JP2005021150A - アクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法 - Google Patents

アクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005021150A
JP2005021150A JP2003379978A JP2003379978A JP2005021150A JP 2005021150 A JP2005021150 A JP 2005021150A JP 2003379978 A JP2003379978 A JP 2003379978A JP 2003379978 A JP2003379978 A JP 2003379978A JP 2005021150 A JP2005021150 A JP 2005021150A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fried
food
acrylamide
salt
amino acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003379978A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Tomota
吉生 友田
Teruhiro Hanaoka
彰宏 花岡
Toshitaka Yasuda
俊隆 安田
Satoshi Takayama
智 高山
Ado Hiwatari
亜土 樋渡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Suisan Kaisha Ltd
Original Assignee
Toyo Suisan Kaisha Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Suisan Kaisha Ltd filed Critical Toyo Suisan Kaisha Ltd
Priority to JP2003379978A priority Critical patent/JP2005021150A/ja
Priority to US10/725,990 priority patent/US20040109926A1/en
Publication of JP2005021150A publication Critical patent/JP2005021150A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23GCOCOA; COCOA PRODUCTS, e.g. CHOCOLATE; SUBSTITUTES FOR COCOA OR COCOA PRODUCTS; CONFECTIONERY; CHEWING GUM; ICE-CREAM; PREPARATION THEREOF
    • A23G3/00Sweetmeats; Confectionery; Marzipan; Coated or filled products
    • A23G3/0002Processes of manufacture not relating to composition and compounding ingredients
    • A23G3/0004Processes specially adapted for manufacture or treatment of sweetmeats or confectionery
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A21BAKING; EDIBLE DOUGHS
    • A21DTREATMENT, e.g. PRESERVATION, OF FLOUR OR DOUGH, e.g. BY ADDITION OF MATERIALS; BAKING; BAKERY PRODUCTS; PRESERVATION THEREOF
    • A21D2/00Treatment of flour or dough by adding materials thereto before or during baking
    • A21D2/08Treatment of flour or dough by adding materials thereto before or during baking by adding organic substances
    • A21D2/24Organic nitrogen compounds
    • A21D2/245Amino acids, nucleic acids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L19/00Products from fruits or vegetables; Preparation or treatment thereof
    • A23L19/10Products from fruits or vegetables; Preparation or treatment thereof of tuberous or like starch containing root crops
    • A23L19/12Products from fruits or vegetables; Preparation or treatment thereof of tuberous or like starch containing root crops of potatoes
    • A23L19/18Roasted or fried products, e.g. snacks or chips
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L5/00Preparation or treatment of foods or foodstuffs, in general; Food or foodstuffs obtained thereby; Materials therefor
    • A23L5/10General methods of cooking foods, e.g. by roasting or frying
    • A23L5/11General methods of cooking foods, e.g. by roasting or frying using oil
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L5/00Preparation or treatment of foods or foodstuffs, in general; Food or foodstuffs obtained thereby; Materials therefor
    • A23L5/20Removal of unwanted matter, e.g. deodorisation or detoxification
    • A23L5/27Removal of unwanted matter, e.g. deodorisation or detoxification by chemical treatment, by adsorption or by absorption
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L7/00Cereal-derived products; Malt products; Preparation or treatment thereof
    • A23L7/10Cereal-derived products
    • A23L7/109Types of pasta, e.g. macaroni or noodles
    • A23L7/111Semi-moist pasta, i.e. containing about 20% of moist; Moist packaged or frozen pasta; Pasta fried or pre-fried in a non-aqueous frying medium, e.g. oil; Packaged pasta to be cooked directly in the package
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L7/00Cereal-derived products; Malt products; Preparation or treatment thereof
    • A23L7/10Cereal-derived products
    • A23L7/117Flakes or other shapes of ready-to-eat type; Semi-finished or partly-finished products therefor
    • A23L7/13Snacks or the like obtained by oil frying of a formed cereal dough

Abstract

【課題】 アクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法を提供すること。
【解決手段】 (a1)中性アミノ酸、(a2)塩基性アミノ酸、(a3)中性イミノ酸、及び(b)スルホン酸、並びにこれらの塩からなる群から選択される化合物又はそれを含む結合体少なくとも1種を添加することを特徴とするアクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法及びそれにより製造されるアクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品に関する。
食品は、加熱調理することにより、これに含有される蛋白質や炭水化物を分解、吸収しやすい形態に変性させることができる。食品の加熱調理方法には、煮る、蒸す、焼く、揚げる、その他様々なものがあり、食品に含有される成分、食するヒトの好み等に応じて適宜選択される。
ところで、近年、分析装置の発達に伴い、様々な物質に含まれる成分のうち従来は検出されなかったような極微量な成分でも検出が可能になってきている。例えば、スエーデンの研究者は、飼料を加熱調理することにより極微量のアクリルアミドが生成することを報告している(例えば、非特許文献1参照。)。また、イギリスの研究者は、ジャガイモや穀物を加熱調理した際に発生するアクリルアミドの生成機序には、ジャガイモ等の主要なアミノ酸であるアスパラギンが主要な物質として関与していることを報告している(例えば、非特許文献2)。
Chemical Research in Toxicology 13: 517-522(2000) Nature 419, p.448-450 (2002)
本発明者らも、その業務分野とする麺が穀物を原料として用いており、麺製造過程で加熱調理をすることから、麺においてもアクリルアミドが生成する可能性が否定できないと考え、研究に着手した。
本発明者らは、特定のアミノ酸やスルホン酸、並びにこれらの塩からなる群から選択される化合物又は結合体を加熱調理前の麺に添加することにより、驚くべきことに、アクリルアミドを低減化した即席油揚げ麺を製造することができることを見出した。また、ポテトチップスやクッキー等のように、油で揚げたりオーブンで焼くなどの高温で加熱調理する食品においても同様に、特定のアミノ酸やスルホン酸、並びにこれらの塩からなる群から選択される化合物又は結合体を加熱調理前に添加することにより、アクリルアミドを低減化したものが製造できることを見出した。
すなわち、本発明は、アクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法等を提供することを課題とする。
上記課題は、次の手段により解決された。
(1) (a1)中性アミノ酸、(a2)塩基性アミノ酸、(a3)中性イミノ酸、及び(b)スルホン酸、並びにこれらの塩からなる群から選択される化合物又は前記(a1)〜(a3)のアミノ酸を構成成分とするペプチド結合体少なくとも1種を添加することを特徴とするアクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法。
(2) 前記化合物又はそれを含む結合体少なくとも1種を添加された食品を加熱調理することを特徴とする(1)に記載の加熱調理食品の製造方法。
(3) 前記(a1)に属する中性アミノ酸又はその塩が、グリシン及びアラニンからなる群から選択される非極性中性アミノ酸もしくはその塩、又はセリン及びシステインからなる群から選択される極性中性アミノ酸もしくはその塩であり、前記(a2)に属する塩基性アミノ酸又はその塩がリジン、アルギニン及びヒスチジンからなる群から選択されるアミノ酸又はその塩であり、前記(a3)に属する中性イミノ酸又はその塩がプロリン及びヒドロキシプロリンからなる群から選択されるアミノ酸又はその塩であり、又は前記(b)に属するスルホン酸又はその塩が、タウリンであることを特徴とする(1)又は(2)に記載の加熱調理食品の製造方法。
(4) 前記塩が、L−アルギニンL−グルタミン酸塩、L−リジンL−グルタミン酸塩からなる群から選択されるアミノ酸塩であり、又は前記ペプチド結合体がグルタチオン又はポリリジンである(1)ないし(3)のいずれか1項に記載の加熱調理食品の製造方法。
(5) 前記食品には、穀粉及び/又は澱粉が含まれることを特徴とする(1)ないし(4)のいずれか1項に記載の加熱調理食品の製造方法。
(6) 前記食品が、120℃以上で加熱調理される食品であることを特徴とする(1)ないし(5)のいずれか1項に記載の加熱調理食品の製造方法。
(7) 前記加熱調理が、油揚げ、炒め又は焙焼により行われる(6)に記載の加熱調理食品の製造方法。
(8) 前記食品が、麺類、天ぷら、欧風焼き菓子、欧風揚げ菓子、和風焼き菓子、和風揚げ菓子、スナック、及び穀粉又は澱粉の皮を有する食品からなる群から選択される食品である(1)ないし(7)のいずれか1項に記載の加熱調理食品の製造方法。
(9) 前記加熱調理の温度及び時間が、前記化合物又はそれを含む結合体を添加しない場合に加熱調理したならば、加熱調理前の食品に含有されるアクリルアミド量よりも加熱調理後のアクリルアミド量が増加し得る温度及び時間で行われることを特徴とする(2)ないし(8)のいずれか1項に記載の加熱調理済み食品の製造方法。
(10) (1)ないし(8)のいずれか1項の方法により製造されるアクリルアミドを低減化することのできる加熱調理前の食品。
(11) (2)ないし(9)のいずれか1項の方法により製造されるアクリルアミドを低減化した加熱調理済み食品。
以下、本発明のアクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法について詳細に説明する。以下の説明において、別段の断りがないかぎり、「加熱調理食品」の用語には加熱調理をされるべき食品(すなわち、加熱調理前の食品)及び加熱調理済み食品が含まれる。
本発明の加熱調理食品の製造方法(以下、「本発明の方法」ともいう。)は、(a1)中性アミノ酸、(a2)塩基性アミノ酸、(a3)中性イミノ酸、及び(b)スルホン酸、並びにこれらの塩に属する化合物又はそれを含む結合体(以下、「本発明の添加成分」ともいう。)のうち少なくとも1種を、加熱調理前の食品に添加することを特徴とする。
本発明の方法で用いるa1〜a3成分は、分子内にカルボキシル基とアミノ基を有するアミノ酸を、その構造に注目して分類した各グループに従って分類したものである。なお、後述するように、アミノ酸やb成分のスルホン酸の分類の方法は、これ以外のものを採用することもできる。
さて、アミノ酸をその構造に注目して分類すると、(1)中性アミノ酸、(2)塩基性アミノ酸、(3)中性イミノ酸、(4)酸性アミノ酸及び(5)酸アミドに分類することができるといわれている。このうち、(1)中性アミノ酸は、さらに、(1-1)極性中性アミノ酸と(1-2)非極性中性アミノ酸とに分類することができる。
本発明の方法で用いるa1成分は、(1)中性アミノ酸又はその塩に属するものである。上述したように、(1)中性アミノ酸には、(1-1)極性中性アミノ酸と(1-2)非極性中性アミノ酸にさらに分類することができる。具体的には、(1-1)極性中性アミノ酸には、その構造内にヒドロキシ基が含まれるヒドロキシアミノ酸(セリン、スレオニン等);チオール基、スルフィド結合又はジスルフィド結合を有する含硫アミノ酸(システイン、シスチン、メチオニン等);芳香族基を有する芳香族アミノ酸(チロシン、トリプトファン、フェニルアラニン等)が含まれるがこれらに限定されるものではない。一方、(1-2)非極性中性アミノ酸には、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン及びγ−アミノ酪酸(GABA)が含まれるが、これらに限定されるものではない。
a1成分としては、アクリルアミド低減化、溶解性をはじめとする利便性や食味等の観点からは、グリシン及びアラニンが好ましい。
本発明の方法で用いるa2成分は、(2)塩基性アミノ酸又はその塩に属するものである。具体的には、塩基性アミノ酸には、リジン、アルギニン、ヒスチジン及びオルニチンが含まれるが、これらに限定されるものではない。a2成分としては、アクリルアミド低減化、溶解性をはじめとする利便性や食味等の観点からは、リジンが好ましい。
本発明の方法で用いるa3成分は、(3)中性イミノ酸又はその塩に属するものである。具体的には、プロリン及びヒドロキシプロリンが含まれるが、これらに限定されるものではない。a3成分としては、アクリルアミド低減化、溶解性をはじめとする利便性や食味等の観点からは、プロリンが好ましい。
本発明の方法で用いるb成分であるスルホン酸又はその塩に属する化合物は、RSO3H(式中、Rは、アミノ基又は脂肪族もしくは芳香族炭化水素を表す。)で表されるスルホン酸又はその塩である。Rが脂肪族又は芳香族炭化水素の場合、Rにはアミノ基が少なくとも1つ置換することが好ましい。Rは、アミノ基が少なくとも1つ置換した脂肪族炭化水素であることが好ましい。脂肪族炭化水素の炭素数は特に制限はないが、0〜2が好ましい。b成分としては、アクリルアミド低減化、溶解性をはじめとする利便性や食味等の観点からは、タウリンが好ましい。
上述したように、本発明の方法で用いる添加成分は、上記分類方法に加えて、さらに別の構造的特徴に注目して分類することもできる。例えば、アミノ酸のうち、カルボキシル基が結合する炭素原子(α炭素)に置換する基が、水素原子であるか(例えば、グリシン)、比較的短いアルキル鎖(例えば、アラニン、セリン、システイン、アスパラギン酸の炭素数は、1である。)であるものが好ましいといえる。このような特徴は、上記スルホン酸がアミノ基を有する場合についても同様であり、スルホ基が結合する炭素原子に置換する基が比較的短いアルキル鎖(例えば、タウリンの炭素数は、1である。)であることが好ましい。また、塩基性アミノ酸に属するものでは、ヒスチジンのような環状構造を有するアミノ酸よりも、リジンやアルギニンのような鎖状構造を有するアミノ酸が好ましい。
これらの好ましいアミノ酸は、さらに別の観点からみると、他のアミノ酸と比較して水に対する溶解性が高いことが挙げられる。本発明で用いる添加成分の水に対する溶解性は、25℃で、水100gに100mg以上溶解することが利便性等の点から好ましい。
本発明の添加成分は、単独で使用することもできるし、2種類以上の添加成分を併用することもできる。
上述した本発明の添加成分は、食品に添加することにより本発明の添加成分として作用できることを条件として、塩の形態にあってもよい。これらの添加成分の塩には、塩酸塩、硫酸塩のような酸性塩や、ナトリウム、カリウムのようなアルカリ金属塩、アミノ酸塩が含まれるが、これらに限定されるものではない。アミノ酸塩は、上記(a1)〜(a3)成分に含まれるアミノ酸と他のアミノ酸とから形成される塩をいう。他のアミノ酸は、上記(a1)〜(a3)のアミノ酸から選択される必要はなく、グルタミン酸、アスパラギン酸等でもよい。アミノ酸塩の具体例を挙げると、L−アルギニンL−グルタミン酸塩、L−リジンL−グルタミン酸塩等があるが、これらに限定されるものではない。
また、(a1)〜(a3)のアミノ酸を構成成分とするペプチド結合体は、上記(a1)〜(a3)のアミノ酸を少なくとも1種構成成分として有し、これがペプチド結合により他のアミノ酸と結合しているものをいう。他のアミノ酸は、上記(a1)〜(a3)のアミノ酸から選択される必要はない。また、複数の構成アミノ酸は、同種のアミノ酸でも別種のアミノ酸でもよい。さらに、ペプチド結合以外のエステル結合、エーテル結合、ジスルフィド結合のような結合が含まれていてもよい。ペプチド結合体のアミノ酸残基数は、アクリルアミド低減化作用を有するかぎり特に制限はない。
本発明に使用することのできるペプチド結合体には、グルタチオン、ポリリジン(市販されているポリリジンは、通常、25〜30のアミノ酸残基を有するが、これに限定されない)等が含まれる。
本発明の添加成分は、これらを添加することによりアクリルアミド低減化作用が得られるのであれば、その立体構造(D−体あるいはL−体、α−体、β−体等)に特に制限はない。
さらに、上述した分類方法のいずれかの属性に該当するものであれば上記具体例として挙げたアミノ酸やスルホン酸以外のアミノ酸やスルホン酸、それらの誘導体であってもよい。
しかしながら、本発明の添加成分は、これらを食品に添加するものである。従って、添加成分が有するアクリルアミド低減化能が高いことが好ましいことは言うまでもないが、本発明の添加成分が食品添加物として使用し得るものであり、また、被添加食品に応じて水溶性、色、味、におい、コスト等も考慮して選択することも重要である。
本発明の方法を適用することのできる食品は、加熱調理によりアクリルアミドが発生し得るものであれば特に制限はなく、例えば、穀粉(例えば、小麦粉(強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、デユラムセモリナ等)、そば粉、米粉等)、イモ類(ジャガイモ等)、トウモロコシが含まれる食品に適用することができる。
そのような加熱調理食品には、麺類(即席油揚げ中華麺、即席油揚げ和風麺、即席油揚げ欧風麺、焼きそば、揚げ焼きそば、焼きうどん等)、天ぷら、欧風焼き菓子(クッキー、ビスケット、クラッカー等)、欧風揚げ菓子(ドーナッツ等)和風焼き菓子(麦こがし等)、和風揚げ菓子(かりんとう等)、スナック(ポテトチップス、フライドポテト(フレンチフライ)、芋ケンピ、コーンスナック、アーモンド、豆スナック等)、穀粉又は澱粉の皮を有する中華食品(揚げギョウザ、焼きギョウザ、揚げシュウマイ、焼きシュウマイ、揚げ春巻、揚げワンタン等)、練り製品(さつま揚げ、ちくわ等)、茶類(ほうじ茶、麦茶、コーヒー、ココア等)、シリアル、玉ネギ(フライドオニオン、いため玉ねぎ)、いりごま等が含まれるが、これらに限定されるものではない。
本発明の加熱調理食品の製造方法は、上述した食品のうち、特に、加熱調理される前のいわゆる半調理食品に適用することも好適である。半調理食品には、必要に応じて切断、成形等を施し、加熱調理されていない状態にあるものや、必要に応じて切断、成形等を施した後、予備加熱調理を施した状態にあるものが含まれる。これらの半調理食品は、喫食される前に120℃以上の温度で加熱処理される。
半調理食品には、焼きそば、ギョウザ、フレンチフライ用ポテト(切断あるいはマッシュ後成形されたもの)、冷凍パイ生地、冷凍パン生地等が含まれるが、これらに限定されるものではない。
本発明の方法において、添加成分の量は、加熱調理した被添加食品に含有されるアクリルアミド量が、添加成分を使用しない場合と比較して低減化させ得る量であれば特に制限はなく、被添加食品の種類、加熱温度や時間、添加成分の種類、添加成分の溶解性、アクリルアミド低減効果等に応じて設定することができる。アクリルアミド低減化の観点からは、添加量は多いほうが好ましい。しかしながら、添加成分自体に味や色がある場合等には、食品としての品質を維持することとのバランス等を考慮して設定することが好ましいが、原料粉又は澱粉に対して0.01%〜5%(重量)が実際的である。
もっとも、本発明の方法を適用する食品によっては、添加成分が被添加食品中に元々含有されている場合や、加熱調理の過程で被添加食品中に生成する場合もある。そのような場合には、元々含有されている量や加熱調理の過程で発生した量だけ添加量を減らすことができる。
本発明の方法を各食品に提供する際、上述した本発明の添加成分を添加することを除き、加熱調理その他の条件は常法に従い設定することができる。
本発明の方法において、添加成分を食品に添加する方法は特に制限はなく、被添加食品の状態、製造工程等に応じて適宜選択することができる。例えば、ポテトチップス用のポテトのように固形状態にある場合には、水溶液として塗布、浸漬、シャワーにより添加することができる。一方、麺生地やクッキーその他の焼き菓子生地のように半固形あるいは流動性の高い状態にある場合には、添加成分を直接に、あるいは水溶液の状態で生地に練り込むこともできるし、シャワー、噴霧、塗布することもできる。また、添加回数にも特に制限はなく、製造工程中1回添加することも2回以上添加することもできる。なお、シャワー、噴霧、塗布等により本発明の添加成分を適用する場合、添加量の測定は、通常、適用前後の食品の重量をそれぞれ測定し、その差から算出することができるし、アミノ酸分析機器等からも測定すること等ができる。
添加成分を食品に添加する時期は、食品の加熱調理前であれば特に制限はなく、食品の調理過程の適切な時期に添加することができる。麺の場合には、麺生地材料を混練する段階で添加したり、麺線に切り出した後、着味する段階で着味成分と共に麺線に塗布することもできる。また、クッキーその他の焼き菓子の場合には、生地を混練する段階に添加することもできるし、型抜き等により成形した段階で塗布することもできる。
本発明の方法において、加熱調理の温度及び時間は、本発明を適用する食品に対して通常施している温度及び時間にそれぞれ設定することができる。もっとも、その加熱温度条件下で加熱調理することによりアクリルアミドが発生する場合に本発明の方法を適用することは言うまでもない。食品の加熱中にアクリルアミドが発生する温度は、比較的高いといわれている(約120℃またはそれ以上)。食品の加熱調理において、そのような温度条件は、通常、油揚げ(通常、120〜200℃)、オーブン等による焼き(通常、130〜280℃)であるが、これらに限定されるものではない。また、アクリルアミドの発生量は、180℃以上では生成したアクリルアミドの一部が分解することが知られているが、一般に加熱時間が長くなれば増加するといわれている。
本発明は、上記本発明の方法により製造されるアクリルアミドを低減化し得る加熱調理前の食品及びアクリルアミドを低減化した加熱調理済み食品も提供する。
本発明において、アクリルアミドを低減化した食品とは、食品の加熱調理前に本発明の添加成分を使用することにより達成され得るものであるところ、そのような添加成分の使用がない場合に含有されるであろう食品のアクリルアミド含有量よりも低いアクリルアミド含有量であることをいう。
[実施例]
本発明の実施例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の例において、%は、いずれも重量%である。
以下の比較例1及び実施例1〜10は、それぞれ本発明の方法を油揚げ中華麺に適用した場合の比較例及び実施例である。結果は、後掲の表1に示す。
(比較例 1)
小麦粉 5kgと、食塩 76g、かんすい 16.4g(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等)を加えて撹拌した 1.6kgの水をミキサーに投入し、18分間混練して麺生地とした。
次いで、前記麺生地を常法に従ってロール圧延して 0.77mmの厚さとし、20番角刃で切り出して幅 1.5mmの麺線とした。
続いてこれら麺線を、常法により 90秒間蒸した後、食塩 5.72%、グルタミン酸ソーダ 1.34%からなるシャワー液(pH 6.80)を散布した。
さらに、これら麺線を定量カットし、リテーナーに収納して 150℃のパーム油にて 120秒間油揚げを行って油揚げ中華麺を得た。この後、前記各油揚げ麺をカップにいれ、スープを収納し、封緘してカップ入り即席油揚げ中華麺を製造した。
(実施例 1)
小麦粉 5kgと、食塩 76g、かんすい 16.4g(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等)、グリシン 15gを加えて撹拌した 1.6kgの水をミキサーに投入し、18分間混練して麺生地とした。
次いで、前記麺生地を常法に従ってロール圧延して 0.77mmの厚さとし、20番角刃で切り出して幅 1.5mmの麺線とした。
続いてこれら麺線を、常法により 90秒間蒸した後、食塩 5.72%、グルタミン酸ソーダ 1.34%からなるシャワー液(pH 6.80)を散布した。
さらに、これら麺線を定量カットし、リテーナーに収納して 150℃のパーム油にて 120秒間油揚げを行って油揚げ中華麺を得た。この後、前記各油揚げ麺をカップにいれ、スープを収納し、封緘してカップ入り即席油揚げ中華麺を製造した。
(実施例 2)
小麦粉 5kgと、食塩 76g、かんすい 16.4g(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等)を加えて撹拌した 1.6kgの水をミキサーに投入し、18分間混練して麺生地とした。
次いで、前記麺生地を常法に従ってロール圧延して 0.77mmの厚さとし、20番角刃で切り出して幅 1.5mmの麺線とした。
続いてこれら麺線を、常法により 90秒間蒸した後、食塩 5.72%、グルタミン酸ソーダ 1.34%、グリシン 1%からなるシャワー液(pH 6.73)を散布した。
さらに、これら麺線を定量カットし、リテーナーに収納して 150℃のパーム油にて 120秒間油揚げを行って油揚げ中華麺を得た。この後、前記各油揚げ麺をカップにいれ、スープを収納し、封緘してカップ入り即席油揚げ中華麺を製造した。
(実施例 3)
小麦粉 5kgと、食塩 76g、かんすい 16.4g(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等)、L−リジン塩酸塩 15gを加えて撹拌した 1.6kgの水をミキサーに投入し、18分間混練して麺生地とした。
次いで、前記麺生地を常法に従ってロール圧延して 0.77mmの厚さとし、20番角刃で切り出して幅 1.5mmの麺線とした。
続いてこれら麺線を、常法により 90秒間蒸した後、食塩 5.72%、グルタミン酸ソーダ 1.34%からなるシャワー液(pH 6.80)を散布した。
さらに、これら麺線を定量カットし、リテーナーに収納して 150℃のパーム油にて 120秒間油揚げを行って油揚げ中華麺を得た。この後、前記各油揚げ麺をカップにいれ、スープを収納し、封緘してカップ入り即席油揚げ中華麺を製造した。
(実施例 4)
食塩 5.72%、グルタミン酸ソーダ 1.34%、L−リジン塩酸塩 1%からなるシャワー液(pH 6.66)を使用する以外は、実施例 2と同様な方法で、カップ入り即席油揚げ中華麺を製造した。
(実施例 5)
小麦粉 5kgと、食塩 76g、かんすい 16.4g(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等)、タウリン 15gを加えて撹拌した 1.6kgの水をミキサーに投入し、18分間混練して麺生地とした。
次いで、前記麺生地を常法に従ってロール圧延して 0.77mmの厚さとし、20番角刃で切り出して幅 1.5mmの麺線とした。
続いてこれら麺線を、常法により 90秒間蒸した後、食塩 5.72%、グルタミン酸ソーダ 1.34%からなるシャワー液(pH 6.80)を散布した。
さらに、これら麺線を定量カットし、リテーナーに収納して 150℃のパーム油にて 120秒間油揚げを行って油揚げ中華麺を得た。この後、前記各油揚げ麺をカップにいれ、スープを収納し、封緘してカップ入り即席油揚げ中華麺を製造した。
(実施例 6)
小麦粉 5kgと、食塩 76g、かんすい 16.4g(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等)、β−アラニン 25gを加えて撹拌した 1.6kgの水をミキサーに投入し、18分間混練して麺生地とした。
次いで、前記麺生地を常法に従ってロール圧延して 0.77mmの厚さとし、20番角刃で切り出して幅 1.5mmの麺線とした。
続いてこれら麺線を、常法により 90秒間蒸した後、食塩 5.72%、グルタミン酸ソーダ 1.34%からなるシャワー液(pH 6.80)を散布した。
さらに、これら麺線を定量カットし、リテーナーに収納して 150℃のパーム油にて 120秒間油揚げを行って油揚げ中華麺を得た。この後、前記各油揚げ麺をカップにいれ、スープを収納し、封緘してカップ入り即席油揚げ中華麺を製造した。
(実施例 7)
小麦粉 5kgと、食塩 76g、かんすい 16.4g(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等)、γ−アミノ酪酸(GABA) 25gを加えて撹拌した 1.6kgの水をミキサーに投入し、18分間混練して麺生地とした。
次いで、前記麺生地を常法に従ってロール圧延して 0.77mmの厚さとし、20番角刃で切り出して幅 1.5mmの麺線とした。
続いてこれら麺線を、常法により 90秒間蒸した後、食塩 5.72%、グルタミン酸ソーダ 1.34%からなるシャワー液(pH 6.80)を散布した。
さらに、これら麺線を定量カットし、リテーナーに収納して 150℃のパーム油にて 120秒間油揚げを行って油揚げ中華麺を得た。この後、前記各油揚げ麺をカップにいれ、スープを収納し、封緘してカップ入り即席油揚げ中華麺を製造した。
(実施例 8)
小麦粉 5kgと、食塩 76g、かんすい 16.4g(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等)、L−リジンL−グルタミン酸塩 15gを加えて撹拌した 1.6kgの水をミキサーに投入し、18分間混練して麺生地とした。
次いで、前記麺生地を常法に従ってロール圧延して 0.77mmの厚さとし、20番角刃で切り出して幅 1.5mmの麺線とした。
続いてこれら麺線を、常法により 90秒間蒸した後、食塩 5.72%、グルタミン酸ソーダ 1.34%からなるシャワー液(pH 6.80)を散布した。
さらに、これら麺線を定量カットし、リテーナーに収納して 150℃のパーム油にて 120秒間油揚げを行って油揚げ中華麺を得た。この後、前記各油揚げ麺をカップにいれ、スープを収納し、封緘してカップ入り即席油揚げ中華麺を製造した。
(実施例 9)
食塩 5.72%、グルタミン酸ソーダ 1.34%、グルタチオン 1%からなるシャワー液(pH 4.35)を使用する以外は、実施例 2と同様な方法で、カップ入り即席油揚げ中華麺を製造した。
(実施例 10)
小麦粉 5kgと、食塩 76g、かんすい 16.4g(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等)、ポリリジン 15gを加えて撹拌した 1.6kgの水をミキサーに投入し、18分間混練して麺生地とした。
次いで、前記麺生地を常法に従ってロール圧延して 0.77mmの厚さとし、20番角刃で切り出して幅 1.5mmの麺線とした。
続いてこれら麺線を、常法により 90秒間蒸した後、食塩 5.72%、グルタミン酸ソーダ 1.34%からなるシャワー液(pH 6.80)を散布した。
さらに、これら麺線を定量カットし、リテーナーに収納して 150℃のパーム油にて 120秒間油揚げを行って油揚げ中華麺を得た。この後、前記各油揚げ麺をカップにいれ、スープを収納し、封緘してカップ入り即席油揚げ中華麺を製造した。
以下の比較例2及び実施例11〜14は、それぞれ本発明の方法を油揚げ和風麺に適用した場合の比較例及び実施例である。結果は、後掲の表2に示す。
(比較例 2)
小麦粉 5kgと、食塩 76g、リン酸塩 30.0g を加えて撹拌した 1.6kgの水をミキサーに投入し、18分間混練して麺生地とした。
次いで、前記麺生地を常法に従ってロール圧延して 0.70mmの厚さとし、12番角刃で切り出して幅 2.5mmの麺線とした。
続いてこれら麺線を、常法により 90秒間蒸した後、食塩 5.72%、グルタミン酸ソーダ 1.34%からなるシャワー液(pH 6.80)を散布した。
さらに、これら麺線を定量カットし、リテーナーに収納して 150℃のパーム油にて 120秒間油揚げを行って油揚げ和風麺を得た。この後、前記各油揚げ麺をカップにいれ、スープを収納し、封緘してカップ入り即席油揚げ和風麺を製造した。
(実施例 11)
小麦粉 5kgと、食塩 76g、リン酸塩 30.0g を加えて撹拌した 1.6kgの水をミキサーに投入し、18分間混練して麺生地とした。
次いで、前記麺生地を常法に従ってロール圧延して 0.70mmの厚さとし、12番角刃で切り出して幅 2.5mmの麺線とした。
続いてこれら麺線を、常法により 90秒間蒸した後、食塩 5.72%、グルタミン酸ソーダ 1.34%、グリシン 1%からなるシャワー液(pH 6.73)を散布した。
さらに、これら麺線を定量カットし、リテーナーに収納して 150℃のパーム油にて 120秒間油揚げを行って油揚げ和風麺を得た。この後、前記各油揚げ麺をカップにいれ、スープを収納し、封緘してカップ入り即席油揚げ和風麺を製造した。
(実施例 12)
食塩 5.72%、グルタミン酸ソーダ 1.34%、タウリン 1%からなるシャワー液(pH 6.60)を使用する以外は、実施例 11と同様な方法で、カップ入り即席油揚げ和風麺を製造した。
(実施例 13)
小麦粉 5kgと、食塩 76g、リン酸塩 30.0g、グリシン 10gを加えて撹拌した 1.6kgの水をミキサーに投入し、18分間混練して麺生地とした。
次いで、前記麺生地を常法に従ってロール圧延して 0.70mmの厚さとし、12番角刃で切り出して幅 2.5mmの麺線とした。
続いてこれら麺線を、常法により 90秒間蒸した後、食塩 5.72%、グルタミン酸ソーダ 1.34%からなるシャワー液(pH 6.80)を散布した。
さらに、これら麺線を定量カットし、リテーナーに収納して 150℃のパーム油にて 120秒間油揚げを行って油揚げ和風麺を得た。この後、前記各油揚げ麺をカップにいれ、スープを収納し、封緘してカップ入り即席油揚げ和風麺を製造した。
(実施例 14)
小麦粉 5kgと、食塩 76g、リン酸塩 30.0g、L−リジン塩酸塩 25gを加えて撹拌した 1.6kgの水をミキサーに投入し、18分間混練して麺生地とした。
次いで、前記麺生地を常法に従ってロール圧延して 0.70mmの厚さとし、12番角刃で切り出して幅 2.5mmの麺線とした。
続いてこれら麺線を、常法により 90秒間蒸した後、食塩 5.72%、グルタミン酸ソーダ 1.34%からなるシャワー液(pH 6.80)を散布した。
さらに、これら麺線を定量カットし、リテーナーに収納して 150℃のパーム油にて 120秒間油揚げを行って油揚げ和風麺を得た。この後、前記各油揚げ麺をカップにいれ、スープを収納し、封緘してカップ入り即席油揚げ和風麺を製造した。
以下の比較例3及び実施例15〜17は、それぞれ本発明の方法を天ぷら(かき揚げ)に適用した場合の比較例及び実施例である。結果は、後掲の表3に示す。
(比較例 3)
水 600gに、小麦粉 300gと、食塩 6g、全卵粉 1.5g、ベーキングパウダー 1.2gを加えて撹拌し、かき揚げ用生地とした。
次いで、前記かき揚げ用生地を一定量、170℃のパーム油にて 3分間油揚げを行ってかき揚げの衣を得た。
(実施例 15)
水 600gに、小麦粉 300gと、食塩 6g、全卵粉 1.5g、ベーキングパウダー 1.2g、グリシン 1.5gを加えて撹拌し、かき揚げ用生地とした。
次いで、前記かき揚げ用生地を一定量、170℃のパーム油にて 3分間油揚げを行ってかき揚げの衣を得た。
(実施例 16)
水 600gに、小麦粉 300gと、食塩 6g、全卵粉 1.5g、ベーキングパウダー 1.2g、L−リジン塩酸塩 1.5gを加えて撹拌し、かき揚げ用生地とした。
次いで、前記かき揚げ用生地を一定量、170℃のパーム油にて 3分間油揚げを行ってかき揚げの衣を得た。
(実施例 17)
水 600gに、小麦粉 300gと、食塩 6g、全卵粉 1.5g、ベーキングパウダー 1.2g、タウリン 1.5gを加えて撹拌し、かき揚げ用生地とした。
次いで、前記かき揚げ用生地を一定量、170℃のパーム油にて 3分間油揚げを行ってかき揚げの衣を得た。
次の表1に比較例1及び実施例1〜10で製造した油揚げ中華麺の、また表2に比較例2および実施例11〜14で製造した油揚げ和風麺の、さらに、表3に比較例3及び実施例15〜17で製造した天ぷら(かき揚げ)の各配合条件その他の製造条件、並びにアクリルアミド含有量(ppb)を示す。
油揚げ麺のアクリルアミド(AA)含有量測定方法は、後記する。
Figure 2005021150
Figure 2005021150
Figure 2005021150
Figure 2005021150
上記表1に示す結果から、アミノ酸類及びスルホン酸を添加することにより、アクリルアミドを低減化することが可能であることがわかる。即席油揚げ中華麺においては、グリシン及びタウリンの添加が特に効果的である。アミノ酸類及びスルホン酸の添加方法としては、副原料として麺生地に練り込む方法でも、シャワー液に添加して散布する方法でも、アクリルアミドを低減化することができる。
また、上記表2、3に示す結果から、アミノ酸類及びスルホン酸の添加は、即席油揚げ和風麺及び天ぷら(かき揚げ)においてもアクリルアミドを低減化することが可能であることがわかる。
以下の比較例4及び実施例18〜29は、それぞれ本発明の方法を揚げ焼きそばに適用した場合の比較例及び実施例である。結果は、後掲の表4に示す。
(比較例 4)
小麦粉2700gと、馬鈴薯澱粉300g、食塩30g、かんすい15g(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等)を加えて攪拌した1020gの水をミキサーに投入し、10分間混練して麺生地とした。
次いで、前記麺生地を常法に従ってロール圧延して、0.90mmの厚さとし、34番角刃で切り出して幅0.90mmの麺線とした。
続いてこれら麺線を定量カットし、リテーナーに収納して、175℃の植物油(なたね油80%、パーム油20%)にて70秒油揚げを行って揚げ焼そば麺を得た。この後、前記揚げ焼そば麺をシュリンクフィルムにて包装し、専用トレーにスープとともに収納して外装をかけ、揚げ焼そばを製造した。
(実施例 18〜29)
小麦粉2700gと、馬鈴薯澱粉300g、食塩30g、かんすい15g(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等)、各種試験化合物15g(ただしL−セリン、L−アルギニンについては10g、L−プロリンについては6g)を表4に示すように加えて攪拌した1020gの水をミキサーに投入し、10分間混練して麺生地とした。
次いで、前記麺生地を常法に従ってロール圧延して、0.90mmの厚さとし、34番角刃で切り出して幅0.90mmの麺線とした。
続いてこれら麺線を定量カットし、リテーナーに収納して、175℃の植物油(なたね油80%、パーム油20%)にて70秒油揚げを行って各種揚げ焼そば麺を得た。この後、前記揚げ焼そば麺をシュリンクフィルムにて包装し、専用トレーにスープとともに収納して外装をかけ、揚げ焼そばを製造した。
次の表4に比較例4及び実施例18〜29で製造した麺の、各配合条件とアクリルアミド含有量(ppb)を示す。
Figure 2005021150
Figure 2005021150
上記表4に示す結果から、アミノ酸類及びスルホン酸を添加することにより、揚げ焼そば中のアクリルアミド量を効率よく低減化できることがわかる。特にグリシン、L−リジン塩酸塩、タウリン、L−リジンL−グルタミン酸塩はAA低減化に効果的であった。つまり、これらの化合物を用いることにより、アクリルアミドが低減化された揚げ焼そばの製造方法を提供できる。
以下の比較例5並びに実施例30及び31は、それぞれ本発明の方法を揚げ餃子に適用した場合の比較例及び実施例である。結果は、後掲の表5に示す。
(比較例 5)
小麦粉1000gと食塩10gを加えて攪拌した340gの水をミキサーに投入し、12分間混練して餃子の皮生地とした。
次いで、前記皮生地を常法に従ってロール圧延して、0.70mmの厚さとし、型抜き器(80mm×88mmφ)で型抜きし餃子の皮とした。
続いて豚挽き肉700gとキャベツみじん切り(5mm幅)1000gと刻みニラ(5mm幅)20gに食塩18g、コショウ2g、おろししょうが22g、おろしにんにく14g、醤油24g、胡麻油34gを加えて攪拌した調味をミキサーに投入し、5分間練り、餃子の餡とした。
上記の餃子の餡を12.5gづつ計量し、餃子成形機にて上記の皮で成形し、生餃子を得た。得られた生餃子を専用のトレーに並べ、90℃で10分間蒸し、冷却した後、ラップ包装して蒸し餃子を得た。
上記の蒸し餃子を175℃の植物油(コーンサラダ油)にて2分間油揚げを行って揚げ餃子を得た。
(実施例 30、31)
小麦粉1000gと食塩10g、各種試験化合物5gを表5に示すように加えて攪拌した340gの水をミキサーに投入し、12分間混練して各種餃子の皮生地とした。
次いで、前記皮生地を常法に従ってロール圧延して、0.70mmの厚さとし、型抜き器(80mm×88mmφ)で型抜きし各種餃子の皮を得た。
続いて豚挽き肉700gとキャベツみじん切り(5mm幅)1000gと刻みニラ(5mm幅)20gに食塩18g、コショウ2g、おろししょうが22g、おろしにんにく14g、醤油24g、胡麻油34gを加えて攪拌した調味をミキサーに投入し、5分間練り、餃子の餡とした。
上記の餃子の餡を12.5gづつ計量し、餃子成形機にて上記の皮で成形し、各種生餃子を得た。得られた生餃子を専用のトレーに並べ、90℃で10分間蒸し、冷却した後、ラップ包装して各種蒸し餃子を得た。
上記の蒸し餃子を175℃の植物油(コーンサラダ油)にて2分間油揚げを行って各種揚げ餃子を得た。
次の表5に比較例5及び実施例30、31で製造した揚げ餃子の、皮の各配合条件とアクリルアミド含有量(ppb)を示す。
Figure 2005021150
上記表5に示す結果から、グリシン、L−システイン塩酸塩を皮に添加することにより、揚げ餃子中のアクリルアミド量を効率よく低減化できることがわかる。つまり、これらの化合物を用いることにより、アクリルアミドが低減化された揚げ餃子の製造方法を提供できる。
以下の実施例32及び33は、それぞれ本発明の方法をポテトチップス及びビスケットに適用した場合の実施例である。
(実施例32:ポテトチップス)
皮を剥き、1mmの厚さにスライスしたジャガイモを、各種試験化合物を溶解した1%食塩溶液に5分間浸漬した後、水切りして175℃にて90秒間、植物油でフライした。
得られたポテトチップスのアクリルアミド(AA)含有量(対コントロール比)を以下の表6に示す。コントロールは、各種試験化合物を使用しないこと以外は同じ条件で測定したものとした。
Figure 2005021150
表6から、グリシン、L−リジン塩酸塩およびタウリン溶液では0.5%以上、L−システイン塩酸塩、L−ヒスチジン、L−アルギニンL−グルタミン酸塩、L−リジンL−グルタミン塩酸塩およびポリリジン溶液では1.0%で浸漬することにより、ポテトチップス中のアクリルアミド量が効率よく低下できることがわかる。つまり、これらの化合物を用いることにより、アクリルアミドが低減化されたポテトチップスの製造方法を提供できる。
(実施例33:ビスケット)
ショートニング12.5gに砂糖15g、異性化糖5gを加えて混合し、さらに各種試験化合物を0.25g溶解した水溶液15gを加えて混合した後、篩にかけた小麦粉50g、重曹0.5g混合物を加えて混ぜ合わせ、5mm厚に延ばしたものをビスケット用生地とした。生地を冷蔵庫にて冷やした後、直径4cmの丸型に型抜きして、オーブンにて170℃、22分間焼成した。得られたビスケットのアクリルアミド(AA)含有量を以下の表7に示す。コントロールは、各種試験化合物を使用しないこと以外は同じ条件で測定したものとした。
Figure 2005021150
表7から、L−プロリン、L−システイン塩酸塩、グリシン、タウリン、L−リジン塩酸塩およびL−ヒスチジンを対粉で0.5%添加することにより、ビスケット中のアクリルアミド量が効率よく低下できることがわかる。つまり、これらの化合物を用いることにより、アクリルアミドが低減化されたビスケットの製造方法を提供できる。
以下の比較例6並びに実施例34〜46は、それぞれ本発明の方法をフライドポテトに適用した場合の比較例及び実施例である。結果は、後掲の表8に示す。
冷凍食品として販売されているフレンチフライドポテト(1/4インチカット、シューストリングカット)100gを、各種試験化合物を以下の表8のように溶解した1%水溶液に5分間浸漬した後、2分間水切りして、180℃にて3分間、植物油(コーンサラダ油)でフライし、各種フライドポテトを得た。比較例6は、各種試験化合物を使用しないこと以外は同一条件で製造したものとした。
次の表8に比較例6及び実施例34〜46で製造した各種フライドポテトの、浸漬液の配合条件とアクリルアミド(AA)含有量(ppb)を示す。
Figure 2005021150
上記表8から、アミノ酸類及びスルホン酸を添加することにより、フライドポテト中のアクリルアミド量を効率よく低減化できることがわかる。特にグリシン、L−システイン塩酸塩、L−リジン塩酸塩、L−ヒスチジン、タウリン、L−リジンL−グルタミン酸塩はアクリルアミド低減化に効果的であった。つまり、これらの化合物を用いることにより、アクリルアミドが低減化されたフライドポテトの製造方法を提供できる。
(測定例1:アクリルアミド生成抑制モデル試験)
図1にその概要を示す方法により各種化合物のアクリルアミド生成抑制作用を測定した。この方法は、従来技術の欄に記載した非特許文献1及び2に記載される知見に基づき本発明者らが考案したものであり、加熱調理食品における被試験化合物によるアクリルアミド生成抑制作用を推定するためのモデル試験として有意に使用することができる。
各試験添加物のコントロールに対するアクリルアミド発生量の比率(重量)を次の表9に示す。
Figure 2005021150
表9から、モデル試験においてアクリルアミド生成に抑制的に働く化合物を見出すことが出来る。特に、L−リジン塩酸塩、L−システイン塩酸塩、タウリン、β−アラニン、L−リジン、L−システイン、グリシン、L−ヒスチジン、L−セリン等の化合物は、中性アミノ酸、塩基性アミノ酸及びスルホン酸に属する化合物であり、極めて効果的にアクリルアミドの生成を抑制しており、比較例として用いたL−グルタミン酸と比較しても、効率よくアクリルアミドの生成を抑制していることがわかる。
(測定例2:小麦粉を用いたアクリルアミド生成抑制モデル試験)
小麦粉10g、添加物50mgを溶解した0.51%のかんすい溶液10mL、パーム油3gを混合し、アルミ箔のカップに上記を入れ、180℃で45分間オーブンにて加熱処理する以降は、図1に示した方法に準じてモデルサンプル中のアクリルアミド量を測定し、添加物のアクリルアミド生成抑制作用を推定した。
Figure 2005021150
表10から、小麦粉を用いたモデル試験において、β−アラニン、γ−アミノ酪酸、オルニチン塩酸塩がアクリルアミド生成に抑制的に働くことがわかる。β−アラニン、γ−アミノ酪酸は中性アミノ酸、オルニチン塩酸塩は塩基性アミノ酸に属する化合物であり、これらのアミノ酸が効率よくアクリルアミドの生成を抑制していることが分かる。
(測定例3:油揚げ麺のアクリルアミド含有量測定方法)
(i)麺からの抽出
粉砕した油揚げ直後の麺試料10gを秤量し、内部標準物質として重水素ラベル化アクリルアミドを一定量添加した。標準添加区として同量の麺試料にアクリルアミドと重水素ラベル化アクリルアミドを添加した。両者に蒸留水100mLを加え、ホモジナイズ及び5分間振盪抽出した後、遠心分離し上清液を回収した。試料残渣に蒸留水60mLを加え、振盪抽出・遠心分離操作を2回行い分離上清液を合わせ、吸引濾過し抽出液約200mLを得た。
(ii)抽出したアクリルアミドの臭素化
「水道用薬品類の評価のための試験法ガイドライン」(旧厚生省生活局水道環境部水道整備課・平成12年3月)のアクリルアミドモノマー測定法にのっとって、硫酸にてpHを調整した抽出液を約250mLに定容した後、臭化カリウム100gを加え溶解した。
0.2M臭素酸カリウム溶液12.5mLを添加して60分間反応させて臭素化を行った。
(iii)反応液中の脱臭素
60分経過後直ちに1Mチオ硫酸ナトリウム溶液を滴下し、遊離臭素を除いた。
(iv)臭素化アクリルアミドの抽出
分液ロートに臭素化反応液全量と酢酸エチル25mLを入れ、5分間振盪して静置後酢酸エチル層を回収した。残った水層に酢酸エチルを10mL入れ同様に酢酸エチル層を回収した。この操作を2回行い遠心分離管に約45mLの溶媒抽出液を得た。
(v)抽出溶媒の脱水
溶媒抽出液を遠心分離し水層を除き、無水硫酸ナトリウム10gを加え30分間静置して脱水後ろ過した。
(vi)溶媒抽出液の濃縮
ロータリーエバポレーターで約5mL程度まで濃縮を行い、酢酸エチルを加えて10mLに定容し検液とした。
(vii)GC−MSによるアクリルアミドの測定
得られた検液の一部を取り、トリエチルアミンを添加混和し20分間静置後GC−MS分析を行った。内部標準物質として添加した重水素ラベル化アクリルアミドとアクリルアミドの面積比からアクリルアミド含有量を算出した。
麺以外の食品についてのアクリルアミド含有量は、上記方法を適宜変更して同様に測定した。
図1は、アクリルアミド生成抑制モデル試験の概要を示すフロー図である。

Claims (11)

  1. (a1)中性アミノ酸、(a2)塩基性アミノ酸、(a3)中性イミノ酸、及び(b)スルホン酸、並びにこれらの塩からなる群から選択される化合物又は前記(a1)〜(a3)のアミノ酸を構成成分とするペプチド結合体少なくとも1種を添加することを特徴とするアクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法。
  2. 前記化合物又はそれを含む結合体少なくとも1種を添加された食品を加熱調理することを特徴とする請求項1に記載の加熱調理食品の製造方法。
  3. 前記(a1)に属する中性アミノ酸又はその塩が、グリシン及びアラニンからなる群から選択される非極性中性アミノ酸もしくはその塩、又はセリン及びシステインからなる群から選択される極性中性アミノ酸もしくはその塩であり、前記(a2)に属する塩基性アミノ酸又はその塩がリジン、アルギニン及びヒスチジンからなる群から選択されるアミノ酸又はその塩であり、前記(a3)に属する中性イミノ酸又はその塩がプロリン及びヒドロキシプロリンからなる群から選択されるアミノ酸又はその塩であり、又は前記(b)に属するスルホン酸又はその塩が、タウリンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱調理食品の製造方法。
  4. 前記塩が、L−アルギニンL−グルタミン酸塩、L−リジンL−グルタミン酸塩からなる群から選択されるアミノ酸塩であり、又は前記ペプチド結合体がグルタチオン又はポリリジンである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の加熱調理食品の製造方法。
  5. 前記食品には、穀粉及び/又は澱粉が含まれることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の加熱調理食品の製造方法。
  6. 前記食品が、120℃以上で加熱調理される食品であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の加熱調理食品の製造方法。
  7. 前記加熱調理が、油揚げ、炒め又は焙焼により行われる請求項6に記載の加熱調理食品の製造方法。
  8. 前記食品が、麺類、天ぷら、欧風焼き菓子、欧風揚げ菓子、和風焼き菓子、和風揚げ菓子、スナック、及び穀粉又は澱粉の皮を有する食品からなる群から選択される食品である請求項1ないし7のいずれか1項に記載の加熱調理食品の製造方法。
  9. 前記加熱調理の温度及び時間が、前記化合物又はそれを含む結合体を添加しない場合に加熱調理したならば、加熱調理前の食品に含有されるアクリルアミド量よりも加熱調理後のアクリルアミド量が増加し得る温度及び時間で行われることを特徴とする請求項2ないし8のいずれか1項に記載の加熱調理済み食品の製造方法。
  10. 請求項1ないし8のいずれか1項の方法により製造されるアクリルアミドを低減化することのできる加熱調理前の食品。
  11. 請求項2ないし9のいずれか1項の方法により製造されるアクリルアミドを低減化した加熱調理済み食品。
JP2003379978A 2002-12-03 2003-11-10 アクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法 Pending JP2005021150A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003379978A JP2005021150A (ja) 2002-12-03 2003-11-10 アクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法
US10/725,990 US20040109926A1 (en) 2002-12-03 2003-12-01 Method of decreasing acrylamide in food cooked under heat

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002351292 2002-12-03
JP2003165507 2003-06-10
JP2003379978A JP2005021150A (ja) 2002-12-03 2003-11-10 アクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005021150A true JP2005021150A (ja) 2005-01-27

Family

ID=32475225

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003379978A Pending JP2005021150A (ja) 2002-12-03 2003-11-10 アクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20040109926A1 (ja)
JP (1) JP2005021150A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006017526A2 (en) * 2004-08-03 2006-02-16 Children's Medical Center Corporation Method to limit acrylamide in heated foods
JP2006174845A (ja) * 2003-04-04 2006-07-06 House Foods Corp 食品中のアクリルアミドの低減方法
JP2008511325A (ja) * 2004-08-30 2008-04-17 フリト−レイ ノース アメリカ インコーポレイテッド 熱処理食品中のアクリルアミド形成を低減する方法
WO2014034965A1 (ja) * 2012-09-03 2014-03-06 味の素株式会社 中華麺の製造方法及び中華麺改質用製剤
JP2015112096A (ja) * 2013-12-16 2015-06-22 ユーシーシー上島珈琲株式会社 アクリルアミドを低減したコーヒー加工品の製造方法
WO2018216755A1 (ja) * 2017-05-24 2018-11-29 有機合成薬品工業株式会社 かん水含有麺又はかん水含有ワンタンの皮の硬化抑制剤
WO2020234133A1 (de) 2019-05-17 2020-11-26 Addcon GmbH Verfahren zur senkung der menge von acrylamid während der hitzebehandlung von lebensmitteln mit backtriebmittelwirkung
WO2022163737A1 (ja) * 2021-01-28 2022-08-04 味の素株式会社 揚げ調理食品用改質剤、揚げ調理食品用衣材および漬け込み液、揚げ調理食品の風味の改善方法および揚げ調理食品の製造方法

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20050074538A1 (en) * 2002-09-19 2005-04-07 Elder Vincent Allen Method for reducing acrylamide formation in thermally processed foods
US7393550B2 (en) * 2003-02-21 2008-07-01 Frito-Lay North America, Inv. Method for reducing acrylamide formation in thermally processed foods
US7267834B2 (en) * 2003-02-21 2007-09-11 Frito-Lay North America, Inc. Method for reducing acrylamide formation in thermally processed foods
US20070178219A1 (en) * 2002-09-19 2007-08-02 Eric Boudreaux Method for Reducing Acrylamide Formation
US20040058045A1 (en) * 2002-09-19 2004-03-25 Elder Vincent Allen Method for reducing acrylamide formation in thermally processed foods
US20050118322A1 (en) * 2002-09-19 2005-06-02 Elder Vincent A. Method for enhancing acrylamide decomposition
US20070141225A1 (en) * 2002-09-19 2007-06-21 Elder Vincent A Method for Reducing Acrylamide Formation
US7811618B2 (en) * 2002-09-19 2010-10-12 Frito-Lay North America, Inc. Method for reducing asparagine in food products
JP2004208682A (ja) * 2002-11-13 2004-07-29 Toyo Suisan Kaisha Ltd アクリルアミドを低減化した即席油揚げ麺
JP2005021152A (ja) * 2002-12-16 2005-01-27 Toyo Suisan Kaisha Ltd アクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法
JP2005021153A (ja) * 2002-12-26 2005-01-27 Toyo Suisan Kaisha Ltd アクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法
US8110240B2 (en) 2003-02-21 2012-02-07 Frito-Lay North America, Inc. Method for reducing acrylamide formation in thermally processed foods
WO2005025330A1 (en) * 2003-09-12 2005-03-24 Mccain Foods Limited Method of reducing acrylamide in food products
GB0407301D0 (en) * 2004-03-31 2004-05-05 Forinnova As Use
US7393903B2 (en) * 2004-08-04 2008-07-01 Guerry Grune Devices and methods for the rapid, reliable detection and determination of acrylamide concentration in food substances and prevention of acrylamide formation in the same
KR100830680B1 (ko) * 2005-11-03 2008-05-20 주식회사농심 아크릴아마이드가 저감된 스낵의 제조 방법
US8486684B2 (en) 2007-08-13 2013-07-16 Frito-Lay North America, Inc. Method for increasing asparaginase activity in a solution
US8284248B2 (en) 2009-08-25 2012-10-09 Frito-Lay North America, Inc. Method for real time detection of defects in a food product
US8158175B2 (en) 2008-08-28 2012-04-17 Frito-Lay North America, Inc. Method for real time measurement of acrylamide in a food product
US9095145B2 (en) 2008-09-05 2015-08-04 Frito-Lay North America, Inc. Method and system for the direct injection of asparaginase into a food process
US9215886B2 (en) 2008-12-05 2015-12-22 Frito-Lay North America, Inc. Method for making a low-acrylamide content snack with desired organoleptical properties
WO2014091364A1 (en) * 2012-12-13 2014-06-19 Koninklijke Philips N.V. Method and apparatus for cooking
WO2014112960A2 (en) 2013-01-18 2014-07-24 Gokmen Vural Acrylamide-free bakery product and the production method thereof
WO2016001894A1 (en) 2014-07-04 2016-01-07 West Systems Srl Method and composition to reduce the formation of acrylamide in fresh or pre-fried foods to be subjected to heat treatment
CN112293694A (zh) * 2020-09-22 2021-02-02 湖北中医药大学 一种薯片及其制备方法

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4218487A (en) * 1977-05-31 1980-08-19 Givaudan Corporation Processes for preparing flavoring compositions
JP2893953B2 (ja) * 1992-10-27 1999-05-24 藤沢薬品工業株式会社 ビフィドバクテリウム菌の増殖促進剤
JP2780900B2 (ja) * 1993-01-14 1998-07-30 日清食品株式会社 三層生麺類の製造方法
US5500236A (en) * 1994-06-17 1996-03-19 Campbell Soup Company Non-fried flavored ramen noodles
TW287090B (ja) * 1994-12-07 1996-10-01 Fujisawa Yakusin Kogyo Kk
US5556655A (en) * 1995-02-03 1996-09-17 Kansas State University Research Foundation Metal ion compositions and methods for improving wheat-based products
JP3359777B2 (ja) * 1995-03-06 2002-12-24 日清製粉株式会社 油揚げ即席麺およびその製造方法
US6180148B1 (en) * 1996-05-28 2001-01-30 Asama Chemical Co., Ltd. Method for cooking fresh noodles in a microwave oven
JP3867261B2 (ja) * 1998-04-08 2007-01-10 味の素株式会社 酵素製剤及び麺類の製造方法
US6482461B1 (en) * 1998-06-16 2002-11-19 Nestec S.A. Process of preparing flavored noodles
AU2886001A (en) * 2000-01-31 2001-08-14 Asama Chemical Co. Ltd. Process for producing foods having good keeping qualities and food keeping agents
WO2001067870A1 (en) * 2000-03-10 2001-09-20 The Pillsbury Company Scoopable dough and products resulting thereform
US6896925B2 (en) * 2001-06-29 2005-05-24 Blue Sky Potions, Llc Cooking salt formulations and methods
US7037540B2 (en) * 2002-09-19 2006-05-02 Frito-Lay North America, Inc. Method for reducing acrylamide formation in thermally processed foods
JP2004208682A (ja) * 2002-11-13 2004-07-29 Toyo Suisan Kaisha Ltd アクリルアミドを低減化した即席油揚げ麺
JP2005021152A (ja) * 2002-12-16 2005-01-27 Toyo Suisan Kaisha Ltd アクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法
JP2005021153A (ja) * 2002-12-26 2005-01-27 Toyo Suisan Kaisha Ltd アクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006174845A (ja) * 2003-04-04 2006-07-06 House Foods Corp 食品中のアクリルアミドの低減方法
WO2006017526A2 (en) * 2004-08-03 2006-02-16 Children's Medical Center Corporation Method to limit acrylamide in heated foods
WO2006017526A3 (en) * 2004-08-03 2006-04-27 Childrens Medical Center Method to limit acrylamide in heated foods
JP2008511325A (ja) * 2004-08-30 2008-04-17 フリト−レイ ノース アメリカ インコーポレイテッド 熱処理食品中のアクリルアミド形成を低減する方法
WO2014034965A1 (ja) * 2012-09-03 2014-03-06 味の素株式会社 中華麺の製造方法及び中華麺改質用製剤
JP2015112096A (ja) * 2013-12-16 2015-06-22 ユーシーシー上島珈琲株式会社 アクリルアミドを低減したコーヒー加工品の製造方法
WO2018216755A1 (ja) * 2017-05-24 2018-11-29 有機合成薬品工業株式会社 かん水含有麺又はかん水含有ワンタンの皮の硬化抑制剤
JPWO2018216755A1 (ja) * 2017-05-24 2020-03-26 有機合成薬品工業株式会社 かん水含有麺又はかん水含有ワンタンの皮の硬化抑制剤
JP7245456B2 (ja) 2017-05-24 2023-03-24 有機合成薬品工業株式会社 かん水含有麺又はかん水含有ワンタンの皮の硬化抑制剤
WO2020234133A1 (de) 2019-05-17 2020-11-26 Addcon GmbH Verfahren zur senkung der menge von acrylamid während der hitzebehandlung von lebensmitteln mit backtriebmittelwirkung
WO2022163737A1 (ja) * 2021-01-28 2022-08-04 味の素株式会社 揚げ調理食品用改質剤、揚げ調理食品用衣材および漬け込み液、揚げ調理食品の風味の改善方法および揚げ調理食品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20040109926A1 (en) 2004-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005021150A (ja) アクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法
US20040126469A1 (en) Method of decreasing acrylamide in food cooked under heat
JP2005021153A (ja) アクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法
CN111867396B (zh) 咸味和/或辛香感增强剂
Chung et al. Chloropropanols levels in foodstuffs marketed in Hong Kong
WO2017061524A1 (ja) 香味油の製造方法
TWI683629B (zh) 香料組成物
TWI788459B (zh) 粉末油脂組成物之製造方法
Sidauruk et al. Characteristics of amplang (Indonesian traditional snack) fortified rebon shrimp (Mysis relicta) protein concentrate
JP2906164B2 (ja) 味付けパン粉の製造法
JP2015089365A (ja) 塩味強化剤
JP5867661B1 (ja) 香料組成物
JP2016140328A (ja) AGEs生成抑制剤、及び調理加工品又は調理加工用調味料のAGEs生成抑制方法
JP7238455B2 (ja) 食品、香味料および食品の製造方法、ならびに食品に香味を付与する方法
JP7110201B2 (ja) 冷凍ミートソース
JP7363481B2 (ja) 風味組成物
US11793222B2 (en) Solutions and dispersions of amide compounds
JP6530543B1 (ja) コク味増強用組成物、コク味組成物、及びそれらの製造方法
UA17056U (en) Sauce for fast food products
JP2003102420A (ja) 澱粉加工食品又は魚肉加工食品の呈味改善剤及び呈味改善方法
JP2003102445A (ja) 具材入り饅頭類
Park et al. Per-and polyfluoroalkyl substances in frequently consumed foodstuffs in South Korea
JP3411013B2 (ja) 風味調味液が添付された蒸煮麺
JP2021023203A (ja) 野菜入り調味料ミックス
KR20180104829A (ko) 등푸른생선의 가공 및 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060510

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080715

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080722

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080919

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081021

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090428

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090629

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090929