べた。上記表2に示された試験結果は、ジャガイモ薄片からアスパラギンを除くことにおいて水よりもジャガイモ抽出物の方が効果的であることを示す。さらに、アスパラギンがジャガイモ薄片から選択的に除かれたために、ジャガイモ薄片における還元糖及びそのほかの所望の可溶物のレベルが許容可能なレベルを維持しているので、従来技術の熱湯による浸出での質感及び風味の深刻な損傷は起こっていない。このため、本発明の実施態様の1つは、アスパラギンを欠乏するジャガイモ抽出物を提供すること、及びアスパラギンの第1の濃度を有する薄切りジャガイモのようなジャガイモをアスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物と接触させてジャガイモ薄片からアスパラギンを選択的に浸出させることを含む。次いでジャガイモ薄片をアスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物から取り出し、任意ですすぎ、熱加工する。別々の試験は、食品中のアスパラギンのレベルとその食品におけるアクリルアミドの結果的なレベルとの間の関係を示している。その結果、低下したレベルのアスパラギンを伴う得られた熱加工したジャガイモ薄片は低下したレベルのアクリルアミドを有する。
実施態様の1つでは、ジャガイモ抽出物は最初に、約0.5g〜約2gの皮を剥いたジャガイモを1mLの添加された溶液当たり使用するジャガイモ対水の比から作製される。さらに高いジャガイモ対水の比は、ろ過を難しくする可能性がある。従って、特に、追加の生のジャガイモとろ過された抽出物をろ過されていない抽出物に混ぜてろ過されていない抽出物をジャガイモ抽出物にろ過することによってジャガイモ抽出物をさらに濃縮するのであれば、さらに低い比がさらに望ましい。ジャガイモ抽出物がジャガイモ薄片における相当する濃度レベルと平衡になる又はほぼ平衡になるまでこのプロセスを繰り返す。
さらに、上記で開示されたジャガイモ抽出物は、800gの皮を剥いたジャガイモ対1500mLの水又はろ過した抽出物の比を使用するが、この比を最適化することができる。添加される水は、還元糖のような所望の可溶物とジャガイモ抽出物の間でいくらかの濃度勾配を創る。その結果、実施態様の1つでは、フルクトースやグルコースを含む還元糖のような添加物をジャガイモ抽出物に加えて所望の可溶物の濃度勾配をさらに出来るだけ小さくする。さらに、最初の溶液は、還元糖又は所望の可溶物のような添加物を含んで濃度勾配をさらに減らすことができる。
実施態様の1つでは、添加する水のレベルを出来るだけ低くする。実施態様の1つでは、最初に添加する水のレベルを排除する。その結果、水を添加せず、抽出物は柔らかくしたジャガイモを含む。実施態様の1つでは、柔らかくしたジャガイモを減圧ろ過してジャガイモ抽出物にする。
上記は、アスパラギンを低減するのに使用することができるバッチ法を説明しているが、方法は、以下に記載されるように、半連続的又は連続的な基準で行うように改変することができる。
ジャガイモの薄片又は小片を調理する前に、通常、生のジャガイモの皮を剥き、薄切りし、又は切断し、次いで洗浄して過剰のデンプン及びゴミを除く。図13aの選択的浸出システム1300によって説明されるように、洗浄段階は、連続的な実質的に未処理のジャガイモ供給物の外へアクリルアミド前駆体を浸出させるための連続プロセスを含むように改変することができる。本明細書の目的で、皮を剥いたジャガイモ薄片は処理されていない。実施態様の1つでは、3つの主な単位作業を用いてジャガイモを洗浄し、主な前駆体であるアスパラギンを選択的に抽出する:1)抽出ユニット1320がアスパラギンを
未処理のジャガイモ供給物1310の外へ、且つアスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物1380の中へ浸出させる;2)デンプン除去ユニット1340が過剰で未結合のデンプン1336を除く;及び3)少なくとも1つのアスパラギン除去ユニット1350が脱デンプン化洗浄後のジャガイモ抽出物1334からアスパラギンを除き、次いでそれは再利用されて(アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物1380)未処理のジャガイモ供給物1310を連続的に洗浄し、浸出させる。従って、処理されたジャガイモ薄片1312は次いで、次の加工工程、たとえば、調理又は加熱に進む。
第1の単位作業では、アクリルアミド前駆体を含有する皮を剥いて薄切りされたジャガイモ(「未処理のジャガイモ」)1310の流れが図2の従来技術の洗浄工程23に類似する抽出ユニット1320に入り、そこでジャガイモは前駆体欠乏のジャガイモ抽出物1380と接触する。前駆体欠乏のジャガイモ抽出物1380は、未処理のジャガイモ供給物1310から除かれるべき特定のアクリルアミド前駆体を除いて水溶性のジャガイモ成分すべてを含有する水の流れである。従って、好ましい実施態様での定常状態では、前駆体欠乏のジャガイモ抽出物1380は、アスパラギンを除く水溶性のジャガイモ固形物及び化合物すべての水溶液又は懸濁液を含む。ジャガイモ抽出物は一般に、たとえば、還元糖及び非還元糖、デンプン及び種々のアミノ酸のような水溶性の化合物を含む。定常状態では、デンプンおよびアスパラギン以外の前駆体欠乏のジャガイモ抽出物1380における水溶性化合物の濃度は、未処理のジャガイモ供給物1310における水溶性化合物の相当する濃度と平衡又はほぼ平衡である。システム起動の間、十分な水溶性物質が未処理のジャガイモ供給物1310の外へ且つ抽出物1322の中へ浸出されるまで浸出システム1300を介して所定量の純水(蒸留、脱イオン、逆浸透による処理)を循環させることによって、前駆体欠乏のジャガイモ抽出物1380における水溶性化合物の濃度は平衡レベルに合わせられる。抽出ユニットに入ったジャガイモの最初の流れは、未だ相対的に純粋である水によって浸出させられるので、相当量の所望の可溶物がこれらのジャガイモから循環水に抽出される。起動の間に浸出させたこれらジャガイモの一部は、調理後、低品質のポテトチップを生じる可能性があるので、浸出後これら起動時のジャガイモは単に捨てられることが望ましくてもよい。同様に、許容できないサイズ又は形状のためにさもなければ捨てられるジャガイモを使用することが起動の間望ましくてもよい。再び、所望の可溶性化合物が沢山浸出されすぎたのであれば、これらの起動時のジャガイモを洗浄後捨ててもよい。
アスパラギンの選択的な浸出が関与するこの実施態様及びそのほかの実施態様では、浸出の間、濃度勾配が未処理のジャガイモ供給物1310の外へ所望の可溶物を引き付けないように、前駆体欠乏の抽出物1380の濃度レベル(アスパラギン、過剰なデンプン及び望ましくない不純物以外)は、未処理のジャガイモ供給物1310における相当する濃度レベルと平衡である又はほぼ平衡であることが望ましい。従って、実施態様の1つでは、未処理のジャガイモ供給物1310と抽出ユニット1320に入る前駆体欠乏の抽出物1380の間に存在すべきである2つだけの主な濃度勾配がある:1つは、未処理のジャガイモ供給物1310からアスパラギンを前駆体欠乏の抽出物1380に引き付け、もう1つは、未処理のジャガイモ供給物1310からデンプンを前駆体欠乏の抽出物1380に引き付ける。実施態様の1つでは、ジャガイモ薄片は予備洗浄されて薄片から粘着性のないデンプンを除き、抽出ユニット1320におけるデンプンの積層を減らす。さらに、加熱した前駆体欠乏の抽出物1380を使用することが望ましくてもよい。アスパラギンの水への溶解性は温度と共に上昇するので、高い温度での洗浄/浸出は、前駆体欠乏の抽出物1380の所与の流速で浸出させることができるアスパラギンの量を高める。たとえば、典型的な浸出溶液の温度は、約70°F〜約150°Fの範囲でありうる。さらに、アスパラギンの優先的な浸出のためにあまり望ましくない可溶物が浸出させられるので、ジャガイモ抽出物が浸出物である場合、この温度範囲の高い方の端(約120°F〜約150°F)がさらに好まれうる。
再び図13aを参照して、アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物1380が、抽出ユニット1320にて未処理のジャガイモ1310と接触すると、アスパラギンとデンプンは前駆体欠乏の抽出物1380に浸出させられる。好ましい実施態様では、連続的な向流方法で前駆体欠乏の抽出物1380は、未処理のジャガイモ1310と接触する。向流の流れは、平行の流れと比べて所与の固形物から所望の溶質をさらに効果的に浸出させることがよく理解されている。別の実施態様では、未処理のジャガイモ供給物1310と接触させている間、前駆体欠乏の抽出物1380を超音波で振動させることによって抽出プロセスをさらに向上させる。高周波で短い振幅の振動は、ジャガイモ小片周囲の境界層の厚さを減らすことによって物質移動の速度を高めるのを助ける。たとえば、超音波周波数がジャガイモ薄片に適用されない場合に純水に浸出させられるよりも、薄片を超音波周波数68kHz及び170KHzに供した場合の方が、多くのアスパラギンがジャガイモ薄片から純水に浸出させられる。従って、超音波処理がない同一の抽出物に浸出させるよりも、超音波周波数は多くのアスパラギンをジャガイモ薄片からアスパラギン欠乏の抽出物に浸出させる。
種々の方法を用いて、未処理のジャガイモ供給物1310と前駆体欠乏の抽出物1380の間で連続的な向流の抽出を達成する。たとえば、抽出ユニット1320の実施態様の1つは、ジャガイモを湯がくのに使用される種類に類似する少なくとも1つのスクリュー型の浸漬抽出器を利用する。一般にスクリュー型の抽出器は、管の内部にらせん状の回転を含む。らせんは固形物を動かし、管の全長に沿って一方向に下がって浸出させる一方で、溶媒を抽出する向流の流れは、反対方向で管の全長に沿って下に流れる。ジャガイモを湯がくためのスクリュー型の抽出器は当該技術で周知なので、スクリュー型の抽出器の構成及び操作は本明細書では詳細に記載される必要はない。この実施態様では、未処理のジャガイモ1310がスクリュー型の抽出ユニット1320に入り、次いで抽出ユニット1320の全長に走る回転スパイラル又はヘリックスによって連続して沿って移動する。処理能力を高めるために、未処理のジャガイモ供給物1310を分割し、幾つかのスクリュー型の抽出ユニット1320に平行して送り、次いで抽出ユニットを出た後で再び一緒にすることができる。各スクリュー型の抽出ユニット1320の中で、前駆体欠乏のジャガイモ抽出物1380は、処理されたジャガイモ1312が出て行く末端のユニットに入り、処理されたジャガイモの流れ1310が移動する反対方向で抽出ユニット1320を通って流れ下り、未処理のジャガイモ1310が最初にユニット1320に入るユニットで出る。前駆体欠乏の抽出物1380がこの向流法で管を流れ下るので、前駆体欠乏の抽出物1380は、未処理のジャガイモ1310に接触することを強いられ、アクリルアミド前駆体及びデンプンは未処理のジャガイモ1310から前駆体欠乏の抽出物1380に浸出させられる。ジャガイモ小片1310はヘリックスによって確固として制御されているので、前駆体欠乏の抽出物1380の抽出物は、さらに高い圧力と速度で抽出ユニット1320を介してポンプで送り込まれ、さらに効果的にアクリルアミド前駆体を浸出させることができる。しかしながら、以後の加工でジャガイモの大きさが重要である場合、供給物1310における個々のジャガイモ小片を破壊したり、損傷したりする圧力を印加しないように注意を払わなければならない。抽出ユニット1320を出て行くジャガイモに残っているアスパラギンのようなアクリルアミド前駆体の濃度レベルは、種々のパラメータ、たとえば、ユニットにおける滞留時間、未処理のジャガイモ1310及び前駆体欠乏の抽出物1380双方の流速、並びに前駆体欠乏の抽出物1380の温度に依存する。たとえば、処理されたジャガイモの流れ1312にて前駆体のさらに低い最終濃度が所望であれば、抽出ユニット1320の全長を増やすことができ、それによって滞留時間を延ばすことができる。
抽出ユニット1320の別の実施態様は、前駆体欠乏のジャガイモ抽出物1380を含有する洗浄槽を含む。この特定の実施態様では、開放型又はワイヤメッシュ型のコンベア
が未処理のジャガイモ1310を槽の一方の端に運び、所定の時間と間隔の間、前駆体欠乏のジャガイモ抽出物1380の中に浸漬した後、洗浄槽の反対側の端で前駆体欠乏の抽出物1380から浸出させられたジャガイモ1312を取り出す。前駆体欠乏の抽出物1380と未処理のジャガイモ1310の間に向流の変換を付与するために、浸出させられたジャガイモ1312が取り出される端で前駆体欠乏の抽出物1380が槽に導入され、未処理のジャガイモ供給物1310が槽に入る端で洗浄後の抽出物1322を取り出すことができる。過剰のデンプンを除くために洗浄槽型のユニットを現在使用しているポテトチップの製造過程では、アクリルアミド前駆体欠乏の抽出ユニット1320のこの特定の実施態様が容易に実施される。既存のデンプン除去用洗浄槽は2、3の軽微な変更のみで依然として使用することができる。しかしながら、この型の抽出器の短所の1つは、槽内での未処理のジャガイモ供給物1310と前駆体欠乏の抽出物1380の間の相対速度が、コンベアの未処理のジャガイモ供給物1310が落とされるのを防ぐのに十分に低くなければならないことである。従って、この実施態様は、スクリュー型の抽出器ほど迅速にジャガイモ供給物1310前駆体を浸出させなくてもよい。
抽出ユニット1320のさらに別の実施態様は、ジャガイモ供給物1310の移動床を介した前駆体欠乏の抽出物1380の浸透による浸出を含む。そのような型の抽出器の1つはボルマン抽出器であり、それは、封入された鋳物に回転バケット昇降舵を含む。浸出させられるジャガイモ供給物1310を含有する各バケットの底は、抽出物1380がバケットからバケットに下向きに浸透できるように孔が開いている。ボルマン型抽出器は当該技術で周知なので、そのような抽出器の構成及び操作は本明細書では詳細に記載される必要はない。回転昇降舵は、上昇側と下降側の双方を有し、上昇側と下降側に別々に抽出物を回収する水だめも有する。前出の抽出ユニットの実施態様とは異なって、ボルマン型抽出器は、向流の流れ部と並流の流れ部の双方を有し:向流の流れ部は上昇側にあり、並流の流れ部は下降側にある。操作では、下降側の昇降舵の上で未処理のジャガイモ1310をバケットに入れ、上昇側のバケットの上から前駆体欠乏の抽出物1380を導入する。上昇側のバケットを通って浸透した抽出物は上昇側の水だめに集まる。上昇側の水だめにおける抽出物をポンプで昇降舵の上に戻し、下降側でバケットの上に導入する。下降側の水だめに達した後、洗浄後の抽出物1322をポンプで抽出ユニット1320から出し、次の単位作業に入れる。いったん、未処理のジャガイモ1310が下降側の下及び上昇側の上でその道を作ると、それらは、上昇側のバケットの上から取り出され、抽出ユニット1320の外に移される。浸透による浸出は、浸漬による浸出に対して幾つかの利点を提供する。浸透は通常、抽出溶媒と固形物との間の境界層が短いために浸透でよく混合する傾向があるので、浸漬よりも大きな抽出率を提供する。スクリュー型の浸漬抽出器と比べた場合、細片に対する機械的損傷が少ない傾向がある。さらに目詰まりの傾向が少ない。
抽出ユニット1320のさらに別の実施態様は、それを通ってジャガイモの前駆体欠乏の抽出物1380が流れる傾いた導管を含む。前駆体欠乏の抽出物1380が高い方の端から低い方の端に導管を流れ下る一方で、開放型又はワイヤメッシュのコンベアが導管まで、下方に流れる前駆体欠乏の抽出物1380を介して未処理のジャガイモ1310を輸送する。未処理のジャガイモ1310と前駆体欠乏の抽出物1380との間のさらに大きな接触表面積を促すために、前駆体欠乏の抽出物1380が浸出させられる未処理のジャガイモ1310の上、下及び周りを流れるように、このワイヤメッシュ型のコンベアは導管の底よりやや上に上げることができる。コンベアは、耐久性のある材料、たとえば、ステンレス鋼又は別の種類の金属、セラミック又はポリマー系材料から作製された食品等級のメッシュ、鎖、孔の開いた構造又はそのほかの液体の以前の構造を含むことができる。これらの抽出ユニットの幾つかを連続して使用して、浸出時間を増やし、最後の抽出ユニットを出る処理されたジャガイモ1312の最終的なアスパラギン濃度を下げることができる。そのような抽出ユニットの幾つかを連続して使用する場合、前駆体欠乏の抽出物1
380は、最後の抽出ユニットの一番上に入り、最初の抽出ユニットの底に達するまで、各ユニットの傾いた導管を下る。そのときまでには、洗浄後の抽出物1322は未処理のジャガイモ1310のそれに近い前駆体濃度を有する。
洗浄後の抽出物1322は抽出ユニット1320を出た後、第2の単位作業であるデンプン除去ユニット1340に移される。好ましい実施態様では、デンプン除去ユニット1340は、遠心分離でデンプンを除去するためのサイクロンを含む。デンプン粒子は、洗浄後の抽出物1322において他の水溶性分子のほとんどより高い密度を有するので、回転するサイクロン1340は、水より重いデンプン粒子を生じ、サイクロン壁で抽出物1322から分離し、次いでスラリー又はペースト1336としてサイクロン1340の外に導かれる。脱デンプン化洗浄後抽出物1334は、次いでサイクロン1340を離れ、少なくとも1つの前駆体除去ユニット1350に移される。デンプン除去ユニット1340の好ましい実施態様がサイクロンを含む一方で、ほかの種類の器具や方法を用いてデンプンを除去することができる。たとえば、ろ過、バッチ沈殿又は凝集によってデンプンを除去してもよい。しかしながら、抽出ユニット1320の前に未処理のジャガイモ供給物1310からデンプンが排除されていれば、デンプン除去ユニット1340は必要ではないことに留意のこと。
第3の単位作業では、脱デンプン化洗浄後抽出物1334は少なくとも1つの前駆体除去ユニット1350に入り、そこでアクリルアミド前駆体が除かれる。実施態様の1つでは、各前駆体除去ユニット1350は、除去される特定のアクリルアミド前駆体に選択的に結合する吸収材料を含むイオン交換樹脂のような、充填塔型又はバッフル塔型の樹脂カラムのいずれかを含む。アスパラギンが除去されるべき主な前駆体である実施態様の1つでは、各樹脂カラムはアスパラギナーゼのような不動化された酵素を含む。
実施態様の1つでは、前駆体除去ユニット1350はアスパラギナーゼを被覆した樹脂又はたとえば、アスパラギンに結合することによって溶液からアスパラギンを選択的に除去する樹脂を有するカラムを含む。実施態様の1つでは、脱デンプン化洗浄後抽出物1334が樹脂に接触しながら、抽出物中のアスパラギンが樹脂と反応し、アンモニアとアスパラギン酸に変換される。
実施態様の1つでは、脱デンプン化洗浄後抽出物1334が各カラムの上部に導入され、底に向かう回り道の経路を下方に浸透する。実施態様の1つでは、脱デンプン化洗浄後抽出物1334が樹脂に接触し、アスパラギンが樹脂によって選択的に除去される。上記実施態様のいずれかで、樹脂カラムの底に達するまでの時間で脱デンプン化洗浄後抽出物1334から相当量のアスパラギンが除去される。本明細書で使用されるとき、アスパラギン濃度の少なくとも50%が脱デンプン化洗浄後抽出物1334から除かれる場合、相当量が除かれる。次いで、アスパラギン欠乏の抽出物1380が樹脂カラムの底から取り出され、別の回の浸出のために抽出ユニット1320に再利用される。そのようなカラムの幾つかを連続して操作して脱デンプン化洗浄後抽出物1334におけるアスパラギン濃度をさらに低下させることができる。さらに、連続した浸出過程1300を中断することなく再生するため、カラム1つ(又は一連のカラム)を休ませるために2以上のカラム又は一連のカラムを平行して動かすことができる。
図13bは、アスパラギンと結合することによってアスパラギンを溶液から選択的に除く樹脂カラムについての必要に応じた再生過程を説明する。1つのカラムのアスパラギン除去物質がアスパラギンで飽和された場合、そのカラムをラインから外し、脱デンプン化洗浄後抽出物1334を残りのカラム(単)又はカラム(複)に向け直す。再生溶液1360を飽和されたカラムに送り、樹脂の表面からアスパラギンを遊離させる。ラインから外したカラム1350を出るアスパラギンを含んだ再生溶液1360を捨てることができ
、又はさらに処理してアスパラギンを単離し、再生溶液1360を再利用することができる。ほとんどのアスパラギンがカラムからストリッピングされた場合、カラムへの再生溶液1360の流れを止める。次いで、少量の脱デンプン化洗浄後抽出物1334を用いてカラムに同伴した再生溶液を流し出す。その時点で再生は完全であり、次いで図13aに示される浸出過程1300にてカラムを元に戻すことができる。
代替の実施態様では、抽出ユニットの作業1320は2つの別々の単位作業に分けることができる。それら単位作業の第1は、図2に示される従来技術の洗浄工程23に類似する洗浄工程を含む。この洗浄工程は、水を含み、ジャガイモ薄片の表面からの過剰なデンプンを除去することを目的とする。こうして洗浄されたジャガイモ薄片は次いで、ジャガイモ薄片からの追加のデンプンの抽出を排除する又は実質的に低減するのに十分な濃度のデンプンを含有した前駆体欠乏のジャガイモ抽出物1380で処理される抽出器ユニット1320に進む。そのような代替の実施態様のもとで、デンプン除去単位作業1340は図13aで示されるものに比べて別の流れで生じる。
図14は、非選択的な浸出システム1400を使用して生のジャガイモ小片を洗浄し、アスパラギンを除去する本発明の別の実施態様を示す。この非選択的な浸出システム1400は、4つの単位作業:1)抽出ユニット1420がアスパラギンを含む水溶性化合物をジャガイモ供給物の流れ1410の外へ且つ前駆体欠乏の抽出物1460の中へ非選択的に浸出させる;2)デンプン除去ユニット1440が得られる洗浄後抽出物1462から過剰で非結合のデンプン1466を除去する;3)少なくとも1つのアスパラギン除去ユニット1450が脱デンプン化洗浄後ジャガイモ抽出物1464からアスパラギンを除去する;及び4)吸収/補充ユニット1480が以前抽出された水溶性化合物の一部と共に処理されたジャガイモ1412を補充する、を含む。
図14に示される抽出ユニット1420、デンプン除去ユニット1440及び前駆体除去ユニット1450は、図13aに示される抽出ユニット1320、デンプン除去ユニット1340及び前駆体除去ユニット1350に関連して記載されるものに類似した方式で構成され、操作される。しかしながら、図13aに示される選択的浸出システム1300とは異なり、図14で示される非選択的浸出システム1400は、抽出ユニット1420における未処理のジャガイモ供給物1410がジャガイモ抽出物で浸出させられることを必要としない。図14の抽出ユニット1420を出る連続した流れの未処理のジャガイモ供給物1410は、代わりに前駆体欠乏の抽出物1460としての純水(蒸留、脱イオン、逆浸透による処理)によって浸出させられうる。さらに、全体的なプロセスを見直すことによって理解されるように、最後の単位作業1480を離れる消費されたジャガイモ抽出物1472を捨てることができ、抽出ユニット1420に対して再利用しなくてもよい。しかしながら、所望であれば、ジャガイモの消費された抽出物1472を再利用することができる。
非選択的な浸出システム1400の第1の単位作業では、アクリルアミド前駆体を含有する生のジャガイモ(「未処理のジャガイモ」)を含有する生のジャガイモの連続的な流れが抽出ユニット1420の一方の端から他方の端に流れる一方で、前駆体欠乏の抽出物1460は、未処理のジャガイモ1410の流れに向流して、反対の方向で抽出ユニット1420を介して流れる。前駆体欠乏の抽出物1460は通常、純水を含むが、代替的に吸収/補充ユニット1480から出る消費されたジャガイモ抽出物1472又は純水と消費された抽出物1472の組み合わせを含む。
アスパラギンとデンプン分子だけがジャガイモ供給物1310から引き出される図13aで示される抽出ユニット1320とは異なって、図14で示される抽出ユニット1420は、非選択的に任意の水溶性化合物を未処理のジャガイモ供給物1410から引き出す
。前駆体欠乏の抽出物1460は、たとえば、還元糖及び非還元糖、デンプン及びアスパラギンのような、未処理のジャガイモ供給物1410に含有される水溶性化合物をほとんど又は全く含有していないので、未処理のジャガイモ供給物1410と前駆体欠乏の抽出物1460との間の濃度勾配によって未処理のジャガイモ供給物1410における水溶性化合物は、前駆体欠乏の抽出物1460の中へ拡散する。洗浄及び浸出の後、処理されたジャガイモ1412は抽出ユニット1420を出て、吸収/補充ユニット1480に進む一方で、洗浄後抽出物1462は抽出ユニット1420を出て、デンプン除去ユニット1440に進む。
非選択的浸出システム1400の第2の単位作業では、今やデンプン、アスパラギン、還元糖及び非還元糖、及びそのほかの水溶性化合物を含有する洗浄後抽出物1462はデンプン除去ユニット1440に入る。このユニットは、図13aで示されたデンプンの除去ユニット1340に関して記載されたのと本質的に同じ方法で構成され、操作される。デンプン除去ユニット1440は洗浄後抽出物1462からデンプン粒子を分離し、デンプンはスラリー又はペースト1466としてユニットを出る。脱デンプン化洗浄後抽出物1464は、次いでデンプン除去ユニット1440を離れ、少なくとも1つの前駆体除去ユニット1450に移される。
非選択的浸出システム1400の第3の単位作業では、少なくとも1つの前駆体除去ユニット1450が、図13aで示された前駆体除去ユニット1350に関して記載されたのと同じ方法でアスパラギンを除去する。同様に、図14における各前駆体除去ユニット1450は、図13bに示された各前駆体除去ユニット1350が再生されるように、必要に応じて再生される。脱デンプン化洗浄後抽出物1464からアスパラギンが除かれた後、得られた前駆体欠乏の補充抽出物1470は前駆体除去ユニット1450を出て吸収/補充ユニット1480に進む。
非選択的浸出システム1400の第4の単位作業は、以前浸出させた水溶性化合物を処理されたジャガイモ1412に戻す。吸収/補充ユニット1480がこの目的に使用され、図13aで示された抽出ユニット1320の幾つかの実施態様で議論した装置の1つを含む。たとえば、吸収/補充ユニット1480は、スクリュー型抽出器、洗浄槽型抽出器又はボルマン型浸透抽出器を含むことができる。固形物から浸出溶媒へ溶質を抽出するのに使用されることが最も多いが、これらの装置は、逆−溶液から固形物への溶質の拡散を達成するのにも使用することができる。そのような設備は単に固相と液相の間の物質移動を高めているにすぎない。たとえば、吸収/補充ユニット1480の実施態様の1つはスクリュー型抽出器を含む。抽出ユニット1420からの処理されたジャガイモ1412はスクリュー型抽出器1480の一端に入り、前駆体欠乏の補充抽出物1470の向流の流れに遭遇する。入ってくる前駆体欠乏の補充抽出物1470は相対的に高い濃度の水溶性化合物(主として糖)を有し、処理されたジャガイモ1412は相対的に低い濃度の水溶性化合物を有するので、水溶性化合物は、前駆体欠乏の補充抽出物1470から処理されたジャガイモ1412に戻って拡散する。従って、処理されたジャガイモ1412が吸収/補充ユニット1480を通って進むにつれて処理されたジャガイモ1412における水溶性溶質の濃度は高まり、前駆体欠乏の補充抽出物1470がユニット1480を通って進むにつれて前駆体欠乏の補充抽出物1470中の溶質濃度は低下する。吸収/補充ユニットを出る消費された抽出物1472は捨てることができ、又は抽出ユニット1420で前駆体欠乏の抽出物1460の一部として再利用することができる。処理されたジャガイモ1412よりも高いが、生で未処理のジャガイモ1410の当初レベルよりも低い水溶性溶質のレベルと共に補充されたジャガイモ1414はユニット1480を出る。
消費されたジャガイモ抽出物1472を抽出ユニット1420に入る前駆体欠乏の抽出物1460として再利用するのであれば、非選択的浸出システムは、図13aで示された
選択的浸出システムとそっくりに長期にわたって作動する。定常状態にアプローチすると、アスパラギンとデンプン以外の水溶性物質の濃度は前駆体欠乏の抽出物1460で増大し、未処理のジャガイモ供給物1410から少ない物質しか浸出させられない。定常状態では、アスパラギンとデンプンだけがジャガイモ供給物1420から前駆体欠乏の抽出物1460へと抽出され、吸収/補充ユニット1480を無用のものにする。従って、本発明の別の実施態様は、起動する間だけ非選択的浸出システム1400を使用すること、抽出ユニット1420にて前駆体欠乏の抽出物1460として消費された抽出物1472を再利用すること、及び定常状態に達したのち、吸収/補充ユニット1480を迂回することによって非選択的浸出システム1400を図13aで示された選択的浸出システム1300に変換することを含む。この実施態様は起動する間の未処理のジャガイモ1310、1410から望ましくなく浸出させられる溶質物(たとえば、糖)の量を出来るだけ抑える。それはまた、受け入れ難く低いレベルの所望の溶質のために起動する間に捨てなければならない処理されたジャガイモ小片1312、1412の数も減らす。
実施態様の1つでは、丸ごとの又は薄切りしたジャガイモ1410を100°F〜150°F、さらに好ましくは約120°F〜150°Fの熱湯1460で約1分間〜約5分間、さらに好ましくは約3分間〜約5分間の範囲での浸し時間で処理することを含む湯がき工程を延長することによって前駆体の除去は浸出を介して生じる。低い温度は十分な量の前駆体を除去しないし、高い温度はすべての成分を容易に除去するので、温度と時間の関係は重要である。実施態様の1つでは、たとえばグルコース及びフルクトースのような還元糖を含むが、これらに限定されない1以上の望ましい可溶性物質の添加物を有する溶液中でジャガイモ薄片を湯がく。本発明の実施態様に係る湯がき工程は、アクリルアミドの形成の95%までの低減を達成するようなアスパラギンの量を除去する。湯がき工程で浸出させられた成分を含有する脱デンプン化洗浄後抽出物1464を次いで冷却して酵素が不活化されるのを防ぎ、1.4リットルの溶液当たり500〜100,000単位、さらに好ましくは約3000〜約100,000単位の範囲の濃度の酵素アスパラギナーゼと5〜20分間混合する。実施態様の1つでは、脱デンプン化洗浄後抽出物1464を約70℃(158°F)未満に冷却してアスパラギナーゼの破壊を防ぐ。実施態様の1つでは、溶液を室温〜約100°Fの間の温度に冷却する。アスパラギナーゼは、脱デンプン化洗浄後抽出物1464から大半のアスパラギンを除去する。次に、実施態様の1つでは、湯がいた処理済の薄片1412に、酵素処理した前駆体欠乏の補充抽出物1470と共に、所望の可溶物を補充し、残りの成分(アスパラギンを除く)を薄片に注入して戻し、補充されたジャガイモ1414を作製する。吸収/補充ユニット1480で生じる注入工程は、種々の温度/時間の処理、おそらく、さらに高い圧力又は減圧が関与してもよい。これらの処理の後、通常の揚げ温度及び時間で薄片を揚げ、チップを製造する。
種々の時間及び温度の関係のもとで13の比較試験を行い、湯がき工程を延長することによるジャガイモ薄片から浸出させられたアスパラギンを分析した。一部の実施態様では、異なった時間、浸すことによって浸出糖を再導入したが、アスパラギン除去への影響を評価する。試験の結果を以下の表3に提供する。
(表3)湯がいたジャガイモ薄片のアスパラギンの低減
Figure 2010516283
上記表における各試験については、200gのジャガイモの皮を剥き、厚さ0.13462センチメートル(0.053インチ)に薄切りし、5Lの水に浸した。次いで薄片を種々の条件下で浸し、アスパラギンを浸出させた。各試験の後、ジャガイモ薄片及びその浸出水をアスパラギン用の試料とした。従って、試験1では、対照試料、厚さ0.13462センチメートル(0.053インチ)を有する200gのジャガイモ薄片を常温(約70°F)の純水5Lに2分間浸した。調べた2枚のジャガイモ薄片は、2,902ppmの平均濃度のアスパラギンを有し、浸出水は20ppmのアスパラギンを有した。試験2〜4で示されるように、長時間の浸漬によって、浸した又は浸出させたジャガイモ薄片のアスパラギン濃度の大きな低減が得られ、浸出水のアスパラギンの高い濃度が得られた。試験5〜7で示されるように、0.02%の還元糖を有する溶液中でのジャガイモ薄片の浸漬によって、純水中で同じ時間と温度で浸漬したのに比べてジャガイモ薄片のアスパラギン濃度に大きな低減(試験5は試験2より大きい)又は類似した低減(試験3と6及び試験4と7は類似)を生じた。効果的に又は非選択的浸出よりも効果的に所望の選択的浸出を達成することができるので、この発見は重要である。
試験2〜4の単一浸漬工程によって見出された結果に比べて、試験8〜10によって示されるようにさらに低い温度における純水中の追加の浸漬工程によってアスパラギンのさらに大きな低減が得られた。試験11〜13は、140°Fの水中での第1の浸漬工程、その後バケットを氷で取り囲むことによって95°Fまで水を冷却して酵素が不活化され
るのを防ぎ、その後、10,000単位のアスパラギナーゼを添加し、10分間混合したことによってジャガイモ薄片における99%を超えるアスパラギンを浸漬除去できることを示す。さらに、試験12及び13によって示されるように、最終の浸漬工程が30分以上である場合、浸出水に検出可能な量のアスパラギンは残らない。
図15は、脱デンプン化洗浄後抽出物1574に酵素1555を添加してアクリルアミド前駆体欠乏溶液1580を提供し、アクリルアミド前駆体欠乏溶液1580中で天然濃度のアスパラギンを有する生の食物又は未処理のジャガイモ小片1510を接触させて、生の食物小片が天然濃度よりも低いアスパラギンの低減濃度を有するように未処理の食物小片1510から優先的にアクリルアミド前駆体を浸出させ、処理された食物小片1512を抽出ユニット1520から取り出すシステム及び方法の模式図である。図15の浸出システム1500によって説明されるように、洗浄段階を改変してジャガイモ連続供給物1510からアクリルアミド前駆体を浸出させるための連続過程を含むことができる。
実施態様の1つでは、5つの主な単位作業を使用してジャガイモを洗浄し、主な前駆体であるアスパラギンを抽出する:1)ミキサー1530がジャガイモ抽出物1532を作る;2)デンプン除去ユニット1540が、過剰で未結合のデンプン及びジャガイモ固形物を除去する;3)少なくとも1つのアスパラギン除去ユニット1550が脱デンプン化洗浄後ジャガイモ抽出物1534からアスパラギンを除き、次いでそれを(アスパラギン欠乏抽出物1552として)再利用して未処理のジャガイモ供給物1510を連続して洗浄し、浸出させる;及び4)少なくとも1つの反応生成物除去ユニット1560を用いて前駆体除去ユニット1550においてアスパラギンをアスパラギナーゼと反応させることから生じうるアンモニアとアスパラギン酸のような反応生成物の積層を回避することができる;及び5)抽出ユニット1520が未処理のジャガイモ供給物の流れ1510の外へ且つアスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物1580の中へアスパラギンを浸出させる。
起動の間、又は構成の流れとして原則的に使用される第1の単位作業では、生の皮を剥き、薄切りしたジャガイモ1514と水1516をミキサー1530に入れてジャガイモピューレ又はジャガイモ抽出物1532を作製する。アスパラギンの選択的浸出を含むこの及びそのほかの実施態様では、抽出物の濃度レベル(アスパラギン、過剰のデンプン及び望ましくない不純物以外)は、未処理のジャガイモ供給物1510の相当する濃度レベルと平衡に近く、浸出の間、未処理のジャガイモ供給物1510から望ましい可溶物を引き出すことができる濃度勾配を出来るだけ抑えることが望ましい。従って、実施態様の1つでは、ジャガイモ薄片が予備洗浄されないのであれば、未処理のジャガイモ供給物1510とアスパラギン欠乏抽出物1580との間に存在すべきたった2つの主な濃度勾配があり、1つは、未処理のジャガイモ供給物1510からアスパラギン欠乏抽出物1580にアスパラギンを引き付け、もう1つは、未処理のジャガイモ供給物1510からアスパラギン欠乏抽出物1580にデンプンを引き付ける。その結果、抽出物1532を作製するのに使用される水1516の量が好ましくは出来るだけ抑えられる。実施態様の1つでは、抽出物は、1.4リットルの水当たり約300g〜約1,000gの間のジャガイモを含む。実施態様の1つでは、水は、1.4リットル当たり500単位〜100,000単位の間を含む。さらに、加熱したアスパラギン欠乏の抽出物1580を使用することが望ましくてもよい。アスパラギンの水への溶解性は温度と共に上昇するので、高い温度での洗浄/浸出は、抽出物の所与の流速で浸出させることができるアスパラギンの量を増やす。たとえば、約100°F〜約150°Fの範囲である典型的な浸出溶液の温度を使用することができる。
再び、図5を参照して、アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物1580が抽出ユニット1520における未処理のジャガイモ1510に接触するにつれて、アスパラギン及びデンプンがアスパラギン欠乏抽出物1580の中に浸出させられる。図13aに関して上記
で議論された同じ抽出ユニットを図15で示される実施態様で使用することができる。
洗浄後抽出物1522が抽出ユニット1520を出た後、それは、デンプン除去ユニット1540に移される。図13aに関して上記で議論された同じデンプン除去ユニットを図15で示される実施態様で使用することができる。
次の単位作業では、脱デンプン化洗浄後抽出物1534が少なくとも1つの前駆体除去ユニット1550に入り、そこでアクリルアミド前駆体が除去される。
前駆体除去ユニット1550は、1以上のアスパラギナーゼ1555注入ポートを含む。実施態様の1つでは、前駆体除去ユニット1550は連続ミキサーを含む。アスパラギン欠乏の出口の流れ1552におけるアスパラギンの濃度が、脱デンプン化洗浄後抽出物1534のアスパラギンの濃度の約50%未満、さらに好ましくは約90%未満含むように十分な量のアスパラギナーゼ1555を添加すべきである。
アスパラギン欠乏の出口の流れ1552は、反応生成物、すなわち、アスパラギンとのアスパラギナーゼの反応の結果としてのアンモニア及びアスパラギン酸を有する。連続過程では、抽出ユニット1520に入る前に反応生成物の一部又はすべてを除き、未処理のジャガイモ1510の外で好都合の優先的な又は選択的なアスパラギンの駆動力を維持し、反応生成物が、抽出ユニット1520を出る処理されたジャガイモ1512の質及び特徴を有してもよいように望ましくない付帯の効果を出来るだけ抑えることが望ましい。その結果、幾つかの手法を単独で又は併せて使用して抽出ユニット1520に入るアスパラギン欠乏の抽出物1580における反応生成物の濃度を下げることができる。
実施態様の1つでは、アスパラギン欠乏の出口の流れ1552の量1558は浸出システム1500から除かれ、排水の流れに道を定めることができる。実施態様の1つでは、浸出システム1500に入るジャガイモ抽出物1532の構成の流れは、浸出システム1500を出るアスパラギン欠乏抽出物の量1558に比例する又は同等である。
実施態様の1つでは、アスパラギン欠乏の出口の流れ1552は、バイパスの流れ1556と1以上の反応生成物除去ユニットに道を定めるスリップの流れ1554に分割される。実施態様の1つでは、アンモニア除去ユニット1560は、アスパラギン欠乏のスリップの流れ1554から優先的にアンモニア1562を除去する。スリップの流れ1554は、約0〜100%のアスパラギン欠乏の出口の流れ1552の流量を含むことができる。スリップの流れ1554は、アスパラギン欠乏の出口の流れ1552の全部又は一部が選択された時間量で1以上の反応生成物除去ユニット1560に道を定めるように間欠的に作動するように設定されうる。たとえば、浸出システム1500の作動時間ごとに、アスパラギン欠乏のスリップの流れ1554が約30分間、連続して又は間欠的に作動し、アスパラギン欠乏の抽出物の流れ1552の全部又は一部を処理してもよい。
実施態様の1つでは、アンモニア除去ユニット1560は、1以上のアンモニア除去法を単独で又は組み合わせてアンモニアを除去することができる。アンモニアの除去法は、流れを加熱すること、流れの圧を落とすこと、たとえば、空気、蒸気、窒素のような気体を流れで泡立たせること、流れのpHを調整すること、及びイオン交換樹脂を用いて流れからアンモニアを選択的に除去することから選択することができる。
水溶液中のアンモニアは、
Figure 2010516283
によって定義される平衡系として存在する。
水溶液の流れからアンモニアを除去するのに利用可能な手法は通常、イオン性(NH)形態又はアンモニア(NH)の気体形態を回収する。系が平衡なので、アンモニアの気体形態の除去はイオン形態の気体形態へのさらなる変換を生じ、それによって上記の反応は右側にシフトする。イオン形態のアンモニアは平衡を確立しようとするので、塩基性条件下では、気体形態のアンモニアが好まれる。熱は溶液からアンモニア気体を揮発させるので、アンモニアの加熱溶液も上記反応を右側にシフトさせる。溶液のヘッドスペースにおける気体状のアンモニアも溶液におけるアンモニア気体に影響を有する。その結果、たとえば、減圧又はそのほかの除圧方法によってヘッドスペースからアンモニア気体を除去することも溶液におけるアンモニア気体を揮発させるのに役立ち、反応を右側にシフトさせる。方法が食物に安全である限り、特許文献2によって開示されたそのほかの既知の方法によってもアンモニアを除去することができる。たとえば、アンモニアを吸着剤に負荷できるように固形金属の水酸化物である吸着剤にアンモニアを接触させることができ、吸着剤は弱酸によって再生することができる。その結果、実施態様の1つでは、アンモニア除去ユニット1560は、2つのユニット:再生用のユニットが1つ及びアンモニア除去用のユニットが1つ:を含むことができる。
実施態様の1つでは、アスパラギン酸除去ユニット1570は、1以上のアスパラギン酸除去法を単独で又は組み合わせによってアスパラギン酸1572を除去することができる。アスパラギン酸除去は、イオン交換樹脂を用いて流れから選択的にアスパラギン酸を除去すること、限外ろ過膜でろ過すること、電気泳動、及び流れのpHを調整することから選択することができる。
アンモニア除去ユニット1560及びアスパラギン酸除去ユニット1570、もしくはそのいずれかにおけるイオン交換樹脂は充填床で使用することができる。或いは、樹脂がバットに入れられ、スリップの流れ1554と混合され、樹脂が反応前駆体を吸収し、樹脂を取り外すことができ、再生することができるバッチ−連続操作にてイオン交換樹脂を使用することができる。
実施態様の1つでは、スリップの流れ1554のpHを下げてアスパラギン酸を沈殿させる。次いで、遠心分離、ハイドロクローン、ろ過又はそのほかの好適なユニットによって沈殿物を除くことができる。実施態様の1つでは、pHを約4〜約6の間、さらに好ましくは約4.5〜約5.5の間の範囲に調整する。限外ろ過膜を単独で又はpHの調整と組み合わせて使用してアスパラギン酸を濾別する。アンモニア除去ユニット1560及びアスパラギン酸除去ユニット1570、もしくはそのいずれかを通って来た、得られた精製された前駆体欠乏のジャガイモ抽出物1574は、アスパラギン欠乏の出口の流れ1552に比べて、わずかな反応生成物又は副産物(たとえば、少ないアンモニア及びアスパラギン酸、もしくはそのいずれか)しか有さない。精製された前駆体欠乏のジャガイモ抽出物1574はバイパスの流れ1556と混合することができ、アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物1580になる。
次に、アクリルアミド前駆体を含有する皮を剥き、薄切りしたジャガイモ(「未処理のジャガイモ」)1510の流れが、図2の従来技術の洗浄工程23に類似する抽出ユニット1520に入り、そこでジャガイモは前駆体欠乏のジャガイモ抽出物1580と接触する。アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物1580は、未処理のジャガイモ供給物151
0から除かれるべき特定のアクリルアミド前駆体を除いて水溶性のジャガイモ成分をすべて含有する水の流れを含む。従って、好ましい実施態様における定常状態では、アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物1580は、アスパラギンを除く水溶性のジャガイモの固形物及び化合物すべての水溶液又は懸濁液を含む。ジャガイモ抽出物は一般に、たとえば、還元糖及び非還元糖、デンプン、及び種々のアミノ酸のような水溶性の化合物を含む。定常状態では、アスパラギン欠乏の抽出物1580における、デンプン及びアスパラギン以外の水溶性化合物の濃度は、未処理のジャガイモ供給物1510における水溶性化合物の相当する濃度と平衡である又はほぼ平衡である。たとえば、図13及び図14で示された効果のような単位作業の種々のパラメータを操作する効果を見直す場合、留意しなければならない点の1つは、これらの調整のすべてが最終製品の品質及び特徴に多少の付随的な影響を有することである。その結果、単位作業で行われる調整は、所望の最終的な特徴を示す製品に到達するために慎重に選択されなければならない。これらの特徴には、最終製品の色合い、風味、口当たり、密度、匂い、及び賞味期限が挙げられる。
図5は単位作業の別の側面に着目し、調理段階の間でのチップにおける水分レベルの低下の効果を示す。図2に戻って参照して、調理工程24は、通常、高温にて連続した油の揚げ鍋で薄切りしたジャガイモのチップを調理することを含む単位作業である。図5に戻って、その上のグラフは、最終チップ製品の水分レベルを横軸又はx軸に反映する。縦軸又はy軸は、最終製品で見出されたアクリルアミド(「AA」)をppbで再び記す。次いで、最終チップのアクリルアミドのレベルに対して水分の比率を示す多数のデータポイントをプロットする。2つの異なった揚げ温度を使用したが、菱形印は、約178℃(353°F)で揚げたチップを表し、四角印は、約149℃(300°F)で揚げたチップのデータポイントを表す。線によるプロット51、52は傾向を立証するためにデータポイントに対して曲線適合させる。曲線適合させた線のプロット51、52は、一般方程式:
Figure 2010516283
(式中、「y」はアクリルアミドのレベルを表し、「c」は定数であり、「x」は水分レベルであり、「b」は「x」の指数である)に従う。第1の線プロット51は、約149℃(300°F)の揚げ温度のデータポイントに関する。第2の線プロット52は、178℃(353°F)の揚げ温度についてプロットされたデータポイントに関する。図5で理解できるように、アクリルアミドのレベルは、揚げ温度にかかわりなく、約3重量%の水分を超えるチップの水分レベルで非常に低いままだった。
図5が揚げたジャガイモ薄片におけるアクリルアミドのレベルと水分含量の関係を示すのに対して、図6は、乾燥ミックスから作製した焼いたポテトチップ製品における同じ関係を示す。図6のグラフの縦軸はアクリルアミドの濃度を示す一方で、横軸は重量で水分レベルを示す。アクリルアミドの濃度は、揚げたジャガイモ薄片よりも焼いたポテトチップ製品の方が高い傾向があるが、図5及び図6は双方とも、アクリルアミドの濃度は、水分レベルが約3%を下回るまで、調理したジャガイモ製品ではかなり低いままであることを示している。
図5及び図6によって明らかになることは、典型的な揚げ鍋で調理されたポテトチップにおけるアクリルアミドのレベルは、水分レベルがいったん3重量%の水分を下回るとむしろ劇的に上昇し、その時点で、アクリルアミドの形成温度より低い製品温度を保持するのに十分な水分がないと思われるということである。たとえば、図5は、最終製品で見出
されるアクリルアミドのレベルは、高温の調理環境への暴露にかかわりなく、調理単位作業の間、チップの水分レベルが3重量%より高い場合、相対的に低いことを説明している。図5及び図6は、最終製品におけるアクリルアミドの形成を低減するために調整することができる単位作業において水分レベルが有用な追加のパラメータであることを実証している。
残念ながら、仕上げたポテトチップの水分レベルは、理想的には約2%未満、好ましくは約1.3〜1.4%の間にすべきである。2%を超えて高いもの、1.4%を超えてすら、包装された製品において新鮮さを失い、微生物による損傷の問題をもたらし、同様に感覚刺激に反応する因果関係、たとえば、味や質感などに問題をもたらす。しかしながら、色合いや味の変化及び最終製品の軟度は、種々のユニットで調整することができる。さらに、包装前の工程での種々の因子、たとえば、揚げ鍋にフードを広げること、包装機に対してコンベアを覆うこと、植物環境の脱湿、及び包装における種々の因子、たとえば、包装材料、フィルム、袋及びシールを調整することによって高い水分含量を伴う食品を仕上げる結論に対応することが可能であってもよい。従って、熱加工食物におけるアクリルアミドの形成を低減する開示された方法の別の実施態様によれば、さらなる単位作業は、たとえば、約1.4重量%、約1.6重量%、約1.8重量%及び約2重量%、又は1.4〜2%の間のいずれかの水分%での水分含量でその調理工程から浮かび上がるように、食品を仕上げることを含む。
しかしながら、そのほかのジャガイモ製品が相対的に高い水分含量でさえ相当量のアクリルアミドを形成することが知られていることに留意することが重要である。たとえば、通常、15重量%を超える水分と共に揚げ鍋を離れるフレンチフライは、調理中、相当量のアクリルアミドを発生させることが知られている。このことは、アクリルアミドの形成が、全体的な水分含量というよりむしろ調理生成物の温度(特に表面温度)に依存することを示唆している。実際、試験は、必要な反応物質が約250°F/120℃の温度にさらされるまでアクリルアミドは相当量を形成しないことを示している。従って、アクリルアミドの前駆体化合物を含有するジャガイモ生成物は、調理の際、調理媒体の温度とはかなり異なってもよい生成物の温度が約120℃(250°F)より上に上がるまで、相当量のアクリルアミドを形成しないと思われる。それでもなお、そのような製品の水分含量は、製品温度がアクリルアミドの形成温度を超えて上昇したかどうかの良好な指標でありうる。
相対的に高い温度の環境でさえ、製品の水分はアクリルアミドの形成温度より低い製品内部の温度を保持するのに役立つことが当業者によって理論化されている。しかしながら、水分のほとんどを除去すると、周囲の高温が原因で、製品温度をアクリルアミド形成温度に上げてしまう。とはいえ、調理製品のすべての部分が同一の内部温度を共有しているわけではない。たとえば、フレンチフライは、ジャガイモ薄片に比べてかなり厚いので、製品の内部と外部との間で大きな水分勾配を有する傾向がある。その結果、調理されたフレンチフライは、内部の水分含量が高くてもかなり高い表面温度を有することが可能である。対照的に、ジャガイモ薄片はさらに薄く、調理の間薄片全体にわたって一貫した水分レベルを有する傾向がある。従って、たとえば、ジャガイモ薄片や加工したジャガイモ小片のような少なくとも薄い製品については、水分レベルは依然としてその内部温度の良好な尺度である。このことは、トウモロコシ、オオムギ、コムギ、ライムギ、コメ、カラスムギ、雑穀及びそのほかのデンプン系穀類から作製される非ジャガイモ製品についても真実である。さらに、調理製品の水分含量が減るにつれて高い温度から低い温度に次第に下げる異なった温度段階によって連続調理用具を設計することができる。このことによって、製品の温度をアクリルアミド形成温度より高く上げることなく、水分を迅速に除去することが可能になる。
その結果、本発明の要素の1つは、調理の単位作業(図2に示される第4の単位作業24)を少なくとも2つの別々の加熱工程に分けることを含む。第1の加熱工程は、高い温度で生じ、数ポイント近く、しかし3重量%を超えて水分レベルを下げる。次いで、約120℃(250°F)未満の温度を有する低温調理工程によって約1〜2重量%、しかし好ましくは約1.4重量%の所望の水分レベルに製品を仕上げる。しかしながら、本明細書に記載されるプロセスの改変は、たとえば、図2で開示されるもののようなジャガイモ薄片を調理するための従来技術のプロセスに限定されない。これらの改変は、ジャガイモ、トウモロコシ、コムギ、ライムギ、コメ、カラスムギ、雑穀及びそのほかのデンプン系穀類に由来する加工製品を作製するプロセスにも適用可能である。たとえば、これらプロセスの改変を用いて、2〜3例を挙げると、加工されたジャガイモ及びトウモロコシ製品、シリアル、クッキー、クラッカー、硬いビスケット及びパンにおけるアクリルアミドの形成を低減することができる。用語「改変した調理工程」及び「改変した調理単位作業」はジャガイモ薄片を調理するための図2の従来技術の方法だけでなく、アクリルアミドの形成を抑えることが望ましいそのほかの食品を調製するための従来技術の方法も含むことを意味することに留意のこと。さらに、用語「ジャガイモ系の小片」は、ジャガイモのデンプン又は練り粉に由来する生のジャガイモ薄片及び加工されたジャガイモ小片の双方を含むことを意味する。
各加熱工程は、種々の加熱方法によって達成することができる。たとえば、第1の加熱工程は、大気圧で揚げること、減圧で揚げること、電子レンジによって揚げること又は焼くことを含むことができる。しかしながら、第1の加熱工程は、たとえば、滞留時間、エネルギーコスト、設備投資コスト及び利用可能な床空間のような製造効率について主として考慮されるものと共に、製品を調理し、その水分レベルを下げるそのほかの方法を代替的に含むことができる。第1の加熱工程が製品を揚げることを含む場合、第1の加熱工程は、部分的にのみ揚げることが数ポイント近く、しかし3重量%を超えて水分含量を下げるまで製品を調理する「パーフライ処理」と呼ばれることが多い。第2の加熱工程は、減圧で揚げること、低温オーブンで乾燥すること、減圧オーブンで乾燥すること、又は第2の加熱工程によって必要とされる調理温度を維持する任意の調理法を含むことができる。しかしながら、そのほかの方法を用いて、約120℃(250°F)のアクリルアミド形成温度よりも製品温度が低いままである限り、アクリルアミド形成に最も好都合の低水分/高温度を回避する間に水分含量を低減することができる。第2の加熱工程は、水分含量がさらに最終的な所望レベルに低減されるので、「仕上げフライ処理」又は「仕上げ乾燥」と呼ばれることが多い。
図2に示されるポテトチップを作製するためのプロセスの洗浄工程23及び調理工程24、もしくはそのいずれかを改変することによって、製品の質及び最終特性に有害な影響を及ぼすことなく、最終製品のアクリルアミドのレベルを十分に低減することができる。好ましい実施態様の1つでは、新鮮なチップにしたジャガイモを用いたポテトチップ作製プロセスは、従来の皮剥き工程、薄切り工程、及び洗浄工程を、約165〜約182℃(330〜360°F)にて約1〜3分間のパーフライ処理、その後のチップの水分レベルが約1.4重量%に低減するまでの約120℃(250°F)未満のオーブン乾燥を含む改変された調理単位作業と組み合わせる。好ましい実施態様を用いた試験では、130ppb未満のアクリルアミドのレベルが達成される。この好ましい実施態様は、高いレベルのアクリルアミドの低減と必要なプロセスの改変に関連する製品の品質における許容可能な変化の間の均衡を達成する。しかしながら、他の実施態様も可能である。図7a、図7b及び図8は、水溶液と接触させることを含む洗浄の改変と従来技術の方法から生じるレベルから最終的なアクリルアミドのレベルを低減する調理の改変の組み合わせの種々の例を示す。たとえば、300ppbを超えるアクリルアミドのレベルが100ppb未満に低減される。図7a、図7b及び図8は、生のジャガイモ薄片を加工するための実施態様を含むが、それらの実施態様で使用される改変された洗浄法は、アクリルアミドの低減が
望ましいそのほかの種類の生の食物、たとえば、サツマイモ、ヤマイモ及びオオバコにも適用することができる。同様に、それらの実施態様で使用される改変された調理法は、そのほかの揚げた食品、たとえば、揚げたトーティラ、揚げたオオバコ、揚げたサツマイモ及び揚げたヤマイモにも適用することができる。
図7aは、接触させることを含む改変された洗浄工程の幾つかの異なった実施態様を改変された調理工程の特定の実施態様1つと組み合わせて作製されたポテトチップの、得られたアクリルアミドのレベルを示す。図7aの改変された調理工程は、第1の加熱工程では約178℃(353°F)にて約1〜3分間、ジャガイモ薄片を部分的に揚げること(「パーフライ処理」)、次いで第2の加熱工程にて水分含量が約1〜3重量%に低減するまでの約120℃(250°F)でジャガイモ薄片をオーブン乾燥することを含む。パーフライ処理、次いでオーブン乾燥する利点は、伝統的に揚げた製品に感覚刺激反応性に類似する最終製品を製造している間、アクリルアミド形成の最も好都合の低水分/高温度状態を回避することである。しかしながら、過度のオーブン乾燥は、製品に口が乾く感じを与え、覆い隠すのが難しい製品の焼け焦げの原因になる可能性がある。
図7aのグラフにおける縦軸又はy軸は、アクリルアミドの濃度をppbで示し、横軸又はx軸は、ジャガイモ薄片を水溶液に接触させることを含む改変された洗浄工程の各実施態様のパラメータを示すように記される。各データポイントは、一対の縦棒を示し:左の棒は接触とパーフライ処理後のアクリルアミド濃度を表し、右の棒は、オーブン乾燥後のアクリルアミド濃度を表わす。左から右に読んで、図7aの第1のデータポイント71は、図3及び図4のそれに似て、常温にて2〜3分水洗し、その後、大まかに1.3重量%の水分まで大気圧で試料を揚げることを含む基礎試料である。第2のデータポイント72は、試料が約1.0%の水分まで揚げられることを除いて第1の試料に似る。第1及び第2の試料がそれぞれ320ppb及び630ppbのアクリルアミドを発生したことに留意すること。第3のデータポイント73は、同じ2〜3分間の大気圧での水洗を含むが、次いで、わずかに約3%の水分まで試料をパーフライ処理し、約1.3%の水分までオーブン乾燥する。左及び右の棒は、試料が相対的に低い約65ppbのアクリルアミド濃度でパーフライ処理工程を出て、オーブン乾燥工程で15ppb未満に増やしたことを示す。第4のデータポイント74は、水を含む水溶液がジャガイモ薄片に60℃(140°F)にて5分間の接触時間で接触すること、次いで改変された調理単位作業のパーフライ処理工程及びオーブン乾燥工程を含む。パーフライ処理工程及びオーブン乾燥工程と組み合わせたこの5分間、60℃(140°F)での接触は、40ppb未満のさらに低いアクリルアミドの最終濃度を生じた。
塩化カルシウム溶液75、76、77と接触させた試料はすべて、純水に60℃(140°F)にて5分間接触させた試料74によって生成されたものより高いアクリルアミドのレベルを生じた。しかしながら、そのような試料すべての最終アクリルアミドレベルは依然として80ppb未満であり、それは基礎試料における320ppbよりかなり低い。
最後のデータポイント78は、1%のL−システインを含む水溶液との15分間の接触を含む。興味深いことに、図7aの幾つかの接触方法のうちで、この接触方法がアクリルアミドの最も低い濃度を生じた。しかしながら、この接触方法はまた、図7aで示される種々の方法で最長の接触時間を必要とする。接触のための水溶液として1%のL−システイン78を用いることは最終製品で最低レベルのアクリルアミドを生じるが、増えた接触時間の費用と同様にそのような長い接触時間の製品の品質への影響のようなそのほかの因子を考慮しなければならない。
図7bは、図7aの後の6つのデータポイント73、74、75、76、77、78を
アクリルアミド濃度の狭い尺度でグラフ上に示す。
図8では、図7bで示された結果を正規化して、試験試料が3重量%よりやや高い水分レベルに揚げられ、次いで約120℃(250°F)にて約1.3重量%の標準化された水分レベルにオーブン乾燥された場合、期待すればよいアクリルアミドのレベルを示した。図4に関して記載された同じ方法でアクリルアミドのレベルを正規化する。図8で示される結果83、84、88を図4で示される類似の実験の結果、41、43、45と比べると、調理単位工程を第1の高温加熱工程と第2の低温加熱工程に分けることがアクリルアミドのレベルをかなり低減することが分かる。図4は、1.32重量%の標準化水分レベルまで伝統的な方法で揚げることが100ppbよりやや高い〜400ppbを超える範囲のアクリルアミド濃度を生じるべきであることを示すのに対して、図8は、同じ標準化水分レベルまでのパーフライ処理とオーブン乾燥が100ppb未満のかなり低いアクリルアミド濃度を生じるべきであることを示す。接触工程を含む改変された洗浄単位作業を改変された調理単位作業と組み合わせることの累積的利益は、特に図4の約54℃(130°F)/5分間の接触データポイント43及び図8の約60℃(140°F)/5分間の接触データポイント84を図4の基礎データポイント41と比べたとき特に明らかである。図4に関して上記で議論したように、接触時間を2〜3分間から5分間に増やすこと及び接触温度を常温から約54℃(130°F)に上げることは、最終製品におけるアクリルアミドのレベルを約330ppbから約230ppbに減らす原因となる。図8の第2のデータポイント84は、類似の5分間で約60℃(140°F)の接触工程に続いてパーフライ処理及びオーブン乾燥を含む改変された調理単位作業を行った場合、アクリルアミドの最終レベルは約40ppb未満に低減させることができることを示す。
図9は、約120℃(250°F)を超えるオーブン乾燥温度を用いた結果生じる最終アクリルアミド濃度における劇的な上昇を示す。図9では、図7bと同様に試験試料を接触させ、次いでパーフライ処理したが、次いで約120℃(250°F)ではなく約176℃(350°F)にてオーブン乾燥した。次いで試験試料の最終アクリルアミド濃度を正規化し、約0.76重量%(基礎ポイント/最初のデータポイントとして示される標準的2〜3分間の水洗で達成された最終水分含量)に達した際の期待されるアクリルアミドのレベルを示した。図7bの第2のデータポイント74を図9の第2のデータポイント94と比べると、たとえば、約120℃(250°F)から約176℃(350°F)へのオーブン乾燥温度の上昇は、40ppbよりやや低い濃度から約270ppbもアクリルアミドの濃度を高めた。このオーブン乾燥温度の上昇は、他の試験試料のアクリルアミドの濃度も100ppb未満から500ppbを超える濃度への劇的な上昇の原因となった。別の試験試料(示さず)は、洗浄して表面デンプンを除き、約176℃(350°F)で約3〜5重量%の間の水分含量までパーフライ処理を行い、次いで市販のウエンガーオーブンにて約132℃(270°F)で約1.3重量%の最終水分含量まで乾燥し、結果として約270ppbのアクリルアミドのレベルを生じた。図9で示される結果93、94、95、96、97、98は、約132℃(270°F)でオーブン乾燥された試験試料の結果と同様に、水分含量が約3重量%未満に入る場合、製品の調理温度及び乾燥温度、もしくはそのいずれかを約120℃(250°F)に保持する利点を説明している。この原則は、生のジャガイモ薄片だけでなく、ヤマイモやオオバコのような生の食物、及びジャガイモ、トウモロコシ、オオムギ、コムギ、ライムギ、コメ、カラスムギ、雑穀及びそのほかのデンプン系穀類に由来する加工製品に適用される。
図10は、ジャガイモ薄片を洗浄し、パーフライ処理し、次いでオーブン乾燥したさらに別の実施態様の結果及び操作要件を表に記す。対照試料101は、図7aで示される基礎試料71、72に関して記載されるものに類似した方法で処理した。約20〜30秒間の常温での水洗の後、塩化ナトリウムの希釈溶液(3〜5%)と2〜3秒間、ジャガイモ薄片を接触させ、皮を剥いたヘルメス品種のチップジャガイモの1.45mmの厚さの薄片である対照試料101を、約179℃(354°F)の開始温度を有する油中で約3分
間1.4重量%の水分までパーフライ処理した。対照試料101は、図7aで示される第2の基礎試料72で生じた630ppbと類似する640ppbのアクリルアミド濃度を有した。試験試料102は、同様に、対照試料101のように洗浄し、接触させた。大型の市販の揚げ鍋を用いて、試験試料102を、約174℃(345°F)の開始温度を有する油中で約3分間、水分含量が2.5重量%に低下するまでパーフライ処理した。約110℃(230°F)でのオーブンを用いて水分含量が1.4重量%に低下するまで、パーフライ処理された試料102を約6分間、仕上げ乾燥した。この方法での調理は、対照試料101のアクリルアミド濃度の大まかに25%である、160ppbの低下したアクリルアミド濃度を持つ製品を生じた。
図10で示されるものに類似するさらに別の試験(示さず)では、標準的な洗浄の手順を受けたジャガイモ薄片を約3〜5重量%の水分までパーフライ処理し、次いで約2重量%未満の水分までオーブン乾燥した。対照試料は、洗浄し、次いで約179℃(354°F)で約1.3重量%の仕上げ水分含量まで揚げて、380ppbのアクリルアミドのレベルを生じた。しかしながら、約3〜約5重量%の水分含量までの約179℃(354°F)にてのパーフライ処理試験試料は、約64ppbのアクリルアミドのレベルを生じた。次いでパーフライ処理製品を種々の温度にて市販のウエンガーオーブンで乾燥した。ウエンガーオーブンで約1.3重量%の水分の最終含量までの約115℃(240°F)にてのパーフライ処理した薄片の乾燥は、125ppbのアクリルアミドのレベルを生じた。興味深いことに、約100℃(212°F)にて、大気圧又は大気圧よりやや低い圧力(13.6〜14.6psia)のもとで、さらに延長した時間(10〜15分も長い)でパーフライ処理した薄片を乾燥することは、アクリルアミドのレベルを上昇させなかった。この実施態様は、パーフライ処理の操作で形成されるものを超えてアクリルアミドの量を増やすことなく、ジャガイモ薄片を、約3〜約5重量%の水分含量まで約179℃(354°F)にてパーフライ処理し、次いで大気圧又は大気圧よりやや低い圧力のもとで約100℃(212°F)にてオーブン乾燥できることを実証している。調理した製品で形成されるアクリルアミドの濃度をさらに下げるには、10%もの高さの水分レベルでパーフライ処理工程からジャガイモ薄片を取り出すことができるが、早過ぎる製品の取り出しは、製品の最終的な質感に影響を与えうる。しかしながら、この方法は生のジャガイモ薄片に限定されず、そのほかの揚げた食品、たとえば、揚げたトーティラ、揚げたオオバコ、揚げたサツマイモ及び揚げたヤマイモにも適用することができることに留意のこと。パーフライ処理し、次いで約100℃(212°F)でオーブン乾燥することの利点は、調理単位作業のみを改変して300ppbを超えるアクリルアミドの形成を約70ppb未満までかなり低減でき、標準的な皮剥き工程、薄切り工程及び洗浄工程を改変しなくてもよいことである。
パーフライ処理、次いでオーブン乾燥を含む一連の実施態様において、水分除去を高めるために減圧下でオーブン乾燥を行うことも可能である。減圧下でのオーブン乾燥によって、所望の最終水分含量に製品を乾燥するのに必要な時間が短くなる。100℃(212°F)での又は100℃(212°F)近くでのオーブン乾燥は、アクリルアミドのレベルに測定可能な増加を生じないことが示されているが、その温度でのオーブン乾燥は、製品を乾燥するのに相対的に長い時間がかかる。従って、減圧オーブン乾燥は、製品が乾燥するのにかかる時間の量を減らすのに役立つ。さらに高いオーブン乾燥温度を使用するのであれば、それは製品がアクリルアミド形成温度にさらされる時間を減らすのにも役立つ。
図7a、図7b、図8及び図10が改変された調理単位作業の特定の実施態様1つと接触工程を含む改変された洗浄単位作業の幾つかの異なった実施態様を組み合わせることから得られた試験結果を示す一方で、他の実施態様及び組み合わせも可能である。たとえば、これらの図で示される種々の異なった接触工程に、代わりに異なった改変された調理単
位作業が続くことができる。或いは、アクリルアミド形成を低減する改善された方法は、他の単位作業のいずれも改変することなく、単に改変された調理単位作業を利用することができる。本発明の別の一連の実施態様では、改変された調理単位作業の2つの加熱工程のうちの第2の工程が、大気圧フライ処理ではなく、減圧仕上げフライ処理を含む。減圧下の仕上げフライ処理によって、第1の加熱工程から出現する部分的に揚げられた又は調理された製品は、連続して揚げられうるが、温度が低すぎて相当量のアクリルアミドを形成しない。実施態様の1つによれば、減圧用の圧力は、フライ処理が約120℃(250°F)未満で生じるようにすべきである。そのような減圧仕上げフライ処理は、ジャガイモ、トウモロコシ、オオムギ、コムギ、コメ、カラスムギ、雑穀及びそのほかのデンプン系穀類に由来するそのほかの揚げ食品に適用される。
図11は、パーフライ処理、次いで減圧仕上げフライ処理を含む改変された調理単位作業の幾つかの例の結果及び操作条件を表に記す。対照110及び試験試料111、112、113、114では、ヘルメス品種のチップのジャガイモの皮を剥き、それを約1.35mmの厚さに薄切りにし、標準の20〜30秒間の常温での水洗に供した。洗浄後、対照試料110は、約177℃(351°F)の開始温度を有する油中で大気圧にて2.5分間、0.83重量%の水分レベルまで揚げ、370ppbのアクリルアミド濃度を生じた。試験1〜4では、試験試料111、112、113、114すべて、約177℃(351°F)での大気圧パーフライ処理を行い、約120℃(248°F)及び100ミリバールでの減圧仕上げフライ処理を行ったが、それぞれは、異なった時間、パーフライ処理を行い、減圧仕上げフライ処理を行った。試験1の111では、洗浄し、3重量%の水分レベルまで100秒間大気圧パーフライ処理し、約0.7重量%の水分まで44秒間減圧仕上げフライ処理した後、試験試料で220ppbのアクリルアミドが見出された。試験2〜4の112、113、114の結果は、水分含量が3重量%に低下する前にパーフライ処理を止め、減圧仕上げフライ処理を開始すると、最終製品中のアクリルアミドのレベルは劇的に低下する。試験2〜4の112、113、114はすべて、50ppb未満の最終アクリルアミド濃度を生じた。試験4の114では、10重量%の水分までのパーフライ処理、次いで約1重量%の水分までの減圧フライ処理によって、たった13ppbのアクリルアミドのレベルが達成された。データから理解できるように、低温で減圧仕上げフライ処理される前に高い水分含量に薄片を部分的にフライ処理することは、アクリルアミドの最終濃度を劇的に低下させる。この方法はまた、揚げたトーティラ、揚げたオオバコ、揚げたサツマイモ及び揚げたヤマイモのようなそのほかの揚げた製品におけるアクリルアミドの最終濃度を下げるのにも使用することができる。約3〜10%重量%の水分にパーフライ処理した後、減圧仕上げフライ処理する利点は、製品の質感に影響を及ぼすことなく低温で調理の最終段階を完了することができ、アクリルアミド形成を低減することでの有効性が、製品を水溶液に接触させることを含む改善された洗浄工程の必要性を排除することである。しかしながら、減圧仕上げフライ処理はまた、減圧下でフライ処理しない場合使用することができるものより高い温度で調理の最終段階が完了されるのを可能にする一方で、仕上げた製品で低減されたアクリルアミド濃度をさらに提供する。減圧仕上げフライ処理された製品は対照の製品よりも明るい色を有し、高い水分レベルでパーフライ処理の操作から減圧仕上げフライ処理の単位に調理製品を移すことは製品に淡白な風味を付与してもよいことが留意される。減圧仕上げフライ処理の装置はオーブン乾燥の装置よりも資本コストが大きくてもよいことが留意されるべきである。
同様に、改変された調理単位作業の2つの加熱工程のうち第1の工程に減圧パーフライ処理を用いることができる。一例として、改変された調理単位作業の実施態様の1つは、3〜4重量%の閾値水分レベルに近いがそれより多い水分含量までの減圧パーフライ処理、次いで完了までの約120℃(250°F)以下でのオーブン乾燥を含む。減圧下でのパーフライ処理によって、製品を低温で揚げることができるので、アクリルアミドの生産は少ない。さらに、約120℃(250°F)以下でのオーブン乾燥は、オーブン乾燥段
階の間、追加のアクリルアミドがほとんど又は全く形成されないことを確実にする。2つの加熱工程のうち第1の工程で減圧パーフライ処理を用いること、特に減圧下で、約120℃(250°F)未満で及びさらに約140℃(284°F)未満でそのようにすることの利点は、パーフライ処理は一般に少なくともあるレベルでアクリルアミドを生じるのに対して、第1の工程でアクリルアミドはほとんど又は全く形成されないことである。しかしながら、第1の加熱工程における減圧下のフライ処理は異なった仕上がり特性を持った製品を創る可能性がある。
加工した菓子又は製品、たとえば、シリアル、クッキー、クラッカー、硬いビスケット及びパンを含むことができる焼いた製品の系列については、本発明の別の実施態様は高温での第1の焼き工程及び低温での第2の焼き工程を伴う改変された調理単位作業を含む。この実施態様の調理単位作業では、製品は先ず、その水分含量が約4〜約10重量%に低下するまで高温(約120℃(250°F)より上)で焼かれる。次いで、所望の水分レベル、通常約1〜約3重量%が達成されるまで製品は、約120℃(250°F)以下の温度でオーブン乾燥される(仕上げ乾燥される又は焼かれる)。たとえば、高温の第1の加熱工程で対流オーブンを用いて製品の水分含量を約10重量%まで低減することができる。オーブンは4つの加熱ゾーンに分けられてもよく、温度は第1のゾーンで最も高く、残りの3つのゾーンで徐々に低下する。下降気流オーブン、単一ゾーンオーブン、対流オーブンを低温の第2の加熱工程で用いて調理プロセスを完了してもよい。しかしながら、この実施態様の2つの加熱工程にそのほかの種類のオーブンを使用することができる。また、この特定の実施態様の低温の第2の加熱工程は、パーフライ処理、次いでオーブン乾燥を含む実施態様のそれと類似して、高温の第1の加熱工程の後、追加のアクリルアミドがほとんど〜全く形成されないように約100℃(212°F)にて、大気圧よりやや低い圧力で行うことができる。
高温の第1の焼き工程と低温の第2の焼き工程を含む例示の実施態様の1つを用いた試験では、水分レベルが約10重量%に低下するまで、加工されたジャガイモ小片を約120℃(250°F)より高い温度で先ず焼いた。次いで、水分含量が約1.7〜2.2重量%に低下するまで約10分間、その小片を約110℃(230°F)で仕上げ乾燥した。約100〜200ppbの最終的なアクリルアミドのレベルが報告された。しかしながら、部分的に焼かれた小片の幾つかの試料を約120℃(250°F)で1.6重量%の水分まで仕上げ乾燥すると、470〜750ppbの間のアクリルアミドのレベルが報告された。さらに、部分的に焼かれた薄片の試料を約132℃(270°F)で1.6〜2.2重量%の水分まで仕上げ乾燥すると、460〜1900ppbの間の実質的に高いアクリルアミドのレベルが生成された。これらの結果は、調理の最終段階の間、調理製品の調理温度又は乾燥温度を約120℃(250°F)以下に保持することの重要性を再度強調している。この原則は、加工されたジャガイモ小片の調理だけでなく、ジャガイモ、トウモロコシ、オオムギ、コムギ、ライムギ、コメ、カラスムギ、雑穀及びそのほかのデンプン系穀類に由来するそのほかの加工製品にも適用される。この原則はヤマイモやオオバコのような生の食物の調理にも適用される。
本発明の別の実施態様では、改変された調理単位作業を高温での第1の加熱工程と低温での第2の加熱工程に分けるのではなく、代わりに改変された調理単位作業は調理プロセス全体に対して減圧下のフライ処理を含む。図12は、そのような実施態様の幾つかの例の結果及び操作条件を表に記す。試験1〜4の121、122、123、124では、皮を剥き、薄切りされた、1.45mmの厚さのヘルメス品種のチップのジャガイモの種々の対照群が常温の水で約30秒間洗浄され、次いで標準の連続揚げ鍋で処理された。揚げ鍋の入口の油の温度は、約165〜約180℃(329〜356°F)の範囲で変化し、対照試料は約3〜4分間揚げられ、300ppbを超えるアクリルアミドのレベルを生じた。対照的に、試験5〜7の試験試料125、126、127はすべて、約100〜約1
40℃(212〜284°F)の範囲の温度にて及び約50〜約100ミリバールの範囲の圧力にて、約4〜10分間、低温の減圧下フライ処理を行った後、60ppb未満のアクリルアミド濃度を生じた。データから理解できるように、低くした温度での減圧下フライ処理は形成されるアクリルアミドの量を劇的に減らす。さらに、製品が、調理プロセス全体にわたって約120℃(250°F)の温度より低い減圧下フライ処理を行われるとアクリルアミドはほとんど又は全く形成されない。試験6及び7の126、127は、たとえば、約120℃(250°F)のもとで100ミリバール以下の圧力での減圧下フライ処理は、事実上検出不能のレベル(5ppb未満)のアクリルアミドを生じる。約120℃(250°F)のもとでのフライ処理の利点は、高温でのパーフライ処理が少なくとも多少のアクリルアミドを形成させるのに対してほとんど又は全くアクリルアミドが形成されないことである。しかしながら、仕上げ製品では低減されたアクリルアミドの濃度を依然として達成している間に、減圧下フライ処理又は減圧下仕上げフライ処理が採用される場合、約120℃(250°F)より高い温度を使用することができる。たとえば、試験5の125では、約140℃(284°F)での減圧下フライ処理は、約53ppbのアクリルアミド含量を伴う製品を生成した。この結果を考えると、減圧下仕上げフライ処理又は減圧下フライ処理だけで約143℃(290°F)までの温度で約100ppb未満のアクリルアミドを有する製品を生成すればよいことはありそうに思われる。しかしながら、調理プロセス全体にわたる減圧下フライ処理製品の質感、外見及び風味をかなり変える可能性があることに留意すべきである。
上記で説明した加工した菓子、シリアル及び他のデンプン系又は練り粉系の製品を含むことができる焼いた製品の系列については、改変された調理単位作業は、調理プロセス全体について低温での焼きを代替的に含むことができる。低温での焼きは、アクリルアミドがほとんど又は全く形成されないように約120℃(250°F)以下で行うことができる。しかしながら、低温での焼きは明るい色合いの製品を創ってもよい一方で、高温での焼きは暗い色合いの製品を創ってもよい。従って、低温での焼きの利用可能性は、最終製品の所望の色特性にある程度依存する。
本発明は、所望の最終製品の特性と共に最終製品において所望のアクリルアミドのレベルを達成するために、種々の単位作業操作に関して本明細書の教示を組み合わせることを企図する。使用される組み合わせは、出発製品及び所望の最終製品に依存し、本明細書の教示に準拠する当業者によって調整することができる。アクリルアミド形成に対するpHの影響は、考慮され、本明細書の教示と組み合わせられてもよい別の因子である。
最終製品の特徴における変更、たとえば、色合い、味及び軟度における変更は種々のユニットによって達成できることが理解されるべきである。たとえば、ポテトチップにおける色合いの特徴は、出発物質における糖の量を制御することによって調整することができる。一部の風味の特徴は、最終製品に種々の風味剤を添加することによって変えることができる。製品の物理的質感は、たとえば、膨脹剤や種々の乳化剤の添加によって調整することができる。
本発明は、1以上の実施態様を参照して特に示し、記載してきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、熱加工された食物におけるアクリルアミドの低減に対する種々のアプローチを行ってもよいことが当業者によって理解されるであろう。たとえば、本明細書ではジャガイモ製品に関してプロセスが開示されてきたが、プロセスは、トウモロコシ、オオムギ、コムギ、ライムギ、コメ、カラスムギ、雑穀及びそのほかのデンプン系穀類から作製される食品の加工にも使用することができる。ポテトチップに加えて、本発明は、コーンチップ及びそのほかの種類の菓子チップ、たとえば、シリアル、クッキー、クラッカー、硬いビスケット、パン及びロールを作製するのに、並びにカツを作るのに使用することができる。これらの食物のそれぞれにおいて、1以上の単位作業を操作する本
発明の方法は、アクリルアミド低減のためのそのほかの戦略と組み合わせて、個々の食物の味、色、匂い、又はそのほかの特徴に有害な影響を及ぼすことなく許容可能なアクリルアミドのレベルを生じることができる。

Claims (42)

  1. 食品中のアスパラギンを低減するための方法であって、
    (a)第1の濃度のアスパラギンを有する未処理のジャガイモ供給物を連続的に提供する工程と
    (b)アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物によって前記未処理のジャガイモ供給物の外にアスパラギンを浸出させる工程とを備え、
    前記アスパラギンを浸出させる工程によって、アスパラギンを含有する洗浄後抽出物と前記第1の濃度のアスパラギンより低い第2の濃度のアスパラギンを有する処理されたジャガイモを形成する、方法。
  2. 工程(b)の前記浸出がさらに向流の浸出である、請求項1に記載の食品中のアスパラギンを低減するための方法。
  3. 工程(b)がスクリュー型の抽出器を用いて実行される、請求項1に記載の食品中のアスパラギンを低減するための方法。
  4. 工程(b)が洗浄槽型の抽出器を用いて実行される、請求項1に記載の食品中のアスパラギンを低減するための方法。
  5. 工程(b)がボルマン型の浸透抽出器を用いて実行される、請求項1に記載の食品中のアスパラギンを低減するための方法。
  6. アスパラギン以外の水溶性物質の濃度に関して、前記アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物と前記未処理のジャガイモ供給物とが互いに平衡状態にある、請求項1に記載の食品中のアスパラギンを低減するための方法。
  7. (c)少なくとも1つのアスパラギン除去装置によって前記洗浄後抽出物からアスパラギンを除去し、それによって前記アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物を再生する工程と、(d)工程(b)において前記アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物を再利用する工程とをさらに備える、請求項1に記載の食品中のアスパラギンを低減するための方法。
  8. 前記未処理のジャガイモ供給物がさらにデンプンを含有し、工程(b)がさらに前記アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物によって前記未処理のジャガイモ供給物の外へデンプンを浸出させることを含み、前記洗浄後抽出物がさらにデンプンを含み、工程(c)がデンプン除去ユニットによって前記洗浄後抽出物からデンプンを除去することを含む請求項7に記載の食品中のアスパラギンを低減するための方法。
  9. 工程(c)がさらに、イオン交換樹脂を満たした抽出カラムを介して前記洗浄後抽出物を浸透させることを含む請求項7に記載の食品におけるアスパラギンを低減するための方法。
  10. 工程(c)がさらに、不動化したアスパラギンの樹脂を満たした抽出カラムを介して前記洗浄後抽出物を浸透させることを含む、請求項7に記載の食品中のアスパラギンを低減するための方法。
  11. 前記アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物からアンモニアを除去する工程をさらに備える、請求項10に記載の方法。
  12. 前記アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物が、前記洗浄後抽出物において約50%未満の
    アスパラギン濃度を含むように工程(c)の前記洗浄後抽出物に有効量のアスパラギナーゼを添加する、請求項7に記載の方法。
  13. 前記アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物からアンモニアを除去する工程をさらに備える、請求項12に記載の方法。
  14. 前記処理されたジャガイモがジャガイモ薄片からなり、前記ジャガイモ薄片が約120℃を上回る温度を有する調理油中で前記ジャガイモ薄片が約3重量%〜約10重量%の水分含量を有するまでパーフライ処理されることによって複数のパーフライ処理されたジャガイモ薄片を形成し、前記パーフライ処理されたジャガイモ薄片が約1重量%〜約2重量%の範囲の最終水分含量を有するまで約120℃未満で前記パーフライ処理されたジャガイモ薄片を調理することによって低減したアクリルアミド濃度を有する複数のポテトチップを形成する、請求項1に記載の方法。
  15. 食品中のアスパラギンを低減するための方法であって
    (a)アスパラギンを含有する実質的に未処理のジャガイモ供給物を連続的に提供する工程と、
    (b)純水の流れによって前記未処理のジャガイモ供給物の外へ水溶性溶質を浸出させ、それによってアスパラギンを含有する洗浄後抽出物、同様に低減したレベルのアスパラギンを有する処理されたジャガイモの流れを形成する工程と、
    (c)少なくとも1つのアスパラギン除去ユニットによって前記洗浄後抽出物からアスパラギンを除去し、それによってアスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物を形成する工程と、(d)前記アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物から、予め抽出された水溶性溶質の少なくとも一部を前記処理されたジャガイモに戻す工程とを備える方法。
  16. 前記未処理のジャガイモ供給物がさらにデンプンを含有し、工程(b)がさらに前記純水の流れによって前記未処理のジャガイモ供給物の外へデンプンを浸出させることを含む、請求項15に記載の食品中のアスパラギンを低減するための方法。
  17. 工程(b)の前記浸出がさらに向流の浸出を含み、工程(d)が向流で前記処理されたジャガイモを前記アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物に接触させることによって実行される、請求項15に記載の食品中のアスパラギンを低減するための方法。
  18. 工程(d)がスクリュー型の抽出器を用いて実行される、請求項17に記載の食品中のアスパラギンを低減するための方法。
  19. 工程(d)が洗浄槽型の抽出器を用いて実行される、請求項17に記載の食品中のアスパラギンを低減するための方法。
  20. 工程(d)がボルマン型の浸透抽出器を用いて実行される、請求項17に記載の食品中のアスパラギンを低減するための方法。
  21. 工程(b)がスクリュー型の抽出器を用いて実行される、請求項15に記載の食品中のアスパラギンを低減するための方法。
  22. 工程(b)が洗浄槽型の抽出器を用いて実行される、請求項15に記載の食品中のアスパラギンを低減するための方法。
  23. 工程(b)がボルマン型の浸透抽出器を用いて実行される、請求項15に記載の食品中のアスパラギンを低減するための方法。
  24. 工程(c)がさらにイオン交換樹脂を満たした抽出カラムを介して前記洗浄後抽出物を浸透させることを含む、請求項15に記載の食品中のアスパラギンを低減するための方法。
  25. 前記アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物からアンモニアを除去する工程をさらに備える、請求項24に記載の方法。
  26. 工程(c)の除去ユニットが洗浄後抽出物とアスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物を含み、工程(c)がさらに、前記アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物が、前記洗浄後抽出物において約50%未満のアスパラギン濃度を含むように有効量のアスパラギナーゼを添加することを含む、請求項15に記載のアスパラギンを低減するための方法。
  27. 前記アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物からアンモニアを除去する工程をさらに備える、請求項26に記載の方法。
  28. 前記処理されたジャガイモがジャガイモ薄片からなり、前記ジャガイモ薄片が約120℃を上回る温度を有する調理油中で前記ジャガイモ薄片が約3重量%〜約10重量%の水分含量を有するまでパーフライ処理され、それによって複数のパーフライ処理されたジャガイモ薄片を形成し、前記パーフライ処理されたジャガイモ薄片が約1重量%〜約2重量%の範囲の最終水分含量を有するまで約120℃未満で前記パーフライ処理されたジャガイモ薄片を調理し、それによって低減したアクリルアミド濃度を有する複数のポテトチップを形成する、請求項15に記載の方法。
  29. 熱加工された食品中のアクリルアミドを低減するための方法であって、
    a)第1の濃度のアスパラギンを有する複数の未処理のジャガイモ薄片を提供する工程と、
    b)アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物によって前記ジャガイモ薄片の外にアスパラギンを浸出させて、前記第1の濃度よりも低い第2の濃度のアスパラギンを有する複数の処理されたジャガイモ薄片を作製する工程と、
    c)約120℃より高い温度で前記ジャガイモ薄片を熱処理する工程とを備える、方法。
  30. 工程b)での前記浸出が少なくとも15分間生じる、請求項29に記載の方法。
  31. 前記アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物が37.8℃〜65.6℃(約100°F〜約150°F)の間の温度に加熱される、請求項29に記載の方法。
  32. 工程b)における前記アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物が、添加された溶液1mL当たり約0.5グラム〜約2グラムの間の生のジャガイモを含む請求項29に記載の方法。
  33. 前記アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物が、1.4リットルの前記アスパラギン欠乏のジャガイモ抽出物当たり、約3000単位〜約100,000単位の間のアスパラギナーゼを含む請求項29に記載の方法。
  34. 食物成分中のアスパラギンを低減するための方法であって、
    a)第1の濃度のアスパラギンを有する食物成分を提供する工程と、
    b)前記食物成分が前記第1の濃度よりも低い第2の濃度のアスパラギンを有するようにアスパラギン欠乏の食物抽出物によって前記食物成分の外へアスパラギンを選択的に浸出させる工程とを備える方法。
  35. 工程b)での前記浸出が少なくとも15分間生じる、請求項34に記載の方法。
  36. 前記アスパラギン欠乏の食物抽出物が37.8℃〜65.6℃(約100°F〜約150°F)の間の温度に加熱される請求項34に記載の方法。
  37. 工程b)における前記アスパラギン欠乏の食物抽出物が、添加された溶液1mL当たり約0.5グラム〜約2グラムの間の生の食物を含む請求項34に記載の方法。
  38. 前記アスパラギン欠乏の食物抽出物が、使用される生の食物のkg当たり、3000単位〜100,000単位の間のアスパラギナーゼを含んで前記アスパラギン欠乏の食物抽出物を作製する請求項34に記載の方法。
  39. 前記食物成分が薄切りされた食物成分を含む請求項34に記載の方法。
  40. 前記薄切りされた食物成分がジャガイモを含む請求項39に記載の方法。
  41. 前記食物成分がフレンチフライを含む請求項34に記載の方法。
  42. コメ、コムギ、トウモロコシ、オオムギ、ダイズ、カラスムギ及び炒ったココア豆から選択される1以上の食物成分を含む請求項34に記載の方法。
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