JP2005021153A - アクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法を提供すること。
【解決手段】 アルドン酸又はその塩を添加することを特徴とするアクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法及びそれにより製造されるアクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品に関する。
食品は、加熱調理することにより、これに含有される蛋白質や炭水化物を分解、吸収しやすい形態に変性させることができる。食品の加熱調理方法には、煮る、蒸す、焼く、揚げる、その他様々なものがあり、食品に含有される成分、食するヒトの好み等に応じて適宜選択される。
ところで、近年、分析装置の発達に伴い、様々な物質に含まれる成分のうち従来は検出されなかったような極微量な成分でも検出が可能になってきている。例えば、スエーデンの研究者は、飼料を加熱調理することにより極微量のアクリルアミドが生成することを報告している(例えば、非特許文献1参照。)。また、イギリスの研究者は、ジャガイモや穀物を加熱調理した際に発生するアクリルアミドの生成機序には、ジャガイモ等の主要なアミノ酸であるアスパラギンが主要な物質として関与していることを報告している(例えば、非特許文献2)。
Chemical Research in Toxicology 13: 517-522(2000) Nature 419, p.448-450 (2002)
本発明者らも、その業務分野とする麺が穀物を原料として用いており、麺製造過程で加熱調理をすることから、麺においてもアクリルアミドが生成する可能性が否定できないと考え、研究に着手した。
本発明者らは、特定のアルドン酸又はその塩を加熱調理前の麺に添加することにより、驚くべきことに、アクリルアミドを低減化した即席油揚げ麺を製造することができることを見出した。また、ポテトチップスやクッキー等のように、油で揚げたりオーブンで焼くなどの高温で加熱調理する食品においても同様に、特定のアルドン酸又はその塩を加熱調理前に添加することにより、アクリルアミドを低減化したものが製造できることを見出した。
すなわち、本発明は、アクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法等を提供することを課題とする。
上記課題は、次の手段により解決された。
(1) アルドン酸又はその塩を添加することを特徴とするアクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法。
(2) 前記アルドン酸又はその塩を少なくとも1種添加された食品を加熱調理することを特徴とする(1)に記載の加熱調理食品の製造方法。
(3) 前記アルドン酸又はその塩が、グルコン酸、ガラクトン酸、マンノン酸、及びキシロン酸からなる群から選択されるアルドン酸又はその塩であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の加熱調理食品の製造方法。
(4) 前記食品には、穀粉及び/又は澱粉が含まれることを特徴とする(1)ないし(3)のいずれか1項に記載の加熱調理食品の製造方法。
(5) 前記食品が、120℃以上で加熱調理される食品であることを特徴とする(1)ないし(4)のいずれか1項に記載の加熱調理食品の製造方法。
(6) 前記加熱調理が、油揚げ、炒め又は焙焼により行われる(5)に記載の加熱調理食品の製造方法。
(7) 前記食品が、麺類、天ぷら、欧風焼き菓子、欧風揚げ菓子、和風焼き菓子、和風揚げ菓子、スナック、及び穀粉又は澱粉の皮を有する食品からなる群から選択される食品である(1)ないし(6)のいずれか1項に記載の加熱調理食品の製造方法。
(8) 前記加熱調理の温度及び時間が、前記アルドン酸又はその塩を添加しない場合に加熱調理したならば、加熱調理前の食品に含有されるアクリルアミド量よりも加熱調理後のアクリルアミド量が増加し得る温度及び時間で行われることを特徴とする(2)ないし(7)のいずれか1項に記載の加熱調理済み食品の製造方法。
(9) アルドン酸又はその塩を添加することにより製造されるアクリルアミドを低減化することのできる加熱調理前の食品。
(10) アルドン酸又はその塩を添加することにより製造されるアクリルアミドを低減化した加熱調理済み食品。
(11) 前記アルドン酸又はその塩が、グルコン酸、ガラクトン酸、マンノン酸、及びキシロン酸からなる群から選択されるアルドン酸又はその塩であることを特徴とする(9)又は(10)に記載の食品。
(12) 前記食品には、穀粉及び/又は澱粉が含まれることを特徴とする(9)ないし(11)のいずれか1項に記載の食品。
(13) 前記食品が、120℃以上で加熱調理される食品であることを特徴とする(9)ないし(12)のいずれか1項に記載の食品。
(14) 前記加熱調理が、油揚げ、炒め又は焙焼により行われる(13)に記載の食品。
(15) 前記食品が、麺類、天ぷら、欧風焼き菓子、欧風揚げ菓子、和風焼き菓子、和風揚げ菓子、スナック、及び穀粉又は澱粉の皮を有する食品からなる群から選択される食品である(9)ないし(14)のいずれか1項に記載の食品。
以下、本発明のアクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法について詳細に説明する。以下の説明において、別段の断りがないかぎり、「加熱調理食品」の用語には加熱調理をされるべき食品(すなわち、加熱調理前の食品)及び加熱調理済み食品が含まれる。
本発明の加熱調理食品の製造方法(以下、「本発明の方法」ともいう。)は、アルドン酸又はその塩を食品に添加することを特徴とする。
本発明の方法で用いるアルドン酸とは、アルドース(アルデヒド基をもつ炭素原子数4〜6の単糖)のアルデヒド基がカルボン酸になったものをいう。アルドン酸としては、アクリルアミド低減化作用を有する限り特に制限はなく(例えば、炭素数6のアルドン酸(グルコン酸、ガラクトン酸、マンノン酸、アロン酸、アルトロン酸、グロン酸、イドン酸、タロン酸等)、炭素数5のアルドン酸(リキソン酸、キシロン酸、アラビノン酸、リボン酸等)、炭素数4のアルドン酸(トレオン酸、エリトロン酸等))が含まれる。
本発明の方法で使用するアルドン酸には、立体異性体(D体/L体)、環状異性体(D−グルコノ−1,4−ラクトン(グルコン酸γ−ラクトン)、D−グルコノ−1,5−ラクトン(グルコノδラクトン);D−ガラクトノ−1,4−ラクトン(D−ガラクトン酸γ−ラクトン)、L−ガラクトノ−1,4−ラクトン(L−ガラクトン酸γ−ラクトン);L−マンノンノ−1,4−ラクトン(L−マンノン酸γ−ラクトン))、その他多くの異性体が存在する。本明細書で使用する「アルドン酸」の用語には、これらの全ての異性体が含まれる。
本発明の方法で使用するアルドン酸の塩は、1価の金属(例えば、Na、K等)や、多価金属(例えば、Ca、Mg、Al、Fe(2価または3価)、Cu、Zn、Ba等)との塩が含まれるが、これらに限定されない。
本発明で使用するアルドン酸又はその塩の水への溶解度は、加熱調理後に食品に含有されるアクリルアミド量を低減化する観点からは高いことが好ましいが、加熱調理後に食品に含有されるアクリルアミド量を低減化することができれば特に制限はない。溶解度は、アルドン酸又はその塩の種類等により異なるが、10mg/100g(25℃)程度以上であることが利便性等の観点から好ましい。
本発明で使用するアルドン酸又はその塩は、これらを食品に添加するものである。従って、アルドン酸又はその塩が有するアクリルアミド低減化能が高いことが好ましいことは言うまでもないが、本発明で使用するアルドン酸又はその塩が食品添加物として使用し得るものであり、また、被添加食品に応じて水溶性、色、味、におい、コスト等も考慮して選択することも重要である。
本発明の方法において使用する、アルドン酸又はその塩の量は、加熱調理した被添加食品に含有されるアクリルアミド量が、アルドン酸又はその塩を使用しない場合と比較して低減化させ得る量であれば特に制限はなく、被添加食品の種類、加熱温度や時間、使用するアルドン酸又はその塩の種類及び溶解性、アクリルアミド低減効果等に応じて設定することができる。アクリルアミド低減化の観点からは、添加量は多いほうが好ましい。しかしながら、使用するアルドン酸又はその塩自体に味や色がある場合等には、食品としての品質を維持することとのバランス等を考慮して設定することが好ましいが、原料粉又は澱粉に対して0.01%〜5%(重量)が実際的である。
もっとも、本発明の方法を適用する食品によっては、本発明で使用するアルドン酸もしくはその塩、又は水等との反応により本発明で使用するアルドン酸又はその塩に変化し得る化合物が被添加食品中に元々含有されている場合や、加熱調理の過程で被添加食品中に生成する場合もある。そのような場合には、元々含有されている量や加熱調理の過程で発生した量だけ添加量を減らすことができる。
本発明の方法では、アルドン酸又はその塩を単独で使用することもできるし、2種類以上を併用して使用することもできる。また、本発明で使用するアルドン酸又はその塩以外の化合物と併用して使用することもできる。
本発明において、アクリルアミドを低減化した食品とは、食品の加熱調理前にアルドン酸又はその塩を使用することにより達成され得るものであるところ、そのようなアルドン酸又はその塩の使用がない場合に含有されるであろう食品のアクリルアミド含有量よりも低いアクリルアミド含有量の食品であることをいう。
本発明の方法を適用することのできる食品は、加熱調理によりアクリルアミドが発生し得るものであれば特に制限はなく、例えば、穀粉(例えば、小麦粉(強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、デユラムセモリナ等)、そば粉、米粉等)、イモ類(ジャガイモ等)、トウモロコシが含まれる食品に適用することができる。
そのような加熱調理食品には、麺類(即席油揚げ中華麺、即席油揚げ和風麺、即席油揚げ欧風麺、焼きそば、揚げ焼きそば、焼きうどん等)、天ぷら、欧風焼き菓子(クッキー、ビスケット、クラッカー等)、欧風揚げ菓子(ドーナッツ等)和風焼き菓子(麦こがし等)、和風揚げ菓子(かりんとう等)、スナック(ポテトチップス、フライドポテト(フレンチフライ)、芋ケンピ、コーンスナック、アーモンド、豆スナック等)、穀粉又は澱粉の皮を有する中華食品(揚げギョウザ、焼きギョウザ、揚げシュウマイ、焼きシュウマイ、揚げ春巻、揚げワンタン等)、練り製品(さつま揚げ、ちくわ等)、茶類(ほうじ茶、麦茶、コーヒー、ココア等)、シリアル、玉ネギ(フライドオニオン、いため玉ねぎ)、いりごま等が含まれるが、これらに限定されるものではない。
本発明の加熱調理食品の製造方法は、上述した食品のうち、特に、加熱調理される前のいわゆる半調理食品に適用することも好適である。半調理食品には、必要に応じて切断、成形等を施し、加熱調理されていない状態にあるものや、必要に応じて切断、成形等を施した後、予備加熱調理を施した状態にあるものが含まれる。これらの半調理食品は、喫食される前に120℃以上の温度で加熱処理される。
半調理食品には、焼きそば、ギョウザ、フレンチフライ用ポテト(切断あるいはマッシュ後成形されたもの)、冷凍パイ生地、冷凍パン生地等が含まれるが、これらに限定されるものではない。
本発明の方法を各食品に提供する際、上述したアルドン酸又はその塩を添加することを除き、加熱調理その他の条件は常法に従い設定することができる。
本発明の方法において、アルドン酸又はその塩を食品に添加する方法は特に制限はなく、被添加食品の状態、製造工程等に応じて適宜選択することができる。例えば、ポテトチップス用のポテトのように固形状態にある場合には、水溶液として塗布、浸漬、シャワーにより添加することができる。一方、麺生地やクッキーその他の焼き菓子生地のように半固形あるいは流動性の高い状態にある場合には、アルドン酸又はその塩を直接に、あるいは水溶液の状態で生地に練り込むこともできるし、シャワー、噴霧、塗布することもできる。なお、本発明で使用するアルドン酸又はその塩の水への溶解度が低い場合には、水にアルドン酸又はその塩を添加、攪拌し、得られた上清を使用することも、あるいは懸濁させたまま使用することもできる。また、添加回数にも特に制限はなく、製造工程中1回添加することも2回以上添加することもできる。なお、シャワー、噴霧、塗布等によりアルドン酸又はその塩を適用する場合、添加量の測定は、通常、適用前後の食品の重量をそれぞれ測定し、その差から算出することができる。
アルドン酸又はその塩を食品に添加する時期は、食品の加熱調理前であれば特に制限はなく、食品の調理過程の適切な時期に添加することができる。麺の場合には、麺生地材料を混練する段階で添加したり、麺線に切り出した後、着味する段階で着味成分と共に麺線に塗布することもできる。また、クッキーその他の焼き菓子の場合には、生地を混練する段階に添加することもできるし、型抜き等により成形した段階で塗布することもできる。
本発明の方法において、加熱調理の温度及び時間は、本発明を適用する食品に対して通常施している温度及び時間にそれぞれ設定することができる。もっとも、その加熱温度条件下で加熱調理することによりアクリルアミドが発生する場合に本発明の方法を適用することは言うまでもない。食品の加熱中にアクリルアミドが発生する温度は、比較的高いといわれている(約120℃またはそれ以上)。食品の加熱調理において、そのような温度条件は、通常、油揚げ(通常、120〜200℃)、オーブン等による焼き(通常、130〜280℃)であるが、これらに限定されるものではない。また、アクリルアミドの発生量は、180℃以上では生成したアクリルアミドの一部が分解することが知られているが、一般に加熱時間が長くなれば増加するといわれている。
本発明に規定するアルドン酸又はその塩が添加されたか否か、及びその添加量は、機器分析等により測定することができる。
本発明は、上記本発明の方法により製造されるアクリルアミドを低減化し得る加熱調理前の食品及びアクリルアミドを低減化した加熱調理済み食品も提供する。
[実施例]
本発明の実施例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の例において、%はいずれも重量%である。
以下の比較例1及び実施例1〜4は、それぞれ本発明の方法を油揚げ中華麺に適用した場合の比較例及び実施例である。結果は、後掲の表1に示す。
(比較例 1)
小麦粉 5kgと、食塩 76g、かんすい 16.4g(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等)を加えて撹拌した 1.6kgの水をミキサーに投入し、18分間混練して麺生地とした。
次いで、前記麺生地を常法に従ってロール圧延して 0.77mmの厚さとし、20番角刃で切り出して幅 1.5mmの麺線とした。
続いてこれら麺線を、常法により 90秒間蒸した後、食塩 5.72%、グルタミン酸ソーダ 1.34%からなるシャワー液(pH 6.80)を散布した。
さらに、これら麺線を定量カットし、リテーナーに収納して 150℃のパーム油にて 120秒間油揚げを行って油揚げ中華麺を得た。この後、前記各油揚げ麺をカップにいれ、スープを収納し、封緘してカップ入り即席油揚げ中華麺を製造した。
(実施例 1)
小麦粉 5kgと、食塩 76g、かんすい 16.4g(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等)、グルコン酸カルシウム 19gを加えて撹拌した 1.6kgの水をミキサーに投入し、18分間混練して麺生地とした。
次いで、前記麺生地を常法に従ってロール圧延して 0.77mmの厚さとし、20番角刃で切り出して幅 1.5mmの麺線とした。
続いてこれら麺線を、常法により 90秒間蒸した後、食塩 5.72%、グルタミン酸ソーダ 1.34%からなるシャワー液(pH 6.80)を散布した。
さらに、これら麺線を定量カットし、リテーナーに収納して 150℃のパーム油にて 120秒間油揚げを行って油揚げ中華麺を得た。この後、前記各油揚げ麺をカップにいれ、スープを収納し、封緘してカップ入り即席油揚げ中華麺を製造した。
(実施例 2)
小麦粉 5kgと、食塩 76g、かんすい 16.4g(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等)、グルコン酸第一鉄 50gを加えて撹拌した 1.6kgの水をミキサーに投入し、18分間混練して麺生地とした。
次いで、前記麺生地を常法に従ってロール圧延して 0.77mmの厚さとし、20番角刃で切り出して幅 1.5mmの麺線とした。
続いてこれら麺線を、常法により 90秒間蒸した後、食塩 5.72%、グルタミン酸ソーダ 1.34%からなるシャワー液(pH 6.80)を散布した。
さらに、これら麺線を定量カットし、リテーナーに収納して 150℃のパーム油にて 120秒間油揚げを行って油揚げ中華麺を得た。この後、前記各油揚げ麺をカップにいれ、スープを収納し、封緘してカップ入り即席油揚げ中華麺を製造した。
(実施例 3)
小麦粉 5kgと、食塩 76g、かんすい 16.4g(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等)、グルコン酸銅 25gを加えて撹拌した 1.6kgの水をミキサーに投入し、18分間混練して麺生地とした。
次いで、前記麺生地を常法に従ってロール圧延して 0.77mmの厚さとし、20番角刃で切り出して幅 1.5mmの麺線とした。
続いてこれら麺線を、常法により 90秒間蒸した後、食塩 5.72%、グルタミン酸ソーダ 1.34%からなるシャワー液(pH 6.80)を散布した。
さらに、これら麺線を定量カットし、リテーナーに収納して 150℃のパーム油にて 120秒間油揚げを行って油揚げ中華麺を得た。この後、前記各油揚げ麺をカップにいれ、スープを収納し、封緘してカップ入り即席油揚げ中華麺を製造した。
(実施例 4)
小麦粉 5kgと、食塩 76g、かんすい 16.4g(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等)を加えて撹拌した 1.6kgの水をミキサーに投入し、18分間混練して麺生地とした。
次いで、前記麺生地を常法に従ってロール圧延して 0.77mmの厚さとし、20番角刃で切り出して幅 1.5mmの麺線とした。
続いてこれら麺線を、常法により 90秒間蒸した後、食塩 5.72%、グルタミン酸ソーダ 1.34%、50%グルコン酸液 0.5%からなるシャワー液(pH 5.02)を散布した。
さらに、これら麺線を定量カットし、リテーナーに収納して 150℃のパーム油にて 120秒間油揚げを行って油揚げ中華麺を得た。この後、前記各油揚げ麺をカップにいれ、スープを収納し、封緘してカップ入り即席油揚げ中華麺を製造した。
以下の比較例2及び実施例5は、それぞれ本発明の方法を油揚げ和風麺に適用した場合の比較例及び実施例である。結果は、後掲の表2に示す。
(比較例 2)
小麦粉 5kgと、食塩 76g、リン酸塩 30.0g を加えて撹拌した 1.6kgの水をミキサーに投入し、18分間混練して麺生地とした。
次いで、前記麺生地を常法に従ってロール圧延して 0.70mmの厚さとし、12番角刃で切り出して幅 2.5mmの麺線とした。
続いてこれら麺線を、常法により 90秒間蒸した後、食塩 5.72%、グルタミン酸ソーダ 1.34%からなるシャワー液(pH 6.80)を散布した。
さらに、これら麺線を定量カットし、リテーナーに収納して 150℃のパーム油にて 120秒間油揚げを行って油揚げ和風麺を得た。この後、前記各油揚げ麺をカップにいれ、スープを収納し、封緘してカップ入り即席油揚げ和風麺を製造した。
(実施例 5)
小麦粉 5kgと、食塩 76g、リン酸塩 30.0g を加えて撹拌した 1.6kgの水をミキサーに投入し、18分間混練して麺生地とした。
次いで、前記麺生地を常法に従ってロール圧延して 0.70mmの厚さとし、12番角刃で切り出して幅 2.5mmの麺線とした。
続いてこれら麺線を、常法により 90秒間蒸した後、食塩 5.72%、グルタミン酸ソーダ 1.34%、50%グルコン酸液 1.0%からなるシャワー液(pH 4.72)を散布した。
さらに、これら麺線を定量カットし、リテーナーに収納して 150℃のパーム油にて 120秒間油揚げを行って油揚げ和風麺を得た。この後、前記各油揚げ麺をカップにいれ、スープを収納し、封緘してカップ入り即席油揚げ和風麺を製造した。
以下の比較例3及び実施例6は、それぞれ本発明の方法を天ぷら(かき揚げ)に適用した場合の比較例及び実施例である。結果は、後掲の表3に示す。
(比較例 3)
水 600gに、小麦粉 300gと、食塩 6g、全卵粉 1.5g、ベーキングパウダー 1.2gを加えて撹拌し、かき揚げ用生地とした。
次いで、前記かき揚げ用生地を一定量、170℃のパーム油にて 3分間油揚げを行ってかき揚げの衣を得た。
(実施例 6)
水 600gに、小麦粉 300gと、食塩 6g、全卵粉 1.5g、ベーキングパウダー 1.2g、50%グルコン酸液 3.0gを加えて撹拌し、かき揚げ用生地とした。
次いで、前記かき揚げ用生地を一定量、170℃のパーム油にて 3分間油揚げを行ってかき揚げの衣を得た。
次の表1に比較例1及び実施例1〜4で製造した油揚げ中華麺の、また、表2に比較例2及び実施例5で製造した油揚げ和風麺の、さらに、表3に比較例3及び実施例6で製造した天ぷら(かき揚げ)の各配合条件その他の製造条件並びにアクリルアミド含有量(ppb)を示す。
油揚げ麺のアクリルアミド(AA)含有量測定方法は、後記する。
Figure 2005021153
Figure 2005021153
Figure 2005021153
上記表 1に示す結果から、アルドン酸又はその塩類を添加することにより、即席麺中のアクリルアミド量を効率よく低下出来ることがわかる。アルドン酸類の添加方法としては、シャワー液に添加して散布する方法でも、塩類を副原料として麺生地に練り込む方法でもアクリルアミドを低減化することができる。
また、上記表 2、3に示す結果から、アルドン酸の添加は、即席油揚げ和風麺及びかき揚げにおいてもアクリルアミドを低減化することが可能であることがわかる。
以下の比較例4及び実施例7〜14は、それぞれ本発明の方法を揚げ焼きそばに適用した場合の比較例及び実施例である。
(比較例 4)
小麦粉2700gと、馬鈴薯澱粉300g、食塩30g、かんすい15g(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等)を加えて攪拌した1020gの水をミキサーに投入し、10分間混練して麺生地とした。
次いで、前記麺生地を常法に従ってロール圧延して、0.90mmの厚さとし、34番角刃で切り出して幅0.90mmの麺線とした。
続いてこれら麺線を定量カットし、リテーナーに収納して、175℃の植物油(なたね油80%、パーム油20%)にて70秒油揚げを行って揚げ焼そば麺を得た。この後、前記揚げ焼そば麺をシュリンクフィルムにて包装し、専用トレーにスープとともに収納して外装をかけ、揚げ焼そばを製造した。
(実施例 7〜14)
小麦粉2700gと、馬鈴薯澱粉300g、食塩30g、かんすい15g(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等)、各種試験化合物15g(ただしグルコン酸については50%溶液を30g添加し、加水量を調整した)を表4に示すように加えて攪拌した1020gの水をミキサーに投入し、10分間混練して麺生地とした。
次いで、前記麺生地を常法に従ってロール圧延して、0.90mmの厚さとし、34番角刃で切り出して幅0.90mmの麺線とした。
続いてこれら麺線を定量カットし、リテーナーに収納して、175℃の植物油(なたね油80%、パーム油20%)にて70秒油揚げを行って各種揚げ焼そば麺を得た。この後、前記揚げ焼そば麺をシュリンクフィルムにて包装し、専用トレーにスープとともに収納して外装をかけ、揚げ焼そばを製造した。
次の表4に比較例4及び実施例7〜14で製造した麺の、各配合条件とアクリルアミド含有量(ppb)を示す。
Figure 2005021153
Figure 2005021153
上記表4に示す結果から、アルドン酸又はその塩を添加することにより、揚げ焼そば中のアクリルアミド量を効率よく低減化できることがわかる。つまり、これらの化合物を用いることにより、アクリルアミドが低減化された揚げ焼そばの製造方法を提供できる。
以下の比較例5並びに実施例15及び16は、それぞれ本発明の方法を揚げ餃子に適用した場合の比較例及び実施例である。
(比較例 5)
小麦粉1000gと食塩10gを加えて攪拌した340gの水をミキサーに投入し、12分間混練して餃子の皮生地とした。
次いで、前記皮生地を常法に従ってロール圧延して、0.70mmの厚さとし、型抜き器(80mm×88mmφ)で型抜きし餃子の皮とした。
続いて豚挽き肉700gとキャベツみじん切り(5mm幅)1000gと刻みニラ(5mm幅)20gに食塩18g、コショウ2g、おろししょうが22g、おろしにんにく14g、醤油24g、胡麻油34gを加えて攪拌した調味をミキサーに投入し、5分間練り、餃子の餡とした。
上記の餃子の餡を12.5gづつ計量し、餃子成形機にて上記の皮で成形し、生餃子を得た。得られた生餃子を専用のトレーに並べ、90℃で10分間蒸し、冷却した後、ラップ包装して蒸し餃子を得た。
上記の蒸し餃子を175℃の植物油(コーンサラダ油)にて2分間油揚げを行って揚げ餃子を得た。
(実施例 15、16)
小麦粉1000gと食塩10g、各種試験化合物5gを表5に示すように加えて攪拌した340gの水をミキサーに投入し、12分間混練して各種餃子の皮生地とした。
次いで、前記皮生地を常法に従ってロール圧延して、0.70mmの厚さとし、型抜き器(80mm×88mmφ)で型抜きし各種餃子の皮を得た。
続いて豚挽き肉700gとキャベツみじん切り(5mm幅)1000gと刻みニラ(5mm幅)20gに食塩18g、コショウ2g、おろししょうが22g、おろしにんにく14g、醤油24g、胡麻油34gを加えて攪拌した調味をミキサーに投入し、5分間練り、餃子の餡とした。
上記の餃子の餡を12.5gづつ計量し、餃子成形機にて上記の皮で成形し、各種生餃子を得た。得られた生餃子を専用のトレーに並べ、90℃で10分間蒸し、冷却した後、ラップ包装して各種蒸し餃子を得た。
上記の蒸し餃子を175℃の植物油(コーンサラダ油)にて2分間油揚げを行って各種揚げ餃子を得た。
次の表5に比較例5及び実施例15、16で製造した揚げ餃子の、皮の各配合条件とアクリルアミド含有量(ppb)を示す。
Figure 2005021153
上記表5に示す結果から、グルコン酸カルシウム、グルコン酸第一鉄を皮に添加することにより、揚げ餃子中のアクリルアミド量を効率よく低減化できることがわかる。つまり、これらの化合物を用いることにより、アクリルアミドが低減化された揚げ餃子の製造方法を提供できる。
以下の実施例17〜21及び実施例22は、それぞれ本発明の方法をポテトチップス及びビスケットに適用した場合の実施例である。
(実施例17〜21:ポテトチップス)
皮を剥き、1mmの厚さにスライスしたジャガイモを、各種試験化合物を表6に示す濃度に溶解した1%食塩溶液に5分間浸漬した後、水切りして175℃にて90秒間、植物油でフライした。得られたポテトチップスのアクリルアミド(AA)含有量(対コントロール比)を以下の表6に示す。コントロールは、各種試験化合物を使用しないこと以外は同じ条件で測定したものとした。
Figure 2005021153
表6から、グルコン酸、D−ガラクトン酸γ−ラクトン、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウムおよびグルコン酸カルシウム溶液への浸漬により、グルコン酸は0.5%以上、D−ガラクトン酸γ−ラクトンおよび他のグルコン酸塩は1.0%溶液でポテトチップス中のアクリルアミド量が効率よく低下できることがわかる。つまり、これらの化合物を用いることにより、アクリルアミドが低減化されたポテトチップスの製造方法を提供できる。
(実施例22:ビスケット)
ショートニング12.5gに砂糖15g、異性化糖5gを加えて混合し、さらに表7に示す各種試験化合物を0.25g溶解した水溶液15gを加えて混合した後、篩にかけた小麦粉50g、重曹0.5g混合物を加えて混ぜ合わせ、5mm厚に延ばしたものをビスケット用生地とした。生地を冷蔵庫にて冷やした後、直径4cmの丸型に型抜きして、オーブンにて170℃、22分間焼成した。得られたビスケットのアクリルアミド(AA)含有量を以下の表7に示す。コントロールは、各種試験化合物を使用しないこと以外は同じ条件で測定したものとした。
Figure 2005021153
表7から、グルコン酸を対粉で0.5%添加することにより、ビスケット中のアクリルアミド量が効率よく低下できることがわかる。つまり、グルコン酸を用いることにより、アクリルアミドが低減化されたビスケットの製造方法を提供できる。
以下の比較例6及び実施例23〜27は、それぞれ本発明の方法をフライドポテトに適用した場合の比較例及び実施例である。結果は、後掲の表8に示す。
冷凍食品として販売されているフレンチフライドポテト(1/4インチカット、シューストリングカット)100gを、各種試験化合物を以下の表8のように溶解した1%水溶液に5分間浸漬した後、2分間水切りして、180℃にて3分間、植物油(コーンサラダ油)でフライし、各種フライドポテトを得た。比較例6は、各種試験化合物を使用しないこと以外は同一条件で製造したものとした。
次の表8に比較例6及び実施例23〜27で製造した各種フライドポテトの、浸漬液の配合条件とアクリルアミド(AA)含有量(ppb)を示す。
Figure 2005021153
上記表8から、グルコン酸、グルコン酸第一鉄、グルコン酸銅、グルコン酸亜鉛、D−ガラクトン酸γ−ラクトンでは、1%溶液へ浸漬することにより、フライドポテト中のアクリルアミド量を効率よく低減化できることがわかる。つまり、これらの化合物を用いることにより、アクリルアミドが低減化されたフライドポテトの製造方法を提供できる。
(測定例1:アクリルアミド生成抑制モデル試験)
図1にその概要を示す方法により各種化合物のアクリルアミド生成抑制作用を測定した。この方法は、従来技術の欄に記載した非特許文献1及び2に記載される知見に基づき本発明者らが考案したものであり、加熱調理食品における被試験化合物によるアクリルアミド生成抑制作用を推定するためのモデル試験として有意に使用することができる。
各試験添加物のコントロールに対するアクリルアミド発生量の比率(重量)を次の表9に示す。
Figure 2005021153
表9から、アルドン酸及びその塩がアクリルアミド抑制に効果的に働くことが見いだせる。
(測定例2:油揚げ麺のアクリルアミド含有量測定方法)
(i)麺からの抽出
粉砕した油揚げ直後の麺試料10gを秤量し、内部標準物質として重水素ラベル化アクリルアミドを一定量添加した。標準添加区として同量の麺試料にアクリルアミドと重水素ラベル化アクリルアミドを添加した。両者に蒸留水100mLを加え、ホモジナイズ及び5分間振盪抽出した後、遠心分離し上清液を回収した。試料残渣に蒸留水60mLを加え、振盪抽出・遠心分離操作を2回行い分離上清液を合わせ、吸引濾過し抽出液約200mLを得た。
(ii)抽出したアクリルアミドの臭素化
「水道用薬品類の評価のための試験法ガイドライン」(旧厚生省生活局水道環境部水道整備課・平成12年3月)のアクリルアミドモノマー測定法にのっとって、硫酸にてpHを調整した抽出液を約250mLに定容した後、臭化カリウム100gを加え溶解した。
0.2M臭素酸カリウム溶液12.5mLを添加して60分間反応させて臭素化を行った。
(iii)反応液中の脱臭素
60分経過後直ちに1Mチオ硫酸ナトリウム溶液を滴下し、遊離臭素を除いた。
(iv)臭素化アクリルアミドの抽出
分液ロートに臭素化反応液全量と酢酸エチル25mLを入れ、5分間振盪して静置後酢酸エチル層を回収した。残った水層に酢酸エチルを10mL入れ同様に酢酸エチル層を回収した。この操作を2回行い遠心分離管に約45mLの溶媒抽出液を得た。
(v)抽出溶媒の脱水
溶媒抽出液を遠心分離し水層を除き、無水硫酸ナトリウム10gを加え30分間静置して脱水後ろ過した。
(vi)溶媒抽出液の濃縮
ロータリーエバポレーターで約5mL程度まで濃縮を行い、酢酸エチルを加えて10mLに定容し検液とした。
(vii)GC−MSによるアクリルアミドの測定
得られた検液の一部を取り、トリエチルアミンを添加混和し20分間静置後GC−MS分析を行った。内部標準物質として添加した重水素ラベル化アクリルアミドとアクリルアミドの面積比からアクリルアミド含有量を算出した。
麺以外の食品についてのアクリルアミド含有量は、上記方法を適宜変更して同様に測定した。
図1は、アクリルアミド生成抑制モデル試験の概要を示すフロー図である。

Claims (15)

  1. アルドン酸又はその塩を添加することを特徴とするアクリルアミドを低減化し得る加熱調理食品の製造方法。
  2. 前記アルドン酸又はその塩を少なくとも1種添加された食品を加熱調理することを特徴とする請求項1に記載の加熱調理食品の製造方法。
  3. 前記アルドン酸又はその塩が、グルコン酸、ガラクトン酸、マンノン酸及びキシロン酸からなる群から選択されるアルドン酸又はその塩であることを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱調理食品の製造方法。
  4. 前記食品には、穀粉及び/又は澱粉が含まれることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の加熱調理食品の製造方法。
  5. 前記食品が、120℃以上で加熱調理される食品であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の加熱調理食品の製造方法。
  6. 前記加熱調理が、油揚げ、炒め又は焙焼により行われる請求項5に記載の加熱調理食品の製造方法。
  7. 前記食品が、麺類、天ぷら、欧風焼き菓子、欧風揚げ菓子、和風焼き菓子、和風揚げ菓子、スナック、及び穀粉又は澱粉の皮を有する食品からなる群から選択される食品である請求項1ないし6のいずれか1項に記載の加熱調理食品の製造方法。
  8. 前記加熱調理の温度及び時間が、前記アルドン酸又はその塩を添加しない場合に加熱調理したならば、加熱調理前の食品に含有されるアクリルアミド量よりも加熱調理後のアクリルアミド量が増加し得る温度及び時間で行われることを特徴とする請求項2ないし7のいずれか1項に記載の加熱調理済み食品の製造方法。
  9. アルドン酸又はその塩を添加することにより製造されるアクリルアミドを低減化することのできる加熱調理前の食品。
  10. アルドン酸又はその塩を添加することにより製造されるアクリルアミドを低減化した加熱調理済み食品。
  11. 前記アルドン酸又はその塩が、グルコン酸、ガラクトン酸、マンノン酸及びキシロン酸からなる群から選択されるアルドン酸又はその塩であることを特徴とする請求項9又は10に記載の食品。
  12. 前記食品には、穀粉及び/又は澱粉が含まれることを特徴とする請求項9ないし11のいずれか1項に記載の食品。
  13. 前記食品が、120℃以上で加熱調理される食品であることを特徴とする請求項9ないし12のいずれか1項に記載の食品。
  14. 前記加熱調理が、油揚げ、炒め又は焙焼により行われる請求項13に記載の食品。
  15. 前記食品が、麺類、天ぷら、欧風焼き菓子、欧風揚げ菓子、和風焼き菓子、和風揚げ菓子、スナック、及び穀粉又は澱粉の皮を有する食品からなる群から選択される食品である請求項9ないし14のいずれか1項に記載の食品。
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