JP2016171762A - 餅生地の製造方法及び餅生地改質用の製剤 - Google Patents

餅生地の製造方法及び餅生地改質用の製剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2016171762A
JP2016171762A JP2015052606A JP2015052606A JP2016171762A JP 2016171762 A JP2016171762 A JP 2016171762A JP 2015052606 A JP2015052606 A JP 2015052606A JP 2015052606 A JP2015052606 A JP 2015052606A JP 2016171762 A JP2016171762 A JP 2016171762A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dough
rice
koji
raw material
reducing agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015052606A
Other languages
English (en)
Inventor
由貴 東方
Yuki Toho
由貴 東方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ajinomoto Co Inc filed Critical Ajinomoto Co Inc
Priority to JP2015052606A priority Critical patent/JP2016171762A/ja
Publication of JP2016171762A publication Critical patent/JP2016171762A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Confectionery (AREA)
  • Cereal-Derived Products (AREA)

Abstract

【課題】餅生地の製造方法及び餅生地改質用の酵素製剤の提供。餅生地の硬化を促進することや、餅生地のべたつきを低下させることを可能とする、餅生地の製造方法及び餅生地改質用の酵素製剤の提供。【解決手段】餅生地またはその原料を、トランスグルタミナーゼ、ブランチングエンザイム、α−グルコシダーゼ、及び還元剤で処理し、改質された餅生地を得、餅生地を冷蔵すること、切断することを含み、還元剤が、還元型グルタチオン、システイン、γ−グルタミルシステイン、亜硫酸、アスコルビン酸、エリソルビン酸、及びそれらの塩から選択される1又はそれ以上の成分である餅生地の製造方法。【選択図】図2

Description

本発明は、餅生地の製造方法及び餅生地改質用の酵素製剤に関するものである。
餅生地の製造においては、従来、切断に必要な餅生地の硬度を得るため、1〜5℃で24時間〜72時間という長時間冷蔵し、餅生地を硬化させている。しかしながら、例えば冷蔵に伴うエネルギーコストの観点から、冷蔵時間の短縮が切望されている。
餅生地の硬化を促進する技術としては、サイクロデキストリン粉飴(α−、β−、γ−サイクロデキストリンとデキストリンまたは水飴との混合品)を利用する方法(非特許文献1)や、エリスリトールまたはグリセロールを利用する方法(特許文献1)が報告されている。
トランスグルタミナーゼを利用して蛋白質含有食品に硬さを付与する技術が報告されている。具体的には、例えば、トランスグルタミナーゼ並びに炭酸塩および/又はグルタチオン等の還元剤を使用し、麺の弾力と粘りを付与する技術が報告されている(特許文献2)。しかし、本技術は麺類に対する技術であり、餅生地に対する使用についての記載はない。
また、トランスグルタミナーゼ及びα−グルコシダーゼを米飯に利用し、経時劣化を抑制し、硬さ、弾力、及び粘りを付与する技術が報告されている(特許文献3)。しかし、本技術は米飯に対する技術であり、餅生地に対する使用についての記載はない。
また、ブランチングエンザイム及びα-グルコシダーゼを利用して、澱粉含有食品の経
時劣化を抑制し、硬さ及び弾力を付与する技術が報告されている(特許文献4)。本技術によれば、実施例において、米飯に対し、硬さ及び弾力に加え粘りも付与されることが記載されている。しかしながら、餅生地の製造において、粘りの強さは餅生地の取り扱い性(作業性)の低下につながるため、本技術を餅生地の製造に適用するには改良の余地がある。
特許第2990895号 特開平10−262588 特願2008−78615 WO2014/115894
原耕三:食品と開発、20(10)、21(1985)
本発明は、餅生地の製造方法及び餅生地改質用の酵素製剤を提供することを課題とする。本発明は、その一態様においては、餅生地の硬化を促進することや、餅生地のべたつきを低下させることを可能とする、餅生地の製造方法及び餅生地改質用の酵素製剤を提供することを課題とする。
本発明者等は、鋭意研究を行った結果、トランスグルタミナーゼ、ブランチングエンザイム、α−グルコシダーゼ、及び還元剤を併用することにより、餅生地を硬化させるための冷蔵時間を短縮できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下の通り例示できる。
[1]
餅生地またはその原料を、トランスグルタミナーゼ、ブランチングエンザイム、α−グルコシダーゼ、及び還元剤で処理することを含む、餅生地の製造方法。
[2]
餅生地を冷蔵することを含む、前記方法。
[3]
餅生地を切断することを含む、前記方法。
[4]
前記還元剤が、還元型グルタチオン、システイン、γ−グルタミルシステイン、亜硫酸、アスコルビン酸、エリソルビン酸、及びそれらの塩から選択される1またはそれ以上の成分である、前記方法。
[5]
前記還元型グルタチオンが、還元型グルタチオンを含有する酵母エキスである、前記方法。
[6]
トランスグルタミナーゼの添加量が米原料1g当たり1.2×10−10〜24Uであり、ブランチングエンザイムの添加量が米原料1g当たり2×10−16〜4×10Uであり、α−グルコシダーゼの添加量が米原料1g当たり1×10−4〜5×10Uであり、還元剤の添加量が米原料1g当たり1×10−10〜1gである、前記方法。
[7]
前記方法により餅生地を製造すること、および前記餅生地を加熱することを含む、餅製品の製造方法。
[8]
前記方法により製造された餅生地を加熱することを含む、餅製品の製造方法。
[9]
前記餅製品が、米菓である、前記方法。
[10]
前記米菓が、あられ、おかき、煎餅、またはライスクラッカーである、前記方法。
[11]
トランスグルタミナーゼ、ブランチングエンザイム、α−グルコシダーゼ、及び還元剤を含有する、餅生地改質用の製剤。
[12]
前記還元剤が、還元型グルタチオン、システイン、γ−グルタミルシステイン、亜硫酸、アスコルビン酸、エリソルビン酸、及びそれらの塩から選択される1またはそれ以上の成分である、前記製剤。
[13]
前記還元型グルタチオンが、還元型グルタチオンを含有する酵母エキスである、前記製剤。
[14]
前記製剤が、前記還元剤をトランスグルタミナーゼ1U当たり4.2×10−12〜8.3×10g含有し、且つ、ブランチングエンザイムをα−グルコシダーゼ1U当たり4×10−24〜4×10U含有する、前記製剤。
本発明によれば、餅生地を改質することができる。本発明の一態様によれば、具体的には、餅生地の硬化を促進することや、餅生地のべたつきを低下させることができる。
対照区の餅生地の冷蔵時間と硬化度の関係を示す図。 各試験区の餅生地(23.5時間冷蔵)の硬化度を示す図。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、本発明に関する下記の説明は、いずれも単独で採用してもよく、適宜組み合わせて採用してもよい。
<1>餅
本発明において、「餅」とは、米を原料として製造される加工食品であって、成型後に加熱工程を経て喫食されるものをいう。餅は、例えば、粒状の米を蒸して杵で搗いたもの(つき餅)であってもよく、米の粉に湯を加えて練り蒸しあげたもの(練り餅)であってもよい。餅としては、具体的には、特に制限されないが、切り餅や米菓が挙げられる。米菓としては、あられやおかき等のもち米(糯米)を原料としたものと、煎餅やライスクラッカー等のうるち米(粳米)を原料としたものが挙げられる。なお、ここでいう「あられ」、「おかき」、「煎餅」、「ライスクラッカー」は、いずれも、焼成したものには限られず、揚げたものであってもよい。すなわち、例えば、「煎餅」には、焼き煎餅に限られず、揚げ煎餅も包含される。
「成型後に加熱工程を経て喫食される」ことには、喫食時に当該食品を加熱することを要する場合や、生地の成型後に加熱工程を経て当該食品が完成する場合が含まれる。本発明において、前記加熱工程前の餅を「餅生地」ともいう。また、生地の成型後に加熱工程を経て当該食品が完成する場合、前記加熱工程後の餅(例えば完成品)を「餅製品」ともいう。例えば、切り餅が、消費者が加熱(焼く、煮る、揚げる等)して喫食する態様で製造および流通される場合、当該切り餅(製造および流通される切り餅)は「餅生地」である。また、例えば、米菓は、一般的に、生地の切断等の成型工程後に、焼成や揚げ等の加熱工程を経て完成する。よって、この場合、当該加熱工程前の生地は「餅生地」、当該加熱工程後の米菓は「餅製品」である。なお、ここでいう「餅生地」には、上記加熱工程直前のものに限られず、餅つき工程後〜上記加熱工程前のもの全てが包含される。すなわち、「餅生地」として、具体的には、餅つき工程後の生地、硬化工程後の生地、成型工程後の生地、乾燥後の生地が挙げられる。
<2>本発明の製剤
本発明の製剤は、トランスグルタミナーゼ、ブランチングエンザイム、α−グルコシダーゼ、及び還元剤を含有する、餅生地改質用の酵素製剤である。本発明において、トランスグルタミナーゼ、ブランチングエンザイム、α−グルコシダーゼ、及び還元剤を総称して「有効成分」ともいう。
本発明の製剤は、餅生地を改質するために用いることができる。具体的には、餅生地またはその原料を本発明の製剤で処理することにより、改質された餅生地が得られる。餅生地における「改質」としては、餅生地の硬化の促進や、餅生地のべたつきの低下が挙げられる。硬化の促進により、例えば、餅生地の硬化に必要な時間を短縮することができる。また、べたつきの低下により、例えば、餅生地の取り扱い性(作業性)を向上させることができる。
「トランスグルタミナーゼ」とは、蛋白質中のグルタミン残基を供与体、リジン残基を受容体とするアシル基転移反応を触媒する活性を有する酵素(EC 2.3.2.13)をいう。ト
ランスグルタミナーゼとしては、哺乳動物由来のもの、魚類由来のもの、微生物由来のものなど、種々の起源のものが知られているが、それらいずれの起源のものを用いてもよい。また、トランスグルタミナーゼは、組み換え酵素であってもよい。トランスグルタミナーゼとして、具体的には、味の素(株)より「アクティバ(登録商標)TG」という商品名で市販されている微生物由来のトランスグルタミナーゼ製剤が挙げられる。
「ブランチングエンザイム」とは、1,4−α−D−グルカン鎖の一部を他の1,4−α−D−グルカン鎖の6−OH基に転移させ、アミロペクチンやグリコーゲンに見られるようなα−1,6結合の枝分かれ構造を生成する反応を触媒する活性を有する酵素(EC 2.4.1.18)をいう。ブランチングエンザイムの由来は特に制限されない。また、ブランチン
グエンザイムは、組み換え酵素であってもよい。ブランチングエンザイムとして、具体的には、長瀬産業(株)より「ブランチングエンザイムA」いう商品名で市販されているブランチングエンザイム製剤が挙げられる。
「α−グルコシダーゼ」とは、非還元末端α−1,4−グルコシド結合を加水分解し、α−グルコースを生成する反応を触媒する活性(加水分解活性)を有する酵素(EC 3.2.1.20)である。α−グルコシダーゼには、加水分解活性に加えて、グルコースをα−1,
4−グルコシド結合からα−1,6−グルコシド結合へと転移させ分岐糖を生成する反応を触媒する活性(糖転移活性)を有するものがある。糖転移活性を有するα−グルコシダーゼを、「トランスグルコシダーゼ」ともいう。α−グルコシダーゼとしては、トランスグルコシダーゼが好ましい。α−グルコシダーゼの由来は特に制限されない。また、α−グルコシダーゼは、組み換え酵素であってもよい。α−グルコシダーゼとして、具体的には、天野エンザイム(株)より「トランスグルコシダーゼLアマノ」という商品名で市販されているトランスグルコシダーゼ製剤が挙げられる。
還元剤は、還元作用を有するものであれば特に制限されない。還元剤は、例えば、直接的または間接的に処理対象の餅生地またはその原料の還元に寄与するものであってよい。還元剤としては、還元型グルタチオン、システイン、γ−グルタミルシステイン、亜硫酸、アスコルビン酸、エリソルビン酸、及びそれらの塩が挙げられる。塩は、経口摂取可能なものであれば特に制限されない。例えば、カルボキシル基等の酸性基に対する塩としては、具体的には、アンモニウム塩、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属との塩、アルミニウム塩、亜鉛塩、トリエチルアミン、エタノールアミン、モルホリン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ジシクロへキシルアミン等の有機アミンとの塩、アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸との塩が挙げられる。また、例えば、アミノ基等の塩基性基に対する塩としては、具体的には、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、臭化水素酸等の無機酸との塩、酢酸、クエン酸、安息香酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、コハク酸、タンニン酸、酪酸、ヒベンズ酸、パモ酸、エナント酸、デカン酸、テオクル酸、サリチル酸、乳酸、シュウ酸、マンデル酸、リンゴ酸、メチルマロン酸等の有機カルボン酸との塩、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機スルホン酸との塩が挙げられる。なお、塩としては、1種の塩を用いてもよく、2種またはそれ以上の塩を組み合わせて用いてもよい。還元剤は、還元剤以外の成分を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。すなわち、還元剤は、上記のような還元剤を含有する製剤や素材であってもよい。そのような素材としては、酵母エキスが挙げられる。例えば、還元型グルタチオンとして、具体的には、アロマイルドU(グルタチオン8%含有酵母エキス:興人(株)製)等の還元型グルタチオンを含有する酵母エキスが挙げられる。還元剤としては、1種の還元剤を用いてもよく、2種またはそれ以上の還元剤を組み合わせて用いてもよい。
本発明の製剤は、餅生地の改質効果が得られる限り、有効成分以外の成分(以下、「他の成分」ともいう)を含有してもよい。他の成分としては、例えば、調味料、飲食品、ま
たは医薬品に配合して利用されるものを利用できる。他の成分としては、デキストリン、澱粉、加工澱粉、還元麦芽糖等の賦形剤、畜肉エキス、蛋白質加水分解物、蛋白質部分分解物等の調味料、植物蛋白質、グルテン、卵白、ゼラチン、カゼイン等の蛋白質、クエン酸塩、重合リン酸塩等のキレート剤、乳化剤、アルギン酸、かんすい、油脂、色素、酸味料、香料等その他の食品添加物等が挙げられる。他の成分としては、1種の成分を用いてもよく、2種またはそれ以上の成分を組み合わせて用いてもよい。
本発明の製剤の形態は特に制限されない。本発明の製剤は、液体状、ペースト状、顆粒状、粉末状のいずれの形態であってもよい。
本発明の製剤における各成分(すなわち、有効成分および任意でその他の成分)の含有量は、餅生地の改質効果が得られる限り、特に制限されない。本発明の製剤における各成分の含有量は、0%(w/w)より多く、100%(w/w)より少なくてよい。
本発明の製剤における有効成分の総含有量は、例えば、1ppm(w/w)以上、10ppm(w/w)以上、100ppm(w/w)以上、または1000ppm(w/w)以上であってもよく、100%(w/w)以下、99.9%(w/w)以下、50%(w/w)以下、10%(w/w)以下、または1%(w/w)以下であってもよく、それらの組み合わせであってもよい。なお、「有効成分の総含有量」とは、トランスグルタミナーゼの含有量、ブランチングエンザイムの含有量、α−グルコシダーゼの含有量、及び還元剤の含有量の合計を意味する。
本発明の製剤におけるブランチングエンザイムの含有量は、α−グルコシダーゼ1U当たり、例えば、4×10−24U以上であってよい。ブランチングエンザイムの含有量は、α−グルコシダーゼ1U当たり、例えば、4×10−24U〜4×10U、好ましくは1×10−12〜2×10U、より好ましくは2×10−8〜2U、さらに好ましくは1×10−5〜2×10−1Uであってよい。
本発明の製剤における還元剤の含有量は、トランスグルタミナーゼ1U当たり、例えば、4.2×10−12〜8.3×10g、好ましくは4.2×10−9〜8.3×10gであってよい。なお、還元型グルタチオンを含有する酵母エキス等の、還元剤を含有する製剤や素材を還元剤として用いる場合には、当該製剤や素材における還元剤の含有量に応じて、例えば、本発明の製剤における還元剤の含有量が上記例示した含有量となるように、当該製剤や素材を配合すればよい。
本発明の製剤に含有される各成分(すなわち、有効成分および任意でその他の成分)は、互いに混合されて本発明の製剤に含有されていてもよく、それぞれ別個に、あるいは、任意の組み合わせで別個に、本発明の製剤に含有されていてもよい。例えば、本発明の製剤は、それぞれ別個にパッケージングされた、トランスグルタミナーゼと、ブランチングエンザイムと、α−グルコシダーゼと、還元剤とのセットとして提供されてもよい。このような場合、セットに含まれる成分は使用時に適宜併用することができる。
<3>本発明の方法
本発明においては、有効成分(すなわち、トランスグルタミナーゼ、ブランチングエンザイム、α−グルコシダーゼ、及び還元剤)を利用して、餅生地を改質することができる。具体的には、餅生地またはその原料を有効成分で処理することにより、改質された餅生地が得られる。すなわち、本発明の方法は、餅生地またはその原料を有効成分で処理することを含む、餅生地を改質する方法である。また、本発明の方法の一態様は、餅生地またはその原料を有効成分で処理することを含む、餅生地の製造方法である。なお、「餅生地またはその原料を有効成分で処理する」ことを「餅生地またはその原料に有効成分を作用
させる」ともいう。また、「餅生地またはその原料を有効成分で処理する」工程を「改質工程」ともいう。
本発明においては、例えば、餅生地またはその原料を本発明の製剤で処理することにより、餅生地またはその原料を有効成分で処理することができる。すなわち、言い換えると、本発明の方法は、餅生地またはその原料を本発明の製剤で処理することを含む、餅生地を改質する方法であってよい。また、本発明の方法の一態様は、餅生地またはその原料を本発明の製剤で処理することを含む、餅生地の製造方法であってよい。
本発明の餅生地は、餅生地またはその原料を有効成分で処理すること以外は、通常の餅生地と同様の方法によって餅生地の原料から製造することができる。すなわち、本発明の方法は、後述するような、餅生地を製造する工程を含んでいてよい。
餅生地は、米を主原料として製造される。すなわち、餅生地の原料としては、米が用いられる。餅生地の原料として用いられる米を「米原料」ともいう。米原料は、餅生地を製造できる、米に由来する原料であれば、特に制限されない。米原料としては、米やその加工品が挙げられる。米原料として、具体的には、玄米や精白米等の米粒(生米)、それらの粉砕品(米粉等)が挙げられる。米としては、コシヒカリ、ササニシキ、日本晴、あきたこまち、初星等のうるち米(粳米)や、ヒメノモチ、ヒヨクモチ、たんねもち、こがねもち、みやこがねもち等のもち米(糯米)が挙げられる。米の種類や米原料の形態は、餅の種類等の諸条件に応じて適宜選択できる。米原料としては、1種の原料を用いてもよく、2種またはそれ以上の原料を組み合わせて用いてもよい。例えば、うるち米ともち米を組み合わせて用いてもよい。
餅生地は、例えば、米原料を水へ浸漬すること(浸漬工程)、水分の存在下で米原料を加熱すること(蒸煮工程)、および米原料を搗く又は練ること(餅つき工程)を経て製造することができる。蒸煮工程は、例えば、米原料を蒸すこと、炊くこと、またはそれらの組み合わせにより実施できる。餅つき工程は、例えば、米原料を搗くこと、練ること、押しつぶすこと、すり潰すこと(擂潰)、またはそれらの組み合わせにより実施できる。これらの工程は、別個に実施してもよいし、同時に実施してもよい。例えば、蒸煮工程と餅つき工程は、水蒸気の存在下で加熱しながら混練する蒸練工程として同時に実施することができる。これらの工程は、例えば、餅としての所望の物性(例えば弾力)が得られるまで実施することができる。
得られた餅生地は、適宜、硬化させることができる(硬化工程)。硬化工程は、例えば、餅生地を冷蔵することにより実施できる。冷蔵温度は、例えば、0℃〜10℃、好ましくは1℃〜5℃であってよい。硬化工程は、例えば、餅生地が切断等の成型に必要な硬度になるまで実施することができる。硬化時間(例えば冷蔵時間)は、例えば、1時間以上、5時間以上、10時間以上、または15時間以上であってもよく、30時間以下、25時間以下、または21時間以下であってもよく、それらの組み合わせであってもよい。本発明の方法においては、有効成分を利用することにより、餅生地の硬化時間(例えば冷蔵時間)を短縮することができ得る。硬化時間(例えば冷蔵時間)は、有効成分を用いない場合の硬化時間と比較して、例えば、1%以上、3%以上、5%以上、または10%以上短縮されてもよい。また、硬化時間(例えば冷蔵時間)は、有効成分を用いない場合の硬化時間と比較して、例えば、10分以上、30分以上、1時間以上、2時間以上、または3時間以上短縮されてもよい。
硬化した餅生地は、適宜、成型することができる(成型工程)。成型としては、切断が挙げられる(切断工程)。切断された餅生地等の成型された餅生地は、さらに、乾燥等の処理に供することができる。また、餅生地中の有効成分(酵素)を失活させてもよい。
本発明の方法は、さらに、餅生地を加熱すること(加熱工程)を含んでいてもよい。加熱としては、焼成や揚げが挙げられる。米菓等の、生地の成型後に加熱工程を経て完成する食品の場合、餅生地を加熱することにより、餅製品(例えば完成品)が得られる。すなわち、本発明の方法のさらなる態様は、本発明の方法により餅生地を製造すること、および前記餅生地を加熱することを含む、餅製品(例えば米菓)の製造方法であってよい。また、本発明は、本発明の方法により製造された餅生地を加熱することを含む、餅製品(例えば米菓)の製造方法も提供する。本発明の方法により得られた餅生地は、例えば、そのまま餅生地として流通および販売されてもよいし、さらに加熱され餅製品として流通および販売されてもよい。
有効成分は、餅生地の改質効果が得られる限り、餅生地の製造工程のいずれの段階で餅生地またはその原料に作用させてもよい。有効成分は、そのまま、あるいは適宜溶液等を調製して、餅生地またはその原料と共存させることにより、餅生地またはその原料に作用させることができる。例えば、有効成分を餅生地またはその原料に添加してもよいし、有効成分を含有する処理液と餅生地またはその原料とを混合してもよい。このような有効成分を餅生地またはその原料と共存させる操作を総称して有効成分の「添加」ともいう。有効成分を餅生地またはその原料に作用させる順序は特に制限されない。有効成分は、全て同時に餅生地またはその原料に添加し、作用させてもよく、それぞれ別個に、あるいは、任意の組み合わせで別個に、餅生地またはその原料に添加し、作用させてもよい。本発明の製剤による処理も同様に実施することができる。
本発明の方法における改質工程の実施条件は、餅生地の改質効果が得られる限り、特に制限されない。本発明の方法における改質工程の実施条件は、有効成分の添加量等の諸条件に応じて適宜設定できる。各酵素の反応時間は、酵素が基質物質に作用することが可能な時間であれば特に制限されない。反応時間は、非常に短い時間であってもよく、非常に長い時間であってもよい。現実的には、例えば、米原料の水への浸漬時から餅生地が硬化するまでのいずれかの時点で各酵素を添加し、均一に反応させるのが好ましい。また、反応温度は、酵素が活性を保つ範囲であれば特に制限されない。反応温度としては、例えば、0〜80℃が好ましい。すなわち、例えば、餅生地の通常の製造工程を経ることでも十分な反応時間が得られる。本発明の方法においては、餅生地の製造工程が改質工程を兼ねていてもよいし、別途改質工程を実施してもよい。
本発明の方法においては、餅生地の改質効果が得られる限り、米原料や有効成分以外の原料(成分)を利用してもよい。そのような原料(成分)を「副原料」ともいう。副原料としては、米原料以外の、餅生地の製造に通常用いられ得る原料が挙げられる。そのような原料として、具体的には、例えば、ヨモギ、栃の実、大豆、海苔、ごま、アーモンド、ピーナッツ、エビ粉、澱粉、香辛料、調味料が挙げられる。また、副原料については、さらに、本発明の製剤における有効成分以外の成分についての記載を準用できる。
本発明の方法における各成分(すなわち、有効成分および任意で副原料)の添加量や添加量比は、米原料が主原料として用いられ、餅生地の改質効果が得られる限り、特に制限されない。「米原料が主原料として用いられる」とは、餅生地の全量(すなわち、米原料、有効成分、および副原料の総量)に対する米原料の量の比率が、乾重量比で、50%(w/w)以上、60%(w/w)以上、70%(w/w)以上、80%(w/w)以上、90%(w/w)以上、または95%(w/w)以上であることをいう。本発明の方法における各成分の添加量や添加量比は、改質工程の実施条件等の諸条件に応じて適宜設定できる。
トランスグルタミナーゼの添加量は、米原料1g当たり、例えば、1.2×10−10
U以上、1.2×10−7U以上、1.2×10−5U以上、または1.2×10−3U以上であってもよく、24U以下、2.4U以下、2.4×10−1U以下であってもよく、それらの組み合わせであってもよい。トランスグルタミナーゼの添加量は、米原料1g当たり、例えば、1.2×10−10U〜24Uであってもよい。尚、酵素添加量が極微量の場合は、計量可能な濃度の酵素溶液を調整し、その溶液を希釈して添加すればよい。例えば、1U/ml溶液を調整し、それを1000倍希釈することで0.0001U/ml溶液とし、これを1μl添加すれば、酵素添加量は1×10−7Uとなる。ブランチングエンザイムやα−グルコシダーゼについても同様である。尚、トランスグルタミナーゼの活性は、ヒドロキサメート法で測定され、かつ、定義される。すなわち、温度37℃、pH6.0のトリス緩衝液中、ベンジルオキシカルボニル−L−グルタミルグリシン及びヒドロキシルアミンを基質とする反応系で、トランスグルタミナーゼを作用せしめ、生成したヒドロキサム酸をトリクロロ酢酸存在下で鉄錯体にし、次に、525nmにおける吸光度を測定し、ヒドロキサム酸量を検量線により求め、1分間に1μモルのヒドロキサム酸を生成させる酵素量を1U(ユニット)と定義する(特開昭64−27471号公報参照)。
ブランチングエンザイムの添加量は、米原料1g当たり、例えば、2×10−16U以上であってよい。ブランチングエンザイムの添加量は、米原料1g当たり、例えば、好ましくは2×10−16〜4×10U、より好ましくは2×10−10〜4×10U、さらに好ましくは2×10−6〜4×10U、特に好ましくは2×10−3〜4×10Uであってよい。また、ブランチングエンザイムの添加量は、α−グルコシダーゼ1U当たり、例えば、4×10−24U以上であってよい。ブランチングエンザイムの添加量は、α−グルコシダーゼ1U当たり、例えば、4×10−24U〜4×10U、好ましくは1×10−12〜2×10U、より好ましくは2×10−8〜2U、さらに好ましくは1×10−5〜2×10−1であってよい。ブランチングエンザイムの活性は、以下のように定義する。0.08M リン酸バッファー(pH7.0)に溶解させた0.1%アミロースB(ナカライテスク)50μlに0.1M リン酸バッファー(pH7.0)に溶解させた酵素溶液50μlを加え、50℃、30分間反応後にヨウ素試薬(0.26g Iと2.6g KIを10ml超純水にて溶解した液0.5mlと1N HCl 0.5mlを混ぜ、130mlに希釈した液)2mlを添加し、660nm吸光度を測定する。本反応系で1分間に660nm吸光度を1%低下させる酵素量を1U(ユニット)と定義する。
α−グルコシダーゼの添加量は、米原料1g当たり、例えば、1×10−4U以上であってよい。α−グルコシダーゼの添加量は、米原料1g当たり、例えば、好ましくは1×10−4〜5×10U、より好ましくは5×10−2〜5×10U、さらに好ましくは1×10−1〜1×10U、特に好ましくは1〜1×10Uであってよい。尚、α−グルコシダーゼの活性は、1mM α−メチル−D−グルコシド1mlに0.02M酢酸バッファー(pH5.0)1mlを加え、酵素溶液0.5ml添加して、40℃、60分間反応させた時に、反応液2.5ml中に1μgのグルコースを生成する酵素量を1U(ユニット)と定義する。
還元剤の添加量は、米原料1g当たり、例えば、好ましくは1×10−10〜1g、より好ましくは1×10−7〜1×10−2g、さらに好ましくは1×10−5〜1×10−3gであってよい。還元剤の添加量は、トランスグルタミナーゼ1U当たり、例えば、4.2×10−12〜8.3×10gであってよい。
以下に実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明する。本発明は、これらの実施例により何ら限定されない。
<1>餅生地の冷蔵時間と硬化度の関係の解析
市販餅米「もち米」(木徳神糧(株))700gを市水にて洗米し、市水に18時間浸漬した。浸漬米は水切りをした後、蒸し水300gを入れたマイコン餅つき機「力もち BS―EB10」(象印製)に投入し、自動もちつきを行った。市水5mlを、搗き開始10分後に添加し、自動餅つき完了まで搗いた。自動餅つき完了後、搗き上がった餅420gを石川式撹拌擂潰機 第18D号に投入し、回転数20rpmで5分間擂潰した。擂潰した餅生地400gを15cm(縦)×10cm(横)×2cm(高さ)に成型し、5℃で23.5時間、25.5時間、27.5時間、29.5時間冷蔵した。
冷蔵後、餅生地を2cm幅に切断し、切断面の応力を測定し、硬化度の評価を行った。応力の測定はMicro stable社のテクスチャーアナライザーを用いて行い、具体的には、切断面を直径12.7mmのアクリル円柱プランジャーで1mm/sにて20%圧縮し、20%圧縮時の応力(20%応力)を測定した。23.5時間冷蔵した餅生地の20%応力を100%とし、各冷蔵時間の餅生地の20%応力の相対値を算出し、これを硬化度とした。
硬化度を図1に示す。23.5時間冷蔵した餅生地の硬化度(100%)に対し、2時間冷蔵時間を延長した25.5時間では硬化度が115%、4時間延長した27.7時間では144%、6時間延長した29.9時間では155%と、冷蔵時間に比例して硬化度は上昇した。この結果から、冷蔵時間と硬化度の関係式(I)を得た。
硬化度(%)=0.0973×(冷蔵時間)−1.2947・・・(I)
<2>トランスグルタミナーゼ、ブランチングエンザイム、α−グルコシダーゼ、及び還元剤の併用による餅生地の改質効果の評価
市販餅米「もち米」(木徳神糧(株))700gを市水にて洗米し、市水に18時間浸漬した。浸漬米は水切りをした後、蒸し水300gを入れたマイコン餅つき機「力もち BS―EB10」(象印製)に投入し、自動もちつきを行った。市水5mlに溶解した添加成分を、搗き開始10分後に添加し、自動餅つき完了まで搗いた。添加成分としては、α−グルコシダーゼ製剤である「トランスグルコシダーゼL」(608,000U/g、天野エンザイム社製)(以下AG)、トランスグルタミナーゼ製剤である「アクティバ(登録商標)TG」(1,170U/g、味の素社製)(以下TG)、ブランチングエンザイム製剤である「ブランチングエンザイムA」(3,650U/g、長瀬産業社製)(以下BE)、グルタチオン酵母エキスである「アロマイルドU」(興人社製)(以下AM−U)、を用いた。各添加成分の添加量は表1の通りである。自動餅つき完了後、搗き上がった餅420gを石川式撹拌擂潰機 第18D号に投入し、回転数20rpmで5分間擂潰した。擂潰した餅生地400gを15cm(縦)×10cm(横)×2cm(高さ)に成型し、5℃で23.5時間冷蔵した。また、餅つき機の臼から餅生地を素手で剥がす際の餅生地表面の「べた付き・剥がれ性」と「硬さ」、及び搗き上がった生地の「見た目」を評価した。
「べた付き・剥がれ性」、「硬さ」、「見た目」の評価結果を表2に示す。「べた付き・剥がれ性」については、比較例1、3、及び5では、対照区に比べ表面がべた付き、生地の取り扱い性(作業性)が低下した。比較例2及び4及び6は対照区とほぼ同等であった。一方、実施例1では、べた付きが低下し、作業性が向上した。「硬さ」については、比較例1〜3、5、6は対照区とほぼ同等であったが、比較例4で若干硬さが向上した。一方、実施例1では、硬さが向上して生地が締まり、作業性が向上した。
冷蔵後、餅生地を2cm幅に切断し、切断面の応力を測定し、硬化度の評価を行った。応力の測定はMicro stable社のテクスチャーアナライザーを用いて行い、具
体的には、切断面を直径12.7mmのアクリル円柱プランジャーで1mm/sにて20%圧縮し、20%圧縮時の応力(20%応力)を測定した。対照区の餅生地の20%応力を100%とし、各試験区の餅生地の20%応力の相対値を算出し、これを硬化度とした。また、図1から得られた冷蔵時間と硬化度の関係式(I)を用い、硬化度から対照区で同等の硬化度となるまでの冷蔵時間を算出した。得られた冷蔵時間から23.5時間を差し引いた値を硬化促進時間とした。
硬化度の測定結果を図2、硬化促進時間を表3に示す。比較例1の硬化度は84%、比較例2の硬化度は87%と、対照区の硬化度よりも低く、TGまたはAM−U(還元剤)の単独添加による餅生地の硬化促進効果は認められなかった。また、TG及びAM−Uを併用した比較例3の硬化度は98%と対照区の硬化度と同等であり、TG及びAM−Uの併用による餅生地の硬化促進効果も認められなかった。一方、AG及びBEを併用した比較例4では対照区に比べ硬化度が8%上昇し、0.9時間硬化が促進された。比較例4にAM−Uを加えた比較例5では硬化度が101%となり、餅生地の更なる硬化促進効果は認められなかった。また、比較例4にTGを加えた比較例6では硬化度が95%となり、
餅生地の更なる硬化促進効果は認められなかった。すなわち、TG及びAM−Uの単独添加、TG及びAM−Uの併用、又はTG及びAM−Uの片方とAG及びBEとの併用では餅生地の硬化促進効果が認められないことが確認された。しかしながら、AG、BE、TG、およびAM−Uの全てを併用した実施例1では硬化度が130%となり、3.2時間硬化時間が短縮され、硬化が促進された。実施例1における餅生地の硬化促進効果は、AG及びBEを併用した比較例4における餅生地の硬化促進効果よりも高かった。すなわち、TG及びAM−Uの単独添加、TG及びAM−Uの併用、又はTG及びAM−Uの片方とAG及びBEとの併用では餅生地の硬化促進効果が認められないも関わらず、TG及びAM−Uの両方をAG及びBEと併用することにより、餅生地の硬化促進効果が相乗的に向上した。
本発明によれば、餅生地を改質することができる。本発明の一態様によれば、具体的には、餅生地の硬化を促進することや、餅生地のべたつきを低下させることができる。よって、本発明は、食品分野において極めて有用である。

Claims (14)

  1. 餅生地またはその原料を、トランスグルタミナーゼ、ブランチングエンザイム、α−グルコシダーゼ、及び還元剤で処理することを含む、餅生地の製造方法。
  2. 餅生地を冷蔵することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 餅生地を切断することを含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記還元剤が、還元型グルタチオン、システイン、γ−グルタミルシステイン、亜硫酸、アスコルビン酸、エリソルビン酸、及びそれらの塩から選択される1またはそれ以上の成分である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記還元型グルタチオンが、還元型グルタチオンを含有する酵母エキスである、請求項4に記載の方法。
  6. トランスグルタミナーゼの添加量が米原料1g当たり1.2×10−10〜24Uであり、ブランチングエンザイムの添加量が米原料1g当たり2×10−16〜4×10Uであり、α−グルコシダーゼの添加量が米原料1g当たり1×10−4〜5×10Uであり、還元剤の添加量が米原料1g当たり1×10−10〜1gである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法により餅生地を製造すること、および前記餅生地を加熱することを含む、餅製品の製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法により製造された餅生地を加熱することを含む、餅製品の製造方法。
  9. 前記餅製品が、米菓である、請求項7または8に記載の方法。
  10. 前記米菓が、あられ、おかき、煎餅、またはライスクラッカーである、請求項9に記載の方法。
  11. トランスグルタミナーゼ、ブランチングエンザイム、α−グルコシダーゼ、及び還元剤を含有する、餅生地改質用の製剤。
  12. 前記還元剤が、還元型グルタチオン、システイン、γ−グルタミルシステイン、亜硫酸、アスコルビン酸、エリソルビン酸、及びそれらの塩から選択される1またはそれ以上の成分である、請求項11に記載の製剤。
  13. 前記還元型グルタチオンが、還元型グルタチオンを含有する酵母エキスである、請求項12に記載の製剤。
  14. 前記製剤が、前記還元剤をトランスグルタミナーゼ1U当たり4.2×10−12〜8.3×10g含有し、且つ、ブランチングエンザイムをα−グルコシダーゼ1U当たり4×10−24〜4×10U含有する、請求項11〜13のいずれか1項に記載の製剤。
JP2015052606A 2015-03-16 2015-03-16 餅生地の製造方法及び餅生地改質用の製剤 Pending JP2016171762A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015052606A JP2016171762A (ja) 2015-03-16 2015-03-16 餅生地の製造方法及び餅生地改質用の製剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015052606A JP2016171762A (ja) 2015-03-16 2015-03-16 餅生地の製造方法及び餅生地改質用の製剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016171762A true JP2016171762A (ja) 2016-09-29

Family

ID=57007753

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015052606A Pending JP2016171762A (ja) 2015-03-16 2015-03-16 餅生地の製造方法及び餅生地改質用の製剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016171762A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020058318A (ja) * 2018-10-12 2020-04-16 物産フードサイエンス株式会社 ドウまたはドウ加熱食品における分枝酵素の新規用途

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57132850A (en) * 1981-02-07 1982-08-17 Hayashibara Biochem Lab Inc Preparation of food and drink
JPH07147917A (ja) * 1993-11-30 1995-06-13 Riken Vitamin Co Ltd 多加水米飯の製造方法
JPH11346689A (ja) * 1998-04-08 1999-12-21 Ajinomoto Co Inc 酵素製剤及び麺類の製造方法
JP2001211844A (ja) * 2001-02-16 2001-08-07 House Foods Corp もち類
WO2005096839A1 (ja) * 2004-04-05 2005-10-20 Ajinomoto Co., Inc. 澱粉含有食品の物性改良方法及び物性改良剤
JP2008194024A (ja) * 2006-06-30 2008-08-28 Ajinomoto Co Inc 澱粉含有食品の製造方法及び澱粉含有食品改質用の酵素製剤
JP2009022267A (ja) * 2007-06-21 2009-02-05 Ajinomoto Co Inc 米飯食品の製造方法及び米飯食品改質用の酵素製剤
WO2010035858A1 (ja) * 2008-09-25 2010-04-01 味の素株式会社 米飯食品の製造方法及び米飯食品改質用の酵素製剤
US20120207880A1 (en) * 2009-10-23 2012-08-16 Industry Foundation Of Chonnam National University Gluten additives for rice bakery and preparation method thereof
WO2014115894A1 (ja) * 2013-01-24 2014-07-31 味の素株式会社 デンプン含有食品の製造方法及びデンプン含有食品改質用の酵素製剤

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57132850A (en) * 1981-02-07 1982-08-17 Hayashibara Biochem Lab Inc Preparation of food and drink
JPH07147917A (ja) * 1993-11-30 1995-06-13 Riken Vitamin Co Ltd 多加水米飯の製造方法
JPH11346689A (ja) * 1998-04-08 1999-12-21 Ajinomoto Co Inc 酵素製剤及び麺類の製造方法
JP2001211844A (ja) * 2001-02-16 2001-08-07 House Foods Corp もち類
WO2005096839A1 (ja) * 2004-04-05 2005-10-20 Ajinomoto Co., Inc. 澱粉含有食品の物性改良方法及び物性改良剤
JP2008194024A (ja) * 2006-06-30 2008-08-28 Ajinomoto Co Inc 澱粉含有食品の製造方法及び澱粉含有食品改質用の酵素製剤
JP2009022267A (ja) * 2007-06-21 2009-02-05 Ajinomoto Co Inc 米飯食品の製造方法及び米飯食品改質用の酵素製剤
WO2010035858A1 (ja) * 2008-09-25 2010-04-01 味の素株式会社 米飯食品の製造方法及び米飯食品改質用の酵素製剤
US20120207880A1 (en) * 2009-10-23 2012-08-16 Industry Foundation Of Chonnam National University Gluten additives for rice bakery and preparation method thereof
WO2014115894A1 (ja) * 2013-01-24 2014-07-31 味の素株式会社 デンプン含有食品の製造方法及びデンプン含有食品改質用の酵素製剤

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020058318A (ja) * 2018-10-12 2020-04-16 物産フードサイエンス株式会社 ドウまたはドウ加熱食品における分枝酵素の新規用途

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6642617B2 (ja) デンプン含有食品の製造方法及びデンプン含有食品改質用の酵素製剤
JP5056193B2 (ja) 畜肉加工食品又は水産加工食品の製造方法及び畜肉加工食品又は水産加工食品改質用の酵素製剤
TWI389647B (zh) Starch-containing food manufacturing method and starch-containing food
KR101696623B1 (ko) 면류의 제조 방법 및 면류 개질용 효소 제제
JP6066016B2 (ja) 麺類の製造方法及び麺用ほぐれ改良剤
WO2008059992A1 (fr) Procédé pour produire un aliment contenant de l'amidon et amidon modifié
JP4757419B2 (ja) ダイエット米及びその製造方法
WO2009116662A1 (ja) 水産練製品の製造方法及び水産練製品用酵素製剤
JP2016171762A (ja) 餅生地の製造方法及び餅生地改質用の製剤
JP7100458B2 (ja) 冷凍調理麺の食感改良剤の製造方法、食感が改良された冷凍調理麺の製造方法及び冷凍調理麺の食感改良方法
JP6905371B2 (ja) 即席麺用品質改良剤
JP2011188794A (ja) 乾麺用生地、これを用いた乾麺類及びこの乾麺類の製造方法
KR102135436B1 (ko) 곱창의 잡내 제거용 조성물의 제조 방법
JP2005065533A (ja) 冷凍レンジアップ餃子
JP2019110866A (ja) 麺類の食感改良剤の製造方法、食感が改良された麺類の製造方法及び麺類の食感改良方法
JP2000253841A (ja) 茹で麺類の製造方法
KR102599992B1 (ko) 굳지 않는 감자떡의 제조방법 및 상기 방법으로 제조된 감자떡
JP4129343B2 (ja) 麺類の品質改良剤及び麺類の製造法
JPH08336366A (ja) 麺類の製造方法
JP2011188875A (ja) 火入れ醤油を用いた加工食品の製造
JP6905372B2 (ja) 即席麺用品質改良剤
JP6360314B2 (ja) 即席麺の製造方法
KR20220016738A (ko) 마늘 분말을 포함한 곱창 잡내 제거용 조성물의 제조 방법
JP2015188361A (ja) 加工米飯及びその製造方法
JP6295468B2 (ja) 天ぷら粉

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170907

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180723

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180807

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181009

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190108