JP3331484B2 - トランスグルタミナーゼによる麺類の製造方法 - Google Patents

トランスグルタミナーゼによる麺類の製造方法

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JP3331484B2 JP18922994A JP18922994A JP3331484B2 JP 3331484 B2 JP3331484 B2 JP 3331484B2 JP 18922994 A JP18922994 A JP 18922994A JP 18922994 A JP18922994 A JP 18922994A JP 3331484 B2 JP3331484 B2 JP 3331484B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はトランスグルタミナーゼ
を用いた麺類の製造方法に関する。更に、詳細には穀類
原料にトランスグルタミナーゼを作用させて麺類を製造
するに際し、小麦蛋白部分加水分解物及び/又は乳蛋白
部分加水分解物を用いることを特徴とする食感の優れた
麺類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】中華麺、そば、うどん、に代表される麺
類には、広義にはパスタ類、ぎょうざ、しゅうまいの皮
類等までが含まれる。これらは保存性を向上するため、
酸処理、レトルト処理、冷凍処理あるいは乾燥、半乾燥
等の多岐多様の加工処理したものが市販されている。こ
れらの麺類はいずれも食する時点でシコシコした弾力
(こし)のある食感が望まれているが、酸処理、レトル
ト処理等の加工処理により、生麺の持つ食感、特に、硬
さ、弾力(こし)が失われるという問題がある。そこ
で、ゆで後の麺の食感、即ち弾力(こし)のある状態を
長時間にわたり維持する種々の改質がなされてきた。
【0003】例えば(1)食用酢を用い、更に海そう抽
出物、ローカストビーンガム、グアーガム、キサンタン
ガム等を併用する方法(特開昭61ー119151)、
また(2)ゆで麺の表面をゼラチンでコーテイング処理
してゆでのびを防止すると共に保形性を保持する方法
(特開昭63ー283547)、又(3)タンパク質素
材や澱粉等を添加し、必要によりさらに、活性グルテ
ン、大豆蛋白、卵白、全卵、カゼイン、乳化剤、多糖類
等を併用する方法(特開平2ー117353)等があ
る。更に(4)特開平2ー186954にはレトルト処
理を施しても好ましい食感を維持させる為に、高温、短
時間のレトルト処理、例えば、125℃以上でF0=3.
1となるような条件で処理する方法が開示されている。
しかしながら、いずれの方法も麺類のもつ独特の食感で
ある硬さと弾力(こし)は少しは向上できるが、必ずし
も十分といえるものではない。
【0004】一方、本発明者等は以前からトランスグル
タミナーゼを用いた麺類の製造の研究を行ってきた。そ
の成果として、例えば(1)麺を加熱処理等した後トラ
ンスグルタミナーゼ含有液に浸漬して麺を改質する方法
(特開平2ー286054)、(2)小麦粉、グルテ
ン、糖類からなる原料にトランスグルタミナーゼを添加
して得た生地を麺帯として成型し、次いでゆで処理し、
最後に酸処理する常温流通可能な麺類を提供する方法
(特開平5ー244887)、(3)穀粉その他の原料
を混練する課程でトランスグルタミナーゼを添加して麺
を製造する方法(特開平6ー14733)等がある。
【0005】しかしながら、トランスグルタミナーゼを
利用するこれらの方法を用いても麺類独特の食感である
硬さ、弾力(こし)及び粘りを併せて持つ麺類を提供で
きないのが現状である。これはトランスグルタミナーゼ
は少量で麺類の小麦粉のグルテンに作用してグルテンの
架橋結合を促進させ硬さを付与することが可能である
が、硬さが付与されることによって、粘りとしなやかさ
が消失してしまい、麺類としての美味しさが欠けるもの
となるのがその原因と考えられる。
【0006】また、調製後麺類をレトルト処理や、酸処
理に付される場合には麺類は120℃以上の高温で処理
もしくはpH4.2以下の酸性に供されることになり、
グルテンの架橋構造がダメージを受け、プツプツ、ボキ
ボキした食感となり、粘りとしなやかさがなくなり、も
ろい食感となり好ましくなくなるという問題がある。従
って、嗜好性の多様化、保存性延長等により種々の加工
処理、すなわち、酸処理、レトルト処理、冷凍処理等が
施しても好ましい硬さ、弾力及び粘りを併せ持つ麺類の
提供が望まれている。
【0007】
【発明が解決しょうとする課題】従って、本発明の目的
の1つは、麺類のもつ独特の食感である硬さと弾力(こ
し)を向上させると同時に粘りを併せて付与することに
よって、よりゆで直後の麺に近い食感を有する麺類を提
供することである。また、本発明の別の目的は高温加熱
処理、あるいはpH4程度の酸処理または、氷点以下の
低温にさらされた場合でも、本来の麺類の食感である、
硬さ、弾力(こし)と粘りのある噛みごたえ感を保持す
ることのできる麺類の製造方法の提供である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記記載の
目的を達成すべく鋭意研究の結果、小麦蛋白部分加水分
解物及び/又は乳蛋白部分加水分解物を存在下でトラン
スグルタミナーゼ処理することにより、本来の麺類のゆ
で後の食感である弾力(こし)の向上と、更に、粘りを
も向上するということを見いだし、本発明を完成するに
至らしめた。即ち、本発明は主原料である穀類に小麦蛋
白部分加水分解物及び/又は乳蛋白部分加水分解物を添
加したものにトランスグルタミナーゼを作用せしめるこ
とを特徴とする麺類の製造方法である。本発明を以下に
詳細に説明する。
【0009】本発明で用いられるトランスグルタミナー
ゼは蛋白のペプチド鎖内にあるグルタミン残基のγーカ
ルボキシアミド基のアシル転移反応を触媒する酵素であ
る。このトランスグルタミナーゼがアシル受容体として
タンパク質中のリジン残基のεーアミノ基に作用する
と、タンパク質分子の分子内において及び分子間におい
てεー(γーGIu)Lys結合が形成される。尚、本
酵素の諸性質については特開昭64ー27471号公報
に記載されている。
【0010】さて、トランスグルタミナーゼには、カル
シウム非依存性のものとカルシウム依存性のものがある
が、いずれも使用することが可能である。前者の例とし
ては、微生物由来のもの(例えば、特開昭64ー274
71参照)をあげることができる。後者の例としては、
モルモット肝臓由来のもの(特公平1ー50382参
照)、魚由来のもの(例えば、関信夫ら「日本水産学会
誌VOL56頁125ー132(1990)」及び「平
成2年度日本水産学会春期大会講演要旨集」219頁参
照)をあげることができる。この他、遺伝子組換え法に
より製造されるもの(特開平1ー300889、5ー1
99883)等、いずれのトランスグルタミナーゼでも
用いることができ、起源及び製法に限定されるものでは
ない。但し、食品用途としての機能性及び経済性の点か
ら好ましくはカルシウム非依存性のものがよく、例え
ば、上述の微生物由来のトランスグルタミナーゼ(特開
昭64ー27471)等は、いずれの条件をも満足する
ものであり、現時点では最適といえる。
【0011】次に、トランスグルタミナーゼの添加量
は、主原料となる穀類蛋白質1gあたり0.1〜30ユ
ニット、好ましくは、0.5〜10ユニットである。添
加量が前記範囲より少ない場合は、麺類の食感改良が不
十分であり、又酸処理及び、レトルト処理後の物性、ゆ
でのび防止等において、所期の効果を納めることが出来
ない。また、前記の範囲を越える場合は麺類の食感が著
しく硬くなりすぎるなどの不都合があり、いずれも、本
発明の目的を充分には達成できない。
【0012】さて、本発明に於ける麺類には中華麺、う
どん、そばの他スパゲッティ、パスタ類、更にはぎょう
ざ、しゅうまいの皮類等も含まれる。
【0013】次に、本発明の於て主原料とされる穀類と
は小麦、大麦、米の主穀及びトウモロコシ、ソバ、ライ
麦、オート麦、キビ等の雑穀類であり、いずれか1種又
は2種以上を組み合わせて主原料とすればよい。しか
し、一般的には小麦粉、そば粉等が主原料となる。
【0014】次に、小麦蛋白部分加水分解物について説
明する。本発明に用いる小麦蛋白部分加水分解物は、小
麦グルテンを酵素、酸、アルカリ等により、加水分解さ
れたもの用いればよい。特に制限はないが、通常は脱ア
ミド化率が5〜70の範囲のものを小麦蛋白部分加水分
解物として用いればよい。アミド化率とは、通常、タン
パク質を酸、アルカリ、又は、酵素の触媒作用によって
加水分解して生成するαーアミノ酸の生成の度合を表す
指標である。尚、市販されているグルタミンペプチド組
成物(例えば、(株)カンピナミルクユニージャパン製
のグルタミンペプチド組成物)も小麦蛋白部分加水分解
物であるので、本発明でいう小麦蛋白部分加水分解物に
含まれる。
【0015】次に、乳蛋白部分加水分解物について説明
する。ここに、乳蛋白とは、カゼイン及びその塩類、全
脂粉乳、脱脂粉乳等の乳成分組成物をいう。加水分解物
を得る為にいずれを原料としても良いが、一般的には、
カゼインナトリウム等の塩類が作業性等から適当であ
る。本発明に用いる乳蛋白部分加水分解物は、乳蛋白を
酵素、酸、アルカリ等により、加水分解されたものを用
いればよい。特に制限はないが、通常は脱アミド化率が
10〜40の範囲のものを乳蛋白部分加水分解物として
用いればよい。
【0016】この小麦蛋白部分加水分解物及び/又は乳
蛋白部分加水分解物の添加量は通常、主原料の穀類中の
蛋白1g当り0.001〜5.0gであり、好ましく
は、0.01〜0.1gである。添加量が前記範囲より
少ない場合には、麺類の食感は硬く、ボソつきがみら
れ、弾力が付与されず又、前記範囲を越える場合には、
もろく、粘りのない食感となる、柔らかすぎるなどの不
都合が生じ、いずれも本発明の目的を充分に達成するこ
とはできない。
【0017】本発明に於いては、乳蛋白、α澱粉及びα
アミラーゼの内から選ばれた1種以上のものを必要によ
り使用できる。さて、本発明に於いて用いられる乳蛋白
とは、カゼイン及びその塩類、全脂粉乳、脱脂粉乳等の
乳成分組成物であり、いずれを用いても良いが、一般的
には、カゼインナトリウム等の塩類が作業性等から好ま
しい。乳蛋白の添加量は主原料の穀類蛋白1g当たり、
0.01ー1.0、好ましくは0.1ー0.5gであ
る。添加量は前記範囲より少ない場合には弾力が付与さ
れず、又前記範囲を超える場合にはもろく、粘りのない
食感となり好ましくない。
【0018】α澱粉とは澱粉に水を加えて加熱すること
により物理的にデンプンの細胞膜を破壊し、α化したも
のをいう。本発明に於いて用いられるα澱粉の原料は特
に限定されないが、通常、馬澱、タピオカ等が一般的に
用いられる。また、物性、食感等の面から特にタピオカ
を原料としたα澱粉が弾力(こし)のある食感を呈する
ことから適当である。α澱粉の添加量は小麦粉等の主原
料穀類中の蛋白1g当り、0.05〜30gであり、好
ましくは0.5〜10gである。添加量が前記範囲より
少ない場合には、粘りが付与されず、また、前記範囲を
越える場合には、硬く且つ脆い食感となり好ましくな
い。
【0019】αアミラーゼとは、デンプン分子の直鎖構
造(アミローズ)および分岐構造(アミロペクチン)を
内部から大きく切断して大量のデキストリンと少量のマ
ルトーズに分解する酵素であり、αアミラーゼはデンプ
ンを液化する力は強い。本発明に於いて用いられるαア
ミラーゼは特にその起源は問わない。従って、微生物起
源のもの、植物起源のもの、動物起源のもの等、いずれ
でも用いられる。通常は市販されているαアミラーゼを
用いれば良い。また、添加量は小麦粉等の主原料穀類中
の蛋白1gに対して約0.01〜100ユニットであ
る。もちろん、この範囲にこだわるものではない。尚、
上述した副原料以外に調味料、香辛料、食塩、砂糖、ポ
リリジン等も適宜使用できる。
【0020】次に、麺類の製造方法について述べる。製
造方法は麺生地の製麺工程において通常の原材料に加え
てトランスグルタミナーゼと小麦蛋白部分加水分解物及
び/又は乳蛋白部分加水分解物を添加して使用すること
を除いては、通常の麺類の製造方法に準ずることができ
る。まず、前述した小麦粉等の主原料に水を含む副原料
(小麦蛋白部分加水分解物及び/又は乳蛋白部分加水分
解物、トランスグルタミナーゼ等)を添加、混練して麺
生地を作成する。混練して得られた麺生地は、トランス
グルタミナーゼの酵素作用を充分に発揮させるために、
(1)0℃以上65℃以下、好ましくは10〜55℃で
約30−90分間ねかせ、その後麺生地を複合圧延する
か、又は(2)麺生地を複合圧延後に、0℃以上65℃
以下、好ましくは10〜55℃で15分から一夜程度放
置すると、トランスグルタミナーゼの機能が発現し、望
ましい食感が得られる。このように処理した麺生地を通
常の方法により、それぞれの形態(例えばうどん、そ
ば、パスタ等)に成型する。
【0021】本発明の麺類の内、生麺はそのまま流通す
ることができる。また、これをゆでたり、蒸したりし
た、ゆで麺、蒸し麺、更にゆで麺を包装した包装ゆで麺
の形態で流通に置くこともできる。また、生麺を乾燥し
て得た半乾燥麺又は乾麺の形態で流通におくことも可能
である。更に、ゆで麺を酸溶液に浸漬したり、レトルト
包材に充填してレトルト処理したものも常温流通に置く
こともできる。尚、上述の各種麺類を、その製品の形態
を問わず、好ましい硬さ、弾力及び粘りを併せ持つとい
う特徴を有する。
【0022】さて、本発明でいうトランスグルタミナー
ゼの活性単位は、次のようにして測定され定義される。
すなわち、ベンジルオキシカルボニルーL−グルタミニ
ルグリシンとヒドロキシルアミンを基質として反応を行
い、生成したヒドロキシサム酸をトリクロロ酢酸存在下
で鉄錯体を形成させた後、525nmの吸光度を測定す
る。このようにして、ヒドロキサム酸の量より検量線を
作成し、1分間に1μmlのハイドロキサメートを生成
させる酵素量をトランスグルタミナーゼの活性単位、1
ユニットと定義する。尚、測定法の詳細は特開昭64ー
27471号公報を参照して頂きたい。
【0023】
【本発明の作用】本発明によれば、主原料である穀類に
小麦蛋白部分加水分解物及び/又は乳蛋白部分加水分解
物を添加した後トランスグルタミナーゼを作用せしめる
ことにより、蛋白の分子間及び分子内でネットワーク構
造を麺体中に形成させ、これにより(1)生麺、(2)
ゆで麺、(3)蒸し麺、(4)ゆで麺を包装した包装ゆ
で麺、(5)半乾燥麺、(6)乾麺、(7)酸処理麺、
及び(8)レトルト麺の全てに於て硬さ、弾力(こし)
とともに、しなやかな粘りと噛みごたえ感のある好まし
い食感を付与できる。
【0024】以下、本発明を実施例に従って説明する。
尚、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0025】
【実施例】
(実施例1:中華麺)準強力小麦粉2000g(「特ナ
ンバーワン」(蛋白含量11.2%)、日清製粉(株)
社製)と水800gに食塩20g、かん水(「粉末かん
すい」、日本コロイド(株)社製)6g、ワキシーコー
ンスターチ40g、小麦蛋白部分加水分解物((株)片
山化学研究所製、「グルパール30」)3g、カゼイン
ナトリウム(ベスター化工(株)社製、「インスタンラ
ックS」)3gの混合原料に放線菌ストレプトベルチシ
リウムに属する微生物(Strepto vertic
illium mobaraenseIFO1381
9)起源のトランスグルタミナーゼ(比活性1ユニット
/mg)1gを溶解してミキサーで70rpmで12分
混練した後、製麺機(品川製麺機(株)製)により、常
法に従い、バラ掛け、複合、圧延後生地を20℃で60
分ねかした。その後、切り歯22番で切り出し生中華麺
を調製した。
【0026】比較のため、本発明品に比べて、トランス
グルタミナーゼ及び小麦蛋白部分加水分解物無添加のも
の(対照1)、トランスグルタミナーゼのみ無添加のも
の(対照2)及び小麦蛋白部分加水分解物のみ無添加の
もの(対照3)を調製した。
【0027】得られた3種の生中華麺をそれぞれ2.5
分間ゆで後に90℃の湯に30分間放置したものを、洗
練されたパネラーによる試食評価した結果を表1に示し
た。対照1〜3では、いずれも、柔らかく、且つ、弾力
がなく、脆い食感であった。それに対して、本発明品は
弾力、しなやかさが増加することが明かとなった。
【0028】
【表1】
【0029】尚、官能評価はいずれも10点評価法によ
り行なった。即ち、「弾力」に関しては、5点を普通と
して、1点:非常に柔らかい、2点:かなり柔らかい、3
点:やや柔らかい、4点:僅かに柔らかい、6点:僅かに
硬い、7点:やや硬い、8点:硬い、9点:かなり硬い、
10点:非常に硬い等の基準に従って行った。また、
「粘り」に関しては「弾力」と同様の基準で評価した。
一方、、「食感の好ましさ」に関しては、5点を普通と
して、1点:非常に好ましくない、2点:かなり好まし
くない、3点:やや好ましくない、4点:僅かに好まし
くない、6点:僅かに好ましい、7点:やや好ましい、
8点:好ましい、9点:かなり好ましい、10点:非常
に好ましい、という基準に従って行われた。
【0030】次に、前記の試作品4種を1分ゆでた後
に、0.75%乳酸溶液に4分浸漬し、麺線をpH4.2
以下とした後、パウチ包材に充填し、90℃、35分加
熱殺菌処理を行い、同様に官能評価を行なった。ゆで処
理後の評価と同様、対照品は弾力と粘りもかなり弱くな
るが、本発明品は弾力と粘り、しなやかさも維持するこ
とが明かとなった(表2)。尚、官能評価は前述と同様
の基準に従って行った。
【0031】
【表2】
【0032】(実施例2:LL中華麺)準強力小麦粉20
00g(「特ナンバーワン」(蛋白含量11.2%)、
日清製粉(株)製)と、水800gに食塩20g、かん
水(「粉末かん水」、日本コロイド(株)製)6g、小
麦蛋白部分加水分解物(「グルパール30」、(株)片
山化学研究所製)10g、α澱粉(「マツノリンM−2
2]、松谷化学工業(株)製)2gの混合原料に実施例
1に用いたと同様のトランスグルタミナーゼ1gを溶解
して、真空ミキサーで70rpmで15分混練する。直
ちに、常法により、バラ掛け、複合、圧延後、生地を2
0℃で60分ねかした後、切り刃22番で切り出しを行
い生中華麺を調製した。そして、実施例1と同様にゆで
直後、酸処理をして加熱殺菌後に官能評価した。
【0033】対照として、本発明品に比べて、トランス
グルタミナーゼ及び小麦蛋白部分加水分解物、α澱粉の
いずれも含まない系(B)、小麦蛋白部分加水分解物の
み無添加の系(C)、トランスグルタミナーゼのみ無添
加の系(D)及びα澱粉のみ無添加の系(E)をそれぞ
れ調製した。官能評価は専門パネル20名で弾力(こ
し)、しなやかさ、粘りについて評価し結果を表3に示
した。評価基準は実施例1と同様である。結果は表3に
示すように、対照品はいずれも柔らかく、弾力もなく、
脆い食感であった。一方、本発明品は弾力、しなやか
さ、粘りともにあり、好ましい評価であった。
【0034】
【表3】
【0035】(実施例3:LL中華麺)準強力小麦粉2
000g(日清製粉(株)社製、「特ナンバーワン」
(蛋白含量11.2%))と、水800gに食塩20
g、かん水(日本コロイド(株)、「粉末かん水」)6
g、小麦蛋白部分加水分解物((株)片山化学工業研究
所、「グルパール30」)2g、αアミラーゼ(天野製
薬(株)社製、「αアミラーゼAD」)及びポリリジン
(チッソ(株)社製、「ポリリジン製剤」)1gの混合
原料に実施例1に用いたと同様のトランスグルタミナー
ゼ1gを溶解して、真空ミキサーで70rpmで15分
混練する。尚、αアミラーゼの添加量は小麦蛋白1g当
り10Uになるように添加した。その後、直ちに、常法
により、バラ掛け、複合、圧延後、生地を20℃で60
分ねかした後、切り刃22番で切り出しを行い生中華麺
を調製した。そして、実施例1と同様にゆで直後、酸処
理をして加熱殺菌後に官能評価した。
【0036】対照として、本発明品に比べて、トランス
グルタミナーゼ及び小麦蛋白部分加水分解物、αアミラ
ーゼ、ポリリジンのいずれも含まない系(B)、小麦蛋
白部分加水分解物のみを無添加の系(C)、トランスグ
ルタミナーゼのみ無添加の系(D),αアミラーゼのみ
無添加の系(E)及びポリリジンのみ無添加の系(F)
をそれぞれ調製した。この調製した6種の中華麺を専門
パネル20名で弾力(こし)、しなやかさ、粘りについ
て官能評価した。評価基準は実施例1に準じて行った。
その結果、対照品(B)、(C)及び(D)はいずれも
柔らかく、弾力もなく、脆い食感であった。その一方、
本発明品、対照品(E)及び(F)は酸処置後において
も実施例1と同様に、弾力、しなやかさも共にあり、粘
りも生中華麺に近く、好ましい評価であった。本発明
品、対照品(E)及び(F)の中では、専門パネル20
名の総合評価によると、本発明品が取分け優れていると
いう評価で、次に対照品(F)が良い評価を得ていた。
【0037】(実施例4:うどん)中力小麦粉2000
g(日清製粉(株)社製の「白椿」(蛋白含量8.5
%))に、水650gに食塩60gを溶解し、実施例1
で使用した同様のトランスグルタミナーゼ(比活性10
00ユニット/g)と小麦蛋白部分加水分解物(片山化
学研究所(株)社製、「グルパール30」)と、カゼイ
ンナトリウム(ベスター化工(株)社製、「インスタン
ラックS」)を表4に示す各種の添加量となるように混
合したものを、麺用ミキサー((株)トーキョーメンキ
社製の真空混練機「TVM03ー0028型」)にて、
500mg/Hgの真空下で15分混練して9種類のうどん
生地を得た。これを25℃で60分ねかしを行い、以下
常法にしたがってこれらのねかした生地をバラ掛け、複
合、圧延を行い、切り刃10番で最終麺帯を2.25m
mとして切り出し生うどんを調製した。
【0038】
【表4】
【0039】これらの生うどんを13分間ゆで、専門パ
ネル10名により、10点評価法にて官能評価を行っ
た。評価項目は食感(弾力(こし)、粘り(もちもち
感)、しなやかさ(つるつる感)を重点に評価した。評
価基準は実施例1に準じた。尚、ゆで後30分経過後の
各ゆでうどんの評価を行った。評価結果を表5に示す。
表4中のそれぞれの添加量は主原料である小麦粉中の蛋
白1g当りの添加量である。また、グルタミンペプチド
は(株)カンピナミルクユニージャパン社製である。
【0040】表5ではゆで麺N0.1、2、3、4、5、
6、7、8、9、10、11、12及び13は、それぞ
れ生地N0.1、2、3、4、5、6、7、8、9、1
0、11、12及び13を材料として製造したものであ
る。うどんの食感のポイントである弾力、粘り、しなや
かさの評価は、いずれも10点評価法で行った。結果は
表5に示す通りであった。
【0041】
【表5】
【0042】表5の通り、対照1〜5に対してトランス
グルタミナーゼ及び小麦蛋白部分加水分解物を添加した
本発明の6〜13はいずれもうどんの特性である、弾力
と粘り、しなやかさが付与された。また、官能評価の結
果、とりわけN0.7ー9、11ー13好ましい評価を得
た。
【0043】(実施例5:レトルトうどん)実施例5で
得られた生うどんを8分ゆで、ゆで直後にレトルトパウ
チに充填した後、125℃で6分(F0=4以上)のレ
トルト処理を行い、13種のレトルトうどんを得た。こ
のような熱処理をし、得られたレトルトうどんを実施例
1と同様の官能試験により評価した。評価結果を表6に
示す。表6に示したように、対照1〜5に対してトラン
スグルタミナーゼ及び小麦蛋白部分加水分解物を添加し
た本発明の6〜13はいずれもうどんの特性である、弾
力と粘り、しなやかさが付与された。また、官能評価の
結果、とりわけN0.7ー9、11ー13好ましい評価を
得た。
【0044】
【表6】
【0045】このようにして得られた、ゆで直後のうど
んを10℃の冷蔵庫にて1夜放置後、専門パネル15名
により、実施例1と同様の方法で官能評価を行った場合
も、トランスグルタミナーゼ及び小麦蛋白部分加水分解
物を添加した本発明品は良好な評価を得た。
【0046】(実施例6:そば)強力小麦粉(日清製粉
(株)社製の「カメリア」)700gとそば粉(日本製
粉(株)の「千寿」)300g、及び表7に示す種々の
添加量の小麦蛋白部分加水分解物(片山化学研究所
(株)社製、「グルパール30」)と、カゼインナトリ
ウム(ベスター化工(株)社製、「インスタンラック
S」)を粉体混合した。次に、水350gに食塩15g
を溶解した後、両者を麺用ミキサー((株)トーキヨー
メンキ社製の混練機)で常圧で100rpmの回転にて
15分混練した。これを品川麺機の製麺機にて、常法に
従い、バラ掛け後、複合、圧延を行いそばを得た。尚、
本発明に於いては、加水する際に水の温度を常法に従
い、5℃で行ったもの以外に、40℃で製麺した場合の
効果も観察した。また、本発明に於いては、ねかし工程
の必要性についても検討を加えた。評価はそれぞれのそ
ばを沸騰水で3.5分ゆで後、専門パネル20名により
官能評価での比較を行った。尚、各種のそばの添加量及
び製麺条件を表7に示す。表7の添加量は主原料(小麦
蛋白粉及びそば粉)中の蛋白1g当りの添加量である。
【0047】表8に示すように、官能評価の結果いずれ
も良好な結果が得られたが、とりわけねかし工程をとる
ことにより、硬い、こしのあるそばが得られた。また、
トランスグルタミナーゼが反応しやすい40℃の水を用
いることにより、効果がさらに発揮されることも見いだ
した。尚、そばの評価ポイントは硬さ、弾力及び総合評
価について、専門パネル20名で評価を行った結果を表
8に示す。いずれも実施例1と同様に10点評価法で行
った。
【0048】
【表7】
【0049】
【表8】
【0050】(実施例7:冷凍そば)そば粉(日本製粉
(株)社製の「千寿」)600gとそばつなぎ粉(日本
製粉(株)社製の「赤ぼたん」)400g、実施例1と
同様のトランスグルタミナーゼ及び乳蛋白部分加水分解
物(日本製粉(株)社製の「ユニフィックス」)を表9
に示す種々の添加量で粉体混合した。尚、表9中の添加
量は主原料(そば粉およびそばつなぎ粉)中の蛋白1g
当りのそれぞれの添加量である 次に、40℃の水350gに食塩15gを溶解後、両者
を麺用ミキサー((株)トーキョーメンキ社製の混練
機)で500mgHgの真空度で70rpm回転で10
分混練した。そのままバラねかしを60分行い、直ちに
品川麺材の製麺機にて複合1回、圧延5回行い、切り歯
18番で切り出し、そばの生地を調製した。これらを沸
騰水で3.5分ゆで後パウチに充填し、ー40℃に急速
冷凍し、翌日この冷凍そばを熱湯で2分間湯もどしした
後、20名によりなる専門パネルによる官能評価を行っ
た。官能評価の結果は表10に示した。
【0051】
【表9】
【0052】
【表10】
【0053】官能評価の結果、表10に示すように乳蛋
白部分加水分解物の無添加品(対照品2)は硬く、プツ
プツ切れるのに対して、本発明品は弾力、粘りのあるし
っかりとした好ましい食感のそばが得られた。尚、評価
ポイントは実施例6と同様10点評価法により評価し
た。
【0054】(実施例8:酸処理LLそば)そば粉(日
本製粉(株)社製の「千寿」)600gとそばつなぎ粉
(日本製粉(株)社製の「赤ぼたん」)400g、実施
例1と同様のトランスグルタミナーゼ、乳蛋白部分加水
分解物(日本新薬(株)社製の「ユニフィックス」)及
び小麦蛋白部分加水分解物((株)片山化学研究所社製
の「グルパール30」)を表11に示す種々の添加量で
粉体混合した。表11中の添加量は主原料(そば粉及び
そばつなぎ粉)中の蛋白1g当りのそれぞれの添加量で
ある。次に、その後、直ちに40℃の湯350gに食塩
15gを溶解したものを添加後、麺用ミキサー(トーキ
ョーメンキ(株)社製の混麺機)で、真空度500mm
Hgで70rpmの回転にて10分混練した。そのまま
バラねかしを40分行い、直ちに品川麺機製の製麺機に
てバラ掛け、複合、圧延を行い、切り歯18番で切り出
して、そばの生地を調製した。これらを、沸騰水で3.
5分ゆでた後、冷却後、0.4%乳酸で6分浸せきを行
い、次にpHを4.0にした。次に、パウチに充填し、
95℃で25分加熱殺菌を行った。実施例7と同様に、
翌日2分間湯戻した後に、20名による専門パネルによ
る官能評価に供した。官能評価の結果は表12に示し
た。
【0055】
【表11】
【0056】官能評価の結果、表12に示すように、酸
処理により対照品は弾力(こし)、粘りとも弱く、脆い
食感となるのに対して、本発明品は酸処理による麺の劣
化が小さく、弾力(こし)、粘りともに保護され、好ま
しい食感のものが得られた。
【0057】
【表12】
【0058】(実施例9:スパゲッティ)デユラムセモ
リナフラワー2000g(日清製粉(株)社製の「レオ
ーネB」)に市水600gを加え、パスタマシーン(L
UCKY CAFFEE MACHINE社製の「TYP
E PM50」)にて10分混練し、直ちに、押しだし
製麺を行い、30秒/回にカットして所定の長さのスパ
ゲッティ生地を得た(対照品1、表13参照)。表13
に示すように、対照品1に小麦蛋白部分加水分解物
((株)片山化学研究所社製の「グルパール30」)及
びα澱粉を所定の比率で添加したものを対照品2、対照
品1に所定量のトランスグルタミナーゼのみを添加した
ものを対照品3、及びトランスグルタミナーゼ、小麦蛋
白部分加水分解物、α澱粉を所定の比率で添加したもの
を本発明品とした。尚、表13中の添加量は主原料であ
るデユラムセモリナフラワー中の蛋白1g当りの添加量
である。
【0059】さて、表13に示すような配合でスパゲッ
ティ生地を調整した後、30℃で40分ねかしを行いス
パゲッティを得た。次に、それぞれを温度35℃、湿度
70%の恒温乾燥機にて4時間乾燥し、乾燥スパゲッテ
ィを得た。このように得たスパゲッティ各々を沸騰水で
8分間ゆでを行い、専門パネル20名にて官能評価し
た。その結果、表14に示すように、対照1、2及び3
はいずれも効果みられず、本発明品のみが硬さ、弾力、
ともに強くあり、最も好ましい評価であった。尚、評価
はいずれも10点評価法で行った。
【0060】
【表13】
【0061】
【表14】
【0062】また、マカロニを通常の方法により表14
と同様の添加物の組合せで添加を行った結果、上述のス
パゲッティと同じ官能評価結果を得た。
【0063】(実施例10:LLスパゲッティ)デユラ
ムセモリナフラワー2000g(日清製粉(株)社製
「レオーネB」)に市水600gを混練し、実施例9と
同様のパスターマシーンで同様の条件でスパゲッティ生
地を得た(対照品1、表15参照)。また、表15に示
すように、対照品1に小麦蛋白部分加水分解物((株)
片山化学研究所社製の「グルパール30」)及びα澱粉
を所定の比率で添加したものを対照品2、対照品1に所
定量のトランスグルタミナーゼのみを添加したものを対
照品3、及びトランスグルタミナーゼ、小麦蛋白部分加
水分解物、α澱粉を所定の比率で添加したものを本発明
品とした。尚、表15中の添加量は主原料であるデユラ
ムセモリナフラワー中の蛋白1g当りの添加量である。
【0064】このように調製したスパゲッティ生地を、
直ちに沸騰水で8分間ゆで後0.8%に乳酸溶液に6分
浸漬を行い、次にパウチに充填した。その後、93℃、
25分加熱処理後にスパゲッティ用のトマト風ソースを
用いて味付けしてから、専門パネル20名により官能評
価に供した。評価は10点評価法で行った。
【0065】官能評価の結果、表16に示すように、対
照ー1、2は柔らかく、脆いが対照ー3のトランスグル
タミナーゼ単独では弾力はでているが脆かった。一方、
本発明品は全体のバランスがあり、好ましい食感であっ
た。
【0066】
【表15】
【0067】
【表16】
【0068】また、酸処理後も同様に硬さ、弾力(こ
し)のある麺が得られた。結果を表17に示した。表1
7に示したように、酸処理によって、硬さ、弾力共に損
なわれるが、本発明品では、硬さ、弾力ともに維持さ
れ、スパゲッティとして好ましい食感のものが得られ
た。更に、マカロニでも同様の評価結果を得た。
【0069】
【表17】
【0070】(実施例11:ぎょうざの皮)準強力小麦
粉2000g(日清製粉(株)社製の「カメリア」)
に、水660gと食塩40gを溶解したものを、実施例
1で使用した同様の麺用ミキサー((株)トーキョーメ
ンキ社製の真空混練機)にて12分混練して4種類のぎ
ょうざの皮生地を得た。表18に示されるように、
(1)対照品1はトランスグルタミナーゼ、小麦蛋白部
分加水分解物、カゼインナトリウム無添加品であり、
(2)対照品2は対照品1に所定量の小麦蛋白部分加水
分解物((株)片山化学工業所社製の「グルパール3
0」)及びカゼインナトリウムを添加したもの、(3)
対照品3は対照品1にトランスグルタミナーゼのみ添加
したもの、及び(4)本発明品は所定量の小麦蛋白部分
加水分解物、トランスグルタミナーゼ、カゼインナトリ
ウムを対照品1に添加したものをいう。尚、表18中の
添加量は主原料である小麦粉中の蛋白1g当りの添加量
である。
【0071】上記対照品1−3及び本発明品に表19に
示すような各種成分からなる具を添加して「ぎょうざ」
とした後、焼き、「焼きぎょうざ」を調製した。これを
20名のパネルからなる官能評価に供した。その結果、
表20に示すように対照品1及び2に対して、トランス
グルタミナーゼ単独添加の対照3は若干好ましい食感に
なるが、しかし脆いという欠点がある。一方、本発明品
は硬さ、弾力、しなやかさの点からも非常にぎょうざの
皮として好ましい評価を得た。尚、官能評価は実施例1
と同様の10点評価法で行った。
【0072】
【表18】
【0073】
【表19】
【0074】
【表20】
【0075】(実施例12:はるまき)準強力小麦粉2
000g(日清製粉(株)社製「麺王」)に、水620
gと食塩42gを溶解したものを、実施例1で使用した
同様の麺用ミキサー((株)トーキョーメンキ社の真空
混練機)にて15分混練してはるまきの皮生地を得た。
尚、小麦粉中の蛋白1g当り混合前に実施例1で使用し
たトランスグルタミナーゼを5ユニット、小麦蛋白部分
加水分解物を0.05g及びカゼインナトリウム0.0
5gを配合した。このようにして得たはるまきの皮を用
いて常法により、はるまきを調製したのち、官能評価に
供したところ、硬さ、弾力、しなやかさの点優れた評価
を得た。
【0076】
【効果】主原料である穀類に小麦蛋白部分加水分解物及
び/又は乳蛋白部分加水分解物を添加したものにトラン
スグルタミナーゼを作用せしめることを特徴とする本発
明により、好ましい硬さ、弾力、しなやかさを併せもつ
優れた食感の麺類を提供することができる。
フロントページの続き (56)参考文献 Agric.Biol.Chem., Vol.53,No.10(1989),p. 2169−2623 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/10 - 1/16 A23L 1/325 JICSTファイル(JOIS) 食品関連文献情報(食ネット)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主原料である穀類に小麦蛋白部分加水分
    解物及び/又は乳蛋白部分加水分解物を添加したものに
    トランスグルタミナーゼを作用せしめることを特徴とす
    る麺類の製造方法。
  2. 【請求項2】 主原料である穀類に更に乳蛋白、α澱粉
    及びαアミラーゼ中から1種以上添加することを特徴と
    する請求項1記載の麺類の製造方法。
  3. 【請求項3】 主原料である穀類の蛋白質1gあたりト
    ランスグルタミナーゼを0.1〜30ユニット添加する
    ことを特徴とする請求項1記載の麺類の製造方法。
  4. 【請求項4】 麺類が乾燥麺、油ちょう麺、冷凍麺であ
    る請求項1記載の麺類の製造方法。
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