JP2023152800A - 海藻由来の調味料 - Google Patents

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Yusuke Kanda
理恵 鈴木
Rie Suzuki
皓典 岸川
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【課題】本発明の目的は、通常の食用の海藻に限らず、従来は産業廃棄物もしくは低価格の肥飼料になっていた海藻を有効利用し、高コストの設備を要することなく、海藻由来調味料として有効利用し、廃棄物の大幅な減量を可能とすることである。【解決手段】海藻を無機酸存在下での抽出処理に供した後、得られた抽出液をアミノ酸またはペプチド存在下で加熱反応する。得られた加熱反応物は、甘いフレーバーを付与する新たな食品素材として利用できる。【選択図】なし

Description

本願発明は、海藻からの抽出液を用いる新たな食品素材およびその製造方法に関する。
海藻は世界中の海に自生している重要な食資源である。特に海に囲まれた日本は海藻食大国として知られており、食用にしている海藻の種類は世界で最も多いと言われている。しかしながら、一部の海藻が大量発生して環境に害を及ぼすような事象や、漁船に絡みついて経済活動の邪魔をするような事象が知られており、利用価値の低い藻類も存在する。一方で、海藻には種々の栄養成分や生理活性物質が含まれていることが一般に知られており、上記のような食用資源として利用価値が低かった藻類全般を有効利用する取り組みが種々行われている。例えば、褐藻から水溶性多糖であるフコイダンを抽出し健康食品に用いる。または、緑藻であるスピルリナ、クロレラ等を培養し、タンパク質源やビタミン源として栄養補助食品にする等が行われている。以上のような産業利用検討にも関わらず、藻類における諸問題は完全に解決されたとは言えず、さらなる有効利用が求められている。例えば、アカモクは、北海道東部を除く全国各地で自生しているが、食用とする習慣が根付いていない地域が多い。さらにアカモクは1年生の海藻で、流れ藻となって牡蠣養殖施設や漁船のスクリューに絡まることなどから一部地域では多量に廃棄されている。また、アオサやアオモなどが大量に浜辺に打ち上げられ、行政が浜辺の環境保全の観点から収集作業と廃棄を実施しており多額の費用がかかっているケースも見られる。
上述のように海藻の健康素材への利用検討は種々行われているが、調味料原料としての利用例は非常に少ない。調味料原料としての利用は、例えば、特許文献1や特許文献2では海藻を原料として発酵させた調味料の製造方法が報告されている。しかしながら、これらは海藻由来のシーフード風味を活かした製品であり、海苔様の匂いが残ることで使用用途が限られる。本発明では、海藻由来原料を加工することで、海藻本来の風味やシーフード風味を示さずに、強い甘い風味を持つ広範囲の料理に使用できるこれまでにない調味料を製造することができた。その結果、海藻のさらなる有効利用が可能となった。
特開2008-011781号公報 特開2018-174904号公報
本発明が解決しようとする課題は、海藻資源を有効利用した風味改良剤の製造方法の提供である。また、食品へ添加することで好ましい甘い風味を付与する海藻由来組成物を取得することである。
本発明者らは、研究の結果、海藻から得られた抽出液をアミノ酸またはペプチドの存在下で加熱反応させることで、従来にはない甘く香ばしい独特の強い風味を付与できる組成物を製造できることを見出した。
すなわち本発明は、以下の(1)~(6)に関する。
(1)海藻を無機酸存在下での抽出処理に供して抽出液を調製する工程、および該抽出液をアミノ酸またはペプチド存在下で加熱する工程を有する、風味改良剤の製造方法。
(2)無機酸がリン酸であることを特徴とする、上記(1)の方法。
(3)前記抽出液にリン酸またはリン酸塩を添加した後にアミノ酸またはペプチド存在下で加熱することを特徴とする、上記(1)または(2)の方法。
(4)前記抽出を、海藻の固形分の5~100%の無機酸水溶液中で、100~150℃、0.5~24時間行う、上記(1)~(3)いずれか1つの方法。
(5)上記(1)~(4)いずれか1つの製造方法によって得られた飲食品の風味改良剤。
(6)上記(5)の風味改良剤を飲食品に含有させる、飲食品の風味改良方法。
本発明により得られる風味改良剤は、海藻本来の風味やシーフード風味を示さずに、調理感や熟成感を想起する甘く香ばしい良好な風味を付与するものであり、新しい種類の調味料として利用できる。本発明により、従来は産業廃棄物もしくは低価格の肥飼料になっていた海藻を、高コストの設備を要することなく、調味料として有効利用できるようになるため、廃棄物の大幅な減量が期待できる。
以下に、本発明を具体的に説明する。
本発明で用いられる海藻は、褐藻か緑藻を用いることが好ましい。例えば、ヒトエグサ科、アオサ科、クロレラ科、チガイソ科、ホンダワラ科、コンブ科などを原料に用いることができ、特に、緑藻であるヒトエグサ、褐藻であるワカメ、メカブ、コンブ、モズク、アカモクなどがあげられる。これらの藻類は、多糖類や脂質、タンパク質、その他ビタミンミネラルなどを含む。
本発明で使用する無機酸としては、特に限定されるものではないが、塩酸、硫酸、リン酸等の飲食品に許容される酸を用いることができ、特に抽出後の風味付与反応を促進するためリン酸を使用するのが好ましい。無機酸を使用することで、水溶性成分の抽出率が極めて高くなり、風味生成の元となる成分を多量に含んだ海藻由来エキスを得ることができる。
無機酸はそのまま用いてもよいが、水、アルコール等の水性媒体に溶解して水溶液等の溶液として用いてもよい。
本発明を更に詳しく説明すると、まず上述のような海藻1重量部と2~100重量部の水、海藻固形分の5~100%好ましくは50~70%の無機酸とを加圧釜に仕込む。これを温度100~150℃、好ましくは110~130℃で0.5~24時間、好ましくは4~10時間加熱処理する。上記の処理は必要に応じて数回繰り返してもよい。加熱処理後、必要に応じて、遠心分離機や裏漉し機などにより固液分離を行い、上清を抽出液として得る。このようにして得られる抽出液の固形分は使用した海藻の固形分に対し約30~80%に達する。
その後、抽出した水溶性成分の固形分に対しアミノ酸もしくはペプチドまたはそれらの塩を5~100%好ましくは30~60%添加混合し、水酸化ナトリウム(NaOH)で中和した後、温度は80~150℃、好ましくは80~120℃で、時間は0.5~56時間、好ましくは1~36時間加熱処理する。加熱処理には必要に応じて加圧容器を用いてもよい。
本発明に用いられるアミノ酸もしくはペプチドまたはその塩におけるアミノ酸またはペプチドとしては、飲食品への添加が許容されるものであれば特に限定されないが、リジン、アルギニン等の塩基性のアミノ酸、または塩基性アミノ酸を含むものが好ましく用いられる。これらは一種類を単独で用いてもよいが、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。また、蛋白質を酸または蛋白質加水分解酵素を用いて加水分解したものでもよい。用いられるアミノ酸及びペプチド、蛋白質としては、植物由来、動物由来、酵母などの菌体由来、合成品等、その由来を問わずいずれのものを用いてもよい。
また、本発明に用いられるアミノ酸及びペプチドは、それを含有する飲食可能な素材の形態で用いてもよい。例えば、魚介類、鳥獣肉、乳製品、卵およびその製品、小麦、米、トウモロコシ等の穀類、大豆等の豆類、タマネギ、サツマイモ等の根菜類等、パン酵母、乳酸菌等の微生物の菌体もしくは培養物等を用いることもできる。
本発明に用いられるペプチドは、特に限定されるものではないが、ペプチド合成機等を用いて合成してもよく、上述のような蛋白質を含有する食物素材から得られるペプチドをそのまま用いてもよく、かかる食物素材を、酸、アルカリ、酵素等により分解して取得してもよい。
また、本発明に用いられるアミノ酸やペプチドは、イオンや塩の形態であってもよく、一種類であっても二種類以上であってもよい。また、ペプチドの組成におけるアミノ酸残基の含有率や分子量等は特に限定されない。
抽出液にアミノ酸やペプチド存在下で加熱して得られる加熱処理物(以下、単に「加熱反応物」ともいう)は、そのまま本発明の風味改良剤(調味料)として用いることができるが、必要に応じて濃縮処理、熱風乾燥、蒸気乾燥、凍結乾燥、噴霧乾燥等の乾燥処理、分離精製処理、脱色処理等に供して、濃縮物や乾燥物等にしたものを本発明の風味改良剤として用いてもよい。
本発明の風味改良剤の形態は、固形状または液状のいずれであってもよい。固形状としては、例えば、粉体状、顆粒状、ブロック状、カプセル状等があげられる。液状の場合は、溶媒は、水、アルコール(例えば、エタノール)等の有機溶媒、酢酸や液糖等の液状物質のいずれであってもよい。
前記加熱反応物は、そのまま本発明の風味改良剤として用いることができるが、本発明の風味改良剤は、他の食品添加物を含有してもよい。例えば必要に応じて、塩化ナトリウム等の無機塩、アスコルビン酸、フマル酸、リンゴ酸、酢酸、酒石酸、クエン酸、脂肪酸等のカルボン酸等の酸、L-グルタミン酸ナトリウム、L-グリシン、L-アラニン等のL-アミノ酸、イノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウム等の核酸、ショ糖、ブドウ糖、乳糖等の糖類、増粘剤(キサンタンガム、グァーガム、カラギーナンなど)、pH調整剤、甘味料(スクラロース、ソーマチン、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、キシリトール、カンゾウ抽出物、サッカリンおよびその塩、ステビア、ソルビトールなど)、酸化防止剤(エリソルビン酸、カテキン、トコフェロールなど)、着色料(アナトー色素、ウコン色素、β-カロチンなど)、香料(アセト酢酸エチル、アセトフェノン、アニスアルデヒドなどの合成香料、または天然香料)、保存料(安息香酸ナトリウム、しらこたん白抽出物、ソルビン酸カリウム、プロピオン酸カルシウム、ポリリジンなど)、栄養強化剤(ビタミンA、ビタミンC等のビタミン類、塩化カルシウムなどのミネラル類など)、水等の飲食品に使用可能な添加物、醤油、味噌、畜肉エキス、家禽エキス、魚介エキス、酵母エキス、蛋白質加水分解物等の調味料、スパイス類、ハーブ類等の香辛料、デキストリン、各種澱粉等の賦形剤等を含有してもよい。
本発明の海藻を原料とする風味改良剤の形態は、固形状または液状のいずれであってもよい。固形状としては、例えば、粉体状、顆粒状、ブロック状、カプセル状等があげられる。液状の場合は、溶媒は、水、アルコール(例えば、エタノール)等の有機溶媒、酢酸や液糖等の液状物質のいずれであってもよい。
本発明の風味改良方法は、本発明の風味改良剤を、飲食品に添加することにより、飲食品の風味を改良させることができるほか、その飲食品の有する風味を所望の風味に改善、改質させたりする効果が期待できる。本発明の風味改良剤の飲食品への添加は、飲食品を製造する際に原材料の一部として添加してもよく、飲食品を喫食する際に添加してもよい。
飲食品に本発明の風味改良剤を添加する方法は、特に限定されないが、飲食品の風味を改良させる方法として好適に用いられる。
本発明品の風味改良剤を添加する飲食品としては、特に限定されないが、飲料(例えば、コーヒー)、食酢、味噌、醤油、畜肉エキス、家禽エキス、魚介エキス、酵母エキス、蛋白質加水分解物等の天然調味料、スパイス類、ハーブ類等の香辛料、たれ、だし、ドレッシング、マヨネーズ、トマトケチャップ、ソース等の調味料、吸い物、コンソメスープ、卵スープ、ワカメスープ、フカヒレスープ、ポタージュ、味噌汁等のスープ類、麺類(そば、うどん、ラーメン、パスタ等)のつゆ、スープ、ソース類、おかゆ、雑炊、お茶漬け等の米調理食品、ハム、ソーセージ、チーズ等の畜産加工品、かまぼこ、干物、塩辛、珍味等の水産加工品、漬物等の野菜加工品、ポテトチップス、煎餅、クッキー等のスナック菓子類、煮物、揚げ物、焼き物、カレー等の調理食品等、果汁・野菜汁飲料、豆乳、牛乳、乳加工品、炭酸飲料、スポーツドリンク、栄養補助飲料、コーヒー、紅茶、日本茶、麦茶、雑穀茶などの各種茶飲料、焼酎、日本酒、ビール等のアルコール類等、ビタミン剤などのサプリメント等、レトルトカレーやレトルトシチューなどの即席食品、コーンスープやコンソメスープ、カレーやシチューのような煮込み料理、ポテトチップスなどのスナック菓子、ハンバーガー、フライドポテト、フライドチキンなどのファストフード、即席ラーメン、即席スパゲッティなどの即席麺類、だしを使った和食(うどん、煮魚など)、中華風食品(チャーハン、マーボー豆腐など)、魚肉練製品、果実加工品、製パンなどを例示できる。なお、本発明の風味改良剤が添加される飲食品が調味料である場合には、本発明の風味改良剤が添加された調味料を他の飲食品に添加してもよい。
本発明の風味改良剤の飲食品への添加量は特に限定されず、飲食品の種類や性質などに応じて適宜設定すればよいが、例えば、飲食品100重量部中、本発明の風味改良剤を乾燥重量として好ましくは0.001~10重量部、より好ましくは、0.01~5重量部添加する。この風味改良剤の使用分野としては、いわゆるタンパク酵素分解物や塩酸加水分解物と同様に、調味液またはその原料として好適に用いることが多いが、特に限定されるものではなく、広く加工食品に使用することができる。
本発明品の飲食品の製造方法は、本発明の風味改良剤を飲食品に添加する以外は、該飲食品の通常の製造方法で行えばよい。本発明の風味改良剤を添加する飲食品としては、特に限定されない。本発明の飲食品の製造方法により得られる飲食品は、風味が強く、かつ好ましい風味の飲食品である。
海藻を原料として上記の製法により得られた調味料は、綿あめのような甘く香ばしい風味をもつ。この風味は、従来の加熱反応物のいずれとも異なるユニークなものである。この調味料の使用分野としては、特に限定されるものではなく、広く加工食品に使用することができる。
以下、実施例により本願発明を具体的に説明する。ただし、本発明の技術範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
生アカモク100gと水41mlとを内容積約200mlのビーカーに仕込み、さらに85%リン酸4.2gを添加した。この際のpHは1.8であった。オートクレーブにて温度を120℃、10時間保った後冷却し、釜から処理物を取り出し、遠心分離機により固液分離を行い、上清(抽出液)140 gを得た。この抽出液にアミノ酸源としてタンパク加水分解物(ポテミック:株式会社コスモ製。ジャガイモ由来。)3.1gを添加し、48%水酸化ナトリウム(NaOH)にてpH6.5に調整後、オートクレーブで120℃、45分間加熱した。加熱後に得られた液を反応液として、これを濾過後、固形分13.8 質量%の調味料(調味料1)を得た。
<実施例2>
実施例1において、リン酸の代わりに濃塩酸 2.1gを用いること以外は同様の操作を行い、固形分11.1質量%の調味料(調味料2)を得た。
<実施例3>
実施例2において、タンパク加水分解物の添加と同時にリン酸水素二ナトリウム12水和
物を13.0g添加すること以外は同様の操作を行い、固形分14.2質量%の調味料(調味料3)を得た。
<比較例1>
実施例1において、アカモク200gの抽出で、リン酸を添加しないこと以外は同様の処理を行い、固形分8.8質量%の調味料(調味料4)を得た。
<評価試験1>
実施例1,2,3、比較例1,2で得られた調味料1~4を、市販のオニオンコンソメスープにそれぞれ0.5%となる量添加した。調味料を添加していないサンプルを基準とし、甘い風味、香ばしい風味について、1点(非常に弱い)、2点(かなり弱い)、3点(やや弱い)、4点(同じ)、5点(やや強い)、6点(かなり強い)、7点(非常に強い) の7段階で実施した。
評価者3名の平均点を以下の表1に示す。
表1に示したとおり、調味料1~3はオニオンコンソメスープに甘い風味と香ばしい風味を付与した。また、海藻の風味やシーフード風味を示すものではなかった。調味料2と比較して調味料3がより得点が高くなることからリン酸またはリン酸塩の添加がより好ましいといえる。
これに対してリン酸を用いずに調製した抽出液を用いて得た調味料4を加えたオニオンスープは、調味料無添加のオニオンコンソメスープとほぼ同等の評価であったことから、無機酸抽出が重要であるといえる。
<実施例4>
生ヒトエグサ10gと水198gとを内容積約300mlのビーカーに仕込み、さらに85%リン酸2gを添加した。オートクレーブにて温度を120℃、10時間保った後冷却し、釜から処理物を取り出し、遠心分離機により固液分離を行い、上清(抽出液)を得た。この抽出液にアミノ酸源としてタンパク加水分解物(三菱商事ライフサイエンス株式会社製。大豆由来。)3gを添加し、48%水酸化ナトリウム(NaOH)にてpH6.8に調整後、オートクレーブで120℃、60分間加熱した。加熱後に得られた液を反応液として、これを濾過後、固形分4.74 質量%で調味料1と同様の調味料(調味料5)を得た。
このように、海藻を原料として上記の製法により得られた調味料は、海藻本来の風味やシーフード風味を示さずに、甘く香ばしい独特の強い風味を付与することができる。この風味は、従来の加熱反応物のいずれとも異なるユニークなものである。この調味料の使用分野としては、特に限定されるものではなく、広く加工食品に使用することができる。
本発明の風味改良剤は、アレルゲンフリーの素材として、たとえばハム・ソーセージやハンバーグなどの畜肉加工食品、蒲鉾などの水産加工食品、クッキーなどの菓子類、パン、麺、餃子の皮などの原料として、利用できる。本発明の調味料は、ユニークな風味を有するが、一般的なタンパク酵素分解物や酵母エキスと同様に用いることができ、たとえばオニオンソース、カレールー、醤油、つゆ、だし、タレの原料として、また加工食品の調味料として配合することができる。
本発明により、従来は産業廃棄物もしくは低価格の肥飼料になっていた海藻を、高コストの設備を要することなく、調味料として有効利用できるようになり、廃棄物の大幅な減量が期待できる。
得られた調味料は、甘く香ばしい他の加熱反応物とは異なる独特で良好な風味をもつものであり、新しい種類の調味料として利用できる。

Claims (6)

  1. 海藻を無機酸存在下での抽出処理に供して抽出液を調製する工程、および該抽出液をアミノ酸またはペプチド存在下で加熱する工程を有する、風味改良剤の製造方法。
  2. 無機酸がリン酸であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 前記抽出液にリン酸またはリン酸塩を添加した後にアミノ酸またはペプチド存在下で加熱することを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記抽出を、海藻の固形分の5~100%の無機酸水溶液中で、100~150℃、0.5~24時間行う、請求項1~3いずれか1項に記載の方法。
  5. 請求項1~4いずれか1項に記載の製造方法によって得られた飲食品の風味改良剤。
  6. 請求項5記載の風味改良剤を飲食品に含有させる、飲食品の風味改良方法。
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