JP2008511325A - 熱処理食品中のアクリルアミド形成を低減する方法 - Google Patents

熱処理食品中のアクリルアミド形成を低減する方法 Download PDF

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Abstract

アクリルアミドの形成を低減するために、加工食品に、2つ以上の薬剤の組合せを調理前に加える。加工食品はコーンチップ、またはポテトチップでよい。前記薬剤としては、二価もしくは三価のカチオンまたはそのようなカチオン、酸もしくはアミノ酸の組合せを挙げることができる。薬剤は製粉、乾式混合、湿式混合、または他の混合の間に加えて、同剤が食品全体に存在するようにすることができる。好ましい実施形態では、カルシウムカチオンがリン酸、クエン酸および/またはシステインと併せて用いられる。最終製品の品質および特性への悪影響を最小限にしながら最終製品中のアクリルアミド形成を所望のレベルに低減するために、薬剤の組合せを調節することができる。

Description

本発明は、熱処理食品中のアクリルアミドの量を低減する方法に関し、アクリルアミドのレベルが著しく減少した食品の生産を可能にする。より具体的には、本発明は、a)加工食品を製造するときに2つ以上のアクリルアミド低減化剤の組合せを加えることと、b)加工食品を製造する際に用いられるポテトフレークまたはその他の中間製品の生産における様々なアクリルアミド低減化剤の使用に関する。
(関連出願への相互参照)
本出願は、いずれも2003年2月21日出願の同時係属中の米国特許出願第10/372738号および同第10/372154号の一部継続出願であり、前記米国特許出願はいずれも2002年9月19日出願の同時係属中の米国特許出願第10/247504号の一部継続出願である。
(関連技術の説明)
化学物質アクリルアミドは、水処理、石油の増進回収、製紙、凝集剤、増粘剤、鉱石処理およびパーマネントプレス布に関する工業用途において、ポリマー形態で長く用いられてきた。アクリルアミドは白色結晶質固体として添加され、無臭で、水溶性が高い(30℃で2155g/L)。アクリルアミドの同義語としては、2−プロペンアミド、エチレンカルボキサミド、アクリル酸アミド、ビニルアミドおよびプロペン酸アミドがある。アクリルアミドは、分子質量が71.08、融点が84.5℃および沸点が0.0329atm(25mmHg)で125℃である。
最近、多種多様な食品がアクリルアミドモノマーの有無についての試験で陽性を示している。アクリルアミドは、特に、高温で加熱または処理された炭水化物食品で主に発見された。アクリルアミド試験で陽性を示した食品の例としては、コーヒー、シリアル、クッキー、ポテトチップ、クラッカー、フレンチフライドポテト、食パンおよびロールパン、ならびにパン粉をまぶした肉の揚げ物がある。一般に、非加熱非ボイル食品ではアクリルアミドが検出不可能なレベルであるのに対し、タンパク質の豊富な加熱食品では比較的低い含量のアクリルアミドが見出され、炭水化物の豊富な食品では比較的高い含量のアクリルアミドが見出されている。同様に処理された様々な食品について報告されているアクリルアミドレベルを挙げると、ポテトチップで330〜2,300(μg/kg)の範囲、フレンチフライドポテトでは300〜1100(μg/kg)の範囲、コーンチップでは120〜180(μg/kg)の範囲、および種々の朝食用シリアルでは検出不可能なものから1400(μg/kg)まで様々なレベルである。
現在、アクリルアミドはアミノ酸および還元糖が存在すると形成されると考えられている。例えば、生野菜に普通に存在するアミノ酸である遊離のアスパラギンと遊離の還元糖との間の反応が、揚げ物食品に見出されるアクリルアミドの大部分の原因であると考えられている。アスパラギンは、生のジャガイモに存在する全遊離アミノ酸の約40%、高タンパクライ麦に存在する全遊離アミノ酸の約18%、および小麦に存在する全遊離アミノ酸の約14%を占める。
アスパラギン以外のアミノ酸からアクリルアミドが形成される可能性はあるが、まだいかなる程度であれ確実には確認されてはいない。例えば、グルタミン、メチオニン、システインおよびアスパラギン酸を前駆体とした試験から多少のアクリルアミド形成が報告されている。しかしこれらの知見は、アミノ酸原料中にアスパラギン不純物が存在する可能
性があるため、確認が困難である。それにもかかわらず、アスパラギンはアクリルアミドの形成を最も大きく担うアミノ酸前駆物質として特定された。
食品中のアクリルアミドは最近発見された現象であるので、形成の正確な機構は確認されていない。しかし、アクリルアミド形成の最も可能性の高い経路はメイラード反応を伴うと現在考えられている。メイラード反応は長い間食品化学において食品加工における最も重要な化学反応の1つとして認識され、食物の風味、色調および栄養価に影響を及ぼしうるものである。メイラード反応は、熱、水分、還元糖およびアミノ酸を必要とする。
メイラード反応は多数の中間体との一連の複雑な反応を伴うが、通常、3つの工程を含むものとして表すことができる。メイラード反応の第1の工程には、遊離アミノ基(遊離アミノ酸および/またはタンパク質由来)と還元糖(例えばグルコース)との結合によるアマドリまたはヘインズ転位生成物の形成が関与する。第2の工程は、デオキシオソン、分裂またはシュトレッカー分解を含む異なる代替経路を介した、アマドリまたはヘインズ転位生成物の分解を伴う。脱水、脱離、環化、分裂およびフラグメント化を含む複雑な一連の反応の結果、香気中間体および香気化合物のプールが形成される。メイラード反応の第3の工程は、褐色の窒素含有ポリマーおよびコポリマーの形成を特徴とする。アクリルアミド形成の可能性がある経路としてメイラード反応を用いて、図1に、アスパラギンおよびグルコースから開始するアクリルアミド形成に関して予想される経路の簡略図を例示する。
アクリルアミドはヒトに有害であるとは判断されていないが、食品中に存在すること、特に高いレベルで存在することは望ましくない。前述のように、比較的高い濃度のアクリルアミドが加熱または熱処理された食品に存在する。そのような食品中のアクリルアミドの低減は、アクリルアミドを形成する前駆体化合物を低減または除去するか、食品の加工中のアクリルアミド形成を抑制するか、一旦食品中に形成されたアクリルアミドモノマーを分解もしくは反応させるか、または摂取される前に製品からアクリルアミドを除去することにより達成される可能性がある。当然ながら、各食品は、上記選択肢のいずれかを達成するにあたり固有の課題を有している。例えば、スライスされて整った小片として調理される食品は、調理によって食品に該食品特有の特性を付与する細胞構造を物理的に破壊することなく様々な添加剤と混合することが容易ではない。特定の食品に関する他の処理上の要件も、同様にアクリルアミド低減化戦略を相容れないものとするか、または極めて困難にする。
例として、図2は生のジャガイモ原料からフライドポテトチップを作るための周知の先行技術の方法を例示する。約80重量%以上の水を含む生のジャガイモは、最初に皮むき工程21に進む。皮が生のジャガイモから剥がされた後、ジャガイモはスライス工程22へ運ばれる。スライス工程22での各ジャガイモスライスの厚さは、最終生産物の所望の厚さによって決まる。先行技術の例では、厚さ約0.135センチメートル(0.053インチ)にジャガイモをスライスする。これらのスライスは次に洗浄工程23へ運ばれ、該工程では各スライス表面のデンプンが水で除去される。洗浄されたジャガイモスライスは、次に調理工程24へ運ばれる。この調理工程24では、一般に該スライスを連続油揚器で例えば177℃で約2.5分間揚げる。調理工程では、一般にチップの水分レベルが2重量%未満に低下する。例えば、典型的フライドポテトチップは、油揚器から出されるときの水分は約1.4重量%である。調理されたポテトチップは次に調味工程25に運ばれ、該工程では回転ドラム内で調味料が塗布される。最後に、調味されたチップは包装工程26に進む。この包装工程26では、一般に1つまたは複数の秤量装置に調味済みチップが投入され、該装置はチップを柔軟性パッケージに包装するための1つまたは複数の縦型の充填および密封機へ誘導する。包装されると、製品が流通して消費者によって購入される。
上述のいくつかのポテトチップ処理工程の些細な調整は、最終生産物の特性にかなりの変化をもたらすことがある。例えば、洗浄工程23でのスライスの水中滞留時間が延びると、最終産物にジャガイモの風味、色調および食感を提供する化合物がスライスから浸出する可能性がある。調理工程24での滞留時間または加熱温度の増大は、チップのメイラード褐変レベルの増大ならびに含水量の低下をもたらす可能性がある。揚げる前に成分をジャガイモスライスに取り込ませることが望ましい場合、チップの細胞組織を崩壊させたり有益な化合物をスライスから浸出させたりせずに、スライス内部への添加成分の吸収を可能にする機構を確立する必要がある場合がある。
最終生産物中のアクリルアミドレベルの低減に対する固有の課題を有する加熱食品の他の例として、スナック類は生地からも製造されうる。用語「加工スナック」は、その出発原料として未加工のデンプン質出発原材料以外のものを用いるスナック食品を意味する。例えば、加工スナックとしては、出発材料としてジャガイモ脱水製品を用いる加工ポテトチップ、および出発材料としてトウモロコシ粉(マサ)を用いるコーンチップがある。ここでは、ジャガイモ脱水製品は、ジャガイモ粉、ポテトフレーク、ジャガイモ顆粒、または脱水ジャガイモが含まれるその他の形態でよいことを記しておく。これらの用語のいずれかが本出願において用いられるとき、これらの変形形態の全てが含まれることは言うまでもない。
図2へ戻ると、加工ポテトチップは皮むき工程21、スライス工程22および洗浄工程23を必要としない。その代わりに、加工ポテトチップは、例えばポテトフレークから出発し、ポテトフレークを水および他の副成分と混合して生地を形成する。この生地を次にシート状に伸展して切断してから調理工程へ進む。調理工程では揚げても焼いてもよい。チップは次に調味工程および包装工程へ進む。ジャガイモ生地の混合により、一般に他の成分の添加が容易になる。逆に言えば、そのような成分をジャガイモスライスなどの生の食品へ添加するには、該食品の細胞構造への成分の浸透を可能にする機構を見出す必要がある。しかし、混合工程での任意成分の添加は、該成分が生地の伸展特性ならびに最終的なチップの特性に悪影響を与える可能性があることを考慮して実施しなければならない。
加熱食品または熱処理食品の最終製品中のアクリルアミドのレベルを低減する1つまたは複数の方法を開発することが望ましいであろう。理想的には、そのような方法は最終製品の品質および特性に悪影響を与えることなく最終製品中のアクリルアミドを大幅に低減または消失させなければならない。さらに、その方法は実施が簡単でなければならず、好ましくは、工程全体のコストを全くまたはほとんど増加させないものでなくてはならない。
本出願の発明の方法では、アクリルアミドの形成を低減するために、熱処理の前に2つ以上の薬剤の組合せをデンプンベースの生地に加える。これらの薬剤としては、二価もしくは三価のカチオンまたはそのようなカチオン、酸、もしくはアミノ酸の組合せのうち任意のものを挙げることができる。それらの薬剤を、製粉、乾式混合、湿式混合、または他の混合の間に加えて、同剤が加工食品全体に存在するようにすることができる。好ましい実施形態では、カルシウムカチオンがリン酸、クエン酸および/またはシステインとともに用いられる。最終製品の品質および特性への悪影響を最小限にしながら最終製品中のアクリルアミド形成を所望のレベルに低減するために、薬剤の組合せを調節することができる。
本発明の特徴と考えられる新規特徴を添付の特許請求の範囲に示す。しかし、本発明そのもの、ならびに好ましい使用形態、発明の更なる目的および利点は、例示的実施形態についての以下の詳細な説明を参考にして添付の図面と併せ読めば最もよく理解されよう。
(詳細な説明)
熱処理食品中のアクリルアミドの形成には、炭素源および窒素源が必要である。炭素は炭水化物源によって、窒素はタンパク源またはアミノ酸源によって提供されると仮定される。米、小麦、トウモロコシ、大麦、大豆、ジャガイモおよびオーツ麦のような多くの植物に由来する食材はアスパラギンを含み、そもそも微量アミノ酸成分を有する炭水化物である。一般的に、そのような食材のアミノ酸プールは小さく、アスパラギンに加えて他のアミノ酸を含む。
「熱処理した」とは、食品または食材において、食材の混合物など該食品の構成成分が、少なくとも80℃の温度で加熱されることを意味する。好ましくは、食品または食材の熱処理は、約100℃〜205℃の温度で行われる。最終食品の形成の前に食材が別々に高温処理されてもよい。熱処理した食材の一例はポテトフレークであり、ポテトフレークは、生のジャガイモを170℃の高温に曝す処理工程で形成される。(用語「ポテトフレーク」、「ジャガイモ顆粒」および「ジャガイモ粉」は本明細書では互換的に用いられ、ジャガイモベースの任意の脱水生成物を意味するものとする。)熱処理した食材の他の例としては、加工オーツ麦、パーボイルド米、調理済み大豆製品、トウモロコシ粉(マサ)、焙煎コーヒー豆および焙煎カカオ豆がある。あるいは、最終食品の生産に加熱工程が含まれる場合は最終食品の製造に生の食材が用いられてもよい。生の食材の加工であってその最終食品が加熱工程から得られるものの1例は、生のジャガイモスライスを約100℃〜約205℃の温度で揚げる工程によるポテトチップの製造、または同程度の温度で揚げるフレンチフライドポテトの生産である。
アクリルアミド形成に対するアミノ酸の効果
しかしながら、本発明では、アミノ酸であるアスパラギンを還元糖の存在下で加熱したとき、有意なアクリルアミド形成が起きることが見出された。グルコースなどの還元糖の存在下でリシンおよびアラニンなど他のアミノ酸を加熱しても、アクリルアミド形成は起きない。しかし驚くべきことに、アスパラギン−糖混合物に対して他のアミノ酸を添加すると、形成されるアクリルアミドの量を増加または減少させることが可能である。
還元糖の存在下でアスパラギンを加熱するとアクリルアミドが急速に形成されることは立証されており、アスパラギンを不活性化することによって、熱処理食品におけるアクリルアミドの低減が達成可能である。「不活性化」とは、アスパラギンを食品から取り除くこと、または、アスパラギンからのアクリルアミド形成を阻害する別の化学物質への変換または該化学物質への結合によって、アスパラギンをアクリルアミド形成経路に則して非反応性とすることである。
I.アクリルアミド形成に対するシステイン、リシン、グルタミンおよびグリシンの影響
アスパラギンはグルコースと反応してアクリルアミドを形成するので、他の遊離アミノ酸の濃度が増大すると、アスパラギンとグルコースとの反応が影響を受け、アクリルアミド形成が減少する可能性がある。この実験では、pH7.0のリン酸ナトリウム緩衝液中で、アスパラギン(0.176%)およびグルコース(0.4%)の溶液を調製した。4つの他のアミノ酸、グリシン(GLY)、リシン(LYS)、グルタミン(GLN)、およびシステイン(CYS)を、モル濃度基準でグルコースと同じ濃度で加えた。実験は反復なしの完全実施要因計画とし、よって添加するアミノ酸の全ての可能な組合せについて
試験した。アクリルアミドを測定する前に、溶液を120℃で40分間加熱した。以下の表1に、濃度および結果を示す。
Figure 2008511325
上記の表に示すように、他のアミノ酸が存在しない場合、グルコースとアスパラギンは1679ppbのアクリルアミドを形成した。添加したアミノ酸は、3種類の作用を有していた。
1)システインはアクリルアミド形成をほとんど消失させた。システインを用いた全ての処理において、アクリルアミドは25ppb未満であった(98%の低減)。
2)リシンおよびグリシンはアクリルアミド形成を低減したが、システインほどではなかった。リシンおよびグリシンのうち少なくともいずれか一方を用いるがグルタミンおよびシステインを用いない全ての処理において、アクリルアミドは220ppb未満であった(85%の低減)。
3)驚くべきことに、グルタミンによりアクリルアミド形成が5378ppbに増大した(200%の増大)。グルタミン+システインではアクリルアミドは形成されなかった。グリシンおよびリシンをグルタミンに添加すると、アクリルアミド形成は減少した。
これらの試験は、アクリルアミド形成の低減におけるシステイン、リシン、およびグリシンの効果を実証している。しかしながら、グルタミンの結果は、必ずしも全てのアミノ酸がアクリルアミド形成の低減に効果的ではないことを実証している。システイン、リシン、またはグリシンを、単独ではアクリルアミドの形成を促進し得るようなアミノ酸(グルタミンなど)と組み合わせると、同様にアクリルアミド形成を低減させ得る。
II.異なる濃度および温度でのシステイン、リシン、グルタミン、およびメチオニンの影響
上述の通り、グルコースと同じ濃度で添加した場合、システインおよびリシンはアクリ
ルアミドを減少させた。以下の疑問、すなわち
1)より低い濃度のシステイン、リシン、グルタミン、およびメチオニンは、アクリルアミド形成に対してどのような影響を及ぼすか
2)溶液を120℃および150℃に加熱した場合、システインおよびリシンの添加の効果は同じか
について解答を得るため、追加実験を計画した。
pH7.0のリン酸ナトリウム緩衝液中で、アスパラギン(0.176%)およびグルコース(0.4%)の溶液を調製した。2種類の濃度のアミノ酸(システイン(CYS)、リシン(LYS)、グルタミン(GLN)、またはメチオニン(MET))を添加した。2種類の濃度は、グルコース1モルあたりアミノ酸0.2モルおよび1.0モルとした。試験のうち半分については、2mLの溶液を120℃で40分間加熱し、残りの半分については、2mLを150℃で15分間加熱した。加熱後、アクリルアミドをGC−MSで測定し、結果を表2に示した。対照は、アミノ酸添加なしのアスパラギンおよびグルコース溶液とした。
Figure 2008511325
システインおよびリシンを用いた試験では、対照は、120℃で40分後に1332ppbのアクリルアミドを形成し、150℃で15分後には3127ppbのアクリルアミドを形成した。システインおよびリシンは120℃および150℃でアクリルアミド形成を低減し、このアクリルアミドの低減は添加したシステインまたはリシンの濃度に概ね比例した。
グルタミンおよびメチオニンを用いた試験では、対照は、120℃で40分後に1953ppbのアクリルアミドを形成し、150℃で15分後には3866ppbのアクリルアミドを形成した。グルタミンは、120℃および150℃でアクリルアミド形成を増大させた。グルコース1モルあたり0.2モルのメチオニンはアクリルアミド形成に影響を与えなかった。グルコース1モルあたり1.0モルのメチオニンはアクリルアミド形成を低減し、低減率は50%未満であった。
III.グルコースおよびアスパラギンの溶液中のアクリルアミド形成に対するアミノ酸19種の効果
アクリルアミド形成に対する4種類のアミノ酸(リシン、システイン、メチオニン、お
よびグルタミン)の効果について上述した。さらに15種類のアミノ酸を試験した。pH7.0のリン酸ナトリウム緩衝液中で、アスパラギン(0.176%)およびグルコース(0.4%)の溶液を調製した。15種のアミノ酸を、モル濃度基準でグルコースと同じ濃度で添加した。対照は、アスパラギンおよびグルコースの溶液でその他のいずれのアミノ酸も含まないものとした。溶液を120℃で40分間加熱してからGC−MSでアクリルアミドを測定した。結果を以下の表3に示す。
Figure 2008511325
上記の表に見られるように、その他の15種類のアミノ酸には、アクリルアミド形成の低減においてシステイン、リシン、またはグリシンほど効果的なものはなかった。このその他のアミノ酸のうちの9種では、対照の22〜78%のレベルまでアクリルアミドが減少したが、6種のアミノ酸では、対照の111〜150%のレベルまでアクリルアミドが増大した。
以下の表4には、全てのアミノ酸についての結果が要約されており、効果の順にアミノ酸を列挙してある。システイン、リシン、およびグリシンは効果的な阻害剤であり、形成されたアクリルアミドの量は対照において形成された量の15%未満であった。次の9つのアミノ酸は、それより効果の低い阻害剤であり、全体的なアクリルアミド形成は、対照で形成されるアクリルアミドの22〜78%であった。次の7つのアミノ酸では、アクリルアミドが増大した。グルタミンは最大のアクリルアミド増加を引き起こし、対照の320%を示した。
Figure 2008511325
IV.L−システインを750ppm添加したポテトフレーク
750ppm(百万分の1濃度)のL−システインを添加して、試験用のポテトフレークを製造した。対照のポテトフレークには、L−システインを添加しなかった。3グラムのポテトフレークをガラスバイアルに計量した。緊密に閉蓋した後、ガラスバイアルを120℃で15分間または40分間加熱した。GC−MSでアクリルアミドを十億分の1濃度(ppb)として測定した。
Figure 2008511325
V.焼いた加工ポテトチップ
上述の結果を受けて、加工スナック食品、この場合には焼き加工ポテトチップの製法にシステインまたはリシンを添加するという、本発明の好適な実施形態が開発された。この製品を製造する工程を図3Aに示す。生地製造工程30では、ポテトフレーク、水、および他の成分を組み合わせて生地を作成する(「ポテトフレーク」および「ジャガイモ粉」という用語は本明細書では互換的に用いられ、いずれも粒子のサイズにかかわらず全ての乾燥フレークまたは粉体調製物を包含することが意図される)。伸展工程31では、生地を伸展機に通すことによって、生地を平らに延ばし、次いで別々の小片に切断する。調理工程32では、切断した小片を、指定の色調および水分量に達するまで焼く。次いで得られたチップを調味工程33にて調味し、包装工程34にて包装する。
本発明の第1の実施形態は、上述の工程を使用することによって実証される。この実施形態を説明するために、3種類の濃度のシステインまたは1種類の濃度のリシンを添加した試験用のバッチと、対照のバッチとの間の比較を行う。
Figure 2008511325
L異性体が最も有効で最も安価な供給源であるが、このアミノ酸のD異性体またはD異性体とL異性体とのラセミ混合物も同等に有効である。
全てのバッチにおいて、乾燥成分を最初に混合し、次いで各乾燥ブレンドに油分を加え、混合した。システインまたはリシンを水に溶解してから生地に添加した。伸展前の生地の湿分レベルは、40重量%〜45重量%であった。生地を伸展して、約0.508mm(約0.020インチ)〜約0.762mm(約0.030インチ)の厚さとし、チップサイズの小片に切断し、焼いた。
調理後、湿分、油分、およびハンターLAB表色系による色調の試験を行った。試料を試験して、最終製品におけるアクリルアミドのレベルを得た。上記表6に、これらの分析結果を示す。
対照のチップでは、最終調理後のアクリルアミドのレベルは1030ppbであった。
試験した全ての濃度のシステインの添加およびリシンの添加のいずれにおいても、最終のアクリルアミドレベルは有意に減少した。図4には、アクリルアミドレベルの結果をグラフで示してある。この図において、各試料にて検出されたアクリルアミドレベルを、影付きバー402で示す。各バーにはその直ぐ下に対応する試験についての表示があり、図の左側にはアクリルアミドレベルの目盛りを付けてある。各試験について、製造したチップの湿分レベルも単一点404として示している。点404の値については、湿分(%)として図の右側に目盛りを付けてある。線406は見やすいように個々の点404を繋いでいる。低湿分がアクリルアミドレベルに対し顕著な効果を有するため、いずれのアクリルアミド低減化剤についてもその活性を厳密に評価するためには湿分レベルを知ることが重要である。本明細書に用いられる通り、アクリルアミド低減化剤はアクリルアミド含有量を減少させる添加剤である。
生地にシステインまたはリシンを添加することによって、最終製品中に存在するアクリルアミドレベルは有意に低下する。システインの試料では、添加したシステインの量に概ね正比例してアクリルアミドレベルが低下する。しかしながら、製造工程にアミノ酸を添加することによる最終製品の特性(色調、味、および食感など)への副次的な影響を考慮する必要がある。
システイン、リシン、およびこの2種のアミノ酸各々とCaClとの組合せを加えて、追加の試験も行った。これらの試験では、上述の試験と同じ手順を用いたが、種々の還元糖濃度ならびに種々の添加アミノ酸およびCaClの量を含むポテトフレークを用いた。以下の表7において、ロット1のポテトフレークは0.81%の還元糖を含み(表のこの部分は、上述の試験の結果を再掲したものである)、ロット2は1.0%、ロット3は1.8%の還元糖を含むものとした。
Figure 2008511325
この表のデータで示されるように、システインまたはリシンのいずれかを添加すると、各濃度の還元糖での試験において、アクリルアミドレベルが有意に改善されている。リシンと塩化カルシウムとの組合せでは、この試験が最高濃度の還元糖で行われたにもかかわらず、生成されるアクリルアミドのほとんど全てが除去された。
VI.スライスして揚げたポテトチップにおける試験
ジャガイモスライスから製造したポテトチップでも、同様の結果を達成可能である。しかしながら、上述の実施形態のように所望のアミノ酸をジャガイモスライスと単純に混合することは、スライスを破壊することになってしまうので不可能である。1つの実施形態では、所望のアミノ酸添加剤を含有する水溶液中にジャガイモスライスを浸漬し、浸漬時間を該ジャガイモスライスの細胞構造内にアミノ酸が移行するのに十分な時間とする。このことは、例えば、図2に示した洗浄工程23の間に実行可能である。
以下の表8には、図2の工程23で上記に説明した洗浄処理において、1重量%のシステインを添加した結果を示す。洗浄は全て、記載の時間、室温で行い、対照処理では水に何も加えなかった。チップを、記載の時間、178℃で綿実油中にて揚げた。
Figure 2008511325
この表に示すように、厚さ約1.35mm(0.053インチ)のジャガイモスライスを、濃度1重量%のシステインを含有する水溶液中に15分間浸漬することは、最終製品のアクリルアミドレベルを100〜200ppb程度に減少させるのに十分である。
本発明は、トルティーヤチップ用のトウモロコシ生地(すなわちマサ)にシステインを添加することによっても実証された。製粉中に製造されるマサにシステインが均一に分散するように、製粉工程中に、溶解したL−システインを調理トウモロコシに加えた。600ppmのL−システインを添加すると、対照の製品では190ppbであったアクリルアミドが、L−システイン処理した製品では75ppbまで減少した。
食品の色調、味、および食感の変化など、添加成分の副次的な効果が調節される限り、本明細書で開示した発明では任意の数のアミノ酸を用いることが可能である。示した全ての例ではα−アミノ酸(アルファ炭素原子に−NH基が結合している)を利用しているが、出願人らは、β−またはγ−アミノ酸などの他の異性体(β−およびγ−アミノ酸は食品添加物として一般には用いられていないが)も使用可能であることを想定している。本発明の好適な実施形態では、システイン、リシン、およびグリシンのうち少なくともいずれか1つを用いる。しかしながら、ヒスチジン、アラニン、メチオニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、プロリン、フェニルアラニン、バリン、およびアルギニンなど、他のアミノ酸を用いてもよい。そのようなアミノ酸、特に、システイン、リシン、およびグリシンは、比較的廉価であり、食品添加物として一般に用いられている。これらの好適なアミノ酸を、最終的な食品中のアクリルアミドの量を減少させるために単独または組み合わせとして用いることが可能である。さらに、加熱前に食品へアミノ酸を添加する際、市販のアミノ酸を該食品の出発原料へ添加してもよいし、高濃度の遊離アミノ酸を含有する他の食品成分を添加してもよい。例えば、カゼインは遊離のリシンを含有し、ゼラチンは遊離のグリシンを含有している。よって、本出願人らが食品配合物にアミノ酸を添加するとする場合、アミノ酸を、市販のアミノ酸として添加してもよいし、または食品であって該食品中に自然に存在するアスパラギン濃度より高い濃度の遊離アミノ酸を有する食品として添加してもよいことが理解されるであろう。
アクリルアミドレベルを許容可能なレベルまで減少させるために食品へ添加すべきアミノ酸の量は、いくつかの方法で表すことが可能である。商業的に許容可能であるためには、添加されるアミノ酸の量は、アクリルアミド生成の最終的なレベルを、添加処理されていない製品と比較して少なくとも20%減少させるために十分な量であるべきである。より好ましくは、アクリルアミド生成のレベルは、35〜95%の範囲の量だけ低減されるべきである。さらに一層好ましくは、アクリルアミド生成のレベルは、50〜95%の範囲の量だけ低減されるべきである。システインを用いる好適な実施形態では、アクリルアミドを減少させるには少なくとも100ppmの添加であれば効果的であり得ると判定された。しかしながら、システイン添加の好適な範囲は、100ppm〜10,000pp
mであり、最も好適な範囲は、約1,000ppmの量である。リシンおよびグリシンなど、他の効果的なアミノ酸を用いる好適な実施形態では、製品中に存在する還元糖に対して添加するアミノ酸のモル比が、還元糖1モルに対してアミノ酸が少なくとも0.1モル(0.1:1)の場合、アクリルアミド形成の低減に効果的であることが見出された。より好適には、添加アミノ酸の還元糖に対するモル比は、0.1:1〜2:1、最も好適には約1:1の比である。
選択されたアミノ酸によってアクリルアミドの検出量が減少する機構は、現在のところ不明である。考えうる機構には、反応物の競合および前駆体の希釈によりアクリルアミドの生成が少なくなること、ならびに、アクリルアミドを分解する反応機構が挙げられる。考えられる機構には、(1)メイラード反応の阻害、(2)グルコースおよび他の還元糖の消費、および(3)アクリルアミドとの反応、が含まれる。遊離のチオール基を有するシステインは、メイラード反応の阻害剤として作用する。アクリルアミドはアスパラギンからメイラード反応によって形成されると考えられるので、システインは、メイラード反応の速度およびアクリルアミド形成の速度を減少させるはずである。リシンおよびグリシンは、グルコースおよび他の還元糖と急速に反応する。リシンおよびグリシンによってグルコースが消費されれば、アスパラギンと反応してアクリルアミドを形成するグルコースが少なくなることになる。アミノ酸のアミノ基は、マイケル付加によりアクリルアミドの二重結合と反応することが可能である。システインの遊離のチオールも、アクリルアミドの二重結合と反応することが可能である。
当然ながら、アミノ酸の付加によって、色調、味、および食感の変化など、最終製品の特性に不利な変化が引き起こされることもありうる。本発明による、製品の特性におけるこれらの変化は、種々の他の手段によって補償可能である。例えば、ポテトチップの色調特性は、出発物中の糖の量を制御することによって調節可能である。風味特性の一部は、最終製品に種々の風味料を添加することによって変更可能である。製品の物理的な食感は、例えば、膨張剤または種々の乳化剤の添加によって、調節可能である。
アクリルアミド形成に対する2価および3価カチオンの効果
本発明の他の実施形態では、スナック食品の調理工程または熱処理工程の前に、該スナック食品の配合物に2価または3価のカチオンを添加することによって、アクリルアミド形成を低減する。化学者には当然であるように、カチオンは単独では存在せず、同じ価数を有するアニオンの存在下で見出される。本明細書では2価または3価のカチオンを含有する塩として言及するが、アスパラギンの水への溶解度を低下させることによってアクリルアミド形成を低減すると考えられるのは、塩に存在するカチオンである。本明細書では、これらのカチオンについて、少なくとも2価の価数を有するカチオンとしても言及する。興味深いことに、本発明の使用において、1価のカチオンは効果的でない。少なくとも2価の価数を有するカチオンをアニオンとの組合せで含有する適切な化合物を選択する際関連のある因子は、水溶性、食品安全性、およびその特定の食品の特性をほとんど変化させないことである。本明細書では個々の塩としてのみ説明しているが、種々の塩を組み合わせて用いることも可能である。
化学者によると、原子の価数とは、他の元素と結合する能力の尺度である。具体的には、2価の原子は他の原子と2つのイオン結合を形成する能力を有し、一方3価の原子は他の原子と3つのイオン結合を形成することが可能である。カチオンは、正に帯電したイオン、すなわち、1つまたはそれ以上の電子を失って正電荷を得た原子である。次いで、2価または3価のカチオンは、それぞれ2つまたは3つのイオン結合を利用可能な正に帯電したイオンである。
単純なモデル系を用いて、アクリルアミド形成に対する2価または3価のカチオンの影
響を試験することが可能である。1:1モル比のアスパラギンおよびグルコースを加熱すると、アクリルアミドを生成させることが可能である。添加塩を含む場合と含まない場合のアクリルアミド含有量を定量的に比較することによって、その塩がアクリルアミド形成を促進または阻害する能力を測定する。試料の調製および加熱方法2種類を使用した。1つの方法では、乾燥成分を混合し、等量の水を添加して、緩く閉蓋したバイアルを加熱した。大部分の水が蒸発するため加熱中に試薬が濃縮されて、調理状態を再現する。濃厚なシロップまたはタールが生成してアクリルアミドの回収を複雑にする場合がある。これらの試験を以下の実施例1および2に示す。
圧力容器を用いる第2の方法では、より制御された実験が可能であった。試験成分の溶液を、圧力下で混合および加熱した。試験成分を食品中に見出される濃度で添加することが可能であり、緩衝液によって、一般の食品のpHを再現することが可能である。これらの試験では水が蒸発することなく、以下の実施例3に示すように、アクリルアミドの回収は容易である。
I.2価カチオン、3価カチオンはアクリルアミドを減少させ、1価カチオンは減少させない
L−アスパラギン1水和物(0.15g、1mmol)、グルコース(0.2g、1mmol)および水(0.4mL)の入った20mL(ミリリットル)ガラスバイアルを、アルミ箔で覆い、20℃/分で40℃から220℃まで加熱し、220℃で2分間保持し、20℃/分で220℃から40℃まで冷却するようにプログラムしたガスクロマトグラフィー(GC)のオーブン中で加熱した。残渣を水で抽出し、ガスクロマトグラフィー−質量分析計(GC−MS)を用いてアクリルアミドを分析した。分析によって、およそ10,000ppb(十億分の1濃度)のアクリルアミドが検出された。L−アスパラギン1水和物(0.13g、1mmol)、グルコース(0.2g、1mmol)、無水塩化カルシウム(0.1g、1mmol)および水(0.4mL)の入った別の2つのガラスバイアルを、加熱し、分析した。分析によって、7ppbおよび30ppbのアクリルアミドが検出されたが、これは99%を超える減少であった。
カルシウム塩がアクリルアミド形成を強力に低減するという驚くべき結果を受けて、さらに塩のスクリーニングを行い、同様の効果を生じるものとして2価および3価のカチオン(マグネシウム、アルミニウム)を特定した。以下の表9に示すように、1価のカチオン、すなわち、0.1/0.2gの炭酸水素ナトリウムおよび炭酸アンモニウム(カルバミン酸アンモニウムと炭酸水素アンモニウムとして)を用いた同様の実験では、アクリルアミド形成が増大したことを述べておく。
Figure 2008511325
II.塩化カルシウムおよび塩化マグネシウム
第2の実験では上述と同様の試験を行ったが、無水塩化カルシウムを用いる代わりに、塩化カルシウムおよび塩化マグネシウム各々について2種類の異なる希釈液を使用した。
L−アスパラギン1水和物(0.15g、1mmol)およびグルコース(0.2g、1mmol)の入ったバイアルに、以下:
水0.5mL(対照)、
10%塩化カルシウム溶液0.5mL(0.5mmol)
10%塩化カルシウム溶液0.05mL(0.05mmol)+水0.45mL、
10%塩化マグネシウム溶液0.5mL(0.5mmol)、または、
10%塩化マグネシウム溶液0.05mL(0.05mmol)+水0.45mL
のうちの1つを混合した。
2連の試料を実施例1に記載した通りに加熱し、分析した。結果を平均化して以下の表10にまとめた。
Figure 2008511325
III.pHおよび緩衝化の影響
上述のように、この試験は容器から水を損なうことなく圧力下で行った。緩衝原液2mL(アスパラギン15mM、グルコース15mM、リン酸塩または酢酸塩500mM)および塩溶液(1000mM)0.1mLの入ったガラスバイアルを、20℃/分で40℃から150℃まで加熱し、150℃で2分間保持するようにプログラムしたガスクロマトグラフィーオーブン内に配置したパールボンブ(Parr bomb)内で加熱した。ボンブをオーブンから取り出し、10分間冷却した。内容物を水で抽出し、続いてGC−MS法でアクリルアミドについて分析した。pHおよび緩衝剤の各々の組合せについて、塩を添加しない対照ならびに3種類の異なる塩を添加したものについて実施した。2連の試験の結果を平均化して以下の表3にまとめた。
Figure 2008511325
使用した3種類の塩全体で、pH7の酢酸塩およびpH5.5のリン酸塩において最大の低減がみられた。pH5.5の酢酸塩およびpH7のリン酸塩においては、わずかな低減しかみられなかった。
IV.塩化カルシウムを増加するとアクリルアミドが減少する
モデル系での結果に続いて、加熱前のポテトフレークに塩化カルシウムを添加する、小規模の研究室試験を行った。0.4%、2%、または10%塩化カルシウム溶液3mLをポテトフレーク3gに添加した。対照は、脱イオン水3mLと混合したポテトフレーク3gとした。フレークを混合して比較的均一なペーストを形成し、次いで密閉したガラスバイアル中にて、120℃で40分間加熱した。加熱後にGC−MSでアクリルアミドを測定した。加熱前、対照のポテトフレークはアクリルアミド46ppbを含有していた。試験結果を以下の表4に示す。
Figure 2008511325
上述の結果を受けて、加工スナック食品の製法、この場合には焼き加工ポテトチップの製法にカルシウム塩を加える試験を実施した。焼き加工ポテトチップを製造する方法は、図3Bに示した工程で構成される。生地製造工程35では、ポテトフレークを、水、カチオン/アニオン対(この場合は塩化カルシウム)および他の副成分と組み合わせ、徹底的に混合して生地を作成する(ここでも、本明細書において「ポテトフレーク」という用語は、粒子のサイズにかかわらず、全ての乾燥ポテトフレーク、顆粒、または粉体調製物を包含することが意図される)。伸展/切断工程36では、生地を伸展機に通すことによって、生地を平らに延ばし、次いで別々の小片に切断する。調理工程37では、形成された小片を指定の色調および水分量に達するまで調理する。次いで得られたチップを調味工程38にて調味し、包装工程39にて包装する。
最初の試験では、2バッチの加工ポテトチップを表13に示した配合表に従って製造および調理した。該2バッチ間の差は、試験バッチが塩化カルシウムを含有することのみとした。両バッチにおいて、乾燥成分を最初に混合し、次いで各乾燥ブレンドに油分を添加し、混合した。塩化カルシウムは水に溶解してから生地に添加した。伸展前の生地の湿分レベルは、40重量%〜45重量%であった。生地を伸展して約0.508mm〜約0.762mm(0.020インチ〜0.030インチ)の厚さとし、チップサイズの小片に切断し、焼いた。
調理後、湿分、油分、およびハンターLAB表色系による色調の試験を行った。試料を試験して、最終製品におけるアクリルアミドのレベルを得た。これらの分析結果も以下の表13に示す。
Figure 2008511325
これらの結果が示すように、塩化カルシウムのポテトフレークに対する重量比が概ね1:125となるように塩化カルシウムを生地に添加することによって、最終製品に存在するアクリルアミドのレベルが著しく低下し、最終のアクリルアミドのレベルは1030ppbから160ppbまで低下した。加えて、最終製品における油分および水の割合(%)は塩化カルシウムの添加による影響を受けなかったようである。しかしながら、CaClを用いる量によっては、製品の味、食感、および色調に変化が生じ得ることを述べて
おく。
アクリルアミドを低減するために食品に添加する2価または3価のカチオンのレベルは、いくつかの方法で表現することが可能である。商業的に許容可能であるためには、添加されるカチオンの量は、アクリルアミド生成の最終レベルを少なくとも20%減少させるために十分な量であるべきである。より好ましくは、アクリルアミド生成のレベルは、35〜95%の量が低減されるべきである。さらに好ましくは、アクリルアミド生成のレベルは、50〜95%の量が低減されるべきである。このことを別の方式で表現すると、添加されるべき2価または3価のカチオンの量は、該食品に存在する遊離アスパラギンのモル数に対するカチオンのモル数の比として与えることが可能である。遊離アスパラギンのモル数に対する2価または3価のカチオンのモル数の比は、少なくとも1:5であるべきである。より好ましくは、この比は少なくとも1:3であり、さらに好ましくは1:2である。本発明の好適な実施形態では、アスパラギンのモル数に対するカチオンのモル数の比は、約1:2と1:1の間である。製品の味に対する影響がカルシウムよりも少ないマグネシウムの場合には、アスパラギンに対するカチオンのモル濃度比は、約2:1程度とすることが可能である。
上記と同じ手順を用いて追加の試験を行ったが、異なるレベルの還元糖を含有し、種々の量の塩化カルシウムが添加された、様々なロットのポテトフレークを用いた。以下の表14において、0.8%の還元糖を有するチップは、上述の試験を再現するものである。
Figure 2008511325
この表に見られるように、CaClの添加によって、最終製品中のアクリルアミドレベルは一貫して減少し、ポテトフレークに対する添加CaClの重量比を1:250未満としたときにも減少がみられた。
本明細書で開示した発明では、2価または3価のカチオンを形成する(言い換えれば、少なくとも2価のカチオンを生成する)塩を、この追加成分の副次的な効果が調節される限り、任意の数の塩として用いることが可能である。アクリルアミドレベルを低下させる効果は2価または3価のカチオンに由来し、カチオンと対になるアニオンに由来するもの
ではないようである。カチオン/アニオン対の制限は、価数以外に、安全性、溶解度、ならびに、味、香気、外観、および食感に対するその影響など、食品における該カチオン/アニオン対の許容可能性に関連する。例えば、カチオンの有効性は、その溶解度に直接関連し得る。酢酸アニオンまたは塩素アニオンを含む塩など溶解性の高い塩は、最も好適な添加物である。炭酸アニオンまたは水酸化アニオンを含む塩など溶解性の低い塩は、リン酸もしくはクエン酸を添加することにより、またはデンプンベースの食品の細胞構造を崩壊させることにより、溶解性を高めることが可能である。示唆されるカチオンには、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、鉄、銅、および亜鉛が含まれる。これらのカチオンの適切な塩には、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、乳酸カルシウム、リンゴ酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、リン酸カルシウム、酢酸カルシウム、EDTAカルシウムナトリウム、グリセロリン酸カルシウム、水酸化カルシウム、ラクトビオン酸カルシウム、酸化カルシウム、プロピオン酸カルシウム、炭酸カルシウム、ステアロイル乳酸カルシウム、塩化マグネシウム、クエン酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、リンゴ酸マグネシウム、グルコン酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化アルミニウム6水和物、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウムアンモニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウムナトリウム、硫酸アルミニウム、塩化鉄、グルコン酸鉄、クエン酸アンモニウム鉄、ピロリン酸鉄、フマル酸鉄、乳酸鉄、硫酸鉄、塩化銅、グルコン酸銅、硫酸銅、グルコン酸亜鉛、酸化亜鉛、および硫酸亜鉛が含まれる。本発明の現時点での好適な実施形態では塩化カルシウムを用いるが、適切なカチオンのうち1つまたはそれ以上の塩の組合せによって、最もよく要件が満たされる場合もあると思われる。カルシウム塩、特に塩化カルシウムなど、いくつかの塩は、比較的安価であり、かつ食品に一般に用いられている。塩化カルシウムをクエン酸カルシウムと組み合わせて用いることによって、味に対するCaClの副次的な影響を減少させることが可能である。さらに、いくつかのカルシウム塩を1つまたは複数のマグネシウム塩と組み合わせて用いることが可能である。問題の食品、および最終製品の所望の特性に応じて、必要とされる特定の配合の塩を調節可能であることを、当業者は理解するであろう。
当然のことであるが、色調、味、および堅さにおける変化など、最終製品の特性における変化は種々の手段によって調節可能である。例えば、ポテトチップにおける色調特性は、出発物中の糖の量を制御することによって調節可能である。風味特性の一部は、最終製品に種々の風味料を添加することによって変更可能である。製品の物理的な食感は、例えば、膨張剤または種々の乳化剤の添加によって、調節可能である。
生地を製造するための薬剤の組合せ
本発明の上述の実施形態では、調理スナックに見られるアクリルアミドの量を低下させるために、2価もしくは3価カチオンまたは数種類のアミノ酸のうちの1つなど単一の薬剤によるアクリルアミドの低減に着目していた。本発明の他の実施形態は、チップの風味を大きく変化させずに有意なアクリルアミド低減をもたらすために、塩化カルシウムと他の薬剤との組合せなどの、種々の薬剤の組合せの使用によるものである。
I.塩化カルシウム、クエン酸、リン酸の組合せ
本発明者らは、カルシウムイオンが、酸性のpHではアクリルアミド含有量をより効果的に減少させることを見出した。以下に示す試験において、酸の存在下での塩化カルシウムの添加について検討し、酸のみの試料と比較した。
Figure 2008511325
上記表15に見られるように、リン酸を単独で添加することにより、アクリルアミド形成は73%減少するが、CaClと酸とを添加すると、アクリルアミドレベルは93%低下した。図5にこれらの結果をグラフで示す。この図において、対照のアクリルアミドレベル502は極めて高い(1191)が、リン酸を単独で添加すると有意に減少し、塩化カルシウムおよび酸を添加するとさらに低下する。同時に、種々のチップの湿分レベル504は、薬剤を添加するとチップ中でいくらかは低下するが、同じ範囲内に留まった。それゆえ、塩化カルシウムおよび酸はアクリルアミドを効果的に低減しうることが実証された。
ジャガイモ生地への添加剤として塩化カルシウムとリン酸を用いて、さらに試験を行った。ポテトフレークに対して0重量%、0.45重量%および0.90重量%に相当する3種類の異なるレベルの塩化カルシウムを使用した。これらを、該ポテトフレークの0%、0.05%、または0.1%に相当する3種類の異なるレベルのリン酸と組み合わせた。加えて、0.2%、1.07%、および2.07%に相当する3種類のレベルのフレーク中還元糖について試験したが、これらのレベルの全ての組合せを示してはいない。各試験物を混合して生地とし、成型し、調理して、ポテトチップを作成した。油揚げ温度、揚げ時間、およびシート厚を、それぞれ約177℃(350°F)、16秒、および0.64mmで一定に維持した。明確に示すために、結果を3つの別々の表(16A、16B、および16C)に示し、各表がポテトフレーク中の1種類の糖レベルに関する結果を示すものとする。加えて、塩化カルシウムもリン酸も含まない対照が左側になるように試験を配置してある。表中では、以下のように、各レベルの塩化カルシウム(CC)をグループ化し、リン酸(PA)を変化させている。
Figure 2008511325
この試験において還元糖が最も低いレベルでは、形成されるアクリルアミドのレベルは予想通り順当に低い範囲にあることが認められる。この糖レベルでは、塩化カルシウム単独でアクリルアミドのレベルが対照の1/4未満に低下し、リン酸を加えても付加的効果はほとんど得られなかった。還元糖が中間の範囲では、次の表に示すように、セル12において、塩化カルシウムの組合せはアクリルアミドのレベルを対照の367ppbから69ppbに低減している。この低減の一部は、セル12のわずかに高い湿分含有量(対照の2.66に対して2.77)に起因する可能性もあるが、塩化カルシウムとリン酸のレベルを半分にしたときでさえアクリルアミドが有意に減少することによりさらに支持されている。これはセル6に示されているが、アクリルアミドが有意に減少しており、湿分含有量は対照よりも低い。
Figure 2008511325
Figure 2008511325
これら3つの表からわかるように、アクリルアミドレベルを減少させるために必要な塩化カルシウムおよびリン酸のレベルは、予想通り、還元糖のレベルが増大するにつれて増大する。図6は上記3つの表に相当するグラフを示し、図中、バー602はアクリルアミドレベルを示し、点604は湿分レベルを示す。この場合もジャガイモから利用可能な還元糖のレベルで結果をグループ化してあり、各グループ内では最初のグループのように概ね下降がみられ、次いでアクリルアミドレベルを低下させるために数種類のアクリルアミド低減化剤が使用されている。
数日後、同じ3種類の塩化カルシウムレベルと4種類のリン酸レベル(0、0.025%、0.05%、および0.10%)とを使用し、1.07%の還元糖を有するポテトフレークのみを用いて、上記3つの表と同じプロトコルで別の試験を行った。結果を以下の
表17に示す。図7は表の結果をグラフで示すものであり、図中アクリルアミドレベルはバー702として表現され、左側の目盛りに対応しており、一方湿分(%)は点704として表現され、図の右側の目盛りに対応している。塩化カルシウム量が増大するにつれ、例えば表全体を左から右に見ていくと、アクリルアミドは減少している。同様に、塩化カルシウムの各々のレベルにおいて、例えば1つの塩化カルシウムレベル内で左から右に移行すると、アクリルアミドレベルも概ね減少する。
Figure 2008511325
II.システインと塩化カルシウム/クエン酸
本発明者らにより行われたコーンチップに関するいくつかの前述の試験において、アクリルアミドレベルを所望のレベルにするために必要な塩化カルシウムとリン酸の量では、不快な風味が生じた。ジャガイモ生地にシステインを添加すると、チップ中のアクリルアミドレベルを低くすることが示されているが、このジャガイモ生地へのシステイン添加により、アクリルアミドレベルを低く維持しながら、塩化カルシウムと酸のレベルを許容できる味のレベルまで低下させることができるかどうかを示すために、以下の試験を計画した。この試験では、前記3種類の薬剤を、(i)第1の実験においては0.106%のCa/Cl、0.084%のクエン酸、および0.005%のL−システインの比で;(ii)第2の実験においては0.106%のCa/Clおよび0.084%のクエン酸、システイン無しとして、ならびに第3の実験においては0.053%のCa/Cl、0.042%のクエン酸および0.005%のL−システインの比で、マサ(生地)に加えた。各々の実験を再現して2度行い、両方の結果を以下に示した。マサは湿分約50%であり、このためこれらの比を固体のみに関するものと解釈すると濃度はおよそ倍になる。加えて、各々の試験において、一部を元のチップ重量の約10%のナッチョチーズ調味料で風味付けした。この試験結果を下表18に示す。この表では、例えば「プレーンチップ、対照」などのチップの各種類について、最初に行った実験の結果をアクリルアミド#1に示し、2番目の実験結果をアクリルアミド#2として示し、この2つの平均をアクリルアミド平均として示す。湿分レベルは第1の実験でのみ得られており、その値を示してある。
Figure 2008511325
0.106%のCaClと0.084%のクエン酸とを組み合わせると、システインの添加によりアクリルアミド形成がほぼ半減する。ナッチョ風味料で風味付けたチップでは、塩化カルシウムとクエン酸のみでアクリルアミド形成が80.5ppbから54ppbに減少したが、この試験セットにおいて、システインの添加がアクリルアミドをさらに低減することはないようであった。
図8は上記表と同じデータをグラフで表している。実験を行った各種類のチップ(例えば、プレーンチップ、対照)に関して、2つのバー802はアクリルアミドの結果を示す。第1の実験のアクリルアミドの結果802aを各種類のチップについて左側に示し、第2の実験のアクリルアミドの結果802bを右側に示してある。いずれのアクリルアミドの結果も、グラフの左側の目盛りに対応している。1回測定した湿分レベルは、アクリルアミドグラフ上の点804として示し、グラフの右側の目盛りに対応している。
上記試験完了後、2つの異なるレベルの還元糖を含むポテトフレークを用いて、加工ポテトチップについて同様に試験した。コーンチップで使用した濃度を加工ポテトチップに適用するため、ポテトフレーク、ジャガイモデンプン、乳化剤および添加する糖の合計を固体として考慮した。CaCl、クエン酸、およびシステインの量を、固体を基準としてコーンチップ中と同じ濃度になるように調節した。しかしながら、この試験において、高濃度の塩化カルシウムおよびクエン酸を使用する際には、システインも高濃度で使用した。加えて、この試験で低量の還元糖を用いる場合においては、塩化カルシウムをリン酸と組み合わせて使用し、システインを用いる場合と用いない場合に対して、比較を実施した。結果を表19に示す。
これらの結果から、1.25%の還元糖を有するポテトフレークにおいて、上記の最初のレベルで塩化カルシウム、クエン酸、およびシステインを組み合わせることにより、アクリルアミド形成が1290ppbから594ppbに減少し、対照の数値の半分未満となったことがわかる。より高レベルの薬剤の組み合わせにより、アクリルアミド形成は306ppbに減少し、対照の量の半分未満となった。
同じポテトフレークを用いると、リン酸と塩化カルシウムのみでは、アクリルアミド形成が1290ppbから366ppbに減少したが、リン酸および塩化カルシウムとともに少量のシステインを添加すると、アクリルアミドがさらに188ppbまで減少した。
最後に、2%の還元糖を含むポテトフレークにおいては、塩化カルシウム、クエン酸、およびシステインを添加すると、アクリルアミド形成は1420ppbから半分未満である665ppbに減少した。
Figure 2008511325
図9はこの実験の結果をグラフで表している。結果をまず還元糖のレベルによって分類し、次いで添加したアクリルアミド低減化剤の量で分類して示してある。前述のグラフと同様、アクリルアミドのレベルを示すバー902はグラフの左側の目盛りに対応しており、湿分レベルを示す点904は、グラフの右側の目盛りに対応している。
上記実験は、アクリルアミド低減化剤を個別に使用する必要はなく、付加的効果を得るために組み合わせることが可能であることを示している。この付加的効果は、食品中のアクリルアミドレベルを一層低下させるために、またはこれらの食品の味や食感を著しく変化させずにアクリルアミドを低レベルとするために、使用することが可能である。示した特定の実施形態は、塩化カルシウムとクエン酸またはリン酸との組み合わせ、およびこれらとシステインとの組合せを開示してきたが、当業者らには、最終的な食品中アクリルアミドを減少させることが示されている他のカルシウム塩、他の2価または3価カチオンの塩、他の食品用の酸、および任意の他のアミノ酸も上記の組み合わせに使用可能であることが理解されるであろう。加えて、ポテトチップおよびコーンチップにおいて実証してきたが、当業者には当然のことながら、クッキー、クラッカーなどの、アクリルアミドが形成しやすい他の加工食品に同様の薬剤の組合せを用いることが可能である。
ポテトフレークの製造において添加されるアクリルアミド低減化剤
塩化カルシウムと酸とを添加すると、ポテトフレークを用いて調合された揚げスナック
食品および焼きスナック食品中のアクリルアミドが低下することが示された。酸が存在するとpHの低下により酸の効果が達成されると思われる。塩化カルシウムがカルボキシル基の損失を阻害しているのか、またはその後遊離アスパラギンからアミノ基が失われてアクリルアミドが形成されるのを阻害しているのかは知られていない。アミノ基の損失には高温が必要のようであり、通常スナックの脱水が終わるころに起こる。カルボキシル基の損失は、水の存在下に低温で行われると考えられる。
ポテトフレークは、一連の水および蒸気による調理(従来型)、または蒸気調理のみ(ジャガイモの露出表面からの浸出が少ない)のいずれを用いても製造することが可能である。次いで調理したジャガイモをすりつぶし、ドラム乾燥する。フレークを分析すると、フレーク中のアクリルアミドレベルは極めて低い(100ppb未満)ことが示されたが、これらのフレークから製造された製品は非常に高いレベルのアクリルアミドを含む可能性がある。
酸を用いて生地のpHを低下させるか、または生地に塩化カルシウムを添加するかのいずれかがカルボキシル基の損失を妨害すると仮定すれば、フレーク製造工程中にこれらの添加物を導入することにより、(a)カルボキシル基の損失が減少し、その結果スナック食品の脱水中のアミン損失速度が減少する、または(b)機構がどうであれ、途中で加わる添加物が、脱水されてスナック食品となる生地中で確実に十分に分散する、のいずれかであると理論付けた。仮に前者であれば、後者よりもアクリルアミドに対してより大きな効果があると思われる。
加工食品中のアクリルアミド形成を低減しうる他の添加物はアスパラギナーゼである。アスパラギナーゼはアスパラギンをアスパラギン酸とアンモニアに分解することが知られている。スライスしたジャガイモからポテトチップを製造する際にこの酵素を利用することはできないが、ジャガイモ(食材)を調理し、すりつぶすことによりフレークを製造する工程は、細胞壁を破壊し、アスパラギナーゼが作用する機会を与える。好適な実施形態において、アスパラギナーゼは食品用アスパラギナーゼとしての純度を有する形態で食品成分に添加される。
本発明者らは、ポテトフレークを用いて製造される製品中のアクリルアミドのレベルを減少させるにあたり、ポテトフレーク製造中に添加する種々の薬剤の効果を研究するため、以下の一連の実験を計画した。
I.ポテトフレークの製造に使用した塩化カルシウムおよびリン酸
ポテトフレークの製造中にCaClおよび/またはリン酸を添加する場合のアクリルアミドレベルの減少を評価するために、この一連の試験を計画した。この試験は、これらの添加剤が生地製造の後半段階で添加される場合と同様の効果を有していたかどうかも検討する。
本試験では、ジャガイモは固体20%と還元糖1%を含んでいた。ジャガイモを16分間調理し、添加成分とともにすりつぶした。全てのバッチに乳化剤13.7gとクエン酸0.4gを加えた。6バッチのうち4バッチには、2種の濃度(ジャガイモ固体の0.2%および0.4%)のうちの一方の濃度でリン酸を添加し、この4バッチのうち3バッチには、2種の濃度(ジャガイモ固体の0.45重量%および0.90重量%)のうちの一方の濃度でCaClを添加した。ジャガイモを乾燥し、所与の大きさのフレークに挽いた後、種々の測定を行い、各バッチを生地にした。生地には、4629gのポテトフレークおよびジャガイモデンプン、56gの乳化剤、162mlの液体スクロースおよび2300mlの水を使用した。さらに、フレーク製造中にリン酸またはCaClを加えなかった2バッチについて、いずれのバッチにも、生地の製造時にこれらの添加剤を所与のレ
ベルで添加した。生地をローラーで延ばして0.64mm厚にし、小片に切断し、約177℃(350°F)で20秒間揚げた。下記表20にこれら種々のバッチにおける試験結果を示す。
Figure 2008511325
上記結果および添付の図10のグラフに見られるように、アクリルアミドのレベルは、フレーク調製物にリン酸のみを添加した試験Cにおいて最も高く、塩化カルシウムとリン酸とを組み合わせて使用した場合に最も低かった。
II.ポテトフレークの製造に使用したアスパラギナーゼ
アスパラギナーゼはアスパラギンをアスパラギン酸とアンモニアに分解する酵素である。アスパラギン酸はアクリルアミドを形成しないので、アスパラギナーゼ処理により、ポテトフレークが加熱される際のアクリルアミド形成が減少するに違いないと本発明者らは判断した。
以下の試験を実施した。標準ポテトフレーク2gを金属製乾燥皿中で水35mlと混合した。この乾燥皿にカバーをかけ、100℃で60分間加熱した。冷却後、計算した必要量よりも極めて多いアスパラギナーゼ量である、水5ml中のアスパラギナーゼ250ユニットを添加した。対照として、ポテトフレークと酵素を含まない水5mlとを混合した
。アスパラギナーゼを含むポテトフレークを室温で1時間保持した。酵素処理後、ポテトフレークのスラリーを60℃で終夜乾燥させた。乾燥ポテトフレークの入った乾燥皿にカバーをかけ、120℃で40分間加熱した。ガスクロマトグラフィー、臭素化誘導体の質量分析によりアクリルアミドを測定した。対照のフレークがアクリルアミドを11,036ppb含んでいたのに対し、アスパラギナーゼで処理したフレークが含んでいたアクリルアミドは117ppbであり、98%を超える減少であった。
この最初の試験に続いて、アスパラギナーゼを効率よく作用させるために、アスパラギナーゼを添加する前にポテトフレークと水とを調理する必要があるかないかについて調べた。これを試験するため、以下の実験を行った。
ポテトフレークを4種類の方法のうちの1つで前処理した。その4種類の群それぞれにおいて、ポテトフレーク2gを水35mlと混合した。対照の前処理群(a)では、ポテトフレークと水とを混合してペーストを形成した。群(b)では、ポテトフレークをバイオホモジナイザー(Bio Homogenizer)M133/1281−0にて高速で水25mlとともに均質化し、さらに脱イオン水10mlと混合した。群(c)では、ポテトフレークと水とを混合し、カバーをかけ、60℃で60分間加熱した。群(d)では、ポテトフレークと水とを混合し、カバーをかけ、100℃で60分間加熱した。各前処理群(a)、(b)、(c)、および(d)についてフレークを分け、半分をアスパラギナーゼで処理される前処理群とし、他の半分をアスパラギナーゼが添加されない対照とした。
アスパラギナーゼ溶液は、脱イオン水40mlに1000ユニットを溶解して調製した。アスパラギナーゼは、エルウィニア・クリサンテミ(Erwinia chrysanthemi)由来の、シグマ(Sigma)A−2925、EC 3.5.1.1であった。アスパラギナーゼ溶液5mlを、各試験ポテトフレークスラリー(a)、(b)、(c)、および(d)に添加した。対照のポテトフレークスラリー(a)には脱イオン水5mlを添加した。全てのスラリーを室温で1時間放置し、全ての試験を2連とした。ポテトフレークスラリーの入った皿にカバーをかけずに60℃で終夜乾燥させた。皿にカバーをかけた後、ポテトフレークを120℃で40分間加熱した。ガスクロマトグラフィー、臭素化誘導体の質量分析によりアクリルアミドを測定した。
下記表21に示すように、アスパラギナーゼ処理は、全ての前処理についてアクリルアミド形成を98%以上減少させた。酵素添加前のポテトフレークの均質化も加熱も、アスパラギナーゼの効果を増大させなかった。ポテトフレーク中では、アスパラギナーゼは細胞構造をさらに損傷する処理をしなくてもアスパラギンを利用可能である。明らかに、ポテトフレークを処理するために使用したアスパラギナーゼ量は大過剰であった。ポテトフレークが1%のアスパラギンを含むとすると、ポテトフレーク2gに対してアスパラギナーゼ125ユニットを1時間加えた場合、酵素はおよそ50倍過剰である。
Figure 2008511325
ポテトフレークの製造中にアスパラギナーゼを添加すると、該フレークから製造される調理製品中のアクリルアミドが減少するかどうか、およびフレークを製造するのに使用されるマッシュポテト(すりつぶしたジャガイモ)を酵素活性に好適なpH(例えばpH=8.6)に緩衝化すると、アスパラギナーゼの効果が増大するかどうかを評価するために、さらに一連の試験を計画した。緩衝化は、水1リットルに水酸化ナトリウム4gを加えて0.1M溶液として作製した水酸化ナトリウム溶液を用いて実施した。
2バッチのポテトフレークを対照として作製し、1つは緩衝化し、1つは緩衝化しなかった。別の2バッチのポテトフレークにアスパラギナーゼを加えたが、この場合も一方は緩衝化し、他方は緩衝化しなかった。アスパラギナーゼはシグマケミカル(Sigma Chemical)から入手し、水と酵素との比が8対1になるように水と混合した。アスパラギナーゼを添加した2バッチについては、酵素添加後、脱水が最小限になるようにカバーをかけた容器中で40分間、およそ36℃で、マッシュポテトを保持した。次いでこのマッシュポテトを、ドラム乾燥器で加工してフレークを製造した。このポテトフレークを使用して、前述のプロトコルに従ってジャガイモ生地を製造した。結果を下表22に示す。
Figure 2008511325
表22に示したように、緩衝剤なしでアスパラギナーゼを添加すると、最終チップ中のアクリルアミド形成が768ppbから54ppbに、93%減少した。緩衝剤を使用しても、アクリルアミド形成に対して所望の効果は見られないようであり、むしろ緩衝液を使用すると、対照実験およびアスパラギナーゼ実験のいずれにおいても形成されるアクリルアミド量が増大した。それでもやはり、アスパラギナーゼはアクリルアミドレベルを1199から111へと、91%減少させた。図11には表22の結果をグラフで示してあ
る。先の図と同様に、バー1102は各実験のアクリルアミドレベルを示し、グラフの左側の目盛りに対応しており、点1104はチップ中の湿分レベルを示し、グラフの右側の目盛りに対応している。
酵素が活性であるかどうかを決定するために、試料について、遊離のアスパラギンについて調べる試験も行った。結果を下記の表23に示す。
Figure 2008511325
緩衝化していない群では、アスパラギナーゼを添加すると遊離アスパラギンが1.71から0.061へ、96.5%減少した。緩衝化した群では、アスパラギナーゼを添加すると遊離アスパラギンが2.55から0.027へ、98.9%減少した。
最後に、各群の試料フレークをモデル系で評価した。このモデル系では、各試料のフレーク少量を水と混合して、水に対して約50%のフレーク溶液を形成させた。この溶液を試験管中120℃で40分間加熱した。次いでアクリルアミド形成について試料を分析し、結果を表24に示した。各種類についての2連の結果を並べて示してある。このモデル系では、緩衝化していないフレークにアスパラギナーゼを添加すると、アクリルアミドが平均993.5ppbから83ppbに、91.7%減少した。緩衝化したフレークにアスパラギナーゼを添加すると、アクリルアミドは平均889.5ppbから平均64.5ppbに、92.7%減少した。
Figure 2008511325
揚げ油に添加したローズマリー抽出物
別の試験において、加工ポテトチップ用揚げ油へのローズマリー抽出物の添加効果を調べた。この試験において、同じように加工したポテトチップを、添加剤を含まない油(対照)、または4つのレベル、すなわち500、750、1,000、または1,500ppmのローズマリー抽出物を添加した油のいずれかで揚げた。下記表25にはこの試験の結果を示す。
Figure 2008511325
対照のチップ中の平均アクリルアミドレベルは1133.5ppbであった。揚げ油にローズマリー500ppmを添加するとアクリルアミドは840に減少し(26%の減少)、ローズマリーを750ppmに増加するとアクリルアミド形成はさらに775に減少した(31.6%の減少)。しかしながら、ローズマリーを1000ppmに増加しても効果はなく、ローズマリーを1500ppmに増加すると、アクリルアミド形成は1608ppbに増大した(41.9%の増加)。
図12はローズマリー実験の結果をグラフで示している。前述の実施例と同様に、バー1202はアクリルアミドのレベルを示し、グラフの左側の目盛りに対応しており、点1204はチップ中の湿分量を示し、グラフの右側の目盛りに対応している。
開示した試験結果は、熱処理される加工食品に使用可能なアクリルアミド低減化剤についての知見に付言している。2価および3価のカチオン、ならびにアミノ酸は、熱処理される加工食品中のアクリルアミドの発生を減少させるのに効果的であることが示された。これらの薬剤は個々に使用することもできるが、相互に組み合わせて、または該薬剤の効果を増大させる酸と組み合わせて使用することもできる。薬剤の組合せは、熱加工食品中のアクリルアミドの発生率を、単一の薬剤により達成可能な低減よりもさらに低減するために利用することもできるし、あるいは薬剤の組合せを、食品の味および食感に変化を与えずにアクリルアミドレベルを低くするために利用することもできる。加工食品への効果的なアクリルアミド低減化剤としてアスパラギナーゼを試験した。以上の薬剤は、加工食品の生地に添加される場合だけでなく、例えば乾燥ポテトフレークもしくは他の乾燥ジャガイモ製品などの中間製品に、該製品の製造時に添加した場合にも効果的であることも示されている。中間製品に添加した薬剤の利点は、生地に添加した薬剤と同様に効果的である。
いくつかの実施形態を参照して本発明を詳細に示し説明してきたが、アミノ酸添加剤を用いることによる熱処理食品中のアクリルアミド低減に対する種々の他のアプローチが、本発明の思想および範囲から逸脱することなく実施可能であることは、当業者には理解されるであろう。例えば、ジャガイモ製品およびトウモロコシ製品に関して処理工程を開示したが、大麦、小麦、ライ麦、米、オーツ麦、雑穀、および他のデンプン系の穀物、ならびにサツマイモ、タマネギ、および他の野菜類などアスパラギンおよび還元糖を含有する他の食品から製造される食品の加工においても、本処理工程を用いることが可能である。さらに、ポテトチップおよびコーンチップにおいて処理工程を実証したが、他の種類のスナックチップ、シリアル、クッキー、クラッカー、ハードプレッツェル、食パンおよびロールパン、ならびに揚げ物用のパン粉など、多くの他の加工食品の加工処理においても、本処理工程を使用することが可能である。
アスパラギンおよびグルコースを出発物とするアクリルアミド形成経路と予想される経路の簡略図。 生のジャガイモ原料からフライドポテトチップを製造するための周知の先行技術の方法を示す図。 本発明の2つの別個の実施形態に従って加工スナック食品を製造する方法を示す図。 本発明の2つの別個の実施形態に従って加工スナック食品を製造する方法を示す図。 システインおよびリシンを加えた一連の試験において見られたアクリルアミドのレベルをグラフとして示す図。 CaClをリン酸またはクエン酸と組み合わせた一連の試験において見られたアクリルアミドのレベルをグラフとして示す図。 CaClおよびリン酸を様々なレベルの還元糖を有するポテトフレークに加えた一連の試験において見られたアクリルアミドのレベルをグラフとして示す図。 CaClおよびリン酸をポテトフレークに加えた一連の試験において見られたアクリルアミドのレベルをグラフとして示す図。 CaClおよびクエン酸をコーンチップ用の混合物に加えた一連の試験において見られたアクリルアミドのレベルをグラフとして示す図。 システインと、塩化カルシウムと、リン酸またはクエン酸のうちいずれかとを用いて加工されたポテトチップにおいて見られたアクリルアミドのレベルをグラフとして示す図。 塩化カルシウムおよびリン酸をフレーク製造工程またはチップ加工工程で加えたときのポテトチップにおいて見られたアクリルアミドのレベルをグラフとして示す図。 ポテトチップ中のアクリルアミドレベルに対するアスパラギナーゼおよび緩衝化の効果をグラフとして示す図。 ローズマリーを含有する油で揚げたポテトチップ中において見られたアクリルアミドのレベルをグラフとして示す図。

Claims (41)

  1. 遊離アスパラギンおよび単糖を含有する加工食品の熱処理によって生じるアクリルアミドの量を低減する方法であって、
    a)熱処理食品のためのデンプンベースの生地に第1のアクリルアミド低減化剤を添加する工程と、
    b)該デンプンベースの生地に第2のアクリルアミド低減化剤を添加する工程であって、該第1および該第2のアクリルアミド低減化剤は、二価カチオン、三価カチオン、食品用の酸、およびアミノ酸からなるアクリルアミド低減化剤群から選択される異なる薬剤であることを特徴とする工程と、
    c)該食品を熱処理する工程と
    を含む方法。
  2. 前記添加工程a)およびb)は、前記熱処理食品中の最終的なアクリルアミドレベルを、前記アクリルアミド低減化剤を用いずに製造された同じ熱処理食品中の最終的なアクリルアミドレベルより少なくとも20パーセント低くするのに十分な量の前記第1のアクリルアミド低減化剤および前記第2のアクリルアミド低減化剤を添加する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記添加工程a)およびb)は、前記熱処理食品中の最終的なアクリルアミドレベルを、前記アクリルアミド低減化剤を用いずに製造された同じ熱処理食品中の最終的なアクリルアミドレベルより少なくとも35パーセント低くするのに十分な量の前記第1のアクリルアミド低減化剤および前記第2のアクリルアミド低減化剤を添加する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記添加工程a)およびb)は、前記熱処理食品中の最終的なアクリルアミドレベルを、前記アクリルアミド低減化剤を用いずに製造された同じ熱処理食品中の最終的なアクリルアミドレベルより少なくとも50パーセント低くするのに十分な量の前記第1のアクリルアミド低減化剤および前記第2のアクリルアミド低減化剤を添加する、請求項1に記載の方法。
  5. 前記添加工程a)およびb)は、前記熱処理食品中の最終的なアクリルアミドレベルを、前記アクリルアミド低減化剤を用いずに製造された同じ熱処理食品中の最終的なアクリルアミドレベルより少なくとも65パーセント低くするのに十分な量の前記第1のアクリルアミド低減化剤および前記第2のアクリルアミド低減化剤を添加する、請求項1に記載の方法。
  6. 前記添加工程a)およびb)は、前記熱処理食品中の最終的なアクリルアミドレベルを、前記アクリルアミド低減化剤を用いずに製造された同じ熱処理食品中の最終的なアクリルアミドレベルより50〜95パーセント低くするのに十分な量の前記第1のアクリルアミド低減化剤および前記第2のアクリルアミド低減化剤を添加する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記アクリルアミド低減化剤群は、塩化カルシウム、リン酸、クエン酸およびシステインからなる、請求項1に記載の方法。
  8. 前記第1のアクリルアミド低減化剤は塩化カルシウムであり、前記第2のアクリルアミド低減化剤はリン酸である、請求項1に記載の方法。
  9. 前記第1のアクリルアミド低減化剤は塩化カルシウムであり、前記第2のアクリルアミ
    ド低減化剤はクエン酸である、請求項1に記載の方法。
  10. 前記第1のアクリルアミド低減化剤は塩化カルシウムであり、前記第2のアクリルアミド低減化剤はシステインである、請求項1に記載の方法。
  11. 前記第1のアクリルアミド低減化剤は、前記加工食品中に検出される遊離アスパラギン1.0モルに対して少なくとも0.5モルの比率で加えられる塩化カルシウムである、請求項1に記載の方法。
  12. 前記デンプンベースの生地に第3のアクリルアミド低減化剤を添加する工程をさらに含み、前記第3のアクリルアミド低減化剤は前記第1のアクリルアミド低減化剤および前記第2のアクリルアミド低減化剤のいずれとも異なる、請求項1に記載の方法。
  13. 前記第1のアクリルアミド低減化剤は塩化カルシウムであり、前記第2のアクリルアミド低減化剤はクエン酸であり、前記第3のアクリルアミド低減化剤はシステインである、請求項12に記載の方法。
  14. 前記第1のアクリルアミド低減化剤は塩化カルシウムであり、前記第2のアクリルアミド低減化剤はリン酸であり、前記第3のアクリルアミド低減化剤はシステインである、請求項12に記載の方法。
  15. 前記デンプンベースの生地は、ジャガイモ、トウモロコシ、大麦、小麦、ライ麦、米、オーツ麦および雑穀からなる群から選択されるデンプン成分を含む、請求項1に記載の方法。
  16. 前記熱処理食品は加工ポテトチップを含む請求項1に記載の方法。
  17. 前記熱処理食品は加工コーンチップを含む請求項1に記載の方法。
  18. 前記熱処理食品は朝食用シリアルを含む請求項1に記載の方法。
  19. 前記熱処理食品はクラッカーを含む請求項1に記載の方法。
  20. 前記熱処理食品はクッキーを含む請求項1に記載の方法。
  21. 前記熱処理食品はハードプレッツェルを含む請求項1に記載の方法。
  22. 前記熱処理食品はパン製品を含む請求項1に記載の方法。
  23. 請求項1の方法によって生産される熱処理食品。
  24. 加工ポテトチップの製造方法であって、
    a)ポテトフレーク、水、第1のアクリルアミド低減化成分および該第1のアクリルアミド低減化成分とは異なる第2のアクリルアミド低減化成分を含む生地を製造する工程であって、該第1および該第2のアクリルアミド低減化成分は、該生地の熱処理によって生じるアクリルアミドの量を所定レベルに低減するのに十分な量で添加されることを特徴とする工程と、
    b)前記混合物をシート状に伸展し、切断して小片を形成する工程と、
    c)前記小片を熱処理してポテトチップを形成する工程と
    を含む方法。
  25. 前記所定レベルは、前記第1および前記第2のアクリルアミド低減化成分を用いないこと以外は同じ方法で製造されるポテトチップ中で生成すると思われるアクリルアミドレベルの約80パーセントである、請求項24に記載の方法。
  26. 前記所定レベルは、前記第1および前記第2のアクリルアミド低減化成分を用いないこと以外は同じ方法で製造されるポテトチップ中で生成すると思われるアクリルアミドレベルの約65パーセントである、請求項24に記載の方法。
  27. 前記所定レベルは、前記第1および前記第2のアクリルアミド低減化成分を用いないこと以外は同じ方法で製造されるポテトチップ中で生成すると思われるアクリルアミドレベルの約50パーセントである、請求項24に記載の方法。
  28. 前記所定レベルは、前記第1および前記第2のアクリルアミド低減化成分を用いないこと以外は同じ方法で製造されるポテトチップ中で生成すると思われるアクリルアミドレベルの5〜50パーセントである、請求項24に記載の方法。
  29. 前記第1のアクリルアミド低減化成分および前記第2のアクリルアミド低減化成分は、塩化カルシウム、リン酸、クエン酸およびシステインからなるアクリルアミド低減化剤群から選択される、請求項24に記載の方法。
  30. 前記第1のアクリルアミド低減化成分は塩化カルシウムであり、前記第2のアクリルアミド低減化成分はリン酸である、請求項24に記載の方法。
  31. 前記第1のアクリルアミド低減化成分は塩化カルシウムであり、前記第2のアクリルアミド低減化剤はクエン酸である、請求項24に記載の方法。
  32. 前記第1のアクリルアミド低減化剤は塩化カルシウムであり、前記第2のアクリルアミド低減化剤はシステインである、請求項24に記載の方法。
  33. 前記熱処理工程c)は焼く工程を含む、請求項24に記載の方法。
  34. 前記熱処理工程c)は揚げる工程を含む、請求項24に記載の方法。
  35. 請求項24の方法によって生産される加工ポテトチップ。
  36. 加工コーンチップの製造方法であって、
    a)トウモロコシ粉、水、第1のアクリルアミド低減化成分、第2のアクリルアミド低減化成分および第3のアクリルアミド低減化剤を含む生地を製造する工程であって、該第1、第2、第3のアクリルアミド低減化剤は互いに異なるものであり、該第1、該第2、該第3のアクリルアミド低減化成分は、該生地の熱処理によって該加工コーンチップ中に生成するアクリルアミドの量を所定レベルに低減するのに十分な量で添加されることを特徴とする工程と、
    b)前記混合物をシート状に伸展し、切断して小片を形成する工程と、
    c)前記小片を熱処理してコーンチップを形成する工程と
    を含む方法。
  37. 前記所定レベルは、前記第1、前記第2および前記第3のアクリルアミド低減化成分を用いないこと以外は同じ方法で製造されるコーンチップ中で生成すると思われるアクリルアミドレベルの約50パーセントである、請求項36に記載の方法。
  38. 前記第1のアクリルアミド低減化成分は塩化カルシウムであり、前記第2のアクリルアミド低減化成分はクエン酸であり、前記第3のアクリルアミド低減化成分はシステインである、請求項36に記載の方法。
  39. 前記第1のアクリルアミド低減化成分は塩化カルシウムである、請求項36に記載の方法。
  40. 前記第2のアクリルアミド低減化成分はクエン酸である、請求項36に記載の方法。
  41. 前記第3のアクリルアミド低減化成分はシステインである、請求項36に記載の方法。
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