JP4921830B2 - 飲食物の保形性向上方法 - Google Patents

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Description

本発明は、保形性向上作用を有した糖組成物に関する。より詳細には、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類を含有する糖組成物、前記糖組成物を含有した飲食物、前記糖組成物の飲食物の保形性向上を目的とした使用、飲食物の保形性向上方法、飲食物の製造方法、などに関する。
近年、需要者・消費者の間では、食品の品質に対する関心が高まっている。それに伴い、食品業界などにおいて、食品の保形性向上に関するニーズも高まっている。
例えば、煮崩れなどにより食品の形状が損なわれると、商品価値が低下するため、歩留まり(原料に対する製品の比率、良品率)も低下する。また、食品の形状が損なわれることにより、その食品自体の呈味が損なわれる場合も多い。そこで、食品の保形性を向上させる試みが、種々行われている。
食品の保形性を向上させる方法として、例えば、以下の文献が開示されている。特許文献1には、ニゲロオリゴ糖を有効成分として含有する食品の煮崩れ防止剤が記載されている。特許文献2には、トレハロースを用いた煮崩れ防止方法が記載されている。特許文献3には、エリスリトールを用いて野菜の煮崩れを防止する方法が記載されている。なお、非特許文献1及び2は、後述する実験方法などに関する参照文献である。
特開平11−178514号公報 特開2000−175669号公報 特開2000−325029号公報 食品化学新聞社、「澱粉糖関連工業分析法」、P.131〜137(1991年発行)。 Akher et al, Starke 26:307-312 (1974)
従来用いられている組成物は、上記組成物を含め、保形性向上効果が不充分であるという問題があった。一方、それらの組成物を比較的多量に用いて、保形性を向上させる場合、食品によっては呈味を損なう場合があり、幅広い食品に適用することが難しいという問題があった。
また、従来用いられている組成物を食品に添加すると、その食品の呈味性が損なわれる場合が多いという問題があった。例えば、上記ニゲロオリゴ糖やエリスリトールは、甘味が強く、適用できる食品が限られていた。また、トレハロースは、特有の味質変化による呈味性の低下があった。
その他、従来用いられている組成物の中には、大量摂取時に、体調変化を引き起こす場合があった。例えば、上記エリスリトールには、緩下作用(下痢)があるため、適用用途、用量が限定される場合があった。
そこで、本発明は、充分な保形性向上作用を有し、食品の呈味性を良好に保持し、安全性の高い組成物を提供することを主な目的とする。
本発明者らは、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類を含有する糖組成物に、飲食物に対する保形性向上作用があることを、新規に見出した。
そこで、本発明では、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類を含有し、保形性向上作用を有した糖組成物を提供する。
この糖組成物を保形性向上の有効成分として飲食物に含有させることにより、飲食物の保形性を向上できる。即ち、この糖組成物は、飲食物の保形性向上を目的として使用できる。
加えて、この糖組成物を用いることには、以下のような有利性がある。
この糖組成物は、低甘味であるため、飲食物自体の呈味に対してあまり影響を与えない。また、この糖組成物は、甘味質に優れており、砂糖など他の甘味成分との相性も良好である。その他、この糖組成物は、比較的少量でも、充分な保形性向上作用を有するため、飲食物への添加量を少なくできる。従って、飲食物の呈味性を良好に保持できるという利点がある。
前記の通り、この糖組成物は、低甘味で甘味質に優れているため、飲食物の呈味にあまり影響を与えない。また、前記の通り、この糖組成物は、比較的少量でも、充分な保形性向上作用を有するため、飲食物への添加量を少なくできる。従って、幅広い飲食物に適用できるという利点がある。
この糖組成物を飲食物に加えても、健康上、特に影響はなく、緩下作用(下痢)などもほとんどない。従って、この組成物は、従来の保形性向上剤などと比較して、安全性が高いという利点がある。
飲食物製造工程においてこの糖組成物を加えることにより、比較的簡易に、飲食物の保形性を向上できるため、特別な設備改良や工程改良を行う必要がない。また、この組成物は、比較的安価に入手できる。従って、この組成物を用いることにより、飲食物の製造コストを抑制できるという利点がある。
なお、本発明において、「保形性」とは、食品の形状を保とうとする性質をいい、「保形性向上作用」とは、飲食物(飲料などに含有する固形物を含む)の形状を保とうとする性質を増強させる作用をいう。即ち、「保形性向上作用」には、(1)加熱又は加圧熱処理などによる食品の煮崩れ、割れ、ひび割れ、組織の溶け出し、表面状態のあれ、すだちなどを抑制する作用、(2)食品の搬送時や、食品を容器に移しかえる際などにおいて、振動や衝撃による、食品の形状の変化を抑制する作用、などを広く包含する。ここで、「すだち」とは、表面又は断面に見られる気泡をいい、気泡が小さく均一になっていることを「すだちがよい」という(以下同じ)。
本発明に係る糖組成物を用いることにより、食品の保形性を向上できる。また、本発明に係る糖組成物には、食品の呈味性を良好に保持できるという利点がある。
<本発明に係る糖組成物について>
はじめに、本発明に係る糖組成物について、以下説明する。
本発明に係る糖組成物は、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類を含有し、保形性向上作用を有する糖組成物、を全て包含する。
「α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類」は、糖鎖中にα−1,6グルコシド結合を有する、3糖類と4糖類のいずれか一方又は両方である。本発明に係る3〜4糖類として、例えば、α−1,6グルコシド結合のみで構成される糖質(イソマルトトリオース、イソマルトテトラオース)、α−1,4グルコシド結合とα−1,6グルコシド結合とを有する糖質(パノース、イソパノース、イソマルトトリオシルグルコースなど)が挙げられる。また、本発明に係る3〜4糖類には、前記各糖質の還元物も含まれる。なお、本発明に係る糖組成物は、一種類の3〜4糖類のみを単一成分として含有する場合のほか、複数の3〜4糖類を含有する場合も含まれる。
本発明に係る糖組成物には、他の組成物(上記以外の糖類、食品添加剤、防腐剤、安定剤など)を含有させてもよい。例えば、キサンタンガム、ゼラチン、アルギン酸塩、カッパカラギーナン、澱粉、デキストリン、加工澱粉、β−1,3グルカン、などを含有させることができる。
本発明に係る糖組成物は、例えば、保形性向上剤として用いることができる。その場合、保形性向上剤は、液状・固形状のいずれの形態でもよい。固形状の保形性向上剤は、例えば、粉末化、顆粒化、ペレット化、などの加工を施すことにより、得ることができる。固形状の保形性向上剤は、食品に添加などする際に、分散しやすいという利点がある。
また、本発明に係る糖組成物は、調味料などに予め含有させて用いてもよい。含有させることができる調味料として、例えば、醤油、みりん、砂糖、だし、エキス類などがある。
<本発明に係る飲食物について>
続いて、本発明に係る糖組成物を、保形性向上の有効成分として含有した飲食物について、以下説明する。
本発明に係る糖組成物は、上述の通り、低甘味で甘味質に優れており、幅広い飲食物に適用できる。適用可能な飲食物として、例えば、(1)畜肉を用いた加工飲食物、(2)魚介類を用いた加工飲食物、(3)野菜類の加工飲食物、(4)卵の加工飲食物、(5)米飯類などが挙げられる。以下、各飲食物について、例示する。
(1)畜肉を用いた加工飲食物:
畜肉としては、例えば、鶏肉、豚肉、牛肉、羊肉、馬肉などが挙げられる。それらを用いた加工飲食物としては、例えば、カレー、シチュー、ビーフシチュー、ハヤシライスの具、ミートソース、マーボ豆腐、ハンバーグ、餃子、釜飯の素、スープ類、肉団子、角煮、畜肉缶詰などが挙げられる。
(2)魚介類を用いた加工飲食物:
魚介類としては、例えば、サバ、イワシ、サンマ、カニ、サケ、マグロ、カツオ、クジラ、カレイ、イカナゴ、アユなどの魚類、スルメイカ、ヤリイカ、紋甲イカ、ホタルイカなどのイカ類、マダコ、イイダコなどのタコ類、クルマエビ、ボタンエビ、イセエビ、ブラックタイガーなどのエビ類、タラバガニ、ズワイガニ、ワタリガニ、ケガニなどのカニ類、アワ、ハマグリ、ホタテ、カキ、ルーム貝などの貝類、などが挙げられる。それらを用いた加工飲食物としては、例えば、缶詰、煮魚、佃煮、すり身、水産練り製品(ちくわ、蒲鉾、あげ蒲鉾、カニ足蒲鉾など)、フライ、天ぷら、などが挙げられる。
なお、本発明に係る糖組成物は、例えば魚介類の加熱または加圧熱処理時における保形性を向上させるため、煮崩れ抑制、輸送時の崩れ抑制、歩留まり向上などの効果を有する。従って、本発明に係る糖組成物は、煮崩れ抑制剤、輸送時の崩れ抑制剤、歩留まり向上剤などに好適に用いることができる。
(3)野菜類の加工飲食物:
野菜類としては、例えば、イモ類(サトイモ、ジャガイモ、サツマイモ、ヤツガシラ、エビイモなど)、イモ類以外の根菜類(大根、にんじん、カブ、ビーツ、ユリネなど)、根菜類以外の塊状野菜(かぼちゃなど)、葉野菜(キャベツなど)、海藻類(わかめ、昆布、茎わかめ、もずくなど)、豆類(インゲン、大豆、小豆、さやえんどうなど)、穀類(米、小麦、とうもろこしなど)、果実類(イチゴ、ブドウなど)、などが挙げられる。それらを用いた加工飲食物としては、例えば、シチュー、カレー、ビーフシチュー、ハヤシライスの具、肉じゃが、ロールキャベツ、おでんの具(大根、にんじんなど)、餅、うどん、そば、スパゲッティー、中華麺、ワンタン、ほうとう、ちくわぶ、餃子の皮、シュウマイの皮、お好み焼き、たこ焼き、ケーキ、煮豆、煮豆缶詰、和菓子、冷凍パン生地、ジャム、コンポート(果物などのシロップ煮)、プレザーブなどが挙げられる。
なお、本発明に係る糖組成物は、例えば野菜類を使用した加工品(惣菜類など)の加熱または加圧熱処理時における保形性を向上させるため、煮崩れ抑制、輸送時の崩れ抑制、歩留まり向上などの効果を有する。従って、本発明に係る糖組成物は、煮崩れ抑制剤、輸送時の崩れ抑制剤、歩留まり向上剤などに好適に用いることができる。
(4)卵の加工飲食物:
卵を用いた加工飲食物としては、例えば、卵焼き、オムレツ、スクランブルエッグ、炒り卵、茶碗蒸し、プリン、キッシュ、どんぶりの卵とじなど、卵を用いる飲食物全般が挙げられる。
(5)米飯類:
米飯類としては、炊飯・調理などの後も米粒の形状を保持している食品、例えば、白飯、酢飯、炊き込みご飯、ピラフ、混ぜご飯、赤飯、おこわ、粥類、それらを調理・成形などした加工品(おにぎり類、チャーハンなど)などが挙げられる。
なお、本発明に係る糖組成物は、米飯類に用いた場合、米粒形状を維持する顕著な効果を有する。従って、本発明に係る糖組成物は、米飯類に対する米粒形状維持剤などに好適に用いることができる。
本発明に係る飲食物は、上記飲食物に限定されず、上記糖組成物を、保形性向上の有効成分として含有するものを全て包含する。有効成分含量の分析は、公知の方法により行うことができる。即ち、例えば、澱粉糖関連工業分析法に準じ、HPLC(高速液体クロマトグラフィー法)により、飲食物中の有効成分含量を分析できる(非特許文献1参照)。
その他、本発明に係る糖組成物の有効添加量は、飲食物の形態や設計などによって異なるが、通常0.1〜30重量%、好ましくは0.2〜20重量%、特に好ましくは、0.2〜10重量%である。また、本発明に係る糖組成物を甘味目的も兼ねて添加する場合は、上記の範囲以上に添加してもよい。
<本発明に係る飲食物の保形性向上を目的とした使用、及び、本発明に係る飲食物の保形性向上方法について>
続いて、本発明に係る糖組成物の、飲食物の保形性向上を目的とした使用、及び、本発明に係る糖組成物を用いる、飲食物の保形性向上方法について、以下説明する。
上述の通り、本発明に係る糖組成物を用いることにより、飲食物の保形性を向上させることができる。即ち、本発明に係る糖組成物は、飲食物の保形性向上を目的として使用できる。
本発明に係る糖組成物の使用態様として、例えば、(1)飲食物製造工程において、飲食物の材料の一つとして用いる場合(飲食物中に直接配合などする場合)、(2)飲食物製造工程において、煮汁などに加える場合、(3)飲食物製造後において、飲食物中に、この糖組成物が、保形性向上成分として、実際に含有している場合(飲食物製造後にそれらの糖組成物を添加などした場合を含む)、(4)飲食物に添加する調味料などに含有させて使用する場合、などがある。
<本発明に係る飲食物製造方法について>
続いて、保形性向上の有効成分として、本発明に係る糖組成物を用いる工程を含む、飲食物製造方法について、以下説明する。
本発明に係る飲食物製造方法は、飲食物製造工程中に、本発明に係る糖組成物を用いる工程を含むものを全て包含する。製造工程中にこの糖組成物を用いる場合として、例えば、(1)飲食物製造工程において、飲食物の材料の一つとして、この糖組成物を、添加・配合などする場合、(2)飲食物製造工程において、この糖組成物を含有した調味料などを添加・配合などする場合、(3)飲食物製造工程において、この糖組成物を煮汁などに加える場合、(4)飲食物製造工程において、この糖組成物を含有した調味料などを煮汁などに加える場合、などがある。この飲食物製造方法は、特別な設備改良や工程改良を行う必要がないため、飲食物の製造コストを抑制できる。
実施例1において、以下の実施例2から実施例4に用いる糖組成物(糖質若しくはその還元物、以下同じ)を準備した。
表1に、準備した糖組成物を列記する。表中、「DP(degree of polymerization)」は、構成糖の重合度を示す(以下同じ)。
Figure 0004921830
表1中、グルコース、ソルビトール、エリスリトール、トレハロース、マルトース、マルチトールは、以下に示す市販の製品を用いた。グルコース(商品名「無水結晶ブドウ糖」、昭和産業株式会社製)、ソルビトール(商品名「ソルビトール日研SP」、日研化学株式会社製)、エリスリトール(商品名「エリスリトール Eridex」、日研化学株式会社製)、トレハロース(商品名「トレハ」、登録商標、株式会社林原生物化学研究所製)、マルトース(商品名「サンマルト−S」、登録商標、株式会社林原製)、マルチトール(商品名「マルビット」、日研化学株式会社製)。
各糖質のうち、コージビオース、ニゲロース、マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオースを、市販のオリゴ糖製品から調製して得た。市販のオリゴ糖製品を、クロマト分離装置(オルガノ株式会社製、商品名「トレソーネ(登録商標)」、以下同じ)で分画した後、HPLC(高速液体クロマトグラフィー、カラム充填剤には、C18逆相系の「ODS−AQ(株式会社ワイエムシィ製)」を用いた、以下同じ)により繰り返し精製し、ぞれぞれ、純度90%以上に調製した。
各糖質のうち、マルトトリイトール、マルトテトライトールを、前記手順で調製したマルトトリオース又はマルトテトラオースを、非特許文献2に記載された方法に準じて還元して得た。そして、得られた還元物を、前記と同様、HPLCにより、繰り返し精製し、それぞれ、純度90%以上に調製した。
また、α−1,6グルコシド結合を有するオリゴ糖として、2糖から5糖の各糖分画品を調製した。これらの糖分画品を、イソマルトオリゴ糖(商品名「イソマルト900」、昭和産業株式会社製)から調製して得た。イソマルトオリゴ糖をクロマト分画装置で分画した後、澱粉糖関連工業分析法に準じ、HPLCにより各分画の成分含量を分析し、各糖分画品を調製した(非特許文献1参照)。
各糖質のうち、2糖から5糖の各糖分画品の還元物を、前記と同様、前記手順で調製した各糖分画品を、非特許文献2に記載された方法に準じて還元して得た。そして、得られた還元物を、前記と同様、HPLCにより、繰り返し精製し、それぞれ、純度90%以上に調製した。
実施例2では、いわしのつみれを作製した場合、実施例1で準備した糖組成物にいわしのつみれに対する保形性向上作用があるかどうかについて、官能試験を行った。
まず、いわしの切り身400gを小間切りにした後、すり鉢に、小間切れにしたいわしと食塩2つまみを入れ、練った。次に、そのすり身を小分けにした後、小分けにしたすり身に、各糖組成物を終濃度で1重量%になるように添加し、球状に丸めた。次に、丸めたすり身を沸騰浴に入れ、5分間煮込んだ後、耐熱耐圧瓶に移し替え、6時間加熱保管した。そして、作製したいわしのつみれの試作品について、官能試験を行った。
官能試験は、7名の専門パネラーが、「煮崩れ」、「身のしまり」の二項目について「○」、「△」、「×」の3段階で評価することにより行った。
本実験では、評価方法として、砂糖を用いて試作品を作製した場合(対照)と、各糖組成物を用いて試作品を作製した場合とを比較して評価する方法を採用した。
「煮崩れ」の項目は、煮崩れの少ないものを「良好」と評価し、(以下同じ)。「身のしまり」の項目は、身がしまっているものを「良好」と評価した。
前記二項目の評価結果に基づき、「総合評価」を行った。「総合評価」の評価基準は、前記二項目において、「○」が二つの場合を「◎」、「○」が一つで「×」がない場合を「○」、「△」が一つ以上で「○」及び「×」がない場合を「△」、「×」が一つ以上ある場合を「×」とした。
糖質を用いて試作品を作製した場合の結果を表2に、糖質の還元物を用いて試作品を作製した場合の結果を表3に、それぞれ示す。
Figure 0004921830

Figure 0004921830
表2、表3より、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類(還元物を含む)には、魚肉食品に対する保形性向上作用(煮崩れ抑制作用など)があることが分かった。また、それらの糖組成物を用いて魚肉食品を作製した場合、おいしさも良好だった。それに対し、単糖類、α−1,4グルコシド結合のみのオリゴ糖、α−1,6グルコシド結合を有する5糖類以上のオリゴ糖分画、並びにそれらの還元物では、対照と同等又はそれ以下の評価であった。
なお、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類によるこれらの作用は、動植物由来のタンパク質ゲルを含む飲食物に対しても共通であると推測する。従って、これらの糖組成物は、水産練り製品、肉団子など練り物全般に適用可能であると考える。
実施例3では、実施例1で準備した糖組成物に茹でたジャガイモに対する保形性向上作用があるかどうかについて、官能試験を行った。
まず、市販のジャガイモの皮を取り除き、一辺が1cmのサイコロ形状に切断した。次に、前記各糖組成物の水溶液(固形分濃度5重量%)を入れた耐熱・耐圧容器に、切断したジャガイモを入れ、4時間煮込んだ。次に、室温まで充分冷やした後、容器から茹でたジャガイモを取り出し、官能試験を行った。なお、対照では、前記糖組成物の代わりに砂糖を用いた。
官能試験は、7名の専門パネラーが、「煮崩れ(外観)」、「食感(歯ごたえ)」、「煮込み液の濁り」の三項目について評価することにより行った。評価基準・評価方法は実施例2と同様である。
また、前記各項目の評価に基づき、総合評価を行った。「総合評価」の評価基準は、「○」が三つの場合を「◎」、二つの場合を「○」、一つの場合を「△」とし、「×」が一つ以上の場合、又は「○」が一つも無い場合を「×」とした。
「煮込み液の濁り」の項目に関して、この項目の評価は、煮込んだ溶液への、ジャガイモ中の成分の溶け出しを判定するために行った。煮込んだ溶液から茹でたジャガイモを取り出した後、溶液をヒスコトロン(超高速ホモジナイザー、株式会社マイクロテック・ニチオン製)で均一化し、濁りの度合いを、対照の溶液と比較した。対照の溶液と比較して、濁りの度合いが少なかった場合、「良好」と評価した。
糖質を用いた場合の結果を表4に、糖質の還元物を用いた場合の結果を表5に、それぞれ示す。
Figure 0004921830

Figure 0004921830
表4、表5より、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類(還元物を含む)には、茹でジャガイモに対する保形性向上作用(煮崩れ抑制作用など)があることが分かった。また、それらの糖組成物には、ジャガイモを茹でる際などに、成分の流失を抑制する効果があることが分かった。それに対し、単糖類、α−1,4グルコシド結合のみのオリゴ糖、α−1,6グルコシド結合を有する5糖類以上のオリゴ糖分画、並びにそれらの還元物では、対照と同等又はそれ以下の評価であった。なお、これらの作用効果は、野菜を茹でるなどして作製する飲食物全般に適用可能であると考える。
実施例4では、実施例1で準備した糖組成物にプリンに対する保形性向上作用があるかどうかについて、官能試験を行った。
まず、60℃に温めた牛乳に、溶いた全卵をゆっくり加え、裏ごしした。次に、裏ごしして得た液状物に、実施例1で準備した糖組成物(対照では砂糖)と調整水とを加え、糖組成物を溶解させた。次に、その液状物をカップに移し、蒸し器で12分蒸した後、室温まで冷却し、プリンの試作品を作製した。そして、作製したプリンの試作品について、官能試験を行った。プリンの試作品の配合を表6に示す。なお、対照では、前記糖組成物の代わりに砂糖を用いた。
Figure 0004921830
官能試験は、7名の専門パネラーが、「表面状態」、「離水性(保水性)」、「舌触り」の三項目について評価することにより行った。評価基準・評価方法は実施例2などと同様である。また、実施例3と同様の評価基準・評価方法で「総合評価」を行った。
「表面状態」の項目は、すだちやひび割れなどがなく、きめの細かいものを「良好」であると評価した。「離水性」の項目は、離水の少ないもの(保水性の高いもの)を「良好」であると評価した(以下同じ)。「舌触り」の項目は、ざらつきがなく、滑らかなものを「良好」であると評価した。
糖質を用いた場合の結果を表7に、糖質の還元物を用いた場合の結果を表8に、それぞれ示す。
Figure 0004921830

Figure 0004921830
表7、表8より、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類(還元物を含む)には、プリンに対する保形性向上作用、組織安定化作用があることが分かった。また、それらの糖組成物を用いることにより、いわゆるすだちが良好で、保水性も高く、舌触りも良く、きめも細かいプリンを作製することができた。それに対し、単糖類、α−1,4グルコシド結合のみのオリゴ糖、α−1,6グルコシド結合を有する5糖類以上のオリゴ糖分画、並びにそれらの還元物では、対照と同等又はそれ以下の評価であった。
実施例5では、本発明に係る糖組成物がサバの水煮にも適用可能か、官能試験を行った。
本実験では、糖組成物として、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類(非還元物)を40%含有する糖組成物(以下、「糖組成物試作品」とする)を用いた。なお、本実験では、これらの糖組成物を、前記と同様の手順で調製して得た。市販のオリゴ糖製品をクロマト分画装置で分画した後、澱粉糖関連工業分析法に準じ、HPLCにより各分画の成分含量を分析し、用いる糖組成物を得た(非特許文献1参照)。
まず、水洗いしたサバの切り身150gに、糖組成物試作品15g(固形分重量)と、調整水(0.4%食塩水)を加え、360gにした。次に、調整水に入れたサバの切り身を、そのまま、耐熱耐圧瓶に詰めた後、オートクレーブで、121℃、20分間、処理し、室温下で冷却した。これを、サバの水煮の試作品とし、官能試験を行った。なお、対照では、糖組成物試作品の代わりに砂糖を用いた。
官能試験は、「煮崩れ」、「歯ごたえ」、「魚の生臭さ」、「呈味性」の四項目について評価することにより行った。評価基準・評価方法は実施例2などと同様である。「魚の生臭さ」の項目は、魚の生臭さが少ない場合を「良好」と評価した。
結果を表9に示す。
Figure 0004921830
表9の結果は、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類に、魚の煮込んだ食品に対する保形性向上作用、組織安定化作用があることを強く示唆する。また、それらの糖組成物を用いた場合、弾力性があり、呈味性(食味、甘味、甘味の質など)も良好で、煮込み液のにごりも少なかった。従って、それらの糖組成物は、煮魚などにも適用可能である。
実施例6では、実施例5よりも本発明に係る糖組成物の添加量を多くした場合におけるサバの水煮の食感・呈味について、官能試験を行った。
サバの水煮の試作品は、実施例5と同様の方法により、作製した。糖組成物試作品は、実施例5の添加量の4倍量、添加した。(即ち、本実験では糖組成物試作品は、サバ重量の40重量%分、添加した。従って、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類の含有量は、サバ重量の約16重量%分、である。)
官能試験を行った結果、本発明に係る糖組成物を通常よりも多く添加することにより、サバ特有の生臭さがほとんど消失した。また、本発明に係る糖組成物を通常よりも多く添加することにより、サバの身が著しく引き締まり、ツナのような食感、呈味が得られた。
即ち、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類を多く添加することにより、ツナ代用品を作製できることが分かった。原材料となるサバが安価で栄養豊富であるため、このツナ代用品には、栄養性の高く、安価に製造できるという利点がある。このツナ代用品は、例えば、ツナ缶、ツナサンド、ツナサラダ、ツナスパゲッティーなどに適用できる可能性がある。
実施例7では、本発明に係る糖組成物が豚の角煮にも適用可能か、官能試験を行った。
まず、豚バラ肉の角切り(600g)を水で洗った後、沸騰した湯に入れ、2〜3分間、豚バラ肉の表面が白くなるまで、湯掻いた。次に、鍋に、水、及び、実施例5と同様の手順で調製した糖組成物試作品(1重量%)を加えた後、その鍋の中に、しょうが一片、ねぎ1/4本、豚バラ肉を入れ、約二時間、茹でた。次に、鍋ごと、一晩放置した後、浮いたラードを取り除いた。次に、豚バラ肉を取り出して、5cm角に切った後、鍋に、5cm角に切った豚バラ肉、水3カップ分、酒1/4カップ分、醤油大さじ1.5杯分、砂糖大さじ1杯、糖組成物試作品大さじ1杯を入れ、40分間、浮いた灰汁と油を取りながら煮込んだ。次に、煮込んだ鍋に、酒1/4カップ分、醤油大さじ1.5杯分、砂糖大さじ1杯分、糖組成物試作品大さじ1杯分、みりん大さじ1.5杯分をさらに加え、さらに15分間、煮込んだ。そして、作製した豚の角煮の試作品について、官能試験を行った。なお、対照では、糖組成物試作品の代わりに砂糖を用いた。
官能試験は、「歩留まり」「煮崩れ」、「歯ごたえ」、「呈味性」の四項目について評価することにより行った。評価基準・評価方法は実施例2などと同様である。
「歩留まり」の数値は、糖組成物試作品の代わりに砂糖を用いて豚の角煮を作製した場合(対照)における試作品の重量を100とした場合の相対値として、算出した。なお、「歩留まり」とは、加工した際の、原料に対する製品の出来高の割合をいい、本実験の場合、数値が大きいほど、歩留まりが良好であることを示す。
結果を表10に示す。
Figure 0004921830
表10の結果は、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類に、豚の角煮に対する保形性向上作用(煮崩れ抑制作用)及び歩留まり向上作用があることを強く示唆する。従って、それらの組成物は、畜肉を煮込むなどした飲食物にも適用可能である。
実施例8では、本発明に係る糖組成物が魚の佃煮にも適用可能か、官能試験を行った。
まず、鍋に、砂糖350g、実施例5と同様の手順で調製した糖組成物試作品80g、醤油240cc、みりん100ccを入れ、中火で沸騰させた。次に、ワカサギ1kgを水洗いした後、その鍋の中に入れ、砂糖300g、糖組成物試作品80g、醤油180cc、みりん60ccをさらに添加し、弱火で揺すりながら煮詰めた。次に、煮汁が適量に減った時点で火を止め、ざるで煮汁を切り、室温になるまで冷却した。そして、作製したワカサギの佃煮の試作品について、官能試験を行った。なお、対照では、糖組成物試作品の代わりに砂糖を用いた。
官能試験は、「歩留まり」「煮崩れ」、「歯ごたえ」、「色、つや」、「呈味性」の五項目について評価することにより行った。評価基準・評価方法は実施例2などと同様である。
「歩留まり」の数値は、実施例7と同様、糖組成物試作品の代わりに砂糖を用いてワカサギの佃煮を作製した場合(対照)における試作品の重量を100とした場合の相対値として、算出した。
結果を表11に示す。
Figure 0004921830
表11の結果は、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類に、魚の佃煮に対する保形性向上作用(煮崩れ抑制作用)及び歩留まり向上作用があることを強く示唆する。従って、それらの糖組成物は、魚の佃煮などにも適用可能である。
実施例9では、本発明に係る糖組成物がミートソースに適用可能か、官能試験を行った。
まず、加熱攪拌鍋に、水160g、牛挽肉300g、適度に刻んだ野菜(タマネギ、ニンジン)300g、トマトペースト90g、ドミグラスソース50g、実施例5と同様の手順で調製した糖組成物試作品50g、調味料(バター、香辛料、食塩)30g、を入れ、95℃、10分間、攪拌しながら加熱した。次に、加熱して得た調理品を、アルミ層付きレトルトパウチに140gずつ充填密閉し、116℃、35分間、加熱加圧処理を施した後、室温下で一昼夜放置した。そして、作製したミートソースの試作品(レトルト製品)について、官能試験を行った。なお、対照では、糖組成物試作品の代わりに砂糖を用いた。
官能試験は、「煮崩れ」、「歯ごたえ」、「呈味性」の三項目について評価することにより行った。評価基準・評価方法は実施例2などと同様である。
結果を表12に示す。
Figure 0004921830
表12の結果は、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類に、ミートソースの具に対する保形性向上作用(煮崩れ抑制作用)及び歩留まり向上作用があることを強く示唆する。従って、それらの糖組成物は、ミートソースなどにも適用可能である。
実施例10では、本発明に係る糖組成物が魚の角煮にも適用可能か、官能試験を行った。
まず、鍋に、上白糖100g、醤油200g、水300g、実施例5と同様の手順で調製した糖組成物試作品24gを入れて煮立て、調味液を作製した。次に、メバチマグロ300gを2cm角に切ってその鍋に入れて、30分間煮込んだ。煮込んだ際には、その角片を途中で1回反転させた。そして、作製した魚の角煮が常温(約20℃)に冷めるのを待った後、官能試験を行った。
官能試験は、「歩留まり」、「振盪後の崩れ具合」、「食感(しっとり感)」、「呈味性」の四項目について評価することにより行った。評価基準・評価方法は実施例2などと同様である。
「歩留まり」の項目の値は、作製した魚の角煮の角片を調理液から取り出して重量を測定し、その測定値を、糖組成物を添加しなかった場合の魚の角片(対照)の重量で除して、100を乗じ、算出した。「振盪後の崩れ具合」の項目では、作製した魚の角煮を調味液ごとガラス容器に入れて蓋をし、振盪器で135回/分、30分間(25℃)振盪し、その外観を観察して評価した。「食感(しっとり感)」及び「呈味性(魚臭及び味質)」の項目については、10名の専門パネラーが二点識別法を行い、糖組成物を添加した場合の方が添加しなかった場合(対照)よりも良好であると評価した人数をカウントすることにより評価を行った。
結果を表13に示す。
Figure 0004921830
表13の結果は、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類に、保形性向上作用(煮崩れ抑制作用)があることを強く示唆する。従って、それらの糖組成物は、魚の角煮などにも適用可能である。また、本実験結果は、本発明に係る糖組成物が、加熱調理飲食物などにおいて、調理時及び輸送時の崩れ抑制剤、歩留まり向上剤としても好適に利用でき、かつ、食感・呈味性の保持・改善にも有効であることを強く示唆する。
実施例11では、本発明に係る糖組成物がカレイの煮付けにも適用可能か、官能試験を行った。
まず、鍋に、水3/4カップ、調味料(酒1/3カップ、実施例5と同様の手順で調製した糖組成物試作品大さじ1杯、みりん大さじ3杯、醤油大さじ2杯)、しょうが一片を入れ、煮立てた。次に、煮立てた鍋に、カレイの切り身4切れ(切れ目を入れたもの)を入れ、煮汁をかけながら、中火で15分間煮立てた。そして、作製したカレイの煮付けの試作品の一部について、官能試験を行った。この段階では、官能試験は、「煮崩れ」、「歯ごたえ」、「呈味性」について評価することにより行った。
次に、作製したカレイの煮付けの試作品の一部を、ポリスチレン袋に入れ、口をシールした後、ロータリーシェーカーで、300rpm、6時間、振盪させ、カレイの煮付けの試作品に振動を加えた。そして、振動を加えたカレイの煮付けの試作品を、袋から取り出し、再び、官能試験を行った。この段階では、官能試験は、振盪後の試作品の外観に基づいて、「振盪後の崩れ具合」を評価することにより行った。なお、対照では、糖組成物試作品の代わりに砂糖を用いた。また、官能試験の評価基準・評価方法は実施例2などと同様である。
結果を表14に示す。
Figure 0004921830
表14の結果は、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類に、保形性向上作用(煮崩れ抑制作用)があることを強く示唆する。従って、それらの糖組成物は、カレイの煮付けなどにも適用可能である。
加えて、表14の結果は、それらの糖組成物を用いることにより、輸送時の振動などによる崩れを抑制できることを強く示唆する。従って、それらの糖組成物は、飲食物製造後出荷などする飲食物全般にも有用である。
実施例12では、茹でたジャガイモに対する保形性向上作用(組織安定化作用)に関して、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類を含有する糖組成物の有効添加量を検討した。
茹でたジャガイモは、実施例3と同様の方法により作製し、官能試験を行った。糖組成物には、実施例5と同様の手順で調製した糖組成物試作品を用いた。茹でに用いる糖組成物試作品水溶液の濃度(固形分濃度)は、それぞれ、0.1、0.2、0.5、1.0、5.0、10.0、30.0重量%とした。なお、対照では、糖組成物試作品の代わりに砂糖を用いた。
官能試験は、7名の専門パネラーが、「煮崩れ」、「食感(歯ごたえ)」、「煮込み液の濁り」の三項目について評価することにより行った。評価基準・評価方法は実施例2などと同様である。また、実施例3などと同様の評価基準・評価方法で総合評価を行った。
結果を表15に示す。
Figure 0004921830
表15に示す通り、茹でたジャガイモに対する保形性向上作用(組織安定化作用)に関して、糖組成物試作品の添加量0.2重量%(α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類(非還元物)の含有量0.08重量%)から保形効果が現れ、添加量0.5重量%(α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類(非還元物)の含有量0.20重量%)以上では、はっきりとした保形効果が確認できた。但し、糖組成物試作品の添加量30.0重量%(α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類(非還元物)の含有量12.0重量%)の場合、やや甘味が強く感じられた。
以上の結果は、調理工程などにおいて、茹で又は煮込みに用いる溶液に、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類(非還元物)を、0.08重量%以上添加することにより、保形効果(組織安定化効果)を得ることができることを示す。このことは、ジャガイモなど野菜を用いた食品だけでなく、茹で又は煮込みの工程を含む多くの食品に適用可能性がある。
実施例13では、本発明に係る糖組成物がうどんにも適用可能か、官能試験を行った。
まず、中力粉100gに、水40g、食塩4g(水に溶いたもの)、実施例5と同様の手順で調製した糖組成物試作品3gを加え、15分間混合し、そぼろ状の生地を調製した。次に、そぼろ状の生地を成形ロールで帯状に成形し、ビニール袋に入れ、室温(20℃)下で30分間熟成させた。次に、熟成させた生地を圧延ロールで引き伸ばし、3mm厚の麺帯を作製した後、麺線に切り出して、生うどんの試作品を作製した。次に、生うどんの試作品を沸騰水に入れ、増重量が1.70±0.02になるように、茹で上げ、官能試験を行った。なお、対照では、糖組成物試作品の代わりに砂糖を用いた。
官能試験は、「表面状態」、「弾力性」、「コシ」、「茹で伸び」、の四項目について評価することにより行った。評価基準・評価方法は実施例2などと同様である。
「表面状態」は、茹で溶け、表面の滑らかさを、外観に基づいて評価した。「弾力性」及び「コシ」は、弾力性、コシがある場合、「良好」と評価した。「茹で伸び」は、生うどんの試作品を茹で上げた後、室温で5分間放置してから、官能試験を行い、茹で伸びの少ないものを「良好」と評価した。
結果を表16に示す。
Figure 0004921830
表16の結果は、3〜4糖類の糖質又はその還元物、特に、特に、3〜4糖類の分岐オリゴ糖及びそれらの還元物に、うどんに対する茹で溶け抑制作用、及び、茹で伸び抑制作用があることを、強く示唆する。従って、本発明に係る糖組成物は、うどんにも適用可能である。
実施例14では、本発明に係る糖組成物が小豆蜜煮にも適用可能か、官能試験を行った。
まず、小豆80gに水240gを加え、3時間浸漬させた後、水切りした。次に、水切りした小豆に、実施例5と同様の手順で調製した糖組成物試作品5%とみりん20%を入れた水溶液240g(小豆の三倍量)を加えて加熱し、沸騰させた後、15分間弱火で加熱を続けた。次に、沸騰水を捨て、水切りした後、水240gを加えて、灰汁抜きを行った。次に、灰汁抜きした小豆に、糖組成物試作品5%とみりん20%を入れた水溶液240g(小豆の三倍量)をさらに加えて加熱し、沸騰させた後、1時間、弱火で加熱を続けた。次に、沸騰水を捨て、水切りした後、糖組成物試作品5%とみりん20%を入れた水溶液240g(小豆の三倍量)を三たび加えて加熱し、今度は、沸騰する直前で、加熱を停止した。そして、室温で、一昼夜放置した。次に、一昼夜放置した小豆を、再び、加熱し、沸騰する直前で、加熱を停止し、沸騰水を捨て、水切りした。そして、作製した小豆蜜煮の試作品について、官能試験を行った。なお、対照では、糖組成物試作品の代わりに砂糖を用いた。
官能試験は、「光沢性」、「硬さ」、「胴割れ(煮崩れ)」の三項目について評価することにより行った。「胴割れ」の項目は、小豆の胴割れの発生が少ない場合を「良好」と評価した。評価基準・評価方法は実施例2などと同様である。
結果を、表17に示す。
Figure 0004921830
表17の結果は、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類を用いて小豆などの煮ることにより、その保形性を良好に保持できることを、強く示唆する。従って、それらの糖組成物は、小豆蜜煮などにも適用可能である。
実施例15では、本発明に係る糖組成物がコンポートにも適用可能か、官能試験を行った。
鍋に、水180g、ヘタを取ったイチゴ300g、蒸留酒大さじ2杯、砂糖20g、実施例5と同様の手順で調製した糖組成物試作品25g、レモン汁大さじ2杯を入れて、弱火で灰汁を取りながら、20分間煮込んだ。次に、煮込んだイチゴを、鍋に入れた状態のまま、室温で一昼夜放置した後、作製したイチゴのコンポートについて、官能試験を行った。なお、対照では、糖組成物試作品の代わりに砂糖を用いた。
官能試験は、「光沢性」、「色」、「煮崩れの有無」の三項目について評価することにより行った。評価基準・評価方法は実施例2などと同様である。
結果を表18に示す。
Figure 0004921830
表18の結果は、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類を用いて、コンポートなどを作製することにより、その保形性を良好に保持できることを、強く示唆する。従って、それらの糖組成物は、コンポートなどにも適用可能である。
実施例16では、本発明に係る糖組成物が茶碗蒸しにも適用可能か、官能試験を行った。
まず、全卵をミキサーで攪拌しながら、約50℃になるまで加熱した。次に、表19に示す配合になるように各材料を添加し、均一に混合し、メッシュろ過した。糖組成物試作品には実施例5と同様の手順で調製したものを用いた。次に、ろ過したスラリーを、脱気ミキサーで脱気した後、ポリ容器に充填した。次に、ポリ容器に充填したスラリーを、12分間蒸気加熱した後、水冷してあら熱を取った。そして、作製した茶碗蒸しについて、官能試験を行った。なお、対照では、糖組成物試作品の代わりに砂糖を用いた。
Figure 0004921830
官能試験は、「すだち」、「離水」、「弾力性」、「口どけ」の四項目について評価することにより行った。評価基準・評価方法は実施例2などと同様である。
結果を表20に示す。
Figure 0004921830
表20の結果は、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類が、茶碗蒸しの作製にも有効であることを、強く示唆する。
実施例17では、本発明に係る糖組成物が白飯にも適用可能か、官能試験を行った。
本実施例に用いる糖組成物として、(1)全糖質中、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類を40%以上含有し、かつ、全糖質中、パノースを約20%含有するもの、及び、(2)同じくパノースを約35%含有するものを準備した。本実施例では、両糖組成物を、前記と同様、市販のオリゴ糖製品から調製して得た。市販のオリゴ糖製品をクロマト分画装置で分画した後、澱粉糖関連工業分析法に準じ、HPLCにより各分画の成分含量を分析し、用いる糖組成物を得た(非特許文献1参照)。
続いて、白飯の調理を以下の手順で行った。まず、釜に、生米500g、水800g、及び、糖組成物(それぞれ、生米の重量の0.5%、1%、2%)を投入し、生米を浸漬させた後、定法に従い、炊飯した。次に、炊飯した白飯200gを容器に移し、5℃又は20℃で24時間保存した。そして、5℃で保存した白飯については電子レンジで50℃まで加熱した後に、20℃で保存した白飯についてはそのまま、官能試験を行った。
官能試験は、「米粒の形状」、「食感」、「香り」、「味」の四項目について評価することにより行った。11名の専門パネラーが無添加の場合を基準として官能評価を行い、無添加の場合と同等の場合を1点、無添加の場合よりもやや良好な場合を2点、良好な場合を3点、非常に良好な場合を4点とした。
「米粒の形状」の項目に関しては、外観観察により、米粒の形状が保持されている方を「良好」と評価した。「食感」の項目に関しては、特に、米粒の弾力及び粘りが大きい方を「良好」と評価した。
5℃で保存した後加熱した白飯に関する結果を表21、表22に示す。それぞれ、表21は、(1)の糖組成物(全糖質中におけるパノース含有量が20%のもの)を用いた場合、表22は、(2)の糖組成物(全糖質中におけるパノース含有量が35%のもの)を用いた場合の結果である。なお、各表中、「無添加」の欄は糖組成物を添加せずに炊飯した場合の結果を、「直鎖3糖」の欄は糖組成物として市販の直鎖3糖類を添加して炊飯した場合の結果(対照)を、それぞれ表す。
Figure 0004921830

Figure 0004921830
また、20℃で保存した白飯に関する結果を表23、表24に示す。前記と同様、それぞれ、表23は、(1)の糖組成物(全糖質中におけるパノース含有量が20%のもの)を用いた場合、表24は、(2)の糖組成物(全糖質中におけるパノース含有量が35%のもの)を用いた場合の結果である。なお、各表中、「無添加」及び「直鎖3糖」の欄については前記と同様である。
Figure 0004921830

Figure 0004921830
表21から表24の結果は、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類に、白飯に対する保形性向上作用があることを強く示唆する。また、本実施例より、この糖組成物には、同時に、白飯の食感や味・香りを良好に改善できるという利点があることが分かった。
加えて、白飯を5℃で保存した場合において、(1)の糖組成物を用いた場合(表21)と(2)の糖組成物を用いた場合(表22)を比較すると、「食感」、「香り」、「味」の項目において、(2)の糖組成物を用いた場合の評価の方が、(1)の糖組成物を用いた場合よりも高かった。この結果は、パノース含有量の高い糖組成物では、保形性向上作用を含む総合的な作用効果がより高いこと(即ち、添加量が少なくても高い作用効果が得られること)を強く示唆する。
実施例18では、本発明に係る糖組成物が酢飯にも適用可能か、官能試験を行った。本実施例では、糖組成物として、実施例17で用いたものと同様のもの(2種類)を用いた。
酢飯の調理手順を以下に示す。まず、釜に、生米500g、水750g、及び、実施例17と同様の手順で調製した糖組成物(それぞれ、生米の重量の0%、0.5%、1%、2%、3%)を投入し、生米を浸漬させた後、定法に従い、炊飯した。次に、炊飯した白飯400gを容器に移し、酢28g、砂糖5g、塩2.8gを混合・溶解して調味酢を作製し、適宜糖組成物(それぞれ、白飯の重量の0%、1%、3%)をその中に加え、それらを白飯に加え、定法に従って、酢飯を作製した。そして、酢飯25gずつを、型を用いて握りずしの形に成形し、10土で24時間保存した後、官能試験を行った。
官能試験は、「米粒の形状」、「ほぐれ」、「米粒の弾力」、「味」の四項目について評価することにより行った。評価基準・評価方法は実施例17と同様である。
「ほぐれ」の項目は、米粒が適度にほぐれやすい方を「良好」と評価した。「米粒の弾力」の項目は、米粒が適度の弾力性を有している方を「良好」と評価した。
結果を表25、表26に示す。それぞれ、表25は、(1)の糖組成物(全糖質中におけるパノース含有量が20%のもの)を用いた場合、表26は、(2)の糖組成物(全糖質中におけるパノース含有量が35%のもの)を用いた場合の結果である。なお、各表中、「無添加」の欄は糖組成物を添加せずに炊飯した場合の結果を、「直鎖3糖」の欄は糖組成物として市販の直鎖三糖類を添加した場合の結果(対照)を、それぞれ表す。
Figure 0004921830

Figure 0004921830
表25及び表26の結果は、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類に、酢飯に対する保形性向上作用があることを強く示唆する。また、本実施例より、この糖組成物には、同時に、酢飯のほぐれ性・弾力性を良好に保持させ、かつ、食感や味を良好に改善できるという利点があることが分かった。
加えて、(1)の糖組成物を用いた場合(表25)と(2)の糖組成物を用いた場合(表26)を比較すると、「ほぐれ」、「米粒の弾力」、「味」の項目において、(2)の糖組成物を用いた場合の評価の方が、(1)の糖組成物を用いた場合よりも高かった。この結果は、パノース含有量の高い糖組成物では、保形性向上作用を含む総合的な作用効果がより高いことを強く示唆する。
実施例19では、本発明に係る糖組成物がおこわにも適用可能か、官能試験を行った。本実施例では、糖組成物として、実施例17で用いたものと同様のもの(2種類)を用いた。
本実施例では、もち米を蒸して作製したおこわともち米を炊飯して作製したおこわの二種類を作製した。
もち米を蒸して作製したおこわの作製手順を以下に示す。まず、もち米500gを真水に浸漬した。次に、蒸す際に用いる振り水250gに、実施例17と同様の手順で調製した糖組成物(それぞれ、生米の重量の0.5%、1.0%、2.0%)を溶解し、その振り水を用いて定法に従い、もち米を蒸しあげた。そして、蒸したご飯200gを容器に移し、5℃で24時間保存した後、官能試験を行った。
もち米を炊飯して作製したおこわの作製手順を以下に示す。まず、釜に、もち米500g、水500g、及び、実施例17と同様の手順で調製した糖組成物(それぞれ、生米の重量の0.5%、1。0%、2.0%)を投入し、生米を浸漬させた後、定法に従い、炊飯した。そして、蒸したご飯200gを容器に移し、5℃で24時間保存した後、官能試験を行った。
官能試験は、「米粒のつや」、「もち感」、「香り」、「味」の四項目について評価することにより行った。評価基準・評価方法は実施例17などと同様である。
「米粒のつや」の項目は、米粒の保形性が保持され表面につやがある方を「良好」と評価した。「もち感」の項目は、米粒をかんだ際に良好な弾力感がある方を「良好」と評価した。
もち米を蒸して作製したおこわに関する結果を表27及び表28に示す。それぞれ、表27は、(1)の糖組成物(全糖質中におけるパノース含有量が20%のもの)を用いた場合、表28は、(2)の糖組成物(全糖質中におけるパノース含有量が35%のもの)を用いた場合の結果である。なお、各表中、「無添加」及び「直鎖3糖」の欄については前記と同様である。
Figure 0004921830

Figure 0004921830
また、もち米を炊飯して作製したおこわに関する結果を表29及び表30に示す。それぞれ、表29は、(1)の糖組成物(全糖質中におけるパノース含有量が20%のもの)を用いた場合、表30は、(2)の糖組成物(全糖質中におけるパノース含有量が35%のもの)を用いた場合の結果である。なお、各表中、「無添加」及び「直鎖3糖」の欄については前記と同様である。
Figure 0004921830

Figure 0004921830
表27から表30の結果は、α−1,6グルコシド結合を有する3〜4糖類に、おこわに対する保形性向上作用があることを強く示唆する。また、本実施例より、この糖組成物には、同時に、おこわの食感や味・香りを良好に改善できるという利点があることが分かった。
加えて、(1)の糖組成物を用いた場合(表27及び表29)と(2)の糖組成物を用いた場合(表28及び表30)を比較すると、(2)の糖組成物を用いた場合の評価の方が、(1)の糖組成物を用いた場合よりも高かった。この結果は、パノース含有量の高い糖組成物では、保形性向上作用を含む総合的な作用効果がより高いこと(即ち、添加量が少なくても高い作用効果が得られること)を強く示唆する。
以上、実施例17から実施例19の結果は、本発明に係る糖組成物が米飯類にも適用可能であることを強く示唆する。
本発明に係る糖組成物を用いることにより、飲食物の保形性を向上できる。本発明に係る糖組成物は、保形性向上成分として、幅広い飲食物に使用できる。

Claims (4)

  1. α−1,6グルコシド結合を有する4糖類を用いる、飲食物(和菓子類及び米飯類を除く)の保形性向上方法。
  2. 前記4糖類が、α−1,6グルコシド結合のみを有する4糖類及び/又はα−1,6グルコシド結合とα−1,4グルコシド結合を有する4糖類である請求項1記載の飲食物の保形性向上方法。
  3. 前記飲食物の保形性向上が、加熱又は加圧熱処理時のすだち、ひび割れ若しくは煮崩れの抑制、又は輸送時の崩れ抑制である請求項1又は2記載の飲食物の保形性向上方法。
  4. 前記飲食物が、魚介類加工飲食物、野菜類加工飲食物又は卵加工飲食物である請求項1〜3の何れか1項記載の飲食物の保形性向上方法。
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