JP3867261B2 - 酵素製剤及び麺類の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、麺類の製造に当たり、原料穀粉類に(1)トランスグルタミナーゼ並びに(2)炭酸塩類及び/又は還元剤、更に所望により蛋白部分加水分解物を使用して食感などの品質を向上せしめる麺類の製造方法、並びに麺類及びその他の蛋白含有食品の品質向上のための、有効成分として、(1)トランスグルタミナーゼ並びに(2)炭酸塩類及び/又は還元剤、更に所望により蛋白部分加水分解物を含有する酵素製剤に関するものである。
【0002】
本発明の対象となる麺類としては、小麦粉を主原料とするうどん、蕎麦粉を主原料とするそばなどの日本麺、小麦粉の主原料にかん水などのアルカリ剤を用いる中華麺(ワンタン、しゅうまい、ぎょうざの皮などを含む)、デュラムセモリナ粉を用いるスパゲッティなどのパスタ類、等を挙げることができる。
【0003】
【従来の技術】
麺類には、周知のように、中華麺、そば、うどんなどの日本麺、またパスタ類(欧風麺)、等がある。これらは、即席化を向上するために生麺をゆで、乾燥、半乾燥、蒸し、油ちょう等の多岐の加工処理したものが上市されている。
【0004】
これらは、いずれも、食する時点で粘りと弾力のある、すなわち、粘弾性(=コシ)のある、ゆで直後の生麺の持つ食感が望まれている。特に、油ちょうにより即席化したものでは、加えて、湯戻り性がよくて、短時間で食することのできる麺となるものが求められる。しかしながら、湯もどりを早くすると、コシの弱い麺となりがちである。さらには、長期間保存すると、褐変などの現象により外観が損なわれる等の問題をもっている。
【0005】
そこで、このような即席麺について、湯もどりしたときに麺の食感が長時間にわたり粘りと弾力のあるコシの強い状態、特に、粘りが維持されることが要求され、種々の改質がなされてきた。すなわち、例えば、特公平9−2642859号公報では、トレハロースを用いてα化して乾燥しその後フライ処理等を行っている。そして、特公平6−9475号公報では、蒸煮処理した後に過熱水蒸気処理することにより復元後の食感を得ている。また、特開平9−86572号公報では、湯もどり性を高くするために、湯切り孔を形成する切り込み線をいれている。さらに、特公平7−32681号公報では、コーンスターチと緑豆澱粉、ミョウバンの併用によりコシのある食感を出している。また、特公平7−32682号公報では、蒸煮処理、熱風乾燥処理により即席麺類を製造している。特開平6−225744号公報では、食品素材に水可溶性蛋白粉末、水膨潤性蛋白粉末を配合して即席化および保型性を得ている。特開平5−176698号公報では、原料の小麦粉と澱粉の配合比により即席性と復元性を得ている。
【0006】
しかしながら、これらの原料粉の配合特性、加熱蒸煮等の条件等上記のいずれの処理による方法においても、麺質の改善された即席麺としては充分とはいえず、また、褐変などの課題は改善されず、さらに改良することが求められている。換言すれば、即席麺類のもつ独特の食感である弾力と粘りを向上させることによって、ゆで直後の麺により近い食感を提供することが要求されている。
【0007】
【発明が解決しょうとする課題】
前項記載の従来技術の背景下に、本発明は、簡便性や復元性、保存性等の機能の求められる通常の麺製品に対してバランスのよいコシと粘りを付与することにより食感が向上した麺類を提供することなどにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記記載の目的を達成すべく鋭意研究の結果、トランスグルタミナーゼを使用し、その酵素作用を利用して麺類を改質する酵素反応を、炭酸塩類及び/又は還元剤、更に所望による蛋白部分加水分解物の添加存在下に行うことで、食するときに本来麺類が有する粘りと弾力のバランスのとれたコシの強い麺線とすることができること、更に、乾燥時の麺線ののびを抑制し、且つ、粘りをも向上させることができること、延いては、ゆで直後の生麺が与える食感に近い優れた食感の各種の麺類を製造することができることを見いだし、このような知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、有効成分として、(1)トランスグルタミナーゼ並びに(2)炭酸塩類及び/又は還元剤、更に所望により蛋白部分加水分解物を含有することを特徴とする麺類その他の蛋白含有食品用酵素製剤、および主原料の穀粉等の原材料に加えて、(1)トランスグルタミナーゼ並びに(2)炭酸塩類及び/又は還元剤、更に、所望により蛋白部分加水分解物をも使用することを特徴とする麺類の製造方法に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を逐次詳細に説明する。
【0011】
まず、第一に、本発明の、麺類その他の蛋白含有食品の製造に際して有効に使用することのできる酵素製剤、すなわち、有効成分として(1)トランスグルタミナーゼ並びに(2)炭酸塩類及び/又は還元剤、所望により蛋白部分加水分解物剤、更にはpH調整剤をも含有することを特徴とする酵素製剤の調製法について、まずは主として麺類の製造に際して使用する場合を想定して説明する。
【0012】
トランスグルタミナーゼは、周知のように、小麦グルテンなどタンパク質のペプチド鎖内にあるグルタミン残基のγ−カルボキシアミド基のアシル転移反応を触媒する酵素である。このトランスグルタミナーゼは、アシル受容体としてタンパク質中のリジン残基のε−アミノ基に作用して、タンパク質分子の分子内において及び分子間においてε−(γ−GIu)Lys架橋結合を形成する。これにより、小麦グルテンのネットワーク構造がさらに強化される。
【0013】
このトランスグルタミナーゼには、カルシウム非依存性のものとカルシウム依存性のものがあるが、いずれも使用することが可能である。前者の例としては、放線菌,卵菌、枯草菌などの微生物由来のもの(例えば、特開昭64−27471号公報参照)をあげることができる。後者の例としては、モルモット肝臓由来のもの(特公平1−50382号公報参照)や牛血液、豚血液などの動物由来のもの、サケ、マダイなどの魚由来のもの(例えば、関信夫ら「日本水産学会誌」第56巻第1号第125〜132頁(1990))、カキ由来のもの、等をあげることができる。この他、遺伝子組換えにより製造されるもの(特開平1−300889号公報、特開平6−225775号公報、特開平7−23737号公報など)等を挙げることができる。本発明には、いずれのトランスグルタミナーゼでも用いることができ、起源及び製法に限定されることはない。但し、食品用途としての機能性及び経済性の点から、好ましくはカルシウム非依存性のものがよく、例えば、上述の微生物由来のトランスグルタミナーゼ(前掲特開昭64−27471号公報)は、いずれの条件をも満足するものであり、現時点では最適といえる。
【0014】
なお、本発明でいうトランスグルタミナーゼの活性単位は、次のようにして測定され定義される。すなわち、ベンジルオキシカルボニル−L−グルタミニルグリシンとヒドロキシルアミンを基質として反応を行い、生成したヒドロキシサム酸をトリクロロ酢酸存在下で鉄錯体を形成させた後、525nmの吸光度を測定し、ヒドロキサム酸の量より検量線を作成し、1分間に1μmlのハイドロキサメートを生成させる酵素量をトランスグルタミナーゼの活性単位、1ユニットとする(同じく特開昭64−27471号公報参照)。
【0015】
次に、本発明の酵素製剤の調製に用いられる炭酸塩類について説明する。
【0016】
本発明において、炭酸塩類は、麺類生地中において加熱処理により炭酸ガスを発生し、その麺類生地中における発泡作用により麺生地をポーラスな構造とする。また、トランスグルタミナーゼの架橋重合化の作用により小麦グルテンのネットワーク構造がさらに強化される過程において、炭酸塩類が加熱されることによる炭酸ガスの発生により麺生地の膨化が起こり例えば湯戻しの時に麺質に吸水が速やかにおこることとなる。
【0017】
このような作用をする炭酸塩類としては、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属の炭酸塩、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属の炭酸水素塩、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属の炭酸水素塩があげられる。これらの中は、周知のように、中華麺の製造に際して、通常、コシを強くする目的でかん水として使用されるものもある。具体的には、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどが挙げられる。本発明の酵素製剤に配合される炭酸塩類には、特別の制限はないが、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどが好ましく、熱への安定性などから炭酸水素ナトリウムが好ましい。
【0018】
還元剤としては、マルトース、ラクトース、グルコースなどの還元糖、グルタチオン、システインなどのチオール化合物、等を挙げることができるが、取り分け呈味性などの見地からはグルタチオンを用いるのが好ましい。
【0019】
グルタチオンとしては、市販のグルタチオンを用いても良く、またグルタチオンを多く含む酵母エキス等を用いることもできる。
【0020】
因みに、本発明において、還元剤は小麦グルテンの−S−S−結合に作用して麺類などの粘り増加作用を呈し、麺類に好ましい食感を付与する。
【0021】
さらに、蛋白部分加水分解物としては、小麦蛋白、乳蛋白、大豆蛋白等を原料とする部分加水分解物が有用である。これらの蛋白の部分加水分解物は、本発明の目的を達成するものであれば、特に限定されるものではない。因みに、本発明において、蛋白部分加水分解物は、小麦蛋白のネットワーク構造に作用して麺類にしなやかな弾力を呈せしめる効果を有する。
【0022】
小麦蛋白の部分加水分解物は、例えば小麦グルテンを酵素、酸、アルカリ等により部分加水分解したものである。特に限定はないが、通常は脱アミド化率が2〜85%の範囲のものを小麦蛋白部分加水分解物として用いることができる。脱アミド化率とは、通常、タンパク質を酵素、酸またはアルカリの触媒作用によって加水分解したときに生成するα−アミノ酸の生成の度合を表す指標である。尚、市販されている「グルタミンペプチド組成物」(例えば、株カンピナミルクユニージャパン製の「グルタミンペプチド組成物」)も、小麦蛋白部分加水分解物であるので、本発明でいう小麦蛋白部分加水分解物に含まれる。
【0023】
次に、乳蛋白の部分加水分解物について説明する。ここに、乳蛋白とは、カゼイン及びその塩類、全脂粉乳、脱脂粉乳等をいう。乳蛋白部分加水分解物を得るためにはいずれを原料とすることもできるが、一般的には、カゼインナトリウムなどの塩類が作業性等から適当である。本発明に用いる乳蛋白部分加水分解物は、小麦蛋白部分加水分解物の場合と同じく、乳蛋白を酵素、酸、アルカリ等により加水分解されたものを用いればよい。特に制限はないが、通常は、脱アミド化率が5〜75%の範囲のものを乳蛋白部分加水分解物として用いることができる。
【0024】
次に、大豆蛋白の部分加水分解物について説明する。ここに、大豆蛋白とは、大豆より抽出して得られた分離大豆蛋白、濃縮大豆蛋白、丸大豆をそのまま粉砕処理した大豆粉、グリッツ(ひき割大豆)等をいう。これらを酵素、酸、アルカリ等で部分加水分解して大豆蛋白部分加水分解物を得る。通常は分解率(脱アミド化率)が5〜75%の範囲のものを使用することができるが、本発明の目的を損なうものでなければ特に限定するものではない。好ましくは分解率が20〜70%の範囲のものである。
【0025】
上に説明したようなトランスグルタミナーゼ並びに炭酸塩類及び/又は還元剤、所望により蛋白部分加水分解物を有効成分として含有する本発明の酵素製剤を調製するにはなんら特別の困難はなく、必須の有効成分として上記のトランスグルタミナーゼ並びに炭酸塩類及び/又は還元剤、そして所望成分として蛋白部分加水分解物を含有せしめることを除いては、従来公知の、この分野における製剤方法に適宜準ずることができる。
【0026】
本発明の酵素製剤には、製剤上の理由からあるいは使い勝手の観点から、例えば、澱粉、デキストリン、乳糖などの食品用賦形剤を配合することも、もちろん可能である。さらには、本発明の酵素製剤には、通常、麺類の製造に用いる副原材料である澱粉、加工澱粉、卵白、小麦グルテンなどの改質剤や増粘多糖類、酸味料、等を用いることができ、本発明の目的を達成するものであれば特に限定されるものではない。また、酵素の安定化剤(塩化カルシウム、アスコルビン酸など)を含ませたり、酵素製剤の粉体特性(溶解性、分散性、粉立ち防止など)を改良する副原料を含有させても差し支えない。
【0027】
本発明の酵素製剤に含有せしめるトランスグルタミナーゼと炭酸塩類、還元剤又は蛋白部分加水分解物との配合割合は、例えば、後に説明する本発明の麺類の製造方法におけるトランスグルタミナーゼ、炭酸塩類、還元剤及び蛋白部分加水分解物の所要量を同時に満足するものであることの好ましいことは、いうまでもない。このような配合割合としては、トランスグルタミナーゼ1ユニット当たり、炭酸塩類0.0001〜30g、還元剤0.00001〜1g、そして蛋白部分加水分解物0.00001〜10gの割合である。
【0028】
本発明の酵素製剤には、麺類の色調及び物性の見地から更にpH調整剤を配合することができる。
【0029】
pH調整剤としては、通常の麺類に用いられるリン酸塩類等であり、例えばリン酸水素ナトリウムなどを挙げることができるが、本発明の目的を損なうものでなければ、これには特別の制限はない。
【0030】
さて、本発明の酵素製剤は、その各成分の上に説明した作用から明らかなように、麺類に粘りと弾力を付与することは当然であるが、その他一般に、小麦粉等の穀類を主原料とする蛋白含有食品に有用であり、例えば小麦蛋白を含有する食品である各種の麺類、ビスケット類、ケーキミックス、洋生菓子などの菓子類、各種のパン類、等に対してタンパクの架橋重合化の形成により好ましい食感を付与し、有効な機能を発現せしめるものである。このように、本発明の酵素製剤は、小麦粉等の穀類を主原料とした麺類を中心として説明したのであるが、トランスグルタミナーゼの基質となる蛋白質を含む食品であるならば、同様に食感の改善効果が得られることはいうまでもない。
【0031】
第二に、本発明の麺類の製造方法について述べる。
【0032】
本発明の製造方法により製造されるべき麺類には、中華麺(ぎょうざ、はるまき、わんたんの皮などを含む)、うどん、そばなどの日本麺、スパゲッティ、マカロニなどのパスタ類(欧風麺)等が広く含まれる。また、即席化の程度の異なる、流通形態である生麺、ゆで麺、乾(燥)麺、半乾(燥)麺、蒸し麺、(カップなどに収容した)油ちょう麺等が広く含まれる。
【0033】
このような各種の麺類を、本発明の方法により、主原料の穀粉等の原材料に加えて、(1)トランスグルタミナーゼ並びに(2)炭酸塩類及び/又は還元剤、そして所望により蛋白部分加水分解物を使用して製造するのにはなんら特別の困難はない。麺生地の作成工程において通常の原材料に加えてトランスグルタミナーゼ並びに炭酸塩類及び/又は還元剤、そして所望による蛋白部分加水分解物等を使用することを除いては、原材料の種類、配合比率などを含めて全て従来の麺類の製造方法に準ずることができるからである。もちろん、トランスグルタミナーゼ並びに炭酸塩類及び/又は還元剤、そして所望による蛋白部分加水分解物として、上に説明した本発明の酵素製剤(食用賦形剤を配合したものも、もちろん含まれる)を用いることもできる。
【0034】
因みに、そのような麺類の製造方法の概要は、小麦粉、そば粉などの穀粉の主原料に諸種の副原料を使用して麺生地を作成し、熟成し(ねかし)、複合圧延して麺帯とし(ぎょうざ、はるまき、わんたの皮などは、この段階で所望の形に切り出す)、更に麺線に切り出す。得られた麺線は、(a)そのまま生麺として、(b)乾燥して乾麺または半乾麺として、(c)ゆでてゆで麺として、あるいは(d)油ちょうして油ちょう麺として流通に置かれる。
【0035】
そこで、以下、主として、トランスグルタミナーゼ、炭酸塩類、還元剤及び蛋白部分加水分解物の使用について説明する。
【0036】
トランスグルタミナーゼの添加量(使用量)は、穀粉原料の蛋白質1gあたり0.01〜30ユニット、好ましくは0.1〜10ユニットである。添加量が前記範囲より少ない場合は、麺類の食感改良や乾燥処理及び蒸し処理後の物性、ゆでのび防止等において、所期の効果を納めることが出来ない。また、前記の範囲を越える場合は麺類の食感が著しく硬くなりすぎるなどの不都合があり、いずれも、本発明の目的を充分には達成できない。
【0037】
炭酸塩類の添加量は、トランスグルタミナーゼの1ユニット当たり0.0001〜30gであり、好ましくは0.001〜3gである。添加量が前記範囲より少ない場合には、トランスグルタミナーゼとの併用効果が認められなくなり、また、前記範囲を越える場合には、炭酸塩類特有の硬さを中心とした食感となって好ましくなく、いずれも、本発明の目的を充分に達成することはできない。
【0038】
また、還元剤の添加量は、主原料の穀粉当たり0.001〜2.0重量%である。添加量が前記範囲より少ない場合は粘りの発現が低く、また前記範囲を超えた場合には粘りが増強され過ぎたものとなり、いずれも、本発明の目的を充分に達成する事ができない。
【0039】
そして、蛋白部分加水分解の添加量は、トランスグルタミナーゼの1ユニット当たり0.00001〜10gであり、好ましくは0.0001〜1gである。添加量が前記範囲より少ない場合には、麺類の食感はトランスグルタミナーゼ単独の食感と変わりなく、併用効果が認められなくなり、また、前記範囲を超えた場合には、蛋白部分加水分解特有の弾力の低下したような食感となって好ましくなくなり、いずれも、本発明の目的を充分に達成することができない。
【0040】
また、先に言及したような麺類の製造に用いる副原材料である澱粉、加工澱粉、卵白、小麦グルテンなどの改質剤や増粘多糖類、酸味料、pH調整剤等を用いることができ、本発明の目的を達成するものであれば、特に限定されるものではない。
【0041】
さて、酵素作用の発現には、一般に、酵素と基質との混合物を酵素作用の発現に適する温度、時間などの条件下に保持する必要がある。しかしながら、本発明による麺類の製造の場合は、特別にそのような条件を考えなくてもトランスグルタミナーゼの酵素作用が例えば麺生地の熟成中に発現することがあり、また必要があれば例えば麺生地の熟成工程をそのような条件下で行うことによりトランスグルタミナーゼの酵素作用を発現させることができる。また、複合圧延して得られた麺帯をそのような条件下に保持することによっても、トランスグルタミナーゼの酵素作用を発現させることができる。
【0042】
また、炭酸塩類から炭酸ガスを発生させ、その発泡作用により麺組織をポーラス化(膨化)させるには、麺帯から麺線として切り出した後に、これを蒸し、油ちょう等の加熱処理に付することでできる。
【0043】
本発明の麺類製造方法は、先に述べたように、主原料の穀粉等の原材料に加えて、(1)トランスグルタミナーゼ並びに(2)炭酸塩類及び/又は還元剤、そして所望により蛋白部分加水分解物を使用することを特徴とする麺類の製造方法であるが、トランスグルタミナーゼおよび炭酸塩類の作用に関するこのような点も考慮して本発明の麺類製造方法の実施態様として、次に掲げるものをも挙げることができる。
【0044】
(a)麺帯を0〜60℃の温度で15分以上のねかし処理を行う。
(b)麺帯から切り出した麺線(生麺)をそのまま製品とする。この場合、生麺として流通に置かれる。
(c)生麺をゆでて製品とする。この場合、ゆで麺またはその後冷凍して冷凍麺として流通に置かれる。
(d)生麺を(半)乾燥して製品とする。この場合、(半)乾麺として流通に置かれる。
(e)生麺を蒸気で蒸して表面のみ澱粉をα化して製品とする。いわゆる蒸し麺である。
(f)生麺を蒸して澱粉をα化し、その後乾燥して製品とする。いわゆるノンフライ即席麺である。
(g)生麺を蒸して澱粉をα化し、その後油ちょうして製品とする。いわゆる即席麺である。
(h)生麺をそのまま油ちょうして製品とする。
(i)生麺をそのまままず低温で、次いで高温で2段油ちょうして製品とする。いわゆるスナック麺である。スナック麺とは、油ちょうしてそのままの状態で食される麺を言う。
(j)生麺を蒸した後に上記の2段油ちょうをして製品とする。
(k)生麺を酸処理した後に加熱して製品とする。
【0045】
付言すると、原材料を混練して得られた麺生地は、トランスグルタミナーゼの作用を充分に発揮させるために、麺線を切り出した後に、この(生)麺線を、例えば、15〜80℃、好ましくは35〜55℃にて30〜240秒油ちょう加熱した後、さらに105〜190℃、好ましくは130〜160℃にて90〜150秒油ちょうするという2段油ちょうに付する(上記の(i)参照)。もしくは、予め麺生地を複合圧延後に、この麺帯を0℃以上65℃以下の温度で15分から例えば一夜程度まで保持するねかし処理を行うと、トランスグルタミナーゼの機能が充分に発現する(上記の(a)参照)。その後に、上記の条件の2段油ちょうをする。また、麺線を切り出した後に、そのまま(生麺のまま)、直ちに乾燥工程にはいるか(上記の(d)参照)、または、蒸した後に、例えば、はじめに50〜60℃の低温にてフライを行い、さらに70〜190℃の高温にてフライを行う(上記の(j)参照)。その結果、水分を低くすることにより、半乾燥または乾燥した(半)乾麺の形態での流通におくことも可能である。このようにして、本発明によれば、各種の麺類を、その製品の形態を問わず、弾力と粘りのある食感を付与するものとして製造することができるのである。
【0046】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0047】
実施例1(即席中華麺)
(a)準強力小麦粉(日清製粉(株)製「特ナンバーワン」)2,000gと、水720gに食塩20g、重炭酸ナトリウム20gおよび放線菌ストレプトベルチシリウム属に属する微生物(Streptoverticillium mobaraense IFO 13819)起源のトランスグルタミナーゼ(比活性1,000ユニット/g)0.5gを溶解したものとをミキサーで76rpmで15分混練した後、製麺機((株)品川麺機製作所製)により、常法に従い、バラ掛け、複合および圧延後生地(麺帯)を20℃で60分ねかした後、切り歯22番で切り出し(生中華麺)、2分蒸し処理して50℃にて1分油ちょう後、さらに、160℃で2分油ちょうを行って即席中華麺を調製した(本発明品)。因みに、トランスグルタミナーゼの上記使用量は、小麦粉の蛋白1g当たり5ユニットである。
【0048】
比較のため、トランスグルタミナーゼ及び重炭酸ナトリウムをともに無添加として(対照品1)、重炭酸ナトリウムは使用したがトランスグルタミナーゼは無添加として(対照品2)、そして、トランスグルタミナーゼは使用したが重炭酸ナトリウムは無添加として(対照品3)、それぞれ、同様の処理により即席中華麺を調製した。
【0049】
上記即席中華麺4種の調製に当たり使用したトランスグルタミナーゼおよび重炭酸ナトリウムの量を下記第1表に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
また、前記4種の即席中華麺について、それぞれ、注湯2分後の復元性を試食評価した結果を下記第2表に示す。
【0052】
ここに、官能評価は、いずれも、専門パネラー10名からなるパネルによる10点評価法でおこなった。すなわち、各パネラーに、「弾力」については、5点を普通として、1点:非常に柔らかい、2点:かなり柔らかい、3点:やや柔らかい、4点:僅かに柔らかい、6点:僅かに硬い、7点:やや硬い、8点:硬い、9点:かなり硬い、そして10点:非常に硬い、との基準に従って評価させ、その平均をとった。また、「粘り」及び「総合(コシの強さ)」についても、5点を普通として同様に評価させた。同時に、プロファイル評価も行った。
【0053】
【表2】
【0054】
トランスグルタミナーゼ及び重炭酸ナトリウム添加区(本発明品)は、弾力および粘りともあり、非常に好ましいものであった。
【0055】
(b)更に、蒸しおよび油ちょうの条件を若干変更したことを除いては前記と同様にして中華即席麺4種を調製した。すなわち、常温(20℃)で60分ねかしをとった後、3分蒸しを行い、50℃で2分油ちょうし、直ちに160℃で2分油ちょうした。これらを注湯3分後に試食評価した。結果を下記第3表に示す。
【0056】
【表3】
【0057】
この場合の評価の結果も、トランスグルタミナーゼ及び、重炭酸ナトリウムの双方を使用した場合が最もよい結果が得られた。官能評価はいずれも10点評価法で行った。すなわち、対照品の1〜2では弾力と粘りも弱くなる傾向であるが、トランスグルタミナーゼと重炭酸ナトリウムとの併用(本発明品)において、弾力と粘り、しなやかさも維持することが明かとなった。
【0058】
実施例2(即席中華麺の褐変抑制と復元性)
実施例1(a)で調製した4種の即席中華麺について、次のようにして褐変を検査した。すなわち、44℃、湿度78%にて3か月間保存した場合(常温で1年間の保存に相当)の結果を下記第4表に示す。
【0059】
【表4】
【0060】
上表において、L値とは、色差計での明るさを言い、この数値が大きいほど明るく、褐変の度合いの小さいことを意味する。
【0061】
また、3か月保存品の注湯3分後の湯戻り性(復元性)およびコシを評価した。結果を下記第5表に示す。
【0062】
【表5】
【0063】
上表に示す結果から分かるように、本発明品が保存後も好ましい食感を呈していた。
【0064】
実施例3(即席中華麺の吸油率の低減)
実施例1(a)におけると同様にして調製した生中華麺4種を、それぞれ、2分間蒸しを行い、次に、60℃で1分油ちょうし、次に、165℃で2分油ちょうして即席中華麺を調製し、これらについて、吸油率(即席麺の製品の全重量に占める油の割合(重量))を測定し、併せて官能評価も行った。結果を下記第6表に示す。
【0065】
【表6】
【0066】
上表に示す結果から分かるように、対照品と比べて、本発明品は約50%の油脂分が低減する傾向であり、健康志向のフライ麺として有用である。
【0067】
実施例4(生うどん)
中力小麦粉(日清製粉(株)製「金すずらん」)2,000gに、水820gに食塩60gを溶解し、味の素(株)製トランスグルタミナーゼの酵素製剤「アクティバ」(比活性1,000ユニット/g)および重炭酸ナトリウムを下記第7表に示す添加量となるように混合したものを、製麺用のミキサー((株)トーキョーメンキの真空混練機「TVM03−0028型」)にて、500mmHgの真空下で7分混練して6種類のうどん生地を得た。以下、常法にしたがって、バラ掛け、複合、圧延を行った後に、20℃で60分ねかした生地(麺帯)を、切り刃12番で最終麺線を幅2.5mmとして切り出して生うどんを調製した。
【0068】
【表7】
【0069】
これらの生うどんを12分間ゆで、専門パネラー10名のパネルにより、10点評価法にて官能評価を行った。詳述すると、評価項目は、うどんの食感のポイントである弾力、粘り(モチモチ感)およびしなやかさ(ツルツル感)とし、これらを重点に評価した。尚、ゆで直後ではなく、30分経過後の各ゆでうどんの評価を行った。評価結果を下記第8表に示す。
【0070】
【表8】
【0071】
対照品の1〜3に対して、トランスグルタミナーゼおよび重炭酸ナトリウムを添加した本発明品の1〜3は、いずれも、うどんの特性である弾力、粘り、およびしなやかさが増大している。
【0072】
また、ゆで直後のうどんを10℃の冷蔵庫にて1夜放置後、上記専門パネルによる、上記と同様の方法の官能評価に付した結果、上記と同様の結果が得られた。
【0073】
実施例5(即席うどん)
実施例4におけると同様にして得られた生うどん6種を、それぞれ、蒸し2分行い、65℃で1.5分油ちょうし、直ちに、165℃にて2分油ちょう処理を行い、6種の即席うどんを得た。これらの即席うどんを実施例4におけると同様に専門パネラー10名のパネルによる官能評価に付した。評価結果を下記第9表に示す。
【0074】
【表9】
【0075】
上表から分かるように、即席うどんにおいても同様の評価が得られた。すなわち、対照品に対して本発明品は、いずれも、弾力と粘りのバランスのとれた好ましい食感であった。
【0076】
実施例6(生およびLL(ロングライフ)中華麺)
(a)準強力小麦粉(日清製粉(株)製「特ナンバーワン」)2,000gと、水800gに食塩20gおよび重炭酸ナトリウム、放線菌ストレプトベルチシリウム属に属する微生物(Streptoverticillium mobaraense IFO 13819)起源のトランスグルタミナーゼ(比活性1,000ユニット/g)および小麦蛋白部分加水分解物「グルタミンペプチド」(DMVジャパン社製)を下記第10表に示す量で溶解したものとをミキサーで76rpmで15分混練した後、製麺機((株)品川麺機製作所製)により、常法に従い、バラ掛け、複合および圧延後生地(麺帯)を20℃で60分ねかした後、切り歯22番で切り出して生中華麺を7種類調製した。
【0077】
【表10】
【0078】
得られた7種の生中華麺を、それぞれ、2.5分間ゆで後に90℃のラーメンスープに15分間放置したものを試食評価した結果を下記第11表に示す。
【0079】
ここに、官能評価は、いずれも、専門パネラー20名からなるパネルによる10点評価法でおこなった。すなわち、各パネラーに、「弾力」については、5点を普通として、1点:非常に柔らかい、2点:かなり柔らかい、3点:やや柔らかい、4点:僅かに柔らかい、6点:僅かに硬い、7点:やや硬い、8点:硬い、9点:かなり硬い、そして10点:非常に硬い、との基準に従って評価させ、その平均をとった。また、「粘り」及び「総合評価(コシの強さ)」についても、同様に評価させた。同時にプロファイル評価も行った。
【0080】
【表11】
【0081】
(b)更に、前記と同様にして得た7種の生中華麺を、それぞれ、1分ゆでた後に、0.75%乳酸溶液に4分浸漬し、麺線をpH4.2以下とした後、パウチ包材に充填し、90℃で35分加熱殺菌処理を行い、官能評価した。上記(a)におけるゆで処理後の評価と同様、トランスグルタミナーゼに加えて、重炭酸ナトリウム(炭酸塩類)又は/及び「グルタミンペプチド」(蛋白部分加水分解物)を使用した場合が最もよい結果が得られた。結果は下記第12表に示す。
【0082】
【表12】
【0083】
実施例7(スパゲッティおよびマカロニ)
(a)デュラムセモリナフラワー(日清製粉(株)製「レオーネB」)2,000gと、市水600gに実施例1で用いたと同じトランスグルタミナーゼ、重炭酸ナトリウムおよびグリアジン含有組成物「グリアA」(アサマ化成(株)製)を下記第13表に示す量で加えて溶解したものとを、パスタマシーン(LUCKY CAFFEE MACHINE社の「TYPE PM50」)にて10分混練してスパゲッティ生地とした後、30℃で40分ねかしを行い、押し出し製麺により生スパゲッティを4種類得た。それぞれを温度35℃、湿度70%の恒温乾燥機にて4時間乾燥し、乾燥スパゲッティを得た。なお、グリアジンは蛋白の1成分である。
【0084】
【表13】
【0085】
各々を沸騰水で8分間ゆでを行い、専門パネラー20名のパネルによる官能評価に付した。評価はいずれも10点評価法で行った。その結果を下記第14表に示す。
【0086】
【表14】
【0087】
上表から分かるように、対照品に比べて本発明品は、弾力および粘りともにバランスのとれた優れた食感のものであった。
【0088】
実施例8(生日本そば)
そば粉1600g(北東製粉(株)製「 平和」)と強力小麦粉400g(日清製粉(株)製「青鶏」)と市水720gに食塩20g、実施例1で用いたと同じトランスグルタミナーゼ(比活性1,000ユニット/g)並びに重炭酸ナトリウムおよびグルタチオン源としての酵母エキス((株)興人製「酵母エキスGS」)を下記第15表に示す量を加えて溶解したものをミキサー(トーキョーメンキ(株)製「TVM03−0028型」)で75rpmで10分混練した後、製麺機((株)品川製麺機製)により常法に従ってバラ掛け、複合および圧延後、生地(麺帯)を20℃で60分ねかした後、切り歯24で切り出して生日本そばを5種類調製した。
【0089】
【表15】
【0090】
各々を沸騰水で3.5分間ゆでを行い、専門パネラー20名のパネルによる官能評価に付した。評価はいずれも10点評価法で行った。その結果を下記第16表に示す。
【0091】
【表16】
【0092】
対照品に比べて、本発明品は、粘りおよび弾力ともにバランスのとれた日本そばらしい歯切れのよい弾力をもった食感であった。さらに、ゆでのびが抑制され、めん弁当などに用いた場合コシが長時間保持され最適なものが得られた。
【0093】
実施例9(LLスパゲッテイ)
デユラムセモリナフラワー(日清製粉(株)「レオーネB」)2.000gと、市水600gに実施例1で用いたと同じトランスグルタミナーゼ、「酵母エキスGS」及び「グルタミンペプチド」を下記第17表に示す量で加えて溶解したものとを、パスタマシーン(LUCKY CAFFEE MACHINE社の「TYPE PM50」)にて10分混練し、直ちに押し出し成形を行い、30cmにカットしたスパゲッテイ生地を5種類調製した。
【0094】
【表17】
【0095】
この調製したスパゲッテイを、それぞれ、5分プレゆでを行い、冷却した後に0.7%乳酸溶液に4分浸漬を行った。ついで、これらを包材(耐熱性の3層ポリエチレン袋、140mm×115mm)に充填し、95℃で30分加熱殺菌を行ってLLスパゲッテイを5種類得た。
【0096】
このようにして調製したLLスパゲッテイを注湯後1分経過した後に湯切りし、前記実施例6におけると同様にして、パネラー20名からなるパネルによる官能評価に付した。結果を下記第18表に示す。
【0097】
【表18】
【0098】
第18表に示すように、本発明品は、対照品に比べて、いずれも、コシの強い、粘り及び弾力がともに増強された好ましい食感のものであった。
【0099】
実施例10(ゆでうどん)
中力小麦粉(日清製粉(株)製「金すずらん」、蛋白含有量8.5%)3,000gに、水1140gに食塩90gを溶解し、トランスグルタミナーゼ(比活性1,000ユニット/g)、「グルタミンペプチド」、重炭酸ナトリウム及び酵母エキスを下記第19表に示す各種の添加量になるように混合したもので、常法に従い、前記実施例4におけると同様の条件にて6種類のうどんを調製した。
【0100】
【表19】
【0101】
これらを12分ゆでてゆでうどんとし、前記実施例6におけると同様にして専門パネラー20名からなるパネルによる官能評価に付した。結果を下記第20表に示す。
【0102】
【表20】
【0103】
第20表に示すように、本発明品は、対照品に較べて、いずれも、粘りと弾力の強い、時間がたった後もゆでのびの抑制された、食感の改善されたゆでうどんであった。
【0104】
実施例11(ゆでチルドうどん)
実施例10におけると同様に副材を添加して6種類のうどんをプレゆで8分行った後、直ちに冷却し、包装充填をしてから8℃の冷蔵庫の4時間保管し、ゆでチルドうどんを調製した。これらの調製チルドうどんを再度2分ゆで、前記実施例6におけると同様にして、専門パネラー20名からなるパネルによる官能評価に付した。結果を第21表に示す。
【0105】
【表21】
【0106】
第21表に示すように、本発明品は、いずれも、対照品に較べて、弾力と粘りがともに強く、バランスのとれた好ましいコシの保持された食感のものであった。
【0107】
【発明の効果】
本発明に従って、トランスグルタミナーゼ並びに炭酸塩類及び/又は還元剤、そして所望により蛋白部分加水分解物を穀粉に作用させることにより従来にない弾力と粘りを有する麺類を製造することができる。
Claims (6)
- 有効成分として(1)カルシウム非依存性トランスグルタミナーゼ並びに(2)グルタチオンおよびグルタチオンを含む酵母エキスから成る群から選ばれる還元剤を含有することを特徴とする麺類用酵素製剤。
- 更に炭酸水素ナトリウム及び/又は小麦蛋白部分加水分解物をも含有することを特徴とする請求項1記載の麺類用酵素製剤。
- 主原料の穀粉等の原材料に加えて、(1)カルシウム非依存性トランスグルタミナーゼ並びに(2)グルタチオンおよびグルタチオンを含む酵母エキスから成る群から選ばれる還元剤をも使用することを特徴とする麺類の製造方法。
- 主原料の穀粉等の原材料に加えて、更に炭酸水素ナトリウム及び/又は小麦蛋白部分加水分解物を使用することを特徴とする請求項3記載の麺類の製造方法。
- 主原料の穀粉等の原材料に加えて、(1)カルシウム非依存性トランスグルタミナーゼ並びに(2)炭酸水素ナトリウムをも使用することを特徴とするうどん、日本そば又はパスタ類の製造方法。
- 主原料の穀粉等の原材料に加えて、更に小麦蛋白部分加水分解物を使用することを特徴とする請求項5記載のうどん、日本そば又はパスタ類の製造方法。
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