JP2005137362A - 不快味低減作用及び不快臭低減作用 - Google Patents

不快味低減作用及び不快臭低減作用 Download PDF

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Abstract

【課題】 飲食物のおいしさを損なうことなく、不快味・不快臭を低減させる糖組成物を提供すること。
【解決手段】 発明者らは、分岐オリゴ糖のパノースに、不快味低減作用、及び、不快臭低減作用があることを新規に見出した。また、グルコースを構成糖とした三糖類とその還元物にも、同様の作用があることを新規に見出した。そこで、本願では、グルコースを構成糖とした三糖類、その還元物の、不快味低減有効成分・不快臭低減有効成分としての使用を提供する。また、グルコースを構成糖とした三糖類又は/及びその還元物を不快味又は不快臭低減の有効成分として含有する糖組成物を提供する。

Description

本発明は、グルコースを構成糖とした三糖類又は/及びその還元物、特に、パノースの新規用途に関する。より詳しくは、該糖質の不快味低減作用及び不快臭低減作用に関する。
一般的に、飲食物は、味覚や嗅覚を伴って、風味が判断されるため、不快味や不快臭は含まれていないことが望ましい。しかしながら、飲食物の中には、天然素材そのものや、加工・調理過程などで副生してしまう物質などによって、不快味や不快臭が含まれてしまうものも多い。
それらの不快味や不快臭を低減する方法として、例えば、サイクロデキストリンを用いて豆乳の青臭さ、エグ味を低減させる方法(特許文献1)、エリスリトールを用いて野菜・果実類類の青臭み、酸味などの抑制方法(特許文献2)、トレハロースを用いて緑色野菜汁の異味・異臭を低減する方法(特許文献3)などが提案されている。
特開平11−332496号公報 特開平9−117262号公報 特開2000−116362号公報
しかしながら、従来の技術では、飲食物のおいしさを損なうことなく、不快味や不快臭を低減させることは難しかった。
例えば、特許文献1では、サイクロデキストリンによる、豆乳に残存する青臭みや苦渋味のマスキング効果が示されているが、サイクロデキストリン自体が甘味を有するため、豆乳本来の味を変化させてしまうという課題があった。このため、サイクロデキストリンの添加量と飲食物の味との調整が難しく、広く飲食物全般に利用することが難しかった。その他、サイクロデキストリンは、比較的高価であるという問題もある。
また、特許文献2では、エリスリトールを添加することによって、野菜・果物類の青臭み、酸味などを抑制ないしマスキングし、風味を改善することが示されているが、エリスリトールには、緩下作用(下痢)があり、多くを添加するのは、好ましくないという課題があった。
特許文献3のトレハロースに関しても、異味・異臭の低減効果は示されているが、必ずしも充分な効果が得られるとはいえなかった。また、トレハロースを多く添加してしまうと、素材の味が損なわれ、不自然な味となってしまうので、前記と同様、トレハロースの添加量と飲食物の味との調整が難しく、広く飲食物全般に利用することが難しいという課題があった。
そこで、本発明は、飲食物のおいしさを損なうことなく、不快味・不快臭を低減させる糖組成物を提供することを主な目的とする。
本発明に係るパノースは、三つのグルコースから構成される分岐オリゴ糖の一つで、α−1,6とα−1,4グルコシド結合を有する三糖類である。今回、本願発明者は、そのパノースに、不快味低減作用、不快臭低減作用があることを新規に見出した。
パノースは、前記のとおり、三糖類であり、三つのグルコースが、弓形状に連なったような立体構造を有する(図1、図2参照)。従って、その弓形の内側に不快味・不快臭の原因となる物質を包み込むようにして結合し、不快味・不快臭を低減するものと考えられる。
また、発明者は、さらに鋭意研究を重ねた結果、パノース以外のグルコースを構成糖とした三糖類とその還元物にも、一定の不快味低減作用、不快臭低減作用があることをも見い出した。これは、三糖類の大きさ・立体形状が不快味・不快臭の原因となる物質を包み込むのに適しているためと推測できる。
そこで、本発明では、まず、グルコースを構成糖とした三糖類又は/及びその還元物の、不快味低減有効成分又は/及び不快臭低減有効成分としての使用を提供する。また、グルコースを構成糖とした三糖類又は/及びその還元物を不快味又は/及び不快臭低減の有効成分として含有する糖組成物、及び、前記糖組成物を添加した飲食物を提供する。
前記したグルコースを構成糖とした三糖類とその還元物としては、パノースが最も好適であるが、パニトール、マルトトリオース、マルトトリイトール、イソマルトトリオース、イソマルトトリイトールなどを用いてもよい。また、前記糖類を2つ以上含有する糖組成物を用いることもできる。
ここで、本発明に係る不快味には、例えば、苦味、渋み、酸味、エグ味などがあり、本発明に係る不快臭には、例えば、穀物臭、酸臭、青臭さ、ビタミン臭、魚臭、アルコール臭また加熱殺菌などの製造工程で副生する加熱臭、容器臭などがあるが、これらに限定されるわけではなく、飲食物の風味に含まれる異味・異臭を広く含む。
不快味・不快臭低減に従来利用されている物質は、その物質自体が独特の味・臭いを有している場合が多く、利用できる飲食品分野が限られていた。本発明は、より広い範囲の飲食品に適用できるという有利性がある。
本発明に係るパノースは、膜ろ過などにより、高純度に精製することも可能であるが、デンプンを原料として、複数の酵素反応を用い、パノースを含有した糖組成物として生産してもよい。本発明者らは、前記の通り、パノース以外の三糖類などにも、一定の不快味・不快臭低減作用があることを明らかにした。従って、上記の方法により生産した、パノースを含有する糖組成物も、不快味・不快臭低減の有効成分として用いることができる。
パノースを含有する糖組成物を用いることには、パノースの精製工程などを簡略化でき、製造コストを下げることができるという有利性がある。また、パノースを含有する糖組成物は、前記のとおり、比較的簡単に生産できるため、品質の均一な不快味・不快臭低減の有効成分を、安定的に供給できるという有利性がある。
パノースを含有する糖組成物は、パノースを20重量%以上含有させることにより、充分な不快味・不快臭低減作用を得ることができる。ここで、糖組成物中のパノース含量は、澱粉糖関連工業分析法に準じ、高速液体クロマトグラフィー法により求めた(食品化学新聞社発行「澱粉糖関連工業分析法」P132〜P137、1991)。
パノースを含有する糖組成物は、パノース自体が低甘味であるため、20重量%以上のパノースを含有させることにより、糖組成物全体の甘味も抑えることができる。そのため、パノースを含有する糖組成物を飲食物に添加した場合、飲食物のおいしさを損なうことなく、その飲食物に含まれた不快味・不快臭を低減することができる。
なお、パノースを含有する糖組成物を用いる場合、この糖組成物におけるパノース含量を低くすると、不快味・不快臭低減作用を得るために、比較的多量の糖組成物を飲食物に添加しなければならなくなるため、飲食物本来のおいしさを損ね、甘味の強い不自然な味になってしまう可能性がある。従って、パノースを含有する糖組成物を用いる場合、糖組成物におけるパノース含量を少なくとも20重量%以上にすることにより、糖組成物全体の飲食物への添加量を比較的少量に抑えることがより好ましい。
本発明に係る糖組成物を飲食物に添加する場合、該糖組成物は、液状・固形状のいずれの形態であってもよい。また、固形状の糖組成物を用いる場合、粉末化、顆粒化、ペレット化、など、食品加工の際に分散しやすいように加工されたものを用いてもよい。
本発明に係る糖組成物の添加の時期は、飲食前に添加されていれば、特に限定されない。飲食品の種類によって適した添加時期は異なるが、例えば、飲食品の調製段階に添加してもよいし、卓上甘味料やドレッシングのように飲食直前に添加してもよい。
パノースを含有する糖組成物を飲食物に添加した場合、パノースが最終濃度で少なくとも0.2重量%以上含有していれば、不快味・不快臭低減作用効果を得ることができる。パノースを含有する糖組成物は低甘味であり、また、比較的少量の添加により不快味・不快臭を低減できるため、本発明に係る糖組成物には、飲食物のおいしさを損なわずに添加できるという利点がある。
本発明の対象となる飲食物とは、不快臭・不快味を有するものの全てを含み、特に限定するものはないが、例えば、穀物類を原料としたもの、野菜・果実類を原料としたもの、穀物・野菜・果実類以外の植物を原料としたもの、魚貝類を原料としたもの、畜産物を原料としたもの、微生物を原料としたもの、及び、加熱殺菌や発酵などの製造工程の際に副生した不快味・不快臭を有するものなどが挙げられる。
穀物を原料とした飲食物としては、例えば、パン、お好み焼き、たこ焼き、ケーキ、クッキーなどの焼き・蒸し製品、うどん、中華麺、パスタなどの麺製品、ハンバーグ、シュウマイ、餃子、パンなどの大豆タンパク質を利用した加工食品、豆乳飲料、調製豆乳、豆腐、テンペなどの大豆加工飲食物、イソフラボンやサポニンなどの穀類成分含有飲食物・サプリメント・健康補助食品、食酢飲料、黒酢飲料などの酢製品、ビール、日本酒などの醸造酒類、苦味やエグ味のある素材、などが挙げられるが、それらに限定されない。小麦、ライ麦などの麦類、そば、とうもろこし、大豆など、豆類、米類などを原料としたものは、本発明に係る飲食物に包含される。
なお、食酢などの酢製品やビールなどの醸造酒は、原料が穀物のものに特に限定されず、例えば、りんごやブドウを原料とした果実酢や、果実酒なども含まれる。また、ウイスキー、ブランディー、ウォッカ、焼酎などの蒸留酒、醸造酒、蒸留酒、アルコール又は他の成分を混合するリキュール、カクテル、チューハイ、フィズなどのアルコール飲料なども含まれる。
野菜・果実類を原料とした飲食物としては、例えば、野菜ジュース、野菜ピューレ、野菜スープ、青汁、果汁飲料、果実酒、野菜・果実類に含有する特殊成分を強化した飲食物・サプリメントなどが挙げられるが、それらに限定されない。野菜・果実類を原料としたもの、例えば、トマト、ニンジン、ピーマン、パセリ、セロリ、ホウレン草、モロヘイヤ、ケール、ノニ、ブドウ、グランベリー、ブルーベリー、みかん、オレンジ、レモン、シークワーサーなどを原料としたものは、本発明に係る飲食物に包含される。
穀物・野菜・果実類以外の植物を原料とした飲食物としては、茶葉(緑茶、プーアル茶、どくだみ茶、紅茶など)、コーヒー豆、漢方薬・生薬(イチョウ葉、ウコンなど)、子実体・菌糸体(メシマコブ、アガリスク茸など)、海草(昆布、フコイダンなど)、藻類(クロレラなど)などを用いたものが挙げられるが、それらに限定されない。また、茶葉に含有するカテキン、テアニン、カフェインなど、前記原料に含有する特殊成分を強化した飲食物・サプリメントなども、本発明に係る飲食物に包含される。
魚貝類を原料とした飲食物としては、例えば、魚肉ハム、魚肉ソーセージ、蒲鉾、カニ蒲鉾などの練り製品、水煮・味噌煮など加熱調理した缶詰製品、煮る・焼く・蒸す・揚げるなど加工調理した惣菜品・レトルト食品・冷凍食品、DHA・EPAなど魚貝類に含有する特殊成分を強化した飲食物・サプリメント、などが挙げられるが、それらに限定されない。例えば、マグロ、サバ、イワシ、スケトウダラ、サメ、カニ、エビ、イカ、タコ、アサリ、ハマグリ、サザエ、赤貝などを原料としたものは、本発明に係る飲食物に包含される。
畜産物を原料とした飲食物としては、例えば、ベーコン、ハム、ソーセージ、ハンバーグ、サラミ、ゼリー、ゼラチンゼリーなどをはじめとする畜肉加工食品類、乳飲料、ホイップクリーム、アイスクリームなどをはじめとする乳加工飲食物、プリン、カスタードクリーム、玉子焼き、茶碗蒸しなどをはじめとする卵加工食品類、などが挙げられるが、それらに限定されない。なお、原料となる畜産物の種類は、特に限定されない。
微生物を原料とした飲食物としては、例えば、味噌、醤油、タレ、酵母エキスなどの調味料、ヨーグルトやヨーグルト飲料、納豆などが挙げられるが、それらに限定されない。酵母、カビ、乳酸菌、納豆菌などの発酵を利用した飲食物は、本発明に係る飲食物に包含される。
加熱殺菌などの製造工程の際に副生した不快味・不快臭を有する飲食物としては、例えば、カレー、ハヤシ、おでん・米飯類などの調理済み食品、コンソメスープ、ポタージュなどのレトルト食品・缶詰食品などが挙げられるが、それらに限定されない。
その他、例えば、アミノ酸類、ペプチド類、タンパク類、ビタミン類、ミネラル類(Ca、Na、K、Znなど)、高甘味度甘味料類、有機酸類、脂肪酸類、及び、これらを用いた飲食物・サプリメントなども、本発明に係る飲食物に包含される。
加えて、本発明に係る糖又は糖組成物は、経口摂取可能な医薬品・化粧品などに適用した場合にも、不快味・不快臭を低減でき、それ以外の医薬品・化粧品などに適用した場合についても、不快臭を低減できる。また、本発明に係る糖又は糖組成物は、容器・繊維などの化成品に適用した場合についても、不快臭を低減できるため、例えば、前記飲食物を収容した容器の持つ不快臭(容器臭)も有効に低減できる。
なお、本発明に係る不快味・不快臭低減作用が阻害・抑制されない限り、例えば、他の糖組成物や防腐剤、安定剤といった他の食品添加物を含んでいても良い。
本発明に係るグルコースを構成糖とした三糖類又はその還元物により、不快味・不快臭を低減することができる。
実施例1は、パノースの、不快味・不快臭低減効果を示したものである。なお、実施例におけるパノース濃度は、固形分換算での濃度を示す。
市販の有機豆乳(名古屋製酪株式会社製、大豆固形分10重量%、以下同じ)に、市販のパノース(生化学工業株式会社製:パノース97重量%以上含有、以下同じ)を、パノースの最終濃度(重量%)が表1左欄に示す値になるように添加し、4℃で1日保存した。そして、これらの豆乳調製品について、7人による官能評価を行った。
官能評価は、不快味又は不快臭の改善効果が強いものを「◎」、改善効果があるものを「○」、改善効果が弱いものを「△」、改善効果のないものを「×」として、判定した(以下同じ)。また、ポータブルオドメーターFPO−1(双葉エレクトロニクス社製、以下同じ)を用いて、臭い強度を測定し、その結果を、無添加の臭い強度を100とした時の相対値で示した。結果を表1に示す。
表1に示すように、パノース含量が、最終濃度0.2重量%以上で、ある程度の不快味・不快臭低減作用が見られ、最終濃度2.0重量%になると、明らかな不快味・不快臭低減作用があった。従って、少なくとも、パノースの最終濃度が0.2重量%以上になるように、パノースを含有する飲食物原料などの糖組成物を飲食物などに添加することにより、不快味・不快臭低減作用を得ることができると考えられる。
実施例2は、パノース含有糖組成物の不快味・不快臭低減効果を示した実験である。
市販の有機豆乳に、それぞれ、パノース20重量%含有糖組成物、パノース15重量%含有糖組成物、及び、パノース10重量%含有糖組成物を、パノースの最終含有量が0.5重量%となるようにそれぞれ調製し、4℃で1日保存した。また、対照として、パノース無添加品(パノースの最終濃度0重量%)と、市販のパノースを最終濃度0.5重量%になるように添加したものについても、同様の処理を行った。そして、これらの豆乳調製品について、官能評価を行った。結果を表2に示す。
なお、パノース含有糖組成物は、デンプン液化液からマルトース生成アミラーゼを添加して調製できるマルトース液にα−グルコシダーゼを作用させて、パノース含有量が固形分換算で、それぞれ、10、15、20%となるように転移反応を進めることにより製造し、精製後、固形分75%まで濃縮して用いた。
官能評価は、不快味低減効果、不快臭低減効果、豆乳のおいしさ、総合評価について、判定を行った。不快味低減効果及び不快臭低減効果については、実施例1と同様の基準で評価した。豆乳の「おいしさ」の評価は、豆乳そのものの味を全く損なわないものを「◎」、豆乳そのものの味をほとんど損なわないものを「○」、豆乳そのものの味をやや損ねているものを「△」、豆乳そのものの味を損ねているものを「×」として、判定した(以下同じ)。また、「総合評価」は、不快味又は不快臭の改善効果が強く、かつ、飲食物のおいしさを全く損ねていないものを「◎」、不快味又は不快臭の改善効果があり、かつ、飲食物のおいしさを損ねていないものを「○」、飲食物のおいしさがやや損なわれているものを「△」、飲食物のおいしさが損なわれているものを「×」として、判定した(以下同じ)。
表2に示すとおり、パノースを最終濃度0.5重量%含有している豆乳調製品は、無添加品と比較して、不快味・不快臭が低減された。パノースを含有している豆乳調製品については、パノース15%及び10%含有糖組成物を用いた場合、パノース20%含有糖組成物を用いた場合と比較して、おいしさが損なわれていた。
これは、パノース15重量%含有糖組成物、パノース10重量%含有糖組成物の場合、パノースの最終濃度を0.5重量%にするためにパノース含有糖組成物を比較的多量に添加する必要があることから、これらの糖組成物の甘味などが強すぎ、全体の味、飲み易さを損ねたためと考えられる。
従って、飲食物の味を損なわずに、不快味・不快臭低減作用効果を得るためには、少なくともパノース20重量%以上含有糖組成物を用いるのが最も効果的であることが、本実験により示された。
実施例3では、豆乳調製物に含まれる1−ヘキサナールの定量と不快臭低減に関する官能評価を行った。1−ヘキサナールは、豆乳の主な臭い成分である。実験手順は以下のとおりである。
市販の有機豆乳に、それぞれ、パノース20重量%含有糖組成物、トレハロース(生化学工業株式会社製:トレハロース純度99%以上)、砂糖、を各5重量%(固形分換算)加えて、4℃で1日保存した。これらの豆乳調製品について、1−ヘキサナールの定量を行い、また、官能評価を行った。1−ヘキサナールの定量は、固相マイクロ抽出(SPME)法による前処理後、ガスクロマトグラフ質量分析装置を用いて行った。
固相マイクロ抽出(SPME)法は、次の手順で行った。まず、20mlバイアル(SUPELCO社製)に、10mlの前記豆乳調製品を入れ、さらに、20ppmのシクロヘキサノン(Cyclohexanone、内部標準物質)を添加した。次に、前記バイアルを、テフロン(登録商標)シールされたセプタムキャップ(SUPELCO社製)で密栓し、60℃、30分間、予備加熱した。次に、前記バイアルのヘッドスペース部分にSPMEファイバーを30分間投入し、揮発成分の抽出を行った。SPMEファイバーには、肥厚75μmのCarboxen/PDMS(ポリジメチルシロキサン)ファイバー(SUPELCO社製)を用いた。なお、SPMEファイバーは、300℃、1時間、クリーニングを行ったものを用いた。
次に、ガスクロマトグラフ質量分析装置のサンプル注入口に、SPMEファイバー(抽出成分を含有)を入れ、内部標準物質のピーク面積・ピーク高さに基づき、各豆乳調製品に含有する1−ヘキサナールを定量した。ガスクロマトグラフ質量分析装置はGCMS−QP5050A(株式会社島津製作所製)を用いた。キャピラリーカラムはTC−FFAP(ジーエルサイエンス株式会社製)を用いた。キャリアガスはヘリウムガスを用いて、流量は1ml/minに設定した。サンプル注入口の温度は250℃とし、カラムの温度は40℃、2分間の後、5℃/minで200℃まで昇温させ、200℃で4分間維持した。キャピラリーカラムへの抽出成分の導入は、スプリットレス方式により行った。質量分析は、30〜400m/zの範囲で行った。なお、キャピラリーカラムは、各測定前に、240℃、5分間、クリーニングを行った。
官能評価は、「◎」豆臭を顕著に抑制したもの、「○」豆臭をある程度抑制したもの、「△」豆臭を僅かに抑制したもの、「×」豆臭を全く抑制しなかったもの、とした。
各豆乳調製物における1−ヘキサナールの定量結果、及び、官能評価を表3に示す。
表3に示すとおり、1−ヘキサナール(豆乳の主な臭い成分)の検出量は、トレハロースとパノース20重量%含有糖組成物で減少しており、特に、パノース20重量%含有糖組成物ではトレハロースよりも顕著に減少していた。また、1−ヘキサナールの定量結果は、官能評価とも一致していた。従って、本実験結果は、パノース20重量%含有糖組成物が、不快臭低減作用を有し、飲食物の風味などの保持改善に有効であることを示している。
実施例4は、パノース、トレハロースの、不快味・不快臭低減効果を比較したものである。
市販の有機豆乳に、それぞれ、パノース20重量%含有糖組成物、トレハロース(生化学工業株式会社製:トレハロース純度99%以上)を各10重量%(固形分換算)加えて、4℃で1日保存した。これらの豆乳調製品について、実施例2と同様に官能評価を行い、また、実施例1と同様に臭い強度を測定した。結果を表4に示す。
その結果、パノース20重量%含有糖組成物(パノースの最終濃度は2.0重量%)では、トレハロースよりも明らかに不快味・不快臭低減効果を得ることができた。また、パノース20重量%含有糖組成物のほうが、トレハロースと比べて、おいしさを損なわず、良好な風味を保持できることがわかった。このことは、パノース20重量%含有糖組成物が、トレハロースよりも、有効な不快味・不快臭低減作用を有し、飲食物の風味などの保持改善に有効であることを示している。
また、この実験結果は、パノース20重量%含有糖組成物が、豆乳のもつ不快味・不快臭を有効に低減することができることを示している。豆乳は、甘味成分などを添加して、味を調整する場合が多いので、本発明に係るパノース20重量%含有糖組成物を添加すれば、豆乳飲料のおいしさを損なうことなく、程よいコク味・旨味・甘味を添加し、さらに、不快味・不快臭を低減することができる。
実施例5は、にんじんジュースに対する不快味・不快臭低減効果を示した実験である。
にんじん500gをジューサーに入れ粉砕した後、ガーゼを用いて濾過し、にんじん溶液を調製した。得られたにんじん溶液に、それぞれ、パノース20重量%含有糖組成物、トレハロース(商品名トレハオース、林原生化学研究所株式会社製、以下同じ)、マルトース(商品名ファイントース、林原生化学研究所株式会社製、以下同じ)、及び砂糖(対照)を、それぞれ10重量%(固形分換算)になるように添加し、4℃で1日保存した。上記の調製品について実施例1と同様の評価基準により官能評価を行った。その結果を表5に示す。
表5に示すとおり、マルトースでは不快味・不快臭低減効果はほとんど見られなかった。トレハロースは、ある程度の不快味・不快臭低減改善効果は得られたが、トレハロース添加により、にんじんジュースにはない別の味が引き立ち、おいしさが損なわれていた。一方、パノース20重量%含有糖組成物は、他の調製品と比較して、明らかに、不快味・不快臭低減効果が得られた。
にんじんジュースなど野菜を添加したジュースは、甘味成分などを添加して、味を調整する場合が多い。本実験により、本発明に係るパノース20重量%含有糖組成物を添加すれば、野菜ジュースなどのおいしさを損なうことなく、程よいコク味・旨味・甘味などを添加して飲み易くし、さらに、不快味・不快臭を低減することができることが示された。また、パノースは、野菜ジュースなどのおいしさを損なうことなく、不快味・不快臭を低減することができる点で、トレハロースよりも有利性がある。
実施例6は、青汁に対する不快味・不快臭低減効果(エグ味・青臭さの抑制)を確認した実験である。
市販の大麦若葉スーパー100(オリヒロ株式会社製)を用いて、10重量%大麦青葉溶液を調製した。得られた大麦青葉溶液に、それぞれ、パノース20重量%含有糖組成物、トレハロース、マルトース、及び砂糖(対照)を、10重量%(固形分換算)になるように添加し、4℃で1日保存した。上記の調製品について実施例1と同様の評価基準により官能評価を行った。その結果を表6に示す。
表6に示すとおり、マルトースでは不快味・不快臭低減効果はほとんど見られなかった。トレハロースでは、ある程度の不快味・不快臭低減効果が見られた。それに対し、パノース20重量%含有糖組成物は、トレハロース、マルトースと比較して、顕著に、エグ味・青臭さを低減する効果が得られた。
青汁は、一般に苦いため、甘味成分などを添加して、味を調整する場合が多い。また、青汁独特のエグ味、青臭さがあるため、不快味・不快臭を低減して、飲み易くすることが求められる。本実験により、本発明に係るパノース20重量%含有糖組成物は、青汁の不快味・不快臭を低減して、飲みやすくする効果が顕著であることが示された。
実施例7は、アルコール飲料に対する不快味・不快臭低減効果(苦味・アルコール臭の抑制)を確認した実験である。
市販のアルコール飲料として、森羅(合同酒精株式会社製、アルコール分20重量%)を用いて、5重量%アルコール溶液を調製した。得られた5重量%アルコール溶液に、それぞれ、パノース20重量%含有糖組成物、トレハロース、マルトース、及び砂糖(対照)を、それぞれ10重量%(固形分換算)になるように添加し、4℃で1日保存した。上記の調製品について実施例1と同様の評価基準により官能評価を行った。その結果を表7に示す。
表7に示すとおり、マルトースでは、不快味・不快臭低減効果はほとんど見られなかった。トレハロースでは、ある程度の不快味・不快臭低減効果が見られた。それに対し、パノース20重量%含有糖組成物は、トレハロースと比較して、顕著な不快味・不快臭低減効果が得られた。
アルコール飲料は、独特の苦味、鼻をさすアルコール臭があるため、それらの微細な不快味・不快臭を低減することが望ましい。本実験により、本発明に係るパノース20重量%含有糖組成物は、アルコール飲料特有の苦味、アルコール臭を低減する効果があることから、アルコール飲料自体も飲み易いものにすることができるという効果があることが示された。
実施例8は、黒酢飲料に対する不快味・不快臭低減効果(酸味・酸臭の抑制)を確認した実験である。
市販の黒酢(キューピー醸造株式会社:酸度3.5)を用いて、黒酢酸度が0.4重量%になるように、黒酢溶液を調製した。得られた黒酢溶液に、それぞれ、パノース20重量%含有糖組成物、トレハロース、マルトース、及び砂糖(対照)をそれぞれ10重量%(固形分換算)になるように添加し、黒酢飲料を調製後、4℃で1日保存した。上記の調製品について実施例1と同様の評価基準により官能評価を行った。その結果を表8に示す。
表8に示すとおり、マルトースは、不快味・不快臭低減効果をほとんど確認できなかった。トレハロースは、酸味・酸臭を和らげる効果はある程度見られた。それに対し、パノース20重量%含有糖組成物は、トレハロース、マルトースと比較して、顕著な不快味・不快臭低減効果が得られた。
黒酢は、健康食品として、直接又は他の飲料と混ぜて飲んだり、料理に用いたりなどするが、酸味、酸臭が強いため、それらの不快味・不快臭を低減することが望ましい。本実験により、本発明に係るパノース20重量%含有糖組成物は、黒酢特有の酸味、酸臭を低減する効果があることから、黒酢を飲み易いものにすることができるという効果があることが示された。また、黒酢を料理に使用する場合でも、料理に加える砂糖、みりんなどのコク味・旨味・甘味などの代わりに、本発明に係るパノース含有糖組成物を用いることもでき、その料理のおいしさを損なうことなく、同時に、不快味・不快臭を低減することができると考える。
実施例9は、レトルト食品に対する不快臭改善効果(加熱殺菌臭及び容器臭の抑制)を確認した実験である。
コンソメスープに、それぞれ、パノース20重量%含有糖組成物、トレハロース、マルトース、及び砂糖(対照)を、それぞれ10重量%(固形分換算)になるように添加し、オートクレーブ殺菌(120℃、20分)を行った。上記の調製品について実施例2と同様の評価基準により官能評価を行った。その結果を表9に示す。
表9に示すとおり、マルトースでは加熱殺菌臭及び容器臭に関する低減効果はほとんど見られなかった。トレハロースは、加熱殺菌臭について、ある程度の不快臭改低減効果が見られたが、トレハロース添加により、コンソメスープの好ましい香りが低減し、おいしさが損なわれていたため、総合評価は、「×」となった。
それに対し、パノース20重量%含有糖組成物は、他の調製品と比較して、加熱殺菌臭を有効に低減した。また、レトルトに由来する容器臭も有効に低減した。従って、パノースは、レトルト食品の本来の風味を損なうことなく、加熱殺菌臭及び容器臭を低減できる点で、トレハロースよりも有利性がある。なお、パノースについて、レトルト殺菌についても同様の実験を行った結果、レトルト殺菌の場合でもオートクレーブ殺菌と同様の加熱殺菌臭低減効果が見られた。
レトルト食品には、ほとんどの場合、コク味・旨味・甘味などの成分が添加されているため、それらの成分の代わりに、本願に係るパノース20重量%含有糖組成物を用いれば、レトルト食品のおいしさを損ねることなく、レトルト食品の加熱殺菌臭及びレトルトに由来する容器臭を低減できる。
また、本実験により、パノース20重量%含有糖組成物は、加熱によっても、不快臭低減作用を失わないことが示された。従って、本願に係るパノース20重量%含有糖組成物は、製造過程で加熱を要する飲食物に対しても、不快臭低減有効成分として用いることができると考えられる。
実施例10は、水産加工品であるかまぼこに対する不快味・不快臭低減効果を示した実験である。
試作品のかまぼこは、以下の手順で製造した。冷凍すり身(スケトウダラ)80g、ハモ生すり身20g、食塩3g、糖質、馬鈴薯澱粉15g、卵白5g、グルタミン酸ナトリウム0.5gを、混ぜ合わせた後、蒸し器で蒸し、蒸しかまぼこを製造した。なお、前記糖質として、それぞれ、パノース20重量%含有糖組成物8g、トレハロース8g、マルトース8g、砂糖5gを配合した。砂糖は、砂糖5gと水2gを配合したものを用いた。
上記の試作品について実施例1と同様の評価基準により官能評価を行った。結果を表10に示す。
表10に示すとおり、砂糖、マルトースを用いた試作品では、不快味・不快臭低減効果はほとんど見られなかった。パノースとトレハロースを用いた試作品を比較すると、パノースを用いた試作品のほうが、より良好な不快味・不快臭低減効果が見られた。従って、本願に係るパノース20重量%含有糖組成物は、かまぼこなどの魚介類を原料とした食品についても、不快味・不快臭低減作用を有することが示された。
実施例11は、水産加工品であるナンプラー(魚醤)に対する不快味・不快臭低減効果(魚臭い味・発酵臭・魚臭の抑制)を確認した実験である。
市販ナンプラー(魚醤)(商品名:ナンプラー、有紀食品株式会社製)を水で10倍に薄めた調味液のそれぞれに、パノース20重量%含有糖組成物、トレハロース、マルトース、及び砂糖(対照)を、それぞれ10重量%(固形分換算)になるように添加した。前記調味液試作品について、実施例2と同様の官能評価を行った。結果を表11に示す。
表11に示すとおり、マルトースでは、不快味・不快臭ともほとんど低減効果は見られなかった。トレハロースは、弱い不快味・不快臭低減効果が見られたが、独特な味に変化し、おいしさが損なわれていた。
一方、パノース20重量%含有糖組成物は、魚臭い味・発酵臭・魚臭などを良好に抑制した。従って、パノースは、ナンプラーのおいしさを損なうことなく、不快味・不快臭を低減することができる点で、トレハロースよりも有利性がある。また、パノース20重量%含有糖組成物は、ナンプラーなどの特有の味や臭いを有する食品についても、不快味・不快臭低減作用を有することが示された。
実施例12は、大豆サポニンに対する不快味・不快臭低減効果(エグ味・渋味の抑制)を確認した実験である。
市販の大豆サポニン(和光純薬工業株式会社製)0.5重量%溶液のそれぞれに、パノース20重量%含有糖組成物、トレハロース、マルトース、及び砂糖(対照)を、それぞれ10%(固形分換算)になるように添加して、不快味(エグ味)・不快臭(渋味)の評価を行った。その結果、表12に示す。
表12に示したとおり、マルトース、トレハロースでは、ある程度の不快味・不快臭低減効果しか見られなかったのに対し、パノース20重量%含有糖組成物は、サポニンに由来するエグ味・渋味を有効に軽減することがわかった。
大豆サポニンは、大豆に含まれる栄養成分で、脂肪の蓄積を防止する作用、血液中のコレステロールを低下する作用、抗菌作用などを有する。サポニンを含有する飲食物に、本発明に係る糖組成物を添加することにより、サポニン由来のエグ味・渋味を低減し、サポニンを含有する飲食物の風味を改善することができる。
実施例13は、茶飲料に対する不快味低減効果(苦味・渋味の抑制)を確認した実験である。
600mg/lのカテキンを含む市販の茶飲料(商品名カテキン緑茶、サンガリア株式会社製)に、それぞれ、パノース20重量%含有糖組成物、トレハロース、マルトース、及び砂糖(対照)を、それぞれ10重量%(固形分換算)になるように添加した。そして、上記の調製品について実施例1と同様の評価基準により官能評価を行った。その結果を表13に示す。
表13に示すとおり、マルトースには、不快味低減効果は確認できなかった。トレハロースは、かなり良好な不快味低減効果が見られたが、トレハロース添加により、独特の味に変化した。それに対し、パノース20重量%含有糖組成物は、トレハロースよりもより良好な不快味低減効果が見られた。
パノースは、茶飲料本来の風味を損なうことなく、苦味・渋味などの不快味を低減することができる点で、トレハロースよりも有利性がある。また、上記の結果より、パノース20重量%含有糖組成物は、茶飲料以外の、苦味・渋味を有する健康食品などに対しても、適用可能であると考えられる。
実施例14は、小豆こしあんの不快味低減効果(エグ味・渋味の抑制)を確認した実験である。
まず、生あんに同量の水を加えて均一化させたスラリーを準備した。次に、前記スラリーに、同量のパノース20重量%含有糖組成物、トレハロース、マルトース、及び砂糖を加えて煮詰め、小豆こしあん試作品を調製した。そして、上記の調製品について実施例2と同様の評価基準により官能評価を行った。その結果を表14に示す。
表14に示すとおり、マルトースには、砂糖と同等のエグ味・渋味が残っており、不快味低減効果はほとんど確認できなかった。トレハロースを添加したものは、ある程度の不快味低減効果が見られたが、トレハロース特有の風味を有していた。それに対し、パノース20重量%含有糖組成物は、トレハロースよりもさらに良好な不快味低減効果が見られた。
パノースは、小豆こしあんのおいしさを損なうことなく、エグ味・渋味などの不快味を低減することができる点で、トレハロースよりも有利性がある。また、上記の結果より、パノース20重量%含有糖組成物は、小豆こしあん以外の、例えば、灰汁を有する食品などに対しても、適用可能であると考えられる。
実施例15は、全粒粉クッキーの不快臭低減効果(ふすま臭の抑制)を確認した実験である。
全粒粉クッキーは、以下の手順により製造した。なお、糖質としては、(1)パノース20重量%含有糖組成物40gと砂糖40g、(2)トレハロース40gと砂糖40g、(3)マルトース40gと砂糖40g、(4)砂糖のみ80g(対照)、をそれぞれ配合した。
まず、電子レンジで柔らかくした無塩バター110gをクリーム状になるまでハンドミキサーで練った後、前記糖質計80gを3回に分けて練り混ぜながら添加した。次に、バニラエッセンス100μgを加え、卵黄29gを3回に分けて添加し、練り混ぜた。そして、薄力粉124g、全粒粉31g、ベーキングパウダー2.5g(小さじ1)を加えて軽く混ぜ合わせた後、軽く混ぜ合わせ、直径3cmのボール状に丸めた。なお、全材料の合計重量は、約377gだった。次に、オーブンペーパー上に並べ、軽く押しつぶしてほぼ均一の厚さにした後、160℃に予備加熱したオーブンで約30分焼成し、全粒粉クッキー試作品を製造した。
上記の試作品について実施例2と同様の評価基準により官能評価を行った。結果を表15に示す。
その結果、全調製品についてふすま臭は残っていたが、パノース20重量%含有糖組成物及びトレハロースでは、有意の不快臭(ふすま臭)低減効果が確認できた。但し、トレハロースは、不快臭低減効果が確認できたものの、クッキー焼成後の香気が大きく損なわれていた。
従って、パノースは、クッキーの風味・香味を損なうことなく、不快臭を低減することができる点で、トレハロースよりも有利性がある。なお、上記の結果より、パノース20重量%含有糖組成物は、全粒粉クッキー以外の、全粒粉を用いた穀物臭が強い食品などに対しても、不快臭低減効果が期待でき、適用可能であると考えられる。
実施例16は、食パンに対する不快臭低減効果(酵母臭などの抑制)を確認した実験である。
試作品の食パンは、以下の手順により製造した。なお、糖質としては、それぞれ、パノース20重量%含有糖組成物、トレハロース、マルトースを用いた。
まず、小麦粉350g、砂糖15g、乾燥酵母30g、イーストフード1.5g、食塩10g、脱脂粉乳15g、水210gを混合し、中種を製造した。次に、各糖質を25g添加した後、ミキサーで15分混捏した。次に、混捏したパン生地を分割して丸め、中間生地を製造した。次に、中間生地をポリエチレンの袋に入れ、急速冷凍後、−30℃の冷凍庫に一週間保管した。一週間の冷凍保管の後、ドウコンディショナーを用いて、解凍・発酵した。そして、発酵させた生地を分割し、ホイロで再発酵させた後、焼成してパンを製造した。
上記の試作品について実施例2と同様の評価基準により官能評価を行った。結果を表16に示す。
表16に示すとおり、トレハロースでは、有意の不快臭(酵母臭)低減効果が確認できたものの、パン焼成後の好ましい風味が損なわれており、総合評価は「×」となった。それに対し、パノース20重量%含有糖組成物は、不快臭(酵母臭)低減作用を有し、パン焼成後も好ましい風味を保持していた。なお、マルトースは、パン焼成後のよい香りは保持されていたが、不快臭低減効果はほとんど確認できなかった。
以上より、パノースは、パンの風味・香味を損なうことなく、酵母臭などの不快臭を顕著に低減することができる点で、トレハロースよりも有利性がある。なお、上記の結果より、パノース20重量%含有糖組成物は、食パン以外の、酵母など菌体を用いる飲食品などに対しても、不快臭改善効果が期待でき、適用可能であると考えられる。
実施例17は、大豆タンパク質を使用したハンバーグの不快臭低減効果(大豆臭の抑制)を確認した実験である。
試作品のハンバーグは、以下の手順により製造した。なお、糖質としては、それぞれ、パノース20重量%含有糖組成物、トレハロース、マルトース、砂糖(対照)を用いた。
まず、大豆タンパク質に戻し水を加えて水戻しした。次に、水戻しした大豆タンパク質(大豆タンパク質の配合量4%、戻し水の含有量9%)、合挽き肉(配合量39%)、ラード(同6%)、水(同12%)、たまねぎ(同15%)、卵白(同4%)、パン粉(同3%)、マッシュポテト(同2%)、調味料(同3%)、前記の糖質(同3%)を、混合・成形後、焼成して、ハンバーグ試作品を製造した。
上記の試作品について実施例1と同様の評価基準により官能評価を行った。結果を表17に示す。
表17に示すとおり、マルトースは、砂糖を用いたものとほぼ同等で、大豆臭が強く、不快臭低減効果は確認できなかった。トレハロースでは、ある程度の不快臭低減効果が見られたが、パノース20重量%含有糖組成物のほうが、明らかな不快臭低減効果を確認できた。なお、上記の結果より、パノース20重量%含有糖組成物は、ハンバーグ以外の、大豆たんぱく質を用いる食品などに対しても、不快臭低減効果が期待でき、適用可能であると考えられる。
実施例18は、カスタードプリンの不快臭低減効果(卵臭の抑制)を確認した実験である。
試作品のカスタードプリンは、以下の手順により製造した。なお、糖質としては、それぞれ、パノース20重量%含有糖組成物、トレハロース、マルトース、砂糖(対照)を用いた。
まず、湯煎で60℃に温めた牛乳480gに、殺菌液卵(卵の中身を割りほぐしたもの)240gを撹拌しながら徐々に加え、均一化した。次に、香料2gと糖質溶液(前記糖質75gを調合水130gに溶解させたもの)をさらに加え、均一化した後、調製液を三回裏ごしし、アルミカップに注入した。次に、予めオーブン皿に水を張ったうえで、160℃、10分間予熱したオーブンに、アルミカップを入れ、約30分間焼成し、カスタードプリン試作品を製造した。試作品は、4℃の冷蔵庫で保存した。
上記の試作品について実施例1と同様の評価基準により官能評価を行った。結果を表18に示す。
表18に示すとおり、マルトースは、砂糖を用いたものとほぼ同等で、卵臭が強く、不快臭低減効果は確認できなかった。トレハロースでは、ある程度の不快臭低減効果が見られたが、パノース20重量%含有糖組成物のほうが、顕著な不快臭低減効果を確認できた。なお、上記の結果より、パノース20重量%含有糖組成物は、カスタードプリン以外の、卵を用いた食品などに対しても、不快臭低減効果が期待でき、適用可能であると考えられる。
実施例19は、ペプチド入り乳飲料に対する不快味低減効果(苦味、エグ味などの抑制)を示した実験である。
ペプチド入り乳飲料は、以下の手順により調製した。なお、糖質としては、それぞれ、パノース20重量%含有糖組成物、トレハロース、マルトース、砂糖(対照)を用いた。
まず、ペクチン0.05kgと砂糖0.3kgを水10kgに溶解した後、各糖質0.3kgを添加・溶解して冷却した。次に、その溶液に生乳(脂肪3.6%、無脂乳固形8.5%)5kg添加し、ホモミキサーで充分混合した後、濃縮りんご果汁1kg、ペプチド0.2kgを添加した。そして、25%クエン酸溶液でpH3.9に調製し、酸性乳飲料懸濁液を得た。次に、この懸濁液を高圧ホモジナイザーで均質化処理し、UHTプレート殺菌機で、120℃、2秒間殺菌処理した後、再度均質化処理し、ペプチド入り乳飲料を製造した。製造したペプチド入り乳飲料は、5℃で冷却し、保存した。
なお、ペプチド入り乳飲料に用いたペプチドは、市販の大豆ペプチド(商品名「ハイニュート−PM」、不二製油株式会社製)、とうもろこしペプチド(商品名「ペプチーノ」、日本食品化工株式会社製)と、とうもろこしタンパク質、大豆タンパク質、小麦タンパク質、ジャガイモタンパク質、卵白タンパク質の各タンパク質から調製したペプチド粉末を用いた。
ペプチド粉末の調製手順は、次のとおりである。前記各タンパク質1kgを10Lの水に懸濁した後、水酸化ナトリウムを添加してpH8.0に調製した。次に、懸濁液にアルカリプロテアーゼ(商品名「アルカラーゼ」、ノポザイムズ社製)を、対固形分0.1%添加し、60℃、15時間、タンパク質の部分分解を行った。次に、塩酸でpH7に調製した後、中性プロテアーゼ(商品名「プロテアーゼA」、天野製薬株式会社製)により、5時間酵素分解した。次に、塩酸でpH4に調製した後、酸性プロテアーゼ(商品名「スミチーム」、新日本化学株式会社製)により、50℃、5時間、酵素分解した。そして、得られたタンパク分解液を、固液分離・活性炭処理後、イオン精製し、噴霧乾燥させて、各種ペプチド粉末を調製した。
上記の手順により調製したペプチド入り乳飲料について、実施例1と同様の評価基準により官能評価を行った。その結果、ペプチドの種類によって、不快味の程度は異なったものの、糖質ごとの不快味低減効果は、ほぼ同等であった。とうもろこしペプチドを用いたペプチド入り乳飲料の結果を表19に示す。
表19に示すとおり、砂糖及びマルトースを用いた場合、不快味低減作用は確認できず、トレハロースを用いた場合も、顕著な不快味低減作用は確認できなかった。また、トレハロースを用いた場合、乳飲料が独特な味に変化した。それに対し、パノースは、苦味・エグ味などの不快味を顕著に低減し、総合評価も「○」であった。
従って、パノースは、ペプチド入り乳飲料本来の風味を損なうことなく、苦味・エグ味などの不快味を低減できることが分かった。なお、この実験より、本発明に係るパノース20重量%含有糖組成物は、アミノ酸やペプチドを配合した飲食品や乳製品などに対しても、広く適用可能であると考えられる。
実施例20は、パノース以外の糖類でも、パノースと同様の不快味・不快臭低減効果がみられるかどうかを調べた実験である。
実験は、以下の手順で行った。まず、市販の有機豆乳に、表18の中列に列記した糖類をそれぞれ10重量%(固形分換算)になるように添加し、4℃で1日保存した。そして、各豆乳調製品について、実施例1と同様の評価基準により官能評価を行った。
なお、用いた糖質は、単糖類(その還元物も含む)として、グルコース(和光純薬株式会社製、製品コード587−41505)、フルクトース(和光純薬株式会社製、製品コード127−02765)、アラビノース(和光純薬株式会社製、製品コード041−00596)、キシロース(和光純薬株式会社製、製品コード248−00305)、ソルビトール(和光純薬株式会社製、製品コード198−03755)、キシリトール(和光純薬株式会社製、製品コード248−00545)、エリスリトール(和光純薬株式会社製、製品コードA15813)、二糖類(その還元物も含む)として、トレハロース(和光純薬株式会社製、製品コード201−02253)、コージビオース(和光純薬株式会社製、製品コード111−00481)、ニゲロース(和光純薬株式会社製、製品コード146−06431)、マルトース(和光純薬株式会社製、製品コード130−00615)、イソマルトース(和光純薬株式会社製、製品コード632−04081)、マルチトール(和光純薬株式会社製、製品コード155316)、イソマルチトール(和光純薬株式会社製、製品コード631−04051)、三糖類(その還元物も含む)として、マルトトリオース(和光純薬株式会社製、製品コード131−06544、以下同じ)、イソマルトトリオース(生化学工業株式会社製、製品コード400473、以下同じ)、パノース(生化学工業株式会社製、製品コード400554)、マルトトリイトール(生化学工業株式会社製、製品コード400520)、イソマルトトリイトール、パニトール、四糖類(その還元物も含む)として、マルトテトラオース(生化学工業株式会社製、製品コード400519)、イソマルトテトラオース(生化学工業株式会社製、製品コード400475)、マルトテトライトール(生化学工業株式会社製、製品コード400518)、イソマルトテトライトールである。
イソマルトトリイトールは、Starke 26 307-312 (1974)に記載された方法に従い、前記イソマルトトリオースを、ラニーニッケル添加、加圧条件下、水素で還元し、調製した。パニトールは、前記と同様の方法により、前記パノースを、ラニーニッケル添加、加圧条件下、水素で還元し、調製した。イソマルトテトライトールは、前記と同様の方法により、前記イソマルトテトラオースを、ラニーニッケル添加、加圧条件下、水素で還元し、調製した。結果を表20に示す。
表20に示すとおり、単糖類では、ほとんど不快味・不快臭低減効果は見られず、二糖類でも、弱い不快味・不快臭低減効果が見られるのみであった。一方、三糖類の中では、パノースの効果が最も高かったが、その他の糖類(グルコースを構成糖とした三糖類、その還元物)でも、高い不快味・不快臭低減効果が見られた。パノース及びパニトールでは、低甘味で素材の持ち味を活かしつつ大豆独特の不快臭を低減できており、極めて良好な結果となった。それに対し、四糖類は、弱い不快味・不快臭低減効果しか見られなかった。
上記の結果は、三糖類の立体構造が不快味・不快臭原因物質を包み込むようにして結合する際に、最も適した大きさ・形状であることを示唆している。また、三糖類の中でも、パノースの不快味・不快臭低減効果が最も高いのは、パノースの有する弓形の立体形状が、不快味・不快臭原因物質を包み込むのに最も適しているためと考えられる。なお、四糖類の不快味・不快臭低減効果が低いのは、四糖類の場合、糖鎖が長すぎてパノースのような弓形形状にはならず、不快味・不快臭原因物質を包み込むのに適した立体形状を持たないためであるト推測する。
また、マルトトリオース、イソマルトトリオース、パノースをなど量ずつ混合した糖質でも、不快味・不快臭低減効果を示すことが示された。即ち、不快味・不快臭低減効果を有する糖質を組み合わせた場合でも、同様の効果を得ることができた。
以上より、パノース以外の三糖類も、一定の不快味・不快臭低減効果を有することが分かった。従って、パノース以外の三糖類を食品などに添加することによっても、一定の不快味・不快臭低減効果を得ることができると推定できる。
本発明は、グルコースを構成糖とした三糖類とその還元物を不快味・不快臭低減有効成分として使用できるので、産業上の利用可能性がある。
また、グルコースを構成糖とした三糖類とその還元物を不快味・不快臭低減の有効成分として含有する糖組成物は、不快味・不快臭低減作用を持つ甘味料などとして産業上有用である。
さらに、本発明に係る糖組成物は、飲食物に添加して使用することができるので、産業上有用である。
パノースの構造式(食品化学新聞社「オリゴ糖の新知識」P184より引用)。 パノースの立体構造(食品化学新聞社「オリゴ糖の新知識」P185より引用)。

Claims (7)

  1. グルコースを構成糖とした三糖類又は/及びその還元物の不快味低減有効成分としての使用。
  2. グルコースを構成糖とした三糖類又は/及びその還元物の不快臭低減有効成分としての使用。
  3. グルコースを構成糖とした三糖類又は/及びその還元物を、不快味又は/及び不快臭低減の有効成分として含有する糖組成物。
  4. 前記したグルコースを構成糖とした三糖類又は/及びその還元物が、パノース又はパニトールである請求項3に記載の糖組成物。
  5. パノースを20重量%以上含有することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の糖組成物。
  6. 請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の糖組成物を添加した飲食物。
  7. パノースを最終濃度0.2重量%以上含有する請求項6に記載の飲食物。
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