JP2014226074A - マスキング剤、これを用いたマスキング方法、及び該方法によりマスキングされた食品 - Google Patents

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直 鎌田
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真也 木村
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俊彦 伊藤
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Emi Komura
恵美 香村
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Abstract

【課題】
食品添加物を添加することなく、下痢等体に悪い影響がなく、様々な食品において汎用的に厭味・不快臭が軽減できるマスキング剤、方法及び厭味・不快臭がマスキングされた食品を提供すること。
【課題を解決するための手段】
糖組成としてマルトトリオースが35質量%以上であることを特徴とする食品の厭味・不快臭マスキング剤。前記厭味・不快臭マスキング剤を食品100質量部に対し、1質量部以上添加することを特徴とする、厭味・不快臭のマスキング方法。前記方法により厭味・不快臭がマスキングされたことを特徴とする食品。
【選択図】なし

Description

本発明は、食品の厭味・不快臭のマスキング剤、方法、及び該方法によりマスキングされた食品に関し、詳しくは、果実等のエグ味、酸味、野菜の青臭み、渋味、苦味、魚介類や肉類の生臭み等を効果的にマスキングする剤、方法、及び該方法によりマスキングされた食品に関する。
ほとんどの食品には、食品素材が本来持っている、または製造工程中に生成する厭味・不快臭等の風味が存在する。例えば、苦味、渋味、エグ味、青臭み、生臭みといったものである。食品によっては、これらがあるためにごく限られた人しか食べることができない。例えば、ケールを原料にする青汁等は、極端に青臭く、苦味も激しいため、健康機能があるのはわかっても、多くの人が摂取することは困難である。また、豆乳は豆臭さから敬遠する人が多く、納豆は独特の醗酵臭から食べられない人が多く存在する。このため、食品のこうした厭味・不快臭のマスキングは、食品全般に関わる課題である。
ハーブ等の香辛料を加える役割のひとつは厭味・不快臭のマスキングである。これらは特にヨーロッパの食品に多用され、肉や魚料理に独特の風味を加えて肉臭さや魚臭さをマスキングして食べやすくしている。また、日本料理におけるワサビも同様に、刺身と一緒に摂取することにより魚の生臭みを消している。しかし、こうして伝統的な方法は料理に様々な香味をつけるもので、あくまで料理の一形態で汎用的な方法とは言えない。また、香辛料やワサビ自体を嫌う人は少なくなく、こうした人に対しては解決策とは言えない。
香味をつけずに厭味・不快臭を改善する方法は個々の食品で行われてきた。例えば、納豆の場合、納豆臭さの原因である低級分岐脂肪酸を減らすため、これらを生成しない納豆菌をスクリ−ニングして単離し、これを使用した納豆を製造している(特許文献1)。こうした、個々の製品ごとの改良は常に検討されているが、開発及び生産に多くの労力が必要であり、当然コスト高となる。このため、多くの製品に適用できるマスキング剤及び方法の提供は食品業界において古くから検討されている。
例えば、糖類にスクラロースを最大10質量%添加した甘味料を添加することにより、青臭み、魚臭みが軽減されることが提案されている(特許文献2)。しかし、スクラロースは化学合成される食品添加物であり、これを添加することが現代の天然物志向から大きくずれているのみならず、スクラロースは天然の甘味と異なり、違和感を感じる人が多い。
また、ペクチン、キサンタンガム、ローカストビーンガム等の増粘多糖類を最大1質量%程度添加することにより、食品中の鉄臭みを軽減することが提案されている(特許文献3)。しかし、増粘多糖類も食品添加物で、現代の天然物志向からずれており、また鉄臭みの改善しか効果がなく、食品全般において鉄臭みがあるものに限られる。
糖類は一般に食品に分類され、現代の天然物志向に合致しているため、多くの検討がなされている。例えば、α−ガラクトオリゴ糖による酸味、苦味、エグ味の改善(特許文献4)や、エリスリトールによる青臭み、酸味等の改善(特許文献5)である。しかし、これらは体内で消化されないため、摂取量が多いと下痢をしやすいというリスクを常に抱えている。
すなわち、食品添加物を添加することなく、下痢等体に悪い影響がなく、様々な食品において汎用的に厭味・不快臭が軽減できるマスキング剤及び方法が期待されていた。
特開2000−224982公報 特開2012−165759号公報 特開2008−007470号公報 特開2003−250486号公報 特開平9−117262号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、食品添加物を添加することなく、下痢等体に悪い影響がなく、様々な食品において汎用的に厭味・不快臭が軽減できるマスキング剤、方法及び厭味・不快臭がマスキングされた食品を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、マルトトリオースが35質量%以上含まれる水飴または粉飴を厭味・不快臭をもつ食品に使用することにより、厭味・不快臭を低減またはマスキングすることができることを見出し、本発明を完成させた。
上記課題を解決する本発明は以下の態様を有する。
[1] 糖組成としてマルトトリオースが35質量%以上であることを特徴とする食品の厭味・不快臭マスキング剤。
[2] 食品が、果実類利用食品、野菜類利用食品、穀物類利用食品、豆類利用食品、イモ類利用食品、畜産物類利用食品、及び魚介類利用食品からなる群から選ばれることを特徴とする[1]に記載の厭味・不快臭マスキング剤。
[3] [1]又は[2]に記載の厭味・不快臭マスキング剤を食品100質量部に対し、1質量部以上添加することを特徴とする、厭味・不快臭のマスキング方法。
[4] 厭味・不快臭がエグ味、苦味、青臭み、及び生臭みからなる群から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする[3]に記載の厭味・不快臭のマスキング方法。
[5] [3]又は[4]に記載の方法により厭味・不快臭がマスキングされたことを特徴とする食品。
本発明によれば、食品添加物を添加することなく、下痢等体に悪い影響がなく、様々な食品において汎用的に厭味・不快臭が軽減できるマスキング剤、方法及び厭味・不快臭がマスキングされた食品を提供できる。
本発明の厭味・不快臭マスキング剤は、マルトトリオースの35質量%以上含まれる水飴または粉飴である。厭味・不快臭をマスキングする方法は、食品100質量部に対して本発明に係るマスキング剤を1質量部以上添加すればよい。
ここで、本発明に係る厭味には、例えば、苦味、渋み、酸味、エグ味などがあり、本発明に係る不快臭には、例えば、穀物臭、酸臭、青臭み、ビタミン臭、魚臭、アルコール臭また加熱殺菌などの製造工程で副生する加熱臭、容器臭などがあるが、これらに限定されるわけではなく、食品の風味に含まれる異味・異臭を広く含む。また、厭味・不快臭は1種のみならず、2種以上存在していてもよい。
本発明の対象となる食品とは、厭味・不快臭を有するものの全てを含み、特に限定するものではない。例えば、穀物・豆類・イモ類等を原料としたもの、野菜・果実類を原料としたもの、穀物・野菜・果実類以外の植物を原料としたもの、魚介類を原料としたもの、畜産物類を原料としたもの、微生物を利用したもの、及び、加熱殺菌や発酵などの製造工程の際に副生した厭味・不快臭を有するものなどがあげられる。
穀物を原料とした食品は、その形態に限定されるものではない。例えば、お好み焼き、たこ焼き、トルティーヤ等溶いた粉を焼き上げたもの、ケーキ、クッキー等の菓子類、うどん、中華麺、パスタ等の麺類、日本酒、ビールや食酢等醗酵したもの等あげることができる。また、豆類を原料とした食品としては、豆乳や調製豆乳等の飲料、豆腐や油揚げ等の加熱調理品、テンペなどの大豆発酵食品等があげられる。この他、サプリメント・健康補助食品、食酢飲料、黒酢飲料などの酢製品、ビール、日本酒などの醸造酒類もこれらに含まれる。穀物としては、米のほか、小麦、ライ麦などの麦類のほか、蕎麦、粟、黍、蜀黍、稗等があげられ、特にその種類に限定されるものではない。また、豆類としては、大豆のほか、赤小豆、緑豆、蚕豆、豌豆、ささ豆、へん豆、刀豆等があげられ限定されるものではない。イモとしては、コンニャクイモはにおいが強い代表としてあげられるが、これに限定されるものではなく、サツマイモ、キャッサバ、ジャガイモ、キクイモ、タロイモ、サトイモ、ヤムイモ等様々なイモ類に適用することができる。
なお、食酢などの酢製品やビールなどの醸造酒は、原料が穀物のものに特に限定されない。例えば、りんごやブドウを原料とした果実酢や、果実酒なども含まれる。また、ウイスキー、ブランディー、ウォッカ、焼酎などの蒸留酒やこれらをブレンドしたリキュール、カクテル、チューハイ、フィズなどのアルコール飲料は全て本発明に係る食品に包含される。
野菜・果実類を原料とした食品としては、例えば、野菜ジュース、野菜ピューレ、野菜ペースト、野菜スープ、青汁、果汁飲料等加熱せずに使用されるもの、果実酒等醗酵したもの、スープ、ポタージュ等加熱調理したもの等あるが、それらに限定されない。野菜の種類としては、例えば、ダイコン、ニンジン、ゴボウ等の根菜類、タマネギ、アスパラガス、セロリ等の茎菜類、パセリ、ホウレンソウ、ケール、モロヘイヤ等の葉菜類、トマト、ナス、カボチャ、ピーマン等の果菜類、ミョウガ、カリフラワー等の花菜類、果実の種類としては、リンゴ、ナシ等仁果類、ウメ、モモ等核果類、ブドウ、グランベリー、ブルーベリー等ベリー類、オレンジ、レモン等柑橘類等あるが特にこれに限定されるものではなく、全て本発明に係る食品に包含される。
穀物・野菜・果実類以外の植物を原料とした食品としては、茶葉類(緑茶、プーアル茶、どくだみ茶、紅茶等)、コーヒー豆、イチョウ葉、ウコン等生薬類、メシマコブ、アガリスク茸等キノコ類、昆布、フコイダン等海草類、クロレラ等藻類などを用いたものがあげられるが、それらに限定されない。また、カテキン、テアニン、カフェイン等、前記原料に含有する特殊成分を強化した食品・サプリメントなども、本発明に係る食品に包含される。
魚介類を原料とした食品としては、例えば、かにみそ等の生食製品、魚肉ソーセージ、蒲鉾等などの練り製品、水煮・味噌煮など加熱調理した缶詰製品、海老しんじょうに代表される、煮る・焼く・蒸す・揚げるなど加工調理した惣菜品・レトルト食品・冷凍食品、さらには、DHA、EPA等魚介類の特殊成分を強化した食品・サプリメント、などがあげられるが、それらに限定されない。また魚介類の種類としては、マグロ、サバ、イワシ等の海水魚類、コイ、アユ等の淡水魚類、サメ等の軟骨魚類、カニ、エビ等の甲殻類、イカ、タコ等の頭足類、アサリ、サザエ等の貝類、ウニ、ナマコ等の棘皮動物、クラゲ等の刺胞動物など様々な種類があるが限定されるものではなく、全て本発明に係る食品に包含される。
畜産物類を原料とした食品としては、例えば、ベーコン、ハム、ソーセージ、サラミ、ゼリー類等の畜肉加工食品類、乳飲料、ホイップクリーム、アイスクリーム等の乳加工食品、プリン、カスタードクリーム、玉子焼き、茶碗蒸し等の卵加工食品類、などがあげられるが、それらに限定されない。なお、原料となる畜産物としては、牛、豚、鶏、山羊、鯨等が上げられるが、特に種類は限定されない。
微生物を利用した食品としては、例えば、パン、日本酒酵母エキス等酵母によるもの、味噌、醤油等カビによるもの、ヨーグルト等の乳酸菌によるもの、納豆等納豆菌によるものなど発酵食品が多数あげられるが、それらに限定されない。発酵食品として、醗酵源は特に酵母、カビ、乳酸菌、納豆菌に限定されるものではない。
加熱殺菌などの製造工程の際に副生した厭味・不快臭を有する食品としては、例えば、カレー、ハヤシ、おでん、米飯類などの調理済み食品、コンソメスープ、ポタージュなどのレトルト食品・缶詰食品などがあげられるが、それらに限定されない。
その他、例えば、アミノ酸類、ペプチド類、タンパク類、ビタミン類、ミネラル類(カルシウム、カリウム、亜鉛等)、高甘味度甘味料類、有機酸類、脂肪酸類、及び、これらを用いた食品・サプリメントなども、本発明に係る食品に包含される。
加えて、本発明に係る糖又は糖組成物は、経口摂取可能な医薬品・化粧品などに適用した場合にも、厭味・不快臭を低減でき、それ以外の医薬品・化粧品などに適用した場合についても、不快臭を低減できる。また、本発明に係る糖又は糖組成物は、容器・繊維などの化成品に適用した場合についても、不快臭を低減できるため、例えば、前記食品を収容した容器の持つ不快臭(容器臭)も有効に低減できる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、これら実施例に何ら限定されるものではない。
試験には、市販の糖類として、ピュアトース(登録商標)L(群栄化学工業株式会社製)、ピュアト−スP(サンエイ糖化株式会社製)、砂糖(三井製糖株式会社製、グラニュー糖又は上白糖)を用いた。また、調製水飴(マルトトリオース37質量%のシロップ)は、澱粉を原料とし酵素反応した糖化液を濾過精製、イオン交換、濃縮することにより調製した。なお、ピュアト−スPは粉末品、グラニュー糖は結晶だが、ピュアトースLと調製水飴は固形分75質量%の液状品であるため、実施例では固形分量を揃えて添加した。
実施例及び比較例で使用した糖類の固形分当たりの糖組成(質量%)について表1に示す。なお、表に示したマルトース、マルトトリオースは、α−1,4結合の直鎖糖以外にα−1,6結合の分岐糖を含む糖類を指す(菓子用新素材の適正利用技術シリーズNo7、分岐オリゴ糖)。糖組成はHPLCにより測定した。単糖類、二糖類、三糖類、四糖類以上の比率は、HPLC条件をポンプがウォーターズ社製600コントローラー、カラムが株式会社島津製作所製SCR−101N、溶媒が純水、検出器がウォーターズ社製示差式屈折率計RI2414で測定した。結果を表1に示す。
Figure 2014226074
各試料を用いて4名のパネラーにより、エグ味、苦味、及び生臭みのマスキング、甘味について官能試験を行った。まず、各自が○△×の3段階で評価した。エグ味の場合、エグ味が消えたものを「○」、対照区に比べエグ味が弱くなったものを「△」、効果がなかったものを「×」として評価した。苦味の場合、苦味が消えたものを「○」、対照区に比べ苦味が弱くなったものを「△」、効果がなかったものを「×」として評価した。生臭みの場合、生臭みが消えたものを「○」、対照区に比べ生臭みが弱くなったものを「△」、効果がなかったものを「×」として評価した。甘味の場合、変化ないものを○、若干甘くなったものを△、明らかに甘くなったものを×とした。各パネラーが評価した結果を集計し、○△×のうち最も多かったものをその評価とした。同点の場合は、協議して評価を決めた。
実施例1〜3、比較例1(バナナジュース)
市販のバナナを、皮をむいた後、フードプロセッサーにかけてジュースとした。ジュース100gにピュアトースP1質量%を上乗せで添加したものを実施例1とした。ジュース100gにピュアトースL1.2質量%を上乗せで添加したものを実施例2とした。ジュース100gに調製水飴1.2質量%を上乗せで添加したものを実施例3とした。ジュース100gに砂糖(三井製糖株式会社製、グラニュー糖)を1質量%上乗せで添加したものを比較例1とした。各々官能試験を行った。結果を表2に示す。
実施例4、比較例2(マンゴージュース)
市販の冷凍マンゴーをフードプロセッサーにかけてジュースとした。ジュース100gにピュアトースP1質量%を上乗せで添加したものを実施例4とした。同様に、砂糖を1質量%上乗せで添加したものを比較例2とした。各々官能試験を行った。結果を表2に示す。
実施例5、比較例3(ブルーベリージュース)
市販の冷凍ブルーベリーをフードプロセッサーにかけてジュースとした。ジュース100gにピュアトースP1質量%を上乗せで添加したものを実施例5とした。同様に、砂糖を1質量%上乗せで添加したものを比較例3とした。各々官能試験を行った。結果を表2に示す。
実施例6、比較例4(ブドウジュース)
市販の100%ブドウジュース(名古屋製酪株式会社製、グレープ)100gにピュアトースP1質量%を上乗せで添加したものを実施例6とした。同様に、砂糖を1質量%上乗せで添加したものを比較例4とした。各々官能試験を行った。結果を表2に示す。
Figure 2014226074
実施例7、比較例5(カボチャペースト)
カボチャは、皮を剥き、電子レンジで加熱し、フードプロセッサーにかけた後うらごしし、ペーストとした。ペースト100gにピュアトースP1質量%を上乗せで添加したものを実施例7とした。同様に、砂糖を1質量%上乗せで添加したものを比較例5とした。各々官能試験を行った。結果を表3に示す。
実施例8、比較例6(サツマイモペースト)
カボチャの代わりにサツマイモを使用したほかは実施例7、比較例5と同じ方法で行った。結果を表3に示す。
実施例9、比較例7(紫イモペースト)
カボチャの代わりに紫イモを使用したほかは実施例7、比較例5と同じ方法で行った。結果を表3に示す。
実施例10、比較例8(クリペースト)
カボチャの代わりにクリを使用したほかは実施例7、比較例5と同じ方法で行った。結果を表3に示す。
Figure 2014226074
以上より、バナナジュース、マンゴージュース、ブルーベリージュース、ブドウジュース、カボチャペ−スト、サツマイモペースト、紫イモペースト、クリペーストにおいて、砂糖は甘味を上げるがエグ味に対して効果がなく、一方、マルトトリオースを35質量%以上含むピュアトースL、ピュアトースP、調製水飴は甘味を上げることなくエグ味をマスキングすることが確認された。
実施例11、比較例9(ケール100%青汁)
市販の冷凍青汁(キューサイ株式会社製、ケール青汁)100gに対してピュアトースP1gを上乗せ添加したものを実施例11とした。ピュアトースPの代わりに砂糖を用いたものを比較例9とした。各々、官能試験を行った。結果を表4に示す。
実施例12、比較例10(サツマイモレモン煮)
水50g、砂糖(三井製糖株式会社製、上白糖)60g、ピュアトースP6g、食塩(財団法人塩事業センター製、食塩)1gを入れ弱火にかけ加熱した鍋に、約1cmに輪切りにしたサツマイモ(茨城県産)500g、1個分の輪切りレモン(アメリカ産)を加え弱火で全量が650gになるまで煮た後、室温まで冷やしたものを実施例12とした。実施例12におけるピュアトースPの代わりに砂糖を用いたものを比較例10とした。各々官能試験を行なった。結果を表4に示す。
Figure 2014226074
以上より、青汁やレモンを使用した料理において、砂糖は苦味に対してマスキング効果がなく、一方、マルトトリオースを35質量%以上含むピュアトースPにおいて苦味をマスキングすることが確認された。
実施例13、比較例11(鶏手羽先の煮物)
鶏手羽先(鹿児島県産)200gをさっと強火で炒め、酒(株式会社ミツカン製、純米料理酒)15g、みりん(宝酒造株式会社製、本みりん)30g、しょうゆ(キッコーマン株式会社製、しょうゆ)30g、ピュアトースPを6gを加え、ひたひたまで水100gを加え、全量が280gになるまで弱火で煮たものを実施例13とした。実施例13において、ピュアトースPを加えないものを比較例11とした。各々、粗熱をとり、官能試験を行なった。結果を表5に示す。
実施例14、比較例12(ぶり大根)
大根(愛知県産)300gを水煮した後、ぶりの切り身(鹿児島県産)200g加え、酒(株式会社ミツカン製、純米料理酒)23g、砂糖(三井製糖株式会社製、上白糖)13g、ピュアトースP6.5g、みりん(宝酒造株式会社製、本みりん)9g、しょうゆ(キッコーマン株式会社製、しょうゆ)23g加え、さらに水100gを加え、落し蓋をして全量が575gになるまで弱火で煮詰めたものを実施例14とした。砂糖13g、ピュアトースP6.5gの代わりに砂糖19.5g加えたものを比較例12とした。各々、官能試験を行った。結果を表5に示す。
Figure 2014226074
以上より、肉料理、魚料理において、砂糖は肉や魚の生臭みに対して効果がなく、一方、マルトトリオースを35質量%以上含むピュアトースPにおいて肉や魚の生臭みをマスキングすることが確認された。

Claims (5)

  1. 糖組成としてマルトトリオースが35質量%以上であることを特徴とする食品の厭味・不快臭マスキング剤。
  2. 食品が、果実類利用食品、野菜類利用食品、穀物類利用食品、豆類利用食品、イモ類利用食品、畜産物類利用食品、及び魚介類利用食品からなる群から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の厭味・不快臭マスキング剤。
  3. 請求項1又は2に記載の厭味・不快臭マスキング剤を食品100質量部に対し、1質量部以上添加することを特徴とする、厭味・不快臭のマスキング方法。
  4. 厭味・不快臭がエグ味、苦味、青臭み、及び生臭みからなる群から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項3に記載の厭味・不快臭のマスキング方法。
  5. 請求項3又は4に記載の方法により厭味・不快臭がマスキングされたことを特徴とする食品。
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