JP3946528B2 - 煮物及び煮物の煮くずれ並びに硬化防止方法 - Google Patents

煮物及び煮物の煮くずれ並びに硬化防止方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、煮くずれを起こさず、硬化しない煮物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、煮物の一般的な製法として、甘味付けとして、砂糖を用いる場合が多いが、甘味を十分に浸透させるために加熱処理時間が長くなることによる野菜、穀類、魚類等の煮くずれや、肉類の硬化が問題となっていた。
【0003】
特に、豆類の煮物の場合、黒豆は選別や水洗いをして異種の豆や夾雑物を取り除き、長時間水に漬け込み、水戻しを行い、充分に軟化させた後、砂糖、水あめ、食塩等及び少量の醤油で豆によく調味液が染みこむまで時間を掛けて調味を行う方法があり、この調味法として、煮熟する方法や濃厚な糖液に漬け込む方法等が行われている。しかし、前者の煮熟する方法によれば、段階的に糖度を上げた溶液に投入して豆を煮熟していくことより、製造工程が複雑となり長時間を要するといった問題点があり、また、後者の濃厚な糖液に漬け込む方法によると、浸透圧の関係により豆が収縮して皮にしわが生じたり、皮が破れる、いわゆる腹割れの状態となったり、また食感が固くなるといった問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる事情に鑑みて開発されたものであり、煮くずれを起こさず、硬化しない煮物に関する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記従来技術の問題点に鑑み、鋭意研究を重ねていたところ、通常煮物に使用される糖類の一部或いは全部の甘味をスクラロースに置換することにより、煮くずれを起こさず、硬化しない煮物ができ、煮込み時間を短縮することができることを見出した。
【0006】
更に、スクラロースと、砂糖、水飴などの非還元糖を併用する場合、その一部又は全部を糖アルコール類に置換することにより、煮物の風味を改善することができ、食品の低カロリー化が可能となった。更に、増粘多糖類を併用することにより、煮物の表面に照りを付与することができ、光沢のある外観を付与することができることがわかった。
【0007】
すなわち本発明は、かかる知見に基づいて開発されたものであり、以下の態様を有するものである;
項1.スクラロースを煮物100重量部中0.0002〜0.5重量部含むことを特徴とする煮物。
項2.更に、糖アルコールを併用する項1に記載の煮物。
項3.更に、増粘多糖類を併用する項1又は2に記載の煮物。
項4.煮物100重量部中スクラロースを0.0002〜0.5重量部含むことを特徴とする煮物の煮くずれ防止方法。
項5.煮物100重量部中スクラロースを0.0002〜0.5重量部含むことを特徴とする煮物の硬化防止方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に係る煮物は、スクラロースを含むことを特徴とする。従来、煮物には砂糖や水あめ等の甘味を有する成分を用いていたが、これらの一部或いは全部をスクラロースに代えることにより、煮くずれを起こさず、硬化しない煮物ができるようになったものである。また、スクラロースは他の高甘味度甘味料と比べて甘味の質がショ糖に近いので、ショ糖に近い良好な甘味を付与することができ、嗜好性の高い煮物を製造することができる。
【0009】
本発明では、スクラロースの添加量が煮物100重量部中0.0002〜0.5重量部である。煮物に対するスクラロースの具体的な配合量は、例えば、豆類の煮物を調製する場合のスクラロースの配合量は、豆類100重量部に対して、スクラロースを0.001〜0.5重量部、好ましくは、0.005〜0.1重量部を挙げることができる。肉、野菜類の煮物を調製する場合は、肉、野菜類100重量部に対して、0.0005〜0.50重量部、好ましくは0.002〜0.05重量部を挙げることができる。
【0010】
本発明に係る煮物に用いられる食品としては、特に限定されるものではないが、豆類として、例えば、黒豆、ぶどう豆、昆布豆、五目豆、ざぜん豆等の大豆類;金時豆、ウズラ豆等のインゲン豆類;エンドウ豆等のウグイス豆類;お多福豆、富貴豆等のそら豆類;小豆等の豆類や栗、きんかん、ゆず、青梅等の果物等を用いることができる。中でも、皮の色沢が良好なものに好適に用いられ、例えば、黒豆、金時豆が最も望ましい。また、これら食品を煮たのちに各種加工を行った製品にも適応でき、例えば、甘納豆やマロングラッセなどの食品にも応用できる。
【0011】
また、煮物に適用できる野菜類としては、大根、根菜、白菜、キャベツ、人参、タマネギ、ジャガイモ、さつまいも、里芋、長芋、カボチャ等が挙げられる。
更に、煮物に適用できる魚類として、サンマ、サワラ、サバ、タラ、メバル、アコウダイ、カツオ、アジ、ブリ、アユ、ハゼ、フナ等が挙げられる。また、肉類として、牛肉、豚肉、鶏肉等が挙げられ、また、ゆで卵等も適用できる。
【0012】
上記原材料を用いて、煮物を調製することができる、例えば、筑前煮、卵の甘辛含め煮、切り干し大根とアサリの煮物、根菜の甘酢炒め、肉じゃが、にんじんのおかか煮、里芋の含め煮、長芋の甘煮、じゃがいもの粉ふき煮、さつまいもの甘煮、栗きんとん、カボチャとアズキの煮物、カボチャのそぼろ煮、揚げサンマと里芋の煮っ転がし、サワラの味噌煮、サバの味噌煮、タラの煮付け、メバルの煮付け、アコウダイの煮付け、カツオのなまりの煮物、アジの山椒煮、ブリ大根等を挙げることができる。
【0013】
本発明では、スクラロースに加えて、糖アルコールを併用することができる。
使用する糖アルコールとして、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、マンニトール、ラクチトール、還元パラチノース、還元水飴、マルトトリイトール、イソマルトトリイトール等から挙げられる1種又は2種以上を挙げることができる。中でも好ましくはエリスリトールである。
【0014】
また、本発明では、前記物質に加えて、アセスルファムカリウム(砂糖の約200倍の甘味、以下砂糖の甘味度を1とした場合の甘味倍率を示す)、ソーマチン(3000倍)、ステビア(150倍)及びアリテーム(2000倍)から選ばれる1種以上を併用してもよい。これらを含むことにより、煮物食品の各々の調味に適した甘味質に調製することができる。具体的には、スクラロース単独或いは、スクラロースとアセスルファムカリウムを併用することが好ましい。
【0015】
また、高甘味度甘味料として、前記物質の他に、カンゾウ抽出物(グリチルリチン)(250倍)、サッカリン(300倍)、サッカリンナトリウム(300倍)、シクラメート(50倍)、ズルチン(200倍)、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン(2000倍)、アスパルテーム(200倍)、ネオテーム(8000倍)等を含んでいてもよい。
【0016】
また、本発明の煮物は、上記物質に加えて、増粘多糖類を含むと、なお好ましい。増粘多糖類を含むことによって、煮くずれや硬化を防止し、柔らかい食感を有しつつも、煮物食品の表面に照りを付与することができ、光沢のある外観を付与することができる。増粘多糖類としては、キサンタンガム、グアーガム、プルラン、カラギナン及びアラビアガム等から選ばれる1種以上を好ましく用いることができる。
【0017】
上記増粘多糖類の煮豆に対する添加量であるが、使用する増粘多糖類の種類や、煮物に用いる食品の種類によって適宜調整することができるが、例えば、煮豆の場合、煮豆100重量部に対して、増粘多糖類0.002〜3重量部を添加することができる。
【0018】
本発明に係る煮物であるが、上述の物質の他に、本発明の効果を妨げない限りにおいて、砂糖、水あめ、デキストリン、澱粉、異性化糖等の糖質、酢酸、クエン酸、乳酸等の有機酸、食塩、硫酸鉄等の鉄塩、リン酸塩、ミョウバン、重曹、重炭酸ナトリウム等の有機酸・無機酸塩、ソルビン酸又はソルビン酸ナトリウム等の保存料、グルタミン酸Na、イノシン酸Na、タウリン等の調味料、アスコルビン酸Na、酵素処理ルチンなどの酸化防止剤、プロテアーゼ、パパイン等の酵素、玉ねぎ色素、赤キャベツ色素、ベニバナ色素、クチナシ色素、カラメル色素等の着色料、香料、植物蛋白加水分解物、動物蛋白加水分解物等を適宜用いることができる。
【0019】
本発明に係る煮物の製法であるが、スクラロースを一定量含む以外は通常の煮物の製造方法で調製することができる。
【0020】
煮豆を調製する場合は、スクラロースを一定量添加することにより、調製する際、調味液の糖度を段階的に上げて漬け込む必要がないので、製造工程も簡略化され、効率も上がる。具体的には、選別した豆を一晩水に浸漬し、充分に吸水させた後、煮沸により豆が踊らないように火加減に注意するか、金網籠につめるかなどして、ゆっくりと豆の中心部まで熱が通るように煮る。豆が柔らかくなったところで、スクラロースを含む調味料を加えて金網籠毎浸漬して仕上げる。ここで、従来は、順次濃度の濃い調味液に浸漬していたが、本発明では、調味液につける工程が一回で済むので作業効率が向上し、なおかつ、食感が柔らかく、なおかつ、柔らかく皮が破れず、しわのない煮物が出来るようになったものである。
【0021】
本発明により、煮くずれを起こさず、硬化しない煮物となった。また、本発明は煮込み時間を短縮でき、製造工程を簡便にしかも効率的に製造できるようになった。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の内容を以下の実施例、比較例等を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。特に断りのない限り、「部」は「重量部」を示すものとし、文中「*」は三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製を示す。
【0023】
実施例1:筑前煮の調製
下記処方表1のうち、1、3〜7を2cm角に切り、2は戻してそぎ切りにし、5〜7は85℃・7分間ボイルし、鍋を熱して9を加え、1〜7を入れて130℃で5分間炒めた後、10〜16を加えて75℃・30分間煮込んだ後、塩ゆでした8を入れて、実施例1及び比較例1乃至3の筑前煮を調製した。なお、比較例も実施例と同様にして筑前煮を調製するが、比較例1のみはスタンダードとして、砂糖を用いて甘味を肉に十分に染み込ませたものを調製する目的で、75℃・60分間煮込んだ。
【0024】
実施例1と比較例1〜3の筑前煮を官能評価し、その結果を表2に示す。官能評価は10名のパネラーにより、比較例1をスタンダードとし、実施例1、比較例2及び3について、検体名を伏せてランダムに並べ、それぞれの項目について下記の基準に従い評点付けを行いその合計点を集計した。(以下、本願実施例中の官能評価方法はこの方法に準ずる。実施例毎にスタンダードとした比較例を記載する)。
【0025】
(評点)
3点:スタンダードと比較して、非常に優れている。
2点:スタンダードと比較して、優れている。
1点:スタンダードと比較して、若干優れている。
0点:スタンダードと同等
−1点:スタンダードと比較して、若干劣っている。
−2点:スタンダードと比較して、劣っている。
−3点:スタンダードと比較して、非常に劣っている。
【0026】
【表1】
Figure 0003946528
【0027】
【表2】
Figure 0003946528
【0028】
表2より、実施例1の煮物(筑前煮)は、食感の柔らかさ、肉への甘味の浸透性共に高評価であり、総合的評価が最も高かった。
【0029】
実施例2:カボチャの煮物
下記表3処方のうち、種を取った1を、電子レンジ(600ワット)で40秒加熱し、4cm角に切り、2に加え、80℃達温後、3〜7を加え、70℃・20分間ボイルし、カボチャの煮物を調製した。比較例として、スクラロース製剤の代わりに種々の甘味を用い、砂糖を用いた物(比較例5)、アスパルテームを使用したもの(比較例6)、および煮詰め後にアスパルテームを添加した物(比較例7)を調製した。
【0030】
なお、スタンダードとして、砂糖を用い、70℃・40分間にボイル時間を延長し、甘味を充分しみ込ませたものを調製した(比較例4)。実施例と比較例のカボチャの煮物を官能評価した。結果を表4に示す。
【0031】
【表3】
Figure 0003946528
【表4】
Figure 0003946528
【0032】
甘味料として砂糖を使用した場合、ボイル時間を40分間に延長すれば、甘味は浸透するが、かぼちゃが煮崩れを起こし、商品価値が低下してしまう(比較例4)。また、ボイル時間が20分間(比較例5)では甘味の浸透が不充分で美味しさに欠ける。更に甘味料としてアスパルテームを使用した場合には、ボイル前に添加すると甘味が低下してしまい(比較例6)、ボイル後に添加した場合(比較例7)には甘味の浸透が不充分で美味しさに欠ける。実施例2では甘味が十分に浸透し、かつ煮崩れの少ない商品価値の高いかぼちゃの煮物を製造することができた。
【0033】
実施例3:肉じゃがの調製
下記処方のうち、1の皮をむき、4cm角に切り、2は長さ5cmに切る。3の皮をむき、1cm幅のくし型に切り分ける。10で4を120℃・30秒間炒め、前記切断した3を120℃・1分間炒め、更に1,2を加えて120℃・3分間炒めたものに、11、続いて5〜9を加えて、75℃・15分間ボイルして、肉じゃがを調製した。
【表5】
Figure 0003946528
【0034】
実施例3の肉じゃがは、比較例8の肉じゃがと比較して、甘味の浸透性が良く、美味しく感じた。また、甘味を浸透させるために比較例8のボイル時間を更に15分間延長して、肉じゃがを調製したが、牛肉が硬くなり、ジャガイモと玉ねぎは煮崩れが起こった。また、比較例8よりも実施例3の方が上記処方中で120kcalのカロリーをカットできた。
【0035】
実施例4:ブリ大根の調製
下記処方のうち、1、2はそれぞれ厚さ3cm、長さ10cmに切り分け、10をまぶす。1は沸騰水中に20秒通して引き上げ、2は沸騰水中に20秒通した後、冷水にとり、汚れを取り除く。3は皮をむき、3cm角にする。なべに2と4、5を入れて火にかけ、90℃達温後、浮いてくるあくをすくい取り、80℃で5〜6分煮たものに3を加え、再び90℃達温後、あくをすくい取る。火が通ったら、6〜9を加えてしばらく煮込む。3に味がしみ込んだら、1を加えて15分間煮込みブリ大根を調製した。
【0036】
【表6】
Figure 0003946528
【0037】
実施例4のブリ大根は比較例9のブリ大根と比べて、甘味の浸透性が良好で、美味しく感じられた。また、魚の煮崩れも起こらなかった。
【0038】
実施例5:金時豆の煮物(1)
下記表7の処方例のうち、1を1000部の水に1晩浸漬したものを、水切り後50℃15分間煮込み、その後、95℃で10分間煮込んだ後、火を止める。
この煮液を捨て、水480部を加え、50℃・30分間煮込んだ後、過剰な煮液約80部を捨て、2〜5を加えて、60℃・30分間煮つめて、実施例5の金時豆を調製した。
【0039】
比較例として、最後の弱火で煮つめる時間を60分間にしたもの(比較例10:スタンダード)及び30分間としたもの(比較例11)以外は同様の方法で金時豆を調製した。実施例と比較例の金時豆について、官能評価した。結果を表7に示す。
【0040】
【表7】
Figure 0003946528
【表8】
Figure 0003946528
【0041】
実施例6:金時豆の煮物(2)
大正金時豆100gを一夜(12時間)水に浸漬し、下記添加量の甘味料及び適量の水を加えて全量を1000gとして、還流装置を付けて、100℃、1時間加熱し、煮物を調製した。
得られた煮物の歩留まり(水分保持性:水分が多いほど柔らかい食感となる)を見るため、一夜浸漬後と1時間加熱後の豆の重量及び1時間加熱後の豆の大きさを測定した。結果を表9に記す。
【0042】
【表9】
Figure 0003946528
【0043】
表1より、実施例6の豆は、比較例と比べて水分の増加量も多く、豆の直径も大きく、食してみても柔らかいふっくらとした金時豆となった。
【0044】
実施例7:金時豆の煮物(3)
金時豆(乾物)250部を1000部の水に一晩浸漬したものを、加熱し、沸騰後10分間更に加熱する。一旦煮液を捨て、水480部を加え、加熱し、食塩1.67部、砂糖46.7部、スクラロース0.1部及びキサンタンガム1.5部を添加し、更に30分加熱して、金時豆の煮物を調製した。
この金時豆の煮物は、良好な甘味を有し、なおかつ柔らかい食感であり、外観もしわのない、つやのある美しい外観であった。
【0045】
実施例8:黒豆の煮物(1)
黒豆100部を水に浸漬後、水にて100℃1時間加熱したのち、スクラロース0.05部を下記の量添加し、全量を水で1000部に補正し、更に、100℃2時間、5分毎に差し水で全量補正しながら煮て、黒豆の煮物を調製した。
比較例として、スクラロースの代わりに砂糖30部を用いた以外は、上記と同じ方法で黒豆の煮物を調製した。
【0046】
実施例のスクラロース添加の黒豆は、腹割れもなく、大きく長楕円形の外観を有し、食しても柔らかくふっくらとしたものだったが、比較例の砂糖添加の黒豆は、しわがより、小さな外観となっており、食してもこりこりとした固い食感であった。
【0047】
実施例9:黒豆の煮物(2)
黒豆(乾物)100部を500部の水に一晩浸漬し、いったん水を換え、全量500部に対し、スクラロース0.2部、アセスルファムカリウム0.1部を加え、1時間煮て、全量400部とし、豆を液から上げる。
一方、水100部に対し、キサンタンガム0.3部、砂糖10部を加え、80℃10分間加熱攪拌溶解し、スクラロース0.04部、アセスルファムカリウム0.02部、しょうゆ2部を加え、いったん沸騰させ、調味液を調製した。
【0048】
できあがった煮豆と調味液を1:1の割合で瓶に詰め、80℃30分間湯浴で加熱殺菌し、黒豆の煮物を調製した。
この黒豆の煮物は、良好な甘味を有し、なおかつ柔らかい食感であり、外観もしわのない、つやのある美しい外観であった。しかも、上記の殺菌でも甘味が減少することはなかった。

Claims (2)

  1. 煮物100重量部中スクラロースを0.0002〜0.5重量部含むことを特徴とする煮物の煮くずれ防止方法。
  2. 煮物100重量部中スクラロースを0.0002〜0.5重量部含むことを特徴とする煮物の硬化防止方法。
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